(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】マッサージ強度調整装置及びマッサージ機
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20240712BHJP
【FI】
A61H7/00 323L
A61H7/00 322B
(21)【出願番号】P 2018164806
(22)【出願日】2018-09-03
【審査請求日】2021-08-24
【審判番号】
【審判請求日】2022-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000112406
【氏名又は名称】ファミリーイナダ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】稲田 二千武
(72)【発明者】
【氏名】石藤 裕大
(72)【発明者】
【氏名】森友 淳史
【合議体】
【審判長】内藤 真徳
【審判官】井上 哲男
【審判官】村上 哲
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-158918(JP,A)
【文献】特開2008-6037(JP,A)
【文献】特開2017-189314(JP,A)
【文献】米国特許第5792080(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 7/00
A61H 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のマッサージ部を有するマッサージ機におけるマッサージ強度を調整する装置であって、
前記マッサージ部
に加わる圧力又は前記マッサージ部のモータの回転速度を検出する検出部と、
前記マッサージ部を制御する制御部と、
設定用情報が記憶された記憶部と、を備え、
前記設定用情報は、
ユーザの属性情報ごとに、マッサージレベルに対応して検出される圧力又は回転速度と目標検出値との関係を規定するテーブル形式の情報であり、
前記マッサージ
レベルは、複数あり、
前記制御部は、前記検出部により検出され
る圧力又は回転速度が前記ユーザの属性
情報に応じた強さとなるように強度調整処理を実行し、
前記強度調整処理は、
第1変換処理又は第2変換処理を含み、
前記第1変換処理は、ユーザにより設定された
マッサージレベルに対応して検出される圧力又は回転速度を前記テーブルに基づいて前記目標検出値として変換して設定する処理であり、
前記第2変換処理は、選択されたコースにおいてあらかじめ決定されたマッサージ
レベルに対応して検出される圧力又は回転速度を前記テーブルに基づいて前記目標検出値
として変換して設定する
処理であり、
前記制御部は、前記テーブルにおける前記目標検出値と、前記検出部により検出される
圧力又は回転速度と
、を比較して、
前記目標検出値との誤差が小さくなるように
前記マッサージ部の駆動を制御する
制御処理を実行することを特徴とするマッサージ強度調整装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記
第1テーブルに基づき、前記検出値と前記目標検出値との誤差が小さくなるように前記マッサージ部を制御する請求項1に記載のマッサージ強度調整装置。
【請求項3】
前記設定用情報は、複数のマッサージ対象部位それぞれについて前記記憶部に記憶されており、
前記制御部は、前記ユーザ情報及びマッサージ対象部位に基づいて、前記設定用情報から前記目標検出値を求める請求項2に記載のマッサージ強度調整装置。
【請求項4】
前記設定用情報は、マッサージ動作の種類ごとに前記記憶部に記憶されており、
前記制御部は、前記ユーザ情報及びマッサージ動作の種類に基づいて、前記設定用情報から前記目標検出値を求める請求項2または3に記載のマッサージ強度調整装置。
【請求項5】
前記設定用情報は、ユーザを識別するためのユーザ情報に含まれるユーザの属性に応じた複数のマッサージ強さのレベルと、前記複数のマッサージ強さのレベルに対応して検出される圧力又は回転速度の検出値範囲との関係を規定する第2テーブルであり、
前記制御部は、
前記検出部により検出された検出値を
、前記
第2テーブルから読み出した前記検出値範囲と比較して変換レベルを求め、
前記変換レベルと前記設定用情報に基づくマッサージ
強さのレベルとの誤差が小さくなるように前記マッサージ部を制御する請求項1に記載のマッサージ強度調整装置。
【請求項6】
前記マッサージ部は同一の対象部位に用いられる複数のマッサージ部材を含み、
前記制御部による前記マッサージ部の制御は、前記複数のマッサージ部材の中から動作させるマッサージ部材を選択することを含む請求項
1~5のいずれか1項に記載のマッサージ強度調整装置。
【請求項7】
前記マッサージ部は移動可能なマッサージ部材を含み、
前記制御部による前記マッサージ部の制御は、前記マッサージ部材の位置を決定することを含む請求項
1~6のいずれか1項に記載のマッサージ強度調整装置。
【請求項8】
前記検出部は、複数の前記マッサージ部それぞれに対応した複数のセンサを含み、
前記制御部は、前記複数のセンサのうちの制御対象の前記マッサージ部に対応したセンサの前記検出値を用いて前記マッサージ部を制御する請求項
1~7のいずれか1項に記載のマッサージ強度調整装置。
【請求項9】
1以上のマッサージ部を有し、
請求項
1~8のいずれか1項に記載のマッサージ強度調整装置を搭載したマッサージ機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、マッサージ強度調整装置及びマッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザの性別、年齢、体型、などに応じた刺激量を設定し、その設定に応じてマッサージを提供するマッサージ機が開示されている。また、このマッサージ機は、ユーザの体型を判別し、体型から特定される位置に対応したマッサージ強さを設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
マッサージ機によってユーザに与えられるマッサージ強さはユーザごとに異なる。また、マッサージ中の体動などによって、マッサージ中に姿勢が変化することによっても、ユーザに与えられるマッサージ強さが変化する場合がある。そのため、ユーザごとに適した強さでマッサージを施すことは容易ではない。
【0005】
この点、文献1のように、ユーザ情報を用いて刺激量を設定するだけでは、実際にユーザに与えられるマッサージ強さがそのユーザに適した強さであるか不明である。特に、ユーザが適切な姿勢でマッサージ機に座らなかったり、マッサージ途中に姿勢を変更したりすると、設定されたマッサージ強さが与えられなくなる場合がある。
【0006】
ある実施の形態に従うと、マッサージ強度調整装置は、1以上のマッサージ部を有するマッサージ機におけるマッサージ強度を調整する装置であって、マッサージ部からユーザに与えられるマッサージ強さを検出する検出部と、マッサージ部を制御するコントローラと、を備え、コントローラは、検出部により検出されたマッサージ強さを示す検出値に基づいて、マッサージ部からユーザに与えられるマッサージ強さが、ユーザ情報に基づいて決まるユーザ強さに応じた強さとなるように制御する。
【0007】
他の実施の形態に従うと、マッサージ機は、1以上のマッサージ部を有し、上記マッサージ強度調整装置を搭載する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】
図3は、マッサージ機の機能ブロック図である。
【
図4】
図4は、マッサージ機の姿勢を説明する側面図である。
【
図5】
図5は、マッサージユニットの正面図である。
【
図6】
図6は、マッサージユニットの側面図であって、(A)可動フレームがベースフレームに引き込まれている状態、及び、(B)可動フレームがベースフレームから押し出されている状態を表した図である。
【
図7】
図7は、右側の肘掛け部6の正面図であって、(A)細腕マッサージ時の腕マッサージ部膨張前の状態、及び、(B)細腕マッサージ時の腕マッサージ部膨張時の状態を表した図である。
【
図8】
図8は、右側の肘掛け部6の正面図であって、(A)太腕マッサージ時の腕マッサージ部膨張前の状態、及び、(B)太腕マッサージ時の腕マッサージ部膨張時の状態を表した図である。
【
図9】
図9は、第1の実施の形態に係るマッサージ強さ調整装置のブロック図である。
【
図10】
図10は、第1の実施の形態に係る設定用情報の具体例を示した図である。
【
図11】
図11Aは第1の実施の形態に係る制御処理の制御構成を示すブロック線図であり、
図11Bは第1の実施の形態に係る制御処理の流れを示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、第2の実施の形態に係るマッサージ強さ調整装置のブロック図である。
【
図13】
図13は、第2の実施の形態に係る設定用情報の具体例を示した図である。
【
図14】
図14は、第2の実施の形態に係る制御処理の制御構成を示すブロック線図である。
【
図15】
図15は、第3の実施の形態に係るマッサージ強さ調整装置のブロック図である。
【
図16】
図16は、第3の実施の形態に係る変換用情報の具体例を示した図である。
【
図17】
図17Aは第3の実施の形態に係る制御処理の制御構成を示すブロック線図であり、
図17Bは第3の実施の形態に係る制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.マッサージ強度調整装置及びマッサージ機の概要]
(1)本実施の形態に含まれるマッサージ強度調整装置は、1以上のマッサージ部を有するマッサージ機におけるマッサージ強度を調整する装置であって、マッサージ部からユーザに与えられるマッサージ強さを検出する検出部と、マッサージ部を制御する制御部と、を備え、制御部は、検出部により検出されたマッサージ強さを示す検出値に基づいて、マッサージ部からユーザに与えられるマッサージ強さが、ユーザ情報に基づいて決まるユーザ強さに応じた強さとなるように制御する。
【0010】
ユーザ情報は、例えば、年齢(年齢帯)、性別、体型、などの属性を、ユーザごとに規定する情報である。ユーザ情報に基づいて決まるマッサージ強さは、必ずしもユーザに適したマッサージ強さでない場合がある。例えば、ユーザがマッサージ機に座る姿勢が適切でなかった場合には、ユーザに与えられるマッサージ強さがユーザに設定したマッサージ強さとならない。また、たとえ開始時に適切な姿勢であったとしても、マッサージ動作中にユーザの姿勢が変化した場合には、ユーザに与えられるマッサージ強さがユーザに設定したマッサージ強さとならなくなる。この点、制御部がユーザに与えられるマッサージ強さが、ユーザ情報に基づいて決まるユーザ強さに応じた強さとなるようにマッサージ部を制御することによって、マッサージ動作開始時に設定したマッサージ強さがマッサージ動作中も維持されるようになる。
【0011】
(2)好ましくは、制御部は、設定されたマッサージ強さからユーザ情報に基づいて目標検出値を求め、検出値と目標検出値との誤差が小さくなるようにマッサージ部を制御する。ユーザ情報に基づいてマッサージ強さから目標検出値を求めることで、ユーザに適した目標検出値を設定することができる。
【0012】
(3)好ましくは、制御部は、ユーザ情報及びマッサージ対象部位に基づいて、設定されたマッサージ強さから目標検出値を求める。マッサージ対象部位は、例えば、肩、腰、腕、指先、などである。ユーザ情報及びマッサージ対象部位に基づいてマッサージ強さから目標検出値を求めることで、マッサージ部位にも適した目標検出値を設定することができる。
【0013】
(4)好ましくは、制御部は、ユーザ情報及びマッサージ動作の種類に基づいて、設定されたマッサージ強さから目標検出値を求める。マッサージ動作の種類は、例えば、揉みと叩きとを含む。マッサージ動作の種類ごとに、検出値と目標検出値との誤差が小さくなるようにマッサージ部が制御されることにより、マッサージ動作の種類ごとに、設定したマッサージ強さがマッサージ動作中も維持されるようになる。
【0014】
(5)好ましくは、制御部は、ユーザ情報に基づいてマッサージ強さを設定し、検出値と設定されたマッサージ強さに対して予め対応付けられている目標検出値との誤差が小さくなるようにマッサージ部を制御する。ユーザ情報に基づいてマッサージ強さを設定することで、ユーザに適したマッサージ強さを設定することができる。検出値と目標検出値との誤差が小さくなるようにマッサージ部を制御することで、設定されたマッサージ強さがマッサージ動作中も維持されるようになる。
【0015】
好ましくは、制御部は、ユーザ情報及びマッサージ対象部位に基づいてマッサージ強さを設定する。ユーザ情報及びマッサージ対象部位に基づいてマッサージ強さを設定することで、マッサージ部位にも適したマッサージ強さを設定することができる。
【0016】
好ましくは、制御部は、ユーザ情報及びマッサージ動作の種類に基づいてマッサージ強さを設定する。マッサージがコースで行われる場合、マッサージ動作ごとにマッサージ強さが設定される。これにより、マッサージ動作の種類ごとに、設定したマッサージ強さがマッサージ動作中も維持されるようになる。
【0017】
(6)好ましくは、制御部は、検出値をユーザ情報に基づいてマッサージ強さに変換して変換レベルを求め、変換レベルと設定されたマッサージ強さとの誤差が小さくなるようにマッサージ部を制御する。ユーザ情報に基づいて検出値をマッサージ強さに変換して設定されたマッサージ強さとの誤差が小さくなるようにマッサージ部を制御することで、設定されたマッサージ強さがマッサージ動作中も維持されるようになる。
【0018】
好ましくは、制御部は、ユーザ情報及びマッサージ対象部位に基づいて検出値をマッサージ強さに変換する。これにより、マッサージ部位ごとに設定したマッサージ強さを維持することができる。
【0019】
好ましくは、制御部は、ユーザ情報及びマッサージ動作の種類に基づいて検出値をマッサージ強さに変換する。これにより、マッサージ動作の種類ごとに、設定したマッサージ強さを維持することができる。
【0020】
(7)好ましくは、マッサージ部は同一の対象部位に用いられる複数のマッサージ部材を含み、制御部によるマッサージ部の制御は、複数のマッサージ部材の中から動作させるマッサージ部材を選択することを含む。これにより、マッサージ部材を利用してマッサージ動作中に設定したマッサージ強さを維持することができる。
【0021】
(8)好ましくは、マッサージ部は移動可能なマッサージ部材を含み、制御部によるマッサージ部の制御は、マッサージ部材の位置を決定することを含む。これにより、マッサージ部材の位置を調整してマッサージ動作中に設定したマッサージ強さを維持することができる。
【0022】
(9)好ましくは、検出部は、複数のマッサージ部それぞれに対応した複数のセンサを含み、制御部は、複数のセンサのうちの制御対象のマッサージ部に対応したセンサの検出値を用いてマッサージ部を制御する。
【0023】
(10)本実施の形態に含まれるマッサージ機は、1以上のマッサージ部を有し、(1)~(9)のいずれか1つに記載のマッサージ強度調整装置を搭載する。このマッサージ機は(1)~(9)のいずれか1つに記載のマッサージ強度調整装置を搭載しているので、これらマッサージ強度調整装置と同じ効果を奏する。
【0024】
[2.マッサージ強度調整装置及びマッサージ機の例]
[第1の実施の形態]
図1から
図8は、本実施の形態に係るマッサージ機1を示している。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、
図1に示すマッサージ機1に着座したユーザから見たときの方向の概念と一致するものとし、その他の場合は適宜説明するものとする。また、身体の表裏の定義については、起立したユーザの胸側を「表面」、背中側を「背面」として説明する。
【0025】
<マッサージ機の全体構成>
図1~
図4に示すマッサージ機1は、主として、ユーザが着座する座部2と、座部2の後部にリクライニング可能に設けられたユーザが凭れる背凭れ部3と、座部2の前部に上下揺動可能に設けられたユーザの下肢を支持するフットレスト4と、背凭れ部3の上部前面に設けられたユーザの頭及び/又は首を支持する枕部5と、座部2の左右両側には肘掛け部6と、背凭れ部3の左右両側には側壁部7と、を有している。座部2、背凭れ部3、フットレスト4、枕部5、肘掛け部6、及び側壁部7は、ユーザの身体を支持する身体支持部として機能する。
【0026】
身体支持部2~7の各所には、ユーザの身体に対してマッサージを行う後述するエアセル20や後述するバイブレータ21によるマッサージ部15が設けられている。また、マッサージ機1は、背凭れ部3に後述する揉み動作及び/又は叩き動作を行うマッサージ部15としてのマッサージユニット8と、マッサージ機1の各動作を制御する制御部9と、後述するユーザに各種操作を行わせるコントローラ10と、を有している。
【0027】
図1、
図3及び
図4に示すとおり、背凭れ部3は、座部2の下方に設けられた第1アクチュエータ11(
図3参照)により、座部2に対して前後にリクライニング可能に構成されており、
図1に示す起立姿勢から背凭れ面が略水平となるリクライニング姿勢(
図4参照)まで変更可能となっている。なお、肘掛け部6は背凭れ部3のリクライニングに連動して後方へ移動し、背凭れ部3の起立に連動して前方へ移動するよう構成されている。フットレスト4は、座部2の下方に設けられた第2アクチュエータ12(
図3参照)により、座部2に対して上下に揺動可能に構成されており、
図1に示す垂下姿勢から膝を伸ばした状態で下腿及び足部が支持される上昇姿勢(
図4参照)まで変更可能となっている。
【0028】
図1~
図3に示すとおり、座部2の左右両側には、ユーザの臀部及び/又は大腿部の外側面に対向して設けられた壁部22が設けられている。この壁部22は、座部の側方において上方へ立設されている。そして、壁部22の内側面には、臀部及び/又は大腿部の外側面をマッサージする臀部マッサージ部a4が設けられている。座部2の左右両側の肘掛け部6の内側壁を壁部22として利用してもよく、臀部マッサージ部a4を肘掛け部6の内側壁に設ければよい。また、座部2には、ユーザの臀部及び/又は大腿部を下方(背面)からマッサージする臀部マッサージ部a5が設けられていてもよい。臀部マッサージ部a4,a5は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。このように、臀部マッサージ部a4は左右で対をなしてマッサージ部群A4を構成し、臀部マッサージ部a5は左右で対をなしてマッサージ部群A5を構成している。
【0029】
(背凭れ部の構成)
図1~
図3に示すとおり、背凭れ部3は、硬質の背フレーム3aと、背フレーム3aに組み付けられたマッサージ部15であるマッサージユニット8の昇降をガイドするガイドレール18と、背フレーム3aを被覆するカバー部材3cと、により構成されている。背フレーム3aは、金属部材及び/又は樹脂部材により構成されている。また、背フレーム3aは、左右中央に形成された前後方向に開口する開口部3bを有し、正面視で略門型をなしている。また、カバー部材3cは、開口部3bを前方から覆っている。マッサージユニット8の施療子62(
図5参照)が開口部3bより前方へ突出しており、カバー部材3cを介してユーザの胴体を後方からマッサージできるようになっている。
【0030】
(マッサージユニットの構成)
以下、マッサージユニット8の構成について説明する。
図1~
図3、
図5、及び
図6に示すとおり、背凭れ部3には、ユーザの上半身を後方(背面)からマッサージするマッサージユニット8が設けられている。マッサージユニット8は、移動可能なマッサージ部材である。
【0031】
このマッサージユニット8は、身長方向に沿って複数(本実施形態では1つ)設けられていてもよい。このマッサージユニット8は、左右で対をなすアーム61と、アーム61の上下両端部に設けられた施療子62と、により構成されており、マッサージモータM1,M2の駆動により左右の施療子62が近接離反する揉み動作、及び左右の施療子62が交互にユーザ側へ進退する叩き動作を行わせることができる。また、マッサージユニット8は、昇降モータM3の駆動により身長方向に沿って上方又は下方へ移動して、身体に対する位置を変更したり、ローリングマッサージを行わせたりすることができる。背フレーム3aには、身長方向に延設された左右で対をなすガイドレール18が設けられており、マッサージユニット8はガイドレール18に沿って移動する。マッサージユニット8が身長方向に移動可能であるため、ユーザの首から腰の間を施療子62でマッサージすることができる。
【0032】
図5に示すとおり、マッサージユニット8は、ベースフレーム60aと、ベースフレーム60aに支持された可動フレーム60bと、を有している。ベースフレーム60aは、その左右両側においてガイドレール18に嵌合するガイドローラ63を有している。そして、ラックピニオン等よりなる昇降機構(図示せず)によって、身長方向に沿って移動することができる。可動フレーム60bは、左右方向の揺動軸64を介してベースフレーム60aに支持されている。
【0033】
ベースフレーム60aと可動フレーム60bとの間には、進退駆動部65が設けられている。
図6に示すとおり、進退駆動部65は、例えば、エアセル65Aとバネ65Bなどの弾性体と、を含む。
図6(B)に示す通り、エアセル65Aが膨張することによって、可動フレーム60bは揺動軸64を中心として、
図6(A)の通常状態から前方向に進行する。エアセル65Aが収縮することによって、バネ65Bの弾性力によって可動フレーム60bは揺動軸64を中心として、
図6(B)の前進状態から後方向に後退し、
図6(A)の通常状態に復帰する。なお、可動フレーム60bを進退させる構造でなくてもよく、アーム61に進退駆動部65を設けてアーム61のみを進退させる構造であってもよい。
【0034】
アーム61は、左右方向に延設された揉み軸66及び叩き軸67に連結されている。揉み軸66の左右両側には、傾斜軸部66bを有する傾斜カム66aが設けられており、この傾斜カム66aにアーム61が取り付けられている。左右の傾斜軸部66bは、正面視で略ハの字型となるように揉み軸66の軸心に対して傾斜している。叩き軸67の左右両側には、叩き軸67の軸心に対して偏心した偏心軸部67bを有する偏心カム67aが設けられており、この偏心カム67aにアーム61がコンロッド68を介して取り付けられている。左右の偏心軸部67bは、叩き軸67の軸心に対する位相が互いに異なっており、具体的には180度だけ異なっている。揉み軸66及び叩き軸67は、それぞれマッサージモータM1,M2の駆動により回転する。施療子62は揉み軸66の回転により揉み動作を行い、ユーザに対して揉みマッサージを行うことができる。また、施療子62は叩き軸67の回転により叩き動作を行い、ユーザに対して叩きマッサージを行うことができる。その他に、施療子62は揉み軸66と叩き軸67の回転により揉み叩き動作を行い、ユーザに対して揉み叩きマッサージを行うことができ、揉み動作と進退駆動部65の駆動を組合せることで指圧動作を行い、ユーザに対して指圧マッサージを行うこともできる。なお、施療子62が設けられたアーム61、揉み軸66、及び叩き軸67は、可動フレーム60bに支持されている。従って、施療子62は、可動フレーム60bの移動を介してユーザに対して進退可能である。
【0035】
図3及び
図5に示す通り、マッサージユニット8は、ユーザの身体情報を検出するセンサ69を有している。このセンサ69は、アーム61が所定の揺動位置となったことを検出することで身体情報を得ることができる。具体的に説明すると、マッサージユニット8を身長方向に沿って上昇させる過程で、上側の施療子62が肩の上方に到達すると、施療子62に作用する負荷が解除されて、アーム61が前方へ揺動して所定の揺動位置となる。アーム61が所定の揺動位置となったことをセンサ69が検出し、その際のマッサージユニット8の上下位置に基づいて肩の位置を検出する。肩の位置を基準として、その他の部位(首、背中、腰等)の位置を計算により求める。検出された身体情報は後述する記憶部50に記憶される。
【0036】
図3、
図5、及び
図6に示す通り、マッサージユニット8は、圧力センサ70を有している。圧力センサ70は、可動フレーム60bとエアセル65Aとの間に設けられている。圧力センサ70は、エアセル65Aによって加えられる圧力を検出することによって、ユーザ側からマッサージ部15であるマッサージユニット8に加わる圧力、つまり、ユーザの背面のマッサージユニット8のある位置が受けるマッサージ強さを検出する。ユーザの身体が受けるマッサージ強さが、マッサージ部15に加わる圧力となって現れるためである。
【0037】
なお、マッサージユニット8は、圧力センサ70に替えて、マッサージモータM1,M2の回転速度を検出する回転検出センサ(図示せず)を有してもよい。回転検出センサは、例えば、光学式センサ、磁気センサ、などであってよい。回転検出センサは、モータM1,M2の回転速度を検出することで、ユーザの背面のマッサージユニット8のある位置が受けるマッサージ強さを間接的に検出する。ユーザの身体が受けるマッサージ強さが、マッサージモータM1,M2の回転速度となって現れるためである。
【0038】
(側壁部の構成)
図1~
図3に示すとおり、背フレーム3a(背凭れ部3)の左右両側には、ユーザの肩又は上腕の外側面に対向して設けられた側壁部7が設けられている。この側壁部7は、背凭れ部3の側方において前方へ立設されている。そして、側壁部7の内側面には、肩又は上腕の外側面をマッサージする肩側マッサージ部a2が設けられている。肩側マッサージ部a2は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。このように、肩側マッサージ部a2は左右で対をなしてマッサージ部群A2を構成している。
【0039】
(枕部の構成)
図1~
図3に示すとおり、背凭れ部3の上部前面には、ユーザの頭及び/又は首を支持する枕部5が設けられている。枕部5の前面には、頭及び/又は首の後面に対向して設けられた左右で対をなす頭部マッサージ部a1が設けられている。頭部マッサージ部a1は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。このように、頭部マッサージ部a1は、左右で対をなしてマッサージ部群A1を構成している。この頭部マッサージ部a1は、頭及び/又は首の外側面に対向して設けてもよい。この場合は、前方へ立設された壁部(図示せず)の内側面に設けるとよい。また、頭部マッサージ部a1は、枕部5に設けるのではなく、背凭れ部3の上部前面に直接設けてもよい。
【0040】
(肘掛け部の構成)
図1~
図3、
図7、及び
図8に示すとおり、座部2の左右両側には、ユーザの手先と前腕を支持する肘掛け部6が設けられている。右側の肘掛け部6は、手先と前腕の位置の、少なくとも上壁部6A-1,下壁部6A-2、及び外側壁部6A-3を含む肘掛けフレーム6Aと、肘掛けフレーム6Aの内側に配置された腕マッサージ部a3と、により構成されている。腕マッサージ部a3は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。腕マッサージ部a3は、左右で対をなしてマッサージ部群A3を構成している。なお、左側の肘掛け部6は、
図7,8に示された右側の肘掛け部6の対称の構成である。
【0041】
図2、
図3、
図7、及び
図8に示されるとおり、腕マッサージ部a3は、複数のマッサージ部材である太腕用マッサージ部a3-1及び細腕用マッサージ部a3-2を含む。腕マッサージ部a3は、太腕用マッサージ部a3-1及び細腕用マッサージ部a3-2が重ねて構成されている。太腕用マッサージ部a3-1は肘掛けフレーム6Aの上壁部6A-1及び下壁部6A-2それぞれに沿って配置され、細腕用マッサージ部a3-2は太腕用マッサージ部a3-1より内側に配置されている。細腕用マッサージ部a3-2は、太腕用マッサージ部a3-1よりも小さい。
【0042】
図7に示されるとおり、ユーザが細腕AR1である場合、手先及び前腕のマッサージの際に、太腕用マッサージ部a3-1は膨張させず、細腕用マッサージ部a3-2のみ膨張させる。
図8に示されるとおり、ユーザが太腕AR2である場合、手先及び前腕のマッサージの際に、細腕用マッサージ部a3-2は膨張させず、太腕用マッサージ部a3-1のみ膨張させる。より太腕の場合には、マッサージ部a3-1,a3-2の両方を膨張させてもよい。これにより、ユーザの腕の太さが異なる場合も、設定したマッサージ強さのマッサージを提供することができる。
【0043】
肘掛け部6は、肘掛けフレーム6Aの上壁部6A-1と太腕用マッサージ部a3-1との間、及び、下壁部6A-2と太腕用マッサージ部a3-1との間に設けられた、圧力センサ71,72を有する。圧力センサ71は太腕用マッサージ部a3-1の、細腕用マッサージ部a3-2と重なっていない位置に接している。圧力センサ72は、太腕用マッサージ部a3-1の、細腕用マッサージ部a3-2と重なる位置に接している。
【0044】
圧力センサ71は太腕用マッサージ部a3-1によって加えられる圧力を検出することによって、太腕のユーザの腕が受けるマッサージ強さを検出する。圧力センサ72は、太腕用マッサージ部a3-1を介して細腕用マッサージ部a3-2によって加えられる圧力を検出することによって、細腕のユーザの腕が受けるマッサージ強さを検出する。
【0045】
(フットレストの構成)
図1~
図3に示すとおり、フットレスト4は、ユーザの下腿を支持する左右一対の脚支持部40と、ユーザの足部を支持する左右一対の足支持部41と、を有している。脚支持部40は、ユーザの下腿の背面に対向して設けられた底壁40aと、底壁40aの左右両端から前方に向かって立設された側壁40bと、底壁40aの左右中央から前方に向かって立設された中央壁40cと、を有している。
【0046】
側壁40bの内側面には、下腿の外側面をマッサージする脚マッサージ部a6が設けられている。中央壁40cの両外側面には、下腿の内側面をマッサージする脚マッサージ部a6が設けられている。また、底壁40aには、ユーザの下腿の背面からマッサージする脚マッサージ部a7が設けられている。脚マッサージ部a6,a7は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。脚マッサージ部a6は、下腿の内側面に対向する脚マッサージ部a6と、下腿の外側面に対向する脚マッサージ部a6、により左右で対をなしてマッサージ部群A6を構成している。脚マッサージ部a7は、中央壁40cを挟んで左側の下腿の背面に対向する脚マッサージ部a7と、中央壁40cを挟んで右側の下腿の背面に対向する脚マッサージ部a7と、により左右で対をなしてマッサージ部群A7を構成している。
【0047】
足支持部41は、ユーザの足裏を置く底壁41aと、底壁41aの左右両端から上方に向かって立設された側壁41bと、底壁41aの左右中央から上方に向かって立設された中央壁41cと、底壁41aの後部から上方へ立設された足部の背面(踵付近)に対向する後壁41dと、を有している。各壁41a~41dより上方及び前方が開口した凹部42が形成されており、凹部42に足部を収容できるようになっている。
【0048】
各壁41a~41cには、ユーザの足をマッサージする足マッサージ部a8が設けられ、左右で対をなしてマッサージ部群A8を構成している。足マッサージ部a8は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。
【0049】
(コントローラの構成)
図1及び
図3に示すとおり、肘掛け部6の上部にはコントローラ10が備えられており、ユーザが着座した状態で操作することができる。このコントローラ10は、ユーザが目視で確認できる画面10aと、ユーザが画面10a上を指先操作するタッチパネル10bと、を有している。コントローラ10を操作することにより、リクライニングさせて背凭れ部3の姿勢を変更することができ、上下に揺動させてフットレスト4の姿勢を変更することができる。また、動作させるマッサージユニット8,各マッサージ部a1~a8を選択したり、マッサージユニット8,各マッサージ部a1~a8の動作(手技又は強さ等)を変更したりすることもできる。コントローラ10の画面10a上に選択部30を表示させて、タッチパネル10bによる操作によって、ユーザはマッサージコースを選択することができる。
【0050】
タッチパネル10bによる操作の代わりに、コントローラ10内に配置した物理ボタン31のみやコントローラ10内に設置されたマイク(図示せず)を使った音声認識部32による操作のみであってもよい。このようにすることで、ユーザは容易に選択することができる。なお、音声認識部32であるマイク(図示せず)をコントローラ10内ではなく、背凭れ部3の上部や枕部5に設置してもよい。このようにすることで、ユーザはわざわざ姿勢を変えなくても背凭れ部3に凭れたまま、音声認識部32で選択を行うことができる。また、コントローラ10は、報知部33を有している。報知部33は、上述した画面10aでもいいし、コントローラ10内に設置されたスピーカ(図示せず)であってもよい。
【0051】
図1,
図3に示すとおり、座部2の下方には、エアセル20よりなる各マッサージ部a1~a8に対してエアを給排気するポンプ13a及びバルブ13bを有する給排気装置13と、前述した制御部9と、が設けられている。各マッサージ部a1~a8と同じ場所にモータにより駆動されるバイブレータ21を設けてもよい。エアセル20は、エアを給排気することでユーザを押圧することができる。バイブレータ21は、偏心分銅が回転することでユーザに振動を与えることができる。
【0052】
(制御部の構成)
制御部9は、プロセッサ等を有する。制御部9は、各アクチュエータ11,12、マッサージ部15、及び給排気装置13を駆動制御する。制御部9には、コントローラ10や記憶部50が電気的に接続されている。制御部9は、記憶部50に記憶されたマッサージデータに従ってマッサージコースを実行する。制御部9が、マッサージコースを実行すると、マッサージ部15等がマッサージデータに規定されたマッサージ動作をするように、マッサージ部15等が駆動制御される。なお、マッサージ機1は、ユーザによるコントローラ10からの指示に従って動作することもできる。
【0053】
さらに、制御部9は通信装置90に接続されて、インターネット等の通信網91を介してサーバ92などの外部装置と通信可能であってもよい。サーバ92には、後述するユーザ情報などが格納され、制御部9は、以降の処理において必要に応じてサーバ92からユーザ情報を取得してもよい。
【0054】
<マッサージ強さ調整装置の説明>
図9は、本実施の形態に係るマッサージ強さ調整装置(以下、調整装置)100を示している。調整装置100は、制御部9と記憶部50とを備えるコンピュータによって構成されている。記憶部50は、コンピュータを調整装置100として機能させるためのコンピュータプログラム400と、ユーザ情報500と、を記憶している。制御部9のプロセッサは、コンピュータプログラム400を実行することで、コンピュータを調整装置100として機能させる。
【0055】
ユーザ情報500は、予め登録されたユーザごとのユーザ情報である。ユーザ情報は、氏名やログイン情報などのユーザの識別情報に対応付けられて記憶部50に記憶されている。ユーザ情報には、マッサージ機1によるマッサージ強さに影響するユーザの属性が規定され、ユーザの属性は年齢(年齢層)、性別、及び体型、などを含む。
【0056】
記憶部50には、複数のユーザそれぞれについてのユーザ情報500が記憶されている。ユーザ情報500は、記憶部50の他、制御部9が通信装置90と接続されている場合、サーバ92等の外部装置の有する記憶部に記憶されていてもよい。
【0057】
調整装置100は、ユーザに与えられるマッサージ強さの検出値に基づいて、ユーザに与えられるマッサージ強さが、複数のユーザ情報500のうちのマッサージ機1のユーザに応じたユーザ情報500に基づいて決まるユーザ強さに応じた強さとなるようにマッサージ部15を制御する、強度調整処理を実行する。ユーザ強さは、ユーザが受けるマッサージ感に相当し、ユーザの性別、体型、体格などのユーザの属性によって異なるマッサージの強弱感を指す。
【0058】
第1の実施の形態に係る強度調整処理は、設定されたマッサージ強さからユーザ情報に基づいて圧力センサの目標検出値を求め、圧力センサでの検出値と目標検出値との誤差が小さくなるように制御する処理である。
【0059】
第1の実施の形態に係る強度調整処理を実行するために、制御部9は、第1の設定処理S10を実行する。第1の設定処理S10は、設定されたマッサージ強さの入力を受け付け、入力されたマッサージ強さをユーザ情報に基づいて目標検出値に変換して設定する処理である。マッサージ強さの設定は、ユーザがコントローラ10を操作することで行われてもよいし、マッサージが、複数のマッサージ動作を順次実行するよう構成されているコースで行われる場合、コントローラ10の操作などによって選択されたコースにおいて予め決定されているものであってもよい。
【0060】
マッサージ強さは、例えばレベルであって、レベル1~4などである。一例として、レベルの数が小さいほどマッサージ強さが弱く、レベルの数が大きいほどマッサージ強さが強い。目標検出値は、マッサージ部15によってユーザの身体に与えられるマッサージ強さの目標検出値を指し、圧力センサでの検出値の目標検出値を指す。目標検出値は、例えば圧力値で表される。
【0061】
第1の設定処理S10を実行するために、記憶部50は設定用情報SI1を記憶している。設定用情報SI1は、ユーザ情報に規定されるユーザの属性に応じた、マッサージ強さ(マッサージレベル)と目標検出値との関係を規定する情報であって、一例として、テーブル形式である。記憶部50は、マッサージ対象の部位ごとに設定用情報SI1を記憶している。なお、設定用情報SI1はサーバ92等の外部装置に格納され、制御部9がサーバ92から読み出して一時的に記憶部50に記憶させるものであってもよい。これは、後述の第2の実施の形態、及び、第3の実施の形態でも同様である。
【0062】
図10に示すとおり、設定用情報SI1は、ユーザの属性情報である、年齢(年齢層)、性別、及び体型ごとに、マッサージ強さ(マッサージレベル)と目標検出値との関係を規定する情報である。例えば、年齢が10代の男性について、「やせ型」、「中背」、「肥満型」、及び「筋肉質」の4つの体型について、予め用意されている4つの強度のレベル(レベル1~4)のそれぞれに関して、圧力センサ71,72での検出値の目標値(以下、目標検出値)が規定されている。例えば「やせ型」体型については、マッサージ強さのレベル1~4それぞれについて、目標検出値がp111~p114と規定されている。p111~p114は、圧力センサで検出される圧力の値である。なお、年齢層、及び、体型は一例であって、この例とは異なる分類であってもよい。
【0063】
なお、
図9に示されるとおり、記憶部50は複数のマッサージ対象部位それぞれについての設定用情報SI1を記憶している。従って、マッサージ対象部位によって、同じマッサージ強さのレベルに対して異なる目標検出値を設定することができる。例えば、同じレベル3であっても、指先のマッサージ強さの方が腕部のマッサージ強さよりも強くすることができる。
【0064】
制御部9は、第1の設定処理S10において、複数のユーザ情報500の中からユーザに応じたユーザ情報500を選択する。マッサージ機1のユーザは、例えば、コントローラ10に対するユーザ操作によって選択されるものであってもよいし、ユーザ認証処理などによって特定されてもよい。制御部9は、選択されたユーザ情報500に示される属性に応じたマッサージ強さに対応した目標検出値を、設定用情報SI1から読み出す。
【0065】
第1の実施の形態に係る強度調整処理を実行するために、制御部9は、さらに、制御処理S50を実行する。制御処理S50は、ユーザの身体に与えられ、圧力センサによって検出されるマッサージ強さと、第1の設定処理S10で設定された目標検出値との誤差が小さくなるように、各マッサージ部15のうちの対象となるマッサージ部15(以下、対象マッサージ部とも言う)を駆動制御する処理である。
【0066】
この処理のために、制御部9は、複数の圧力センサ(例えば圧力センサ71,72)のうち、制御処理S50の対象となる位置に配置された圧力センサ(以下、対象センサとも言う)を選択し、対象センサからの検出値を用いる。制御処理において複数の圧力センサの中から対象センサを選択し、対象センサからの検出値を用いることは、後述する第2の実施の形態及び第3の実施の形態でも同様である。
【0067】
図11Aに示すように、第1の実施の形態にかかる制御処理では、マッサージ強さが設定されると、ユーザに応じたユーザ情報500に基づいて、設定されたマッサージ強さに対応した目標検出値が設定用情報SI1から読み出されて制御部9に渡される。この例では、目標検出値は圧力値である。読み出された目標検出値は性別や年齢や体型などのユーザの属性に応じたものであって、属性が異なるユーザでは、同じマッサージ強さが設定されても設定用情報SI1から読み出される目標検出値が異なる場合がある。
【0068】
制御部9は、渡された目標検出値がユーザに与えるマッサージ強さとなるようにマッサージ部15を制御する。マッサージ部15によってユーザに与えられるマッサージ強さ、つまり、ユーザ強さは、対象センサによって検出される。対象センサは、圧力センサ70,71,72などである。この例では、対象センサによる検出値は圧力値である。
【0069】
目標検出値は、検出値との誤差が小さくなるように補正され、補正後の目標検出値が制御部9に渡される。制御部9は、渡された目標検出値がユーザに与えるマッサージ強さとなるようにマッサージ部15を制御する。制御部9に渡される目標検出値の補正が繰り返される。
【0070】
図11Bに示すように、制御処理S50において、制御部9は、第1の設定処理S10によって設定されたマッサージ強さに対して予め記憶している制御量で対象マッサージ部を動作させるよう駆動制御する(ステップS101)。
【0071】
ステップS101での駆動制御は、一例として、対象マッサージ部を駆動させることや、対象マッサージ部に含まれるエアセル20に給排気するための給排気装置13を駆動させること、などである。より詳しくは、対象マッサージ部に含まれるモータの回転速度、回転時間を変化させること、給排気装置13の給排気時間を変化させること、などである。
【0072】
また、ステップS101での駆動制御は、他の例として、対象マッサージ部が腕マッサージ部a3である場合、駆動させるマッサージ部材を太腕用マッサージ部a3-1か細腕用マッサージ部a3-2かその両方か、を決定することを含む。例えば、ユーザが肥満型である場合、エアセル20である太腕用マッサージ部a3-1に所定量給気し、マッサージ動作を開始する。しかしながら、ユーザの腕が想定されている太腕よりも細かった場合や、ユーザの姿勢が適切でなく腕が膨張した太腕用マッサージ部a3-1にフィットしない場合、などがある。そういった場合に、ステップS101での駆動制御では、圧力センサ71からの検出値に基づいて、給気するマッサージ部を細腕用マッサージ部a3-2に変更したり、太腕用マッサージ部a3-1と細腕用マッサージ部a3-2との両方としたりしてもよい。
【0073】
また、対象マッサージ部がマッサージユニット8である場合、ステップS101の駆動制御は、マッサージユニット8の位置を決定することを含む。この場合、ステップS101の駆動制御は、マッサージユニット8を適切な位置とするために進退駆動部65を駆動制御することを含む。例えば、ユーザの姿勢が適切でなく、マッサージユニット8がマッサージ対象部位にフィットしていない場合には、ステップS101での駆動制御では進退駆動部65を駆動制御して、圧力センサ70の検出値に基づいて、マッサージ対象部位にフィットする位置までマッサージユニット8を移動させてもよい。
【0074】
制御部9は、対象マッサージ部の駆動制御の下で、対象センサから検出値の入力を受け付ける(ステップS103)。対象マッサージ部がマッサージユニット8である場合、ステップS103で制御部9は、圧力センサ70を対象センサとして、圧力センサ70から検出値である圧力値の入力を受け付ける。
【0075】
制御部9は、入力した検出値と、第1の設定処理S10で設定された目標検出値とを比較する(ステップS105)。それらの値が異なっていた場合(ステップS105でNO)、制御部9は検出値と目標検出値との誤差を小さくするように対象マッサージ部の制御量を調整し(ステップS107)、再度、ステップS103からの処理を繰り返す。ステップS107で制御量を調整するために、一例として、制御部9は、検出値と目標検出値との誤差に応じた調整値を予め記憶しておく。調整値は、例えば、給排気装置13の給排気時間や、モータの回転速度などである。
【0076】
制御部9は、対象マッサージ部でのマッサージ動作が終了するまで(ステップS109でNO)、ステップS103~S107を繰り返す。例えば、対象マッサージ部がマッサージユニット8である場合、マッサージユニット8でのマッサージ動作(例えば、肩又は腰のマッサージ動作)が終了するまで、制御部9はステップS103~S107を繰り返す。そして、対象マッサージ部でのマッサージ動作が終了すると(ステップS109でYES)、制御部9は一連の制御処理を終了する。
【0077】
なお、
図9に示されるとおり、記憶部50はマッサージ対象の複数部位それぞれについての設定用情報SI1を記憶している。そのため、好ましくは、制御部9は、
図11Aに示される通り、マッサージ対象部位に応じた設定用情報SI1を選択して用いる。これは、後述の第2の実施の形態及び第3の実施の形態でも同様である。例えば、肩と腰とでは、ユーザの属性によってマッサージ強さが異なる場合がある。これにより、マッサージ対象部位に応じて、設定されたマッサージ強さとなるようにマッサージ部15を制御することができる。
【0078】
マッサージが、複数のマッサージ動作を順次実行するよう構成されているコースで行われる場合、制御部9は、同一のコース内でもマッサージ動作ごとに第1の設定処理S10及び制御処理S50を実行してもよい。この場合、制御部9は、対象の位置の圧力センサからの、対象とするマッサージ動作実行時における検出値を用いて制御処理S50を実行する。これは、後述の第2の実施の形態及び第3の実施の形態でも同様である。
【0079】
また、マッサージ動作が複数の種類を含んでもよい。複数のマッサージ動作の種類は、例えば、揉みと叩きとを含む。この場合、好ましくは、記憶部50には、マッサージ動作の種類ごとに設定用情報SI1が記憶されており、制御部9は、
図11Aに示される通り、マッサージ動作の種類に応じた設定用情報SI1を選択して用いる。これは、後述の第2の実施の形態及び第3の実施の形態でも同様である。例えば、揉みと叩きとでは、ユーザの属性によってマッサージ強さが異なる場合がある。これにより、マッサージ動作の種類に応じて、設定されたマッサージ強さとなるようにマッサージ部15を制御することができる。
【0080】
<実施の形態の効果>
本実施の形態に係る調整装置100では、上記の制御処理S50をマッサージ動作中に実行する。そのため、本実施の形態に係るマッサージ機1では、ユーザに応じて設定されたマッサージ強さがユーザに与えられるようになる。また、ユーザに与えられるマッサージ強さが、マッサージ動作中も維持される。例えば、ユーザがマッサージ機1に座る姿勢が適切でなかった場合であっても、マッサージ動作中にユーザの身体に与えられるマッサージ強さが圧力センサによって検出され、ユーザの身体に与えられるマッサージ強さが設定されたマッサージ強さとなるように調整(補正)される。また、例えば、マッサージ動作中にユーザの姿勢が変化し、設定されたマッサージ強さが与えられない姿勢となった場合でも、ユーザの身体に与えられるマッサージ強さが設定されたマッサージ強さとなるように調整(補正)される。
【0081】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態に係る強度調整処理は、マッサージ機1のユーザに応じたユーザ情報に基づいてマッサージ強さを設定し、設定されたマッサージ強さに対して予め対応付けられている対象センサ(圧力センサ)の目標検出値と、圧力センサでの検出値との誤差が小さくなるように制御する処理である。
図12は、第2の実施の形態に係る調整装置100を示している。第2の実施の形態に係る強度調整処理を実行するために、調整装置100の制御部9は、第2の設定処理S11を実行する。第2の設定処理S11は、マッサージ機1のユーザに応じたユーザ情報500に基づいてマッサージ強さを設定する。例えばレベル1~4などである各マッサージ強さには、圧力センサの目標検出値が予め対応付けられている。
【0082】
第2の設定処理S11を実行するために、記憶部50は設定用情報SI2を記憶している。設定用情報SI2は、ユーザ情報500に示されるユーザの属性とマッサージ強さとの関係を規定する情報であって、一例として、テーブル形式である。記憶部50は、マッサージ対象部位ごとに設定用情報SI2を記憶している。記憶部50は、マッサージ動作の種類ごとに設定用情報SI2を記憶していてもよい。
【0083】
図13は、設定用情報SI2の具体例を示している。
図13に示すとおり、設定用情報SI2は、ユーザの属性情報である、年齢(年齢層)、性別、及び体型ごとに、マッサージ強さ(マッサージレベル)を規定する情報である。例えば、年齢が10代の男性について、「やせ型」、「中背」、「肥満型」、及び「筋肉質」の4つの体型について、それぞれ、レベル1,1,2,2が規定されている。
【0084】
各マッサージ強さ(マッサージレベル)には、目標検出値が予め対応付けられている。好ましくは、設定用情報SI2はマッサージレベルごとに目標検出値も規定している。例えば、レベル1については目標検出値p1、レベル2については目標検出値p2、レベル3については目標検出値p3、及び、レベル4については目標検出値p4が予め対応付けられている。制御部9は、第2の設定処理S11において、ユーザに応じたユーザ情報500を記憶部50から読み出し、ユーザ情報500に示される属性に対応したマッサージ強さを設定用情報SI2から読み出す。
【0085】
第2の実施の形態に係る強度調整処理を実行するために、制御部9は、さらに、制御処理S50を実行する。制御処理S50は、ユーザの身体に与えられ、圧力センサによって検出されるマッサージ強さと、第2の設定処理S11で設定されたマッサージ強さに応じた目標検出値との誤差が小さくなるように対象マッサージ部を駆動制御する処理である。
【0086】
図14に示すように、第2の実施の形態にかかる制御処理では、マッサージ機1のユーザのユーザ情報500に示される属性に対して規定されているマッサージ強さが設定用情報SI2から読み出されて、設定される。マッサージ強さが設定されると、設定されたマッサージ強さに対して予め規定されている目標検出値が例えば設定用情報SI2から読み出されて制御部9に渡される。ユーザに応じたユーザ情報500に基づいてマッサージ強さが設定されるため、属性が異なるユーザでは、設定されるマッサージレベルが異なる場合がある。
【0087】
制御部9は、渡された目標検出値がユーザに与えるマッサージ強さとなるようにマッサージ部15を制御する。マッサージ部15によってユーザに与えられるマッサージ強さ、つまり、ユーザ強さは対象センサによって検出される。
【0088】
目標検出値は、圧力センサ71,72による検出値との誤差が小さくなるように補正され、補正後の目標検出値が制御部9に渡される。制御部9は、渡された目標検出値がユーザに与えるマッサージ強さとなるようにマッサージ部15を制御する。制御部9に渡される目標検出値の補正が繰り返される。
【0089】
第2の実施の形態に係る制御処理S50は、
図11Bに示された第1の実施の形態に係る制御処理S50と概ね同じである。すなわち、制御部9は、第2の設定処理S11によって設定されたマッサージ強さに対して予め記憶している制御量で対象マッサージ部を動作させるよう駆動制御する(ステップS101)。制御部9は、対象マッサージ部の駆動制御の下で、対象センサから検出値の入力を受け付ける(ステップS103)。制御部9は、入力した検出値と、第2の設定処理S11で設定された目標検出値とを比較する(ステップS105)。それらの値が異なっていた場合(ステップS105でNO)、制御部9は検出値と目標検出値との誤差を小さくするように対象マッサージ部の制御量を調整し(ステップS107)、再度、ステップS103からの処理を繰り返す。そして、対象マッサージ部でのマッサージ動作が終了すると(ステップS109でYES)、制御部9は一連の制御処理を終了する。
【0090】
<実施の形態の効果>
本実施の形態にかかる調整装置100では、ユーザ情報に応じてマッサージ強さが設定される。そして、上記の制御処理S50がマッサージ動作中に実行されるため、本実施の形態に係るマッサージ機1においても、ユーザに応じて設定されたマッサージ強さがユーザに与えられるようになる。また、ユーザに与えられるマッサージ強さが、マッサージ動作中も維持される。
【0091】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態に係る強度調整処理は、対象センサ(圧力センサ)からの検出値をユーザに応じたユーザ情報に基づいてマッサージ強さに変換し、変換されたマッサージ強さ(変換レベル)と設定されたマッサージ強さとの誤差が小さくなるように制御する処理である。
図15は、第3の実施の形態に係る調整装置100を示している。第3の実施の形態に係る強度調整処理を実行するために、調整装置100の制御部9は、第3の設定処理S12を実行する。第3の設定処理S12は、設定されたマッサージ強さの入力を受け付け、入力されたマッサージ強さを設定する処理である。
【0092】
第3の実施の形態に係る強度調整処理を実行するために、制御部9は、さらに、第3の実施の形態に係る制御処理S50を実行する。
図15に示すとおり、第3の実施の形態に係る制御処理S50は、変換処理S52を含む。変換処理S52は、対象センサから得られた検出値を、ユーザに応じたユーザ情報に示される属性に基づいてマッサージ強さを示すマッサージレベル(以下、変換レベルとも称する)に変換する処理である。
【0093】
変換処理S52を実行するために、記憶部50は変換用情報CIを記憶している。変換用情報CIは、ユーザ情報に示される属性に応じた、対象センサの検出値とマッサージレベルとの関係を規定する情報であって、一例として、テーブル形式である。記憶部50は、マッサージ対象の部位ごとに変換用情報CIを記憶している。記憶部50は、マッサージ動作の種類ごとに変換用情報CIを記憶していてもよい。
【0094】
図16は、変換用情報CIの具体例を示している。
図16に示すとおり、変換用情報CIは、ユーザ情報として、年齢(年齢層)、性別、及び体型ごとに、各マッサージ強さ(マッサージレベル)に対応した検出センサでの検出値の範囲を規定する情報である。例えば、年齢が10代の男性について、「やせ型」、「中背」、「肥満型」、及び「筋肉質」の4つの体型について、それぞれ、マッサージレベル1,2,3,4について、検出センサでの検出値の範囲がp111-112、p112-p113、p113-p114、p114-p115と規定されている。
【0095】
図17Aに示すように、第3の実施の形態にかかる制御処理では、マッサージ強さが設定されると、設定されたマッサージ強さに対して予め規定されている目標検出値が制御部9に渡される。この例では、ユーザの属性に関わらず、同じマッサージ強さが設定されると同じ目標検出値が設定される。
【0096】
制御部9は、渡された目標検出値がユーザに与えるマッサージ強さとなるようにマッサージ部15を制御する。マッサージ部15によってユーザに与えられるマッサージ強さ、つまり、ユーザ強さは対象センサによって検出される。
【0097】
対象センサによる検出値は制御部9に渡され、変換処理S51が施される。変換処理S51では、ユーザに応じたユーザ情報500に示される属性に基づいて検出値がマッサージレベルに変換され、変換レベルが得られる。
【0098】
設定されたマッサージ強さは、変換レベルとの誤差が小さくなるように補正され、補正後のマッサージ強さに応じた目標検出値が制御部9に渡される。制御部9は、渡された目標検出値がユーザに与えるマッサージ強さとなるようにマッサージ部15を制御する。制御部9に渡される目標検出値の補正が繰り返される。
【0099】
図17Bに示すように、第3の実施の形態に係る制御処理S50において、制御部9は、設定されたマッサージレベルに応じて第3の設定処理S12によって設定された目標検出値に対して予め記憶している制御量で対象マッサージ部を動作させるよう駆動制御する(ステップS301)。制御部9は、対象マッサージ部の駆動制御の下で、対象センサから検出値の入力を受け付ける(ステップS303)。制御部9は、ユーザに応じたユーザ情報500に規定される属性に応じてマッサージレベルに対応した検出値の範囲を変換用情報CIから読み出す(ステップS305)。制御部9は、読み出した検出値範囲と対象センサからの検出値とを比較することによって対象センサからの検出値をマッサージレベルに変換して(ステップS307)、変換レベルを得る。
【0100】
制御部9は、得られた変換レベルと、第3の設定処理S12で設定されたマッサージレベルとを比較する(ステップS309)。それらのレベルが異なっていた場合(ステップS309でNO)、制御部9は、変換レベルと設定されたマッサージレベルとの誤差を小さくするように対象マッサージ部の制御量を調整し(ステップS311)、再度、ステップS303からの処理を繰り返す。ステップS311で制御量を調整するために、一例として、制御部9は、変換レベルと設定されたマッサージレベルとの誤差に応じた調整値を予め記憶しておく。
【0101】
制御部9は、対象マッサージ部でのマッサージ動作が終了するまで(ステップS313でNO)、ステップS303~S311を繰り返す。そして、対象マッサージ部でのマッサージ動作が終了すると(ステップS313でYES)、制御部9は一連の制御処理を終了する。
【0102】
<実施の形態の効果>
本実施の形態に係る調整装置100では、ユーザ情報に規定される属性に応じて対象センサでの検出値がマッサージレベルに変換される。そして、上記の制御処理S50がマッサージ動作中に実行されるため、本実施の形態に係るマッサージ機1においても、ユーザに応じて設定されたマッサージ強さがユーザに与えられるようになる。また、ユーザに与えられるマッサージ強さが、マッサージ動作中も維持される。
【0103】
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0104】
1 :マッサージ機
2 :座部
3 :背凭れ部
3a :背フレーム
3b :開口部
3c :カバー部材
4 :フットレスト
5 :枕部
6 :肘掛け部
6A :肘掛けフレーム
6A-1 :上壁部
6A-2 :下壁部
6A-3 :外側壁部
7 :側壁部
11 :第1アクチュエータ
12 :第2アクチュエータ
13 :給排気装置
13a :ポンプ
13b :バルブ
15 :マッサージ部
18 :ガイドレール
20 :エアセル
21 :バイブレータ
22 :壁部
30 :選択部
31 :物理ボタン
32 :音声認識部
33 :報知部
40 :脚支持部
40a :底壁
40b :側壁
40c :中央壁
41 :足支持部
41a :底壁
41b :側壁
41c :中央壁
41d :壁
42 :凹部
50 :記憶部
60a :ベースフレーム
60b :可動フレーム
61 :アーム
62 :施療子
63 :ガイドローラ
64 :揺動軸
65 :進退駆動部
65A :エアセル
65B :バネ
66 :軸
66a :傾斜カム
66b :傾斜軸部
67 :軸
67a :偏心カム
67b :偏心軸部
68 :コンロッド
69 :センサ
70 :圧力センサ
71 :圧力センサ
72 :圧力センサ
90 :通信装置
91 :通信網
92 :サーバ
100 :調整装置
400 :コンピュータプログラム
500 :ユーザ情報
A1 :マッサージ部群
A2 :マッサージ部群
A3 :マッサージ部群
A4 :マッサージ部群
A5 :マッサージ部群
A6 :マッサージ部群
A7 :マッサージ部群
A8 :マッサージ部群
AR1 :細腕
AR2 :太腕
CI :変換用情報
M1 :マッサージモータ
M2 :マッサージモータ
M3 :昇降モータ
S10 :第1の設定処理
S11 :第2の設定処理
S12 :第3の設定処理
S50 :制御処理
S52 :変換処理
SI1 :設定用情報
SI2 :設定用情報
a1 :頭部マッサージ部
a2 :肩側マッサージ部
a3 :腕マッサージ部
a3-1 :太腕用マッサージ部
a3-2 :細腕用マッサージ部
a4 :臀部マッサージ部
a5 :臀部マッサージ部
a6 :脚マッサージ部
a7 :脚マッサージ部
a8 :足マッサージ部
p1 :目標検出値
p2 :目標検出値
p3 :目標検出値
p4 :目標検出値