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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】計算力共有方法及び関連デバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/50 20060101AFI20240710BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20240710BHJP
   H04W 24/02 20090101ALI20240710BHJP
   H04W 28/084 20230101ALI20240710BHJP
【FI】
G06F9/50 150Z
G06N20/00
H04W24/02
H04W28/084
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022562579
(86)(22)【出願日】2021-04-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 CN2021086931
(87)【国際公開番号】W WO2021208915
(87)【国際公開日】2021-10-21
【審査請求日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】202010288252.4
(32)【優先日】2020-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522078129
【氏名又は名称】スプレッドトラム セミコンダクター(ナンキン)カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】リウ,インイン
(72)【発明者】
【氏名】ミャオ,ルンチュアン
(72)【発明者】
【氏名】チュウ,チュンフイ
(72)【発明者】
【氏名】スン,ミン
【審査官】田中 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0012212(US,A1)
【文献】特開2005-309868(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0139107(US,A1)
【文献】特開2017-211788(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 24/02
H04W 28/084
G06F 9/50
G06N 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
計算力共有ネットワーク要素に適用される計算力共有方法であって、前記計算力共有ネットワーク要素はネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行い、又は、前記計算力共有ネットワーク要素は前記ネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行い、前記計算力共有方法は、
計算需要側によって送信された計算力需要情報、及び少なくとも1つの計算協力側によって送信された提供可能な計算力情報を取得することと、
前記計算力需要情報及び前記提供可能な計算力情報に基づいて、前記少なくとも1つの計算協力側から前記計算需要側に計算力を提供する計算協力側を確定し、且つ計算力を提供する前記計算協力側に前記計算需要側の計算タスクを完成するよう直接に又は間接に指示することと、を含み、
前記計算需要側によって送信された前記計算力需要情報、及び前記少なくとも1つの計算協力側によって送信された前記提供可能な計算力情報を取得することは、
前記計算需要側によって送信された計算力要請を受信することであって、前記計算力要請は前記計算需要側の識別子(ID)及び前記計算力需要情報を含み、前記計算需要側が計算力共有に参加することを望む場合に、前記計算力要請は前記計算需要側の参加可能な計算力情報をさらに含み、前記計算需要側が計算力共有の際に前記計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望む場合に、前記計算力要請は前記計算需要側の統合能力情報をさらに含む、受信することと、
前記少なくとも1つの計算協力側に協力クエリを送信することであって、前記協力クエリは提供可能な計算力報告要請を含み、前記計算力共有ネットワーク要素が前記ネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う際に、前記統合能力情報に基づいて、前記計算需要側が情報統合能力を備えない又は前記計算需要側が前記統合能力情報を送信していないと確定する場合に、前記協力クエリは統合能力報告要請をさらに含む、送信することと、
前記協力クエリへの応答として前記少なくとも1つの計算協力側によって返された協力クエリ応答情報を受信することであって、前記協力クエリ応答情報は前記提供可能な計算力報告要請への応答として返された前記少なくとも1つの計算協力側のIDと前記提供可能な計算力情報、及び前記統合能力報告要請への応答として返された前記少なくとも1つの計算協力側の統合能力情報を含む、受信することと、を含み、
又は、
前記計算需要側によって送信された前記計算力需要情報、及び前記少なくとも1つの計算協力側によって送信された前記提供可能な計算力情報を取得することは、
前記少なくとも1つの計算協力側によって送信された計算力提供要請を受信することであって、前記計算力提供要請は前記少なくとも1つの計算協力側のID及び前記提供可能な計算力情報を含み、前記少なくとも1つの計算協力側が計算力共有の際に前記計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望む場合に、前記計算力提供要請は統合能力情報をさらに含む、受信することと、
前記計算需要側に需要クエリを送信することであって、前記需要クエリは計算力需要報告要請を含み、前記計算需要側の計算力共有の参加を望む場合に、前記需要クエリは計算力報告要請をさらに含み、計算力共有の際に前記計算需要側によって前記計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合が行われることを望む場合に、前記需要クエリは統合能力報告要請をさらに含む、送信することと、
前記需要クエリへの応答として前記計算需要側によって返された需要クエリ応答情報を受信することであって、前記需要クエリ応答情報は前記計算力需要報告要請への応答として返された前記計算需要側のIDと前記計算力需要情報、前記計算力報告要請への応答として返された前記計算需要側の参加可能な計算力情報、及び前記統合能力報告要請への応答として返された前記計算需要側の統合能力情報を含む、受信することと、を含む、
ことを特徴とする計算力共有方法。
【請求項2】
前記計算力需要情報及び前記提供可能な計算力情報に基づいて、前記少なくとも1つの計算協力側から前記計算需要側に計算力を提供する前記計算協力側を確定することは、
前記計算力需要情報、前記計算力共有ネットワーク要素の参加可能な計算力情報、前記計算需要側の前記参加可能な計算力情報、及び前記少なくとも1つの計算協力側の前記提供可能な計算力情報に基づいて、前記計算需要側に計算力を提供するか否かを確定することと、
前記参加可能な計算力情報と前記提供可能な計算力情報が前記計算力需要情報に基づいて確定された計算力需要を満たすことができる場合に、前記計算需要側に計算力を提供すると確定し、且つ前記計算需要側に計算力を提供する第1の端末を確定することと、を含み、
前記第1の端末は、前記計算力共有ネットワーク要素、前記計算需要側及び前記少なくとも1つの計算協力側のうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の計算力共有方法。
【請求項3】
前記計算力を提供する前記計算協力側に前記計算需要側の前記計算タスクを完成するよう直接に又は間接に指示することは、
前記計算力共有ネットワーク要素が前記ネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行う場合に、前記計算需要側の前記統合能力情報及び前記計算協力側の前記統合能力情報に基づいて、前記計算力共有ネットワーク要素、前記計算需要側及び前記計算協力側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定し、又は、前記計算力共有ネットワーク要素が前記ネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う場合に、前記計算需要側の前記統合能力情報及び前記計算協力側の前記統合能力情報に基づいて、前記計算需要側及び前記計算協力側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定することと、
前記第1の端末のID及び対応する利用可能な計算力情報を前記第2の端末に送信することであって、前記第2の端末が前記計算需要側によって送信された前記計算タスクを取得し、前記利用可能な計算力情報に基づいて前記計算タスクを前記第1の端末に割り当て、前記第1の端末によって返されたサブ処理結果を受信し、前記サブ処理結果を統合して前記計算タスクの総合処理結果を取得するように、送信することと、を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の計算力共有方法。
【請求項4】
タスク割当て及び情報統合を行う前記第2の端末を確定することの後、前記第2の端末が前記計算需要側又は前記計算協力側である場合に、前記計算力共有方法は、
前記計算力需要情報及び対応する前記第1の端末の前記利用可能な計算力情報に基づいて計算力スケジューリングを行うことによって、計算力割当てリストを取得することであって、前記計算力割当てリストは前記第1の端末の前記IDと割り当てられる計算力との対応関係である、取得することと、
前記計算力割当てリストを前記第2の端末に送信することであって、前記第2の端末が前記計算需要側によって送信された前記計算タスクを取得し、前記計算力割当てリストに基づいて前記計算タスクを前記第1の端末に割り当て、前記第1の端末によって返された前記サブ処理結果を受信し、前記サブ処理結果を統合して前記計算タスクの総合処理結果を取得するように、送信することと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の計算力共有方法。
【請求項5】
前記計算力共有方法は、
前記第1の端末の各々が前記計算タスクのために提供した計算力の大きさと前記計算タスクに費やした時間とを取得し且つ記憶すること、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項又はに記載の計算力共有方法。
【請求項6】
前記ネットワークはコアネットワークを含み、
前記計算力共有ネットワーク要素は第1の参照点を介して前記コアネットワークの統一データ管理(UDM)ネットワーク要素と交信し、前記計算力共有ネットワーク要素は第2の参照点を介して前記コアネットワークのアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)ネットワーク要素と交信し、前記計算力共有ネットワーク要素は第3の参照点を介して前記コアネットワークのユーザプレーン機能(UPF)ネットワーク要素と交信し、又は、
前記計算力共有ネットワーク要素は前記第1の参照点を介して前記コアネットワークの前記UDMネットワーク要素と交信し、前記計算力共有ネットワーク要素は前記第2の参照点を介して前記コアネットワークの前記AMFネットワーク要素と交信する、
ことを特徴とする請求項1、3又は4に記載の計算力共有方法。
【請求項7】
前記計算力需要情報は、前記計算タスクに必要な計算量を含む、
ことを特徴とする請求項1、3又は4に記載の計算力共有方法。
【請求項8】
前記計算力需要情報は、前記計算タスクを完成するための許容可能な最大計算時間、最大のタスク並列度、前記計算タスクのアルゴリズムの複雑度、指定された収集データタイプのうちの少なくとも1つをさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の計算力共有方法。
【請求項9】
計算力共有ネットワーク要素であって、前記計算力共有ネットワーク要素はネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行い、又は、前記計算力共有ネットワーク要素は前記ネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行い、前記計算力共有ネットワーク要素は、
計算需要側によって送信された計算力需要情報、及び少なくとも1つの計算協力側によって送信された提供可能な計算力情報を取得するように構成された取得モジュールと、
前記計算力需要情報及び前記提供可能な計算力情報に基づいて、前記少なくとも1つの計算協力側から前記計算需要側に計算力を提供する計算協力側を確定し、且つ計算力を提供する前記計算協力側に前記計算需要側の計算タスクを完成するよう直接に又は間接に指示するように構成された処理モジュールと、を含み、
前記計算需要側によって送信された前記計算力需要情報、及び前記少なくとも1つの計算協力側によって送信された前記提供可能な計算力情報を取得するように構成された取得モジュールは、
前記計算需要側によって送信された計算力要請を受信するように構成されており、前記計算力要請は前記計算需要側の識別子(ID)及び前記計算力需要情報を含み、前記計算需要側が計算力共有に参加することを望む場合に、前記計算力要請は前記計算需要側の参加可能な計算力情報をさらに含み、前記計算需要側が計算力共有の際に前記計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望む場合に、前記計算力要請は前記計算需要側の統合能力情報をさらに含み、
前記少なくとも1つの計算協力側に協力クエリを送信するように構成されており、前記協力クエリは提供可能な計算力報告要請を含み、前記計算力共有ネットワーク要素が前記ネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う際に、前記統合能力情報に基づいて、前記計算需要側が情報統合能力を備えない又は前記計算需要側が前記統合能力情報を送信していないと確定する場合に、前記協力クエリは統合能力報告要請をさらに含み、且つ、
前記協力クエリへの応答として前記少なくとも1つの計算協力側によって返された協力クエリ応答情報を受信するように構成されており、前記協力クエリ応答情報は前記提供可能な計算力報告要請への応答として返された前記少なくとも1つの計算協力側のIDと前記提供可能な計算力情報、及び前記統合能力報告要請への応答として返された前記少なくとも1つの計算協力側の統合能力情報を含み、
又は、
前記計算需要側によって送信された前記計算力需要情報、及び前記少なくとも1つの計算協力側によって送信された前記提供可能な計算力情報を取得するように構成された取得モジュールは、
前記少なくとも1つの計算協力側によって送信された計算力提供要請を受信するように構成されており、前記計算力提供要請は前記少なくとも1つの計算協力側のID及び前記提供可能な計算力情報を含み、前記少なくとも1つの計算協力側が計算力共有の際に前記計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望む場合に、前記計算力提供要請は統合能力情報をさらに含み、
前記計算需要側に需要クエリを送信するように構成されており、前記需要クエリは計算力需要報告要請を含み、前記計算需要側の計算力共有の参加を望む場合に、前記需要クエリは計算力報告要請をさらに含み、計算力共有の際に前記計算需要側によって前記計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合が行われることを望む場合に、前記需要クエリは統合能力報告要請をさらに含み、且つ、
前記需要クエリへの応答として前記計算需要側によって返された需要クエリ応答情報を受信するように構成されており、前記需要クエリ応答情報は前記計算力需要報告要請への応答として返された前記計算需要側のIDと前記計算力需要情報、前記計算力報告要請への応答として返された前記計算需要側の参加可能な計算力情報、及び前記統合能力報告要請への応答として返された前記計算需要側の統合能力情報を含む、
ことを特徴とする計算力共有ネットワーク要素。
【請求項10】
前記計算力需要情報及び前記提供可能な計算力情報に基づいて、前記少なくとも1つの計算協力側から前記計算需要側に計算力を提供する前記計算協力側を確定するように構成された処理モジュールは、
前記計算力需要情報、前記計算力共有ネットワーク要素の参加可能な計算力情報、前記計算需要側の前記参加可能な計算力情報、及び前記少なくとも1つの計算協力側の前記提供可能な計算力情報に基づいて、前記計算需要側に計算力を提供するか否かを確定するように構成されており、且つ、
前記参加可能な計算力情報と前記提供可能な計算力情報が前記計算力需要情報に基づいて確定された計算力需要を満たすことができる場合に、前記計算需要側に計算力を提供すると確定し、且つ前記計算需要側に計算力を提供する第1の端末を確定するように構成されており、
前記第1の端末は、前記計算力共有ネットワーク要素、前記計算需要側及び前記少なくとも1つの計算協力側のうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の計算力共有ネットワーク要素。
【請求項11】
前記計算力を提供する前記計算協力側に前記計算需要側の前記計算タスクを完成するよう直接に又は間接に指示するように構成された処理モジュールは、
前記計算力共有ネットワーク要素が前記ネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行う場合に、前記計算需要側の前記統合能力情報及び前記計算協力側の前記統合能力情報に基づいて、前記計算力共有ネットワーク要素、前記計算需要側及び前記計算協力側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定し、又は、前記計算力共有ネットワーク要素が前記ネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う場合に、前記計算需要側の前記統合能力情報及び前記計算協力側の前記統合能力情報に基づいて、前記計算需要側及び前記計算協力側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定するように構成されており、且つ、
前記第1の端末のID及び対応する利用可能な計算力情報を前記第2の端末に送信するように構成されており、前記第2の端末が前記計算需要側によって送信された前記計算タスクを取得し、前記利用可能な計算力情報に基づいて前記計算タスクを前記第1の端末に割り当て、前記第1の端末によって返されたサブ処理結果を受信し、前記サブ処理結果を統合して前記計算タスクの総合処理結果を取得するようにする、
ことを特徴とする請求項10に記載の計算力共有ネットワーク要素。
【請求項12】
前記ネットワークはコアネットワークを含み、
前記計算力共有ネットワーク要素は第1の参照点を介して前記コアネットワークの統一データ管理(UDM)ネットワーク要素と交信し、前記計算力共有ネットワーク要素は第2の参照点を介して前記コアネットワークのアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)ネットワーク要素と交信し、前記計算力共有ネットワーク要素は第3の参照点を介して前記コアネットワークのユーザプレーン機能(UPF)ネットワーク要素と交信し、又は、
前記計算力共有ネットワーク要素は前記第1の参照点を介して前記コアネットワークの前記UDMネットワーク要素と交信し、前記計算力共有ネットワーク要素は前記第2の参照点を介して前記コアネットワークの前記AMFネットワーク要素と交信する、
ことを特徴とする請求項に記載の計算力共有ネットワーク要素。
【請求項13】
計算力共有ネットワーク要素であって、
トランシーバー、プロセッサ、メモリ、及び前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサによって実行されるコンピュータプログラムを含み、
前記プロセッサは前記トランシーバー及び前記メモリにそれぞれ接続され、前記コンピュータプログラムを実行することによって、請求項1~のいずれか一項に記載の計算力共有方法を実現する、
ことを特徴とする計算力共有ネットワーク要素。
【請求項14】
計算力共有システムであって、
前記計算需要側、前記計算協力側、及び請求項9~13のいずれか一項に記載の計算力共有ネットワーク要素を含む、
ことを特徴とする計算力共有システム。
【請求項15】
コンピュータ記憶媒体であって、
コンピュータ記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶しており、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プログラム命令はプロセッサによって実行されると、請求項1~のいずれか一項に記載の計算力共有方法を実行する、
ことを特徴とするコンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本出願は、発明の名称を「計算力共有方法及び関連デバイス」とする、2020年4月13日に出願された中国特許出願第202010288252.4号の優先権を主張し、上記先行出願の内容が引用として本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は計算技術分野に関し、特に、計算力共有方法及び関連デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
ビッグデータ時代の到来に伴い、計算力はデジタル経済時代における重要な生産性となっている。新興技術が絶えず突破する中で、技術進歩を推進する「燃料」とされる計算力は、新興の「エネルギー」となっている。
【0004】
従来技術において、いくつかのアプリケーションは、巨大な計算力を使用する必要があり、集中型計算を採用する場合では、かなりの時間が必要であり、これは解決すべき緊急の技術的問題である。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態において、計算力共有を実現することができる計算力共有方法及び関連デバイスが提供される。
【0006】
第一様態において、本出願の実施形態では、計算力共有方法が提供される。当該計算力共有方法は、計算力共有ネットワーク要素に適用される。計算力共有ネットワーク要素はネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行い、又は、計算力共有ネットワーク要素はネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う。当該方法は、
計算需要側によって送信された計算力需要情報、及び少なくとも1つの計算協力側によって送信された提供可能な計算力情報を取得することと、
計算力需要情報及び提供可能な計算力情報に基づいて、少なくとも1つの計算協力側から計算需要側に計算力を提供する計算協力側を確定し、且つ計算力を提供する計算協力側に計算需要側の計算タスクを完成するよう直接に又は間接に指示することと、を含む。
【0007】
選択的に、計算需要側によって送信された計算力需要情報、及び少なくとも1つの計算協力側によって送信された提供可能な計算力情報を取得することは、以下を含む。
計算需要側によって送信された計算力要請を受信する。計算力要請は計算需要側の識別子(identifier、ID)及び計算力需要情報を含み、計算需要側が計算力共有に参加することを望む場合に、計算力要請は計算需要側の参加可能な計算力情報をさらに含み、計算需要側が計算力共有の際に計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望む場合に、計算力要請は計算需要側の統合能力情報をさらに含む。
少なくとも1つの計算協力側に協力クエリを送信する。協力クエリは提供可能な計算力報告要請を含み、計算力共有ネットワーク要素がネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う際に、統合能力情報に基づいて、計算需要側が情報統合能力を備えない又は計算需要側が統合能力情報を送信していないと確定する場合に、協力クエリは統合能力報告要請をさらに含む。
協力クエリへの応答として少なくとも1つの計算協力側によって返された協力クエリ応答情報を受信する。協力クエリ応答情報は提供可能な計算力報告要請への応答として返された少なくとも1つの計算協力側のIDと提供可能な計算力情報、及び統合能力報告要請への応答として返された少なくとも1つの計算協力側の統合能力情報を含む。
【0008】
選択的に、計算需要側によって送信された計算力需要情報、及び少なくとも1つの計算協力側によって送信された提供可能な計算力情報を取得することは、以下を含む。
少なくとも1つの計算協力側によって送信された計算力提供要請を受信する。計算力提供要請は少なくとも1つの計算協力側のID及び提供可能な計算力情報を含み、少なくとも1つの計算協力側が計算力共有の際に計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望む場合に、計算力提供要請は統合能力情報をさらに含む。
計算需要側に需要クエリを送信する。需要クエリは計算力需要報告要請を含み、計算需要側の計算力共有の参加を望む場合に、需要クエリは計算力報告要請をさらに含み、計算力共有の際に計算需要側によって計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合が行われることを望む場合に、需要クエリは統合能力報告要請をさらに含む。
需要クエリへの応答として計算需要側によって返された需要クエリ応答情報を受信する。需要クエリ応答情報は計算力需要報告要請への応答として返された計算需要側のIDと計算力需要情報、計算力報告要請への応答として返された計算需要側の参加可能な計算力情報、及び統合能力報告要請への応答として返された計算需要側の統合能力情報を含む。
【0009】
選択的に、計算力需要情報及び提供可能な計算力情報に基づいて、少なくとも1つの計算協力側から計算需要側に計算力を提供する計算協力側を確定することは、以下を含む。
計算力需要情報、計算力共有ネットワーク要素の参加可能な計算力情報、計算需要側の参加可能な計算力情報、及び少なくとも1つの計算協力側の提供可能な計算力情報に基づいて、計算需要側に計算力を提供するか否かを確定する。
参加可能な計算力情報と提供可能な計算力情報が計算力需要情報に基づいて確定された計算力需要を満たすことができる場合に、計算需要側に計算力を提供すると確定し、且つ計算需要側に計算力を提供する第1の端末を確定する。第1の端末は、計算力共有ネットワーク要素、計算需要側及び少なくとも1つの計算協力側のうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
選択的に、計算力を提供する計算協力側に計算需要側の計算タスクを完成するよう直接に又は間接に指示することは、以下を含む。
計算力共有ネットワーク要素がネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行う場合に、計算需要側の統合能力情報及び計算協力側の統合能力情報に基づいて、計算力共有ネットワーク要素、計算需要側及び計算協力側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定し、又は、計算力共有ネットワーク要素がネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う場合に、計算需要側の統合能力情報及び計算協力側の統合能力情報に基づいて、計算需要側及び計算協力側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定する。
第1の端末のID及び対応する利用可能な計算力情報を第2の端末に送信する。それによって、第2の端末は計算需要側によって送信された計算タスクを取得し、利用可能な計算力情報に基づいて計算タスクを第1の端末に割り当て、第1の端末によって返されたサブ処理結果を受信し、サブ処理結果を統合して計算タスクの総合処理結果を取得する。
【0011】
選択的に、タスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定することの後、第2の端末が計算需要側又は計算協力側である場合に、上記方法は以下をさらに含む。
計算力需要情報及び対応する第1の端末の利用可能な計算力情報に基づいて計算力スケジューリングを行うことによって、計算力割当てリストを取得する。計算力割当てリストは第1の端末のIDと割り当てられる計算力との対応関係である。
計算力割当てリストを第2の端末に送信する。それによって、第2の端末は計算需要側によって送信された計算タスクを取得し、計算力割当てリストに基づいて計算タスクを第1の端末に割り当て、第1の端末によって返されたサブ処理結果を受信し、サブ処理結果を統合して計算タスクの総合処理結果を取得する。
【0012】
選択的に、上記方法は、第1の端末の各々が計算タスクのために提供した計算力の大きさと計算タスクに費やした時間とを取得し且つ記憶すること、をさらに含む、
【0013】
選択的に、ネットワークはコアネットワークを含む。
計算力共有ネットワーク要素は第1の参照点を介してコアネットワークの統一データ管理(Unified Data Management、UDM)ネットワーク要素と交信し、計算力共有ネットワーク要素は第2の参照点を介してコアネットワークのアクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function、AMF)ネットワーク要素と交信し、計算力共有ネットワーク要素は第3の参照点を介してコアネットワークのユーザプレーン機能(User Plane Function、UPF)ネットワーク要素と交信する。
又は、計算力共有ネットワーク要素は第1の参照点を介してコアネットワークのUDMネットワーク要素と交信し、計算力共有ネットワーク要素は第2の参照点を介してコアネットワークのAMFネットワーク要素と交信する。
【0014】
選択的に、計算力需要情報は、計算タスクに必要な計算量を含む。
【0015】
選択的に、計算力需要情報は、計算タスクを完成するための許容可能な最大計算時間、最大のタスク並列度、計算タスクのアルゴリズムの複雑度、指定された収集データタイプのうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0016】
第二様態において、本出願の実施形態では、計算力共有ネットワーク要素が提供される。計算力共有ネットワーク要素はネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行い、又は、計算力共有ネットワーク要素はネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う。計算力共有ネットワーク要素は、
計算需要側によって送信された計算力需要情報、及び少なくとも1つの計算協力側によって送信された提供可能な計算力情報を取得するように構成された取得モジュールと、
計算力需要情報及び提供可能な計算力情報に基づいて、少なくとも1つの計算協力側から計算需要側に計算力を提供する計算協力側を確定し、且つ計算力を提供する計算協力側に計算需要側の計算タスクを完成するよう直接に又は間接に指示するように構成された処理モジュールと、を含む。
【0017】
選択的に、ネットワークはコアネットワークを含む。
計算力共有ネットワーク要素は第1の参照点を介してコアネットワークの統一データ管理(UDM)ネットワーク要素と交信し、計算力共有ネットワーク要素は第2の参照点を介してコアネットワークのアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)ネットワーク要素と交信し、計算力共有ネットワーク要素は第3の参照点を介してコアネットワークのユーザプレーン機能(UPF)ネットワーク要素と交信する。
又は、計算力共有ネットワーク要素は第1の参照点を介してコアネットワークのUDMネットワーク要素と交信し、計算力共有ネットワーク要素は第2の参照点を介してコアネットワークのAMFネットワーク要素と交信する。
【0018】
第三様態において、本出願の実施形態では、計算力共有ネットワーク要素が提供される。当該計算力共有ネットワーク要素は、トランシーバー、プロセッサ、メモリ、及びメモリに記憶され且つプロセッサによって実行されるコンピュータプログラムを含む。プロセッサはトランシーバー及びメモリにそれぞれ接続され、コンピュータプログラムを実行することによって、第一様態に記載の計算力共有方法を実現する。
【0019】
第四様態において、本出願の実施形態では、計算力共有システムが提供される。当該計算力共有システムは、計算需要側と、計算協力側と、第一様態又は第三様態に記載の計算力共有ネットワーク要素とを含む。
【0020】
第五様態において、本出願の実施形態では、コンピュータ記憶媒体が提供される。コンピュータ記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶しており、コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、プログラム命令はプロセッサによって実行されると、第一様態に記載の計算力共有方法を実行する。
【0021】
本出願の実施形態において、計算力共有ネットワーク要素はネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行い、又は、計算力共有ネットワーク要素はネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う。計算力共有ネットワーク要素は、計算需要側によって送信された計算力需要情報、及び少なくとも1つの計算協力側によって送信された提供可能な計算力情報を取得し、計算力需要情報及び提供可能な計算力情報に基づいて、少なくとも1つの計算協力側から計算需要側に計算力を提供する計算協力側を確定し、且つ計算力を提供する計算協力側に計算需要側の計算タスクを完成するよう直接に又は間接に指示する。それによって、計算力共有が実現され、計算速度が向上し、計算に必要な時間が短くなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本出願の実施形態の技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施形態の説明に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、説明される図面は本出願のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者にとって、創造的な努力なしに、これらの図面によって他の図面を得ることができる。
図1a図1aは、本出願の実施形態に係る計算力共有ネットワーク要素とコアネットワークとの接続を示す概略図である。
図1b図1bは、本出願の実施形態に係る計算力共有ネットワーク要素とコアネットワークの参照点との接続を示す概略図である。
図1c図1cは、本出願の実施形態に係る計算力共有ネットワーク要素とコアネットワークの参照点との接続を示す概略図である。
図2図2は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法を示すフローチャートである。
図3図3は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法における授権申請を示すフローチャートである。
図4図4は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法における授権申請を示すフローチャートである。
図5図5は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法におけるスケジューリング割当てを示すフローチャートである。
図6図6は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法におけるスケジューリング割当てを示すフローチャートである。
図7図7は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法におけるスケジューリング割当てを示すフローチャートである。
図8図8は、本出願の実施形態に係る計算力共有ネットワーク要素の構造を示す概略図である。
図9図9は、本出願の実施形態に係る計算力共有ネットワーク要素の構造を示す概略図である。
図10図10は、本出願の実施形態に係る計算力共有システムの構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本出願の実施形態の図面を参照しながら本出願の実施形態の技術的解決策を明晰に、全面的に説明する。
【0024】
本出願の明細書、請求項及び図面における「第1」「第2」などの用語は特定のシーケンスの説明のためではなく、異なる対象を区別するために用いられる。また、「含む」、「備える」又は他のいかなるバリアントなどの用語は非排他的な含みをカバーすることを意図する。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又はデバイスは、リストされたステップもしくはユニットに限定されず、選択的に、リストされていない他のステップもしくはユニットを含み、又は選択的に、これらのプロセス、方法、製品又はデバイスに固有の他のステップもしくはユニットを含むことができる。
【0025】
本出願に言及される「実施形態」は、実施形態と結びついて説明される特定の特徴、構造、又は特性は本出願の少なくとも一つの実施形態に含まれることができることを意味する。明細書のいかなるところに現れる当該言葉は必ずしも同じ実施形態を示すとは限らなく、他の実施形態と相互に排他的な独立の実施形態又は選択可能な実施形態ではない。当業者は、本出願に記載される実施形態が他の実施形態と組み合わせることができることを明示的に又は暗示的に理解することができる。
【0026】
従来技術において、単一の計算体の計算力が限られているため、巨大な計算量を有する計算タスクを迅速に完成することができない。従って、本出願において、計算力の共有を実現することによって計算タスクを迅速に完成することができる計算力共有方法提供される。
【0027】
本出願において、計算需要側は、計算力サービスを必要とする又は計算力サービスを提供することができる任意のキャリアであることができ、例えば、知的エージェント、ユーザ機器(user equipment、UE)、計算サーバ、基地局などが挙げられる。計算協力側は、計算力サービスを必要とする又は計算力サービスを提供することができる任意のキャリアであることができ、例えば、知的エージェント、ユーザ機器(user equipment、UE)、計算サーバ、基地局などが挙げられる。計算需要側と計算協力側はいずれも唯一の識別子(identifier、ID)を有し、IDは数字、文字、特殊文字のうちの少なくとも一種からなるシーケンスであることができる。計算需要側と計算協力側との間に第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project、3GPP)接続を確立して、データ伝送を行うことができる。
【0028】
本出願において、計算力共有方法が提供される。計算力共有方法は計算力共有ネットワーク要素に適用される。計算力共有ネットワーク要素はネットワークに接続され、ネットワークはコアネットワークを含む。計算力共有ネットワーク要素は、コアネットワークにおける計算力共有のために用いられる新しいネットワーク要素であり、通信事業者によってデプロイされたエンティティである。計算力共有ネットワーク要素はコアネットワーククに接続される。図1aを参照すると、図1aは、本出願の実施形態に係る計算力共有ネットワーク要素とコアネットワークとの接続を示す概略図である。計算電力共有ネットワーク要素は、コアネットワークにおける他のネットワーク要素との交信を実現するために、Nai(North Atlantic industries)インターフェースなどの新たに追加された第4のインターフェースを介して、コアネットワークにおける他のネットワーク要素のインターフェースに接続される。
【0029】
1つの可能な実施形態において、図1b及び図1cを参照すると、図1bは、本出願の実施形態に係る計算力共有ネットワーク要素とコアネットワークの参照点との接続を示す概略図である。図1cは、本出願の実施形態に係る計算力共有ネットワーク要素とコアネットワークの参照点との接続を示す概略図である。図1bにおいて、計算力共有ネットワーク要素はコアネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行う。具体的に、計算力共有ネットワーク要素は新たに追加された第1の参照点N60を介して統一データ管理(UDM)ネットワーク要素と交信し、計算力共有ネットワーク要素は新たに追加された第2の参照点N59を介してアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)ネットワーク要素と交信し、それによって、制御プレーン伝送が実現され、計算力共有ネットワーク要素はスケジューリング能力を備える。計算力共有ネットワーク要素は新たに追加された第3の参照点N61を介してユーザプレーン機能(UPF)ネットワーク要素と交信し、それによって、データプレーン伝送が実現される。即ち、計算力共有ネットワーク要素は他の端末デバイスとともに、大容量データ伝送(例えば、トレーニングモデル又はトレーニングセットの伝送)を実現することができ、計算力共有ネットワーク要素は情報統合能力を備える。
【0030】
別の可能な実施形態において、図1cを参照すると、計算力共有ネットワーク要素はコアネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う。具体的に、計算力共有ネットワーク要素は新たに追加された第1の参照点N60を介してUDMネットワーク要素と交信し、計算力共有ネットワーク要素は新たに追加された第2の参照点N59を介してAMFネットワーク要素と交信し、それによって、制御プレーン伝送が実現され、計算力共有ネットワーク要素はスケジューリング能力を備える。
【0031】
図2を参照すると、図2は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法を示すフローチャートである。計算力共有方法は以下を含む。
【0032】
201:計算需要側によって送信された計算力需要情報、及び少なくとも1つの計算協力側によって送信された提供可能な計算力情報を取得する。
【0033】
具体的に、計算力共有ネットワーク要素は、計算需要側の計算力需要情報、及び少なくとも1つの計算協力側の提供可能な計算力情報を取得する。計算力需要情報は、計算タスクに必要な計算量を含み、計算タスクを完成するための許容可能な最大計算時間、最大のタスク並列度N(計算タスクが割り当てられ且つ計算タスクを処理する端末を最多でN個指定する)、計算タスクのアルゴリズムの複雑度、指定された収集データタイプのうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。指定された収集データタイプは、計算協力側が計算中に収集する必要があるデータタイプを指定するために用いられる。例示として、モデルトレーニングというシナリオでは、指定された収集データタイプが速度である場合に、ローカルトレーニングタスクの完成を支援するように、計算協力側は計算中に、計算協力側自身の速度を収集する必要がある。提供可能な計算力情報は、計算協力側の提供可能な計算量を含み、提供可能な計算力情報は、上記計算量の提供に必要な時間、許容可能な最大のタスク並列度、及び処理可能なアルゴリズムの複雑度のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0034】
202:計算力需要情報及び提供可能な計算力情報に基づいて、少なくとも1つの計算協力側から計算需要側に計算力を提供する計算協力側を確定し、且つ計算力を提供する計算協力側に計算需要側の計算タスクを完成するよう直接に又は間接に指示する。
【0035】
具体的に、計算需要側に計算力を提供する計算協力側の数は1つ以上であることができる。計算力共有ネットワーク要素は、計算協力側の計算力共有を実現するように、計算力を提供する計算協力側に計算需要側の計算タスクを完成するよう直接に指示してもよく、計算力を提供する計算協力側に計算需要側の計算タスクを完成するよう間接に指示してもよい。間接に指示する場合に、計算力共有ネットワーク要素は、計算需要側又は計算協力側に、計算力を提供する計算協力側が計算需要側の計算タスクを完成することを制御するよう指示することができる。図2における方法を利用して、ネットワークは単なる通信チャネルだけではなく、スケジューリング機能を備えるようになる。計算力共有ネットワーク要素は、計算需要側及び計算協力側を統合的にスケジューリングすることによって、計算力を共有する目的を実現し、計算速度を向上させ、計算タスクに必要な計算時間を短縮し、計算効率を高める。また、計算力共有ネットワーク要素に基づいた計算力共有方法は、より高い信頼性を有する。
【0036】
特に、例示として、計算力共有ネットワーク要素は、計算力を提供する計算協力側に計算需要側の計算タスクを完成するよう直接に指示する。計算力共有ネットワーク要素は、計算タスクを計算協力側に割り当てる。計算協力側は割り当てられたタスクを完成した後、計算タスクのサブ処理結果を取得することができ、情報統合能力を備えた計算力共有ネットワーク要素は計算協力側のサブ処理結果を統合することによって、計算タスクの総合処理結果を取得することができる。総合処理結果が要求を満たさない場合に、計算力共有ネットワーク要素は処理する必要のある新しいタスクを計算協力側に送信し、計算協力側は総合処理結果が規定を満たすまでタスクを再処理し、計算力共有ネットワーク要素は総合処理結果を計算需要側に返す。実際に、計算需要側又は計算協力側は情報統合能力を備える場合に、計算力共有ネットワーク要素の代わりにタスク割当て及び情報統合を行って計算タスクの総合処理結果を取得することができる。同様に、計算需要側又は計算力共有ネットワーク要素は計算力を有する場合に、計算協力側に相当し、計算力共有に参加することもできる。
【0037】
1つの可能な実施形態において、図3を参照すると、図3は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法における授権申請を示すフローチャートである。ステップ201は以下を含む。
【0038】
301:計算需要側によって送信された計算力要請を受信する。計算力要請は、計算需要側の識別子(ID)及び計算力需要情報を含む。計算需要側が計算力共有に参加することを望む場合に、計算力要請は計算需要側の参加可能な計算力情報をさらに含み、計算需要側が計算力共有の際に計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望む場合に、計算力要請は計算需要側の統合能力情報をさらに含む。
【0039】
具体的に、計算力共有ネットワーク要素は、計算需要側によって送信された計算力要請を受信する。計算力要請は、計算需要側の唯一のID及び計算力需要情報を必ず含む。参加可能な計算力情報が計算力要請に含まれるか否かが選択的であり、統合能力情報が計算力要請に含まれるか否かが選択的である。計算需要側に余る計算力がある場合に、計算需要側が計算力共有に参加することを望むことを表すように、計算力要請に参加可能な計算力情報が含まれることを選択してもよく、また、計算力要請に参加可能な計算力情報が含まれないことを選択してもよい。参加可能な計算力情報は、計算需要側によって計算力共有に用いられる計算力の大きさの情報である。参加可能な計算力情報は、計算需要側の提供可能な計算量を含み、上記計算量の提供に必要な時間、許容可能なタスク並列度、及び処理可能なアルゴリズムの複雑度のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。計算需要側に余る計算力がない場合に、計算力要請に参加可能な計算力情報が含まれなくてもよく、又は、参加可能な計算力情報は「0」で表される。同様に、計算需要側が情報統合能力を備える場合に、計算需要側が計算力共有の際に計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望むことを表すように、計算力要請に統合能力情報が含まれることを選択してもよく、また、計算力要請に情報統合能力が含まれないことを選択してもよい。統合能力情報は「1」で計算需要側が情報統合能力を備えることが表される。本実施形態において、計算力需要情報は、必要な計算量を含み、許容可能な最大計算時間、タスク並列度及びアルゴリズムの複雑度のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0040】
特に、計算力共有を激励するために、計算力要請にはサブスクリプション情報(subscription information)がさらに含まれることができ、サブスクリプション情報の例として、当該計算力需要情報のために支払われるコストが挙げられる。コストは、キャッシュ又は計算力であってもよく、又は、他の価値のある奨励であってもよい。
【0041】
302:少なくとも1つの計算協力側に協力クエリを送信する。協力クエリは提供可能な計算力報告要請を含む。計算力共有ネットワーク要素がネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う際に、統合能力情報に基づいて、計算需要側が情報統合能力を備えない又は計算需要側が統合能力情報を送信していないと確定する場合に、協力クエリは統合能力報告要請をさらに含む。
【0042】
具体的に、計算力共有ネットワーク要素は計算力要請を受信した後、計算力要請に基づいて少なくとも1つの計算協力側(例えば、計算協力側-1、計算協力側-2、計算協力側-3)に協力クエリを送信する。協力クエリは提供可能な計算力報告要請を含み、それによって、少なくとも1つの計算協力側は提供可能な計算力報告要請に基づいて、少なくとも1つの計算協力側のID及び提供可能な計算力情報を返す。
【0043】
特に、統合能力情報に基づいて、計算需要側が情報統合能力を備えない又は計算力要請には統合能力情報が含まれないと確定する場合に、協力クエリは統合能力報告要請をさらに含み、それによって、少なくとも1つの計算協力側が計算力共有ネットワーク要素に少なくとも1つの計算協力側の統合能力情報を報告するよう要請される。
【0044】
計算需要側で情報統合が行われることによって、計算タスクの情報機密性を向上させることができ、計算力共有ネットワーク要素の計算のプレッシャーを低減することもできる。そのため、計算力共有ネットワーク要素が情報統合能力を備えるか否かにかかわらず、計算需要側が情報統合能力を備える場合に、計算協力側は情報統合を行う必要ななく、即ち、計算協力側はそれ自身の統合能力情報を報告する必要がない。
【0045】
303:協力クエリへの応答として少なくとも1つの計算協力側(例えば、計算協力側-1、計算協力側-2)によって返された協力クエリ応答情報を受信する。協力クエリ応答情報は、提供可能な計算力報告要請への応答として返された少なくとも1つの計算協力側のIDと提供可能な計算力情報、及び統合能力報告要請への応答として返された少なくとも1つの計算協力側の統合能力情報を含む。
【0046】
具体的に、少なくとも1つの計算協力側は提供可能な計算力を有する場合に、提供可能な計算力報告要請に応答して少なくとも1つの計算協力側のIDと提供可能な計算力情報を返す。少なくとも1つの計算協力側は情報統合能力を備える場合に、統合能力報告要請に応答して計算協力側の統合能力情報を返す。
【0047】
上記から分かるように、計算力共有プロセスは、計算需要側によって出された計算力要請に応じて開始されることができ、計算力要請は計算需要側によって自発的に出されたものである。計算力共有プロセスは実際の需要シナリオに適しており、需要側は自発的に要請を出す。
【0048】
1つの可能な実施形態において、図4を参照すると、図4は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法における授権申請を示すフローチャートである。ステップ201は以下を含む。
【0049】
401:少なくとも1つの計算協力側によって送信された計算力提供要請を受信する。計算力提供要請は、少なくとも1つの計算協力側のID及び提供可能な計算力情報を含む。少なくとも1つの計算協力側が計算力共有の際に計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望む場合に、計算力提供要請は統合能力情報をさらに含む。
【0050】
具体的に、計算力共有ネットワーク要素は、少なくとも1つの計算協力側によって送信された計算力提供要請を受信する。計算力提供要請に統合能力情報が含まれるか否かが選択的である。少なくとも1つの計算協力側が情報統合能力を備える場合に、計算力提供要請に統合能力情報が含まれてもよく、統合能力情報が含まれなくもよい。少なくとも1つの計算協力側が計算力共有の際に計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望む場合に、計算力提供要請に計算協力側の統合能力情報が含まれる。
【0051】
402:計算需要側に需要クエリを送信する。需要クエリは計算力需要報告要請を含む。計算需要側の計算力共有の参加を望む場合に、需要クエリは計算力報告要請をさらに含み、計算力共有の際に計算需要側によって計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合が行われることを望む場合に、需要クエリは統合能力報告要請をさらに含む。
【0052】
具体的に、計算力共有ネットワーク要素は計算力提供要請に基づいて、計算需要側(例えば、計算需要側-1、計算需要側-2、計算需要側-3)に需要クエリを送信する。需要クエリは計算力需要報告要請を含む。計算需要側の計算力共有の参加を望む場合に、需要クエリは計算力報告要請をさらに含むことができ、計算力共有の際に計算需要側によって計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合が行われることを望む場合に、需要クエリは統合能力報告要請をさらに含むことができる。即ち、需要クエリに計算力報告要請が含まれるか否かが選択的であり、需要クエリに統合能力報告要請が含まれるか否かが選択的である。計算力需要報告要請は、計算需要側に計算需要側のID及び計算力需要情報を返すよう要請するために用いられ、計算力報告要請は、計算需要側に計算需要側の参加可能な計算力情報を返すよう要請するために用いられ、統合能力報告要請は、計算需要側に計算需要側の統合能力情報を返すよう要請するために用いられる。
【0053】
403:需要クエリへの応答として計算需要側(例えば、計算需要側-1、計算需要側-2)によって返された需要クエリ応答情報を受信する。需要クエリ応答情報は、計算力需要報告要請への応答として返された計算需要側のIDと計算力需要情報、計算力報告要請への応答として返された計算需要側の参加可能な計算力情報、及び統合能力報告要請への応答として返された計算需要側の統合能力情報を含む。
【0054】
具体的に、計算需要側は、計算力需要報告要請に応答する際に計算需要側のIDと計算力需要情報を返し、また、計算力需要報告要請に応答しなくてもよい。計算需要側は、計算力報告要請に応答する際に計算需要側の参加可能な計算力情報を返し、また、計算力報告要請に応答しなくてもよい。計算需要側は、統合能力報告要請に応答する際に計算需要側の統合能力情報を返し、また、統合能力報告要請に応答しなくてもよい。
【0055】
上記から分かるように、上記方法を利用して、計算協力側が計算力提供要請を自発的に出すことによって、計算力共有プロセスが開始される。
【0056】
1つの可能な実施形態において、ステップ202は以下を含む。
【0057】
501:計算力需要情報、計算力共有ネットワーク要素の参加可能な計算力情報、計算需要側の参加可能な計算力情報、及び計算協力側の提供可能な計算力情報に基づいて、計算需要側に計算力を提供するか否かを確定する。具体的に、参加可能な計算力情報と提供可能な計算力情報が計算力需要情報に基づいて確定された計算力需要を満たすことができる場合に、計算需要側に計算力を提供すると確定し、且つ計算需要側に計算力を提供する第1の端末を確定する。第1の端末は、計算力共有ネットワーク要素、計算需要側及び計算協力側のうちの少なくとも1つを含む。
【0058】
具体的に、図3及び図4を参照すると、計算力共有ネットワーク要素は、計算需要側に計算力を提供するか否かを確定する。即ち、計算力共有ネットワーク要素は、利用可能な計算力(計算力共有ネットワーク要素の参加可能な計算力、計算協力側の提供可能な計算力、及び計算需要側の参加可能な計算力)が計算需要側の計算力需要を満たすことができるか否かを確定し、計算需要側に計算力支援を提供するか否かを確定する。計算力共有ネットワーク要素の参加可能な計算力情報は、計算力共有ネットワーク要素の提供可能な計算量、上記計算量の提供に必要な時間、許容可能な最大のタスク並列度、及び処理可能なアルゴリズムの複雑度を含むことができる。
【0059】
従って、計算力共有ネットワーク要素は、計算力需要情報、参加可能な計算力情報及び提供可能な計算力情報を合わせることによって、計算力需要情報に基づいて確定された計算力需要が満たされることができるか否を確定する。
【0060】
例えば、現時点において、計算力共有ネットワーク要素が計算力需要情報を受信し、要請される計算量が20メガビット(megabit、M)であり、許容可能な最大計算時間が20分であり、タスク並列度が3であると仮定し、アルゴリズムの複雑度が時間複雑度であることを例として、時間複雑度はO(n)であり、データ容量が数倍増大するに連れて消費時間も数倍増大することを表す。
【0061】
計算力共有ネットワーク要素の提供可能な計算量は1Mであり、所要時間は10分であり、タスク並列度は3であり、アルゴリズムの複雑度はO(n)である。計算力共有ネットワーク要素が受信した計算需要側の参加可能な計算力情報は、計算量が15M、所要時間が5分、タスク並列度が3、アルゴリズムの複雑度がO(n)であることを含む。計算力共有ネットワーク要素が受信した計算協力側の提供可能な計算力情報は表1に示されるように、第1の計算協力側の計算量が50M、所要時間が20分、タスク並列度が3、アルゴリズムの複雑度がO(n)であり、第2の計算協力側の計算量が5M、所要時間が20分、タスク並列度が2、アルゴリズムの複雑度がO(n)であり、第3の計算協力側の計算量が15M、所要時間が20分、タスク並列度が2、アルゴリズムの複雑度がO(n)であることを含む。
【0062】
【表1】
【0063】
計算力共有ネットワーク要素は、計算力需要を満たす様々な可能な計算力共有方案を計算することによって、予め設定された選択条件に応じて上記様々な可能な計算力共有方案から1つの方案を選択して最終的な計算力共有方案とする。予め設定された選択条件は、最大のタスク並列度(即ち、計算力共有プロセスの参加を選択する端末が最も多い方案)、最小のタスク並列度、最短の所要時間などであることができる。また、具体的なニーズに応じて選択条件を確定することもできる。選択条件が最大のタスク並列度であることを例として、表1によれば、2つの計算力共有方案を確定することができる。1つ目は、計算力共有ネットワーク要素、計算需要側及び第1の計算協力側が計算需要側に計算力を提供することである。2つ目は、第2の計算協力側及び第3の計算協力側が計算需要側に計算力を提供することである。1つ目の方案では三者が計算力共有に参加し、2つ目の方案では両者のみが計算力共有に参加するため、最終的な計算力共有方案が1つ目の方案であると確定することができ、計算需要側に計算力を提供する端末、即ち第1の端末が計算力共有ネットワーク要素、計算需要側及び第1の計算協力側であると確定することができる。表1を利用して計算力需要情報の要求を満たす方案を計算で得ることができないと仮定し、計算力共有ネットワーク要素は、計算需要側に計算力支援を提供することができず、計算需要側の計算力要請に応答せず、又は計算協力側の計算力提供要請に応答しない。
【0064】
502:計算力共有ネットワーク要素がネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行う場合に、計算需要側の統合能力情報及び計算協力側の統合能力情報に基づいて、計算力共有ネットワーク要素、計算需要側及び計算協力側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定し、又は、計算力共有ネットワーク要素がネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う場合に、計算需要側の統合能力情報及び計算協力側の統合能力情報に基づいて、計算需要側及び計算協力側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定する。
【0065】
具体的に、ステップ501を利用して計算需要側に計算力を提供することができると確定した後、計算力共有プロセスにおいてタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を統合能力情報に基づいて確定する必要がある。計算力共有ネットワーク要素がネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行う場合に、即ち計算力共有ネットワーク要素が情報統合能力を備える場合に、計算需要側の統合能力情報及び計算協力側の統合能力情報に基づいて、計算力共有ネットワーク要素、計算需要側及び計算協力側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末が確定される。計算需要側の統合能力情報は計算需要側が情報統合能力を備えないことを示す場合に、計算力共有ネットワーク要素を第2の端末として優先的に選択する。計算力共有ネットワーク要素が過負荷などの理由で第2の端末とされることができない場合に、計算協力側の統合能力情報に基づいて適切な計算協力側を第2の端末として選択する。計算需要側が情報統合能力を備える場合に、ルールを予めに設定することができ、例えば、計算需要側を第2の端末として優先的に選択すると設定する。計算需要側の計算量を減らすために、計算力共有ネットワーク要素を第2の端末として優先的に選択すると設定することもでき、実際の状況に応じて選択を行うことができる。
【0066】
計算力共有ネットワーク要素がネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う場合に、即ち計算力共有ネットワーク要素が情報統合能力を備えない場合に、計算需要側の統合能力情報及び計算協力側の統合能力情報に基づいて、計算需要側及び計算協力側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末が確定される。計算需要側が情報統合能力を備えると仮定し、計算協力側は統合能力情報を報告せず、この場合、第2の端末は計算需要側である。計算需要側が情報統合能力を備えない場合に、統合能力情報を報告した(少なくとも1つの)計算協力側から1つの計算協力側を選択して第2の端末とする必要がある。最初に統合能力情報を報告した計算協力側を第2の端末として選択してもよく、計算協力側の性能に応じて、より適切な計算協力側を第2の端末として選択してもよい。
【0067】
1つの可能な実施形態において、タスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定した後、第2の端末が計算需要側又は計算協力側である場合に、上記方法は以下をさらに含む。
【0068】
601:計算力需要情報及び対応する第1の端末の利用可能な計算力情報に基づいて計算力スケジューリングを行うことによって、計算力割当てリストを取得する。計算力割当てリストは、第1の端末のIDと割り当てられる計算力との対応関係である。
【0069】
具体的に、計算力共有ネットワーク要素は、計算力需要情報及び対応する第1の端末の利用可能な計算力情報に基づいて計算力スケジューリングを行うことによって、計算力割当てリストを取得する。例えば、計算タスクは20Mの計算量であり、第1の端末は計算力共有ネットワーク要素、計算需要側及び計算協力側であり、計算力共有ネットワーク要素が第1の端末の利用可能な計算力情報に基づいて計算力共有ネットワーク要素、計算需要側及び計算協力側に割り当てた計算量は、それぞれ2M、10M及び8Mである。
【0070】
602:計算力割当てリストを第2の端末に送信する。それによって、第2の端末は計算需要側によって送信された計算タスクを取得し、計算力割当てリストに基づいて計算タスクを第1の端末に割り当て、第1の端末によって返されたサブ処理結果を受信し、サブ処理結果を統合して計算タスクの総合処理結果を取得する。
【0071】
具体的に、図3を参照すると、第2の端末を確定し且つ計算力割当てリストを取得した後、計算需要側が自発的に出した計算力要請に対して、第1の端末(計算協力側-1、計算協力側-2であると仮定する)が計算サービスを提供するよう授権され、計算力共有ネットワーク要素は第1の端末に授権情報を送信する。授権情報は、計算需要側のID及び計算力需要情報を含む。計算力要請にサブスクリプション情報が含まれる場合に、授権情報はサブスクリプション情報をさらに含む。第1の端末は、第1の端末のIDを授権受け入れ応答として計算力共有ネットワーク要素に返す。
【0072】
また、第2の端末が計算力共有ネットワーク要素ではなく、第2の端末が計算需要側又は計算協力側である場合に、第2の端末が統合サービスを提供するよう授権される必要がある。計算協力側が第2の端末である場合に、授権情報は計算需要側のID、計算力需要情報及び計算力割当てリストを含む。当該計算協力側が同時に第1の端末とされる場合に、計算協力側が計算サービスを提供するよう授権されると同時に、統合サービスを提供するよう授権され、授権情報は計算需要側のID、計算力需要情報及び計算力割当てリストを含む。計算需要側が第2の端末である場合に、授権情報は計算力割当てリストを含む。計算協力側又は計算需要側は、それぞれのIDを授権受け入れ応答として計算力共有ネットワーク要素に返す。
【0073】
ここまで、計算需要側の計算力要請の処理が完了される。計算需要側に計算力支援が提供されることができる場合に、計算力共有ネットワーク要素は同意情報を計算需要側に返し、同意情報は第1の端末のID及び第2の端末のIDを含む。計算需要側が第2の端末とされる場合に、同意情報は第2の端末のIDを含む必要がない。計算力支援が提供されることができない場合に、計算力共有ネットワーク要素は計算需要側に計算力要請に応答しない。
【0074】
図4を参照すると、計算協力側が出した計算力提供要請に対して、第2の端末を確定し且つ計算力割当てリストを取得した後、計算需要側が計算力申請サービスを行うよう授権され、計算力共有ネットワーク要素は計算需要側に授権情報を送信し、授権情報は第2の端末のID、第1の端末のID及び利用可能な計算力情報を含む。第1の端末は、第1の端末のIDを授権受け入れ応答として計算力共有ネットワーク要素に返す。
【0075】
また、第2の端末が計算力共有ネットワーク要素ではなく、第2の端末が計算需要側又は計算協力側である場合に、第2の端末が統合サービスを提供するよう授権される必要がある。計算協力側が第2の端末である場合に、授権情報は計算需要側のID、計算力需要情報及び計算力割当てリストを含む。計算需要側が第2の端末である場合に、授権情報は計算力割当てリストを含む。計算協力側又は計算需要側は、それぞれのIDを授権受け入れ応答として計算力共有ネットワーク要素に返す。
【0076】
ここまで、計算協力側の計算力提供要請の処理が完了される。計算需要側に計算力支援が提供されることができる場合に、計算力共有ネットワーク要素は同意情報を計算協力側に返し、同意情報は計算需要側のIDを含む。計算需要側に計算力支援が提供されることができない場合に、計算力共有ネットワーク要素は計算力提供要請に応答しない。
【0077】
授権申請が完了された後、第2の端末は、計算需要側によって送信された計算タスクを取得し、計算力割当てリストに基づいて計算タスクを第1の端末に割り当て、第1の端末によって返されたサブ処理結果を受信し、サブ処理結果を統合して計算タスクの総合処理結果を取得し、且つ総合処理結果を計算需要側に返す。
【0078】
1つ目の状況では、第2の端末は計算需要側である。図5を参照すると、図5は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法におけるスケジューリング割当てを示すフローチャートである。図5において、計算タスクがトレーニングモデルであることを例として、計算需要側は、トレーニングモデル及び計算力割当てリストに基づいて処理を行い、タスク割当てを完成する。例えば、計算需要側は、トレーニングモデル及び各自のトレーニングタスクを計算協力側-1と計算協力側-2に配る。計算協力側-1と計算協力側-2はトレーニングを完成した後、サブ処理結果(例えば、ローカルモデル)を計算需要側にアップロードする。計算需要側は、計算協力側-1と計算協力側-2によってアップロードされた重みに基づいてトレーニングモデルを更新した後、トレーニング結果が収束しているか否かを判断する。トレーニング結果が収束していない場合に、計算協力側-1と計算協力側-2は、トレーニング結果が収束するようになるまで、引き続きトレーニングを行い且つサブ処理結果をアップロードする。計算需要側は、トレーニング終了の通知を計算協力側-1と計算協力側-2に送信し、各第1の端末が当該計算タスクのために提供した計算力と当該計算タスクに費やした時間とを計算力共有ネットワーク要素に送信する。
【0079】
2つ目の状況では、第2の端末はある計算協力側である。図6を参照すると、図6は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法におけるスケジューリング割当てを示すフローチャートである。図6において、第2の端末が計算協力側-1であると仮定し、計算需要側は計算タスクを計算協力側-1に送信し、例示として、計算タスクはトレーニングモデルである。計算協力側-1は、トレーニングモデル及び計算力割当てリストに基づいて処理を行い、タスク割当てを完成する。例えば、計算協力側-1は、トレーニングモデル及び各自のトレーニングタスクを計算需要側と計算協力側-2に配る。計算需要側と計算協力側-2はトレーニングを完成した後、サブ処理結果(例えば、ローカルモデル)を計算協力側-1にアップロードする。計算協力側-1は、計算需要側と計算協力側-2によってアップロードされた重みに基づいてトレーニングモデルを更新した後、トレーニング結果が収束しているか否かを判断する。トレーニング結果が収束していない場合に、計算需要側と計算協力側-2は、トレーニング結果が収束するようになるまで、引き続きトレーニングを行い且つサブ処理結果をアップロードする。計算協力側-1は、トレーニング終了の通知を計算需要側と計算協力側-2に送信し、各第1の端末が当該計算タスクのために提供した計算力と当該計算タスクに費やした時間とを計算力共有ネットワーク要素に送信し、さらに、トレーニング結果を計算需要側に送信する。トレーニング結果は、トレーニング済みのモデルである。
【0080】
第2の端末の計算量を軽減するように、計算力共有ネットワーク要素においてスケジューリングを行うことによって計算力割当てリストを取得する。上記スケジューリング割当てのプロセスにおいて、モデルトレーニングというシナリオを例として、計算力需要情報に収集する必要があるデータタイプが含まれると仮定し、第1の端末は、収集する必要のあるデータをサブ処理結果の一部として第2の端末に返す。
【0081】
特に、第2の端末が計算力割当てリストに基づいてタスク割当てを行う方法以外に、1つの可能な実施形態において、タスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定した後、上記方法は以下をさらに含む。
【0082】
701:第1の端末のID及び対応する利用可能な計算力情報を第2の端末に送信する。それによって、第2の端末は、計算需要側によって送信された計算タスクを取得し、利用可能な計算力情報に基づいて計算タスクを第1の端末に割り当て、第1の端末によって返されたサブ処理結果を受信し、サブ処理結果を統合して計算タスクの総合処理結果を取得する。
【0083】
具体的に、第1の端末の利用可能な計算力情報は、計算力共有ネットワーク要素の提供可能な計算量、計算需要側の提供可能な計算量、及び計算協力側の提供可能な計算量のうちの少なくとも1つを含む。計算力共有ネットワーク要素が全ての端末のID及び計算力情報を有し、即ち第1の端末のID及び利用可能な計算力情報を有するため、計算力共有ネットワーク要素が第2の端末である場合に、第1の端末のID及び利用可能な計算力情報を第2の端末に送信する必要がない。
【0084】
第2の端末が計算力共有ネットワーク要素であることを例とする。図7を参照すると、図7は、本出願の実施形態に係る計算力共有方法におけるスケジューリング割当てを示すフローチャートである。計算需要側は、計算タスクを計算力共有ネットワーク要素に送信する。図7において、計算タスクがトレーニングモデルであることを例として、計算力共有ネットワーク要素は、トレーニングモデル及び第1の端末の利用可能な計算力情報に基づいて処理を行い、タスク割当てを完成する。例えば、トレーニングモデルに必要な計算量は20Mであり、第1の端末は計算協力側-1と計算協力側-2であり、それらの利用可能な計算力情報はそれぞれ3Mと20Mである。この場合、計算力共有ネットワーク要素は、計算量が2Mであるタスクを計算協力側-1に割り当て、計算量が18Mであるタスクを計算協力側-2に割り当てることができる。計算力共有ネットワーク要素は、トレーニングモデル及び各自のトレーニングタスクを計算協力側-1と計算協力側-2に配る。計算協力側-1と計算協力側-2はトレーニングを完成した後、サブ処理結果(例えば、ローカルモデル)を計算力共有ネットワーク要素にアップロードする。計算力共有ネットワーク要素は、計算協力側-1と計算協力側-2によってアップロードされた重みに基づいてトレーニングモデルを更新した後、トレーニング結果が収束しているか否かを判断する。トレーニング結果が収束していない場合に、計算協力側-1と計算協力側-2は、トレーニング結果が収束するようになるまで、引き続きトレーニングを行い且つサブ処理結果をアップロードする。計算力共有ネットワーク要素は、トレーニング結果を計算需要側に送信する。トレーニング結果は、トレーニング済みのモデルである。
【0085】
図5及び図6を参照すると、第2の端末が計算需要側又は計算協力側である場合に、第1の端末のID及び利用可能な計算力情報を第2の端末に送信する方法は、上記計算力割当てリストの送信方法と類似であるため、ここで詳述されない。計算需要側と計算協力側は第1の端末のID及び利用可能な計算力情報を受信した後、利用可能な計算力情報に基づいてタスク割当て及び情報統合を行う。
【0086】
1つの可能な実施形態において、計算力共有方法は、各第1の端末が計算タスクのために提供した計算力の大きさと計算タスクに費やした時間とを取得し且つ記憶すること、をさらに含む。
【0087】
具体的に、計算力共有ネットワーク要素は、第1の端末が計算タスクのために提供した計算力の大きさと計算タスクに費やした時間とを取得する。第2の端末はタスクを第1の端末に配った時点から計時を始め、第1の端末によって返されたサブ処理結果を受信した時点に計時を停止する。計算タスクが一回のみ実行されればいい場合に、得られた統計時間は、第1の端末が計算タスクに費やした時間とされ、第1の端末が割り当てられたタスクを完成するには提供した計算量は、第1の端末が計算タスクのために提供した計算力の大きさとされる。計算タスクがX回繰り返して実行される場合に、X回の統計時間の合計は、当該第1の端末が計算タスクに費やした時間とされる必要があり、同様に、X回の計算量の合計は、当該第1の端末が計算タスクのために提供した計算力の大きさとされる必要がある。例えば、図7における第5点の操作が繰り返して実行される必要がある場合に、3回繰り返して実行されると仮定し、3回の統計時間の合計は、計算協力側-2が計算タスクに費やした時間とされる必要があり、3回の計算量の合計は、計算協力側-2が計算タスクのために提供した総計算力の大きさとされる必要がある。
【0088】
上記計算力共有方法の実施形態の説明に基づいて、本出願の実施形態において、計算力共有ネットワーク要素がさらに開示される。図8を参照すると、図8は、本出願の実施形態に係る計算力共有ネットワーク要素の構造を示す概略図である。計算力共有ネットワーク要素はネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行い、又は、計算力共有ネットワーク要素はネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う。計算力共有ネットワーク要素は、取得モジュール801及び処理モジュール802を含む。
取得モジュール801は、計算需要側によって送信された計算力需要情報、及び少なくとも1つの計算協力側によって送信された提供可能な計算力情報を取得するように構成されている。
取得モジュール801は、計算力需要情報及び提供可能な計算力情報に基づいて、少なくとも1つの計算協力側から計算需要側に計算力を提供する計算協力側を確定し、且つ計算力を提供する計算協力側に計算需要側の計算タスクを完成するよう直接に又は間接に指示するように構成されている。
【0089】
1つの可能な実施形態において、ネットワークはコアネットワークを含む。
計算力共有ネットワーク要素は第1の参照点を介してコアネットワークの統一データ管理(UDM)ネットワーク要素と交信し、計算力共有ネットワーク要素は第2の参照点を介してコアネットワークのアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)ネットワーク要素と交信し、計算力共有ネットワーク要素は第3の参照点を介してコアネットワークのユーザプレーン機能(UPF)ネットワーク要素と交信する。
又は、計算力共有ネットワーク要素は第1の参照点を介してコアネットワークのUDMネットワーク要素と交信し、計算力共有ネットワーク要素は第2の参照点を介してコアネットワークのAMFネットワーク要素と交信する。
【0090】
1つの可能な実施形態において、取得モジュールは、第1の受信サブモジュール及び第1の送信サブモジュールを含む。
第1の受信サブモジュールは、計算需要側によって送信された計算力要請を受信するように構成されている。計算力要請は計算需要側の識別子(ID)及び計算力需要情報を含み、計算需要側が計算力共有に参加することを望む場合に、計算力要請は計算需要側の参加可能な計算力情報をさらに含み、計算需要側が計算力共有の際に計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望む場合に、計算力要請は計算需要側の統合能力情報をさらに含む。
第1の送信サブモジュールは、少なくとも1つの計算協力側に協力クエリを送信するように構成されている。協力クエリは提供可能な計算力報告要請を含み、計算力共有ネットワーク要素がネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う際に、統合能力情報に基づいて、計算需要側が情報統合能力を備えないと確定する場合に、協力クエリは統合能力報告要請をさらに含む。
第1の受信サブモジュールは、協力クエリへの応答として少なくとも1つの計算協力側によって返された協力クエリ応答情報を受信するようにさらに構成されている。協力クエリ応答情報は提供可能な計算力報告要請への応答として返された少なくとも1つの計算協力側のIDと提供可能な計算力情報、及び統合能力報告要請への応答として返された少なくとも1つの計算協力側の統合能力情報を含む。
【0091】
別の可能な実施形態において、取得モジュールは、第2の受信サブモジュール及び第2の送信サブモジュールを含む。
第2の受信サブモジュールは、少なくとも1つの計算協力側によって送信された計算力提供要請を受信するように構成されている。計算力提供要請は少なくとも1つの計算協力側のID及び提供可能な計算力情報を含み、少なくとも1つの計算協力側が計算力共有の際に計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合を行うことを望む場合に、計算力提供要請は統合能力情報をさらに含む。
第2の送信サブモジュールは、計算需要側に需要クエリを送信するように構成されている。需要クエリは計算力需要報告要請を含み、計算需要側の計算力共有の参加を望む場合に、需要クエリは計算力報告要請をさらに含み、計算力共有の際に計算需要側によって計算タスクに対してタスク割当て及び情報統合が行われることを望む場合に、需要クエリは統合能力報告要請をさらに含む。
第2の受信サブモジュールは、需要クエリへの応答として計算需要側によって返された需要クエリ応答情報を受信するようにさらに構成されている。需要クエリ応答情報は計算力需要報告要請への応答として返された計算需要側のIDと計算力需要情報、計算力報告要請への応答として返された計算需要側の参加可能な計算力情報、及び統合能力報告要請への応答として返された計算需要側の統合能力情報を含む。
【0092】
1つの可能な実施形態において、処理モジュールは、第1の処理サブモジュールを含む。
第1の処理サブモジュールは、計算力需要情報、計算力共有ネットワーク要素の参加可能な計算力情報、計算需要側の参加可能な計算力情報、及び少なくとも1つの計算協力側の提供可能な計算力情報に基づいて、計算需要側に計算力を提供するか否かを確定するように構成されている。具体的に、参加可能な計算力情報と提供可能な計算力情報が計算力需要情報に基づいて確定された計算力需要を満たすことができる場合に、第1の処理サブモジュールは、計算需要側に計算力を提供すると確定し、且つ計算需要側に計算力を提供する第1の端末を確定する。第1の端末は、計算力共有ネットワーク要素、計算需要側及び少なくとも1つの計算協力側のうちの少なくとも1つを含む。
【0093】
1つの可能な実施形態において、処理モジュールは、第2の処理サブモジュール及び第3の処理サブモジュールを含む。
第2の処理サブモジュールは、計算力共有ネットワーク要素がネットワークに接続されて制御プレーン伝送及びデータプレーン伝送を行う場合に、計算需要側の統合能力情報に基づいて、計算力共有ネットワーク要素、計算需要側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定するように構成されている。又は、第2の処理サブモジュールは、計算力共有ネットワーク要素がネットワークに接続されて制御プレーン伝送を行う場合に、計算需要側の統合能力情報及び計算協力側の統合能力情報に基づいて、計算需要側及び計算協力側からタスク割当て及び情報統合を行う第2の端末を確定するように構成されている。
第3の処理サブモジュールは、第1の端末のID及び対応する利用可能な計算力情報を第2の端末に送信するように構成されている。それによって、第2の端末は計算需要側によって送信された計算タスクを取得し、利用可能な計算力情報に基づいて計算タスクを第1の端末に割り当て、第1の端末によって返されたサブ処理結果を受信し、サブ処理結果を統合して計算タスクの総合処理結果を取得する。
【0094】
1つの可能な実施形態において、第2の端末が計算需要側又は計算協力側である場合に、処理モジュールは、第4の処理サブモジュール及び第5の処理サブモジュールを含む。
第4の処理サブモジュールは、計算力需要情報及び対応する第1の端末の利用可能な計算力情報に基づいて計算力スケジューリングを行うことによって、計算力割当てリストを取得するように構成されている。計算力割当てリストは、第1の端末のIDと割り当てられる計算力との対応関係である。
第5の処理サブモジュールは、計算力割当てリストを第2の端末に送信するように構成されている。それによって、第2の端末は計算需要側によって送信された計算タスクを取得し、計算力割当てリストに基づいて計算タスクを第1の端末に割り当て、第1の端末によって返されたサブ処理結果を受信し、サブ処理結果を統合して計算タスクの総合処理結果を取得する。
【0095】
1つの可能な実施形態において、計算力共有ネットワーク要素は、記憶モジュールをさらに含む。記憶モジュールは、第1の端末の各々が計算タスクのために提供した計算力の大きさと計算タスクに費やした時間とを取得し且つ記憶するように構成されている。
【0096】
1つの可能な実施形態において、計算力需要情報は、計算タスクに必要な計算量を含む。 計算力需要情報は、計算タスクを完成するための許容可能な最大計算時間、最大のタスク並列度、計算タスクのアルゴリズムの複雑度、指定された収集データタイプのうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0097】
計算力共有ネットワーク要素の具体的な機能の実現態様については、上記計算力共有方法の説明を参照することができ、ここで詳述しない。計算力共有ネットワーク要素における各ユニットもしくはモジュールは、それぞれもしくは全部で1つもしくはいくつかの他のユニット又はモジュールに統合されてもよく、又は、そのうちのある(いくつかの)ユニットもしくはモジュールはさらに機能上でより小さい複数のユニットもしくはモジュールに分割されてもよい。それによって、本出願の実施形態の技術効果の実現に影響を与えず同様の操作が実現されることができる。上記ユニットもしくはモジュールは、ロジック機能に基づいて分割される。実際の応用では、1つのユニット(もしくはモジュール)の機能は、複数のユニット(もしくはモジュール)によって実現されることができ、又は、複数のユニット(もしくはモジュール)の機能は、1つのユニット(もしくはモジュール)によって実現されることができる。
【0098】
上記方法実施形態の説明に基づいて、図9を参照すると、図9は、本出願の実施形態に係る計算力共有ネットワーク要素の構造を示す概略図である。本出願の実施形態において、計算力共有ネットワーク要素がさらに提供される。計算力共有ネットワーク要素はトランシーバー903、プロセッサ902、メモリ901、及びメモリ901に記憶され且つプロセッサ902によって実行されるコンピュータプログラムを含む。プロセッサ902はトランシーバー903及びメモリ901にそれぞれ接続され、コンピュータプログラムを実行することによって、上記計算力共有方法を実現するように構成されている。
【0099】
トランシーバー903は、情報送受信機能を備える様々な物理的エンティティを含むことができ、例えば、送受電アンテナ、又はネットワークカードなどが挙げられる。メモリ901は、様々な記憶媒体を有する記憶装置を含むことができる。プロセッサ902は、中央処理装置、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、アプリケーションプロセッサ、プログラマブルアレイ、特定用途向け集積回路など様々な処理装置であることができる。プロセッサ902は、集積回路バスなどを介してトランシーバー903及びメモリ901に接続され、コンピュータプログラムを実行することによって、上記計算力共有方法を実現することができる。本出願の実施形態に記載の計算力共有ネットワーク要素は上記計算力共有方法を実行できることを理解され得る。それについては、ここで詳述されない。また、同じ方法による有利な効果の説明も詳述されない。
【0100】
上記方法実施形態の説明に基づいて、図10を参照すると、図10は、本出願の実施形態に係る計算力共有システムの構造を示す概略図である。計算力共有システムは、計算需要側101、計算協力側103及び上記計算力共有ネットワーク要素102を含む。
【0101】
また、本出願の実施形態において、コンピュータ記憶媒体がさらに提供されることに留意すべきである。コンピュータ記憶媒体は、上記計算力共有ネットワーク要素によって実行されるコンピュータプログラムを記憶している。コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、プロセッサがプログラム命令を実行すると、上記計算力共有方法を実行する。それについては、ここで詳述されない。また、同じ方法による有利な効果の説明も詳述されない。本出願に係るコンピュータ記憶媒体の実施形態において開示されていない技術的ディテールについては、本出願の方法実施形態の説明を参照することができる。
【0102】
上記実施形態の方法におけるプロセスの一部又は全部は、コンピュータプログラムが関連ハードウェアを指示することによって完成され得るということを、当業者は理解することができる。当該プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されることができる。プログラムは実行される場合に、上記各方法実施形態のプロセスを含むことができる。上記記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、読み取り専用メモリ(read only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)などであることができる。
【0103】
以上に開示されたものは本出願の好適な実施形態にすぎず、本出願の請求範囲を制限するために用いられない。本出願の請求項に基づいて行われる同等の変更は、依然として本出願によってカバーされる範囲に属する。
図1a
図1b
図1c
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10