(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
A63F7/02 333A
A63F7/02 320
A63F7/02 334
(21)【出願番号】P 2022133936
(22)【出願日】2022-08-25
【審査請求日】2023-04-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】知念 要
(72)【発明者】
【氏名】川北 雄大
【審査官】辻野 安人
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-005554(JP,A)
【文献】特開2023-080800(JP,A)
【文献】特開2017-080049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、当り遊技を付与することが可能な遊技機において、
通常状態を含む遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
特定条件が成立したことを契機として、前記進行不能状態に制御する不能制御手段と、
当り遊技を付与する当り付与手段と、
少なくとものめり込みに関する注意喚起を実行可能な表示手段と、を備え、
当り遊技が付与されている期間には、少なくともエンディング期間が含まれ、
前記通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技において前記特定条件が成立した場合には、のめり込みに関する注意喚起
を実行可能であり、前記進行不能状態に制御され
、
当り遊技が付与されているときの何れのタイミングにおいて前記特定条件が成立した場合であっても、のめり込みに関する注意喚起が実行される時間は同一であり、当該時間は前記エンディング期間となる時間よりも短いことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
当り遊技では、複数回のラウンド遊技が行われるようになっており、
前記通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で前記特定条件が成立した後において、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断されなかった場合には全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行され、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰した場合には全てのラウンド遊技が終了した後にのめり込みに関する注意喚起が実行されない請求項1に記載の遊技機
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、記憶内容が一致しない場合、遊技を進行することが不能な進行不能状態となるものがある。例えば、進行不能状態は、少なくとも電力供給を遮断させなければ終了させることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日では、進行不能状態に制御される遊技機において適切に制御することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、当り遊技を付与することが可能な遊技機において、通常状態を含む遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、特定条件が成立したことを契機として、前記進行不能状態に制御する不能制御手段と、当り遊技を付与する当り付与手段と、少なくとものめり込みに関する注意喚起を実行可能な表示手段と、を備え、当り遊技が付与されている期間には、少なくともエンディング期間が含まれ、前記通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技において前記特定条件が成立した場合には、のめり込みに関する注意喚起を実行可能であり、前記進行不能状態に制御され、当り遊技が付与されているときの何れのタイミングにおいて前記特定条件が成立した場合であっても、のめり込みに関する注意喚起が実行される時間は同一であり、当該時間は前記エンディング期間となる時間よりも短いことを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図4】(a)は右打ち報知演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図であり、(b)は左打ち報知演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図5】遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図7】停止報知演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図8】停止予告演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図9】到達予告演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図10】のめり込みに関する注意喚起が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図11】(a)~(c)は、最大差数が規定値に達したタイミングとのめり込みに関する注意喚起が実行されるタイミングを示す図である。
【
図12】(a)~(c)は、大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達する前に電力供給が遮断されて電力供給が再開された場合と、大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されて電力供給が再開された場合と、の一例を示す図である。
【
図13】(a)及び(b)は、最大差数の変化に応じた到達予告演出の実行有無の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10(以下、遊技機10と示す)は、枠体11を備えている。枠体11は、外枠12、中枠13及び前枠14を備えている。外枠12は、設置設備に固定される。中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、前枠14の開口部14aの全体を覆い、遊技盤20を保護する保護ガラスが支持されている。中枠13及び前枠14は、外枠12に開閉可能に支持されている。遊技機10には、中枠13及び前枠14が開放されることの規制や、当該規制の解除を行うための施錠機構SKが設けられている。例えば、遊技場の管理者が管理する枠キー(鍵)を用いて施錠機構SKを操作することで解錠され、中枠13及び前枠14を開放させることができる。
【0009】
遊技機10は、前枠14の前面側に、装飾ランプ17を備えている。装飾ランプ17は、内蔵された発光体を点灯及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。遊技機10は、前枠14の前面側に、音を出力するスピーカ18を備えている。スピーカ18は、音声、効果音、楽曲などの音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行する。遊技機10は、前枠14の前面側に、遊技媒体となる遊技球を貯留可能な上皿UZを備えている。遊技機10は、前枠14の前面側に、遊技媒体となる遊技球を貯留可能な下皿DZを備えている。例えば、下皿DZは、上皿UZへ払い出すことができずに溢れた遊技球を貯留することができる。
【0010】
遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技球が発射される。例えば、遊技機10では、遊技者が発射ハンドル16を操作することにより、機内に設けられた遊技球発射装置としての発射装置70が駆動し、遊技球が発射される。このように、遊技機10では、発射ハンドル16を操作することによって遊技球を発射させることが可能である。発射ハンドル16は、発射ハンドル16が操作されたことを検知可能なタッチセンサTS(
図5に示す)を備えている。発射ハンドル16は、発射ハンドル16の操作量(回動量)を検知可能なハンドルボリュームHB(
図5に示す)を備えている。
【0011】
図2に示すように、遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射装置70が駆動したことによって発射された遊技球を、遊技領域21へ案内する案内通路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内通路21aへ逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁21bを備えている。発射装置70が駆動したことによって発射された遊技球は、案内通路21aで案内され、案内通路21aの最下流に位置する逆戻り防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
【0012】
遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を表示する。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。以下、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて、「特別ゲーム」と示す場合がある。変動ゲームとしての特別ゲームには、第1変動ゲームとしての第1特別ゲームと、第2変動ゲームとしての第2特別ゲームと、がある。特別ゲームは、特別図柄変動ゲームである。特別図柄は、後述する内部抽選の結果を報知する図柄である。
【0013】
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。特別図柄表示部22a,22bにおいて確定停止表示可能な特別図柄には、大当り図柄、小当り図柄及びはずれ図柄がある。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、大当りを認識可能である。特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、小当りを認識可能である。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、はずれを認識可能である。小当り図柄は、大当りでもなく、はずれでもないときに確定停止表示される特別図柄である。したがって、小当り遊技は、大当り及びはずれの何れでもないときに確定停止表示される特別図柄が確定停止表示されたときに制御される状態といえる。遊技機10において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されることがない。遊技機10では、第2特別ゲームが第1特別ゲームよりも優先して実行される。
【0014】
第1特別図柄表示部22aは、複数の発光体によって構成されている。第1特別図柄表示部22aにおいて特別図柄が確定停止表示された場合には、第1特別図柄表示部22aを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。因みに、第1特別ゲームの実行中には、第1特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第1特別図柄表示部22aを構成する発光体が点灯する。同様に、第2特別図柄表示部22bは、複数の発光体によって構成されている。第2特別図柄表示部22bにおいて特別図柄が確定停止表示された場合には、第2特別図柄表示部22bを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。因みに、第2特別ゲームの実行中には、第2特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第2特別図柄表示部22bを構成する発光体が点灯する。
【0015】
遊技機10では、特別ゲームを実行するにあたって大当り抽選が行われる場合がある。遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示され、その後、大当り遊技が付与(生起)される。このように、遊技機10は、特別ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合に特別ゲームが終了した後に大当り遊技が付与することが可能である。即ち、遊技機10では、大当り抽選に当選した場合に大当り遊技が付与される。以上のように、遊技機10では、大当りに当選した場合、当該大当りに当選したことに基づく特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。つまり、遊技機10では、当りに当選した場合、変動ゲームの終了後に当り遊技が付与されるように構成されている。このように、遊技機10は、当り遊技を付与することが可能である。
【0016】
遊技機10では、特別ゲームを実行するにあたって小当り抽選が行われる場合がある。遊技機10では、小当り抽選において小当りに当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示され、その後、小当り遊技が付与(生起)される。このように、遊技機10は、特別ゲームを実行するにあたって行われる小当り抽選において小当りに当選した場合に特別ゲームが終了した後に小当り遊技が付与することが可能である。即ち、遊技機10では、小当り抽選に当選した場合に小当り遊技が付与される。因みに、遊技機10では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち第2特別ゲームを実行するときに限り、小当り抽選が行われる場合がある。
【0017】
大当り抽選において大当りに当選することは、大当り抽選に当選することに相当し、当り抽選において大当りに当選することに相当する。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示されることは、特別ゲームにおいて大当りに当選した結果が導出されることに相当する。同様に、小当り抽選に当選することは、小当り抽選に当選することに相当し、当り抽選において小当りに当選することに相当する。特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示されることは、特別ゲームにおいて小当りに当選した結果が導出されることに相当する。因みに、本実施形態において、大当りに当選せず、且つ、小当りに当選しないことは、大当り及び小当りの何れにも当選しないことに相当する。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示されることは、特別ゲームにおいて大当り及び小当りの何れにも当選していない結果が導出されることに相当する。
【0018】
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22c及び第2特別保留表示部22dを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。遊技機10は、第1特別ゲームの実行を保留可能である。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。遊技機10は、第2特別ゲームの実行を保留可能である。このように、本実施形態は、変動ゲームの実行を保留可能である。
【0019】
第1特別保留表示部22cは、複数の発光体によって構成されている。第1特別保留表示部22cを構成する複数の発光体は、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(数)を特定可能な点灯態様で点灯する。例えば、実行が保留されている第1特別ゲームの数が1以上であるときには、第1特別保留表示部22cを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。なお、実行が保留されている第1特別ゲームの数が1以上であるときとは、第1特別ゲームの実行が保留されているときに相当する。同様に、第2特別保留表示部22dは、複数の発光体によって構成されている。第2特別保留表示部22dを構成する複数の発光体は、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(数)を特定可能な点灯態様で点灯する。例えば、実行が保留されている第2特別ゲームの数が1以上であるときには、第2特別保留表示部22dを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。なお、実行が保留されている第2特別ゲームの数が1以上であるときとは、第2特別ゲームの実行が保留されているときに相当する。本実施形態では、第1特別保留表示部22c及び第2特別保留表示部22dのうち少なくとも一方が、実行が保留されている変動ゲームの数を特定可能な点灯態様で点灯することが可能な保留発光手段としての機能を実現する。本実施形態は、実行が保留されている変動ゲームの数が1以上であるときには、保留発光手段を構成する1又は複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯するように構成されている。
【0020】
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22e及び普通保留表示部22fを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22eに確定停止表示可能な普通図柄には、普通当りの場合に確定停止表示される普通当り図柄と、普通はずれの場合に確定停止表示される普通はずれ図柄と、が少なくともある。遊技機10では、普通当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された後、普通当り遊技が付与(生起)される。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0021】
普通図柄表示部22eは、複数の発光体によって構成されている。普通図柄表示部22eにおいて普通図柄が確定停止表示された場合には、普通図柄表示部22eを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。因みに、普通ゲームの実行中には、普通ゲームの実行中に対応する点灯態様で普通図柄表示部22eを構成する発光体が点灯する。また、普通保留表示部22fは、複数の発光体によって構成されている。普通保留表示部22fを構成する複数の発光体は、実行が保留されている普通ゲームの回数(数)を特定可能な点灯態様で点灯する。例えば、実行が保留されている普通ゲームの数が1以上であるときには、普通保留表示部22fを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。なお、実行が保留されている普通ゲームの数が1以上であるときとは、普通ゲームの実行が保留されているときに相当する。
【0022】
情報表示パネル22は、右打ち報知ランプ22gを備えている。詳細については後述するが、右打ち報知ランプ22gは、右打ちが推奨される状況において、右打ちが推奨されることを報知する。右打ち報知ランプ22gは、1つの発光体によって構成されている。右打ちが推奨される状況では、右打ち報知ランプ22gを構成する発光体が点灯する。一方、右打ちが推奨される状況ではない状況では、右打ち報知ランプ22gを構成する発光体が点灯せず、消灯する。
【0023】
情報表示パネル22が備えている特別図柄表示部22a,22b、特別保留表示部22c,22d、普通図柄表示部22e、普通保留表示部22f及び右打ち報知ランプ22gは、本実施形態における情報表示パネル22のような同一の部材に設ける必要はなく、異なる部材に別々に設けてもよい。例えば、第1特別図柄表示部22a及び第1特別保留表示部22cは同一の部材に設ける一方、それとは異なる部材に第2特別図柄表示部22b及び第2特別保留表示部22dを設けてもよい。
【0024】
遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。遊技機10は、可動体24を備えている。可動体24は、原位置24aと、演出位置24bと、の間で動作可能である。可動体24は、演出アクチュエータEA(
図5に示す)からの動力を受けて動作する。可動体24は、演出アクチュエータEAの動力を伝達するためのギア機構を有する。そして、遊技機10では、演出アクチュエータEAの動力がギア機構を経て、可動体24を動作させる。遊技機10は、可動体24が原位置24aに位置しているときに、当該可動体24を検知可能な原位置センサGS(
図5に示す)を備えている。
【0025】
遊技機10は、表示手段としての演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち一部又は全部の演出装置が演出実行手段に相当する。
【0026】
遊技機10は、始動口としての第1始動口26を備えている。第1始動口26は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(
図5に示す)を備えている。第1始動センサSE1は、始動口としての第1始動口26への遊技球の入球を検知可能な始動入球検知手段としての機能を実現する。例えば、第1始動口26には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第1始動センサSE1が配設されている。第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。遊技機10では、第1始動センサSE1により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、3球の遊技球が賞球として付与される。
【0027】
遊技機10は、始動口としての第2始動口27を備えている。第2始動口27は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(
図5に示す)を備えている。第2始動センサSE2は、始動口としての第2始動口27への遊技球の入球を検知可能な始動入球検知手段としての機能を実現する。例えば、第2始動口27には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。遊技機10では、第2始動センサSE2により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、1球の遊技球が賞球として付与される。第2始動口27は、開閉部材としての第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させ易い、又は入球させることができる開状態と、遊技球を第2始動口27へ入球させ難い(又は、入球させることができない)閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(
図5に示す)から動力を受けて動作する。以下、第1可変部材28が開状態となることを「第2始動口27が開放される」と示し、第1可変部材28が閉状態となることを「第2始動口27が閉鎖される」と示す場合がある。以上のように、遊技機10は、遊技球が入球可能な始動口を備えている。始動口には、第1始動口と、第2始動口と、がある。変動ゲームとしての特別ゲームには、第1始動口26への遊技球の入球を契機に実行可能な第1変動ゲームとしての第1特別ゲームと、第2始動口27への遊技球の入球を契機に実行可能な第2変動ゲームとしての第2特別ゲームと、がある。
【0028】
遊技機10は、大入賞口としての第1大入賞口29を備えている。第1大入賞口29は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。遊技機10は、第1大入賞口29に入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3(
図5に示す)を備えている。例えば、第1大入賞口29には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1カウントセンサSE3が配設されている。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。遊技機10では、第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、10球の遊技球が賞球として付与される。第1大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(
図5に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30が開状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下、第2可変部材30が開状態となることを「第1大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「第1大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
【0029】
遊技機10は、大入賞口としての第2大入賞口31を備えている。第2大入賞口31は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。遊技機10は、第2大入賞口31に入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4(
図5に示す)を備えている。例えば、第2大入賞口31には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2カウントセンサSE4が配設されている。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。遊技機10では、第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、10球の遊技球が賞球として付与される。第2大入賞口31は、第3可変部材32を有する。第3可変部材32は、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができる開状態と、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第3可変部材32は、第3アクチュエータA3(
図5に示す)から動力を受けて動作する。第3可変部材32が開状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。第3可変部材32が閉状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容されない。以下、第3可変部材32が開状態となることを「第2大入賞口31が開放される」と示し、第3可変部材32が閉状態となることを「第2大入賞口31が閉鎖される」と示す場合がある。
【0030】
遊技機10は、ゲート33を備えている。ゲート33は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。ゲート33には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE5(
図5に示す)が配設されている。ゲートセンサSE5により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。なお、ゲート33へ入球した遊技球がゲート33を通過するように構成しなくてもよい。例えば、ゲート33へ入球した遊技球は、遊技盤20の裏側に導く球通路を通過し、遊技盤20から外部へ排出されるようにしてもよい。
【0031】
遊技機10は、一般入賞口としての第1一般入賞口34を備えている。第1一般入賞口34は、遊技領域21のうちセンター枠23の左下方に位置している。第1一般入賞口34は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。遊技機10は、第1一般入賞口34に入球した遊技球を検知する第1一般センサSE6(
図5に示す)を備えている。第1一般センサSE6は、一般入賞口としての第1一般入賞口34への遊技球の入球を検知可能な一般入球検知手段としての機能を実現する。例えば、第1一般入賞口34には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第1一般センサSE6が配設されている。第1一般センサSE6により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。遊技機10では、第1一般センサSE6により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、8球の遊技球が賞球として付与される。
【0032】
遊技機10は、一般入賞口としての第2一般入賞口35を備えている。第2一般入賞口35は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。第2一般入賞口35は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。遊技機10は、第2一般入賞口35に入球した遊技球を検知する第2一般センサSE7(
図5に示す)を備えている。第2一般センサSE7は、一般入賞口としての第2一般入賞口35への遊技球の入球を検知可能な一般入球検知手段としての機能を実現する。例えば、第2一般入賞口35には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第2一般センサSE7が配設されている。第2一般センサSE7により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。遊技機10では、第2一般センサSE7により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、8球の遊技球が賞球として付与される。
【0033】
遊技機10は、アウト口36を備えている。本実施形態において、始動口26,27や大入賞口29,31、一般入賞口34,35へ入球しなかった遊技球は、アウト口36から機外へと排出される。なお、遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与える遊技構成部材を備えている。
【0034】
遊技機10は、遊技盤20から外部へ排出された遊技球(アウト球)を検知するアウトセンサSE8(
図5に示す)を備えている。アウトセンサSE8は、遊技盤20の遊技領域21へ発射された遊技球が遊技盤20の外部へ排出された遊技球が集約されて通過する通路上に配設されている。遊技盤20の外部へ排出された遊技球には、アウト口36へ入球した遊技球が含まれる。遊技盤20の外部へ排出された遊技球には、始動口26,27、大入賞口29,31及び一般入賞口34,35の各入球口へ入球した遊技球が含まれる。アウトセンサSE8は、遊技盤20から排出された遊技球を検知する排出球検知手段として機能する。排出球検知手段は、アウト球を検出するアウト球検出手段ともいえる。
【0035】
次に、発射機構としての発射装置70について説明する。
図3に示すように、発射装置70は、球送り機構71と、発射機構72と、を含んで構成されている。上皿UZに貯留されている遊技球は、上皿UZにおける球案内路によって待機位置W1に案内される。待機位置W1へ案内された遊技球は、球送り機構71が動作することによって、発射機構72における発射位置W2へと送られる。球送り機構71は、球送りアクチュエータ71a(
図5に示す)から動力を受けて動作する。球送り機構71が動作することによって、1球の遊技球が発射位置W2へと送られる。
【0036】
発射機構72は、槌としての槌部72aを備えている。槌部72aは、発射位置W2に遊技球が位置しているときにおいて当該遊技球と槌部72aが接触しない発射前状態と、発射位置W2に遊技球が位置しているときにおいて当該遊技球と槌部72aが接触する発射後状態と、に動作可能である。
図3では、発射前状態の槌部72aを実線で示し、発射後状態の槌部72aを二点鎖線で示す。槌部72aは、槌アクチュエータ72b(
図5に示す)から動力を受けて動作する。発射機構72は、発射レール72cを備えている。槌部72aが動作することによって発射位置W2の遊技球が打ち出されることで発射された場合、当該遊技球は、発射レール72cによって案内通路21aへと案内される。
【0037】
次に、
図2に基づき、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
遊技機10は、遊技領域21において遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠23の左側を通ってアウト口36へと至る第1経路R1と、センター枠23の右側を通ってアウト口36へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2は、一部が重複してもよく、全部が重複していなくてもよい。以下、遊技盤20を正面視したときに遊技領域21を左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域RA1と示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域RA2と示す。左側領域RA1及び右側領域RA2は、少なくとも一部が異なる。左側領域RA1を流下する経路は第1経路R1に相当し、右側領域RA2を流下する経路は第2経路R2に相当する。
【0038】
そして、遊技者は、発射ハンドル16を操作して遊技球の発射強度を調整することで、左側領域RA1及び右側領域RA2に遊技球を打ち分け、始動口26,27や大入賞口29,31、ゲート33、一般入賞口34,35へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的に、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左側領域RA1に流下案内され易く、第1始動口26や第1一般入賞口34へ入球する可能性がある。一方、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右側領域RA2に流下案内され易く、第2始動口27や大入賞口29,31、ゲート33、第2一般入賞口35へ入球する可能性がある。即ち、第1経路R1上には、第1始動口26及び第1一般入賞口34があり、第2経路R2上には、第2始動口27、大入賞口29,31、ゲート33及び第2一般入賞口35があるといえる。
【0039】
第1経路R1上を流下する場合、第2経路R2上を流下する場合に比して、遊技球は、第2始動口27や大入賞口29,31、ゲート33、第2一般入賞口35へ入球する可能性が低い。第2経路R2上を流下する場合、第1経路R1上を流下する場合に比して、遊技球は、第1始動口26や第1一般入賞口34へ入球する可能性が低い。右側領域RA2において、第2始動口27、大入賞口29,31、ゲート33及び第2一般入賞口35は、上流側からゲート33、第1大入賞口29、第2一般入賞口35、第2始動口27、第2大入賞口31の順で配置されている。以下、遊技球が第1経路R1上を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」と示し、遊技球が第2経路R2上を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
【0040】
次に、遊技機10の遊技状態について説明する。
遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態及び高確率状態を備えている。大当り確率は、大当り抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態は、所謂、「確率変動状態(確変状態)」である。低確率状態は、「非確率変動状態(非確変状態)」である。以下の説明では、高確率状態を「確変状態」、低確率状態を「非確変状態」とそれぞれ示す。
【0041】
また、遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態及び高ベース状態を備えている。高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動口27に入球する確率が高い遊技状態である。高ベース状態は、所謂、「電サポ状態」である。低ベース状態は、「非電サポ状態」である。高ベース状態は、低ベース状態に比して、第2始動口27への入球に関する有利度が高い。
【0042】
高ベース状態は、例えば、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は、複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通当り抽選において普通当りに当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の開放回数を低ベース状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における第1可変部材28の1回の開放時間を低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば、平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、所謂、「変動時間短縮状態(変短状態)」となる。
【0043】
なお、本実施形態では、低ベース状態であっても第1可変部材28が開状態となる場合があるため、低ベース状態であっても第2始動口27に遊技球が入球する可能性がある。しかし、低ベース状態であるときには、例えば、普通当り抽選において普通当りに当選しないように構成するなどして、低ベース状態であるときには第1可変部材28が開状態とならず、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。その他、低ベース状態であるときには、例えば、普通当り抽選において普通当りに当選したとしても第1可変部材28が開状態とならないように構成するなどして、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。以上のように構成する場合、低ベース状態は、第2始動口27へ遊技球が入球不能な状態といえ、高ベース状態は、第2始動口27へ遊技球が入球可能な状態といえる。
【0044】
そして、遊技機10において制御可能な遊技状態には、低ベース状態であって、非確変状態である「低確低ベース状態」がある。低確低ベース状態は、所謂、「通常状態(通常遊技状態)」である。遊技機10において制御可能な遊技状態には、高ベース状態であって、非確変状態である「低確高ベース状態」がある。遊技機10において制御可能な遊技状態には、高ベース状態であって、確変状態である「高確高ベース状態」がある。このように、遊技機10において制御可能な遊技状態には、通常状態が含まれる。
【0045】
次に、遊技機10における大当りについて説明する。
遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態が定められていてもよい。大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、第1大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。大当り遊技では、複数回のラウンド遊技が行われる。即ち、当り遊技では、複数回のラウンド遊技が行われるようになっている。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、第1大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1ラウンド終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2ラウンド終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。このように、大当り遊技では、オープニング期間が終了した後、複数回のラウンド遊技が行われる。また、大当り遊技では、全てのラウンド遊技が終了した後、エンディング期間となる。そして、エンディング期間が終了することで、大当り遊技が終了する。
【0046】
第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当りの種類として「第1大当り」が定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数として「10回」が定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、確変状態とすることが定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、高ベース状態とすることが定められている。つまり、第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、高確高ベース状態とすることが定められている。第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当りの種類として「第2大当り」が定められている。第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数として「8回」が定められている。第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、非確変状態とすることが定められている。また、第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、100回の特別ゲームが終了する迄の間、又は、100回の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が付与される迄の間、高ベース状態とすることが定められている。つまり、第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、低確高ベース状態とすることが定められている。以下の説明では、第1大当り図柄に分類される大当り図柄に基づいて付与される大当り遊技を「第1大当り遊技」と示し、第2大当り図柄に分類される大当り図柄に基づいて付与される大当り遊技を「第2大当り遊技」と示す場合がある。
【0047】
次に、遊技機10における小当りについて説明する。
小当り遊技では、第2大入賞口31が開放され、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。小当り遊技では、所定の開放態様で第2大入賞口31が開状態となる。小当り遊技において第2大入賞口31は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、所定の開放態様で開放される。例えば、小当り遊技では、「0.6秒開放した後に0.5秒閉鎖し、その後、第2大入賞口31を1.2秒開放する開放態様」で第2大入賞口31が開状態となる。このように、小当り遊技では、少なくとも1回は第2大入賞口31が、当該第2大入賞口31へ遊技球を入球させることが容易な時間だけ開放される。
【0048】
演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが確定停止表示される演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。このように、遊技機10は、演出図柄を用いた演出図柄変動ゲームを実行可能に構成されている。演出図柄は、キャラクタや模様などの装飾が施された図柄であり、装飾図柄や飾り図柄ともいわれる。演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。第1列の演出図柄は第1図柄であり、第2列の演出図柄は第2図柄であり、第3列の演出図柄は第3図柄である。以下、第1列を「左列」と示すとともに第1図柄を「左図柄」と示し、第2列を「中列」と示すとともに第2図柄を「中図柄」と示し、第3列を「右列」と示すとともに第3図柄を「右図柄」と示す。本実施形態において各列では、原則、[1]~[8]の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
【0049】
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。このように、遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能に構成されている。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて確定停止表示される特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、大当りの図柄組み合わせは、[777]などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、小当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、小当りの図柄組み合わせは、[323]や[426]などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、はずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、はずれの図柄組み合わせは、[323]などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。因みに、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと一部又は全部が共通する図柄組み合わせであってもよい。例えば、小当りの図柄組み合わせとはずれの図柄組み合わせで共通する図柄組み合わせが演出ゲームにて確定停止表示された場合には、小当りとはずれの何れであるかを演出図柄から特定し難くできる。一方、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと異なる図柄組み合わせであってもよい。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば、「ゆれ変動状態」など、確定停止表示とは異なることを示す状態を意味している。
【0050】
演出ゲームでは、演出図柄の表示態様がリーチ態様となり(リーチが形成され)、リーチ演出が行われる場合がある。リーチ態様は、複数列のうち特定の列(例えば、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定の列とは異なる列(例えば、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。リーチ演出は、特別ゲームの実行中に実行される。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、がある。そして、本実施形態では、特別ゲームの実行中、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合に比して、大当り期待度が高い。
【0051】
遊技機10では、遊技球の発射強度に関する演出が演出表示装置25において実行される。具体的に、遊技機10において、遊技球の発射強度に関する演出には、右打ちを促す右打ち報知演出と、左打ちを促す左打ち報知演出と、がある。
【0052】
図4(a)に示すように、例えば、遊技機10では、右向きの矢印を模した画像YG1と、「右打ち」の文字情報MJ1と、が演出表示装置25に表示され、右打ち報知演出が実行される。右打ち報知演出は、特定領域への遊技球の発射を促す特定領域演出に相当する。このように、演出表示装置25が実行可能な演出には、特定領域演出がある。
【0053】
右打ち報知演出は、右打ちが推奨される状況において実行される。例えば、右打ち報知演出は、高ベース状態であるときに実行される。例えば、右打ち報知演出は、大当り遊技が付与されているときに実行される。例えば、右打ち報知演出は、小当り遊技が付与されているときに実行される。右打ち報知演出は、右打ち報知演出の終了条件が成立するまでの間、実行され続けるように構成してもよい。右打ち報知演出の終了条件は、例えば、大当り遊技が付与されていないときにおいて、高ベース状態が終了して低ベース状態に切り替わった場合に成立してもよい。
【0054】
図4(b)に示すように、例えば、遊技機10では、左向きの矢印を模した画像YG2と、「左打ちに戻してください」の文字情報MJ2と、が演出表示装置25に表示され、左打ち報知演出が実行される。左打ち報知演出は、非特定領域への遊技球の発射を促す非特定領域演出に相当する。このように、演出表示装置25が実行可能な演出には、非特定領域演出がある。左打ち報知演出は、左打ちが推奨される状況において実行される。例えば、左打ち報知演出は、低ベース状態であるときに実行される。例えば、左打ち報知演出は、大当り遊技が付与されていないときにおいて、高ベース状態が終了して低ベース状態に切り替わった場合、実行されるように構成してもよい。例えば、左打ち報知演出は、左打ちが推奨される状況において右打ちされていることを特定した場合、実行されるように構成してもよい。このとき、例えば、ゲート33へ遊技球が入球したことを契機として、右打ちされていることを特定してもよい。左打ち報知演出は、左打ち報知演出の終了条件が成立するまでの間、実行され続けるように構成してもよい。左打ち報知演出の終了条件は、例えば、所定の演出時間が経過することによって成立してもよいし、大当り遊技及び小当り遊技のうち少なくとも一方が付与されることによって成立してもよい。
【0055】
次に、遊技機10の電気的構成について説明する。
図5に示すように、遊技機10は、第1制御部(主制御部)としての主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)などの制御情報を出力する。遊技機10は、第2制御部(副制御部)としての副基板50を備えている。副基板50は、主基板40が出力する制御情報を入力可能である。即ち、第2制御部は、第1制御部からの制御情報を入力可能である。副基板50は、主基板40が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う。例えば、副基板50は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音演出及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。主基板40及び副基板50は、遊技盤20の裏側に配設されている。遊技盤ユニットには、主基板40及び副基板50が含まれる。主基板40は、副基板50と接続されている。遊技機10は、電源ユニット60を備えている。電源ユニット60は、電源スイッチ61をオン状態に切り替える操作が行われることによって、主基板40、副基板50及び発射装置70に電力供給を行うユニットである。電源スイッチ61をオン状態に切り替えることで、遊技機10に電力が供給される。遊技機10は、発射装置70を備えている。発射装置70は、主基板40と接続されている。
【0056】
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RWM43と、を備えている。また、主基板40は、クリアスイッチ45を備えている。主CPU41は、主CPU41の制御プログラム(主制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を行う。
【0057】
主ROM42は、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。例えば、主ROM42は、大当り抽選にて用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、高確大当り判定値と、共通大当り判定値と、がある。遊技機10において、非確変状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値のうち共通大当り判定値のみが用いられる一方、確変状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値の両方が用いられる。主ROM42は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選では、リーチ演出を実行するかについての決定が行われる。このため、演出抽選は、リーチ抽選ともいえる。
【0058】
主ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間が対応付けられている。即ち、変動パターンには、特別ゲームの変動時間が対応付けられている。このため、変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。遊技機10では、変動パターンが決定されることにより、特別ゲームの変動時間が決定される。変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、小当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。小当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による小当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。はずれ変動パターンには、はずれリーチなし変動パターンと、はずれリーチあり変動パターンと、がある。はずれリーチなし変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。はずれリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。
【0059】
変動パターンには、高ベース状態であるときに決定可能な変動パターンと、低ベース状態であるときに決定可能な変動パターンと、がある。高ベース状態であるときに決定可能な変動パターンと低ベース状態であるときに決定可能な変動パターンは、一部又は全部が異なる。高ベース状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間は、低ベース状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間に比して、短い(又は、短いことが多い)。変動パターンには、第1特別ゲームを実行するときに決定可能な第1特別ゲーム用の変動パターンと、第2特別ゲームを実行するときに決定可能な第2特別ゲーム用の変動パターンと、がある。第1特別ゲーム用の変動パターンと第2特別ゲーム用の変動パターンは、一部又は全部が異なる。大当りに当選した場合に決定可能な大当り変動パターンは、小当りに当選した場合に決定可能な小当り変動パターン及びはずれの場合に決定可能なはずれ変動パターンと異なることが好ましい。小当り変動パターンとはずれ変動パターンは、一部又は全部が共通してもよい。
【0060】
主RWM43は、遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RWM43が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。主CPU41は、クリアスイッチ45がオン状態に操作された場合に出力する操作信号を入力可能に構成されている。
【0061】
主基板40には、各種のセンサSE1~SE8が接続されている。主CPU41は、ポートを介して、各種のセンサSE1~SE8が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU41は、駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。主基板40には、各種のアクチュエータA1~A3が接続されている。主CPU41は、駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作、第3アクチュエータA3の動作を制御可能となっている。
【0062】
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備えている。例えば、副CPU51は、副CPU51の制御プログラム(副制御プログラム)を実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM52は、表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。副ROM52は、発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM52は、音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。副RWM53は、遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0063】
副基板50には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副CPU51は、駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち演出実行手段としての演出装置を副CPU51が制御することにより、演出実行手段を制御する演出制御手段としての機能が実現される。このように、第2制御部は、演出制御手段としての機能を有する。副基板50には、演出アクチュエータEAが接続されている。副CPU51は、駆動回路を介して、演出アクチュエータEAの動作を制御可能となっている。副基板50には、原位置センサGSが接続されている。副CPU51は、ポートを介して、原位置センサGSが出力する検知信号を入力可能に構成されている。
【0064】
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を各基板40,50及び発射装置70へ供給すべき電源電圧に変換する。電源ユニット60は、電源供給線を介して各基板40,50及び発射装置70へ電力を供給する。電源ユニット60は、電源スイッチ61を有している。電源スイッチ61をオフ状態からオン状態へ切り替える操作が行われると、各基板40,50及び発射装置70への電力供給が開始される。一方、電源スイッチ61をオン状態からオフ状態へ切り替える操作が行われると、各基板40,50及び発射装置70への電力供給が遮断される。電力供給が遮断されることは、電力供給が停止されることに相当する。
【0065】
電源ユニット60は、バックアップ電源62を備える。バックアップ電源62は、電力供給が遮断された後にも、主RWM43に対して電力を供給する。主RWM43は、バックアップ電源62から電力供給が行われることにより、電力供給が遮断された時における主RWM43の記憶内容を電力供給が遮断された後も保持可能である。本実施形態では、主RWM43が、電力供給が遮断された後も記憶情報を記憶保持可能な記憶手段としての機能を実現する。例えば、主RWM43は、電力供給が遮断されている状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリとし、電力供給が遮断された後にも記憶している情報を保持可能に構成してもよい。
【0066】
そして、遊技機10は、バックアップ機能を備えている。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が遮断された場合でも遊技制御に関する各種の情報を内部的に保持(バックアップ)し、電力供給が開始されたときに、保持している各種の情報に基づいて遊技制御を復帰する機能である。本実施形態では、主基板40がバックアップ機能を有している。例えば、副基板50は、バックアップ機能を有してもよい。主RWM43は、各種の情報を記憶することが可能であって、記憶している情報のうち少なくとも一部の情報を電力供給が遮断された後も保持可能に構成された記憶手段の一例となる。
【0067】
次に、発射装置70について説明する。
発射装置70は、前述したように、球送り機構71を備えている。発射装置70は、前述したように、発射機構72を備えている。発射装置70は、発射駆動回路73を備えている。発射装置70には、タッチセンサTSが接続されている。発射駆動回路73は、タッチセンサTSが出力する検知信号を入力可能に構成されている。発射装置70には、ハンドルボリュームHBが接続されている。発射駆動回路73は、ハンドルボリュームHBによって検知される発射ハンドル16の操作量を特定可能な信号を入力可能に構成されている。本実施形態におけるハンドルボリュームHBは、可変抵抗である。そして、発射ハンドル16の操作量を特定可能な信号は、発射駆動回路73への電圧値となる。
【0068】
ここで、主CPU41が主制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。主CPU41は、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理などを実行する。
【0069】
まず、主CPU41が行う特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主CPU41は、第1特別図柄入力処理を行う。主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終えると、第2特別図柄入力処理を行う。主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終えると、特別図柄入力処理を終了する。
【0070】
第1特別図柄入力処理において主CPU41は、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したかに基づいて、第1始動口26へ遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第1特別保留数に1加算して更新する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、出力バッファに格納された制御情報(コマンド)は、次回以降のタイマ割り込み処理において副基板50へ出力される。
【0071】
また、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。このとき、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行を保留する。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。なお、例えば、乱数は、大当り抽選に用いる当り抽選乱数、特別図柄の決定に用いる図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、演出抽選に用いる演出抽選乱数などである。当り抽選乱数は、小当り抽選に用いられる場合もある。その後、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。
【0072】
第2特別図柄入力処理において主CPU41は、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したかに基づいて、第2始動口27へ遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第2特別保留数に1加算して更新する。主CPU41は、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させ、特別図柄入力処理を終了する。このとき、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行を保留する。その後、主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終了する。
【0073】
第1保留判定の判定結果が肯定となってから第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶するまでの一連の制御は、第1特別ゲームの実行を保留する制御に相当し、変動ゲームの実行を保留する保留制御に相当する。主CPU41は、第1始動口26への遊技球の入球を契機として、第1特別ゲームの実行を保留する制御を実行可能である。同様に、第2保留判定の判定結果が肯定となってから第2特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶するまでの一連の制御は、第2特別ゲームの実行を保留する制御に相当し、変動ゲームの実行を保留する保留制御に相当する。主CPU41は、第2始動口27への遊技球の入球を契機として、第2特別ゲームの実行を保留する制御を実行可能である。本実施形態では、第1特別ゲームの実行を保留する制御及び第2特別ゲームの実行を保留する制御のうち少なくとも一方を主CPU41が実行することによって、変動ゲームの実行を保留する保留制御を実行可能な保留制御手段としての機能が実現される。
【0074】
次に、主CPU41が行う特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において主CPU41は、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)中ではなく、且つ、特別ゲームの実行中でもないかを判定する。当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、当り遊技中ではなく、且つ、特別ゲームの実行中でもない場合、主CPU41は、第2特別保留数が1以上であるかを判定する第2保留判定を行う。第2保留判定において第2特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU41は、第2特別ゲームの実行に係る第2特別図柄開始処理を行う。主CPU41は、第2特別図柄開始処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。第2保留判定において第2特別保留数が1以上でないと判定する場合、主CPU41は、第1特別保留数が1以上であるかを判定する第1保留判定を行う。第1保留判定において第1特別保留数が1以上でないと判定する場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。第1保留判定において第1特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU41は、第1特別ゲームの実行に係る第1特別図柄開始処理を行う。主CPU41は、第1特別図柄開始処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。因みに、第2保留判定において第2特別保留数が1以上でないと判定し、且つ、第1保留判定において第1特別保留数が1以上でないと判定した場合、主CPU41は、待機状態であることを特定可能な制御情報(以下、待機コマンドとする)を出力バッファに格納する。
【0075】
ここで、第1特別図柄開始処理について説明する。
第1特別図柄開始処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。そして、主CPU41は、大当り抽選処理を行う。
【0076】
大当り抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている大当り判定値と、に基づき大当り抽選を行う。このとき、主CPU41は、確変状態であれば共通大当り判定値及び高確大当り判定値を用いて大当り抽選を行う一方、非確変状態であれば共通大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。主CPU41は、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致するかを判定し、大当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致する場合に大当り抽選に当選したものとし、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致しない場合に大当り抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を行う。一方、大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を行う。
【0077】
第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な図柄乱数の値に基づき、大当り図柄を決定する。本実施形態において主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、第1大当り図柄又は第2大当り図柄を決定する。大当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、大当り変動パターンを決定する。例えば、主CPU41は、主RWM43に記憶されている遊技状態を特定可能な情報のうち低ベース状態及び高ベース状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、ベース状態フラグと示す)を参照する。そして、例えば、主CPU41は、低ベース状態及び高ベース状態の何れであるかに応じて大当り変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、大当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)、及び、決定した変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターンコマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0078】
第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、はずれ図柄を決定する。はずれゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、はずれ変動パターンを決定する。はずれゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な演出抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている演出判定値と、に基づき演出抽選を行う。主CPU41は、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致する場合に演出抽選に当選したものとし、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致しない場合に演出抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、演出抽選に当選した場合にははずれリーチあり変動パターンを決定する一方、演出抽選に非当選した場合にははずれリーチなし変動パターンを決定する。例えば、主CPU41は、ベース状態フラグを参照し、低ベース状態及び高ベース状態の何れであるかに応じてはずれ変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、はずれゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0079】
次に、第2特別図柄開始処理について説明する。
第2特別図柄開始処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。そして、主CPU41は、大当り抽選処理を行う。
【0080】
第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において、主CPU41は、第1特別図柄開始処理における大当り抽選処理と同様の制御を行う。第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を行う。一方、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、小当り抽選処理を行う。
【0081】
小当り抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値(大当り抽選処理にて用いた当り抽選乱数の値)と、主ROM42に記憶されている小当り判定値と、に基づき小当り抽選を行う。主CPU41は、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致するかを判定し、小当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致する場合に小当り抽選に当選したものとし、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致しない場合に小当り抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。そして、小当り抽選に当選した場合、主CPU41は、小当り抽選処理を終了し、小当りゲーム処理を行う。一方、小当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、小当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を行う。
【0082】
第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理と同様の制御を行う。第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、大当りゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0083】
第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理において主CPU41は、小当り図柄を決定する。小当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、小当り変動パターンを決定する。例えば、主CPU41は、ベース状態フラグを参照し、低ベース状態及び高ベース状態の何れであるかに応じて小当り変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、小当りゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0084】
第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理と同様の制御を行う。第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、はずれゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。以下の説明では、第1特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第1変動パターンコマンド、第2特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第2変動パターンコマンドとそれぞれ示す場合がある。
【0085】
以上のように、遊技機10では、特別ゲームを実行するにあたって大当り抽選が行われる場合がある。本実施形態では、大当り抽選処理を主CPU41が実行することにより、大当りの当選を決める大当り抽選を行う大当り抽選手段としての機能が実現される。遊技機10では、特別ゲームを実行するにあたって小当り抽選が行われる場合がある。本実施形態では、小当り抽選処理を主CPU41が実行することにより、小当りの当選を決める小当り抽選を行う小当り抽選手段としての機能が実現される。このように、本実施形態では、主CPU41により、当り抽選を行う当り抽選手段としての機能が実現される。
【0086】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、第1特別ゲームが実行されているとき、第1特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第1特別図柄表示部22aを構成する発光体が点灯するように制御する。同様に、主CPU41は、第2特別ゲームが実行されているとき、第2特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第2特別図柄表示部22bを構成する発光体が点灯するように制御する。また、主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。
【0087】
そして、主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。例えば、第1特別図柄表示部22aに特別図柄が確定停止表示される場合、第1特別図柄表示部22aを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が発光する。同様に、例えば、第2特別図柄表示部22bに特別図柄が確定停止表示される場合、第2特別図柄表示部22bを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が発光する。主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、ゲーム終了コマンドを出力バッファに格納する。本実施形態では、主CPU41によって特別ゲームを実行させる制御が行われることにより、変動ゲームを実行させる変動ゲーム制御手段としての機能が実現される。
【0088】
次に、主CPU41が行う大当り処理について説明する。
主CPU41は、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後、大当り処理を行い、特定した大当り遊技を付与する。具体的に、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後であって、変動間インターバルが経過した後、大当り処理を行う。主CPU41は、大当り処理を行うことにより、大当り遊技を付与する。このように、遊技機10は、大当り抽選において大当りに当選した場合、当該大当りに当選した特別ゲームが終了した後に大当り遊技を付与することが可能である。つまり、遊技機10は、大当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるように構成されている。
【0089】
大当り処理において主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。オープニング時間が経過することは、オープニング期間が終了することに相当する。また、主CPU41は、第1大入賞口29が開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU41は、ラウンド遊技を開始させた後、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立すると、第1大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU41は、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。最終回のラウンド遊技が終了することは、全てのラウンド遊技が終了することに相当する。主CPU41は、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。主CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り処理を終了する。エンディング時間が経過することは、エンディング期間が終了することに相当する。また、主CPU41は、大当り遊技が付与されているとき、右打ち報知ランプ22gが点灯するように制御する。
【0090】
次に、主CPU41が行う小当り処理について説明する。
主CPU41は、小当りの特別ゲームの終了後、小当り処理を行い、小当り遊技を付与する。具体的に、主CPU41は、小当りの特別ゲームの終了後であって、変動間インターバルが経過した後、小当り処理を行う。主CPU41は、小当り処理を行うことにより、小当り遊技を付与する。このように、遊技機10は、小当り抽選において小当りに当選した場合、当該小当りに当選した特別ゲームが終了した後に小当り遊技を付与することが可能である。つまり、遊技機10は、小当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に小当り遊技が付与されるように構成されている。
【0091】
小当り処理を行う場合、主CPU41は、小当り遊技が付与されることを示す制御情報(以下、小当り付与コマンドと示す)を出力バッファに格納する。小当り処理において、主CPU41は、0.6秒を上限として第2大入賞口31が開放した後、第2大入賞口31が0.5秒閉鎖し、その後、1.2秒を上限として第2大入賞口31が開放するように第3アクチュエータA3を制御する。小当り遊技の付与を開始した後、主CPU41は、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立したことを契機に、第2大入賞口31が閉鎖されるように第3アクチュエータA3を制御し、小当り処理を終了する。主CPU41は、小当り遊技が付与されているとき、右打ち報知ランプ22gが点灯するように制御する。小当り処理を終了する場合、主CPU41は、小当り遊技が終了されたことを示す制御情報(以下、小当り終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0092】
本実施形態では、主CPU41が大当り処理を行うことにより、大当り遊技を付与する大当り付与手段としての機能が実現される。本実施形態では、主CPU41が小当り処理を行うことにより、小当り遊技を付与する小当り付与手段としての機能が実現される。このように、本実施形態では、主CPU41により、当り遊技を付与する当り付与手段としての機能が実現される。即ち、第1制御部は、当り付与手段としての機能を有する。
【0093】
次に、主CPU41が行う遊技状態処理について説明する。本実施形態では、主CPU41が遊技状態処理を行うことにより、遊技状態を制御する遊技状態制御手段としての機能が実現される。
【0094】
主CPU41は、非確変状態に制御する場合、非確変状態に制御することを特定可能な値を、確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、非確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、低確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。同様に、主CPU41は、確変状態に制御する場合、確変状態に制御することを特定可能な値を、確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、高確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。例えば、第1大当り遊技の終了後、主CPU41は、確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。一方、第2大当り遊技の終了後、主CPU41は、非確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。
【0095】
主CPU41は、低ベース状態に制御する場合、低ベース状態に制御することを特定可能な値を、主RWM43に記憶されているベース状態フラグに設定する。また、主CPU41は、低ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、低ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。因みに、主CPU41は、大当り遊技が付与された場合、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、低ベース状態コマンドを出力バッファに格納する。
【0096】
主CPU41は、高ベース状態に制御する場合、大当り遊技終了後において高ベース状態に制御することを特定可能な値を、ベース状態フラグに設定する。また、主CPU41は、高ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、高ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。更に、主CPU41は、大当り遊技終了後に高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、回数情報と示す)を更新する。このとき、主CPU41は、第1大当り遊技終了後、次に大当り遊技が付与されるまで高ベース状態に制御することを特定可能な回数情報に更新する。一方、主CPU41は、第2大当り遊技終了後、100回を特定可能な回数情報に更新する。第2大当り遊技の終了後、主CPU41は、特別ゲームが終了する毎に回数情報から特定可能な回数から1減算し、回数情報を更新する。そして、1減算後の回数情報から特定可能な回数が0に達した場合、主CPU41は、低ベース状態に制御する。因みに、大当り遊技が付与された場合、主CPU41は、回数情報から特定可能な回数を0回に更新し、初期化する。主CPU41は、回数情報を更新した場合、更新後の回数情報から特定可能な回数を特定可能な制御情報(以下、回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0097】
遊技機10では、ベース状態フラグに低ベース状態に制御することを特定可能な値を設定し、確率状態フラグに低確率状態に制御することを特定可能な値を設定することによって通常状態に制御される。つまり、主CPU41は、ベース状態フラグに低ベース状態に制御することを特定可能な値を設定し、確率状態フラグに低確率状態に制御することを特定可能な値を設定することで、通常状態に制御することが可能である。このように、主CPU41は、通常状態を含む遊技状態を制御することが可能である。因みに、主CPU41は、大当り遊技が付与された場合、非確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、低確率状態コマンドを出力バッファに格納するとともに、低ベース状態コマンドを出力バッファに格納する。
【0098】
次に、主CPU41が行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において主CPU41は、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したかに基づいて、遊技球がゲート33を通過したかを判定する。遊技球がゲート33を通過していない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート33を通過した場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が上限数未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満でない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1加算して更新する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な制御情報(以下、普通保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、普通当り抽選乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。この場合、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報であること及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。
【0099】
次に、主CPU41が行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において主CPU41は、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主CPU41は、普通当り遊技中ではなく、且つ、普通ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は、普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上でない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1減算して更新する。更に、主CPU41は、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。
【0100】
次に、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。続いて、主CPU41は、読み出した普通ゲーム用の乱数情報と、主ROM42に記憶されている普通当り判定値と、に基づき普通当りに当選とするかを判定する。この処理は、普通当りか否かの普通当り抽選(普通当り判定)に相当する。例えば、主CPU41は、高ベース状態である場合、高ベース状態であるときの当選確率で普通当り抽選を行う。主CPU41は、低ベース状態である場合、低ベース状態であるときの当選確率で普通当り抽選を行う。普通当りに当選とする場合、主CPU41は、普通ゲームで導出させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。普通当りに非当選とする場合、主CPU41は、普通ゲームで導出させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。例えば、主CPU41は、低ベース状態及び高ベース状態の何れであるかに応じて、普通ゲームの変動時間を決定する。その後、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。
【0101】
そして、主CPU41は、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、普通ゲームの実行を開始させることに伴って、普通ゲームの実行が開始されることを特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
【0102】
次に、主CPU41が行う普通当り処理について説明する。
普通当りの普通ゲームの終了後、主CPU41は、普通当り処理を行う。普通当り処理において主CPU41は、開放延長状態及び非開放延長状態の何れであるかに応じて、普通当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主CPU41は、普通当り処理を行うことにより、普通当りが付与される。例えば、普通当り処理において主CPU41は、高ベース状態である場合、高ベース状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。主CPU41は、低ベース状態である場合、低ベース状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。本実施形態において、高ベース状態であるときの開放態様は、低ベース状態であるときの開放態様に比して、1回の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数が多く、且つ、第2始動口27が開放される合計時間が長い。このため、高ベース状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合には、低ベース状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合に比して、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易である。即ち、本実施形態において、高ベース状態であるときは、低ベース状態であるときに比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。
【0103】
次に、主CPU41が行う賞球処理について説明する。
第1始動センサSE1からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての3球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第1始動口26へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。第2始動センサSE2からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての1球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第2始動口27へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。主CPU41は、始動口26,27へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。
【0104】
第1カウントセンサSE3からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての10球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第1大入賞口29へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。第2カウントセンサSE4からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての10球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第2大入賞口31へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。主CPU41は、大入賞口29,31へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。
【0105】
第1一般センサSE6からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての8球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第1一般入賞口34へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。第2一般センサSE7からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての8球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第2一般入賞口35へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。主CPU41は、一般入賞口34,35へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。
【0106】
このように、主CPU41は、遊技球が入球した入賞口に対応付けられた数の遊技球が賞球として払い出されるように制御する。本実施形態では、主CPU41が賞球処理を行い、賞球としての遊技球が払い出されるように制御することによって、賞球が付与される。本実施形態では、賞球としての遊技球が払い出されるように主CPU41が制御することにより、賞球の払い出しに関する制御を行う賞球制御手段としての機能が実現される。
【0107】
次に、副CPU51が副制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
副CPU51は、低確率状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている副確率状態フラグに、非確変状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、高確率状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている副確率状態フラグに、確変状態であることを特定可能な値を設定する。また、副CPU51は、低ベース状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている副ベース状態フラグに、低ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、高ベース状態コマンドを入力すると、副ベース状態フラグに、高ベース状態であることを特定可能な値を設定する。その他、副CPU51は、回数コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な大当り遊技終了後に高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数を特定可能に、副RWM53に記憶されている情報(以下、副回数情報と示す)を更新する。
【0108】
副CPU51は、演出ゲームや、当該演出ゲームに付随する演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU51は、変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。また、副CPU51は、演出ゲームに付随する演出を実行させる場合、各種の演出装置17,18,25に限らず、可動体24を動作させるように演出アクチュエータEAを制御可能であってもよい。
【0109】
演出ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副CPU51は、変動パターンコマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に導出させる演出図柄による図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、図柄コマンドから大当り図柄を特定可能な場合、大当りの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、図柄コマンドから小当り図柄を特定可能な場合、小当りの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能な場合、はずれの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、リーチ演出を実行する場合、リーチを含むはずれの演出図柄組み合わせを決定する。
【0110】
演出ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副CPU51は、変動パターンコマンドの入力を契機に、演出図柄を変動表示させ、演出ゲームが開始されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、変動パターンコマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、各種の演出が実行されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU51は、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副CPU51は、ゲーム終了コマンドの入力を契機に、演出図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副CPU51は、ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に演出図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。この場合、ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
【0111】
副CPU51は、大当り遊技が付与されているとき、大当り遊技中演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU51は、小当り遊技が付与されているとき、小当り遊技中演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。小当り遊技中演出は、演出図柄による小当り図柄を演出表示装置25に表示させ続ける内容となっており、小当りの特別ゲームの終了時における演出表示装置25の表示内容と小当り遊技中における演出表示装置25の表示内容が同一となる。したがって、小当り遊技中演出が実行されたとしても、演出表示装置25の表示内容からは小当り遊技が付与されたことを特定し難くなっている。しかし、小当り遊技中演出は、小当り遊技が付与されていることを特定可能な演出であってもよい。
【0112】
本実施形態では、装飾発光手段としての装飾ランプ17を副CPU51が制御することにより、装飾発光手段を制御する装飾発光制御手段としての機能が実現される。このように、第2制御部は、装飾発光制御手段としての機能を有する。本実施形態では、音出力手段としてのスピーカ18を副CPU51が制御することにより、音出力手段を制御する音出力制御手段としての機能が実現される。このように、第2制御部は、音出力制御手段としての機能を有する。本実施形態では、表示手段としての演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、表示手段を制御する表示制御手段としての機能が実現される。このように、第2制御部は、表示制御手段としての機能を有する。
【0113】
遊技機10では、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御される場合がある。即ち、本実施形態は、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能である。遊技機10では、進行不能状態に係る制御として、最大差数情報処理と、進行不能処理と、が行われる。
【0114】
まず、最大差数情報処理について説明する。最大差数情報処理は、最大差数を計数する処理に相当する。最大差数を特定可能な情報(以下、最大差数情報と示す)は、主RWM43に記憶される。最大差数情報処理において主CPU41は、最大差数情報を更新し、最大差数を計数する。本実施形態では、最大差数情報から特定可能な値、つまり、最大差数が、特定値に相当する。
【0115】
最大差数情報処理において、主CPU41は、賞球としての遊技球が払い出されるように制御した場合、払い出した遊技球の個数を最大差数情報から特定可能な値に加算し、最大差数情報を更新する。また、主CPU41は、アウトセンサSE8からの検知信号を入力した場合、最大差数情報から特定可能な値から1減算し、最大差数情報を更新する。但し、減算前の最大差数情報から特定可能な値が0である場合、主CPU41は、最大差数情報を更新しない。また、主CPU41は、最大差数情報を更新した場合、更新後の最大差数を特定可能な制御情報(以下、最大差数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。以上のように、最大差数は、電力供給が開始されてから付与された賞球の数と、電力供給が開始されてからのアウト球(有効球)の数と、に基づいて計数される。このように、最大差数は、遊技の進行に伴って変化し得る。即ち、特定値は、遊技の進行に伴って変化可能な値である。つまり、最大差数情報は、遊技の進行に伴って変化可能である。最大差数は、遊技が進行することで変化可能な値ともいえる。
【0116】
次に、
図6に基づき、進行不能処理について説明する。
進行不能処理において主CPU41は、主RWM43に進行不能予定情報が記憶されているかを判定する(ステップS101)。詳細については後述するが、進行不能予定情報は、進行不能状態となることが決定されている一方で、大当り遊技又は小当り遊技の付与中であることから進行不能状態に制御されていない状況下において主RWM43に記憶される情報に相当する。
【0117】
進行不能予定情報が記憶されている場合(ステップS101;YES)、主CPU41は、大当り遊技が付与されているときかを判定する(ステップS102)。大当り遊技が付与されているときである場合(ステップS102;YES)、主CPU41は、進行不能処理を終了する。一方、大当り遊技が付与されているときでない場合(ステップS102;NO)、主CPU41は、小当り遊技が付与されているときかを判定する(ステップS103)。小当り遊技が付与されているときである場合(ステップS103;YES)、主CPU41は、進行不能処理を終了する。一方、小当り遊技が付与されているときでない場合(ステップS103;NO)、主CPU41は、情報表示パネル22を消灯させる(ステップS104)。ステップS104において主CPU41は、第1特別図柄表示部22aを消灯させる。ステップS104において主CPU41は、第2特別図柄表示部22bを消灯させる。ステップS104において主CPU41は、第1特別保留表示部22cを消灯させる。ステップS104において主CPU41は、第2特別保留表示部22dを消灯させる。ステップS104において主CPU41は、普通図柄表示部22eを消灯させる。ステップS104において主CPU41は、普通保留表示部22fを消灯させる。ステップS104において主CPU41は、右打ち報知ランプ22gを消灯させる。
【0118】
続いて、主CPU41は、進行不能コマンドを出力バッファに格納し、副基板50へ出力する(ステップS105)。更に、主CPU41は、ステップS105において、進行不能状態に制御したことを特定可能な情報(以下、不能済情報と示す)を主RWM43に記憶する。ステップS105において、主CPU41は、停止信号を発射装置70へ出力する。その後、主CPU41は、ループ処理を行う。この結果、電力供給が遮断されるまでの間、主CPU41は、ループ処理を行うこととなる。ループ処理が行われている状態は、遊技を進行することが不能な進行不能状態となる。例えば、ループ処理が行われている状態では、特別図柄入力処理が行われないため、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても特別ゲームの実行が保留されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、特別図柄開始処理が行われないため、特別ゲームが実行されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、賞球処理が行われないため、始動口26,27、大入賞口29,31及び一般入賞口34,35の何れに遊技球が入球したとしても賞球が付与されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、大当り処理が行われないため、大当り遊技の付与が開始されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、小当り処理が行われないため、小当り遊技の付与が開始されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、普通ゲームに係る処理が行われない。このため、例えば、ループ処理が行われている状態では、普通ゲームの実行が保留されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、普通ゲームが実行されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、普通当り遊技が付与されない。
【0119】
一方、進行不能予定情報が記憶されていない場合(ステップS101;NO)、主CPU41は、最大差数が規定値に達しているかを判定する(ステップS106)。遊技機10では、規定値を「99000」としている。このため、ステップS106において主CPU41は、主RWM43の最大差数情報から特定可能な最大差数が、99000に達したかを判定する。そして、最大差数が規定値に達していない場合(ステップS106;NO)、主CPU41は、進行不能処理を終了する。
【0120】
最大差数が規定値に達している場合(ステップS106;YES)、主CPU41は、大当り遊技が付与されているときかを判定する(ステップS107)。大当り遊技が付与されているときである場合(ステップS107;YES)、主CPU41は、ステップS109の処理へと進む。一方、大当り遊技が付与されているときでない場合(ステップS107;NO)、主CPU41は、小当り遊技が付与されているときかを判定する(ステップS108)。小当り遊技が付与されているときである場合(ステップS108;YES)、主CPU41は、ステップS109の処理へと進む。また、小当り遊技が付与されているときでない場合(ステップS108;NO)、主CPU41は、ステップS111の処理へと進む。
【0121】
ステップS109において、主CPU41は、進行不能予定情報を主RWM43に記憶する。続いて、主CPU41は、進行不能予定コマンドを出力バッファに格納し、副基板50へ出力する(ステップS110)。その後、主CPU41は、進行不能処理を終了する。
【0122】
また、ステップS111において、主CPU41は、情報表示パネル22を消灯させる。ステップS111において主CPU41は、第1特別図柄表示部22aを消灯させる。ステップS111において主CPU41は、第2特別図柄表示部22bを消灯させる。ステップS111において主CPU41は、第1特別保留表示部22cを消灯させる。ステップS111において主CPU41は、第2特別保留表示部22dを消灯させる。ステップS111において主CPU41は、普通図柄表示部22eを消灯させる。ステップS111において主CPU41は、普通保留表示部22fを消灯させる。ステップS111において主CPU41は、右打ち報知ランプ22gを消灯させる。続いて、主CPU41は、進行不能コマンドを出力バッファに格納し、副基板50へ出力する(ステップS112)。更に、主CPU41は、ステップS112において、不能済情報を主RWM43に記憶する。ステップS112において、主CPU41は、停止信号を発射装置70へ出力する。その後、主CPU41は、ループ処理を行う。この結果、ステップS105の処理が行われた後と同様、電力供給が遮断されるまでの間、主CPU41は、ループ処理を行うこととなる。ループ処理が行われている状態は、遊技を進行することが不能な進行不能状態となる。例えば、ループ処理が行われている状態では、特別図柄入力処理が行われないため、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても特別ゲームの実行が保留されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、特別図柄開始処理が行われないため、特別ゲームが実行されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、賞球処理が行われないため、始動口26,27、大入賞口29,31及び一般入賞口34,35の何れに遊技球が入球したとしても賞球が付与されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、大当り処理が行われないため、大当り遊技の付与が開始されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、小当り処理が行われないため、小当り遊技の付与が開始されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、普通ゲームに係る処理が行われない。このため、例えば、ループ処理が行われている状態では、普通ゲームの実行が保留されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、普通ゲームが実行されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、普通当り遊技が付与されない。
【0123】
以上のように、遊技機10では、最大差数が規定値に達した場合、進行不能状態に制御されることとなる。本実施形態では、最大差数が規定値に達することによって、特定条件が成立する。即ち、本実施形態における特定条件は、特定値としての最大差数が所定値としての規定値に達することによって成立する。そして、遊技機10では、特定条件が成立したことを契機として進行不能状態に制御される。具体的に、遊技機10では、特定条件が成立したことを契機として、主CPU41によってループ処理が行われることにより、進行不能状態に制御される。本実施形態では、主CPU41がループ処理を行うことによって、進行不能状態に制御する不能制御手段としての機能が実現される。このように、第1制御部は、特定条件が成立したことを契機として進行不能状態に制御する不能制御手段としての機能を有する。
【0124】
なお、遊技機10では、例えば、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、進行不能予定情報が主RWM43に記憶される一方、大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されない。そして、遊技機10では、例えば、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、大当り遊技の終了後、進行不能状態に制御される。つまり、遊技機10では、例えば、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、当該大当り遊技の終了を待ってから、進行不能状態に制御される。同様に、遊技機10では、例えば、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、進行不能予定情報が主RWM43に記憶される一方、小当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されない。そして、遊技機10では、例えば、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、小当り遊技の終了後、進行不能状態に制御される。つまり、遊技機10では、例えば、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、当該小当り遊技の終了を待ってから、進行不能状態に制御される。つまり、遊技機10では、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立した場合、当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されない。そして、遊技機10では、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立した場合、当り遊技の終了後、進行不能状態に制御される。このように、本実施形態は、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立した場合、当該当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されるように構成されている。
【0125】
一方、遊技機10では、例えば、特別ゲームが実行されているときに最大差数が規定値に達した場合、当該特別ゲームの実行中であったとしても、進行不能状態に制御される。このとき、特別ゲームの実行は、中止される。このように、遊技機10において、特別ゲームが実行されているときに最大差数が規定値に達した場合には、当該特別ゲームの終了を待たずに、進行不能状態に制御される。即ち、本実施形態において、変動ゲームの実行中に特定条件が成立した場合には、当該変動ゲームの終了を待たずに、進行不能状態に制御される。つまり、遊技機10において、特別ゲームが実行されているときに最大差数が規定値に達した場合には、当該特別ゲームの終了前に、進行不能状態に制御される。
【0126】
遊技機10では、第1特別ゲームの実行中にステップS111の処理が主CPU41によって実行された場合には、第1特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第1特別図柄表示部22aを構成する発光体が点灯している状況から、第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。例えば、第1特別図柄表示部22aに特別図柄が確定停止表示されているときにステップS111の処理が実行された場合には、第1特別図柄表示部22aを構成する発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯している状況から、第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。なお、ステップS111の処理に限らず、ステップS104の処理が主CPU41によって実行された場合であっても、第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。しかし、遊技機10において、第1特別ゲームの実行中には、ステップS104の処理は行われない。
【0127】
同様に、例えば、第2特別ゲームの実行中にステップS111の処理が主CPU41によって実行された場合には、第2特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第2特別図柄表示部22bを構成する発光体が点灯している状況から、第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。例えば、第2特別図柄表示部22bに特別図柄が確定停止表示されているときにステップS111の処理が実行された場合には、第2特別図柄表示部22bを構成する発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯している状況から、第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。なお、ステップS111の処理に限らず、ステップS104の処理が主CPU41によって実行された場合であっても、第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。しかし、遊技機10において、第2特別ゲームの実行中には、ステップS104の処理は行われない。
【0128】
ステップS111において主CPU41は、第1特別図柄表示部22aを消灯させる。このとき、第1特別ゲームの実行中である場合には、第1特別図柄表示部22aが消灯することによって、実行中の第1特別ゲームが強制的に終了する。同様に、ステップS111において主CPU41は、第2特別図柄表示部22bを消灯させる。このとき、第2特別ゲームの実行中である場合には、第2特別図柄表示部22bが消灯することによって、実行中の第2特別ゲームが強制的に終了する。このように、遊技機10では、特別ゲームの実行中においてステップS111の処理が実行されると、特別図柄表示部22a,22bが消灯することによって、実行中の特別ゲームが強制的に終了する。
【0129】
このように、遊技機10では、特別ゲームが実行されているときに最大差数が規定値に達した場合には、特別図柄表示部22a,22bを構成する発光体が消灯されることにより、実行中の特別ゲームが強制的に終了する。即ち、遊技機10では、特別ゲームが実行されているときに最大差数が規定値に達した場合には、実行中の特別ゲームが中止される。特に、特別ゲームの実行が中止されるにあたっては、特別図柄が確定停止表示されることなく、特別ゲームの実行が中止される。例えば、遊技機10では、実行中の特別ゲームが大当り抽選において大当りに当選したことに基づいて実行されている特別ゲームであったとしても、最大差数が規定値に達すれば、進行不能状態に制御され、大当りの特別ゲームが中止され、大当り遊技が付与されない。同様に、例えば、遊技機10では、実行中の特別ゲームが小当り抽選において小当りに当選したことに基づいて実行されている特別ゲームであったとしても、最大差数が規定値に達すれば、進行不能状態に制御され、小当りの特別ゲームが中止され、小当り遊技が付与されない。
【0130】
第1特別図柄表示部22aに特別図柄が確定停止表示されているときにステップS104又はステップS111の処理が実行された場合には、第1特別図柄表示部22aを構成する発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯している状況から、第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。同様に、第2特別図柄表示部22bに特別図柄が確定停止表示されているときにステップS104又はステップS111の処理が実行された場合には、第2特別図柄表示部22bを構成する発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯している状況から、第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。
【0131】
このように、遊技機10では、特別ゲームが実行されているときと、特別ゲームが実行されていないときと、の何れにおいて最大差数が規定値に達したとしても、共通して、特別図柄表示部22a,22bを構成する発光体が全て消灯する。このため、進行不能状態に制御された後の特別図柄表示部22a,22bからは、進行不能状態に制御される前に特別ゲームが実行されていたかを特定することは困難である。
【0132】
遊技機10では、第1特別ゲームの実行が保留されているときにステップS104又はステップS111の処理が実行された場合には、第1特別保留数を特定可能な点灯態様で第1特別保留表示部22cを構成する発光体が点灯している状況から、第1特別保留表示部22cを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。このため、例えば、第1特別ゲームの実行が保留されているときであって、第1特別ゲームが実行されているときに最大差数が規定値に達して進行不能状態に制御された場合には、第1特別保留表示部22cを構成する発光体が消灯する。同様に、遊技機10では、第2特別ゲームの実行が保留されているときにステップS104又はステップS111の処理が実行された場合には、第2特別保留数を特定可能な点灯態様で第2特別保留表示部22dを構成する発光体が点灯している状況から、第2特別保留表示部22dを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。このため、例えば、第2特別ゲームの実行が保留されているときであって、第2特別ゲームが実行されているときに最大差数が規定値に達して進行不能状態に制御された場合には、第2特別保留表示部22dを構成する発光体が消灯する。以上のように、遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されているときであって、特別ゲームが実行されているときに最大差数が規定値に達して進行不能状態に制御された場合には、特別保留表示部22c,22dを構成する発光体が消灯する。
【0133】
遊技機10では、普通ゲームの実行中にステップS104又はステップS111の処理が実行された場合には、普通ゲームの実行中に対応する点灯態様で普通図柄表示部22eを構成する発光体が点灯している状況から、普通図柄表示部22eを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。例えば、普通図柄表示部22eに普通図柄が確定停止表示されているときにステップS104又はステップS111の処理が実行された場合には、普通図柄表示部22eを構成する発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯している状況から、普通図柄表示部22eを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。ステップS104及びステップS111において主CPU41は、普通図柄表示部22eを消灯させる。このとき、普通ゲームの実行中である場合には、普通図柄表示部22eが消灯することによって、実行中の普通ゲームが強制的に終了する。遊技機10では、普通ゲームが実行されているときと、普通ゲームが実行されていないときと、の何れにおいて最大差数が規定値に達して進行不能状態に制御されたとしても、共通して、普通図柄表示部22eを構成する発光体が全て消灯する。このため、進行不能状態に制御された後の普通図柄表示部22eからは、進行不能状態に制御される前に普通ゲームが実行されていたかを特定することは困難である。
【0134】
遊技機10では、普通ゲームの実行が保留されているときにステップS104又はステップS111の処理が実行された場合には、普通保留数を特定可能な点灯態様で普通保留表示部22fを構成する発光体が点灯している状況から、普通保留表示部22fを構成する全ての発光体が消灯する状況へ切り替わる。このため、例えば、普通ゲームの実行が保留されているときに最大差数が規定値に達して進行不能状態に制御された場合には、普通保留表示部22fを構成する発光体が消灯する。
【0135】
遊技機10では、右打ちが推奨される状況においてステップS104又はステップS111の処理が主CPU41によって実行された場合には、右打ち報知ランプ22gが点灯している状況から、右打ち報知ランプ22gが消灯する状況へ切り替わる。このため、例えば、右打ち報知ランプ22gが点灯しているときであって、特別ゲームが実行されているときにおいて最大差数が規定値に達して進行不能状態に制御された場合には、右打ち報知ランプ22gが消灯する。
【0136】
次に、発射装置70による遊技球の発射に係る制御について説明する。
遊技機10では、発射ハンドル16の操作に基づいて、遊技球の発射に係る制御に相当する発射制御を発射駆動回路73が実行する。発射駆動回路73は、発射制御において、発射される前の遊技球を発射位置W2に送る球送り制御と、発射位置W2の遊技球を槌部72aで打つ槌制御と、を実行する。このように、発射制御は、発射される前の遊技球を所定の発射位置に送る球送り制御と、発射位置の遊技球を槌で打つ槌制御と、を含んで構成されている。発射駆動回路73は、発射制御において、球送り制御を実行した後、槌制御を実行する。本実施形態では、発射駆動回路73が発射制御を実行することにより、遊技球の発射に係る発射制御を実行可能な発射制御手段としての機能が実現される。
【0137】
球送り制御において、発射駆動回路73は、球送りアクチュエータ71aを動作させる。このとき、待機位置W1に遊技球が位置していれば、当該遊技球が発射位置W2へと送られる。槌制御において、発射駆動回路73は、槌アクチュエータ72bを動作させる。具体的に、発射駆動回路73は、発射ハンドル16の操作量を特定可能な信号に応じた発射強度で遊技球が発射されるように、槌アクチュエータ72bを動作させる。このとき、発射位置W2に遊技球が位置していれば、当該遊技球が発射ハンドル16の操作量に応じた発射強度で発射される。
【0138】
但し、停止信号が発射装置70に入力される場合には、この限りでない。具体的に、停止信号を入力している場合、発射駆動回路73は、発射ハンドル16の操作量を特定可能な信号を入力しており、且つ、タッチセンサTSからの検知信号を入力している場合であっても、球送り制御を実行せず、球送りアクチュエータ71aを動作させない。同様に、停止信号を入力している場合、発射駆動回路73は、発射ハンドル16の操作量を特定可能な信号を入力しており、且つ、タッチセンサTSからの検知信号を入力している場合であっても、槌制御を実行せず、槌アクチュエータ72bを動作させない。この結果、停止信号が発射装置70に入力される場合には、発射ハンドル16を操作したとしても遊技球が発射されない。
【0139】
前述したように、停止信号は、進行不能状態に制御されているときに発射装置70へと出力される。このため、遊技機10では、進行不能状態に制御されている場合、発射制御が実行されない。具体的に、遊技機10では、進行不能状態に制御されている場合、球送り制御が実行されない。つまり、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、球送り制御が実行されない。更に、遊技機10では、進行不能状態に制御されている場合、槌制御が実行されない。つまり、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、槌制御が実行されない。以上のように、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、発射制御が実行されない。
【0140】
例えば、特別ゲームの実行中において最大差数が規定値に達して進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、発射ハンドル16を操作したとしても遊技球が発射されない。即ち、変動ゲームが実行されているときにおいて特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、発射ハンドルを操作したとしても遊技球が発射されない。
【0141】
一方、例えば、大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達したとしても、大当り遊技が付与されているときには進行不能状態に制御されないため、当該大当り遊技が付与されているときは、発射ハンドル16を操作すれば、遊技球が発射される。但し、このとき、大当り遊技の終了後は進行不能状態に制御され、当該進行不能状態では、発射ハンドル16を操作したとしても遊技球が発射されない。同様に、例えば、小当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達したとしても、小当り遊技が付与されているときには進行不能状態に制御されないため、当該小当り遊技が付与されているときは、発射ハンドル16を操作すれば、遊技球が発射される。但し、このとき、小当り遊技の終了後は進行不能状態に制御され、当該進行不能状態では、発射ハンドル16を操作したとしても遊技球が発射されない。即ち、当り遊技が付与されているときにおいて特定条件が成立したとしても、当り遊技が付与されているときには発射ハンドルを操作することで遊技球が発射される一方、当り遊技が終了した後に進行不能状態に制御されると当該進行不能状態において発射ハンドルを操作したとしても遊技球が発射されない。
【0142】
遊技機10は、進行不能状態に制御されたことを遊技者が特定可能な停止報知演出を実行可能である。停止報知演出は、進行不能状態に制御されたことを報知する演出ともいえる。停止報知演出は、進行不能状態に制御された場合、演出表示装置25において実行される。停止報知演出が実行された場合、当該停止報知演出は、少なくとも電力供給が遮断されるまでの間、演出表示装置25において継続して実行される。
【0143】
図7に示すように、遊技機10では、停止報知画像Gaが演出表示装置25に表示されることにより、停止報知演出が実行される。停止報知画像Gaは、「本日の遊技は終了しました」の文字情報を含む画像としている。このように、演出表示装置25は、停止報知演出を実行可能である。
【0144】
遊技機10は、当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを遊技者が特定可能な特別演出としての停止予告演出を実行可能である。停止予告演出は、当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを報知する演出ともいえる。停止予告演出は、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、演出表示装置25において実行される。大当り遊技が付与されているときに停止予告演出が実行された場合、当該停止予告演出は、大当り遊技が終了するまでの間、つまり、進行不能状態に制御されるまでの間、演出表示装置25において継続して実行される。同様に、停止予告演出は、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、演出表示装置25において実行される。小当り遊技が付与されているときに停止予告演出が実行された場合、当該停止予告演出は、小当り遊技が終了するまでの間、つまり、進行不能状態に制御されるまでの間、演出表示装置25において継続して実行される。
【0145】
図8に示すように、遊技機10では、停止予告画像Gbが演出表示装置25に表示されることにより、停止予告演出が実行される。停止予告画像Gbは、「当り遊技の終了後に遊技が停止します」の文字情報を含む画像としている。このように、演出表示装置25は、特別演出としての停止予告演出を実行可能である。
【0146】
停止予告演出は、大当り遊技が付与されているときに実行可能である。また、停止予告演出は、小当り遊技が付与されているときに実行可能である。このように、特別演出は、当り遊技が付与されているときに実行可能である。但し、特別ゲームの実行中に最大差数が規定値に達した場合には、当該特別ゲームの終了を待たずに進行不能状態となるため、特別ゲームの実行中に停止予告演出が実行されることはない。
【0147】
遊技機10は、最大差数が規定値に近づいていることを遊技者が特定可能な特定演出としての到達予告演出を実行可能である。到達予告演出は、最大差数が規定値に近づいていることを報知する演出ともいえる。到達予告演出は、最大差数が規定値に達するまでの残りの値が所定の予告開始値未満となった場合、演出表示装置25において実行される。つまり、到達予告演出は、最大差数が規定値に達するまでの残りの値が予告開始値を下回ると演出表示装置25において実行される。本実施形態では、予告開始値を1000としている。本実施形態において、予告開始値は、第1値に相当する。以下の説明では、最大差数が規定値に達するまでの残りの値を「残り到達差数」と示す。また、到達予告演出が実行された場合、当該到達予告演出は、最大差数が規定値に達するまでの間、演出表示装置25において継続して実行される。
【0148】
遊技機10では、到達予告演出が実行されていないときにおいて、残り到達差数が予告開始値を下回ると、演出表示装置25において到達予告演出が実行される。このように、本実施形態では、特定演出が実行されていないときにおいて特定値が所定値に達するまでの残りの値が第1値を下回ると、演出実行手段において特定演出が実行される。しかし、遊技機10では、残り到達差数が予告開始値を下回って到達予告演出の実行が開始された後、残り到達差数が予告開始値を上回ったとしても到達予告演出の実行が終了しない場合がある。具体的に、遊技機10では、残り到達差数が予告開始値である1000を下回って到達予告演出が実行された後、残り到達差数が1000以上となったとしても、残り到達差数が予告終了値に達するまでの間、演出表示装置25において継続して実行される。本実施形態では、予告終了値を2000としている。
【0149】
図9に示すように、遊技機10では、到達予告画像Gcが演出表示装置25に表示されることにより、到達予告演出が実行される。到達予告画像Gcは、「まもなく、最大差数が規定値に到達します」の文字情報を含む画像としている。例えば、到達予告画像Gcは、残り到達差数を示す情報を含む画像であってもよい。このように、演出表示装置25は、特定演出としての到達予告演出を実行可能である。
【0150】
到達予告演出は、特別ゲームが実行されているときに実行可能である。到達予告演出は、大当り遊技が付与されているときに実行可能である。到達予告演出は、小当り遊技が付与されているときに実行可能である。このように、到達予告演出は、特別ゲームが実行されているときと、大当り遊技が付与されているときと、小当り遊技が付与されているときと、の何れにおいても実行可能である。即ち、特定演出は、少なくとも当り遊技が付与されているときに実行可能である。
【0151】
遊技機10では、大当り遊技が付与されているとき、のめり込みに関する注意喚起が実行される場合がある。特に、遊技機10では、通常状態に制御されているときに大当りに当選して大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技が付与されているときにのめり込みに関する注意喚起が実行される場合がある。一方、遊技機10では、通常状態以外の遊技状態に制御されているときに大当りに当選して大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技が付与されているときにのめり込みに関する注意喚起が実行されない。その他、遊技機10では、大当り遊技が付与されていないときにのめり込みに関する注意喚起が実行される場合がある。例えば、遊技機10では、大当り遊技の終了後、のめり込みに関する注意喚起が実行される場合がある。
【0152】
図10に示すように、遊技機10では、注意喚起画像Gdが演出表示装置25に表示されることにより、のめり込みに関する注意喚起が実行される。注意喚起画像Gdは、「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです」の文字情報と、「のめり込みに注意しましょう」の文字情報と、を含む画像としている。このように、演出表示装置25は、のめり込みに関する注意喚起を実行可能である。即ち、遊技機10は、少なくとものめり込みに関する注意喚起を実行可能な演出表示装置25を備えている。
【0153】
遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、のめり込みに関する注意喚起が実行される場合がある。因みに、遊技機10では、小当り遊技が付与されているとき、のめり込みに関する注意喚起が実行されない。
【0154】
図11(a)に示すように、通常状態に制御されているときに大当りに当選して大当り遊技が付与され、当該大当り遊技におけるオープニング期間内のタイミングtA1において最大差数が規定値に達した場合、オープニング期間終了後のタイミングtA2においてのめり込みに関する注意喚起の実行が開始される。タイミングtA2は、オープニング期間の終了後であって、エンディング期間が開始される前のラウンド遊技が行われるラウンド期間内のタイミングとなる。タイミングtA2においてのめり込みに関する注意喚起が実行された場合、当該のめり込みに関する注意喚起が実行される時間は、時間Tnとなる。本実施形態において、時間Tnは、8秒としている。
【0155】
このように、通常状態であるときに大当りに当選して付与された大当り遊技のオープニング期間内で最大差数が規定値に達した場合には、オープニング期間が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。そして、大当り遊技が終了した後は、進行不能状態に制御される。以上のように、通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技のオープニング期間内で特定条件が成立した場合には、オープニング期間が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行され、進行不能状態に制御される。
【0156】
図11(b)に示すように、通常状態に制御されているときに大当りに当選して大当り遊技が付与され、当該大当り遊技においてラウンド遊技が行われている状況におけるタイミングtB1において最大差数が規定値に達した場合、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングtB2においてのめり込みに関する注意喚起の実行が開始される。タイミングtB2は、全てのラウンド遊技が終了した後であって、大当り遊技が終了する前のエンディング期間内のタイミングとなる。つまり、タイミングtB2は、ラウンド遊技が行われるラウンド期間が終了した後のタイミングとなる。タイミングtB2においてのめり込みに関する注意喚起が実行された場合、当該のめり込みに関する注意喚起が実行される時間は、時間Tnとなる。
【0157】
このように、通常状態であるときに大当りに当選して付与された大当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で最大差数が規定値に達した場合には、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。そして、大当り遊技が終了した後は、進行不能状態に制御される。遊技機10では、例えば、大当り遊技における最終回のラウンド遊技において第1ラウンド終了条件の成立契機となった遊技球の入球に伴って最大差数が規定値に達した場合には、その後に第1大入賞口29が開放されることなく、進行不能状態に制御されることとなる。以上のように、通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で特定条件が成立した場合には、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行され、進行不能状態に制御される。
【0158】
図11(c)に示すように、通常状態に制御されているときに大当りに当選して大当り遊技が付与され、当該大当り遊技におけるエンディング期間内のタイミングtC1において最大差数が規定値に達した場合、エンディング期間終了後のタイミングtC2においてのめり込みに関する注意喚起の実行が開始される。タイミングtC2は、エンディング期間の終了後であって、大当り遊技終了後におけるタイミングとなる。タイミングtC2においてのめり込みに関する注意喚起が実行された場合、当該のめり込みに関する注意喚起が実行される時間は、時間Tnとなる。
【0159】
このように、通常状態であるときに大当りに当選して付与された大当り遊技のエンディング期間内で最大差数が規定値に達した場合には、エンディング期間が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。そして、大当り遊技の終了は、進行不能状態に制御される。遊技機10では、大当り遊技におけるエンディング期間内において最大差数が規定値に達した場合には、その後に第1大入賞口29が開放されることなく、進行不能状態に制御されることとなる。以上のように、通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技のエンディング期間内で特定条件が成立した場合には、エンディング期間が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行され、進行不能状態に制御される。因みに、大当り遊技の終了後であっても、進行不能状態に制御されれば、大当り遊技が付与されているときに特別ゲームの実行が保留されていたとしても、当該特別ゲームは実行されない。したがって、遊技機10では、大当り遊技の終了後に特別ゲームが実行されない場合において、大当り遊技が終了した後のタイミングにおいて、のめり込みに関する注意喚起が実行される。
【0160】
遊技機10では、大当りに当選したときの遊技状態が通常状態であるときに限って、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、のめり込みに関する注意喚起が実行される。加えて、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。このため、遊技機10において、通常状態であるときに大当りに当選して付与された大当り遊技において最大差数が規定値に達した場合には、のめり込みに関する注意喚起が実行され、進行不能状態に制御される。即ち、本実施形態において、通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技において特定条件が成立した場合には、のめり込みに関する注意喚起が実行され、進行不能状態に制御される。
【0161】
図11(a)~
図11(c)に示すように、遊技機10では、大当り遊技が付与されている期間内におけるどのようなタイミングで最大差数が規定値に達したとしても、時間Tnにわたってのめり込みに関する注意喚起が実行される。つまり、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときの何れのタイミングにおいて最大差数が規定値に達した場合であっても、のめり込みに関する注意喚起が実行される時間は同一である。このように、本実施形態では、当り遊技が付与されているときの何れのタイミングにおいて特定条件が成立した場合であっても、のめり込みに関する注意喚起が実行される時間は同一である。
【0162】
次に、各種の演出の実行に係る制御について説明する。
副RWM53には、最大差数を特定可能な情報(以下、副用最大差数情報と示す)が記憶されている。副CPU51は、最大差数コマンドを入力した場合、副用最大差数情報を更新する。具体的に、副CPU51は、最大差数コマンドを入力した場合、当該最大差数コマンドから最大差数を特定する。そして、副CPU51は、特定した最大差数を示す副用最大差数情報に更新する。
【0163】
副CPU51は、到達予告演出を実行していないときにおいて、更新後の副用最大差数情報から特定可能な最大差数が98000を超えた場合、到達予告演出の実行が開始されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、到達予告画像Gcを演出表示装置25に表示させ、到達予告演出を実行させる。更新後の副用最大差数情報から特定可能な最大差数が98000を超えた場合とは、残り到達差数が予告開始値である1000を下回った場合に相当する。なお、副CPU51は、更新後の副用最大差数情報から特定可能な最大差数が98000以下となった場合であっても、到達予告演出の実行を終了させない。副CPU51は、到達予告演出を実行しているときにおいて、更新後の副用最大差数情報から特定可能な最大差数が97000以下となった場合、到達予告演出の実行を終了させる。その他、副CPU51は、進行不能コマンドを入力した場合、到達予告演出の実行を終了させる。因みに、副CPU51が進行不能コマンドを入力する状況には、最大差数が規定値に達した状況が含まれる。その他、副CPU51が進行不能コマンドを入力する状況には、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合であって当該大当り遊技が終了した状況が含まれる。また、副CPU51が進行不能コマンドを入力する状況には、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合であって当該小当り遊技が終了した状況が含まれる。
【0164】
副CPU51は、進行不能予定コマンドを入力した場合、停止予告演出の実行が開始されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、停止予告画像Gbを演出表示装置25に表示させ、停止予告演出を実行させる。進行不能予定コマンドを入力する状況には、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した状況が含まれる。また、進行不能予定コマンドを入力する状況には、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した状況が含まれる。副CPU51は、進行不能コマンドを入力した場合、到達予告演出の実行を終了させる。
【0165】
大当り遊技におけるオープニング期間内において進行不能予定コマンドを入力した場合、副CPU51は、オープニング期間の終了後、のめり込みに関する注意喚起が実行されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、1回目のラウンド遊技が行われているときに、のめり込みに関する注意喚起の実行を開始させる。副CPU51は、注意喚起画像Gdを演出表示装置25に表示させ、のめり込みに関する注意喚起を実行させる。また、大当り遊技におけるラウンド期間内において進行不能予定コマンドを入力した場合、副CPU51は、全てのラウンド遊技が終了した後、のめり込みに関する注意喚起が実行されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、エンディング期間内において、のめり込みに関する注意喚起の実行を開始させる。また、大当り遊技におけるエンディング期間内において進行不能予定コマンドを入力した場合、副CPU51は、エンディング期間の終了後、のめり込みに関する注意喚起が実行されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、大当り遊技が終了してから所定の待機時間が経過したタイミングにおいて、のめり込みに関する注意喚起の実行を開始させる。のめり込みに関する注意喚起を実行させた場合、副CPU51は、のめり込みに関する注意喚起が時間Tnにわたって実行されるように制御する。具体的に、進行不能予定コマンドを入力したタイミングに関係なく、副CPU51は、のめり込みに関する注意喚起が時間Tnにわたって実行されるように制御する。
【0166】
副CPU51は、進行不能コマンドを入力した場合、停止報知演出の実行が開始されるように演出表示装置25に制御する。副CPU51は、停止報知画像Gaを演出表示装置25に表示させ、停止報知演出を実行させる。
【0167】
演出図柄を表示させているときに進行不能コマンドを入力した場合、副CPU51は、表示させている演出図柄を消去する。副CPU51は、表示させている演出図柄を消去し、演出図柄の表示を終了させる。このように、遊技機10では、演出表示装置25に演出図柄が表示されているときにおいて、進行不能状態に制御された場合、演出表示装置25に表示されていた演出図柄の表示が終了する。例えば、遊技機10では、演出表示装置25に演出図柄が表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能状態に制御された場合には、演出表示装置25に表示されていた演出図柄の表示が終了する。このように、演出図柄の表示が終了されることにより、実行中の演出ゲームが強制的に終了される。
【0168】
右打ち報知演出が実行されているときに進行不能コマンドを入力した場合、副CPU51は、画像YG1及び文字情報MJ1を消去し、右打ち報知演出を終了させる。このように、遊技機10では、右打ち報知演出が実行されているときにおいて、進行不能状態に制御された場合には、右打ち報知演出が終了する。同様に、左打ち報知演出が実行されているときに進行不能コマンドを入力した場合、副CPU51は、画像YG2及び文字情報MJ2を消去し、左打ち報知演出を終了させる。このように、遊技機10では、左打ち報知演出が実行されているときにおいて、進行不能状態に制御された場合には、左打ち報知演出が終了する。
【0169】
次に、電力供給が遮断されたときに行われる制御と、電力供給が開始されたときに行われる制御と、について説明する。
まず、電力供給が遮断されたときに行われる制御について説明する。
【0170】
遊技機10への電力供給が遮断された場合、主CPU41は、主RWM43のバックアップ処理を行う。例えば、遊技機10へ供給される電力を電源ユニット60内において監視するように構成し、遊技機10へ供給される電力が低下したことを契機に、遊技機10への電力供給が遮断されたことを示す制御情報を主CPU41に対して出力してもよい。これにより、主CPU41は、遊技機10への電力供給が遮断されたことを把握することができる。
【0171】
バックアップ処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている各種情報に加えて、レジスタ及びスタックポインタなどの情報を主RWM43に記憶保持させる。これにより、主RWM43に記憶されている情報のうち少なくとも一部の情報がバックアップされる。例えば、バックアップする情報には、ベース状態フラグと、確率状態フラグと、回数情報と、が含まれる。例えば、バックアップする情報には、各種乱数の値(乱数情報)が含まれる。バックアップする情報には、最大差数情報が含まれる。例えば、バックアップする情報には、進行不能予定情報が含まれる。例えば、バックアップする情報には、不能済情報が含まれる。
【0172】
また、主CPU41は、主RWM43の記憶内容に基づいて電力供給遮断時におけるサム値を算出する。本実施形態において、電力供給遮断時におけるサム値は、記憶手段の記憶内容に基づいて算出される第1記憶情報に相当する。電力供給遮断時におけるサム値は、バックアップする情報に含まれる。このように、遊技機10では、電力供給が遮断された場合、主RWM43には、当該主RWM43の記憶内容に基づいて算出される電力供給遮断時におけるサム値が記憶される。即ち、本実施形態において、電力供給が遮断された場合、記憶手段には、当該記憶手段の記憶内容に基づいて算出される第1記憶情報が記憶される。電力供給遮断時におけるサム値を算出するにあたって用いられる主RWM43の記憶内容には、最大差数情報が含まれる。つまり、本実施形態において、第1記憶情報を算出するにあたって用いられる記憶手段の記憶内容には、特定値に関する記憶情報が含まれる。電力供給が遮断された後は、バックアップ電源62から主RWM43へ電力が供給され、電力供給が遮断されたときにおける主RWM43の記憶情報のうち一部又は全部がバックアップ情報として記憶保持されることとなる。
【0173】
次に、電力供給が開始されたときに行われる制御について説明する。
主CPU41は、電力供給の開始に伴う起動処理(ブート処理)によって起動すると、最初にメイン電源投入処理を実行する。メイン電源投入処理では、電力供給の開始時におけるクリアスイッチ45の操作状態に応じて、主RWM43の初期化(ラムクリア)の有無が制御される。主CPU41は、クリアスイッチ45がオン状態に操作されている場合、主RWM43のラムクリアを行う。ラムクリアを行う場合、主CPU41は、主RWM43に初期情報を格納することにより、記憶情報を初期化する。これにより、例えば、最大差数情報が初期化される。更に、進行不能予定情報がバックアップされていたとしても、進行不能予定情報が主RWM43の記憶内容から消去される。また、不能済情報がバックアップされていたとしても、不能済情報が主RWM43の記憶内容から消去される。その後、主CPU41は、メイン電源投入処理を終了する。ラムクリアが行われた場合には、特別ゲーム及び普通ゲームの何れも実行及び保留されておらず、大当り遊技、小当り遊技及び普通当り遊技の何れでもない状態に復帰される。ラムクリアを行った場合、主CPU41は、ラムクリアを行ったことを特定可能な制御情報(以下、初期化コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0174】
一方、主CPU41は、クリアスイッチ45がオフ状態である場合、主RWM43のラムクリアを行わず、電力供給開始時におけるサム値を算出する。本実施形態において、電力供給開始時におけるサム値は、電力供給が開始されてから記憶手段の記憶内容に基づいて算出される第2記憶情報に相当する。電力供給開始時におけるサム値を算出するにあたって用いられる主RWM43の記憶内容には、バックアップされた最大差数情報が含まれる。つまり、本実施形態において、第2記憶情報を算出するにあたって用いられる記憶手段の記憶内容には、特定値に関する情報が含まれる。このように、電力供給遮断時におけるサム値及び電力供給開始時におけるサム値を算出するにあたって用いられる主RWM43の記憶内容には、最大差数情報が含まれる。即ち、本実施形態において、第1記憶情報及び第2記憶情報を算出するにあたって用いられる記憶手段の記憶内容には、特定値に関する記憶情報が含まれる。
【0175】
電力供給開始時におけるサム値を算出した後、主CPU41は、電力供給開始時におけるサム値と、電力供給遮断時におけるサム値と、に基づきチェックサムを行う。本実施形態では、電力供給が開始されたことに伴って主CPU41がチェックサムを行うことにより、電力供給が開始されたことに伴ってチェックサムを行うことが可能なチェック手段としての機能が実現される。このように、電力供給が再開された場合、主CPU41は、電力供給開始時におけるサム値と、電力供給遮断時におけるサム値と、に基づいてチェックサムを行う。即ち、本実施形態において、電力供給が再開された場合、チェック手段は、電力供給が開始されてから記憶手段の記憶内容に基づいて算出される第2記憶情報と、電力供給が遮断されたときに算出された第1記憶情報と、に基づきチェックサムを行う。
【0176】
チェックサムを行ったときに電力供給開始時におけるサム値と電力供給遮断時におけるサム値が一致しないと判定した場合、主CPU41は、バックアップされている主RWM43の記憶内容に基づいて復帰しない。このとき、主CPU41は、電力供給が遮断されるまでの間、メイン電源投入処理を終了しない。但し、チェックサムを行った後、主CPU41は、最大差数情報に「0」を設定し、最大差数情報を初期化する。チェックサムを行ったときに電力供給開始時におけるサム値と電力供給遮断時におけるサム値が一致しないと判定した場合、主CPU41は、復帰不能であることを特定可能な制御情報(以下、復帰不能コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0177】
チェックサムを行ったときに電力供給開始時におけるサム値と電力供給遮断時におけるサム値が一致すると判定した場合、主CPU41は、バックアップされている主RWM43の記憶内容に基づいて復帰し、メイン電源投入処理を終了する。また、チェックサムを行った後、主CPU41は、最大差数情報に「0」を設定し、最大差数情報を初期化する。バックアップされている主RWM43の記憶内容に基づいて復帰した場合、主CPU41は、復帰したことを特定可能な制御情報(以下、復帰コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0178】
バックアップされている主RWM43の記憶内容に基づいて復帰するにあたって、主CPU41は、バックアップされている情報の中に進行不能予定情報が含まれている場合、進行不能予定情報が記憶されていることを特定可能な制御情報(以下、不能予定復帰コマンドと示す)を出力バッファに格納する。但し、バックアップされている主RWM43の記憶内容に基づいて復帰する場合であったとしても、主CPU41は、バックアップされている情報の中に進行不能予定情報が含まれていない場合、不能予定復帰コマンドを出力バッファに格納しない。
【0179】
バックアップされている主RWM43の記憶内容に基づいて復帰するにあたって、主CPU41は、バックアップされている情報の中に不能済情報が含まれている場合、不能済情報が記憶されていることを特定可能な制御情報(以下、不能復帰コマンドと示す)を出力バッファに格納する。但し、バックアップされている主RWM43の記憶内容に基づいて復帰する場合であったとしても、主CPU41は、バックアップされている情報の中に不能済情報が含まれていない場合、不能復帰コマンドを出力バッファに格納しない。
【0180】
ラムクリアが行われなかった場合には、バックアップされている情報に基づいて、電力供給が遮断されたときの状態に復帰される。例えば、大当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が開始されてバックアップされている情報に基づいて復帰する場合、大当り遊技が付与されている状況に復帰する。つまり、遊技機10は、大当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合には、大当り遊技が付与されている状況に復帰可能である。即ち、本実施形態は、当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合には、当り遊技が付与されている状況に復帰可能に構成されている。
【0181】
以上のように、チェックサムを行ったときに電力供給開始時におけるサム値と電力供給遮断時におけるサム値が一致するかにかかわらず、バックアップされていた最大差数情報は、チェックサムが行われた後、初期化される。つまり、本実施形態において、記憶手段において記憶保持された特定値に関する記憶情報は、チェックサムが行われた後、初期化される。一方、チェックサムを行ったときに電力供給開始時におけるサム値と電力供給遮断時におけるサム値が一致するかにかかわらず、進行不能予定情報がバックアップされていたとしても当該進行不能予定情報は、チェックサムが行われた後に初期化されず、主RWM43に記憶され続ける。同様に、チェックサムを行ったときに電力供給開始時におけるサム値と電力供給遮断時におけるサム値が一致するかにかかわらず、不能済情報がバックアップされていたとしても当該不能済情報は、チェックサムが行われた後に初期化されず、主RWM43に記憶され続ける。本実施形態では、進行不能予定情報及び不能済情報のうち少なくとも一方が、特定条件が成立したことを特定可能な成立履歴情報に相当する。そして、本実施形態では、記憶手段において記憶保持された成立履歴情報は、チェックサムが行われた後であっても初期化されない。
【0182】
遊技機10では、大当り遊技が付与されているときであって最大差数が規定値に達する前に電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合は、復帰コマンドが主基板40から副基板50へ出力される。一方、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときであって最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合は、復帰コマンドに加えて、不能予定復帰コマンドが主基板40から副基板50へ出力される。このように、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しているかによって、当該大当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に主基板40から副基板50へ出力される制御情報のうち少なくとも一部が異なる。同様に、遊技機10では、小当り遊技が付与されているときであって最大差数が規定値に達する前に電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合は、復帰コマンドが主基板40から副基板50へ出力される。一方、遊技機10では、小当り遊技が付与されているときであって最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合は、復帰コマンドに加えて、不能予定復帰コマンドが主基板40から副基板50へ出力される。このように、遊技機10では、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しているかによって、当該小当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に主基板40から副基板50へ出力される制御情報のうち少なくとも一部が異なる。本実施形態では、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立したかによって、当該当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に第1制御部から第2制御部へ出力される制御情報のうち少なくとも一部が異なる。
【0183】
以上のように、主CPU41は、図柄コマンド、変動パターンコマンド、初期化コマンド、復帰不能コマンド、復帰コマンド、不能予定復帰コマンド及び不能復帰コマンドなどの各種の制御情報を出力バッファに格納して出力する。したがって、本実施形態では、主CPU41が副CPU51へ出力する制御情報を出力することにより、第2制御部へ出力する制御情報を出力する情報出力手段としての機能が実現される。このように、本実施形態において、第1制御部は、情報出力手段としての機能を有する。
【0184】
副CPU51は、電力供給の開始に伴う起動処理(ブート処理)によって起動すると、主CPU41からの初期化コマンド、復帰不能コマンド及び復帰コマンドのうち何れかを入力するまで待機する。復帰不能コマンドを入力した場合、副CPU51は、復帰することが不能であることが報知されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。初期化コマンド又は復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、サブ電源投入処理を実行する。
【0185】
サブ電源投入処理では、初期化コマンド及び復帰コマンドのうち何れを入力したかに応じた制御が行われる。具体的に、初期化コマンドを入力した場合、副CPU51は、初期情報に基づいて復帰し、サブ電源投入処理を終了する。復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、主CPU41からの制御情報に基づいて復帰し、サブ電源投入処理を終了する。初期化コマンドが入力された場合には、演出ゲームが実行されておらず、大当り遊技中の演出及び小当り遊技中の演出の何れも実行されていない状態に復帰される。一方、復帰コマンドが入力された場合には、バックアップされている遊技情報に基づいて、電力供給が遮断されたときの状態に復帰される。
【0186】
初期化コマンドを入力した場合、副CPU51は、ラムクリアが行われたことが報知されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副CPU51は、ラムクリアが実行されたことを特定可能な音が出力されるようにスピーカ18を制御する。例えば、副CPU51は、ラムクリアが実行されたことを特定可能な画像が表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0187】
復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、バックアップされている遊技情報に基づいて復帰することが報知されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副CPU51は、バックアップされている遊技情報に基づいて復帰することを特定可能な音が出力されるようにスピーカ18を制御する。例えば、副CPU51は、バックアップされている遊技情報に基づいて復帰することを特定可能な画像が表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0188】
不能予定復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、停止予告演出の実行が開始されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、停止予告画像Gbを演出表示装置25に表示させ、停止予告演出を実行させる。
【0189】
不能復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、停止報知演出の実行が開始されるように演出表示装置25に制御する。副CPU51は、停止報知画像Gaを演出表示装置25に表示させ、停止報知演出を実行させる。
【0190】
副CPU51は、電力供給の開始に伴って、可動体24の初期動作を行う初期動作処理を行う。可動体24の初期動作は、可動体24のイニシャル動作ともいわれる。副CPU51は、初期化コマンド、復帰不能コマンド及び復帰コマンドのうち何れかを入力したことを契機に、初期動作処理を行う。本実施形態では、副CPU51が可動体24の動作を制御することにより、可動体の動作を制御する可動体制御手段としての機能を有する。このように、第2制御部は、可動体制御手段としての機能を有する。
【0191】
初期動作処理において副CPU51は、可動体24が初期動作を行うように、演出アクチュエータEAを制御する。副CPU51は、原位置センサGSからの検知信号の遷移を監視する。副CPU51は、可動体24の初期動作を開始させてから所定の動作期間が経過する時点までにおいて、原位置センサGSから検知信号を入力し続けているときに、可動体24及び演出アクチュエータEAのうち少なくとも一方に異常が発生したと判定する。副CPU51は、可動体24の初期動作を開始させてから所定の動作期間が経過する時点までにおいて、原位置センサGSからの検知信号を入力しなくなったまま当該検知信号を再び入力しなくなったときに、可動体24及び演出アクチュエータEAのうち少なくとも一方に異常が発生したと判定する。可動体24及び演出アクチュエータEAのうち少なくとも一方に異常が発生したと判定した場合、副CPU51は、演出アクチュエータEAを停止させるとともに、可動体24の動作に異常があることを特定可能な情報(以下、可動体エラー情報と示す)を副RWM53に記憶する。副RWM53に可動体エラー情報が記憶されている場合、副CPU51は、各種演出の実行時において、可動体24を動作させない。副RWM53に記憶された可動体エラー情報は、電力供給が遮断されることによって副RWM53から消去される。因みに、所定の動作期間となる時間は、可動体24の初期動作が正常に終了するのに要する時間よりも長い時間に設定されている。
【0192】
ここで、
図12(a)~
図12(c)に基づき、大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達する前に電力供給が遮断されて電力供給が再開された場合と、大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されて電力供給が再開された場合と、の一例を説明する。
【0193】
図12(a)に示すように、通常状態であるときにおいて、大当りに当選したことに基づいて特別ゲームが実行されていたとする。そして、この特別ゲームの実行中に、到達予告演出が演出表示装置25において実行されているとする。この到達予告演出の実行により、遊技者は、最大差数が規定値に近づいていることを特定することが可能である。
【0194】
そして、大当りに当選したことに基づく特別ゲームの実行が終了する後、大当り遊技が付与される。大当り遊技が付与される前から実行されていた到達予告演出は、大当り遊技の付与が開始されたとしても、演出表示装置25において継続して実行される。
【0195】
大当り遊技は、オープニング期間、ラウンド遊技が行われるラウンド期間及びエンディング期間によって構成されている。
図12(a)では、ラウンド期間におけるタイミングt11において最大差数が規定値に達したとする。大当り遊技が付与されているときのタイミングt11において最大差数が規定値に達したことによって、主RWM43には、進行不能予定情報が記憶される。
【0196】
タイミングt11において最大差数が規定値に達した場合には、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングt12において、のめり込みに関する注意喚起が実行される。このように、遊技機10では、通常状態であるときに大当りに当選して付与された大当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で最大差数が規定値に達した後において、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断されなかった場合、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。即ち、本実施形態では、通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で前記特定条件が成立した後において、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断されなかった場合には、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。因みに、本実施形態では、タイミングt12は、タイミングt11が
図11(b)に示すタイミングtB1と異なる場合であっても、
図11(b)に示すタイミングtB2と同じとなる。タイミングt12において実行が開始されたのめり込みに関する注意喚起は、時間Tnにわたって実行される。
【0197】
タイミングt11において最大差数が規定値に達すると到達予告演出の実行が終了して、演出表示装置25では、停止予告演出の実行が開始される。この停止予告演出は、エンディング期間となった後も継続して実行される。そして、エンディング期間では、のめり込みに関する注意喚起が実行されるとともに、停止予告演出が実行される。つまり、演出表示装置25では、のめり込みに関する注意喚起と並行して、停止予告演出が実行される。そして、大当り遊技が付与されているときのタイミングt11において最大差数が規定値に達したことにより、大当り遊技の終了後には、進行不能状態に制御される。また、進行不能状態に制御されることに伴って停止予告演出が終了して、演出表示装置25では、停止報知演出の実行が開始される。
【0198】
以上のように、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから大当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときは、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。また、図示していないが、遊技機10では、小当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから小当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときは、小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。本実施形態では、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立した場合において、特定条件が成立してから当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったとき、当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。
【0199】
ここで、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達するタイミングt11よりも前のタイミングtX1において電力供給が遮断された場合について説明する。なお、タイミングtX1は、ラウンド期間内であって、タイミングt11よりも前のタイミングであるものとする。遊技機10では、タイミングtX1において電力供給が遮断された場合、最大差数情報を含む電力供給遮断時におけるサム値が算出される。
【0200】
図12(b)に示すように、タイミングtX1において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、最大差数情報を含む電力供給開始時におけるサム値が算出される。その後、遊技機10では、電力供給遮断時におけるサム値及び電力供給開始時におけるサム値を用いてチェックサムが行われる。また、チェックサムが行われた後、最大差数情報が初期化され、最大差数が「0」となる。
【0201】
タイミングtX1において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、主基板40から副基板50に対して、復帰コマンドが出力される。前提の通り、タイミングtX1において電力供給が遮断されたときには最大差数が規定値に達していないため、例えば、不能予定復帰コマンドは主基板40から副基板50へ出力されない。更に、タイミングtX1において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、電力供給が遮断される際に実行されていた到達予告演出が演出表示装置25において実行されない。また、タイミングtX1において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、停止予告演出についても演出表示装置25において実行されない。
【0202】
タイミングtX1において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、副CPU51によって初期動作処理が行われ、可動体24の初期動作が行われる。また、タイミングtX1において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されない。このため、大当り遊技の終了後には、停止報知演出が実行されない。
【0203】
次に、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達するタイミングt11よりも後のタイミングtX2において電力供給が遮断された場合について説明する。なお、タイミングtX2は、ラウンド期間内であって、タイミングt11よりも後のタイミングであるものとする。遊技機10では、タイミングtX2において電力供給が遮断された場合、最大差数情報を含む電力供給遮断時におけるサム値が算出される。
【0204】
また、前述したように、大当り遊技が付与されているときのタイミングt11において最大差数が規定値に達したことによって、主RWM43には、進行不能予定情報が記憶される。そして、タイミングtX2において電力供給が遮断された場合、主RWM43には、進行不能予定情報が記憶保持される。このように、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したときであって、当該大当り遊技が終了する前に電力供給が遮断された場合、主RWM43には、進行不能予定情報が記憶保持される。因みに、図示していないが、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したときであって、当該小当り遊技が終了する前に電力供給が遮断された場合、主RWM43には、進行不能予定情報が記憶保持される。即ち、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立したときであって、当該当り遊技が終了する前に電力供給が遮断された場合、記憶手段には、特定条件が成立したことを特定可能な成立履歴情報が記憶保持される。
【0205】
図12(c)に示すように、タイミングtX2において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、最大差数情報を含む電力供給開始時におけるサム値が算出される。その後、遊技機10では、電力供給遮断時におけるサム値及び電力供給開始時におけるサム値を用いてチェックサムが行われる。また、チェックサムが行われた後、最大差数情報が初期化され、最大差数が「0」となる。
【0206】
タイミングtX2において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、主基板40から副基板50に対して、復帰コマンドが出力される。更に、前提の通り、タイミングt11において最大差数が規定値に達していることから、タイミングtX2において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、主基板40から副基板50に対して、不能予定復帰コマンドが出力される。このように、タイミングtX1において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合と、タイミングtX2において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合と、では、主基板40から副基板50へ出力される制御コマンドのうち少なくとも一部が異なる。
【0207】
タイミングtX2において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、停止予告演出が実行される。タイミングtX2において電力供給が遮断される際に実行されていた停止予告演出が、電力供給が再開された後、再び実行される。このように、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときであって停止予告演出が実行されているときに電力供給が遮断された場合、電力供給が再開された後、演出表示装置25において停止予告演出を再び実行可能である。即ち、本実施形態では、当り遊技が付与されているときであって特別演出が実行されているときに電力供給が遮断された場合、電力供給が再開された後、演出実行手段において特別演出を再び実行可能である。
【0208】
前述したように、タイミングtX1において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、停止予告演出が演出表示装置25において実行されないし、電力供給が遮断されるときに実行されていた到達予告演出についても演出表示装置25において実行されない。一方、タイミングtX2において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、停止予告演出が演出表示装置25において実行されないし、電力供給が遮断されるときに実行されていた停止予告演出が演出表示装置25において再び実行される。つまり、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達するよりも前に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されたときの演出表示装置25の表示内容は、少なくとも到達予告演出及び停止予告演出の何れもが実行されない表示内容となる。一方、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されたときの演出表示装置25の表示内容は、少なくとも停止予告演出が実行される表示内容となる。このように、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されたときの演出表示装置25の表示内容は、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達するよりも前に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されたときの演出表示装置25の表示内容と異なる。即ち、本実施形態において、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したときの表示手段の表示内容は、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立していないときに電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したときの表示手段の表示内容と異なる。
【0209】
タイミングtX2において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、副CPU51によって初期動作処理が行われ、可動体24の初期動作が行われる。前述したように、タイミングtX1において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合においても、副CPU51によって初期動作処理が行われ、可動体24の初期動作が行われる。このように、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されたときと、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達するよりも前に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されたときと、の何れにおいても、副CPU51は、可動体24の初期動作を制御する。即ち、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立していないときに電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れにおいても、可動体制御手段は、可動体の初期動作を制御する。
【0210】
タイミングtX2において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合には、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングt12において、のめり込みに関する注意喚起が実行される。このように、遊技機10では、通常状態であるときに大当りに当選して付与された大当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で最大差数が規定値に達した後において、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて大当り遊技が付与されているときに復帰した場合、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。即ち、本実施形態では、通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で前記特定条件が成立した後において、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰した場合には、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。
【0211】
前述のように、通常状態であるときに大当りに当選して付与された大当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で最大差数が規定値に達した後において、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断されなかった場合、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。つまり、遊技機10では、通常状態であるときに大当りに当選して付与された大当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で最大差数が規定値に達した後において、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断されなかった場合と、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて大当り遊技が付与されているときに復帰した場合と、の何れであっても、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。即ち、本実施形態では、通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で特定条件が成立した後において、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断されなかった場合と、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰した場合と、の何れであっても、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。因みに、本実施形態では、
図12(a)におけるタイミングt12は、
図12(c)に示すタイミングt12と同じとなる。タイミングt12において実行が開始されたのめり込みに関する注意喚起は、時間Tnにわたって実行される。
【0212】
タイミングtX2において電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合に実行された停止予告演出は、エンディング期間となった後も継続して実行される。そして、エンディング期間では、のめり込みに関する注意喚起が実行されるとともに、停止予告演出が実行される。つまり、演出表示装置25では、のめり込みに関する注意喚起と並行して、停止予告演出が実行される。そして、最大差数が規定値に達していることにより、大当り遊技の終了後には、進行不能状態に制御される。進行不能状態に制御されることに伴って停止予告演出が終了して、演出表示装置25では、停止報知演出の実行が開始される。
【0213】
このように、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから大当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したときは、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。また、図示していないが、遊技機10では、小当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから小当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰したときは、小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。本実施形態では、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立した場合において、特定条件が成立してから当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したとき、当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。
【0214】
以上のように、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから大当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときと、最大差数が規定値に達してから大当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れであっても大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。また、図示していないが、遊技機10では、小当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから小当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときと、最大差数が規定値に達してから小当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れであっても小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。本実施形態では、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立した場合において、特定条件が成立してから当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときと、特定条件が成立してから当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れであっても当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。
【0215】
次に、
図13(a)及び
図13(b)に基づき、最大差数の変化に応じた到達予告演出の実行有無の一例を説明する。
図13(a)に示すように、遊技が行われることによって最大差数は変化する。例えば、到達予告演出が実行されていないときであって、最大差数が97000よりも多く98000よりも少ないXnであるタイミングt101において、演出表示装置25では、到達予告演出が実行されない。到達予告演出が実行されていないときであって、タイミングt102において最大差数が98000に達すると、演出表示装置25では、到達予告演出の実行が開始される。その後のタイミングt103において最大差数が98000に達したとする。この場合、タイミングt103では、演出表示装置25において到達予告演出が継続して実行される。更に、その後のタイミングt104において最大差数が再びXnまで低下したとする。この場合、タイミングt104では、演出表示装置25において到達予告演出が継続して実行される。
【0216】
なお、最大差数が98000に達したときは、残り到達差数が予告開始値である1000に達したこと、つまり、残り到達差数が第1値に達したことに相当する。また、最大差数がXnであるときは、残り到達差数が1000よりも多く、且つ、2000よりも少ないときであって、以下の説明では、残り到達差数がXdであるときと示す。因みに、本実施形態において、残り到達差数がXdであるときが、残り到達差数が第2値であるときに相当する。
【0217】
その後、タイミングt105において最大差数が規定値である99000に達した場合、到達予告演出が終了する。タイミングt105において、大当り遊技が付与されているとき及び小当り遊技が付与されているときの何れかであるときには、到達予告演出が終了して、停止予告演出が演出表示装置25において実行される。つまり、当り遊技が付与されているときに特定条件が成立すると、特定演出が終了され、演出実行手段において特別演出が実行される。
【0218】
一方、タイミングt105において、大当り遊技が付与されているとき及び小当り遊技が付与されているときの何れでもないときには、到達予告演出が終了して、停止報知演出が演出表示装置25において実行される。例えば、タイミングt105において、特別ゲームが実行されているときには、到達予告演出が終了して、停止報知演出が演出表示装置25において実行される。つまり、変動ゲームが実行されているときに特定条件が成立すると、特定演出が終了され、演出実行手段において停止表示演出が実行される。
【0219】
以上のように、遊技機10では、残り到達差数が1000を下回って到達予告演出が実行された後、残り到達差数が1000よりも多いXdとなった状況では、演出表示装置25において到達予告演出が実行される。本実施形態では、「残り到達差数が1000を下回って到達予告演出が実行された後、残り到達差数が1000よりも多いXdとなった状況」が「特定値が所定値に達するまでの残りの値が第1値を下回って特定演出が実行された後、特定値が所定値に達するまでの残りの値が第1値よりも多い第2値となった第1状況」に相当する。例えば、タイミングt104は、第1状況に相当する。そして、本実施形態において、第1状況では、演出実行手段において特定演出が実行される。
【0220】
一方、遊技機10では、残り到達差数が1000を下回ることなく、残り到達差数がXdである状況では、演出表示装置25において到達予告演出が実行されない。本実施形態では、「残り到達差数が1000を下回ることなく、残り到達差数がXdである状況」が「特定値が所定値に達するまでの残りの値が第1値を下回ることなく、特定値が所定値に達するまでの残りの値が第1値よりも多い第2値である第2状況」に相当する。例えば、タイミングt101は、第2状況に相当する。そして、本実施形態において、第2状況では、演出実行手段において特定演出が実行されない。このように、遊技機10では、残り到達差数がXdであるときであっても、予告開始値を下回ってから残り到達差数がXdとなっているかによって、到達予告演出の実行有無が異なる。
【0221】
図13(b)に示すように、例えば、タイミングt101において電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときには、演出表示装置25において到達予告演出が実行されない。同様に、例えば、タイミングt104の何れにおいて電力供給が停止された後、電力供給が開始されたときには、演出表示装置25において到達予告演出が実行されない。このように、遊技機10では、タイミングt101及びタイミングt104の何れにおいて電力供給が遮断された場合であっても、その後に電力供給が再開されて復帰したときには、演出表示装置25において到達予告演出が実行されない。即ち、本実施形態では、第1状況及び第2状況の何れにおいて電力供給が遮断された場合であっても、その後に電力供給が再開されて復帰したときには、演出実行手段において特定演出が実行されない。
【0222】
但し、タイミングt101及びタイミングt104のうち何れのタイミングで電力供給が遮断された後に電力供給が再開された場合であっても、その後のタイミングtZにおいて最大差数が98000に達した場合には、演出表示装置25において到達予告演出が実行される。即ち、本実施形態では、第1状況及び第2状況の何れにおいて電力供給が遮断された後に電力供給が再開されたとしても、その後、特定値が所定値に達するまでの残りの値が第1値を下回った場合、演出実行手段において特定演出が実行される。
【0223】
本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから大当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときと、最大差数が規定値に達してから大当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れであっても大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。即ち、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したからといって電力供給が遮断されたとしても、最大差数が規定値に達したこと、つまり、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることをキャンセルすることができない。これにより、例えば、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したからといって電力供給を遮断して進行不能状態に制御されることを不正にキャンセルされてしまうことを防ぎ、適切に制御することができる。
【0224】
(2)小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから小当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときと、最大差数が規定値に達してから小当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れであっても小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。即ち、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したからといって電力供給が遮断されたとしても、最大差数が規定値に達したこと、つまり、小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることをキャンセルすることができない。これにより、例えば、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したからといって電力供給を遮断して進行不能状態に制御されることを不正にキャンセルされてしまうことを防ぎ、適切に制御することができる。
【0225】
(3)例えば、大当りに当選した特別ゲームの実行中に最大差数が規定値に達して、当該特別ゲームが終了してから進行不能状態となる場合、大当りに当選していたことを認識した上で進行不能状態に制御されることも想定でき、この場合、興趣を低下させる虞がある。同様に、小当りに当選した特別ゲームの実行中に最大差数が規定値に達して、当該特別ゲームが終了してから進行不能状態となる場合、小当りに当選していたことを認識した上で進行不能状態に制御されることも想定でき、この場合、興趣を低下させる虞がある。しかし、特別ゲームの実行中に最大差数が規定値に達すると、当該特別ゲームの終了を待たず、進行不能状態に制御されるようにした。これにより、最大差数が規定値に達したときに実行されていた特別ゲームが大当り又は小当りに当選したことに基づき実行されていたかを分からなくすることで、大当り又は小当りに当選していたにもかかわらず進行不能状態に制御されることによる興趣の低下を抑制することができ、適切に制御することができる。
【0226】
(4)通常状態であるときに大当りに当選して付与された大当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で最大差数が規定値に達した後において、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断されなかった場合には、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。同様に、通常状態において大当りに当選して付与された大当り遊技のラウンド遊技が行われているときに最大差数が規定値に達した後において、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰した場合であっても、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。つまり、通常状態において大当りとなって付与された大当り遊技中であって、ラウンド遊技が行われているときに最大差数が規定値に達した場合には、全てのラウンド遊技が終了するまでに電力供給が遮断されたか否かに関係なく、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される。このように、初当り時に最大差数が規定値に達して進行不能状態に制御される状況に陥った場合、大当り遊技中に電力供給を遮断したとしても、のめり込みに関する注意喚起を実行することにより、効果的にのめり込みを抑制することができ、適切に制御することができる。
【0227】
(5)大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したかによって、当該大当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に主基板40から副基板50へ出力される制御情報のうち少なくとも一部が異なるように構成した。これにより、例えば、電力供給が再開されたときに入力した制御情報に基づいて、電力供給が遮断されたときに既に最大差数が規定値に達していたかを副基板50が特定することが可能となる。これにより、副基板50は、電力供給が遮断されたときに既に最大差数が規定値に達していたかに応じて、適切に制御することが可能となる。
【0228】
(6)小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したかによって、当該小当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に主基板40から副基板50へ出力される制御情報のうち少なくとも一部が異なるように構成した。これにより、例えば、電力供給が再開されたときに入力した制御情報に基づいて、電力供給が遮断されたときに既に最大差数が規定値に達していたかを副基板50が特定することが可能となる。これにより、副基板50は、電力供給が遮断されたときに既に最大差数が規定値に達していたかに応じて、適切に制御することが可能となる。
【0229】
(7)大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したときの演出表示装置25の表示内容は、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達していないときに電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したときの演出表示装置25の表示内容と異なる。このため、電力供給が再開されたときの演出表示装置25の表示内容を確認することで、最大差数が規定値に達していたかを特定することができる。この結果、大当り遊技の終了後において不意に進行不能状態に制御されることで遊技者が困惑してしまうことを抑制でき、適切に制御することができる。
【0230】
(8)小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されたときの演出表示装置25の表示内容は、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達していないときに電力供給が遮断されてから電力供給が再開されたときの演出表示装置25の表示内容と異なる。このため、電力供給が再開されたときの演出表示装置25の表示内容を確認することで、最大差数が規定値に達していたかを特定することができる。この結果、小当り遊技の終了後において不意に進行不能状態に制御されることで遊技者が困惑してしまうことを抑制でき、適切に制御することができる。
【0231】
(9)大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達していないときに電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れにおいても、可動体24の初期動作が行われる。つまり、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しており、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される状況であっても、可動体24の初期動作については行うことで可動体24の不具合に早く気が付き易くでき、適切に制御することができる。
【0232】
(10)小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達していないときに電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れにおいても、可動体24の初期動作が行われる。つまり、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しており、小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される状況であっても、可動体24の初期動作については行うことで可動体24の不具合に早く気が付き易くでき、適切に制御することができる。
【0233】
(11)残り到達差数が予告開始値を下回って到達予告演出が実行された後、残り到達差数が予告開始値よりも多い値(ここでは、仮想値と示す)となった第1状況では、演出表示装置25において到達予告演出が実行される。また、残り到達差数が予告開始値を下回ることなく、残り到達差数が仮想値である第2状況では、演出表示装置25において到達予告演出が実行されない。このように、残り到達差数が仮想値であるときであっても、予告開始値を下回ってから仮想値となっているかによって、到達予告演出の実行有無が異なる。このため、残り到達差数が予告開始値を下回ったり上回ったりを繰り返しても、到達予告演出が実行され続けることで、例えば、到達予告演出が実行されなり実行されなくなったりすることが繰り返されることで煩わしさを感じさせることを抑制でき、適切に制御することが可能のとなる。
【0234】
そして、第1状況と第2状況の何れで電力供給が遮断された場合であっても、その後に電力供給が再開されて復帰したときには、演出表示装置25において到達予告演出が実行されない。つまり、残り到達差数が仮想値であるときにおいて電力供給が遮断されたときにおいて、当該電力供給が遮断されるときに到達予告演出が実行されていたかに関係なく、電力供給が再開されて復帰したときには、到達予告演出が実行されない。これにより、電力供給が再開されて復帰したときに到達予告演出が実行されるなどして、遊技者を困惑させることを抑制でき、適切に制御することができる。
【0235】
(12)大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達すると、到達予告演出から停止予告演出に切り替わる。このように、大当り遊技が付与されているときには、最大差数が規定値に達する前と後の各状況に応じた演出をそれぞれ適切に実行されることで、効果的に興趣の向上を図ることができ、適切に制御することができる。
【0236】
(13)小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達すると、到達予告演出から停止予告演出に切り替わる。このように、小当り遊技が付与されているときには、最大差数が規定値に達する前と後の各状況に応じた演出をそれぞれ適切に実行されることで、効果的に興趣の向上を図ることができ、適切に制御することができる。
【0237】
(14)大当り遊技が付与されているときであって停止予告演出が実行されているときに電力供給が遮断された場合には、電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰した後、演出表示装置25において停止予告演出を再び実行可能である。これにより、例えば、大当り遊技が付与されているときであって最大差数が規定値に達しているときに電力供給が遮断された場合において、電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰した後、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを認識しないまま、進行不能状態に制御されることで遊技者が困惑することを抑制でき、適切に制御することができる。
【0238】
(15)小当り遊技が付与されているときであって停止予告演出が実行されているときに電力供給が遮断された場合には、電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰した後、演出表示装置25において停止予告演出を再び実行可能である。これにより、例えば、小当り遊技が付与されているときであって最大差数が規定値に達しているときに電力供給が遮断された場合において、電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰した後、小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを認識しないまま、進行不能状態に制御されることで遊技者が困惑することを抑制でき、適切に制御することができる。
【0239】
(16)電力供給遮断時におけるサム値及び電力供給開始時におけるサム値を算出するにあたって用いられる主RWM43の記憶内容には、遊技の進行に伴って変化可能な最大差数情報が含まれる。このように、電力供給遮断時におけるサム値及び電力供給開始時におけるサム値を算出するにあたっては、進行不能状態に制御する契機となる最大差数が用いられるため、セキュリティを向上させることができ、適切に制御することができる。
【0240】
(17)主RWM43において記憶保持された最大差数情報は、チェックサムが行われた後、初期化される。つまり、最大差数情報は、電力供給開始時におけるサム値を算出するにあたって用いられた後に初期化される。このように、電力供給開始時におけるサム値を算出した後も最大差数情報を保持し続けないことにより、セキュリティを向上させつつ、電力供給が再開されてから改めて最大差数を変化させることができ、適切に制御することができる。
【0241】
(18)大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したときであって、当該大当り遊技が終了する前に電力供給が遮断された場合、主RWM43には、進行不能予定情報が記憶保持される。そして、主RWM43において記憶保持された進行不能予定情報は、チェックサムが行われた後であっても初期化されない。これにより、電力供給が再開された後には、例えば、電力供給が遮断される前に大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達していたかに応じて、適切に制御することが可能となる。
【0242】
(19)小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したときであって、当該小当り遊技が終了する前に電力供給が遮断された場合、主RWM43には、進行不能予定情報が記憶保持される。そして、主RWM43において記憶保持された進行不能予定情報は、チェックサムが行われた後であっても初期化されない。これにより、電力供給が再開された後には、例えば、電力供給が遮断される前に小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達していたかに応じて、適切に制御することが可能となる。
【0243】
(20)通常状態であるときに大当りに当選して付与された大当り遊技において最大差数が規定値に達した場合には、のめり込みに関する注意喚起が実行され、進行不能状態に制御される。このように、進行不能状態に制御される前にのめり込みに関する注意喚起を実行することによって、進行不能状態となった後に他の遊技機での遊技に対するのめり込みを抑制でき、適切に制御することができる。
【0244】
(21)例えば、大当り遊技が付与されているときの何れのタイミングで最大差数が規定値に達したかによってのめり込みに関する注意喚起が実行される時間を変化させた場合、のめり込みに関する注意喚起が実行される時間に気が取られ、遊技者が困惑し、のめり込みに関する注意喚起の目的を達成し難くなってしまう虞がある。しかし、大当り遊技が付与されているときの何れのタイミングにおいて最大差数が規定値に達した場合であっても、のめり込みに関する注意喚起が実行される時間は同一である。これにより、大当り遊技が付与されているときの何れのタイミングで最大差数が規定値に達したかによってのめり込みに関する注意喚起が実行される時間を変化させることで遊技者を困惑させることを抑制することができ、のめり込みに関する注意喚起の目的を達成し易くなるように、適切に制御することができる。
【0245】
(22)通常状態であるときに大当りに当選して付与された大当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で最大差数が規定値に達した場合には、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行され、進行不能状態に制御される。このように、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングでのめり込みに関する注意喚起が実行される。これにより、ラウンド遊技が行われているときはラウンド遊技に注目させ、その後にのめり込みに関する注意喚起に注目させることで、ラウンド遊技を楽しませつつ、のめり込みに関する注意喚起を実行でき、適切に制御することができる。
【0246】
(23)進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として特別ゲームの実行が保留されない。このように、最大差数が規定値に達して進行不能状態となった場合には、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても特別ゲームの実行が保留されない。このため、例えば、進行不能状態になったにもかかわらず、特別ゲームの実行が保留されることによって当該特別ゲームに対して期待感を抱かせることで結果的に不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0247】
(24)進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、発射ハンドル16を操作したとしても遊技球が発射されない。このため、例えば、進行不能状態に制御されたにもかかわらず、発射ハンドル16を操作したとしても遊技球が発射されることで遊技を進行できるかのように勘違いさせることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0248】
(25)例えば、発射位置W2の遊技球を槌部72aで打つ槌制御を実行しないことによって遊技球が発射されないように構成する場合において、球送り制御が行われれば、発射位置W2に遊技球が送られてしまい、発射位置W2の遊技球を取り出せなくなってしまう虞がある。しかし、進行不能状態に制御された場合には、発射ハンドル16を操作したとしても球送り制御が実行されないことによって遊技球が発射されないようにすることで、進行不能状態に制御された後に発射位置W2に遊技球が送られてしまうことを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0249】
(26)例えば、進行不能状態となって遊技球が発射されない状況となったとしても、右打ち報知ランプ22gが点灯し続ける場合、当該右打ち報知ランプ22gの点灯によって右打ちしようとしたとしても遊技球を発射させることができず、不快感を与える虞がある。しかし、進行不能状態に制御された場合に右打ち報知ランプ22gが消灯するようにした。これにより、不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0250】
(27)例えば、進行不能状態に制御されて遊技球が発射されない状況となったとしても、右打ち報知演出が実行され続ける場合、右打ち報知演出が実行されているにもかかわらず遊技球を発射させることができないため、不快感を与える虞がある。このため、右打ち報知演出が実行されているときであって、進行不能状態に制御された場合には、右打ち報知演出が終了するようにした。これにより、進行不能状態となって遊技球を発射できないにもかかわらず右打ち報知演出が実行され続けることで不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0251】
(28)例えば、進行不能状態に制御されて遊技球が発射されない状況となったとしても、左打ち報知演出が実行され続ける場合、左打ち報知演出が実行されているにもかかわらず遊技球を発射させることができないため、不快感を与える虞がある。このため、左打ち報知演出が実行されているときであって、進行不能状態に制御された場合には、左打ち報知演出が終了するようにした。これにより、進行不能状態となって遊技球を発射できないにもかかわらず左打ち報知演出が実行され続けることで不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0252】
(29)大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した場合には、付与されている大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されず、大当り遊技の付与が継続される。このように、最大差数が規定値に達して進行不能状態に制御されるときであっても、大当り遊技の付与中であれば当該大当り遊技が継続されるようにすることで、例えば、大当り遊技の途中で最大差数が規定値に達したことを契機として当該大当り遊技が途中で中止されることで不快感を与えてしまうことを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0253】
(30)小当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した場合には、付与されている小当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されず、小当り遊技の付与が継続される。このように、最大差数が規定値に達して進行不能状態に制御されるときであっても、小当り遊技の付与中であれば当該大当り遊技が継続されるようにすることで、例えば、小当り遊技の途中で最大差数が規定値に達したことを契機として当該大当り遊技が途中で中止されることで不快感を与えてしまうことを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0254】
(31)特別ゲームの実行中において最大差数が規定値に達した場合には、最大差数が規定値に達したことを契機として進行不能状態に制御され、実行中の特別ゲームが強制的に終了する。これにより、進行不能状態に制御されたにもかかわらず特別ゲームが実行され続けることで、当該特別ゲームが大当りとなることへの期待感を抱かせることで結果的に不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0255】
(32)例えば、進行不能状態に制御されていたからといって可動体24の初期動作を行わない場合、進行不能状態から復帰した際に、可動体24の不具合に気が付き、正常に遊技を行うことができるまでに時間を要する虞がある。このため、電力供給が遮断されるときに進行不能状態に制御されていたおり、電力供給が再開されたことに伴って再び進行不能状態に制御されるときであったとしても可動体24の初期動作が行われる。これにより、正常に遊技を行うことができるまでに時間を要することを抑制することができる。
【0256】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・オープニング期間内において最大差数が規定値に達したタイミングに応じて、オープニング期間の終了後にのめり込みに関する注意喚起が実行されるタイミングを異ならせてもよい。例えば、
図11(a)でいうと、タイミングtA1に応じてタイミングtA2を異ならせてもよい。同様に、ラウンド期間内において最大差数が規定値に達したタイミングに応じて、ラウンド期間の終了後にのめり込みに関する注意喚起が実行されるタイミングを異ならせてもよい。例えば、
図11(b)でいうと、タイミングtB1に応じてタイミングtB2を異ならせてもよい。また、エンディング期間内において最大差数が規定値に達したタイミングに応じて、エンディング期間の終了後にのめり込みに関する注意喚起が実行されるタイミングを異ならせてもよい。例えば、
図11(c)でいうと、タイミングtC1に応じてタイミングtC2を異ならせてもよい。
【0257】
・大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、最大差数が規定値に達したことを契機に、のめり込みに関する注意喚起の実行が開始されるように構成してもよい。例えば、エンディング期間内において最大差数が規定値に達した場合、当該エンディング期間内において、のめり込みに関する注意喚起の実行が開始されるように構成してもよい。
【0258】
・大当り遊技が付与されているときの何れのタイミングで最大差数が規定値に達したかによって、のめり込みに関する注意喚起が実行される時間を異ならせてもよい。例えば、大当り遊技が付与されているときの早いタイミングで最大差数が規定値に達したときほど、のめり込みに関する注意喚起が実行される時間が長くなるように構成してもよい。
【0259】
・小当り遊技が付与されているときにおいて、のめり込みに関する注意喚起が実行されることがあってもよい。例えば、通常状態であるときに小当りに当選して小当り遊技が付与された場合において、のめり込みに関する注意喚起が実行される場合があってもよい。例えば、通常状態であるときに小当りに当選して小当り遊技が付与され、当該小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合には、のめり込みに関する注意喚起が実行される場合があってもよい。このとき、のめり込みに関する注意喚起は、小当り遊技が付与されているときに実行されてもよいし、小当り遊技が終了した後に実行されてもよい。
【0260】
・大当りに当選したときの遊技状態が通常状態とは異なる遊技状態であったとしても、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合には、のめり込みに関する注意喚起が実行されるように構成してもよい。例えば、大当りに当選したときの遊技状態に関係なく、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合には、のめり込みに関する注意喚起が実行されるように構成してもよい。
【0261】
・大当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された場合には、電力供給が再開された大当り遊技が付与されている状況に復帰したとしても、当該大当り遊技においてのめり込みに関する注意喚起が実行されないように構成してもよい。例えば、オープニング期間内において最大差数が規定値に達した場合、のめり込みに関する注意喚起が実行されるよりも前のタイミングで電力供給が遮断されたときには、その後に電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したとしても、当該大当り遊技においてのめり込みに関する注意喚起が実行されないように構成してもよい。例えば、ラウンド期間内において最大差数が規定値に達した場合、のめり込みに関する注意喚起が実行されるよりも前のタイミングで電力供給が遮断されたときには、その後に電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したとしても、当該大当り遊技においてのめり込みに関する注意喚起が実行されないように構成してもよい。例えば、エンディング期間内において最大差数が規定値に達した場合、のめり込みに関する注意喚起が実行されるよりも前のタイミングで電力供給が遮断されたときには、その後に電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したとしても、当該大当り遊技においてのめり込みに関する注意喚起が実行されないように構成してもよい。
【0262】
・残り到達差数が予告開始値を下回って到達予告演出が実行された後、残り到達差数が予告開始値よりも多い値(ここでは、仮想値と示す)となった第1状況では、演出表示装置25において到達予告演出が実行されないように構成してもよい。例えば、残り到達差数が予告開始値を下回って到達予告演出が実行された後に残り到達差数が仮想値となった第1状況と、残り到達差数が予告開始値を下回らずに残り到達差数が仮想値である第2状況と、の何れにおいても、到達予告演出が実行されないようにしてもよい。
【0263】
また、第1状況と第2状況のうち何れか一方において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて復帰したときには、演出表示装置25において到達予告演出が実行されるように構成してもよい。また、第1状況と第2状況のうち何れにおいても、電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて復帰したときには、演出表示装置25において到達予告演出が実行されるように構成してもよい。
【0264】
・規定値を変更してもよい。予告開始値を変更してもよい。予告終了値を変更してもよい。予告終了値は、予告開始値以上の値であることが好ましい。例えば、予告開始値と予告終了値が同じ値であってもよい。
【0265】
・進行不能状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合には、可動体24の初期動作が終了した後に、停止報知演出の実行が開始されるように構成してもよい。例えば、停止報知演出が実行された後のタイミングで可動体24の初期動作が行われた場合には、遊技を進行することができないにもかかわらず可動体24の初期動作が開始されたことに対して違和感を与える虞がある。しかし、可動体24の初期動作が終了した後に、停止報知演出の実行が開始されるように構成すれば、遊技を進行することができないにもかかわらず可動体24の初期動作が開始されたことに対して違和感を与えることを抑制することができる。
【0266】
・大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後であって、当該大当り遊技が終了するよりも前に電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰した場合、可動体24の初期動作が終了した後に、停止予告演出の実行が開始されるように構成してもよい。例えば、停止予告演出が実行された後のタイミングで可動体24の初期動作が行われた場合には、進行不能状態に制御されることが決まっているにもかかわらず可動体24の初期動作が開始されたことに対して違和感を与える虞がある。しかし、可動体24の初期動作が終了した後に、停止予告演出の実行が開始されるように構成すれば、進行不能状態に制御されることが決まっているにもかかわらず可動体24の初期動作が開始されたことに対して違和感を与えることを抑制することができる。
【0267】
・大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達すると、到達予告演出に加えて、停止予告演出が実行されるように構成してもよい。同様に、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達すると、到達予告演出に加えて、停止予告演出が実行されるように構成してもよい。
【0268】
・大当り遊技が付与されているときであって停止予告演出が実行されているときに電力供給が遮断された場合には、電力供給が再開されたことに伴って演出表示装置25において停止予告演出が実行されないように構成してもよい。同様に、小当り遊技が付与されているときであって停止予告演出が実行されているときに電力供給が遮断された場合には、電力供給が再開されたことに伴って演出表示装置25において停止予告演出が実行されないように構成してもよい。
【0269】
・上記実施形態では、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したかによって、当該大当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に主基板40から副基板50へ出力される制御情報のうち少なくとも一部が異なるように構成した。このとき、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したかによって、主基板40から副基板50へ出力される制御情報の数は同じであってもよい。つまり、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したかによって、当該大当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に主基板40から副基板50へ出力される制御情報の数は同じである一方、当該制御情報のうち少なくとも一部の種類が異なるように構成してもよい。また、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したかによらず、当該大当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に主基板40から副基板50へ出力される制御情報が同じであってもよい。なお、ここでは、大当りを例に挙げたが、小当りに置き換えて同じように構成してもよい。例えば、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したかによって、主基板40から副基板50へ出力される制御情報の数は同じであってもよい。
【0270】
・大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰した場合であっても、演出表示装置25において、停止予告演出が実行されないように構成してもよい。例えば、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されたときの演出表示装置25の表示内容は、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達していないときに電力供給が遮断されてから電力供給が再開されたときの演出表示装置25の表示内容と同じであってもよい。なお、ここでは、大当りを例に挙げたが、小当りに置き換えて同じように構成してもよい。例えば、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰した場合であっても、演出表示装置25において、停止予告演出が実行されないように構成してもよい。
【0271】
・大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したときには、可動体24の初期動作が行われないように構成してもよい。大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達していないときに電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したときには、可動体24の初期動作が行われないように構成してもよい。小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰したときには、可動体24の初期動作が行われないように構成してもよい。小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達していないときに電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰したときには、可動体24の初期動作が行われないように構成してもよい。
【0272】
・大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから大当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したときには、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されないように構成してもよい。また、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから大当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときには、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されないように構成してもよい。例えば、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから大当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときと、最大差数が規定値に達してから大当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて大当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れか一方では大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されるようにしてもよい。同様に、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから小当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰したときには、小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されないように構成してもよい。また、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから小当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときには、小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されないように構成してもよい。例えば、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達してから小当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときと、最大差数が規定値に達してから小当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて小当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れか一方では小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されるようにしてもよい。
【0273】
・電力供給遮断時におけるサム値及び電力供給開始時におけるサム値を算出するにあたって用いられる主RWM43の記憶内容には、最大差数情報が含まれなくてもよい。また、チェックサムが行われたとしても、最大差数情報が初期化されないように構成してもよい。例えば、チェックサムが行われた後であって、初期化条件が成立したことに伴って、最大差数情報が初期化されるように構成してもよい。チェックサムが行われた後であって、電力供給が開始されてから1回目の特別ゲームが実行されたことに伴って、最大差数情報が初期化されるように構成してもよい。
【0274】
・主RWM43において記憶保持された進行不能予定情報は、チェックサムが行われた後に初期化されるように構成してもよい。また、進行不能予定情報は、電力供給が遮断された場合、主RWM43において記憶保持されず、初期化されるように構成してもよい。
【0275】
・主RWM43において記憶保持された不能済情報は、チェックサムが行われた後に初期化されるように構成してもよい。また、不能済情報は、電力供給が遮断された場合、主RWM43において記憶保持されず、初期化されるように構成してもよい。
【0276】
・右打ち報知演出が実行されているときに進行不能状態に制御された場合であっても、右打ち報知演出が継続して実行されるように構成してもよい。同様に、左打ち報知演出が実行されているときに進行不能状態に制御された場合であっても、左打ち報知演出が継続して実行されるように構成してもよい。
【0277】
・遊技機10では、演出表示装置25において、特別ゲームの実行が保留されていることが報知されるように構成してもよい。そして、例えば、特別ゲームの実行が保留されていることが報知されているときにおいて、進行不能状態に制御された場合には、特別ゲームの実行が保留されていることの報知が終了するように構成してもよい。また、例えば、遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されている場合、実行が保留されている特別ゲームの数が報知されるように構成してもよい。そして、例えば、特別ゲームの実行が保留されていることが報知されているときにおいて、進行不能状態に制御された場合には、実行が保留されている特別ゲームの数の報知が終了するように構成してもよい。
【0278】
・進行不能状態に制御される場合には、情報表示パネル22は消灯せず、情報表示パネル22の表示内容が維持されるように構成してもよい。つまり、進行不能状態に制御される場合であっても、情報表示パネル22に設けられた各種の表示部を構成する発光体の点灯態様が維持されるように構成してもよい。進行不能状態に制御されたとしても情報表示パネル22の表示内容が維持される場合には、どのような状況で進行不能状態に制御されたかを推測し易くなる。
【0279】
・進行不能状態に制御されているときにおいて、第1始動口26及び第2始動口27のうち少なくとも一方へ遊技球が入球したときには、当該入球を契機として特別ゲームの実行が保留されるように構成してもよい。即ち、例えば、進行不能状態に制御されているときにおいて、第1始動口26へ遊技球が入球したときには、当該入球を契機として第1特別ゲームの実行が保留されるように構成してもよい。同様に、例えば、進行不能状態に制御されているときにおいて、第2始動口27へ遊技球が入球したときには、当該入球を契機として第2特別ゲームの実行が保留されるように構成してもよい。
【0280】
・進行不能状態に制御されたときであっても、発射ハンドル16を操作することで遊技球が発射されるように構成してもよい。例えば、進行不能状態に制御された場合であっても、発射ハンドル16を操作すれば球送り制御が実行され得るように構成してもよい。
【0281】
・進行不能状態に制御された場合には、発射ハンドル16を操作したとしても槌制御が実行されないことによって遊技球が発射されないように構成してもよい。このとき、例えば、進行不能状態に制御された場合であっても、発射ハンドル16を操作すれば球送り制御が実行され得るように構成してもよいし、球送り制御が実行されないように構成してもよい。例えば、進行不能状態に制御された場合には、球送り制御が実行されない一方、槌制御は実行されるように構成してもよい。これにより、発射位置W2に位置する遊技球が発射されないまま進行不能状態となることを抑制することができる。なお、このように進行不能状態に制御されてから発射位置W2の遊技球が発射される場合があったとしても、遊技球が発射され続けるように制御していないことから、進行不能状態に制御された場合には遊技球が発射されないように構成していると捉えることができる。
【0282】
・発射ハンドル16は、遊技者が操作可能な打止ボタンを備えてもよい。例えば、進行不能状態に制御されていないときであって、且つ、タッチセンサTSによって発射ハンドル16が操作されていたとしても、打止ボタンが操作されているときには遊技球が発射されないように構成してもよい。このような打止ボタンを上記実施形態において備える場合、「発射ハンドル16が操作された」とは、打止ボタンが操作されていないときであって、発射ハンドル16が操作されたときに相当する。
【0283】
・最大差数が規定値に達したときにおいて、既に実行が保留されていた特別ゲームは、最大差数が規定値に達した後であっても実行されるように構成してもよい。このとき、進行不能状態に制御された後に、既に実行が保留されていた特別ゲームが実行されるように構成してもよい。
【0284】
・大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合において、既に実行が保留されていた特別ゲームは、大当り遊技の終了後に実行されるように構成してもよい。このとき、例えば、大当り遊技の終了後において進行不能状態に制御された後、既に実行が保留されていた特別ゲームが実行されるように構成してもよい。その他、大当り遊技の終了後、既に実行が保留されていた特別ゲームが実行された後、進行不能状態に制御されるように構成してもよい。また、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合において、最大差数が規定値に達した後に実行が保留されていた特別ゲームは、大当り遊技の終了後に実行されるように構成してもよい。このとき、例えば、大当り遊技の終了後において進行不能状態に制御された後、最大差数が規定値に達してから新たに実行が保留されていた特別ゲームが実行されるように構成してもよい。その他、大当り遊技の終了後、最大差数が規定値に達してから新たに実行が保留されていた特別ゲームが実行された後、進行不能状態に制御されるように構成してもよい。なお、ここでは、大当りを例に挙げたが、小当りに置き換えて同じように構成してもよい。例えば、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合において、既に実行が保留されていた特別ゲームは、小当り遊技の終了後に実行されるように構成してもよい。
【0285】
・大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合には、付与されている大当り遊技が終了するよりも前に、進行不能状態に制御され得るように構成してもよい。このように構成する場合、特に、最大差数が規定値に近づいている場合には、大当り遊技が付与されているときであっても、どのようなタイミングで最大差数が規定値に達して、どのようなタイミングで進行不能状態に制御されるかについて注目させ、遊技者を楽しませることができる。なお、ここでは、大当りを例に挙げたが、小当りに置き換えて同じように構成してもよい。例えば、小当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合には、付与されている小当り遊技が終了するよりも前に、進行不能状態に制御され得るように構成してもよい。
【0286】
・大当り遊技が付与されているときにおいて、最大差数が規定値に達するタイミングによって、進行不能状態に制御されるタイミングを異ならせてもよい。例えば、大当り遊技が付与されているときであって特別条件が成立するよりも前に最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技が終了するよりも前に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。一方、例えば、大当り遊技が付与されているときであって特別条件が成立した後に最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技が終了した後に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。逆に、大当り遊技が付与されているときであって特別条件が成立するよりも前に最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技が終了した後に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。一方、例えば、大当り遊技が付与されているときであって特別条件が成立した後に最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技が終了するよりも前に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。このとき、特別条件が成立したことに伴って最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技が終了した後に進行不能状態に制御されるように構成してもよいし、大当り遊技が終了するよりも前に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。大当り遊技が終了するよりも前に進行不能状態に制御されることは、その後に第1大入賞口29が開放されないことに相当する。したがって、例えば、当り遊技が付与されているときにおいて特別条件が成立したことに伴って特定条件が成立した場合には、その後、当り遊技において大入賞口が開放されないように構成してもよい。このとき、例えば、当り遊技が付与されているときにおいて特別条件が成立する前に特定条件が成立した場合には、その後、当り遊技において大入賞口が開放されるように構成してもよい。また、例えば、当り遊技が付与されているときにおいて特別条件が成立した後に特定条件が成立した場合には、その後、当り遊技において大入賞口が開放されないように構成してもよい。
【0287】
例えば、大当り遊技における1回目のラウンド遊技が開始されることによって、特別条件が成立するように構成してもよい。この場合、例えば、大当り遊技が付与されているときであって、1回目のラウンド遊技が開始される前に最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技が終了するよりも前に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。このとき、一度も第1大入賞口29が開放されることなく進行不能状態に制御されるように構成してもよい。一方、例えば、大当り遊技が付与されているときであって、1回目のラウンド遊技が開始された後に最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。逆に、例えば、大当り遊技が付与されているときであって、1回目のラウンド遊技が開始される前に最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。一方、例えば、大当り遊技が付与されているときであって、1回目のラウンド遊技が開始された後に最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技が終了するよりも前に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。なお、ここでは、1回目のラウンド遊技が開始されることによって特別条件が成立することを例に挙げたが、1回目のラウンド遊技に限らず、半分のラウンド遊技(例えば、5回目のラウンド遊技)が終了することによって特別条件が成立するように構成してもよい。例えば、過半数のラウンド遊技(例えば、6回目のラウンド遊技)が終了することによって特別条件が成立するように構成してもよいし、最終回のラウンド遊技が終了することによって特別条件が成立するように構成してもよい。また、ここではラウンド遊技を例に挙げたが、ラウンド遊技に限らず、例えば、オープニング期間が開始することによって特別条件が成立するように構成してもよいし、オープニング期間が終了することによって特別条件が成立するように構成してもよい。例えば、エンディング期間が開始することによって特別条件が成立するように構成してもよいし、エンディング期間が終了することによって特別条件が成立するように構成してもよい。また、複数回のラウンド遊技のうち特定のラウンド遊技において第1ラウンド終了条件が成立することで、特別条件が成立するように構成してもよい。例えば、初回のラウンド遊技において第1ラウンド終了条件が成立することで、特別条件が成立するように構成してもよい。例えば、最終回のラウンド遊技において第1ラウンド終了条件が成立することで、特別条件が成立するように構成してもよい。例えば、ラウンド遊技とラウンド遊技のインターバル期間が開始することによって特別条件が成立するように構成してもよいし、ラウンド遊技とラウンド遊技のインターバル期間が終了することによって特別条件が成立するように構成してもよい。
【0288】
・大当りに当選したことに基づく特別ゲームが開始してから当該特別ゲームが終了して大当り遊技が付与されるまでの期間内に最大差数が規定値に達した場合には、少なくとも大当り遊技が終了するまでは、進行不能状態に制御されないように構成してもよい。例えば、大当りに当選したことに基づく特別ゲームの実行中に最大差数が規定値に達した場合には、少なくとも大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されないように構成してもよい。なお、ここでは、大当りを例に挙げたが、小当りに置き換えて同じように構成してもよい。例えば、小当りに当選したことに基づく特別ゲームが開始してから当該特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるまでの期間内に最大差数が規定値に達した場合には、少なくとも小当り遊技が終了するまでは、進行不能状態に制御されないように構成してもよい。以上のように、当りに当選したことに基づく変動ゲームが開始してから当該変動ゲームが終了して大当り遊技が付与されるまでの期間内に最大差数が規定値に達した場合には、当該変動ゲームが終了するまでは、進行不能状態に制御されないように構成してもよい。
【0289】
・特別ゲームの実行中に最大差数が規定値に達した場合、特別ゲームの終了を待ってから、進行不能状態に制御されるように構成してもよい。このとき、実行中の特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであれば、当該特別ゲームの終了後に付与される大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。一方、実行中の特別ゲームがはずれとなる特別ゲームであれば、当該特別ゲームの終了後、進行不能状態に制御されるように構成してもよい。
【0290】
・演出表示装置25において実行される演出のうち一部の演出の実行を主CPU41が決定するように構成してもよい。例えば、大当り遊技の付与を特定可能な演出の実行を主CPU41が決定するように構成してもよい。大当り遊技の付与を特定可能な演出(以下、大当り演出と示す)は、大当り確定演出ともいわれ、プレミアム演出ともいわれる。そして、主CPU41が大当り演出の実行を決定した場合、大当り演出の実行を指示する制御情報を出力バッファに格納し、副CPU51へ出力する。そして、大当り演出の実行を指示する制御情報を入力した場合、副CPU51は、大当り演出が実行される演出表示装置25を制御するように構成してもよい。このように構成する場合において、大当りに当選したことに基づく特別ゲームの実行が開始された後において、最大差数が規定値に達するタイミングと、大当り演出の実行有無と、の関係に応じて、進行不能状態に制御されるタイミングを異ならせてもよい。例えば、大当りに当選したことに基づく特別ゲームの実行が開始された後において、大当り演出の実行が開始された後に最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。一方、大当りに当選したことに基づく特別ゲームの実行が開始された後において、大当り演出が実行される前に最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技が開始される前に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。即ち、当りに当選したことに基づく変動ゲームが開始された後において、当り演出(大当り演出)の実行が開始された後に特定条件が成立した場合には当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される一方、当り演出(大当り演出)の実行が開始される前に特定条件が成立した場合には当り遊技が付与される前に進行不能状態に制御されるように構成してもよい。以上のように構成することによって、大当り演出が実行されるタイミングに注目させて、興趣の向上を図ることができる。
【0291】
上記大当り演出は、前述したように、大当り確定演出とする場合、大当り確定演出であることを特定可能な態様で実行されるように構成してもよい。例えば、大当り演出は、虹を模した色彩(所謂、レインボー)で表現される演出であってもよい。例えば、大当り演出は、遊技機10の製造者固有のキャラクタによる演出であってもよい。大当り演出は、大当り遊技が付与されているときに実行される演出であってもよい。例えば、大当り演出は、オープニング演出、ラウンド演出及びエンディング演出のうちの一部又は全部であってもよい。また、大当り演出は、例えば、大当りに当選した特別ゲームの実行が開始したタイミングで実行される演出であってもよいし、大当りに当選した特別ゲームの実行が終了したタイミングで実行される演出であってもよい。
【0292】
・進行不能状態に制御されているときであっても、特定のエラーを検知可能に構成してもよい。そして、進行不能状態に制御されているときであっても、エラーが検知された場合、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つにおいて、エラーの発生が報知されるように構成してもよい。ここでいう特定のエラーは、例えば、中枠13及び前枠14のうち少なくとも一方の開放を検知するセンサ(例えば、扉部材の開放を検知する扉開放検知手段)によって検知可能な扉開放エラーであってもよい。その他、特定のエラーは、磁気を検知するセンサ(例えば、磁気を検知する磁気検知手段)によって検知可能な磁気エラーであってもよい。以上のように、進行不能状態に制御されているときであっても、特定のエラーを検知可能に構成する場合、進行不能状態に制御されているときに、不正行為が行われることを抑制することができる。
【0293】
・進行不能状態は、ラムクリアを実行しなくても、電力供給が遮断されれば解消されるように構成してもよい。この場合、進行不能状態に制御された場合には、電力供給を遮断すれば、進行不能状態を終了させることが可能となる。
【0294】
・特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、始動口26,27、大入賞口29,31及び一般入賞口34,35のうち何れかへ遊技球が入球した場合に、当該入球を契機として賞球が付与される場合があってもよい。
【0295】
・大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した後、当該大当り遊技が付与されているときは、大入賞口29,31以外の入賞口(大入賞口29,31とは異なる入賞口)への入球を契機とする賞球の付与が制限されるように構成してもよい。例えば、大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した後、当該大当り遊技が付与されているときは、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても賞球が付与されないように構成してもよい。例えば、大当り遊技が付与されているときにおいて最大差数が規定値に達した後、当該大当り遊技が付与されているときは、一般入賞口34,35へ遊技球が入球したとしても賞球が付与されないように構成してもよい。
【0296】
・不能済情報が主RWM43に記憶される条件を変更してもよい。つまり、特定条件の成立する状況を変更してもよい。例えば、所定期間内において付与された賞球の総数が所定数に達したことを契機に、不能済情報が主RWM43に記憶されるようにしてもよい。例えば、所定期間内において消費された遊技球の個数が所定数に達したことを契機に、不能済情報が主RWM43に記憶されるようにしてもよい。なお、本変更例における所定期間は、電力供給が開始された後の最初の大当り遊技が付与されてからの期間であってもよいし、電力供給が開始されてからの期間であってもよい。
【0297】
・特別ゲームの実行中に進行不能状態に制御される場合には、はずれ図柄が確定停止表示されて、実行中の特別ゲームが強制的に終了するように構成してもよい。例えば、特別ゲームの実行中に進行不能状態に制御される場合には、特別図柄表示部22a,22bの何れにもはずれ図柄が確定停止表示されるように構成してもよい。
【0298】
・進行不能予定情報は、バックアップされないように構成してもよい。この場合、進行不能予定情報が記憶されてから進行不能状態に制御されるまでの期間内において電力供給が遮断された場合には、電力供給が再開された後、進行不能予定情報が主RWM43に記憶されていない状況へと復帰することとなる。この結果、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達したことを契機として進行不能予定情報が記憶されたとしても、進行不能状態に制御されるよりも前、つまり、大当り遊技が終了するよりも前に電力供給を遮断した場合、進行不能状態に制御されない。
【0299】
・大当り遊技が付与されているときに復帰する場合、副CPU51は、大当り遊技が付与されていることを報知する復帰用演出が実行されるように演出表示装置25を制御してもよい。例えば、復帰用演出は、大当り遊技が付与されていることを特定可能な「大当り遊技が付与されています」の文字情報と、右打ちすることが推奨されていることを特定可能な「右打ちしてください」の文字情報と、を含む画像を演出表示装置25に表示することで実行されるように構成してもよい。例えば、復帰用演出は、ラウンドコマンド、エンディングコマンド、変動パターンコマンド及び進行不能コマンドの何れかを副CPU51が入力するまでの間、継続して実行されるように構成してもよい。
【0300】
・可動体24の初期動作が開始されるタイミングは、停止報知画像Gaの表示が開始されるタイミングと同じであってもよい。可動体24の初期動作が開始されるタイミングは、停止報知画像Gaの表示が開始されるタイミングよりも後のタイミングであってもよい。可動体24の初期動作が開始されるタイミングは、停止予告画像Gbの表示が開始されるタイミングと同じであってもよい。可動体24の初期動作が開始されるタイミングは、停止予告画像Gbの表示が開始されるタイミングよりも後のタイミングであってもよい。
【0301】
・可動体エラー情報が副RWM53に記憶されたことを契機に、副CPU51は、可動体に関するエラーが発生していることを報知する演出が実行されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御するように構成してもよい。例えば、進行不能状態に制御された後に電力供給が遮断され、その後、電力供給が再開されたことに伴って行われた可動体の初期動作においてエラーが発生した場合、演出表示装置25では、停止報知演出と、可動体に関するエラーが発生していることを報知する演出と、が実行されるように構成してもよい。なお、可動体に関するエラーは、可動体の動作に関するエラーともいえる。
【0302】
・始動口26,27への入球を契機として最大差数が規定値に達する場合(特定条件が成立する場合)には、当該始動口26,27への入球を契機とする賞球が付与されないようにしてもよい。始動口26,27への入球を契機として最大差数が規定値に達する場合には、当該始動口26,27への入球を契機とする賞球が付与されるように構成してもよい。このように、始動口26,27への入球を契機として最大差数が規定値に達する場合には、当該始動口26,27への入球を契機とする賞球が付与される場合があってもよい。例えば、始動口26,27への入球を契機として最大差数が規定値に達する場合には、当該始動口26,27への入球を契機とする賞球が付与される一方、それ以降の始動口26,27への入球を契機とする賞球が付与されないように構成してもよい。
【0303】
・一般入賞口34,35への入球を契機として最大差数が規定値に達する場合(特定条件が成立する場合)には、当該一般入賞口34,35への入球を契機とする賞球が付与されないようにしてもよい。一般入賞口34,35への入球を契機として最大差数が規定値に達する場合には、当該一般入賞口34,35への入球を契機とする賞球が付与されるように構成してもよい。このように、一般入賞口34,35への入球を契機として最大差数が規定値に達する場合には、当該一般入賞口34,35への入球を契機とする賞球が付与される場合があってもよい。例えば、一般入賞口34,35への入球を契機として最大差数が規定値に達する場合には、当該一般入賞口34,35への入球を契機とする賞球が付与される一方、それ以降の一般入賞口34,35への入球を契機とする賞球が付与されないように構成してもよい。
【0304】
・始動口26,27への入球を契機として最大差数が規定値に達する場合には、当該始動口26,27への入球を契機とする特別ゲームの実行が保留されないようにしてもよい。始動口26,27への入球を契機として最大差数が規定値に達する場合には、当該始動口26,27への入球を契機とする特別ゲームの実行が保留される場合があってもよい。例えば、第1始動口26への入球を契機として最大差数が規定値に達する場合であっても、第1特別保留数が上限数に達している場合には、当該第1始動口26への入球を契機とする第1特別ゲームの実行が保留されないように構成してもよい。
【0305】
・大当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口と、小当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口と、が同一であってもよい。大入賞口の数は1つであってもよい。その他、一部の種類の大当りに基づく大当り遊技が生起された場合には、小当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口が開放されるように構成してもよい。同様に、一部の種類の小当りに基づく小当り遊技が生起された場合には、大当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口が開放されるように構成してもよい。
【0306】
・最大差数に加算される賞球は、全ての入賞口に入球したときの賞球に限らず、一部の入賞口に入賞したときの賞球としてもよい。例えば、一般入賞口34,35への入球を契機に払い出される賞球は、最大差数に加算されないように構成してもよい。
【0307】
・上記実施形態において、第2始動口27への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合の有利度と、第1始動口26への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合の有利度と、を異ならせてもよい。例えば、第2始動口27への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合と第1始動口26への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合で、大当りの種類を決定する割合、又は、決定可能な大当りの種類を異ならせてもよい。
【0308】
・上記実施形態では、第1特別ゲームよりも第2特別ゲームが優先して実行されるように構成したが、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの特別ゲームの種類に関係なく実行が保留された順序で実行されるように構成してもよい。また、第2特別ゲームよりも第1特別ゲームが優先して実行されるように構成してもよい。その他、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームを同時に実行可能に構成してもよく、例えば、低ベース状態においては第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される一方、高ベース状態においては第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されるように構成してもよい。
【0309】
・上記実施形態の遊技機は、例えば、通常状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能なパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの何れを実行するときであっても、小当り抽選が行われる場合があるように構成してもよい。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち第1特別ゲームを実行するときに限り、小当り抽選が行われる場合があるように構成してもよい。また、小当りに当選した回数によって高ベース状態が終了する場合があるように構成してもよい。その他、小当りに当選した回数によって高ベース状態に制御される場合があってもよい。
【0310】
・上記実施形態の遊技機は、小当り抽選を行わないパチンコ遊技機に具体化してもよい。つまり、上記実施形態の遊技機は、小当り遊技が付与されないパチンコ遊技機に具体化してもよい。この場合、大当り抽選が当り抽選に相当し、大当り遊技が当り遊技に相当する。因みに、上記実施形態の遊技機のように、大当り抽選及び小当り抽選の何れも行うことが可能なパチンコ遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選のうち何れか一方を当り抽選と捉えることができるし、大当り抽選及び小当り抽選の両方を当り抽選と捉えることもできる。つまり、上記実施形態の遊技機のように、大当り遊技及び小当り遊技の何れも付与可能なパチンコ遊技機においては、大当り遊技及び小当り遊技のうち何れか一方を当り遊技と捉えることができるし、大当り遊技及び小当り遊技の両方を当り遊技と捉えることができる。
【0311】
・確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。各実施形態は、何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。
【0312】
・大当りに当選しなくても、特別ゲームが実行された回数に基づいて、高ベース状態に制御可能に構成してもよい。例えば、上記実施形態は、非確変状態であるときに実行された特別ゲームの回数が所定の回数に達した場合に低確高ベース状態に制御される遊技機に適用してもよい。
【0313】
・大当りに当選しなくても、特別ゲームにおいて大当り図柄とは異なる特別図柄(例えば、チャンス図柄)が確定停止表示されたことに基づいて、高ベース状態に制御可能に構成してもよい。ここでいうチャンス図柄は、大当り図柄と異なり、且つ、はずれ図柄とも異なる。更に、チャンス図柄は、小当り図柄と異なる。例えば、上記実施形態は、通常状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合に低確高ベース状態に制御される遊技機に適用してもよい。
【0314】
・上記実施形態は、遊技球を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機は、仮想媒体を使用することで発射可能な遊技球に変換し、当該遊技球を発射可能に構成される。例えば、進行不能状態に制御された場合には、仮想媒体を遊技球に変換不能に構成してもよい。
【0315】
・上記実施形態において、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板、可動体24を専門に制御する可動体制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。また、単一の基板に主基板40の主CPU41と副基板50の副CPU51を搭載してもよい。表示制御基板、発光制御基板、音制御基板及び可動体制御基板を任意に組み合わせて、単数又は複数の基板としてもよい。
【0316】
・情報表示パネル22は、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22が有する各種の表示部は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報表示パネル22)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の表示部が他の表示部とは別の部材に設けられていてもよい。
【0317】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(A-1)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、当り遊技を付与することが可能な遊技機において、特定条件が成立したことを契機として、前記進行不能状態に制御する不能制御手段と、当り遊技を付与する当り付与手段と、を備え、当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合には、当り遊技が付与されている状況に復帰可能に構成されており、当り遊技が付与されているときに前記特定条件が成立した場合において、前記特定条件が成立してから当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときと、前記特定条件が成立してから当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れであっても当り遊技の終了後に前記進行不能状態に制御されることを特徴とする遊技機。
【0318】
(A-2)当りに当選した場合、変動ゲームの終了後に当り遊技が付与されるように構成されており、変動ゲームの実行中に前記特定条件が成立した場合には、当該変動ゲームの終了を待たずに、前記進行不能状態に制御される技術的思想(A-1)に記載の遊技機。
【0319】
(A-3)通常状態を含む遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、少なくとものめり込みに関する注意喚起を実行可能な表示手段と、を備え、当り遊技では、複数回のラウンド遊技が行われるようになっており、前記通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で前記特定条件が成立した後において、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断されなかった場合と、全てのラウンド遊技が終了するまでの期間内に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰した場合と、の何れであっても、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行される技術的思想(A-1)又は技術的思想(A-2)に記載の遊技機。
【0320】
(B-1)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、当り遊技を付与することが可能な遊技機において、第1制御部と、前記第1制御部からの制御情報を入力可能な第2制御部と、を備え、前記第1制御部は、特定条件が成立したことを契機として前記進行不能状態に制御する不能制御手段としての機能と、当り遊技を付与する当り付与手段としての機能と、前記第2制御部へ出力する制御情報を出力する情報出力手段としての機能と、を有し、当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合には、当り遊技が付与されている状況に復帰可能に構成されており、当り遊技が付与されているときに前記特定条件が成立したかによって、当該当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に前記第1制御部から前記第2制御部へ出力される制御情報のうち少なくとも一部が異なり、当り遊技が付与されているときに前記特定条件が成立した場合において、前記特定条件が成立してから当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断されなかったときと、前記特定条件が成立してから当り遊技が終了するまでの間に電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れであっても当り遊技の終了後に前記進行不能状態に制御されることを特徴とする遊技機。
【0321】
(B-2)表示手段を備え、前記第2制御部は、前記表示手段を制御する表示制御手段としての機能を有し、当り遊技が付与されているときに前記特定条件が成立した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したときの前記表示手段の表示内容は、当り遊技が付与されているときに前記特定条件が成立していないときに電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したときの前記表示手段の表示内容と異なる技術的思想(B-1)に記載の遊技機。
【0322】
(B-3)可動体を備え、前記第2制御部は、前記可動体の動作を制御する可動体制御手段としての機能を有し、当り遊技が付与されているときに前記特定条件が成立した後に電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、当り遊技が付与されているときに前記特定条件が成立していないときに電力供給が遮断されてから電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰したときと、の何れにおいても、前記可動体制御手段は、前記可動体の初期動作を制御する技術的思想(B-1)又は技術的思想(B-2)に記載の遊技機。
【0323】
(C-1)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能な遊技機において、特定条件が成立したことを契機として、前記進行不能状態に制御する不能制御手段と、演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記特定条件は、特定値が所定値に達することによって成立し、前記演出実行手段は、前記特定値が前記所定値に近づいていることを遊技者が特定可能な特定演出を実行可能であり、前記特定演出が実行されていないときにおいて前記特定値が前記所定値に達するまでの残りの値が第1値を下回ると、前記演出実行手段において前記特定演出が実行され、前記特定値が前記所定値に達するまでの残りの値が前記第1値を下回って前記特定演出が実行された後、前記特定値が前記所定値に達するまでの残りの値が前記第1値よりも多い第2値となった第1状況では、前記演出実行手段において前記特定演出が実行され、前記特定値が前記所定値に達するまでの残りの値が前記第1値を下回ることなく、前記特定値が前記所定値に達するまでの残りの値が前記第2値である第2状況では、前記演出実行手段において前記特定演出が実行されず、前記第1状況及び前記第2状況の何れにおいて電力供給が遮断された場合であっても、その後に電力供給が再開されて復帰したときには、前記演出実行手段において前記特定演出が実行されないことを特徴とする遊技機。
【0324】
(C-2)当り遊技を付与する当り付与手段を備え、前記特定演出は、少なくとも当り遊技が付与されているときに実行可能であり、当り遊技が付与されているときに前記特定条件が成立した場合、当該当り遊技の終了後に前記進行不能状態に制御されるように構成されており、前記演出実行手段は、当り遊技の終了後に前記進行不能状態に制御されることを遊技者が特定可能な特別演出を実行可能であり、当り遊技が付与されているときに前記特定条件が成立すると、前記特定演出が終了され、前記演出実行手段において前記特別演出が実行される技術的思想(C-1)に記載の遊技機。
【0325】
(C-3)当り遊技が付与されているときであって前記特別演出が実行されているときに電力供給が遮断された場合、電力供給が再開されて当り遊技が付与されている状況に復帰した後、前記演出実行手段において前記特別演出を再び実行可能である技術的思想(C-2)に記載の遊技機。
【0326】
(D-1)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能な遊技機において、特定条件が成立したことを契機として、前記進行不能状態に制御する不能制御手段と、電力供給が遮断された後も記憶情報を記憶保持可能な記憶手段と、電力供給が開始されたことに伴ってチェックサムを行うことが可能なチェック手段と、を備え、前記特定条件は、特定値が所定値に達することによって成立し、前記特定値は、遊技の進行に伴って変化可能な値であり、電力供給が遮断された場合、前記記憶手段には、当該記憶手段の記憶内容に基づいて算出される第1記憶情報が記憶され、電力供給が再開された場合、前記チェック手段は、電力供給が開始されてから前記記憶手段の記憶内容に基づいて算出される第2記憶情報と、電力供給が遮断されたときに算出された前記第1記憶情報と、に基づきチェックサムを行うように構成されており、前記第1記憶情報及び前記第2記憶情報を算出するにあたって用いられる前記記憶手段の記憶内容には、前記特定値に関する記憶情報が含まれることを特徴とする遊技機。
【0327】
(D-2)前記記憶手段において記憶保持された前記特定値に関する記憶情報は、チェックサムが行われた後、初期化される技術的思想(D-1)に記載の遊技機。
(D-3)当り遊技を付与する当り付与手段を備え、当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合には、当り遊技が付与されている状況に復帰可能に構成されており、当り遊技が付与されているときに前記特定条件が成立したときであって、当該当り遊技が終了する前に電力供給が遮断された場合、前記記憶手段には、前記特定条件が成立したことを特定可能な成立履歴情報が記憶保持されるようになっており、前記記憶手段において記憶保持された前記成立履歴情報は、チェックサムが行われた後であっても初期化されない技術的思想(D-2)に記載の遊技機。
【0328】
(E-1)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、当り遊技を付与することが可能な遊技機において、通常状態を含む遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、特定条件が成立したことを契機として、前記進行不能状態に制御する不能制御手段と、当り遊技を付与する当り付与手段と、少なくとものめり込みに関する注意喚起を実行可能な表示手段と、を備え、前記通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技において前記特定条件が成立した場合には、のめり込みに関する注意喚起が実行され、前記進行不能状態に制御されることを特徴とする遊技機。
【0329】
(E-2)当り遊技が付与されているときの何れのタイミングにおいて前記特定条件が成立した場合であっても、のめり込みに関する注意喚起が実行される時間は同一である技術的思想(E-1)に記載の遊技機。
【0330】
(E-3)当り遊技では、複数回のラウンド遊技が行われるようになっており、前記通常状態であるときに当りに当選して付与された当り遊技のラウンド遊技が行われている状況で前記特定条件が成立した場合には、全てのラウンド遊技が終了した後のタイミングにおいてのめり込みに関する注意喚起が実行され、前記進行不能状態に制御される技術的思想(E-1)又は技術的思想(E-2)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0331】
10…遊技機 17…装飾ランプ 18…スピーカ 22…情報表示パネル 22a…第1特別図柄表示部 22b…第2特別図柄表示部 22c…第1特別保留表示部 22d…第2特別保留表示部 22e…普通図柄表示部 22f…普通保留表示部 22g…右打ち報知ランプ 24…可動体 25…演出表示装置 26…第1始動口 27…第2始動口 29…第1大入賞口 31…第2大入賞口 33…ゲート 34…第1一般入賞口 35…第2一般入賞口 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RWM 45…クリアスイッチ 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RWM 60…電源ユニット 61…電源スイッチ 62…バックアップ電源 70…発射装置 SE1…第1始動センサ SE2…第2始動センサ SE3…第1カウントセンサ SE4…第2カウントセンサ SE5…ゲートセンサ SE6…第1一般センサ SE7…第2一般センサ SE8…アウトセンサ