(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-10
(45)【発行日】2024-07-19
(54)【発明の名称】クリエイター選出システムおよびクリエイター選出システムを含むコンテンツ受発注システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240711BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2024074218
(22)【出願日】2024-05-01
(62)【分割の表示】P 2023170836の分割
【原出願日】2023-09-29
【審査請求日】2024-05-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591101434
【氏名又は名称】株式会社ビデオリサーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】デロイトトーマツ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】中野 恵那
(72)【発明者】
【氏名】阿部 良一
(72)【発明者】
【氏名】都河 巧
(72)【発明者】
【氏名】岡部 絵里
【審査官】山口 大志
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-049927(JP,A)
【文献】特開2002-150056(JP,A)
【文献】特開2017-021710(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0061664(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの作成依頼者であるクライアントの依頼内容に適した制作を行うクリエイターを選出するクリエイター選出システムにおいて、
前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情を感情可視化技術により可視化した感情評価指標を生成する評価パラメータ生成部と、
前記クライアントが前記依頼内容でコンテンツに対して受け手が喚起してほしい感情を入力可能に構成されたリクエスト入力部と、
前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情を充足するクリエイターを、前記評価パラメータ生成部により感情評価指標が生成されている複数のクリエイターの中から選出するクリエイター選出部と
を備え、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情である感情ラベルおよび該感情ラベルをスコアリングしたコンテンツスコアを前記感情評価指標として生成し、
前記クリエイター選出部は、前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情に対応した前記感情ラベルの前記コンテンツスコアが上位の前記コンテンツ素材またはクリエイターを選出
し、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材に対して生成された前記感情ラベルおよび前記コンテンツスコアを、該クリエイターが制作したコンテンツ素材について積算したトータルスコアを、該クリエイターの感情評価指標として生成し、
前記クリエイター選出部は、前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情に対応した前記感情ラベルの前記トータルスコアが上位のクリエイターを選出することを特徴とするクリエイター選出システム。
【請求項2】
コンテンツの作成依頼者であるクライアントの依頼内容に適した制作を行うクリエイターを選出するクリエイター選出システムにおいて、
前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情を感情可視化技術により可視化した感情評価指標を生成する評価パラメータ生成部と、
前記クライアントが前記依頼内容でコンテンツに対して受け手が喚起してほしい感情を入力可能に構成されたリクエスト入力部と、
前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情を充足するクリエイターを、前記評価パラメータ生成部により感情評価指標が生成されている複数のクリエイターの中から選出するクリエイター選出部と
を備え、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情である感情ラベルおよび該感情ラベルをスコアリングしたコンテンツスコアを前記感情評価指標として生成し、
前記クリエイター選出部は、前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情に対応した前記感情ラベルの前記コンテンツスコアが上位の前記コンテンツ素材またはクリエイターを選出し、
前記評価パラメータ生成部は、感情ラベルのスコアリングの平均値を取得すると共に、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情である感情ラベルのスコアリング値と該平均値との差分を前記コンテンツスコアとすることを特徴とするクリエイター選出システム。
【請求項3】
コンテンツの作成依頼者であるクライアントの依頼内容に適した制作を行うクリエイターを選出するクリエイター選出システムにおいて、
前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情を感情可視化技術により可視化した感情評価指標を生成する評価パラメータ生成部と、
前記クライアントが前記依頼内容でコンテンツに対して受け手が喚起してほしい感情を入力可能に構成されたリクエスト入力部と、
前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情を充足するクリエイターを、前記評価パラメータ生成部により感情評価指標が生成されている複数のクリエイターの中から選出するクリエイター選出部と
を備え、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情である感情ラベルおよび該感情ラベルをスコアリングしたコンテンツスコアを前記感情評価指標として生成し、
前記クリエイター選出部は、前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情に対応した前記感情ラベルの前記コンテンツスコアが上位の前記コンテンツ素材またはクリエイターを選出し、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターの前記コンテンツスコアから当該クリエイターに対する依頼料を算出することを特徴とするクリエイター選出システム。
【請求項4】
請求項1
乃至3のうちいずれか1項記載のクリエイター選出システムにおいて、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材の毎秒もしくは場面ごとに変動する感情ラベルおよび
該感情ラベルのスコアリング値を基に前記コンテンツスコアを生成することを特徴とするクリエイター選出システム。
【請求項5】
請求項1乃至3のうちいずれか1項記載のクリエイター選出システムにおいて、
前記クリエイター選出部は、前記評価パラメータ生成部により生成された前記クリエイターの感情評価指標に加えて該クリエイターのプロフィール情報から、前記リクエスト入力部により入力された受け手に喚起してほしい感情を充足するクリエイターを複数のクリエイターの中から選出することを特徴とするクリエイター選出システム。
【請求項6】
請求項5記載のクリエイター選出システムにおいて、
前記クリエイター選出部は、前記クリエイターのプロフィール情報に加えてまたは代えて、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材の視聴効果に関する分析結果から、前記リクエスト入力部により入力された受け手に喚起してほしい感情を充足するクリエイターを複数のクリエイターの中から選出することを特徴とするクリエイター選出システム。
【請求項7】
請求項1乃至3のうちいずれか1項記載のクリエイター選出システムを含むコンテンツ受発注システムであって、
クライアント側端末に設けられ、前記クリエイター選出部により選出されたクリエイターの中から発注を行うクリエイターとして選定するクリエイター選定部と、
前記クリエイター選定部により選定されたクリエイターへの発注を行うクリエイター発注部と、
前記クリエイター発注部により発注され前記クリエイターにより制作されたコンテンツの納品を受け付ける納品受付部と
を備えることを特徴とするコンテンツ受発注システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツの作成依頼者であるクライアントの依頼内容に適した制作を行うクリエイターを選出するクリエイター選出システムおよびクリエイター選出システムを含むコンテンツ受発注システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のクリエイターを検索可能な検索装置としては、下記特許文献1に示すように、動画像を取得する動画像取得部と、クリエイターの識別情報を取得する識別情報取得部と、動画像を解析するとともに、動画像の特性を属性情報として抽出する抽出部と、動画像及び識別情報に、抽出した属性情報を紐付ける紐付部と、属性情報に対する検索条件を取得する検索条件取得部と、取得した検索条件に対応する属性情報、識別情報、及び動画像を検索する検索部と、検索結果を出力する出力部とを備える検索装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の検索装置では、動画像の特性を属性情報として抽出しているが、動画像に含まれるものを単にテキストで抽出し、抽出したテキストの属性情報を、検索条件(検索項目)の1つとしているに過ぎない。そのため、従来の検索装置では、クライアントがコンテンツによって受け手に喚起させたい感情を創出できるクリエイターを必ずしも検索できないという問題があった。
【0005】
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、コンテンツによって喚起させたい感情に適したコンテンツ素材またはそれを創出できるクリエイターを選出可能なクリエイター選出システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明のクリエイター選出システムは、コンテンツの作成依頼者であるクライアントの依頼内容に適した制作を行うクリエイターを選出するクリエイター選出システムにおいて、
前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情を感情可視化技術により可視化した感情評価指標を生成する評価パラメータ生成部と、
前記クライアントが前記依頼内容でコンテンツに対して受け手が喚起してほしい感情を入力可能に構成されたリクエスト入力部と、
前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情を充足するクリエイターを、前記評価パラメータ生成部により感情評価指標が生成されている複数のクリエイターの中から選出するクリエイター選出部と
を備え、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情である感情ラベルおよび該感情ラベルをスコアリングしたコンテンツスコアを前記感情評価指標として生成し、
前記クリエイター選出部は、前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情に対応した前記感情ラベルの前記コンテンツスコアが上位の前記コンテンツ素材またはクリエイターを選出し、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材に対して生成された前記感情ラベルおよび前記コンテンツスコアを、該クリエイターが制作したコンテンツ素材について積算したトータルスコアを、該クリエイターの感情評価指標として生成し、
前記クリエイター選出部は、前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情に対応した前記感情ラベルの前記トータルスコアが上位のクリエイターを選出することを特徴とする。
【0007】
第1発明のクリエイター選出システムによれば、クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情を感情可視化技術により可視化した感情評価指標に基づいて、かかる感情評価指標とクライアントが希望する受け手に喚起してほしい感情とのマッチングを行うことで最適なコンテンツ素材またはクリエイターを選出する。
【0008】
ここで、感情評価指標として、クリエイターが制作したコンテンツ素材について受け手の感情ラベルおよび感情ラベルをスコアリングしたコンテンツスコア(その感情ラベルの評価値)を付与する。
【0009】
これにより、クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情およびその評価値を、具体的に可視化した感情評価指標とすることができ、かかる感情評価指標に基づいて、かかる感情評価指標とクライアントが希望する受け手に喚起してほしい感情とのマッチングを行うことで、クライアントがコンテンツによって受け手に喚起させたい感情を創出できる最適なコンテンツ素材またはクリエイターを確実に選出することができる。
【0010】
このように、第1発明のクリエイター選出システムによれば、コンテンツによって受け手に喚起させたい感情に適したコンテンツ素材またはそれを創出できるクリエイターを選出可能なクリエイター選出システムを提供することができる。
【0012】
また、第1発明のクリエイター選出システムによれば、同一のクリエイターが制作した複数のコンテンツ素材のコンテンツスコアを積算したトータルスコアを当該クリエイターの感情評価指標とする。
【0013】
これにより、クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情を総合的に可視化した感情評価指標とすることができ、かかる感情評価指標に基づいて、かかる感情評価指標とクライアントが希望する受け手に喚起してほしい感情とのマッチングを行うことで、クライアントがコンテンツによって受け手に喚起させたい感情を創出できるクリエイターを確実に選出することができる。
【0014】
このように、第1発明のクリエイター選出システムによれば、コンテンツによって受け手に喚起させたい感情を創出できるクリエイターを確実に選出できるクリエイター選出システムを提供することができる。
【0015】
第2発明のクリエイター選出システムは、コンテンツの作成依頼者であるクライアントの依頼内容に適した制作を行うクリエイターを選出するクリエイター選出システムにおいて、
前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情を感情可視化技術により可視化した感情評価指標を生成する評価パラメータ生成部と、
前記クライアントが前記依頼内容でコンテンツに対して受け手が喚起してほしい感情を入力可能に構成されたリクエスト入力部と、
前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情を充足するクリエイターを、前記評価パラメータ生成部により感情評価指標が生成されている複数のクリエイターの中から選出するクリエイター選出部と
を備え、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情である感情ラベルおよび該感情ラベルをスコアリングしたコンテンツスコアを前記感情評価指標として生成し、
前記クリエイター選出部は、前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情に対応した前記感情ラベルの前記コンテンツスコアが上位の前記コンテンツ素材またはクリエイターを選出し、
前記評価パラメータ生成部は、感情ラベルのスコアリングの平均値を取得すると共に、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情である感情ラベルのスコアリング値と該平均値との差分を前記コンテンツスコアとすることを特徴とする。
【0016】
第2発明のクリエイター選出システムによれば、コンテンツスコアを感情ラベルの評価値とするために、感情ラベルのスコアリングの平均値からの差分とすることで、例えば、元々、スコアリングが高めに(または低めに)出る感情ラベルのコンテンツスコアを適切に評価することができる。
【0017】
ここで、平均値は、例えば、すべて(全ジャンル)の感情ラベルのコンテンツスコアの平均値のほか、その感情ラベルが属する特定分野(特定ジャンル)の感情ラベルのコンテンツスコアの平均値を用いてもよい。
【0018】
このように、第2発明のクリエイター選出システムによれば、コンテンツによって受け手に喚起させたい感情に適したコンテンツ素材またはそれを創出できるクリエイターを適切に評価して選出可能なクリエイター選出システムを提供することができる。
第3発明のクリエイター選出システムは、コンテンツの作成依頼者であるクライアントの依頼内容に適した制作を行うクリエイターを選出するクリエイター選出システムにおいて、
前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情を感情可視化技術により可視化した感情評価指標を生成する評価パラメータ生成部と、
前記クライアントが前記依頼内容でコンテンツに対して受け手が喚起してほしい感情を入力可能に構成されたリクエスト入力部と、
前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情を充足するクリエイターを、前記評価パラメータ生成部により感情評価指標が生成されている複数のクリエイターの中から選出するクリエイター選出部と
を備え、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情である感情ラベルおよび該感情ラベルをスコアリングしたコンテンツスコアを前記感情評価指標として生成し、
前記クリエイター選出部は、前記リクエスト入力部により入力された喚起してほしい感情に対応した前記感情ラベルの前記コンテンツスコアが上位の前記コンテンツ素材またはクリエイターを選出し、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターの前記コンテンツスコアから当該クリエイターに対する依頼料を算出することを特徴とする。
第3発明のクリエイター選出システムによれば、クリエイターのコンテンツスコア(さらにはそのクリエイターのコンテンツスコアを積算したトータルスコア)から当該クリエイターに対する依頼料を算出することで、コンテンツによって受け手に喚起させたい感情を創出できるクリエイターの評価を依頼料という報酬に対応付けながら選出できるクリエイター選出システムを提供することができる。
【0019】
第4発明のクリエイター選出システムは、第1発明において、
前記評価パラメータ生成部は、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材の毎秒もしくは場面ごとに変動する感情ラベルおよび該感情ラベルのスコアリング値を基に前記コンテンツスコアを生成することを特徴とする。
【0020】
第4発明のクリエイター選出システムによれば、コンテンツ素材である動画そのものを読み込み、動画の場面や毎秒ごとに、感情ラベルごとのスコアリング値を算出し、そのスコアリング値を基に、前記コンテンツスコアを生成する。
【0021】
例えば、スコアリング値の最大値もしくは最小値をそのコンテンツ素材のコンテンツスコアとしてもよく、また、動画の最終時点における各感情ラベルのスコアリング値を、動画全体のコンテンツスコアとして採用してもよく、スコアリング値の積算値や平均値を採用してもよい。さらに、各感情ラベルとスコアリング値とを組み合わせてベクトル表現を行い、ベクトルの向きや長さが最大となるスコアリング値や、主成分分析により感情ラベルを採用することを行うことも可能となる。
【0022】
このように、第4発明のクリエイター選出システムによれば、コンテンツによって受け手に喚起させたい感情に適したコンテンツ素材またはそれを創出できるクリエイターを多様な観点で適切に評価して選出可能なクリエイター選出システムを提供することができる。
【0025】
第5発明のクリエイター選出システムは、第1~3発明のいずれかにおいて、
前記クリエイター選出部は、前記評価パラメータ生成部により生成された前記クリエイターの感情評価指標に加えて該クリエイターのプロフィール情報から、前記リクエスト入力部により入力された受け手に喚起してほしい感情を充足するクリエイターを複数のクリエイターの中から選出することを特徴とする。
【0026】
第5発明のクリエイター選出システムによれば、感情評価指標に加えて当該クリエイターのプロフィール情報を加味して、前記リクエスト入力部により入力された受け手に喚起してほしい感情を充足するクリエイターを複数のクリエイターの中から選出する。プロフィール情報としては、当該クリエイターの所属、経験年数、コンテンツ制作数、受賞歴のほか、当該クリエイターが得意とするコンテンツやコンテンツイメージを用いることができ、かかるプロフィール情報を加味して、すなわち、例えば、上記感情評価指標に加算(指標を追加)してクリエイターを選出、または、上記感情評価指標で選出されたクリエイターをさらにプロフィール情報を加味して選抜等することができる。
【0027】
このように、第5発明のクリエイター選出システムによれば、コンテンツによって受け手に喚起させたい感情を創出できるクリエイターを多角的に選出できるクリエイター選出システムを提供することができる。
【0028】
第6発明のクリエイター選出システムは、第5発明において、
前記クリエイター選出部は、前記クリエイターのプロフィール情報に加えてまたは代えて、前記クリエイターが制作したコンテンツ素材の視聴効果に関する分析結果から、前記リクエスト入力部により入力された受け手に喚起してほしい感情を充足するクリエイターを複数のクリエイターの中から選出することを特徴とする。
【0029】
第6発明のクリエイター選出システムによれば、プロフィール情報に加えてまたは代えて、クリエイターが制作したコンテンツ素材の視聴効果に関する分析結果を加味して、前記リクエスト入力部により入力された受け手に喚起してほしい感情を充足するクリエイターを複数のクリエイターの中から選出する。制作したコンテンツ素材の視聴効果に関する分析結果としては、コンテンツの視聴感や視聴効果を分析した各種アンケート結果等を用いることができ、かかる視聴効果に関する分析結果を加味して、すなわち、例えば、上記感情評価指標に加算(指標を追加)してクリエイターを選出、または、上記感情評価指標で選出されたクリエイターをさらに視聴効果に関する分析結果を加味して選抜等することができる。
【0030】
このように、第6発明のクリエイター選出システムによれば、コンテンツによって受け手に喚起させたい感情を創出できるクリエイターをより多角的に選出できるクリエイター選出システムを提供することができる。
【0031】
第7発明のコンテンツ受発注システムは、第1~第3発明のいずれかのクリエイター選出システムを含むコンテンツ受発注システムであって、
クライアント側端末に設けられ、前記クリエイター選出部により選出されたクリエイターの中から発注を行うクリエイターとして選定するクリエイター選定部と、
前記クリエイター選定部により選定されたクリエイターへの発注を行うクリエイター発注部と、
前記クリエイター発注部により発注され前記クリエイターにより制作されたコンテンツの納品を受け付ける納品受付部と
を備えることを特徴とする。
【0032】
第7発明のコンテンツ受発注システムによれば、クリエイター選出部により選出されたクリエイターの中から、実際に発注を行うクリエイターを選定して受発注手続が可能であるばかりでなく、選定され発注を受けたクリエイターにより制作されたコンテンツの納品を受け付けることができる。
【0033】
このように、第7発明のコンテンツ受発注システムによれば、コンテンツによって受け手に喚起させたい感情を創出できるクリエイターを選出して、その中から実際にクリエイターを選定して受発注および納品が可能なコンテンツ受発注システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明の実施形態のクリエイター選出システムを含むコンテンツ受発注システムに関する構成を示すブロック図。
【
図2】
図1のコンテンツ受発注システムにおけるクリエイター選出システムの詳細を示すブロック図。
【
図3】
図2のクリエイター選出システムにおけるクリエイターリクエストの画面の表示例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の一実施形態のクリエイター選出システムを含むコンテンツ受発注システムを以下に
図1を参照して説明する。
【0036】
図1に示すように、クリエイター選出システムを含むコンテンツ受発注システムであるクリエイターファインダ1は、コンテンツの作成依頼者であるクライアントである広告主/広告会社2と、広告主/広告会社2の依頼内容に適した制作を行うクリエイター3を選出するマッチングプラットフォーム10(本発明のクリエイター選出システムに相当する)を備える。
【0037】
マッチングプラットフォーム10は、クリエイター3側のクリエイター端末30からのマッチングエントリーされたクリエイター3について、
(1)当該クリエイター3が制作したコンテンツであるCM素材の登録を受け付けるCM素材データ登録部11と、
(2)登録されたCM素材から当該クリエイター3のプロフィール情報などのCM属性情報をインポートするCM属性情報インポート部12と、
(3)登録されたCM素材から受け手が喚起される感情を感情可視化技術により可視化した感情評価指標を生成する視聴感情可視化部13(本発明の評価パラメータ生成部に相当する)と、
(4)CM属性情報インポート部12にインポートされたCM属性情報および視聴感情可視化部13により生成された感情評価指標とを記憶保持するクリエイティブ指標データベース14と、
(5)広告主/広告会社2側のクライアント端末20からのクリエイターリクエストに応じて、クリエイティブ指標データベース14に記憶保持されたクリエイターの感情評価指標に基づいてマッチングを行うマッチングエンジン15(本発明のクリエイター選出部に相当する)と
を備える。
【0038】
次に、各処理部11~15の詳細について説明する。
【0039】
(1)CM素材データ登録部11は、マッチングエントリーしたクリエイター3自身によるCM素材のアップロードのほか、あらかじめCM素材が記憶されたサーバへの接続等により、クリエイター3が制作したCM素材データを受け付ける。
【0040】
ここで、登録されるCM素材データには、映像データそのもののほか、CM Nо(CMごとに付与される固有番号)、CMタイトル、広告主、制作年、商材、出演者(タレント・キャラクター)、BGM(音楽・効果音)、ナレーション、テロップ、秒数などのCM属性情報が含まれる。
【0041】
(2)CM属性情報インポート部12は、登録されたCM素材データに含まれる上記CM属性情報のほか、当該クリエイター3のプロフィール情報などをインポートする。
【0042】
ここで、プロフィール情報には、当該クリエイターNо、クリエイター名、所属、経験年数、CM制作数(コンテンツ制作数)、受賞歴のほか、当該クリエイターが得意とするCMイメージや商品ジャンルのほか、制作CM(CMNоと紐づけされるもの)、後述する制作CMの受け手の感情ラベルから集計した当該クリエイターに紐づく感情ラベル情報が含まれる。
【0043】
(3)視聴感情可視化部13は、クリエイター選出システム登録されたCM素材、すなわち、クリエイターが制作したコンテンツ素材に描写された対象物、表現対象(必ずしも物ではない表現形式を含む)に対して受け手の感情ラベルを付与し、付与された感情ラベルを教師データとして視聴分析を行うことで得られる感情評価指標を生成する(正確には評価指標をパラメータ化する)。なお、視聴感情可視化部13の処理内容の詳細は後述する。
【0044】
(4)クリエイティブ指標データベース14は、CM属性情報インポート部12にインポートされたCM属性情報および視聴感情可視化部13により生成された感情評価指標とを記憶保持し、マッチングエンジン15における検索のためのデータベースをなす。
【0045】
(5))マッチングエンジン15は、広告主/広告会社2側のクライアント端末20からのクリエイターリクエストに応じて、クリエイティブ指標データベース14に記憶保持されたクリエイターの感情評価指標に基づいてマッチング(検索)を行い、マッチング条件の充足度合いをスコアリングして、スコアリングの高いコンテンツ素材のほか、スコアリングの高いクリエイターを順に出力する。なお、そのマッチング条件を充足するコンテンツ素材とクリエイター候補とのいずれかまたは両方(例えば、クリエイターリクエストの喚起してほしい感情に対応した感情ラベルのコンテンツスコアが所定の閾値以上のコンテンツ素材のすべてとクリエイターのすべてとのいずれか一方または両方)を出力してもよい。
【0046】
以上が、マッチングプラットフォーム10(本発明のクリエイター選出システムに相当する)の構成であり、かかる
以上が本実施形態のマッチングプラットフォーム10の構成である。なお、以上の構成において、各処理部11~15は、それぞれ例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のハードウェアにより構成され、後述する各種処理を実行するプログラムをメモリ(不図示)に記憶保持し、そのプログラムを実行することにより、各種処理を実行するための演算装置(シーケンサ)として機能する。また、各処理部11~15との一部または全部は、他のサーバ(外部サーバ)により構成し、分散処理によりマッチングプラットフォーム10を実現してもよい。
【0047】
次に、マッチングプラットフォーム10による処理内容の詳細を説明する。
【0048】
最初に、《映像視聴に伴う感情可視化技術を利用した視聴感の指標化》について説明する。
【0049】
まず、クリエイター端末30を介して、クリエイター3からのマッチングエントリーがあると(STEP30/
図2)、マッチングプラットフォーム10には、CM素材データ登録部11により当該クリエイター3が制作したCM素材およびプロフィール情報が登録される(STEP110/
図2)。
【0050】
次に、STEP110で登録されたCM素材およびプロフィール情報からCM属性情報が抽出されてCM属性情報インポート部12にインポートされると共に(STEP120/
図2)、CM素材の映像データが視聴感情可視化部13にインポートされる(STEP131/
図2)。
【0051】
次いで、視聴感情可視化部13では、インポートされたCM素材の映像データから素材のメタデータ化される(STEP132/
図2)。具体的には、映像データに写っている対象物ごとに受け手が喚起された感情の感情ラベルを付与した際のスコアのほか、映像データに写っているナレーション、テロップなどがメタデータとして抽出される。
【0052】
ここで、対象物ごとに感情ラベルを付与した際のスコアリングは、対象物の出現位置 (特定時間から特定時間まで、特定座標 xy から特定座標 xy)について、例えば、楽しい:2、悲しい:5、うれしい:-2、怒り:10、ムカムカする:5 ・・・などのスコアリングを行い、これを当該CMのすべての対象物について加算することにより得られる(本発明のコンテンツスコアに相当する)。また、別の例では、CMの出演者が「笑顔」であった場合に、単に出演者の表情解析をして「笑い」とか「楽しい」といったラベルを付けるのではなく、その「笑顔」を見た視聴者(受け手)の印象として「勇気づけられる」や「不憫だ」、または「感動した」といった感情ラベルとともに、スコアリングされる。
【0053】
そして、抽出されたメタデータを登録し(STEP133/
図2)、登録したメタデータをこれまで蓄積されたデータが記憶保持されたCM素材データベース134に加えると共に(STEP134/
図2)、当該メタデータとCM素材データベース134のデータとから視聴分析を行い(STEP135/
図2)、評価指標パラメータを作成する(STEP136/
図2)。
【0054】
かかるSTEP131~STEP136の一連の処理を当該クリエイターが制作したCMについて行う。
【0055】
STEP135のメタデータの視聴分析およびSTEP136の評価指標パラメータでは、視聴によるアテンションと定量調査・定性調査などの相関性指標をされた内容に基づいて、感情可視化AIによる映像視聴に伴う感情の可視化および指標化が行われる。
【0056】
なお、本実施形態は、楽しい:2、悲しい:5、うれしい:-2、怒り:10、ムカムカする:5・・・などのスコアリングを行い、これを当該CMのすべての対象物について加算することによりコンテンツスコアが得られる場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0057】
コンテンツ素材である動画自体から、感情評価指標を生成する場合として、例えば、AIを活用した広告調査プラットフォームなどの感情可視化技術等を用いることにより、コンテンツ素材である動画自体から、当該動画全体としての、楽しい:2、悲しい:5、うれしい:-2、怒り:10、ムカムカする:5 ・・・などの感情ラベル(感情メタ)およびそのスコアリングであるコンテンツスコアが直接、感情評価指標として生成されてもよい。
【0058】
なお、ここで出力される感情ラベル(感情を喚起させたクリエイティブの要素)としては、上記のほか、
・おもしろい
・斬新な
・高級感のある
・情緒のある
・親しみやすい
・癒される
・さわやかな
・インパクトのある
・スタイリッシュな
・平凡な
・しつこい
・あきる
・分かりやすい
・説得力のある
・共感できる
・独自性を感じる
・こだわりを感じる
・信頼感を感じる
などが挙げられ、それぞれにコンテンツスコアが直接、感情評価指標として生成されてもよい。
【0059】
また、感情可視化技術は、コンテンツ素材である動画そのものを読み込み、動画の場面や毎秒ごとに、感情ラベルごとのスコアリング値を算出し、そのスコアリング値を基に、前記コンテンツスコアを生成してもよい。この場合、動画の時点ごとに例えば、楽しい、や悲しいといった感情ラベルのスコアリング値が推移し、そのスコアリング値が最大もしくは最小のスコアリング値を動画そのものの(もしくは代表する)感情ラベルのコンテンツスコアとして採用してもよく、動画の最終時点における各感情ラベルのスコアリング値を、動画全体のコンテンツスコアとして、適宜採用してもよい。また各感情ラベルのスコアリング値を組み合わせてベクトル表現を行い、ベクトルの向きや長さが最大となるスコアリング値や、主成分分析により感情ラベルを採用することを行ってもよい。
【0060】
さらに、コンテンツスコアをもとに、そのクリエイターに対してオファーする際の金額単価を計算してもよい。例えば、クリエイター毎に計算されたコンテンツスコアが10であるときに、単価を10,000円としたり、コンテンツスコアが100のときに、単価を100,000円として計算してもよい。
【0061】
次いで、STEP136で指標化された評価指標パラメータは、STEP120でインポートされたプロフィール情報等のCM属性情報と共に、クリエイティブ指標データベース14に記憶保持される(STEP140/
図2)。
【0062】
以上が《映像視聴に伴う感情可視化技術を利用した視聴感の指標化》に関する処理内容である。
【0063】
次に、《マッチング処理》について説明する。
【0064】
まず、広告主/広告会社2がクライアント端末20(本発明のリクエスト入力部としての機能を有する)を操作してマッチングプラットフォーム10に対してクリエイターリクエストを行うと(STEP20/
図2)、マッチングエンジン15は、クリエイティブ指標データベース14を参照して、広告主/広告会社2がリクエストするクリエイター候補を検索するマッチング処理を行う(STEP150/
図2)。
【0065】
具体的に、STEP150のマッチング処理では、例えば、
図3に示すような広告主/広告会社2からのクリエイターリクエスト(クリエイターリクエスト画面からの要求感情内容の入力)に対して、イメージに合った評価指標パラメータを有するクリエイターをクリエイティブ指標データベース14から検索する。
【0066】
このとき、イメージについては、
図3のクリエイターリクエスト画面の自由記載欄の記載内容は、その文章から必要な要素を抽出することにより反映される。例えば、『ブランド価値向上につながるエモいCM』に対しては、「ブランド価値向上」、「エモい」が抽出される。
【0067】
クリエイター候補を検索するマッチング処理のマッチ度は、例えば、クリエイターリクエストのイメージで指定した各キーワードについて、感情ラベルと同一なものは、各クリエイターの感情ラベルからそのコンテンツスコアとして出力される。そのため、以下に示すように、マッチ度が高いクリエイターを選出することに加えて、コンテンツスコアが高いコンテンツ素材であるCM等の動画そのものを抽出することが可能となっている。
【0068】
ここで、感情ラベルと同一でない場合、 例:ブランド価値向上 、「ブランド価値向上」を各感情ラベルのスコアに射影する辞書を持ち、その辞書を参照することにより、例えば、「ブランド価値向上」=「ポジティブ」+「好感が持てる」「親しみがある」というように、感情ラベルの要素に分解し、クリエイターの感情ラベルとの照合、対応する複数の感情ラベルのコンテンツスコアを合算した値として、マッチ度が出力される(相関値総和として出力される)。なお、射影の際は、重みづけ処理を併せて行ってもよい。
【0069】
また、クリエイター候補の検索に際しては、クリエイターリクエストで入力されたイメージのほか、商材、スケジュール、予算、CM尺(秒数)、ターゲット、イメージ(チェックボックス形式)に合致するクリエイターに絞って、すなわち、クライアントが選択・入力した条件とクリエイターの特徴(制作した作品からデータ付与)のマッチ度が高いクリエイターを、マッチ度が高い順に選出するクリエイター(クリエイター候補)としてクライアント端末に出力・提示される(STEP160/
図2)。
【0070】
なお、イメージの入力情報が不足している場合(不足していない場合も含めて)、クリエイターのプロフィール情報やや、クライアントが採用したCM情報、クライアントの扱う商品ジャンル、検索・閲覧履歴やお気に入り・ブックマークに基づいて、クリエイター候補を検索してもよい。
【0071】
さらに、クリエイターのプロフィール情報に加えてまたは代えて、当該クリエイターが制作したコンテンツ素材の視聴効果に関する分析結果から、クリエイター候補を検索してもよい。制作したコンテンツ素材の視聴効果に関する分析結果としては、視聴データ(視聴率)のほか、コンテンツの視聴感や視聴効果を分析した各種アンケート結果、購買データ(CMから受けた印象だけにとどまらず実際の売上に関する指標)等の一部または全部を用いることができる。
【0072】
これにより、属性、趣味嗜好、メディア接触状況、タレントイメージ等を捉えたマッチングが可能となるほか、クリエイターの属性情報やCMの属性情報を補完すること、また、クリエイターが制作するCMの受容性予測、プランニングのための利用が可能になる。
【0073】
なお、マッチ件数(月間や年間)が多いクリエイターなど評価の高い特定のクリエイターが上位になるようにしてもよい。
【0074】
以上が《マッチング処理》に関する処理内容であり、以上詳しく説明したように、クリエイターが制作したCM素材(コンテンツ素材)から受け手が喚起される感情を、具体的に可視化した感情評価指標とすることができ、かかる感情評価指標に基づいて、かかる感情評価指標とクライアントが希望する受け手が喚起してほしい感情とのマッチングを行うことで、クライアントがコンテンツによって受け手に喚起させたい感情に適したコンテンツ素材またはそれを創出できるクリエイターを確実に選出することができる。
【0075】
そして、かかるマッチング処理によりクリエイター候補がクリエイターファインダ1から提示されると、
図1に示すように、クライアントである広告主/広告会社2は、提示されたクリエイター候補の中から発注を行うクリエイターをクリエイター端末30(本発明のクリエイター選定部としての機能を有する)を介して選定する。
【0076】
クリエイターファインダ1は、選定されたクリエイターを受けて、当該選定されたクリエイターへの発注を行う(クリエイターファインダ1が本発明のクリエイター発注部としての機能を有する)。ここで、クリエイターファインダ1は、発注に際しての広告主/広告会社2からのリクエスト事項や発注条件・仕様等の情報を当該選定されたクリエイターに送信する。
【0077】
そして、発注を受けて、当該選定されたクリエイターによりコンテンツが制作されると、制作されたコンテンツは、クリエイターファインダ1の広告素材データ格納データベース1000に当該選定されたクリエイターから送信されて格納される。
【0078】
広告素材データ格納データベース1000に格納されたコンテンツは、クリエイターファインダ1から広告主/広告会社2との間でデータの交換が可能に構成されたADサーバ2000(本発明の納品受付部に相当する)に送付される。
【0079】
ADサーバ2000には、広告主/広告会社2から送付提供される広告素材や枠(出稿枠)が格納されており、ADサーバ2000上で、当該選定されたクリエイターのより制作されたコンテンツと広告素材や広告枠の結合等の処理が実行される。
【0080】
なお、クリエイターファインダ1から広告主/広告会社2との間には、ADサーバ2000のほか、広告枠受発注システム2500が設けられて出稿枠の管理がなされる。すなわち、広告主/広告会社2により選定された出稿枠が管理される。
【0081】
このように本発明のクリエイターファインダ1によれば、マッチングプラットフォーム10により選出されたクリエイターの中から、実際に発注を行うクリエイターを選定して受発注手続が可能であるばかりでなく、選定され発注を受けたクリエイターにより制作されたコンテンツの納品を受け付けることができる。
【0082】
なお、本実施形態において、コンテンツ素材として映像CM素材(CM素材)を例に説明したが、コンテンツ素材は、CM素材に限定されるものではなく、広く創作物を含み、番組や映画、アニメ、CG、演劇、ゲーム、インターネット配信などの映像作品のほか、映像を伴わないラジオCMやラジオ番組、写真、小説、漫画、書籍、音楽(声楽、演奏)、NFT、芸術作品(美術、建築、デザインなど)、芸術表現(パフォーマンス)などであってもよい。
【符号の説明】
【0083】
1…クリエイターファインダ(クリエイター選出システムを含むコンテンツ受発注システム)、2…広告主/広告会社(クライアント)、3…クリエイター、10…マッチングプラットフォーム(コンテンツ受発注システム)、11…CM素材データ登録部、12…CM属性情報インポート部、13…視聴感情可視化部(評価パラメータ生成部)、14…クリエイティブ指標データベース、15…マッチングエンジン(クリエイター選出部)、20…クライアント端末、30…クリエイター端末、1000…広告素材データ格納データベース(納品受付部)、2000…ADサーバ、2500…広告枠受発注システム。
【要約】
【課題】コンテンツによって受け手に喚起させたい感情に適したコンテンツ素材またはそれを創出できるクリエイターを選出可能なクリエイター選出システムを提供する。
【解決手段】クリエイターを選出するマッチングプラットフォーム10は、クリエイターが制作したコンテンツ素材から受け手が喚起される感情を感情可視化技術により可視化した感情評価指標を生成する視聴感情可視化部13と、クライアントが前記依頼内容でコンテンツに対して受け手に喚起してほしい感情を入力可能に構成されたクライアント端末20と、クライアント端末20から入力された喚起してほしい感情を充足するクリエイターを、視聴感情可視化部13により感情評価指標が生成されている複数のクリエイターの中から選出するマッチングエンジン15とを備える。
【選択図】
図2