(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】物品搬送装置および物品搬送方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20240710BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
B65G1/00 541
H01L21/68 A
(21)【出願番号】P 2022206293
(22)【出願日】2022-12-23
【審査請求日】2022-12-23
(31)【優先権主張番号】10-2021-0193243
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0065102
(32)【優先日】2022-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヨン,ユン サン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,ソン キュン
(72)【発明者】
【氏名】カン,ヒ ジェ
【審査官】八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-178712(JP,A)
【文献】特開2017-195279(JP,A)
【文献】特開2019-189440(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0056672(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0015493(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00-1/133;1/14-1/20
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
前記フレームに連結され、第1類物品を下で支持する第1移送搭載部と、
前記フレームに連結されて前記第1移送搭載部上に位置して前記第1類物品を下で支持する第2移送搭載部と、
前記フレームに連結されて前記第2移送搭載部上に位置し、前記第1類物品と異なる第2類物品を下で支持する第3移送搭載部を含み、
前記第1移送搭載部は前記第2および前記第3移送搭載部とは独立して駆動し、前記第2移送搭載部と前記第3移送搭載部は同時に駆動
し、
前記第2移送搭載部は前記第1類物品を支持し、前記第3移送搭載部は空いている状態で、
前記第2移送搭載部と前記第3移送搭載部それぞれがインターフェース部材の第2支持部と第3支持部に向かって移動され、前記第2移送搭載部は前記第1類物品を前記第2支持部に移動し、
前記第2支持部および前記第3支持部の高さの差は、前記第2移送搭載部および前記第3移送搭載部の高さの差と同一である、物品搬送装置。
【請求項2】
フレームと、
前記フレームに連結され、第1類物品を下で支持する第1移送搭載部と、
前記フレームに連結されて前記第1移送搭載部上に位置して前記第1類物品を下で支持する第2移送搭載部と、
前記フレームに連結されて前記第2移送搭載部上に位置し、前記第1類物品と異なる第2類物品を下で支持する第3移送搭載部を含み、
前記第1移送搭載部は前記第2および前記第3移送搭載部とは独立して駆動し、前記第2移送搭載部と前記第3移送搭載部は同時に駆動し、
前記第2移送搭載部は空いている状態であり、前記第3移送搭載部は前記第2類物品を支持し、
前記第2移送搭載部と前記第3移送搭載部それぞれがインターフェース部材の第2支持部と第3支持部に向かって移動され、前記第3移送搭載部は前記第2類物品を前記第3支持部に移動し、
前記第2支持部および前記第3支持部の高さの差は、前記第2移送搭載部および前記第3移送搭載部の高さの差と同一である、物品搬送装置。
【請求項3】
フレームと、
前記フレームに連結され、第1類物品を下で支持する第1移送搭載部と、
前記フレームに連結されて前記第1移送搭載部上に位置して前記第1類物品を下で支持する第2移送搭載部と、
前記フレームに連結されて前記第2移送搭載部上に位置し、前記第1類物品と異なる第2類物品を下で支持する第3移送搭載部を含み、
前記第1移送搭載部は前記第2および前記第3移送搭載部とは独立して駆動し、前記第2移送搭載部と前記第3移送搭載部は同時に駆動し、
前記第2移送搭載部は前記第1類物品を支持し、前記第3移送搭載部は前記第2類物品を支持し、
前記第2移送搭載部と前記第3移送搭載部それぞれがインターフェース部材の第2支持部と第3支持部に向かって移動され、前記第2移送搭載部は前記第1類物品を前記第2支持部に移動し、前記第3移送搭載部は前記第2類物品を前記第3支持部に移動し、
前記第2支持部および前記第3支持部の高さの差は、前記第2移送搭載部および前記第3移送搭載部の高さの差と同一である、物品搬送装置。
【請求項4】
前記フレームは上下方向に移動し、
前記上下方向から見るとき前記第1移送搭載部、前記第2移送搭載部および前記第3移送搭載部は互いに重なるように設置された、請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項5】
前記第1移送搭載部が前記第1類物品を第1支持部上に安着させるための出退動作を行うために必要とされる時間と、
前記第3移送搭載部が前記第2類物品を第3支持部上に安着させるための出退動作を行うために必要とされる時間が互いに同じである、請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項6】
前記第1移送搭載部は前記フレームと連結された第1ロボットアームによって動作し、
前記第2移送搭載部および前記第3移送搭載部は前記フレームと連結された第2ロボットアームによって動作する、請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項7】
前記第1類物品を積載するための第2支持部と、前記第2類物品を積載するための第3支持部を含むインターフェース部材をさらに含む、請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項8】
前記第2移送搭載部は第1移送プレートと、前記第1移送プレート上に配置された多数の第1位置決めピンを含み、
前記第2支持部は第1支持プレートと、前記第1支持プレート上に配置された多数の第2位置決めピンを含み、
前記第1類物品の底面には前記第1位置決めピンおよび前記第2位置決めピンが嵌め込まれるための第1係合溝が形成された、請求項7に記載の物品搬送装置。
【請求項9】
前記第3移送搭載部は第2移送プレートと、前記第2移送プレート上に配置された多数の第3位置決めピンを含み、
前記第3支持部は第2支持プレートと、前記第2支持プレート上に配置された多数の第4位置決めピンを含み、
前記第2類物品の底面には前記第3位置決めピンおよび前記第4位置決めピンが嵌め込まれるための第2係合溝が形成された、請求項7に記載の物品搬送装置。
【請求項10】
前記第1類物品はウエハ収納容器であり、前記第2類物品はレチクル収納容器である、請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項11】
請求項1に記載の物品搬送装置によって搬送される物品搬送方法であって、
フレームと、前記フレームに連結され、第1類物品を下で支持する第1移送搭載部と、
前記フレームに連結されて前記第1移送搭載部上に位置して前記第1類物品を下で支持する第2移送搭載部と、前記フレームに連結されて前記第2移送搭載部上に位置し、前記第1類物品と異なる第2類物品を下で支持する第3移送搭載部を含み、前記第2移送搭載部と前記第3移送搭載部は同時に駆動するタワーリフタと、第1支持部、第2支持部および第3支持部を含むインターフェース部材を含む物品搬送装置が提供され、
前記第1移送搭載部は前記第1類物品を下で支持して、前記第1支持部上に安着させるために出退動作を行い、
前記第3移送搭載部は前記第1類物品と異なる前記第2類物品を下で支持して、前記第3支持部上に安着させるために出退動作を行うことを含む、物品搬送方法。
【請求項12】
前記第1移送搭載部の前記出退動作を行うために必要とされる時間と、前記第3移送搭載部が前記出退動作を行うために必要とされる時間は互いに同じである、請求項1
1に記載の物品搬送方法。
【請求項13】
前記第3移送搭載部が前記出退動作を行うのは、前記第2移送搭載部が空いている状態で行われる、請求項1
1に記載の物品搬送方法。
【請求項14】
前記第1類物品はウエハ収納容器であり、前記第2類物品はレチクル収納容器である、請求項1
1に記載の物品搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物品搬送装置および物品搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体工場内では、物品(例えば、ウエハ収納容器、レチクル収納容器)が自動搬送システムによって移動する。自動搬送システムは例えば、OHT(overhead hoist transport)、OHS(overhead shuttle)などを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方、搬送物を層間移動するために、タワーリフタ(tower lifter)を用いる。しかし、OHTのような搬送台車で物品をタワーリフタに移さなければならず、物品をタワーリフタに積載する前に待機する時間などが発生する。すなわち、タワーリフタ区域には多くの物品が密集する。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、多くの物品を効果的に処理できる物品搬送装置を提供することにある。
【0005】
本発明が解決しようとする他の課題は、多くの物品を効果的に処理できる物品搬送方法を提供することにある。
【0006】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を達成するための本発明の物品搬送装置の一面(aspect)は、フレームと、前記フレームに連結され、第1類物品を下で支持する第1移送搭載部と、前記フレームに連結されて前記第1移送搭載部上に位置して第1類物品を下で支持する第2移送搭載部と、前記フレームに連結されて前記第2移送搭載部上に位置し、前記第1類物品と異なる第2類物品を下で支持する第3移送搭載部を含み、前記第1移送搭載部は前記第2および第3移送搭載部とは独立して駆動し、前記第2移送搭載部と前記第3移送搭載部は同時に駆動する。前記第2移送搭載部は前記第1類物品を支持し、前記第3移送搭載部は空いている状態で、前記第2移送搭載部と前記第3移送搭載部それぞれがインターフェース部材の第2支持部と第3支持部に向かって移動され、前記第2移送搭載部は前記第1類物品を前記第2支持部に移動し、前記第2支持部および前記第3支持部の高さの差は、前記第2移送搭載部および前記第3移送搭載部の高さの差と同一である。
【0008】
前記課題を達成するための本発明の物品搬送装置の他の面は、物品を搬送するタワーリフタと、前記タワーリフタから前記物品の伝達を受けて、前記物品を貯蔵するか他の位置に移送させるためのインターフェース部材を含み、前記タワーリフタは、上下方向に移動するフレームと、前記フレームと連結されたロボットアームと、前記ロボットアームに連結されて第1類物品を下で支持する第1移送搭載部と、前記ロボットアームに連結されて前記第1移送搭載部上に位置し、前記第1類物品と異なる第2類物品を下で支持する第2移送搭載部を含み、前記上下方向から見るとき、前記第1移送搭載部と前記第2移送搭載部は互いに重なるように設置され、前記第1移送搭載部と前記第2移送搭載部は前記ロボットアームの動作に伴って同時に駆動される。
【0009】
前記他の課題を達成するための本発明の物品搬送方法の一面は、フレームと、前記フレームに連結され、第1類物品を下で支持する第1移送搭載部と、前記フレームに連結されて前記第1移送搭載部上に位置して第1類物品を下で支持する第2移送搭載部と、前記フレームに連結されて前記第2移送搭載部上に位置し、前記第1類物品と異なる第2類物品を下で支持する第3移送搭載部を含み、前記第2移送搭載部と前記第3移送搭載部は同時に駆動するタワーリフタと、第1支持部、第2支持部および第3支持部を含むインターフェース部材を含む物品搬送装置が提供され、前記第1移送搭載部は第1類物品を下で支持して、前記第1支持部上に安着させるために出退動作を行い、前記第3移送搭載部は前記第1類物品と異なる第2類物品を下で支持して、前記第3支持部上に安着させるために出退動作を行うことを含む。
【0010】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明のいくつかの実施形態による物品搬送装置を説明するための図である。
【
図2】
図1のタワーリフタの第1移送搭載部の動作を説明するための図である。
【
図3】
図1のインターフェース部材を説明するための図である。
【
図4】第1移送プレートが第1類物品を伝達するとき、第1移送プレート、第1支持プレートおよび第1類物品の位置関係を説明するための図である。
【
図5】
図1のタワーリフタの第2移送搭載部の動作を説明するための図である。
【
図6】
図1のタワーリフタの第2移送搭載部の動作を説明するための図である。
【
図7】
図1のタワーリフタの第2移送搭載部の動作を説明するための図である。
【
図8】本発明の一実施形態による物品搬送装置を説明するための平面図である。
【
図9】
図8のインターフェース部材の構成を説明するための図である。
【
図10】本発明の他の実施形態による物品搬送装置を説明するための平面図である。
【
図11】本発明のいくつかの実施形態による物品搬送方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付する図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下に開示する実施形態に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施形態は単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。
【0013】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは図面に示されているように一つの素子または構成要素と他の素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用される。空間的に相対的な用語は図面に示されている方向に加えて使用時または動作時の素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。例えば、図面に示されている素子をひっくり返す場合、他の素子の「下(below)」または「下(beneath)」と記述された素子は他の素子の「上(above)」に置かれ得る。したがって、例示的な用語の「下」は下と上の方向をすべて含むことができる。素子は他の方向に配向されてもよく、そのため空間的に相対的な用語は配向によって解釈されることができる。
【0014】
第1、第2などが多様な素子、構成要素および/またはセクションを叙述するために使われるが、これらの素子、構成要素および/またはセクションはこれらの用語によって制限されないのはもちろんである。これらの用語は単に一つの素子、構成要素またはセクションを他の素子、構成要素またはセクションと区別するために使用する。したがって、以下で言及される第1素子、第1構成要素または第1セクションは本発明の技術的思想内で第2素子、第2構成要素または第2セクションであり得るのはもちろんである。
【0015】
以下、添付する図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明し、添付図面を参照して説明するにあたり図面符号に関係なく同一であるかまたは対応する構成要素は同じ参照番号を付与し、これに係る重複する説明は省略する。
【0016】
図1は本発明のいくつかの実施形態による物品搬送装置を説明するための図である。
【0017】
図1を参照すると、本発明のいくつかの実施形態による物品搬送装置はタワーリフタ1、インターフェース部材70を含む。
【0018】
タワーリフタ1は物品を上下方向(または垂直方向)に移動させる(図面符号z方向を参照)。このようなタワーリフタ1は上下方向に長く延びたガイドレール81、ガイドレール81に沿って移動するフレーム80を含む。
【0019】
また、フレーム80には第1ロボットアーム15、第2ロボットアーム25、第1移送搭載部10、第2移送搭載部20および第3移送搭載部30が設置されている。
【0020】
具体的には、第1ロボットアーム15および第2ロボットアーム25それぞれは、出退動作(in-out operation)をすることができる。すなわち、第1ロボットアーム15および第2ロボットアーム25それぞれは、前方に伸ばす動作(projecting operation)と後方に復帰する動作(withdrawing operation)を行うことができる。このような動作を実現するために、第1ロボットアーム15および第2ロボットアーム25それぞれはベンディング(bending)とストレッチング(stretching)動作ができるリンク形態であり得るが、これに限定されない。物品をピックアップ(pickup)するために移動または変形可能な構成であれば、いかなる構成でも可能である。
【0021】
第1移送搭載部10は第1ロボットアーム15の一端(例えば、最後のリンク)に設置される。第1移送搭載部10は第1ロボットアーム15のベンディング/ストレッチング動作に伴って、前進または後退することができる(図面符号のx方向を参照)。
【0022】
このような第1移送搭載部10は第1移送プレート101、多数の第1位置決めピン10aを含む。第1移送プレート101は第1ロボットアーム15の最後のリンクに設置され、第1移送プレート101上には第1類物品が安着することができる。第1移送プレート101は第1類物品を下で支持する。多数の第1位置決めピン10aは物品を安定的に固定させるためのものであり、第1類物品の底面に設置された第1係合溝に嵌め込まれることができる。
【0023】
第2移送搭載部20と第3移送搭載部30は第2ロボットアーム25の一端(例えば、最後のリンク)に連結される。第2移送搭載部20と第3移送搭載部30は第2ロボットアーム25のベンディング/ストレッチング動作に伴って、前進または後退することができる(図面符号のx方向を参照)。
【0024】
このような第2移送搭載部20は第2移送プレート102、多数の第2位置決めピン20aを含む。第2移送プレート102は第2ロボットアーム25の最後のリンクと連結され、第2移送プレート102上には第1類物品が安着することができる。第2移送プレート102は第1類物品を下で支持する。多数の第2位置決めピン20aは第1類物品を安定的に固定させるためのものであり、第1類物品の底面に設置された第1係合溝に嵌め込まれることができる。
【0025】
このような第3移送搭載部30は第3移送プレート103、多数の第3位置決めピン30aを含む。第3移送プレート103は第2ロボットアーム25の最後のリンクと連結され、第3移送プレート103上には第2類物品が安着することができる。第3移送プレート103は第2類物品を下で支持する。多数の第3位置決めピン30aは第2類物品を安定的に固定させるためのものであり、第2類物品の底面に設置された第2係合溝に嵌め込まれることができる。
【0026】
一方、第1類物品と第2類物品は互いに異なる種類の物品である。第1類物品と第2類物品は互いに異なる種類の部材を移動させるための容器であり得、そのため容器の形状や大きさは異なってよい。
【0027】
例えば、第1類物品はウエハ収納容器であり得る。ウエハ収納容器の例はFOUP(Front Opening Unified Pod)であり得るが、これに限定されない。第2類物品はレチクル収納容器であり得る。レチクル収納容器の例はPODであり得るが、これに限定されない。このような場合、第1類物品の高さは第2類物品の高さより高くてもよい。
【0028】
第1移送搭載部10、第2移送搭載部20および第3移送搭載部30はフレーム80の延長方向(すなわち、上下方向(z方向))から見るとき、互いに重なるように設置される。
【0029】
一方、第1ロボットアーム15には第1移送搭載部10が設置され、第2ロボットアーム25には第2および第3移送搭載部20,30が設置されているので、第1移送搭載部10は第2および第3移送搭載部20,30とは独立して駆動し、第2および第3移送搭載部20,30は同時に駆動される。すなわち、第1移送搭載部10は第1ロボットアーム15のベンディング/ストレッチング動作に伴ってx方向に移動し、第2および第3移送搭載部20,30は第2ロボットアーム25のベンディング/ストレッチング動作に伴ってx方向に移動する。第2移送搭載部20が移動するときには、第3移送搭載部30が共に移動することになる。
【0030】
また、前述したように、第1移送搭載部10および第2移送搭載部20は第1類物品を下で支持して、第3移送搭載部30は第2類物品を下で支持する。したがって、第1ないし第3移送搭載部10,20,30は、容器のリッド(lid)をつかんで移動する場合に比べて、安定的でかつ迅速に移動することができる。容器のリッドをつかんで移動させると、容器内部にある物が揺れやすいためゆっくり移動しなければならない。しかし、容器の底面を支持しながら移動させると、容器内部の物が容易に揺れないのでより迅速に移動することができる。結果的に、第1ないし第3移送搭載部10,20,30は第1類/第2類物品を下で支持するので、物品の種類に関係なく一定の速度で移動する。すなわち、第1移送搭載部10の移動速度と、第2および第3移送搭載部20,30の移動速度は互いに実質的に同一であり得る。
【0031】
第1移送搭載部10、第2移送搭載部20および第3移送搭載部30の具体的な動作は
図2、
図5、
図6および
図7を用いて後述する。
【0032】
インターフェース部材70は、多数の支持部71,72,73を含む。例えば、多数の支持部71,72,73は上下方向(図面符号z方向)に配置されるが、これに限定されない。第1支持部71および第2支持部72は第1類物品を支持するための領域であり、第3支持部73は第2類物品を支持するための領域であり得るが、これに限定されない。多数の支持部71,72,73は支柱79に設置されるが、これに限定されない。
【0033】
インターフェース部材70は第1類物品または第2類物品を保管する保管装置であり得、第2類物品または第2類物品を移送するコンベア装置でもあり得るが、これに限定されない。
【0034】
図2は
図1のタワーリフタの第1移送搭載部の動作を説明するための図である。
図3は
図1のインターフェース部材を説明するための図である。
図4は第1移送プレートが第1類物品を伝達するとき、第1移送プレート、第1支持プレートおよび第1類物品の位置関係を説明するための図である。
【0035】
まず、
図2を参照すると、第1移送搭載部10の第1移送プレート101は下で第1類物品T1を支持している。第1類物品T1はウエハ収納容器であり得る。例えば、第1類物品T1の底面には第1係合溝(
図4の19)が形成されており、第1移送プレート101の第1位置決めピン(
図4の10a)は第1係合溝(
図4の19)に嵌め込まれている。
【0036】
次に、フレーム80がz方向に移動して、第1移送プレート101を第1支持部71に対応する高さに位置させる。
【0037】
次に、第1ロボットアーム15がx方向に延びて、第1移送プレート101と第1支持部71はオーバーラップする。
【0038】
次に、第1移送プレート101上に位置する第1類物品T1が第1支持部71に移される。
【0039】
具体的に説明すると、
図3には支柱79に設置された第1支持部71を示した。第1支持部71は第1支持プレート71bと、第1支持プレート71b上に形成された多数の第4位置決めピン71aを含む。第1支持プレート71bには溝71cが形成されている。第2支持部72、第3支持部73は別に図示していないが、第1支持部71と実質的に同じ形状を有する。
【0040】
図4を参照すると、第1支持プレート71bの溝71c方向に(すなわち、x方向に)第1移送プレート101が進入する。進入するときには、第1移送プレート101の高さが第1支持プレート71bの高さより少し高い。次に、第1移送プレート101が第1類物品T1を支持している状態で、第1移送プレート101が第1支持プレート71bを交差するように下へ移動する(すなわち、z方向に)。このようにすることで、第1類物品T1の第1係合溝19に第1支持プレート71bの多数の第4位置決めピン71aが嵌め込まれ、第1係合溝19から第1移送プレート101の多数の第1位置決めピン10aは抜けるようになる。したがって、第1類物品T1は第1移送プレート101から第1支持プレート71bに移される。
【0041】
第1支持プレート71bに置かれた第1類物品T1が、第1移送プレート101に移されるときには次のように動作する。
【0042】
第1支持プレート71bの溝71c方向に(すなわち、x方向に)第1移送プレート101が進入する。進入するときには、第1移送プレート101の高さが第1支持プレート71bの高さより少し低い。第1移送プレート101が第1類物品T1と衝突しないようにするためである。次に、第1移送プレート101が第1支持プレート71bを交差するように上に移動する(すなわち、z方向に)。このようにすることで、第1類物品T1の第1係合溝19に第1移送プレート101の多数の第1位置決めピン10aが嵌め込まれ、第1係合溝19から第1支持プレート71bの多数の第4位置決めピン71aは抜けるようになる。したがって、第1類物品T1は第1支持プレート71bから第1移送プレート101に移される。
【0043】
図5ないし
図7は
図1のタワーリフタの第2移送搭載部の動作を説明するための図である。
【0044】
図5を参照すると、第2移送搭載部20の第2移送プレート102は下で第1類物品T1を支持し、第3移送プレート103は空いている。
【0045】
次に、フレーム80がz方向に移動して、第2移送プレート102を第2支持部72に対応する高さに位置させる。
【0046】
次に、第2ロボットアーム25がx方向に延びて、第2移送プレート102と第2支持部72はオーバーラップする。
【0047】
次に、第2移送プレート102上に位置する第1類物品T1が第2支持部72に移される。
【0048】
図6を参照すると、第2移送搭載部20の第3移送プレート103は下で第2類物品T2を支持し、第2移送プレート102は空いている。第2類物品T2はレチクル収納容器であり得る。例えば、第2類物品T2の底面には第2係合溝が形成されており、第3移送プレート103の第3位置決めピンは第2係合溝に嵌め込まれている。
【0049】
次に、フレーム80がz方向に移動して、第3移送プレート103を第3支持部73に対応する高さに位置させる。
【0050】
次に、第2ロボットアーム25がx方向に延びて、第3移送プレート103と第3支持部73はオーバーラップする。
【0051】
次に、第3移送プレート103上に位置する第2類物品T2が第3支持部73に移される。
【0052】
具体的に説明すると、第3支持部73の第3支持プレートの溝方向に(すなわち、x方向に)第3移送プレート103が進入する。進入するときには、第3移送プレート103の高さが第3支持プレートの高さより少し高い。次に、第3移送プレートが第2類物品T2を支持している状態で、第3移送プレートが第3支持プレートを交差するように下へ移動する(すなわち、z方向に)。このようにすることで、第2類物品T2の第2係合溝に第3支持プレートの多数の第5位置決めピンが嵌め込まれ、第2係合溝から第3移送プレートの多数の第3位置決めピンは抜けるようにる。したがって、第2類物品T2は第3支持プレートから第3移送プレート103に移される。
【0053】
第3支持プレートに置かれた第2類物品T2が、第3移送プレート103に移されるときには次のように動作する。
【0054】
第3支持プレートの溝方向に(すなわち、x方向に)第3移送プレート103が進入する。進入するときには、第3移送プレート103の高さが第3支持プレートの高さより少し低い。第3移送プレート103が第2類物品T2と衝突しないようにするためである。次に、第3移送プレート103が第3支持プレートを交差するように上に移動する(すなわち、z方向に)。このようにすることで、第2類物品T2の第2係合溝に第3移送プレート103の多数の第3位置決めピン30aが嵌め込まれ、第2係合溝から第3支持プレートの多数の第5位置決めピンは抜けるようになる。したがって、第2類物品T2は第3支持プレートから第3移送プレート103に移される。
【0055】
図7を参照すると、第2移送搭載部20の第2移送プレート102は下で第1類物品T1を支持し、第3移送プレート103は下で第2類物品T2を支持する。
【0056】
次に、フレーム80がz方向に移動して、第2移送プレート102を第2支持部72に対応する高さに、第3移送プレート103を第3支持部73に対応する高さに位置させる。
【0057】
次に、第2ロボットアーム25がx方向に延びて、第2移送プレート102と第2支持部72がオーバーラップし、第3移送プレート103と第3支持部73はオーバーラップする。
【0058】
次に、第2移送プレート102上に位置する第1類物品T1が第2支持部72に移され、第3移送プレート103上に位置する第2類物品T2が第3支持部73に移される。
【0059】
図8は本発明の一実施形態による物品搬送装置を説明するための平面図である。
図9は
図8のインターフェース部材の構成を説明するための図である。
【0060】
図8を参照すると、ガイドレール81が上下方向に延びて配置され、フレーム80はガイドレール81に沿って移動可能である。フレーム80には第1移送搭載部10、第2移送搭載部20および第3移送搭載部30が設置されている。第1移送搭載部10、第2移送搭載部20および第3移送搭載部30それぞれには位置決めピン10a,20a,30aが設けられる。
【0061】
インターフェース部材70は多数の支持構成体3a,4a,5a,6aを含む。
図8に示すように、支持構成体3a,4a,5a,6aがタワーリフタ1の周辺を囲むように配置されることができる。第1支持構成体3aは上下方向に配置された支持部1131,1132,1133を含み、第2支持構成体4aは上下方向に配置された支持部1141,1142,1143を含み、第3支持構成体5aは上下方向に配置された支持部1151,1152,1153を含み、第4支持構成体6aは上下方向に配置された支持部1161,1162,1163を含む。各支持構成体3a,4a,5a,6aが3個の支持部を含む場合を示したが、これに限定されない。また、タワーリフタ1の周辺に4個の支持構成体3a,4a,5a,6aが配置された場合を示したが、これに限定されない。2個、3個、5個以上の支持構成体が配置されることもできる。
【0062】
図8において、支持構成体3a,4aは第1類物品T1を保管するためのものであり、他の構成体5a,6aは第2類物品T2を保管するためのものとして示しているが、これに限定されない。例えば、
図9の1層、2層に配置された支持部1131,1132,1141,1142,1151,1152,1161,1162は第1類物品T1を保管し、3層に配置された支持部1133,1143,1153,1163は第2類物品T2を保管するためのものであり得る。
【0063】
タワーリフタ1はロボットアーム(
図1の15,25を参照)の動作に伴って、支持構成体3a,4a,5a,6aの所定の支持部に第1類物品T1または第2類物品T2を提供する。逆に、タワーリフタ1はロボットアーム(
図1の15,25を参照)の動作に伴って、支持構成体3a,4a,5a,6aの所定の支持部から第1類物品T1または第2類物品T2をピックアップすることができる。
【0064】
図10は本発明の他の実施形態による物品搬送装置を説明するための平面図である。説明の便宜上、
図8を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0065】
図10を参照すると、インターフェース部材70は多数の支持構成体3,4,5,6を含む。支持構成体3,4,5,6それぞれはコンベア形態であり得る。例えば、支持構成体3,4は第1類物品T1を予め設定した位置に移動させて、他の構成体5,6は第2類物品T2を他の予め設定した位置に移動させることができる。支持構成体3,4,5,6それぞれは多層で配列されたコンベアで構成されることができる。
【0066】
図11は本発明のいくつかの実施形態による物品搬送方法を説明するためのフローチャートである。
【0067】
図1および
図11を参照すると、タワーリフタ1とインターフェース部材70を含む物品搬送装置を提供する(S310)。
【0068】
具体的には、タワーリフタ1はフレーム80と、フレーム80に設置されて第1類物品T1を下で支持する第1移送搭載部10と、フレーム80に設置されて第1移送搭載部10上に位置して第1類物品T1を下で支持する第2移送搭載部20と、フレーム80に設置されて第2移送搭載部20上に位置して第1類物品T1と異なる第2類物品T2を下で支持する第3移送搭載部30を含む。また、第2移送搭載部20と第3移送搭載部30は同時に駆動する。
【0069】
インターフェース部材70は第1支持部71、第2支持部72および第3支持部73を含む。
【0070】
次に、
図2および
図11を参照すると、第1移送搭載部10は第1類物品T1を下方で支持して、第1支持部71上に安着させるために出退動作を行う(S320)。
【0071】
次に、
図6および
図11を参照すると、第3移送搭載部30は第1類物品T1と異なる第2類物品T2を下の方で支持して、第3支持部73上に安着させるために出退動作を行う(S330)。
【0072】
第1移送搭載部10が出退動作を行うために必要とされる時間と、第3移送搭載部30が出退動作を行うために必要とされる時間は互いに同一であり得る。
【0073】
前述したように、第1移送搭載部10ないし第3移送搭載部30が容器のリッド(lid)をつかんで移動させず、下で支持して移動させるので、第1移送搭載部10ないし第3移送搭載部30の出退動作時間は互いに同一であり得る。
【0074】
以上と添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。