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特許7518864容器の内部耐火物ライニングを測定するためのシステム、デバイス、および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】容器の内部耐火物ライニングを測定するためのシステム、デバイス、および方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/24 20060101AFI20240710BHJP
【FI】
G01B11/24 B
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021575464
(86)(22)【出願日】2020-06-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-31
(86)【国際出願番号】 US2020036038
(87)【国際公開番号】W WO2020256946
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2023-05-17
(31)【優先権主張番号】62/862,899
(32)【優先日】2019-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514122487
【氏名又は名称】プロセス メトリックス,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100187702
【弁理士】
【氏名又は名称】福地 律生
(74)【代理人】
【識別番号】100162204
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 健治
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ボニン
【審査官】櫻井 仁
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0235052(US,A1)
【文献】特開昭60-235005(JP,A)
【文献】特開昭54-115160(JP,A)
【文献】特開昭59-202003(JP,A)
【文献】特開昭62-291505(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00-11/30
G01N 21/84-21/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐火物ライニングの摩耗を測定するためのスキャナアセンブリ10であって、
第1の近位端12、第1の遠位端14、および前記第1の近位端12から前記第1の遠位端14まで延在する長手方向軸16と、
第2の近位端22および第2の遠位端24を有する装着アーム20であって、前記スキャナアセンブリ10の前記第1の遠位端14に位置する前記装着アーム20と、
第3の近位端34および第3の遠位端36を有するタレット32であって、前記タレット32の前記第3の近位端34は、前記タレット32が前記長手方向軸16を中心に前記装着アーム20に対して回転できるという点で、前記装着アーム20の前記第2の遠位端24上に回転可能に装着されている、前記タレット32と、
前記タレット32内の固定位置に装着されたエミッタ/センサ40であって、エミッタ/センサ40が光学中心を備える、エミッタ/センサ40と、を備え、
前記エミッタ/センサ40の前記光学中心は、前記長手方向軸16上に位置しており、
前記エミッタ/センサ40の視野42は、前記スキャナアセンブリ10の前記長手方向軸16も含む平面内に含まれており、前記視野42は、前記タレット32の前記遠位端36から延在する遠位限界44を含み、前記遠位限界44とは反対側に配設された近位限界46を含み、
前記エミッタ/センサ40の前記視野42は、前記長手方向軸16において、前記スキャナアセンブリ10の前記長手方向軸16の周りの前記タレット32のすべての回転位置において、前記スキャナアセンブリ10の前記遠位端14からの前記長手方向軸16の延在を含み、前記長手方向軸16に直交する平面内に前記エミッタ/センサ40から延在する線48を含む鈍角によって表され、
摩耗の測定は、単一の走査からなることを特徴とする、スキャナアセンブリ10。
【請求項2】
前記装着アーム20の前記遠位端24を前記タレット32の前記近位端34に回転可能に接合することにより、前記タレットが前記スキャナアセンブリ10の前記長手方向軸16を中心に360度回転することができる、請求項1に記載のスキャナアセンブリ10。
【請求項3】
熱シールド26が、前記装着アーム20の前記遠位端24の円周の少なくとも一部分にわたって配設されている、請求項1に記載のスキャナアセンブリ10。
【請求項4】
前記スキャナアセンブリ10は、単一のエミッタセンサ40を含む、請求項1に記載のスキャナアセンブリ10。
【請求項5】
前記スキャナアセンブリ10は、耐火物適用デバイスと連通していない、請求項1に記載のスキャナアセンブリ10。
【請求項6】
前記タレット32は、前記スキャナアセンブリ10の前記長手方向軸16以外の任意の軸の周りで前記装着アーム20の周りを回転するのを抑制されている、請求項1に記載のスキャナアセンブリ10。
【請求項7】
前記スキャナアセンブリ10の前記遠位端14が、極座標系のZ軸の正の方向に対応するように位置決めされている状態、かつ前記スキャナアセンブリ10の前記長手方向軸16が、前記極座標系の前記Z軸に整列している状態で、0度~360度(0度および360度を含む)の前記極座標系内のφのすべての値を通して前記タレット32が回転すると、前記スキャナアセンブリは、φのすべての値において、0度~91度(0度および91度を含む)の前記極座標系内のθのすべての値を含む視野を有する、請求項1に記載のスキャナアセンブリ10。
【請求項8】
前記スキャナアセンブリ10の前記遠位端14が、極座標系のZ軸の正の方向に対応するように位置決めされている状態、かつ前記スキャナアセンブリ10の前記長手方向軸16が、前記極座標系の前記Z軸に整列している状態で、0度~360度(0度および360度を含む)の前記極座標系内のφのすべての値を通して前記タレット32が回転すると、前記スキャナアセンブリは、前記Z軸に対して対称であり、半球を超える視野を有する、請求項1に記載のスキャナアセンブリ10。
【請求項9】
請求項1に記載のスキャナアセンブリ10を備える、スキャナマニピュレータ80であって、前記スキャナマニピュレータ80は、遠位端および近位端を有するマニピュレータアーム82と、前記スキャナアセンブリ10の前記長手方向軸16と共線であり、前記遠位端から前記近位端まで延在するマニピュレータアーム長手方向軸84と、をさらに備え、前記スキャナマニピュレータ80の前記遠位端は、前記スキャナアセンブリ10の前記近位端に固定的に取り付けられており、前記マニピュレータアーム82は、前記スキャナアセンブリ10から長手方向に延在している、スキャナマニピュレータ80。
【請求項10】
耐火物ライニングの摩耗を測定するためのスキャナシステム100であって、
請求項9に記載のスキャナマニピュレータ80と、
近位端および遠位端を有する支持アーム112と、
支持基部110と、
システム制御デバイス140と、
前記システム制御デバイス140とデータ伝送通信する少なくとも1つの容器位置決めセンサ130と、
前記スキャナマニピュレータ80と連通するマニピュレータアクチュエータ134であって、前記システム制御デバイス140は、前記マニピュレータアクチュエータ134とコマンド通信しており、前記マニピュレータアクチュエータ134は、前記システム制御デバイス140とデータ伝送通信している、マニピュレータアクチュエータ134と、
支持アーム112と連通する支持アームアクチュエータ116であって、前記システム制御デバイス140は、前記支持アームアクチュエータ116と制御通信している、支持アームアクチュエータ116と、少なくとも1つの位置決めセンサ130、前記マニピュレータアクチュエータ134、前記支持アームアクチュエータ116、および前記エミッタセンサ40とデータ通信している、プロセッサ170と、を備え、前記支持アーム112の前記遠位端は、前記スキャナマニピュレータ80の前記近位端に接続されており、
前記支持アーム112の前記近位端は、前記支持基部110に接続されている、スキャナシステム100。
【請求項11】
前記スキャナマニピュレータ80の前記近位端は、前記支持アーム112の前記遠位端にヒンジ状に接続されている、請求項10に記載のスキャナシステム100。
【請求項12】
前記支持アーム112の前記近位端は、前記支持基部110に移動可能に接続されている、請求項10に記載のスキャナシステム100。
【請求項13】
前記支持アーム112の前記遠位端は、前記スキャナマニピュレータ80の前記近位端に固定的に接続されている、請求項10に記載のスキャナシステム100。
【請求項14】
耐火物ライニングの摩耗の測定方法であって、
a)前記耐火物ライニングを含む容器2を空にすることと、
b)前記容器2を位置決めすることと、
c)前記容器内の関心のある前記耐火物ライニング表面がスキャナアセンブリの視野内に含まれ得るように、前記容器2を配向させることと、
d)装着アーム20と、回転可能な様式で前記装着アーム20に取り付けられたタレット32と、前記タレット32内に含まれるエミッタ/センサ40と、を備えるスキャナアセンブリ10を提供することであって、
前記スキャナアセンブリ10は、前記スキャナアセンブリの遠位端が、極座標系のZ軸の正の方向に対応するように位置決めされている状態、かつ前記スキャナアセンブリ長手方向軸が、前記極座標系の前記Z軸に整列している状態で、0度~360度(0度および360度を含む)の前記極座標系内のφのすべての値を通して前記タレットが回転すると、前記Z軸に対して対称であり、半球を超える視野を有する、提供することと、
e)前記スキャナアセンブリ10を測定位置に配置することと、
f)前記エミッタ/センサ40を作動させることと、
g)前記極座標系内のφのすべての値を通して前記タレット32を回転させることと、
h)φの選択された値について、前記極座標系内のθの選択された値のデータを取得することと、
i)前記エミッタ/センサ40によって提供された前記データを単一の走査で収集することと、
j)前記単一の走査で収集された前記データから前記容器の内部のプロファイルを生成することと、
を含む、測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される主題の実施形態は、概して、装置、方法およびシステムに関し、より具体的には、冶金容器の耐火物ライニングの特徴付けのためのデバイス、プロセス、機構および技術に関する。
【背景技術】
【0002】
取鍋などのレセプタクルには、レセプタクルに溶融金属が含まれている場合の高温に対する保護として機能する耐火物ライニングが含まれる。しかしながら、耐火物ライニングは、溶融金属から生じる摩耗または堆積の影響を受ける。耐火物ライニングの制御は、レセプタクルの継続的かつ安全な動作を達成するために重要な役割を果たす。空の場合は、レセプタクルの目視点検を行うことが、耐火物ライニングの摩耗と劣化の進行を監視する最も一般的な方法である。時間とコストの理由から、測定方法は容器を冷却する必要はない。代わりに、動作温度またはそれに近い温度の容器で測定を実行できるはずである。この理由のため、機械的な表面接触の測定方法は使用できない。
【0003】
高速走査レーザ測距器を使用した溶融金属の生産に使用される容器の内部プロファイルの測定は、金属生産業界において広く使用されている。鉄および鋼取鍋、酸素転炉(BOF)、アルゴン-酸素脱炭容器(AOD)、電気アーク炉(EAF)、アルミニウムおよび銅製の製錬容器、鋳造炉、混銑車および底吹炉(Q-BOP)はすべて、レーザスキャナを使用して分析され、内部耐火物プロファイルを決定し、残りのライニング厚さを計算する。
【0004】
レーザビーム放出器を有するレーザスキャナ、レーザビームを偏向させるためのミラー、および耐火物ライニングの表面によって反射されるレーザビームを受信するためのレーザビーム受信器を使用することによって、高温の耐火物容器内で測定を実行することが当技術分野で知られている。レーザスキャナによるレーザビームの放出と受信との間の通過時間を使用して、放出されたレーザビームの方向における耐火物ライニングとレーザスキャナとの間の距離を計算することができる。レーザビームの方向を変更すると、一群の通過時間が生成され、その一群の通過時間から一群の距離および一群の点を導出することができる。データセットをスキャナの座標系から容器の座標系にシフトするために座標変換が適用され、測定値を使用してライニング厚さを決定することができる。
【0005】
第1の回転軸の周りでミラーを回転させ、第2の回転軸の周りでレーザスキャナ自体を回転させることにより、走査表面を表す複数の点を取得するように、2つの互いに垂直な方向で耐火物ライニングを走査することが可能になる。表面の連続した画像を比較することにより、レーザスキャナがかなり正確であるため、耐火物ライニングのどの部分が腐食または浸食したか、または堆積物のために成長したかを決定することができる。典型的なシステムは、+/-5~6mmのライニング厚さの測定精度を提供する。
【0006】
しかしながら、レセプタクルの内部形状、レセプタクルの内部幾何学的制約、およびレーザスキャナが動作温度にあるかまたは動作温度に近いレセプタクルに近すぎてはいけないという事実により、レーザスキャナは、関心のある表面の全景を得ることができない可能性がある。
【0007】
この問題を克服するために、レーザスキャナは、連続して異なる場所に移動されてもよく、または、スキャナが各場所で画像を取得できるように、レセプタクルは、スキャナに対して再配置されてもよい。次に、これらの画像は、広範囲の「画像」に併合される。連続した画像を広範囲の画像に併合するには、各測定場所におけるレセプタクルに対するレーザスキャナの位置に関する非常に正確な知識が必要である。これにより、プロセスが複雑になり、生成される広範囲の画像の精度が低下し、機器が追加の熱にさらされ、測定を完了するのに必要な時間が延長される。
【0008】
WO2008/109510には、溶融金属を含むことを意図したレセプタクルの耐火物ライニングの摩耗を測定するためのデバイスの説明が含まれている。しかしながら、デバイスは、意図された機能を実行するために2つのスキャナアセンブリを必要とするため、各スキャナアセンブリによって生成されたデータセットを併合することの複雑さをもたらす。さらに、2つのスキャナアセンブリの組み合わせの視野は、スキャナアセンブリが収容されるボックスによって制約される。球面座標系の観点から、φの値(レーザスキャナの各回転軸の周りの角度)は約180度に制限されている。加えて、θの値(スキャナアセンブリ内のミラーの視野の限界によって境界付けられた平面内の角度)は、z軸を含まない。
【0009】
米国特許第US8072613号は、魚雷型取鍋などの容器のライニングの摩耗を測定するためのシステムおよび方法の説明を含む。コンテナの内部ライニングは、コンテナの垂直軸に対してある角度にあるコンテナ内の第1の位置からスキャナヘッドによって走査される。スキャナヘッドは、コンテナの垂直軸に対してある角度でコンテナの垂直軸に対してある角度でコンテナ内の第2の位置に配置され、第2の位置からスキャナヘッドは、第1の位置走査中に走査されなかったコンテナの内部ライニングの部分を走査する。コンテナが装填および非装填後の第1の位置走査および第2の位置走査からのライニングの走査測定値を、ライニングの初期基準測定値と比較することによって、ライニングの摩耗を測定することができる。したがって、システムおよび方法は、完全な測定のために2つの走査を必要とし、第2の走査を実施するためにスキャナアセンブリを新しい位置に移動させる必要がある。極座標系の観点では、θ(スキャナアセンブリ内のミラーの視野の限界によって境界付けられた平面内の角度)の許容値は、z軸に直交する平面の両側で等しい大きさに延在する。ミラーを中心とする球体の内部のθの許容値の投影は、球体上の赤道帯を形成する。θの許容値にはz軸が含まれていない。
【0010】
したがって、少なくとも従来の技術の上記の課題に基づいて、金属の融点を超える材料を運ぶように構成された金属容器内の耐火物ライニングの厚さの測定値を取得するために必要な走査の数、したがって測定時間を減少させ、測定されている容器の内部条件に対するスキャナの露出の減少をもたらし、および走査プロセスの有用性を高め、複雑さを減少させるように視野を再構成する、デバイス、システムおよび方法を有することが望ましい。
【発明の概要】
【0011】
上記の要約されたニーズまたは当該技術分野で既知の他のもののうちの1つ以上は、容器またはコンテナ内の耐火物ライニングを特徴付ける装置、方法およびプロセスによって対処される。開示される装置は、スキャナマニピュレータアームに装着され、容器内の開口部に近接して配置され、または容器内の開口部に挿入されて、容器の凹んだ内部の指定された位置に到達し、およびスキャナアセンブリ内のスキャナエミッタ/センサから耐火物ライニングの表面上の複数の点までの距離を測定して、単一の走査で容器の内部を特徴付けるように構成されたスキャナアセンブリを含む。開示された装置はまた、スキャナアセンブリに取り付けられたマニピュレータアームを有するスキャナマニピュレータを含み、マニピュレータアームは、スキャナアセンブリを測定位置に維持し、スキャナアセンブリ内のスキャナエミッタ/センサが配向を仮定することを可能にし、その配向からスキャナエミッタ/センサは、耐火物ライニングの表面上の複数の点までの距離を測定して、単一の走査で容器の内部を特徴付けることができる。開示された装置はまた、スキャナマニピュレータに取り付けられたロボットデバイスを含み、ロボットデバイスは、制御システムを有し、制御システムは、スキャナアセンブリの位置、エミッタセンサの配向、およびエミッタセンサによって生成された測定値の取得、記憶、処理、および提示を制御するためのハードウェアおよびソフトウェアを備え、制御システムは、スキャナアセンブリに通信可能に接続され、制御システムは、レーザ走査システムによって測定された複数の距離を耐火物ライニングの基準面と比較することによって耐火物ライニングを特徴付ける。
【0012】
容器内の耐火物ライニングを特徴付けるための方法およびプロセスもまた、本明細書に開示される主題の範囲内である。そのような方法は、ロボットデバイスを観察位置に配置するステップと、ハードウェアおよびソフトウェアを備える制御システムを使用してロボットを制御するステップであって、制御システムがスキャナアセンブリに通信可能に接続される、制御するステップと、ロボットデバイスに取り付けられたマニピュレータアームに装着されたスキャナアセンブリを、容器と近接させて、または容器の内部に延在させるステップと、スキャナアセンブリを位置付けるステップと、スキャナエミッタ/センサを複数の連続した配向に配向させるステップと、スキャナエミッタ/センサから容器の内部への各配向の距離を測定するステップと、レーザ走査システムによって測定された複数の距離を耐火物ライニングの基準面と比較することによって、耐火物ライニングの特徴付けを導出するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1は、高温で材料を保持するように構成された容器の断面図である。
【0014】
図2は、本発明のスキャナマニピュレータの概略図である。
【0015】
図3は、本発明によるスキャナアセンブリの側面図である。
【0016】
図4は、本発明によるスキャナアセンブリの斜視図である。
【0017】
図5は、本発明によるスキャナマニピュレータを含む魚雷型取鍋の断面図である。
【0018】
図6は、発明によるスキャナシステムの概略図である。
【0019】
図7は、球面座標系の概略図である。
【0020】
図8は、スキャナアセンブリの配置の幾何学形状の概略図である。
【0021】
図9は、本発明によるスキャナシステムの機械部分の概略図である。
【0022】
図10は、本発明によるスキャナシステムの機械部分の概略図である。
【0023】
図11は、本発明によるスキャナシステムの機械部分の斜視図である。
【0024】
図12は、本発明によるスキャナシステムの機械部分の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
例示的な実施形態の以下の説明は、添付の図面を参照する。異なる図における同じ参照番号は、同じまたは類似の要素を識別する。以下の詳細な説明は、本発明を限定するものではない。代わりに、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。以下の実施形態は、単純化のために、冶金容器内の耐火物ライニングを自律的に走査するための装置、システム、または方法の用語および構造に関して説明される。しかしながら、次に記述される実施形態は、これらのセットに限定されるものではなく、容器を構築する材料の融点を超える温度で物質を運ぶように構成された容器内のライニング材料の特徴付けを非限定的に含む、他の装置、システムまたは方法に適用され得る。本明細書で全体を通して使用される場合、例えば、「耐火物ライニングを特徴付ける」という表現のような「特徴付ける」という用語は、例えば、突破の低い確率を維持しながら最大許容寿命を評価するために、または修理が必要なときを決定するために、内部耐火物ライニングプロファイルを決定して、残りのライニング厚さを計算するために、自律レーザスキャナを使用して、耐火物ライニングの内面を分析および/または測定することを意味する。ライニングの特徴付けは、例えば、酸素ランス高さのための鋼浴より上の適切な設定点高さなど、処理中に冶金産業で使用される補助デバイスの位置を決定するために使用され得る。
【0026】
本明細書全体を通して「1つの構成」または「構成」への言及は、構成に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、開示される主題の少なくとも1つの構成に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して様々な場所での「1つの構成において」または「構成において」という語句の出現は、必ずしも同じ構成を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、任意の好適な様式で1つ以上の構成で組み合わせてもよい。
【0027】
本明細書全体を通して「データ通信中」への言及は、電子的または放射線形態のデータを要素の少なくとも一方から要素の他方に渡すことができるように、2つの要素が接続されていることを意味する。「コマンド通信中」という表現は、電子的または放射線形態のコマンドを要素の一方から要素の他方に渡すことができることを意味する。「制御通信中」という表現は、要素の一方が、電子的または放射線形態で送信される命令による命令によって、要素の他方の動きまたは活動を制御できることを意味する。「移動可能に接続された」という表現は、1つの要素が、例えば、共通の軸に沿って、軸の周りに、またはヒンジ方式で、他の要素と接触したままで、他の要素に対して移動することができるように、2つの要素が接続されていることを意味する。「ヒンジ方式での動き」という表現および「ヒンジ状に」という言葉は、連通中の一対の要素のうちの一方が、他方の要素に対する連通軸の周りの動きに抑制される動きに関する。「固定的に接続されている」という表現は、2つの要素が、接触したままであり、回転することができないか、ヒンジ方式で移動するか、または互いに対して並進的に移動するように接続されていることを意味する。「半球を超える」という表現は、経度360度で、および極に対して90度を超える緯度で表され、極を含む、球体の一部、または球体の表面の一部を表す形状を指す。直線が角度の頂点を通過し、角度の平面内にあり、角度の両側の間にある場合、角度は「直線を含む」。
【0028】
図1は、高温で材料を保持するように構成された容器2を示す。本明細書全体で使用される場合、「コンテナ」または「容器」という用語は、容器材料の融点を下回り得るか、融点にあり得るか、または融点を上回り得る高温で材料またはガス(ガス化器の場合)を保持するように設計された様々なサイズおよび形状のすべての種類の金属または非金属容器を参照することを含めて、交換可能かつ広範に使用される。そのようなコンテナまたは容器の例は、限定されないが、化学および電力生産におけるガス化プロセス、電気アーク炉(EAF)、酸素転炉(BOF)、取鍋、高炉、脱ガス器、および鋼製造におけるアルゴン酸素脱炭(AOD)炉などの用途で使用されるものである。加えて、本明細書で全体を通して使用される際、「高温での材料」という用語は、容器の表面の少なくとも一部分を覆う耐火物材料の完全性が、高温で材料に容器を曝露するように何らかの形で損なわれたときに、それらの容器内に一度損傷を引き起こすのに十分な高温で配設されるように構成された材料を広く意味するために使用される。示されるように、容器2は、容器長手方向軸3、シェル4、シェル4内の耐火物材料6の内部層、および開口部8を有する。容器長手方向軸3は、開口部8を通過する。図1の破線7は、容器が使用される前の耐火物材料6の元の層を例示する。
【0029】
図2は、耐火物ライニングの摩耗を測定するためのスキャナアセンブリ10を例示する。スキャナアセンブリは、スキャナアセンブリ近位端12、スキャナアセンブリ遠位端14、および近位端12から遠位端14まで延在するスキャナアセンブリ長手方向軸16を含む。装着アーム近位端22および装着アーム遠位端24を有する装着アーム20は、スキャナアセンブリ10の遠位14に位置する。熱シールド近位端28および熱シールド遠位端30を有する熱シールド26は、装着アーム遠位端24の円周の少なくとも一部分の周りに配設される。タレット近位端34およびタレット遠位端36を有するタレット32は、スキャナアセンブリ10の遠位端14に位置する。装着アーム20の遠位端は、タレット34の近位端に回転可能に接合される。したがって、タレット34は、スキャナアセンブリ長手方向軸16の周りを回転することができる。また、装着アーム20およびタレット32は、タレット32が長手方向軸を中心に装着アーム20に対して回転することができるという点で、タレット32の近位端34が装着アーム20の遠位端24上に回転可能に装着されている連通中として表され得る。装着アーム20とタレット32との間の連通は、長手方向軸に直交する平面内に含まれ得る。エミッタ/センサ40は、タレット34内の固定位置に装着される。エミッタ/センサ40の光学中心は、スキャナアセンブリ長手方向軸16上に位置する。エミッタ/センサ40の視野は、長手方向に直線的である。エミッタ/センサ40の視野はまた、スキャナアセンブリ長手方向軸16も含む平面内に含まれるように説明され得る。図示される構成では、エミッタ/センサ40の視野の平面は、エミッタ/センサ40から遠位方向まで延在するスキャナアセンブリ長手方向軸16の部分を含む。エミッタ/センサ視野42は、タレットの遠位端から延在するエミッタ/センサ視野の遠位限界44を含み、遠位限界とは反対側に配設されたエミッタ/センサ視野の近位限界46を含む。エミッタ/センサ視野42は、長手方向において、スキャナアセンブリの遠位端からのスキャナアセンブリ長手方向軸16の延在を含み、長手方向軸16に直交する平面内のエミッタ/センサ40から延在する視野42の平面内の線48を含む鈍角によって表される。
【0030】
選択された構成において、エミッタ/センサ視野の遠位限界44と、スキャナアセンブリ長手方向軸16に直交し、かつエミッタ/センサ40を通過する平面との間の鋭角50は、1度~10度の値(1度および10度を含む)を有し得る。選択された構成において、エミッタ/センサ視野42の近位限界46と、スキャナアセンブリ長手方向軸16との間の鋭角52は、70度~88度の値(70度および88度を含む)を有し得る。
【0031】
エミッタ/センサ40は、典型的には、レーザ、光学系、光検出器、および受信器電子機器(図示せず)を含む。そのようなエミッタ/センサデバイスは、ターゲット表面にレーザ光の急速なパルスを発射するように構成され、毎秒最大50万パルスで発射するものもある。エミッタ/センサ40のセンサ機能は、各パルスが所与の視野を通してターゲット表面からスキャナに戻るまでの時間を測定する。光は、エミッタ/センサ40によって提供される情報が、エミッタ/センサ40とターゲットとの間の距離を高精度に計算するために使用され得るように、一定および既知の速度で移動する。このプロセスを素早く連続して繰り返すことによって、また、測定される容器に対するエミッタ/センサ40の配向およびスキャナアセンブリ10の位置を組み込むことによって、器具は、それが測定している耐火物表面の複雑な厚さ「マップ」を構築する。耐火物ライニングの内面の測定された耐火物厚さマップ間の変化を同じ表面の基準測定値を用いて計算および/または比較することによって、変化を検出し、耐火物ライニング/シェルの組み合わせの失敗をもたらし得る可能性のある条件について評価する。単一の測定は20~30秒で行うことができる。
【0032】
エミッタ/センサ40は、小さい(約4mm)ビーム直径、高精度(約±6mmの範囲のピーク間誤差)の高走査レート(最大500,000Hz)、高温表面を走査している間に与えられるミル環境および熱負荷に適した堅牢な設計、目の安全なレーザ波長(作業場の安全性の懸念を排除および/または実質的に減らす)、±55°の垂直走査角、および0~360°の水平走査角を有するレーザスキャナを備えてもよい。そのようなレーザスキャナは、約20~30秒で容器内部の標準解像度の走査を可能にし、容器のダウンタイムを短縮し、生産の可用性を高める。高解像度モードでは、スキャナは、容器の詳細な画像を提供することができ、この画像は、耐火物ライニングを特徴付けるため、タップホールの周囲の領域を定義するため、またはパージプラグの状態を定義するために使用することができる。
【0033】
垂直面におけるエミッタ/センサの視野は、角度42として図示される。垂直面内のエミッタセンサの視野42は、タレット32のすべての回転位置において、エミッタセンサ光学中心線16と、エミッタセンサ光学中心線16に直交する水平面内のエミッタ/センサ40から外向きに延在する線48とを含む。
【0034】
図3は、近位端14および装着アーム20が左に配向するように、および回転可能な様式で装着アーム20に取り付けられるタレット32が右に示されるように配列された、スキャナアセンブリ10の側面図である。スキャナアセンブリ12の遠位端は、右に配向される。スキャナアセンブリ長手方向軸16は、この図では水平である。エミッタセンサの視野42は、スキャナアセンブリ長手方向軸16と、スキャナアセンブリ長手方向軸16に直交する平面内のエミッタ/センサ40から外向きに延在する線48とを含むように示される。エミッタ/センサ40は、エミッタ/センサウィンドウ62によって遮蔽される。熱シールド26は、装着アーム遠位端24の円周の少なくとも一部分の周りに配設される。
【0035】
図4は、スキャナアセンブリ10の斜視図である。タレット32は、回転可能な様式で装着アーム20に取り付けられる。固定式熱シールド26は、装着アーム20の円周の少なくとも一部分の周りに配設される。装着アーム20は、マニピュレータアームに固定的に取り付けられるように構成される。
【0036】
スキャナアセンブリ10は、一体型冷却システムおよび広範囲にわたる放射線遮蔽を含んでもよく、これによりスキャナアセンブリ10は、可能な限り近接して(例えば、約2~約3mの範囲内で)高温(1700℃)表面に位置付けることができ、それによってガス化器などの限られた光アクセスを有する高温環境での耐火物厚さ測定を可能にする。
【0037】
図5は、この例示では魚雷型取鍋である容器2内のスキャナマニピュレータ80の垂直断面を示す。スキャナマニピュレータ80は、タレット32およびエミッタ/センサ40を含む、スキャナアセンブリ10を含む。スキャナマニピュレータは、遠位端および近位端を有する延在形態またはスキャナマニピュレータアーム82と、スキャナアセンブリ10の長手方向軸と平行であっても、または共線であってもよく、マニピュレータアームの遠位端から近位端まで延在する、マニピュレータアーム長手方向軸84と、をさらに備える。図示される配向では、スキャナアセンブリ10、スキャナマニピュレータ80、およびスキャナマニピュレータアーム82の近位端は上端であり、遠位端は下端である。マニピュレータアーム82の遠位端は、スキャナアセンブリ10の近位端に固定的に取り付けられ、マニピュレータアーム82は、スキャナアセンブリ10から長手方向に延在する。マニピュレータアーム82およびスキャナアセンブリ10は、端と端とを合わせた様式で取り付けられてもよく、マニピュレータアーム82およびスキャナアセンブリ10の一方は、マニピュレータアーム82およびスキャナアセンブリ10の他方の挿入部分を受け入れるための受容部を含んでもよく、またはマニピュレータアーム82およびスキャナアセンブリ10は、重なり合うように接合されてもよい。
【0038】
スキャナマニピュレータ80は、スキャナアセンブリ長手方向軸16の周りでタレット32が回転すると、エミッタ/センサが容器2の内部全体を見ることができるように位置決めされる。
【0039】
長手方向平面内のエミッタ/センサの視野は、角度42として示される。角度42は、(a)(i)スキャナアセンブリ長手方向軸に直交する平面内のエミッタ/センサ40から外向きに延在する線48、および(ii)エミッタ/センサ40からスキャナアセンブリ10の遠位端を通って外向きに延在する線(ここでは視野遠位限界44に対応する)と、によって境界付けられた垂直面内の遠位視野構成鈍角86と、(b)遠位視野構成角度86と共平面的な視野構成鋭角88であって、(i)スキャナアセンブリ長手方向軸に直交する平面内のエミッタ/センサ40から外向きに延在する線48と、(ii)角度86から線48の反対側のエミッタ/センサ40から外向きに延在する線(ここでは視野近位限界46に対応する)と、によって境界付けられた視野構成鋭角88との合計である。エミッタセンサの視野42は、スキャナアセンブリ長手方向軸16と、スキャナアセンブリ長手方向軸に直交する平面内のエミッタ/センサ40から外向きに延在する線48とを含むように示される。タレット32のすべての回転位置における、長手方向平面内のエミッタセンサの視野42は、エミッタ/センサ40から遠位方向に延在するスキャナアセンブリ長手方向軸16の部分と、スキャナアセンブリ長手方向軸16に直交する水平面内のエミッタ/センサ40から外向きに延在する線48の部分とを含む。
【0040】
図6は、容器2の内部耐火物ライニングを測定するための走査システム100を示す。システムは、エミッタ/センサ40が収容されているタレット32を含むスキャナアセンブリ10を含む。スキャナアセンブリ10は、スキャナマニピュレータ80を形成するためにマニピュレータアーム82に取り付けられる。マニピュレータアーム82の近位端は、マニピュレータアーム82を所定の位置および配向に移動させるように構成された支持アーム112によって支持基部110に取り付けられる。支持アート112の近位端は、支持基部110に移動可能に接続され得る。支持プラットフォームアーム112は、支持基部110に対してヒンジ状に並進、回転、および/または移動することができる。支持アーム112は、支持基部プラットフォーム114によって支持基部110に取り付けることができ、支持基部プラットフォーム114は、支持基部110に対して移動可能または回転可能である。支持アームアクチュエータ116は、接続されたセクションの相対位置を制御するため、またはマニピュレータアーム82で支持アーム112の配向を制御するために、支持アーム112の関節屈曲セクション上に配設される。スキャナマニピュレータ80の近位端は、支持アーム12の遠位端に移動可能に、またはヒンジ状に接続され得る。スキャナマニピュレータ80は、支持アーム112に対してヒンジ方式で並進、回転、または移動され得る。
【0041】
支持基部110、支持基部プラットフォーム114、支持アーム112、およびマニピュレータアーム82の組み合わせ、またはスキャナアセンブリ10を移動させる要素の類似の組み合わせは、休止位置から測定位置に移動し、休止位置に戻るという単純な要件を有する。スキャナアセンブリ10を検査される特定の容器の測定位置に配置することができるように、マニピュレータの形状および寸法を選択する必要がある。
【0042】
走査システムの他の構成は、スキャナアセンブリ10を測定位置に移動させるために、支持体、支持アーム、ジョイント、および回転デバイスの異なる組み合わせを利用し得る。支持アーム112およびマニピュレータアーム82は、支持アーム112およびマニピュレータアーム82が直角に配設されるアセンブリに組み合わせてもよく、支持アーム112は、支持体と連通しているピボットを備える。
【0043】
センサ130は、支持基部110、マニピュレータアーム82、スキャナアセンブリ10、および/または容器2上に配設されて、走査システムが参照する同一の参照フレームである独立した参照フレームに対する容器の位置を決定するためのデータを提供し、最大6自由度を占めることができる。容器2上に配設されたセンサ130は、単一点レーザ測距器または傾斜計であり得る。
【0044】
スキャナアセンブリ10内に位置し得るアクチュエータ134は、スキャナアセンブリ10の装着アームに対するタレット32の回転運動を制御する。アクチュエータ134は、エミッタ/センサ40によって生成または検知される光を反射するミラーの角度位置を制御し、この角度は、スキャナアセンブリ長手方向軸を含む平面内に含まれる。アクチュエータ134は、マイクロプロセッサを備えてもよく、測定プロセスにおいて利用される追加の機能を有してもよく、この機能には、スキャナアセンブリ長手方向軸16の周りでのタレット32の遅い走査モータ移動の制御(方位角)と、エミッタ/センサ40の放出/検知方向とスキャナアセンブリ長手方向軸16との間で表される角度を設定する高速走査モータ移動の制御(仰角)と、レーザ発射と、距離データ計算およびデータバッファリングと、制御デバイス140への距離データの最終的な転送とが含まれる。
【0045】
制御デバイス140は、支持基部110、マニピュレータアーム82、およびスキャナアセンブリ10の組み合わせ上に位置するセンサ130およびエミッタ/センサ40とデータ通信する。データ通信は、物理的接続によって、または無線伝送によって達成され得る。いくつかの構成では、制御デバイス140は、容器2に装着された1つ以上のセンサ130に連結され、それとデータ通信する。
【0046】
制御デバイス140は、支持基部110、マニピュレータアーム82、およびスキャナアセンブリ10の組み合わせで、センサ130から、およびエミッタ/センサ40からのデータ入力を受け入れる。いくつかの構成では、制御デバイス140は、容器2に装着された1つ以上のセンサ130からデータ入力を受け入れる。データは、1つ以上のデータ入力ポート142を介して受け入れられる。
【0047】
制御デバイス140は、スキャナアセンブリ10内に位置する1つ以上のアクチュエータ134にコマンドを送信して、スキャナアセンブリ10内の構成要素を互いに対して移動させ、アームアクチュエータ116を支持して、支持アーム112の構成要素を互いに対して、および支持基部プラットフォームアクチュエータ118に対して移動させ、支持基部プラットフォーム114を支持基部110の残りの部分に対して移動させる。アクチュエータコマンドは、制御デバイス140から1つ以上の制御出力ポート144を通してアクチュエータに送信される。制御デバイス140は、アクチュエータ116、118、および134へのコマンドの送信によって、所定の場所および配向にスキャナアセンブリ10を位置決めするための6自由度に対処し、全体的な測定不確実性に見合った精度にすることを可能にするように構成される。全体的な精度は、アクチュエータに、停止がさらなる移動を制限する、機械的な停止に対して移動するように、または必要に応じて、リニアまたは角度エンコーダの組み合わせを使用してアーム位置を測定することによって決定される位置に移動するようにコマンド命令することによって決定することができる。アクチュエータ116、118、および134は、サーボモータおよび/または油圧アクチュエータを備え得る。
【0048】
制御デバイス140は、キーパッド、ディスプレイ画面、タッチスクリーン、インジケータ、ならびに制御デバイスおよび表面などのデバイスを含み得る、データの入力および表示のためのヒューマン/システムインターフェース152を含む。
【0049】
制御デバイス140は、センサ130、エミッタ/センサ40によって生成されたデータを記憶し、計算の実行に使用されるデータを記憶し、アクチュエータ116、118、および134などのデバイスの要素の動きのためのコマンドおよび制御プログラムを記憶し、取得されたデータの処理のための計算プログラムを記憶する、RAMまたはハードドライブなどのデータ記憶デバイス154を含む。
【0050】
制御デバイス140は、データインポートポート142を通じて取得されたデータを、データ記憶デバイス154によって収容され得るまで一時的に記憶するデータバッファ156を含む。
【0051】
制御デバイス140は、プログラムされた命令をコマンドに変換し、取得されたデータを処理するプロセッサ170を含む。プロセッサ170は、容器2の場所に関連し、エミッタ/センサ40の場所に関連する位置情報を共通の参照フレームに変換する。
【0052】
図1図6に累積的に示されるように、制御デバイス140は、測定を行うためのコマンドを発行し、アクチュエータ134またはスキャナアセンブリ10内のマイクロプロセッサは、スキャナアセンブリ長手方向軸16の周りのタレット32の遅い走査モータ移動(方位角)と、エミッタ/センサ40の放出/検知方向とスキャナアセンブリ長手方向軸16との間で表される角度を設定する高速走査モータ移動(仰角)と、レーザ発射と、距離データ計算およびデータバッファリングと、制御デバイス140への距離データの最終的な転送とを含む、測定プロセスを制御する。動作方法の一例では、スキャナアセンブリは、指定された方位角で配向され得、測定は、仰角値の範囲にわたって行われる。このプロセスは、様々な範囲の方位角値にわたって繰り返される。
【0053】
エミッタ/センサ40は、ターゲットをレーザで照明し、レーザ光源によって放出された光子が、光源と遠距離の反射面との間の往復距離を横断するための通過時間を測定することによって、距離を測定する遠隔検知技術である。典型的な3Dエミッタ/センサ40は、レーザ、スキャナ、光学系、光検出器、および受信器電子機器を含む。適用可能な技術分野の当業者は、本明細書に開示される主題を検討した後、異なる波長および異なる動作モード(例えば、パルス型または連続型)を有するレーザを含む、様々な異なる型のレーザがエミッタ/センサ40で使用され得ることを理解するであろう。容器2の耐火物摩耗の特徴付けおよび測定の精度および解像度は、エミッタ/センサ40内のレーザが光学系によってどのように焦点を合わせられるかに依存し、光学系はエミッタ/センサ40の視野も画定する。受信器の検出器および電子機器が、パルス幅の減少に対応するのに十分な帯域幅を有する場合、より短いパルスでより良い解像度を達成することができる。画像を現像する速度は、画像がシステムに走査される速度に影響される。必要な仰角を通してビームを走査するために、様々な走査方法が利用可能である。ミラーの正確な位置決めは、測定精度に影響する。
【0054】
さらに、レーザ走査システム100の制御デバイス140は、摩耗特性付けおよび表面温度測定を処理するためのプロセッサ170を含み得る。プロセッサ170は、レーザ走査システム100の内部に組み込まれてもよく、またはレーザ走査システム100に接続されてもよい。典型的なレーザ測距器エミッタ/センサ40は、パルスレーザ、レーザ放出イベントを検出する方法、多面ミラー、遠視野表面から反出された光を検出する高速検出器、および関心のあるシーンにわたって前述のアセンブリをゆっくり回転させるためのモータまたはドライバからなるアセンブリを組み込む。実際には、レーザおよび検出器は、距離を測定するために組み合わせて働き、ミラー/モータはレーザに指示して、シーンにわたってラスター画像を作成する。高解像度エンコーダは、高速走査(仰角)回転の角度位置(および同じ解像度での低速走査軸も)を決定するために一般的に使用される。
【0055】
一構成では、レーザ走査システム100は、小さい(約3.6mm)ビーム直径、高精度(6mmのピーク間範囲の誤差)走査、大きな走査速度(最大約500,000Hz)、ミル環境および走査高温表面中に課される熱負荷に適した堅牢な設計、目の安全なレーザ波長(作業場の安全性の懸念を排除および/または実質的に低減する)、+95°~-15°の垂直走査角度範囲および0°~360°の水平走査角度範囲を生成するためにスキャナアセンブリにインストールされる機能を有するエミッタ/センサ40を含む。このようなレーザスキャナは、約6~10秒で容器内部の標準解像度の走査を可能にし、容器のダウンタイムを短縮し、生産の可用性を高める。高解像度モードでは、スキャナは、亀裂の検出、タップホール周辺の領域、またはパージプラグの状態を定義するために使用できる容器の詳細な画像を提供できる。器具のセンサは、各レーザパルスが去って、遠視野表面に移動し、反射後にターゲット表面からスキャナに戻るまでの時間を測定する。光は、エミッタ/センサ40が、エミッタ/センサ40とターゲットとの間の距離を高精度に計算することを可能にするデータを提供することができるように、一定かつ既知の速度で移動する。これを素早く連続して繰り返すことで、器具は測定している表面の範囲「マップ」を構築する。耐火物材料6の測定された範囲マップと同じ表面の基準測定値との間の変化を計算および/または比較することによって、コンテナ2の故障をもたらし得る耐火物厚さまたは表面トポロジの変化が検出される。
【0056】
図7は、球面座標系200の概略図である。角度202はシータ(θ)であり、固定天頂方向Zから測定される極角度である。角度204はファイ(φ)であり、固定基準方向Yから測定される、原点を通過し天頂方向に直交する基準面上の極角度の直交投影の方位角である。長さ206はrであり、座標系の固定原点からの点の半径方向距離である。
【0057】
スキャナアセンブリ10の視野は、球面座標系200の観点から説明することができる。スキャナアセンブリの遠位端14が、Z軸の正の方向に対応し、スキャナアセンブリの近位端12が、Z軸の負の方向に対応し、スキャナアセンブリ長手方向軸16が、Z軸に対応するように配列されるように、スキャナアセンブリ10が整列される場合、スキャナアセンブリ10の視野は、0度~360度(すなわち、スキャナは、Z軸の周りを自由に回転できる)のφのすべての値、および0度~90度のθのすべての値を含み、したがって、Z軸の正の範囲を含み、Z軸の周りのタレットの回転時にXY平面を含む。視野に含まれる可能性のあるθの追加値は、-10°、-9°、-8°、-7°、-6°、-5°、-4°、-3°、-2、-1°、91°、92°、93°、94°、95°、96°、97°、98°、99°、100°、101°、102°、103°、104°、および105°である。特定の構成では、エミッタ/センサ視野遠位限界44、エミッタ/センサ視野近位限界46は、エミッタ/センサ40がX軸の周りを回転するときに一定のままである。
【0058】
スキャナアセンブリ10は、スキャナアセンブリの遠位端が、極座標系のZ軸の正の方向に対応するように位置決めされている状態、かつスキャナアセンブリ長手方向軸が、極座標系のZ軸と整列されている状態で、0度~360度(0度および360度を含む)の極座標系内のφのすべての値を通してタレットが回転すると、φのすべての値において、0度~91度(0度および91度を含む)の極座標系内のθの少なくともすべての値を含む視野を有するように設計される。
【0059】
あるいは、スキャナアセンブリ10は、スキャナアセンブリの遠位端が、極座標系のZ軸の正の方向に対応するように位置決めされている状態、かつスキャナアセンブリ長手方向軸が、極座標系のZ軸と整列されている状態で、0度~360度(0度および360度を含む)の極座標系内のφのすべての値を通してタレットが回転すると、Z軸に対して対称であり、半球を超える視野を有する。視野は、半球部分を含み、またZ軸との交点から90度を超えるθ値まで延在するという点で、半球を超える。
【0060】
本明細書に開示されるスキャナアセンブリおよびスキャナマニピュレータは、それらが長手方向断面および緯度断面で完全に凹んだ内部を有する容器に挿入されなければならない深さが最小限になるように構成される。容器の口をYZ平面として有する球面座標系のX軸から測定されるすべての角度θが、容器について90度~270度の範囲である場合、スキャナアセンブリは、容器の長手方向軸上の容器の外側の任意の場所に配置することができる。容器の内部のθ角度が90度未満でまたは270度を超えて測定される場合、θ値が90度から減少するか、または270度から増加するにつれて、スキャナアセンブリを容器の口の近くに配置する必要がある。
【0061】
容器のθ角度値が0度または360度に近づいた場合、内部全体を走査するには、容器の口にスキャナアセンブリおよびスキャナマニピュレータを挿入する必要がある。図8は、耐火物材料6の内層を有する容器2の内部を走査するために使用されているスキャナアセンブリ10を示す。容器開口部3に近接する耐火物材料の内層6の部分は、容器の長手方向軸およびスキャナアセンブリ長手方向軸16と直交する。スキャナタレット32は、エミッタ/センサ視野遠位限界44およびエミッタ/センサ視野近位限界46を有するエミッタ/センサ40を含む。角度86は、スキャナアセンブリ長手方向軸16を含む平面内の視野角の遠位成分である。角度88は、スキャナアセンブリ長手方向軸16を含む平面内の視野角の近位成分である。角度86および88の交点は、スキャナアセンブリ長手方向軸16に直交する平面内に含まれる線である。
【0062】
容器2へのエミッタ/センサ40の必要な挿入範囲302は、角度88から、およびエミッタ/センサ40の距離304から、スキャナアセンブリ長手方向軸16に直交する平面内で、内層6から決定することができる。以下の式において、角度88はαとして表され、距離304はxとして表され、必要な挿入範囲302はzとして表される:
【0063】
z=x(tanα)
【0064】
これらの値は、容器開口部3に近接する耐火物材料6の内層の一部が本質的に0°または360°に等しいθ角度値を有する、長手方向断面および緯度断面において完全に凹んだ内部を有する容器における、特殊な場合に得られる。長手方向断面と緯度断面が完全に凹んでおり、θ値が90°または270°に近い内部を有する容器の場合、必要な挿入範囲ははるかに小さくなる。
【0065】
図9は、本発明によるスキャナシステムの機械部分400の概略図である。表面405は、支持基部110を支持する。この図において垂直として描写される支持基部チャネル410は、支持基部110を通過する。支持基部チャネルは、第1の支持アーム112の上端を収容する。支持基部チャネル410内の第1の支持アーム112の直線運動は、アクチュエータ412によってもたらされ、生成される。アクチュエータ412は、ラックおよびギア機構、または支持基部チャネル410内の第1の支持アーム112の相対的な直線運動を生成することができる任意の他の機構を含んでもよい。矢印414は、支持基部チャネル410に内の第1の支持アーム112の動きの方向を示す。
【0066】
第1の支持アーム112の下端は、回転可能な接続部420を通して第1の支持アーム112の上端に取り付けられる。第1の支持アーム112の上端に対する第1の支持アーム112の下端の回転は、アクチュエータ422によってもたらされ、生成される。アクチュエータ422は、ステッピングモータ、または正確かつ精密な回転運動を生成することができる任意の他の機構を含んでもよい。矢印424は、第1の支持アーム112の下端の回転方向を示す。
【0067】
第1の支持アーム112の下端は、第2の支持アーム112の長手方向表面を保持するように構成される。描写されるように、第2の支持アーム112は、開放端が閉鎖端よりも低いように位置付けられる。第2の支持アーム112は、水平位置に、または水平面と任意の角度に配置され得る。第2の支持アーム112は、マニピュレータアーム82およびタレット32を有するスキャナマニピュレータを収容する支持アームチャネル426を含む。アクチュエータ427は、支持アームチャネル426へ出入りするマニピュレータアーム82の収縮および突出をもたらして、生成させる。アクチュエータ427は、ラックおよびギア機構、または相対的な直線運動を生成することができる任意の他の機構を含んでもよい。矢印428は、支持アームチャネル426内のマニピュレータアーム82の動きの方向を示す。
【0068】
図10は、本発明によるスキャナシステムの機械部分400の概略図である。表面405は、支持基部110を支持する。支持基部110は、回転可能な接続部420を通して支持基部プラットフォーム114に取り付けられている。支持基部110に対する支持基部プラットフォーム114の回転は、アクチュエータ430によってもたらされ、生成される。アクチュエータ430は、ステッピングモータ、または正確かつ精密な回転運動を生成することができる任意の他の機構を含んでもよい。矢印432は、支持基部プラットフォーム114の回転方向を示す。
【0069】
第1の支持アーム112は、支持基部プラットフォーム114から下向きに延在する。第1の支持アーム112は、ピボット434によって第2の支持アーム112に接続される。アクチュエータ436は、ピボット434の軸の周りに第2の支持アーム112の回転運動をもたらし生成する。矢印438は、ピボット434の周りの第2の支持アーム112の動きの方向を示す。第2の支持アーム112は、マニピュレータアーム82の近位端に接合される。マニピュレータアーム82の近位端への第2の支持アーム112の接続は、直角として描写され、それは、容器の走査を促進する任意の形態を取ることができ、固定されても調整可能であってもよい。第2の支持アーム112およびマニピュレータアーム82は、単一の部品として形成されてもよい。第2の支持アーム112は、動きの追加の自由度を提供するために追加のピボットおよびアクチュエータを含んでもよい。
【0070】
描写されるスキャナシステムの機械部分400の変形例では、基部プラットフォーム114およびアクチュエータ430は省略され、第2の支持アーム112は、支持基部110と直接連通している。
【0071】
図11は、支持基部110上に支持された、本発明によるスキャナシステム400の機械部分の斜視図である。支持基部110は、回転可能な接続部420を通して支持基部プラットフォーム114に取り付けられている。支持基部110に対する支持基部プラットフォーム114の回転は、アクチュエータ430によってもたらされ、生成される。アクチュエータ430は、ステッピングモータ、または正確かつ精密な回転運動を生成することができる任意の他の機構を含んでもよい。矢印432は、支持基部プラットフォーム114の回転方向を示す。
【0072】
第1の支持アーム112は、支持基部プラットフォーム114から上向きに延在する。第1の支持アーム112は、ピボット434によって第2の支持アーム112に接続される。アクチュエータ436は、ピボット434の軸の周りに第2の支持アーム112の回転運動をもたらし生成する。矢印438は、ピボット434の周りの第2の支持アーム112の動きの方向を示す。ピボット434の軸の周りの第2の支持アーム112の回転運動は、サーボモータおよび/または油圧作動によって制御されてもよい。
【0073】
第2の支持アーム112は、開放端を有し、伸縮様式で、第3の支持アーム112を収容する内部支持アームチャネルを含む。第3の支持アーム112は、開放端を有し、伸縮様式で、マニピュレータアーム82およびタレット32を有するスキャナマニピュレータを収容する内部支持アームチャネルを含む。アクチュエータ440は、第3の支持アーム112の支持アームチャネルへ出入りするマニピュレータアーム82の収縮および突出、ならびに第2の支持アーム112の支持アームチャネルへ出入りする第3の支持アーム112の収縮および突出をもたらし、生成する。アクチュエータ440は、ラックおよびギア機構、または相対的な直線運動を生成することができる任意の他の機構を含んでもよい。矢印442は、第2の支持アーム112の支持アームチャネルへ出入りする第3の支持アーム112の動きの方向を示す。矢印428は、第3の支持アーム112の支持アームチャネルへ出入りするマニピュレータアーム82の動きの方向を示す。
【0074】
図12は、本発明によるスキャナシステムの機械部分400の概略図である。ピボット434は、表面405によって、または表面405上で支持される。アクチュエータ436は、その近位端での支持アーム112の垂直位置(実線で示される格納位置)から、破線で示される水平作業位置への回転を可能にする。矢印438は、垂直位置と水平位置との間の支持アーム112の動きの方向を示す。
【0075】
支持アーム112は、その遠位端において、回転可能な接続部420を通して、その遠位端にタレット32を有するマニピュレータアーム82の近位端に接合される。回転可能な接続部420の回転は、支持アーム112の長手方向軸と直交し、マニピュレータアーム82の長手方向軸と直交する軸の周りで行われ、アクチュエータ422によってもたらされ、生成される。アクチュエータ422は、ステッピングモータ、または正確かつ精密な回転運動を生成することができる任意の他の機構を含んでもよい。矢印424は、スキャナシステム機械部分400の水平作業位置における第1の支持アーム112の下端の回転方向を示す。
【0076】
以下のプロセスを使用して、容器の測定を行う。容器を空にして、余分な物質を除去する。次に、容器の位置を、デッドレコニング(測定のたびに容器が同じ位置に配置される)または外部センサの使用のいずれかによって決定する。次に、容器内の関心のある表面が、スキャナマニピュレータに取り付けられたスキャナアセンブリの視野に含まれ得るように、容器を配向する。スキャナマニピュレータを測定位置、通常は、容器開口部を通過する容器の長手方向軸上の位置または長手方向軸に近い位置に配置する。スキャナマニピュレータのタレットをスキャナアセンブリの長手方向軸の周りで回転させ、測定を行って、容器の内部のプロファイルを生成する。容器の内部のプロファイルをデータの参照セットと比較するか、または容器のために作成された三次元モデルと比較する。比較により、摩耗が発生した箇所、または堆積が発生した箇所を検出することができる。
【0077】
耐火物ライニングの摩耗の測定方法であって、
a)ライニングを含む容器を空にすることと、
b)容器を位置決めすることと、
c)容器内の関心のあるライニング表面がスキャナアセンブリの視野内に収容され得るように、容器を配向することと、
d)装着アームと、装着アームに回転可能な様式で取り付けられたタレットと、タレット内に含まれるエミッタ/センサと、を備えるスキャナアセンブリを提供することであって、
スキャナアセンブリは、スキャナアセンブリの遠位端が、極座標系のZ軸の正の方向に対応するように位置決めされている状態、かつスキャナアセンブリ長手方向軸が、極座標系のZ軸に整列している状態で、0度~360度(0度および360度を含む)の極座標系内のφのすべての値を通してタレットが回転すると、Z軸に対して対称であり、半球を超える視野を有する、提供することと、
e)スキャナアセンブリを測定位置に配置することと、
f)エミッタ/センサを作動させることと、
g)極座標系内のφのすべての値を通してタレットを回転させることと、
h)φの選択された値について、極座標系内のθの選択された値のデータを取得することと、
i)エミッタ/センサによって提供されたデータを収集することと、
j)収集されたデータから、容器の内部のプロファイルを生成することと、
を含む、測定方法。
【0078】
耐火物ライニングの摩耗を測定するためのスキャナアセンブリは、
遠位端、近位端、および近位端から遠位端まで延在する長手方向軸と、
近位端および遠位端を有し、スキャナアセンブリの近位端に位置する装着アームと、
近位端および遠位端を有するタレットであって、装着アームの遠位端がタレットの近位端に回転可能に接合され、装着アームとタレットとの間の連通が、長手方向軸に直交する平面内に含まれる、タレットと、
タレット内の固定位置に装着されたエミッタ/センサと、
を備える。
エミッタ/センサの光学中心は、長手方向軸上に位置する。
エミッタ/センサの視野は、長手方向に直線的である。
視野は、タレットの遠位端から延在する遠位限界を含み、遠位限界とは反対側に配設された近位限界を含む。
エミッタ/センサの視野は、長手方向において、スキャナアセンブリの遠位端からの長手方向軸の延長を含み、長手方向軸に直交する平面内にエミッタ/センサから延在する線を含む鈍角によって表される。
スキャナアセンブリは、装着アームの遠位端をタレットの近位端に回転可能に接合することにより、タレットがスキャナアセンブリの長手方向軸を中心に360度回転することができるように構成されてもよい。スキャナアセンブリは、エミッタ/センサの視野が、エミッタ/センサの長手方向軸を含む平面内にあるように構成されてもよい。スキャナアセンブリは、装着アームの遠位端の円周の少なくとも一部分に配設された熱シールドを含んでもよい。スキャナアセンブリは、単一のエミッタ/センサを含んでもよく、スキャナアセンブリは、第2のエミッタ/センサを除外してもよく、スキャナアセンブリ内のエミッタ/センサの数は、正確に1であってもよい。
【0079】
スキャナアセンブリは、視野の遠位限界および長手方向軸によって表される鋭角が、1度~10度の値(1度および10度を含む)を有するように構成され得る。スキャナアセンブリは、視野の近位限界および長手方向軸によって表される鋭角が、70度~88度の値(70度および88度を含む)を有するように構成され得る。
【0080】
スキャナアセンブリは、耐火物適用デバイスと連通しないように、または耐火物適用デバイスを含むデバイスの一部でないように構成され得る。耐火物適用デバイスは、材料が表面に付着するように耐火物材料を表面に向けて噴霧するか、吹付けるか、またはそれ以外の方法で運ぶように構成されたデバイスである。スキャナアセンブリは、タレットがスキャナアセンブリの長手方向軸以外の任意の軸の周りで装着アームを中心として回転するのを抑制されるように構成され得る。
【0081】
スキャナアセンブリは、スキャナアセンブリの遠位端が、極座標系のZ軸の正の方向に対応するように位置決めされている状態、かつスキャナアセンブリ長手方向軸が、極座標系のZ軸に整列している状態で、0度~360度(0度および360度を含む)の極座標系内のφのすべての値を通してタレットが回転すると、スキャナアセンブリは、φのすべての値において、0度~91度(0度および91度を含む)の極座標系内のθのすべての値を含む視野を有するように構成され得る。
【0082】
スキャナアセンブリは、スキャナアセンブリの遠位端が、極座標系のZ軸の正の方向に対応するように位置決めされている状態、かつスキャナアセンブリ長手方向軸が、極座標系のZ軸に整列している状態で、0度~360度(0度および360度を含む)の極座標系内のφのすべての値を通してタレットが回転すると、スキャナアセンブリは、Z軸に対して対称であり、半球を超える視野を有するように構成され得る。
【0083】
上記の説明のうちのいずれか1つ以上によるスキャナアセンブリを備えるスキャナマニピュレータは、スキャナマニピュレータが、遠位端および近位端を有する延在形態またはスキャナマニピュレータアームと、スキャナアセンブリの長手方向軸と共線であり、遠位端から近位端まで延在する長手方向軸と、をさらに備えるように構成され得、スキャナマニピュレータの遠位端は、スキャナアセンブリの近位端に固定的に取り付けられ、延在形態またはスキャナマニピュレータアームは、スキャナアセンブリから長手方向に延在する。
【0084】
開示される例示的な実施形態は、冶金容器の耐火物ライニングを自律的に特徴付けるための装置、方法、およびシステム、ならびに上記に概説され、適用可能な技術分野の当業者によって理解される他の用途を提供する。この説明は、本発明を限定することを意図しないことを理解されたい。逆に、例示的な実施形態は、添付の特許請求の範囲によって定義されるように、本発明の趣旨および範囲に含まれる代替物、修正物、および等価物を網羅することが意図される。さらに、例示的な実施形態の詳細な説明では、特許請求される発明の包括的な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が規定される。しかしながら、当業者は、様々な実施形態が、そのような特定の詳細なしに実施され得ることを理解するであろう。
【0085】
本例示的な実施形態の特徴および要素は、特定の組み合わせで実施形態に説明されているが、各特徴または要素は、実施形態の他の特徴および要素なしに単独で、または本明細書に開示されている他の特徴および要素との様々な組み合わせで、または本明細書に開示されている他の特徴および要素なしに、使用することができる。
【0086】
この書面による説明は、開示される主題の例を使用して、任意の当業者がそれを実践することを可能にし、任意のデバイスまたはシステムを作製および使用し、任意の組み込まれた方法を実行することを含む。主題の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が思い付く他の例を含み得る。そのような他の例は、特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
【0087】
本明細書に記載の主題の開示された実施形態は、図面に示され、いくつかの例示的な実施形態に関連して具体的かつ詳細に上述されてきたが、多くの修正、変更、および省略が、新規の教示、本明細書に記載の原理および概念、ならびに添付の特許請求の範囲に記載の主題の利点から実質的に逸脱することなく可能であることが当業者には明らかであろう。したがって、開示される発明の適切な範囲は、すべてのそのような修正、変更、および省略を包含するように、添付の特許請求の範囲の最も広範な解釈によってのみ決定されるべきである。さらに、任意のプロセスまたは方法のステップの順序または配列は、代替の実施形態に従って変更または再配列され得る。最後に、特許請求の範囲における、任意のミーンズ・プラス・ファンクション節は、列挙された機能を実行するものとして本明細書に記載される構造、ならびに構造的等価物だけでなく、等価構造も網羅することが意図される。
【0088】
要素
2.容器
3.容器長手方向軸
4.シェル
6.耐火物材料の層
7.耐火物材料の元の層
8.開口部
10.スキャナアセンブリ
12.スキャナアセンブリの近位
14.スキャナアセンブリの遠位
16.スキャナアセンブリ長手方向軸
20.装着アーム
22.装着アームの近位端
24.装着アームの遠位端
26.熱シールド
28.熱シールドの近位端
30.熱シールドの遠位端
32.タレット
34.タレットの近位端
36.タレットの遠位端
40.エミッタ/センサ
42.エミッタ/センサ視野
44.エミッタ/センサ視野遠位限界
46.エミッタ/センサ視野近位限界
48.長手方向軸に直交する平面内のエミッタ/センサから延在する線
50.エミッタ/センサの視野の近位限界と、長手方向軸に直交する平面内のエミッタ/センサから延在する線との間の鋭角
52.エミッタ/センサの視野の遠位限界とスキャナアセンブリ長手方向軸との間の鋭角
54.エミッタ/センサの視野の近位限界とスキャナアセンブリ長手方向軸の間の鋭角
62.エミッタ/センサウィンドウ
80.スキャナマニピュレータ
82.マニピュレータアーム
84.マニピュレータアーム長手方向軸(スキャナの光学中心線)
86.遠位視野構成角
88.近位視野構成角
100.スキャナシステム
110.支持基部
112.支持アーム
114.支持基部プラットフォーム
116.支持アームアクチュエータ
118.支持基部プラットフォームアクチュエータ
130.位置決めセンサ
134.マニピュレータアクチュエータ
140.制御デバイス
142.データ入力ポート
144.制御出力ポート
152.ヒューマン/システムインターフェース
154.データ記憶部
170.プロセッサ
200.球面座標系
202.角度シータ(θ)
204.角度ファイ(φ)
206.半径方向距離r
302.容器内へのエミッタ/センサの挿入範囲
304.開口部の壁の水平内面からのエミッタ/センサの距離
400.スキャナシステムの機械部分
405.表面
410.支持基部チャネル
412.アクチュエータ
414.移動方向
420.回転可能な接続
422.アクチュエータ
424.回転方向
426.支持アームチャネル
428.移動方向
430.アクチュエータ
432.回転方向
434.ピボット
436.アクチュエータ
438.回転方向
440.アクチュエータ
442.移動方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12