(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】光照射美容マスク
(51)【国際特許分類】
A45D 44/22 20060101AFI20240711BHJP
A45D 44/12 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
A45D44/22 A
A45D44/12 C
(21)【出願番号】P 2019147889
(22)【出願日】2019-08-09
【審査請求日】2022-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000114628
【氏名又は名称】ヤーマン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】山崎 岩男
【審査官】石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0352936(US,A1)
【文献】特開2003-339884(JP,A)
【文献】特開2011-041706(JP,A)
【文献】特開2007-236699(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1988539(KR,B1)
【文献】特表2017-529936(JP,A)
【文献】特表2017-534592(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 8/00-8/40
A45D 24/00-31/00
A45D 42/00-97/00
A61N 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の顔面を覆い、光源から美容効果を有する光を顔面に照射する光照射美容マスクであって、
該光照射美容マスクの顔面側に、光源と共に、電気的作用を及ぼす電極を備えており、該電極において少なくとも使用者の眼窩周縁に接する左右の目元電極を含む構成において、
該光照射美容マスクの顔面側から眼窩周縁に向けて環状に突出した弾性材料が眼窩部周縁の全周を取り囲んで該光源の光を遮蔽すると共に、
該弾性材料
の環状に突出した端面であって顔面と接する眼窩部周縁の全周又は所定の周長
の部位に該目元電極が形成される
ことを特徴とする光照射美容マスク。
【請求項2】
前記光照射美容マスクにおいて、前記電極が、
使用者の顎部に接する顎部電極を含む、
請求項1に記載の光照射美容マスク。
【請求項3】
前記顎部電極が、前記光照射美容マスクの顔面側から顎部に向けて突出しており、顎との接触により光照射美容マスクを支持する
請求項1又は2に記載の光照射美容マスク。
【請求項4】
前記光照射美容マスクにおいて、
前記光源及び前記電極に電力を供給する充電池と、
該光源及び該電極を操作する操作部と
を光照射美容マスクと一体に備えた
請求項1ないし3のいずれかに記載の光照射美容マスク。
【請求項5】
前記光照射美容マスクの顔面側に使用者の鼻に当接する鼻当て部を備え、
該鼻当て部が前記電極を含む
請求項1ないし4のいずれかに記載の光照射美容マスク。
【請求項6】
前記光照射美容マスクが、表面側の外カバーと、顔面側の内カバーとを重層して構成され、該外カバーの顔面側に前記光源を配置し、半透明の該内カバーを通して光が顔面に向けて均一に照射されるようにした
請求項1ないし5のいずれかに記載の光照射美容マスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の顔面を覆い、光源から美容効果を有する光を顔面に照射する光照射美容マスクに関し、特に電気的作用を及ぼす電極を備えた構成に係る。
【背景技術】
【0002】
使用者の顔面を覆うマスク状の美容機器で、顔面側に発光ダイオードなどの光源を多数備えた構成が従来から知られている。
例えば、特許文献1には、所定のパターンまたは順序で選択的に動作できる複数の光放射線の供給源を用いて光学的皮膚科学処理を行なうための方法であって、一定の患者の皮膚の領域の近くに位置決めするために適合している一定のマウント、その患者の皮膚の領域の少なくとも一部分を照射するためにそのマウントの中に配置されている1個以上の光放射線供給源、および治療のプロトコルを行なうために所定のパターンまたは順序の光放射線供給源を作動するためにそれぞれの光放射線に電気的に連結している一定の制御回路を有する光学的皮膚科学装置が開示されている。
【0003】
また、特許文献2では、光学系の調整が不要で、他のデバイスへの組み込みが簡便に行える半値幅10nm 以下の狭帯域単色光照射装置が提案されている。本文献によれば、基板上に設けられた1個乃至複数の平面実装タイプLED(発光ダイオード)と、基板に並行に平面実装タイプLEDを覆う、通過光の波長帯域を半値幅10nm 以下に絞るバンドバスフィルターパネルを備えている。
【0004】
本件出願人による特許文献3では、人体に及ぼす色彩の作用を利用して、頭頚部などの表皮にあるツボに対して、発光ダイオードによる複数の色の光を選択的に顔の表皮に照射することによって、トリートメントを行うことができる美顔用光マスクを開示している。
【0005】
一方、従来から所定の周波数の電流を印加する美容器が知られている。EMS(Electrical Muscle Stimulation)と呼ばれる電気的筋肉刺激を与える美容器や、さらに高い周波数帯を用いて温熱効果を与え、肌のハリ、弾力を高めるRF美容器が提供されている。
【0006】
また、電極から使用者の体内に通電してイオン導入、イオン導出と呼ばれる作用を行い、移動する電荷と共に化粧水を浸透させやすくしたり、肌表面の老廃物を電極側に付属するコットンで拭き取りやすくする技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特表2006-506126号公報
【文献】特開2013-252413号公報
【文献】特開2005-27702号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のように、光照射美容マスクは従来から知られているものの、EMSなどの電気的作用を組み合わせた構成は知られておらず、特に両者の効果を相乗的に奏する構成は開発されてこなかった。
【0009】
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みて創出されたものであり、光源から美容効果を有する光を顔面に照射すると同時に、電気的作用を利用して目元周りの美容や化粧水の浸透を促進する合わせて行うことができ、高い美容効果と共に時間の短縮を図ることのできる光照射美容マスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は次のような光照射美容マスクを提供する。
すなわち、本発明の第1の実施態様によれば、使用者の顔面を覆い、光源から美容効果を有する光を顔面に照射する光照射美容マスクであって、光照射美容マスクの顔面側に、光源と共に、電気的作用を及ぼす電極を備えており、電極において少なくとも使用者の眼窩周縁に接する左右の目元電極を含むことを特徴とする光照射美容マスクを提供することができる。
【0011】
本発明の第2の実施態様によれば、上記の目元電極が、眼窩周縁における所定以上の周長で接する弧状又は円周状をなし、導電性の弾性材料で形成される光照射美容マスクを提供することができる。
【0012】
本発明の第3の実施態様によれば、上記の光照射美容マスクにおいて、電極が、使用者の顎部に接する顎部電極を含む構成でもよい。
【0013】
本発明の第4の実施態様によれば、上記の顎部電極が、光照射美容マスクの顔面側から顎部に向けて突出しており、顎との接触により光照射美容マスクを支持する構成でもよい。
【0014】
本発明の第5の実施態様によれば、上記の目元電極が、光照射美容マスクの顔面側から眼窩周縁に向けて環状に突出しており、上記光源の光を遮蔽することもできる。
【0015】
本発明の第6の実施態様によれば、光照射美容マスクにおいて、上記の光源及び上記の電極に電力を供給する充電池と、光源及び電極を操作する操作部とを光照射美容マスクと一体に備えた構成を提供することもできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は上記構成により次のような効果を奏する。
光照射美容マスクの顔面側に、電気的作用を及ぼす電極を備えることで、光照射の美容作用と共に、眼窩周縁に電気的刺激を与え、目元の引き締め等の美容効果を及ぼすことができる。特に、眼窩周縁に合わせてマスクを装着するため位置決め精度が高くなる上に、比較的時間を要する光照射の時間を活かして、電気的作用による美容を行うことができる。
【0017】
さらに、目元電極を眼窩周縁における所定以上の周長で接する弧状又は円周状とする構成や、光照射美容マスクの顔面側から眼窩周縁に向けて環状に突出した構成とすることで、マスクに備えた光源と顔面の距離を保ちやすく、通気性や均等な照射に寄与する。
【0018】
加えて、眼窩周縁に向けて環状に突出した構成は光源からの光が目に入ることを防ぎ、安全性が向上すると共に、目の部分を透過部材にすることで外部を視認することができる。
【0019】
光照射美容マスクにおいて、電極が、使用者の顎部に接する顎部電極を含む構成では、目元電極と十分に離間した顎電極との間で電気的作用を及ぼすことができる。特に、微弱電流を流してイオン導入と呼ばれる化粧水の浸透を促進する場合には、顔面の広い範囲に作用するため、高い美容効果を奏する。
【0020】
加えて、顎部電極が、光照射美容マスクの顔面側から顎部に向けて突出しており、顎との接触により光照射美容マスクを支持する構成では、口元にマスクが接することなく、マスクに備えた光源と顔面の距離を保ちやすくなるので、息苦しさのない、良好な使用感を得ることができる。
【0021】
本発明の光照射美容マスクにおいて、光源及び電極に電力を供給する充電池と、光源及び電極を操作する操作部とを光照射美容マスクと一体に備えることができる。従来の光照射美容マスクは操作部がケーブルで別に設けられており、動きにくい問題があったが、本構成によれば、マスク上ですべての構成要素を備えるので、ハンズフリーで使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図4】本発明に係るLEDを点灯した状態の背面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を、図面に示す実施例を基に説明する。なお、実施形態は下記に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る光照射美容マスク(1)の背面図、
図2は正面図、
図3は左側面図である。光照射美容マスク(1)の正面側は、外カバー(10)が使用者の顔面全体を覆うように曲面で形成されている。
【0024】
外カバー(10)における使用者の目の位置は内側から外が視認できる窓部(11)を配置し、本実施例において窓部(11)は金属を透明な樹脂板に蒸着させたハーフミラーとなっているので外部からは使用者の表情が見えにくくなっている。
また、外カバー(10)の下部には操作スイッチ(12)が配置されており、これを用いて光源であるLEDの入切や、本発明の特徴である電気作用の制御を行うことができる。
【0025】
操作スイッチ(12)は本構成に限らず、機能の異なる複数のスイッチを備えてもよく、設置する場所も任意に変更可能である。
また、図示されるような物理的なスイッチに限定されず、タッチスイッチでもよい。また、動作状態を示す画面などを備えてもよい。
【0026】
光照射美容マスク(1)の左右両端には使用者の後頭部に巻回してマスクを顔面に装着するためのベルトを通すベルトホルダー(13)を付設し、ベルトの弾性によって適切な圧力で固定ができるようになっている。
【0027】
外カバー(10)の内側には半透明の内カバー(20)が重層して配置されており、内カバー(20)上には本発明に係る左目元電極(21)と右目元電極(22)、鼻当て部(23)、顎部電極(24)がそれぞれ配設されている。
【0028】
図4は本発明に係る光照射美容マスク(1)においてLEDを点灯した状態の背面図である。特許文献3でも述べられているように、従来から色彩が人体に心理的作用および生理的作用などを及ぼすことが確認されている。例えば、紫色は、血圧や心拍数を上昇させる循環機能の促進効果や食欲を抑えるなどの効果があり、青色は、身体的活動を抑え精神を沈静させるなどの効果などがある。また、緑色は、鎮静効果などがあり、黄色は、消化器系の働きを高める効果や精神的緊張を緩和させるなどの効果があり、赤色は、心拍数を上げ新陳代謝を促進する効果や心身をあたためるなどの効果がある。
【0029】
本実施例では、特に美容効果に着目して、赤色のLEDを用いており、肌細胞の再生を活性化すると共に、深部の表情筋に働きかけて美肌効果を有するものとしている。美容効果としては、その他に殺菌、抗炎、シワの抑制、毛穴を縮小するなどが一般に知られている。
【0030】
なお、本発明では光源の色は限定されず、上記いずれの発光色を用いてもよく、さらに可視光以外の遠赤外光などを用いてもよい。光源としてはLEDに限らず白熱灯、蛍光灯、レーザ光源など任意である。
【0031】
図示されるように外カバー(10)の裏面側には多数のLED(30)・・が分散して配置されている。LED(30)は顔面側に向いており、半透明の内カバー(20)を通して顔面に照射されることで、肌面に広く均一に光が届くようになっている。
上記操作スイッチ(12)の操作によってLED(30)の点灯、消灯が操作可能である。
【0032】
図5、
図6に示すように、左目元電極(21)と右目元電極(22)はそれぞれ環状であり、本発明において導電性ゴムで形成されている。以下、左右の構成は同一であるので、左目元電極(21)を用いて説明する。
【0033】
左目元電極(21)には、正面側で外カバー(10)に当接する前環状部(210)と、フランジ状で内カバー(20)の孔部と係合するフランジ部(211)、内カバー(20)の図示しない嵌合孔に嵌入して固定する第一突部(212)、第二突部(213)、内カバー(20)から顔面側に所定長だけ突設された後環状部(214)、左目の周囲の眼輪筋に接して通電する目元電極部(215)が一体成形されている。
【0034】
本発明では一般的な点状の電極ではなく、左目元電極(21)と右目元電極(22)を眼窩周縁に向けて環状に突出した構成としており、これによって眼窩周縁全体に広く電気的刺激を付与することができ、目元の引き締め効果を高めている。
同時に、本構成はLED(30)からの光が目に入るのを遮蔽する目的を有しており、導電性ゴムの弾性によって、確実に遮蔽が行われる。
【0035】
目元電極部(215)は後環状部(214)よりも大径に拡がっているため、眼窩周縁には面状に接触する。導電性ゴムの弾性と後頭部に回すベルトの弾性の組み合わせによって、眼窩周縁を強く圧迫せず、跡が残ることもなく使用することができる。
【0036】
本実施例では、左目元電極(21)と右目元電極(22)には図示しない給電回路からの配線が接続され、両電極間に交流電流を印加し、眼輪筋に対して電気刺激を与える。EMSでは数Hzから数kHzの周波数で電気刺激を肌に与えることで筋収縮を起こして筋肉運動をさせ、目元周りのたるみを改善させることができる。
【0037】
なお、印加する電流は任意である。例えば、1Mhz程度の高周波を用いて肌の内部を温めるRFと呼ばれる美容作用を及ぼしてもよく、これによってコラーゲン・エラスチンの生成を促し、シワ・ハリ・たるみの改善を図ることもできる。
【0038】
本発明によれば、左目元電極(21)と右目元電極(22)を備えることで、光照射による美容効果と同時に、電気的作用による美容効果を奏するので、美容に係る時間の短縮や、光照射美容マスクの高機能化を実現する。さらに加えて、左目元電極(21)と右目元電極(22)は光照射美容マスクの位置決めや、光源と肌面の距離を保つ機能も有しており、シンプルな構造によって様々な作用効果を有するものである。
【0039】
図7は、顎部電極(24)の平面図であり、
図8は同、右側面図である。顎部電極(24)は使用者の顎部に接するように顎部に向けて突出する形状の導電性ゴムで形成されている。
前部(240)と後部(242)の間に形成される溝部(241)が内カバー(20)の孔部に嵌合して固定される。
【0040】
顎部電極(24)も点状の電極ではなく肌面と平面的に当接する平面電極部(243)が顎部と当接して光照射美容マスク(1)を安定的に支持すると共に、顎部と通電が可能である。
【0041】
顎部電極(24)には図示しない給電回路からの配線が接続されており、左目元電極(21)及び右目元電極(22)と、顎部電極(24)の間にパルス電流を印加する。
本実施例において、顎部電極(24)は化粧水や美容有用成分の浸透を促進するイオン導入に適したパルス電流、例えば出力電圧5V程度、周波数1.5kHzの電流を通電することが好ましい。
【0042】
このようなイオン導入は、EMSとは異なり、肌面の広い範囲に通電することが効果的であるため、本発明では左目元電極(21)及び右目元電極(22)と十分に離間した顎電極(24)とを用いることにより、顔面に広く作用させることができる。
【0043】
化粧水などの液体成分を光照射美容マスク(1)で用いる場合、従来の金属製の電極を使用すると、電極の基部に水分が侵入して動作不良や故障の原因となる恐れがあった。本発明の左目元電極(21)及び右目元電極(22)や顎部電極(24)は導電性ゴムを使用し、上記のようにフランジ部(211)や溝部(241)を備える構成によって、内カバー(20)より内部に水分が侵入し難く、実用性が向上する。
【0044】
上記フランジ部(211)や溝部(241)の構造は任意に変更可能である。特に、防水性を担保することが好ましく、上記構成よりもさらに水密性を高めて内カバー(20)側を防水仕様としてもよい。
【0045】
イオン導入と、両目電極間による高周波、低周波出力を組み合わせることもできる。すなわち、高周波、低周波のパルス電流によって、筋繊維を刺激し、血行促進をすることで化粧水やビタミンA,ビタミンC誘導体などを導入効果を高めることができる。
【0046】
また、従来は別々に行っていたイオン導入とEMSによるリフトアップの2つの機能を同時に実施することができるので、従来の半分の時間で両方の効果を得ることができ、美容にかかる時間短縮に寄与する。
【0047】
上記実施例では鼻当て部(23)を備えているが、左目元電極(21)及び右目元電極(22)等によっても十分に保持は可能であるため、必ずしも備えなくてもよい。また、鼻当て部(23)を電極として利用することもできる。
【0048】
本発明の左目元電極(21)及び右目元電極(22)は図示されるように眼窩部周縁の全周を取り囲む構成に限らず、所定以上の周長、例えば10mm以上、より好ましくは15mm以上の長さで眼窩部周縁と接する弧状であってもよい。目よりも上の眼輪筋、又は目よりも下の眼輪筋を弧状の電極によって刺激することができる。
【0049】
本発明の光照射美容マスクは、LED(30)及び各電極に電力を供給する充電池を外カバー(10)と内カバー(20)の隙間、額部分に内設している。また、給電回路を外カバー(10)と内カバー(20)の隙間で操作スイッチ(12)の裏面側に内設している。
【0050】
本構成によれば、操作部である操作スイッチ、充電池、給電回路等の動作に必要な構成要素をすべて光照射美容マスクと一体に備えているため、顔面に装着した状態で他の部材を持つ必要がなく、使用者の動作に支障を少なくすることができる。
【0051】
図9は、光照射美容マスクにおいて上記と異なる電極の配置を示す例である。
図9(A)の光照射美容マスク(4)は、左目元電極(21)及び右目元電極(22)と顎部電極(24)と共に、額部分に額部電極(40)を備える。額部電極(40)と顎部電極(24)の間にイオン導入に適したパルス電流を印加することで、顔の広い範囲に微弱電流を通電し、美容効果を促進することができる。なお、顎部電極(24)と左目元電極(21)及び右目元電極(22)の間、額部電極(40)と左目元電極(21)及び右目元電極(22)の間で通電する構成でもよい。
【0052】
図9(B)の光照射美容マスク(5)は、左目元電極(21)及び右目元電極(22)の他、頬部電極(50)(51)を左右の頬部に備える。両側の頬部電極(50)(51)の間にイオン導入に適したパルス電流を印加することで、顔の広い範囲に微弱電流を通電し、美容効果を促進することができる。
【0053】
図9(C)の光照射美容マスク(6)は、左目元電極(21)及び右目元電極(22)の他、頬部電極(60)(61)(62)(63)を左右の頬部に1対ずつ備える。左頬部電極(60)(61)間と、右頬部電極(62)(63)間にEMSやイオン導入に適したパルス電流を印加することで、美容効果を奏することができる。
【0054】
その他、本発明において電極の配置は任意に組み合わせたり、増減させることができる。
【符号の説明】
【0055】
1 光照射美容マスク
10 外カバー
11 窓部
12 操作スイッチ
13 ベルトホルダー
20 内カバー
21 左目元電極
210 前環状部
211 フランジ部
212 第一突部
213 第二突部
214 後環状部
215 目元電極部
22 右目元電極
23 鼻当て部
24 顎部電極
240 前部
241 溝部
242 後部
30 LED