(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】ハンドオーバー配置方法、ネットワークデバイス、及び端末デバイス
(51)【国際特許分類】
H04W 36/32 20090101AFI20240711BHJP
H04W 48/10 20090101ALI20240711BHJP
H04W 36/24 20090101ALI20240711BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20240711BHJP
【FI】
H04W36/32
H04W48/10
H04W36/24
H04W24/10
(21)【出願番号】P 2022508939
(86)(22)【出願日】2020-08-14
(86)【国際出願番号】 CN2020109192
(87)【国際公開番号】W WO2021027921
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-02-09
(31)【優先権主張番号】201910750300.4
(32)【優先日】2019-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン、リー
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-530866(JP,A)
【文献】特表2016-521495(JP,A)
【文献】国際公開第2018/175721(WO,A1)
【文献】Ericsson,On Validity Timer for Conditional Handover in NR[online],3GPP TSG RAN WG2 #106 R2-1906221,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_106/Docs/R2-1906221.zip>,2019年05月18日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスに応用されるハンドオーバー配置方法であって、
前記ハンドオーバー配置方法は、
ネットワークデバイスによって送信されたターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を受信すること、ここで、前記ハンドオーバー配置有効情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するための有効領域情報、及び/又は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するための有効タイマ情報を含む;及び
前記端末デバイスの現在セルが前記有効領域内に位置する場合、少なくとも一部の前記ターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持すること
;を含み、
前記ターゲットハンドオーバー配置情報は
、測定配置、測定ターゲット配置、測定レポート配
置のうちの1つ又は複数を含
み、
前記端末デバイスの現在セルが前記有効領域内に位置する場合、少なくとも一部の前記ターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持することは、前記端末デバイスの現在セルが前記有効領域内に位置し、且つ前記ネットワークデバイスによってデルタ配置されたハンドオーバー配置情報が受信された場合、前記デルタ配置されたハンドオーバー配置情報を使用し、前記ターゲットハンドオーバー配置情報におけるデルタ配置されていないハンドオーバー配置情報の有効を維持することを含む、
ハンドオーバー配置方法。
【請求項2】
前記有効領域情報は、前記有効領域のインデックス番号、前記有効領域に対応するセル標識、前記有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域配置、前記有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域、前記有効領域に対応するトラッキングエリアコードのうちの1つ又は複数を含み、及び/又は、
前記ターゲットハンドオーバー配置情報は、ハンドオーバーコマンド、条件付きハンドオーバートリガ条件のうちの1つ又は複数をさらに含む、
請求項1に記載のハンドオーバー配置方法。
【請求項3】
前記有効領域情報は、ブロードキャストメッセージのシステム情報ブロックSIBに担持され、又は、前記有効領域情報は、専用無線リソース制御RRCメッセージに担持され;専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージを含み、
前記有効タイマ情報は、ブロードキャストメッセージのシステム情報ブロックSIBに担持され、又は、前記有効タイマ情報は、専用無線リソース制御RRCメッセージに担持され;前記専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージを含む、
請求項1に記載のハンドオーバー配置方法。
【請求項4】
前記現在セルは、前記端末デバイスのサービングセル、前記端末デバイスのアイドル状態にあるキャンプセル、又は前記端末デバイスの非アクティブ状態にあるキャンプセルを含む、
請求項1に記載のハンドオーバー配置方法。
【請求項5】
前記端末デバイスの現在セルが前記有効領域内に位置しない場合、前記ターゲットハンドオーバー配置情報を無効にすること、
又は、
現在時刻が前記有効持続時間を超えた場合、前記ターゲットハンドオーバー配置情報を無効にすること、をさらに含む、
請求項1に記載のハンドオーバー配置方法。
【請求項6】
前記端末デバイスの現在セルが前記有効領域内に位置する場合、少なくとも一部の前記ターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持することは、
さらに、
前記端末デバイスの現在セルが前記有効領域内に位置し、且つ前記ネットワークデバイスによって配置又はデルタ配置されたハンドオーバー配置情報が受信されていない場合、前記ターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持すること、又は
前記端末デバイスの現在セルが前記有効領域内に位置し、且つ前記ネットワークデバイスによって配置されたハンドオーバー配置情報が受信された場合、前記配置されたハンドオーバー配置情報を使用すること、を含む、
請求項1に記載のハンドオーバー配置方法。
【請求項7】
前記端末デバイスがターゲットセルへのアクセスに成功した場合、少なくとも一部の前記ターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持することをさらに含む、
請求項1に記載のハンドオーバー配置方法。
【請求項8】
前記した、少なくとも一部の前記ターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持することは、
前記ターゲットセルが前記有効領域内に位置する場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持すること、又は
前記ターゲットセルが前記有効領域内に位置する場合、前記ターゲットハンドオーバー配置情報における前記有効領域内のセルに対応するハンドオーバー配置情報の有効を維持することを含む、
請求項7に記載のハンドオーバー配置方法。
【請求項9】
前記ハンドオーバー配置有効情報は、前記有効タイマ情報を含み、
前記ハンドオーバー配置方法は、さらに、前記ターゲットハンドオーバー配置情報を受信する時、あるいは前記ターゲットハンドオーバー配置情報を受信した後の第1プリセット時間帯内に、タイマの計時をトリガすること、
又は、
前記ネットワークデバイスによって前記ターゲットハンドオーバー配置情報が送信される時、あるいは前記ネットワークデバイスによって前記ターゲットハンドオーバー配置情報が送信された後の第2プリセット時間帯内に、タイマの計時をトリガすることを、含む、
請求項1に記載のハンドオーバー配置方法。
【請求項10】
ネットワークデバイスに応用されるハンドオーバー配置方法であって、前記ハンドオーバー配置方法は、
端末デバイスにターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を送信することを含み、
前記ハンドオーバー配置有効情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するための有効領域情報、及び/又は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するための有効タイマ情報を含み、
前記ターゲットハンドオーバー配置情報は
、測定配置、測定ターゲット配置、測定レポート配
置のうちの1つ又は複数を含
み、
前記ハンドオーバー配置方法は、
前記端末デバイスに対してデルタ配置されたハンドオーバー配置情報を送信することにより、前記端末デバイスが前記デルタ配置されたハンドオーバー配置情報を使用し、前記ターゲットハンドオーバー配置情報におけるデルタ配置されていないハンドオーバー配置情報の有効を保持することを含む、
ハンドオーバー配置方法。
【請求項11】
前記有効領域情報は、前記有効領域のインデックス番号、前記有効領域に対応するセル標識、前記有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域配置、前記有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域、前記有効領域に対応するトラッキングエリアコードのうちの1つ又は複数を含み、及び/又は、
前記ターゲットハンドオーバー配置情報は、ハンドオーバーコマンド、条件付きハンドオーバートリガ条件のうちの1つ又は複数をさらに含む、
請求項10に記載のハンドオーバー配置方法。
【請求項12】
前記有効領域情報は、ブロードキャストメッセージのシステム情報ブロックSIBに担持され、又は、前記有効領域情報は、専用無線リソース制御RRCメッセージに担持され;専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージを含み、
前記有効タイマ情報は、ブロードキャストメッセージのシステム情報ブロックSIBに担持され、又は、前記有効タイマ情報は、専用無線リソース制御RRCメッセージに担持され;前記専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージを含む、
請求項10に記載のハンドオーバー配置方法。
【請求項13】
前記ハンドオーバー配置有効情報は、有効タイマ情報を含み、
前記ハンドオーバー配置方法は、前記ターゲットハンドオーバー配置情報が送信される時、又は前記ターゲットハンドオーバー配置情報が送信された後の第2プリセット時間帯内に、タイマの計時をトリガすることをさらに含む、
請求項10に記載のハンドオーバー配置方法。
【請求項14】
端末デバイスであって、
ネットワークデバイスによって送信されたターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を受信するための受信モジュールと、ここで、前記ハンドオーバー配置有効情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するための有効領域情報、及び/又は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するための有効タイマ情報を含む;
前記端末デバイスの現在セルが前記有効領域内に位置する場合、少なくとも一部の前記ターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するため
の処理モジュールと;を備
え、
前記ターゲットハンドオーバー配置情報は、測定配置、測定ターゲット配置、測定レポート配置のうちの1つ又は複数を含み、
前記処理モジュールは、具体的には、前記端末デバイスの現在セルが前記有効領域内に位置し、且つ前記ネットワークデバイスによってデルタ配置されたハンドオーバー配置情報が受信された場合、前記デルタ配置されたハンドオーバー配置情報を使用し、前記ターゲットハンドオーバー配置情報におけるデルタ配置されていないハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられる、
端末デバイス。
【請求項15】
ネットワークデバイスであって、
端末デバイスにターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を送信するための送信モジュールを備え、
前記ハンドオーバー配置有効情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するための有効領域情報、及び/又は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するための有効タイマ情報を含
み、
前記ターゲットハンドオーバー配置情報は、測定配置、測定ターゲット配置、測定レポート配置のうちの1つ又は複数を含み、
前記送信モジュールは、さらに、前記端末デバイスに対してデルタ配置されたハンドオーバー配置情報を送信することにより、前記端末デバイスが前記デルタ配置されたハンドオーバー配置情報を使用し、前記ターゲットハンドオーバー配置情報におけるデルタ配置されていないハンドオーバー配置情報の有効を保持するために用いられる、
ネットワークデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、通信技術の分野に関し、特にハンドオーバー配置方法、ネットワークデバイス、端末デバイス及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
端末デバイスは、無線アクセスネットワークの制御下で、ソースセルからターゲットセルへのアクセスの移行を完了することができ、即ち端末デバイスは、セル間のハンドオーバー(handover、HO)を完了することができる。
【0003】
端末デバイスのハンドオーバーの過程において、ネットワーク側は、シグナリングにより端末デバイスに対してハンドオーバー配置を行う必要がある。端末デバイスがターゲットセルへのアクセスに成功した後、又は端末デバイスがターゲットセルへのアクセスに失敗した後、端末デバイスのハンドオーバー配置が無効になってしまう。端末デバイスに対して複数の候補セルがある場合、ネットワーク側は、シグナリングにより端末デバイスに対してハンドオーバー配置を頻繁に行う必要があり、シグナリングオーバーヘッドが増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例は、ハンドオーバー配置のシグナリングオーバーヘッドが大きいという課題を解決するために、ハンドオーバー配置方法、ネットワークデバイス、端末デバイス及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様では、本開示の実施例は、端末デバイスに応用されるハンドオーバー配置方法を提供する。この方法は、ネットワークデバイスによって送信されたターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を受信すること、ここで、ハンドオーバー配置有効情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するための有効領域情報、及び/又は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するための有効タイマ情報を含む;端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置する場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持すること;又は、現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持すること;又は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持すること;を含む。
【0006】
第2態様では、本開示の実施例は、ネットワークデバイスに応用されるハンドオーバー配置方法を提供する。この方法は、端末デバイスにターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を送信することを含み、ハンドオーバー配置有効情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するための有効領域情報、及び/又は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するための有効タイマ情報を含み、ここで、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置する場合、端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報の有効が維持され、又は、現在時刻が有効持続時間内にある場合、端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効が維持され、又は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にある場合、端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効が維持される。
【0007】
第3態様では、本開示の実施例は、端末デバイスを提供する。この端末デバイスは、ネットワークデバイスによって送信されたターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を受信するための受信モジュールと、ここで、ハンドオーバー配置有効情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するための有効領域情報、及び/又は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するための有効タイマ情報を含む;端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置する場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するための、又は、現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するための、又は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するための処理モジュールと;を備える。
【0008】
第4態様では、本開示の実施例は、ネットワークデバイスを提供する。このネットワークデバイスは、端末デバイスにターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を送信するための送信モジュールを備え、ハンドオーバー配置有効情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するための有効領域情報、及び/又は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するための有効タイマ情報を含み、ここで、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置する場合、端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報の有効が維持され、又は、現在時刻が有効持続時間内にある場合、端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効が維持され、又は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にある場合、端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効が維持される。
【0009】
第5態様では、本開示の実施例は、端末デバイスを提供する。この端末デバイスは、プロセッサと、メモリと、メモリに記憶され、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを備え、コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、第1態様の技術案に係るハンドオーバー配置方法におけるステップを実現する。
【0010】
第6態様では、本開示の実施例は、ネットワークデバイスを提供する。このネットワークデバイスは、プロセッサと、メモリと、メモリに記憶され、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを備え、コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、第2態様の技術案に係るハンドオーバー配置方法におけるステップを実現する。
【0011】
第7態様では、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、第1態様の技術案に係るハンドオーバー配置方法におけるステップ、又は第2態様の技術案に係るハンドオーバー配置方法におけるステップを実現する。
【0012】
本開示の実施例において、端末デバイスは、ネットワークデバイスによって送信された有効領域情報及び/又は有効タイマ情報を含むハンドオーバー配置有効情報を受信することができる。有効領域情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するために用いられる。有効タイマ情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するために用いられる。有効領域内及び/又は有効持続時間内において、端末デバイスは、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。これにより、ネットワークデバイスがシグナリングにより端末デバイスに対してハンドオーバー配置を頻繁に行うことを回避し、シグナリングオーバーヘッドを低減する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の一実施例に係るハンドオーバー配置方法の一例のフローチャートである。
【
図2】本開示の一実施例に係るハンドオーバー配置方法の別の一例のフローチャートである。
【
図3】本開示の別の一実施例に係るハンドオーバー配置方法の一例のフローチャートである。
【
図4】本開示の一実施例に係る端末デバイスの一例の構造を示す図である。
【
図5】本開示の一実施例に係るネットワークデバイスの一例の構造を示す図である。
【
図6】本開示の各実施例を実現する端末デバイスの一例のハードウェア構造を示す図である。
【
図7】本開示の各実施例を実現するネットワークデバイスの一例のハードウェア構造を示す図である。以上、本開示は、図面を参照して、本開示の具体的な実施形態の説明からより良く理解され得る。ここで、同じ又は類似の符号は、同じ又は類似の要件を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施例における図面を参照し、本開示の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。無論、ここに記載された実施例はあくまで本開示の実施例の一部であり、全ての実施例ではないと理解されるべきである。本開示における実施例に基づいて、当業者が格別の創意がなく容易に想到できる他の全ての実施例は、本開示の権利範囲に属するものとする。
【0015】
本開示の実施例は、ネットワークデバイスが端末デバイスに対してハンドオーバー配置を行う場面に適用可能なハンドオーバー配置方法、ネットワークデバイス、端末デバイス及び記憶媒体を提供する。ここで、ネットワークデバイスは、基地局、制御ノード等のデバイスであってもよく、ここでは限定されない。端末デバイスは、ユーザ端末(User Equipment、UE)などのデバイスであってもよく、ここでは限定されない。本開示の実施例において、有効領域又は有効持続時間を設定してもよく、有効領域内及び有効持続時間において、端末デバイスハンドオーバー配置情報の有効が維持される。
【0016】
図1は、本開示の一実施例に係るハンドオーバー配置方法の一例のフローチャートである。このハンドオーバー配置方法は、具体的には、端末デバイスに応用可能である。
図1に示すように、このハンドオーバー配置方法は、ステップS101からステップS104を含み得る。
【0017】
ステップS101において、ネットワークデバイスによって送信されたターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を受信する。
【0018】
ターゲットハンドオーバー配置情報は、ネットワークデバイスによって送信されたハンドオーバー配置情報である。幾つかの例において、ターゲットハンドオーバー配置情報は、ハンドオーバーコマンド(Handover command、HO command)、モビリティ制御情報(Mobility Control Information)、条件付きハンドオーバートリガ条件、測定配置、測定ターゲット配置、測定レポート配置、候補セルのランダムアクセスチャネル(Random Access Channel、RACH)配置のうちの1つ又は複数を含む。
【0019】
ここで、ハンドオーバーコマンド又はモビリティ制御情報は、ターゲットハンドオーバー配置情報によって担持される情報である。条件付きハンドオーバートリガ条件は、条件付きハンドオーバー(Conditional Handover、CHO)のトリガ条件である。測定配置は、測定対象(即ち、measurement object)などを含み得る。測定レポート配置は、測定レポート(即ち、measurement report)などを含み得る。候補セルは、端末デバイスによって選択可能なアクセスされるセルである。
【0020】
ハンドオーバー配置有効情報は、有効領域情報及び/又は有効タイマ情報を含み得る。
【0021】
有効領域情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するために用いられる。端末デバイスの現在セルは有効領域内にあり、この端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報は、有効を維持する。
【0022】
幾つかの例において、有効領域情報は、有効領域のインデックス番号、有効領域に対応するセル標識、有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域配置、有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域、有効領域に対応するトラッキングエリアコードのうちの1つ又は複数を含み得る。
【0023】
ここで、有効領域のインデックス番号(即ちindex)は、有効領域を識別するために用いられる。有効領域に対応するセル標識の数は、複数であってもよく、有効領域に対応する複数のセル標識は、有効領域に対応するセル標識リスト(即ち、セルID list)を構成し得る。アクセスネットワーク通知領域配置は、具体的には、公衆陸上移動体通信ネットワーク無線アクセスネットワーク通知領域配置(Public Land Mobile Network Radio Access Network Area Config、PLMN RAN AC)であってもよい。PLMN RAN ACの数は複数であってもよく、有効領域に対応する複数のアクセスネットワーク通知領域配置は、有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域配置リスト(即ち、RAN AC list)を構成し得る。有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域(即ち、RAN notification area)の数は複数であってもよく、有効領域に対応する複数のアクセスネットワーク通知領域は、有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域リスト(即ち、RAN notification area list)を構成し得る。有効領域に対応するトラッキングエリアコード(Tracking Area Code、TAC)の数は複数であってもよく、有効領域に対応する複数のトラッキングエリアコードは、有効領域に対応するトラッキングエリアコードリスト(即ち、TAC list)を構成し得る。
【0024】
幾つかの例において、有効領域情報はブロードキャストメッセージに担持される。具体的には、有効領域情報は、ブロードキャストメッセージのシステム情報ブロック(System Information Block、SIB)に担持され得る。有効領域情報がブロードキャストメッセージに担持される場合、この有効領域情報は、現在セル内における全ての端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を表す。
【0025】
他の幾つかの例において、有効領域情報は、専用無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)メッセージに担持される。専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージなどを含み得る。プリセットRRCメッセージは、新たに設計されたRRCメッセージであってもよく、ここでは限定されない。有効領域情報が専用RRCメッセージに担持される場合、有効領域情報は、この専用RRCメッセージを受信する端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を表す。
【0026】
有効タイマ情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するために用いられる。有効持続時間内において、この端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報は、有効を維持する。
【0027】
幾つかの例において、有効タイマ情報はブロードキャストメッセージに担持される。具体的には、有効タイマ情報は、ブロードキャストメッセージのSIB中に担持され得る。
【0028】
他の幾つかの例において、有効タイマ情報は専用RRCメッセージに担持される。専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージなどを含み得る。プリセットRRCメッセージは、新たに設計されたRRCメッセージであってもよく、ここでは限定されない。
【0029】
なお、ハンドオーバー配置有効情報が有効領域情報及び有効タイマ情報を含む場合、有効タイマ情報は、有効領域情報と共にブロードキャストメッセージのSIB又は専用RRCメッセージに担持され得;あるいは、有効タイマ情報はブロードキャストメッセージのSIBに担持され、有効領域情報は専用RRCメッセージに担持され;また、あるいは、有効領域情報はブロードキャストメッセージのSIBに担持され、有効タイマ情報は専用RRCメッセージに担持される。
【0030】
幾つかの例において、端末デバイスは、ターゲットハンドオーバー配置情報を受信する時、又はターゲットハンドオーバー配置情報を受信した後の第1プリセット時間帯内に、タイマの計時をトリガする。このタイマが計時する持続時間は、有効持続時間である。
【0031】
他の幾つかの例において、ネットワークデバイスによってターゲットハンドオーバー配置情報が送信される時、又はネットワークデバイスによってターゲットハンドオーバー配置情報が送信された後の第2プリセット時間帯内に、タイマの計時をトリガする。このタイマが計時する持続時間は、有効持続時間である。
【0032】
第1プリセット時間帯と第2プリセット時間帯は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。第1プリセット時間帯と第2プリセット時間帯とが同じである場合、同じ有効タイマ情報配置によって得られ、ここでは説明を省略する。
【0033】
ステップS102では、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置する場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0034】
ハンドオーバー配置有効情報が有効領域情報を含む場合、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置すると、この端末デバイスが有効領域内に位置することを意味する。よって、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持し、即ち、端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報を保持し、ネットワークデバイスによって端末デバイスに対して配置したターゲットハンドオーバー配置情報を解放しない。
【0035】
ネットワークデバイスは、自発的に端末デバイスに対して再度ハンドオーバー配置を行い、即ち、ハンドオーバー配置情報を送信する。
【0036】
幾つかの例において、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つネットワークデバイスによって配置又はデルタ配置されたハンドオーバー配置情報が受信されていない場合、ターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0037】
ネットワークデバイスは、自発的に端末デバイスに対して再度ハンドオーバー配置を行い、即ち、ハンドオーバー配置情報を送信する。端末デバイスの現在セルが有効領域内にあり、且つネットワークデバイスによって配置又はデルタ配置されたハンドオーバー配置情報が受信されていない場合、ネットワークデバイスが端末デバイスに対してハンドオーバー配置を再度行っていないことを意味する。従って、元のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持すればよい。
【0038】
他の幾つかの例において、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つネットワークデバイスによってデルタ配置されたハンドオーバー配置情報が受信された場合、デルタ配置されハンドオーバー配置情報を使用し、ターゲットハンドオーバー配置情報におけるデルタ配置されていないハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0039】
ネットワークデバイスは、自発的に端末デバイスに対して再度ハンドオーバー配置を行い、即ち、ハンドオーバー配置情報を送信する。端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つネットワークデバイスによってデルタ配置されたハンドオーバー配置情報が受信された場合、ネットワークデバイスが、元のターゲットハンドオーバー配置情報のうちの一部のターゲットハンドオーバー配置情報によって指示されたハンドオーバー配置に対して再度ハンドオーバー配置を行ったことを意味し、従って、デルタ配置されたハンドオーバー配置情報を使用し、ターゲットハンドオーバー配置情報におけるデルタ配置されていないハンドオーバー配置情報の有効を保持する。デルタ配置は、配置と比較して、ハンドオーバー配置に送信必要なシグナリングを低減し、シグナリングオーバーヘッドを低減することができる。
【0040】
さらに幾つかの例において、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つネットワークデバイスによって配置されたハンドオーバー配置情報が受信された場合、配置されたハンドオーバー配置情報を使用する。
【0041】
ネットワークデバイスは、自発的に端末デバイスに対して再度ハンドオーバー配置を行い、即ち、ハンドオーバー配置情報を送信する。端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つネットワークデバイスによって配置されたハンドオーバー配置情報が受信された場合、ネットワークデバイスが端末デバイスに対して再度ハンドオーバー配置を行ったことを意味する。従って、ネットワークデバイスによって再度配置されたハンドオーバー配置情報を使用する。
【0042】
ハンドオーバー配置有効情報が有効領域情報を含む場合、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置しないと、この端末デバイスが有効領域内に位置しないことを意味し、こうして、ターゲットハンドオーバー配置を無効にし、即ち、端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報を保持しなく、ネットワークデバイスによって端末デバイスに対して配置したターゲットハンドオーバー配置情報を解放する。
【0043】
ステップS103では、現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0044】
ハンドオーバー配置有効情報が有効タイマ情報を含む場合、現在時刻が有効持続時間内にあると、この端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報が現在時刻において有効であることを意味し、こうして、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持し、即ち、端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報を保持し、ネットワークデバイスによって端末デバイスに対して配置したターゲットハンドオーバー配置情報を解放しない。
【0045】
ハンドオーバー配置有効情報が有効タイマ情報を含む場合、現在時刻が有効持続時間を超えると、この端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報が現在時刻において無効であることを意味し、こうして、端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報を保持しなく、ネットワークデバイスによって端末デバイスに対して配置したターゲットハンドオーバー配置情報を解放する。
【0046】
ステップS104では、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0047】
ハンドオーバー配置有効情報が有効領域情報と有効タイマ情報を含む場合、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にあると、この端末デバイスが有効領域内に位置し、この端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報が現在時刻において有効であることを意味し、こうして、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持し、即ち、端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報を保持し、ネットワークデバイスによって端末デバイスに対して配置したターゲットハンドオーバー配置情報を解放しない。
【0048】
ハンドオーバー配置有効情報が有効領域情報及び有効タイマ情報を含む場合、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置しなく、又は現在時刻が有効持続時間を超えると、この端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報を無効にし、即ち、端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報を保持しなく、ネットワークデバイスによって端末デバイスに対して配置したターゲットハンドオーバー配置情報を解放する。
【0049】
上記の実施例における現在セルは、端末デバイスのサービングセル、端末デバイスのアイドル状態(即ちidle状態)にあるキャンプセル、又は端末デバイスの非アクティブ状態(即ちinactive)にあるキャンプセルを含む。
【0050】
本開示の実施例において、端末デバイスは、ネットワークデバイスによって送信された、有効領域情報及び/又は有効タイマ情報を含むハンドオーバー配置有効情報を受信することができる。有効領域情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するために用いられる。有効タイマ情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するために用いられる。有効領域内及び/又は有効持続時間内において、端末デバイスは、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。これにより、ネットワークデバイスがシグナリングにより端末デバイスに対してハンドオーバー配置を頻繁に行うことを回避し、シグナリングオーバーヘッドを低減する。さらに、端末デバイスは、ハンドオーバー配置情報を頻繁に受信する必要がなく、ハンドオーバー配置を頻繁に行う必要もなく、端末デバイスの消費電力も低減する。
【0051】
図2は、本開示の一実施例に係るハンドオーバー配置方法の別の一例のフローチャートである。このハンドオーバー配置方法は、端末デバイスに応用される。
図2に示すように、このハンドオーバー配置方法は、ステップS201からステップS205を含み得る。
【0052】
ステップS201では、ネットワークデバイスによって送信されたターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を受信する。
【0053】
ステップS201の関連内容は、上記の実施例におけるステップS101の関連説明を参照し、ここではその説明を省略する。
【0054】
ステップS202では、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置する場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0055】
ステップS202の関連内容は、上記の実施例におけるステップS102の関連説明を参照し、ここではその説明を省略する。
【0056】
ステップS203では、現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0057】
ステップS203の関連内容は、上記の実施例におけるステップS103の関連説明を参照し、ここではその説明を省略する。
【0058】
ステップS204では、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0059】
ステップS204の関連内容は、上記の実施例におけるステップS104の関連説明を参照し、ここではその説明を省略する。
【0060】
ステップS205では、端末デバイスがターゲットセルへのアクセスに成功した場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0061】
端末デバイスがターゲットセルへのアクセスに成功することは、具体的には、端末がターゲットセルへのハンドオーバーに成功すること、又は端末デバイスがターゲットセルとの間の通信リンクを再確立することを含む。
【0062】
さらに、ターゲットセルが有効領域内に位置する場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持し得る。
【0063】
具体的には、ターゲットセルが有効領域内に位置する場合、ターゲットハンドオーバー配置情報における有効領域内のセルに対応するハンドオーバー配置情報の有効を維持し得る。例えば、端末デバイスがハンドオーバーされる前にアクセスしたセルをセルA1とし、端末デバイスがアクセスに成功したターゲットセルをセルA2とする。端末デバイスがセルA1にアクセスしていた場合の端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報は、セルA1のハンドオーバー配置情報、セルA2のハンドオーバー配置情報、セルA3のハンドオーバー配置情報、セルA4のハンドオーバー配置情報、及びセルA5のハンドオーバー配置情報を含み、有効領域は、セルA1、セルA2、及びセルA3を含むとする。こうすると、端末デバイスがターゲットセルのセルA2へのアクセスに成功した場合、セルA1のハンドオーバー配置情報、セルA2のハンドオーバー配置情報、及びセルA3のハンドオーバー配置情報の有効を維持し、セルA4のハンドオーバー配置情報、及びセルA5のハンドオーバー配置情報を無効にする。
【0064】
図3は、本開示の別の一実施例に係るハンドオーバー配置方法の一例のフローチャートである。このハンドオーバー配置方法は、ネットワークデバイスに応用可能である。
図3に示すように、このハンドオーバー配置方法は、ステップS301を含み得る。
【0065】
ステップS301では、端末デバイスにターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を送信する。
【0066】
ハンドオーバー配置有効情報は、有効領域情報及び/又は有効タイマ情報を含む。有効領域情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するために用いられる。有効タイマ情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するために用いられる。
【0067】
端末デバイスの現在セルが有効領域に位置する場合、端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。又は、現在時刻が有効持続時間内にある場合、端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。又は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にある場合、端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0068】
幾つかの例において、有効領域情報は、有効領域のインデックス番号、有効領域に対応するセル標識、有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域配置、有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域、有効領域に対応するトラッキングエリアコードのうちの1つ又は複数を含む。
【0069】
幾つかの例において、前記ターゲットハンドオーバー配置は、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、条件付きハンドオーバートリガ条件、測定配置、測定ターゲット配置、測定レポート配置、候補セルのRACH配置のうちの1つ又は複数を含む。
【0070】
上記の実施例における有効領域情報は、ブロードキャストメッセージに担持され得、具体的には、ブロードキャストメッセージのSIBに担持され得る。又は、有効領域情報は専用RRCメッセージに担持され得る。専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージを含み得る。
【0071】
上記実施例における有効タイマ情報は、ブロードキャストメッセージに担持され得、具体的には、ブロードキャストメッセージのSIBに担持され得る。又は、有効タイマ情報は専用RRCメッセージに担持され得る。専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージを含み得る。
【0072】
幾つかの例において、ネットワークデバイスは、さらに、現在セル内における、有効領域内からハンドオーバーされた端末デバイスに配置又はデルタ配置されたハンドオーバー配置を送信することができ、これにより、端末デバイスに配置されたハンドオーバー配置情報を使用させ、又は、端末デバイスにデルタ配置されたハンドオーバー配置情報を使用させ、且つターゲットハンドオーバー配置情報におけるデルタ配置されていないハンドオーバー配置情報の有効を維持する。デルタ配置は、配置と比較して、ハンドオーバー配置に送信必要なシグナリングを低減し、ひいてはシグナリングオーバーヘッドを低減することができる。
【0073】
上記の実施例において、ハンドオーバー配置有効情報が有効タイマ情報を含む場合、ターゲットハンドオーバー配置情報が送信される時、又はターゲットハンドオーバー配置情報が送信された後の第2プリセット時間帯内に、タイマの計時をトリガする。タイマが計時する持続時間は、有効持続時間である。
【0074】
本開示の実施例におけるターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報の関連内容は、上述した実施例におけるステップS101からステップS104の関連説明を参照してもよく、ここではその説明を省略する。
【0075】
本開示の実施例において、ネットワークデバイスは、端末デバイスにターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を送信する。ハンドオーバー配置有効情報は、有効領域情報及び/又は有効タイマ情報を含む。有効領域情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するために用いられる。有効タイマ情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するために用いられる。有効領域内及び/又は有効持続時間内において、端末デバイスは、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。これにより、ネットワークデバイスがシグナリングにより端末デバイスに対してハンドオーバー配置を頻繁に行うことを回避し、シグナリングオーバーヘッドを低減する。さらに、端末デバイスは、ハンドオーバー配置情報を頻繁に受信する必要がなく、ハンドオーバー配置を頻繁に行う必要もなく、端末デバイスの消費電力も低減する。
【0076】
図4は、本開示の一実施例に係る端末デバイスの一例の構造を示す図である。
図4に示すように、この端末デバイス400は、受信モジュール401と、処理モジュール402とを含み得る。
【0077】
受信モジュール401は、ネットワークデバイスによって送信されたターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を受信するために用いられ得る。
【0078】
ハンドオーバー配置有効情報は、有効領域情報及び/又は有効タイマ情報を含む。有効領域情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するために用いられる。有効タイマ情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するために用いられる。
【0079】
処理モジュール402は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置する場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられ、又は、現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられ、又は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられ得る。
【0080】
本開示の実施例において、端末デバイスは、ネットワークデバイスによって送信された、有効領域情報及び/又は有効タイマ情報を含むハンドオーバー配置有効情報を受信することができる。有効領域情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するために用いられる。有効タイマ情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するために用いられる。有効領域内及び/又は有効持続時間内において、端末デバイスは、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。これにより、ネットワークデバイスがシグナリングにより端末デバイスに対してハンドオーバー配置を頻繁に行うことを回避し、シグナリングオーバーヘッドを低減する。さらに、端末デバイスは、ハンドオーバー配置情報を頻繁に受信する必要がなく、ハンドオーバー配置頻繁に行う必要もなく、端末デバイスの消費電力も低減する。
【0081】
幾つかの例において、有効領域情報は、有効領域のインデックス番号、有効領域に対応するセル標識、有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域配置、有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域、有効領域に対応するトラッキングエリアコードのうちの1つ又は複数を含む。
【0082】
幾つかの例において、ターゲットハンドオーバー配置情報は、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、条件付きハンドオーバートリガ条件、測定配置、測定ターゲット配置、測定レポート配置、候補セルのRACH配置のうちの1つ又は複数を含む。
【0083】
上記の実施例における有効領域情報は、ブロードキャストメッセージのSIBに担持されてもよいし、専用RRCメッセージに担持されてもよい。専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージを含み得る。
【0084】
上記の実施例における有効タイマ情報は、ブロードキャストメッセージのSIBに担持されてもよいし、専用RRCメッセージに担持されてもよい。専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージを含み得る。
【0085】
上記の実施例における現在セルは、端末デバイスのサービングセル、端末デバイスのアイドル状態にあるキャンプセル、又は端末デバイスの非アクティブ状態にあるキャンプセルを含む。
【0086】
幾つかの実施例において、上記の処理モジュール402は、さらに、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置しない場合、ターゲットハンドオーバー配置情報を無効にするために用いられる。
【0087】
幾つかの実施例において、上記処理モジュール402は、さらに、現在時刻が有効持続時間を超えた場合、ターゲットハンドオーバー配置情報を無効にするために用いられる。
【0088】
幾つかの例において、処理モジュール402は、具体的には、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つネットワークデバイスによって配置又はデルタ配置されたハンドオーバー配置情報が受信されていない場合、ターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられ;又は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つネットワークデバイスによってデルタ配置されたハンドオーバー配置情報が受信された場合、デルタ配置されたハンドオーバー配置情報を使用し、ターゲットハンドオーバー配置情報におけるデルタ配置されていないハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられ;又は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つネットワークデバイスによって配置されたハンドオーバー配置情報が受信された場合、配置されたハンドオーバー配置情報を使用するために用いられる。
【0089】
幾つかの実施例において、処理モジュール402は、さらに、端末デバイスがターゲットセルへのアクセスに成功した場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられる。
【0090】
幾つかの例において、処理モジュール402は、具体的には、ターゲットセルが有効領域内に位置する場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられる。
【0091】
さらに、処理モジュール402は、具体的には、ターゲットセルが有効領域に位置する場合、ターゲットハンドオーバー配置情報における有効領域内のセルに対応するハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられる。
【0092】
幾つかの実施例において、ハンドオーバー配置有効情報は、有効タイマ情報を含み、
図4に示すように、端末デバイスは、計時トリガモジュール403をさらに含むことができる。
【0093】
計時トリガモジュール403は、ターゲットハンドオーバー配置情報を受信する時、又はターゲットハンドオーバー配置情報を受信した後の第1プリセット時間帯内に、タイマの計時をトリガするために用いられ;あるいは、ネットワークデバイスによってターゲットハンドオーバー配置情報が送信される時、又はネットワークデバイスによってターゲットハンドオーバー配置情報が送信された後の第2プリセット時間帯内に、タイマの計時をトリガするために用いられ得る。
【0094】
図5は、本開示の一実施例に係るネットワークデバイスの一例の構造を示す図である。
図5に示すように、このネットワークデバイス500は、送信モジュール501を含み得る。
【0095】
送信モジュール501は、端末デバイスにターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を送信するために用いられ得る。
【0096】
ハンドオーバー配置有効情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するための有効領域情報、及び/又は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するための有効タイマ情報を含む。
【0097】
端末デバイスの現在セルが有効領域に位置する場合、端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。又は、現在時刻が有効持続時間内にある場合、端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。又は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にある場合、端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0098】
このネットワークデバイス500は、さらに、記憶モジュールを含んでもよく、記憶モジュールは、上記の実施例におけるネットワークデバイスがハンドオーバー配置方法を実現するために必要な情報及びプログラム等を記憶してもよく、例えば、ターゲットハンドオーバー配置情報とハンドオーバー配置有効情報等を記憶してもよく、ここでは限定されない。送信モジュール501は、記憶モジュールからターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報などを取得することができるが、ここでは限定されない。
【0099】
本開示の実施例において、ネットワークデバイス500は、端末デバイスにターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を送信する。ハンドオーバー配置有効情報は、有効領域情報及び/又は有効タイマ情報を含む。有効領域情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するために用いられる。有効タイマ情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するために用いられる。有効領域内及び/又は有効持続時間内において、端末デバイスは、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。これにより、ネットワークデバイス500がシグナリングにより端末デバイスに対してハンドオーバー配置を頻繁に行うことを回避し、シグナリングオーバーヘッドを低減する。さらに、端末デバイスは、ハンドオーバー配置情報を頻繁に受信する必要がなく、ハンドオーバー配置を頻繁に行う必要もなく、端末デバイスの消費電力も低減する。
【0100】
幾つかの例において、有効領域情報は、有効領域のインデックス番号、有効領域に対応するセル標識、有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域配置、有効領域に対応するアクセスネットワーク通知領域、有効領域に対応するトラッキングエリアコードのうちの1つ又は複数を含む。
【0101】
幾つかの例において、ターゲットハンドオーバー配置は、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、条件付きハンドオーバートリガ条件、測定配置、測定ターゲット配置、測定レポート配置、候補セルのRACH配置のうちの1つ又は複数を含む。
【0102】
上記の実施例における有効領域情報は、ブロードキャストメッセージのシステム情報ブロックSIBに担持されてもよいし、専用無線リソース制御RRCメッセージに担持されてもよい。専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージを含む。
【0103】
上記の実施例における有効タイマ情報は、ブロードキャストメッセージのシステム情報ブロックSIBに担持されてもよいし、専用無線リソース制御RRCメッセージに担持されてもよい。専用RRCメッセージは、ハンドオーバーコマンド、モビリティ制御情報、又はプリセットRRCメッセージを含む。
【0104】
幾つかの例において、上記の送信モジュール501は、さらに、現在セル内における、有効領域からハンドオーバーされた端末デバイスに配置又はデルタ配置されたハンドオーバー配置情報を送信するために用いられる。
【0105】
幾つかの実施例において、ハンドオーバー配置有効情報は、有効タイマ情報を含む。
図5に示すように、ネットワークデバイス500は、計時トリガモジュール502をさらに含む。
【0106】
計時トリガモジュール502は、ターゲットハンドオーバー配置情報が送信される時、又はターゲットハンドオーバー配置情報が送信された後の第2プリセット時間帯内に、タイマの計時をトリガするために用いられ得る。
【0107】
本開示の実施例によって提供される移動端末は、
図1及び
図2の方法の実施例における端末デバイスによって実現される各プロセスを実現することができ、重複を回避するため、ここではその説明を省略する。
【0108】
図6は本開示の各実施例を実現する端末デバイスの一例のハードウェア構造を示す図である。この端末デバイス600は、無線周波数部601、ネットワークモジュール602、音声出力部603、入力部604、センサ605、表示部606、ユーザ入力部607、インターフェース部608、メモリ609、プロセッサ610及び電源611などの部品を含むが、これらに限定されない。当業者は、
図6に示される端末デバイスの構造は端末デバイスを限定するものではなく、端末デバイスが図示よりも多いか又は少ない配置要素を含み、又はいくつかの配置要素を組み合わせ、又は異なる配置要素で配置される可能性があることを理解するであろう。本開示の実施例において、端末デバイスは、携帯電話、タブレット、ラップトップパソコン、パームトップPC、車載端末、着用可能なデバイス及び歩数計を含むが、これらに限定されない。
【0109】
無線周波部601は、ネットワークデバイスによって送信されたターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を受信するために用いられ得る。
【0110】
ハンドオーバー配置有効情報は、有効領域情報及び/又は有効タイマ情報を含む。有効領域情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するために用いられる。有効タイマ情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するために用いられる。
【0111】
プロセッサ610は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置する場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられ;又は、現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられ;又は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にある場合、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持するために用いられ得る。
【0112】
本開示の実施例において、端末デバイスは、ネットワークデバイスによって送信された、有効領域情報及び/又は有効タイマ情報を含むハンドオーバー配置有効情報を受信することができる。有効領域情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するために用いられる。有効タイマ情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するために用いられる。有効領域内及び/又は有効持続時間内において、端末デバイスは、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。これにより、ネットワークデバイスがシグナリングにより端末デバイスに対してハンドオーバー配置を頻繁に行うことを回避し、シグナリングオーバーヘッドを低減する。さらに、端末デバイスは、ハンドオーバー配置情報を頻繁に受信する必要がなく、ハンドオーバー配置を頻繁に行う必要もなく、端末デバイスの消費電力も低減する。
【0113】
なお、本開示の実施例において、無線周波数部601は、情報の送受信又は通話過程中の信号の受信及び送信に用いられ得る。具体的には、基地局からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ601に処理させ、かつ、アップリンクデータを基地局に送信する。通常では、無線周波数部601は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、トランシーバ、結合器、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、これらに限定されない。また、無線周波数部601は、無線通信システムによりネットワーク機器及び他の機器と通信することもできる。
【0114】
端末デバイスは、ネットワークモジュール602を介して、ユーザに無線ブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセス等の援助をユーザに与える。
【0115】
音声出力部603は、無線周波数部601又はネットワークモジュール602により受信され又はメモリ609に記憶された音声データを音声信号に変換して音として出力することができる。さらに、音声出力部603は、端末デバイス600により実行される特定の機能に関連する音声出力(例えば、呼出し信号の受信音音声、メッセージ着信音など)を提供することもできる。音声出力部603は、スピーカ、ブザー、受話器を含む。
【0116】
入力部604は、音声信号又は映像信号を受信するために用いられる。入力部604は、図形処理装置(Graphics Processing Unit,GPU)6041とマイクロフォン6042を含んでよい。図形処理装置6041は、ビデオキャプチャーモード又は画像キャプチャーモードでカメラなどの画像キャプチャー装置によって取得された静止画又は動画画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示部606に表示されてもよい。図形処理装置6041によって処理された画像フレームは、メモリ609(又は他の記憶媒体)に記憶されてもよく、又は無線周波数部601或いはネットワークモジュール602を介して送信されてもよい。マイクロフォン6042は、音声を受信し、このような音を音声データに処理することができる。処理された音声データは、電話の通話モードの場合に、無線周波数部601を介して移動通信基地局に送信可能なフォーマットに変換されて出力される。
【0117】
端末デバイス600は、さらに、光センサ、モーションセンサ及び他のセンサなどの少なくとも1つのセンサ605を含む。具体的には、光センサは、周辺光の明暗によって表示パネル6061の輝度を調節可能な周辺光センサと、端末デバイス600が耳元に移動した際に表示パネル6061及び/又はバックライトを消灯可能な近接センサを含む。モーションセンサの1つとして、加速度計センサは、様々な方向(一般的には3軸)の加速度の大きさを検出し、静止時に重力の大きさ及び方向を検出することができ、端末デバイスの姿勢(例えば、縦横画面の切り替え、関連するゲーム、磁力計の姿勢較正など)、振動認識関連機能(例えば、歩数計、叩き)などを識別するために使用されてもよい。センサ605は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどをさらに含み得るが、ここではその説明を省略する。
【0118】
表示部606は、ユーザが入力した情報やユーザに提供された情報を表示するために用いられる。表示部606は、表示パネル6061を含み、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形態で表示パネル6061を配置し得る。
【0119】
ユーザ入力部607は、入力された数字又は文字情報を受信し、端末デバイスのユーザ設定や機能制御に関するキー信号入力の生成に用いられ得る。具体的には、ユーザ入力部607は、タッチパネル6071及びその他の入力装置6072を含む。タッチパネル6071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、ユーザがタッチパネル6071上又はその付近で行うタッチ操作(例えば、ユーザが指、スタイラスなどの任意の適切なもの又は付属物を用いてタッチパネル6071上又はその付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル6071は、タッチ検出装置とタッチコントローラとの2つの部分を含み得る。ここで、タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方位を検出し、タッチ操作による信号を検出して、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換して、そして、プロセッサ610に送信し、プロセッサ610からのコマンドを受信して実行する。さらに、タッチパネル6071は、抵抗式、静電容量式、赤外線式及び表面弾性波式などの複数のタイプにより実現され得る。ユーザ入力部607は、タッチパネル6071に加えて、他の入力装置6072をさらに含み得る。具体的には、他の入力装置6072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーなどを含むことができるが、これらに限定されない。ここでは説明を省略する。
【0120】
さらに、タッチパネル6071は、表示パネル6061上に被覆可能であり、タッチパネル6071がその上又はその付近でのタッチ操作を検出した後、プロセッサ610に送信してタッチイベントの種類を決定し、その後、プロセッサ610は、タッチイベントの種類に応じて、表示パネル6061上に対応する視覚出力を提供する。
図6では、タッチパネル6071と表示パネル6061が、端末デバイスの入出力機能を実現するために、互いに独立した2つの別個の配置要素として示されているが、幾つかの実施例において、タッチパネル6071と表示パネル6061が一体化されて端末デバイスの入出力機能を実現することもでき、ここでは具体的に限定されない。
【0121】
インターフェース部608は、外部機器と端末デバイス600とを接続するためのインターフェースである。例えば、外部機器は、有線又は無線ヘッドセットポート、外部電源(又はバッテリチャージャ)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置を接続するためのポート、オーディオ入出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、ヘッドセットポートなどを含み得る。インターフェース部608は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信し、受信した入力を端末デバイス600内の1つ又は複数の素子に伝送するために使用されてもよく、又は端末デバイス600と外部装置との間のデータの伝送するために使用されてもよい。
【0122】
メモリ609は、ソフトウェアプログラムや各種のデータを記憶するために用いられ得る。メモリ609は、オペレーティングシステムや少なくとも1つの機能(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)に必要なアプリケーションプログラムなどを記憶可能なプログラム記憶領域と、携帯電話機の使用に応じて作成されたデータ(例えば、音声データ、電話帳など)などを記憶可能なデータ記憶領域と、を主に含み得る。さらに、メモリ609は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、例えば、少なくとも1つのディスク記憶装置、フラッシュメモリ装置のような不揮発性メモリ、又は他の揮発性固体メモリをさらに含み得る。
【0123】
プロセッサ610は、端末デバイスの制御センター中枢であり、端末デバイス全体の各部を様々なインターフェース及び回線で接続し、メモリ609内に記憶されるソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運転又は実行したり、メモリ609内に記憶されるデータを呼び出したりすることにより、端末デバイスの様々な機能を実行し、データ処理を行い、端末デバイスの全体のモニタリングを行う。プロセッサ610は、1つ以上の処理部を含み得る。好ましくは、プロセッサ610は、オペレーティングシステムや、ユーザインターフェース、アプリケーションプログラムプログラムなどを主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを集積してもよい。なお、上記のモデムプロセッサは、プロセッサ610に集積されなくてもよい。
【0124】
端末デバイス600は、さらに、各配置要素に電力を供給する電源611(例えばバッテリー)を含んでもよく、好ましくは、電源611は、電源管理システムを介してプロセッサ610と論理的に接続されてもよく、これにより、電源管理システムを介して充放電、及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0125】
なお、端末デバイス600は、図示されていない幾つかの機能モジュールを含み、ここではその説明を省略する。
【0126】
好ましくは、本開示の実施例は、端末デバイスをさらに提供する。この端末デバイスは、プロセッサ610と、メモリ609と、メモリ609に記憶され、プロセッサ610で実行可能なコンピュータプログラムを備え、このコンピュータプログラムがプロセッサ610によって実行されると、上記の端末デバイスに応用されるハンドオーバー配置方法の実施例の各プロセスを実現するとともに、同じ技術的効果を奏することができる。重複を回避するため、ここでは説明を省略する。
【0127】
本開示の実施例によって提供される移動端末は、
図3の方法実施例におけるネットワークデバイスによって実現される各プロセスを実現することができ、重複を回避するため、ここではその説明を省略する。
【0128】
図7は、本開示の各実施例を実現するネットワークデバイスの一例のハードウェア構造を示す図である。
図7に示すように、このネットワークデバイス700は、メモリ701と、プロセッサ702と、無線周波部703と、メモリ701に記憶され、プロセッサ702上で実行可能なコンピュータプログラムとを備える。当業者は、
図7に示されたネットワークデバイスの構造は、ネットワークデバイスに対する制限を配置せず、ネットワークデバイスは、図示されるものよりも多い又は少ない配置要素を含み、又は幾つかの配置要素を組合せ、又は異なる配置要素を配置することができることを理解するであろう。
【0129】
無線周波部703は、端末デバイスにターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を送信するために用いられる。
【0130】
ハンドオーバー配置有効情報は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するための有効領域情報、及び/又は、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するための有効タイマ情報を含む。
【0131】
端末デバイスの現在セルが有効領域に位置する場合、端末デバイスのターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持し;又は、現在時刻が有効持続時間内にある場合、端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持し;又は、端末デバイスの現在セルが有効領域内に位置し、且つ現在時刻が有効持続時間内にある場合、端末デバイスの少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。
【0132】
図7において、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含むことができ、具体的には、プロセッサ702によって表される1つ又は複数のプロセッサ及びメモリ701によって表されるメモリの各種の回路が互いにリンクされるものである。バスアーキテクチャは、また、周辺機器、電圧レギュレータ及び電力管理回路などの各種の他の回路を互いにリンクすることができ、それらは当技術分野で公知しており、従って、本明細書ではこれ以上説明しない。バスインターフェイスはインターフェースを提供する。無線周波数部703は、送信機及び送受信機を含む複数の要素であってもよく、伝送媒体上の各種の他の装置と通信するためのユニットを提供して、プロセッサ702の制御下でデータを送受信するために用いる。プロセッサ702はバスアーキテクチャ及び一般的な処理を管理する役割を果たし、メモリ701はプロセッサ702が運転を実行する時に使用するデータを記憶することができる。
【0133】
好ましくは、本開示の実施例は、ネットワークデバイス700をさらに提供する。このネットワークデバイス700は、プロセッサ702と、メモリ701と、メモリ702に記憶され、プロセッサ702で実行可能なコンピュータプログラムとを備え、このコンピュータプログラムは、プロセッサ702によって実行されると、上記のネットワークデバイスに応用されるハンドオーバー配置方法の実施例の各プロセスを実現するとともに、同じ技術的効果を奏することができ、重複を回避するため、ここでは説明を省略する。
【0134】
本開示の実施例において、ネットワークデバイスは、端末デバイスにターゲットハンドオーバー配置情報及びハンドオーバー配置有効情報を送信する。ハンドオーバー配置有効情報は、有効領域情報及び/又は有効タイマ情報を含む。有効領域情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効領域を指示するために用いられる。有効タイマ情報は、少なくとも一部のハンドオーバー配置情報の有効持続時間を指示するために用いられる。有効領域内及び/又は有効持続時間内において、端末デバイスは、少なくとも一部のターゲットハンドオーバー配置情報の有効を維持する。これにより、ネットワークデバイスがシグナリングにより端末デバイスに対してハンドオーバー配置を頻繁に行うことを回避し、シグナリングオーバーヘッドを低減する。さらに、端末デバイスは、ハンドオーバー配置情報を頻繁に受信する必要がなく、ハンドオーバー配置を頻繁に行う必要もなく、端末デバイスの消費電力も低減する。
【0135】
本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。このコンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、上記の端末デバイス又はネットワークデバイスに応用されるハンドオーバー配置方法の実施例の各プロセスを実現するとともに、同じ技術的効果を奏奏することができる。重複を回避するため、ここでは説明を省略する。ここで、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROMと略称する)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称する)、磁気ディスク又は光ディスク等の非一時的な記憶媒体を含み得る。
【0136】
上記実施例におけるハンドオーバー配置方法、ネットワークデバイス、端末デバイス及び記憶媒体は、通常のハンドオーバー場面又は条件付きハンドオーバー場面に応用可能であり、ここでは限定されない。
【0137】
上記実施例におけるハンドオーバー配置方法、ネットワークデバイス、端末デバイス及び記憶媒体は、5G通信システム及びその以降の通信システムに応用可能であり、ここでは限定されない。
【0138】
本明細書における各実施例は、いずれも漸進的な方式で説明し、各実施例の間の同一又は類似の部分は互いに参照すればよく、各実施例と他の実施形態との違いを重点的に説明する。端末デバイスの実施例、ネットワークデバイスの実施例、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の実施例にとって、関連する箇所は、方法実施例の説明の部分を参照することができる。
【0139】
なお、本明細書において、用語「備える」、「含む」、又はそれらの任意の他の変形形態は、非排他的な包含をカバーするように意図され、したがって、一連の要素を含むプロセス、方法、アイテム、又は装置は、それらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素も含み、あるいはそのようなプロセス、方法、アイテム又は装置に固有の要素も含む。これ以上の制限がない場合、「一つの……を含む」という表現によって限定される要素は、その要素を含むプロセス、方法、アイテム又は装置内に他の同じ要素がさらに存在することを除外しない。
【0140】
以上の実施形態の説明から、当業者には明らかなように、上記実施例の方法は、ソフトウェアに、必要な汎用ハードウェアプラットフォームを加えた方式で実現でき、無論、ハードウェアによっても実現することもできるが、多くの場合、前者がより好ましい実施形態である。このような理解に基づいて、本開示の技術案の本質的又は従来技術に貢献する部分は、本開示の各実施例に記載の方法を端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、空調機、又はネットワーク機器などであってもよい)に実行させるための幾つかのコマンドを含む記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶された、ソフトウェア製品の形式で具体化されてもよい。
【0141】
以上、本開示の各態様は、本開示の実施例に係る方法、装置(システム)、及び機械プログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照しながら、記載された。なお、フローチャート及び/又はブロック図における各ブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図における各ブロックの組み合わせは、プログラム又は指令によって実現され得る。これらのプログラム又は指令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されることができ、これによりコンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して実行されるこれらのプログラム又は指令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定された機能/動作の実現を可能にするために、機器を生成する。そのようなプロセッサは、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、特殊用途プロセッサ、又はフィールドプログラマブル論理回路であり得るが、これらに限定されない。なお、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック、並びにブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、指定された機能又は動作を実行する専用ハードウェアによって実現されてもよく、又は専用ハードウェアとコンピュータ指令との組み合わせによって実現されてもよい。
【0142】
以上、図面を参照しながら本開示の実施例について説明したが、本開示は、上述の発明を実施するための形態に限定されるものではなく、上記の発明を実施するための形態は、単なる例示であって、制限的なものではなく、当業者は、本開示の示唆の下で、本開示の要旨及び特許請求の範囲から逸脱することなく、多くの形態を得ることができ、それらはすべて本開示の保護範囲に含まれる。
【0143】
〔関連出願〕
本開示は、2019年8月14日に中国特許局に出願された出願番号が201910750300.4である中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その内容の全てが参照によって本出願に取り込まれる。