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特許7519167非接触給電装置およびこれを備えた非接触給電システム、非接触給電方法、非接触給電プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】非接触給電装置およびこれを備えた非接触給電システム、非接触給電方法、非接触給電プログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/10 20160101AFI20240711BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240711BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20240711BHJP
【FI】
H02J50/10
H02J7/00 301D
H02J50/80
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2018160315
(22)【出願日】2018-08-29
(65)【公開番号】P2020036434
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-02-24
【審判番号】
【審判請求日】2023-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129012
【弁理士】
【氏名又は名称】元山 雅史
(72)【発明者】
【氏名】三輪田 寿康
(72)【発明者】
【氏名】三浦 剛史
(72)【発明者】
【氏名】河合 佑介
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 雅思
【合議体】
【審判長】土居 仁士
【審判官】丸山 高政
【審判官】寺谷 大亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-10423(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受電装置と通信を行い、前記受電装置へ給電する非接触給電装置であって、
前記受電装置へ給電を行う給電コイル部と、
前記受電装置と通信を行う第1通信部と、
前記第1通信部において前記受電装置から送信されたデータの受信が開始された際に、前記データ通信用の電波強度の大きさが所定の閾値よりも小さい場合に、十分な電力を供給して前記受電装置を機能させて前記受電装置と前記第1通信部との間の通信を安定化させるために、前記給電コイル部から前記受電装置へ給電される出力値を大きくする補正を行う給電制御部と、
を備え、
前記給電制御部は、起動されると、前記受電装置からの通信を受信するまで、前記受電装置へ給電する際の第1出力よりも低い第2出力で給電を行い、前記受電装置からの無線通信を受信するのを待つ、
非接触給電装置。
【請求項2】
前記給電制御部は、前記第1通信部において受信された複数のデータ複数の前記電波強度の平均値と前記閾値とを比較して、前記出力値の補正を行う、
請求項1に記載の非接触給電装置。
【請求項3】
前記出力値の補正に用いられる補正率と前記電波強度との関係を示す補正テーブルを保存する記憶部を、さらに備えている、
請求項1または2に記載の非接触給電装置。
【請求項4】
前記給電制御部は、前記記憶部に保存された前記補正テーブルを参照して、前記補正率を求める、
請求項3に記載の非接触給電装置。
【請求項5】
電源から電力が入力されるDC入力部と、
前記DC入力部に入力されたDC電力を前記給電コイル部へAC電力を供給するDC/AC回路と、
前記給電制御部から受信した信号に基づいて、前記DC/AC回路を制御するDC/AC制御部と、
をさらに備えている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の非接触給電装置。
【請求項6】
前記給電制御部は、PWM(Pulse-Width-Modulation)のDuty制御によって、前記出力値の補正を行う、
請求項1から5のいずれか1項に記載の非接触給電装置。
【請求項7】
前記給電制御部は、前記第2出力での給電時に前記受電装置から受信したデータに基づいて、前記受電装置が給電対象として認証されているか否かの認証処理を行う、
請求項1に記載の非接触給電装置。
【請求項8】
前記給電制御部は、前記認証処理において、前記受電装置が給電対象と認証されなかった場合には、前記第2出力を大きくする補正処理を実施し、再度、前記受電装置から受信したデータに基づいて、前記受電装置が給電対象として認証されているか否かの認証処理を行う、
請求項7に記載の非接触給電装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の非接触給電装置と、
前記非接触給電装置と通信を行うとともに、前記非接触給電装置から給電される受電装置と、
を備えた非接触給電システム。
【請求項10】
前記受電装置は、前記給電コイル部から給電される受電コイル部と、前記受電コイル部に給電された電力を蓄えるバッテリと、前記第1通信部と通信を行う第2通信部と、前記受電コイル部から前記バッテリへの出力を制御する受電制御部と、を備えている、
請求項9に記載の非接触給電システム。
【請求項11】
前記受電装置は、前記受電コイル部に給電された電力を検出する状態検出部を、さらに備えている、
請求項10に記載の非接触給電システム。
【請求項12】
前記受電制御部は、前記状態検出部において検出された電力量に基づいて、前記受電コイル部から前記バッテリへの出力を制御するとともに、前記第2通信部へ通知する、
請求項11に記載の非接触給電システム。
【請求項13】
非接触給電装置と受電装置との間で通信を行い、前記非接触給電装置から前記受電装置へ給電する非接触給電方法であって、
前記受電装置の第2通信部から前記非接触給電装置の第1通信部へデータを送信する通信ステップと、
前記第1通信部において前記第2通信部から送信されたデータの受信が開始されると、前記データ通信用の電波強度の大きさと所定の閾値とを比較する比較ステップと、
前記データ通信用の電波強度の大きさと前記所定の閾値とを比較した結果、前記データ通信用の電波強度の大きさが前記所定の閾値よりも小さい場合に、十分な電力を供給して前記受電装置を機能させて前記受電装置と前記第1通信部との間の通信を安定化させるために、前記非接触給電装置の給電コイル部から前記受電装置の受電コイル部へ給電される出力値を大きくする補正を行う出力補正ステップと、
起動された後、前記受電装置からの通信を受信するまで、前記受電装置へ給電する際の第1出力よりも低い第2出力で給電を行い、前記受電装置からの無線通信を受信するのを待つ低出力給電ステップと、
を備えている非接触給電方法。
【請求項14】
前記出力補正ステップでは、前記第1通信部において受信された複数のデータ複数の電波の強度の平均値と前記閾値とを比較して、前記出力値の補正を行う、
請求項13に記載の非接触給電方法。
【請求項15】
前記出力補正ステップでは、前記非接触給電装置の記憶部に保存された補正テーブルを参照して、前記出力値の補正に用いられる補正率を求める、
請求項13または14に記載の非接触給電方法。
【請求項16】
前記出力補正ステップでは、PWM(Pulse-Width-Modulation)のDuty制御によって、前記出力値の補正を行う、
請求項13から15のいずれか1項に記載の非接触給電方法。
【請求項17】
前記第2出力での給電時に前記受電装置から受信したデータに基づいて、前記受電装置が給電対象として認証されているか否かの認証処理を行う認証ステップを、さらに備えている、
請求項13に記載の非接触給電方法。
【請求項18】
前記認証ステップにおいて、前記受電装置が給電対象と認証されなかった場合には、前記第2出力を大きくする補正処理を実施し、再度、前記受電装置から受信したデータに基づいて、前記受電装置が給電対象として認証されているか否かの認証処理を行う、
請求項17に記載の非接触給電方法。
【請求項19】
非接触給電装置と受電装置との間で通信を行い、前記非接触給電装置から前記受電装置へ給電する非接触給電プログラムであって、
前記受電装置の第2通信部から前記非接触給電装置の第1通信部へデータを送信する通信ステップと、
前記第1通信部において前記第2通信部から送信されたデータの受信が開始されると、前記データ通信用の電波強度の大きさと所定の閾値とを比較する比較ステップと、
前記データ通信用の電波強度の大きさと前記所定の閾値とを比較した結果、前記データ通信用の電波強度の大きさが前記所定の閾値よりも小さい場合に、十分な電力を供給して前記受電装置を機能させて前記受電装置と前記第1通信部との間の通信を安定化させるために、前記非接触給電装置の給電コイル部から前記受電装置の受電コイル部へ給電される出力値を大きくする補正を行う出力補正ステップと、
起動された後、前記受電装置からの通信を受信するまで、前記受電装置へ給電する際の第1出力よりも低い第2出力で給電を行い、前記受電装置からの無線通信を受信するのを待つ低出力給電ステップと、
を備えている非接触給電方法をコンピュータに実行させる非接触給電プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触給電装置およびこれを備えた非接触給電システム、非接触給電方法、非接触給電プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、給電装置から受電装置に対してワイヤレスで給電を行う非接触給電システムが用いられている。
このような非接触給電システムには、受電装置と給電装置との間において通信を行う、給電装置において通信を介して受電装置から受信したデータ等に基づいて、給電装置からの給電が行われるものがある。
【0003】
このような構成では、受電装置は、通常、受電装置に搭載されたバッテリによって動作される。このため、例えば、受電装置側のバッテリ残量がほぼゼロである、給電装置と受電装置との位置関係が不適切である(給電/受電コイル間の距離が離れている、または位置ずれが大きい)、非接触給電の給電効率が低下し受電装置の動作に必要な電力が供給できない、外乱(混線、ノイズ等)による影響を受けている、等の状態になると受電装置が動作するために必要な電力が不足するおそれがある。よって、受電装置側の機能停止に伴って、無線通信が不安定になり、給電が安定しないという課題があった。
【0004】
例えば、特許文献1には、受電装置への給電を正確に行うために、無線通信部が複数の受電装置からの信号を受信することに基づいて、電源部への給電を所定時間停止し、電源部に給電を再開させる給電装置について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-68008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の給電装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された給電装置では、給電対象の受電装置からの信号と給電対象外の他の受電装置からの信号とを受信した場合に、給電対象である受電装置への給電を再開させ、給電対象外の他の受電装置への給電を停止させる。これにより、通信部が給電対象の受電装置からの信号のみを受信するため、給電装置は、給電対象の受電装置からの受電情報を正確に受信して、所望の受電装置に対して正確に給電することができる。
【0007】
しかし、このような構成では、例えば、給電装置と受電装置との位置関係が不適切であったり、外乱の影響によって通信が不安定になったりした場合に、受電装置に対して安定的に給電を行うための措置については考慮されていない。
【0008】
本発明の課題は、受電装置側との通信状態を安定化させ、安定した状態で給電を実施することが可能な非接触給電装置およびこれを備えた非接触給電システム、非接触給電方法、非接触給電プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明に係る非接触給電装置は、受電装置と通信を行い、受電装置へ給電する非接触給電装置であって、給電コイル部と、第1通信部と、給電制御部とを備えている。給電コイル部は、受電装置へ給電を行う。第1通信部は、受電装置と通信を行う。給電制御部は、第1通信部において受電装置から送信されたデータの受信が開始された際に、データに含まれる電波強度の大きさが所定の閾値よりも小さい場合に、給電コイル部から受電装置へ給電される出力値を大きくする補正を行う。
【0010】
ここでは、受電装置との間で通信を行いながら受電装置へ給電する非接触給電装置において、通信開始時に、給電制御部が、第1通信部において受電装置から受信したデータの電波強度の大きさに基づいて、給電コイル部から受電装置へ給電される出力を調整する。
【0011】
より具体的には、給電制御部は、第1通信部において受電装置から受信したデータの電波強度の大きさが所定の閾値よりも小さい場合には、給電コイル部から受電装置へ給電される出力が大きくなるように調整される。
【0012】
なお、非接触給電とは、非接触給電装置側の給電コイル部と、受電装置側(受電コイル部)とが直接的に接触しない状態であって、コードや金属設定等を介さずにワイヤレスで受電装置側への給電が行われることを意味している。
【0013】
また、非接触給電の方式としては、電磁誘導式が採用されていてもよいし、磁界共鳴式が採用されていてもよい。
ここで、例えば、受電装置側のバッテリ残量がほぼゼロである場合や、非接触給電装置と受電装置との位置関係が不適切である場合、ノイズ等の外乱の影響を受けている場合等には、通信環境の悪化のため、受電装置から受信したデータに含まれる電波強度が小さくなることがある。この場合には、受電装置から送信されるデータを安定した状態で受信することができないため、安定的に受電装置に対する給電を行うことができないおそれがある。
【0014】
本非接触給電装置では、通信開始時に通信環境が悪い場合において、受信したデータの電波強度が所定の閾値よりも小さい場合に、給電制御部が、給電コイル部から受電装置へ給電される出力値が大きくなるように補正する。
【0015】
これにより、例えば、非接触給電装置と受電装置との位置関係が不適切である等の理由により通信環境が悪い場合でも、受電装置に対する出力が大きくなるように補正されることで、受電装置との間の通信環境を改善し、安定的に給電を行うことができる。
この結果、受電装置側との通信状態を安定化させ、安定した状態で給電を実施することができる。
【0016】
第2の発明に係る非接触給電装置は、第1の発明に係る非接触給電装置であって、給電制御部は、第1通信部において受信された複数のデータに含まれる複数の電波強度の平均値と閾値とを比較して、出力値の補正を行う。
【0017】
ここでは、上述した通信環境の悪化に伴って低下した電波強度と所定の閾値とを比較する際に、例えば、10回連続して受信された複数のデータに含まれる複数の電波強度の平均値を算出して、所定の閾値とを比較する。
【0018】
これにより、受信した複数のデータの電波強度の平均値を算出して所定の閾値と比較することで、例えば、一時的に電波強度が低下した場合に出力値が補正されることを回避して、より安定的に受電装置への給電を行うことができる。
【0019】
第3の発明に係る非接触給電装置は、第1または第2の発明に係る非接触給電装置であって、出力値の補正に用いられる補正率と電波強度との関係を示す補正テーブルを保存する記憶部を、さらに備えている。
【0020】
ここでは、所定の閾値よりも小さいと判定された電波強度の値と、出力値の補正を行う際に用いられる補正率との関係を示す補正テーブルを保存する記憶部が設けられている。
これにより、給電制御部は、受電装置から受信したデータに含まれる電波強度が所定の閾値よりも小さい場合には、記憶部に保存された補正テーブルを参照することで、容易に出力値を補正するための補正率を得ることができる。
【0021】
第4の発明に係る非接触給電装置は、第3の発明に係る非接触給電装置であって、給電制御部は、記憶部に保存された補正テーブルを参照して、補正率を求める。
ここでは、給電制御部が、記憶部に保存された補正テーブルを参照して、出力値の補正に用いられる補正率を求める。
これにより、記憶部に保存された補正テーブルを用いて、出力値の補正に必要な補正率を容易に取得することができる。
【0022】
第5の発明に係る非接触給電装置は、第1から第4の発明のいずれか1つに係る非接触給電装置であって、電源から電力が入力されるDC入力部と、DC入力部に入力されたDC電力を給電コイル部へAC電力を供給するDC/AC回路と、給電制御部から受信した信号に基づいてDC/AC回路を制御するDC/AC制御部と、をさらに備えている。
【0023】
ここでは、例えば、コンセント等の外部電源から電力が入力されるDC入力部と、DC電力をAC電力へ変換するDC/AC回路と、給電制御部から受信した信号に基づいて給電コイル部へ供給されるAC電力を制御するDC/AC制御部とをさらに備える。
これにより、DC/AC制御部によって、DC/AC回路から給電コイル部へ供給されるAC電力(出力)の大きさを適切に制御することができる。
【0024】
第6の発明に係る非接触給電装置は、第1から第5の発明のいずれか1つに係る非接触給電装置であって、給電制御部は、PWM(Pulse-Width-Modulation)のDuty制御によって、出力値の補正を行う。
【0025】
ここでは、給電コイルへ供給される電力(出力)の補正を、PWMのDuty制御によって行う。
これにより、パルス幅を変調することにより、給電コイルへ給電される出力を容易に調整することができる。
【0026】
第7の発明に係る非接触給電装置は、第1から第6の発明のいずれか1つに係る非接触給電装置であって、給電制御部は、起動されると、受電装置からの通信を受信するまで、受電装置へ給電する際の第1出力よりも低い第2出力で給電を行う。
【0027】
ここでは、非接触給電装置が起動された後、受電装置との通信を受信するまでの間、受電装置へ給電する際の第1出力よりも低い第2出力で給電を行う。
すなわち、給電制御部は、非接触給電装置に対して受電装置が給電可能な位置に配置されるまでは、非接触給電装置から低出力給電を行う。
【0028】
これにより、非接触給電装置からの給電可能な位置に配置された受電装置は、例えば、受電装置側のバッテリ残量がほとんどゼロである場合や、非接触充電装置に対して受電装置の配置が適していない場合等でも、低出力給電によって、データを非接触給電装置の第1通信部へデータを送信することができる。
【0029】
第8の発明に係る非接触給電装置は、第7の発明に係る非接触給電装置であって、給電制御部は、第2出力での給電時に受電装置から受信したデータに基づいて、受電装置が給電対象として認証されているか否かの認証処理を行う。
【0030】
ここでは、低出力給電を受けた受電装置から受信したデータに含まれる各種情報(例えば、受電装置のID等)に基づいて、給電対象の受電装置であることを認証する認証処理を行う。
これにより、給電対象である受電装置であることを認証した後、適切な受電装置に対して安定的な給電を行うことができる。
【0031】
第9の発明に係る非接触給電装置は、第8の発明に係る非接触給電装置であって、給電制御部は、認証処理において、受電装置が給電対象と認証されなかった場合には、第2出力を大きくする補正処理を実施し、再度、受電装置から受信したデータに基づいて、受電装置が給電対象として認証されているか否かの認証処理を行う。
【0032】
ここでは、低出力給電によって受電装置から受信したデータを用いた認証によって非認証と判定された場合でも、通信環境の悪化等の理由によって認証されなかった場合を想定し、第2出力を大きくするように補正処理を実施して、再度、受電装置から受信したデータを用いて再認証の処理を行う。
【0033】
これにより、低出力給電によって受電装置から受信したデータを用いた認証によって非認証と判定された場合でも、通信環境の悪化等の理由によって認証されなかった受電装置を再認証することで、適切な受電装置に対して安定的な給電を行うことができる。
【0034】
第10の発明に係る非接触給電システムは、第1から第9の発明のいずれか1つに係る非接触給電装置と、非接触給電装置と通信を行うとともに非接触給電装置から給電される受電装置と、を備えている。
【0035】
ここでは、上述した非接触給電装置と、非接触給電装置と通信して給電される受電装置とを含む非接触給電システムを構成する。
これにより、非接触給電装置と受電装置との間の通信状態を安定化させ、安定した状態で給電を実施することが可能な非接触給電システムを得ることができる。
【0036】
第11の発明に係る非接触給電システムは、第10の発明に係る非接触給電システムであって、受電装置は、給電コイル部から給電される受電コイル部と、受電コイル部に給電された電力を蓄えるバッテリと、第1通信部と通信を行う第2通信部と、受電コイル部からバッテリへの出力を制御する受電制御部と、を備えている。
【0037】
ここでは、受電装置側に、受電コイル部と、受電コイル部に給電された電力を蓄えるバッテリと、非接触給電装置側と通信を行う第2通信部と、受電コイル部からバッテリへの出力を制御する受電制御部とを設けている。
これにより、非接触給電装置側の第1通信部と第2通信部とが通信しながら、給電コイル部から受電コイル部に対して給電された電力をバッテリに蓄えることができる。
【0038】
第12の発明に係る非接触給電システムは、第11の発明に係る非接触給電システムであって、受電装置は、受電コイル部に給電された電力を検出する状態検出部を、さらに備えている。
【0039】
ここでは、受電装置において、状態検出部が、非接触給電装置側の給電コイル部から受電コイル部へ給電された電力が、受電装置側に必要な所定の電力に達しているか否かを検出する。
【0040】
これにより、状態検出部における検出結果に応じて、例えば、受電コイル部へ給電された電力をバッテリへ蓄えるか否かを判定することができる。あるいは、例えば、第2通信部から非接触給電装置側の第1通信部へ、給電された電力が不足していることを通知することができる。
【0041】
第13の発明に係る非接触給電システムは、第12の発明に係る非接触給電システムであって、受電制御部は、状態検出部において検出された電力量に基づいて、受電コイル部からバッテリへの出力を制御するとともに、第2通信部へ通知する。
【0042】
ここでは、状態検出部における検出結果を用いて、受電制御部が、受電コイル部からバッテリへの出力を行うか否かを制御するとともに、第2通信部へ検出結果を通知する。
より具体的には、状態検出部において検出された電力量が、受電装置に必要な電力量に満たない場合には、受電コイル部からバッテリへの出力を行わないように制御されるとともに、第2通信部に対してその検出結果を通知する。
【0043】
これにより、状態検出部における検出結果を踏まえて、バッテリへ電力が蓄えられるか否かを決定することができるとともに、第2通信部を介して非接触給電装置側へ給電量が不足している旨を伝えることができる。
【0044】
第14の発明に係る非接触給電方法は、非接触給電装置と受電装置との間で通信を行い、非接触充電装置から受電装置へ給電する非接触給電方法であって、通信ステップと、比較ステップと、出力補正ステップとを備えている。通信ステップは、受電装置の第2通信部から非接触給電装置の第1通信部へデータを送信する。比較ステップは、第1通信部において第2通信部から送信されたデータの受信が開始されると、データに含まれる電波強度の大きさと所定の閾値とを比較する。出力補正ステップは、データに含まれる電波強度の大きさと所定の閾値とを比較した結果、データに含まれる電波強度の大きさが所定の閾値よりも小さい場合に、非接触給電装置の給電コイル部から受電装置の受電コイル部へ給電される出力値を大きくする補正を行う。
【0045】
ここでは、受電装置との間で通信を行いながら受電装置へ給電する非接触給電装置による非接触給電方法において、通信開始時に、第1通信部において受電装置から受信したデータの電波強度の大きさに基づいて、給電コイル部から受電装置へ給電される出力を調整する。
【0046】
より具体的には、第1通信部において受電装置から受信したデータの電波強度の大きさが所定の閾値よりも小さい場合には、給電コイル部から受電装置へ給電される出力が大きくなるように調整される。
【0047】
なお、非接触給電とは、非接触給電装置側の給電コイル部と、受電装置側(受電コイル部)とが直接的に接触しない状態であって、コードや金属設定等を介さずにワイヤレスで受電装置側への給電が行われることを意味している。
【0048】
また、非接触給電の方式としては、電磁誘導式が採用されていてもよいし、磁界共鳴式が採用されていてもよい。
ここで、例えば、受電装置側のバッテリ残量がほぼゼロである場合や、非接触給電装置と受電装置との位置関係が不適切である場合、ノイズ等の外乱の影響を受けている場合等には、通信環境の悪化のため、受電装置から受信したデータに含まれる電波強度が小さくなることがある。この場合には、受電装置から送信されるデータを安定した状態で受信することができないため、安定的に受電装置に対する給電を行うことができないおそれがある。
【0049】
本非接触給電方法では、通信開始時に通信環境が悪い場合において、受信したデータの電波強度が所定の閾値よりも小さい場合には、給電コイル部から受電装置へ給電される出力値が大きくなるように補正される。
【0050】
これにより、例えば、非接触給電装置と受電装置との位置関係が不適切である等の理由により通信環境が悪い場合でも、受電装置に対する出力が大きくなるように補正されることで、受電装置との間の通信環境を改善し、安定的に給電を行うことができる。
この結果、受電装置側との通信状態を安定化させ、安定した状態で給電を実施することができる。
【0051】
第15の発明に係る非接触給電方法は、第14の発明に係る非接触給電方法であって、出力補正ステップでは、第1通信部において受信された複数のデータに含まれる複数の電波強度の平均値と閾値とを比較して、出力値の補正を行う。
【0052】
ここでは、出力補正ステップにおいて、通信環境の悪化に伴って低下した電波強度と所定の閾値とを比較する際に、例えば、10回連続して受信された複数のデータに含まれる複数の電波強度の平均値を算出して、所定の閾値とを比較する。
【0053】
これにより、受信した複数のデータの電波強度の平均値を算出して所定の閾値と比較することで、例えば、一時的に電波強度が低下した場合に出力値が補正されることを回避して、より安定的に受電装置への給電を行うことができる。
【0054】
第16の発明に係る非接触給電方法は、第14または第15の発明に係る非接触給電方法であって、出力補正ステップでは、非接触給電装置の記憶部に保存された補正テーブルを参照して、出力値の補正に用いられる補正率を算出する。
【0055】
ここでは、所定の閾値よりも小さいと判定された電波強度の値と、出力値の補正を行う際に用いられる補正率との関係を示す補正テーブルを非接触給電装置の記憶部に保存しておく。
【0056】
これにより、出力補正ステップでは、受電装置から受信したデータに含まれる電波強度が所定の閾値よりも小さい場合には、記憶部に保存された補正テーブルを参照することで、容易に出力値を補正するための補正率を得ることができる。
【0057】
第17の発明に係る非接触給電方法は、第14から第16の発明のいずれか1つに係る非接触給電方法であって、出力補正ステップでは、PWM(Pulse-Width-Modulation)のDuty制御によって、出力値の補正を行う。
【0058】
ここでは、給電コイルへ供給される電力(出力)の補正を、PWMのDuty制御によって行う。
これにより、パルス幅を変調することにより、給電コイルへ給電される出力を容易に調整することができる。
【0059】
第18の発明に係る非接触給電方法は、第14から第17の発明のいずれか1つに係る非接触給電方法であって、起動された後、受電装置からの通信を受信するまで、受電装置へ給電する際の第1出力よりも低い第2出力で給電を行う低出力給電ステップを、さらに備えている。
【0060】
ここでは、非接触給電装置が起動された後、受電装置との通信を受信するまでの間、受電装置へ給電する際の第1出力よりも低い第2出力で給電を行う。
すなわち、給電制御部は、非接触給電装置に対して受電装置が給電可能な位置に配置されるまでは、非接触給電装置から低出力給電を行う。
【0061】
これにより、非接触給電装置からの給電可能な位置に配置された受電装置は、例えば、受電装置側のバッテリ残量がほとんどゼロである場合や、非接触充電装置に対して受電装置の配置が適していない場合等でも、低出力給電によって、データを非接触給電装置の第1通信部へデータを送信することができる。
【0062】
第19の発明に係る非接触給電方法は、第14から第18の発明のいずれか1つに係る非接触給電方法であって、第2出力での給電時に受電装置から受信したデータに基づいて、受電装置が給電対象として認証されているか否かの認証処理を行う認証ステップを、さらに備えている。
【0063】
ここでは、低出力給電を受けた受電装置から受信したデータに含まれる各種情報(例えば、受電装置のID等)に基づいて、給電対象の受電装置であることを認証する認証処理を行う。
これにより、給電対象である受電装置であることを認証した後、適切な受電装置に対して安定的な給電を行うことができる。
【0064】
第20の発明に係る非接触給電方法は、第19の発明に係る非接触給電方法であって、認証ステップにおいて、受電装置が給電対象と認証されなかった場合には、第2出力を大きくする補正処理を実施し、再度、受電装置から受信したデータに基づいて、受電装置が給電対象として認証されているか否かの認証処理を行う。
【0065】
ここでは、低出力給電によって受電装置から受信したデータを用いた認証によって非認証と判定された場合でも、通信環境の悪化等の理由によって認証されなかった場合を想定し、第2出力を大きくするように補正処理を実施して、再度、受電装置から受信したデータを用いて再認証の処理を行う。
【0066】
これにより、低出力給電によって受電装置から受信したデータを用いた認証によって非認証と判定された場合でも、通信環境の悪化等の理由によって認証されなかった受電装置を再認証することで、適切な受電装置に対して安定的な給電を行うことができる。
【0067】
第21の発明に係る非接触給電プログラムは、非接触給電装置と受電装置との間で通信を行い非接触充電装置から受電装置へ給電する非接触給電プログラムであって、通信ステップと、比較ステップと、出力補正ステップとを備えた非接触給電方法をコンピュータに実行させる。通信ステップは、受電装置の第2通信部から非接触給電装置の第1通信部へデータを送信する。比較ステップは、第1通信部において第2通信部から送信されたデータの受信が開始されると、データに含まれる電波強度の大きさと所定の閾値とを比較する。出力補正ステップは、データに含まれる電波強度の大きさと所定の閾値とを比較した結果、データに含まれる電波強度の大きさが所定の閾値よりも小さい場合に、非接触給電装置の給電コイル部から受電装置の受電コイル部へ給電される出力値を大きくする補正を行う。
【0068】
ここでは、受電装置との間で通信を行いながら受電装置へ給電する非接触給電装置による非接触給電方法において、通信開始時に、第1通信部において受電装置から受信したデータの電波強度の大きさに基づいて、給電コイル部から受電装置へ給電される出力を調整する。
【0069】
より具体的には、第1通信部において受電装置から受信したデータの電波強度の大きさが所定の閾値よりも小さい場合には、給電コイル部から受電装置へ給電される出力が大きくなるように調整される。
【0070】
なお、非接触給電とは、非接触給電装置側の給電コイル部と、受電装置側(受電コイル部)とが直接的に接触しない状態であって、コードや金属設定等を介さずにワイヤレスで受電装置側への給電が行われることを意味している。
【0071】
また、非接触給電の方式としては、電磁誘導式が採用されていてもよいし、磁界共鳴式が採用されていてもよい。
ここで、例えば、受電装置側のバッテリ残量がほぼゼロである場合や、非接触給電装置と受電装置との位置関係が不適切である場合、ノイズ等の外乱の影響を受けている場合等には、通信環境の悪化のため、受電装置から受信したデータに含まれる電波強度が小さくなることがある。この場合には、受電装置から送信されるデータを安定した状態で受信することができないため、安定的に受電装置に対する給電を行うことができないおそれがある。
【0072】
本非接触給電方法では、通信開始時に通信環境が悪い場合において、受信したデータの電波強度が所定の閾値よりも小さい場合には、給電コイル部から受電装置へ給電される出力値が大きくなるように補正される。
【0073】
これにより、例えば、非接触給電装置と受電装置との位置関係が不適切である等の理由により通信環境が悪い場合でも、受電装置に対する出力が大きくなるように補正されることで、受電装置との間の通信環境を改善し、安定的に給電を行うことができる。
【0074】
この結果、受電装置側との通信状態を安定化させ、安定した状態で給電を実施することができる。
【発明の効果】
【0075】
本発明に係る非接触給電装置によれば、受電装置側との通信状態を安定化させ、安定した状態で給電を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
図1】本発明の一実施形態に係る非接触給電装置を含む非接触給電システムの構成を示す制御ブロック図。
図2】非接触給電装置における起動時の処理の流れを示すフローチャート。
図3】受電装置側の処理の流れを示すフローチャート。
図4】非接触給電装置側の電文解析等の処理の流れを示すフローチャート。
図5】非接触給電装置側における平均値と閾値とを比較して補正を行う処理の流れを示すフローチャート。
図6図1の非接触給電装置の記憶部に保存される補正テーブルを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0077】
本発明の一実施形態に係る非接触給電装置10を備えた非接触給電システム30、および非接触給電方法について、図1図6を用いて説明すれば以下の通りである。
【0078】
(非接触給電システム30の構成)
本実施形態に係る非接触給電システム30は、非接触給電装置10と受電装置20との間において通信を行いながら、非接触給電装置10から受電装置20へ給電するシステムであって、図1に示すように、非接触給電装置10側の無線通信部16と受電装置20側の無線通信部28とが通信を行うとともに、互いに近接配置された給電コイル部13から受電コイル部21へ給電が行われる。
【0079】
なお、本実施形態において、非接触給電とは、非接触給電装置10側の給電コイル部13と、受電装置20側の受電コイル部21とが直接的に接触しない状態であって、コードや金属設定等を介さずにワイヤレスで、非接触給電装置10から受電装置20への給電が行われることを意味している。
【0080】
非接触給電装置10および受電装置20の構成については、後段にて詳述する。
本実施形態において、非接触給電装置10によって給電される受電装置20には、例えば、内部に充放電可能なバッテリを搭載したドローン等の飛行装置、電動バイク等の電動移動体、芝刈り機や作業用工具等の電動工具、掃除機、ロボット等の各種装置が含まれるが、受電装置20は、ここで挙げた装置に限定されるものではない。
【0081】
(非接触給電装置10の構成)
非接触給電装置10は、図1に示すように、DC入力部11と、DC/AC回路12と、給電コイル部13と、DC/AC制御部14と、給電制御部15と、無線通信部16と、記憶部17とを備えている。
【0082】
DC入力部11は、外部コンセント11a(図1参照)を介してDC(直流)電力が入力される。
DC/AC回路12は、図1に示すように、DC入力部11とDC/AC制御部14と給電コイル部13とに接続されている。そして、DC/AC回路12は、DC入力部11に入力されたDC電力をAC(交流)電力に変換し、DC/AC制御部14からの指示入力に基づいて、給電コイル部13への出力(給電量)を調整するように制御される。
【0083】
給電コイル部13は、図1に示すように、DC/AC回路12と接続されており、DC/AC回路12から出力されたAC電流によって磁束を発生させて、近接配置された受電装置20側の受電コイル部21に対して給電を行う。
【0084】
なお、非接触給電装置10から受電装置20に対する給電方式としては、電磁誘導方式に限らず、共鳴方式等の他の方式が採用されてもよい。
DC/AC制御部14は、図1に示すように、DC/AC回路12と給電制御部15とに接続されており、給電制御部15からの指示入力に基づいて、DC/AC回路12を制御する。
【0085】
給電制御部15は、図1に示すように、DC/AC制御部14、無線通信部16および記憶部17と接続されており、CPUおよびその他の回路から構成されている。そして、給電制御部15は、無線通信部16を介して受信したデータに含まれる電波強度に基づいて、受電装置20に対する出力(給電量)の補正を行う。
【0086】
より具体的には、給電制御部15は、受電装置20から受信したデータに含まれる電波強度の平均値が所定の閾値よりも小さい場合には、DC/AC制御部14に対して、出力される給電量を補正するように指示を行う。
【0087】
なお、給電量の補正は、PWM(Pulse-Width-Modulation)のDuty制御によって実施される。
無線通信部16は、図1に示すように、給電制御部15と接続されており、受電装置20側の無線通信部28との間において通信を行うとともに、受電装置20側から受信したデータを給電制御部15へ送信する。そして、無線通信部16は、受電装置20側から受信したデータの電波強度を検出する。
【0088】
なお、非接触給電装置10側の無線通信部16と、受電装置20側の無線通信部28との間の通信は、例えば、2.4GHz帯(2402~2480MHz)を利用して行われればよい。
【0089】
記憶部17は、図1に示すように、給電制御部15に接続されており、後述する給電電力値の補正に用いられる補正率を取得するための補正テーブル(図6参照)を保存している。
なお、無線通信部16において受信したデータの電波強度に基づいて、非接触給電装置10から受電装置20に対する給電を行う処理については、後段にて詳述する。
【0090】
(受電装置20の構成)
受電装置20は、図1に示すように、受電コイル部21と、整流回路22と、DC/DC回路23と、DC/DC制御部24と、バッテリ(負荷)25と、状態検出部26と、受電制御部27と、無線通信部28とを備えている。
【0091】
受電コイル部21は、図1に示すように、整流回路22に接続されており、近接配置された非接触給電装置10側の給電コイル部13において発生した磁束によって誘導起電力が発生する。そして、受電コイル部21は、非接触給電装置10から受電した電力を、整流回路22へ送る。
【0092】
整流回路22は、図1に示すように、受電コイル部21、DC/DC回路23および状態検出部26と接続されており、受電コイル部21から受け取ったAC電力をDC電力に整流する。
【0093】
DC/DC回路23は、図1に示すように、整流回路22、DC/DC制御部24およびバッテリ25と接続されており、DC/DC制御部24からの指示入力に基づいてスイッチングを行い、バッテリ25への出力を制御する。
【0094】
DC/DC制御部24は、図1に示すように、DC/DC回路23と受電制御部27とに接続されており、受電制御部27からの指示入力に基づいて、DC/DC回路23のスイッチング動作を制御する。
【0095】
バッテリ25は、充放電可能な二次電池であって、図1に示すように、DC/DC回路23に接続されており、DC/DC回路23から出力されたDC電力を蓄える。
状態検出部26は、図1に示すように、整流回路22と受電制御部27とに接続されており、整流回路22およびDC/DC回路23間の電圧値および電流値を検出して、受電制御部27へ通知する。
【0096】
受電制御部27は、図1に示すように、DC/DC制御部24、状態検出部26および無線通信部28と接続されている。そして、受電制御部27は、状態検出部26において検出された電圧値および電流値と、予め設定された基準電圧値および基準電流値とを比較して、基準電圧値および基準電流値よりも大きい場合には、受電電力量に問題なしと判断し、DC/DC制御部24へDC/DC回路23からバッテリ25へ出力するように通知する。また、受電制御部27は、状態検出部26において検出された電圧値および電流値を、無線通信部28へ送信する。
【0097】
無線通信部28は、CPUを含む回路によって構成されており、図1に示すように、受電制御部27に接続されている。そして、無線通信部28は、受電制御部27から受信したデータ(受電電力の電圧値および電流値等)を含む電文を、非接触給電装置10側の無線通信部16に対して送信する。
【0098】
<非接触給電装置10における起動時の処理>
本実施形態の非接触給電装置10において行われる起動の処理(低出力給電)について、図2に示すフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
【0099】
すなわち、本実施形態の非接触給電装置10では、給電対象となる受電装置20に対して給電を行う前段階の処理として、通常の給電よりも低い電力を出力しながら、受電装置20が通信可能な位置に配置されるまで待機する。
【0100】
具体的には、図2に示すように、非接触給電装置10の電源が投入されると、ステップS11では、受電装置20が通信可能な範囲に配置されているか否かに関わらず、通常時に受電装置20に対して給電される電力よりも低い電力での給電(低出力給電)が行われる。
【0101】
ここでは、給電制御部15が、DC/AC回路12からの出力が低出力になるように、DC/AC制御部14へ指示する。これにより、給電コイル部13からは、通常の給電時よりも低い電力が出力される。
【0102】
なお、この低出力給電は、非接触給電装置10の起動後、例えば、通信可能な範囲内に配置された受電装置20から無線通信を受信するまで、あるいは、非接触給電装置10の電源がオフになるまで継続して行われる。
【0103】
次に、ステップS12では、無線通信部16が、低出力給電された受電装置20の無線通信部28から無線(データ)を受信するまで待機し、受電装置20の無線通信部28から無線(データ)を受信すると、ステップS13へ進む。
【0104】
次に、ステップS13では、給電制御部15が、受電装置20から受信した情報に基づいて、給電対象となる受電装置20からの通信であるか否かを確認するために、認証の有無を確認する処理を行う。ここで、給電制御部15において、給電対象として認証された受電装置20であると判定されると、通常の電力での給電を行うために、図5に示す処理フローへ進む。一方、認証不可であった場合には、ステップS14へ進む。
【0105】
ここで、認証不可となる理由としては、給電対象ではない装置との通信である場合、低出力給電によって給電された電力が安定した通信を行うために十分でない場合等が考えられる。このため、ステップS14およびステップS15では、後者の理由によって認証不可となった受電装置20を救済するための処理を行う。
【0106】
すなわち、ステップS14では、ステップS13において認証されなかった受電装置20に対する低出力給電の電力が最大出力になっているか否かを確認するために、給電制御部15が、補正率が上限に達しているか否かを判定する。
【0107】
ここで、補正率が上限に達していない場合には、低出力給電の出力を1段階上げて、再度、認証できないかリトライするために、ステップS15へ進む。
一方、補正率が上限に達している場合には、給電された電力が不足していることが原因で、十分な通信が行えなかったために認証されなかったとは考えにくいため、給電制御部15は、給電対象ではない装置との通信であると判断して、給電を行うことなく処理を終了する。
【0108】
次に、ステップS15では、給電制御部15は、補正率を上げて、再度、低出力給電を実施し、ステップS12において無線を受信するまで待機する。
なお、ステップS12からステップS15までの処理は、受電装置20が認証されるまで、あるいは、低出力給電の補正率が上限に達するまで繰り返し実施される。
【0109】
<受電装置20における処理>
次に、上述した非接触給電装置10からの低出力給電を受けて通信を行い、非接触給電装置10によって認証された受電装置20側の処理について、図3に示すフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
【0110】
すなわち、図3に示すように、ステップS21では、認証済みの受電装置20の受電コイル部21において、非接触給電装置10側の給電コイル部13から出力された電力を受電する。
【0111】
次に、ステップS22では、整流回路22において、受電コイル部21が受電したAC電力をDC電力に整流してDC/DC回路23および状態検出部26へ出力する。
次に、ステップS23では、状態検出部26が、受電した電力の電圧値および電流値を検出する。
【0112】
次に、ステップS24では、受電制御部27が、状態検出部26において検出された電圧値および電流値が、所定値以上であるか否かを判定する。
ここで、所定値以上である場合には、ステップS25へ進み、所定値未満である場合には、バッテリ25へ電力を充電することなく、受電した電力が不足していることを非接触給電装置10側へ通知するために、ステップS27へ進む。
【0113】
次に、ステップS25では、受電制御部27が、ステップS24において、受電した電力が所定値以上であることを確認しているため、DC/DC制御部24が、DC/DC回路23においてDC/DC変換してバッテリ25へ出力するように制御する。
【0114】
次に、ステップS26では、DC/DC回路23から出力された電力をバッテリ25に充電する。
次に、ステップS27では、受電制御部27が、状態検出部26において受電した電力から検出された電圧値および電流値等のデータを含む電文を作成する。
【0115】
次に、ステップS28では、受電制御部27が、無線通信部28から非接触給電装置10側の無線通信部16に対して、受電制御部27が作成した受電電力(電圧値および電流値)等のデータを含む電文を送信するように、無線通信部28を制御する。そして、ステップS28の処理が完了すると、再び、ステップS21~S28の処理が繰り返し実施される。
【0116】
ここで、無線通信部28から非接触給電装置10側へ送信される電文に含まれる受電電力(電圧値および電流値)は、非接触給電装置10側において、給電した電力が受電装置20側において十分な電力であるか否かを検証するために使用される。よって、非接触給電装置10では、受電装置20側から受信した電力値(電圧値および電流値)が受電装置20側によって十分でない場合には、出力を上げて給電するように調整される。
【0117】
<非接触給電装置10における電文の解析処理>
本実施形態の非接触給電装置10の無線通信部16において行われる受電装置20から受信した電文の解析処理について、図4に示すフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
【0118】
すなわち、図4に示すように、ステップS31では、無線通信部16が、受電装置20の無線通信部28から、受電装置20において作成された電文を受信する。
次に、ステップS32では、無線通信部16において、受信した電文の解析が行われる。より具体的には、無線通信部16では、電文解析によって、受電装置20において受電した電力(電圧値および電流値)を取得し、給電対象以外の装置との通信を遮断するように制御を行う。
【0119】
次に、ステップS33では、無線通信部16において、受信した電文に含まれる無線通信の電波強度の解析が行われる。
次に、ステップS34では、無線通信部16から給電制御部15に対して、受電された電圧値および電流値等のデータを含む電文の解析結果と、電波強度の解析結果とが通知される。
【0120】
なお、電文に含まれる電波強度等の解析処理は、本実施形態のように、CPU等の回路を含む無線通信部16において実施されてもよいし、給電制御部15において実施されてもよい。
【0121】
ステップS35では、給電制御部15が、ステップS34において通知された電文の解析結果に基づいて、受電装置20に対して給電する電力が適正であるか否かを判断し、適正でない場合には、出力値を調整して給電される電力が適正化されるようにフィードバック制御を行う。
【0122】
<非接触給電装置10における出力補正処理>
本実施形態の非接触給電装置10において、受電装置20との通信を開始した際に実施される受電装置20から受信したデータの電波強度に基づく給電の出力補正処理について、図5に示すフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
【0123】
すなわち、図5に示すように、ステップS41では、無線通信部16において、受電装置20側から無線を受信するまで待機し、無線を受信すると、ステップS42へ進む。
次に、ステップS42では、無線通信部16において受信したデータの電波強度の値を判定する。より具体的には、無線通信部16において受信したデータの電波強度の値が-50dBm以上であるか否かを判定する。
【0124】
ここで、受信したデータの電波強度が-50dBm以上である場合には、補正が必要な範囲の電波強度を持つデータを受信していると判断し、ステップS43へ進む。一方、受信したデータの電波強度が-50dBm未満である場合には、補正が必要な電波強度よりもさらに低い電波強度であるため、補正不能と判断し、補正処理を行うことなく、ステップS41へ戻る。
【0125】
なお、ステップS42における判定に用いられる閾値は、-50dBmに限定されるものではなく、-50dBmよりも大きい値に設定されていてもよいし、-50dBmよりも小さい値に設定されていてもよい。
【0126】
次に、ステップS43では、非接触給電装置10の無線通信部16と受電装置20の無線通信部28との通信回数が所定のサンプリング回数になるまでデータを取得する。
本実施形態では、サンプリング回数が10回に設定されているため、受電装置20から10回分の通信のデータを受信するまでステップS43の処理を繰り返し行う。
【0127】
次に、ステップS44では、給電制御部15が、無線通信部16において受信された10回分のデータの電波強度の平均値を算出する。
次に、ステップS45では、給電制御部15が、ステップS44において算出された電波強度の平均値が所定の閾値(-40dBm)以上であるか否かを判定する。
【0128】
ここで、電波強度の平均値が-40dBm以上である場合には、正常な通信が行われていると判断し、ステップS47へ進む。一方、電波強度の平均値が-40dBm未満である場合には、正常な通信が行われていないおそれがあると判断し、ステップS46へ進む。
【0129】
本実施形態では、所定の閾値は、正常に通信が行われる値として、-40dBmに設定されている。
なお、ステップS45における判定に用いられる閾値は、-40dBmに限定されるものではなく、ステップS42において用いられる閾値よりも大きい値であれば、-40dBmよりも大きい値に設定されていてもよいし、-40dBmよりも小さい値に設定されていてもよい。
【0130】
次に、ステップS46では、ステップS45において、電波強度の平均値が-40dBm未満であると判定されているため、給電制御部15が、記憶部17に保存された補正テーブルを参照して、出力補正制御に用いられる補正率を取得する。
【0131】
ここで、記憶部17に保存される補正テーブルは、図6に示すように、10回分のデータの平均値として算出された-50~-40dBmの範囲の電波強度(dBm)と、出力補正制御に用いられる補正率(%)との関係を示す。
【0132】
図6に示す補正テーブルでは、例えば、電波強度の平均値が-40dBmであった場合には、正常で安定的な通信が行われていると想定されるため、補正率は100%に設定される。
【0133】
また、電波強度の平均値が-45dBmであった場合には、やや不安定な通信が行われていると想定されるため、補正率は125%に設定されている。これにより、通信状態がやや不安定になっている場合には、受電装置20へ給電される出力が大きくなるような補正率が選択される。
【0134】
さらに、電波強度の平均値が-50dBmであった場合には、不安定な通信が行われていると想定されるため、補正率は150%に設定されている。これにより、通信状態が不安定になっている場合には、受電装置20へ給電される出力がさらに大きくなるような補正率が選択される。
【0135】
よって、給電制御部15は、記憶部17に保存された図6に示す補正テーブルを参照することで、平均値として算出された電波強度に対応する最適な補正率を容易に取得することができる。
【0136】
なお、電波強度の平均値が-40dBmよりも大きい場合には、-40dBm時と同様に、正常な通信が行われていると想定されるため、補正率は全て100%が選択される。
つまり、ステップS45において電波強度の平均値が-40dBm以上である場合には、全て補正率100%が選択され、実質的に、給電時の出力補正は行われない。
【0137】
次に、ステップS47では、給電制御部15は、給電コイル部13から受電装置20側の受電コイル部21へ給電される出力を、補正テーブルを参照して取得された補正率を用いて補正する。
【0138】
具体的には、ステップS45において実施される出力補正処理では、給電出力電圧値(V)×補正率(%)という計算式によって、補正後の出力が算出される。
次に、ステップS48では、給電制御部15が、ステップS47において算出された補正後の出力で、給電コイル部13から受電装置20側の受電コイル部21に対して給電するように、DC/AC制御部14に指示を行う。
【0139】
本実施形態では、以上のように、受電装置20と通信を行い受電装置20へ給電する非接触給電装置10において、給電コイル部13と、無線通信部16と、給電制御部15とを備えている。給電コイル部13は、受電装置20へ給電を行う。無線通信部16は、受電装置20側の無線通信部28と通信を行う。給電制御部15は、無線通信部16において受電装置20から送信されたデータの受信が開始された際に、データに含まれる電波強度の大きさが所定の閾値よりも小さい場合に、給電コイル部13から受電装置20へ給電される出力値を大きくする補正を行う。
【0140】
つまり、本実施形態の非接触給電装置10では、給電制御部15が、無線通信部16において受電装置20から受信したデータの電波強度の大きさが所定の閾値よりも小さい場合には、給電コイル部13から受電装置20へ給電される出力が大きくなるように調整する。
【0141】
ここで、例えば、受電装置20側のバッテリ残量がほぼゼロである場合や、非接触給電装置10と受電装置20との位置関係が不適切である場合、ノイズ等の外乱の影響を受けている場合等には、通信環境の悪化のため、受電装置20から受信したデータに含まれる電波強度が小さくなることがある。この場合には、受電装置20から送信されるデータを安定した状態で受信することができないため、安定的に受電装置20に対する給電を行うことができないおそれがある。
【0142】
本非接触給電装置10では、このような通信環境が悪化した場合において、受信したデータの電波強度が所定の閾値(-40dBm)よりも小さい場合には、給電制御部15が、給電コイル部13から受電装置20(受電コイル部21)へ給電される出力値が大きくなるように補正する。
【0143】
これにより、例えば、非接触給電装置10と受電装置20との位置関係が不適切である等の理由により通信環境が悪化した場合でも、受電装置20に対する出力が大きくなるように補正されることで、受電装置20との間の通信環境を改善し、安定的に給電を行うことができる。
【0144】
この結果、受電装置20側との通信状態を安定化させ、安定した状態で給電を実施することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0145】
(A)
上記実施形態では、給電制御部15が、10回分の受信データの電波強度の平均値と、所定の閾値(-40dBm)とを比較して、所定の閾値よりも小さい場合には、給電コイル部13から給電される出力を上げるように出力補正制御を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0146】
例えば、出力補正制御を行う際に所定の閾値と比較される電波強度は、所定回数分の平均値でなくてもよく、受信したデータごとの電波強度であってもよい。
ただし、この場合には、一時的に外乱等によって通信環境が悪化した場合でも、給電される出力の補正が必要と判断して補正処理を実施してしまうことから、上述した複数回分の電波強度の平均値を用いて出力補正制御が実施されることがより好ましい。
【0147】
(B)
上記実施形態では、給電制御部15が、10回分の受信データの電波強度の平均値を算出して、出力補正制御を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0148】
例えば、所定の閾値と比較される平均値は、10回分の受信データの平均値に限定されるものではなく、9回以下、あるいは11回以上の受信データの電波強度の平均値であってもよい。
【0149】
(C)
上記実施形態では、単一の非接触給電装置10から単一の受電装置20に対して給電を行う非接触給電システム30の構成を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、単一の非接触給電装置から複数の受電装置に対して、ほぼ同時に給電を行う非接触給電システムであってもよい。
【0150】
(D)
上記実施形態では、給電制御部15において、無線通信部16が受信したデータの電波強度と所定の閾値とを比較して、出力補正制御を実施するか否かの判定が行われる例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、非接触給電装置10の無線通信部16において、所定の閾値を用いた出力補正制御の判定が行われてもよい。
【0151】
(E)
上記実施形態では、受電装置20側と通信を行う無線通信部16と、給電コイル部13からの給電を制御する給電制御部15とが別々に設けられた構成を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、受電装置20側と通信を行う通信機能と、給電コイル部13からの給電を制御する給電制御機能とを備えた1つのマイコンとして、本発明を実現してもよい。
【0152】
(F)
上記実施形態では、非接触給電装置10およびこれを備えた非接触給電システム30、非接触給電方法として、本発明を実現した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態において説明した非接触給電方法をコンピュータに実行させる制御プログラムとして、本発明を実現してもよい。
この制御プログラムは、図1に示す記憶部17に保存されていればよく、CPU等のハードウェアによって読み出されることで、上述した制御方法をコンピュータに実行させることができる。
【0153】
(G)
上記実施形態では、起動時に、非接触給電装置10から通常の給電時よりも低い出力での給電(低出力給電)を行い、低出力給電された受電装置20からの無線通信を受信するのを待つ例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、起動時から、通常とほぼ同じ出力での給電を行いながら、給電された受電装置20からの無線通信を受信するのを待つ構成であってもよい。
ただし、この場合には、受電装置20が周囲にない場合でも、常時、高出力の給電が行われてしまうため、非接触給電装置10側の消費電力等を考慮すれば、上記実施形態のように、起動時には、まず低出力給電が行われることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0154】
本発明の非接触給電装置は、受電装置側との通信状態を安定化させ、安定した状態で給電を実施することができるという効果を奏することから、非接触給電方式を採用した各種装置に対して広く適用可能である。
【符号の説明】
【0155】
10 非接触給電装置
11 DC入力部
11a 外部コンセント
12 DC/AC回路
13 給電コイル部
14 DC/AC制御部
15 給電制御部
16 無線通信部(第1通信部)
17 記憶部
20 受電装置
21 受電コイル部
22 整流回路
23 DC/DC回路
24 DC/DC制御部
25 バッテリ(負荷)
26 状態検出部
27 受電制御部
28 無線通信部(第2通信部)
30 非接触給電システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6