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特許7519375マルチウィールトラックを有するスケートボード
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】マルチウィールトラックを有するスケートボード
(51)【国際特許分類】
   A63C 17/02 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
A63C17/02
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021556908
(86)(22)【出願日】2020-03-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-01
(86)【国際出願番号】 US2020024164
(87)【国際公開番号】W WO2020198114
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-03-08
(31)【優先権主張番号】62/822,412
(32)【優先日】2019-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/880,562
(32)【優先日】2019-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591086452
【氏名又は名称】カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ディラン アール. カペッロ
(72)【発明者】
【氏名】ディビッド エル. ピーターセン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン エイ. ソルハイム
【審査官】遠藤 孝徳
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第6431568(US,B1)
【文献】米国特許第4062557(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0141688(US,A1)
【文献】国際公開第02/20100(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0203193(US,A1)
【文献】国際公開第98/04325(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0151699(US,A1)
【文献】国際公開第03/033089(WO,A1)
【文献】仏国特許出願公開第2810894(FR,A1)
【文献】特許第6001117(JP,B2)
【文献】中国特許出願公開第108905178(CN,A)
【文献】特表2017-528248(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63C 17/00 - 17/28
B60B 33/00 - 33/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラックであって、
円筒形ボディとピボットサドルと少なくとも2つの回転抑制構造とを備えるハンガーであって、前記円筒形ボディはボア又はボイドを包囲しており、前記ピボットサドルは、ピボット先端と、開口部を包囲するピボットボディと、をさらに備える、前記ハンガーと、
前記ハンガーの前記円筒形ボディの前記ボア又は前記ボイド内に受け入れられるアクスルと、
第1のアーム、第2のアーム、第1の補助ウィール、及び第2の補助ウィールを備える組立体と、
を備えており、
前記第1のアーム及び前記第2のアームは、前部領域と、中央領域と、後部領域と、を備え、
前記前部領域は、前部開口部を形成し、
前記中央領域は、中央開口部を形成し、
前記後部領域は、後部開口部を形成し、
前記少なくとも2つの回転抑制構造のそれぞれは、前記第1のアーム及び前記第2のアームの所定の回転移動範囲を画定し、
前記2つの回転抑制構造は、前記ピボットボディに隣接し、及び前記ピボットボディの両側にあり、前記円筒形ボディから離間しており、
前記少なくとも2つの回転抑制構造は、互いに同一平面上にあり、
前記少なくとも2つの回転抑制構造のそれぞれと前記円筒形ボディの間には、空間が形成されており、
前記第1のアーム及び前記第2のアームの前記中央領域の一部は、前記空間に相補的な幾何学形状を有しており、
前記中央領域の前記一部は、前記円筒形ボディが前記中央領域に挿入されたときに、前記空間内に位置するように構成されている、
トラック。
【請求項2】
前記第1のアーム及び前記第2のアームは、第1のセグメント及び第2のセグメントを備え、前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントは、互いに実質的に同一平面上にある、請求項1に記載のトラック。
【請求項3】
前記第1のアーム及び前記第2のアームは、第1のセグメント及び第2のセグメントを備え、前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントの間の角度は、178度~180度である、請求項1に記載のトラック。
【請求項4】
前記トラックは、スケートボードのノーズにある、請求項1~3のいずれか一項に記載のトラック。
【請求項5】
前記トラックは、スケートボードのテールにある、請求項1~4のいずれか一項に記載のトラック。
【請求項6】
第3のウィール及び第4のウィールが、前記アクスルに結合されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のトラック。
【請求項7】
前記第1の補助ウィール、前記第2の補助ウィール、前記第3のウィール、及び前記第4のウィールは、ダイヤモンド形状に配置されている、請求項6に記載のトラック。
【請求項8】
前記第1のアーム及び前記第2のアームの前記第1のセグメントは、前記第1のアーム及び前記第2のアームの前記第2のセグメントよりも短い長さを有する、請求項2又は3に記載のトラック。
【請求項9】
前記第1の補助ウィール、前記第2の補助ウィール、前記第3のウィール、及び前記第4のウィールは、同じ直径である、請求項6又は7に記載のトラック。
【請求項10】
前記所定の回転移動範囲は、0度~35度である、請求項1~9のいずれか一項に記載のトラック。
【請求項11】
前記回転抑制構造は、非円形又は非楕円形であり、前記回転抑制構造の長さは、2~2.5インチの長さである、請求項1~10のいずれか一項に記載のトラック。
【請求項12】
前記回転抑制構造の幅は、0.125~0.375インチである、請求項11に記載のトラック。
【請求項13】
前記トラックは、前記ハンガーの前記円筒形ボディと前記第1のアーム及び前記第2のアームとの間の摩擦力を低減するために、前記第1のアーム及び前記第2のアームの前記中央開口部内に収容される1つ又は複数のフランジベアリングをさらに備える、請求項1~12のいずれか一項に記載のトラック。
【請求項14】
前記フランジベアリングは、ナイロン材料から構成されている、請求項13に記載のトラック。
【請求項15】
前記トラックは、リバースキングピン構成である、請求項3に記載のトラック。
【請求項16】
前記前部開口部、前記中央開口部、及び前記後部開口部は、円形である、請求項1~15のいずれか一項に記載のトラック。
【請求項17】
前記回転抑制構造は、中実である、請求項1~16のいずれか一項に記載のトラック。
【請求項18】
前記回転抑制構造は、中空である、請求項1~16のいずれか一項に記載のトラック。
【請求項19】
前記第1の補助ウィール、前記第2の補助ウィール、前記第3のウィール、及び前記第4のウィールの直径は、2.7~4インチである、請求項6又は7に記載のトラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概してスケートボードに関し、より詳細には、マルチウィールスケートボードトラックに関する。
【0002】
(関連出願データ)
本願は、2019年3月22日に出願された米国特許出願第62/822,412号及び2019年7月30日に出願された米国特許出願第62/880,562号の優先権の利益を主張し、これらの全ての内容は、参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
人々は、便利で娯楽的な移動手段としてスケートボードに乗り、使用してきた。一般的に、スケートボードは、容易に保管し、持ち上げ、運ぶことができるので、他の自走式移動代替物よりも多くの好ましい利点を提供する。しかしながら、非常に頻繁に、ユーザが、スケートボードに乗って収縮目地、拡張目地、制御目地、及び凹凸表面を含む(が、これらは網羅的なリストではない)亀裂の上を渡ると、スケートボードのウィールが亀裂内に落ち、次いで、スケートボードのウィールが亀裂の反対側に接触すると跳ね返る。この種の相互作用は、騒音、ライダーへの衝撃、及びスケートボードの操作(又は制御)を含む有害な影響をもたらす。本技術分野では、人々の乗り心地及び満足度を向上させるために、不連続かつ凹凸のある表面とウィールとの相互作用を最小限に抑える移動ウィールプラットフォームが必要とされている。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1図1は、一実施形態によるスケートボードデッキに連結された移動ウィールプラットフォームの斜視図を示す。
図2図2は、図1の移動ウィールプラットフォームの部分分解図を示す。
図3図3は、図1のスケートボードに連結された移動ウィールプラットフォームの別の斜視図を示す。
図4図4は、組み立てられた図2の移動ウィールプラットフォームを示す。
図5図5は、図1のハンガーの拡大図を示す。
図6図6は、図1のアームの拡大図を示す。
図7図7は、図4の部分組立図を示す。
図8図8は、別の実施形態による移動ウィールプラットフォームの分解図を示す。
図9図9は、組み立てられ、スケートボードに連結された図8の移動ウィールプラットフォームを示す。
図10図10は、図8のアームの拡大図を示す。
図11図11は、図8のハンガーの拡大図を示す。
図12図12は、別の実施形態による移動ウィールプラットフォームの分解図を示す。
図13図13は、図12の組み立てられた移動ウィールプラットフォームを示す。
図14図14は、スケートボードデッキに連結された図12の移動ウィールプラットフォームを示す。
図15図15は、別の実施形態による、スケートボードデッキに連結された移動ウィールプラットフォームを示す。
図16図16は、図15の拡大図を示す。
図17図17は、図15の実施形態によるアームを示す。
図18図18は、図15の移動ウィールプラットフォームの組立図を示す。
図19図19は、図15の実施形態による摩擦低減要素を示す。
図20図20は、図15の移動ウィールプラットフォームの分解図を示す。
図21図21は、図8の移動ウィールプラットフォームの例示的な運動解析を示す。
図22図22は、図8の移動ウィールプラットフォームの例示的な運動解析を示す。
図23図23は、図8の移動ウィールプラットフォームの例示的な運動解析を示す。
図24図24は、図8の移動ウィールプラットフォームの例示的な運動解析を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本明細書に提示される発明は、歩道の亀裂のような凹凸表面上を走行する際にユーザが経験する負の(又は望ましくない)フィードバックを和らげることができる移動ウィールプラットフォームに向けられている。本明細書に提示されている移動ウィールプラットフォームの実施形態の多くは、スケートボード又はロングボードに(トラックの形態で)適用して使用するために構成されてよい。しかしながら、代替的な実施形態では、移動ウィールプラットフォームは、手押し車、産業用荷車、産業用台車、商業用荷車、商業用台車、ハンドトラック、及びスタックトラックの用途で使用するために適合されてよい。
【0006】
スケートボード又はロングボードは、アーム、アクスル、及びウィールを有する一連のトラックを備えることができ、ウィールは、如何なるときでも少なくとも2つのウィールが地面と接触するように配置される一方、トラックの別のウィールは、該当する場合には、亀裂内又は空隙空間内に吊り下げられるか、又は沈んでいる。トラックは、スケートボードの重心に急激なシフトが生じたときに、トラックのウィールがスケートボード又はロングボードの底部に接触又は係合しないようにさらに構成される。これは、回転抑制構造によって少なくとも部分的に達成される。
【0007】
本明細書で使用される用語又は語句「接続」、「接続される」、「接続する」、「接続している」は、2つ以上の要素を機械的に、又はその他の方法で結合することとして定義されてよい。接続(機械的であろうとなかろうと)は、任意の長さの時間、例えば、永久的又は半永久的であってよく、又は瞬間的であってよい。
【0008】
本明細書で使用される用語又は語句「連結」、「連結される」、「連結する」、「連結している」は、少なくとも1つの要素が別の要素に影響を及ぼす2つ以上の要素間の関係として定義されてよい。連結(機械的であろうとなかろうと)は、任意の長さの時間、例えば、永久的又は半永久的であってもよく、又は瞬間的であってよい。
【0009】
本明細書で使用される用語又は語句「固定」、「固定される」、「固定する」、「固定している」は、動かすことができないか、又は緩むことができないようにしっかりと(1つ又は複数の要素を)固定又は締結することとして定義されてよい。固定(機械的であろうとなかろうと)は、任意の長さの時間、例えば、永久的又は半永久的であってよく、又は瞬間的であってよい。
【0010】
本明細書で使用される用語又は語句「幅」又は「細長いボディの幅」は、細長いボディの第1の端部から、第1の端部から遠位にある細長いボディの第2の端部まで延在する(又は細長いボディの長手方向軸に沿う)方向に測定される。
【0011】
本明細書で使用される用語又は語句「結合」、「結合される」、「結合する」及び「結合している」は、2つ以上の要素を機械的に、又はその他の方法で接続することとして定義されてよい。結合(機械的であろうとなかろうと)は、任意の長さの時間、例えば、永久的又は半永久的であってよく、又は瞬間的であってよい。機械的結合等は、広く理解されるべきであり、全ての種類の機械的結合を含むべきである。「結合」等の用語の近くに「取り外し可能な」、「取り外し可能に」等の用語がないことは、問題となるその結合が、取り外し可能であるか否かを意味するものではない。
【0012】
本明細書で使用される用語又は語句「スケートボード」又は「ロングボード」は、4つの別個の部分によって定義されてよい。スケートボードの上部は、ユーザが立つデッキの部分として定義される。スケートボードの底部は、上部の反対側の部分として定義される。右利きユーザの慣例によるスタンスは、左足が右足の前方にあるものとして定義される。スケートボードの前部は、ユーザの左足の近位にあるものとして定義される。スケートボードの後部は、ユーザの右足の近位にあるものとして定義される。前進方向は、ユーザの右足が地面を後ろに向かって蹴って、スケートボードを反対方向に移動させるときの方向として定義される。
【0013】
本明細書及び特許請求の範囲における用語「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」等は、もしあれば、類似の要素を区別するために使用され、必ずしも特定の連続した順序又は時系列順序を説明するために使用されるわけではない。そのように使用される用語は、例えば、本明細書で説明される実施形態が、本明細書で図示されるか又は別様に記載されるもの以外の順序で動作可能であるように、適切な状況下で交換可能であることを理解されたい。さらに、用語「含む」、「有する」、及びその任意の活用形は、要素の列挙を含むプロセス、方法、システム、物品、デバイス、もしくは装置が、必ずしもそれらの要素に限定されず、明示的に列挙されていないか又はそのようなプロセス、方法、システム、物品、もしくは装置に固有ではない他の要素を含んでもよいように、非排他的包含を網羅することが意図される。
【0014】
本明細書及び特許請求の範囲における用語「左」、「右」、「前」、「後」、「上部」、「下部」、「上方」、「下方」等は、もしあれば、説明の目的で使用され、必ずしも恒久的な相対位置を説明するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、本明細書に記載される装置、方法、及び/又は、製造物品の実施形態が、例えば、本明細書で図示されるか又は別様に記載されるもの以外の他の向きで動作することができるように、適切な状況下で交換可能であることを理解されたい。
【0015】
「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、「少なくとも1つの」、及び「1つ以上」は、項目の少なくとも1つが存在することを示すために交換可能に使用され、文脈がそうでないと明確に示さない限り、複数のそのような項目が存在してよい。添付の特許請求の範囲を含む本明細書中のパラメータ(例えば、量又は条件)のすべての数値は、「約」が実際に数値の前にあるかどうかにかかわらず、すべての例において「約」という用語によって修飾されるものと理解されるべきである。「約」は、述べられた数値が何らかのわずかな不正確さ(値の正確さに対していくらか近接している、その値に対しておよそ近い又は合理的に近い、その数値に略等しい)を許容することを示す。「約」によって提供される不正確さが、この通常の意味で当技術分野において他に理解されない場合、本明細書中で使用される「約」は、少なくとも、そのようなパラメータの通常の測定方法及び通常の使用方法から生じ得る変動を示す。加えて、範囲の開示は、すべての値及び範囲全体に含まれるさらに分割された範囲の開示を含む。範囲内の各値及び範囲の端点は、本明細書では、全て別個の実施形態として開示される。用語「備える」、「備えている」、「含む」、及び「有する」は包括的であり、したがって、述べられた項目の存在を記述するが、他の項目の存在を排除するものではない。本明細書において使用される場合、用語「又は」は、列挙された項目のうちの1つ又は複数の任意及びすべての組み合わせを含む。第1、第2、第3等の用語を用いて様々な項目を互いに区別する場合、これらの指定は単に便宜上のものであり、項目を限定するものではない。
【0016】
本明細書で使用される多くの例では、用語「おおよそ」は、1つ又は複数の値、値の範囲、関係(例えば、位置、向き等)、又はパラメータ(例えば、速度、加速度、質量、温度、スピン速度、スピン方向等)を1つ又は複数の他の値、値の範囲、又はパラメータそれぞれと比較するとき、及び/又は、(時間に関する)条件、例えば、時間に関して一定のままである条件を説明するときに使用されてよい。これらの例では、用語「おおよそ」の使用は、値、値の範囲、関係、パラメータ、又は条件が、該当する場合、関連する値、値の範囲、関係、パラメータ、又は条件の±0.5%、±1.0%、±2.0%、±3.0%、±5.0%、及び/又は±10%以内であることを意味する。
【0017】
本開示の任意の実施形態が詳細に説明される前に、本開示は、その適用において、以下の説明に記載されるか、又は以下の図面に例示される構成の詳細及び構成要素の配置に限定されないことが理解されるべきである。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行することが可能である。
【0018】
本明細書に提示されるのは、一連のトラックを備えるスケートボード又はロングボード(スケートボード111、511)である。本明細書に記載される移動ウィールプラットフォームは、トラック(トラック100、200、300、400、500)の形態でスケートボード又はロングボードに適用され使用するように構成されてよい。図1~20は、スケートボードが凹凸表面、亀裂、又は目地上を移動しているときに、装置が滑走し、フーバー(hoover)し、及び/又は、スケートボードトラックと地面との間の不利な相互作用を低減することを可能にする複数のトラックの実施形態を示す。様々なトラック(100、200、300、400又は500)は、細長いボディを有するハンガーと、細長いボディから突出するピボットサドルと、細長いボディを通って又は部分的に通って延在する1つ又は複数のアクスルと、細長いボディに回転可能に結合(又は接続)された1つ又は複数のアームと、1つ又は複数のアームの回転を制御する1つ又は複数の回転抑制構造と、を備える。さらに、滑走面に沿って存在する空隙に異なる方法で接近するために共に協働する様々なウィール配置及び回転抑制構造が提示される。ウィール、アーム、及び回転抑制構造の様々な位置、配置、及び構成は、ウィールがスケートボード又はロングボードの底面に対して相互作用し、過度に延在し、及び/又は係合することを防止する。
【0019】
I.スケートボードトラックの構成要素
1.ハンガー
例示的なスケートボードトラックの実施形態の多くにおいて、トラックはハンガーを備える。ハンガーは、概して、細長いボディと、細長いボディから突出するピボットサドルと、細長いボディを通って長手方向に延在するボイド(又はボア)と、ハンガーに回動可能に(及び/又は取り外し可能に)係合される1つ又は複数のアームと、1つ又は複数のアームの過度な回転を制限するように構成される1つ又は複数の回転抑制構造と、を備える。多くの実施形態では、ハンガーは、ベースプレートに結合されるように構成される。
【0020】
ベースプレートは、代わりに、スケートボード又はロングボードの底面に固定されてよい。ハンガーとベースプレートとが互いに組み合わされると、ハンガーが、直接又は間接的に、後述する多くの構成要素を互いに接続し、連結し、又は固定するベース又は基礎部品となることを可能にするリンケージが形成される。
【0021】
2.細長いボディ
概して、多くの実施形態では、ハンガーの一部は、細長いボディを備える。ハンガーの細長いボディは、円筒形(細長い円筒形ボディ)及び/又は管状(細長い管状ボディ)であってよい。図2は、円筒形部分を有する細長いボディの一部を示す。この実施態様では、細長い円筒形ボディは、細長い円筒形ボディの第1の端部から第2の端部の方向に(すなわち、細長いボディの長手方向に沿って)延在する一定の半径を有してよい。一定の半径は、0.1インチから1インチの間の範囲であってよい。多くの実施形態では、一定の半径は、0.1インチ、0.2インチ、0.3インチ、0.4インチ、0.5インチ、0.6インチ、0.7インチ、0.8インチ、0.9インチ、又は1.0インチであってよい。他の実施形態では、半径は、約0.1インチ~0.2インチ、0.2インチ~0.3インチ、0.3インチ~0.4インチ、0.4インチ~0.5インチ、0.5インチ~0.6インチ、0.6インチ~0.7インチ、0.7インチ~0.8インチ、0.8インチ~0.9インチ、又は0.9インチ~1.0インチの間であってよい。細長い円筒形ボディの半径は、スケートボードトラックの質量特性を変更するために変化させてよい。
【0022】
前述のように、細長いボディは、管状(細長い管状ボディ)であってよい。多くの実施形態では、細長い管状ボディは、ハンガーの全幅にわたって内径及び外径を備える(図8参照)。図8は、内径D1及び外径D2によって画定される細長い管状部材を示す。細長い管状ボディの内径は、0.01インチ~0.55インチの間の範囲であってよい。
【0023】
具体的な実施態様において、細長い管状ボディの内径D1は、0.01インチ、0.03インチ、0.05インチ、0.07インチ、0.09インチ、0.11インチ、0.13インチ、0.15インチ、0.17インチ、0.19インチ、0.21インチ、0.23インチ、0.25インチ、0.27インチ、0.29インチ、0.31インチ、0.33インチ、0.35インチ、0.37インチ、0.39インチ、0.41インチ、0.43インチ、0.45インチ、0.47インチ、0.49インチ、0.51インチ、0.53インチ、又は0.55インチであってよい。外径D2は、0.1インチから1.0インチの間の範囲であってよい。具体的には、細長い管状ボディの外径は、0.1インチ、0.2インチ、0.3インチ、0.4インチ、0.5インチ、0.6インチ、0.7インチ、0.8インチ、0.9インチ、又は1.0インチ、又は、これらの組み合わせであってよい。他の実施形態では、外径D2は、0.1インチ~0.2インチ、0.2インチ~0.3インチ、0.3インチ~0.4インチ、0.4インチ~0.5インチ、0.5インチ~0.6インチ、0.6インチ~0.7インチ、0.7インチ~0.8インチ、0.8インチ~0.9インチ、又は0.9インチ~1.0インチの間の範囲であってよい。
【0024】
細長いボディの材料は、従来のスケートボードトラックを構成するために使用される任意の材料から構成されてよい。ハンガーの細長いボディは、8620合金鋼、S25C鋼、炭素鋼、マルエージング鋼、17-4ステンレス鋼、1380ステンレス鋼、303ステンレス鋼、ステンレス鋼合金、ブラシ仕上げ鋼、タングステン、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム3003、アルミニウム5052、アルミニウム6061、アルミニウム7075、アルミニウムA356、ADC-12、又は細長いボディを作製するのに適した任意の他の金属又はプラスチック、のうちの任意の1つ又は組み合わせから作製されてよい。細長いボディの材料は、ハンガーの意図される使用及び/又は重量に基づいて変えてよい。
【0025】
ハンガーの細長いボディは、スケートボードデッキ又は特定の装置の幅を収容する(又は補完する)ために幅を変えてよい。多くの実施形態では、細長いボディの幅は、約5インチ~約9インチの間の範囲であってよい。他の実施態様では、細長いボディの幅は、約5インチ~6インチ、6インチ~7インチ、7インチ~8インチ、又は8インチ~9インチであってよい。さらなる実施形態では、細長いボディの幅は、約5インチ、6インチ、7インチ、8インチ、9インチ、又はスケートボードの幅とハンガーの幅との間の適切な関係を可能にする他の適切な幅であってよい。
【0026】
多くの実施形態では、幅方向において、細長いボディの一部がボイドを形成する。ボイドを形成する細長いボディの例示的な実施形態が、図2及び図5に示されている。図2及び図5は、細長いボディの対応する各端部(第1の端部及び第2の端部)に形成されたボイドを示す。各ボイドは、ハンガーの全幅の約1%~約50%の間で幅方向に延在する。言い換えれば、細長いボディの一部は、図1~4、9、及び10によってさらに示されるように、ボイドを取り囲む。
【0027】
細長いボディの各ボイドは、約1%~50%の間で細長いボディの幅方向に沿って延在してよい。具体的には、多くの実施形態では、ボイドは、細長いボディの幅の約1%~5%、5%~10%、10%~15%、15%~20%、20%~25%、25%~30%、30%~35%、35%~40%、40%~45%、又は45%~50%の間で延在してよい。別の実施形態では、図8図19に示すように、ハンガーは、細長いボディを完全に貫通して延在するボアを形成してよい。ボイド又はボアにより、1つ又は複数のアクスルを細長いボディにしっかりと取り付けることができる。
【0028】
3.アクスル
トラックは、少なくとも1つのアクスルをさらに備える。1つ又は複数のアクスルは、(細長いボディがボアを形成する場合に)ハンガーの細長いボディを完全に貫通するか、又は、(細長いボディがボイドを形成する場合に)細長いボディを部分的に貫通するかのいずれかで延在してよい。多くの実施形態では、ボアが細長いボディを完全に貫通して延在する場合、1つのアクスルのみが必要とされる。ハンガーの一部が中実である場合、細長いボディの両遠位端にボイドが存在し、2つの異なるアクスルが、細長いボディの端部を通り当該端部から出て延在する。細長いボディの中実部分がボイドの間に存在するので、ボイドは、細長いボディの各端部から細長いボディの幅の任意の割合(約50%未満)まで延在してよい。
【0029】
4.ウィール
トラックは、少なくとも2つのウィールをさらに備える。多くの実施形態では、1つ又は複数のアクスルは、1つ又は複数のウィールを受け入れるように構成される。1つ又は複数のウィールの各々は、直径(ウィール直径)、デュロメータ(ウィールデュロメータ)、及び材料(ウィール材料)によって特徴付けられてもよい。多くの実施形態では、トラックは、2つ以上のウィール、3つ以上のウィール、4つ以上のウィール、5つ以上のウィール、又は6つ以上のウィールを有してよい。さらに例えば、多くの実施形態では、スケートボードトラックは、2つのウィール、3つのウィール、4つのウィール、5つのウィール、6つのウィール、又は7つのウィールを有してよい。
【0030】
多くの実施形態では、1つ又は複数のウィールの直径は、40mm~76mmの間の範囲である。他の実施形態では、ウィール直径は、40mm~42mm、42mm~44mm、44mm~46mm、46mm~48mm、48mm~50mm、50mm~52mm、52mm~54mm、54mm~56mm、56mm~58mm、58mm~60mm、60mm~62mm、62mm~64mm、64mm~66mm、66mm~68mm、68mm~70mm、70mm~72mm、72mm~74mm、又は74mm~76mmの範囲であってよい。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のウィールのウィール直径は、40mm、41mm、42mm、43mm、44mm、45mm、46mm、47mm、48mm、49mm、50mm、51mm、52mm、53mm、54mm、55mm、56mm、57mm、58mm、59mm、60mm、61mm、62mm、63mm、64mm、65mm、66mm、67mm、68mm、69mm、70mm、71mm、72mm、73mm、74mm、75mm、又は76mmであってよい。
【0031】
1つ又は複数のウィールは、別のウィール、2つ以上のウィール、3つ以上のウィール、4つ以上のウィール、又は5つ以上のウィールに対して同等及び/又は同様の直径を有してもよい。代替的な実施形態では、1つ又は複数のウィールは、別のウィール、2つ以上のウィール、3つ以上のウィール、4つ以上のウィール、又は5つ以上のウィールに対して異なるウィール直径を有してもよい。
【0032】
多くの実施形態では、ウィールデュロメータは、ウィールの意図された使用及び地面に対する所望のグリップ能力に基づいて変化してよい。例えば、ユーザ(又は個人)が、粗い表面、歩道収縮目地、亀裂、小石、岩などの上を走行するのに十分なグリップを提供するウィールを必要とする場合、複数のウィールのデュロメータは、約78a~98aの間の範囲であってよい。他の実施形態では、ウィールデュロメータ値は、約78a~80a、80a~82a、82a~84a、84a~86a、86a~88a、88a~90a、90a~92a、92a~94a、94a~96a、又は96a~98aの間であってよい。いくつかの実施形態では、ウィールデュロメータ値は、78a、79a、80a、81a、82a、83a、84a、85a、86a、87a、88a、89a、90a、91a、92a、93a、94a、95a、96a、97a、又は98aであってよい。所望のウィールデュロメータを達成するために、複数のウィールは、様々なプラスチック又はプラスチックポリウレタン材料から形成されてよい。
【0033】
5.ウィールベアリング
複数のウィールの各々は、ウィールベアリングセットをさらに含む。例示的な実施形態の多くにおいて、複数のウィールの各々の中心は、ウィールベアリングセットを収容するための切り欠き部分を形成する。ウィールベアリングセットは、複数のウィールと、周りをウィールが回転するアクスルとの間の摩擦を低減又は排除する。切り欠き部分は、実質的に丸形又は円形であってよいが、代替的な実施形態では、切り欠き部分は、回転を可能にする任意の幾何学的形状であってよい。多くの例示的な実施形態では、ウィールベアリングセットは、スチールベアリングセット又はセラミックベアリングセットの形態であってよい。
【0034】
6.ピボットサドル
多くの実施形態では、ハンガーは、細長いボディから延在するピボットサドルをさらに備える。ピボットサドルは、ユーザがトラックの方向を変更することを可能にする。例えば、ピボットサドルは、トラックを左又は右方向に旋回させる能力を提供する。ピボットサドルは、ピボット先端とピボットボディとを備える。概して、そしてより好ましくは、ピボットサドルは、細長いボディに一体的に接続されてよく、したがって、1つの構成要素として形成されてよい。他の実施形態では、ピボットサドル及び細長いボディは、同様の又は異なる材料から形成されてよい。細長いボディとピボットサドルの組み合わせは、概して、三角形状の輪郭を描く。ピボットサドルは、ベースプレートに接続して係合する。
【0035】
多くの実施形態では、ピボットサドルは、細長いボディに沿って第1及び第2の端部に対して中央に配置される。代替的な実施形態では、ピボットサドルは、細長いボディに沿って非対称に位置してもよい。多くの実施形態では、ピボットサドルは、(ハンガーの細長いボディの第1の端部又は第2の端部のいずれかから測定される)細長いボディの全幅の約20%~約80%の間に位置してもよい。例えば、ピボットサドルは、細長いボディの第1の端部及び/又は第2の端部から約20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、又は55%離れて位置してもよい。
【0036】
多くの実施形態では、以下の例示的な実施形態のいくつかに示すように、ピボットボディだけが、実質的に三角形状の形態をとってよい。代替的な実施形態では、ピボットボディは、実質的に正方形、長方形、曲線形、半円形、放物線形、又はそれらの組み合わせであってよい。
【0037】
多くの実施形態では、ピボットボディは、貫通開口部(ピボットボディ開口部)を形成する。概して、貫通開口部の幾何学的形状は、円形又は円筒形である。しかしながら、他の実施形態では、貫通開口部の幾何学的形状は、長円形、楕円形、丸形、又は皿穴形状であってもよい。
【0038】
ピボットボディの材料は、従来のスケートボードトラックを構成するために使用される任意の材料から構成されてよい。ピボットサドルのピボットボディは、8620合金鋼、S25C鋼、炭素鋼、マルエージング鋼、17-4ステンレス鋼、1380ステンレス鋼、303ステンレス鋼、ステンレス鋼合金、ブラシ仕上げ鋼、タングステン、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム3003、アルミニウム5052、アルミニウム6061、アルミニウム7075、ADC-12、アルミニウムA356、又はピボットボディを作製するのに適した任意の他の金属、のうちの任意の1つ又は組合せから作製されてよい。多くの実施形態では、ピボットボディは、アルミニウム6061又は鋳造の等価物から作製される。ピボットボディの材料は、ピボットサドルの意図される使用及び/又は所望の重量に基づいて変えてよい。
【0039】
ピボットサドルのピボット先端は、ベースプレートのピボットカップと係合する。ピボット先端とピボットボディとを一緒に組み合わせることにより、トラックが左及び/又は右方向の両方に走行することを可能にするピボットサドルが形成される。ピボット先端は、ピボットボディに一体的に形成されてよく、それによって単一の連続構造を形成することができる。
【0040】
多くの実施形態では、ピボット先端は、ピボットボディに隣接する表面において最も広く、ピボット先端が当該隣接表面からさらに離間するにつれて、ピボット先端は徐々に先細りになる(すなわち、隣接表面からの距離の増加に応じて幅が減少する)。隣接表面から最も遠位の点において、ピボット先端は、実質的に尖っており、及び/又は、先端がつけられている。ピボットサドル及びピボットカップの配置及び相互作用は、以下でより詳細に説明される。
【0041】
ピボット先端の材料は、従来のスケートボードトラックを構成するために使用される任意の材料から構成されてよい。ピボットサドルのピボット先端は、8620合金鋼、S25C鋼、炭素鋼、マルエージング鋼、17-4ステンレス鋼、1380ステンレス鋼、303ステンレス鋼、ステンレス鋼合金、ブラシ仕上げ鋼、タングステン、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム3003、アルミニウム5052、アルミニウム6061、アルミニウム7075、ADC-12、アルミニウムA356、又はピボット先端を作製するのに適した任意の金属、のうちの任意の1つ又は組合せから作製されてよい。多くの実施形態では、ピボット先端は、アルミニウム6061又は鋳造の等価物から作製されてよい。ピボット先端の材料は、ピボットサドルの意図される使用及び/又は所望の重量に基づいて変えてよい。
【0042】
7.ベースプレート
ベースプレートは、前述したように、ハンガーの一部、より具体的にはピボットサドルの一部を受け入れるように構成されている。多くの実施形態では、ピボットサドルのピボット先端は、ハンガーの細長いボディから突出して、ベースプレートの一部と係合する。これにより、ハンガーとベースプレートとが固定される。ベースプレートは、細長いボディ、複数のウィール、及びピボットサドルを所与の装置に結合、接続、取り付け、及び/又は連結して「移動可能装置」を作り出す、移動ウィールプラットフォーム(又はトラック)の構成要素として定義されてよい。
【0043】
ベースプレートは、複数のボルト受け入れポート、少なくとも1つのキングピン受け入れポート、及び少なくとも1つのピボットカップ受け入れポートを形成する。これらの受け入れポートは、複数のボルト、キングピン、及びピボットサドルのピボット先端のための受け入れ幾何学的形状をそれぞれ提供する。これにより、移動ウィールプラットフォーム又はトラックを所与の装置に固定することができる。
【0044】
多くの実施形態では、(ベースプレートの)複数のボルト受け入れポートは、ベースプレートの外周又は外周縁に近接している。さらに、多くの実施形態では、複数のボルト受け入れポートは、ねじ切りされている(ねじ付きボルト受け入れポート)。ねじ付きボルト受け入れポートの幾何学的特性は、ねじ付きボルト受け入れポート内に受け入れられるように構成された対応する締結具の幾何学的特性(すなわち、ねじ種、ねじ山数、ピッチ等)に基づいて変化させてよい。
【0045】
例えば、非限定的な例として、ベースプレートは、2つのボルト受け入れポート、3つのボルト受け入れポート、4つのボルト受け入れポート、5つのボルト受け入れポート、6つのボルト受け入れポート、又は7つのボルト受け入れポートを有してよい。以下で見られさらに説明されるように、ベースプレートは、少なくとも4つのボルト受け入れポートを備えてよい。これは、ベースプレートを所与の装置に固定する(すなわち、スケートボードトラックをスケートボードデッキに固定する)のに十分な構造的剛性を提供する。
【0046】
(ベースプレートの)キングピン受け入れ開口部は、ベースプレートの周囲壁に対して、ベースプレートの中央に位置されてよい。多くの実施形態では、キングピン受け入れ開口部は、ねじ切りされていても、されていなくてもよい。キングピン受け入れ開口部の幾何学的特性は、キングピンの種類及び幾何学的形状(すなわち、ねじ種、ねじ山数、ピッチ等)に基づいて変化させてよい。以下の実施形態で見られ、さらに説明されるように、キングピン受け入れ開口部は、ベースプレートのピボットカップの前方に位置してよい。多くの実施形態では、キングピンは、細長い中空ボディとピボットサドルとを一緒に(ピボットボディの開口部において)ベースプレートに接続する中空ネジであってよい。この配置により、細長い中空ボディ及びピボットサドルがベースプレートに結合される。
【0047】
ベースプレートの材料は、従来のスケートボードトラックを構成するために使用される任意の材料から構成されてよい。ベースプレートは、8620合金鋼、S25C鋼、炭素鋼、マルエージング鋼、17-4ステンレス鋼、1380ステンレス鋼、303ステンレス鋼、ステンレス鋼合金、ブラシ仕上げ鋼、タングステン、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム3003、アルミニウム5052、アルミニウム6061、アルミニウム7075、ADC-12、アルミニウムA356、又はベースプレートを作製するのに適した任意の金属、のうちの任意の1つ又は組合せから作製されてよい。多くの実施形態では、ベースプレートは、アルミニウム6061から作製される。ベースプレートの材料は、ベースプレートの意図される使用及び/又は所望の重量に基づいて変えてよい。
【0048】
8.ピボットカップブッシュ
(ベースプレートの)ピボットカップ受け入れポートは、(ベースプレートの)周囲壁に対してベースプレートの中央に位置されてよい。多くの実施形態では、ピボットカップ受け入れポートは、ピボットカップブッシュを受け入れるように構成されてよい。ピボットカップブッシュは、概して、ピボットカップ受け入れポートとは異なる材料で構成される。例えば、多くの実施形態では、ピボットカップブッシュは、プラスチック、ポリウレタン、又はデルリン(登録商標)材料から構成されてよい。以下の実施形態に見られるように、ピボットカップ受け入れポートは、ベースプレートのキングピン受け入れ開口部の後方に位置されてよい。
【0049】
ピボットサドルのピボット先端は、ピボットカップブッシュ内に受け入れられるように構成されてよく、同様に、ピボットカップブッシュは、ピボットカップ受け入れポート内に受け入れられるように構成される。ピボット先端、ピボットカップブッシュ、及びピボットカップ受け入れポートの組み合わせにより、金属間摩擦をより少なくすることができ、また、スケートボードトラックを異なる方向により効果的に旋回、回転、及び/又は変更する能力が可能になる。
【0050】
9.アーム
ハンガーは、ハンガーの細長いボディに回転可能に結合される1つ又は複数のアームをさらに備える。図示される実施形態の多くでは、1つ又は複数のアームは、ピボットサドルの両側にあってもよく、あるいは、1つ又は複数のアームと組み合わせたピボットサドルによりバックストップを形成してもよい。それにより、1つ又は複数のアームが過度に引っ張られること又は過度に回転することを防止するための機械的係止が確立される。
【0051】
1つ又は複数のアームは、第1のセグメント及び第2のセグメントを含む。第1のセグメントは、先導セグメントと見なしてよく、第2のセグメント(「後部セグメント」)の前方にある。第2のセグメントは、後続セグメントと見なしてもよく、第1のセグメントの後方にある。多くの実施形態では、図1図4に示すように、第1のセグメントは、第2のセグメントと同様の長さ又は同等の長さであってよい。他の実施形態では、第1のセグメントは、第2のセグメントよりも長さが15%~35%長くてもよい。さらなる実施形態では、第1のセグメントは、第2のセグメントよりも長さが15%~17%、17%~19%、19%~21%、21%~23%、23%~25%、25%~27%、27%~29%、29%~31%、31%~33%、及び33%~35%長くてもよい。多くの実施形態では、第1のセグメントは、第2のセグメントよりも長さが15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、又は35%長くてもよい。
【0052】
1つ又は複数のアームの第1のセグメント及び第2のセグメントは、互いに実質的に同一平面上にあるように共に形成してよい。他の実施形態では、第1のセグメント及び第2のセグメントは、互いに対して160度と180度との間の角度にあってよい。例えば、いくつかの実施形態では、第1のセグメントと第2のセグメントとの間の角度は、約160度~165度、165度~170度、170度~175度、又は175度~180度の間であってよい。代替的な実施形態では、第1のセグメントと第2のセグメントとの間の角度は、160度、161度、162度、163度、164度、165度、166度、167度、168度、169度、170度、171度、172度、173度、174度、175度、176度、177度、178度、179度、又は180度であってよい。
【0053】
1つ又は複数のアームは、第1のセグメントと同様であってよい前部領域と、第2のセグメントと同様であってよい後部領域と、第1のセグメントと第2のセグメントとの間にある中央領域と、をさらに備えてよい。前部領域は、(「前部開口部」としても知られる)第1の開口部を形成する。中央領域は、(「中央開口部」としても知られる)第2の開口部を形成する。後部領域は、(「後部開口部」としても知られる)第3の開口部を形成する。当該開口部は貫通開口部、ボア開口部、円筒開口部、及び/又は、円形開口部の形態であってよい。第1の開口部(前部開口部)、第2の開口部(中央開口部)、及び第3の開口部(後部開口部)の直径は、互いに同等であっても、異なっていてもよい。
【0054】
前部開口部、中央開口部、及び後部開口部の直径は、0.25インチから1.01インチの間の範囲であってよい。多くの実施形態では、前部開口部、中央開口部、及び後部開口部は、0.25インチ~0.27インチ、0.27インチ~0.29インチ、0.29インチ~0.31インチ、0.31インチ~0.33インチ、0.33インチ~0.35インチ、0.35インチ~0.37インチ、0.37インチ~0.39インチ、0.39インチ~0.41インチ、0.41インチ~0.43インチ、0.43インチ~0.45インチ、0.45インチ~0.47インチ、0.47インチ~0.49インチ、0.49インチ~0.51インチ、0.51インチ~0.53インチ、0.53インチ~0.55インチ、0.55インチ~0.57インチ、0.57インチ~0.59インチ、0.59インチ~0.61インチ、0.61インチ~0.63インチ、0.63インチ~0.65インチ、0.65インチ~0.67インチ、0.67インチ~0.69インチ、0.69インチ~0.71インチ、0.71インチ~0.73インチ、0.73インチ~0.75インチ、0.75インチ~0.77インチ、0.77インチ~0.79インチ、0.79インチ~0.81インチ、0.81インチ~0.83インチ、0.83インチ~0.85インチ、0.85インチ~0.87インチ、0.87インチ~0.89インチ、0.89インチ~0.91インチ、0.91インチ~0.93インチ、0.93インチ~0.95インチ、0.95インチ~0.97インチ、0.97インチ~0.99インチ、又は0.99インチ~1.01インチの間の範囲であってよい。具体的な実施形態では、前部開口部、中央開口部、及び後部開口部は、約0.25インチ、約0.30インチ、約0.35インチ、約0.40インチ、約0.45インチ、又は約0.50インチであってよい。
【0055】
1つ又は複数のアームの前部開口部は、フロントアクスル及び対応するフロントウィールを受け入れるように構成されてよい。1つ又は複数のアームの後部開口部は、リアアクスル及び対応するリアウィールを受け入れるように構成されてよい。1つ又は複数のアームの中央開口部は、ハンガーの細長いボディに同心状に取り付け、連結、及び/又は、結合するように構成されてよい。1つ又は複数のアームの中央開口部とハンガーの細長いボディとの間のこの同心状の連結によってレバーアームが形成され、これはピボットアームとも称されてよい。それにより、1つ又は複数のアームが、細長いボディに対して回転及び/又は回動することを可能にする。
【0056】
上述のように、レベルアーム(又は「ピボットアーム」)は、細長いボディの周りを回転する。この種の回転及び/又は回動は、フロントウィール及び/又はリアウィールが、地面上に存在し得る、歩道収縮目地、小石、小さな岩、凹凸表面、又は他のデブリなどの異物デブリ上に登る又は滑走することを可能にする。レベルアームの有益性及び利点のいくつかは、有益性のセクションでさらに議論される。
【0057】
10.回転抑制構造
トラックは、1つ又は複数の回転抑制構造をさらに備えてよい。回転抑制構造は、レベルアーム(又はピボットアーム)が所定の角度を超えて過度に回転するのを防止する。回転抑制構造は、様々な形態であってもよい。例えば、一実施形態では、回転抑制構造は、トラック構成要素(すなわち、ピボットボディ)から一体的に突出又は延在してもよい。別の実施形態では、トラック構成要素は、ノッチ、ギャップ、スロット、又はスリットの形態をとり得る回転抑制構造を形成してもよい。回転抑制構造は、スケートボード又はロングボードが係合する間、フロントウィール又はリアウィールのいずれかがスケートボードデッキの底面に接触する点まで、レベルアーム又はピボットアームが過度に回転してしまうことを有益に防止する。
【0058】
例示的な一実施形態では、レベルアーム又はピボットアームのフロントウィール及びリアウィールが地面上にあるとき、回転抑制構造は、ピボットアームの前端及び後端が50度を超えて上方に回転することを防止する。他の実施形態では、回転抑制構造は、ピボットアームの前端及び後端が、45度、40度、35度、30度、25度、20度、15度、10度、又は5度を超えて上方に回転することを防止してもよい。代替的な実施形態では、レベルアーム(又はピボットアーム)の前端及び後端の所定の可動範囲は、約0度~45度、0度~40度、0度~35度、0度~30度、0度~25度、0度~20度、0度~15度、0度~10度、又は0度~5度であってよい。
【0059】
ゼロ度基準角度は、レベルアーム又はピボットアームのフロントウィール及びリアウィールの両方が実質的に平坦な地面上にある位置として定義される。ピボットアームが上方に回転すると(すなわち、スケートボードデッキの底面に対するフロントウィール又はリアウィールの間の垂直距離は、スケートボードデッキの底面に対する静止位置(実質的に平坦な地面上にある)におけるフロントウィール及びリアウィールの間の垂直距離よりも短い。回動抑制構造の効果は、ピボットアーム又はレベルアームが所定の回転閾角度に達したときに生じる。
【0060】
11.摩擦低減要素
多くの例示的な実施形態では、トラックは、好ましくは、摩擦低減要素を備える。概して、摩擦低減要素は、ハンガーの細長いボディと1つ又は複数のアームとの間の構成要素であり、(1つ又は複数のアームの中央開口部と細長いボディとの間の媒体として定義されてもよい)。摩擦低減要素は、ハンガーの細長いボディと1つ又は複数のアームとの間の摩擦力の大きさを低減する。具体的には、多くの実施形態では、摩擦低減要素は、材料の摩耗を防止する。代替的な実施形態では、摩擦低減要素は、フランジの形態であってよい。他の実施形態では、摩擦低減要素は、1つ又は複数のアームの中央開口部の形状を補完するために、円筒形、丸形、円形、又は管状であってよい。
【0061】
摩擦低減要素は、ナイロン、PVC、ポリエチレン、ポリプロピレン、又は2つの材料間の摩擦を低減するのに適した任意のプラスチック、のうちの任意の1つ、又はこれらの組み合わせから作製されてよい。いくつかの実施形態では、摩擦低減要素は、ナイロン材料から構成される。
【0062】
I.有益性
本明細書に記載される移動ウィールプラットフォームは、自走式装具又は自走式装置の有益に改善する。特に、完全に組み立てられたとき(トラックアセンブリ)に回転抑制構造及びピボット/レバーアームを備える移動ウィールプラットフォーム(スケートボードトラック又はトラック)を形成することによって、トラックアセンブリは、排他的なリストではないが、(自走式装置が移動しているときに)ウィールと地面との間に干渉を生成する歩道収縮目地、小石、岩、亀裂、又は同様の物体などの異物上を効果的に走行する。
【0063】
多くの実施形態では、移動ウィールプラットフォーム(又はスケートボードトラック)は、4つ以上のウィールを備える。これらのウィールは、ダイヤモンド形状に配置されてよい。第1及び第2のウィール(4つのウィールのうちの2つ)は、細長いボディの各端部に取り付けられてよい。第3及び第4のウィール(4つのウィールのうちの他の2つのウィール)は、1つ又は複数のピボット/レベルアームの前部セグメント及び後部セグメントに取り付けられてよい。この種のウィール構成は、トラックに印加される力を均等に分配して、歩道収縮目地及び/又は他のタイプの表面亀裂の上をより効果的に滑走する及び/又は登る、バランスのとれたトラックを作り出す。これは、移動ウィールプラットフォームの複数のウィールが歩道収縮目地又は亀裂に入ること(又は、これらに入り込む程度)を有益に防止する(又は低減する)。これにより、歩道収縮目地や表面亀裂にウィールが係合したり引っかかったりすることが防止される。したがって、個人がバランス及び/又は推進力を潜在的に失う可能性を排除又は大幅に低減する。
【0064】
本明細書に記載される移動ウィールプラットフォームの別の有益な様態は、ハンガーの細長いボディに同心状に、回動可能に、及び/又は回転可能に係合された1つ又は複数のアームを有することである。ハンガーの細長いボディ周りに回転可能又は回動可能な1つ又は複数のアームを有することによって、前部セグメント又は後続セグメントが、如何なるときでも、地面から離れるように上方に回転することが可能になる。例えば、ハンガーの細長いボディに同心状かつ回動的に接続された1つ又は複数のアームは、スケートボードの重心(すなわち、傾斜、回転などによって、スケートボードデッキ上で再度位置決めされるライダーの体重)のシフトに基づいて回転してもよい。
【0065】
本明細書に記載される移動ウィールプラットフォームの別の有益な様態は、1つ又は複数の回転抑制構造を有することである。回転抑制構造を移動ウィールプラットフォーム又はトラックに一体化することにより、1つ又は複数のピボットアームが所定の回転の程度を超えて過度に回転することが機械的に防止される。これは、第1のセグメント及び/又は後続セグメント上に配置された複数のウィールがスケートボードデッキの底部に意図せず接触することを有益に防止する。
【0066】
本明細書に記載される移動ウィールプラットフォームの別の有益な様態は、少なくとも1つの摩擦低減要素を有することである。摩擦低減要素は、1つ又は複数のアームの中央開口部とハンガーの細長いボディとの間に配置されてよい。摩擦低減要素は、ハンガーの円筒形ボディと1つ又は複数のアームとの間の摩擦力を有益に低減する。加えて、摩擦低減要素は、1つ又は複数のアームとハンガーの細長いボディとの間の材料の摩耗を防止することができる。
【0067】
II.実施形態
スケートボードトラック及びロングボードトラックを含む、本発明による移動ウィールプラットフォームの少なくともいくつかの例示的な実施形態が、本明細書に記載される。そのような装置は、前述の構成要素、特徴、及び利点のすべて又はいくつかを含んでよい。
【0068】
スケートボードトラックI
図1~7は、移動ウィールプラットフォーム(又はトラック)の実施形態を示す。本明細書に記載されるトラックは細長いボディを備え、細長いボディは、そこから突出する(又は延在する)ピボットサドルを有する。ピボットサドル105は、細長いボディ102の第1の端部130及び/又は第2の端部131に向かって外側に突出する(又は延在する)1つ又は複数の回転抑制構造127を有するように構成される。1つ又は複数の回転抑制構造127は、ピボットサドルの両側で隣接してもよく、細長いボディ102から離間してもよい。1つ又は複数の回転抑制構造127の間に形成された間隔は、1つ又は複数のアーム117の(回転抑制構造に対する)相補的な中央領域幾何学形状を受け入れるように適合されてよい。
【0069】
具体的には、図1は、スケートボードトラック100の形態の移動ウィールプラットフォームを示す。図2は、図1のスケートボードトラックの部分分解図である。図3は、図1のスケートボードトラックの拡大図である。図4は、図1のスケートボードトラックの部分組立図である。図5及び図6は、それぞれ、個別のトラック構成要素であるハンガー及びアームを示す。図7は、図3の別の斜視図を示す。
【0070】
図1は、ライダー(不図示)が乗るスケートボードトラックの一例を示す。ライダーは、ウェイト(すなわち、限定されるものではないが、必要に応じて、ヘルメット、リストガード、肘当て、及び膝当て、ならびにバックパック等のライダーが運ぶ又は支持する他の任意のもの)を有する。
【0071】
図1を引き続き参照すると、トラック100は、スケートボードデッキ111の底面112に取り付けられている。スケートボードデッキ111は、ライダー(不図示)を支持する上面113を含む。この実施形態では、スケートボードは、フロントトラック100及びリアトラック200を含む。フロントトラックとリアトラックは、構成要素と設計とが共通する。フロントトラック100は、スケートボードデッキの前方部分114においてスケートボードデッキ111の底面112に取り付けられてよい。リアトラック200は、スケートボードデッキ111の後方部分においてスケートボードデッキ111の底面112に取り付けられてよい。
【0072】
図1及び図4は、さらに、フロントトラック100及びリアトラック200を形成するための、上述の構成要素が組み立てられた配置を図示している。この例示的な実施形態では、フロントトラック100及びリアトラック200の構成要素は、細長いボディ102及び(ピボットボディ106及びピボット先端107を備える)ピボットサドル105を有するハンガー101と、少なくとも4つのアクスル103と、ベースプレート108と、少なくとも2つのアーム117と、少なくとも2つの回転抑制構造127と、少なくとも2つの摩擦低減要素126とを含む。
【0073】
I.細長いボディ
図4及び図5にも示されている)細長いボディ102は、おおよそ、図1に示されたスケートボードデッキ111の幅となるような大きさであってよい。前述のように、細長いボディ102の幅は、約4インチ~約10インチの範囲であってよい。特に、細長いボディ102の幅は、約4インチ、約5インチ、約6インチ、約7インチ、約8インチ、約9インチ、又は約10インチであってよい。代替的な実施形態では、細長いボディ102の幅は、約4インチ~約5インチ、約5インチ~約6インチ、約6インチ~約7インチ、約7インチ~約8インチ、約8インチ~約9インチ、又は約9インチ~約10インチであってよい。この実施形態では、細長いボディ102の幅は、約7インチであってよい。
【0074】
細長いボディ102は、細長いボディ102の第1の端部130及び第2の端部131の両方から延在し、それらを部分的に貫通するボイド129を形成する。上述のように、細長いボディのボイド129は、対応する細長いボディ端の各端部(すなわち、第1の端部130及び第2の端部131)において細長いボディの幅の5%~45%の間で延在する。例えば、ボイドは、細長いボディの幅の5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、又は45%の間で、細長いボディ102の各端部を通って延在してよい。他の実施形態では、ボイドは、細長いボディ102の各端部(第1の端部及び第2の端部)を通って、約1%~5%、5%~10%、10%~15%、15%~20%、20%~25%、25%~30%、30%~35%、35%~40%、又は40%~45%の間で延在してよい。代替的な実施形態では、ボイドは、細長いボディ102の全幅よりも短い距離で細長いボディの各端部を通って延在してよい。この例示的な実施例では、第1の端部130及び第2の端部131によって部分的に形成された各ボイドは、細長いボディ102の幅の約20%延在する。
【0075】
a.アクスル
細長いボディ102によって形成される各ボイド129は、さらに、ねじ切りされてよく、部分的にねじ切りされたアクスル103を受け入れるように構成されてよい。ボイド129とアクスル103は、一緒に配置されて、螺合可能な係合を形成する。この例示的な実施形態では、アクスル103は、金属材料から構成され、より具体的には、鋼又は鋼合金から構成される。アクスル103の長さは、ボイド129の特性(すなわち、寸法など)に基づいて変化するであろう。この特定の実施形態は、少なくとも4つのアクスルを備えるトラックを示す。後述するように、各アクスルは、少なくとも1つのウィール104を受け入れるように構成される。
【0076】
図1図7は、ハンガー101の細長いボディ102に接続された各アクスル103が、少なくとも1つのウィール104を保持するように構成されていることをさらに示す。この配置では、ウィールは、細長いボディ102の第1の端部130及び第2の端部131の近位に配置される。したがって、本明細書全体の用語において、細長いボディ102の第1の端部130の近位にあるウィール104が左側のウィールであると考えてよい。同様に、本明細書全体の用語において、細長いボディ102の第2の端部131の近位にあるウィール104が右側のウィールであると考えてよい。
【0077】
b.ピボットサドル
ハンガー101の細長いボディ102は、ピボットサドル105(図5参照)に一体的に接続されている。ピボットサドル105は、ウィール104がスケートボードデッキ111の向きを回転又は変更することを可能にする。この特定の実施形態では、ピボットサドル105は、細長いボディ102の幅に対して対称的に配置される。上述したように、ピボットサドル105は、(開口部132を形成する)ピボットボディ106及びピボット先端107を備える。ピボットボディ106の開口部132は、約0.5インチの直径を備える。代替的な実施形態では、ピボットボディ開口部132の直径は、約0.2インチから約3インチの範囲であってよい。
【0078】
ピボットボディとピボット先端とが結合して、ピボットボディ長さ133を形成する。ピボットボディ長さ133は、1インチから5インチの範囲であってよい。特に、ピボットボディ長さ133は、1インチ、1.5インチ、2インチ、2.5インチ、3インチ、3.5インチ、4インチ、4.5インチ、又は5インチであってよい。例示的な実施形態では、ピボットボディ長さ133は、約2.5インチであってよい。ピボットボディ長さ133は、ライダーの意図した用途に基づいて変えてよい。例えば、ユーザが、左及び/又は右方向の動きに関して、より応答性の高いトラックを望む場合、より短いピボットボディ長さ133(すなわち、2.5インチ未満)が望ましい場合があり、又はその逆に、より応答性の低いトラックに対しては、より長いピボットボディ長さ133(すなわち、2.5インチ超)が望ましい場合がある。しかしながら、より短いピボットボディ長さは、ウィールバイト(スケートボードの底面にウィールが接触すること)をもたらす可能性があり、これは、回転抑制構造127の必要性を生み出す。
【0079】
c.回転抑制構造
ハンガー101のピボットサドル105は、一体的に接続された回転抑制構造127をさらに備える。回転抑制構造は、ウィール104がスケートボードデッキ111の底面112と係合する点まで1つ又は複数のアーム117が過度に回転してしまうことを防止する。図1図7に示すように、回転抑制構造127は、ピボットサドル105に対して隣接し、同一平面上にあり、及びピボットサドル105の両側にあり、細長いボディ102から離間している。代替的な実施形態では、アーム117がアクスルによって互いに結合されているので、アーム117が過度に回転するのを防止するために、1つの回転抑制構造127のみが必要とされる。したがって、アーム117は、同時に移動し、回転し、停止する。
【0080】
回転抑制構造間隔距離は、細長いボディ102から回転抑制構造127へ垂直に測定されるものと定義されてよい。回転抑制構造間隔距離は、0.125インチ~3インチの範囲であってよい。特に、回転抑制構造間隔距離は、0.125インチ~0.225インチ、0.225インチ~0.325インチ、0.325インチ~0.425インチ、0.425インチ~0.525インチ、0.525インチ~0.625インチ、0.625インチ~0.725インチ、0.725インチ~0.825インチ、0.825インチ~0.925インチ、0.925インチ~1.025インチ、1.025インチ~1.125インチ、1.125インチ~1.225インチ、1.225インチ~1.325インチ、1.325インチ~1.425インチ、1.425インチ~1.525インチ、1.525インチ~1.625インチ、1.625インチ~1.725インチ、1.725インチ~1.825インチ、1.825インチ~1.925インチ、1.925インチ~2.025インチ、2.025インチ~2.125インチ、2.125インチ~2.225インチ、2.225インチ~2.325インチ、2.325インチ~2.425インチ、2.425インチ~2.525インチ、2.525インチ~2.625インチ、2.625インチ~2.725インチ、2.725インチ~2.825インチ、2.825インチ~2.925インチ、又は2.925インチ~3.025インチの間であってよい。
【0081】
この例示的な実施形態の回転抑制構造127の幾何学的形状は、半円形プロファイルを備える中心部分134と、その半円形プロファイルの両側に接続された細長い端部突起135と、を含む。
【0082】
前述したように、回転抑制構造127の中心部分134は、半円形プロファイルを備える。中心部分134の半円形プロファイルは、0.1インチ~約1インチの範囲の直径を有してよい。例えば、いくつかの実施態様では、半円形プロファイルの直径は、0.1インチ、0.2インチ、0.3インチ、0.4インチ、0.5インチ、0.6インチ、0.7インチ、0.8インチ、0.9インチ、又は1インチであってよい。他の実施態様では、半円形プロファイルの直径は、0.1インチ~0.3インチ、0.3インチ~0.5インチ、0.5インチ~0.8インチ、又は0.8インチ~1.1インチであってよい。
【0083】
上述したように、中心部分134の半円形プロファイルは、半円形プロファイルから突出した細長い端部突起135に接続されている。細長い端部突起135は、細長い端部突起が1つ又は複数のアーム117の回転を所定の角度に制限するように構成されている限り、概して、任意の形状、長さ、又は幾何学的形状をとってよい。多くの実施形態では、細長い端部突起135は、非円形又は非楕円形であってよい。例示的な実施形態では、回転抑制構造の長さは、(スケートボードの長手方向に沿って測定して)約2.5インチである。1つ又は複数のアーム117の回転は、アームの一部が回転抑制構造127の一部に接触し、それによって機械的停止が形成されるときに制限される(図7参照)。
【0084】
前述したように、回転抑制構造の長さは、スケートボードデッキ111の長手軸に沿って延在する方向に測定される。多くの実施形態では、回転抑制構造の長さは、約0.5インチ~約4インチの範囲であってよい。例えば、回転抑制構造の長さは、0.5インチ~0.75インチ、0.75インチ~1.00インチ、1.0インチ~1.25インチ、1.25インチ~1.50インチ、1.50インチ~1.75インチ、1.75インチ~2.00インチ、2.00インチ~2.25インチ、2.25インチ~2.50インチ、2.50インチ~2.75インチ、2.75インチ~3.00インチ、3.00インチ~3.25インチ、3.25インチ~3.50インチ、3.50インチ~3.75インチ、又は3.75インチ~4.00インチの間であってよい。
【0085】
回転抑制構造127の幅は、1つ又は複数のアームの幅に基づいて変えてよい。概して、回転抑制構造127の幅は、1つ又は複数のアーム117の幅とおおよそ同じであってもよいし、1つ又は複数のアーム117の幅より小さくてもよい。当該幅を1つ又は複数のアーム117の幅とおおよそ同じか又はそれ未満に制限することにより、回転抑制構造127の十分な表面積が1つ又は複数のアーム117に接触して過度な回転を防止することが保証される。
【0086】
この実施形態では、回転抑制構造127の幅は、約0.375インチである。しかしながら、他の実施形態では、回転抑制構造の幅は、0.125インチ~約0.6インチの間で変化してよい。例えば、回転抑制構造の幅は、0.125インチ~0.145インチ、0.145インチ~0.165インチ、0.165インチ~0.185インチ、0.185インチ~0.205インチ、0.205インチ~0.225インチ、0.225インチ~0.245インチ、0.245インチ~0.265インチ、0.265インチ~0.285インチ、0.285インチ~0.305インチ、0.305インチ~0.325インチ、0.325インチ~0.345インチ、0.345インチ~0.365インチ、0.365インチ~0.385インチ、0.385インチ~0.405インチ、0.405インチ~0.425インチ、0.425インチ~0.445インチ、0.445インチ~0.465インチ、0.465インチ~0.485インチ、0.485インチ~0.505インチ、0.505インチ~0.525インチ、0.525インチ~0.555インチ、0.555インチ~0.575インチ、0.575インチ~0.595インチ、又は0.595インチ~0.615インチの間であってよい。
【0087】
d.アーム
図6に示すように、アーム117の中央領域121は、回転抑制構造127と細長いボディ102との間の空間(又はギャップ)に配置される。上述のように、1つ又は複数のアームは、第1のセグメントと同様であってよい前部領域と、第2のセグメントと同様であってよい後部領域と、第1のセグメントと第2のセグメントとの間にある中央領域と、をさらに備えてよい。いくつかの実施形態では、アーム117の第1のセグメント118及び第2のセグメント119は、長さが等しく、互いに同一平面上にある。他の実施形態では、アーム117の長さは、約4インチ~約9インチの範囲であってよい。アーム117の長さは、約4インチ~約5インチ、約5インチ~約6インチ、約6インチ~約7インチ、約7インチ~約8インチ、又は約8インチ~約9インチの間であってよい。さらなる実施形態では、アーム117の長さは、約4インチ、約5インチ、約6インチ、約7インチ、約8インチ、又は約9インチであってよい。
【0088】
図3は、図1の拡大図を示す。図3は、1つ又は複数のアーム117が、前部領域120、中央領域121、及び後部領域122に分割されてよいことを示す。前述したように、前部領域120は第1のセグメント118と同様であり、後部領域122は第2のセグメント119と同様であり、中央領域121は前部領域120と後部領域122との間にある。
【0089】
図3は、前部開口部123を形成する前部領域120、中央開口部124を形成する中央領域121、及び後部開口部125を形成する後部領域122をさらに示す。例示的な実施形態では、前部開口部123及び後部開口部125は、中央開口部124の直径よりも小さい直径を備える。具体的には、前部開口部123及び後部開口部125の直径は、約0.3インチであり、中央開口部124の直径は、約0.8インチである。
【0090】
図1~4は、各アーム117の前部開口部123及び後部開口部125が、アクスル103を受け入れるように構成されてよいことをさらに示す。各アクスル103は、ウィール104を保持するように構成される。この構成では、少なくとも2つのウィール104が、アーム117(すなわち、第1のアームと第2のアーム)の間に配置される(又はアーム117によって囲まれる)。言い換えれば、少なくとも2つのウィールが、2つのアーム117の間でピン止めされる。従って、本明細書全体の用語において、アーム117の前部開口部123の近位にあるウィール104が先導ウィール及び/又はフロントウィールであると考えてよい。同様に、本明細書全体の用語において、アーム117の後部開口部125に近接するウィール104が後続ウィール及び/又はリアウィールであると考えてよい。
【0091】
e.摩擦低減要素
図1図4に戻って参照すると、トラック100、200の実施形態は、アーム117(すなわち、第1のアーム及び第2のアーム)の中央開口部124内に受け入れられるように構成された摩擦低減要素126をさらに含む。この実施形態の場合、摩擦低減要素は、ナイロン材料から構成され、アーム117とほぼ同じ幅、及び中央開口部124とほぼ同じ直径である。
【0092】
f.ベースプレート
前述のように、ベースプレート108は、細長いボディ102、ウィール104、及びピボットサドル105をスケートボードデッキ111(図1参照)に結合する、トラックの構成要素である。ベースプレートは、複数のボルト受け入れポート109、少なくとも1つのキングピン受け入れポート116、及び少なくとも1つのピボットカップ受け入れポート115を形成する。これらの受け入れポートは、複数のボルト、キングピン、及びピボットサドルのピボット先端のための受け入れ幾何学的形状をそれぞれ提供する。これにより、移動ウィールプラットフォーム又はトラックを所与の装置に固定することができる。
【0093】
本明細書に記載される前述のトラック構成要素の配置は、トラック構成要素の構成により、ハンガーの細長いボディに結合されたウィールを収縮目地の上に吊り下げることを可能にする(すなわち、ユーザが収縮目地の上を移動しているときにウィールが亀裂内に降下するのを防止する)ので、スケートボード又はロングボードに乗っている個人が歩道の亀裂の上をより効率的に走行することを可能にする。さらに、回転抑制構造は、回転可能アーム117に結合されたウィールがスケートボードの底部に接触することを防止する(すなわち、ウィールバイトを防止する)。
【0094】
スケートボードトラックII
図8~11は、移動ウィールプラットフォーム(又はトラック)の別の実施形態を示す。本明細書に記載されるトラックは細長いボディ302を備え、細長いボディ302は、そこから突出する(又は延在する)ピボットサドル305を有する。細長いボディ302及びピボットサドル305は、協働して、ボイドの形態である1つ又は複数の回転抑制構造327を形成する。多くの実施形態では、1つ又は複数のアーム317は、回転抑制構造327によって画定されるボイドによって形成される空間内に配置されてよい。
【0095】
1つ又は複数のアーム317は、アーム317から外側に延在する第1の回転抑制突起341及び第2の回転抑制突起342をさらに備える。アーム317がハンガーに組み立てられると、第1の回転抑制突起341及び第2の回転抑制突起342は、ピボットボディ306の一部を包囲する(又は取り囲む)重複構造を形成する。アーム317が回転/回動し始めて地面から離れるにつれ、第1の回転抑制突起341及び第2の回転抑制突起342は、ピボットボディ306に接触して機械的停止を提供し、アーム317の過度な回転を防止することができる。
【0096】
図8は、本発明のいくつかの態様による移動ウィールプラットフォームの分解図である。図9は、本発明のいくつかの態様により、移動ウィールプラットフォーム(又はトラック)300がロングボード又は別の装置に取り付けられてよいことさらに示す。図10及び11は、それぞれ、ハンガー及びアームを個別に示す。
【0097】
図8図11の実施形態では、トラック300は、細長いボディ302を有するハンガー301、1つのアクスル303、ピボットボディ306及びピボット先端部307を有するピボットサドル305、ベースプレート308、少なくとも2つのアーム317、少なくとも2つの回転抑制構造327、及び少なくとも2つの摩擦低減要素326を含む複数の構成要素を備える。
【0098】
I.細長いボディ
この実施形態の細長いボディ302は、おおよそ、(図9の)スケートボードデッキ311の幅となるように構成されている。前述のように、細長いボディ302の幅は、約4インチ~約10インチの範囲であってよい。特に、細長いボディ302の幅は、4インチ、5インチ、6インチ、7インチ、8インチ、9インチ、又は10インチであってよい。この例示的な実施形態では、細長いボディ302の幅は約7インチである。
【0099】
細長いボディ302は、細長いボディ302の第1の端部330及び第2の端部331の両方を貫通して延在するボア329を形成する。換言すれば、ボア329は、細長いボディ302の幅全体(100%)にわたって延在している。この実施形態では、細長いボディは、アルミニウム6061又は鋳造等価物であるアルミニウムA356から形成される。
【0100】
II.アクスル
細長いボディ302によって画定されるボア329は、1つのアクスル303を堅固に受け入れるように構成される。具体的には、先の実施形態(図1~7)と比較すると、この実施形態は、1つのアクスルのみを必要とする。これは、先の実施形態と比較して、必要とする構成要素がより少ないだけでなく、細長いボディのより多くの表面積がアクスルと係合するので、細長いボディがアクスルをより良好に支持することをさらに可能にする。この実施形態では、アクスル303は、金属材料から構成され、より詳細には、鋼又は鋼合金から構成される。アクスル303の長さは、細長いボディ302の幅に基づいて変化するであろう。後述するように、アクスルは、1つ又は複数のウィール304を受け入れるように構成される。
【0101】
アクスル303は、4つのセグメントを備える。アクスルの第1のセグメントは、細長いボディの第1の端部に近接している。アクスルの第2のセグメントは、細長いボディの第2の端部に近接している。アクスルの第3のセグメントは、第1のセグメントと第2のセグメントとの間にある。アクスルの第4のセグメントは、第1のセグメントと第2のセグメントとの間にあり、細長いボディの一部、特に細長いボディの第1の端部に当接するハンガーストップ346を備える。
【0102】
ハンガーストップ346は、アクスル303の周囲に円周方向に巻き付けられており、アクスルの最も厚い部分である。アクスルの第1のセグメントは、細長いボディの第1の端部から延在して、第1の張出部分を形成する。同様に、アクスルの第2のセグメントは、細長いボディの第2の端部から延在して、第2の張出部分を形成する。第1及び第2の張出部分は、第1及び第2のウィールをそれぞれアクスル303に固定するために第1及び第2のウィールを収容する。
【0103】
III.回転抑制構造
細長いボディ302は、ギャップ、ノッチ、スロット、又はスリットの形態の少なくとも2つの回転抑制構造327をさらに形成する。回転抑制構造327は、細長いボディ302の第1の端部330及び第2の端部331からオフセットされ、及び/又は離間されている。例えば、図8図10に示す実施形態では、回転抑制構造327は、細長いボディ302の幅に沿って対称的に配置されている。具体的には、図示の実施形態では、各回転抑制構造327は、細長いボディの第1の端部330及び第2の端部331からそれぞれ約34%オフセットしている。
【0104】
しかしながら、代替的な実施形態では、回転抑制構造327は、細長いボディの第1の端部330又は第2の端部331から5%と50%との間でオフセットされてよい。例えば、多くの実施形態では、第1の端部と回転抑制構造327又は第2の端部と回転抑制構造327との間のオフセット距離は、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、又は50%であってよい。
【0105】
回転抑制構造327は、細長いボディ302によって画定される少なくとも3つの内側壁(すなわち、第1の内側壁337、第2の内側壁338、及び第3の内側壁339)を備える。第1の内側壁は、細長いボディ302の第1の端部330又は第2の端部331のいずれかに最も近い側壁として定義される。第2の内側壁338は、他方の回転抑制構造327の側壁に近接する側壁として定義される。第3の内側壁339は、第1の内側壁337及び第2の内側壁339の両方と共通の縁部を共有する。第1の内側壁337、第2の内側壁338、及び第3の内側壁339は、それらの間にボイドを形成する。多くの実施形態では、1つ又は複数の側壁が合流して縁部を形成する場合、半径が存在してよい。
【0106】
一対の回転抑制構造327の間の距離は、回転抑制構造間隔距離340と称されてよい。回転抑制構造間隔距離340は、一対の回転抑制構造の第2の内側壁338の間で測定される距離として定義されてよい。図示の実施形態では、回転抑制構造間隔距離340は、約1.25インチである。しかしながら、代替的な実施形態では、回転抑制構造間隔距離340は、0.25インチから2インチの間の範囲であってよい。
【0107】
他の実施形態では、回転抑制構造間隔距離340は、約0.25インチ~0.50インチ、0.50インチ~0.75インチ、約0.75インチ~1.00インチ、約1.00インチ~1.25インチ、約1.25インチ~1.50インチ、約1.50インチ~1.75インチ、又は約1.75インチ~2.00インチの間の範囲であってよい。回転抑制構造は、約0.25インチ、0.50インチ、約0.75インチ、約1.00インチ、約1.25インチ、約1.50インチ、約1.75インチ、又は約2.00インチであってよい。
【0108】
IV.アーム
引き続き図10を参照すると、1つ又は複数のアーム317は、前部領域320、中央領域321、及び後部領域322に分割されてよい。前述したように(及び前述したアーム117と同様に)、前部領域320は第1のセグメント318と同様であり、後部領域322は第2のセグメント319と同様であり、中央領域321は前部領域320と後部領域322との間にある。図8及び図10は、前部領域320が前部開口部323を形成し、中央領域321が中央開口部324を形成し、後部領域322が後部開口部325を形成することをさらに示す。例示的な実施形態では、前部開口部323及び後部開口部325は、中央開口部324の直径よりも小さい直径を備える。
【0109】
1つ又は複数のアーム317の中央領域は、アーム317の中央領域及び前部領域320から突出する第1の回転抑制突起341と、アーム317の中央領域及び後部領域322から突出する第2の回転抑制突起342と、中央開口部324と、を備えている。第1の回転抑制突起341は、アーム317の後部領域322よりもアーム317の前部領域320により近い。第2の回転抑制突起342は、前部領域320よりも後部領域322により近い。
【0110】
仮想中心線軸は、第1の回転抑制突起341と第2の回転抑制突起342との間に対称的に配置され、中央開口部324の中心点を通って延びている。これにより、中心線軸と第1の回転抑制突起との間に第1の回転抑制突起角度を形成し、中心線軸と第2の回転抑制突起との間に第2の回転抑制突起角度を形成する。
【0111】
第1の回転抑制角度343は、2度~6度の間の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、第1の回転抑制角度343は、おおよそ、2度~2.5度、2.5度~3度、3度~3.5度、3.5度~4度、4度~4.5度、4.5度~5度、5度~5.5度、又は5.5度~6度の間の範囲であってよい。代替的な実施形態では、第1の回転抑制角度343は、約2度、約2.5度、約3度、約3.5度、約4度、約4.5度、約5度、約5.5度、又は約6度であってよい。図示の実施形態では、第1の回転抑制角度は約4度である。
【0112】
第2の回転抑制角度344は、約12度~18度の間の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、第2の回転抑制角度344は、12度~13度、13度~14度、14度~15度、16度~17度、又は17度~18度の間の範囲であってよい。代替的な実施形態では、第2の回転抑制角度344は、12度、12.5度、13度、13.5度、14度、14.5度、15度、15.5度、16度、16.5度、17度、17.5度、又は18度であってよい。図示の実施形態では、第2の回転抑制角度344は、約16度である。
【0113】
アーム317の中央領域は、回転抑制構造327のボイド345内に受け入れられるような大きさ、配置、及び/又は構成であってよい。アクスル302は、細長いボディを貫通して延在するだけでなく、ボイド345及び中央開口部324を通って延在し、それによって、アーム317が回転するための回転軸を提供しながら、ハンガーの細長いボディ及びアームの両方を堅固に支持する。回転抑制構造327と、アーム117の第1及び第2の回転抑制突起341、342との組み合わせは、ピボットボディの一部を包囲する(又は取り囲む)重複構造を形成する。
【0114】
トラック300がゼロ度基準角度構成にある場合、重複構造はライダーには感じられず、またライダーにとって明白とはならないが、アーム317が回転/回動し始めて地面から離れるにつれ、第1の回転抑制突起と第2の回転抑制突起がピボットボディ306に接触して機械的停止を提供することができる。この機械的停止は、ウィール304がスケートボードデッキの底面に接触する点まで1つ又は複数のアームが過度に回転することを防止する。
【0115】
図8は、アーム317の前部開口部323及び後部開口部325のそれぞれが、アクスルに構成されていることをさらに示す。各アクスル303は、少なくとも1つのウィール304を保持するように構成される。この構成では、2つ以上のウィールをアーム317の間に配置することができる。従って、本明細書全体の用語において、アーム317の前部開口部323の近位の(ピン止めされた)ウィール304が、先導ウィール及び/又はフロントウィールであると考えてよい。同様に、本明細書全体の用語において、アーム317の後部開口部325の近位の(ピン止めされた)ウィール304が後続ウィール及び/又はリアウィールであると考えてよい。
【0116】
引き続き図8及び図10を参照すると、トラック300の実施形態は、アーム317の中央開口部324内に受け入れられるように構成された摩擦低減要素326をさらに含む。この実施形態の場合、摩擦低減要素は、ナイロン材料から構成され、アーム317とほぼ同じ幅、及び中央開口部324とほぼ同じ直径である。多くの実施形態では、摩擦低減要素326は、中央開口部324に圧入されてよい。
【0117】
V.ピボットサドル
さらに図8図10を参照すると、ピボットボディ306及びピボット先端307は、実質的に三角形であるピボットサドル305を形成する。この種の三角形の配置は、細長いボディ302の第1の端部330及び細長いボディ302の第2の端部331から延在する。この種の配置は、ピボットサドル305が細長いボディ302の幅全体に実質的に係合するので、細長いボディ302に対する構造的支持機構として作用する。
【0118】
前述したように、ベースプレート308は、細長いボディ302、ウィール304、及びピボットサドル305をスケートボードデッキ111に結合する、トラックの構成要素である。ベースプレート308は、複数のボルト受け入れポート309、少なくとも1つのキングピン受け入れポート316、及び少なくとも1つのピボットカップ受け入れポート315を形成する。これらの受け入れポートは、複数のボルト、キングピン、及びピボットサドルのピボット先端のための受け入れ幾何学的形状をそれぞれ提供する。これにより、移動ウィールプラットフォーム又はトラックを所与の装置に固定することができる。
【0119】
前述のトラック構成要素の配置は、トラック構成要素の構成により、ハンガーの細長いボディに結合されたウィールを収縮目地の上に吊り下げることを可能にする(すなわち、ユーザが収縮目地の上を移動しているときにウィールが亀裂内に降下するのを防止する)ので、スケートボード又はロングボードに乗っている個人が歩道の亀裂の上をより効率的に走行することを可能にする。さらに、アームの回転抑制構造及び回転抑制突起は、協働して、1つ又は複数のウィールがスケートボードの底部に接触することを防止する(すなわち、ウィールバイトを防止する)。
【0120】
スケートボードトラックIII
図12及び図13は、本発明による移動ウィールプラットフォームの別の実施形態を示す。本明細書に記載されるトラックは細長いボディ402を備え、細長いボディ402は、そこから突出する(又は延在する)ピボットサドル405を有する。細長いボディ402及びピボットサドル405は、協働して、ボイドの形態である1つ又は複数の回転抑制構造427を形成する。多くの実施形態では、1つ又は複数の回転抑制構造427によって画定されるボイドによって形成される空間を占有するために、1つのアーム417のみが必要とされる。より具体的には、図12は、別の実施形態によるトラック400の分解図を示す。図13は、図12のトラック400の組立図を示す。
【0121】
上述のトラックの実施形態と同様に、図12及び図13は、トラック400を形成するための上述の構成要素の好ましい配置を示す。この実施形態では、トラック400の構成要素は、細長いボディ402を含むハンガー401、少なくとも1つのアクスル403、ピボットボディ406及びピボット先端407を有するピボットサドル405、ベースプレート408、1つのみのアーム417、少なくとも2つの回転抑制構造427、及び少なくとも2組の摩擦低減要素426を含む。
【0122】
この実施形態の細長いボディ402は、先の実施形態の細長いボディ302と同様であり、おおよそ、スケートボードデッキ411(図示せず)の幅となるように構成される。前述のように、細長いボディ402の幅は、4インチ~10インチの間の範囲であってよい。特に、細長いボディ402の幅は、4インチ、5インチ、6インチ、7インチ、8インチ、9インチ、又は10インチであってよい。この実施例では、細長いボディ402の幅は約7インチである。
【0123】
細長いボディ402は、細長いボディ402の第1の端部430及び第2の端部431の両方を貫通して延在するボア429を形成する。ボア429は、細長いボディ402の幅全体(100%)にわたって延在している。この実施形態では、細長いボディは、アルミニウム6061又は鋳造等価物であるアルミニウムA356から形成されてよい。
【0124】
ボア429は、1つのアクスル403を堅固に受け入れるように構成される。具体的には、先の実施形態(図1~7)と比較すると、この実施形態は、1つのアクスルのみを必要とする。これは、先の実施形態と比較して、必要とする構成要素がより少ないだけでなく、アクスル403のより多くの表面積が細長いボディ402と係合するので、アクスル403が細長いボディ402をより良好に支持することを可能にする。
【0125】
アクスル403は、金属材料から構成されてよく、より詳細には、鋼又は鋼合金から構成されてよい。アクスル403は、ヤング率がハンガーの細長いボディ402のヤング率よりも大きいので、細長いボディ402に構造的支持をさらに加える。アクスル403の長さは、細長いボディ402の幅に基づいて変化するであろう。後述するように、各アクスルは、少なくとも1つのウィール404を受け入れるように構成される。
【0126】
細長いボディ402及びピボットボディ406は、ギャップ、ノッチ、スロット、又はスリットの形態の少なくとも2つの回転抑制構造427をさらに画定し、及び/又は備える。回転抑制構造427は、細長いボディ402の第1の端部430及び第2の端部431からオフセットされ、及び/又は離間される。例えば、図12の実施形態では、回転抑制構造427は、細長いボディ402の幅に沿って対称的に配置されている。具体的には、この実施形態では、各回転抑制構造427は、細長いボディの第1の端部430及び第2の端部431からそれぞれ約34%オフセットしている。しかしながら、他の実施形態では、各回転抑制構造427は、細長いボディ402の第1の端部430又は第2の端部431から25%と50%との間でオフセットされてよい。例えば、多くの実施形態では、第1の端部と回転抑制構造427又は第2の端部と回転抑制構造427との間のオフセット距離は、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、又は50%であってよい。
【0127】
回転抑制構造427は、少なくとも3つの内側壁(すなわち、第1の内側壁437、第2の内側壁438、及び第3の内側壁439)を備える。第1の内側壁は、細長いボディ402の第1の端部430又は第2の端部431のいずれか一方に最も近い側壁として定義される。第2の内側壁438は、他方の回転抑制構造427の側壁に近接する側壁として定義される。第3の内側壁439は、第1の内側壁437及び第2の内側壁439の両方と共通の縁部を共有する。第1の内側壁437、第2の内側壁438、及び第3の内側壁439は、それらの間にボイドを形成する。
【0128】
一対の回転抑制構造427の間の距離は、回転抑制構造間隔距離440と称されてよい。回転抑制構造間隔距離440は、一対の回転抑制構造の第2の内側壁438の間で測定される距離として定義されてよい。この特定の実施形態では、回転抑制構造間隔距離440は、約1.25インチであってよい。
【0129】
しかしながら、代替的な実施形態では、回転抑制構造間隔距離440は、0.50インチ~2インチの間の範囲であってよい。他の実施形態では、回転抑制構造間隔距離440は、0.50インチ~0.75インチ、0.75インチ~1.00インチ、1.00インチ~1.25インチ、1.25インチ~1.50インチ、1.50インチ~1.75インチ、又は1.75インチ~2.00インチの間の範囲であってよい。回転抑制構造は、0.50インチ、0.75インチ、1.00インチ、1.25インチ、1.50インチ、1.75インチ、又は2.00インチであってよい。
【0130】
図12は、アーム417が、前部領域420、中央領域421、及び後部領域422に分割されてよいことを図示している。上述したように、前部領域420は第1のセグメント418と同様であり、後部領域422は第2のセグメント419と同様であり、中央領域421は前部領域420と後部領域422との間にある。図11は、前部開口部423を形成する前部領域420、中央開口部424を形成する中央領域421、及び後部開口部425を形成する後部領域422をさらに示す。多くの実施形態では、前部開口部423及び後部開口部425は、中央開口部424の直径よりも小さい直径を形成してよい。
【0131】
前部領域420は、第1の領域移行区域446をさらに備える。後部領域422は、第2の領域移行区域447を備える。第1の領域移行区域446は、前部領域420が中央領域421に移行する区域又は部分として定義される。第2の領域移行区域447は、後部領域422が中央領域421に移行する区域又は部分として定義される。第1の領域移行区域446において、アーム417は、1つのセグメントから2つのセグメントに分割される。第2の移行区域447において、アーム417は、1つのセグメントから2つのセグメントに分割される。
【0132】
この実施形態では、前部領域420は、1つのセグメント領域であってよく、後部領域422も1つのセグメント領域であるが、前部領域420と後部領域422との間にある中央領域は、実質的に矩形の外形をなすように配置された2つのセグメント領域である。これにより、第1及び第2の回転抑制突起が中央領域421の2つのセグメント領域の両側に位置するので、1つのアーム417のみが少なくとも2つの回転抑制構造427を占有することを許容する。
【0133】
他の実施形態では、第1の領域移行区域446において、アーム417が、1つのセグメントから2つのセグメント、3つのセグメント、又は4つのセグメントに分割されてよい。第2の移行区域447において、アーム417が、1つのセグメントから2つのセグメント、3つのセグメント、又は4つのセグメントに分割されてよい。
【0134】
1つ又は複数のアーム417の中央領域は、第1の回転抑制突起441と、第2の回転抑制突起442と、中央開口部424とを備える。第1の回転抑制突起441は、中央領域から突出し(又は延在し)、後部領域422よりも前部領域420に近い。第2の回転抑制突起442は、中央領域から突出し、前部領域420よりも後部領域422に近い。また、第1及び第2の回転抑制突起441、442は、中央領域421の2つのセグメント領域の両側に位置する。
【0135】
上述した実施形態と同様に、第1の回転抑制突起441と第2の回転抑制突起442との間には中心線軸が存在し、中心線軸は、中央開口部424の中心点を通って延びている。中心線と第1の回転抑制突起との間には第1の回転抑制突起角度が形成される。中心線と第2の回転抑制突起との間には第2の回転抑制突起角度が形成される。
【0136】
上述した実施形態と同様に、第1の回転抑制角度443は、2度~6度の間の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、第1の回転抑制角度443は、2度~2.5度、2.5度~3度、3度~3.5度、3.5度~4度、4度~4.5度、4.5度~5度、5度~5.5度、又は5.5度~6度の間の範囲であってよい。代替的な実施形態では、第1の回転抑制角度443は、2度、2.5度、3度、3.5度、4度、4.5度、5度、5.5度、又は6度であってよい。図示の実施形態では、第1の回転抑制角度は4度である。
【0137】
上述した実施形態と同様に、第2の回転抑制角度444は、12度~18度の間の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、第2の回転抑制角度444は、12度~13度、13度~14度、14度~15度、16度~17度、又は17度~18度の間の範囲であってよい。代替的な実施形態では、第1の回転抑制角度444は、12度、12.5度、13度、13.5度、14度、14.5度、15度、15.5度、16度、16.5度、17度、17.5度、又は18度であってよい。図示の実施形態では、第2の回転抑制角度444は16度である。
【0138】
アーム417の中央領域は、回転抑制構造427のボイド445内に受け入れられるように構成される。アクスル403は、細長いボディを貫通して延在するだけでなく、ボイド445及びアーム417の中央開口部424を通って延在し、それによって、ハンガーの細長いボディの両方を堅固に支持するとともに、アーム417が回転するための回転軸を提供する。回転抑制構造427と、アーム417の第1の回転抑制突起441との組み合わせは、ピボットボディの一部を包囲する、又は取り囲む重複構造を形成する。
【0139】
トラック400がゼロ度基準角度構成にある場合、重複構造はライダーには感じられず、またライダーにとって明白とはならないが、アーム417が回転/回動し始めて地面から離れるにつれ、第1の回転抑制突起及び第2の回転抑制突起がピボットボディ406に接触して、物理的障壁を提供することができる。この物理的障壁は、ウィール404がスケートボードデッキ(不図示)の底面に接触する点まで1つ又は複数のアームが過度に回転することを防止する。
【0140】
図12及び図13は、アーム417の前部開口部423及び後部開口部425のそれぞれが、アクスルを受け入れるように構成されていることをさらに示す。各アクスル403は、少なくとも1つのウィール404を保持するように構成される。この図示の実施形態では、4つのウィールが、アーム417に結合され、前部開口部423及び後部開口部425において、アーム417の各側(すなわち、両側)に配置される。したがって、本明細書全体の用語において、アーム417の前部開口部423の近位の2つのウィール404が先導ウィール及び/又はフロントウィールであると考えてよい。同様に、本明細書全体の用語において、アーム417の後部開口部425の近位の2つのウィール404が後続ウィール及び/又はリアウィールであると考えてよい。
【0141】
引き続き図12及び図13を参照すると、トラック400は、アーム417の各中央開口部424内に受け入れられるように構成された摩擦低減要素426をさらに含む。この実施形態の場合、摩擦低減要素は、ナイロン材料から構成され、アーム417とほぼ同じ幅、及び中央開口部424とほぼ同じ直径である。
【0142】
ピボットボディ406及びピボット先端407は、実質的に三角形であるピボットサドル405を形成する。この種の実質的に三角形の配置は、細長いボディ402の第1の端部430及び細長いボディ402の第2の端部431から延在し、したがって、細長いボディ402に対する構造的支持機構としてさらに作用する。アクスル403は、ヤング率がハンガーの細長いボディ402のヤング率よりも大きいので、細長いボディ402に構造的支持をさらに加える。
【0143】
前述したように、ベースプレート408は、細長いボディ402、ウィール404、及びピボットサドル405をスケートボードデッキ411に結合する、トラックの構成要素である。ベースプレート408は、複数のボルト受け入れポート409、少なくとも1つのキングピン受け入れポート416、及び少なくとも1つのピボットカップ受け入れポート(不図示)を形成する。これらの受け入れポートは、複数のボルト、キングピン、及びピボットサドルのピボット先端のための受け入れ幾何学的形状をそれぞれ提供する。これにより、移動ウィールプラットフォーム又はトラックを所与の装置に固定することができる。
【0144】
前述のトラック構成要素の配置は、トラック構成要素の構成により、ハンガーの細長いボディに結合されたウィールを収縮目地の上に吊り下げることを可能にする(すなわち、ユーザが収縮目地の上を移動しているときにウィールが亀裂内に降下するのを防止する)ので、スケートボード又はロングボードに乗っている個人が歩道の亀裂の上をより効率的に走行することを可能にする。さらに、この実施形態は、1つ又は複数のウィールがスケートボードの底部に接触するのを防止する(すなわち、ウィールバイトを防止する)ために、アームの回転抑制構造及び回転抑制突起を依然として利用する一方、アームは1つのみ必要とする。
【0145】
スケートボードトラックIV
図14~20は、本発明による移動ウィールプラットフォームの別の実施形態を示す。本明細書に記載されるトラックは細長いボディ502を備え、細長いボディ502は、そこから突出する(又は延在する)ピボットサドル505を有する。細長いボディ502及びピボットサドル505は、協働して、ボイドの形態である1つ又は複数の回転抑制構造527を形成する。多くの実施形態では、1つ又は複数の回転抑制構造527によって画定されるボイドによって形成される空間を占有するために、1つのアーム517のみが必要とされる。より詳細には、図14~20は、ロングボード(又は別の装置)に取り付けることができるトラック500を示す。図14~20の図示されたトラックの実施形態は、前述したトラックと同様である。
【0146】
図14図20は、トラック500を形成するための上述の構成要素の実施形態を示す。この実施形態では、トラック500の構成要素は、細長いボディ502を含むハンガー501と、少なくとも1つのアクスル503と、ピボットボディ506及びピボット先端507を有するピボットサドル505と、ベースプレート508と、1つのみのアーム517と、少なくとも2つの回転抑制構造527と、少なくとも2組の摩擦低減要素526と、を含む。
【0147】
この図示の実施形態の細長いボディ502は、先の実施形態の細長いボディ102、202、302、及び402と同様であり、おおよそ、スケートボードデッキ511の幅となるように構成される。前述のように、細長いボディ502の幅は、4インチから10インチの間の範囲であってよい。特に、細長いボディ502の幅は、4インチ、5インチ、6インチ、7インチ、8インチ、9インチ、又は10インチであってよい。この実施例では、細長いボディ502の幅は約7インチである。
【0148】
細長いボディ502は、細長いボディ502の第1の端部530及び第2の端部531の両方を貫通して延在するボア529を形成する。ボア529は、細長いボディ502の幅を100%完全に貫通して延在する。この特定の実施形態では、細長いボディは、アルミニウム6061又は鋳造等価物であるアルミニウムA356から構成される。
【0149】
ボア529は、1つのアクスル503を堅固に受け入れるように構成されてよい。具体的には、実施形態Iと比較すると、この実施形態は、1つのアクスルのみを必要とする。これは、先の実施形態と比較して、必要とする構成要素がより少ないだけでなく、アクスル503のより多くの表面積が細長いボディ502と係合するので、アクスル503が細長いボディ502に対してより多くの支持を提供することができる。
【0150】
この例示的な実施形態では、アクスル503は、金属材料から構成され、より具体的には、鋼又は鋼合金から構成される。アクスル503は、ヤング率がハンガーの細長いボディ502のヤング率よりも大きいので、細長いボディ502に構造的支持をさらに加える。アクスル503の長さは、細長いボディ502の幅に基づいて変化するであろう。この特定の実施形態は、約8インチのアクスル幅を示す。後述するように、各アクスルは、少なくとも1つのウィール504を受け入れるように構成される。
【0151】
細長いボディ502は、ギャップ、ノッチ、スロット、又はスリットの形態の少なくとも2つの回転抑制構造527をさらに含む。回転抑制構造527は、細長いボディ502の第1の端部530及び第2の端部531からオフセットされ、及び/又は離間されている。例えば、図14図20に示す実施形態では、回転抑制構造527は、細長いボディ502の幅に沿って対称的に配置されている。具体的には、図示の実施形態では、各回転抑制構造527は、細長いボディの第1の端部530及び第2の端部531からそれぞれ約34%オフセットしている。しかしながら、他の実施形態では、各回転抑制構造527は、細長いボディ502の第1の端部530又は第2の端部531から25%と50%との間でオフセットされてよい。例えば、多くの実施形態では、第1の端部と回転抑制構造527又は第2の端部と回転抑制構造527との間のオフセット距離は、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、又は50%であってよい。
【0152】
図11と同様に、トラック500は、実施形態IIIのスケートボードのハンガー301と同様のハンガー設計を共有し、そのように示される。回転抑制構造(327、427、)527は、少なくとも3つの内側壁(すなわち、第1の内側壁(337、437、)537、第2の内側壁(338、438、)538、及び第3の内側壁(339、439、)539を備える。第1の内側壁は、細長いボディ(302、402、)502の第1の端部(330、430、)530又は第2の端部(331、431、)531のいずれか一方に最も近い側壁として定義される。第2の内側壁(338、438、)538は、他方の回転抑制構造(327、427、)527の側壁に近接する側壁として定義される。第3の内側壁(339、439、)539は、第1の内側壁(337、437、)537及び第2の内側壁(339、439、)539の両方と共通の縁部を共有する。第1の内側壁(337、437、)537、第2の内側壁(338、438、)538、及び第3の内側壁(339、439、)539は、それらの間にボイドを形成する。
【0153】
一対の回転抑制構造(327、427、)527の間の距離は、回転抑制構造間隔距離(340、440、)540と称されてよい。回転抑制構造間隔距離(340、440、)540は、一対の回転抑制構造の第2の内側壁(338、438、)538の間で測定される距離として定義される。図示の実施形態では、回転抑制構造間隔距離(340、440、)540は、約1.25インチである。しかしながら、代替的な実施形態では、回転抑制構造間隔距離(340、440、)540は、0.50インチから2インチの間の範囲であってよい。他の実施形態では、回転抑制構造間隔距離(340、440、)540は、0.50インチ~0.75インチ、0.75インチ~1.00インチ、1.00インチ~1.25インチ、1.25インチ~1.50インチ、1.50インチ~1.75インチ、又は1.75インチ~2.00インチの間の範囲であってよい。回転抑制構造は、0.50インチ、0.75インチ、1.00インチ、1.25インチ、1.50インチ、1.75インチ、又は2.00インチであってよい。
【0154】
図17は、アーム517が、前部領域520、中央領域521、及び後部領域522によって画定されてよいことを図示している。前述したように、前部領域520は第1のセグメント518と同様であり、後部領域522は第2のセグメント519と同様であり、中央領域521は前部領域520と後部領域522との間にある。図12は、前部開口部523を形成する前部領域520、中央開口部524を形成する中央領域521、及び後部開口部525を形成する後部領域522をさらに示す。例示的な実施形態では、前部開口部523及び後部開口部525は、中央開口部524の直径よりも小さい直径を備える。
【0155】
前部領域520は、第1の領域移行区域546をさらに備える。後部領域522は、第2の領域移行区域547を備える。第1の領域移行区域546は、前部領域520が中央領域521に移行する区域又は部分として定義される。第2の領域移行区域547は、後部領域522が中央領域521に移行する区域又は部分として定義される。第1の領域移行区域546において、アーム517は、(2つのセグメント間にウィールを収容するために)2つのセグメントを維持する。第2の移行区域547において、アーム517は、1つのセグメントから2つのセグメントに移行する(図17参照)。先に述べたように、アームの後部領域は、1つのセグメントであり、セグメントの両側に1つ又は複数のウィールを有するように構成される。図示の実施形態では、前部領域520は2つのセグメント領域であり、後部領域522は1つのセグメント領域であり、前部領域520と後部領域522との間にある中央領域は2つのセグメント領域である。
【0156】
他の実施形態では、第1の領域移行区域546において、アーム517が、3つのセグメント、4つのセグメント、又は5つのセグメントに分割されてよい。領域移行区域547において、アーム517が、1つのセグメントから2つのセグメント、3つのセグメント、又は4つのセグメントに分割されてよい。
【0157】
上述のアーム(317、417)と同様に、1つ又は複数のアーム517の中央領域は、第1の回転抑制突起541、第2の回転抑制突起542、及び中央開口部524を備える。第1の回転抑制突起541は、後部領域522よりも前部領域520に近い。第2の回転抑制突起542は、前部領域520よりも後部領域522に近い。第1の回転抑制突起541と第2の回転抑制突起542との間に中心線が存在し、中心線は中央開口部524の中心点を通って延びている。
【0158】
中心線は、第1の回転抑制突起541と第2の回転抑制突起542との間に存在し、中央開口部524の中心点を通って延びている。中心線と第1の回転抑制突起との間には第1の回転抑制突起角度が形成される。中心線と第2の回転抑制突起との間には第2の回転抑制突起角度が形成される。
【0159】
第1の回転抑制角度543は、2度~6度の間の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、第1の回転抑制角度543は、2度~2.5度、2.5度~3度、3度~3.5度、3.5度~4度、4度~4.5度、4.5度~5度、5度~5.5度、又は5.5度~6度の間の範囲であってよい。代替的な実施形態では、第1の回転抑制角度543は、2度、2.5度、3度、3.5度、4度、4.5度、5度、5.5度、又は6度であってよい。図示の実施形態では、第1の回転抑制角度は4度である。
【0160】
第2の回転抑制角度544は、12度~18度の間の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、第2の回転抑制角度544は、12度~13度、13度~14度、14度~15度、16度~17度、又は17度~18度の間の範囲であってよい。代替的な実施形態では、第1の回転抑制角度544は、12度、12.5度、13度、13.5度、14度、14.5度、15度、15.5度、16度、16.5度、17度、17.5度、又は18度であってよい。図示の実施形態では、第2の回転抑制角度544は16度である。
【0161】
アーム517の中央領域は、回転抑制構造527のボイド545内に受け入れられるように構成されてよい。アクスル502は、細長いボディを貫通して延在するだけでなく、ボイド545及び中央開口部524を通って延在し、それによって、ハンガーの細長いボディの両方を堅固に支持するとともに、アーム517が回転するための回転軸を提供する。回転抑制構造527と、アーム517の第1の回転抑制突起541との組み合わせは、重複構造を形成する。トラック500がゼロ度基準角度構成にある場合、重複構造はライダーには感じられず、またライダーにとって明白とはならないが、アーム517が回転/回動し始めて地面から離れるにつれ、第1の回転抑制突起及び第2の回転抑制突起がピボットボディ506に接触して物理的障壁を提供する。この物理的障壁は、ウィール504がスケートボードデッキ(不図示)の底面に接触する点まで1つ又は複数のアームが過度に回転すること防止する。
【0162】
図20は、アーム517の前部開口部523及び後部開口部525のそれぞれが、少なくとも1つのアクスル503を受け入れるように構成されていることをさらに示す。各アクスル503は、ウィール504を保持するように構成される。
【0163】
再び図14図20を参照すると、トラック500の実施形態は、アーム517の2つの中央開口部524内に受け入れられるように構成された1つ又は複数の摩擦低減要素526をさらに含む。この実施形態の場合、各摩擦低減要素は第1の部分及び第2の部分によって画定される。摩擦低減要素の第1の部分及び第2の部分は、実質的にフランジ形状である。摩擦低減要素の第1の部分及び第2の部分は、同様の要素を共有する。図19を参照すると、摩擦低減要素は、ショルダ部分548及びボディ部分549を備えている。多くの実施形態では、ボディ部分549は、実質的に円筒形であり、内径及び外径を備える。ショルダ部分は、ボディ部分の一端において、外径から径方向外側に延在している。第1の部分と第2の部分は互いに鏡像である。第1及び第2の摩擦低減要素は、中央開口部524の両側に圧入される。この種の構造及び配置により、アーム517の両側に摩擦低減要素を配置することができ、中央開口部をアーム517に対して位置合わせすることを有益に補助する。この配置は、材料の摩耗又は疲労応力による磨耗を最小限に抑える回転抑制構造の内側壁に、アーム517の各側が接触しないように保護する。
【0164】
引き続き図14~20を参照すると、ピボットボディ506及びピボット先端507は、実質的に三角形であるピボットサドル505を形成する。この種の三角形配置は、細長いボディ502の第1の端部530と、細長いボディ502の第2の端部531とから延在しており、したがって、ハンガーに加わる応力が、より大きな領域にわたって分散するとともに、より大きな区域にわたって移動することが可能になるので、細長いボディ502に対する構造的支持機構として付加的に作用する。
【0165】
前述したように、ベースプレート508は、細長いボディ502、ウィール504、及びピボットサドル505をスケートボードデッキ511に結合する、トラックの構成要素である。ベースプレート508は、複数のボルト受け入れポート509、少なくとも1つのキングピン受け入れポート516、及び少なくとも1つのピボットカップ受け入れポート515を形成する。これらの受け入れポートは、複数のボルト、キングピン、及びピボットサドルのピボット先端のための受け入れ幾何学的形状をそれぞれ提供する。これにより、移動ウィールプラットフォーム又はトラックを所与の装置に固定することができる。
【0166】
前述のトラック構成要素の配置は、トラック構成要素の構成により、ハンガーの細長いボディに結合されたウィールを収縮目地の上に吊り下げることを可能にする(すなわち、ユーザが収縮目地の上を移動しているときにウィールが亀裂内に降下するのを防止する)ので、スケートボード又はロングボードに乗っている個人が歩道の亀裂の上をより効率的に走行することを可能にする。さらに、この実施形態は、1つ又は複数のウィールがスケートボードの底部に接触するのを防止する(すなわち、ウィールバイトを防止する)ために、アームの回転抑制構造及び回転抑制突起を依然として利用する一方、アームは1つのみ必要とする。しかしながら、代替的なウィール配置構成を提示する。
【0167】
(実施例1)
ハイスピードモーション解析実験を行い、約1.125インチ幅の歩道収縮目地上を走行するスケートボードトラックの実施形態の有効性を解析した。具体的には、図8~11の実施形態を分析した。トラックは、如何なるときでも滑走面(又は地面)上に2つ以上のウィールがあるように構成される。これは、部分的にはアームの長さ及びウィール配置によって生じる。図21は、亀裂(約1.125インチ幅)にアプローチするスケートボードに乗っているユーザを示しており、少なくとも2つのウィール、より詳細には4つのウィールすべてが滑走面に係合している。図22は、収縮目地内に降下するスケートボードトラックのフロント(又は先導)ウィールを示しており、少なくとも2つのウィール、より詳細には3つのウィールが滑走面に係合している。図23は、収縮目地から隣接するコンクリートスラブ上に上昇する先導ウィールを示しており、細長いボディを通って延在するアクスルに取り付けられた2つのウィールが収縮目地の上方に吊り下げられ、リアウィール(又は後続ウィール)が反対のコンクリートスラブ上にある。図24は、収縮目地に入るリアウィール(又は後続ウィール)を示しているが、全ての図に示されるように、スケートボードトラックがどのように収縮目地にアプローチするかに関わらず、少なくとも2つのウィールが常に滑走面上にある。これは、1つ又は複数のウィールが収縮目地上を滑走することを可能にし、ウィールと収縮目地との相互作用を最小化する。
【0168】
(実施例2)
ハイスピードモーション解析実験を行い、非平坦面、非平滑面、及び凹凸面上を走行するスケートボードトラックの実施形態の有効性を解析した。具体的には、図8~11の実施形態を分析した。この調査では、滑走面(又は地面)の高さが瞬間的に0.5インチ変化することによる衝撃前後のウィールの速度を分析した。スケートボードトラックIIの2つのバージョンについて試験を行った。第1のバージョンは、標準アーム比(すなわち、アームの第1のセグメント及びアームの第2のセグメントは3.5インチの同等長さを有する)である。第2のバージョンは、増大されたアーム比(すなわち、アームの第1のセグメントは約5インチであり、アームの第2のセグメントは約3.5インチである)である。全てのウィールが69mm又は75mmの直径を有する状態で、スケートボードトラックの各バージョンを分析した。(1)69mmのウィール直径を有する標準アーム比におけるウィールの速度は、瞬間的な高さの変化による衝撃後に約28%減少したこと、(2)75mmのウィール直径を有する標準アーム比におけるウィールの速度は、瞬間的な高さの変化による衝撃後に約27.5%減少したこと、(3)69mmのウィール直径を有する増大されたアーム比におけるウィールの速度は、瞬間的な高さの変化による衝撃後に、約28.8%減少したこと、及び(4)75mmのウィール直径を有する増大されたアーム比におけるウィールの速度は、瞬間的な高さの変化による衝撃後に、約30.5%減少したこと、がわかった。したがって、アームの長さ(より具体的には、第1のセグメント及び第2のセグメントの長さ)及びウィール直径の両方が、非平坦面、非平滑面、及び/又は凹凸面での衝撃後のウィールの速度に影響を与える。
【0169】
本開示の様々な特徴及び利点は、以下の条項に記載されている。
条項1.トラックであって、円筒形ボディとピボットサドルと少なくとも2つの回転抑制構造とを備えるハンガーであって、前記円筒形ボディはボア又はボイドを包囲しており、前記ピボットサドルは、ピボット先端と、開口部を包囲するピボットボディと、をさらに備える、前記ハンガーと、前記ハンガーの前記円筒形ボディの前記ボア又は前記ボイド内に受け入れられるアクスルと、第1のアーム、第2のアーム、第1の補助ウィール、及び第2の補助ウィールを備える組立体と、を備えており、前記第1のアーム及び前記第2のアームは、前部領域と、中央領域と、後部領域と、を備え、前記前部領域は、前部開口部を形成し、前記中央領域は、中央開口部を形成し、前記後部領域は、後部開口部を形成し、前記2つの回転抑制構造は、前記ピボットサドルボディに隣接し、及び前記ピボットサドルボディの両側にあり、前記円筒形ボディから離間しており、前記2つの回転抑制構造は、互いに同一平面上にあり、前記第1のアーム及び前記第2のアームの前記中央領域は、前記回転抑制構造と前記円筒形ボディとの間の空間内に位置している、トラック。
【0170】
条項2.前記第1のアーム及び前記第2のアームは、第1の端部及び第2の端部を備え、前記第1の端部及び前記第2の端部は、互いに対して実質的に平面であるか、又は178度~180度の角度をなしている、条項1に記載のトラック。
【0171】
条項3.前記第1のアーム及び前記第2のアームは、第1の端部及び第2の端部を備え、前記第1の端部及び前記第2の端部は、178度~180度の角度をなしている、条項1に記載のトラック。
【0172】
条項4.前記トラックは、スケートボードのノーズにある、条項1に記載のトラック。
【0173】
条項5.前記トラックは、スケートボードのテールにある、条項4に記載のトラック。
【0174】
条項6.第3のウィール及び第4のウィールが、前記アクスルに結合されている、条項1に記載のトラック。
【0175】
条項7.前記第1のウィール、前記第2のウィール、前記第3のウィール、及び前記第4のウィールは、ダイヤモンド形状構成である、条項1に記載のトラック。
【0176】
条項8.前記第1のアーム及び前記第2のアームの前記第1の端部は、前記第1のアーム及び前記第2のアームの前記第2の端部よりも短い長さを有する、条項2に記載のトラック。
【0177】
条項9.前記第1のウィール、前記第2のウィール、前記第3のウィール、及び前記第4のウィールは、同じ直径である、条項6に記載のトラック。
【0178】
条項10.前記回転抑制構造は、所定の移動範囲を画定する、条項1に記載のトラック。
【0179】
条項11.前記所定の移動範囲は、0度~35度である、条項10に記載のトラック。
【0180】
条項12.前記回転抑制構造は、非円形または非楕円形であり、前記回転抑制構造の長さは、2~2.5インチである、条項1に記載のトラック。
【0181】
条項13.前記回転抑制構造の幅は、0.125~0.375インチである、条項12に記載のトラック。
【0182】
条項14.前記トラックは、前記ハンガーの前記円筒形ボディと前記第1のアーム及び前記第2のアームとの間の摩擦力を低減するために、前記第1のアーム及び前記第2のアームの前記中央開口部内に収容される1つ又は複数のフランジベアリングをさらに備える、条項1に記載のトラック。
【0183】
条項15.前記フランジベアリングは、ナイロン材料から構成されている、条項14に記載のトラック。
【0184】
条項16.前記トラックは、リバースキングピン構成である、条項3に記載のトラック。
【0185】
条項17.前記前部開口部、前記中央開口部、及び前記後部開口部は、円形である、条項1に記載のトラック。
【0186】
条項18.前記回転抑制構造は、中実である、条項1に記載のトラック。
【0187】
条項19.前記回転抑制構造は、中空である、条項1に記載のトラック。
【0188】
条項20.前記第1のウィール、前記第2のウィール、前記第3のウィール、及び前記第4のウィールの直径は、3~6インチである、条項6に記載のトラック。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24