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特許7519557レーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置
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  • 特許-レーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】レーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/16 20060101AFI20240711BHJP
   B23K 26/38 20140101ALI20240711BHJP
   B23K 26/70 20140101ALI20240711BHJP
   H01M 4/04 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
B23K26/16
B23K26/38 A
B23K26/70
H01M4/04 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2024007237
(22)【出願日】2024-01-22
【審査請求日】2024-01-26
(31)【優先権主張番号】10-2023-0165296
(32)【優先日】2023-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521523110
【氏名又は名称】リ,ケ-ソル
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リ,ケ-ソル
【審査官】柏原 郁昭
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-505384(JP,A)
【文献】特開2014-210277(JP,A)
【文献】国際公開第2021/261254(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/16
B23K 26/38
B23K 26/70
H01M 4/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターンジグを支え、コーティングされていない無地部をレーザーで切断する工程において、
方形回転体の上面及び一側面に設置された第1及び第2パターンジグと、
前記方形回転体を90度範囲内で回転させるモーターと、
前記第1パターンジグが上方に位置するとき、第1パターンジグをクリーニングするための第1ブラシを有する第1上部ブラシ固定板及び第1下部ブラシ固定板と、
前記上下部ブラシ固定板を左右に移動させるための第1ブラシユニットと、
前記第2パターンジグが下方に位置するとき、第2パターンジグをクリーニングするための第2ブラシを有する第2上部ブラシ固定板及び第2下部ブラシ固定板と、
前記第2上下部ブラシ固定板を左右に移動させるための第2ブラシユニットと、
前記第1及び第2パターンジグを左右に移動させるためのパターンジグユニットと、を含んでなり、
一定の時間ごとに前記第1パターンジグ及び第2パターンジグが上下に交互に90度だけ回転して、既にクリーニングされたパターンジグを使用しながら既に使用されたパターンジグは自動でクリーニングするように構成されることを特徴とする、レーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置。
【請求項2】
前記パターンジグユニット及び第1及び第2ブラシユニットは、ユニット全体が移動することにより、干渉を防止するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のレーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置。
【請求項3】
前記パターンジグユニットの左右移動の後、第1及び第2パターンジグが回転し、次いでパターンジグユニットが左右に移動した状態でパターンジグ位置を確認してクリーニングするように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のレーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置。
【請求項4】
前記第1ブラシユニット及び第2ブラシユニットは、下部のモーター駆動部が「L」字形ガイド及び垂直ガイドに結合され、前記垂直ガイドが上下部ブラシ固定板と一体型に結合されて単一のユニットをなすことを特徴とする、請求項1に記載のレーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置。
【請求項5】
前記第1及び第2パターンジグは同じ構造を有し、前記方形回転体の角部に突出しないように固定されることを特徴とする、請求項1に記載のレーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はレーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置に関し、特にアルミニウム箔に正極コーティングを行い、銅箔に負極コーティングを行い、コーティングされていない無地部をパターンジグで支えてレーザーで切断するとき、高温によってパターンジグの支持部分に生じたフューム(fume)、パーティクルなどの汚染物質を除去するための手段であり、単一の方形回転体に2個のパターンジグを備えて回転体を上方又は下方に交互に90度回転させ、上方又は下方でそれぞれブラシを左右に移動しながら周期的に掃除することで、連続的な無知部切断稼働ができるようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、二次電池は、化石燃料の枯渇によってエネルギー源の価格が上昇し、環境汚染の関心が増幅するのに伴って、環境に優しい代替エネルギー源に対する要求が未来生活のための必須不可欠な要因となっている。
【0003】
電極組立体を形成するための電極は、一部分に活物質が塗布され、残りの部分には活物質が塗布されなくて電極体が露出された形態に製造される。
【0004】
このように、電極体が露出された露出部は、電極組立体の構成の際、正極及び負極を外部と連結するための電極端子の役割を果たすように加工される。このような加工ができるように、電極は、電極体を構成する薄板の導体上に活物質を塗布して形成したものであり、加工されて区分されていない状態である。
【0005】
通常、ノッチング装置は電極の露出部及び活物質が塗布されたコーティング部の一部を切断して端子部を形成する装置であり、パンチング又はレーザーで露出部の一部を切断することによって端子部を形成する。
【0006】
すなわち、ノッチング(Notching)工程は、スリッティング工程を経た切断された電極のうち正極/負極活物質が塗布されていない部分である無知部においてタブ(Tab)を接地するための部分を残し、その他の部分を切断する工程であり、素材の縁部から所望の形状を切断することにより、輪郭が閉曲線を成さない特徴を有する。
【0007】
従来では、パンチングを用いたノッチング装置が主に用いられたが、最近では、電極の損傷がパンチングに比べて少なく効率的な生産が可能である、レーザーを用いたノッチング装置の使用が増大している。
【0008】
従来、前記のようなレーザーで無知部を切断する場合、すなわち、アルミニウム箔に正極コーティング及び負極コーティングを行い、コーティングされていない無地部を切断するとき、パターンジグで支えてレーザーで無知部を切断する。この際、レーザーの高熱によってパターンジグの支持部分にフュームやパーティクルなどが付いて汚染が発生するので、連続的な無知部切断稼働を実行することができなくなる欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国特許第10-2013-0147928号公報
【文献】韓国特許第10-2020-0094704号公報
【文献】韓国特許第10-2021-0036919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は前記のような従来の欠点を解決するためのものであり、本発明の目的は、アルミニウム箔に正極コーティングを行い、銅箔に負極コーティングを行うにあたり、コーティングされていない無地部をパターンジグで支えてレーザーで切断するとき、パターンジグの支持部分に発生するフュームやパーティクルを除去することにより、レーザーによる連続的な無知部切断稼働ができるようにするためのものであって、直角方向に回転可能に設置された2個のパターンジグ(第1及び第2パターンジグ)のうち第1パターンジグが90度だけ上方に回転すると、第1ブラシが左右に移動しながら第1パターンジグをクリーニングするとともに既にクリーニングされた第2パターンジグを使用し、次いで第2パターンジグが90度だけ下方に回転すると、第2ブラシが左右に移動しながら第2パターンジグをクリーニングするとともに既にクリーニングされた第1パターンジグを使用する、レーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置を提供することにある。
【0011】
また、本発明の目的は、前記ブラシの左右移動によるパターンジグのクリーニングを一定の時間の周期で自動実行して、第1及び第2パターンジグの支持部分に生じた汚染物を交互に除去し、除去された汚染物を真空吸入で外部に排出してきれいに掃除するレーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このような目的を達成するために、本発明は、パターンジグを支え、コーティングされていない無地部をレーザーで切断する工程において、方形回転体の上面及び一側面に設置された第1及び第2パターンジグと、前記回転体を90度範囲内で回転させるモーターと、前記第1パターンジグが上方に位置するとき、第1パターンジグをクリーニングするための第1ブラシを有する第1上部ブラシ固定板及び第1下部ブラシ固定板と、前記上下部ブラシ固定板を左右に移動させるための第1ブラシユニットと、前記第2パターンジグが下方に位置するとき、第2パターンジグをクリーニングするための第2ブラシを有する第2上部ブラシ固定板及び第2下部ブラシ固定板と、前記第2上下部ブラシ固定板を左右に移動させるための第2ブラシユニットと、前記第1及び第2パターンジグを左右に移動させるためのパターンジグユニットと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
以上のような本発明は、アルミニウム箔に正極コーティングを行い、銅箔に負極コーティングを行い、コーティングされていない無地部をレーザーで切断するとき、高温によってパターンジグの支持部分に付いているパーティクルを除去するために、周期的にパターンジグが90度内で上下方に回転するにあたり、一度は上方に一度は下方に交互に回転しながらパターンジグが上方に位置するとき又はパターンジグが下方に位置するとき、それぞれのブラシが左右に移動しながらパターンジグに付いているフュームやパーティクルなどを除去することができるとともに、既にパーティクルが除去されたきれいなパターンジグを使用して連続的な無知部切断稼働を行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明のブラシを含む全体的なパターンジグユニット部分を示す斜視図である。
図2図1の矢印方向に見たブラシ及びパターンジグユニットの斜視図である。
図3】本発明による、第1パターンジグが上方に90度回転することによって上方に位置するとき、第1ブラシが第1パターンジグをクリーニングする動作を示す斜視図である。
図4】本発明による、第2パターンジグが下方に90度回転することによって下方に位置するとき、第2ブラシが第2パターンジグをクリーニングする動作を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明のブラシを含む全体的なパターンジグユニット部分を示す斜視図であり、図2図1の矢印方向に見たブラシ及びパターンジグユニットの斜視図であり、図3は本発明による、第1パターンジグが上方に90度回転することによって上方に位置するとき、第1ブラシが第1パターンジグをクリーニングする動作を示す斜視図であり、図4は本発明による、第2パターンジグが下方に90度回転することによって下方に位置するとき、第2ブラシが第2パターンジグをクリーニングする動作を示す斜視図である。これらの図に示すように、方形回転体1の上面及び一側面にそれぞれ設置された第1及び第2パターンジグ2、3と、前記回転体1を90度範囲内で回転させるモーター4と、前記第1パターンジグ2が上方に位置するとき、第1パターンジグ2をクリーニングするための第1ブラシ7を有する第1上部ブラシ固定板5及び第1下部ブラシ固定板6と、前記上部及び下部ブラシ固定板5、6を左右に移動させるための第1ブラシユニット11と、前記第2パターンジグ3が下方に位置するとき、第2パターンジグ3をクリーニングするための第2ブラシ10を有する第2上部ブラシ固定板8及び第2下部ブラシ固定板9と、前記上部及び下部ブラシ固定板8、9を左右に移動させるための第2ブラシユニット12と、第1及び第2パターンジグ2、3を左右に移動させるためのパターンジグユニット13と、を含んでなるものである。
【0017】
ここで、前記第1及び第2パターンジグ2、3は同じ構造を有し、回転体1の角部1aに突出しないように固定される。
【0018】
ここで、前記モーター4としては回転シリンダーを使用することもできる。
【0019】
このように構成された本発明の作用を説明する。
【0020】
本発明のレーザーパターンジグのパーティクル掃除過程は、まず、図3のように第2パターンジグ3を使用している状態では第1パターンジグ2が90度上方に位置する。
【0021】
したがって、第1パターンジグ2が上方に位置する状態で、第1ブラシユニット11によってユニット全体が左右に移動するので、第1ブラシ7によって第1パターンジグ2のパーティクルを除去するようになる。この際、ユニット全体の移動によって干渉が防止される。
【0022】
前記第1ブラシ7は第1上部ブラシ固定板5及び第1下部ブラシ固定板6の上下面にそれぞれ備えられているので、ユニットの左右移動によって第1ブラシ7が第1パターンジグ2を通過しながらパーティクルをきれいに除去する。
【0023】
ここで、前記第1ブラシユニット11は、下部のモーター駆動部が「L」字形ガイド11b及び垂直ガイド11aに結合され、前記垂直ガイド11aが第1上下部ブラシ固定板5、6と一体型に結合されて単一のユニットをなす。
【0024】
また、前記第2ブラシユニット12も、第1ブラシユニット11の構成と同様に、ガイドなどによって一体型に結合されて単一のユニットをなす。
【0025】
上述したように、第1パターンジグ2がクリーニングされた状態から一定の時間が経過すると、次いで既に使用された第2パターンジグ3に付いたパーティクルを除去するとともに、きれいにクリーニングされた第1パターンジグ2に取り替えて使用する。
【0026】
すなわち、このときには、図4のように、モーター4の駆動によって回転体1が下方に90度回転するので、きれいにクリーニングされた第1パターンジグ2が赤外線使用位置に位置するとともに、既に使用された第2パターンジグ3は90度回転によって下方に位置する。
【0027】
したがって、第2パターンジグ3が90度回転して下方に位置する状態で、第2ブラシユニット12によってユニット全体が左右に移動するので、第2ブラシ10で第2パターンジグ3のパーティクルを除去する。この際にも、ユニット全体移動によって干渉が防止される。
【0028】
前記第2ブラシ10は第2上部ブラシ固定板8及び第2下部ブラシ固定板9の上下面にそれぞれ備えられているので、ユニットの左右移動によって第2ブラシ10が第2パターンジグ3を通過しながらパーティクルをきれいに除去する。
【0029】
一方、本発明のパターンジグユニット13は、図2のように、ユニット全体が移動するように構成されているので、干渉が防止される。図1で矢印方向に見た形状が図2の斜視図である。
【0030】
すなわち、本発明によると、パターンジグユニット13の左右移送の後、モーター4の駆動による回転体1の回転によって第1及び第2パターンジグ2、3が回転して自動でクリーニングを行い、次いでパターンジグユニット13の左右移動状態で第1及び第2パターンジグ2、3の位置を確認してクリーニングを行うことになる。
【0031】
上述したような本発明は技術思想を例示的に説明したものであり、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正、変更及び置換が可能であろう。
【0032】
したがって、本発明で開示した実施例及び添付図面は本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例及び添付図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。
【0033】
本発明の保護範囲は以下の特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならないであろう。
【符号の説明】
【0034】
1 回転体
2 第1パターンジグ
3 第2パターンジグ
4 モーター
5 第2上部ブラシ固定板
6 第2下部ブラシ固定板
7 第1ブラシ
8 第2上部ブラシ固定板
9 第2下部ブラシ固定板
10 第2ブラシ
11 第1ブラシユニット
12 第2ブラシユニット
13 パターンジグユニット
【要約】      (修正有)
【課題】レーザーノッチング後のパターンジグ自動クリーニング装置を提供する。
【解決手段】第1パターンジグ(2)が上方に位置するとき、第1パターンジグ(2)をクリーニングするための第1ブラシ(7)を有する第1上部ブラシ固定板(5)及び第1下部ブラシ固定板(6)と、前記上下部ブラシ固定板(5、6)を左右に移動させるための第1ブラシユニット(11)と、前記第2パターンジグ(3)が下方に位置するとき、第2パターンジグ(3)をクリーニングするための第2ブラシ(10)を有する第2上部ブラシ固定板(8)及び第2下部ブラシ固定板(9)と、前記第2上下部ブラシ固定板(8、9)を左右に移動させるための第2ブラシユニット(12)と、前記第1及び第2パターンジグ(2、3)を左右に移動させるためのパターンジグユニット(13)と、を含む。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4