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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】磁性ヘアアクセサリおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A41G 5/00 20060101AFI20240710BHJP
【FI】
A41G5/00
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021560173
(86)(22)【出願日】2020-03-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-29
(86)【国際出願番号】 US2020024278
(87)【国際公開番号】W WO2020198156
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-03-01
(31)【優先権主張番号】16/366,828
(32)【優先日】2019-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521438847
【氏名又は名称】スカンジナビアン ヘアー システムズ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SCANDINAVIAN HAIR SYSTEMS, INC.
【住所又は居所原語表記】77 West Washington Street, suite 1306, Chicago, Illinois 60602, USA
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】メノッティ, メッテ
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/126491(WO,A1)
【文献】特表2020-513483(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0206031(US,A1)
【文献】米国特許第05741336(US,A)
【文献】国際公開第2006/080160(WO,A1)
【文献】特表2021-517163(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0070664(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0373973(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0166938(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0228237(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0162734(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41G 3/00- 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さを延ばし、薄くなり若しくは禿げつつある領域を埋め又は着用者の髪にボリュームを出すためのヘアアクセサリであって、
毛髪材料基端および毛髪材料遠位端を備える毛髪材料と、
前記毛髪材料基端の近傍において前記毛髪材料に作動可能に設置された磁性材料と、
前記毛髪材料基端を覆うように構成され、前記磁性材料を少なくとも部分的に囲コーティングと、を具備し、
前記毛髪材料は、取付け位置に前記磁性材料による該取付け位置への圧縮を介して設置可能であり、
前記コーティングは、摩擦を大きくし且つ前記取付け位置へのグリップを向上するためのスコアを備え
ヘアアクセサリ。
【請求項2】
前記磁性材料は、実質的に前記コーティング内に位置する磁性粒子を備える
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項3】
前記磁性材料は、希土類磁石を備える
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項4】
前記磁性材料は、ネオジムを備える
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項5】
前記磁性材料は、ネオジム‐鉄‐ホウ素を備える
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項6】
前記磁性材料は、更にコバルトを備え、
前記磁性材料は、摂氏約40度まで劣化の耐性を有する
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項7】
前記磁性材料は、更にジスプロシウムを備える
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項8】
前記磁性材料は、少なくとも部分的に取付けインタフェースに結合されている
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項9】
前記毛髪材料を少なくとも圧縮を介して前記取付け位置に設置するために少なくとも1つの他のアクティブフェイスに磁気的に引付け可能なアクティブフェイスと、
前記アクティブフェイスの略反対に位置し、最小のさまよう磁束を示すニュートラルフェイスと、を更に備える
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項10】
前記取付け位置は、着用者により育成された天然の毛髪を備える
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項11】
前記取付け位置は、着用者に設置可能な基部を備える
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項12】
前記コーティングは、反応ポリマーを備え、
前記コーティングは、前記毛髪材料基端にて前記磁性材料の少なくとも一部を実質的に囲み、
前記反応ポリマーは、ポリウレタンを備える
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項13】
前記毛髪材料は、1より多い髪の毛を備える
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【請求項14】
前記磁性材料は、熱硬化性ポリウレタンを更に備える
請求項1記載のヘアアクセサリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2019年3月27日に出願された“磁性ヘアアクセサリおよび方法”と題する米国の非仮特許出願第16/336,828号からの優先権を主張する。前述の出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

発明の分野
【0002】
本開示は、磁気ヘアアクセサリに関する。より具体的には、本開示は、磁性ヘアアクセサリを用いて毛髪を補足及び/又は置換することに関する。

背景
【0003】
補足的な髪(hair(毛、毛髪))の設置(installations(取付け))および拡張(extensions)は、記録された人類の歴史の多くについて実際に行われてきた。紀元前3000年以上に遡る古代エジプト時代においては、ウィッグ(wigs(かつら))およびエクステンション(extensions)は、社会的なエリートのための装飾品の態様として、そして、社会的日光からの保護として着用された、と考えられた。17世紀においては、ウィッグは、エレガントな外観を表現するために流行した。現代においては、髪の拡張および置換(replacement)の手順は、短く、薄く、又は失われた髪の補足又は置換に求められる。今日において用いられる幾つかの一般的な髪の補足技術(hair supplementing techniques)は、クリップオン(clip-ons)、結合(bonding)、接着(adhering)または融合(fusion)、ネット、レーシング、ウィービング、編み込み(braiding)、及びウィッグの着用を含む。しかしながら、これら髪の補足技術の幾つかは自然な外観を欠く。更に、取付けおよび設置の耐久性のための現行の技術は不十分であり、取り付けられたヘアピースの分離(detachment)、テープおよび接着剤からの刺激、不快感、ユーザの実際の髪の損傷、その他の問題をしばしば発生させる。他の髪の補足技術は、向上した自然な外観を提供しうるが、典型的には労働集約型の設置手順を要する。
【0004】
更に、クリップオンまたはウィッグといった設置容易な幾つかの髪の補足技術は、元の髪の耐久性(durability)および作業性(workability)を欠く。これらの不完全な解決策は、着用者に、その髪のスタイリングおよびハンドリングを、あたかも着用者により該着用者起源で(originally)育成されたかのように完全に近似することをできないままにすることがよくある。比較的簡単な設置、取外し、及び再取付けの手順を維持しながら自然に見える外観を提供する解決策は知られていない。
【0005】
従って、先行技術に存在する欠陥を解決する必要がある。必要なのは、薄くなり又は禿げつつある髪を補足するためのヘアアクセサリである。必要なのは、簡単に設置可能なヘアアクセサリである。必要なのは、着用者に磁気的に設置可能なヘアアクセサリである。必要なのは、耐腐食性のある磁気ヘアアクセサリ(magnetic hair accessory)である。必要なのは、確実な設置および取外しが可能な磁気ヘアアクセサリである。必要なのは、磁気ヘアアクセサリを取り付ける方法である。

概要
【0006】
本開示の一側面は、薄くなり又は禿げつつある髪を補足するためのヘアアクセサリを有利に提供する。本開示の一側面は、容易に設置可能なヘアアクセサリを有利に提供する。本開示の一側面は、着用者に磁気的に設置可能なヘアアクセサリを有利に提供する。本開示の一側面は、耐腐食性のある磁気ヘアアクセサリを有利に提供する。本開示の一側面は、確実な設置および取外しが可能な磁気ヘアアクセサリを有利に提供する。本開示の一側面は、磁気ヘアアクセサリを設置するための方法を有利に提供する。
【0007】
この開示は、一般に、長さを延ばすため、薄くなり若しくは禿げつつある領域を埋めるため、又は着用者の髪にボリュームを出すためのアクセサリに関する。ヘアアクセサリデバイスは、ヘアエクステンションを提供するため、着用者の一部、例えば着用者の頭部に設置(取付け)可能となりうる。ヘアアクセサリデバイスは、着用者へのエクステンションの設置を支援するための磁性材料を含みうる。ヘアアクセサリは、接着剤、テープ、クリップ、面ファスナ(hook-and-loop fasteners)、リンク(links)、トレッドおよびブレード(tread and braids)、並びに、現状において使用されている他の望ましくない髪の取付け技術(hair attachment techniques)の使用と置換可能である。
【0008】
本開示により可能なヘアアクセサリは、毛髪材料、設置構成要素、および任意に取付けインタフェース(attachment interface)を含みうる。毛髪材料は、1以上の髪の毛(hairstrand)、例えば、トップピース(top-pieces)、ウィッグ、ヘアエクステンション(hair extensions)、及び/又は、他のタイプの非医療用毛髪代替品(non-medicalhair replacements)を含みうる。髪の毛は、人間の毛、動物の毛、人工毛髪、または、それ以外で形成された毛を含みうる。
【0009】
本開示により可能なヘアアクセサリは、ヘアアクセサリデバイスを着用者に設置するための設置部品(installation component(設置要素))を追加的に含みうる。設置部品は、ヘアアクセサリの設置を容易にするための磁性材料を含みうる。磁性材料は、可撓性を有し、丈夫で(strong)、かつ小さくてもよい。磁性材料は、希土類磁石(rare-earthmagnets)を含みうる。磁性材料は、耐腐食のためのコーティング(coating)及び/又はゴム層(rubber layer)を含み得る。
【0010】
一つの実施形態において、磁性材料は、例えば毛髪材料の基端(base end)において、毛髪材料のなか及び/又は近傍に組み込まれうる。他の実施形態では、設置部品は、磁性粉末(magnetic dust)を含んでもよく、毛髪材料に適用されうる粘着テープなどのストリップ(strip(帯、片))またはベース(base(基台))により保持されうる。他の実施形態では、磁性材料は、互いに引き付けるように構成可能な薄いストリップにて提供されうる。設置部品は、ツール(tool)を用いて設置(installed(取付け))及び/又は取外し(uninstalled)が可能である。設置部品は、着用者に取外し可能に設置されうる。
【0011】
設置部品の磁性材料が毛髪材料の近傍に組み込まれていない実施形態では、ヘアアクセサリデバイスは、毛髪の長さと設置部品とを接続するための取付けインタフェースを含みうる。取付けインタフェースは、接着剤、溶接、テープ、クリップ、ステッチ、又は他の取付け技術を使用して、毛髪の長さと設置部品とを接続することができる。
【0012】
本開示において、例示的方法は、ヘアアクセサリを着用者に設置するために提供されうる。毛髪材料の近傍に磁性材料が組み込まれた一例では、ヘアアクセサリは、毛髪の長さを毛髪の他の長さの近傍に位置させることにより設置されうる。該長さは、それ自身を天然の毛髪または別のアンカーまたは取付け位置に磁気引力により確保しうる。他の例では、設置部品は、トップピースのヘアシステム周辺のポケットに挿入されうるストリップにて構成されてもよく、ウィッグアタッチメントまたはアタッチメントはヘアピースの実質的に内部全体を覆ってもよい。エクステンションについて、ストリップは、横糸(weft)に沿って取り付けられてもよいし、または、例えば磁気引力を用いて、ヘアエクステンションまたは個々のエクステンションの横糸の実際の一部であってもよい。
【0013】
他の実施形態では、この方法は、皮膚に略直接的に設置された磁石を特徴とする設置部品の直接的な取付けを提供しうる。皮膚上にて磁石ストリップを安定に保つため、磁石の一方面には、接着剤、例えば医療用テープが使用することができる。或いは、テープ自体は磁石の“ダスト(dust(粉末))”で作成されてもよく、他の磁石は頭蓋のウィッグ(cranial wig)に取り付けられてもよい。本発明で提供される方法は、更にトップヘア(top hair(頭髪))、顎髭、口髭、眉毛、および身体の他の領域に取り付けるために適用可能である。
【0014】
本開示の一つの実施形態によれば、ヘアアクセサリ(hair accessory(毛髪付属品))は、毛髪材料、磁性材料、およびコーティングを含んで提供される。毛髪材料は、毛髪材料基端(hair material base end)および毛髪材料遠位端(hairmaterial distal end)を含みうる。磁性材料は、毛髪材料基端の近傍において毛髪材料に作動可能に設置(operatively installed(作用可能に設置))されうる。コーティングは、磁性材料を少なくとも部分的に囲みうる。毛髪材料は、取付け位置(mounting location(設置位置))に磁性材料による該取付け位置への圧縮(compression(圧迫))を介して設置可能である。
【0015】
他の側面において、磁性材料は、実質的にコーティング内に位置する磁性粒子(magneticparticles)を含みうる。
【0016】
他の側面において、磁性材料は、希土類磁石(rare-earth magnets)を含みうる。
【0017】
他の側面において、磁性材料は、ネオジム(neodymium)を含みうる。
【0018】
他の側面において、磁性材料は、ネオジム‐鉄‐ホウ素(neodymium-iron-boron)を含みうる。
【0019】
他の側面において、磁性材料は、更にコバルトを含みうる。磁性材料は、摂氏約40度まで劣化の耐性を有しうる。
【0020】
他の側面において、磁性材料は、更にジスプロシウム(dysprosium)を含みうる。
【0021】
他の側面において、磁性材料は、少なくとも部分的に取付けインタフェース(attachmentinterface(取付け界面))に結合されうる。
【0022】
他の側面において、ヘアアクセサリは、追加的に、毛髪材料を少なくとも圧縮を介して取付け位置に設置するために少なくとも1つの他のアクティブフェイスに磁気的に引付け可能なアクティブフェイス(active face(活性面))を含みうる。
【0023】
他の側面において、ヘアアクセサリは、アクティブフェイスの略反対に位置し、最小のさまよう磁束(minimal wandering flux)を示すニュートラルフェイス(neutralface(中立面))を更に含みうる。
【0024】
他の側面において、取付け位置は、着用者(wearer)により育成された天然の毛髪(natural hair)を含みうる。
【0025】
他の側面において、取付け位置は、着用者に設置可能な基部(base portion)を含みうる。
【0026】
他の側面において、コーティングは、反応ポリマー(reaction polymer)を含みうる。コーティングは、毛髪材料基端にて磁性材料の少なくとも一部を実質的に囲みうる。
【0027】
他の側面において、反応ポリマーは、ポリウレタン(polyurethane)を含みうる。
【0028】
他の側面において、コーティングは、摩擦(friction)を大きくし且つ取付け位置へのグリップ(grip(把持))を向上するためのスコア(score)を含みうる。
【0029】
他の側面において、毛髪材料は、1以上の髪の毛(hair strand)を含みうる。
【0030】
本開示の一つの実施形態によれば、ヘアアクセサリは、毛髪材料と、毛髪材料に作動可能に設置されたネオジム‐鉄‐ホウ素を備える磁性材料と、磁性材料を実質的に囲むための反応ポリマーを備えるコーティングと、アクティブフェイスと、アクティブフェイスの略反対に位置するニュートラルフェイスと、を含んで提供される。アクティブフェイスは、毛髪材料を少なくとも圧縮を介して取付け位置に設置するために少なくとも1つの他のアクティブフェイスに磁気的に引き付けうる。ニュートラルフェイスは、最小のさまよう磁束を示しうる。
【0031】
他の側面において、磁性材料は、更にコバルト及び/又はジスプロシウムを含みうる。反応ポリマーは、ポリウレタンを含みうる。
【0032】
本開示の一つの実施形態によれば、一つの方法は、毛髪材料および磁性材料を含むヘアアクセサリを設置するために提供される。該方法は、(a)毛髪材料を取付け位置の近傍に、引力のある磁気特性(attractive magnetic characteristics)を伴うアクティブフェイスが該取付け位置に実質的に対向するように位置させること、を含みうる。また、該方法は、(b)毛髪材料を取付け位置に設置するためにアクティブフェイスの近傍に少なくとも1つの他のアクティブフェイスを位置させること、を含みうる。該方法は、(c)毛髪材料に作動可能に設置された磁性材料を介して取付け位置についてアクティブフェイスおよび少なくとも1つの他のアクティブフェイスを圧縮すること、を更に含んでもよく、ここで、磁性材料はネオジムを備え且つコーティングにより少なくとも部分的に囲まれる。
【0033】
他の側面において、該方法は、(d)コーティングのスコアを介して毛髪部材の摩擦を大きくし且つ取付け位置へのグリップを向上することを更に含みうる。
【0034】
本開示を通して用いられる用語および表現は広義に解釈されるべきである。用語は、本明細書により提供される定義に応じて理解されることを意図する。適用可能な技術分野で理解される専門辞書および一般的な意味は、これらの定義を補足することを意図する。本明細書または専門辞書から適切な定義が決定されない事例では、そのような用語は、それらの明白かつ一般的な意味に従って理解されるべきである。しかしながら、本明細書により提供される何れの定義も、他の全てのソース(source)より優先されうる。
【0035】
本開示により説明された様々な目的、特徴、側面、および利点は、同様の数字が同様の構成要素を表す添付の図面と共に、以下の詳細な説明から更に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1は、本開示の一つの実施形態に従う、磁気ヘアアクセサリの正面図である。
【0037】
図2は、本開示の一つの実施形態に従う、磁気ヘアアクセサリの設置の正面図である。
【0038】
図3は、本開示の一つの実施形態に従う、複数の髪の毛を伴う磁気ヘアアクセサリの正面図である。
【0039】
図4は、本開示の一つの実施形態に従う、スコアを伴う磁気ヘアアクセサリの正面図である。
【0040】
図5は、本開示の一つの実施形態に従う、磁気クリップを伴うヘアアクセサリの正面図である。
【0041】
図6は、本開示の一つの実施形態に従う、磁気ストリップを伴うヘアアクセサリの正面図である。
【0042】
図7は、本開示の一つの実施形態に従う、着用者の頭に設置可能なヘアアクセサリの正面図である。
【0043】
図8は、本開示の一つの実施形態に従う、着用者の頭に設置可能なヘアアクセサリの側面図である。
【0044】
図9は、本開示の一つの実施形態に従う、着用者の頭に設置可能なヘアアクセサリの側面図である。
【0045】
図10~12は、本開示の一つの実施形態に従う、着用者の頭に設置可能なヘアアクセサリの斜視図である。

詳細な説明
【0046】
以下の開示は、磁気ヘアアクセサリの多様な実施形態を説明するために提供される。熟練した職人(skilled artisans(当業者))は、本開示の例を超えて拡張する本発明の追加的な実施形態および使用を認識するであろう。何れの請求項(claim)に含まれる用語も、本開示にて定義されているように解釈されうる。単数形は、複数の代替(alternatives(選択))を検討および開示するために読まれるべきである。同様に、複数形は、単一の代替を検討および開示するために読まれるべきである。接続詞は、明記されていない限り包括的に解釈されるべきである。
【0047】
“A、B、及びCの少なくとも1つ”等の表現は、A、B、又はCの何れかを単独または残りの要素との組み合わせで許可するように読まれるべきである。加えて、そのようなグループは、そのグループ内の1以上の要素の複数の事例を含んでもよく、それらはグループの他の要素と共に含まれうる。明記されていない限り、すべての数値、測定値、および値は概算値として提供される。
【0048】
ここで、本開示の多様な側面は、限定なく詳細に説明されうる。以下の開示では磁気ヘアアクセサリが議論されうる。当業者は、磁気ヘアエクステンション、磁気ヘア、ヘア、トップピース、パーシャル(partials)、ウィッグ、エクステンション、フロンタル(frontals)、ヘアリプレイスメント、本発明、または他の同様の名前としての磁気ヘアアクセサリの代替的ラベリング(alternative labeling)を高く評価するであろう。同様に、当業者は、髪の補足技術、磁気毛髪の設置方法、磁気毛髪法、方法、取扱い(operation)、本発明、または他の同様の名称としての磁気ヘアアクセサリの代替的ラベリングを高く評価するであろう。熟練した読み手は、如何なる代替的ラベリングを含めることをも決して制限と見なすべきではない。
【0049】
ここで、図1~7を参照して、磁気ヘアアクセサリがさらに詳細に議論されうる。磁性ヘアアクセサリ10は、毛髪材料20、磁性材料30、コーティング40、アクティブフェイス(active face(活性面))50、ニュートラルフェイス(neutral face(中立面))60、任意のスコアリング(optional scoring)80、いくつかの実施形態において、トップピース90および磁気バンド92、取付けインタフェース(attachment interface(取付け界面))、および追加的な部品を含みうる。磁気ヘアアクセサリは、磁気ヘアアクセサリ10を使用して毛髪を補足し及び/又は交換するため、これらの部品のうちの1以上を他の部品と相互作用的に含むことにより作動(operate(作用、動作))しうる。
【0050】
ここで、毛髪材料は更に詳細に議論されうる。図1~7は、他の図にも示されうる毛髪材料の例を強調する。毛髪材料20は、毛髪材料が着用者に設置されうる毛髪材料基端(hair material base end)21を含みうる。毛髪材料20は、毛髪材料基端21の反対側となりうる毛髪材料遠位端(hair material distal end)29を追加的に含みうる。毛髪材料20の毛髪材料遠位端29は、天然の毛髪の端部を装い(simulate)うる。
【0051】
本開示の目的のため、毛髪材料20は、着用者の毛髪の補足または置換に使用可能な、人間または他の動物により育成された天然の毛髪、人工毛髪(synthetic hair(合成毛髪))、製造された毛髪(manufacturedhair)、模倣された人間の毛髪(simulated human hair)、および他の毛髪類似材料(hair-like materials)を含むことを意図する。追加的に、毛髪材料という用語は、着用者上の毛髪材料の設置を支援するための取付けインタフェースまたは他のデバイスについての包含のため、個々の髪の毛、毛髪のグループ化、または髪の流れ(alignment of hair)を含むことを意図する。
【0052】
上述のとおり、毛髪材料20は天然の毛髪を含みうる。当業者により理解可能なとおり、天然の毛髪は、動物の皮膚の濾胞(follicles(卵胞))から成長したタンパク質フィラメント(protein filament)を説明しうる。髪は一般に哺乳類で育つが、他の動物でも育つことができる。毛髪は、典型的に、濾胞から外向きに延在しうる基端(base end)、および該基端の反対側の遠位端(distal end)または先端(tip)と整列している。当業者により理解可能なとおり、天然の毛髪は、多様な色、手触り(textures)、厚さ、および他の特性で育成可能である。天然の毛髪のこれらの特徴は、ユーメラニンやフェオメラニンなどのメラニン、ケラチン、その他のレベルにより影響を受けうる。
【0053】
毛髪材料20は、また、当業者により理解可能な、人工毛髪、合成繊維、および他の人工毛髪組成物(artificial hair compositions)を含みうる。合成繊維は、成長、栽培、寄付を要しないで、或いは人間、動物、及び/又はその他の毛の取得を要しないで、天然の毛髪を装う材料を含みうる。人工毛髪及び/又は繊維は、天然の毛髪の特性を模倣することを目的とした材料を用いて、天然の毛髪の幅に近似する直径で押し出されうる。人工毛髪は、原油、石炭、石灰石、水、および他の材料といった材料を用いて製造されうる。人工毛髪は、例えば植物由来のセルロースを含みうる半合成の毛髪をも含みうる。いくつかの実施形態において、毛髪材料20は、天然、合成、半合成、および/または他の繊維の組み合わせを含みうる。
【0054】
ここで、磁性材料は更に詳細に議論されうる。図1~7は、他の図にも示されうる磁性材料の例を強調する。磁性材料30は、少なくともある程度の磁性を示す単一の材料または材料の組成物であればよい。本開示の目的のため、磁性は、他の電流および磁気エネルギーに作用可能な材料からの磁場の放出を含むと考えられる。磁性材料30は、鉄、ニッケル、コバルト、希土類材料、および本開示の利点を得た後に当業者により理解可能な他の材料に由来するものなどの物質を含みうる。常磁性体(paramagnetic substances)も幾つかの実施形態に含まれうる。
【0055】
磁性材料30は、反対の磁極の引力特性を介して他の磁性材料および/または磁気的な感受性のある材料(magnetically-receptive materials)を引き付ける引力(attractiveforce)を含みうる。磁性材料30は、望ましい十分なレベルの磁束密度であって、磁力により引き付けられる他の磁性材料および他の材料を引き付けるのに十分な磁場を提供しうる磁束密度(flux density)を示す表面を有するように、配向または配置されうる。磁性材料30は、また、望ましくない磁気引力が減少するレベルまで表面が磁束を十分に軽減するように、配向または配置されうる。例えば、配向または配置は、引力のある(attractive(引き付ける))磁気特性を一方側が表示し且つ比較的中立の磁気特性を反対側が表示すことを許容しうる。磁気引力に選択的に晒すこと(selective exposure)は、毛髪材料20の間に2つの磁性材料が挟まれたとき、表面滲み(bleed through)の可能性を有利に低減しうる。磁気引力に選択的に晒すことは、また、ヘアクリップ、ボビーピン、及び他の磁気的に引き付けられるオブジェクトといった金属物体の引力に有利に抵抗しうる。磁性材料30および/または磁性材料30を設置可能な取付けインタフェースの構造は、斥力(repelling forces(反発力))を実質的に排除して複数の磁石を整列させるために、整合極磁化(matched pole magnetization)と共に構成されうる。
【0056】
磁性材料30は、例えばダストまたはパウダーといった粒子(particles)の集合体として、限定されることなく提供されうる。磁性材料30は柔軟(pliable)でありうる。いくつかの実施形態において、磁性材料30は、ひび割れ、破壊、引き裂き、劣化、およびさもなければ望ましくない変形に対して耐性があるとよい。磁性材料30は、毛髪材料20との統合(integration)など、対象の用途に適合するように設計されうる。
【0057】
磁性材料30は、当業者により理解可能な粒子形態または他の形態で提供されうる1以上の希土類磁石を含んでもよい。希土類材料は、強い磁束密度のために望ましい。ネオジム、プラセオジム(praseodymium)、ジスプロシウム、サマリウム(samarium)、テルビウム(terbium)、ホルミウム(holmium)、及び/又は他の材料などの材料は、限定されることなく希土類材料に含まれうる。磁性材料30は、環境への露呈により引き起こされうる腐食または他の望ましくない劣化に抵抗するため、少なくとも部分的にコーティングされうる。
【0058】
少なくとも一つの実施形態において、磁性材料30はネオジムを含みうる。本開示の目的のため、磁性材料30にネオジムを含めることは、ネオジム合金を含むことも意図する。ネオジムおよび他の磁石は、焼結、結合、粒子、及び/又は他の形態で提供されうる。結合ネオジム磁石の磁気特性は、焼結ネオジムと比較して弱い場合があるが、正確な寸法(sizing)、脆性の低減、複雑な形状の成形および形成における柔軟性、磁化方向の更に優れた制御、耐腐食性の向上、軽量、及び本開示の利点を得た後に当業者により明らかになりうる他の利点を有利に許容しうる。
【0059】
少なくとも一つの実施形態において、磁性材料30は、ネオジムの合金であるネオジム‐鉄‐ホウ素を含みうる。ネオジム‐鉄‐ホウ素は、化学式で表すことができる:
Nd2Fe14B。
【0060】
ネオジム‐鉄‐ホウ素を含む磁性材料30は正方晶系の結晶構造を含みうる。例えばネオジム‐鉄‐ホウ素を含む磁性材料30は、調合粉(formula powder)の準備、溶融、粉砕、プレス、焼結、機械加工、めっき、磁化、検査、及び/又は他の工程を含む処理を受けうる。製錬されたネオジム‐鉄‐ホウ素の合金インゴットは、例えば粉末冶金プロセスにより粒子形態に変換されてもよく、磁場の中で配向および形成されうる。成形胚(molding embryo)は、不活性ガス(inert gas)または真空の中で焼結されて緻密化することができ、その結果、非常に高い磁気エネルギー積(magnetic energy product)、並びに、保磁力(coercivity)、費用効果の高い生産、および良好な機械的構造を伴う焼結ネオジム‐鉄‐ホウ素の材料となりうる。焼結ネオジム‐鉄‐ホウ素の磁石は、最大エネルギー積(maximum energy product)に応じて評価されうる。
【0061】
かなりの効率を促進する磁気引力の望ましいレベルを実現するのに必要な材料の量を考えると、比較的強い磁場のため、ネオジム磁石、および特にネオジム‐鉄‐ホウ素を含む磁石が望ましい。少なくともこれらの理由から、ネオジム‐鉄‐ホウ素の磁石のような希土類磁石をヘアアクセサリに含めることは、着用者に、顧客の毛髪へのダメージを低減し、製品の適用に要する時間を短縮し、及び設置に関連する工程を削減しながら、多様な磁気的に取付け可能なヘア製品およびサービスの利点を許容する。
【0062】
磁性材料30は、1以上の添加剤(additives)を追加的に含みうる。例えば、高温に対する耐性を高めるためにコバルトが含まれてもよい。他の例においては、磁性材料30の固有保磁力(intrinsic coercivity)を増加させるためにジスプロシウムが含まれてもよい。
【0063】
コバルトといった追加的な材料が含まれてもよい。本開示の目的のため、コバルトは、サマリウムコバルト(samarium cobalt)などのコバルト合金を含むことを意図する。例えば、サマリウムコバルトは、サマリウム、コバルト、及び鉄から作られうる。化合物の大部分の元素は鉄であってもよい。サマリウムコバルトを含む磁性材料30は更に高温の用途を有利に許可し、そのような用途において希土類磁石の強度は維持されうる。コバルトを含む磁性材料30は、ネオジムより高いキュリー温度を有しうるが、典型的には製造のコストもかかる。例えば、磁性材料30は、少なくとも摂氏40度の、またはヘアドライヤにより生成される熱に耐えるのに略十分に、温度耐性を高めるためにコバルト合金を含むことから利点を得ることができる。
【0064】
磁性材料30に添加されうる他の材料は、ジスプロシウムを含みうる。ジスプロシウムは磁化率(magnetic susceptibility)が高く、低温においてもかなり高い磁気強度を提供する。ジスプロシウムは、また、約179K以上の温度において常磁性特性(paramagnetic properties)を有しうる。ネオジム‐鉄‐ホウ素を含む磁性材料30は、また、ネオジムの一部の代替としてジスプロシウムを含みうる。ジスプロシウムを含むことは、保磁力を高めて耐腐食性を向上させうる。
【0065】
ここで、コーティングは更に詳細に議論されうる。図1~7は、他の図にも示されうるコーティング40の例を強調する。コーティング40は、磁性材料30を実質的に囲み且つ毛髪材料20の毛髪材料基端21の近くに磁性材料30を配置可能な1以上の材料を使用して、形成されうる。幾つかの実子形態において、コーティング40は、追加的に毛髪材料20を取付けインタフェースに結合してもよい。
【0066】
コーティング40は、反応ポリマーにより提供されうる。熟練した職人は、エポキシ、不飽和ポリエステル、フェノール類、およびポリウレタンを含む反応ポリマーを高く評価しうる。反応ポリマーは、熱硬化性ポリマーであってもよく、加熱されたときの溶融または変形に対する高い抵抗率の有利な利点を提供する。
【0067】
一つの実施形態においては、コーティング40は、ポリウレタンから形成されてもよいし、ポリウレタンを含んでもよい。当業者は、ウレタン結合により結合された有機単位を有するポリマーとしてのポリウレタンを高く評価しうる。本開示の目的のため、熱硬化性(thermosetting)および熱可塑性(thermoplastic)の双方のポリウレタンの変形が、限定されることなく、ポリウレタンの更に広義な定義に含まれることが意図される。
しかしながら、熱硬化性ポリウレタンは、加熱時の溶融または変形に対する高い抵抗率から得られる利点の理由で、熱可塑性ポリウレタンよりも追加的に利点を提供しうる。一つの実施形態において、ポリウレタンベースのコーティング40の適用は、発泡の可能性を低減するため、実質的に水気のない環境(substantially moisture-free environment)にて実施可能である。
【0068】
コーティング40は、磁性材料30の少なくとも一部も実質的に含むように、毛髪材料20の毛髪材料基端21に適用されうる。本適用において、コーティング40は、毛髪材料20の毛髪材料基端21の近傍にて磁性材料30の磁気引力特性(magnetic attraction properties)を有利に保持可能である。コーティング40は、コーティング40により保持される磁性材料30に耐腐食性を提供することにより、ヘアアクセサリ10に追加的な利点をもたらしうる。
【0069】
少なくとも一つの実施形態では、ヘアアクセサリ10のグリップ能力(grippingcapability)を高めるために、コーティング40に追加的な特徴が提供されうる。例えば、コーティング40との間の摩擦(friction)を大きくするために1以上のスコア80が、及び、更にヘアアクセサリ10の取付け位置70へのグリップの向上のためにヘアアクセサリ10が設置される取付け位置70が、コーティングに適用されてもよい。スコア80は、また、点描(stippling)、ハッチング(hatching)、および本開示の利点を得た後に当業者に明らかである他の特徴を含むことを意図する。追加的なグリップの向上の特徴は、砂、シリカ、または取付け位置70への摩擦を向上可能あるいは滑りに抵抗のある他の材料といった、追加的な材料の適用を含みうる。グリップを向上するための追加的な特徴は、着用者への刺激を最小化する方法で含まれうる。
【0070】
ここで、アクティブフェイス(活性面)とニュートラルフェイス(中立面)は更に詳細に議論されうる。図2は、他の図にも示されうるアクティブフェイス50とニュートラルフェイス60の例を強調する。アクティブフェイス50は、他のヘアアクセサリ12のピース(pieces(片))の他のアクティブフェイス52の近傍に引き付けるように、高められた磁気引力特性(magnetic attractive properties)を提供しうる。アクティブフェイスは、千鳥または有向磁極(staggered or directed magnetic poles)を提供すること等により、高い磁気活動(magnetic activity)を促進するような磁性材料30の配置を含みうる。例えば、磁石の極は、アクティブフェイス30の引力の強さを向上するように配列されうる。
【0071】
ニュートラルフェイス60は、アクティブフェイス50の略反対側に配置されうる。ニュートラルフェイス60は、ヘアクリップやボビーピンといった望ましくない物体の引付けを軽減するために磁気活動が低減されていることを特徴としうる。ニュートラルフェイス60は、ヘアアクセサリ10のさまよう磁束(wandering flux)を最小化するような磁性材料30の配置を含んでもよく、ニュートラルフェイス60の方向における磁性材料30の磁気引力を低減する。アクティブフェイス50、ニュートラルフェイス60、及び/又は多様な中間フェイス(intermediate faces(中間面))の追加的な位置、配向、および特性が、限定されることなく本開示の範囲に含まれることが意図されることを、熟練した職人は理解可能である。
【0072】
ここで、取付け位置(mounting location)は更に詳細に議論されうる。図2及び7は、他の図にも示されうる取付け位置70の例を強調する。取付け位置70は、ヘアアクセサリ10が設置可能な事実上の何れかの場所として提供されうる。例えば、取付け位置70は、ヘアアクセサリ10を設置可能な着用者の天然の毛髪を含みうる。他の実施形態では、取付け位置は、ヘアアクセサリ10を設置可能な人工的な面または構造(artificial surface or structure)により提供されうる。
【0073】
ここで、取付け位置70が着用者から成長する実際の毛である例は、図2に沿って制限されることなく議論されうる。ヘアアクセサリ10は、取付け位置70の多様な部分についてヘアアクセサリ10の複数のピース(pieces(片))の圧縮を介して取付け位置70に設置されうる。この例においては、ヘアアクセサリ10は、着用者の毛髪といった取付け位置70に取り付けるため、1以上の他のヘアアクセサリ12と連動する。
【0074】
この例は、毛髪材料20および磁性材料30を含みうるヘアアクセサリ10を特徴とする。磁性材料30は、コーティング30により毛髪材料20の毛髪材料基端について(about(周囲にて))導入されて(in place)少なくとも部分的に保持されうる。コーティング30は、取付け位置70に向かって内向きに面するアクティブフェイス50と、取付け位置70から離れて外向きに面するニュートラルフェイス60と、を有しうる。
【0075】
この例は、また、毛髪材料22および磁性材料32を含みうる他のヘアアクセサリ12を特徴とする。磁性材料32は、コーティング32により毛髪材料22の毛髪材料基端について導入されて少なくとも部分的に保持されうる。コーティング32は、取付け位置70に向かって内向きに面するアクティブフェイス52と、取付け位置70から離れて外向きに面するニュートラルフェイス62と、を有しうる。
【0076】
ヘアアクセサリ10のアクティブフェイス50および他のヘアアクセサリ12の他のアクティブフェイス52は、ヘアアクセサリ10のコーティング40により保持される磁性材料30および他のヘアアクセサリ12の他のコーティング42により保持される他の磁性材料の引力から、互いに引き付けうる。スコアリングまたはグリット(scoring or grit)といった追加的な特徴は、取付け位置70へのヘアアクセサリ10、12の設置の安全性を高めることができる。この設置は、接着剤、織り(weave)、および他の従来の技術といった追加的な設置技術により補足または支援可能であり、また、その操作を他の如何なる育毛手順を伴う作業から除外することも意図しない。
【0077】
ここで図3を参照して、複数の毛髪を伴うヘアアクセサリの実施形態は、限定されることなく議論されうる。図3に示される実施形態は、複数の毛髪24を含む毛髪材料20を示す。熟練した職人は、例示的目的のみについて図3に示された毛髪24の数が提供され、また、毛髪材料20に含まれうる髪の毛(hair strands)24の上限または下限量(upper or lowerquantity)を制限することを意図するものでないことを、理解可能である。個々の髪の毛24の髪の毛基端(hairstrand base ends)は集合的に毛髪材料基端を形成しうる。コーティング40は、磁性材料30が含まれうる毛髪材料20の毛髪材料基端について適用されうる。
【0078】
ここで図4を参照して、少なくとも1つのスコアを伴うヘアアクセサリの実施形態は、限定されることなく議論されうる。本実施形態においては、毛髪材料20は、毛髪材料基端においてコーティング40を含みうる。コーティングは、取付け位置70に対する摩擦を向上させ、設置のためのヘアアクセサリ10のグリップを向上させるのに寄与しうる、1以上のスコア80を含んでもよい。磁性材料はコーティングに含まれてもよい。
【0079】
ここで図5を参照して、磁気クリップの例示的な取付けインタフェースを伴うヘアアクセサリの実施形態は、限定されることなく議論されうる。本実施形態においては、毛髪材料は、磁気特性を有しうるクリップ36に実質的に確保(secured(固定))されうる。例えば、クリップ36は磁性材料を含みうる。任意に、毛髪材料20は、クリップ36の一端に所望の長さで挿入されうる。クリップ36は、それから圧着され(crimped)、毛髪材料20をクリップ36に実質的に固定する。クリップ36は、それから、ユーザの毛髪といった取付け位置70に設置されうる。任意に、ユーザの1以上の実際の毛髪は、また、ヘアアクセサリ10の設置強度を高めるため、同方向または反対方向に毛髪材料20と共にクリップ36を通過可能である。
【0080】
ここで図3を参照して、磁気ストリップの例示的な取付けインタフェースを伴うヘアアクセサリの実施形態は、限定されることなく議論されうる。本実施形態においては、毛髪材料は、磁気特性を有しうるストリップ38に実質的に確保されうる。例えば、ストリップ38は磁性材料を含みうる。任意に、毛髪材料20は、ストリップ38の1以上の表面上に位置されてもよく、例えばコーティング40、接着、及び/又は溶接により確保されうる。ストリップ38は、それから、複数のストリップ38の間において取付け位置70の特徴(features(特徴部))を圧縮することにより、ユーザの毛といった取付け位置70に設置されうる。任意に、ユーザの1以上の実際の毛髪は、また、ヘアアクセサリ10の設置強度を高めるため、ストリップ38に取り付けられた毛髪材料20を伴ってストリップ38を通過可能である。
【0081】
ここで、トップピースおよび磁気バンドは更に詳細に議論されうる。図7は、他の図にも示されうるトップピース90および磁気バンド92の例を強調する。熟練した職人は、ヘアアクセサリが取付け可能な成長した毛髪が少数のユーザまたは他の場所の頭皮を覆うことを意図するトップピース、ウィッグ、および他の毛髪補足品(hair supplemental products)の性質を理解可能である。熟練した職人は、追加的に、この例が、トップピースを伴う適用に限定されるべきでなく、ヘアエクステンション、パーシャル、ウィッグ、フロンタル、ヘアリプレイスメントピース(hair replacement pieces)、および本開示の利点の後に明らかになる他の関連するヘアオブジェクトおよびデバイスを含みうることも理解するであろう。任意に、磁気バンド92及び/又はキャップは、それに設置された髪を伴って又は伴わないで、多様な形態で販売されうる。
【0082】
本実施形態において、毛髪材料20は、トップピース90及び/又は他のヘアピースに設置され、或いは(トップピース90及び/又は他のヘアピース)から外向きに延設されうる。追加的に、磁化された材料のポケットによっても提供されうる磁気境界(magnetic border)39は、トップピース90及び/又は他のヘアピース上に含まれうる。例えば、磁気境界39は、トップピース90及び/又は他のヘアピースの周囲の少なくとも一部を実質的に囲みうる。追加的に、着用者は、頭の一部あるいはトップピース90及び/又は他のヘアピースが設置されうる他の位置の周辺に、磁気バンド92を配置可能である。磁気バンド92は、接着剤、テープ、弾性(elasticity)、圧縮、及び/又は本開示の利点を得た後に当業者に明らかである他の技術を介して、着用者に少なくとも部分的に確保されうる。トップピース90及び/又は他のヘアピースを設置するために、着用者は、それから、トップピースを頭に配置して、着用者により着用された磁気バンド92をトップピース90及び/又は他のヘアピースの磁気境界38が磁気的に引き付けることを許容することができる。任意に、上述の多様な例で議論された技術同様、追加的な毛髪材料は、トップピースから延びる毛髪材料に設置可能である。
【0083】
ここで、例示的なキャップおよびキャップ設置可能なウィッグを含む実施形態は更に詳細に議論されうる。図8~9は、他の図にも示されうるキャップ設置可能なウィッグ96およびキャップ94の例を強調する。熟練した職人は、ヘアアクセサリが取付け可能な成長した毛髪が少数のユーザまたは他の場所の頭皮を覆うことを意図するトップピース、ウィッグ、および他の毛髪補足品の性質を理解可能である。熟練した職人は、追加的に、この例が、ウィッグを伴う適用に限定されるべきでなく、ヘアエクステンション、パーシャル、トップピース、フロンタル、ヘアリプレイスメントピース、および本開示の利点の後に明らかになる他の関連するヘアオブジェクトおよびデバイスを含みうることも理解するであろう。任意に、キャップ94は、それに設置された髪を伴って又は伴わないで、多様な形態で販売されうる。
【0084】
本実施形態においては、毛髪材料は、キャップ設置可能なウィッグ96及び/又は他のヘアピースに設置され、或いは(キャップ設置可能なウィッグ96及び/又は他のヘアピース)から外向きに延設されうる。追加的に、磁化された材料のポケットによっても提供されうる磁気境界は、キャップ設置可能なウィッグ96及び/又は他のヘアピース上に含まれうる。例えば、磁気境界は、キャップ設置可能なウィッグ96及び/又は他のヘアピースの周囲の少なくとも一部を実質的に囲みうる。更に、磁性材料は、キャップ設置可能なウィッグ96及び/又は他のヘアピースを除去可能に(removably)設置されうる、キャップ94の表面上の他の位置について配置されてもよい。キャップ94は、接着剤、テープ、弾性、圧縮、及び/又は本開示の利益を得た後に当業者に明らかである他の技術を介して、着用者に少なくとも部分的に確保されうる。キャップ設置可能なウィッグ96及び/又は他のヘアピースを設置するため、着用者は、それから、ウィッグを頭に配置して、着用者により着用されたキャップ94の一部をキャップ設置可能なウィッグ96及び/又は他のヘアピースの磁気材料が磁気的に引き付けることを許容することができる。任意に、上述の多様な例で議論された技術同様、追加的な毛髪材料は、トップピースから延びる毛髪材料に設置可能である。
【0085】
ここで、追加的な毛髪材料を伴う少なくとも1つの追加的なヘアストリップ(hairstrip(毛髪帯、毛髪片))を含む実施形態は、限定されることなく議論されうる。図10は、追加ストリップ(additionstrip)1036および接続された追加毛髪材料(addition hair material)1020を伴うヘアアクセサリの例を強調する。本実施形態においては、追加毛髪材料1020は、磁気特性を有しうる追加ストリップ1036に実質的に確保されうる。例えば、追加ストリップ1036は磁性材料を含みうる。いくつかの実施形態においては、磁気特性も毛髪材料1020に追加的に含まれうる。第2の追加ストリップ1038も、磁気特性を有しうる、関連する第2の追加毛髪材料1022と共に提供されうる。第2の追加ストリップ1038は、追加のミシン目1042を含んでいてもよく、それを通して、ユーザの毛髪および/または人工毛髪は、通過され、織られ、或いは他の方法で接続される。
【0086】
任意に、追加毛髪材料1020は、追加ストリップ1036の1以上の表面上に位置されてもよく、例えば、コーティング、接着、及び/又は溶接により確保されうる。この例では、第2の追加毛髪材料1022は、第2の追加ストリップ1038の1以上の表面上に位置されてもよく、例えば、コーティング、接着、及び/又は溶接により確保されうる。追加ストリップ1036は、それから、第1の追加ストリップ1036と第2の追加ストリップ1038との間において取付け位置の特徴を圧縮することにより、ユーザの毛といった取付け位置に設置されうる。追加的に、ユーザの1以上の実際の毛髪は、ヘアアクセサリの設置強度を有利に高めるため、第2の追加ストリップ1038の追加ミシン目1042を通過可能である。
【0087】
ここで、追加毛髪材料を伴う少なくとも1つの追加ヘアストリップを含む代替の実施形態は、限定されることなく議論されうる。図11は、第1の追加ストリップ1136および第2の追加ストリップ1138を備えたヘアアクセサリの例を強調する。本実施形態では、追加ストリップ1136は磁気特性を有しうる。例えば、追加ストリップ1136は磁性材料を含みうる。第2の追加ストリップ1138は、また、磁気特性を有しうる、関連する追加毛髪材料1120を伴って提供されてもよい。
【0088】
任意に、追加毛髪材料1120は、追加ストリップ1138の1以上の表面上に位置されてもよく、例えば、コーティング、接着、及び/又は溶接により確保されうる。第1および第2の追加ストリップ1136、1138は、それから、ヘアアクセサリの設置強度を有利に高めるため、第1の追加ストリップ1136と第2の追加ストリップ1138との間において取付け位置の特徴を圧縮することにより、ユーザの毛といった取付け位置に設置されうる。
【0089】
ここで、追加毛髪材料を伴う少なくとも1つの追加ヘアストリップを含む他の代替の実施形態は、限定されることなく議論されうる。図12は、追加ストリップ1236および接続された追加毛髪材料1220を伴うヘアアクセサリの例を強調する。本実施形態においては、追加毛髪材料1220は、磁気特性を有しうる追加ストリップ1236に実質的に確保されうる。例えば、追加ストリップ1236は磁性材料を含みうる。幾つかの実施形態においては、磁気特性も毛髪材料1220に追加的に含まれうる。第2の追加ストリップ1238は、また、磁気特性を有しうる、関連する第2の追加毛髪材料1222を伴って提供されてもよい。
【0090】
任意に、追加毛髪材料1220は、追加ストリップ1236の1以上の表面上に位置されてもよく、例えば、コーティング、接着、及び/又は溶接により確保されうる。この例では、第2の追加毛髪材料1222は、第2の追加ストリップ1238の1以上の表面上に位置されてもよく、例えば、コーティング、接着、及び/又は溶接により確保されうる。追加ストリップ1236は、それから、ヘアアクセサリの設置強度を有利に高めるため、第1の追加ストリップ1236と第2の追加ストリップ1238との間において取付け位置の特徴を圧縮することにより、ユーザの毛といった取付け位置に設置されうる。
【0091】
一つの実施形態において、磁気的特徴を伴うキャップは、ユーザの毛髪の補足及び/又は置換のために提供されうる。例えば、キャップは、天然及び/又は人工の毛髪が取り付けられた状態で提供されうる。キャップは、磁気及び/又は他の取付け技術を介してユーザに除去可能に設置されうる。例えば、シリコーンまたは他の材料は、キャップの少なくとも一部をユーザの頭の上部への貼付けを促進するのに用いられうる。
【0092】
一つの実施形態において、バンド(band(帯))は、ウィッグに対して取付け可能な毛髪を伴って提供されうる。バンドに含まれる毛髪は、天然、合成、半合成、及び/又は毛髪のタイプ(types)とソース(sources)の混合物であってもよい。バンドは、磁気的取付けインタフェースを含みうる。例えば、バンドは、内面及び/又は外面上のバンドの円周の相当の部分に適用される磁性材料を含みうる。他の例においては、バンドは、内面及び/又は外面上のバンドの円周について離間された位置(spaced locations)に適用される磁性材料を含みうる。ウィッグ、トップピース、ストリップ、キャップ、及び/又は他の植毛製品(hair replacement products)は、例えば磁石の引力を介して、バンドに除去可能に設置されうる。
【0093】
作動(operation(操作))に際して、方法は、磁気ヘアアクセサリを用いて毛髪を補足及び/又は交換するために提供されうる。当業者は、以下の方法が開示の実施形態を例示するために提供され、開示をこれらの方法または側面のみに限定するものと見なされるべきではないことを理解するであろう。当業者は、このことと、本開示を通して与えられる追加的な例とが、個人、専門家、及び/又は他の人により実行されうることを理解するであろう。熟練した職人は、本開示の利点を得た後、以下の例により提供される操作を実行するための本開示の範囲および精神の範囲内の追加的な方法を高く評価するであろう。そのような追加的な方法は、本開示に含まれることを意図する。
【0094】
一例の作動では、ヘアアクセサリは、着用者の毛髪の近傍にヘアアクセサリの1ピースを位置させることにより設置されうる。ヘアアクセサリは、毛髪材料および磁性材料を含みうる。ヘアアクセサリは、引き付ける磁気特性を伴うアクティブフェイスが実質的に取付け位置に対向するように、着用者により育成された毛髪といった取付け位置の近くに配置可能である。着用者は、それから、毛髪材料を取付け位置に設置するために、第1のヘアアクセサリのアクティブフェイスの近傍に他のヘアアクセサリの少なくとも1つの他のアクティブフェイスを位置させてもよい。
【0095】
複数のヘアアクセサリピースは、個々のヘアアクセサリのコーティングに含まれる磁性材料の引力を介して、取付け位置についてアクティブフェイスを圧縮可能である。磁性材料は、望ましくない重量をヘアアクセサリに加えずに磁気引力を高めるため、ネオジムといった希土類磁石を含みうる。任意に、取付け位置へのヘアアクセサリのグリップは、摩擦を改善することができる1以上のスコア、グリット、及び/又は他の特徴を含むことにより、補足されうる。スコア、グリット、及び/又は他の特徴は、コーティングにより統合され、そうでなければ提供されうる。
【0096】
多様な態様は上述の開示に記載されているが、本開示の説明は、発明の範囲を例示しているが限定しないことを意図する。発明は、添付の特許請求の範囲により定義され、上述の開示で提供される図および例ではない。熟練した職人は、上述の開示の利点を得た後、代替の実施形態にて実現されうる発明の追加的な側面を理解するであろう。他の側面、利点、実施形態、および修正は、次の特許請求の範囲内とする。
図1
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図11
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