(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】ライフスタイル提供プログラム、ライフスタイル提供装置、及びライフスタイル提供システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240711BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020150020
(22)【出願日】2020-09-07
【審査請求日】2023-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000213297
【氏名又は名称】中部電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】西 政紀
【審査官】▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/186250(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/011861(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0276238(US,A1)
【文献】特開2007-157072(JP,A)
【文献】特開2012-194606(JP,A)
【文献】特開2015-118699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが使用する端末装置に、
情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報をライフスタイルに関する行動情報としてインターネットを介して取得する取得処理と、
前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザに通知する通知処理とを実行させる
ものであり、
前記取得処理は、前記情報提供者が生活する建物に設置された提供側設置装置を前記通信機器として該提供側設置装置への前記入力情報を前記行動情報として取得するものであり、
前記通知処理は、前記取得処理によって取得した前記提供側設置装置への前記入力情報と同じ情報を前記ユーザが生活する建物に設置されたユーザ側設置装置へ入力することで前記行動情報を通知するものであり、
前記通知処理は、前記入力情報と同じ情報を前記ユーザ側設置装置へ入力する第1通知処理と、前記第1通知処理の実行後、前記第1通知処理とは異なる態様で前記行動情報を前記ユーザに通知する第2通知処理とを含むライフスタイル提供プログラム。
【請求項2】
前記端末装置に、
前記行動情報を取得したい情報提供者を前記ユーザに指定させる指定処理を実行させて、
前記取得処理は、前記指定処理において指定された前記情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報を前記行動情報として取得する
請求項1に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項3】
前記通知処理は、前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザにリアルタイムで通知する
請求項1または2に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項4】
前記端末装置に、
前記取得処理によって取得した前記行動情報に関係する広告情報を出力する広告処理を実行させる
請求項1~3のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項5】
前記端末装置に、
前記ユーザが登録したい前記行動情報を記憶させる記憶処理を実行させて、
前記通知処理は、前記記憶処理によって記憶された前記行動情報を読み出して該行動情報を前記ユーザに通知する
請求項1~4のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項6】
前記取得処理は、前記情報提供者が生活する中でリアルタイムの前記行動情報であるリアルタイム情報と、前記情報提供者が生活する中で定常的な前記行動情報である定常情報とを含むデータベースから、前記リアルタイム情報と前記定常情報との少なくとも一方を選択して取得する
請求項1~5のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項7】
前記取得処理は、前記入力情報の収集を許可している情報提供者を対象として前記行動情報を取得する
請求項1~6のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項8】
ユーザが使用する端末装置に、
情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報をライフスタイルに関する行動情報としてインターネットを介して取得する取得処理と、
前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザに通知する通知処理とを実行させるとともに、前記取得処理によって取得した前記行動情報に関係する広告情報を出力する広告処理を実行させるライフスタイル提供プログラム。
【請求項9】
前記端末装置に、
前記行動情報を取得したい情報提供者を前記ユーザに指定させる指定処理を実行させて、
前記取得処理は、前記指定処理において指定された前記情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報を前記行動情報として取得する
請求項8に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項10】
前記取得処理は、前記情報提供者が生活する建物に設置された提供側設置装置を前記通信機器として該提供側設置装置への前記入力情報を前記行動情報として取得する
請求項8または9に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項11】
前記通知処理は、前記取得処理によって取得した前記提供側設置装置への前記入力情報と同じ情報を前記ユーザが生活する建物に設置されたユーザ側設置装置へ入力することで前記行動情報を通知する
請求項10に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項12】
前記通知処理は、前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザにリアルタイムで通知する
請求項8~11のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項13】
前記端末装置に、
前記ユーザが登録したい前記行動情報を記憶させる記憶処理を実行させて、
前記通知処理は、前記記憶処理によって記憶された前記行動情報を読み出して該行動情報を前記ユーザに通知する
請求項8~12のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項14】
前記取得処理は、前記情報提供者が生活する中でリアルタイムの前記行動情報であるリアルタイム情報と、前記情報提供者が生活する中で定常的な前記行動情報である定常情報とを含むデータベースから、前記リアルタイム情報と前記定常情報との少なくとも一方を選択して取得する
請求項8~13のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項15】
前記取得処理は、前記入力情報の収集を許可している情報提供者を対象として前記行動情報を取得する
請求項8~14のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項16】
ユーザが使用する端末装置に、
情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報をライフスタイルに関する行動情報としてインターネットを介して取得する取得処理と、
前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザに通知する通知処理とを実行させるとともに、
前記ユーザが登録したい前記行動情報を記憶させる記憶処理を実行させて、
前記通知処理は、前記記憶処理によって記憶された前記行動情報を読み出して該行動情報を前記ユーザに通知するライフスタイル提供プログラム。
【請求項17】
前記端末装置に、
前記行動情報を取得したい情報提供者を前記ユーザに指定させる指定処理を実行させて、
前記取得処理は、前記指定処理において指定された前記情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報を前記行動情報として取得する
請求項16に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項18】
前記取得処理は、前記情報提供者が生活する建物に設置された提供側設置装置を前記通信機器として該提供側設置装置への前記入力情報を前記行動情報として取得する
請求項16または17に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項19】
前記通知処理は、前記取得処理によって取得した前記提供側設置装置への前記入力情報と同じ情報を前記ユーザが生活する建物に設置されたユーザ側設置装置へ入力することで前記行動情報を通知する
請求項18に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項20】
前記通知処理は、前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザにリアルタイムで通知する
請求項16~19のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項21】
前記取得処理は、前記情報提供者が生活する中でリアルタイムの前記行動情報であるリアルタイム情報と、前記情報提供者が生活する中で定常的な前記行動情報である定常情報とを含むデータベースから、前記リアルタイム情報と前記定常情報との少なくとも一方を選択して取得する
請求項16~20のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項22】
前記取得処理は、前記入力情報の収集を許可している情報提供者を対象として前記行動情報を取得する
請求項16~21のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項23】
ユーザが使用する端末装置に、
情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報をライフスタイルに関する行動情報としてインターネットを介して取得する取得処理と、
前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザに通知する通知処理とを実行させるものであり、
前記取得処理は、前記情報提供者が生活する中でリアルタイムの前記行動情報であるリアルタイム情報と、前記情報提供者が生活する中で定常的な前記行動情報である定常情報とを含むデータベースから、前記リアルタイム情報と前記定常情報との少なくとも一方を選択して取得するライフスタイル提供プログラム。
【請求項24】
前記端末装置に、
前記行動情報を取得したい情報提供者を前記ユーザに指定させる指定処理を実行させて、
前記取得処理は、前記指定処理において指定された前記情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報を前記行動情報として取得する
請求項23に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項25】
前記取得処理は、前記情報提供者が生活する建物に設置された提供側設置装置を前記通信機器として該提供側設置装置への前記入力情報を前記行動情報として取得する
請求項23または24に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項26】
前記通知処理は、前記取得処理によって取得した前記提供側設置装置への前記入力情報と同じ情報を前記ユーザが生活する建物に設置されたユーザ側設置装置へ入力することで前記行動情報を通知する
請求項25に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項27】
前記通知処理は、前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザにリアルタイムで通知する
請求項23~26のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項28】
前記取得処理は、前記入力情報の収集を許可している情報提供者を対象として前記行動情報を取得する
請求項23~27のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項29】
ユーザが使用する端末装置に、
情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報をライフスタイルに関する行動情報としてインターネットを介して取得する取得処理と、
前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザに通知する通知処理とを実行させるものであり、
前記取得処理は、前記入力情報の収集を許可している情報提供者を対象として前記行動情報を取得するライフスタイル提供プログラム。
【請求項30】
前記端末装置に、
前記行動情報を取得したい情報提供者を前記ユーザに指定させる指定処理を実行させて、
前記取得処理は、前記指定処理において指定された前記情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報を前記行動情報として取得する
請求項29に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項31】
前記取得処理は、前記情報提供者が生活する建物に設置された提供側設置装置を前記通信機器として該提供側設置装置への前記入力情報を前記行動情報として取得する
請求項29または30に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項32】
前記通知処理は、前記取得処理によって取得した前記提供側設置装置への前記入力情報と同じ情報を前記ユーザが生活する建物に設置されたユーザ側設置装置へ入力することで前記行動情報を通知する
請求項31に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項33】
前記通知処理は、前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザにリアルタイムで通知する
請求項29~32のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラム。
【請求項34】
ユーザに使用される端末装置であって、
請求項1~33のいずれか一項に記載のライフスタイル提供プログラムがインストールされたライフスタイル提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライフスタイル提供プログラム、ライフスタイル提供装置、及びライフスタイル提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、建物に設置された家電等がインターネットに接続可能に構成されているスマートホームが開示されている。こうしたスマートホームでは、ユーザが使用する端末装置からインターネットを介して制御信号を入力することで家電等の使用状態を制御することができるライフスタイルが提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、スマートホームにおいては、ユーザは、例えば持ち運び可能な端末装置を使用することで場所や時間に拘束されずに種々の家電を個別に操作することができることから、使用態様を柔軟に設定して便利さを享受できる。しかしながら、家電等がインターネットに接続されることによるこうした便利さは、ユーザの日々の生活にかかる労力を減少させることに寄与してはいるが、ユーザのライフスタイルを変化させてより良い生活を送るといった観点では充分に寄与しているとは言い難い。したがって、ユーザの生活を豊かにする上では、改善の余地がある。
【0005】
本発明の目的は、ユーザの生活を豊かにすることを可能にしたライフスタイル提供プログラム、ライフスタイル提供装置、及びライフスタイル提供システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためのライフスタイル提供プログラムは、ユーザが使用する端末装置に、情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報をライフスタイルに関する行動情報としてインターネットを介して取得する取得処理と、前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザに通知する通知処理とを実行させる。
【0007】
上記構成では、情報提供者の行動情報を該情報提供者が用いる通信機器への入力情報に基づき取得する。取得した行動情報をユーザに通知することで、ユーザは情報提供者のライフスタイルを知ることができる。ユーザは、情報提供者のライフスタイルを参考にすることで、自身のライフスタイルを変化させることが可能になる。したがって、上記構成によれば、ユーザは、ライフスタイルのモデルケースを情報提供者から知ることが可能になり、自身のライフスタイルの選択肢を増やして、より良いライフスタイルを模索する契機を得ることが可能になる。その結果、ユーザの生活を豊かにすることが可能になる。
【0008】
また、上記ライフスタイル提供プログラムでは、前記端末装置に、前記行動情報を取得したい情報提供者を前記ユーザに指定させる指定処理を実行させて、前記取得処理は、前記指定処理において指定された前記情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報を前記行動情報として取得することが望ましい。
【0009】
上記構成では、ユーザは指定した情報提供者の行動情報を取得することが可能になる。このように、ユーザの関心度が高い情報提供者からライフスタイルに関する情報を取得することで、ユーザのライフスタイルの変化を促すことが可能になる。したがって、上記構成によれば、ユーザの生活を豊かにすることに一層貢献できる。
【0010】
また、上記ライフスタイル提供プログラムでは、前記取得処理は、前記情報提供者が生活する建物に設置された提供側設置装置を前記通信機器として該提供側設置装置への前記入力情報を前記行動情報として取得することが望ましい。
【0011】
上記構成では、情報提供者が生活する建物に設置された提供側設置装置への入力情報、すなわち、提供側設置装置の使用態様に関する情報を行動情報として取得する。そのため、ユーザは情報提供者の実生活に即した行動情報を取得できる。したがって、上記構成によれば、情報提供者から提供されるライフスタイルの情報精度を高めることが可能になる。
【0012】
また、上記ライフスタイル提供プログラムでは、前記通知処理は、前記取得処理によって取得した前記提供側設置装置への前記入力情報と同じ情報を前記ユーザが生活する建物に設置されたユーザ側設置装置へ入力することで前記行動情報を通知することが望ましい。
【0013】
上記構成では、情報提供者が提供側設置装置を操作したときと同様の使用状態となるようにユーザ側設置装置が操作されることでユーザに情報提供者の行動情報が通知される。これにより、情報提供者のライフスタイルをユーザが生活する建物において再現することが可能になり、ユーザは情報提供者のライフスタイルを体験できる。このように、指定した情報提供者のライフスタイルを体験することで、ユーザは情報提供者のライフスタイルに対する親和性を判断できる。したがって、ライフスタイルの変化を一層促すことが可能になり、ユーザの生活を豊かにすることに貢献できる。
【0014】
また、上記ライフスタイル提供プログラムでは、前記通知処理は、前記入力情報と同じ情報を前記ユーザ側設置装置へ入力する第1通知処理と、前記第1通知処理の実行後、前記第1通知処理とは異なる態様で前記行動情報を前記ユーザに通知する第2通知処理とを含むことが望ましい。
【0015】
上記構成では、情報提供者が提供側設置装置を操作したときと同様の使用状態となるようにユーザ側設置装置を操作した後、さらに、異なる態様で行動情報を通知する。このように、情報提供者の行動情報を異なる態様で2段階に通知することで、ユーザを情報提供者のライフスタイルへ誘導しやすくなる。これにより、ユーザのライフスタイルの変化を一層促進することが可能になる。
【0016】
また、上記ライフスタイル提供プログラムでは、前記通知処理は、前記取得処理により取得した前記行動情報を前記ユーザにリアルタイムで通知することが望ましい。
上記構成によれば、情報提供者の行動情報をリアルタイムで知ることができる。そのため、情報提供者の最新のライフスタイルに基づいてユーザのライフスタイルを変化させることが可能になる。
【0017】
また、上記ライフスタイル提供プログラムでは、前記端末装置に、前記取得処理によって取得した前記行動情報に関係する広告情報を出力する広告処理を実行させることが望ましい。
【0018】
上記構成によれば、情報提供者の行動情報に関係する広告が出力される。情報提供者の行動情報に関係する広告情報は、ユーザが参考にしたいライフスタイルに関連したものとなることから、ユーザへの広告効果を増大させることができる。したがって、上記構成によれば、効果の高い広告をユーザに対して行うことが可能になる。
【0019】
また、上記ライフスタイル提供プログラムでは、前記端末装置に、前記ユーザが登録したい前記行動情報を記憶させる記憶処理を実行させて、前記通知処理は、前記記憶処理によって記憶された前記行動情報を読み出して該行動情報を前記ユーザに通知することが望ましい。
【0020】
上記構成では、ユーザはお気に入りのライフスタイルに関する行動情報を端末装置に登録して記憶させることで、所望のタイミングで何度もお気に入りのライフスタイルを再現することが可能になる。すなわち、ユーザは、情報提供者のライフスタイルのうち、登録したライフスタイルを繰り返し再現することで新しいライフスタイルを習慣化しやすくなる。また、ユーザは、一日を通したライフスタイルだけでなく、一日のうち一部のライフスタイルを登録することで、自身のライフスタイルを一度に変えるのではなく一部から徐々に変えることも可能になる。そのため、ライフスタイルの変化に対するハードルを下げることが可能になる。したがって、上記構成によれば、ユーザのライフスタイルの変化をより一層促進できる。
【0021】
また、上記ライフスタイル提供プログラムでは、前記取得処理は、前記情報提供者が生活する中でリアルタイムの前記行動情報であるリアルタイム情報と、前記情報提供者が生活する中で定常的な前記行動情報である定常情報とを含むデータベースから、前記リアルタイム情報と前記定常情報との少なくとも一方を選択して取得することが望ましい。
【0022】
上記構成では、ユーザは、情報提供者のリアルタイムな行動情報と定常的な行動情報とから参考にしたいライフスタイルを選択することが可能になる。そのため、上記構成によれば、ユーザに一層適したライフスタイルの提供が可能になる。
【0023】
また、上記ライフスタイル提供プログラムでは、前記取得処理は、前記入力情報の収集を許可している情報提供者を対象として前記行動情報を取得することが望ましい。
上記構成によれば、情報提供者側の設定に基づいて入力情報の収集状況を変化させることが可能になる。そのため、情報提供者を含めて、ライフスタイルの提供態様の柔軟性を高めることが可能になる。
【0024】
上記課題を解決するためのライフスタイル提供装置は、ユーザに使用される端末装置であって、上述した各ライフスタイル提供プログラムの少なくとも1つがインストールされている。
【0025】
上記構成によれば、端末装置にインストールされた上記ライフスタイル提供プログラムによって上記各処理を実行することにより、上述したライフスタイル提供プログラムと同等の作用及び効果を得ることができる。
【0026】
上記課題を解決するためのライフスタイル提供システムは、ユーザが使用する端末装置と、インターネットと、前記端末装置と前記インターネットを介して通信可能に構成されているサーバと、前記サーバと通信可能に構成されていて情報提供者が用いる通信機器とを備えるライフスタイル提供システムであって、前記サーバは、情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる前記通信機器への入力情報をライフスタイルに関する行動情報として記憶したデータベースを有し、前記端末装置は、前記サーバに記憶されている前記行動情報を前記インターネットを介して取得する取得処理部と、前記取得処理部により取得した前記行動情報を前記ユーザに通知する通知処理部とを備える。
【0027】
上記構成では、情報提供者の行動情報を該情報提供者が用いる通信機器への入力情報に基づき取得する。取得した行動情報をユーザに通知することで、ユーザは情報提供者のライフスタイルを知ることができる。ユーザは、情報提供者のライフスタイルを参考にすることで、自身のライフスタイルを変化させることが可能になる。したがって、上記構成によれば、ユーザは、ライフスタイルのモデルケースを情報提供者から知ることが可能になり、自身のライフスタイルの選択肢を増やして、より良いライフスタイルを模索する契機を得ることが可能になる。その結果、ユーザの生活を豊かにすることが可能になる。
【発明の効果】
【0028】
上記ライフスタイル提供プログラム、上記ライフスタイル提供装置、及び上記ライフスタイル提供システムによれば、ユーザは自身の生活を豊かにすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】一実施形態のライフスタイル提供システムの概略構成を示す模式図。
【
図2】スマートホームに設置された設置装置の概略構成を示す模式図。
【
図3】スマートスピーカ及びサーバの構成を示すブロック図。
【
図5】ライフスタイル提供システムにおいて実行されるライフスタイル提供処理の実行手順を示すシーケンス図。
【
図6】ライフスタイル提供システムにおいて実行されるライフスタイル提供処理の実行手順を示すシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
ライフスタイル提供プログラム、ライフスタイル提供装置、及びライフスタイル提供システムの一実施形態について、
図1~
図6を参照して説明する。
図1に示すように、ライフスタイル提供システム10は、インターネット20と、該インターネット20に接続されているサーバ30とを備えている。インターネット20は、無線あるいは有線によるWAN(Wide Area Network)及びLAN(Local Area Network)等を含んでいる。
【0031】
インターネット20には、建物としてのスマートホーム40に設置された設置装置45が接続されている。設置装置45としては、インターネット20に接続可能に構成されている家電、いわゆるIoT(Internet of Things)家電50が含まれている。
【0032】
図2に示すように、IoT家電50としては、例えばスマートスピーカ51、照明システム52、テレビ53、オーディオ54、冷蔵庫55、及び洗濯機56等が含まれる。なお、IoT家電50として、他には、家屋用アラーム装置、ドアロック装置、スマートベッド、車庫ドア開閉装置、乳児監視装置、及び火災警報器等を含んでいてもよい。これらIoT家電50は、スマートホーム40の中に設置されている。
【0033】
図1及び
図2に示すように、スマートホーム40には、スマートホーム40の外に設置されている設置装置45として、自動車60に搭載されたバッテリを充電するための充電設備58も設けられている。充電設備58はインターネット20に接続可能に構成されており、バッテリへの充電開始時間や充電量等を設定することができる。
【0034】
スマートスピーカ51は、インターネット20を介して他の設置装置45に接続されており、スマートスピーカ51の使用者は、音声によって操作情報を入力することでスマートスピーカ51を介して上記各設置装置45を個別に操作することが可能である。
【0035】
図3に示すように、各スマートスピーカ51は、CPU51A、ROM51B、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである記憶装置51C、音声入力装置51D、音声出力装置51E、及び通信機51Fを備えており、それらがバスライン51Gを介して通信可能とされている。ROM51Bには、CPU51Aが実行する各種プログラムが記憶されている。音声入力装置51Dは、マイクを有していて、使用者が発する音声を認識してその指示内容を制御信号としてCPU51Aへ伝達可能に構成されている。音声出力装置51Eは、スピーカを有していて、CPU51Aからの制御信号に基づき合成音声を出力可能に構成されている。通信機51Fは、インターネット20を介して、サーバ30、スマートホーム40における他の設置装置45、さらには他のスマートホーム40に設置されたスマートスピーカ51と通信可能に構成されている。
【0036】
サーバ30は、CPU30A、ROM30B、記憶装置30C、及び通信機30Dを備えており、それらがバスライン30Eを介して通信可能とされている。なお、記憶装置30Cは、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである。記憶装置30Cには、各スマートスピーカ51から送信される該スマートスピーカ51への各種の入力情報が収集される。これらの入力情報は、ライフスタイルの提供に供する入力情報データベースDB1としてデータベース化されて記憶される。
【0037】
本実施形態では、情報提供者の生活するスマートホーム40に設置されたスマートスピーカ51において入力情報の収集が許可設定となっている場合に、情報提供者が生活する中でスマートスピーカ51へ入力される入力情報が該スマートスピーカ51からサーバ30へ送信されるようになっている。このように、入力情報の収集を許可することで情報提供が可能となっている情報提供者が用いるスマートスピーカ51(例えば、スマートスピーカ(1),(2),(3)…)から送信された入力情報がサーバ30の入力情報データベースDB1に蓄積される。
【0038】
スマートスピーカ51へ入力される入力情報としては、情報提供者がスマートスピーカ51から天気やニュース等の情報を音声出力させるための指示情報や、スマートスピーカ51を介して他の設置装置45を操作するための指示情報などがある。設置装置45を操作するための指示情報としては、例えば、照明システム52のオンオフ情報、テレビ53の番組選択情報、オーディオ54の選曲情報、充電設備58の充電開始情報等がある。また、スマートスピーカ51は冷蔵庫55や洗濯機56から入力される情報を音声出力して読み上げることで情報提供者へ情報を連絡可能に構成されている。そのため、スマートスピーカ51へ入力される情報は、情報提供者からの指示情報だけでなく、冷蔵庫55から入力される情報や洗濯機56から入力される情報も含まれる。冷蔵庫55から入力される情報としては、冷蔵庫55内にある食材情報や食材の取り出し情報等がある。また、洗濯機56から入力される情報としては、洗濯の開始連絡の情報や洗濯機56内の洗剤残量情報などがある。このように、情報提供者が生活するスマートホーム40において、スマートスピーカ51への入力情報は、情報提供者のライフスタイルを反映したものであり、ライフスタイルに関する行動情報といえる。そのため、スマートスピーカ51への入力情報を収集して、該入力情報を入力された時間や情報提供者と紐付けてデータベース化することで情報提供者のライフスタイルに関する行動情報を提供することが可能になる。なお、入力情報データベースDB1には、ライフスタイルに関する行動情報として、情報提供者が生活する中でスマートスピーカ51に入力されてすぐのリアルタイムの行動情報であるリアルタイム情報と、情報提供者が生活する中で日々変化しない定常的な行動情報である定常情報とが含まれている。なお、定常情報は、情報提供者が用いるスマートスピーカ51から収集されて蓄積された複数のリアルタイム情報に基づき、サーバ30が導出する。
【0039】
情報提供者の用いるスマートスピーカ51は、情報提供者が生活するスマートホーム40に設置された提供側設置装置45Aに該当し、情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器に相当する。なお、入力情報の収集を許可するか否かの設定は、例えば情報提供者によりスマートスピーカ51へ音声によって指示することで行ってもよいし、情報提供者が設定用のアプリケーションプログラムをインストールしたスマートフォン等の携帯通信端末を操作することで行ってもよい。また、情報提供者としては、例えば、芸能人、スポーツ選手、Youtuber、及び政治家の他、一般人を含む。
【0040】
なお、本実施形態では、情報提供者がスマートスピーカ51を介して情報提供者の生活するスマートホーム40に設置された他の設置装置45を操作する例を示しているが、情報提供者が自身の所有するスマートフォン等の携帯通信端末を用いて設置装置45を操作する場合もある。また、情報提供者がスマートスピーカ51とスマートフォンとの双方を用いて他の設置装置45を操作する場合もある。これらの場合には、スマートスピーカ51やスマートフォンが情報提供者が用いる通信機器として機能する。そのため、情報提供者の生活するスマートホーム40に設置された設置装置45を操作するための通信機器であるスマートスピーカ51やスマートフォンへの入力情報をサーバ30に収集することで、入力情報をデータベース化した入力情報データベースDB1を構成することができる。
【0041】
サーバ30の記憶装置30Cには、入力情報データベースDB1に加えて、様々な広告情報を記憶した広告情報データベースDB2も記憶されている。サーバ30は、広告情報データベースDB2内の情報をインターネット20を介して随時更新可能に構成されていてもよい。
【0042】
図3に示すように、情報提供者の行動情報の提供を受けるユーザは、使用する端末装置にライフスタイル提供プログラムがインストールされている。本実施形態では、ユーザは、自身が生活するスマートホーム40に設置されている設置装置45であるスマートスピーカ51(以下「スマートスピーカ(U)」という。)を端末装置として使用する。スマートスピーカ(U)のROM51Bには、ライフスタイル提供プログラムの他、CPU51Aが実行する各種プログラムが記憶されている。スマートスピーカ(U)がライフスタイル提供プログラムがインストールされたライフスタイル提供装置に相当する。また、ユーザが生活するスマートホーム40にも、情報提供者が生活するスマートホーム40に設置された設置装置45と同様の設置装置45が設置されている。ユーザが生活するスマートホーム40に設置された設置装置45を、以下ではユーザ側設置装置45Bという。
【0043】
図4に示すように、ユーザが使用するスマートスピーカ(U)は、ユーザへライフスタイルを提供するためのライススタイル提供処理をライフスタイル提供プログラムの処理に従って実行する。スマートスピーカ(U)は、ライススタイル提供処理を実行するための機能部として、通信部70、音声入力部71、音声出力部72、指定処理部73、取得処理部74、通知処理部75、広告処理部76、及び記憶処理部77を有している。
【0044】
通信部70は、インターネット20を介してユーザ側設置装置45Bへ制御信号に関する情報を送信する。また、通信部70は、インターネット20を介してサーバ30に接続され、入力情報データベースDB1や広告情報データベースDB2へアクセスする。
【0045】
音声入力部71は、ユーザが音声を発したときの音声情報を認識する。
音声出力部72は、通知処理部75等からの出力信号に基づいてスピーカから音声を出力する。
【0046】
指定処理部73は、行動情報を取得したい情報提供者をユーザに指定させる指定処理を実行する。指定処理部73は、指定処理を実行するための機能部として、選択画面表示部73A及び指定情報記憶部73Bを有している。
【0047】
選択画面表示部73Aは、通信部70を介して入力情報データベースDB1へアクセスし、入力情報を提供可能な情報提供者を表示する。表示される情報提供者は、入力情報データベースDB1に入力情報が収集されている情報提供者であることから、入力情報の収集を許可している情報提供者が対象となる。本実施形態では、選択画面表示部73Aは、テレビ53の画面に情報提供者をリスト化した選択画面を表示する。また、選択画面では、入力情報データベースDB1に含まれるリアルタイム情報及び定常情報のうちで取得したい情報を設定することもできる。すなわち、リアルタイム情報のみ、定常情報のみ、リアルタイム情報及び定常情報の両方といった設定が可能である。そして、ユーザは、例えば、選択画面表示部73Aによって表示されたリストを見ながら、行動情報を取得したい情報提供者や、リアルタイム情報と定常情報との設定をスマートスピーカ(U)に音声で指示する。音声入力部71は、ユーザが発した音声を認識し、その情報を指定処理部73へ伝達する。これにより、行動情報を取得したい情報提供者と、取得する行動情報の設定とが行われる。以下では、ユーザによって行動情報を取得したい情報提供者として提供者Aが指定され、行動情報としてリアルタイム情報のみを取得する設定がなされている場合を例に説明する。
【0048】
指定情報記憶部73Bは、選択画面表示部73Aによって表示された選択画面に基づきユーザが指定した情報を記憶する。このように、指定処理では、選択画面表示部73Aによって表示された選択画面に基づいて行動情報を取得したい情報提供者が指定され、この指定情報が指定情報記憶部73Bによって記憶される。
【0049】
取得処理部74は、指定処理において指定された情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報を行動情報としてインターネット20を介して取得する取得処理を実行する。取得処理部74は、取得処理を開始すると、まず通信部70を介してサーバ30にアクセスする。そして、指定情報記憶部73Bに記憶されている情報に基づき、指定された情報提供者の行動情報を取得する。すなわち、本実施形態では、取得処理部74は、提供者Aが用いるスマートスピーカ51へのリアルタイムの入力情報を提供者Aにおけるリアルタイム情報として取得する。
【0050】
通知処理部75は、取得処理により取得した行動情報をユーザに通知する通知処理を実行する。通知処理部75は、通知処理を実行するための機能部として、第1通知処理部75A、及び第2通知処理部75Bを有している。また、通知処理部75は、機能部として、後述する記憶処理部77に記憶された行動情報を読み出して該行動情報をユーザに通知する第3通知処理部75Cも有している。
【0051】
第1通知処理部75Aは、取得処理部74が実行した取得処理によって取得した提供側設置装置45Aへの入力情報と同じ情報をユーザが生活するスマートホーム40に設置されたユーザ側設置装置45Bへ入力する第1通知処理を実行する。第1通知処理では、取得処理により取得した行動情報をユーザにリアルタイムで通知する。例えば、提供者Aが起床してスマートスピーカ51を介して照明システム52をオン操作したときには、この行動情報がサーバ30に送信されて入力情報データベースDB1に記憶される。取得処理においてこの行動情報がリアルタイムで取得されると、第1通知処理部75Aは、取得処理部74が取得した行動情報をユーザのスマートスピーカ(U)に入力する。これにより、ユーザが生活するスマートホーム40の照明システム52がオン操作される。このように、第1通知処理部75Aは、提供者Aが自身のスマートホーム40において照明システム52をオン操作したときに、略リアルタイムでユーザが生活するスマートホーム40において照明システム52をオン操作することにより、情報提供者の行動情報をユーザに通知する。
【0052】
第2通知処理部75Bは、第1通知処理の実行後、第1通知処理とは異なる態様で情報提供者の行動情報をユーザに通知する第2通知処理を実行する。第2通知処理部75Bには、情報提供者の行動情報に関連付けてどのような通知を行うのかが予め設定されて記憶されている。例えば、提供者Aが起床する時間帯(例えば6時~8時)であって、上述したように照明システム52が最初にオン操作されたとの行動情報を取得したときには、第2通知処理部75Bは、音声出力部72から起床を促す音声を出力させる。これにより、提供者Aの起床行動に合わせてユーザが生活するスマートホーム40において照明システム52がオン操作された後、スマートスピーカ(U)からユーザへ起床を促す音声が出力される。なお、スマートスピーカ(U)から音声を出力するときには、スマートスピーカ(U)において予め設定されている合成音声を用いてもよいし、提供者Aの声で予め録音した音声データを用いてもよい。ユーザが指定した提供者Aの声で該提供者Aと同じ行動となるように音声出力を行うことで、より効果的にユーザの行動を誘導することが可能になる。
【0053】
第3通知処理部75Cは、取得処理により取得した行動情報ではなく、後述する記憶処理部77に記憶された行動情報を読み出して該行動情報をユーザに通知する。例えば、提供者Aのある一日の行動情報が記憶処理部77に記憶されている場合、第3通知処理部75Cは記憶された行動情報に基づいて通知処理を行う。この場合、第1通知処理部75A及び第2通知処理部75Bからの通知処理は行われず、第3通知処理部75Cからの通知処理のみが行われる。なお、第1通知処理部75A及び第2通知処理部75Bからの通知処理と、第3通知処理部75Cからの通知処理との何れを行うかについては、ユーザが選択可能に構成されている。
【0054】
広告処理部76は、取得処理によって取得した行動情報に関係する広告を出力する広告処理を実行する。広告処理部76は、広告処理を実行するための機能部として、広告内容設定部76A、広告タイミング設定部76B、及び広告出力部76Cを有している。
【0055】
広告内容設定部76Aは、取得処理によって取得した行動情報に基づいて広告情報データベースDB2から広告内容を設定する。例えば、提供者Aがあるテレビ番組を見ているとの行動情報を取得したときには同テレビ番組に関係するグッズの情報を広告内容として設定し、提供者Aがオーディオ54で音楽を聴いているとの行動情報を取得したときには聴いている音楽に関係する情報を広告内容として設定する。また、広告内容設定部76Aは、冷蔵庫55内にある食材のリスト情報を行動情報として取得したときには、各食材に関係する情報を広告内容として設定してもよい。
【0056】
広告タイミング設定部76Bは、広告情報を出力するタイミングを設定する。例えば、提供者Aがあるテレビ番組を見ているとの行動情報を取得したときには、第1通知処理部75Aによってユーザのテレビ53に同じ番組が流されているときに広告情報を出力するようにタイミングを設定する。また、提供者Aが音楽を聴いているとの行動情報を取得したときには、第1通知処理部75Aによってユーザのオーディオ54に同じ音楽を流しているときに広告情報を出力するようにタイミングを設定する。また、冷蔵庫55内にある食材の情報を行動情報として取得したときには、ユーザが空腹状態である食事直前の時間帯に広告情報を出力するようにタイミングを設定する。このように、広告情報を出力するタイミングをユーザの購買意欲の高いタイミングに設定することで広告効果を高めることができる。
【0057】
広告出力部76Cは、広告内容設定部76Aによって設定された広告内容を、広告タイミング設定部76Bによって設定されたタイミングで出力する。本実施形態では、広告出力部76Cは、広告内容設定部76Aによって設定された広告内容に対応したユーザ側設置装置45Bから広告情報を出力する。例えば、テレビ53の画面や冷蔵庫55の表示パネル等に映像を表示して各種情報を広告することが可能である。また、オーディオ54から音声データを出力することで広告してもよい。なお、広告情報の出力態様はこうしたものに限らず、音声出力部72を通じてスマートスピーカ(U)から音声で広告情報を出力することも可能である。
【0058】
記憶処理部77は、ユーザが登録したい行動情報を記憶する記憶処理を実行する。ユーザは、提供者Aから提供された行動情報が気に入った場合、お気に入り登録を行う。例えば、ユーザは、気に入った行動情報を登録するようにスマートスピーカ(U)へ音声で指示を入力する。記憶処理部77では、こうした指示を受け取ると、記憶処理を実行し、指示された行動情報を記憶して保存する。なお、記憶処理部77が記憶する行動情報は、一日を通したライフスタイル全体に対応するものだけでなく、一日のうちのある一部のライフスタイルに対応するものを記憶するようにしてもよい。このように、記憶処理部77に記憶される行動情報としては、ユーザが適宜設定した範囲における行動情報とすることが可能である。
【0059】
次に、ライフスタイル提供システム10において実行されるライフスタイル提供処理の一例について説明する。なお、以下では、行動情報としてリアルタイム情報を取得する場合を例に説明する。
【0060】
図5に示すように、ユーザは、予め自身のスマートスピーカ(U)において指定処理を実行し、行動情報を取得したい情報提供者の指定(提供者A)、及び行動情報(リアルタイム情報)の設定を行う(ステップS500)。こうした設定が行われると、スマートスピーカ(U)は、所定の周期でサーバ30と通信を行うことで提供者Aの行動情報を取得する取得処理を実行する。
【0061】
提供者Aが起床すると(ステップS501)、提供者Aはスマートスピーカ51に対して、照明システム52をオン操作するための入力情報M1を入力する(ステップS502)。この入力情報M1は、サーバ30に送信されて入力情報データベースDB1に記憶される(ステップS503)。スマートスピーカ(U)は、サーバ30へアクセスすることで、すぐに入力情報M1を取得する(ステップS504)。そして、スマートスピーカ(U)は、第1通信処理を実行し、ユーザが生活するスマートホーム40において照明システム52をオン操作する(ステップS505)。その後、スマートスピーカ(U)は、第2通信処理を実行して、起床を促す音声を出力する(ステップS506)。これにより、ユーザは、提供者Aの起床のタイミングに合わせたタイミングで起床が可能になる(ステップS507)。
【0062】
また、提供者Aがスマートスピーカ51に対してテレビ53をオン操作するための入力情報M2を入力すると(ステップS508)、この入力情報M2は、サーバ30に送信されて入力情報データベースDB1に記憶される(ステップS509)。スマートスピーカ(U)は、サーバ30へアクセスすることで、すぐに入力情報M2を取得する(ステップS510)。そして、スマートスピーカ(U)は、第1通信処理を実行し、ユーザが生活するスマートホーム40においてテレビ53をオン操作する(ステップS511)。なお、スマートスピーカ(U)は、テレビ53をオン操作するときには、提供者Aが見ているテレビ53番組と同じ番組を表示する。スマートスピーカ(U)は、テレビ53をオン操作した後、例えばコマーシャルメッセージが放送されているときに、表示しているテレビ番組に関係するグッズの情報を広告するための映像をテレビ53に出力する(ステップS512)。ユーザは、スマートスピーカ(U)へ音声によって指示することで、広告されたグッズを購入することができる。
【0063】
次に、提供者Aがスマートスピーカ51に対して検索した朝食のレシピを音声出力するように入力情報M3を入力すると(ステップS513)、この入力情報M3は、サーバ30に送信されて入力情報データベースDB1に記憶される(ステップS514)。スマートスピーカ(U)は、サーバ30へアクセスすることで、すぐに入力情報M3を取得する(ステップS515)。そして、スマートスピーカ(U)は、第1通信処理を実行し、ユーザが生活するスマートホーム40においてスマートスピーカ(U)から提供者Aが検索した朝食のレシピを合成音声によって出力する(ステップS516)。
【0064】
また、提供者Aがスマートスピーカ51に対して冷蔵庫55内の食材を検索する指示を入力情報M4として入力すると(ステップS517)、この入力情報M4は、サーバ30に送信されて入力情報データベースDB1に記憶される(ステップS518)。スマートスピーカ(U)は、サーバ30へアクセスすることで、すぐに入力情報M4を取得する(ステップS519)。この場合、スマートスピーカ(U)は、取得した入力情報M4に基づき食材に関係する広告を出力する(ステップS520)。すなわち、出力される広告には、提供者Aの冷蔵庫55内にある食材に関係した情報が含まれており、例えば提供者Aの冷蔵庫55内にある食材のうちで多量に保管されている食材や常備されている食材、及び提供者Aの冷蔵庫55内にはあるがユーザの冷蔵庫55内にはない食材等の情報などが含まれる。広告の出力態様としては、スマートスピーカ(U)からの音声出力としてもよいし、テレビ53の画面や冷蔵庫55の表示パネルへの映像出力としてもよい。なお、
図5に示すように、ステップS516の処理によって朝食のレシピに関する情報がユーザに通知された後、ステップS520の処理によって食材に関する広告が出力されるように広告のタイミングが設定されている。このように、ユーザが空腹状態である食事直前の時間帯に食材に関する広告を出力することで、ユーザの購買意欲を高めることができる。
【0065】
その後、提供者Aは、レシピに基づき調理した朝食を食べる(ステップS521)。ユーザは通知されたレシピに基づき調理を行うことで、提供者Aと同様の食事内容とタイミングで朝食を食べることができる(ステップS522)。
【0066】
図6に示すように、その後、提供者Aがスマートスピーカ51に対してオーディオ54をオン操作するための入力情報M5を入力すると(ステップS600)、この入力情報M5は、サーバ30に送信されて入力情報データベースDB1に記憶される(ステップS601)。スマートスピーカ(U)は、サーバ30へアクセスすることで、すぐに入力情報M5を取得する(ステップS602)。そして、スマートスピーカ(U)は、第1通信処理を実行し、ユーザが生活するスマートホーム40においてオーディオ54をオン操作する(ステップS603)。なお、スマートスピーカ(U)は、オーディオ54をオン操作するときには、提供者Aが聴いている音楽と同じ音楽を流すようにオーディオ54を操作する。スマートスピーカ(U)は、オーディオ54をオン操作した後、例えば音楽が終了したタイミングにおいて、流した音楽を購入するための広告をスマートスピーカ(U)から音声出力する(ステップS604)。
【0067】
その後、提供者Aがスマートスピーカ51に対して洗濯機56をオン操作するための入力情報M6を入力して洗濯を開始すると(ステップS605)、この入力情報M6は、サーバ30に送信されて入力情報データベースDB1に記憶される(ステップS606)。スマートスピーカ(U)は、サーバ30へアクセスすることで、すぐに入力情報M6を取得する(ステップS607)。そして、スマートスピーカ(U)は、第1通信処理を実行し、ユーザが生活するスマートホーム40において洗濯機56をオン操作して洗濯を開始する(ステップS608)。ユーザは、予め洗濯物を洗濯機56の中に入れておくことで、提供者Aが洗濯を開始したタイミングに合わせて洗濯が実行できる。なお、提供者Aが洗濯開始時間を予約設定している場合には、この入力情報に合わせてユーザの洗濯機56における洗濯開始時間が予約設定される。このように、提供者Aとユーザとで洗濯の開始タイミングを合わせることで、洗濯の終了時間も合わせることが可能になる。したがって、ユーザは、提供者Aが洗濯物を干すタイミング(ステップS609)に合わせたタイミングで洗濯物を干すことが可能になる(ステップS610)。
【0068】
また、提供者Aのライフスタイルとして就寝前に予め登録した翌日の予定を確認することがある。この場合、スマートスピーカ51に対して提供者Aが事前に予定情報を登録していることから、こうした情報もサーバ30の入力情報データベースDB1に記憶されることとなる。すなわち、提供者Aがスマートスピーカ51に対して翌日の外出予定先の情報を音声出力するように入力情報M7を入力すると(ステップS611)、この入力情報M7は、サーバ30に送信されて入力情報データベースDB1に記憶される(ステップS612)。スマートスピーカ(U)は、サーバ30へアクセスすることで、すぐに入力情報M7を取得する(ステップS613)。そして、スマートスピーカ(U)は、第1通信処理を実行し、サーバ30にアクセスすることで提供者Aの翌日の外出予定先の情報を取得するとともに、翌日の予定を音声出力する(ステップS614)。これにより、ユーザは、提供者Aの翌日のライフスタイルを事前に知ることができる。
【0069】
その後、提供者Aが翌日の外出予定に合わせて、スマートスピーカ51に充電設備58において自動車60を充電予約するための入力情報M8を入力すると(ステップS615)、この入力情報M8は、サーバ30に送信されて入力情報データベースDB1に記憶される(ステップS616)。スマートスピーカ(U)は、サーバ30へアクセスすることで、すぐに入力情報M8を取得する(ステップS617)。そして、スマートスピーカ(U)は、第1通信処理を実行し、ユーザが生活するスマートホーム40において充電設備58の充電予約を設定する(ステップS618)。
【0070】
その後、提供者Aが就寝するときには、提供者Aはスマートスピーカ51に対して、照明システム52をオフ操作するための入力情報M9を入力する(ステップS619)。この入力情報M9は、サーバ30に送信されて入力情報データベースDB1に記憶される(ステップS620)。スマートスピーカ(U)は、サーバ30へアクセスすることで、すぐに入力情報M9を取得する(ステップS621)。そして、スマートスピーカ(U)は、第1通信処理を実行し、ユーザが生活するスマートホーム40において照明システム52をオフ操作する(ステップS622)。その後、スマートスピーカ(U)は、第2通信処理を実行して、就寝を促す音声を出力する(ステップS623)。これにより、ユーザは、提供者Aの就寝のタイミング(ステップS624)に合わせたタイミングで就寝が可能になる(ステップS625)。
【0071】
このように、提供者Aの一日におけるライフスタイルを体験した後、ユーザが提供者Aから提供された行動情報を気に入った場合、お気に入り登録を行う。例えば、起床から朝食までのライフスタイルがユーザにとって魅力あるものである場合、ユーザは、行動情報を取得した日時を指定する等して、気に入った行動情報を登録するようにスマートスピーカ(U)へ指示をする。これにより、スマートスピーカ(U)は、
図5におけるステップS503,S509,S514,S518等の処理においてサーバ30に記憶された情報を記憶処理部77に記憶して、サーバ30と通信しなくてもライフスタイルを提供可能にする。
【0072】
そして、ユーザが指定した提供者Aのライフスタイルの内、記憶処理部77に記憶されているお気に入りに行動情報を再現したいときには、記憶処理部77に記憶されている行動情報を読み出して通知するようにスマートスピーカ(U)に設定する。この場合、スマートスピーカ(U)の第3通知処理部75Cが記憶処理部77に記憶された行動情報を読み出して該行動情報をユーザに通知する。これにより、ユーザは、提供者Aのある朝のライフスタイルを繰り返し再現することが可能になる。
【0073】
また、ステップS500の処理において、行動情報として定常情報を取得するように設定した場合、スマートスピーカ(U)は、提供者Aのリアルタイムの行動情報ではなく、サーバ30の入力情報データベースDB1に含まれている定常情報を取得する。この場合、スマートスピーカ(U)は、サーバ30にアクセスすることで取得した定常情報に基づいて、所定のタイミングで提供者Aに行動情報を通知する。なお、通知の方法としては、行動情報としてリアルタイム情報を取得するように設定した場合と同様の方法を採用することができる。すなわち、定常情報として、照明システム52をON操作するための入力情報が所定のタイミングで設定されている場合、該所定のタイミングにおいて、ユーザが生活するスマートホーム40において照明システム52をオン操作することで通知を行う。
【0074】
なお、ライフスタイル提供処理におけるライフスタイルの提供態様は、上述のものに限らない。例えば、リアルタイム情報と定常情報とを組み合わせてライフスタイルを提供することも可能である。また、複数の情報提供者から取得した行動情報を組み合わせて一日のライフスタイルを提供することも可能である。一例としては、朝のライフスタイルとして提供者Aのリアルタイム情報を取得し、昼のライフスタイルとして提供者Aの定常情報を取得し、夜のライフスタイルとして記憶処理部77に記憶した提供者Aのある一日の行動情報を読み出して取得することで、一日を通したライフスタイルを提供可能にしてもよい。また、朝のライフスタイルとして提供者Aの行動情報を取得し、夜のライフスタイルとして提供者Aとは異なる提供者Bの行動情報を取得するといった設定も可能である。
【0075】
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)本実施形態では、ユーザが使用するスマートスピーカ(U)に、ライフスタイル提供プログラムをインストールし、情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報をライフスタイルに関する行動情報としてインターネット20を介して取得する取得処理を実行させるようにした。また、取得処理により取得した行動情報をユーザに通知する通知処理とを実行させるようにした。このように、情報提供者の行動情報を該情報提供者が用いるスマートスピーカ51への入力情報に基づき取得し、取得した行動情報をユーザに通知することで、ユーザは情報提供者のライフスタイルを知ることができる。ユーザは、情報提供者のライフスタイルを参考にすることで、自身のライフスタイルを変化させることが可能になる。したがって、ユーザは、ライフスタイルのモデルケースを情報提供者から知ることが可能になり、自身のライフスタイルの選択肢を増やして、より良いライフスタイルを模索する契機を得ることが可能になる。その結果、ユーザの生活を豊かにすることが可能になる。
【0076】
(2)本実施形態では、ユーザが使用するスマートスピーカ(U)に、ライフスタイル提供プログラムをインストールし、行動情報を取得したい情報提供者をユーザに指定させる指定処理を実行させた。そして、取得処理では、指定処理において指定された情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報を行動情報として取得するようにした。このように、ユーザが指定した情報提供者の行動情報を取得することで、ユーザの関心度が高い情報提供者からライフスタイルに関する情報を取得することが可能になる。そのため、ユーザのライフスタイルの変化を促すことが可能になり、ユーザの生活を豊かにすることに一層貢献できる。
【0077】
(3)本実施形態では、取得処理は、情報提供者が生活するスマートホーム40に設置されたスマートスピーカ51への入力情報を行動情報として取得している。そのため、情報提供者が生活するスマートホーム40に設置されたIoT家電50等の提供側設置装置45Aへの入力情報、すなわち、提供側設置装置45Aの使用態様に関する情報を行動情報として取得できる。したがって、ユーザは情報提供者の実生活に即した行動情報を取得できる。その結果、情報提供者から提供されるライフスタイルの情報精度を高めることが可能になる。
【0078】
(4)本実施形態では、情報提供者が提供側設置装置45Aを操作したときと同様の使用状態となるようにユーザ側設置装置45Bを操作することでユーザに情報提供者の行動情報が通知している。これにより、情報提供者のライフスタイルをユーザが生活するスマートホーム40において再現することが可能になり、ユーザは情報提供者のライフスタイルを体験できる。このように、指定した情報提供者のライフスタイルを体験することで、ユーザは情報提供者のライフスタイルに対する親和性を判断できる。したがって、ライフスタイルの変化を一層促すことが可能になり、ユーザの生活を豊かにすることに貢献できる。
【0079】
(5)本実施形態では、情報提供者が提供側設置装置45Aを操作したときと同様の使用状態となるようにユーザ側設置装置45Bを操作した後、さらに、異なる態様で行動情報を通知する。このように、情報提供者の行動情報を異なる態様で2段階に通知することで、ユーザを情報提供者のライフスタイルへ誘導しやすくなる。これにより、ユーザのライフスタイルの変化を一層促進することが可能になる。
【0080】
(6)本実施形態では、取得処理においてスマートスピーカ51への入力情報をリアルタイムで取得するとともに、通知処理において取得処理により取得した行動情報をユーザにリアルタイムで通知している。そのため、情報提供者の行動情報をリアルタイムで知ることができる。したがって、情報提供者の最新のライフスタイルに基づいてユーザのライフスタイルを変化させることが可能になる。
【0081】
(7)本実施形態では、スマートスピーカ(U)に、取得処理によって取得した行動情報に関係する広告情報を出力する広告処理を実行させている。そのため、ユーザには、情報提供者の行動情報に関係する広告情報が出力される。ユーザが指定した情報提供者はユーザにとって関心度が高い人物であるとともに、該情報提供者の行動情報に関係する広告情報はユーザが参考にしたいライフスタイルに関連したものとなることから、ユーザへの広告効果を増大させることができる。したがって、効果の高い広告をユーザに対して行うことが可能になる。
【0082】
(8)本実施形態では、ユーザはお気に入りのライフスタイルに関する行動情報をスマートスピーカ(U)に登録して記憶させる。そして、ユーザは登録した行動情報を読み出すように設定を行うことで、所望のタイミングで何度もお気に入りのライフスタイルを再現することが可能になる。すなわち、ユーザは、情報提供者のライフスタイルのうち、登録したライフスタイルを繰り返し再現することで新しいライフスタイルを習慣化しやすくなる。また、ユーザは、一日を通したライフスタイルだけでなく、一日のうち一部のライフスタイルを登録することで、自身のライフスタイルを一度に変えるのではなく一部から徐々に変えることも可能になる。したがって、ライフスタイルの変化に対するハードルを下げることが可能になる。その結果、ユーザのライフスタイルの変化をより一層促進できる。
【0083】
(8)本実施形態では、取得処理においてリアルタイム情報と定常情報との少なくとも一方を選択して行動情報を取得している。そのため、ユーザは、情報提供者のリアルタイムな行動情報と定常的な行動情報とから参考にしたいライフスタイルを選択することが可能になる。そのため、上記構成によれば、ユーザに一層適したライフスタイルの提供が可能になる。
【0084】
(9)本実施形態では、取得処理は、入力情報の収集を許可している情報提供者を対象として行動情報を取得している。そのため、情報提供者側の設定に基づいて入力情報の収集状況を変化させることが可能になる。したがって、情報提供者を含めて、ライフスタイルの提供態様の柔軟性を高めることが可能になる。
【0085】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、選択画面表示部73Aが選択画面をテレビ53の画面に表示する場合を例に説明したが、選択画面をユーザの使用するスマートフォンやパソコン等の画面に表示してもよい。この場合には、ユーザは、スマートフォンやパソコンを操作することにより、行動情報を取得したい情報提供者を指定することができる。また、指定処理において表示する選択画面に、予め記憶している情報提供者のライフスタイルに関する情報(例えば、起床から就寝までの定常的な行動情報、及び起床時間と就寝時間等の活動時間の情報等)を表示してユーザが指定する際に参考となる情報を示すようにしてもよい。
【0086】
・上記実施形態では、取得処理は、入力情報の収集を許可している情報提供者を対象として構成された入力情報データベースDB1から入力情報を取得することで、入力情報の収集を許可している情報提供者を対象として行動情報を取得するようにした。こうした構成は適宜変更が可能である。例えば、情報提供者が入力情報の収集を許可しているか否かに拘わらず、取得処理において入力情報を取得するようにしてもよい。この場合、サーバ30は、情報提供者が入力情報の収集を許可しているか否かに拘わらず、入力情報を収集して入力情報データベースDB1を構築すればよい。
【0087】
・上記実施形態では、記憶処理として、ユーザが体験した行動情報を記憶する場合を例に説明した。こうした構成に変えてまたは加えて、記憶処理として、サーバ30の入力情報データベースDB1の中から登録したいライフスタイルに関する行動情報を選択して記憶処理部77に記憶させることも可能である。この構成であっても、サーバ30の入力情報データベースDB1には情報提供者が用いる通信機器への入力情報が記憶されていることから、ライフスタイル提供プログラムは、ユーザの端末装置に取得処理を実行させているといえる。
【0088】
・上記実施形態では、サーバ30が、収集されて蓄積された複数のリアルタイム情報に基づき定常情報を導出する構成を例に説明したが、サーバ30に定常情報を記憶させる方法は適宜変更が可能である。例えば、情報提供者が自身の定常情報をサーバ30に直接登録する作業を行い、サーバ30に情報提供者の定常情報を記憶させるようにしてもよい。さらには、情報提供者が登録した定常情報に対して、サーバ30が収集したリアルタイム情報を反映させることにより、情報提供者の実際の行動情報に即して定常情報を修正するようにしてもよい。
【0089】
・サーバ30に記憶する入力情報データベースDB1にリアルタイム情報と定常情報とを記憶するようにした。こうした構成に変えて、リアルタイム情報と定常情報との一方のみを記憶するようにしてもよい。
【0090】
・記憶処理部77は必ずしも備える必要はない。
・上記実施形態において、予め広告料を支払った広告主の広告情報を広告情報データベースDB2に記憶し、広告処理を行うときに、情報提供者の行動情報に関する広告情報のうち広告料を支払った広告主の広告情報を優先的に出力することも可能である。また、情報提供者が自ら使用している食材などの情報を事前に登録可能に設定し、広告情報データベースDB2には情報提供者によって登録された情報に関係する広告情報を記憶させるようにしてもよい。
【0091】
・上記実施形態では、ユーザ側設置装置45Bに広告情報を出力する態様を示したが、広告を出力する装置はユーザ側設置装置45Bに限らず、ユーザが所有するスマートフォンやパソコンへ広告情報を出力するようにしてもよい。
【0092】
・広告処理として、取得処理によって取得した行動情報に関係する広告情報を出力する例を示したが、広告処理として出力する広告情報は、必ずしも取得した行動情報に関係するものでなくてもよい。
【0093】
・上記実施形態において、必ずしも広告処理を実行しなくてもよい。例えば、課金をしたユーザに対しては、広告処理を実行しないなどの設定も可能である。
・通知処理における通知態様として、情報提供者から取得した入力情報をリアルタイムで通知する例を説明したが、必ずしもリアルタイムで通知する必要はない。例えば、入力情報を取得してから、所定時間遅れて通知を行うことも可能である。こうした通知態様としては、例えば、情報提供者から取得した各入力情報に対して一律に数時間(例えば6時間)遅らせて通知することも可能である。この構成によれば、朝型の情報提供者のライフスタイルを夜型のユーザのライフスタイルに合わせて提供することも可能になる。
【0094】
・上記実施形態では、第2通知処理部75Bが実行する第2通知処理としてスマートスピーカ(U)から音声を出力する方法を例示した。第2通知処理の通知態様としては、これに限らない。例えば、第2通知処理として、テレビ53に予め録画した映像を出力するようにしてもよいし、オーディオ54から音楽を流すようにしてもよい。なお、第2通知処理として、1つの設置装置45を操作するのではなく、複数の設置装置45を操作してユーザへ行動を促すようにしてもよい。
【0095】
・上記実施形態では、第1通知処理と第2通知処理とを実行し、2段階で情報提供者の行動情報をユーザに通知するようにしたが、こうした構成は変更が可能である。例えば、第1通知処理及び第2通知処理の何れか一方のみを行うようにしてもよい。また、通知処理を複数回実行し、3段階以上の通知を行うようにしてもよい。
【0096】
・上記実施形態では、提供側設置装置45Aへの入力情報と同じ情報をユーザが生活するスマートホーム40に設置されたユーザ側設置装置45Bへ入力することで行動情報を通知するようにした。通知の方法はこうしたものに限らない。例えば、提供側設置装置45Aへの入力情報に基づき、情報提供者の入力情報の内容を、ユーザが使用するスマートスピーカ(U)から合成音声を出力することによって通知するようにしてもよい。すなわち、情報提供者のスマートスピーカ51に洗濯機56から入力される情報として、例えば洗濯機56内の洗剤の残量情報等がある。スマートスピーカ(U)は、こうした入力情報を取得したときに、洗剤の残量を知らせる合成音声を出力することによって通知してもよい。また、単に洗剤の残量を通知するのではなく、洗剤の補充を促すための合成音声を出力することによって通知するようにしてもよい。他にも、情報提供者が起床後に照明システム52をオン操作したときには、照明システム52がオン操作されたといった情報を単に通知するのではなく、情報提供者が起床した旨の通知をユーザに対して行うことも可能である。
【0097】
また、他の通知の方法としては、映像による通知、ブザー音による通知、振動による通知等の多様な方法を採用することが可能である。また、ユーザが所有するスマートフォンやパソコン等にメッセージを表示させることで通知を行うようにしてもよい。
【0098】
・情報提供者が生活する建物は、情報提供者の自宅としてのスマートホーム40に限らない。例えば、通信機器を含む各設置装置45を設けた情報取得用のレンタルホームやレンタルルームを用意し、情報提供者がこれら建物において所定期間生活したときの入力情報を取得することで、情報提供者のライフスタイルに関する行動情報を取得可能にしてもよい。
【0099】
・上記実施形態では、情報提供者が各種装置を実際に操作するときの操作情報を通信機器への入力情報として取得する例を示したが、情報提供者から提供される行動情報はこうしたものに限らない。例えば、情報提供者が、通信機器に一日の行動予定(午前8時起床、午前8時半朝食、…等)を入力して予定管理をしている場合、この行動予定に関する情報を入力情報として取得するようにしてもよい。この場合、情報提供者の実際の行動に基づくものではないが、情報提供者の予定行動に合わせてユーザには通知がなされることとなる。こうした方法によっても、情報提供者のライフスタイルをユーザへ提供することは可能である。
【0100】
・上記実施形態では、情報提供者が起床したときに照明システム52を操作するライフスタイルを例示したが、起床時の行動はこうしたものに限らない。例えば、情報提供者が起床のために設定したアラームの時間を入力情報として取得し、設定された時間にアラームをかけることでユーザに起床行動を通知することも可能である。なお、この場合、アラームの設定態様は特に限定されず、例えばユーザの所有するスマートフォンやスマートウォッチを用いてアラームを設定することができる。
【0101】
・上記実施形態において、IoT家電50として、浴槽内のお湯張り時間やお湯の温度を設定可能な浴室が設けられている場合、情報提供者の設定した浴槽のお湯張り時間や、設定されたお湯の温度を入力情報として取得することも可能である。
【0102】
・情報提供者を種々の方法によってランク付けすることも可能である。例えば、情報提供者のうち、ユーザが課金を行うことにより指定可能となる情報提供者と課金を行うことなく指定可能な情報提供者とを分けるようにランク付けしてもよい。
【0103】
・上記実施形態では、ユーザのスマートスピーカ(U)がサーバ30に周期的にアクセスすることで行動情報を取得するようにした。こうした構成に変えて、スマートスピーカ(U)が情報提供者の用いるスマートスピーカ51へ周期的にアクセスすることで入力情報を取得するようにしてもよい。また、スマートスピーカ(U)からアクセスするのではなく、情報提供者が用いるスマートスピーカ51やサーバ30からユーザのスマートスピーカ(U)へその都度入力情報を送信することで、入力情報を取得するようにしてもよい。さらには、定常情報に基づいてユーザに入力情報を通知する場合、スマートスピーカ(U)はサーバ30に一度アクセスして定常情報を取得した後は、取得した定常情報に基づき所定のタイミングで通知を行うことも可能である。この場合、定常情報に基づいて行動情報を通知している間は、スマートスピーカ(U)はサーバ30へアクセスする必要はない。
【0104】
・上記実施形態では、情報提供者が操作可能なスマートスピーカ51やスマートフォンへの入力情報を取得することで、情報提供者が生活する中で該情報提供者が用いる通信機器への入力情報を取得する構成を実現した。こうした構成に変えてまたは加えて、情報提供者が生活するスマートホーム40に設置された他の設置装置45(例えばテレビ53等)が受信した操作信号を該設置装置45がインターネット20を介して出力可能な構成とする。そして、こうした設置装置45から直接出力された同設置装置45への操作信号を通信機器への入力情報としてユーザの端末装置が取得することも可能である。この構成の場合、情報提供者の生活するスマートホーム40に設置されている各設置装置45が提供側設置装置45A(通信機器)としても機能することとなる。こうした構成では、必ずしもサーバ30は必要ない。サーバ30を備えない場合には、各設置装置45から送信された入力情報を蓄積してデータベース化するといった機能をユーザが使用する端末装置で代用するようにしてもよい。
【0105】
・上記実施形態では、情報提供者が用いる通信機器として提供側設置装置45Aを例に説明した。情報提供者が用いる通信機器は、こうしたものに限らず、スマートホーム40に設置されていない通信機器を採用することも可能である。例えば、情報提供者が身につけるスマートウォッチや、自動車60に設置されているカーナビゲーションシステムなどへの入力情報を行動情報として取得することも可能である。スマートウォッチから取得できる入力情報の例としては、情報提供者の歩行、走行、静止状態などの運動情報の他、情報提供者の位置情報などがある。また、カーナビゲーションシステムから取得できる入力情報の例としては、外出先情報、到着時間の情報などの他、ドライブ中の音楽情報などがある。このように、情報提供者が用いる通信機器から行動情報を取得することで、情報提供者の様々なシーンにおけるライフスタイルを知ることができる。
【0106】
・上記実施形態では、指定処理を実行し、行動情報を取得したい情報提供者をユーザに指定させるようにしたが、こうした構成は必ずしも備える必要はない。例えば、複数の情報提供者の中から選択した任意の情報提供者を対象として行動情報を取得し、選択された情報提供者のライフスタイルをユーザに通知するようにしてもよい。また、取得処理において、複数の情報提供者の中からユーザに最適な情報提供者を選別して行動情報を取得するようにしてもよい。なお、こうした場合、ユーザは情報提供者が誰であるのかを把握できないことから、ユーザに対して情報提供者の情報を通知するようにしてもよい。通知のタイミングは、適宜設定すればよく、通知処理により行動情報を通知する前であってもよいし、後であってもよい。
【0107】
・ユーザが使用する端末装置としては、スマートスピーカ51に限らず、スマートフォン、タブレットPC、パソコン、スマートウォッチ等、ライフスタイル提供プログラムが実行させる各種処理を実行できるものであれば、適宜採用することが可能である。
【符号の説明】
【0108】
10…ライフスタイル提供システム
20…インターネット
30…サーバ
30A…CPU
30B…ROM
30C…記憶装置
30D…通信機
30E…バスライン
40…スマートホーム
45…設置装置
45A…提供側設置装置
45B…ユーザ側設置装置
50…IoT家電
51…スマートスピーカ
51A…CPU
51B…ROM
51C…記憶装置
51D…音声入力装置
51E…音声出力装置
51F…通信機
51G…バスライン
52…照明システム
53…テレビ
54…オーディオ
55…冷蔵庫
56…洗濯機
58…充電設備
60…自動車
70…通信部
71…音声入力部
72…音声出力部
73…指定処理部
73A…選択画面表示部
73B…指定情報記憶部
74…取得処理部
75…通知処理部
75A…第1通知処理部
75B…第2通知処理部
75C…第3通知処理部
76…広告処理部
76A…広告内容設定部
76B…広告タイミング設定部
76C…広告出力部
77…記憶処理部
DB1…入力情報データベース
DB2…広告情報データベース