(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】プログラム、及び、通知方法
(51)【国際特許分類】
E05B 41/00 20060101AFI20240712BHJP
E05B 47/00 20060101ALI20240712BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20240712BHJP
【FI】
E05B41/00 F
E05B47/00 H
E05B49/00 K
(21)【出願番号】P 2020198360
(22)【出願日】2020-11-30
【審査請求日】2023-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】内藤 亮治
(72)【発明者】
【氏名】橋本 尚典
(72)【発明者】
【氏名】六車 充
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-186190(JP,A)
【文献】特開2020-57946(JP,A)
【文献】特開2016-99805(JP,A)
【文献】特開2009-24426(JP,A)
【文献】特開2015-65631(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 41/00-49/00
G08B 19/00-31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末に通知方法を実行させるためのプログラムであって、
前記通知方法は、
集合住宅の専有部の出入口のドアを施錠または解錠する電気錠の状態を取得する取得ステップと、
取得された前記電気錠の状態が
一定期間以上解錠状態であ
ると判定した場合に、前記集合住宅の共用部に設置された情報端末との近距離無線通信を試行し、前記近距離無線通信が開始されたことを条件として、前記電気錠が施錠されていないことを通知する通知ステップとを含む
プログラム。
【請求項2】
前記携帯端末は、表示部を備え、
前記通知ステップにおいては、前記表示部に画像を表示することにより前記電気錠が施錠されていないことを通知する
請求項
1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記携帯端末は、スピーカを備え、
前記通知ステップにおいては、前記スピーカに音を出力させることにより前記電気錠が施錠されていないことを通知する
請求項1
または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記通知ステップにおける通知は、前記
携帯端末が前記情報端末へ通知指令を送信することにより、前記情報端末を介して行われる
請求項
1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記情報端末は、ロビーインターホンである
請求項
1~4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記携帯端末は、前記電気錠を含む電気錠システムが定期的に送信する前記電気錠の状態を示す情報を近距離無線通信により受信する無線通信部を備え、
前記取得ステップにおいては、受信された前記情報に基づいて前記電気錠の状態を取得する
請求項1~
5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記携帯端末は、前記電気錠を含む電気錠システムが、前記電気錠が施錠または解錠されたことを契機に送信する前記電気錠の状態を示す情報を近距離無線通信により受信する無線通信部を備え、
前記取得ステップにおいては、受信された前記情報に基づいて前記電気錠の状態を取得する
請求項1~
5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記携帯端末は、近距離無線通信により前記電気錠を含む電気錠システム10へ認証情報を送信することで前記電気錠を施錠または解錠する無線通信部を備える
請求項1~
7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記通知方法は、さらに、前記情報端末との前記近距離無線通信の試行中に前記電気錠が施錠状態であることを示す情報を取得した場合に、前記情報端末との前記近距離無線通信の試行を停止するステップを含む
請求項1~8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
携帯端末によって実行される通知方法であって、
集合住宅の専有部の出入口のドアを施錠または解錠する電気錠の状態を取得する取得ステップと、
取得された前記電気錠の状態が
一定期間以上解錠状態であ
ると判定した場合に、前記集合住宅の共用部に設置された情報端末との近距離無線通信を試行し、前記近距離無線通信が開始されたことを条件として、前記電気錠が施錠されていないことを通知する通知ステップとを含む
通知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末に通知方法を実行させるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドアを施錠または解錠するための技術が提案されている。特許文献1には、ドア錠の操作忘れを生じ難くすることができるドア錠制御システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ユーザが電気錠を施錠し忘れたまま電気錠から離れてしまうことを抑制することができる通知方法を携帯端末に実行させるためのプログラム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るプログラムは、携帯端末に通知方法を実行させるためのプログラムであって、前記通知方法は、電気錠の状態を取得する取得ステップと、取得された前記電気錠の状態が解錠状態であり、かつ、前記電気錠と前記携帯端末との位置関係に関する所定の条件が満たされた場合に、前記電気錠が施錠されていないことを通知する通知ステップとを含む。
【0006】
本発明の一態様に係る通知方法は、携帯端末によって実行される通知方法であって、電気錠の状態を取得する取得ステップと、取得された前記電気錠の状態が解錠状態であり、かつ、前記電気錠と前記携帯端末との位置関係に関する所定の条件が満たされた場合に、前記電気錠が施錠されていないことを通知する通知ステップとを含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様に係るプログラム等は、ユーザが電気錠を施錠し忘れたまま電気錠から離れてしまうことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る通知システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る通知システムが行う通知動作の概要を示す図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る電気錠システムの外観図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る電気錠システムの基本動作のフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る携帯端末によって行われる通知動作例1のフローチャートである。
【
図6】
図6は、電気錠が施錠されていないことを通知するための通知画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、電気錠の設置位置の登録画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施の形態に係る携帯端末によって行われる通知動作例2のフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施の形態に係る携帯端末によって行われる通知動作例3のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0010】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0011】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る通知システムの構成について説明する。
図1は、実施の形態に係る通知システムの機能構成を示すブロック図である。
図2は、実施の形態に係る通知システムが行う通知動作の概要を示す図である。
【0012】
図1に示されるように、通知システム100は、電気錠システム10と、携帯端末20と、ロビーインターホン30とを備える。
図2に示されるように、通知システム100は、例えば、集合住宅40などの施設においてユーザにドア43(より詳細には、電気錠16)の施錠忘れを通知することができるシステムである。ドア43は、ユーザが居住する専有部41の出入口のドアである。
【0013】
図2の(a)に示されるように、ユーザがドア43(電気錠システム10の電気錠16)を施錠せずに専有部41を離れると、通知システム100は、ドア43が施錠されていないことをユーザに通知する。通知システム100は、例えば、集合住宅40の共用部42(より詳細には、集合住宅40のエントランス部)に設置されたロビーインターホン30を介してユーザへドア43の施錠忘れを通知する。また、通知システム100は、ユーザが所持する携帯端末20を介してユーザへドア43の施錠忘れを通知することもできる。以下、このような通知システム100を構成する各構成要素について具体的に説明する。
【0014】
まず、電気錠システム10について
図1及び
図2に加えて
図3を参照しながら説明する。
図3は、電気錠システム10の外観図である。
図3に示されるように、電気錠システム10は、集合住宅40の専有部41の既存のドア43(
図3の(a))に取り付けられる、後付け型のシステム(装置)である(
図3の(b))。電気錠システム10は、電池17を電源として動作するため、配線工事が不要であり安価に導入することができる。
【0015】
図1に示されるように、電気錠システム10は、操作受付部11と、無線通信部12と、制御部13と、記憶部14と、駆動部15と、電気錠16と、電池17とを備える。これらの構成要素のそれぞれは、ドア43の室内側に取り付けられる筐体10aまたはドア43の室外側に取り付けられる筐体10bのいずれかに収容される。
【0016】
操作受付部11は、ドア43の室外側に位置し、ユーザの操作を受け付ける。操作受付部11は、例えば、押しボタンによって実現されるが、タッチパネル等によって実現されてもよい。操作受付部11によって操作が受け付けられると、休止状態(低消費電力状態)の無線通信部12が起動する。
【0017】
無線通信部12は、電気錠システム10が携帯端末20と近距離無線通信(局所通信ネットワークを用いた無線通信)を行うための通信モジュール(通信回路)である。無線通信部12は、例えば、携帯端末20から認証情報を受信する。無線通信部12は、具体的には、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)などの通信規格に対応する通信モジュールである。無線通信部12は、RFID(Radio Frequency IDentification)に対応する通信モジュールであってもよい。
【0018】
制御部13は、無線通信部12によって登録情報と一致する認証情報(所定の認証情報とも記載される)が受信された場合に、電気錠16を駆動(施錠または解錠)する。制御部13は、具体的には、制御信号を駆動部15に出力することにより、駆動部15を介して電気錠16を駆動する。制御部13は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。制御部13の機能は、例えば、制御部13を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部14に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0019】
記憶部14は、認証情報の照合に用いられる登録情報、及び、制御部13が実行するコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部14は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0020】
駆動部15は、電気錠16を駆動するための駆動回路である。駆動部15は、具体的には、制御部13から出力される制御信号に基づいて電気錠16に電池17の電力を供給し、電気錠16を駆動する。
【0021】
電気錠16は、電動モータと、電動モータの駆動力をドア43のデッドボルトに伝達する伝達機構とを有する。電動モータは、電池17から駆動部15を介して供給される電力により駆動し、電動モータの駆動力が伝達機構を介してデッドボルトに伝達されることによって、デッドボルトが施錠位置または解錠位置に移動する。
【0022】
電池17は、電気錠システム10の電源であり、無線通信部12、制御部13、記憶部14、駆動部15、及び、電気錠16等に電力を供給する。電池17は、例えば、電気錠16を駆動するための電力を供給する。電池17は、具体的には、乾電池などの一次電池であるが、二次電池であってもよい。電池17は、室内側の筐体10a及び室外側の筐体10bの少なくとも一方に設けられた電池収容部(電池ボックス)に収容される。
【0023】
次に、携帯端末20について説明する。携帯端末20は、ユーザ(つまり、専有部41の居住者)が使用する携帯型の情報端末である。携帯端末20は、具体的には、スマートフォン、または、タブレット端末などである。
【0024】
通知システム100において、携帯端末20は、専用のアプリケーションプログラム(以下、専用アプリとも記載される)がインストールされることにより、ドア43(電気錠16)を施錠または解錠するための鍵(認証用媒体)として機能する。また、携帯端末20は、上記専用アプリがインストールされることにより、ユーザへのドア43の施錠忘れの通知を行うための情報処理を行うことが可能となる。携帯端末20は、操作受付部21と、表示部22と、情報処理部23と、記憶部24と、無線通信部25と、計測部26と、スピーカ27とを備える。
【0025】
操作受付部21は、ユーザの操作を受け付ける。操作受付部21は、例えば、タッチパネルによって実現されるが、押しボタンなどのハードウェアキーによって実現されてもよい。
【0026】
表示部22は、画像を表示する。表示部22は、例えば、上記施錠忘れの通知のための画像を表示する。表示部22は、液晶パネルまたは有機EL(ElectroLuminescence)パネルなどの表示パネルによって実現される。
【0027】
情報処理部23は、電気錠システム10の施錠及び解錠に関する情報処理(施錠忘れの通知に関する情報処理を含む)を行う。情報処理部23は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部23は、機能的な構成要素として、取得部23a、通信制御部23b、及び、通知部23cを有する。取得部23a、通信制御部23b、及び、通知部23cの機能は、例えば、情報処理部23を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部24に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0028】
記憶部24は、上記コンピュータプログラム、及び、上記情報処理に必要なその他の情報が記憶される記憶装置である。記憶部24は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0029】
無線通信部25は、携帯端末20が電気錠システム10(無線通信部12)またはロビーインターホン30(無線通信部33)と近距離無線通信(局所通信ネットワークを用いた無線通信)を行うための通信モジュール(通信回路)である。無線通信部25は、例えば、電気錠システム10へ認証情報を送信する。無線通信部25は、具体的には、BLEなどの通信規格に対応する通信モジュールである。無線通信部25は、RFIDに対応する通信モジュールであってもよい。なお、無線通信部25の通信相手が電気錠システム10であるかロビーインターホン30であるかは、あらかじめ電気錠システム10及びロビーインターホン30の通信ID(MAC(Media Access Control)アドレスなど)が記憶部24に登録されることなどにより特定可能である。
【0030】
計測部26は、携帯端末20の現在位置(具体的には、緯度及び経度などの座標)を計測し、位置情報として出力する。計測部26は、例えば、GPS(Global Positioning System)信号(つまり、衛星から送信される電波)を取得し、取得したGPS信号に基づいて携帯端末20の現在位置を計測するGPSモジュールによって実現される。計測部26は、集合住宅40内に分散して設置された複数の通信装置と無線通信部25との無線通信における信号受信強度に基づいて携帯端末20の現在位置を計測するLPS(Local Positioning System)モジュールによって実現されてもよい。
【0031】
スピーカ27は、上記施錠忘れの通知のために音を出力するスピーカである。
【0032】
なお、図示されないが、携帯端末20は、インターネットなどの広域通信ネットワークを介して通信を行うための通信部(通信モジュール、通信回路)も備えている。
【0033】
次に、ロビーインターホン30について説明する。ロビーインターホン30は、集合住宅40の共用部42(エントランス部)に設置される情報端末である。ロビーインターホン30は、例えば、エントランス部に設けられたドアの解錠などに使用される。ロビーインターホン30は、制御部31と、記憶部32と、無線通信部33と、スピーカ34とを備える。なお、詳細については図示されないが、ロビーインターホン30は、集合住宅40への訪問者が特定の専有部41の番号を入力するためのテンキーボタン、呼出ボタン、及び、呼出ボタンを押した訪問者の画像(例えば、動画像)を撮像する撮像部などを備える。
【0034】
制御部31は、エントランス部に設けられたドアの施錠及び解錠に関する制御、及び、施錠忘れの通知に関する制御を行う。制御部31は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。制御部31の機能は、例えば、制御部31を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部32に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0035】
記憶部32は、上記コンピュータプログラム、及び、上記制御に必要なその他の情報が記憶される記憶装置である。記憶部32は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0036】
無線通信部33は、ロビーインターホン30が携帯端末20(無線通信部25)と近距離無線通信(局所通信ネットワークを用いた無線通信)を行うための通信モジュール(通信回路)である。無線通信部33は、具体的には、BLEなどの通信規格に対応する通信モジュールである。無線通信部33は、RFIDに対応する通信モジュールであってもよい。
【0037】
スピーカ34は、上記施錠忘れの通知のために音を出力するスピーカである。
【0038】
[基本動作]
次に、電気錠システム10の基本動作について説明する。
図4は、電気錠システム10の基本動作のフローチャートである。以下の基本動作は、施錠状態のドア43を室外側から解錠するときの動作であるが、解錠状態のドア43を室外側から施錠する場合も同様の動作となる。このため、下記の基本動作の説明における「解錠」は、「施錠」に読み替えられてもよい。なお、ドア43を室内側から施錠または解錠する場合には、室内側の筐体10aに設けられたサムターン10c(
図3の(b)に図示)が手動で操作される。
【0039】
まず、ユーザは、操作受付部11を押下する操作(プッシュ操作)を行う。操作受付部11は、プッシュ操作を受け付ける(S11)。制御部13は、操作受付部11によってプッシュ操作が受け付けられると、休止状態の無線通信部12を起動し(S12)、無線通信部12に携帯端末20との近距離無線通信を試行させる(S13)。
【0040】
無線通信部12は、近距離無線通信の試行により携帯端末20と近距離無線通信が可能な状態になると、携帯端末20から携帯端末20に記録された認証情報を受信する(S14)。制御部13は、受信された認証情報が記憶部14に記憶された登録情報と一致するか否かを判定する(S15)。登録情報は、例えば、ユーザによってあらかじめ記憶部14に記憶(登録)される。
【0041】
制御部13は、認証情報が登録情報と一致すると判定すると(S15でYes)、電気錠16(ドア43)を解錠する(S16)。制御部13は、具体的には、制御信号を駆動部15に出力することで、電気錠16が解錠状態となるように、電気錠16(電動モータ)を駆動する。また、制御部13は、電気錠16が解錠されたことを契機に、電気錠16が解錠状態となったことを示す状態通知情報を無線通信部12に携帯端末20へ送信させる(S17)。
【0042】
一方、制御部13は、認証情報が登録情報と一致しないと判定すると(S15でNo)、電気錠16(ドア43)を解錠しない。
【0043】
[通知動作例1]
上記基本動作のステップS17のように、電気錠システム10の無線通信部12は、電気錠16が解錠(または施錠)されたことを契機に状態通知情報を携帯端末20へ送信する。また、無線通信部12は、サムターン10cへの手動操作により電気錠16が施錠または解錠された場合も、電気錠16が施錠または解錠されたことを契機に状態通知情報を携帯端末20へ送信する。
【0044】
これにより、携帯端末20の無線通信部25は、電気錠16が施錠または解錠されるごとに状態通知情報を受信することができる。情報処理部23は、受信された状態通知情報が示す電気錠16の状態(施錠状態または解錠状態)を現在の電気錠16の状態として記憶部24に記憶する。つまり、通知システム100において、携帯端末20は、最新の電気錠16の状態を管理している。
【0045】
このような前提の下、携帯端末20によって行われる通知動作例1について説明する。
図5は、携帯端末20によって行われる通知動作例1のフローチャートである。
【0046】
上記専用アプリを実行中の携帯端末20の取得部23aは、記憶部24に記憶された現在の電気錠16の状態を取得する(S21)。上述のように記憶部24に記憶された電気錠16の状態は、状態通知情報によって更新されるため、取得部23aは、状態通知情報に基づいて電気錠16の状態を取得するともいえる。
【0047】
取得部23aは、電気錠16の解錠状態が一定期間以上継続しているか否かを判定する(S22)。一定期間は、例えば、30秒程度の期間であるが特に限定されない。電気錠16の解錠状態が一定期間以上継続していない(解錠された電気錠16が一定期間内に施錠された)と判定された場合には(S22でNo)、動作は終了となる。
【0048】
一方、取得部23aによって電気錠16の解錠状態が一定期間以上継続していると判定されると(S22でYes)、通信制御部23bは、無線通信部25にロビーインターホン30(より詳細には、無線通信部33)との近距離無線通信を試行させる(S23)。また、通信制御部23bは、無線通信部25とロビーインターホン30との近距離無線通信が開始されたか否かを判定する(S24)。通信制御部23bは、無線通信部25とロビーインターホン30との近距離無線通信が開始されるまでの間、無線通信部25に近距離無線通信の試行を継続させる(S24でNo)。
【0049】
ステップS23において、通信制御部23bは、例えば、無線通信部25にビーコン信号を送信させ、ビーコン信号を受信したロビーインターホン30からの応答を待つ処理を行う。この場合、携帯端末20を所持したユーザが専有部41を離れてエントランス部に近づき、無線通信部25がロビーインターホン30からの応答を受信すると近距離無線通信が開始される。
【0050】
なお、ステップS23において、通信制御部23bは、無線通信部25をビーコン信号の受信待機状態にし、ロビーインターホン30が送信するビーコン信号の受信を待つ処理を行ってもよい。この場合、携帯端末20を所持したユーザが専有部41を離れてエントランス部に近づき、無線通信部25がロビーインターホン30からのビーコン信号を受信すると近距離無線通信が開始される。
【0051】
なお、ステップS23の近距離無線通信の試行中に無線通信部25が電気錠16の状態が施錠状態であることを示す状態通知情報を電気錠システム10から受信した場合には、近距離無線通信の試行は停止し動作は終了となる。
【0052】
通信制御部23bによりロビーインターホン30との近距離無線通信が開始されたと判定されること(S24でYes)は、電気錠16が解錠状態のままユーザが携帯端末20を所持して専有部41を離れ、ロビーインターホン30に近づいたことを意味すると考えられる。つまり、ユーザは、電気錠16の施錠を忘れて外出しようとしていると推定される。そこで、通信制御部23bによりロビーインターホン30との近距離無線通信が開始されたと判定されると(S24でYes)、通知部23cは、電気錠16が施錠されていないことをユーザに通知する(S25)。
【0053】
通知部23cは、具体的には、表示部22に通知画面(画像)を表示することにより電気錠16が施錠されていないことを通知する。
図6は、通知画面の一例を示す図である。ステップS25において、通知部23cは、通知画面の表示に代えて、または、通知画面の表示に加えてスピーカ27に音を出力させることにより通知を行ってもよい。ステップS25において、通知部23cは、通知画面の表示に代えて、または、通知画面の表示に加えて携帯端末20が備えるバイブレーションモータ(図示せず)を動作させることにより通知を行ってもよい。
【0054】
ステップS25において、通知部23cは、携帯端末20を介した通知に代えて、または、携帯端末20を介した通知に加えて、ロビーインターホン30を介した通知を行ってもよい。ステップS25において、通知部23cは無線通信部25にロビーインターホン30へ通知指令を送信させる。ロビーインターホン30の無線通信部33は通知指令を受信し、制御部31は、受信した通知指令に基づいてスピーカ34に音を出力させる。この音は、電気錠16が施錠されていないことを伝える音声メッセージであってもよいし、ビープ音などの電子音であってもよい。
【0055】
以上説明したように、携帯端末20は、電気錠16が解錠状態であり、かつ、無線通信部25がロビーインターホン30との近距離無線通信を開始したという条件が満たされた場合に、電気錠16が施錠されていないことを通知する。これにより、通知システム100は、ユーザが電気錠16を施錠し忘れたまま電気錠16から離れてしまうことを抑制することができる。具体的には、通知システム100は、ユーザがドア43を施錠し忘れたまま外出してしまうことを抑制することができる。
【0056】
また、携帯端末20は、通知に際してインターネットなどの広域通信ネットワークに接続する必要がない。つまり、携帯端末20は、通知に際してクラウドサーバを必要としない利点を有する。
【0057】
なお、通知動作例1では、電気錠16が一定期間以上解錠状態であることを契機にロビーインターホン30との近距離無線通信の試行が行われたが、この順序は逆であってもよい。つまり、ロビーインターホン30との近距離無線通信が開始されたことを契機に電気錠16が解錠状態であるか否かが判定され、判定結果に基づいて通知が行われてもよい。
【0058】
[通知動作例2]
次に、携帯端末20によって行われる通知動作例2について説明する。通知動作例2においても、携帯端末20の記憶部24に最新の電気錠16の状態が記憶されていることが前提となる。また、通知動作例2では、ユーザは操作受付部21に対して所定の操作を行うことにより、電気錠16の設置位置(言い換えれば、ユーザが居住する専有部41の位置)をあらかじめ携帯端末20に登録する。つまり、電気錠16の設置位置は携帯端末20の記憶部24にあらかじめ記憶される。
図7は、電気錠16の設置位置の登録画面の一例を示す図である。
【0059】
このような前提の下、携帯端末20によって行われる通知動作例2について説明する。
図8は、携帯端末20によって行われる通知動作例2のフローチャートである。
【0060】
上記専用アプリを実行中の携帯端末20の取得部23aは、記憶部24に記憶された現在の電気錠16の状態を取得し(S31)、電気錠16の解錠状態が一定期間以上継続しているか否かを判定する(S32)。ステップS31及びS32の処理は、ステップS21及びステップS22と同様である。電気錠16の解錠状態が一定期間以上継続していない(解錠された電気錠16が一定期間内に施錠された)と判定された場合には(S32でNo)、動作は終了となる。
【0061】
一方、取得部23aによって電気錠16の解錠状態が一定期間以上継続していると判定されると(S32でYes)、取得部23aは、計測部26によって計測された携帯端末20の現在位置を取得し(S33)、取得した現在位置が、記憶部24に記憶された電気錠16の設置位置から所定の距離以上であるか否かを判定する(S34)。所定の距離は、例えば、50mであるが特に限定されない。所定の距離は、高さを考慮しない2次元的な距離(地図上の距離)であってもよいし、高さを考慮した3次元的な距離であってもよい。
【0062】
取得部23aは、取得した現在位置が電気錠16の設置位置から所定の距離未満であると判定すると(S34でNo)、現在位置の取得を継続する(S33)。なお、ステップS34でNoと判定されることによりステップS33の現在位置の取得が繰り返されているときに無線通信部25が電気錠16の状態が施錠状態であることを示す状態通知情報を電気錠システム10から受信した場合には、現在位置の取得は停止され動作は終了となる。
【0063】
取得部23aにより現在位置が電気錠16の設置位置から所定の距離以上である(所定の距離以上離れた)と判定されること(S34でYes)は、電気錠16が解錠状態のままユーザが携帯端末20を所持して専有部41から所定の距離以上離れたことを意味すると考えられる。つまり、ユーザは、電気錠16の施錠を忘れて外出しようとしていると推定される。そこで、取得部23aにより現在位置が電気錠16の設置位置から所定の距離以上であると判定されると(S34でYes)、通知部23cは、電気錠16が施錠されていないことをユーザに通知する(S35)。ステップS35の処理は、ステップS25の処理と同様である。
【0064】
以上説明したように、携帯端末20は、電気錠16が解錠状態であり、かつ、計測部26によって計測された現在位置が電気錠16の設置位置から所定の距離以上離れたという条件が満たされた場合に、電気錠16が施錠されていないことを通知する。これにより、通知システム100は、ユーザが電気錠16を施錠し忘れたまま電気錠16から離れてしまうことを抑制することができる。具体的には、通知システム100は、ユーザがドア43を施錠し忘れたまま外出してしまうことを抑制することができる。
【0065】
なお、通知動作例2では、電気錠16が一定期間以上解錠状態であることを契機に携帯端末20の現在位置が電気錠16の設置位置から所定の距離以上離れたか否かの判定が開始されたが、この順序は逆であってもよい。つまり、携帯端末20の現在位置が電気錠16の設置位置から所定の距離以上離れたことを契機に電気錠16が解錠状態であるか否かが判定され、判定結果に基づいて通知が行われてもよい。
【0066】
[通知動作例3]
次に、携帯端末20によって行われる通知動作例3について説明する。
図9は、携帯端末20によって行われる通知動作例3のフローチャートである。なお、通知動作例3においても、携帯端末20の記憶部24に最新の電気錠16の状態が記憶されていることが前提となる。
【0067】
ユーザは、携帯端末20に上記専用アプリを実行させた状態で専有部41に滞在している。このとき、上記専用アプリを実行中の携帯端末20の取得部23aは、記憶部24に記憶された現在の電気錠16の状態を取得し(S41)、電気錠16の解錠状態が一定期間以上継続しているか否かを判定する(S42)。ステップS41及びS42の処理は、ステップS21及びステップS22と同様である。電気錠16の解錠状態が一定期間以上継続していない(解錠された電気錠16が一定期間内に施錠された)と判定された場合には(S42でNo)、動作は終了となる。
【0068】
一方、取得部23aによって電気錠16の解錠状態が一定期間以上継続していると判定されると(S42でYes)、通信制御部23bは、無線通信部25に電気錠システム10(より詳細には、無線通信部12)との近距離無線通信を試行させ(S43)、電気錠システム10との近距離無線通信が開始されたか否かを判定する(S44)。通信制御部23bは、電気錠システム10との近距離無線通信が開始されるまでの間、無線通信部25に近距離無線通信の試行を継続させる(S44でNo)。
【0069】
ステップS43において、通信制御部23bは、例えば、無線通信部25にビーコン信号を送信させ、ビーコン信号を受信した電気錠システム10からの応答を待つ処理を行う。この場合、ユーザが電気錠16に近づき、無線通信部25が電気錠システム10からの応答を受信すると近距離無線通信が開始される。
【0070】
なお、ステップS41において、通信制御部23bは、無線通信部25をビーコン信号の受信待機状態にし、電気錠システム10が送信するビーコン信号の受信を待つ処理を行ってもよい。この場合、ユーザが電気錠16に近づき、無線通信部25が電気錠システム10からのビーコン信号を受信すると近距離無線通信が開始される。
【0071】
次に、通信制御部23bは、無線通信部25と電気錠システム10との近距離無線通信が途絶えたか否かを判定する(S45)。この判定は、無線通信部25と電気錠システム10との近距離無線通信が途絶えるまでの間継続される(S45でNo)。
【0072】
通信制御部23bにより電気錠システム10との近距離無線通信が途絶えたと判定されること(S45でYes)は、電気錠16が解錠状態のままユーザが携帯端末20を所持して専有部41から一定の距離以上離れたことを意味すると考えられる。つまり、ユーザは、電気錠16の施錠を忘れて外出しようとしていると推定される。そこで、通信制御部23bにより電気錠システム10との近距離無線通信が途絶えたと判定されると(S45でYes)、通知部23cは、電気錠16が施錠されていないことをユーザに通知する(S46)。ステップS46の処理は、ステップS25の処理と同様である。
【0073】
以上説明したように、携帯端末20は、電気錠16が解錠状態であり、かつ、無線通信部25と電気錠システム10との近距離無線通信が途絶えたという条件が満たされた場合に、電気錠16が施錠されていないことを通知する。これにより、通知システム100は、ユーザが電気錠16を施錠し忘れたまま電気錠16から離れてしまうことを抑制することができる。具体的には、通知システム100は、ユーザがドア43を施錠し忘れたまま外出してしまうことを抑制することができる。
【0074】
なお、通知動作例3では、電気錠16が一定期間以上解錠状態であることを契機に電気錠システム10との近距離無線通信が開始され、近距離無線通信が途絶えたか否かの判定が行われたが、この順序は逆であってもよい。つまり、電気錠システム10との近距離無線通信が途絶えたことを契機に電気錠16が解錠状態であるか否かが判定され、判定結果に基づいて通知が行われてもよい。
【0075】
[変形例]
上記動作例1~3においては、携帯端末20の無線通信部25は、電気錠システム10が、電気錠16が施錠または解錠されたことを契機に送信する状態通知情報(電気錠16の状態を示す情報)を近距離無線通信により受信した。無線通信部25は、電気錠システム10が電気錠16の施錠または解錠とは無関係に定期的に送信する状態通知情報を受信してもよい。また、電気錠システム10は、電気錠16が施錠または解錠されたことを契機に状態通知情報を送信し、さらに、定期的に状態通知情報を送信してもよい。
【0076】
また、上記実施の形態では、携帯端末20は、電気錠16の施錠及び解錠に用いられたが、携帯端末20は少なくとも電気錠16が施錠されていないことの通知に用いられればよい。つまり、室外側からの電気錠16の施錠及び解錠は、携帯端末20を用いた方法とは別の方法で行われてもよい。
【0077】
例えば、電気錠16の施錠及び解錠は、ユーザがIC(Integrated Circuit)カードまたはICチップを有するその他の媒体を電気錠16に近づけることで行われてもよい。また、電気錠システム10の操作受付部11がテンキーを含むような場合、電気錠16の施錠及び解錠は、暗証番号入力によって行われてもよい。また、電気錠16の施錠及び解錠は、ユーザの生体情報に基づいて行われてもよい。この場合の生体情報は、顔画像情報、指紋情報、及び、声紋情報などである。
【0078】
[効果等]
上記専用アプリは、携帯端末20に通知方法を実行させるためのプログラムである。通知方法は、電気錠16の状態を取得する取得ステップS21(あるいは、S31、S41)と、取得された電気錠16の状態が解錠状態であり、かつ、電気錠16と携帯端末20との位置関係に関する所定の条件が満たされた場合に、電気錠16が施錠されていないことを通知する通知ステップS25(あるいは、S35、S46)とを含む。
【0079】
このようなプログラムは、ユーザが電気錠16を施錠し忘れたまま電気錠16から離れてしまうことを抑制することができる。具体的には、上記プログラムは、ユーザがドア43を施錠し忘れたまま外出してしまうことを抑制することができる。
【0080】
また、例えば、電気錠16は、集合住宅40の専有部41の出入口のドア43を施錠または解錠する。携帯端末20は、集合住宅40の共用部42に設置された情報端末と近距離無線通信を行う無線通信部25を備える。所定の条件は、無線通信部25が情報端末との近距離無線通信を開始したことである。
【0081】
このようなプログラムは、無線通信部25が情報端末との近距離無線通信を開始したことを条件として、電気錠16が施錠されていないことを通知することができる。
【0082】
また、例えば、携帯端末20は、携帯端末20の現在位置を計測する計測部26を備える。所定の条件は、計測部26によって計測された現在位置が電気錠16の設置位置から所定の距離以上離れたという条件である。
【0083】
このようなプログラムは、携帯端末20の現在位置が電気錠16の設置位置から所定の距離以上離れたことを条件として、電気錠16が施錠されていないことを通知することができる。
【0084】
また、例えば、携帯端末20は、電気錠16を含む電気錠システム10と近距離無線通信を行う無線通信部25を備える。所定の条件は、無線通信部25と電気錠システム10との近距離無線通信が途切れたことである。
【0085】
このようなプログラムは、無線通信部25と電気錠システム10との近距離無線通信が途切れたことを条件として、電気錠16が施錠されていないことを通知することができる。
【0086】
また、例えば、携帯端末20は、表示部22を備える。通知ステップS25(あるいは、S35、S46)においては、表示部22に画像を表示することにより電気錠16が施錠されていないことを通知する。
【0087】
このようなプログラムは、表示部22に画像を表示することにより、電気錠16が施錠されていないことを通知することができる。
【0088】
また、例えば、携帯端末20は、スピーカ27を備える。通知ステップS25(あるいは、S35、S46)においては、スピーカ27に音を出力させることにより電気錠16が施錠されていないことを通知する。
【0089】
このようなプログラムは、スピーカ27に音を出力させることにより、電気錠16が施錠されていないことを通知することができる。
【0090】
また、例えば、通知ステップS25(あるいは、S35、S46)における通知は、無線通信部25が情報端末へ通知指令を送信することにより、情報端末を介して行われる。
【0091】
このようなプログラムは、情報端末を介して電気錠16が施錠されていないことを通知することができる。
【0092】
また、例えば、情報端末は、ロビーインターホン30である。
【0093】
このようなプログラムは、ロビーインターホン30を介して電気錠16が施錠されていないことを通知することができる。
【0094】
また、例えば、携帯端末20は、電気錠16を含む電気錠システム10が定期的に送信する電気錠16の状態を示す状態通知情報を近距離無線通信により受信する無線通信部25を備える。取得ステップS21(あるいは、S31、S41)においては、受信された状態通知情報に基づいて電気錠16の状態を取得する。
【0095】
このようなプログラムは、電気錠システム10が定期的に送信する状態通知情報に基づいて電気錠16の状態を取得することができる。
【0096】
また、例えば、携帯端末20は、電気錠16を含む電気錠システム10が、電気錠16が施錠または解錠されたことを契機に送信する電気錠16の状態を示す情報を近距離無線通信により受信する無線通信部25を備える。取得ステップS21(あるいは、S31、S41)においては、受信された状態通知情報に基づいて電気錠16の状態を取得する。
【0097】
このようなプログラムは、電気錠システム10が、電気錠16が施錠または解錠されたことを契機に送信する状態通知情報に基づいて電気錠16の状態を取得することができる。
【0098】
また、例えば、携帯端末20は、近距離無線通信により電気錠16を含む電気錠システム10へ認証情報を送信することで電気錠16を施錠または解錠する無線通信部25を備える。
【0099】
このようなプログラムは、携帯端末20を電気錠16の鍵として機能させることができる。
【0100】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0101】
例えば、上記実施の形態では、通知システムは、集合住宅に適用されたが、戸建住宅に適用されてもよいし、オフィスビルなどの住宅以外の建物に適用されてもよい。
【0102】
また、上記実施の形態では、電気錠システムは、既存のドアに後付けされるシステムであるとして説明が行われたが、電気錠システムは、ドアにあらかじめ内蔵されるシステムであってもよい。この場合、電気錠システムは、電池ではなく電力系統から交流電力の供給を受けて動作してもよい。
【0103】
また、上記実施の形態では、共用部に設置される情報端末としてロビーインターホンが例示されたが、共用部に設置される情報端末は、デジタルサイネージ、または、宅配ボックス(宅配ボックスに組み込まれた情報端末)などのロビーインターホン以外の情報端末であってもよい。また、共用部に設置される情報端末は、共用部に後付設置が可能な通信機器であってもよい。
【0104】
また、上記実施の形態では、情報端末を用いた通知が行われる場所としてエントランス部が例示されたが、情報端末を用いた通知が行われる場所は、通用口(エントランス部とは別の出入口)の近辺であってもよい。この場合、上記後付設置が可能な通信機器により、通用口における通知を実現することができる。
【0105】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0106】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0107】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0108】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0109】
例えば、本発明は、上記実施の形態の通知システムとして実現されてもよいし、上記実施の形態の携帯端末として実現されてもよい。また、本発明は、携帯端末によって実行される通知方法として実現されてもよいし、このような通知方法を携帯端末などのコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0110】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0111】
10 電気錠システム
16 電気錠
20 携帯端末
22 表示部
25 無線通信部
26 計測部
27 スピーカ
30 ロビーインターホン
40 集合住宅
41 専有部
42 共用部
43 ドア