(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】使い捨ておむつ
(51)【国際特許分類】
A61F 13/494 20060101AFI20240711BHJP
A61F 13/496 20060101ALI20240711BHJP
A61F 13/49 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
A61F13/494 115
A61F13/496
A61F13/49 410
(21)【出願番号】P 2021042899
(22)【出願日】2021-03-16
【審査請求日】2023-10-02
(73)【特許権者】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柏 成顕
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-172132(JP,A)
【文献】特開2006-122456(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15-13/84
A61L15/16-15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者の脚を囲む、湾曲した脚回り開口に沿って伸縮する伸縮部材が配置されて伸縮する伸縮領域を有する使い捨ておむつであって、
前記伸縮領域は、シートに伸張された状態で直線状に取り付けられた複数
の前記伸縮部材を備え、
それぞれの前記伸縮部
材の中央部は、前記伸縮部材が収縮した状態で、前
記脚回り開口に沿う曲線上に配置さ
れ、
前記伸縮部材は、前記伸縮部材が伸張した状態で、互いに平行に配置され、
隣り合う前記伸縮部材は、前記伸縮部材が伸張した状態において、幅方向及び前記幅方向に直交する前後方向において、それぞれ重ならないように形成されたことにより、前記伸縮部材は、前記伸縮部材が収縮した状態で、前記伸縮部材の延在方向に直交した直交方向において、他の前記伸縮部材と重ならないように配置される
ことを特徴とする、使い捨ておむつ。
【請求項2】
前記伸縮部材は、前記伸縮部材が収縮した状態において、複数の列を形成して配置される
ことを特徴とする、請求項
1に記載の使い捨ておむつ。
【請求項3】
前記伸縮部材間の前記シートの剛性は、他の部分の前記シートの剛性より低い
ことを特徴とする、請求項
1又は2に記載の使い捨ておむつ。
【請求項4】
前記伸縮部材間の前記シートには、前記伸縮部材より小さい伸縮力の第2伸縮部材を備えている
ことを特徴とする、請求項1
~3の何れか一項に記載の使い捨ておむつ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨ておむつに関するものである。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつは、複数の伸縮部材を備えることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、表面シートと裏面シートとの間には、幅方向側の一方の端部から他方の端部までほぼコサインカーブを描くように、着用者の脚周りに沿うような形状に延設されている第二糸ゴムが設けられる構成が開示されている。これにより、パンツ型紙おむつの着用者の身体に対するフィット性の向上を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の構成では、第二糸ゴムが、表面シートと裏面シートとの間に、湾曲した状態で配置されているため、狙いの位置に伸縮部材を配置することが困難となり、所望の湾曲状の伸縮領域を形成することができない、という問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、狙いの位置に伸縮部材を配置して、所望の湾曲状の伸縮領域を形成することができる使い捨ておむつを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の使い捨ておむつは、湾曲した伸縮領域を有する使い捨ておむつであって、前記伸縮領域は、シートに伸張された状態で直線状に取り付けられた複数の伸縮部材を備え、それぞれの前記伸縮部材の中央部は、前記伸縮部材が収縮した状態で、前記伸縮領域に沿う曲線上に配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
このように構成された本発明の使い捨ておむつは、狙いの位置に伸縮部材を配置して、所望の湾曲状の伸縮領域を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例1の使い捨ておむつの着用状態を示す斜視図である。
【
図2】実施例1の使い捨ておむつを展開した状態を示す平面図である。
【
図3】実施例1の伸縮領域の伸縮部材が伸張した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。
【
図4】実施例1の伸縮領域の伸縮部材が収縮した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。
【
図5】実施例2の伸縮領域の伸縮部材が伸張した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。
【
図6】実施例2の伸縮領域の伸縮部材が収縮した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。
【
図7】実施例3の伸縮領域の伸縮部材が伸張した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。
【
図8】実施例3の伸縮領域の伸縮部材が収縮した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。
【
図9】別の実施例の伸縮領域の伸縮部材が収縮した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明による使い捨ておむつを実現する実施形態を、図面に示す実施例1,2に基づいて説明する。
【実施例1】
【0011】
実施例1における使い捨ておむつは、大人用の使い捨ておむつに適用される。
【0012】
[使い捨ておむつの構成]
図1は、実施例1の使い捨ておむつの着用状態を示す斜視図である。
図2は、実施例1の使い捨ておむつを展開した状態を示す平面図である。以下、実施例1の使い捨ておむつの構成を説明する。なお、使い捨ておむつの前後の方向を前後方向D1とし、左右の方向を幅方向D2とし、上下の方向を上下方向D3とする。使い捨ておむつは、前側が腹側に対応し、後側が背側に対応する。
【0013】
図1に示すように、使い捨ておむつ1は、内装体20と外装体10とで構成され、着用者Mに装着される。
【0014】
(内装体)
図2に示すように、内装体20は、肌側に配置されるトップシート21と、着衣側に配置されるバックシート22と、トップシート21とバックシート22との間に介在される吸収体23と、を備える。
【0015】
トップシート21は、例えば、有孔又は無孔の不織布等で形成された液透過性のシートを用いることができる。トップシート21は、吸収体23に向けて、体液を速やかに通過させる。
【0016】
バックシート22は、例えば、樹脂フィルムで形成された液不透過性のシートを用いることができる。バックシート22は、吸収体23が保持している体液が、バックシート22を透過して着衣等を濡らさないようにする。
【0017】
吸収体23は、吸収性ポリマーとパルプを含んで構成される。吸収体23は、腹側から背側までシート状に形成される。
【0018】
(外装体)
図2に示すように、外装体10は、シートとしての外装トップシート11と、シートとしての外装バックシート12と、胴回りに配置される胴回り伸縮部材13と、で構成される。
【0019】
外装トップシート11は、外装バックシート12より肌側に配置され、例えば、不織布とすることができる。外装バックシート12は、外装トップシート11より着衣側に配置され、例えば、不織布とすることができる。
【0020】
胴回り伸縮部材13は、胴回りに、幅方向D2に延在するように複数配置される。胴回り伸縮部材13は、腹側の胴回りと、背側の胴回りとに配置される。胴回り伸縮部材13は、例えば、糸状又は帯状の天然ゴム等を使用することができる。胴回り伸縮部材13は、外装トップシート11と、外装バックシート12との間に、所定の伸張状態で設けられている。
【0021】
このように構成された使い捨ておむつ1は、内装体20が、接着剤や溶着等によって、外装体10に取り付けられる。そして、外装体10が折り畳まれて、幅方向D2の両端のサイドシール部15が接合されることで、
図1に示すように、ウエスト開口P1、左脚周り開口P2、及び右脚周り開口P3が形成される。使い捨ておむつ1は、左脚周り開口P2を形成する縁部と、右脚周り開口P3を形成する縁部とに、湾曲した伸縮領域30が形成される。
【0022】
[伸縮領域の構成]
図3は、実施例1の伸縮領域30の伸縮部材31が伸張した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。
図4は、実施例1の伸縮領域30の伸縮部材31が収縮した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。以下、実施例1の伸縮領域30の構成を説明する。
【0023】
図1に示すように、伸縮領域30は、着用者Mの左脚と右脚を囲むように、湾曲して形成される。
図3に示すように、伸縮領域30は、外装トップシート11と、外装バックシート12との間に介在する伸縮部材31によって、伸縮するようになっている。
【0024】
伸縮部材31は、例えば、糸ゴムとすることができるが、伸縮性のフィルムとすることもできる。伸縮部材31は、伸張した状態において、直線状に幅方向D2に延在した姿勢で、外装トップシート11と外装バックシート12の間に、複数取り付けられる。
【0025】
伸縮部材31は、伸縮部材31をホットメルトでコーティングするコームガンを使用したり、超音波溶接(超音波ソニック)を使用したりして、外装トップシート11と外装バックシート12の間に取り付けることができる。
【0026】
それぞれの伸縮部材31は、伸縮部材31が伸張した状態において、5cm程度の長さとすることができる。それぞれの伸縮部材31は、伸縮部材31が伸張した状態において、互いに平行に配置される。
【0027】
隣り合う伸縮部材31は、伸縮部材31が伸張した状態において、幅方向D2に隙間E1を有して形成される。隣り合う伸縮部材31は、伸縮部材31が伸張した状態において、幅方向D2に直交する方向に隙間E2を有して形成される。なお、隙間E1をゼロにすることもできる。すなわち、隣り合う伸縮部材31は、伸縮部材31が伸張した状態において、幅方向D2及び、幅方向D2に直交する方向において、重ならないように形成される。
【0028】
図4に示すように、隣り合う伸縮部材31は、伸縮部材31が収縮した状態で、伸縮部材31の延在方向に直交した直交方向において、重ならないように配置される。
【0029】
図3に示すように、それぞれの伸縮部材31の延在方向の中央部31aは、伸縮部材31が伸張した状態において、左脚周り開口P2を形成する縁部、又は右脚周り開口P3を形成する縁部に沿う第1曲線35上に形成される。
【0030】
図4に示すように、それぞれの伸縮部材31の中央部31aは、伸縮部材31が収縮した状態において、伸縮領域30に沿う第2曲線36上に形成される。
【0031】
図3に示すように、外装トップシート11と外装バックシート12には、伸縮部材31が伸張した状態において、隣り合う伸縮部材31の間に、低剛性領域38が形成されてもよい。低剛性領域38は、外装トップシート11及び外装バックシート12に、スリットや、切り込みや、開口等を形成することにより、他の部分より弱い剛性とした領域である。
【0032】
低剛性領域38は、ギア加工等によって、外装トップシート11と外装バックシート12をほぐすことで形成することもできる。
【0033】
外装トップシート11と外装バックシート12の間には、伸縮部材31が伸張していない状態で破断して配置されている破断部32が形成されてもよい。破断部32は、伸縮領域30を製造する過程で形成される。
【0034】
[使い捨ておむつの作用]
以下、実施例1の使い捨ておむつ1の作用を説明する。
【0035】
実施例1の使い捨ておむつ1は、湾曲した伸縮領域30を有する。伸縮領域30は、シート(外装トップシート11,外装バックシート12)に伸張された状態で直線状に取り付けられた複数の伸縮部材31を備え、それぞれの伸縮部材31の中央部31aは、伸縮部材31が収縮した状態で、伸縮領域30に沿う曲線36上に配置される(
図3及び
図4)。
【0036】
これにより、伸縮部材31が収縮すると、収縮した伸縮部材31に引っ張られて、伸縮部材31と伸縮部材31との間のシート(外装トップシート11,外装バックシート12)が変形し、伸縮部材31が狙いの湾曲に倣うように姿勢を変えることができる。そのため、直線状に配置した伸縮部材31によって、湾曲状の伸縮領域30を形成することができる。その結果、狙いの位置に配置した伸縮部材31によって、所望の湾曲状の伸縮領域30を形成することができる。
【0037】
ところで、従来、湾曲した伸縮領域を形成する場合、伸縮部材を湾曲させて配置する必要があった。この場合、例えば、ホットメルトを塗布したシートに、湾曲させた伸縮部材を取り付けていた。そのため、ホットメルトを塗布した部分が硬くなり、肌触りが悪化することがあった。
【0038】
実施例1では、伸縮部材31を直線状に配置することができるので、伸縮部材31をホットメルトでコーティングするコームガンを使用したり、超音波溶接(超音波ソニック)を使用したりすることができる。そのため、ホットメルトをシート(外装トップシート11,外装バックシート12)に塗布することなく、伸縮部材31をシート(外装トップシート11,外装バックシート12)に取り付けることができる。その結果、伸縮領域30の肌触りを向上させることができる。また、ホットメルトの量を削減して、部品費を削減することができる。
【0039】
実施例1の使い捨ておむつ1では、伸縮部材31は、伸縮部材31が伸張した状態で、互いに平行に配置される(
図3)。
【0040】
これにより、それぞれの伸縮部材31を同じ姿勢にすることができる。そのため、伸縮部材31をシート(外装トップシート11,外装バックシート12)に取り付ける取付作業性を向上させることができる。
【0041】
実施例1の使い捨ておむつ1では、伸縮部材31は、伸縮部材31が収縮した状態で、伸縮部材31の延在方向に直交した直交方向において、他の伸縮部材31と重ならないように配置される(
図4)。
【0042】
ところで、伸縮部材が収縮した際に、伸縮部材同士が干渉してしまうと、伸縮部材に引っ張られる力が打ち消すように作用してしまう。そのため、伸縮部材が狙いの湾曲に倣うように、伸縮部材と伸縮部材との間のシートを変形させることができない。
【0043】
実施例1では、伸縮部材31が収縮した際に、伸縮部材31が干渉しないようにすることができる。そのため、収縮した伸縮部材31に引っ張られる力が打ち消すようにして減退してしまうことを防止することができる。その結果、伸縮部材31が狙いの湾曲に倣うように姿勢を変えることができる。
【0044】
実施例1の使い捨ておむつ1では、伸縮部材31間のシート(外装トップシート11,外装バックシート12)の剛性は、他の部分のシート(外装トップシート11,外装バックシート12)の剛性より低い(
図3)。
【0045】
これにより、伸縮部材31が収縮した際に、伸縮部材31間のシート(外装トップシート11,外装バックシート12)を変形させやすくすることができる。そのため、湾曲状の伸縮領域30を形成し易くすることができる。
【実施例2】
【0046】
実施例2の使い捨ておむつは、伸縮領域の構成が異なる点で、実施例1の使い捨ておむつと相違する。
【0047】
[使い捨ておむつの構成]
図5は、実施例2の伸縮領域の伸縮部材が伸張した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。
図6は、実施例2の伸縮領域の伸縮部材が収縮した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。以下、実施例2の使い捨ておむつの構成を説明する。なお、実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一の用語又は同一の符号を用いて説明する。
【0048】
図5に示すように、伸縮領域30は、外装トップシート11と、外装バックシート12との間に介在する伸縮部材31及び第2伸縮部材41によって、伸縮するようになっている。
【0049】
第2伸縮部材41は、例えば、糸ゴムとすることができるが、伸縮性のフィルムとすることもできる。第2伸縮部材41は、糸ゴムの伸長率を変更したり、糸ゴムの太さを変更したり、糸ゴムの長さを変更したりして、伸縮部材31より小さい伸縮力とする。
【0050】
第2伸縮部材41は、伸張した状態において、直線状に幅方向D2に延在した姿勢で、外装トップシート11と外装バックシート12の間に、複数取り付けられる。第2伸縮部材41は、伸縮部材31間に形成される。第2伸縮部材41は、低剛性領域38を跨ぐように形成することができる。
【0051】
第2伸縮部材41は、第2伸縮部材41をホットメルトでコーティングするコームガンを使用したり、超音波溶接(超音波ソニック)を使用したりして、外装トップシート11と外装バックシート12の間に取り付けることができる。
【0052】
それぞれの第2伸縮部材41は、第2伸縮部材41が伸張した状態において、5cm程度の長さとすることができる。第2伸縮部材41は、第2伸縮部材41が伸張した状態において、互いに平行に配置される。
【0053】
図6に示すように、第2伸縮部材41は、伸縮部材31及び第2伸縮部材41が収縮した状態で、伸縮部材31に連続するように形成される。
【0054】
図5に示すように、それぞれの第2伸縮部材41の延在方向の中央部41aは、伸縮部材31及び第2伸縮部材41が伸張した状態において、左脚周り開口P2を形成する縁部、又は右脚周り開口P3を形成する縁部に沿う第1曲線35上に形成される。
【0055】
図6に示すように、それぞれの第2伸縮部材41の中央部41aは、伸縮部材31及び第2伸縮部材41が収縮した状態において、伸縮領域30に沿う第2曲線36上に形成される。
【0056】
外装トップシート11と外装バックシート12の間には、第2伸縮部材41が伸張していない状態で破断して配置されている破断部42が形成されてもよい。破断部42は、伸縮領域30を製造する過程で形成される。
【0057】
[使い捨ておむつの作用]
以下、実施例2の使い捨ておむつ1の作用を説明する。
【0058】
実施例2の使い捨ておむつ1は、伸縮部材31間のシート(外装トップシート11,外装バックシート12)には、伸縮部材31より小さい伸縮力の第2伸縮部材41を備えている(
図6)。
【0059】
これにより、伸縮部材31及び第2伸縮部材41が収縮した際に、伸縮部材31間に第2伸縮部材41を配置することができる。そのため、伸縮部材31と第2伸縮部材41が、繋がるようにして、連続して配置することができる。その結果、連続した湾曲状の伸縮領域30を形成することができる。そのため、伸縮領域30での身体へのフィット性を向上させることができる。
【0060】
なお、他の構成及び作用効果については、実施例1と略同様であるので説明を省略する。
【実施例3】
【0061】
実施例3の使い捨ておむつは、伸縮領域の構成が異なる点で、上記実施例の使い捨ておむつと相違する。
【0062】
[使い捨ておむつの構成]
図7は、実施例3の伸縮領域の伸縮部材が伸張した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。
図8は、実施例3の伸縮領域の伸縮部材が収縮した状態を示す、
図2のA部分の拡大図である。以下、実施例3の使い捨ておむつの構成を説明する。なお、上記実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一の用語又は同一の符号を用いて説明する。
【0063】
図7に示すように、実施例3の伸縮部材31及び第2伸縮部材41は、伸縮部材31及び第2伸縮部材41が伸張した状態において、幅方向D2に2つ並んで配置される。すなわち、第1曲線35は、幅方向D2に2つ並んで配置される。
【0064】
図8に示すように、伸縮部材31及び第2伸縮部材41は、伸縮部材31及び第2伸縮部材41が収縮した状態において、二列に配置される。すなわち、第2曲線36は、伸縮部材31及び第2伸縮部材41が収縮した状態において、二列に配置される。
【0065】
[使い捨ておむつの作用]
以下、実施例3の使い捨ておむつ1の作用を説明する。
【0066】
実施例3の使い捨ておむつ1は、伸縮部材31は、伸縮部材31が収縮した状態において、複数の列を形成して配置される(
図8)。
【0067】
これにより、伸縮領域30の幅を広げることができる。そのため、伸縮領域30によるフィット性を向上させることができる。
【0068】
なお、他の構成及び作用効果については、実施例1と略同様であるので説明を省略する。
【0069】
以上、本発明の使い捨ておむつを実施例1~3に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や、追加や、各実施例の組み合わせ等は許容される。
【0070】
実施例3では、伸縮部材31及び第2伸縮部材41は、伸縮部材31及び第2伸縮部材41が収縮した状態において、二列に配置される例を示した。しかし、
図9に示すように、伸縮部材31及び第2伸縮部材41は、伸縮部材31及び第2伸縮部材41が収縮した状態において、三列に配置することもできるし、四列以上に配置することもできる。
【0071】
また、
図9に示すように、伸縮部材31及び第2伸縮部材41が収縮した状態において、伸縮部材31に対向する位置に、第2伸縮部材41を配置するように、伸縮部材31と第2伸縮部材41とを交互に配置するようにしてもよい。これにより、伸縮部材31及び第2伸縮部材41の伸縮力を分散させ、身体によりフィットさせることができる。
【0072】
実施例1~3では、伸縮部材31と第2伸縮部材41の長さを5cmとする例を示した。しかし、伸縮部材と第2伸縮部材の長さは、この態様に限定されるものではない。また、伸縮部材と第2伸縮部材の長さを異ならせることもできる。
【0073】
実施例1~3では、外装トップシート11と外装バックシート12には、低剛性領域38が形成される例を示した。しかし、外装トップシートと外装バックシートには、低剛性領域が形成されなくてもよい。
【0076】
実施例1~3では、本発明の使い捨ておむつを、大人用の使い捨ておむつに適用される例を示した。しかし、本発明の使い捨ておむつは、子供用の使い捨ておむつに適用することもできる。
【符号の説明】
【0077】
1 使い捨ておむつ
11 外装トップシート(シートの一例)
12 外装バックシート(シートの一例)
30 伸縮領域
31 伸縮部材
31a 中央部
36 曲線
41 第2伸縮部材