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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】トイレットペーパーホルダ
(51)【国際特許分類】
   A47K 10/36 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
A47K10/36 C
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021105249
(22)【出願日】2021-06-24
(65)【公開番号】P2023003885
(43)【公開日】2023-01-17
【審査請求日】2023-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】521279125
【氏名又は名称】今田 浩樹
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】今田 浩樹
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-124523(JP,A)
【文献】実開平07-036890(JP,U)
【文献】特開2000-287874(JP,A)
【文献】実開昭57-055399(JP,U)
【文献】実開平07-039692(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状に巻回されたトイレットペーパーを繰り出し可能に保持する保持部と、
この保持部から繰り出されたトイレットペーパーを切断するための切断部と、
この切断部と前記保持部との間において、前記トイレットペーパーの一面側を案内する案内部とを備え、
前記案内部は、
幅方向略中央に引出し方向に沿って隆起し、トイレットペーパーを幅方向略中央において引出し方向に沿って隆起させる隆起部と、
該隆起部の幅方向両側に隣接する部分に、トイレットペーパーを逃がすための逃がし部と、
を有する
ことを特徴とするトイレットペーパーホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレットペーパーの切断を容易にしたトイレットペーパーホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロール状のトイレットペーパーの切断を容易にしたトイレットペーパーホルダが提案されている。
【0003】
たとえば特許文献1には、ロール式トイレットペーパー押え蓋の先端部に矩形の切欠き部を形成するとともにこの切欠き部の先端側に切り起こし部を設け、この切り起こし部の分だけトイレットペーパーを浮き上がらせ、その隙間に指を挿入することによってトイレットペーパーの先端を摘めるようにし、これによりトイレットペーパーの切断を容易にしたトイレットペーパーホルダが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平7-171067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この構成では、トイレットペーパーの横方向から指を挿入する必要があるため、指が押え蓋などに触れる虞があり、衛生的に好ましくない。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、その目的とするところは、トイレットペーパーの切断を容易かつ衛生的に行うことができるトイレットペーパーホルダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、ロール状に巻回されたトイレットペーパーを繰り出し可能に保持する保持部と、この保持部から繰り出されたトイレットペーパーを切断するための切断部と、この切断部と保持部との間において、トイレットペーパーの一面側を案内する案内部とを備えたトイレットペーパーホルダであって、案内部は、幅方向略中央に引出し方向に沿って隆起し、トイレットペーパーを幅方向略中央において引出し方向に沿って隆起させる隆起部と、該隆起部の幅方向両側に隣接する部分に、トイレットペーパーを逃がすための逃がし部とを有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、トイレットペーパーの切断を容易かつ衛生的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本発明の第1実施形態に係るトイレットペーパーホルダを示す斜視図。
図2】同トイレットペーパーホルダの案内部を示す斜視図。
図3図2のIII-III線断面図。
図4】同トイレットペーパーホルダの使用状態を説明するための斜視図。
図5】同トイレットペーパーホルダの他の使用状態を説明するための斜視図。
図6】同トイレットペーパーホルダのさらに他の使用状態を説明するための斜視図。
図7】同トイレットペーパーホルダのさらに他の使用状態を説明するための斜視図。
図8】同トイレットペーパーホルダのさらに他の使用状態を説明するための斜視図。
図9】同トイレットペーパーホルダのさらに他の使用状態を説明するための斜視図。
図10】同トイレットペーパーホルダの切断部の第1変形例を示す斜視図。
図11図10のXI-XI線断面図。
図12】同トイレットペーパーホルダの切断部の第2変形例を示す斜視図。
図13図12のXIII-XIII線断面図。
図14】同トイレットペーパーホルダの切断部の第3変形例を示す斜視図。
図15図14のXV-XV線断面図。
図16】同トイレットペーパーホルダの切断部の第4変形例を示す斜視図。
図17図16のXVII-XVII線断面図。
図18】本発明の第2実施形態に係るトイレットペーパーホルダを示す斜視図。
図19】本発明の第3実施形態に係るトイレットペーパーホルダを示す斜視図。
図20】同トイレットペーパーホルダを分解して示す斜視図。
図21】本発明の第4実施形態に係るトイレットペーパーホルダを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1中、符号1は、トイレットペーパーホルダを示している。
【0017】
このトイレットペーパーホルダ1は、ロール状に巻回されたトイレットペーパーPを引き出し可能に保持するホルダ本体(保持部)2を備えている。
【0018】
このホルダ本体2は、壁面などの設置部に取付けられる背面板3と、この背面板3から突出する一対の側面板4,4とを有している。
【0019】
これら側面板4,4の対向する内壁には一対の軸受5(一方のみ図示する。)が設けられ、この軸受5にトイレットペーパーPが装着される軸部材5の両端部が係合するようになっている。
【0020】
また、側面板6,6の先端部には、図2および図3にも示すように、切断具7が一体的に設けられている。
【0021】
この切断具7は、側面板6,6の先端部間に掛け渡された台座16を有していて、この台座16上には、ホルダ本体2から引出されるトイレットペーパーPの内周面側(一面側)を案内する案内部材(案内部)8が設けられている。
【0022】
この案内部材8のトイレットペーパーP引出し方向先端側には、カッター(切断部)9が幅方向に亘って設けられ、トイレットペーパーPを幅方向に沿って切断することができるようになっている。
【0023】
なお、案内部材8は、カッター9の先端が台座16の先端から出っ張らないように、台座16の先端からホルダ本体2側にずれた状態に取付けられていて、これによりカッター9による怪我を防止できるようになっている。
【0024】
また、案内部材8は、幅方向略中央に、引出し方向に沿って隆起する隆起部(支え部)10を備えられ、トイレットペーパーPを幅方向略中央において引出し方向に沿って隆起させるようになっている。
【0025】
したがって、この隆起部10の幅方向両側に隣接する部分は、トイレットペーパーPを逃がすための逃がし部11,11となっている。
【0026】
すなわち、トイレットペーパーPを外周面側(他面側)から指Q,Qで隆起部10を挟むと、トイレットペーパーPが隆起部10の両側の逃がし部11,11に逃げ、これによりトイレットペーパーPを指Q,Qで摘むことができるようになっている。
【0027】
また、案内部材8とホルダ本体2との間には、ホルダ本体2から引出されたトイレットペーパーPの巻き戻りを阻止する阻止部12が設けられている。
【0028】
すなわち、側面板4,4間には、下側阻止片13が掛け渡されている。
【0029】
一方、背面板3の上部には、ホルダ本体2に保持されるトイレットペーパーPを覆う蓋部材14が回動自在に取付けられ、この蓋部材14の先端部に上側阻止片15が取り付けられ、蓋部材14を閉じたときに下側阻止片13に上側阻止片15が重合するようになっている。
【0030】
そして、ホルダ本体2から引出されるトイレットペーパーPは、下側阻止片13と上側阻止片15との間を通って案内部材8上に案内され、下側阻止片13と上側阻止片15とによって巻き戻りが阻止されるように構成されている。
【0031】
このような構成において、使用前に、先ず、図4に示すように、蓋部材14を開き、ホルダ本体2にトイレットペーパーPをセットする。
【0032】
ついで、図5に示すように、トイレットペーパーPの先端を指Q,Qで摘んでカッター9より手前に引出し、図6に示すように、蓋部材14を閉める。
【0033】
ついで、使用時には、図7に示すように、トイレットペーパーPを外周面側から指Q,Qで隆起部10を挟むと、トイレットペーパーPが隆起部10の両側の逃がし部11,11に逃げ、これによりトイレットペーパーPを指Q,Qで容易に摘むことができる。
【0034】
ついで、図8に示すように、トイレットペーパーPを摘んだ状態で引出し、図9に示すように、カッター9で切断する。
【0035】
切断後のホルダ本体2側のトイレットペーパーPは、下側阻止片13と上側阻止片15に挟持され、巻き戻りが阻止される。
【0036】
以上の構成によれば、トイレットペーパーPの切断を容易行うことができる。
【0037】
しかも、指Q,Qは、トイレットペーパーPのみに触れ、ホルダ本体2などには触れないので、トイレットペーパーPの切断を衛生的に行うことができる
【0038】
<第1変形例>
なお、切断具7は、図10および図11に示すように構成してもよい。
【0039】
すなわち、案内部材(案内部)21は、幅方向中央部分に、指Q,Qが入る一対の凹部(逃がし部)22,22が案内部材21の幅方向に並んで形成され、この凹部22,22間に引出し方向に沿う支え部23が形成されている。
【0040】
そして、トイレットペーパーPを外周面側から指Q,Qで凹部22,22に押し込み、支え部23を挟むようにトイレットペーパーPを摘まみ上げることにより、トイレットペーパーPを引出すことができるようになっている。
【0041】
このような構成においても、トイレットペーパーPの切断を容易かつ衛生的に行うことができる。
【0042】
<第2変形例>
また、切断具7は、図12および図13に示すように構成してもよい。
【0043】
すなわち、案内部材(案内部)31は、幅方向中央部分に、指Qが入る凹部(逃がし部)32が形成され、この凹部32に隣接する部分に、引出し方向に沿う支え部33が形成されている。
【0044】
そして、トイレットペーパーPを外周面側から指Qで支え部33に押え付けるとともに他の指Qで凹部32に押し込んだ後掬い上げることにより、すなわち、支え部33を挟むようにトイレットペーパーPを摘まみ上げることにより、トイレットペーパーPを引き出すことができるようになっている。
【0045】
このような構成においても、トイレットペーパーPの切断を容易かつ衛生的に行うことができる。
【0046】
<第3変形例>
さらに、切断具7は、図14および図15に示すように構成してもよい。
【0047】
すなわち、案内部材(案内部)41は、幅方向中央部分に、段差42が形成され、この段差42の上段が支え部43、下段が逃がし部44となっている。
【0048】
そして、トイレットペーパーPを外周面側から指Qで支え部43に押え付けるとともに他の指Qで逃がし部44に押し込んだ後掬い上げることにより、すなわち、支え部43を挟むようにトイレットペーパーPを摘まみ上げることにより、トイレットペーパーPを引き出すことができるようになっている。
【0049】
このような構成においても、トイレットペーパーPの切断を容易かつ衛生的に行うことができる。
【0050】
<第4変形例>
さらに、切断具7は、図16および図17に示すように構成してもよい。
【0051】
すなわち、案内部材(案内部)51は、幅方向中央部分に、突起(支え部)52が形成され、この突起52の周りに近接する部分が逃がし部53となっている。
【0052】
そして、トイレットペーパーPを外周面側から指Q,Qで突起52の周りの逃がし部53に押し込み、突起52を挟むようにトイレットペーパーPを摘まみ上げることにより、トイレットペーパーPを引出すことができるようになっている。
【0053】
このような構成においても、トイレットペーパーPの切断を容易かつ衛生的に行うことができる。
【0054】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0055】
本第2実施形態では、第1実施形態の阻止部12を設けていない構成となっている。
【0056】
すなわち、図18に示すように、側板4,4の先端側には切断具7が取り付けられている。
【0057】
また、蓋部材14の先端は、ロール状のトイレットペーパーPの周面部に当接するようになっていて、これにより、トイレットペーパーPの巻き戻りが阻止されるようになっている。
【0058】
このようの構成でも、切断具7により、トイレットペーパーPの切断を容易かつ衛生的に行うことができる。
【0059】
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0060】
本第3実施形態では、第1実施形態の切断具7および阻止部12をホルダ本体(保持部)2に着脱可能に設けた構成となっている。
【0061】
すなわち、図19および図20に示すように、切断具7は、ホルダ本体2に取付けられる枠部材61を備えている。
【0062】
この枠部材61は、ホルダ本体2の背面板3および側面板4,4を囲む枠本体62と、この枠本体62から手前側に延出する延出部63,63とを有している。
【0063】
枠本体62の両側部には雌螺子部64,64が貫通形成され、この雌螺子部64,64に雄螺子部材65,65が螺合し、この雄螺子部材65,65の先端部がホルダ本体2の側面板4,4に圧接することにより、枠部材61がホルダ本体2に着脱可能に固定されるようになっている。
【0064】
また、延出部63,63の先端部には、切断具7が設けられている。
【0065】
さらに、延出部63,63の切断具7より枠本体62側に、阻止部12の下側阻止片13が設けられている。
【0066】
さらに、蓋部材14の先端には、阻止部12の上側阻止片15が着脱可能に取付けられている。
【0067】
すなわち、上側阻止片15には挟持部材66,66が取り付けられていて、この挟持部材66,66が蓋部材15の先端に弾性的に嵌合することにより上側阻止片15が蓋部材14に着脱可能に固定されるようになっている。
【0068】
このようの構成によれば、トイレットペーパーの切断を容易かつ衛生的に行うことができるだけでなく、切断具7および阻止部12を後付けすることができる。
【0069】
<第4実施形態>
以下、本発明の第4実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0070】
本第4実施形態では、第3実施形態の阻止部12を設けていない構成となっている。
【0071】
すなわち、図21に示すように、枠部材61の延出部63,63の先端側には切断具7が取り付けられている。
【0072】
また、蓋部材14の先端は、ロール状のトイレットペーパーPの周面部に当接するようになっていて、これによりトイレットペーパーPの巻き戻りが阻止されるようになっている。
【0073】
このようの構成でも、切断具7によりトイレットペーパーPの切断を容易かつ衛生的に行うことができるだけでなく、切断具7を後付けすることができる。
【符号の説明】
【0074】
P トイレットペーパー
1 トイレットペーパーホルダ
2 保持部(ホルダ本体)
7 切断具
8 案内部(案内部材)
9 切断部(カッター)
10 支え部(隆起部)
11 逃がし部
12 阻止部
21 案内部(案内部材)
31 案内部(案内部材)
33 支え部
41 案内部(案内部材)
43 支え部
51 案内部(案内部材)
52 支え部(突起)
44 逃がし部
53 逃がし部
22 逃がし部(切欠き部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21