(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】電子商取引サーバ及び電子商取引サーバ用プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20240710BHJP
【FI】
G06Q30/0241 444
(21)【出願番号】P 2023208415
(22)【出願日】2023-12-11
【審査請求日】2023-12-11
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年9月12日に以下のウェブサイトに掲載・https://minne.com/infos/3326/・https://help.minne.com/hc/ja/articles/20473788333459-QR コード発行機能について/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年9月14日に以下のウェブサイトに掲載・https://minne.com/infos/3327/・https://help.minne.com/hc/ja/articles/20469293893523/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年10月20日に以下のウェブサイトに掲載・https://pepabo.com/news/press/202310201400/
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】304014408
【氏名又は名称】GMOペパボ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】新井 正樹
(72)【発明者】
【氏名】矢野 健人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 太樹
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-189965(JP,A)
【文献】特開2021-092872(JP,A)
【文献】特開2022-136669(JP,A)
【文献】購買意欲を高めるイベント×ECで買い物をもっと魅力的なコンテンツに!,ECのミカタ 取材記事,日本,MIKATA株式会社,2019年10月10日,[online],<URL:https://ecnomikata.com/original_news/23678/>[検索日:2022年7月22日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の販売者が販売者端末を介してネットワーク接続するための販売者アカウントを提供すると共に、前記商品を購入する利用者が利用者端末を介してネットワーク接続するための利用者アカウントを提供する電子商取引サーバにおいて、
前記販売者アカウントを介して受信した要求に基づいて、前記商品又は前記販売者に関する情報が表示された少なくとも1つの宣伝媒体内容候補を選択する画面を表示させる宣伝媒体内容選択画面表示部と、
前記販売者のアカウントを介して受信した指示に基づいて、前記電子商取引サーバが提供するウェブサイトのURLを示す二次元コードを発行し、前記二次元コード及び、選択された前記宣伝媒体内容候補を配置した宣伝媒体ファイルを作成する宣伝媒体ファイル作成部と、
前記二次元コードが示すURLにアクセスした前記利用者端末の画面に、対面販売における前記商品の購入手順を示す画面を表示させ、前記利用者アカウントを介して前記商品の購入希望を受け付けた後、前記利用者アカウントを介した決済処理を行う媒体URL処理部と、
を備
え、
前記媒体URL処理部は、前記決済処理が完了すると、前記利用者アカウントに係る前記利用者端末の表示画面に支払済コードを表示させる、
電子商取引サーバ。
【請求項2】
前記二次元コードが示すURLは、
限定URLである、請求項1に記載の電子商取引サーバ。
【請求項3】
前記宣伝媒体内容選択画面表示部は、更に前記宣伝媒体ファイルで表示させる言語を選択する言語選択画面を表示させ、
前記宣伝媒体ファイル作成部は、前記宣伝媒体内容選択画面表示部において選択された言語に基づいたウェブサイトのURLを示す前記二次元コードを発行し、前記宣伝媒体内容選択画面表示部において選択された言語で前記宣伝媒体ファイルを作成する、請求項1に記載の電子商取引サーバ。
【請求項4】
前記媒体URL処理部は、前記販売者端末が、前記支払済コードを読み取った旨の通知を受信すると、前記利用者端末に対して、前記利用者端末の表示画面に前記支払済コードが表示されない処理を行なわせる、請求項
1に記載の電子商取引サーバ。
【請求項5】
前記媒体URL処理部は、対面販売在庫数を変数として保存し、前記販売者端末から前記支払済コードを読み取った旨の通知を受信すると、前記支払済コードが読取済でないかを確認し、前記読取済でない場合には、前記読取済である旨を記録すると共に、前記対面販売在庫数を減少させ、前記対面販売在庫数が0又は少ない状態となった場合に、前記販売者端末に前記対面販売在庫数について通知すると共に、0となった場合には前記支払済コードの読み取りを行えなくする処理の指示を送信する、請求項
1に記載の電子商取引サーバ。
【請求項6】
前記媒体URL処理部は、対面販売在庫数を変数として保存し、前記販売者端末から前記支払済コードを読み取った旨の通知を受信すると、前記対面販売在庫数を減少させ、前記対面販売在庫数が0又は少ない状態となった場合に、前記購入希望を受け付けた前記利用者アカウント又は前記決済処理を行った前記利用者アカウントの前記利用者端末に、前記商品は送付による受取りとなる旨を表示させる、請求項
1に記載の電子商取引サーバ。
【請求項7】
前記媒体URL処理部は、対面販売在庫数を変数として保存し、前記販売者端末が、前記支払済コードを読み取った旨の通知を受信すると、前記対面販売在庫数を減少させ、前記対面販売在庫数が0又は少ない状態となった場合に、前記二次元コードに係るURLのアクセスにより表示されるウェブサイトをオンライン販売のウェブサイトに切り替える、請求項
1に記載の電子商取引サーバ。
【請求項8】
前記媒体URL処理部は、前記二次元コードが示すURLにアクセスした前記利用者端末の画面に、限定公開のオンライン販売の画面を表示させ、前記利用者アカウントを介して前記商品の購入希望を受け付けた後、前記利用者アカウントを介した決済処理を行
う、請求項1に記載の電子商取引サーバ。
【請求項9】
前記媒体URL処理部は、前記決済処理を完了した前記利用者アカウント又は前記商品の前記購入希望を受け付けた前記利用者アカウントに対して更に限定商品を購入するための画面を更に表示させる、請求項
1又は
8に記載の電子商取引サーバ。
【請求項10】
前記媒体URL処理部は、前記決済処理が完了済で、商品未送付の前記利用者アカウントの情報が要求された際に、前記利用者アカウントの情報と共に、承認するかどうかの問合せ画面を前記販売者端末の画面に表示させる、請求項
1又は
8に記載の電子商取引サーバ。
【請求項11】
ウェブサイトを表示させる際に、アクセス元のIPアドレスが示す国を判定し、前記国に適した言語でのウェブサイトを表示させる、IPアドレス判定部を更に備える、請求項1に記載の電子商取引サーバ。
【請求項12】
商品の販売者が販売者端末を介してネットワーク接続するための販売者アカウントを提供すると共に、前記商品を購入する利用者が利用者端末を介してネットワーク接続するための利用者アカウントを提供する電子商取引サーバ用プログラムにおいて、
前記販売者アカウントを介して受信した要求に基づいて、前記商品又は前記販売者に関する情報が表示された少なくとも1つの宣伝媒体内容候補を選択する画面を表示させる宣伝媒体内容選択画面表示工程と、
前記販売者のアカウントを介して受信した指示に基づいて、前記電子商取引サーバ用プログラムが提供するウェブサイトのURLを示す二次元コードを発行し、前記二次元コード及び、選択された前記宣伝媒体内容候補を配置した宣伝媒体ファイルを作成する宣伝媒体ファイル作成工程と、
前記二次元コードが示すURLにアクセスした前記利用者端末の画面に、対面販売における前記商品の購入手順を示す画面を表示させ、前記利用者アカウントを介して前記商品の購入希望を受け付けた後、前記利用者アカウントを介した決済処理を行う媒体URL処理工程と、
をコンピュータに実行させるための電子商取引サーバ用プログラム
であって、
前記媒体URL処理工程は、前記決済処理が完了すると、前記利用者アカウントに係る前記利用者端末の表示画面に支払済コードを表示させる、
電子商取引サーバ用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子商取引サーバ及び電子商取引サーバ用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットを介して商品やサービスを販売する電子商取引(EC:Electronic Commerce)サイトが普及している。電子商取引サイトは、企業が商品を販売するだけでなく、個人がハンドメイドの作品を販売する場としても利用されている。このようなハンドメイドの作品は、普段は店舗販売等の対面販売を行っていない場合でも、イベントなどにおいて対面販売される機会を設けることがある。
【0003】
特許文献1は、製作依頼サイトを発注者端末に表示させる手段と、サイトで入力された情報を受信する手段と、情報を製作者端末に送信する手段と、販売サイトにアクセスするための情報と情報をチケット購入者に提供するよう促すメッセージとを発注者端末に送信する手段と、情報を用いた要求に応じて購入者端末に販売サイトを表示させる手段と、サイト上で入力された情報を受信する手段と、情報を製作者端末に送信する手段と、を備えるオリジナルグッズの受注販売支援システムのサーバについて開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように電子商取引サイトを利用した商品の販売が普及しているが、イベント等における商品の対面販売にも人気がある。イベント等における商品の対面販売においては、商品の販売数を予測することは難しく、イベント会場で一部の商品の在庫がなくなってしまった場合には、そのまま販売機会を失ってしまうこととなってしまう。また、一方でイベントにおいて、一人の購入者が同じ種類の商品を大量に購入してしまった場合には、他の多くの人に購入してもらう機会を失ってしまうこととなる。
【0006】
本開示は上述の事情に鑑みてなされたものであり、イベント会場等の対面販売で販売される商品その他の商品の販売において、より多くの人に販売する機会を提供することのできる電子商取引サーバ及び電子商取引サーバプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の電子商取引サーバは、商品の販売者が販売者端末を介してネットワーク接続するための販売者アカウントを提供すると共に、前記商品を購入する利用者が利用者端末を介してネットワーク接続するための利用者アカウントを提供する電子商取引サーバにおいて、前記販売者アカウントを介して受信した要求に基づいて、前記商品又は前記販売者に関する情報が表示された少なくとも1つの宣伝媒体内容候補を選択する画面を表示させる宣伝媒体内容選択画面表示部と、前記販売者のアカウントを介して受信した指示に基づいて、前記電子商取引サーバが提供するウェブサイトのURLを示す二次元コードを発行し、前記二次元コード及び、選択された前記宣伝媒体内容候補を配置した宣伝媒体ファイルを作成する宣伝媒体ファイル作成部と、を備える電子商取引サーバである。
【0008】
本開示の電子商取引サーバ用プログラムは、商品の販売者が販売者端末を介してネットワーク接続するための販売者アカウントを提供すると共に、前記商品を購入する利用者が利用者端末を介してネットワーク接続するための利用者アカウントを提供する電子商取引サーバ用プログラムにおいて、前記販売者アカウントを介して受信した要求に基づいて、前記商品又は前記販売者に関する情報が表示された少なくとも1つの宣伝媒体内容候補を選択する画面を表示させる宣伝媒体内容選択画面表示工程と、前記販売者のアカウントを介して受信した指示に基づいて、前記電子商取引サーバ用プログラムが提供するウェブサイトのURLを示す二次元コードを発行し、前記二次元コード及び、選択された前記宣伝媒体内容候補を配置した宣伝媒体ファイルを作成する宣伝媒体ファイル作成工程と、をコンピュータに実行させるための電子商取引サーバ用プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の電子商取引サーバ及び電子商取引サーバプログラムによれば、イベント会場等の対面販売で販売される商品その他の商品の販売において、より多くの人に販売する機会を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の電子商取引サーバを利用した電子商取引システムの構成の一例について説明するための図である。
【
図2】本開示の電子商取引サーバのハードウェア構成の一例について示す図である。
【
図3】本開示の利用者端末のハードウェア構成の一例について示す図である。
【
図4】本開示の電子商取引サーバの機能構成の一例について示すブロック図である。
【
図5】販売者端末の画面に表示される宣伝媒体内容候補選択画面の一例である。
【
図6】販売者端末の画面に表示される言語選択画面の一例である。
【
図7】表示された宣伝媒体ファイルの一例について示す図である。
【
図8】本開示の電子商取引システムを対面販売において利用する例について説明するためのシーケンス図の一例である。
【
図9】本開示の電子商取引システムをオンライン販売において利用する例について説明するためのシーケンス図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態に係る電子商取引サーバ及び電子商取引サーバプログラムについて図面を参照して説明する。説明において同様の要素には同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
【0012】
図1は、本実施形態に係る電子商取引サーバ2を利用した電子商取引システム1の構成の一例について説明するための図である。
図1に示されるように、電子商取引システム1は、通信ネットワーク3に接続された電子商取引サーバ2と、通信ネットワーク3を介して電子商取引サーバ2に接続する利用者端末4及び販売者端末5を有している。
【0013】
なお、
図1においては、利用者端末4及び販売者端末5は、それぞれ1つずつを記載されているが、それぞれ任意の数とすることができる。通信ネットワーク3は、インターネットを含むネットワークとすることができる。電子商取引サーバ2は、例えば、クラウドサーバ等のサーバとすることができる。電子商取引サーバ2は、商品の販売者が販売者端末5を介してネットワーク接続するための販売者アカウントを提供すると共に、商品を購入する利用者が利用者端末4を介してネットワーク接続するための利用者アカウントを提供する。ここで提供される各アカウントは、販売者及び利用者に対してそれぞれ複数とすることができる。また、同一の販売者や利用者に対して複数発行されるものとしてもよい。
【0014】
図2は、電子商取引サーバ2のハードウェア構成の一例について示す図である。この図に示されるように、電子商取引サーバ2は、主に半導体回路素子を用いた電子回路で構成された、いわゆる情報処理装置とすることができる。例えば、CPU(Central Processing Unit)21、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶部22、フラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性記憶部23、及び通信ネットワーク3に接続して通信を行う通信部24を有することができる。なお、電子商取引サーバ2は、複数台のサーバ装置により構成されていてもよいし、バーチャルサーバとして同様の構成を有しているものであってもよい。
【0015】
図3は、利用者端末4のハードウェア構成の一例について示す図である。
図2の電子商取引サーバ2と同様に、いわゆる情報処理装置とすることができる。例えば、電子商取引サーバ2と同様に、CPU41、揮発性記憶部42、不揮発性記憶部43、及び通信部44を備え、更にキーボードやタッチパネル等の入力部45及び表示装置やスピーカ等の出力部46を有していてもよい。利用者端末4のハードウェア構成も利用者端末4と同様の構成とすることができるため、重複する説明を省略する。利用者端末4及び販売者端末5は、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット端末及びウェアラブル端末等とすることができる。
【0016】
以下、電子商取引サーバ2の具体的な処理について説明するが、電子商取引サーバ2により行われる処理は、上述のハードウェアを動作させるソフトウェアによって実現されるものとすることができる。なお、電子商取引サーバ2は、通常、販売者が、販売者端末5を介して商品の情報を保存し、利用者が当該商品の購入を希望する場合に、利用者端末4を介して当該商品の支払についての決済を行い、販売者端末5に対して決済がされた旨の通知を行う、所謂電子商取引サーバの機能を有しているが、当該機能を有していないものであってもよい。
【0017】
図4は、電子商取引サーバ2の機能構成の一例について示すブロック図である。
図4に示される機能構成の各機能は、
図2に示されるハードウェアが、揮発性記憶部22及び不揮発性記憶部23に保存されたプログラムやデータと連関して動作することにより実現されている。この図に示されるように、電子商取引サーバ2は、宣伝媒体内容選択画面表示部201、宣伝媒体ファイル作成部202、媒体URL処理部203、及びIPアドレス判定部204を有している。本開示において「宣伝媒体」の語は、いわゆるチラシやフライヤーの意味を含んでいる。
【0018】
ここで、宣伝媒体内容選択画面表示部201は、販売者アカウントを介して受信した要求に基づいて、商品又は販売者に関する情報が表示された少なくとも1つの宣伝媒体内容候補を選択する画面を表示させる。宣伝媒体ファイル作成部202は、販売者のアカウントを介して受信した指示に基づいて、電子商取引サーバ2が提供するウェブサイトのURLを示す二次元コード532を発行し、二次元コード532及び、選択された宣伝媒体内容候補を配置した宣伝媒体ファイル53を作成する。ここで二次元コード532は、いわゆるQRコード(登録商標)とすることができる。媒体URL処理部203は、利用者端末4が、二次元コード532が示すURLにアクセスした際の処理を行う。IPアドレス判定部204は、ウェブサイトを表示させる際に、アクセス元のIPアドレスが示す国を判定し、国に適した言語でのウェブサイトを表示させる。なお、電子商取引サーバ2は、媒体URL処理部203を有しない構成であってもよく、またIPアドレス判定部204を有しない構成であってもよい。
【0019】
図5から7を参照して、宣伝媒体内容選択画面表示部201及び宣伝媒体ファイル作成部202について具体的に説明する。
図5は、宣伝媒体内容選択画面表示部201により販売者端末5の画面に表示される宣伝媒体内容候補選択画面51の一例である。この宣伝媒体内容候補選択画面51は、例えば、販売者が、電子商取引サーバ2を利用して販売している商品についての宣伝媒体(所謂チラシやフライヤー)を作成するための画面である。この画面において宣伝媒体内容候補選択ボタン511を押すと、商品又は販売者に関する情報が表示された少なくとも1つの宣伝媒体内容候補が表示され、表示された宣伝媒体内容候補を選択すると宣伝媒体内容512として保存され、宣伝媒体内容候補選択画面51に表示される。ここで、商品又は販売者に関する情報は、商品の写真等にかぎらず、商品の説明等や販売者の説明や写真等としてもよい。
【0020】
ここで、宣伝媒体内容選択画面表示部201は、更に宣伝媒体ファイル53で表示させる言語を選択するための言語選択画面表示ボタン514を有していてもよい。販売者端末5において、言語選択画面表示ボタン514を押すと、
図6に示されるような、言語選択画面52が表示され、言語選択ボタン521で所望の言語を選択すると、選択された言語で宣伝媒体ファイル53を作成することができる。ここで、宣伝媒体内容選択画面表示部201は、言語選択画面表示ボタン514を提供せず、言語選択は行われないものであってもよい。
【0021】
図5に戻り、宣伝媒体作成ボタン513を押すと、宣伝媒体ファイル作成部202は、電子商取引サーバ2が提供するウェブサイトのURLを示す二次元コード532を発行し、
図7に示されるような、二次元コード532及び、選択された宣伝媒体内容531を配置した宣伝媒体ファイル53を作成する。ここで、言語選択画面表示ボタン514により、言語が選択されている場合には、宣伝媒体内容選択画面表示部201が提供する画面において選択された言語に基づいたウェブサイトのURLを示す二次元コード532を発行し、宣伝媒体内容選択画面表示部201において選択された言語で宣伝媒体ファイル53を作成することができる。ここで、
図7は、表示された宣伝媒体ファイル53の一例について示す図であり、利用者端末4の画面に表示又は印刷して、利用者端末4の二次元コードリーダに二次元コード532を読み取らせることにより、二次元コード532に示されたURLのウェブサイトにアクセスさせることができる。
【0022】
作成された宣伝媒体ファイル53は、紙に印刷して手渡し等により流通可能なものとすることができる。また、電子メール等のインターネットを介したコミュニケーションツールにより、電子的に流通させて、例えばインターネットに接続可能なパーソナルコンピュータやスマートフォン等の個人用の端末で表示又は印刷可能なものとしてもよい。これにより、例えば、イベント等において宣伝媒体ファイル53の印刷物を手渡して、二次元コード532が示すURLにアクセスしてもらうことにより、対面販売している商品と同一又は同様の商品のオンライン販売サイトで購入できるようにすることが可能となるため、対面販売で売り切れてしまった場合でもオンラインで購入することを促すことができ、販売機会の喪失を抑えることができる。また、イベント等において限られた在庫の商品を大量に購入しようとしている人にも、一部をオンラインで購入するように促すことができ、一人の人に大量に購入されて、多くの人に販売する機会を喪失してしまわないようにすることができる。したがって、イベント会場等の対面販売で販売される商品その他の商品の販売において、より多くの人に販売する機会を提供することができる。
【0023】
ここで、二次元コード532及び二次元コード532が示すURLは、電子商取引サーバ2が提供するいずれのウェブサイトにも掲載及びリンクされていないものとすることができる。これにより宣伝媒体ファイル53の配布を受け取った人のみが、URLにアクセスできるようになるため、例えば、対面販売のイベントにおいて、宣伝媒体ファイル53の印刷物を配布した場合には、対面販売と同一の商品が購入できる限定サイトでの購入を促したり、対面販売のイベントに訪れた人だけに紹介する商品等について注文や購入等を促すことができる。また、オンライン販売においても、例えば、宣伝媒体ファイル53を、インターネットを介して受け取った人のみが、宣伝媒体ファイル53に掲載された二次元コード532のURLにアクセス可能とすることにより、限定商品等の購入を促すようにすることもできる。なお、URLは、例えば、電子商取引サーバ2が提供するサービスにアカウントを有する特定の利用者の利用者端末4からのアクセスのみを許可することとしてもよい。
【0024】
また、上述の形態においては、言語を選択する言語選択画面52を表示させ、宣伝媒体ファイル53で表示させる言語を選択することができる。これにより、例えば国内のイベントにおいて海外から訪れた人が大量に購入しようとしている場合において、その人の国に対応する宣伝媒体ファイル53を渡すことにより、宣伝媒体ファイル53の二次元コード532のURLが示す、その国に対応するサイトから購入してもらうことができる。このため、海外から国内のイベントに訪れる人の買占めの発生を抑えることができ、より多くのイベント来訪者に購入機会を提供することができる。なお、言語選択画面52は、単一の言語を選択するだけでなく、一つの宣伝媒体ファイル53が多言語表示されている多言語対応の宣伝媒体ファイル53を作成する旨の選択枝を有していてもよい。この場合には、宣伝媒体内容選択画面表示部201は、言語を選択可能なウェブサイトのURLを示す二次元コード532を発行することとしてもよい。
【0025】
なお、電子商取引サーバ2がIPアドレス判定部204を有している場合には、ウェブサイトを表示させる際に、アクセス元のIPアドレスが示す国を判定し、その国に適した言語でのウェブサイトを表示させることとしてもよい。この場合に、宣伝媒体ファイル53に掲載された二次元コード532が示すURLのウェブサイトをIPアドレス判定部204により表示させられるウェブサイトとすることができる。ここで、「その国に適した言語でのウェブサイト」とは、その国の言語に翻訳されたウェブサイトであってもよいし、あらかじめ用意されたその国の言語でのウェブサイトであってもよい。また、その国の決済手段に対応したウェブサイトとすることもできる。また、IPアドレス判定部204は、外国であるかどうかのみを判定し、外国と判定された場合に言語を選択させるウェブサイトを表示させることとしてもよい。これにより、表示されるウェブサイトは、アクセス元のIPアドレスが示す国で使用されている言語や決済手段に対応したウェブサイトとすることができるため、いずれの国でウェブサイトを表示する際にも、適切な言語及び/又は適切な決済手段に対応したウェブサイトを表示することができる。また、宣伝媒体ファイル53に掲載された二次元コード532が示すURLのウェブサイトに、国内においてアクセスする場合においても、適切な言語及び/又は適切な決済手段に対応したウェブサイトで表示させることができる。ここで翻訳は、既知の翻訳アプリケーションを利用することができる。
【0026】
図8は、電子商取引システム1を、例えばイベント等の対面販売において利用する例について説明するためのシーケンス
図S100である。
図8及び
図9において、破線矢印は、利用者端末4への電子情報の通知だけでなく、利用者端末4を使用する利用者への物(チラシ、商品)の送付も含む意味である。このシーケンス
図S100に示されるように、まずステップS101において、電子商取引サーバ2で発行された宣伝媒体ファイル53の印刷物を利用者端末4の利用者に渡すか、又は宣伝媒体ファイル53の電子ファイルを利用者端末4に送信する。利用者端末4では、ステップS102において、宣伝媒体ファイル53の二次元コード532を読取り、二次元コード532が示すURLを介して、電子商取引サーバ2が提供するサイトにアクセスする(ステップS103)。
【0027】
媒体URL処理部203は、二次元コード532が示すURLにアクセスした利用者端末4の画面に、対面販売における商品の購入手順を示す画面を表示させる。ここでアクセスされるサイトは、宣伝媒体ファイル53を受け取った利用者のみが知ることのできる限定URLからアクセスされる限定サイトとすることができる。サイトアクセスにおいて、電子商取引サーバ2は、対面販売における商品の在庫数を示すこととしてもよい。利用者端末4において購入したい商品を選択すると、ステップS104において、媒体URL処理部203は、利用者端末4から、利用者アカウントを介して商品の購入希望を受け付ける。
【0028】
媒体URL処理部203は、購入希望を受け付けると、購入判定処理S105を行うことができる。購入判定処理S105では、例えば、媒体URL処理部203は、商品の購入希望を受け付けた複数の利用者アカウントのうち、所定の条件を満たす利用者アカウントに対して決済処理を行うことができる。ここで所定の条件とは、例えば、購入条件として、くじや抽選により当選していなければ購入できない等の条件が付されている場合や、過去の購入が所定金額以上や、指定された商品を購入している等の条件が付されている場合である。この場合には、媒体URL処理部203が、その場で、又は所定日時にくじや抽選を行うこととしてもよい。また、過去の購入において人気商品の買占めや転売等を行った経緯がある利用者アカウントであったりする場合には、逆に、決済処理に進むことができない処理を行うこととしてもよい。
【0029】
また、媒体URL処理部203は、所定の条件を満たすかどうかの判定において、商品の購入希望を受け付けた利用者アカウントの情報を販売者端末5の画面に表示させ、販売者アカウントを介して販売承認を受け付けた場合に、利用者アカウントに対して決済処理を行うことができる。この場合は、例えば、上述の購入条件に関する情報を販売者端末5の画面に表示して、販売者が承認の操作を行った場合に、利用者は購入することができるため、購入先に販売者の意図を反映させることができる。画面に表示する内容として、アクセスされた二次元コード532の発行日時を含めることとしてもよい。
【0030】
また、媒体URL処理部203は、販売先として適切でない可能性のある送付先注意リストを保存し、商品の購入希望を受け付けた利用者アカウントの少なくとも一部の情報が、送付先注意リストに含まれる場合に、販売者端末5の画面に表示させることができる。ここで、注意リストは、例えば、過去に買占めや転売等を行ったことのある人についてリスト化して保存しておくものとしてもよい。注意リストは、利用者アカウントの内容と完全に一致しなくても、利用者名や電話番号等の一部の情報と一致する場合に表示させることとしてもよい。このように注意リストを用意しておくことにより、買占めや転売等に注意を払いつつ、注意リストに含まれていない利用者アカウントを利用する人は、スムーズに商品を購入することができる。なお、ここでは、送付先注意リストに含まれる場合に、販売者端末5の画面に表示させることとしたが、販売者端末5に通知することなく、決済処理を行うことができない等の画面を利用者端末4に表示させることとしてもよい。なお、購入判定処理S105は行わなくてもよい。
【0031】
購入判定処理S105において購入可能と判定された場合(S106:Yes)、又は購入判定処理S105を行わなかった場合には、ステップS107において、商品の料金を支払うための画面を表示する。ここで、媒体URL処理部203は、利用者アカウントを介した決済処理を行う。決済処理では、ステップS111において、利用者端末4は、電子商取引サーバ2に対して、商品に係る支払いを行うための商品支払要求を送信し、電子商取引サーバ2において支払処理S112を行う。媒体URL処理部203は、決済処理が完了すると、ステップS113において、利用者端末4に対して支払済コードを通知し、ステップS115において、利用者アカウントに係る利用者端末4の表示画面に支払済コードを表示させる。
【0032】
例えば、イベント会場において、商品の販売者が、ステップS117において、販売者端末5で利用者端末4に表示された支払済コードを読み取った場合には、販売者端末5は、支払済コードを読み取った旨の通知を送信し、媒体URL処理部203は、ステップS118において、販売者端末5から支払済コードを読み取った旨を受信する。
【0033】
また、媒体URL処理部203は、対面販売在庫数を変数として保存し、ステップS118において、販売者端末5から支払済コードを読み取った旨の通知を受信すると、支払済コード確認処理S119において支払済コードが読取済でないかを確認し、読取済でない場合には、読取済である旨を記録する。引き続き、ステップS120において支払済コードが有効である旨を通知し、通知を受信した販売者端末5を操作する販売者は、ステップS121において商品を利用者に引き渡す。このような構成とすることにより、対面販売であっても、支払処理をオンラインで済ませることができるため、購入者は、売り場において支払処理を行うことなく、スムーズに商品の受け取りを行うことができる。また販売者は、スムーズに商品の引き渡しを行うことができるため、購入者がレジに並ぶような状況の発生を抑えることができる。したがって、イベント会場等の対面販売で販売される商品その他の商品の販売において、より多くの人に販売する機会を提供することができる。
【0034】
ここで、媒体URL処理部203は、販売者端末5が、支払済コードを読み取った旨の通知を受信すると、利用者端末4の表示画面に支払済コードが表示されない処理(不図示)を行なわせることとしてもよい。「支払済コードが表示されない処理」には、表示中の場合に表示を消すための指示の送信や、表示要求を受信した場合には、購入済みであるため表示できない旨の表示を行うための応答を送信することを含んでいてもよい。これにより、商品の支払いを行った利用者が、商品について受取済であるかどうかを確認することができる。
【0035】
媒体URL処理部203は、支払済コードが有効である旨の通知を販売者端末5に通知すると、ステップS122において対面販売在庫数を1減少させ、対面販売在庫数が少ない状態となった場合(ステップS125:少)に、ステップS126において販売者端末5に対面販売在庫数について通知すると共に、購入希望を受け付けた利用者アカウント又は決済処理を行った利用者アカウントの利用者端末4に、在庫数の報告(ステップS127)を行い、商品は送付による受取りとなる旨を表示させることとしてもよい(ステップS137)。ここで、「少ない状態」は例えば初期在庫数の10%を切った場合や在庫数が一桁である場合を含むものとする。このような処理により、媒体URL処理部203は、支払済コードの管理と対面販売在庫数の管理を行うことができる。ここで、対面販売在庫数についての通知を受信した販売者端末5及び/又は利用者端末4は、対面販売在庫数を表示することとしてもよい。
【0036】
また、媒体URL処理部203は、対面販売在庫数が少ない状態となった場合(ステップS125:無)に、ステップS129において、販売者端末5に対面販売在庫数が無い旨について通知すると共に、支払済コードの読み取りを行えなくする処理S136の指示を送信することができる。また、購入希望を受け付けた利用者アカウント又は決済処理を行った利用者アカウントの利用者端末4に、在庫無しの報告(ステップS130)を行い、商品は送付による受取りとなる旨を表示させることとしてもよい(ステップS137)。このような処理により、媒体URL処理部203は、支払済コードの管理と対面販売在庫数の管理を行うことができる。ここで、対面販売在庫数が無い旨の通知を受信した販売者端末5及び/又は利用者端末4は、対面販売在庫数が無い旨を表示することとしてもよい。ここで、商品は送付による受取りとなる旨は、オンライン販売で購入可能という内容等であってもよい。
【0037】
このように対面販売在庫数が少なくなった状況で通知することにより、商品について支払済の人で対面での購入を希望する人は、急いで対面販売の場所に移動することができ、又、特に対面での購入にこだわらない人は、対面販売の場所に移動する時間を節約することができる。また、決済処理を行った利用者アカウントの利用者端末4に対して、購入をキャンセルするかどうかについて問い合わせる画面を表示することとしてもよい。
【0038】
媒体URL処理部203は、対面販売在庫数が0又は少ない状態となった場合に、二次元コード532に係るURLのアクセスにより表示されるウェブサイトをオンライン販売のウェブサイトに切り替えることとしてもよい(ステップS135)。この場合に、媒体URL処理部203は、販売者端末5に対して、オンライン在庫数を入力させる画面を表示させてもよい。また、オンライン在庫数は、事前に設定されているものであってもよい。販売者端末5から事前に設定することができる。このような制御とすることにより、例えば、対面販売を行っていた限定商品について、対面販売の在庫がなくなってしまった場合でも、対面販売で購入を予定していた顧客をオンラインで購入できる限定URLに導くことができるため、このような顧客に対して再度の購入機会を提供することができる。この場合には、顧客が購入の際に再び在庫切れとならないように、オンライン購入の場合の在庫数と共に示すこととしてもよい。
【0039】
なお、本形態においては、切り替えられたウェブサイトは、電子商取引サーバ2が提供するいずれのウェブサイトにも掲載及びリンクされていないURLにアクセスすることによって表示される限定サイト(限定URL)であることとしたが、限定URLでなくてもよい。切り替えられた後に利用者端末4からのアクセスがあった場合のシーケンスには、例えば
図9に記載されたシーケンスとすることとしてもよい。
【0040】
図9は、本開示の電子商取引システム1をオンライン販売において利用する例について説明するためのシーケンス
図S200の一例である。このシーケンス
図S200では、
図8のシーケンス
図S100と同様に、まずステップS201において、例えばイベント等において、電子商取引サーバ2で発行された宣伝媒体ファイル53の印刷物を利用者端末4の利用者に渡すか、又は宣伝媒体ファイル53の電子ファイルを利用者端末4に送信する。利用者端末4では、ステップS202において、宣伝媒体ファイル53の二次元コード532を読取り、二次元コード532が示すURLを介して、電子商取引サーバ2が提供するサイトにアクセスする(ステップS203)。
【0041】
媒体URL処理部203は、二次元コード532が示すURLにアクセスした利用者端末4の画面に、オンライン販売での商品紹介の画面を表示させる。ここでアクセスされるサイトは、宣伝媒体ファイル53を受け取った利用者のみが知ることのできる限定URLからアクセスされるサイトとすることができる。限定URLは、限定公開のオンライン販売の画面とすることができる。このように、紙に印刷して手渡し等により受け取った宣伝媒体、又は電子メール等のインターネットを介して受け取った電子ファイルとしての宣伝媒体により、限定販売のオンライン購入サイトを表示させることができるため、イベント会場を訪問した人その他条件を満たした人にのみに紹介したい商品等のサイトを伝えることができる。また、くじや抽選等により、購入できる人が限定される場合には、くじや抽選等に当選した人にのみ宣伝媒体ファイル53を渡すことにより、当選者のみがアクセスして購入することができる限定サイトとすることができる。また、例えば、販売者が、同じ商品を大量に購入したいというような注文を受けた場合等で、特定の人に届けたい商品があるときには、限定URLを用いることにより、一般の利用者が購入するためのウェブサイト上のスペースを利用することなく、商品を届けることができる。したがって、より多くの人に販売する機会を提供することができる。
【0042】
また、サイトアクセスにおいて、電子商取引サーバ2は、利用者端末4に対して、オンライン販売における商品の在庫状況を示すこととしてもよい。在庫数は、販売者端末5から事前に設定することができる。利用者は、利用者端末4において購入したい商品を選択すると、ステップS204において、媒体URL処理部203は、利用者端末4から、利用者アカウントを介して商品の購入希望を受け付ける。媒体URL処理部203は、購入希望を受け付けると、購入判定処理S105を行うことができる。購入判定処理S105は、
図8における購入判定処理S105と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0043】
購入判定処理S105において購入可能と判定された場合(S206:Yes)、又は購入判定処理S105を行わなかった場合には、ステップS207において、商品の料金を支払うための画面を表示する。ここで、媒体URL処理部203は、利用者アカウントを介した決済処理を行う。決済処理では、ステップS221において、利用者端末4は、電子商取引サーバ2に対して、商品に係る支払いを行うための商品支払要求を送信し、電子商取引サーバ2において支払処理S222を行う。媒体URL処理部203は、決済処理が完了すると、ステップS223において、利用者端末4に対して、商品支払応答のメッセージにて支払済である旨を通知する。媒体URL処理部203は、ステップS224において、オンライン販売における在庫を1減少させる。
【0044】
また、媒体URL処理部203は、商品発送時又は決済処理後の任意の時において、購入判定処理S225を行うこととしてもよい。この場合には、媒体URL処理部203は、決済処理が完了済で、商品未送付の利用者アカウントの情報が要求された際に、利用者アカウントの情報と共に、承認するかどうかの問合せ画面を販売者端末5の画面に表示させることができる。ここでの購入判定処理S225は、商品の発送伝票を作成の際に利用者アカウントの送付先情報等が要求された際の処理を想定しているが、これに限られない。これにより、例えば、決済時に商品を購入できる抽選等の当選者でないのに決済を完了してしまった場合や、決済完了時には、注意リストに含まれていないが、商品の発送前までに注意リストに含まれた場合等においても送付先が適切かどうか確認することができる。また、購入判定処理S225は、
図8を用いて説明した購入判定処理S105と同様の処理とすることができる。
【0045】
購入判定処理S225において購入可能と判定された場合(S226:Yes)、又は購入判定処理S225を行わなかった場合には、ステップS227において、商品を発送する。
【0046】
なお、媒体URL処理部203は、決済処理を完了した利用者アカウント又は商品の購入希望を受け付けた利用者アカウントに対して更に別の限定商品を購入するための画面を更に表示させることとしてもよい。この場合には、限定商品を購入した利用者に更に限定商品を紹介することができる。この場合には、例えば、購入希望を受け付けた複数の利用者アカウントのうち、抽選やくじにより当選した利用者アカウントに対して限定商品を販売するようにすることもできる。したがって、イベント会場等の対面販売で販売される商品その他の限定商品等の販売において、より多くの人に販売する機会を提供することができる。
【0047】
以上説明したように、本形態の電子商取引サーバ及びそのプログラムにおいては、イベント会場等の対面販売を含む販売において、より多くの人に販売する機会を提供することができる。
【0048】
なお、本形態においては、商品を扱うものとして説明したが、サービスを扱うものについても適用することができる。
【0049】
上述の実施形態における動作フロー及び動作例は、必ずしもフロー図又はシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、動作におけるステップは、フロー図又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、動作におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。また、上述の実施形態における動作フロー及び動作例は、別個独立に実施してもよいし、2以上の動作フロー及び動作例を組み合わせて実施してもよい。例えば、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローに追加してもよいし、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローの一部のステップと置換してもよい。
【0050】
上述の実施形態に係る動作をコンピュータに実行させる電子商取引サーバ用プログラムが提供されてもよい。取引支援プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータに電子商取引サーバ用プログラムをインストールすることが可能である。ここで、電子商取引サーバ用プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
【0051】
本開示で使用する「に基づいて」、「に応じて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」、「のみに応じて」を意味しない。「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」及び「に少なくとも部分的に基づいて」の両方を意味する。同様に、「に応じて」という記載は、「のみに応じて」及び「に少なくとも部分的に応じて」の両方を意味する。また、「含む(include)」、「備える(comprise)」、及びそれらの変形の用語は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んでもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んでもよいことを意味する。また、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。本開示において、例えば、英語でのa,an,及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
【0052】
以上、図面を参照して実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0053】
上述の実施形態に関する特徴について付記する。
【0054】
(付記1)
商品の販売者が販売者端末(5)を介してネットワーク接続するための販売者アカウントを提供すると共に、前記商品を購入する利用者が利用者端末(4)を介してネットワーク接続するための利用者アカウントを提供する電子商取引サーバ(2)において、前記販売者アカウントを介して受信した要求に基づいて、前記商品又は前記販売者に関する情報が表示された少なくとも1つの宣伝媒体内容候補を選択する画面を表示させる宣伝媒体内容選択画面表示部(201)と、前記販売者のアカウントを介して受信した指示に基づいて、前記電子商取引サーバが提供するウェブサイトのURLを示す二次元コード(532)を発行し、前記二次元コード及び、選択された前記宣伝媒体内容候補を配置した宣伝媒体ファイル(53)を作成する宣伝媒体ファイル作成部(202)と、を備える電子商取引サーバ(2)。
【0055】
(付記2)
前記二次元コード及び前記二次元コードが示すURLは、前記電子商取引サーバが提供するいずれのウェブサイトにも掲載及びリンクされていない、付記1に記載の電子商取引サーバ。
【0056】
(付記3)
前記宣伝媒体内容選択画面表示部は、更に前記宣伝媒体ファイルで表示させる言語を選択する言語選択画面を表示させ、
前記宣伝媒体ファイル作成部は、前記宣伝媒体内容選択画面表示部において選択された言語に基づいたウェブサイトのURLを示す前記二次元コードを発行し、前記宣伝媒体内容選択画面表示部において選択された言語で前記宣伝媒体ファイルを作成する、付記1に記載の電子商取引サーバ。
【0057】
(付記4)
前記二次元コードが示すURLにアクセスした前記利用者端末の画面に、対面販売における前記商品の購入手順を示す画面を表示させ、前記利用者アカウントを介して前記商品の購入希望を受け付けた後、前記利用者アカウントを介した決済処理を行う媒体URL処理部(203)を更に備え、
前記媒体URL処理部は、前記決済処理が完了すると、前記利用者アカウントに係る前記利用者端末の表示画面に支払済コードを表示させる、付記1に記載の電子商取引サーバ。
【0058】
(付記5)
前記媒体URL処理部は、前記販売者端末が、前記支払済コードを読み取った旨の通知を受信すると、前記利用者端末に対して、前記利用者端末の表示画面に前記支払済コードが表示されない処理を行なわせる、付記4に記載の電子商取引サーバ。
【0059】
(付記6)
前記媒体URL処理部は、対面販売在庫数を変数として保存し、前記販売者端末から前記支払済コードを読み取った旨の通知を受信すると、前記支払済コードが読取済でないかを確認し、前記読取済でない場合には、前記読取済である旨を記録すると共に、前記対面販売在庫数を減少させ、前記対面販売在庫数が0又は少ない状態となった場合に、前記販売者端末に前記対面販売在庫数について通知すると共に、0となった場合には前記支払済コードの読み取りを行えなくする処理の指示を送信する、付記4に記載の電子商取引サーバ。
【0060】
(付記7)
前記媒体URL処理部は、対面販売在庫数を変数として保存し、前記販売者端末から前記支払済コードを読み取った旨の通知を受信すると、前記対面販売在庫数を減少させ、前記対面販売在庫数が0又は少ない状態となった場合に、前記購入希望を受け付けた前記利用者アカウント又は前記決済処理を行った前記利用者アカウントの前記利用者端末に、前記商品は送付による受取りとなる旨を表示させる、付記4に記載の電子商取引サーバ。
【0061】
(付記8)
前記媒体URL処理部は、対面販売在庫数を変数として保存し、前記販売者端末が、前記支払済コードを読み取った旨の通知を受信すると、前記対面販売在庫数を減少させ、前記対面販売在庫数が0又は少ない状態となった場合に、前記二次元コードに係るURLのアクセスにより表示されるウェブサイトをオンライン販売のウェブサイトに切り替える、付記4に記載の電子商取引サーバ。
【0062】
(付記9)
前記二次元コードが示すURLにアクセスした前記利用者端末の画面に、限定公開のオンライン販売の画面を表示させ、前記利用者アカウントを介して前記商品の購入希望を受け付けた後、前記利用者アカウントを介した決済処理を行う媒体URL処理部(203)を更に備える、付記1に記載の電子商取引サーバ。
【0063】
(付記10)
前記媒体URL処理部は、前記商品の前記購入希望を受け付けた複数の前記利用者アカウントのうち、所定の条件を満たす前記利用者アカウントに対して前記決済処理を行う、付記4又は9に記載の電子商取引サーバ。
【0064】
(付記11)
前記媒体URL処理部は、前記所定の条件を満たすかどうかの判定において、前記商品の前記購入希望を受け付けた前記利用者アカウントの情報を前記販売者端末の画面に表示させ、前記販売者アカウントを介して販売承認を受け付けた場合に、前記利用者アカウントに対して前記決済処理を行う、付記10に記載の電子商取引サーバ。
【0065】
(付記12)
前記媒体URL処理部は、販売先として適切でない可能性のある送付先注意リストを保存し、前記商品の前記購入希望を受け付けた前記利用者アカウントの少なくとも一部の情報が、前記送付先注意リストに含まれる場合に、前記販売者端末の画面に表示させる、付記11に記載の電子商取引サーバ。
【0066】
(付記13)
前記媒体URL処理部は、前記決済処理を完了した前記利用者アカウント又は前記商品の前記購入希望を受け付けた前記利用者アカウントに対して更に限定商品を購入するための画面を更に表示させる、付記4又は9に記載の電子商取引サーバ。
【0067】
(付記14)
前記媒体URL処理部は、前記決済処理が完了済で、商品未送付の前記利用者アカウントの情報が要求された際に、前記利用者アカウントの情報と共に、承認するかどうかの問合せ画面を前記販売者端末の画面に表示させる、付記4又は9に記載の電子商取引サーバ。
【0068】
(付記15)
ウェブサイトを表示させる際に、アクセス元のIPアドレスが示す国を判定し、前記国に適した言語でのウェブサイトを表示させる、IPアドレス判定部(204)を更に備える、付記1に記載の電子商取引サーバ。
【0069】
(付記16)
商品の販売者が販売者端末を介してネットワーク接続するための販売者アカウントを提供すると共に、前記商品を購入する利用者が利用者端末を介してネットワーク接続するための利用者アカウントを提供する電子商取引サーバ用プログラムにおいて、
前記販売者アカウントを介して受信した要求に基づいて、前記商品又は前記販売者に関する情報が表示された少なくとも1つの宣伝媒体内容候補を選択する画面を表示させる宣伝媒体内容選択画面表示工程と、
前記販売者のアカウントを介して受信した指示に基づいて、前記電子商取引サーバ用プログラムが提供するウェブサイトのURLを示す二次元コードを発行し、前記二次元コード及び、選択された前記宣伝媒体内容候補を配置した宣伝媒体ファイルを作成する宣伝媒体ファイル作成工程と、をコンピュータに実行させるための電子商取引サーバ用プログラム。
【符号の説明】
【0070】
1 電子商取引システム
2 電子商取引サーバ
21 CPU
22 揮発性記憶部
23 不揮発性記憶部
24 通信部
201 宣伝媒体内容選択画面表示部
202 宣伝媒体ファイル作成部
203 媒体URL処理部
204 IPアドレス判定部
3 通信ネットワーク
4 利用者端末
41 CPU
42 揮発性記憶部
43 不揮発性記憶部
44 通信部
45 入力部
46 出力部
5 販売者端末
51 宣伝媒体内容候補選択画面
511 宣伝媒体内容候補選択ボタン
512 宣伝媒体内容
513 宣伝媒体作成ボタン
514 言語選択画面表示ボタン
52 言語選択画面
521 言語選択ボタン
53 宣伝媒体ファイル
531 宣伝媒体内容
532 二次元コード
【要約】
【課題】より多くの人に販売する機会を提供することのできる電子商取引サーバを提供する。
【解決手段】電子商取引サーバ2は、商品の販売者が販売者端末5を介してネットワーク接続するための販売者アカウントを提供すると共に、商品を購入する利用者が利用者端末4を介してネットワーク接続するための利用者アカウントを提供する電子商取引サーバにおいて、販売者アカウントを介して受信した要求に基づいて、商品又は販売者に関する情報が表示された少なくとも1つの宣伝媒体内容候補を選択する画面を表示させる宣伝媒体内容選択画面表示部201と、販売者のアカウントを介して受信した指示に基づいて、電子商取引サーバが提供するウェブサイトのURLを示す二次元コード532を発行し、二次元コード及び、選択された宣伝媒体内容候補を配置した宣伝媒体ファイル53を作成する宣伝媒体ファイル作成部202と、を備える。
【選択図】
図1