(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】給湯器用の中継管
(51)【国際特許分類】
F24H 9/02 20060101AFI20240711BHJP
F23L 17/00 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
F24H9/02 301D
F23L17/00 601C
(21)【出願番号】P 2020164929
(22)【出願日】2020-09-30
【審査請求日】2023-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000112015
【氏名又は名称】株式会社パロマ
(74)【代理人】
【識別番号】100166017
【氏名又は名称】鈴木 和政
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 麻望子
【審査官】古川 峻弘
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-229651(JP,A)
【文献】特開平10-169972(JP,A)
【文献】実開昭56-018544(JP,U)
【文献】実開昭54-159418(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00-15/493
F23L 17/00-17/16
F16L 23/00-23/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯器の本体部と排気アダプタとの間に取り付けられる中継管であって、
所定方向の中心軸を中心として筒状に構成される筒部と、
前記筒部の一端側の部位から張り出す第1フランジ部材と、
前記筒部の他端側の部位から張り出す第2フランジ部材と、
を備え、
前記第1フランジ部材は、前記中心軸に対し
、当該中心軸と直交する第1基準方向の一方側に配置される第1孔部と、前記中心軸に対
し、前記第1基準方向の他方側に配置される第2孔部と、当該第1フランジ部材の外縁部において前記中心軸側に凹む第1凹部及び第2凹部と、を有し、
前記第2フランジ部材は、前記中心軸に対し
、当該中心軸と直交する第2基準方向の一方側に配置される第3孔部と、前記中心軸に対
し、前記第2基準方向の他方側に配置される第4孔部と、前記第2フランジ部材の外縁部において前記中心軸側に凹む第3凹部及び第4凹部と、を有し、
前記第1フランジ部材が前記本体部に固定される場合、前記第1孔部の前方に前記第3凹部が配置され、前記第2孔部の前方に前記第4凹部が配置され、前記第1孔部及び前記第2孔部が、前記本体部に固定される締結部材を挿入する孔部とされ、
前記第2フランジ部材が前記本体部に固定される場合、前記第3孔部の前方に前記第1凹部が配置され、前記第4孔部の前方に前記第2凹部が配置され、前記第3孔部及び前記第4孔部が、前記本体部に固定される締結部材を挿入する孔部とされる
給湯器用の中継管。
【請求項2】
前記第1フランジ部材が前記本体部に固定される場合、前記第1基準方向が上下方向とされ、
前記第2フランジ部材が前記本体部に固定される場合、前記第2基準方向が上下方向とされ、
前記排気アダプタは、前記所定方向及び前記上下方向と交差する方向に延びる配置で取り付けられる
請求項1に記載の給湯器用の中継管。
【請求項3】
前記第2フランジ部材の形状は、前記第1フランジ部材を裏返した形状である
請求項1又は請求項2に記載の給湯器用の中継管。
【請求項4】
前記本体部は、熱交換器を収容する筐体を有し、
前記給湯器は、
前記筐体の前面部を構成する前壁部である前面パネルに取り付けられるとともに前記前面パネルよりも前方に張り出す張出部を有し、
前記張出部の前面には平面部が設けられ、
前記平面部には、円形状の排気口と、前記排気口の周囲に設けられる複数の孔部と、が形成されており、
前記複数の孔部は、前記平面部に対して前記第1フランジ部材又は前記第2フランジ部材が固定される場合に前記第1フランジ部材又は前記第2フランジ部材に挿入される締結部材が固定される第1の締結孔部と、前記平面部に対して前記排気アダプタが直接固定される場合に前記排気アダプタに挿入される締結部材が固定される第2の締結孔部と、とを有し、
前記第1フランジ部材又は前記第2フランジ部材のいずれかのフランジ部材が前記平面部に固定される場合に、当該いずれかのフランジ部材が前記第2の締結孔部を塞ぐ構成で配置される
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の給湯器用の中継管。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、給湯器用の中継管に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、給湯装置が開示される。特許文献1に給湯装置には、横長の側方排気筒が設けられる。横長の側方排気筒は、器具前面に設置され、器具前面にて排気方向を左右のどちらかの側方に向けるために、長手方向の一端に燃焼排気の吹出口が設けられる。側方排気筒の裏面には、排気接続口よりも大きく且つ側方排気筒の上下の内面に達する大きさの排気接続口が、排気導入口に連通して設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、給湯器本体を、集合住宅に設置する場合、ガス管や水道管を配設した扉付きのパイプシャフトの内部に給湯器の固定を強いられる場合が多い。この場合、扉の貫通窓を内外に貫通する中継管を介して、扉内の給湯器の排気口と扉該の排気ガイドとを接続する必要がある。
【0005】
中継管の例としては、筒部の両端付近にフランジ部材を設けた形状のものが考えられる。このような形状であると、各フランジ部材を給湯器本体及び排気アダプタにそれぞれ固定するような固定構造を採用することができ、安定的な固定の観点で有利になる。
しかし、単にこの構成を採用するだけでは、作業性の面で問題がある。例えば、単に筒部の両端付近にフランジ部材を設けただけでは、どちらのフランジ部材を本体部に固定し、どちらのフランジ部材を排気アダプタに固定するかを特定しにくくなる。また、一方のフランジ部材を締結部材によって給湯器本体に固定する場合、他方のフランジ部材が邪魔になって締結部材の挿入作業が行いにくくなる可能性もある。また、給湯器側と排気ガイド側とで、それぞれ別形状のフランジ部材を用意する必要があり、コスト面で不利となる。
【0006】
本開示は、上述した課題の少なくとも1つを解決するために、給湯器の本体部と排気アダプタとの間に介在させることができ、取付作業を行う際の作業性を高めやすい給湯器用の中継管を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一つである給湯器用の中継管は、
給湯器の本体部と排気アダプタとの間に取り付けられる中継管であって、
所定方向の中心軸を中心として筒状に構成される筒部と、
前記筒部の一端側の部位から張り出す第1フランジ部材と、
前記筒部の他端側の部位から張り出す第2フランジ部材と、
を備え、
前記第1フランジ部材は、前記中心軸に対して前記所定方向と直交する第1基準方向の一方側に配置される第1孔部と、前記中心軸に対して前記第1基準方向の他方側に配置される第2孔部と、当該第1フランジ部材の外縁部において前記中心軸側に凹む第1凹部及び第2凹部と、を有し、
前記第2フランジ部材は、前記中心軸に対して前記所定方向と直交する第2基準方向の一方側に配置される第3孔部と、前記中心軸に対して前記第2基準方向の他方側に配置される第4孔部と、前記第2フランジ部材の外縁部において前記中心軸側に凹む第3凹部及び第4凹部と、を有し、
前記第1フランジ部材が前記本体部に固定される場合、前記第1孔部の前方に前記第3凹部が配置され、前記第2孔部の前方に前記第4凹部が配置され、前記第1孔部及び前記第2孔部が、前記本体部に固定される締結部材を挿入する孔部とされ、
前記第2フランジ部材が前記本体部に固定される場合、前記第3孔部の前方に前記第1凹部が配置され、前記第4孔部の前方に前記第2凹部が配置され、前記第3孔部及び前記第4孔部が、前記本体部に固定される締結部材を挿入する孔部とされる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一つである給湯器用の中継管は、給湯器の本体部と排気アダプタとの間に介在させることができ、取付作業を行う際の作業性を高めやすい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態の給湯装置を概略的に例示する斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の給湯装置の構成を例示する説明図である。
【
図3】
図3は、
図1の給湯装置について、一部を省略した分解斜視図である。
【
図4】
図4は、
図1の給湯装置の斜視図の一部を拡大して示す拡大図である。
【
図5】
図5は、
図1の給湯装置の正面図の一部を拡大して示す拡大図である。
【
図6】
図6は、
図1の給湯装置を左右方向中心位置で左右方向と直交する方向に切断した切断面を、一部の部品を省略して示す断面図である。
【
図9】
図9は、
図1の給湯装置のうち、主に、筐体本体部と熱交換器とを示す斜視図である。
【
図10】
図10は、
図1の給湯装置のうち、主に、筐体本体部と熱交換器とを示す正面図である。
【
図11】
図11は、
図1の給湯装置のうち、主に、筐体本体部と熱交換器と後板部とを示す斜視図である。
【
図12】
図12は、
図1の給湯装置のうち、主に、筐体本体部と熱交換器と後板部とを示す正面図である。
【
図13】
図13は、
図1の給湯装置のうち、主に、筐体本体部と熱交換器と排気トップとを示す斜視図である。
【
図14】
図14は、
図1の給湯装置のうち、主に、筐体本体部と熱交換器と排気トップとを示す正面図である。
【
図15】
図15は、
図1の給湯装置において中継管及び排気アダプタを取り外した構成を示す斜視図について、一部を拡大して示す図である。
【
図16】
図16は、
図1の給湯装置において中継管及び排気アダプタを取り外した構成を示す正面図について、一部を拡大して示す図である。
【
図17】
図17は、
図1の給湯装置において排気アダプタを取り外した構成を示す斜視図について、一部を拡大して示す図である。
【
図18】
図18は、
図1の給湯装置において排気アダプタを取り外した構成を示す正面図について、一部を拡大して示す図である。
【
図19】
図19は、
図1の給湯装置において排気アダプタのカバーを取り外した構成を示す斜視図について、一部を拡大して示す図である。
【
図20】
図20は、
図1の給湯装置において排気アダプタのカバーを取り外した構成を示す正面図について、一部を拡大して示す図である。
【
図21】
図21は、給湯装置に取り付けられる中継管を例示する斜視図である。
【
図22】
図22は、
図21の中継管を正面側から見た構成について、一方のフランジ部材を省略して示す図である。
【
図23】
図23は、
図21の中継管を背面側から見た構成について、他方のフランジ部材を省略して示す図である。
【
図24】
図24は、
図21の中継管の一方のフランジ部材を正面側から見た構成について、他方のフランジ部材を仮想線で省略して図である。
【
図25】
図25は、第1実施形態の給湯装置について、中継管が設けられない態様を概略的に例示する斜視図である。
【
図26】
図26は、
図25の給湯装置を左右方向中心位置で左右方向と直交する方向に切断した切断面を、一部の部品を省略して示す断面図である。
【
図28】
図28は、
図25の給湯装置において排気アダプタのカバーを取り外した構成を示す正面図について、一部を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、本開示の実施形態が列記されて例示される。
【0011】
〔1〕 給湯器の本体部と排気アダプタとの間に取り付けられる中継管であって、
所定方向の中心軸を中心として筒状に構成される筒部と、
前記筒部の一端側の部位から張り出す第1フランジ部材と、
前記筒部の他端側の部位から張り出す第2フランジ部材と、
を備え、
前記第1フランジ部材は、前記中心軸に対して前記所定方向と直交する第1基準方向の一方側に配置される第1孔部と、前記中心軸に対して前記第1基準方向の他方側に配置される第2孔部と、当該第1フランジ部材の外縁部において前記中心軸側に凹む第1凹部及び第2凹部と、を有し、
前記第2フランジ部材は、前記中心軸に対して前記所定方向と直交する第2基準方向の一方側に配置される第3孔部と、前記中心軸に対して前記第2基準方向の他方側に配置される第4孔部と、前記第2フランジ部材の外縁部において前記中心軸側に凹む第3凹部及び第4凹部と、を有し、
前記第1フランジ部材が前記本体部に固定される場合、前記第1孔部の前方に前記第3凹部が配置され、前記第2孔部の前方に前記第4凹部が配置され、前記第1孔部及び前記第2孔部が、前記本体部に固定される締結部材を挿入する孔部とされ、
前記第2フランジ部材が前記本体部に固定される場合、前記第3孔部の前方に前記第1凹部が配置され、前記第4孔部の前方に前記第2凹部が配置され、前記第3孔部及び前記第4孔部が、前記本体部に固定される締結部材を挿入する孔部とされる
給湯器用の中継管。
【0012】
上記の〔1〕の給湯器用の中継管は、第1フランジ部材を本体部に固定する取り付け方が可能な構成であり、第2フランジ部材を本体部に固定する取り付け方も可能な構成である。よって、この中継管は、作業性を高めやすい。しかも、いずれのフランジ部材を本体部に取り付ける場合でも、そのフランジ部材に形成された「本体部に固定する締結部材を挿入する孔部」の前側に、他方のフランジ部材の凹部(中心軸側に凹む凹部)が位置する位置関係となるため、締結部材の挿入作業を行いやすい構成である。
【0013】
〔2〕上記の〔1〕に記載の給湯器用の中継管において、以下の特徴を有する。上記第1フランジ部材が上記本体部に固定される場合、上記第1基準方向が上下方向とされる。上記第2フランジ部材が上記本体部に固定される場合、上記第2基準方向が上下方向とされる。上記排気アダプタは、上記所定方向及び上記上下方向と交差する方向に延びる配置で取り付けられる。
【0014】
上記の〔2〕の給湯器用の中継管は、第1フランジ部材を本体部に固定する場合でも、第2フランジ部材を本体部に固定する場合でも、フランジ部材の上下両側の孔部に締結部材を挿入して固定することができるため、両フランジ部材を固定可能な構成において、いずれの場合でも上下で安定的に固定することができる。
【0015】
〔3〕上記の〔1〕又は〔2〕に記載の給湯器用の中継管において、以下の特徴を有する。上記第2フランジ部材の形状は、上記第1フランジ部材を裏返した形状である。
【0016】
上記の〔3〕の給湯器用の中継管は、第1フラン部の形状と第2フランジ部材の形状が共通化されるため、製造や管理の簡易化を図ることができ、コストの低減をより一層図りやすい。
【0017】
〔4〕上記の〔1〕から〔3〕のいずれか1つに記載の給湯器用の中継管において、以下の特徴を有する。上記給湯器は、上記前面パネルに取り付けられるとともに上記前面パネルよりも前方に張り出す張出部を有する。上記張出部の前面には平面部が設けられる。上記平面部には、円形状の排気口と、上記排気口の周囲に設けられる複数の孔部と、が形成されている。上記複数の孔部は、上記平面部に対して上記第1フランジ部材又は上記第2フランジ部材が固定される場合に上記第1フランジ部材又は上記第2フランジ部材に挿入される締結部材が固定される第1の締結孔部と、上記平面部に対して上記排気アダプタが直接固定される場合に上記排気アダプタに挿入される締結部材が固定される第2の締結孔部と、とを有する。上記第1フランジ部材又は上記第2フランジ部材のいずれかのフランジ部材が上記平面部に固定される場合に、当該いずれかのフランジ部材が上記第2の締結孔部を塞ぐ構成で配置される。
【0018】
上記の〔4〕の給湯器用の中継管は、中継管を介して排気アダプタを固定する方式と、中継管を介さずに排気アダプタを固定する方式とを選択できる給湯器に適用することができる。しかも、中継管を介して排気アダプタを固定する方式を採用する場合、中継管を介さずに直接的に排気アダプタを固定する方式で使用する孔部(第2の締結孔部)を塞ぐことができる。従って、第1フランジ部材及び第2フランジ部材のいずれを本体部に固定するかを選択できる構成、及び排気アダプタを直接的に固定する方式と間接的に固定する方式とを選択できる構成、を実現しつつ、中継管を取り付ける場合には、いずれのフランジ部材を固定する場合でも、第2の締結孔部を介しての排気ガス等の漏洩を抑えることができる。
【0019】
<第1実施形態>
以下の説明は、第1実施形態に関する。
(給湯装置の概要)
図1に示される給湯装置(給湯器)1は、外部から供給された水道水を加熱して出湯させる機能を有する。
図2に示されるように、給湯器1は、ガスバーナ2、入水管4、出湯管6、熱交換器8、連結管15などを備える。熱交換器8は、一次熱交換器9及び二次熱交換器10を備える。熱交換器8は、一次熱交換器9によって燃焼排気の顕熱を回収した後、二次熱交換器10によって潜熱を回収するように機能する。一次熱交換器9は、箱状に構成されたケース(図示省略)の内部に、給湯側伝熱管部11の一部を構成する伝熱管部13と風呂側伝熱管部111の一部を構成する伝熱管部113とが仕切壁で仕切られた形態で収容される構成をなす。二次熱交換器10は、箱状に構成されたケース10A(
図3等)の内部に、給湯側伝熱管部11の一部を構成する伝熱管部12と風呂側伝熱管部111の一部を構成する伝熱管部113とが仕切壁で仕切られた形態で収容される構成をなす。
【0020】
ガスバーナ2は、燃焼ガスを燃焼させて燃焼排気を発生させる。入水管4は、入水口16からの水が流れ込む経路として構成される。出湯管6は、出湯口18へ湯を送り出す経路として構成される。熱交換器8において給湯側伝熱管部11は、入水管4と出湯管6との間に介在する。熱交換器8は、給湯側の回路で熱交換を行う場合、給湯側伝熱管部11の内部を通る水に対してガスバーナ2での燃焼によって生じた熱を伝える。給湯側伝熱管部11のうちの伝熱管部12は、二次熱交換器10に設けられ、入水管4の下流側に伝熱管部12が接続される。伝熱管部12の下流側には、連結管15が接続される。給湯側伝熱管部11のうちの伝熱管部13は、一次熱交換器9に設けられ、連結管15の下流側に伝熱管部13が接続される。伝熱管部13の下流側には、出湯管6が接続される。
【0021】
給湯器1は、ガスバーナ102、配管104、106、連結管115などを備え、熱交換器8を利用して風呂の追い炊き等を行う機能を有する。熱交換器8において風呂側伝熱管部111は、配管104と配管106との間に介在する。風呂側伝熱管部111のうちの伝熱管部112は、二次熱交換器10に設けられ、配管104の下流側に伝熱管部112が接続される。伝熱管部112の下流側には、連結管115が接続される。風呂側伝熱管部111のうちの伝熱管部113は、一次熱交換器9に設けられ、連結管115の下流側に伝熱管部113が接続される。伝熱管部113の下流側には、配管106が接続される。
【0022】
給湯器1は、ドレン配管22及び中和器24を備える。更に、給湯器1は、制御装置としてのコントローラ28を備える。
【0023】
(前面パネル付近の詳細構成)
図1に示されるように、給湯器1は、本体部1Aと排気アダプタ130とを有する。給湯器1は、本体部1Aに対して、外側から排気アダプタ130が取り付けられる構成をなす。本体部1Aは、給湯器1のうち、排気アダプタ130を除いた部分である。
図1の例では、給湯器1から排気アダプタ130及び中継管120を除いた部分が本体部1Aである。
図19の例では、給湯器1から排気アダプタ130を除いた部分が本体部1Aである。本体部1Aは、筐体30と、筐体30に収容される様々な部品を有する。筐体30に収容される部品は、
図2に示される様々な部品であり、例えば、熱交換器8、ガスバーナ2,102、コントローラ28などの部品である。
【0024】
図3に示されるように、筐体30は、筐体本体32及び前面パネル33を備える。筐体本体32は、前端が開放された箱状のケース体である。筐体本体32は、例えば金属材料によって構成される。筐体本体32の内部は、上述の様々な部品を収容する収容空間として構成される。筐体本体32は、上板34、側板35,36、背板37、底板38を備える。上板34は、筐体30の上面部を構成する上壁部である。底板38は、筐体30の底面部を構成する下壁部である。側板35,36は、筐体30の左右の一対の側壁部である。背板37は、筐体30の背面部を構成する後壁部である。上板34と底板38は、上記収容空間の上下方向両側に設けられる。一対の側板35,36は、上記収容空間の左右方向両側に設けられる。背板37は、上記収容空間の後方側に設けられる。
図3には、筐体本体32内に収容される構成部品の一例として、二次熱交換器10が例示される。なお、以下の説明では、二次熱交換器10は、単に熱交換器10とも称される。
【0025】
前面パネル33は、筐体30の前面部を構成する前壁部であり、板状体である。前面パネル33は、例えば金属材料によって構成される。前面パネル33の一方側の表面部は、本体部1Aの前面部を構成する。前面パネル33は、筐体本体32の前端に設けられた開口端部32Aを閉塞するように筐体本体32に組み付けられる。前面パネル33は、例えば、ねじやボルトなどの連結部材によって筐体本体32に固定される。前面パネル33は、周縁にフランジが形成された四角板状に構成されている。前面パネル33には、貫通孔部33Aが形成されている。貫通孔部33Aは、前面パネル33を構成する板状体(例えば金属板)において、前後方向に貫通した略円形の孔部として構成される。貫通孔部33Aには、後述される張出部62が挿入される。
【0026】
本実施形態では、上板34と底板38とが対向する方向が給湯器1の上下方向である。上記上下方向は、例えば、鉛直上下方向に沿った方向である。上記上下方向は、一対の側板35,36のそれぞれが延びる方向でもある。上記上下方向と直交する方向であって、一対の側板35,36が対向する方向が給湯器1の左右方向である。上記左右方向は、上板34及び底板38が延びる方向である。上下方向及び左右方向と直交する方向であって前面パネル33と背板37とが対向する方向が給湯器1の前後方向である。
【0027】
図3、
図6に示されるように、筐体30に収容される熱交換器10は、排気ガスを通すケース10Aと、伝熱管部11とを備える。熱交換器10は、排気ガスがケース10Aの内部を通る構成をなす。
図6、
図9、
図10のように、ケース10Aは、箱状の構成をなす。ケース10Aは、前側壁部10Bと後側壁部10Cとが前後に対向した構成をなし、一対の側壁部10F,10Gが左右に対向した構成をなす。更に、ケース10Aは、蓋部10Dを備え、蓋部10Dと底壁部10Eとが上下に対向した構成をなす。ケース10Aは、前側壁部10B、後側壁部10C、一対の側壁部10F,10Gが収容空間の周囲の周壁部を構成する形態で底壁部10Eから立ち上がるように連結され、上端部が開口した箱状の構成をなし、この上端部の開口を塞ぐ構成で蓋部10Dが配置される。ケース10Aの内部には、伝熱管部11が収容される。ケース10Aは、伝熱管部11を収容する収容空間の前後両側、左右両側、上下両側を囲む箱状の構成をなし、この収容空間内を排気ガスが通過する構成をなす。ケース10Aの後側壁部10Cには、ケース10A内に排気ガスを導くための開口部10Jが形成されている。ケース10Aの前側壁部10Bには、ケース10A内を通った排気ガスを排出するための開口部10Hが形成されている。即ち、排気ガスは、開口部10Jを介してケース10A内に導入され、ケース10A内を通過して前方側の開口部10Hに向かって流れる構成をなす。
図3のように、ケース10Aは、左右方向に長い箱状の形態をなし、開口部10Hは、左右方向に沿った細長の孔部として形成されている。
【0028】
図3、
図7、
図8に示されるように、排気トップ40は、熱交換器10の前側壁部10Bに固定される。排気トップ40は、熱交換器10の前側の排気路を構成する。排気トップ40は、前側壁部10Bに固定される後板部42と、後板部42に対して前側から重なる前板部60と、を有する。排気トップ40は、後述の張出部62を有し、開口部10Hから排出される排気ガスを導入させて張出部62に形成された排気口66に導く構成をなす。
【0029】
図3に示されるように、後板部42は、板状に構成されている。後板部42は、
図9、
図10のように配置される熱交換器10の前側壁部10Bに対して、
図11、
図12のように固定される。前側壁部10Bに対して後板部42を固定する方法は、例えば、ねじ、ボルト等の締結部材によって両部材を固定する方法が採用される。なお、
図11、
図12では、締結部材の図示は省略されている。前側壁部10Bと後板部42との間には、排気ガスの漏洩防止を一層確実にするために、図示されないパッキンが、前側壁部10Bと後板部42とに挟まれる構成で開口部10Hの周囲に設けられていてもよい。
【0030】
後板部42には、ケース10A内から開口部10Hを介して排出される排気ガスを導入する導入口42Aが形成されている。後板部42は、導入口42Aが形成された板部44と、板部44における導入口42Aの上縁部から前方に折れ曲がる折れ曲がり部46と、を有する。
図11~
図13の例では、導入口42Aが左右方向に細長に延びており、折れ曲がり部46も左右方向に延びている。板部44と折れ曲がり部46との境界部である折れ曲がり部46の基端部(根元部)は、導入口42Aの上縁部の少なくとも一部を構成する。
【0031】
図14のように、折れ曲がり部46は、排気口66の開口領域と前後に重なる位置に設けられている。
図14のように正面視したときに、排気口66の内縁よりも内側に折れ曲がり部46の少なくとも一部(
図14の例では全部)が位置する。
図11~
図13のように、折れ曲がり部46は、開口部10Hの前側において開口部10Hの上縁部10Zに沿って設けられる。上縁部10Zは、左右方向に沿って直線状に延びる内縁部として構成される。折れ曲がり部46は、導入口42Aの上縁部から前側に延びる板片46Aを有する。板片46Aは、板部44における所定部位(板片46Aが連結される部位)に対して直角に折れ曲がり、前後方向に沿って前側に突出する。板片46Aの厚さ方向は、上下方向に沿った方向であり、例えば、板片46Aの厚さ方向が上下方向に一致している。折れ曲がり部46は、音鳴りの抑制に寄与する部分である。
【0032】
図11、
図12、
図14のように、後板部42は、導入口42Aにおける折れ曲がり部から左右方向にずれた位置に、導入口42Aの上縁部の位置を折れ曲がり部の位置よりも上位置とした開口領域拡大部48A,48Bが設けられている。開口領域拡大部48A,48Bは、排気口66の左右方向一方側の端部よりも左右方向一方側にずれた位置又は排気口66の左右方向他方側の端部よりも左右方向他方側にずれた位置に少なくとも設けられる。
図12、
図14において、領域AR1は、折れ曲がり部46の左右方向の範囲である。領域AR2は、開口領域拡大部48Aの左右方向の範囲である。領域AR3は、開口領域拡大部48Bの左右方向の範囲である。領域ARは、導入口42Aの左右方向の範囲である。領域AR4は、排気口66の左右方向の範囲である。領域AR5は、導入口42Aの上下方向の範囲であり、開口領域拡大部48A,48Bの上下方向の範囲でもある。領域AR5は、排気口66の上下方向の範囲である。
【0033】
前板部60は、
図11、
図12のように配置される後板部42に対して、
図13、
図14のように固定される。後板部42に対して前板部60を固定する方法は、例えば、ねじ、ボルト等の締結部材によって両部材を固定する方法やカシメ固定などが採用される。後板部42の周縁部と前板部60の周縁部との間には、排気ガスの漏洩防止を一層確実にするために、図示されないパッキンが後板部42と前板部60とに挟まれる構成で設けられていてもよい。なお、
図13、
図14では、締結部材等の固定用の部品の図示は省略されている。そして、
図13、
図14のように配置される前板部60は、
図15、
図16のように前面パネル33に取り付けられる。
【0034】
前板部60には、板部61と張出部62とが設けられている。板部61は、前後方向を厚さ方向とするように平板状に構成される部分である。板部61は、後板部42の板部44における導入口42Aの周囲の周縁部に対して当該周縁部の表面に板面を密着させる構成で固定される。
図15、
図16のように、板部61は、前面パネル33に覆われるように前面パネル33の後方に配置される。
【0035】
張出部62は、
図15、
図16のように前面パネル33に取り付けられる部分である。張出部62は、板部61の前面よりも前方側に突出する構成で張り出している。張出部62は、
図15、
図16のように、前面パネル33に形成された貫通孔部33Aに挿入されるように前方側に膨出した形態で凸状の構成をなす。張出部62は、導入口42Aの前側において前面パネル33の表面(前面)よりも前方側に張り出す構成をなす(
図8も参照)。張出部62には、排気口66が形成される。張出部62の前面には、平面部64が設けられる。
【0036】
平面部64は、前面が平坦面64Zとして構成される平面状の部位である。平面部64の前面(平坦面64Z)は、所定の第1方向及び第1方向と直交する第2方向に沿った平坦な面である。本実施形態では、第1方向は、上下方向であり、第2方向は左右方向である。即ち、平坦面64Zは、前後方向と直交する平面方向の平坦な面である。
【0037】
図15、
図16のように、平面部64には、排気口66が形成される。排気口66は、円形状の開口部であり、前後方向に貫通する円形状の孔部である。平面部64の表面(前面)における排気口66の縁の形状(排気口66の開口領域の外縁の形状)は、例えば所定位置C1を中心とする所定の直径の円である。平面部64は、張出部62において排気口66の周囲に設けられる。排気口66は、平面部64において第1方向(上下方向)の一方(具体的には、上側)側に偏心して設けられる。
【0038】
図16のように、平面部64には、第1張出部64Aと第2張出部64Bとが設けられる。平面部64は、排気口66よりも上記第1方向一方側(上側)の幅X1よりも、排気口66よりも上記第1方向他方側(下側)の幅X2のほうが大きくなっている。具体的には、排気口66の上端と平面部64の上端との間の上下方向の間隔よりも、排気口66の下端と平面部64の下端との間の上下方向の間隔のほうが大きくなっている。そして、
図16のように、排気口66の中心C1を通り中心C1よりも上側に延びる上下方向の基準線G1を設定し、中心C1を中心として基準線G1を時計回りにα°(但し0<α<90°)回転させた第1仮想直線L1と、中心C1を中心として基準線G1を反時計回りにβ°(但し0<β<90°)回転させた第2仮想直線L2とを設定した場合、第1張出部64Aは、第1仮想直線L1に交わる位置に設けられる。第2張出部64Bは、第2仮想直線L2に交わる位置に設けられる。
【0039】
排気口66の第1方向一方側の端部の周囲の領域(平面部64の上端部の周囲の領域)であって相対的に幅が狭く構成された領域が第1領域の一例に相当する。排気口66の第1方向他方側の端部の周囲の領域(平面部64の下端部の周囲の領域)であって、第1領域よりも相対的に幅が広く構成された領域が第2領域の一例に相当する。平面部64において第2領域に形成された幅広の部分が幅広部64Cである。第1張出部64Aは、平面部64において、排気口66の中心C1よりも第1方向一方側(上側)であって上記第1領域よりも第2方向一方側(
図16において右側)に設けられる。第1張出部64Aは、中心C1よりも半径方向に遠ざかる方向に張り出す。より具体的には、第1張出部64Aの一部における中心C1を中心とする半径方向の幅は、第1領域における上記半径方向の幅よりも大きく、幅広部64Cにおける上記半径方向の幅よりも大きい。第2張出部64Bは、排気口66の中心C1よりも第1方向一方側(上側)であって第1領域よりも第2方向他方側(
図16において左側)に設けられる。第2張出部64Bは、中心C1よりも半径方向に遠ざかる方向に張り出す。より具体的には、第2張出部64Bの一部における上記半径方向の幅は、第1領域における上記半径方向の幅よりも大きく、幅広部64Cにおける上記半径方向の幅よりも大きい。
【0040】
図15、
図16のように、平面部64において排気口66の周囲には、排気アダプタ130の固定に用いる締結部材190(
図19、
図25~
図27)を挿入するための複数の孔部68が形成されている。締結部材190は、ねじやボルト等の連結部材である。複数の孔部68のうちの孔部68A,68Bは、平面部64において上記第1領域に形成されている。複数の孔部68のうちの孔部68C,68Dは、平面部64において上記第2領域に形成されている。孔部68A,68B,68C,68Dは、
図25~
図28のように中継管120が用いられずに排気アダプタ130が直接的に平面部64に固定される場合に締結部材190が挿入される孔部である。複数の孔部68のうちの孔部68Eは、第1張出部64Aに形成されている。複数の孔部68のうちの孔部68Fは、第2張出部64Bに形成されている。複数の孔部68のうちの孔部68G,68Hは、幅広部64Cに形成されている。孔部68E,68F,68G,68Hは、
図19のように、中継管120を固定するために用いる締結部材180(ねじ部材)を固定するねじ孔部の一例に相当する。締結部材180は、ねじやボルト等の連結部材である。
【0041】
図14のように、平面部64の少なくとも一部は、導入口42Aよりも上位置に設けられ、少なくともいずれかの孔部68(具体的には、孔部68A,68B)が、導入口42Aよりも上位置に配置される。排気口66における左右方向一方側の端部は、導入口42Aにおける左右方向一方側の端部よりも左右方向の他方側に配置される。例えば、
図14のように正面視したときの排気口66の左端部は、導入口42Aにおける左端部よりも右方側に配置される。排気口66における左右方向他方側の端部は、導入口42Aにおける左右方向他方側の端部よりも左右方向の一方側に配置される。例えば、
図16のように正面視したときの排気口66の右端部は、導入口42Aにおける右端部よりも左方側に配置される。排気口66の上端部は、導入口42Aの上端部よりも上位置に配置され、排気口66の下端部は、導入口42Aの下端部よりも下位置に配置される。排気口66の上端部は、折れ曲がり部46よりも上位置に配置され、開口領域拡大部48A,48Bよりも上位置に配置される。排気口66の開口領域の一部は、導入口42Aの開口領域の一部と前後に重なる。
【0042】
平面部64は、
図25~
図28のように、中継管120を介さずに排気アダプタ130を直接的に平面部64に固定する構成と、
図1~
図8等のように、中継管120を平面部64に固定する構造(排気アダプタ130を、中継管120を介して間接的に固定する構造)と、に兼用される。
【0043】
図1~
図8等で示される構成は、排気アダプタ130と平面部64との間に中継管120を介在させて排気アダプタ130を間接的に平面部64に固定する構成である。
図1、
図7、
図8のように、中継管120を介して排気アダプタ130が本体部1Aに固定される場合、平面部64は、
図8のように中継管120の第1フランジ部材122と前後に重なった状態で、
図4、
図19のようにねじ部材などの締結部材180によって第1フランジ部材122に固定される構成をなす。
【0044】
中継管120は、給湯器を扉付きのパイプシャフト(図示省略)内に設置する場合に、扉の貫通窓を表裏に貫通する態様で給湯器側の排気口と排気アダプタとの間に介設されるものであって、
図21~
図24のように構成される。なお、
図7には、貫通窓を有する扉が二点鎖線にて仮想的に示され、この扉を貫通する態様で中継管120が配置された例が示されている。中継管120は、本体部1Aと排気アダプタ130との間に取り付けられる配管である。中継管120は、筒部126、第1フランジ部材122、第2フランジ部材124、を備える。第1フランジ部材122は、単に第1フランジ部材122とも称される。第2フランジ部材124は、単に第2フランジ部材124とも称される。
【0045】
筒部126は、所定方向の中心軸C2を中心として筒状に構成される部分である。
図21~
図24の例では、筒部126は、円筒である。中心軸C2は、中継管120が給湯器1に取り付けられたときに前後方向となる軸である。第1フランジ部材122が本体部1Aに取り付けられる場合でも、第2フランジ部材124が本体部に1Aに取り付けられる場合でも、中心軸C2が前後方向となるように配置される。
【0046】
第1フランジ部材122は、筒部126の一端側の部位から張り出す環状且つ板状の部分である。第1フランジ部材122は、筒部126における中心軸C2の方向の一端部に固定され、当該一端部からフランジ状に張り出す。第1フランジ部材122は、中心軸C2と直交する平面方向に沿った板状の形態をなす。第2フランジ部材124は、筒部126の他端側の部位から張り出す環状且つ板状の部分である。第2フランジ部材124は、筒部126における中心軸C2の方向の他端部に固定され、当該他端部からフランジ状に張り出す。第2フランジ部材124は、中心軸C2と直交する平面方向に沿った板状の形態をなす。第2フランジ部材124の形状は、第1フランジ部材122を裏返した形状である。即ち、
図23のように第1フランジ部122を中心軸C2の方向の一方側から見た形状と、
図22のように第2フランジ部124を中心軸C2の方向の他方側から見た形状とが同一となっている。具体的には、
図23のように第1フランジ部122を中心軸C2の方向の一方側から見た形状と、
図22のように第2フランジ部124を中心軸C2の方向の他方側から見た形状とは、第1フランジ部122の中心(中心軸C2の位置)及び第1基準方向B1のそれぞれを、第2フランジ部124の中心(中心軸C2の位置)及び第2基準方向B2のそれぞれと一致させた場合に外形が同形状となるように構成されている。従って、中継管120は、第1フランジ部材122側と第2フランジ部材124側を逆にしても同一の形状をなす。
図22に示される第2フランジ部材124の形状及び
図23に示される第1フランジ部材122の形状は、同一の共通形状が採用されている。そして、第1基準方向B1は、当該共通形状において中心軸C2を通る所定方向であり、第2基準方向B2も、当該共通形状において中心軸C2を通る所定方向となっている。つまり、第1基準方向B1及び第2基準方向B2は、上記共通形状において同方向となっている。
図22、
図24は、いずれも中心軸C2の方向の他方側から見た形状であり、
図22は、第2フランジ部124に着目して示しており、
図24は、第1フランジ部122に着目して示している。
図24のように中心軸C2の方向の他方側から見た場合、第1フランジ部122が第2フランジ部124を裏返した形状をなしており且つ第1基準方向B1と第2基準方向B2とが所定角度θ3をなすような位置関係で第1フランジ部122と第2フランジ部124とが筒部126の両端部にそれぞれ連結されている。なお、
図24では、第2フランジ部124が二点鎖線にて仮想的に示されている。
図24は、中継管120を第2フランジ部124側から見た構造について第2フランジ部124を二点鎖線にて仮想的に示したものであるが、中継管120を第1フランジ部122側から見た構造(
図24の配置を裏返した配置)も同一の構造であり、この場合、
図24の二点鎖線の部分が第1フランジ部122に置き換わり、
図24の実線の部分が第2フランジ部124に置き換わるような構造である。
【0047】
図23は、第1フランジ部材122を、第2フランジ部材124とは反対側から見た図である。
図24は、第1フランジ部材122を、第2フランジ部材124側から見た図である。
図23、
図24のように、第1フランジ部材122には、複数の貫通孔123A,123B,123C,123D,123E,123F,123G,123Jが形成されている。複数の貫通孔123A,123B,123C,123D,123E,123F,123G,123Jは、第1フランジ部材122を厚さ方向(中心軸C2の方向)に貫通している。更に、第1フランジ部材122には、複数の凹部123K,123L,123M,123Nが形成されている。複数の凹部123K,123L,123M,123Nは、第1フランジ部材122の外縁部が、中心軸C2側に向かって凹む凹状の形態をなす。貫通孔123E,123Fは、第1孔部の一例に相当する。貫通孔123E,123Fは、中心軸C2に対して第1基準方向の一方側に配置される。第1基準方向は、中心軸C2と直交する方向である。
図23、
図24では、第1基準方向に延びる仮想的な線が符号B1で示される。貫通孔123G,123Hは、第2孔部の一例に相当する。貫通孔123G,123Hは、中心軸C2に対して第1基準方向の他方側に配置される。凹部123K,123Lは、第1凹部の一例に相当する。凹部123M,123Nは、第2凹部の一例に相当する。
【0048】
図22のように、第2フランジ部材124には、複数の貫通孔125A,125B,125C,125D,125E,125F,125G,125Jが形成されている。複数の貫通孔125A,125B,125C,125D,125E,125F,125G,125Jは、第2フランジ部材124を厚さ方向(中心軸C2の方向)に貫通している。更に、第2フランジ部材124には、複数の凹部125K,125L,125M,125Nが形成されている。複数の凹部125K,125L,125M,125Nは、第2フランジ部材124の外縁部が、中心軸C2側に向かって凹む凹状の形態をなす。貫通孔125E,125Fは、第3孔部の一例に相当する。貫通孔125E,125Fは、中心軸C2に対して第2基準方向の一方側に配置される。第2基準方向は、中心軸C2と直交する方向であり、第1基準方向とは異なる方向である。
図22~
図24では、第2基準方向に延びる仮想的な線が符号B2で示される。貫通孔125G,125Hは、第4孔部の一例に相当する。貫通孔125G,125Hは、中心軸C2に対して第2基準方向の他方側に配置される。凹部125K,125Lは、第3凹部の一例に相当する。凹部125M,125Nは、第4凹部の一例に相当する。
【0049】
図16に示される平面部64に形成された複数の孔部のうち、孔部68E,68F,68G,68Hは、第1の締結孔部の一例に相当する。孔部68E,68F,68G,68Hは、
図19のように平面部64に対して第1フランジ部材122又は第2フランジ部材124が固定される場合に第1フランジ部材122又は第2フランジ部材124に挿入される締結部材(
図19では、締結部材180)が固定される孔部である。複数の孔部のうち、孔部68A,68B,68C,68Dは、第2の締結孔部の一例に相当する。孔部68A,68B,68C,68Dは、
図28のように平面部64に対して排気アダプタ130が直接固定される場合に排気アダプタ130に挿入される締結部材(
図28では、締結部材190)が固定される孔部である。
図19のように第1フランジ部材122又は第2フランジ部材124のいずれかのフランジ部が平面部64に固定される場合には、当該いずれかのフランジ部が孔部68A,68B,68C,68D(第2の締結孔部)を塞ぐ構成で配置される。
【0050】
図1、
図17~
図20のように、第1フランジ部材122が平面部64に固定され、第2フランジ部材124が排気部140に固定される配置である場合、
図18、
図22、
図24のように、第1基準方向B1が上下方向とされる。そして、
図18のように、第1フランジ部材122の貫通孔123E,123F(第1孔部)及び貫通孔123G、123H(第2孔部)がそれぞれ、孔部68E,68F,68G,68H(
図16)の位置に位置合わせされる。そして、このように第1フランジ部材122が本体部1Aに固定される場合、
図18、
図24のように、貫通孔123E,123F、(第1孔部)の前方に凹部125L,125K(第3凹部)が配置され、123G、123H(第2孔部)の前方に125N,125M(第4凹部)が配置される。このとき、
図18のように、中継管120及び本体部1Aを前方から正面視したときに貫通孔123E,123F、(第1孔部)及び123G、123H(第2孔部)の全体が第2フランジ部材124に隠されない位置関係となる。具体的には、
図24のように、貫通孔123E,123Fは、第1基準方向B1に対して、θ1°(但し0<θ1<90°)傾斜した各仮想線上にそれぞれ位置している。そして、
図22、
図24のように、凹部125L,125Kも、第1基準方向B1に対して、θ1°傾斜した各仮想線上にそれぞれ位置している。また、貫通孔123G,123Hは、第1基準方向B1に対して、θ2°(但し0<θ2<90°)傾斜した各仮想線上にそれぞれ位置している。そして、
図22、
図24のように、凹部125N,125Mも、第1基準方向B1に対して、θ2°傾斜した各仮想線上にそれぞれ位置している。そして、この場合、貫通孔123E,123F(第1孔部)及び123G、123H(第2孔部)が、本体部1Aの平面部64に固定される締結部材180(
図9)を挿入する孔部とされる。具体的には、
図19のように、中心軸C2より上側に配置された貫通孔123E,123Fが孔部68E,68Fのそれぞれの前側に配置され、貫通孔123E及び孔部68Eに対して締結部材180が挿入されてこれらが固定され、貫通孔123F及び孔部68Fに対して締結部材180が挿入されてこれらが固定される。また、中心軸C2より下側に配置された貫通孔123G,123Hが孔部68G,68Hのそれぞれの前側に配置され、貫通孔123G及び孔部68Gに対して締結部材180が挿入されてこれらが固定され、貫通孔123H及び孔部68Hに対して締結部材180が挿入されてこれらが固定される。この場合、第1フランジ部材122が、孔部68A,68B,68C,68D(第2の締結孔部)を塞ぐ構成で配置される。
【0051】
第1フランジ部材122が平面部64に固定される場合、第2フランジ部材124は、排気アダプタ130に固定される。この場合、第2フランジ部材124に形成された一部の孔部(
図18~
図20の例では、第3孔部及び第4孔部とは異なる貫通孔125A,125B,125C,125D)が、排気アダプタ130に固定される締結部材192を挿入する孔部とされる。締結部材192は、ねじやボルト等の連結部材である。第2フランジ部材124の貫通孔125A,125B、125C、125Dはそれぞれ、被固定部144に形成された孔部144A,144B,144C,144D(
図28参照)の位置に位置合わせされる。その状態で、
図19、
図20のように、各締結部材192が対応する2つの孔部にそれぞれ挿入され、孔部同士が固定される。この場合、
図1等のように、排気アダプタ130は、左右方向(中心軸C2の方向(所定方向)及び上下方向と交差する方向)に延びる配置で取り付けられる。
【0052】
一方、第2フランジ部材124が平面部64に固定され、第1フランジ部材122が排気部140に固定される配置である場合、
図19等における第1フランジ部材122の配置で第2フランジ部材124が配置されるように、且つ
図19等における第2フランジ部材124の配置で第1フランジ部材122が配置されるように変更された固定構造となる。第2フランジ部材124は、第1フランジ部材122を裏返した形状と同一形状であるため、第1フランジ部材122を平面部64に固定する場合の取付構造と、第2フランジ部材124を平面部64に固定する場合の取付構造は同様である。
【0053】
第2フランジ部材124が平面部64に固定され、第1フランジ部材122が排気部140に固定される配置である場合、第2基準方向B2が上下方向とされる。そして、第2フランジ部材124の貫通孔125E,125F(第3孔部)及び貫通孔125G、125H(第2孔部)がそれぞれ、孔部68E,68F,68G,68H(
図16)の位置に位置合わせされる。
図24のように、中心軸C2の方向に見たときには、貫通孔125E,125F、125G、125Hのそれぞれにおける中心軸方向の片側に凹部123L,123K,123N,123Mがそれぞれ配置された位置関係となっており、貫通孔125E,125F,125G,125Hのそれぞれは、第1フランジ部材122に対して中心軸C2の方向に重ならない位置関係となっている。従って、第2フランジ部材124が本体部1Aに固定される場合、貫通孔125E,125F、(第3孔部)の前方に凹部123L,123K(第1凹部)が配置され、125G、125H(第4孔部)の前方に123N,123M(第2凹部)が配置される。このとき、中継管120及び本体部1Aを前方から正面視したときに貫通孔125E,125F、(第3孔部)及び125G、125H(第4孔部)の全体が第1フランジ部材122に隠されない位置関係となる。従って、貫通孔125E,125F及び貫通孔125G、125Hの各々に対して各締結部材を挿入し、それぞれを孔部68E,68F,68G,68H(
図16)の位置に固定する場合でも、第1フランジ部材122によって干渉されにくい形態で各締結部材を挿入することができ、挿入作業をより容易に行うことができる。なお、第2フランジ部124も同様であり、貫通孔125E,125Fは、第2基準方向B2に対して、θ1°(但し0<θ1<90°)傾斜した各仮想線上にそれぞれ位置している。そして、他凹する凹部123L,123Kも、第1基準方向B1に対して、θ1°傾斜した各仮想線上にそれぞれ位置している。また、貫通孔125G,125Hは、第2基準方向B2に対して、θ2°(但し0<θ2<90°)傾斜した各仮想線上にそれぞれ位置している。そして、対応する凹部123N,123Mも、第2基準方向B2に対して、θ2°傾斜した各仮想線上にそれぞれ位置している。そして、この場合、貫通孔125E,125F(第3孔部)及び125G、125H(第4孔部)が、本体部1Aの平面部64に固定される締結部材を挿入する孔部とされる。具体的には、中心軸C2より上側に配置された貫通孔125E,125Fが孔部68E,68Fのそれぞれの前側に配置され、貫通孔125E及び孔部68Eに対して締結部材が挿入されてこれらが固定され、貫通孔125F及び孔部68Fに対して締結部材が挿入されてこれらが固定される。また、中心軸C2より下側に配置された貫通孔125G,125Hが孔部68G,68Hのそれぞれの前側に配置され、貫通孔125G及び孔部68Gに対して締結部材が挿入されてこれらが固定され、貫通孔125H及び孔部68Hに対して締結部材が挿入されてこれらが固定される。この場合、第2フランジ部材124が、孔部68A,68B,68C,68D(第2の締結孔部)を塞ぐ構成で配置される。
【0054】
第2フランジ部材124が平面部64に固定される場合、第1フランジ部材122は、排気アダプタ130に固定される。この場合、第1フランジ部材122に形成された一部の孔部(第1孔部及び第2孔部とは異なる貫通孔123A,123B,123C,123D)が、排気アダプタ130に固定される締結部材を挿入する孔部とされる。第1フランジ部材122の貫通孔123A,123B、123C、123Dはそれぞれ、被固定部144に形成された孔部144A,144B,144C,144D(
図28参照)の位置に位置合わせされる。その状態で、各締結部材が対応する2つの孔部にそれぞれ挿入され、孔部同士が固定される。なお、この場合も、
図1と同様に、排気アダプタ130は、左右方向(中心軸C2の方向(所定方向)及び上下方向と交差する方向)に延びる配置で取り付けられる。
【0055】
図27、
図28のように、排気部140が平面部64に対して直接的に固定される配置である場合、被固定部144に形成された孔部145A,145B,145C,145D(
図20参照)がそれぞれ、平面部64に形成された孔部68A,68B,68C,68D(
図16)の位置に位置合わせされる。その状態で、
図27、
図28のように、各締結部材190が対応する2つの孔部にそれぞれ挿入され、孔部同士が固定される。
【0056】
排気アダプタ130は、排気部140とカバー体160とを備える。排気部140は、排気筒142と被固定部144とを備える。排気アダプタ130は、
図25~
図28のように平面部64に直接固定される場合、被固定部144が平面部64に対して前後に重ねられた状態で、締結部材190が被固定部144と平面部64とを固定するように被固定部144及び平面部64の前側から孔部68(具体的には、孔部68A,68B,68C,68D)に挿入される。排気アダプタ130は、
図1~
図8のように中継管120を介して平面部64に固定される場合、被固定部144が第2フランジ部材124に対して前後に重ねられた状態で、締結部材192が被固定部144とフランジ部材123とを固定するように被固定部144及び第2フランジ部材124の前側からに挿入される。
【0057】
排気筒142は、角筒状に構成され、所定方向(長手方向)に延びる構成をなし、自身の後端側に開放部143が設けられる。排気筒142の長手方向は、排気筒142において排気ガスが流れる方向である。
図19、
図20の例では、排気筒142の長手方向を左右方向とするように排気部140が取り付けられている。排気筒142は、上壁部142A、下壁部142B,前壁部142C、後壁部142D、側壁部142Eを備える。これらの上壁部142A、下壁部142B,前壁部142C、後壁部142D、側壁部142Eは一体的に連結されている。上壁部142A、下壁部142Bは、上下に対向して配置され、
図19、
図20、
図28のような取り付け状態で左右方向に延びて配置される。前壁部142C及び後壁部143Dは、前後に対向して配置され、
図19、
図20、
図28のような取り付け状態で左右方向に延びて配置される。上壁部142A、下壁部142B,前壁部142C、後壁部142Dは、排気ガスが流れる空間の上下及び前後を囲んでおり、左右方向の流路を構成する。側壁部142Eは、排気筒142において、左右方向一方側の端部に配置され、排気ガスの左右方向一方側への流れを遮断する。排気筒142において側壁部142Eとは反対側の端部(左右方向他方側の端部)には、排出口148が設けられる。排出口148は、少なくとも一部が開放した形態をなし、排気筒142内を左右方向に流れた排気ガスを、左右方向他方側に排出する開口として機能する。後壁部142Dにおける左右方向一方側の端部寄りに、開放部143が形成されている。開放部143は、後壁部142Dに形成された孔部であり、後壁部142Dを前後に貫通した形態で開放している。
【0058】
このように構成されているため、
図19、
図20のような構成では、中継管120内を通過するように前方側へ流れた排気ガスが開放部143から排気筒142内に入り込み、この排気ガスが排気筒142内において左右方向に流れて排出口148から排出される。
図27、
図28のような構成では、排気トップ40内を通過するように前方側へ流れた排気ガスが開放部143から排気筒142内に入り込み、この排気ガスが排気筒142内において左右方向に流れて排出口148から排出される。
【0059】
被固定部144は、排気筒142と一体的に連結され、排気筒142の後端部から外方に張り出す構成をなしている。被固定部144は、排気筒142の短手方向の一端部において短手方向一方側(上側)に張り出す第1張出部分144Wが設けられる。被固定部144は、排気筒142の短手方向の他端部において短手方向他方側(下側)に張り出す第2張出部分144Xが設けられる。被固定部144は、排気筒142の長手方向の両端部において長手方向一方側及び長手方向他方側に張り出す第3張出部分144Y及び第4張出部分144Zがそれぞれ設けられる。第1張出部分144W、第2張出部分144X、第3張出部分144Y、第4張出部分144Zを貫通する構成で、孔部144A、144B,144C,144D,孔部145A、145B,145C,145D(
図20、
図28)が形成されている。
【0060】
排気アダプタ130は、
図19、
図20又は
図28のように被固定部144が固定対象に取り付けられた後に、カバー体160を排気部140に取り付けることができるようになっている。具体的には、排気筒142及び被固定部144を覆うようにカバー体160が配置された状態でねじ部材198(
図4、
図25)によってカバー体160と排気部140とが固定される。
【0061】
(効果の例)
給湯器用の中継管120は、第1フランジ部材122を本体部1Aに固定する取り付け方が可能な構成であり、第2フランジ部材124を本体部1Aに固定する取り付け方も可能な構成である。よって、この中継管120は、作業性を高めやすい。しかも、いずれのフランジ部を本体部1Aに取り付ける場合でも、そのフランジ部に形成された「本体部1Aに固定する締結部材を挿入する孔部」の前側に、他方のフランジ部の凹部(中心軸側に凹む凹部)が位置する位置関係となるため、締結部材の挿入作業を行いやすい構成である。
【0062】
中継管120は、第1フランジ部材122を本体部1Aに固定する場合でも、第2フランジ部材124を本体部1Aに固定する場合でも、フランジ部の上下両側の孔部に締結部材を挿入して固定することができるため、両フランジ部を固定可能な構成において、いずれの場合でも上下で安定的に固定することができる。
【0063】
中継管120において、第2フランジ部材124の形状は、第1フランジ部材122を裏返した形状である。このように中継管120は、第1フラン部の形状と第2フランジ部材124の形状が共通化されるため、製造や管理の簡易化を図ることができる。
【0064】
中継管120は、中継管120を介して排気アダプタ130を固定する方式と、中継管120を介さずに排気アダプタ130を固定する方式とを選択できる給湯器に適用することができる。しかも、中継管120を介して排気アダプタ130を固定する方式を採用する場合、中継管120を介さずに直接的に排気アダプタ130を固定する方式で使用する孔部(第2孔部)を塞ぐことができる。従って、第1フランジ部材122及び第2フランジ部材124のいずれを本体部1Aに固定するかを選択できる構成、及び排気アダプタ130を直接的に固定する方式と間接的に固定する方式とを選択できる構成、を実現しつつ、中継管120を取り付ける場合には、いずれのフランジ部を固定する場合でも、第2孔部を介しての排気ガス等の漏洩を抑えることができる。
【0065】
<他の実施形態>
本開示は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述又は後述の実施形態の特徴は、矛盾しない範囲であらゆる組み合わせが可能である。また、上述又は後述の実施形態のいずれの特徴も、必須のものとして明示されていなければ省略することもできる。更に、上述した実施形態は、次のように変更してもよい。
【0066】
上述の実施形態では、締結部材190を挿入するための孔部68が複数設けられていたが、このような孔部は、1つであってもよく、上記実施形態とは異なる数の複数であってもよい。
【0067】
なお、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、今回開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示された範囲内又は特許請求の範囲と均等の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0068】
1…給湯器
1A…本体部
33…前面パネル
62…張出部
64…平面部
66…排気口
68…孔部
68A,68B,68C,68D…孔部(第2の締結孔部)
68E,68F,68G,68H…孔部(第1の締結孔部)
120…中継管
122…第1フランジ部材
123E,123F…孔部(第1孔部)
123G,123H…孔部(第2孔部)
123K,123L…凹部(第1凹部)
123M,123N…凹部(第2凹部)
124…第2フランジ部材
125E,125F…孔部(第3孔部)
125G,125H…孔部(第2孔部)
125L,125K…凹部(第3凹部)
125M,125N…凹部(第4凹部)
126…筒部
130…排気アダプタ
180,190,192…締結部材