(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】電気エネルギーを発生させるためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
F03B 13/10 20060101AFI20240711BHJP
F03B 17/06 20060101ALI20240711BHJP
F03B 13/12 20060101ALI20240711BHJP
F03B 15/06 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
F03B13/10
F03B17/06
F03B13/12
F03B15/06
(21)【出願番号】P 2020564293
(86)(22)【出願日】2019-02-01
(86)【国際出願番号】 CA2019050125
(87)【国際公開番号】W WO2019148285
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2022-02-01
(32)【優先日】2018-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
(73)【特許権者】
【識別番号】520288102
【氏名又は名称】ウォーターローター エナジー テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ファーガソン, フレデリック ディー.
【審査官】藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-526642(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0146432(US,A1)
【文献】特開2017-120050(JP,A)
【文献】特開2010-031793(JP,A)
【文献】特表2016-537555(JP,A)
【文献】特表2015-522755(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102010008976(DE,A1)
【文献】特開2015-007417(JP,A)
【文献】特表2011-501039(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0320678(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0334823(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03B 13/10
F03B 13/12
F03B 15/06
F03B 17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水流からエネルギーを抽出するための装置であって、前記装置は、
複数の中心コアであって、各々は、第1および第2の端部において支持され、各コアは、実質的に垂直の軸の周りに回転可能である、複数の中心コアと、
前記中心コアの各々から延びている少なくとも1つのブレード部材であって、前記少なくとも1つのブレード部材は、前記水流と係合し、前記中心コアの回転を引き起こし、前記少なくとも1つのブレード部材は、ラム表面および揚力表面を画定する、少なくとも1つのブレード部材と、
前記装置の前端に位置付けられた少なくとも1つの一次流動ダイレクタであって、前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、流入する水流を前記少なくとも1つのブレード部材の各々に沿った所定の領域に向ける、少なくとも1つの一次流動ダイレクタと
を備え、
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、その後端において少なくとも1つのリップを備え、前記少なくとも1つのリップは、前記一次流動ダイレクタからの流動粘着の解放を向上させ、
前記複数の
中心コアは、前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタの後方に位置付けられており、
前記少なくとも1つのブレード部材は、
前記少なくとも1つのブレード部材が伸びている前記中心コアに近接した内側部分と、
前記内側部分の遠位端から始まる中心部分と、
前記中心部分の遠位端から始まり、鋭い先端において終結する外側部分と
をさらに備え、
前記中心部分の揚力表面側は、前記少なくとも1つのブレード部材の揚力表面側への揚力を誘発するために、前記外側部分の揚力表面側よりも小さく湾曲し、前記先端における前記外側部分の曲率は、前記中心コアの回転中に前記少なくとも1つのブレード部材の前記外側部分の先端が進行する円形経路の曲率に実質的に対応する、装置。
【請求項2】
追加の水流を前記ブレード部材に向けるための前記装置の各側に位置付けられた二次流動ダイレクタをさらに備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
2つの中心コアから成り、各中心コアの回転は、半径「R」を画定する円形経路に沿ってその対応するブレード部材に進行させ、前記中心コアは、一方のコアの前記
対応するブレード
部材が進行する前記円形経路と、他方のコアの前記
対応するブレード
部材が進行する前記円形経路とが、R≦X≦4Rである距離「X」だけ分離されているように、間隔を置かれている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、回転調整可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、実質的にV字形の第1の端部を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、第2の端部を有し、前記第2の端部は、四角形と、線と、弧と、菱形と、矢印とから成る群から得られる形状を伴う断面を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタの前端の後方の圧力蓄積を解放するための圧力調節スロットからさらに成る、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
流体が前記一次流動ダイレクタの後方から前記装置を脱出することを可能にするための少なくとも1つの流路をさらに備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記二次流動ダイレクタのうちの少なくとも1つは、回転調整可能である、請求項2に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、旋回軸の周りに回転調整可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つ
のブレード部材は、ラムサイクルおよび非ラムサイクルを通して回転し、前記
少なくとも1つのブレード
部材は、前記非ラムサイクルを通した回転中の前記ブレード部材に対する圧力を軽減するための少なくとも1つの流体貫流機構からさらに成る、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
水流からエネルギーを抽出する方法であって、前記方法は、
水塊の中に装置を展開するステップであって、前記装置は、
複数の中心コアであって、各々は、第1および第2の端部において支持され、各コアは、実質的に垂直の軸の周りに回転可能である、複数の中心コアと、
前記中心コアの各々から延びている少なくとも1つのブレード部材であって、前記少なくとも1つのブレード部材は、前記水流と係合し、前記中心コアの回転を引き起こし、前記少なくとも1つのブレード部材は、ラム表面および揚力表面を画定する、少なくとも1つのブレード部材と、
前記装置の前端に位置付けられた少なくとも1つの一次流動ダイレクタであって、前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、流入する水流を前記少なくとも1つのブレード部材の各々に沿った所定の領域に向ける、少なくとも1つの一次流動ダイレクタと
を備え、
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、その後端において少なくとも1つのリップを備え、前記少なくとも1つのリップは、前記一次流動ダイレクタからの流動粘着の解放を向上させ、
前記複数の
中心コアは、前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタの後方に位置付けられており、
前記少なくとも1つのブレード部材は、
前記少なくとも1つのブレード部材が伸びている前記中心コアに近接した内側部分と、
前記内側部分の遠位端から始まる中心部分と、
前記中心部分の遠位端から始まり、鋭い先端において終結する外側部分と
をさらに備え、
前記中心部分の揚力表面側は、前記少なくとも1つのブレード部材の揚力表面側への揚力を誘発するために、前記外側部分の揚力表面側よりも小さく湾曲し、前記先端における前記外側部分の曲率は、前記中心コアの回転中に前記少なくとも1つのブレード部材の前記外側部分の先端が進行する円形経路の曲率に実質的に対応する、ステップと、
前記装置を動作させ、前記水流からエネルギーを発生させるステップと、
前記エネルギーを伝送し、電気デバイスを給電するステップと
を含む、方法。
【請求項13】
前記複数の中心コアは、2つの中心コアを備え、前記2つの中心コアの前記実質的に垂直の軸は、距離「Y」だけ分離されており、前記一次流動ダイレクタは、側方幅全体「Z」によって画定されており、前記距離「Y」は、前記側方幅「Z」より大きい、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのブレード部材の各長手方向先端においてエンクロージャプレートをさらに備え、前記エンクロージャプレートは、前記装置の前記長手方向先端からの流体の脱出の防止を補助する、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
水流からエネルギーを抽出するための装置であって、前記装置は、
複数の中心コアであって、各々は、第1および第2の端部において支持され、各コアは、実質的に垂直の軸の周りに回転可能である、複数の中心コアと、
前記中心コアの各々から延びている少なくとも1つのブレード部材であって、前記少なくとも1つのブレード部材は、前記水流と係合し、前記中心コアの回転を引き起こす、少なくとも1つのブレード部材と、
前記装置の前端に位置付けられた少なくとも1つの一次流動ダイレクタであって、前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、流入する水流を前記少なくとも1つのブレード部材の各々に沿った所定の領域に向ける、少なくとも1つの一次流動ダイレクタと
を備え、
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、その後端において少なくとも1つのリップを備え、前記少なくとも1つのリップは、前記一次流動ダイレクタからの流動粘着の解放を向上させ、
前記複数の
中心コアは、前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタの後方に位置付けられており、
前記少なくとも1つ
のブレード部材は、実質的に本体がなく、鋭い先端において終結し、前記
少なくとも1つのブレード
部材のその先端における曲率は、前記コアの回転中に前記先端が進行する円形経路の曲率と実質的に合致している、装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、回転調整可能である、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタの前端の後方の圧力蓄積を解放するための圧力調節スロットからさらに成る、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
流体が前方流動ダイレクタの後方から前記装置を脱出することを可能にするための少なくとも1つの流路をさらに備えている、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つ
のブレード部材は、ラムサイクルおよび非ラムサイクルを通して回転し、前記
少なくとも1つのブレード
部材は、前記非ラムサイクルを通した回転中の前記ブレード部材に対する圧力を軽減するための少なくとも1つの流体貫流機構からさらに成る、請求項15に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気エネルギー発生の分野に関し、より具体的に、垂直ツインロータ水タービンを使用して電気エネルギーを発生させるシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
世界のエネルギー需要は、増加の一途を辿り、それによって、エネルギー抽出技術を開発し、継続的に改良する必要性を生じさせている。再生可能なエネルギー源が、それらの比較的に少ない環境への影響に起因して、好ましい。再生可能エネルギー源の一例は、一般的に水タービンと称される水力発電デバイスである。
【0003】
水流からエネルギーを抽出するための種々の構成の水タービンが、存在する。しかしながら、そのようなデバイスは、それらが、典型的に、水中に入れられ、それによって、デバイスの存続力に不可欠な機械構成要素に過酷な条件を課すので、維持するために困難であり得る。さらに、この惑星のより大きい比率の流水源がそれらのエネルギーのために利用され得るように、これらのデバイスの有効性および効率を向上させ、それらの操作性のための最小流速要件を減少させるための継続したプレッシャーがある。
【0004】
これらの欠陥および他のものは、本開示に説明される種々の実施形態によって対処される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ある側面において、本開示は、水流からエネルギーを抽出するための装置を提供し、装置は、複数の中心コアであって、各々は、第1および第2の端部において支持され、各コアは、実質的に垂直の軸の周りに回転可能である、複数の中心コアと、水流と係合するために中心コアの各々から延び、中心コアの回転を引き起こす少なくとも1つのブレード部材と、流入する水流を少なくとも1つのブレード部材の各々に沿った所定の領域に向けるための装置の前端に位置付けられた少なくとも1つの一次流動ダイレクタとを備え、複数のコアは、少なくとも1つの一次流動ダイレクタの後方に位置付けられている。
【0006】
別の側面において、本開示は、エネルギー発生タービンとの使用のためのブレードを提供し、タービンは、中心回転部材を有し、ブレードは、ラム(ram)表面と、揚力表面とを有し、ブレードは、中心回転部材に近接した内側部分と、内側部分の遠位端から始まる中心部分と、中心部分の遠位端から始まり、鋭い先端において終結する外側部分とを備え、中心部分は、ブレードの非ラム側への揚力を誘発するために湾曲し、先端における外側部分の曲率は、中心回転部材の回転中にブレードの先端が進行する円形経路の曲率に実質的に対応する。
【0007】
別の側面において、本開示は、水流からエネルギーを抽出する方法を提供し、方法は、水塊の中に装置を展開するステップであって、装置は、複数の中心コアであって、各々は、第1および第2の端部において支持され、各コアは、実質的に垂直の軸の周りに回転可能である、複数の中心コアと、中心コアの各々から延びている少なくとも1つのブレード部材であって、少なくとも1つのブレード部材は、水流と係合し、中心コアの回転を引き起こす、少なくとも1つのブレード部材と、流入する水流を少なくとも1つのブレード部材の各々に沿った所定の領域に向けるために、装置の前端に位置付けられた少なくとも1つの一次流動ダイレクタとを備え、複数のコアは、少なくとも1つの一次流動ダイレクタの後方に位置付けられている、ステップと、装置を動作させ、水流からエネルギーを発生させるステップと、エネルギーを伝送し、電気デバイスを給電するステップとを含む。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
水流からエネルギーを抽出するための装置であって、前記装置は、
複数の中心コアであって、各々は、第1および第2の端部において支持され、各コアは、実質的に垂直の軸の周りに回転可能である、複数の中心コアと、
前記中心コアの各々から延びている少なくとも1つのブレード部材であって、前記少なくとも1つのブレード部材は、前記水流と係合し、前記中心コアの回転を引き起こす、少なくとも1つのブレード部材と、
前記装置の前端に位置付けられた少なくとも1つの一次流動ダイレクタと
を備え、
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、流入する水流を前記少なくとも1つのブレード部材の各々に沿った所定の領域に向け、
前記複数のコアは、前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタの後方に位置付けられている、装置。
(項目2)
追加の水流を前記ブレード部材に向けるための前記装置の各側に位置付けられた二次流動ダイレクタをさらに備えている、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記少なくとも1つの延びているブレード部材は、実質的に本体がなく、先端において終結し、
前記ブレードのその先端における曲率は、前記コアの回転中に前記先端が進行する円形経路の曲率と実質的に合致している、項目1に記載の装置。
(項目4)
2つの中心コアから成り、各中心コアの回転は、半径「R」を画定する円形経路に沿ってその対応するブレードに進行させ、前記2つの中心コアは、間隔を置かれており、一方のコアの前記ブレードが進行する前記円形経路と、他方のコアの前記ブレードが進行する前記円形経路とは、R≦X≦4Rである距離「X」だけ分離されている、項目1に記載の装置。
(項目5)
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、回転調整可能である、項目1に記載の装置。
(項目6)
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、実質的にV字形の第1の端部を有する、項目1に記載の装置。
(項目7)
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、第2の端部を有し、前記第2の端部は、四角形と、線と、弧と、菱形と、矢印とから成る群から得られる形状を伴う断面を有する、項目1に記載の装置。
(項目8)
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタの前端の後方の圧力蓄積を解放するための圧力調節器からさらに成る、項目1に記載の装置。
(項目9)
流体が前部流動ダイレクタの後方から前記装置を脱出することを可能にするための少なくとも1つの流路をさらに備えている、項目1に記載の装置。
(項目10)
少なくとも4つのコアから成り、前記コアは、実質的にV字形の構成にある、項目1に記載の装置。
(項目11)
その対応する中心コアの回転からエネルギーを捕捉するために、前記中心コアの各々に結合された発電機をさらに備えている、項目1に記載の装置。
(項目12)
前記複数の発電機を水の実質的に上方に維持するための少なくとも1つの浮揚性構造をさらに備えている、項目11に記載の装置。
(項目13)
前記装置を支持するためのフレームと、前記フレームに固定され、前記装置を前記水流に対して前方、直立向きに維持するための安定プレートとをさらに備えている、項目1に記載の装置。
(項目14)
前記フレームに固定された後部安定化フィンをさらに備え、前記安定化フィンは、前記装置の不要なヨーを軽減し、前記水流に対する前記装置の好ましい向きを維持するための実質的に平面状のパドル部分を有する、項目11に記載の装置。
(項目15)
前記フレームに固定された錐台形状のタワーからさらに成り、前記タワーは、前記フレームから上向きに突出し、前記発電機へのアクセスを促進する、項目10に記載の装置。
(項目16)
前記二次流動ダイレクタのうちの少なくとも一方は、回転調整可能である、項目2に記載の装置。
(項目17)
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、旋回軸の周りに回転調整可能である、項目1に記載の装置。
(項目18)
前記少なくとも1つの延びているブレード部材は、ラムサイクルおよび非ラムサイクルを通して回転し、前記ブレードは、前記非ラムサイクルを通した回転中の前記ブレード部材に対する圧力を軽減するための少なくとも1つの流体貫流機構からさらに成る、項目3に記載の装置。
(項目19)
エネルギー発生タービンとの使用のためのブレードであって、前記タービンは、中心回転部材を有し、前記ブレードは、ラム表面と、揚力表面とを有し、前記ブレードは、
前記中心回転部材に近接した内側部分と、
前記内側部分の遠位端から始まる中心部分と、
前記中心部分の遠位端から始まり、鋭い先端において終結する外側部分と
を備え、
前記中心部分は、前記ブレードの非ラム側への揚力を誘発するために湾曲し、
前記先端における前記外側部分の曲率は、前記中心回転部材の回転中に前記ブレードの先端が進行する円形経路の曲率に実質的に対応する、ブレード。
(項目20)
水流からエネルギーを抽出する方法であって、前記方法は、
水塊の中に装置を展開するステップであって、前記装置は、
複数の中心コアであって、各々は、第1および第2の端部において支持され、各コアは、実質的に垂直の軸の周りに回転可能である、複数の中心コアと、
前記中心コアの各々から延びている少なくとも1つのブレード部材であって、前記少なくとも1つのブレード部材は、前記水流と係合し、前記中心コアの回転を引き起こす、少なくとも1つのブレード部材と、
前記装置の前端に位置付けられた少なくとも1つの一次流動ダイレクタと
を備え、
前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタは、流入する水流を前記少なくとも1つのブレード部材の各々に沿った所定の領域に向け、
前記複数のコアは、前記少なくとも1つの一次流動ダイレクタの後方に位置付けられている、ステップと、
前記装置を動作させ、前記水流からエネルギーを発生させるステップと、
前記エネルギーを伝送し、電気デバイスを給電するステップと
を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下の図は、本開示の特徴の種々の実施形態を図示する役割を果たす。これらの図は、例証的であり、限定的であるように意図されるものではない。
【0009】
【
図1】
図1は、本開示のある実施形態による、エネルギー抽出装置の上面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示されるエネルギー抽出装置の斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1に示されるエネルギー抽出装置の一次流動ダイレクタ、中心コア、フォイル、および二次流動ダイレクタの上面図である。
【
図3A】
図3Aは、
図1に示されるエネルギー抽出装置の一次流動ダイレクタ、フォイル、二次流動ダイレクタ、および中心コアの変形例の上面図である。
【
図4】
図4は、
図1のエネルギー抽出装置の分離状態にある中心コアおよびブレード部材の上面図である。
【
図5】
図5は、本開示のさらに別の実施形態の斜視図である。
【
図6】
図6は、本開示の別の実施形態による、ブレード部材の断面を示す。
【
図7】
図7は、
図6の実施形態において説明されるような2個のブレード部材を有するコアの斜視図を示す。
【
図8】
図8は、
図6の実施形態において説明されるような3個のブレード部材を有するコアの斜視図を示す。
【
図9】
図9は、
図6の実施形態において説明されるような4個のブレード部材を有するコアの斜視図を示す。
【
図10】
図10は、
図6の実施形態において説明されるような6個のブレード部材を有するコアの斜視図を示す。
【
図11】
図11は、
図6の実施形態において説明されるような8個のブレード部材を有するコアの斜視図を示す。
【
図12】
図12は、
図6の実施形態において説明されるような10個のブレード部材を有するコアの斜視図を示す。
【
図13】
図13は、本開示の別の実施形態による、二面フィンを有するエネルギー抽出装置の正面図である。
【
図14】
図14は、本開示の別の実施形態による、二面フィンを有するエネルギー抽出装置の側面図である。
【
図15】
図15は、
図14の実施形態において説明されるようなエネルギー抽出装置の上面図である。
【
図16】
図16は、
図14の実施形態において説明されるような水域中に沈められたエネルギー抽出装置の斜視図である。
【
図17】
図17は、
図14の実施形態において説明されるような水域中に沈められたエネルギー抽出装置の側面図である。
【
図18】
図18は、本開示のさらに別の実施形態による、二面フィンと、後部フィンとを有するエネルギー抽出装置の正面斜視図である。
【
図19】
図19は、
図18の実施形態において説明されるようなエネルギー抽出装置の背面斜視図である。
【
図20】
図20は、
図18の実施形態において説明されるようなエネルギー抽出装置の背面図である。
【
図21】
図21は、
図18の実施形態において説明されるようなエネルギー抽出装置の側面図である。
【
図22】
図22は、
図18の実施形態において説明されるような水域中に部分的に沈められたエネルギー抽出装置の背面斜視図である。
【
図23】
図23は、本開示の別の実施形態による、浅瀬のためのエネルギー抽出装置の正面斜視図である。
【
図24】
図24は、
図23の実施形態において説明されるエネルギー抽出装置の正面斜視切取内部図である。
【
図25】
図25は、
図23の実施形態において説明されるエネルギー抽出装置の前部流動ダイレクタの上面図である。
【
図26】
図26は、
図23の実施形態において説明されるエネルギー抽出装置の上面切取内部図である。
【
図27】
図27は、
図23の実施形態において説明されるエネルギー抽出装置の中心コアのうちの1つの上面切取内部図である。
【
図28】
図28は、水底安定器に固定されている
図23の実施形態において説明されるエネルギー抽出装置の正面斜視図である。
【
図29】
図29は、
図28の実施形態において説明され、水底に固定されているエネルギー抽出装置の側面図である。
【
図30】
図30は、本開示のある実施形態による、水が方向Yに流動するときの前部流動ダイレクタ、中心コア、および二次流動ダイレクタの構成の上面図である。
【
図30A】
図30Aは、本開示のある実施形態による、水が方向Y’に流動するときの前部流動ダイレクタ、中心コア、および二次流動ダイレクタの構成の上面図である。
【
図30B】
図30Bは、本開示のある実施形態による、前部流動ダイレクタ、中心コア、および二次流動ダイレクタの構成の上面図であり、前部流動ダイレクタおよび二次流動ダイレクタは、停止部を有する。
【
図30C】
図30Cは、本開示のある実施形態による、実質的にV字形の構成における前部流動ダイレクタ、二次流動ダイレクタ、および複数の中心コアの構成の上面図である。
【
図31】
図31は、本開示のさらに別の実施形態による、浅瀬のためのエネルギー抽出装置の上面斜視図である。
【
図32】
図32は、
図31において説明されるようなエネルギー抽出装置の上面断面斜視図であり、断面は、エネルギー抽出装置の中心を通して得られている。
【
図33】
図33は、
図31において説明されるようなエネルギー抽出装置の断面斜視図であり、断面は、遮蔽体を通して得られている。
【
図35】
図35は、本開示のさらに別の実施形態による、浅瀬のためのエネルギー抽出装置の上面斜視図である。
【
図36】
図36は、
図35において説明されるようなエネルギー抽出装置の断面斜視図であり、断面は、エネルギー抽出装置の中心を通して得られている。
【
図37】
図37は、
図35において説明されるようなエネルギー抽出装置の断面斜視図であり、断面は、遮蔽体を通して得られている。
【
図39A】
図39Aは、本開示の別の実施形態による、前部流動ダイレクタおよび中心コアの構成の上面図である。
【
図39B】
図39Bは、本開示の別の実施形態による、前部流動ダイレクタおよび中心コアの構成の上面図である。
【
図39C】
図39Cは、本開示の別の実施形態による、前部流動ダイレクタおよび中心コアの構成の上面図である。
【
図39D】
図39Dは、本開示の別の実施形態による、前部流動ダイレクタおよび中心コアの構成の上面図である。
【
図39E】
図39Eは、本開示の別の実施形態による、前部流動ダイレクタおよび中心コアの構成の上面図である。
【
図39F】
図39Fは、本開示の別の実施形態による、前部流動ダイレクタおよび中心コアの構成の上面図である。
【
図40】
図40は、本開示のさらに別の実施形態による、上側フレームを伴わない、浅瀬のためのエネルギー抽出装置の上面斜視図である。
【
図41】
図41は、本開示のさらに別の実施形態による、浅瀬のためのエネルギー抽出装置の上面斜視図である。
【
図43】
図43は、遮蔽体6035が省略されている
図41に示される浅瀬のためのエネルギー抽出装置の斜視図である。
【
図44】
図44は、本開示の別の実施形態による、ブレード付きコアの上面切取内部図である。
【
図46】
図46は、
図44に示されるようなブレード付きコアの単一のブレードの上面切取内部図である。
【
図47】
図47は、本開示のある実施形態による、本明細書に説明される装置の実施形態を使用して水流からエネルギーを抽出する方法のステップを表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の実施形態は、例証的にすぎず、限定的であるように意図されるものではない。本明細書に説明される実施形態への種々の修正および/または改変が、本開示から逸脱することなく成され得、いかなるそのような修正および/または改変も、想定される開示の範囲内にあることを理解されたい。
【0011】
図1および2を参照し、本開示のある実施形態によると、エネルギー抽出装置10が、示されている。本実施形態において、装置10は、2つの中心コア15、17から成る。中心コア15、17の各々は、それらがそれらのそれぞれの中心軸Z1、Z2の周りの回転の自由を可能にされるように、対向端部において支持される。動作時、コア15、17は、それらの回転軸が、垂直または実質的に垂直であるように位置付けられる。図示される実施形態において、2つのコア15、17は、好適な軸受(図示せず)およびフレーム12によって支持される。当業者は、支持フレーム12が、それが、装置10の種々の構成要素間の必要な空間関係を維持する役割を果たすように、種々の構成を示し得ることを理解するであろう。
【0012】
各コア15、17は、コア15、17の中心から外に半径方向に延びている複数のブレード部材20、22を有する。好ましい実施形態において、装置10は、コア15、17あたり3つのブレードを有するとして図示されるが、しかしながら、当業者は、コアあたりより少ないまたはより多い数のブレードが、本開示から逸脱することなく使用され得ることを理解するであろう。水が装置10に向かって、それを通して方向Yに流動するにつれて、ブレード部材20、22において水によって発生させられる力が、コア15、17の回転を引き起こす。図示され、
図1に描写される視点からの実施形態において、方向Yに流動する水は、コア15を反時計回りに回転させ、コア17を時計回りに回転させるであろう。コア15、17の結果として生じる回転エネルギーが、次いで、必要に応じて、ギヤボックスと発電機との組み合わせを使用して、電気に変換され得、それは、一般的に当分野において公知である。さらなる単純化のために、ギヤボックスおよび発電機は、図に含まれていない。
【0013】
動力伝送構成要素の好適な組み合わせが、コア15、17の回転の同期を確実にし、ブレード部材20、22間の物理的接触を回避するために使用され得る。例えば、チェーン24とスプロケットとの組み合わせが、ブレード付きコア15、17の反対方向の同期を達成するために使用され得る。当業者は、動力伝送構成要素の他の好適な組み合わせも、コア15、17の回転を同期させるために使用され得ることを理解するであろう。
【0014】
装置10は、システムの出力係数全体を向上させることに役立つ多数の要素を備えている。これらの要素は、ここで、
図1、2、および3を継続して参照して説明されるであろう。一次流動ダイレクタ30が、装置10の前端35に位置付けられる。示されるように、一次流動ダイレクタ30は、フレーム12によって定位置に保持される。一次流動ダイレクタ30は、コア15、17の結果として生じる回転エネルギーを最大化するような方法で、流入する水流を向ける役割を果たす。好ましくは、流入する水流は、ブレード付きコア15、17のよどみ点に向けられる。当分野において公知であるように、静的物体が、流体流の経路内に設置されるとき、よどみ点は、物体の片側に流動する流体を物体の他側に流動する流体から分離する物体に沿った点である。本明細書に説明される回転コア15、17およびブレード部材20、22の場合、よどみ点は、ブレード部材20、22の回転位置とともに変化するのみならず、流体流の方向の変動とともにも変化するであろう。したがって、よどみ点は、装置10の動作中、継続的に変化しているであろう。実験を通して、出願人は、流入する流体流を
図4のBとして描写されている斑点が付けられた区域内のブレード部材20、22に沿ったエリアに向けることが望ましいことを見出している。区域Bの境界は、2つの実質的に平行な平面から成る。第1の平面P1は、当該コア(この例において、コア15)の回転軸を含み、方向Yの自然流に実質的に平行である平面である。第2の平面P2は、当該コア15の軸Z1に対して法線の方向に他のコア(この例において、コア17)の軸Z2に向かった0.5*Rの距離の平面P1の側方平行移動から生じる平面である。距離Rは、回転中に当該コア15のブレード部材20の先端が進行する、円周方向経路の半径として定義される。
【0015】
図1、2、および3を継続して参照すると、二次流動ダイレクタ40、42が、フレーム12に固定され、ブレード付きコア15、17の各々の回転周辺部に隣接して、かつその外側に位置付けられるように示される。二次流動ダイレクタ40、42は、(表面95、97を介して)周辺の流入する流体流を囲いに入れ、それをブレード部材20、22に向け、ブレード部材20、22によって経験される回転によって誘発される力を強化する役割を果たす。二次流動ダイレクタ40、42は、回転軸の下流で、ブレード部材20、22の回転から退出する流体流を(表面96、98を介して)包含する役割も果たす。装置10から退出する流体流を包含することは、下流の流動の再付着を促進することによって装置10への抗力を低減させることに役立つ。下流流動の再付着は、フォイル50等の再付着部材を使用してさらに誘発され得る。フォイル50は、コア15、17およびブレード部材20、22と実質的に同じ高さを有する構造部材である。フォイル50は、装置10の後方端部55に(コア15、17に対して下流に)位置付けられ、ブレード部材20、22から流動する流体を再付着させ、それによって、抗力を低減させ、システムの出力係数を向上させる役割を果たす。出願人は、対称的なエアフォイルをもたらす涙滴幾何学形状が、好ましいことを決定している。しかしながら、当業者は、装置の尾端における抗力の低減が、好ましい実施形態に図示される涙滴以外の種々の幾何学形状の類似構造によっても遂行され得ることを理解するであろう。
【0016】
図2を参照すると、装置10の各コア15、17は、コア15、17の回転軸Z1、Z2に沿って突出するシャフト60、62を介して発電機(図示せず)に接続され得る。シャフト60、62は、例えば、種々の結合構成、キーレス係止デバイス、または当業者に公知の他の好適な手段を使用してコア15、17に結合され得る。発電機(図示せず)は、コア15、17の回転エネルギーを電気に変換する役割を果たすであろう。当業者は、シャフト60、62が、コア15、17と別個である構成要素として本明細書に説明されているが、コア15、17は、代替として、組み込まれた突出シャフトを伴って製造され得る(例えば、各コアおよび突出シャフトは、一体型の成型部品である)ことを理解するであろう。
【0017】
エネルギー抽出デバイスの説明される実施形態は、実践において、装置の機械的構成要素のうちの1つまたは多くのものが、水との継続的接触がない状態であることを可能にする有利な方法で構成され得る。例えば、装置10は、発電機およびギヤボックス(図示せず)が、流体の表面レベルの上方に置かれ、コア15、17および対応するブレード部材20、22が、流体表面の下方に置かれるように、1つ以上の浮揚性構造66、68から吊り下げられ得る。ギヤボックスおよび発電機は、浮揚性構造66、68の内側に収容され得、その場合、浮揚性構造66、68は、それらの構成要素を要素から保護する役割も果たすであろう。
図1および2に図示される実施形態は、コア15、17の回転を同期させる手段と、コア15、17に近接近している、任意の必要な支持軸受けおよび結合機構とを含むフレーム12の上側部分を示す。しかしながら、上側フレーム12は、代替として、浮揚性構造としての役割を果たし得、軸受、結合具、同期手段、および他の機械的構成要素が、流体表面からさらに遠くなるように構成され得る。
図13は、エネルギー抽出装置のそのような代替実施形態を図示し、さらに下で説明されるであろう。
【0018】
図3を具体的に参照すると、コア15、17、一次流動ダイレクタ30、二次流動ダイレクタ40、42、およびフォイル50の相対的位置付けおよび断面が、示されている。フレーム12および装置の他の構成要素は、例証を容易にするために省略されている。一次流動ダイレクタ30の好ましい断面は、凸面形の前表面70と、凹面形の後表面75とを有する三日月形状である。一次流動ダイレクタ30の凸面形の前表面70は、矢印Yによって示される流入する流体の流動を分割し、それをブレード部材20、22の(上でより詳細に説明される)望ましい所定の部分に向ける役割を果たす。出願人は、一次流動ダイレクタの側方先端におけるリップ80の存在が望ましいと決定している。何故なら、リップが、湾曲した流動ダイレクタ縁の先端における流動粘着を解放し、流動をブレード20、22の中に向け、流動をわずかに外向きに、直接ブレード面の中に向けることによって出力を最適化し、それによって、装置の性能を向上させることに役立つからである。一次流動ダイレクタ30は、装置の前端35、コア15、17およびブレード部材20、22より前に位置付けられる。当業者は、本開示が、略三日月形状である単一の一次流動ダイレクタ30を説明するが、一次流動ダイレクタ30の数、形状、およびサイズは、それが、流入する流体流をブレード部材に沿った所定の場所に向ける役割を果たす限り、変動させられ得ることを理解するであろう。中心の点線Xが、湾曲した正面95、97の最下流点の位置を示すために、中心コア15、17して示されている。正面95、97が、コア15、17の回転軸Z1、Z2に対して上流である点において終結するように二次流動ダイレクタ40、42を位置付けることは、装置の出力係数に好影響を及ぼすことが見出されている。
【0019】
図3Aを参照すると、
図3において説明された構成要素(一次流動ダイレクタ30、二次流動ダイレクタ40、42、およびフォイル50)が、中心ブレード付きコア15a、17aの代替実施形態とともに示されている。本代替実施形態において、中心コア15aは、厳密に2つの20a、20b
、20cから成る一方、中心コア17aも、厳密に2つの22a、22b
、22cから成る。示されるように、中心コア15a、17aは、好ましくは、ブレード20a、20b
、20cが実質的に、水平平面内にある一方、ブレード22a、22b
、22cが実質的に、垂直平面内にあるように同期させられる。言い換えると、中心コア15a、17aは、約90度だけオフセットされる。一方の中心コア15aの他方の中心コア17aに対するこの相対的な90度のオフセットは、ブレード20a、20b
、20cと22a、22b
、22cとが、回転中、互いに衝突しないことを確実にする。本実施形態において、二次流動ダイレクタ40、42は、水平な点描線「A」によって描写されるように、中心コア15a、17aの中心の後方に位置付けられ、周辺の流入する流体流を囲いの中に入れ、それをブレード部材20a、20b
、20c、22a、22b
、22cに向け、ブレード部材20a、20b
、20c、22a、22b
、22cによって経験される回転誘発力を向上させることに役立つ。
【0020】
図4を参照すると、好ましい実施形態におけるコア15、17の相対的な位置付けが、ここで説明されるであろう。各回転コア15、17のブレード部材の先端は、円周方向経路を作成する。示されるように、コア15、17は、それらの円周方向経路が、重複するように、互いに対して位置付けられる。ブレード付きコアの各々間の円の重複の好ましい範囲は、半径Rの50%~80%であると決定されている(すなわち、コアZ1、Z2の回転軸間の距離のための好ましい範囲は、1.5*R~1.2*Rであると決定されている)。
【0021】
図5は、エンクロージャプレート67、69が、コア(図示せず)およびブレード部材(図示せず)を「両側から挟む」ために使用される本開示の代替実施形態を示す。これらのプレートの使用は、装置10の上側および下側先端からの流体の脱出を防止することによって、ブレード部材(図示せず)と接触する流入する流体から抽出されるエネルギーを最大化することに役立つ。プレート67、69は、一緒に融合され、ピーナッツ状の形状を形成する2つの横並びの円形ディスクのように成形され得る。プレートのディスク部分の直径は、変動し得るが、しかしながら、半径Rの少なくとも125%の半径を伴うディスクを使用することが、装置10の出力係数に関する好ましい結果を示している。本開示は、2つのコアを開示しているが、当業者は、複数の二重コアシステムの組み合わせが、同様、本開示の範囲内であろうことを理解するであろう。
【0022】
図6は、タービンブレードとして望ましい性質を示すことが見出されている断面ブレード幾何学形状を示している。すなわち、図示される断面を伴うブレード85は、流体流の経路内に設置されると、より少ない量のラム抗力と、より多くの量の揚力とを誘発することが示されている。ブレード85の断面は、概して、ブレードの回転中心を画定する点から成るコア部分87と、ブレード部分90とから成る。ブレード部分90は、曲線状衝突側92と、曲線状後側94とによって概ね画定され、両方は、コア部分87から始まり、回転点の中心からある距離離れた点(時として、先端96と称される)に収束する。先端96におけるブレード部分90の2つの側間の角度は、最小化され、それによって、その先端96におけるブレード部分90の厚さを最小化し、鋭いナイフエッジ状の先端を有するブレード85を生産する。ブレード85のブレード部分90の後側94は、大部分は、平坦であり、それによって、回転中にブレード85によって経験される揚力を増加させる。本実施形態のブレード部分90は、ブレード部分90の先端96が回転ブレード85の先端96の進行によって画定される円周方向経路に厳密に一致するようにさらに構成される。言い換えると、ブレード部分90の先端96における点、および先端96の直前の衝突側92に沿った点によって画定される第1の線は、ブレード部分90の先端96における円周方向経路の接線と可能な限り密接に同一直線上にある。同様、ブレード部分90の先端96における点、および先端96の直前の後側94に沿った点によって画定される第2の線も、ブレード85の先端96における円周方向経路の接線と可能な限り密接に同一直線上にある。
【0023】
図7、8、9、10、11、および12は、それぞれ、
図7に図示されるブレード部分の2個のものと、3個のものと、4個のものと、6個のものと、8個のものと、10個のものとを有するコアの代替実施形態の断面図を示す。
【0024】
図13、14、15、16、および17を参照し、本開示の別の実施形態によると、二面安定プレート215、220を含むエネルギー抽出装置210が、示されている。安定プレート215、220は、装置210の下側端部に位置付けられ、フレーム212を介して固定され、装置210に対して上向きかつ外向きの角度を有する。したがって、安定プレート215、220は、装置を水流の方向Yに対して望ましい向きに維持し、装置210の性能を最適化することに役立つ。
図1および2に示される実施形態に類似する方式で、装置210は、装置210の後方端部に位置付けられるフォイル222を装備する。フォイル222は、水流に対する装置の最適向きを維持することにも役立つ役割を果たし得る。安定プレート215、220およびフォイル222は、水流方向の小規模な変動によってもたされる動作中の装置210の不要な動揺を低減させる役割を果たし得る。概して、水流内に装置210を固定するために、装置210は、例えば、一端において装置210の接続点225に、他端において(具体的に、
図16に示されるような)海底上に置かれた状態にあるコンクリートブロック等の重い物体235に取り付けられたケーブル230を用いて、海底に繋がれ得る。本実施形態において、装置210全体は、浮揚性であり、したがって、水の表面に向かって付勢されるように構成される。浮力が、例えば、フレームの構築のための好適な材料を選択することによって、または装置210の上端および発電機
266、268の下方に位置付けられ得る専用の浮力誘発要素(例えば、263、264)の組込を通して達成され得る。
【0025】
代替構成の一部として、装置は、主本体(すなわち、ブレード付きコア)が、非浮揚性であり、装置が、例えば、典型的に、海洋掘削において使用されるものに類似するリグ等の固定された構造から、上方から吊り下げられるように構成され得る。本明細書に説明されるエネルギー抽出装置が、1つ以上のケーブルを使用して、そのような構造から吊り下げられ得る。このタイプの代替構成において、浮力誘発要素263、264が、依然として、使用され得、それらが、装置の上端に位置する発電機に対する浮力を誘発するが、装置の残部に対しては誘発しないように構成され得る。装置の残部から独立した発電機の垂直移動を可能にするための機構に加えて、そのような浮力構成が、潮汐活動または大規模な水域の大きなうねりによって引き起こされ得る発電機の水没を防止することに役立つであろう。発電機の垂直自由度は、例えば、ブレード付きコアの上部から発電機に延びているフレーム(
図13の260、262)の一部に好適な量の伸縮機能をもたらすことによって達成され得る。伸縮機能は、例えば、装置のブレード付きコアと発電機との間に延びているフレーム260、262の一部のための篏合する四角形の中空フレーム構成を伴う四角形のシャフトの使用を通して提供され得る。代替として、一般的に入手可能な二重伸縮自在PTO駆動シャフトが、使用され、発電機に垂直自由度の所望される量をもたらし得る。そのような構成において、上げ潮が、浮力誘発要素が、発電機を潮に伴って上昇させるであろうから、発電機を水没させることはないであろう。
【0026】
図18、19、20、21、および、22を参照し、本開示のさらに別の実施形態によると、二面フィン315、320と、後部安定化フィン323とを伴うエネルギー抽出装置310が、示されている。二面フィン315、320は、
図13、14、15、16、および17を参照して前述に説明された二面フィン215、220と同様に構成される。後部フィン323は、装置310の後方端部に位置付けられ、後方端部から後方に延び、実質的に平面状のパドル部分333を有する。概念的に風向計に類似して、安定化フィン323は、装置310が、水域中に位置付けられているときの装置310の不要なヨーを軽減することに役立ち、さらに、水流方向に対する装置の望ましい向きを維持することに役立つように使用され得る。装置310は、中心コアの上側部分から上向きに突出する錐台形状タワーフレーム328も備えている。タワーフレーム328は、装置に浮力を提供し、装置310を水の表面に向かって付勢するように構成され得る。装置310は、ケーブル330を用いて定着ブロック335に繋がれ得る。
図22は、水域における表面に向かって付勢され、テザーによって地面に固定される装置310の例を示す。ケーブル330の長さは、装置の上部における発電機または複数の発電機が、水の表面の実質的に上方に維持されるように選択され得る。
【0027】
図23および24を参照すると、本開示の別の実施形態が、ここに説明されるであろう。装置1010は、概して、フレーム1012であって、好ましくは、少なくとも2つの中心コア1015、1017に固定されるフレーム1012と、一次流動ダイレクタ1030とから成る。2つの中心コア1015、1017の各々は、中心コア1015、1017の中心から半径方向に延びている少なくとも1つのブレード部材1020a、1022aをさらに備えている。本実施形態において、装置1010は、コアあたり3つのブレード(例えば、1020a、1020b、1020c、1022a、1022b、1022c)を有するように示されるが、しかしながら、当業者は、3つのブレードより多いものまたは少ないものも、使用され得ることを理解するであろう。水が、装置1010に向かって、かつそれを通して方向Yに流動すると、ブレード部材1020a、1020b、1020c、1022a、1022b、1022cの衝突(またはラム)表面への水によって発生させられた力が、中心コア1015、1017の回転を引き起こす。さらに下で説明されるであろう、ブレード1020a、1020b、1020c、1022a、1022b、1022cへの追加の力も、コアの回転を誘発することに寄与する。
図23および24に示される実施形態において、方向Yに流動する水は、コア1015を反時計回りに回転させ、コア1017を時計回りに回転させるであろう。中心コア1015、1017の結果として生じる回転エネルギーは、次いで、必要に応じて、機械的構成要素(例えば、ギヤボックスおよび発電機)の組み合わせを使用して、電気に変換され得る。そのような機械的構成要素は、ベルトまたはチェーン駆動部、パワーテークアップ装置、もしくは概して、当分野において公知である他の好適な構成要素を含み得る。単純化のために、ギヤボックスおよび発電機は、図に含まれていない。
【0028】
装置1010は、システムの出力係数全体を向上させることに役立つ多数の要素を備えている。例えば、一次流動ダイレクタ1030は、装置1010の前端1035に位置付けられ得る。一次流動ダイレクタ1030は、フレーム1012に固定され、ブレード付きコア1015、1017に対するその適切な位置付けを確実にし得る。一次流動ダイレクタ1030は、中心コア1015、1017の結果として生じる回転エネルギーを最大化するような方法で、流入する水流を向ける役割を果たす。一次流動ダイレクタ1030は、一次流動ダイレクタ1030の側方先端に位置付けられる2つのリップ1080をさらに備えている。これらのリップ1080は、湾曲した流動ダイレクタ縁の先端における流動粘着を解放することに役立ち、流動をブレード1020a、1020b、1020c、1022a、1022b、1022cの中に向け、装置のための向上された出力係数に寄与する。好ましくは、流入する水流が、
図1から4に示される実施形態に関して前述に同様に説明されるように、中心コア1015、1017のよどみ点に向けられる。
【0029】
図25は、
図24の一次流動ダイレクタ1030の上面図を示す。一次流動ダイレクタ1030は、既に説明されたように、流入する水流Yを外向きに、ブレード部材上の所望される点に向かって向け直す役割を果たすV字形の前部1040と、リップ1080とを有する略矢印形状に示される。
図24に示されるように、一次流動ダイレクタ1030の中心部分1037は、ブレードの先端が進行する経路のそれに相補的な曲率を伴って構成され得る。
図39Aは、
図24の実施形態に示されるそれに類似したブレード付きコア2015、2017および前部流動ダイレクタ2030の上面図を示す。
図39B、39C、39D、39E、および39Fは、
図39Bに示されるような線形状、
図39Cに示されるような弧形状、
図39Dに示されるような三角形状、
図39Eに示されるような四角形状、または
図39Fに示されるような尾を引く漏斗形状を含む前部流動ダイレクタの中心部分と後端に対する可能な変形例とを伴う代替実施形態を示す。
【0030】
本実施形態のブレード付きコアの好ましい空間構成が、ここで、
図26および27を参照して説明されるであろう。
図4に示される実施形態と同様、距離「R」は、コアのブレード部材の先端(例えば、1050または1052)が進行する、円周方向経路の半径によって画定される。隣接するブレード付きコアの円周方向のブレード先端経路(点線の円形1051および1053として
図26に示される)は、
図26に示されるように距離「D」だけ分離される。好ましい実施形態において、中心コアは、ブレード先端経路間の距離「D」が、半径「R」の1~4倍であるように間隔を置かれる。
【0031】
図28および29は、
図23および24の実施形態が、水底安定器1060を使用して水底に固定され得る様子を示す。水底安定器1060は、浅瀬における装置1010に安定性を提供するために、水底1065に固定されるべき可変長の脚部1062を有する。脚部1062の調節機能は、非均一な水底への適応を可能にし、装置1010が、具体的に
図29に示されるような均一な水平位置に維持されることを確実にすることに役立つ。
【0032】
図30、30A、および30Bを参照し、本開示の代替実施形態によると、一次流動ダイレクタ2030は、例えば、旋回軸2050の周りに回転調整可能であり得る。旋回軸2050は、一次流動ダイレクタ2030の第1の端部(または前端)に位置付けられる。その旋回性によって、前部流動ダイレクタ2030は、流入する水流およびコアの回転の条件を調節し、ブレードのよどみ点が、変動するとき、水の継続的な好ましい方向を確実にすることに役立つことが可能である。具体的に、上で説明されるような流入する水流方向のための標的点である任意の所与の点におけるブレードのよどみ点は、水流の速度およびコアの回転速度に伴って変動する。旋回する前部流動ダイレクタ2030は、解放点が、装置の動作の全体を通してよどみ点に対する変化に応答して改変され得るように、流動ダイレクタからの水の解放点に対する変動性を可能にする。動作中のシステムの自然流体力学特性は、前部流動ダイレクタ2030の先端2085が、動作中に変化するよどみ点に自然に従うようなものであろう(すなわち、旋回する前部流動ダイレクタの好ましい向きを維持するために、外部干渉は、要求されない)。
【0033】
旋回する前部流動ダイレクタは、本開示の実施形態を双方向(または潮汐)流に対して好適なものにもする。
図30Aは、前部流動ダイレクタ2030のセグメント2055、2057が、旋回点2050の周りに旋回し、水流の方向が、YからY’に変化するときに、V字形の開口部の方向を逆転させ、逆流動が、流動ダイレクタ2030を通過することを可能にし得る様子を示す。2つの前部停止部2080、2082も、提供され、特に、
図30Bに示され、それらは、前部流動ダイレクタ2030の各セグメント2055、2057が所望される位置を越えて旋回すること(それは、中心コア2015、2017の所望される方向への回転を妨げ得る)を防止する。同様に、第1の二次流動ダイレクタ2040も、2つの後部停止部2090、2092から成る一方、第2の二次流動ダイレクタ2042も、2つの後部停止部2094、2096から成る。そのような停止部2090、2092、2094、2096も、二次流動ダイレクタ2040、2042が、装置の効率を低減させ得る所望される位置を越えて回転することを防止する。
【0034】
一対の中心コア2015、2017が、本開示の例証的実施形態の多くのものに示されているが、追加のコアも、本明細書に説明される実施形態の側面から退出する水からの残留エネルギーを捕捉することに役立つように提供され得る。例えば、
図30Cに示されるように、追加のコア2015、2017、2020、2022、2025、2027が、装置が、中心コアの実質的にV字形の構成を形成するであろうように、外側に尾を引くような構成の中に位置付けられ得る。
【0035】
ブレード付きコアおよび前部流動ダイレクタを
図30において構成され、示されるように組み込む実施形態の動作中、不要な圧力が、点線の円Pによって指定されるエリア内の前部流動ダイレクタ2030の後方に蓄積し得る。本逆圧力蓄積を緩和することに役立つために、
図31、32、33、および34を参照してここで説明されるであろう圧力解放特徴が、本明細書に説明される種々の実施形態の中に組み込まれ得る。装置3010は、概して、フレーム3012であって、好ましくは、少なくとも2つの中心コア3015、3017において固定されるフレーム3012と、一次流動ダイレクタ3030とから成る。この圧力解放実施形態において、フレーム3012は、開口3039(
図33)を具備する。開口3039の存在は、近傍P全体(
図34)における前部流動ダイレクタの後方の戻り水蓄積圧力が、装置3010内から脱出することを可能にするような流路をもたらす。フレームに取り付けられた遮蔽体3035が、装置の上を流動する水がわずかにより上向きに、かつ開口3039から離れてそらされるようにし、それによって、遮蔽体3035の下側に低圧域を作成する。低圧域は、次に、前部流動ダイレクタ3030の後方からの高圧水の流動を補助するであろう。遮蔽体3035の構築物は、フレーム3012のわずかに上方に遮蔽体3035の断面を伴う
図31の装置3010を示す
図33に最も詳細に図示される。
【0036】
図35、36、37、および38は、
図31から34に示される圧力解放手段の変形例を示す代替実施形態を示す。この変形例において、前部流動ダイレクタは、尾を引くフィン4031を有する。本実施形態において、戻り水が、事実上、2つのエリア(
図38のPおよびP’)に分割されるので、2つの開口4038および4039が、提供される。適切に分割された遮蔽体4035は、したがって、
図31、32、33、および34を参照して説明されるものに類似する圧力勾配と、所望される流体流経路とを引き起こすように提供され得る。遮蔽体4035の構築物は、フレーム4012のわずか上方に遮蔽体4035の断面を伴う
図35の装置4010を示す
図37に最も詳細に図示される。
【0037】
図40は、前部流動ダイレクタ5030の後方の蓄積された圧力を解放するための追加の手段を提供する前部流動ダイレクタ5030の変形例
5010を示す。例証を容易にするために、上側フレームパネルは、
図40に示される実施形態から省略されている。本実施形態の前部流動ダイレクタ5030は、水が前部流動ダイレクタ5030の後方から流入する水流の流の中に流動することを可能にするように構成される。具体的に、前部流動ダイレクタ5030は、エラ状の構成を有し、それは、流入する水流のための実質的に平滑な流路表面を維持することと、前部流動ダイレクタ5030の後方に蓄積される高圧水を吸い出すこととの両方を行う。
図31に示される実施形態の遮蔽体の下に作成される低圧域と同様、前部流動ダイレクタ5030のスロット5036の上を流れる流入水も、より低い圧力域を作成し、それは、前部流動ダイレクタ5030の後方からの水の流を流入する水流に接合するように誘導する。スロット5036の位置付けは、例えば、複数の前部流動ダイレクタ構成要素をフレーム(上部フレームパネルは、示されていない)を用いて機械的に貼り付けることによって;前部流動ダイレクタ構成要素を剛体連結部を用いて互いに取り付け、スロット間隔を維持することによって;当技術分野において理解されるであろう他の手段によって;または、それらの任意の組み合わせによって維持され得る。
【0038】
図41、42、および43は、本開示のさらに別の実施形態を示す。本実施形態は、エラ状の前部流動ダイレクタを
図35からの圧力解放遮蔽体の変形例と組み合わせる。本実施形態において、装置6010は、フレーム6012と、2つのブレード付きコア6015、6017と、エラ状の前部流動ダイレクタ6030と、遮蔽体6035とから成る。フレーム6012は、フレーム4012(
図35)より広範囲ではなく、装置6010全体を包含しない。エラ状の前部流動ダイレクタ6030は、流入する水流を含むことに役立つための側面エンクロージャパネル6040、6042、6044を有する。前部流動ダイレクタ6030は、その口において最も広くあり得、それが、ブレード付きコアに接近するにつれて、テーパ状に狭まり、流入する水流にブレード付きコア6015、6017の中に加速させ得る。前部流動ダイレクタ6030の後方に蓄積される水を可能にするような流路が、フレーム6012および前部流動ダイレクタ6030のエンクロージャパネル6044、6046の相対的間隔によって作成される開口6092によって可能にされる(開口6092は、
図43に最も詳細に図示される)。
【0039】
図44、45、および46は、本明細書に説明される種々の装置の実施形態の中に代用され得るブレード付きコアの変形例を示す。示される代替の中心コア7015は、中心コア7015の中心から外向きに延びている2つのブレード部材7020、7022を有する。ブレードおよびコア構成のこの変形例において、ブレードは、より体積の大きい本体を有することとは対照的に、ブレードの構造がプレート状であるという意味で、実質的に本体がない。例えば、本実施形態によるブレードは、水流による動作中にシステム上に及ぼされる種々の力に対して耐えるために十分に強力な板金または他の好適な薄い平坦な材料から形成され得る。各ブレード部材7020、7022は、鋭い先端(例えば、7053)において終結する。回転中、先端7053は、円形の進行経路7060を画定する。任意の時点において、ブレードは、それらの先端7053において、円形の進行経路7060に沿って常駐するある点において終結する。本実施形態におけるブレードは、ブレードの先端7053において接線を有するように構成され、先端7053は、先端7053が常駐する点において円形経路7060に沿った接線と実質的に合致する。
【0040】
図46を具体的に参照すると、
図44および45を参照して説明される実施形態の単一のブレードが、示されている。本実施形態のブレードは、概して、3つの隣接する区分と、2つの表面とを有するように説明され得る。3つの区分(内側部分7050、中心部分7055、および外側部分706
5)および2つの表面(衝突表面またはラム表面7070、および揚力表面または非ラム表面7075)は、
図46において識別される。内側部分7050は、中心コア7015に最も近く、それに取り付けられる。ブレード7055の中心部分7055は、内側部分7050の端部から始まり、エアフォイルと同様に構成され、低圧力、したがって、ブレード7020の揚力表面7075において揚力を誘発する。外側部分706
5は、中心部分7055の遠位端から始まり、湾曲した様式で外向きに延び、鋭い先端7080において終結する。外側部分706
5は、既に説明された向きにあるその先端7080によって特徴付けられる(すなわち、それによって、ブレード先端における接線が、ブレード先端7080と円形経路との間の交差点において、円形のブレード先端の進行経路の接線と実質的に合致する)。ブレード特徴のこの組み合わせは、好ましい発電結果を生産することが見出されている。
【0041】
図44、45、および46を継続して参照すると、ブレード部材7020、7022は、随意に、例えば、開閉し、流体が、ブレード付きコアの回転のある段階中にブレード7020、7022を通過することを可能にし得るルーバ707
2等の1つ以上の流体バイパス機構を特徴とし得る。ブレードの回転は、2つのサイクルに分割されることができる。ラムサイクルと称するであろう第1のサイクルは、流入する水流が、(
図6の要素92を参照して既に説明されたように)ブレードの衝突側に直接作用しているとき、ブレードによって経験され、このサイクルは、ブレードの衝突表面が、ラムを経験しているときとして説明され得る。流入する水流が、もはやブレードの衝突側に直接作用していない(すなわち、ブレードが、もはやラムを経験していない)とき、ブレードは、非ラムサイクルと称するであろう第2のサイクルにある。ブレードが、ラムサイクルにあるとき、流入する水流は、ルーバ707
2に閉じさせ、それによって、実質的に連続的なブレード表面を作成し、水がそれに対して作用し得る。ブレードが、非ラムサイクルの中に遷移すると、ルーバは、開放(または流出)され、ブレードの回転の前方にある水が、(そうでなければブレードによって掃き出され、変位させられることと対照的に)ブレードを通して流動するためのバイパスを作成する。このように、ブレードは、非ラムサイクルにある間、非回転抵抗を経験し、それによって、コアの発電回転を向上させる。
【0042】
図47は、本明細書に説明される装置の実施形態を使用して水流からエネルギーを抽出する方法のステップを示す。方法のステップは、任意の実践的な順序で実施され得、本明細書に説明される例示的実施形態に示唆される順序に限定されるべきではない。1つのステップ1070において、本明細書に説明される実施形態のいずれかによる、エネルギー抽出装置が、水域中に位置付けられ、または展開される。説明されるように、それは、(浮揚性装置の場合)装置を水域の水底に繋がること、または(少なくとも部分的に非浮揚性である装置の場合)装置を水の表面の上方の1つ以上の点における支持構造から吊り下がることによって達成され得る。いずれの場合でも、装置は、コア部分が、流動する水がコアの回転を引き起こすように、水没されるように位置付けられる。別のステップ1072において、装置は、装置のコアからの機械的回転エネルギーが、電気に変換されるように動作させられる。これは、例えば、直接、または(既に説明されたような)当分野において一般的に公知である種々の機械的動力伝送構成要素を通してのいずれかで回転コアと連通する発電機の使用を通して達成され得る。別のステップ1074において、発生させられた電気は、任意の数の電気デバイスに給電するために使用されるために伝送され、および/または、1つ以上の電力グリッドを作成または補完するために使用され得る。
【0043】
本明細書に説明される実施形態および他の実施形態の多くの修正が、前述の説明および関連付けられる図面に提示される教示の利益を有する当業者に明白であり得る。いかなるそのような修正および追加の実施形態も、想定される開示の範囲内に捕捉され、開示される具体的実施形態のいずれにも限定されるものではないことを理解されたい。