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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】家電システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20220101AFI20240711BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240711BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20240711BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20240711BHJP
   G09G 5/26 20060101ALI20240711BHJP
   G09G 5/373 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
G06F3/0484
G09G5/00 555D
G09G5/14 A
G09G5/38
G09G5/00 510H
G09G5/26 R
G09G5/373
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020167953
(22)【出願日】2020-10-02
(65)【公開番号】P2022059996
(43)【公開日】2022-04-14
【審査請求日】2023-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】磯貝 俊紀
【審査官】塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/089989(WO,A1)
【文献】特開平09-093548(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0244475(US,A1)
【文献】特開2003-198975(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0066011(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0484
G09G 5/00
G09G 5/14
G09G 5/38
G09G 5/26
G09G 5/373
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家電機器と、
前記家電機器と通信可能な映像機器と、を備える家電システムであって、
前記家電機器は、所定条件を満たす場合に、前記家電機器の状態を示す家電情報を送信する送信部を備えており、
前記映像機器は、
第1の映像を表示する第1表示領域と、前記第1の映像とは異なる第2の映像を表示する第2表示領域と、を含むディスプレイと、
前記送信部が送信した前記家電情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信する前記家電情報に基づいて通知画面を生成し、生成した前記通知画面を前記ディスプレイに表示する表示制御部と、を備えており、
前記表示制御部は、前記ディスプレイに前記第1の映像と前記第2の映像とを同時に表示することが可能に構成されており、前記第1の映像と前記第2の映像を同時に表示している場合に前記通知画面を表示し、前記第1の映像と前記第2の映像を同時に表示していない場合に前記通知画面を表示しない
家電システム。
【請求項2】
前記ディスプレイは、前記第1の映像と前記第2の映像が同時に表示されている場合に、前記第1表示領域及び前記第2表示領域とは異なる領域に、映像が表示されない映像非表示領域を含んでおり、
前記表示制御部は、前記通知画面を前記映像非表示領域に表示する、
請求項1に記載の家電システム。
【請求項3】
前記通知画面は、前記家電機器の前記送信部から送信された前記家電情報のうちの一部の情報を示す画面であり、
前記表示制御部は、前記通知画面よりも詳細な情報を示す詳細画面を前記ディスプレイにさらに表示する、
請求項1又は2に記載の家電システム。
【請求項4】
前記表示制御部は、
外部からの入力操作に応じて、前記通知画面を表示させる位置を変更する第1の操作を受付可能な第1受付画面を前記ディスプレイに表示し、
前記第1の操作を受け付けた場合に、変更された位置に従って前記通知画面を前記ディスプレイに表示する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の家電システム。
【請求項5】
前記通知画面は、前記家電情報の内容を示す文字列を含み、
前記表示制御部は、
外部からの入力操作に応じて、前記文字列の大きさを変更する第2の操作を受付可能な第2受付画面を前記ディスプレイに表示し、
前記第2の操作を受け付けた場合に、変更された大きさに従った前記文字列を含む前記通知画面を前記ディスプレイに表示する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の家電システム。
【請求項6】
前記表示制御部は、
外部からの入力操作に応じて、前記通知画面の大きさを変更する第3の操作を受付可能な第3受付画面を前記ディスプレイに表示し、
前記第3の操作を受け付けた場合に、変更された大きさに従って前記通知画面を前記ディスプレイに表示する、
請求項1~5のいずれか一項に記載の家電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、家電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、無線機能を搭載し、インターネットやLAN(Local Area Networkの略)などのネットワークに接続可能な家電機器が普及している。ユーザは、家電機器の近くにいなくても、家電機器と同一ネットワークに所属する他の機器を利用して、当該家電機器の状態を確認することができる。例えば、家電機器と映像機器を通信可能に構成し、映像機器に家電機器の家電情報を示す画面を表示させる技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-306796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
映像機器では、ディスプレイ内の全体に映像が表示されることが一般的であり、ユーザが映像を視聴しているときにディスプレイに家電情報を示す画面が表示されると、当該画面が視聴中の映像と重複して表示されるため、煩わしい。本明細書では、家電機器から送信される家電情報を、ユーザの快適性を損なうことなく確認し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、家電機器と、前記家電機器と通信可能な映像機器と、を備える家電システムを開示する。前記家電機器は、所定条件を満たす場合に、前記家電機器の状態を示す家電情報を送信する送信部を備えている。前記映像機器は、第1の映像を表示する第1表示領域と、前記第1の映像とは異なる第2の映像を表示する第2表示領域と、を含むディスプレイと、前記送信部が送信した前記家電情報を受信する受信部と、前記受信部が受信する前記家電情報に基づいて通知画面を生成し、生成した前記通知画面を前記ディスプレイに表示する表示制御部と、を備えている。前記表示制御部は、前記ディスプレイに前記第1の映像と前記第2の映像とを同時に表示することが可能に構成されており、前記第1の映像と前記第2の映像を同時に表示している場合に、前記通知画面を表示する。
【0006】
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施例の家電システムの構成を示すブロック図である。
図2A】家電情報に関連付けられる複数のパラメータを示す図である。
図2B】家電情報に関連付けられる複数のパラメータを示す図である。
図3】家電機器と映像機器の通信を示すシーケンス図である。
図4】映像機器が実行する通知画面表示処理のフローチャートである。
図5】映像機器のディスプレイに表示される通知画面の一例である。
図6】映像機器が実行する設定変更処理のフローチャートである。
図7】映像機器のディスプレイに表示される変更項目選択画面の一例を示す図である。
図8】通知画面の設定を変更する態様の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して実施例の家電システム2を説明する。図1に示すように、家電システム2は、洗濯機10と、テレビ20と、エアコン30と、冷蔵庫40と、電子レンジ50と、自走式掃除機60と、クラウドサーバ100と、を備える。以下では、家電機器10~60と称することがある。なお、家電システム2が備える家電機器は、上記の家電機器に限定されない。
【0009】
クラウドサーバ100は、通信ネットワーク上に設置されるサーバである。詳しくは図3を参照して後述するが、クラウドサーバ100は、洗濯機サーバ100aと、テレビサーバ100bを備える。洗濯機サーバ100aは洗濯機10のベンダによって提供されるサーバであり、テレビサーバ100bは、テレビ20のベンダによって提供されるサーバである。なお、クラウドサーバ100は、他の家電機器30、40、50、60のサーバを備えてもよい。
【0010】
家電機器10~60とクラウドサーバ100は、インターネット200を介して相互に通信可能に構成されている。なお、家電機器10~60やクラウドサーバ100は、インターネットのような不特定多数のユーザが利用可能な公衆通信回線に限られず、特定のユーザに限って利用可能な特定通信回線によって通信可能に構成してもよいし、通信経路の一部または全部を無線ではなく、電力線などの有線により通信可能としてもよい。また、後述する変形例のように、家電システム2はクラウドサーバ100を有していなくてもよく、この場合、各家電機器10~60間で直接に通信を行ってもよい。
【0011】
まず、洗濯機10の構成を説明する。洗濯機10は、いわゆるドラム式の洗濯乾燥機である。洗濯機10は、操作部12と、表示部14と、制御部16と、送信部18と、洗濯槽19と、を備える。
【0012】
操作部12は、電源ボタン等の複数のボタンを備える。操作部12は、ユーザによってボタンが操作されると、操作されたボタンに従った信号を制御部16に送信する。表示部14は液晶パネルを有しており、ユーザに提供する画像を表示する。なお、表示部14はタッチパネルで構成されてもよく、この場合、表示部14は操作部12としても機能する。
【0013】
制御部16は、CPUと、RAM、ROM等のメモリ(図示省略)を含む。制御部16は、不図示の配線によって、各部12、14、18、19に制御可能に接続されている。制御部16は、洗濯機10の各部12、14、18、19を制御するためのコンピュータプログラムを格納する。
【0014】
送信部18は、洗濯機10が所定条件を満たす場合に、洗濯機10の状態を示す家電情報をクラウドサーバ100(本実施例では洗濯機サーバ100a)に送信する。洗濯機10が送信する家電情報は、当該家電情報の送信元が洗濯機10であることを示す情報(後述のパラメータテーブル116内の項目「家電機器」に対応)と、所定条件の内容を示す情報(パラメータテーブル116内の項目「通知内容」に対応)と、を含む。例えば、洗濯機10が実行する洗濯が終了した場合に、送信部18は、洗濯が終了したことを示す家電情報をクラウドサーバ100に送信する。なお、後述の変形例のように、送信部18は、家電情報をクラウドサーバ100でなく、テレビ20に直接送信してもよい。また、ここでは洗濯機10の運転状況など所定の状態を示す情報を「家電情報」として説明するが、洗濯機10以外の家電機器についても、その家電機器の状態あるいは状態の変化など家電機器で生じたあらゆる情報を「家電情報」として扱うことができる。
【0015】
洗濯槽19は、前方に開口を有する有底の円筒形状を有する。洗濯槽19は、洗濯機10の筐体に対して外槽(図示省略)を介してその内部に回動可能に支持されている。洗濯槽19は、制御部16から信号を取得したモータ(図示省略)により回動される。
【0016】
洗濯機10は、洗濯槽19に投入される洗濯物を収容して、洗い工程、すすぎ工程及び脱水工程等を実行する洗濯運転と、洗濯物を乾燥させる乾燥工程を実行する乾燥運転と、を含む運転動作を実行可能に構成されている。洗濯機10は、上記の各工程を組み合わせた運転コースに従って、運転動作を実行することができる。
【0017】
次に、テレビ20の構成を説明する。テレビ20は、ディスプレイ22と、受信部24と、制御部26と、表示制御部28と、を備える。ディスプレイ22は、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイなどによって構成される。表示制御部28は、受信部24が受信する電波に基づいて、ディスプレイ22に映像を表示させる。また、表示制御部28は、外部(ユーザ)からの入力操作に応じて、第1の映像と第2の映像とをディスプレイ22の異なる領域に同時に表示可能に構成されている。即ち、テレビ20は、いわゆる2画面機能を有するテレビである。また、表示制御部28は、例えばブルーレイレコーダーといった記憶装置から映像を呼び出し、当該映像をディスプレイ22に表示させることができる。なお、テレビ22は、2画面機能を有するものに限られず、3画面以上を同時にディスプレイ22に表示可能(即ち、多画面機能)であってもよい。以下、ディスプレイ22に複数の映像を表示することを、「分割表示」という。
【0018】
受信部24は、ディスプレイ22に映像を表示させるための電波だけでなく、クラウドサーバ100(本実施例ではテレビサーバ100b)からの家電情報を受信可能である。なお、変形例では、テレビ20は、クラウドサーバ100を介さずに、家電機器(例えば洗濯機10)から直接家電情報を受信してもよい。表示制御部28は、家電情報を受信することに応じて、当該家電情報に応じた通知画面を生成し、通知画面をディスプレイ22に表示させる。通知画面は、例えば、洗濯機10が実行する洗濯が終了したことを示す家電情報を受信する場合に、洗濯が終了したことをユーザに知らせるための画面である。通知画面については、図5を参照して後ほど詳しく説明する。
【0019】
制御部26は、CPU(不図示)と、RAM、ROM等のメモリ26aを含む。制御部26は、不図示の配線によって、各部22、24、28に制御可能に接続されている。制御部26は、テレビ20の各部22、24、28を制御するためのコンピュータプログラムを格納する。メモリ26aには、表示フラグ115が格納されている。表示フラグ115は、テレビ20がクラウドサーバ100から家電情報を受信する場合に、当該家電情報に応じた通知画面をディスプレイ22に表示させるか否かを判断するフラグである。表示フラグ115は、家電情報に応じた通知画面を表示させる「オン」と、家電情報に応じた通知画面を表示させない「オフ」と、のいずれか一方を示す。表示フラグ115は、ディスプレイ22に映像が分割表示されている場合に「オン」を示し、その他の場合(例えば、ディスプレイ22に単一の映像のみが表示されている場合や、テレビ20の主電源はオンであるが、ディスプレイ22に映像が表示されていない場合等)に「オフ」を示す。なお、変形例では、表示フラグ115は外部からの入力操作(例えば、ユーザからの入力操作)に応じて設定可能であってもよい。これにより、ユーザの要望に応じたタイミングで通知画面をテレビ20に表示することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0020】
エアコン30、冷蔵庫40、電子レンジ50、及び自走式掃除機60は、それぞれ、洗濯機10と同様の操作部、表示部、送信部を備える。また、冷蔵庫40、電子レンジ50、自走式掃除機60は、それぞれ、各家電機器の機能を実行するための機能実行装置(洗濯機10における洗濯槽19)を備える。さらに、冷蔵庫40、電子レンジ50、自走式掃除機60は、それぞれ、制御部16と同様に、操作部、表示部、送信部、機能実行装置に通信可能に接続され、各部を制御する制御部を備える。
【0021】
続いて、クラウドサーバ100の構成を説明する。クラウドサーバ100は、制御部110と、通信部120と、を備える。
【0022】
制御部110は、CPU112と、メモリ114と、を備える。メモリ114は、パラメータテーブル116を有する。パラメータテーブル116は、家電機器(例えば洗濯機10)から送信される家電情報と、当該家電情報に関連する情報と、が関連付けられたテーブルである。パラメータテーブル116については、図2を参照して後ほど説明する。なお、本実施例では、クラウドサーバ100がパラメータテーブル116を有しているが、変形例では、パラメータテーブル116は、家電情報を送信する各家電機器が有していてもよいし、家電情報を受信するテレビ20が有していてもよい。
【0023】
通信部120は、インターネット200を介して、各家電機器10~60と通信を実行する。本実施例では、通信部120は、家電機器(例えば洗濯機10)が送信する家電情報を受信するとともに、パラメータテーブル116を参照して当該家電情報に関連する情報を特定し、当該家電情報及び関連する情報をテレビ20に送信する。なお、変形例では、クラウドサーバ100はパラメータテーブル116を有していなくてもよく、通信部120は、家電機器が送信する家電情報を受信した場合に、当該家電情報をそのままテレビ20に送信してもよい。
【0024】
続いて、図2を参照して、パラメータテーブル116について説明する。図2A及び図2Bに示されるように、パラメータテーブル116は、複数の項目「家電機器」と、「通知内容」と、「通知表示時間」と、「通知待機時間」と、「通知詳細」と、が関連付けられているテーブルである。
【0025】
パラメータテーブル116の項目「家電機器」は、家電情報が送信される家電機器を示す項目である。項目「通知内容」は、家電機器から送信される家電情報の内容を示す項目である。例えば、図2Aに示されるように、家電機器「洗濯機」に対して、3つの通知内容「洗濯が終了しました」、「フィルターが詰まっています」、「エラーが発生しました」が関連付けられている。これらの二つの項目「家電機器」及び「通知内容」は、家電機器から送信される家電情報に含まれる項目である。クラウドサーバ100は、家電機器から送信される家電情報に含まれるこれらの二つの項目に基づいて、パラメータテーブル116を参照して、当該家電情報に関連する情報(即ちパラメータテーブル116内の他の項目)を特定する。例えば、洗濯機10から洗濯が終了したことを示す家電情報を受信する場合に、クラウドサーバ100は、図2Aの2行目を参照して、関連する情報を特定し、洗濯機10からフィルターが詰まっていることを示す家電情報を受信する場合に、図2Aの3行目を参照して、関連する情報を特定する。
【0026】
項目「通知表示時間」は、通知画面の表示を継続する時間、即ち、通知画面の表示を開始してから通知画面の表示を終了するまでの時間を示す。例えば、洗濯機10の洗濯が終了したことを示す家電情報には、通知表示時間「10分」が関連付けられている。従って、テレビ20が、洗濯機10から洗濯が終了したことを示す家電情報を受信する場合に、テレビ20は、洗濯が終了したことを示す通知画面をディスプレイ22に表示させてから10分が経過すると、当該通知画面の表示を停止する。
【0027】
項目「通知待機時間」は、テレビ20がクラウドサーバ100から家電情報を受信したときに表示フラグ115が「オフ」を示している場合に、テレビ20が当該家電情報を保存する時間を示す。即ち、表示フラグ115が「オフ」の状態で家電情報を受信してから、通知待機時間が経過するまでの間に、表示フラグ115が「オン」に変更されない場合、テレビ20は当該家電情報に応じた通知画面の表示をしない。例えば、洗濯機10の洗濯が終了したことを示す家電情報には、通知待機時間「30分」が関連付けられている。従って、表示フラグ115が「オフ」の状況において、洗濯機10から洗濯が終了したことを示す家電情報を受信する場合に、当該家電情報を受信してから30分以内に表示フラグ115が「オン」に変更されると、洗濯が終了したことを示す通知画面をディスプレイ22に表示する。一方、当該家電情報を受信してから30分経過以降に表示フラグ115が「オン」に変更されても、洗濯が終了したことを示す通知画面をディスプレイ22に表示しない。
【0028】
なお、変形例では、テレビ20は、家電情報を受信してから通知待機時間が経過した家電情報に関して、当該家電情報の保存を継続してもよい。この場合、テレビ20は、当該家電情報を保存しているが、当該家電情報に応じた通知画面をディスプレイ22に表示しない。このような構成では、家電情報が保存されることによって、ユーザは、テレビ20が受信した家電情報の履歴情報を確認することが可能となる。
【0029】
項目「通知詳細」は、家電情報に含まれる通知内容の詳細情報を示す。例えば、洗濯機10のフィルターが詰まっていることを示す家電情報には、ユーザが実行すべきフィルターのお手入れの内容を示す情報が関連付けられる。また、洗濯機10にエラーが発生したことを示す家電情報には、修理が必要であることと、修理の手順と、を示す情報が関連付けられる。詳しくは後述するが、テレビ20は、通知画面に対するユーザからの所定の入力操作を受け付けることに応じて、当該通知画面に対応する家電情報に関連付けられる詳細情報を示す詳細画面を表示させる(図4のS20、S28参照)。換言すると、通知画面は、家電機器から送信された家電情報のうちの一部の情報を表す画面である。また、例えば洗濯機10の洗濯が終了したことを示す家電情報には、詳細情報が設定されていないことを示す「-」が関連付けられる。このように、詳細情報が設定されていない家電情報があってもよい。
【0030】
なお、パラメータテーブル116に関連付けられる項目は上記の項目に限定されない。例えば、パラメータテーブル116は、家電機器の「設置場所」や「型名」、「製造番号」といった項目を含んでいてもよい。このような項目が含まれることによって、家電情報の送信元の家電機器を特定することが容易になる。例えば、家屋内の異なる空間(例えば、居間と寝室)のそれぞれにエアコンが設置されている場合に、各エアコンに設置場所が関連付けられてもよい。これによりユーザは、家電情報の送信元のエアコンを容易に特定することができる。
【0031】
また、他の一例として、パラメータテーブル116には、家電情報に応じた通知画面の表示に関する「優先度」を含んでいてもよい。これにより、表示フラグ115が「オフ」である間に複数の家電情報を受信する状況において、表示フラグ115が「オン」に変更された場合に、家電情報に関連付けられている優先度が高い順番に、家電情報に応じた通知画面を表示することができる。
【0032】
続いて、図3を参照して、家電機器10、30、40、50、60と、テレビ20と、の間の通信について説明する。図3では、洗濯機10とテレビ20との間の通信について説明するが、他の家電機器30~60とテレビ20との間の通信についても同様である。
【0033】
まず、洗濯機10と洗濯機サーバ100a、及びテレビ20とテレビサーバ100bは、個別に接続される。具体的に、T5において、洗濯機10と洗濯機サーバ100aが接続されるとともに、T10において、テレビ20とテレビサーバ100bが接続される。
【0034】
次に、OAuthによって、洗濯機サーバ100aとテレビサーバ100bとの間の連携手続きが実施される。具体的に、テレビ20は、T20において、ユーザからのOAuth認可を開始するための所定操作を受け付けることに応じて、テレビサーバ100bにOAuth認可開始を指示する指示信号を送信する。テレビサーバ100bは、T20において、テレビ20からOAuth認可開始の指示信号を受信することに応じて、T22において、洗濯機サーバ100aに認可リクエストを送信する。
【0035】
洗濯機サーバ100aは、T22において、テレビサーバ100bから認可リクエストを受信することに応じて、T24において、テレビサーバ100bを介して、認可画面データをテレビ20に送信する。認可画面データは、洗濯機サーバ100aがテレビサーバ100bを認可するためのログイン情報をユーザに入力させる認可画面をテレビ20に表示させるためのデータである。
【0036】
テレビ20は、T24において、洗濯機サーバ100aから認可画面データを受信することに応じて、T30において、認可画面をディスプレイ22に表示させる。当該認可画面は、例えばパスワードといったログイン情報を入力するための入力領域を含む。ユーザは、T32において、認可画面に従ってログイン情報を入力することを含むログイン操作を実行し、T34において、入力されたログイン情報を、テレビサーバ100bを介して、洗濯機サーバ100aに送信する。
【0037】
洗濯機サーバ100aは、T40において、T32で入力されたログイン情報を受信する。本ケースでは、ユーザによって正しいログイン情報が入力されるため、洗濯機サーバ100aは、T40において、テレビサーバ100bを認可することを示す認可コードを発行し、テレビサーバ100bに送信する。テレビサーバ100bは、T40において、洗濯機サーバ100aから、当該認可コードを受信する。
【0038】
その後、テレビサーバ100bは、T50において、T40で発行済みの認可コードを利用して、洗濯機サーバ100aにアクセストークンを要求する。洗濯機サーバ100aは、T50において、認可コードが利用されたアクセストークンの要求を受信することに応じて、当該認可コードの検証を行う。本ケースでは認可コードの検証が成功するので、洗濯機サーバ100aは、T52においてアクセストークンを発行し、テレビサーバ100bに送信する。テレビサーバ100bは、T52において、洗濯機サーバ100aから、T50で発行済みのアクセストークンを受信する。これにより、洗濯機サーバ100aとテレビサーバ100bとの間の連携が完了する。
【0039】
T60において、テレビサーバ100bは、T52で受信したアクセストークンを利用して、洗濯機サーバ100aに家電情報取得要求を送信する。当該家電情報取得要求は、洗濯機10が所定条件を満たす場合(例えば状態変化が生じた場合)に、洗濯機10の状態を示す家電情報をテレビサーバ100bに送信することを要求する信号である。洗濯機サーバ100aは、T60において、アクセストークンが利用された家電情報取得要求を受信することに応じて、アクセストークンの検証を行う。本ケースではアクセストークンの検証が成功するので、洗濯機サーバ100aは、T62において、家電情報取得応答を、テレビサーバ100bに送信する。当該家電情報取得応答は、これ以降に洗濯機10が所定条件を満たす場合に、洗濯機サーバ100aが、洗濯機10の状態を示す家電情報をテレビサーバ100bに送信することを示す信号である。換言すると、T60及びT62の処理は、テレビサーバ100bが洗濯機サーバ100aから家電情報を受信するための初期設定を行う処理である。従って、T62以降において洗濯機10が所定条件を満たす場合に、洗濯機サーバ100aはテレビサーバ100bに家電情報を送信することができる。
【0040】
T70において、洗濯機10において状態変化が生じる。状態変化は、例えば洗濯の終了、フィルター詰まり、エラーの発生などである(図2A参照)。洗濯機10は、T70において状態変化が生じることに応じて、当該状態変化の内容を示す家電情報を、洗濯機サーバ100aに送信する。
【0041】
洗濯機サーバ100aは、T72において、洗濯機10から家電情報を受信することに応じて、パラメータテーブル116(図2A参照)を参照して、当該家電情報に関連するパラメータを特定する。本ケースでは、パラメータテーブル116のうちの家電機器「洗濯機」に対応する部分を洗濯機サーバ100aが有しているため、洗濯機サーバ100aは、当該家電情報に関連するパラメータを特定可能である。なお、変形例では、パラメータテーブル116をテレビサーバ100bが有していてもよく、この場合、洗濯機サーバ100aは、洗濯機10から受信した家電情報をそのままテレビサーバ100bに送信し、テレビサーバ100bがパラメータテーブル116を参照して、当該家電情報に関連するパラメータを特定してもよい。
【0042】
洗濯機サーバ100aは、T76において、T74において特定済みのパラメータを含む家電情報を、テレビサーバ100bに送信する。そして、テレビサーバ100bは、T78において、洗濯機サーバ100aから受信した特定済みのパラメータを含む家電情報を、テレビ20に送信する。その後、テレビ20は、当該家電情報に基づいて、通知画面表示処理S10を実行する。
【0043】
続いて、図4を参照して、通知画面表示処理S10を説明する。図4の処理は、テレビ20の受信部24が家電情報を受信することに応じて開始される。
【0044】
S12において、テレビ20のCPUは、表示フラグ115が「オン」であるか否かを判断する。CPUは、表示フラグ115が「オン」を示している(即ち、ディスプレイ22に映像が分割表示されている)と判断する場合(S12でYES)に、S18に進む。一方、CPUは、表示フラグ115が「オフ」を示していると判断する場合(S12でNO)に、S14に進む。
【0045】
S14において、テレビ20のCPUは、受信部24が所定情報を受信したか否かを判断する。所定情報は家電情報の通知内容に対して予め決められている。CPUは、所定情報を受信したと判断する場合(S14でYES)に、図4の処理を終了する。一方、CPUは、所定情報を受信していないと判断する場合(S14でNO)に、S16に進む。なお、所定情報を受信(S14でYES)して図4の処理を終了する場合には、S14で受信した所定情報の受信を図4の処理のトリガとして、図4の処理が再び開始される。
【0046】
例えば、エアコンの運転開始を示す家電情報の受信が図4の処理のトリガの場合、CPUは、当該エアコンの運転停止を示す家電情報を受信したと判断する場合に、所定情報を受信したと判断する。これにより、表示フラグ115が「オン」に変更された場合に、エアコンの運転開始を示す家電情報に応じた通知画面の表示が開始されることなく、エアコンの運転停止を示す家電情報に応じた通知画面の表示が開始される。このように、家電機器から送信された家電情報の内容が既に現在の状況とは異なる状況であると把握される場合は、従前の家電情報はユーザにとって有用度が下がる。従って、従前の家電情報に応じた通知画面をディスプレイ22には表示しないとすることで、ユーザに不快感を与えることを抑制し得る。
【0047】
他の一例では、洗濯機にエラーが発生したことを示す家電情報の受信が図4の処理のトリガの場合、CPUは洗濯機のエラーが何らかの理由で解消されたことに起因して送信される変更情報を受信したと判断する場合に、所定情報を受信したと判断する。これにより、表示フラグ115が「オン」に変更された場合に、洗濯機にエラーが発生したことを示す家電情報に応じた通知画面の表示が開始されない。このような状況では、洗濯機のエラーは解消しているため、当該洗濯機にエラーが発生していることを示す通知画面を表示させると、ユーザに対して誤った情報を通知してしまう。従って、誤った情報を通知する通知画面がディスプレイ22に表示されることによってユーザに不快感を与えることを抑制し得る。
【0048】
S16において、テレビ20のCPUは、家電機器が家電情報を送信してから、受信済みの家電情報に含まれる通知待機時間が経過したか否かを判断する。家電情報は、家電機器が家電情報を送信した時刻に関する情報を含んでいる。CPUは、家電情報が送信されてから通知待機時間が経過したと判断する場合(S16でYES)に、図4の処理を終了する。一方、CPUは、家電情報が送信されてから通知待機時間が経過していないと判断する場合(S16でNO)に、S12に戻る。
【0049】
このように、テレビ20のCPUは、家電機器が家電情報を送信してから通知待機時間が経過したら、当該通知画面の表示を実行することなく、図4の処理を終了する(S16でYES)。即ち、家電機器が送信してから所定時間が経過した家電情報については、表示フラグ115が「オン」に変更されても、当該家電情報に応じた通知画面の表示を開始しない。図2に示すように、通知待機時間は、家電情報の内容ごとに設定されている。従って、例えば洗濯終了の通知は通知画面を表示させるまでの待機時間は比較的短く、エラー発生の通知画面を表示させるまでの待機時間は比較的長く、といったように、通知内容に合わせて、適切な時間、家電情報を保存することができる。
【0050】
S12でYESと判断される場合(即ち、表示フラグ115が「オン」)、S18において、テレビ20のCPUは、受信済みの家電情報に応じた通知画面をディスプレイ22に表示させる。具体的には、CPUは、受信部24が受信した家電情報を表示制御部28に供給し、表示制御部28は、供給された家電情報に基づいて通知画面を生成し、当該通知画面をディスプレイ22に表示させる。
【0051】
例えば、家電情報が受信されたときに、ユーザがテレビ20を分割表示して視聴している場合には、当該家電情報に応じた通知画面の表示が即座に開始される。従って、ユーザは、家電機器から送信される家電情報をリアルタイムで知ることができる。
【0052】
また、家電情報が受信されたときに、ユーザがテレビ20を分割表示して視聴していない場合には、それ以降に分割表示が開始されることに応じて、当該家電情報に応じた通知画面の表示を開始する。従って、ユーザは、テレビ20の分割表示を開始することに応じて、家電機器から送信される家電情報を知ることができる。
【0053】
ここで、図5を参照して、テレビ20のディスプレイ22に表示される通知画面について説明する。図5は、異なる2つの家電情報に応じた通知画面の例である。図5(A)は、洗濯機10の洗濯が終了したことを示す家電情報に応じた通知画面NSC1が表示されているディスプレイ22を示す。通知画面NSC1は、洗濯が終了したことを示すメッセージと、OKボタンと、を含む。図5(B)の左図は、洗濯機10のフィルターが詰まっていることを示す家電情報に応じた通知画面NSC2が表示されているディスプレイ22を示す。通知画面NSC2は、フィルターが詰まっていることを示すメッセージと、詳細ボタンと、を含む。図5(B)の右図は、洗濯機10のフィルターが詰まっていることを示す家電情報に応じた詳細画面DSC2がさらに表示されているディスプレイ22を示す。詳細画面DSC2は、フィルターのお手入れ内容を示すメッセージと、OKボタンと、を含む。
【0054】
上述した通り、通知画面は、テレビ20に複数の映像が分割表示されている状態でディスプレイ22に表示される。ここで、本実施例では、2つの映像M1及びM2を同時にディスプレイ22に表示する場合には、映像M1又は映像M2のみをディスプレイ22内全域に表示する際のアスペクト比を維持したまま、ディスプレイ22の異なる表示領域A1及びA2に映像M1及びM2がそれぞれ表示される。このため、図5に示すように、分割表示を行うと、ディスプレイ22内の表示領域A1及びA2の上下に、映像が表示されない映像非表示領域A3が生じる。本実施例では、この映像非表示領域A3に通知画面及び詳細画面を表示する。図5(A)は、通知画面NSC1がディスプレイ22の上側の映像非表示領域A3に表示される態様を示している。図5(B)は、通知画面NSC2がディスプレイ22の上側の映像非表示領域A3に表示されており、詳細画面DSC2が下側の映像非表示領域A3に表示される態様を示している。これにより、映像M1及びM2の視聴に影響を及ぼすことなく、ユーザに対して家電情報を知らせることができるため、ユーザの快適性が確保される。
【0055】
再び図4の説明に戻る。S20において、テレビ20のCPUは、S18で表示された通知画面に対する詳細画面の表示操作を受け付けたか否かを判断する。CPUは、ユーザから通知画面に対する所定の入力操作を受け付けることに応じて詳細画面の表示操作を受け付けたと判断し(S20でYES)、S28に進む。一方、CPUは、一定時間ユーザから通知画面に対する所定の入力操作を受け付けなかったと判断する場合に、詳細画面の表示操作を受け付けていないと判断し(S20でNO)、S22に進む。
【0056】
例えば、図5(B)の左図に示すように、通知画面NSC2は、詳細ボタンを含む。CPUは、ユーザからNSC2に含まれる詳細ボタンの選択操作を受け付けることに応じて、S26でYESと判断し、図5(B)の右図に示すように、詳細画面DSC2を表示させる(S28)。また、CPUは、一定時間ユーザからの詳細ボタンの選択操作を受け付けないことに応じて、S20でNOと判断し、S22に進む。また、図5(A)に示すように、通知画面NSC1は、詳細ボタンを含んでいない。図2Aに示すように、洗濯が終了したことを示す家電情報には通知詳細が設定されていないからである。このような場合には、CPUは、一定時間経過することに応じてS20でNOと判断し、S22に進む。
【0057】
S22において、テレビ20のCPUは、S18で表示された通知画面に対する表示停止操作を受け付けたか否かを判断する。CPUは、ユーザから通知画面に対する所定の入力操作を受け付けることに応じて表示停止操作を受け付けたと判断し(S22でYES)、S24の処理をスキップしてS26に進む。一方、CPUは、一定時間ユーザから通知画面に対する所定の入力操作を受け付けなかったと判断する場合に、表示停止操作を受け付けていないと判断し(S22でNO)、S24に進む。
【0058】
例えば、図5(A)に示すように、通知画面NSC1は、OKボタンを含む。CPUは、ユーザからNSC1に含まれるOKボタンの選択操作を受け付けることに応じて、S22でYESと判断し、S26に進む。また、CPUは、一定時間ユーザからのOKボタンの選択操作を受け付けないことに応じて、S22でNOと判断し、S24に進む。また、図5(B)の左図に示すように、通知画面NSC2は、OKボタンを含まない。このような場合には、CPUは、一定時間経過することに応じてS22でNOと判断し、S24に進む。なお、変形例では、通知画面NSC2は、OKボタンと、詳細ボタンと、の両方を含んでいてもよい。
【0059】
S24において、テレビ20のCPUは、表示制御部28がS18で通知画面の表示を開始してから、受信済みの家電情報に含まれる通知表示時間が経過したか否かを判断する。CPUは、通知画面の表示を開始してから通知表示時間が経過したと判断する場合(S24でYES)に、S26に進む。一方、CPUは、通知画面の表示を開始してから通知表示時間が経過していないと判断する場合(S24でNO)に、S20に戻る。即ち、CPUは、通知画面の表示が開始されてから通知表示時間が経過するまで、詳細画面表示操作、及び、表示停止操作の受付を監視する。
【0060】
S26において、テレビ20のCPUは、S18で表示が開始された通知画面の表示を停止する。S26の処理が終了すると、図4の処理が終了する。
【0061】
このように、テレビ20のCPUは、S18で通知画面の表示を開始してから通知表示時間が経過した場合(S24でYES)に、当該通知画面の表示を停止する(S26)。換言すると、CPUは、家電情報の内容に応じて定められている時間(通知表示時間)が経過するまで、当該家電情報に応じた通知画面の表示を継続する。図2に示すように、通知表示時間は、家電情報の内容ごとに設定されている。従って、例えば洗濯終了の通知は比較的短く、エラーの通知は比較的長く、といったように、通知内容に合わせて、適切な時間、通知画面の表示を実行することができる。
【0062】
また、テレビ20のCPUは、通知画面に対する表示停止操作を受け付ける場合(S22でYES)に、当該通知画面の表示を停止する(S26)。従って、ユーザが通知画面を確認したら、通知表示時間が経過しなくとも、当該通知画面の表示を停止することができる。即ち、ユーザの利便性が向上する。
【0063】
また、テレビ20のCPUは、通知画面に対する詳細画面の表示操作を受け付ける場合(S20でYES)に、S28において、詳細画面の表示を開始する。具体的に、CPUは、S18で表示された通知画面に対応する家電情報に含まれる通知詳細を表示制御部28に供給し、表示制御部28は、供給された通知詳細に基づいて詳細画面を生成し、当該詳細画面をディスプレイ22に表示させる。例えば、図5(B)に示すように、CPUは、ユーザから通知画面NSC2に含まれる詳細ボタンの選択操作を受け付ける場合(S20でYES)に、詳細画面DSC2の表示を開始する。
【0064】
このように、本実施例では、ユーザが通知画面に含まれる詳細ボタンを選択することに応じて、詳細画面が表示される。従って、ユーザは、家電機器の状態や家電機器に実行すべき対応や操作等を、詳細画面を確認することによって知ることができる。このため、ユーザは、家電機器の説明書等を確認する必要がなく、ユーザの利便性が向上する。
【0065】
S30において、テレビ20のCPUは、詳細画面の表示停止操作の受け付けを監視する。CPUは、詳細画面の表示停止操作を受け付けたと判断する場合に、S32において詳細画面の表示を停止するとともに、S26において通知画面の表示を停止し、図4の処理を終了する。なお、変形例では、CPUは、詳細画面の表示停止操作を受け付けていなくても、詳細画面の表示を開始してから所定時間が経過する場合に、詳細画面及び通知画面の表示を停止してもよい。
【0066】
以上の処理によると、家電システム2の各家電機器10、30~60は、当該家電機器の状態変化といった所定条件を満たす場合に、家電機器の状態を示す家電情報をテレビ20に送信する。一方、テレビ20は、受信した家電情報に基づいて通知画面を生成し、ディスプレイ22に複数の映像が分割表示されている場合に、生成された通知画面をディスプレイ22の映像非表示領域A3に表示させる。このため、ディスプレイ22に表示される通知画面が、ユーザが視聴中の映像M1、M2と重複することがない。従って、ユーザは、家電機器から送信される家電情報を、快適性を損なうことなく確認することができる。
【0067】
なお、以上で説明した図4の処理は、テレビ20が家電情報を受信したことに基づいて実行される。しかしながら、テレビ20の主電源がオフである場合、テレビ20は家電情報を受信することができない。この場合、家電情報がテレビサーバ100bに記憶されている状況でテレビ20の主電源がオンに切り替えられると、テレビサーバ100bは、記憶済みの家電情報をテレビ20に送信する。テレビ20が当該家電情報を受信することに応じて、図4の処理が開始される。
【0068】
続いて、図6を参照して、テレビ20のCPUが実行する設定変更処理について説明する。本実施例では、ディスプレイ22に表示される通知画面の位置やサイズ等の設定を、ユーザによって変更することができる。図6に示す処理は、ユーザによる外部からテレビ20への入力操作(例えば、テレビ20のリモコンへの入力操作)をトリガとして開始される。
【0069】
CPUは、ユーザから所定の入力操作を受け付けると、S50において、変更項目選択画面S1をディスプレイ22に表示する。変更項目選択画面S1は、図7に示すように、表示位置設定変更画面C1(以下、画面C1という。)と、文字列サイズ設定変更画面C2(以下、画面C2という。)と、画面サイズ設定変更画面C3(以下、画面C3という。)と、を含む。画面C1は、通知画面の表示位置を変更する操作の実行を受け付けるための画面である。画面C2は、通知画面内に表示される家電情報の内容を示す文字列の大きさを変更する操作の実行を受け付けるための画面である。画面C3は、通知画面の大きさを変更する操作の実行を受け付けるための画面である。
【0070】
図6のS52において、CPUは、画面C1への入力操作を受け付けたか否かを判断する。CPUは、ユーザから画面C1に対する入力操作を受け付けたと判断する場合(S52でYES)、S54に進む。一方、CPUは、画面C1に対する入力操作を受け付けなかったと判断する場合(S52でNO)、S60に進む。
【0071】
S54において、CPUは、表示位置変更受付画面C4(以下、画面C4という。)をディスプレイ22に表示する(図8(A)参照)。画面C4は、ディスプレイ22内の通知画面の表示位置のサンプルを示す画面であり、画面C4を配置した位置に実際の通知画面が表示される。そして、CPUは、S56において、通知画面の表示位置を変更する操作を受け付けたか否かを判断する。例えば、図8(A)に示すように、CPUは、画面C4を破線で示す位置から実線で示す位置に移動させる操作をユーザから受け付けた後、OKボタンの選択操作を受け付けることに応じて、S56でYESと判断してS58に進む。
【0072】
図6のS58において、CPUは、通知画面の表示位置の設定を変更してメモリ26aに記憶し、一連の処理を終了する。図8(A)に示す例では、通知画面の表示位置を、ディスプレイ22の下側の領域に設定されていた位置(破線で示す位置)から、ディスプレイ22の上側の領域の位置(実線で示す位置)に変更してメモリ26aに記憶する。
【0073】
また、CPUは、S60において、画面C2への入力操作を受け付けたか否かを判断する。CPUは、ユーザから画面C2に対する入力操作を受け付けたと判断する場合(S60でYES)、S62に進む。一方、CPUは、画面C2に対する入力操作を受け付けなかったと判断する場合(S62でNO)、S68に進む。
【0074】
S62において、CPUは、文字列サイズ変更受付画面C5(以下、画面C5という。)をディスプレイ22に表示する(図8(B)参照)。画面C5は、通知画面内に表示される文字列の大きさのサンプルを示す画面であり、画面C5内に表示される文字列(「このサイズで表示」)の大きさで実際の通知画面に含まれる文字列が表示される。そして、CPUは、S64において、文字列の大きさを変更する操作を受け付けたか否かを判断する。例えば、図8(B)において、CPUは、画面C5内のスライドバーを移動させる操作をユーザから受け付けた後、OKボタンの選択操作を受け付けることに応じて、S64でYESと判断してS66に進む。
【0075】
図6のS66において、CPUは、通知画面内に表示される文字列の大きさの設定を変更してメモリ26aに記憶し、一連の処理を終了する。
【0076】
また、CPUは、S68において、画面C3への入力操作を受け付けたか否かを判断する。CPUは、ユーザから画面C3に対する入力操作を受け付けたと判断する場合(S68でYES)、S70に進む。一方、CPUは、画面C3に対する入力操作を受け付けなかったと判断する場合(S68でNO)、図6の処理を終了する。例えば、CPUは、S50の処理を実行(画面S1をディスプレイ22に表示)してから、画面C1~C3のいずれへの入力操作も受け付けずに所定時間が経過した場合に、S68でNOと判断する。なお、画面S1内に、設定変更を終了するための終了ボタンを含んでもよく、ユーザから当該終了ボタンへの入力操作を受け付けた場合に、図6の処理を終了してもよい。
【0077】
S70において、CPUは、画面サイズ変更受付画面C6(以下、画面C6という。)をディスプレイ22に表示する(図8(C)参照)。画面C6は、ディスプレイ22内に表示される通知画面の大きさのサンプルを示す画面であり、画面C6の大きさで実際の通知画面が表示される。そして、CPUは、S72において、画面の大きさを変更する操作を受け付けたか否かを判断する。例えば、図8(C)に示すように、CPUは、画面C6を破線で示す大きさから実線で示す大きさに変更する操作をユーザから受け付けた後、OKボタンの選択操作を受け付けることに応じて、S72でYESと判断してS74に進む。
【0078】
図6のS74において、CPUは、通知画面の大きさの設定を変更してメモリ26aに記憶し、一連の処理を終了する。
【0079】
以上の処理によると、ユーザは、通知画面の表示位置及び大きさの設定や、通知画面内に表示される文字列の大きさの設定を変更することができる。このため、ユーザは、自身の好みに応じた態様で通知画面を表示することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0080】
(対応関係)テレビ20が、「映像機器」の一例である。映像M1及びM2が、「第1の映像」及び「第2の映像」の一例である。表示領域A1及びA2が、「第1表示領域」及び「第2表示領域」の一例である。表示位置変更受付画面C4を移動させる操作、表示位置変更受付画面C4が、それぞれ「第1の操作」、「第1受付画面」の一例である。文字列サイズ変更受付画面C5内のスライドバーを移動させる操作、文字列サイズ変更受付画面C5が、それぞれ「第2の操作」、「第2受付画面」の一例である。画面サイズ変更受付画面C6の大きさを変更する操作、画面サイズ変更受付画面C6が、それぞれ「第3の操作」、「第3受付画面」の一例である。
【0081】
以上、本明細書が開示する技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。以下に変形例を列挙する。
【0082】
(変形例1)上述した実施例では、表示領域A1及びA2がディスプレイ22の左右に並び、映像非表示領域A3が表示領域A1及びA2の上下に配置される態様について説明した。しかしながら、表示領域や映像非表示領域の配置は特に限定されない。映像非表示領域がディスプレイの左右に位置する態様であってもよいし、上側のみや左側のみに位置する態様であってもよい。また、通知画面及び詳細画面を、表示領域A1、A2に重複するように表示してもよいし、通知画面と詳細画面とを重複して表示してもよい。特に、4つの映像を同時に表示可能なテレビにおいては、4つの映像を同時に表示した場合、映像非表示領域を有さないことがある。この場合、例えば、いずれか1つの映像に重複するように通知画面を表示してもよい。このように構成すれば、他の3つの映像は通知画面の影響なく視聴可能であるため、ユーザの快適性を損なうことを抑制することができる。
【0083】
(変形例2)家電機器が送信する家電情報は、当該家電機器の状態を示す情報でなくてもよい。
【0084】
(変形例3)ディスプレイ22に複数の映像が分割表示されている状況で家電情報を受信する場合、当該家電情報が受信されることに応じて、家電情報に応じた通知画面の表示を開始しなくてもよい。例えば、ユーザからの入力操作によって映像が分割表示されている状況においても表示フラグ115が「オフ」を示している場合、ユーザから表示フラグ115を「オン」に変更する入力操作を受け付けることに応じて、当該通知画面の表示を開始してもよい。この場合、テレビ20は、テレビ20が家電情報を受信したことをユーザが認識できるような構成(例えばランプの点滅・点灯等)を有してもよい。
【0085】
(変形例4)テレビ20は、互いに関連する2つの家電情報を受信する場合に、いずれか一方の家電情報に応じた通知画面のみを表示してもよいし、それぞれの家電情報に応じた2つの通知画面を順に表示してもよい。
【0086】
(変形例5)テレビ20は、家電情報に関連付けられている通知表示時間が経過しても、ユーザから当該通知画面の表示停止の操作を受け付けるまで、当該家電情報に応じた通知画面の表示を停止しなくてもよい。あるいは、通知画面は、当該通知画面の表示停止操作を受け付けるためのインターフェースを有していなくてもよく、この場合、通知表示時間が経過することに応じて、当該通知画面の表示を停止してもよい。
【0087】
(変形例6)詳細情報が設定されている家電情報について、家電情報に応じた通知画面とともに、家電情報に設定されている詳細情報に応じた詳細画面を表示してもよい。すなわち、表示フラグ115が「オン」である場合に、図5(B)の左側の図に示す画面を表示することなく、図5(B)の右側の図に示す画面を表示してもよい。
【0088】
(変形例7)設定変更処理において、通知画面の表示位置は、ユーザにより任意の位置に設定可能であってもよい。また、当該表示位置は、予め設定された複数のデフォルト位置のうちから、ユーザにより選択された位置に設定してもよい。文字列の大きさや通知画面の大きさの設定変更においても同様である。また、詳細画面についても、通知画面と同様に、表示位置、文字列の大きさ、及び画面の大きさの設定を変更可能に構成してもよい。
【0089】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独で、あるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0090】
2:家電システム
10:洗濯機
18:送信部
20:テレビ
22:ディスプレイ
24:受信部
28:表示制御部
30:エアコン
40:冷蔵庫
50:電子レンジ
60:自走式掃除機
100:クラウドサーバ
100a:洗濯機サーバ
100b:テレビサーバ
200:インターネット
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8