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特許7519663包装装置、プログラム、包装装置による制御方法
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  • 特許-包装装置、プログラム、包装装置による制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】包装装置、プログラム、包装装置による制御方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20240712BHJP
【FI】
B65B57/00 C
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020009656
(22)【出願日】2020-01-24
(65)【公開番号】P2021116090
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】香西 真介
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-268708(JP,A)
【文献】特開2011-148542(JP,A)
【文献】特開2013-018498(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 57/00 - 57/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装装置は、搬送手段と、状況検出手段と、制御手段と、上昇手段とを有し、
前記搬送手段は、フィルムを搬送し、
前記状況検出手段は、フィルムの量に関する状況を検出し、
前記上昇手段は、被包装物を前記フィルムに向かって上昇させ、
前記制御手段は、前記状況検出手段の検出結果が被包装物の包装に必要なフィルム量よりも少ない場合であっても、当該フィルム量が前記被包装物の内容物を飛散させない規定値以上の場合には、前記搬送手段の作動を継続させ、前記上昇手段の上昇作動を継続する
ことを特徴とする包装装置。
【請求項2】
被包装物の商品情報を呼び出す呼出し手段を備え、
前記制御手段は、前記呼出し手段により呼び出された商品情報に基づいて、前記搬送手段の作動を継続する
ことを特徴とする請求項に記載の包装装置。
【請求項3】
包装装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記包装装置は、搬送手段と、状況検出手段と、制御手段と、上昇手段とを有し、
前記搬送手段がフィルムを搬送するステップと、
前記状況検出手段がフィルムの量に関する状況を検出するステップと、
前記上昇手段が被包装物を前記フィルムに向かって上昇させるステップと、
前記制御手段が、前記状況検出手段の検出結果が被包装物の包装に必要なフィルム量よりも少ない場合であっても、当該フィルム量が前記被包装物の内容物を飛散させない規定値以上の場合には、前記搬送手段の作動を継続させ、前記上昇手段の上昇作動を継続するステップとを有する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
包装装置による制御方法であって、
前記包装装置は、搬送手段と、状況検出手段と、制御手段と、上昇手段とを有し、
前記搬送手段がフィルムを搬送するステップと、
前記状況検出手段がフィルムの量に関する状況を検出するステップと、
前記上昇手段が被包装物を前記フィルムに向かって上昇させるステップと、
前記制御手段が、前記状況検出手段の検出結果が被包装物の包装に必要なフィルム量よりも少ない場合であっても、当該フィルム量が前記被包装物の内容物を飛散させない規定値以上の場合には、前記搬送手段の作動を継続させ、前記上昇手段の上昇作動を継続するステップとを有する
ことを特徴とする包装装置による制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装装置、プログラム、包装装置による制御方法
に関する。
【背景技術】
【0002】
被包装物をフィルムで包装する包装装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-057004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、一般的な包装装置では、被包装物(トレーに食品などの内容物を載置したもの等)を搬送中に、搬送を急に停止したり、包装処理を中断した場合、搬送中のトレーに載置された内容物が慣性により飛散する等の不具合が生じる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る包装装置は、少なくとも以下の構成を具備する。
包装装置は、搬送手段と、状況検出手段と、制御手段と、上昇手段とを有し、
前記搬送手段は、フィルムを搬送し、
前記状況検出手段は、フィルムの量に関する状況を検出し、
前記上昇手段は、被包装物を前記フィルムに向かって上昇させ、
前記制御手段は、前記状況検出手段の検出結果が被包装物の包装に必要なフィルム量よりも少ない場合であっても、当該フィルム量が前記被包装物の内容物を飛散させない規定値以上の場合には、前記搬送手段の作動を継続させ、前記上昇手段の上昇作動を継続することを特徴とする。
【0006】
本発明に係るプログラムは、少なくとも以下の構成を具備する。
包装装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記包装装置は、搬送手段と、状況検出手段と、制御手段と、上昇手段とを有し、
前記搬送手段がフィルムを搬送するステップと、
前記状況検出手段がフィルムの量に関する状況を検出するステップと、
前記上昇手段が被包装物を前記フィルムに向かって上昇させるステップと、
前記制御手段が、前記状況検出手段の検出結果が被包装物の包装に必要なフィルム量よりも少ない場合であっても、当該フィルム量が前記被包装物の内容物を飛散させない規定値以上の場合には、前記搬送手段の作動を継続させ、前記上昇手段の上昇作動を継続するステップとを有することを特徴とする。
【0007】
本発明に係る包装装置による制御方法は、少なくとも以下の構成を具備する。
包装装置による制御方法であって、
前記包装装置は、搬送手段と、状況検出手段と、制御手段と、上昇手段とを有し、
前記搬送手段がフィルムを搬送するステップと、
前記状況検出手段がフィルムの量に関する状況を検出するステップと、
前記上昇手段が被包装物を前記フィルムに向かって上昇させるステップと、
前記制御手段が、前記状況検出手段の検出結果が被包装物の包装に必要なフィルム量よりも少ない場合であっても、当該フィルム量が前記被包装物の内容物を飛散させない規定値以上の場合には、前記搬送手段の作動を継続させ、前記上昇手段の上昇作動を継続するステップとを有することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る包装装置の一例を示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る包装装置の一例を示す側面概念図である。
図3】本発明の実施形態に係る包装装置の一例を示す正面概念図である。
図4】本発明の実施形態に係る包装装置の電気的な機能ブロックの一例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る包装装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
図6】包装装置の動作の一例を説明するための図であり、詳細には(a)はトレー等の被包装物の幅とフィルムの量に応じた制御の一例を説明するための表であり、(b)は包装制御の停止判定の一例を説明するための表である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態に係る包装装置は、搬送手段と、異常検出手段と、状況検出手段と、制御手段とを有する。搬送手段はフィルムを搬送する。異常検出手段は当該包装装置の異常を検出する。状況検出手段は当該包装装置の状況を検出する。制御手段は、異常を検出すると、状況検出手段の検出結果に基づいて、搬送手段の作動を制御する。
被包装物は、例えばトレーに食品などの内容物を載置したもの等である。
つまり、この包装装置は、被包装物を搬送中に、異常検出や非常停止検出などが発生した場合であっても、状況検出手段の検出結果に基づいて、搬送手段の作動を制御することで、被包装物(内容物等)の飛散等の不具合を抑止することができる。
【0010】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
【0011】
図1は本発明の実施形態に係る包装装置100の一例を示す斜視図である。
包装装置100は、例えば延伸フィルム等のフィルムを用いて被包装物(食料品等の商品など)を包装する。
詳細には、包装装置100は、その本体部100Bに包装部bなどを有し、本体部100Bの正面上部に表示操作部39が設けられている。表示操作部39は、キーボードやタッチパネル等からなる操作部と、液晶表示装置等で構成された表示部とを備えている。操作部は各種データ及び各種指令の入力操作のためのものである。表示部は、CPUの指令に基づいて入力データの表示、プリセットデータの表示、各種メッセージの表示を行うものである。この表示操作部39は、別名コンソール部とも呼ばれている。
【0012】
包装装置100の本体部100Bの正面には搬送部(搬送装置110)が設けられている。詳細には、搬送装置110はその搬送面上に載置された被包装物を、搬送方向(図1に示す例では前から後方向)へ、本体部100B内に搬送する。
包装装置100は、例えば包装装置の本体部100Bに備えられたフィルムロール配置部にセットされたフィルムロールからフィルムを繰り出し、該フィルムをフィルム保持部(案内部を含む)を介して一対のフィルムフィード部(フィルムフィード機構)へ引き渡し、このフィルムフィード部によりフィルムの幅方向の両側端部を挟持しながら移送して包装部bへ供給し、包装部bにて両側端部が挟持されたフィルムに向けて、搬送部(搬送装置110)により搬送された被包装物(商品)をエレベータ等の昇降装置(上昇手段ともいう)により突き上げフィルム包装を行う。フィルムフィード部は、本発明に係る包装装置の搬送手段に相当する。
【0013】
図2は本発明の実施形態に係る包装装置100の一例を示す側面概念図である。図3は包装装置100の一例を示す正面概念図である。
【0014】
包装装置100では、本体部100Bに搬送された被包装物wが、搬送装置110により、昇降装置としてのエレベータ2まで搬送されるように構成されている。
エレベータ2の上方には包装部bが設けられている。包装部bには、詳細には、フィルムロール配置部(不図示)とそのフィルムロール配置部FHにセットされたフィルムロールFRから繰り出されるフィルムF(ストレッチ性のあるフィルム;ストレッチフィルム)の先端部を保持するフィルム保持手段(保持可動機構部401)が設けられている。
詳細には、図3に示すように、フィルムロールFRから繰り出されたフィルムFはローラR1を介してフィルム保持手段(保持可動機構部401)に保持される。
【0015】
フィルム保持手段(保持可動機構部401)の近傍にはフィルムFを切断するカッタなどの切断部9が設けられている。フィルム保持手段(保持可動機構部401)には案内部4が着脱自在に設けられている。保持可動機構部401は案内部4と共にフィルムフィード部5に向かって水平方向に移動自在に構成されている。
【0016】
また、フィルム保持手段(保持可動機構部401)で保持されているフィルムFの先端を挟持して引き出し、包装部bまで搬送する上下の搬送ベルト5B(上部搬送ベルト5BT、下部搬送ベルト5BB)及びローラからなる前後一対のフィルムフィード部5(前側フィルムフィード部5F、後側フィルムフィード部5R)が、フィルム保持手段の先端に接近させて配置され、フィルム保持手段とフィルムフィード部5との間には、フィルムフィード部5で挟持され引き出されたフィルムFを所定長さに切断するカッター(不図示)が配置されている。包装部bのフィルムフィード部5によりフィルムFが張架される。
また、上記フィルムフィード部5(フィルムフィード機構)は、フィルムFの幅方向に移動自在に、本体部100Bに設けられており、フィルムフィード部5の先端(案内部側先端部)には、フィルムFの先端を挟持可能な開閉機構5Cを有する。
【0017】
また、包装装置100は、フィルムフィード部5の上方に、左右折り込み板6、後折り込み板7、プッシャー(不図示)などが配設されている。
【0018】
包装装置100は、エレベータ2に載せられた被包装物wを、エレベータ2の上昇により包装部bに張架されたフィルムFに対して突き上げ、引き伸ばされた状態のフィルムFの左右および後側端部を、左右折り込み板6と後折り込み板7等により被包装物wの底面に折り込んだ後、プッシャーにより被包装物wを水平に押動させながら、前折り込みローラ(不図示)で上記フィルムFの端部を折り込み、フィルム包装された商品をプッシャーで本体部100Bの後方へ押し出す。
【0019】
以下、ラベルを発行する印字部やラベルを貼付するラベル貼付部を備えた包装装置100を説明する。なお、包装装置100は、印字部やラベル貼付部の両方又は一方を備えていなくともよい。
【0020】
図4は本発明の実施形態に係る包装装置100の電気的な機能ブロックの一例を示す図である。詳細には、包装装置100は、計量ラベルプリンタ制御部G、包装機構制御部I等を有する。
【0021】
計量ラベルプリンタ制御部Gは、主として計量ラベルプリンタ関係の制御を行うもので、CPU31によって制御される。包装機構制御部Iは、主として包装装置の機構部の制御を行うもので、制御部61(CPU)によって制御される。また、制御部61(制御手段)は、計量ラベルプリンタ制御部Gの各構成と協働して各構成を制御してもよい。
【0022】
計量ラベルプリンタ制御部Gについて説明する。
CPU31には、通信線(バス等)を介してROM、RAMなどの記憶部35、表示操作部39、計量部50、通信用のインターフェース回路(INF)46等、印字部40(ラベル発行部)、及びラベル貼付部41等が接続されている。
【0023】
記憶部35は、ROMやRAMなどを有し、CPU31が実行する各種制御プログラム等が記憶されている。
記憶部35は、CPU31が制御プログラムを実行する場合に用いるレジスタ,フラグ等のエリア、商品毎(被包装物w毎)に予め各種データが記憶されたプリセットデータエリア等を有する。プリセットデータエリアには被包装物wに含まれる商品に付与される商品番号に対応して、値段計算及びラベル印字用のデータである、品名(商品名)、単価、風袋等と、ラベル貼付用のデータである「ラベルの向き」等が予め記憶されている。
【0024】
表示操作部39は、キーボードとタッチパネル等からなる操作部と、液晶表示装置等で構成された表示部とを備えている。操作部は各種データ及び各種指令の入力操作のためのものである。表示部は、CPU31の指令に基づいて入力データの表示、プリセットデータの表示、各種メッセージの表示を行うものである。
また、呼出し手段YDは、商品の種類や名称などを設定するための設定画面などであり、例えば表示操作部39により実現される。
呼出し手段YDによる呼び出しとは、包装対象の商品情報を包装装置において読み出すことである。例えば、豚ミンチを包装する場合、トレーに載せられた加工済み豚肉にフィルム包装やラベル貼付を行うには、その対象物の商品情報が必要となる。商品情報とは、商品名称や産地等はもちろんのこと、トレーのサイズ情報や重量当たりの金額(「150円/100g」のような)の情報を、包装開始前に読み出しておく。このように、これらから包装(ラベル印刷)する対象商品の商品情報を商品マスタ(記憶部)から読み出す行為を呼び出しという。
商品情報は、例えば異常発生による停止時に、被包装物(内容物等)が飛散し易い、飛散し難い等の情報も有する。商品情報はこの飛散度を数値化して記憶してもよい。例えば、被包装物(内容物等)の飛散度を1~10の10段階で表し、被包装物(内容物等)として、かたまり系は飛散し難いものとして飛散度1、バラ肉かつ軽いものは飛散度10等と規定する。また、飛散度は、包装直前に取得されるトレー重量も考慮し、飛散度の数値を算出する。
【0025】
計量部50は、例えば搬送装置に設けられ、搬送装置に載置された被包装物を計量し、計量結果を示す計量信号をCPU31へ供給する。
通信用のインターフェース回路(INF)46は、計量ラベルプリンタ制御部Gと包装機構制御部Iとの間で、各種データ、指令などの通信を行うための回路である。
【0026】
印字部40は計量ラベルプリンタであり、ラベルに対する印字手段として印字ヘッド(サーマルヘッド等)、プラテンローラー、ラベル搬送部、搬送駆動用モータなどを備え、CPU31の制御によりラベルに商品データとして、例えば、品名、値段、単価、有効日、バーコード等の印字を行い、印字したラベルを発行口から発行するものである。
【0027】
ラベル貼付部41は、CPU31の制御により、印字部40により印字発行されたラベルを吸着部により吸着し、フィルム包装された商品にラベルを貼付する。
【0028】
次に、包装装置100の包装機構制御部Iの制御部61(CPU)について説明する。
制御部61には、通信線(バス等)を介して、通信用インターフェース回路(INF)62、ROMやRAM等の記憶部60、操作部63、通信部64、及び機構駆動部65等が接続されている。
通信用インターフェース回路(INF)62は、計量ラベルプリンタ制御部Gと各種データ、指令の通信を行うための回路である。
【0029】
記憶部60は、制御部61が実行する制御プログラムなどを記憶している。また、記憶部60は、制御部61が制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ及びフラグのエリアの他に商品の形状データ(縦、横、高さ)に基づいて制御データを決定するための各種テーブル等を記憶している。また、記憶部60としてはHDDやSSDなどの記憶装置を採用してもよい。
【0030】
通信部64は、制御部61の制御により、有線式又は無線式の通信路(ネットワーク等)を介して、管理サーバ(管理用コンピュータ等)とデータ通信を行う。
【0031】
そして、制御部61は、包装装置100における包装動作等に関する制御を行う制御手段として機能する。まえた、制御部61は、制御プログラムを実行することにより、本発明に係る機能を実現する。
【0032】
機構駆動部65には、搬送部(搬送装置110)、エレベータ2等の昇降装置、包装部b、フィルムフィード部5、異常検出部SA(異常検出手段)、状況検出部SB(状況検出手段)、などが電気的に接続されている。エレベータ2等の昇降装置、包装部b、フィルムフィード部5については上述したので説明を省略する。
【0033】
異常検出部SA(異常検出手段)は、当該包装装置100の異常を検出し、検出結果を示す信号を制御部61へ出力する。
異常検出部SAにより検出される異常は、例えば、何かの理由で包装装置の動作全体を停止させたときに押下される非常停止スイッチの押下の検出や、フィルムの不足検出等である。フィルムの不足のエラーとは、例えばフィルムロールの残りが不足し、1トレー分のフィルムが無いとセンシングされたときに検出されるエラーである。
【0034】
状況検出部SB(状況検出手段)は、包装装置の状況や、搬送手段(フィルムフィード部5や搬送装置110やエレベータ2等)の状況、詳細には例えば、フィルム量検出部SC等により取得されたフィルムの量(フィルムの残量等)、被包装物wの位置、被包装物wを搬送しているエレベータ2の位置(被包装物wの位置等)を検出する。なお、フィルム量検出部SCは、例えば図3に示すように、フィルム搬送路の様々なポイントに設置されており、フィルムFの残量やフィルムの位置等をリアルタイムで検出可能である。具体的には、図3に示す例では、フィルムロールFRからフィルム搬送下流へ所定距離だけ離れた位置、ローラR1からフィルム搬送上流側に所定距離だけ離れた位置、切断部9の近傍位置、フィルムフィード部5の上流側ローラや下流側ローラの近傍やその間、エレベータの上方位置などに、フィルム量検出部SC(光センサ等)が設置されている。
【0035】
次に、包装装置100の動作の一例を、図5等を参照しながら説明する。
ステップST201において、例えば、操作者がタッチパネル、キーボード、操作スイッチ等の表示操作部39を操作することにより、被包装物、商品、フィルムの種類(フィルムの幅等)等を設定する。詳細には、制御部61は、表示操作部39からの操作に応じた信号に基づいて、被包装物、商品、フィルムの種類等を設定する。制御部61は設定情報を記憶部60や記憶部35等に記憶する。
また、制御部61は、例えば、被包装物、商品の名称、フィルムの名称や種類等の設定情報に対応した詳細な情報を、記憶部60等に記憶されているデータベースから読み出す。
なお、通信部64を介して管理装置(管理用のコンピュータ)等から、被包装物、商品、フィルムの種類等の情報を受信し、制御部61は、その信号に基づいて、被包装物、商品、フィルムの種類等を設定し、記憶部に記憶してもよい。
【0036】
ステップST202において、制御部61は、フィルムFを搬送手段により包装部bへ搬送する処理を行う。詳細には、搬送手段としてフィルムフィード部5によりフィルムFをエレベータ2(上昇手段)の上方に搬送する処理を行う。また、搬送装置110(搬送部)やエレベータ2により被包装物wを搬送する処理を行う。
【0037】
ステップST203において、制御部61は、異常等検出したか否かを判別し、異常等検出した場合にステップST205の処理に進み、検出していない場合にステップST204の処理に進む。
【0038】
ステップST204において、制御部61は、包装部bへ供給し、包装部bにて両側端部が挟持されたフィルムFに向けて、被包装物w(商品)をエレベータ等の昇降装置により突き上げ、左右折込板、後ろ折込板等によりフィルムを被包装物wの底部側へ折り込むことで、フィルム包装を行い、包装された商品を包装装置の外部へ移送する処理を行う。
【0039】
ステップST205において、異常等検出したときに、例えば、エレベータ2により被搬送物を包装部bへ上昇移動させている場合、フィルムFの残量が有るか否かを判別する。詳細には、制御部61は、フィルムFの残量が設定値(残量下限値)以上か否かを判別し、設定値以上の場合に、ステップST206の処理に進み、それ以外の場合に搬送停止や包装停止処理を行う。なお、メンテナンス等により、異常の原因が解消した場合、ステップST201の処理に進む。
【0040】
ステップST206において、例えば、エレベータ2により被搬送物を包装部bへ上昇移動させている場合、上昇中のエレベータ2の位置が設定値以上の場合(規定の位置を超えている場合)に、制御部61はステップST207の処理に進み、それ以外の場合に搬送停止や包装停止処理を行う。なお、メンテナンス等により、異常の原因が解消した場合、ステップST201の処理に進む。
【0041】
ステップST207において、制御部61は、被包装物wの内容物が、例えばバラ肉などの搬送に不安定な商品である条件を満たすか否かを判別し、条件に合う場合にステップST208の処理に進み、それ以外の場合に搬送停止や包装停止処理を行う。なお、メンテナンス等により、異常の原因が解消した場合、ステップST201の処理に進む。
【0042】
ステップST208において、制御部61は、フィルムFの搬送や、被包装物wの搬送を停止せずに、フィルムFや被包装物wの搬送を継続し、ステップST204の包装処理に進む。
【0043】
なお、上述した制御部によるステップST205,ST206,ST207の判定は並存する必要はなく、いずれか1つでも、いずれか2つを組み合わせてもよく、又はこの3つの判定を図5に示した例とは異なる順で判定してもよい。
【0044】
図6は包装装置の動作の一例を説明するための図であり、詳細には図6(a)はトレー等の被包装物の幅とフィルムFの量に応じた制御の一例を説明するための表である。
制御部61は、例えば、上述したステップST205の処理の一例として、図6(a)に示す条件を利用する。
【0045】
詳細には、例えば、トレー等の被包装物の幅が100mm以下の場合、包装に必要なフィルム量が300mm以上であり、包装できないがトレー内容(被包装物の内容物)を飛散させないフィルム量(つまり飛散防止可能なフィルム量)が120mm以上299mm以下であり、飛散防止不可能なフィルム量は119mm以下である。
また、トレー等の被包装物の幅が101mm以上、200mm以下の場合、包装に必要なフィルム量が400mm以上であり、包装できないがトレー内容(被包装物の内容物)を飛散させないフィルム量(つまり飛散防止可能なフィルム量)が220mm以上399mm以下であり、飛散防止不可能なフィルム量は219mm以下である。
また、トレー等の被包装物の幅が201mm以上、300mm以下の場合、包装に必要なフィルム量が500mm以上であり、包装できないがトレー内容(被包装物の内容物)を飛散させないフィルム量(つまり飛散防止可能なフィルム量)が320mm以上499mm以下であり、飛散防止不可能なフィルム量は319mm以下である。
すなわち、包装装置の記憶部はトレーの幅(被包装物の幅)と、被包装物を包装するのに必要なフィルム量、包装できないがトレー内容(被包装物の内容物)を飛散させないフィルム量、飛散防止不可能なフィルム量を関連付けて記憶しており、記憶部に関連付けて記憶されているその情報に基づいて、正常時の包装制御や異常検出時の制御を行う。
【0046】
図6(b)は包装装置の搬送手段としての包装制御の停止判定基準の一例を示す図である。包装制御とは、エレベータの上昇・停止、フィルム搬送の継続・停止を含む。詳細には、図6(b)に示した表では、エレベータの位置は下限位置をゼロ(任意位置)とし、エレベータ2の上限位置を100(任意位置)として示し、包装対象は被包装物の内容物(商品)の一例を示し、包装制御は制御部61による制御の一例を示している。
制御部61は、例えば、上述したステップST206の処理の一例として、図6(b)に示す「エレベータの位置」の条件を利用し、上述したステップST207の処理の一例として、図6(b)に示す「包装対象」の条件を利用する。
【0047】
制御部61は、例えば、図6(b)に示すように、異常等発生時に、エレベータが上昇し始め、詳細には、エレベータの位置(被包装物の位置)が0~10の場合、包装対象を問わずに、包装処理を停止する処理を行う。
【0048】
制御部61は、異常等発生時に、エレベータが上昇し、詳細には、エレベータの位置(被包装物の位置)が21~40以上の場合、包装対象を問わずに、被包装物の搬送、包装を続行し、被包装物を包装部に張架されているフィルムに当接させることで、被包装物の内容物の飛散を抑止する。
【0049】
また、制御部61は、異常等発生時に、エレベータが上昇し、詳細には、エレベータの位置(被包装物の位置)が11~20の場合、包装対象に応じて、最適な搬送制御、包装制御を行う。詳細には、包装対象が搬送に比較的安定な商品(例えばかたまり系)の場合、搬送及び包装を停止することで、被包装物の内容物が飛散することなく、迅速に異常等に対応することができる。また、包装対象が例えばバラ肉やミンチ等不安定な商品の場合、被包装物の搬送、包装を続行し、被包装物を包装部に張架されているフィルムに当接させることで、被包装物の内容物の飛散を抑止することができる。
【0050】
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る包装装置100は、被包装物をフィルム包装する。この包装装置100は、搬送手段(フィルムフィード部5等)と、異常検出手段(異常検出部SA)、状況検出手段(状況検出部SB)、制御手段(制御部61)等を有する。搬送手段(フィルムフィード部5等)は例えばフィルムロールFRから引き出されたフィルムFをフィルム包装のために所定位置(例えばエレベータ2(上昇手段)の上方)に搬送する。異常検出手段(異常検出部SA)は、包装装置100の異常を検出し、検出結果を制御手段(制御部61)へ出力する。状況検出手段(状況検出部SB)は、包装装置100の状況を検出し、検出結果を制御手段(制御部61)へ出力する。制御手段(制御部61)は異常検出手段(異常検出部SA)により異常を検出すると、状況検出手段(状況検出部SB)の検出結果に基づいて、搬送手段(フィルムフィード部5等)の作動を制御する。
詳細には、状況検出手段(状況検出部SB)は、例えば、包装装置100の状況としてフィルムFの量(残量等)に関する情報を検出する。
制御手段(制御部61)は、状況検出手段(状況検出部SB)により、フィルムFの量が規定値以上の場合に、詳細には、フィルムFの残量が規定値以上の場合に、搬送手段(フィルムフィード部5等)の作動を継続する。
すなわち、被包装物wを搬送中に、異常検出や非常停止検出などが発生した場合、詳細には、例えば、非常停止スイッチの押下を検出(何らかの理由で包装装置の動作全体を停止させるときに押下される状態を検出等)したり、フィルムFの不足検出(フィルムロールFRの残りのフィルムFが不足し、例えば1個の被包装物wを包装するためのフィルムFが無いとセンシングされたときに検出されるエラー)した場合であっても、フィルムの量が規定値以上の場合に、詳細には、フィルムの残量が規定値以上の場合に、搬送手段(フィルムフィード部5)の作動を停止するのではなく、作動を継続し、フィルムFを所定位置、例えばエレベータ2(上昇手段)の上方位置まで搬送を継続することで、エレベータ2(上昇手段)により搬送されている被包装物wの上からフィルムFを覆うことで、被包装物wの内容物の飛散等の不具合を抑止することができる。
つまり、簡単な構成で、被包装物wの内容物の飛散等の不具合を抑止する包装装置100を提供することができる。
また、エレベータ2は、包装装置の内部に設けられており、ここは最も清掃し難く、例えば、この場所で内容物が飛散すると清掃が行き届かず、故障や不衛生な状態を作り出す原因となるが、本発明の実施形態に係る包装装置100は、上述したように、被包装物wとしてトレーに載置された内容物(例えば肉、魚、野菜、惣菜などの食品)の飛散を抑止するので、衛生状態が良好であり、故障を低減することができる。
【0051】
また、詳細には、本発明の実施形態に係る包装装置100は、搬送手段としてのフィルムフィード部5により搬送され、包装部にて張架されたフィルムFに向かって、被包装物wを上昇させる上昇手段(エレベータ2)を有する。また、状況検出手段(状況検出部SB)は、例えば、搬送手段(エレベータ2(上昇手段)等)の状況として、搬送手段の位置情報を検出する。
被包装物wを搬送中に、異常検出や非常停止検出などが発生した場合であっても、制御手段(制御部61)は、搬送手段(搬送装置110やエレベータ2(昇降装置)等)の位置が規定位置を超えた場合に、搬送手段(搬送装置110やエレベータ2(上昇手段)等)の作動を継続する。例えば、制御部61は、被包装物wを上昇させる上昇手段(エレベータ2)の位置が規定位置を超えた場合に、フィルムFを搬送する搬送手段(フィルムフィード部)の作動を継続し、エレベータ2(上昇手段)を上昇させ搬送されている被包装物wをフィルムFの下から突き上げ、被包装物wの上部をフィルムFで覆うことで、被包装物wの内容物の飛散等の不具合を抑止する。
詳細には、例えば、エレベータ2が上昇開始直後の低位置であれば上昇速度は低速であるため、急停止を行っても飛散量は小さい。
本発明の包装装置100の制御部61は、例えば異常等検出したときに、エレベータ2により被包装物wが上昇して規定位置未満の場合、搬送部の搬送を急停止または減速する制御を行うことで、被包装物wの内容物の飛散量をゼロ又は非常に少量とすることができる。
また、例えば異常等検出したときに、エレベータ2が上昇して一定高さを超えている場合(規定位置を超えている場合)、上昇速度が高速となり、例えばもしこのタイミングで急停止すると内容物の飛散量が大きくなるが、本発明に係る包装装置100の制御部61は、異常等検出したときに、エレベータ2の位置が上昇して一定高さを超えている場合(規定位置を超えている場合)、エレベータ2の上昇を継続する制御を行うことで、包装部bに張架されているフィルムFの下方から、被包装物wをフィルムFに当接又は突き上げることにより、被包装物wの内容物の飛散量をゼロ又は非常に少量とすることができる。
なお、制御部61は、異常等検出したときに、エレベータ2の位置が上昇し規定位置を超えている場合に、搬送手段としてのエレベータ2を減速しながら上昇させることで、被包装物wの内容物の飛散量をゼロ又は非常に少量となるように制御してもよい。
【0052】
また、本発明の実施形態に係る包装装置100の状況検出手段(状況検出部SB)は、包装装置100の状態としてフィルムFの量(残量等)に関する情報をフィルム量検出部SC等により取得する。
制御部61は、フィルムの量(残量等)に基づいて、搬送手段(搬送装置110やエレベータ2(昇降装置)等)の搬送制御を行う。例えば、制御部61は、フィルムの量(残量等)に基づいて、エレベータ2の上昇制御を行う。
詳細には、制御手段(制御部61)はフィルムの量が規定値以上の場合に、搬送手段(搬送装置110やエレベータ2(昇降装置)等)の作動を継続する。
【0053】
例えば、包装装置100の制御部61は、フィルムフィード部5によるフィルムFの展開が完了する前に(展開中に)、エレベータ2の上昇制御を始める。
本発明の実施形態に係る包装装置100では、エレベータ2の上昇中に、フィルムFの残量が、被包装物wの全体を包装するのに必要なフィルムの量と比較して少なく不十分であっても、そのフィルムFの残量が規定値以上(一定値以上)、例えば、少なくとも被包装物wの上部に当接するのに必要なフィルムの量、又は少なくとも被包装物wの上部を覆うのに必要なフィルムの量以上の場合に、制御部61は、エレベータの上昇駆動を継続し、被包装物wを包装部bに張架されたフィルムFの下面に当接させる制御を行う。
つまり、上述したように、エレベータ2の上昇中に、急停止を行わないため、被包装物wの内容物を飛散させることがなく、且つ、エレベータ2の上昇により被包装物wがフィルムFと接触できるため、被包装物wの内容物がトレー押さえ(不図示)に直接接触することを防止することができる。このトレー押さえとはエレベータ2が上昇しきった際に、トレー等の被包装物wが包装装置外に飛び出すことを抑止する押さえ部材である。
【0054】
なお、制御部61は、例えば、新品のフィルムロールFRをフィルムロール配置部FHにセットした時から現在までのフィルムFの使用量を記録しておき、新品のフィルムロールのフィルムFの全量から現在までのフィルムFの使用量を減算することで、現在のフィルムロールのフィルムFの残量を算出してもよい。
【0055】
また、本発明の実施形態に係る包装装置100は、被包装物wの商品情報を呼び出す呼出し手段YD(例えば、表示操作部39のタッチパネルなどの操作設定画面等)を有する。制御手段(制御部61)は、呼出し手段YDにより呼び出された商品情報(例えば記憶部に記憶されている)に基づいて、搬送手段(搬送装置110やエレベータ2(昇降装置)等)の作動を継続する。
【0056】
例えば、本発明の実施形態に係る包装装置100の制御部61は、上述したフィルムFの残量やエレベータ2の位置に関する情報だけでなく、被包装物wの商品情報(内容物等に関する情報)を考慮することで、搬送手段(搬送装置110やエレベータ2(昇降装置)等)を制御する。
例えば、被包装物として、トレーと内容物が一体の商品であったり、トレーに貼り付き易い形状の商品(例えば底面積が大きいブロック肉など)の場合、搬送中に急停止しても内容物の飛散の可能性が低い。
被包装物として内容物が、例えばバラ肉、ミンチ肉やトレー内を転がり易い不安定な商品等の場合、異常等検出時に、もし搬送を急停止すると内容物が飛散する可能性が高いので、本発明に係る包装装置100の制御部61は、エレベータ2の上昇を継続させる制御を行う。つまり、制御部61は、異常等検出時に、被包装物としての商品の種類に応じて、被包装物wの内容物が飛散しないように、搬送手段による被包装物の搬送を最適に制御する。
【0057】
また、包装装置100は、エレベータ2の上昇前に、計量部(不図示)による計量を行い、計量部による計量情報と、被包装物の内容物の情報とを組み合わせて、被包装物wの内容物が飛散しないように、搬送を最適に制御してもよい。
詳細には、例えば、被包装物wの内容物(商品)が規定の重さ以上なら飛散しないので、制御部61は、商品と、計量部による計量情報に基づいて、被包装物wの内容物が飛散しないように、搬送手段による被包装物の搬送を最適に制御する。
【0058】
また、本発明の実施形態に係るプログラムは、包装装置100としてコンピュータを機能させるプログラムである。上述したように、包装装置100は、搬送手段と、異常検出手段と、状況検出手段と、制御手段とを有する。プログラムは、搬送手段がフィルムを搬送するステップ(ST202)と、異常検出手段が当該包装装置の異常を検出するステップ(ST203等)と、状況検出手段が当該包装装置の状況を検出するステップ(ST205,ST206,ST207等)と、制御手段が異常を検出すると状況検出手段の検出結果に基づいて、搬送手段の作動を制御するステップ(ST204,ST205,ST206,ST207等)とを有する。
すなわち、異常検出や非常停止検出などが発生した場合であっても、搬送中のフィルムを停止させることなく、被包装物の内容物の飛散等の不具合を抑止することができる、包装装置100としてコンピュータを機能させるプログラムを提供することができる。
【0059】
また、本発明の実施形態に係る包装装置による制御方法は、搬送手段がフィルムを搬送するステップ(ST202)と、異常検出手段が当該包装装置の異常を検出するステップ(ST203等)と、状況検出手段が当該包装装置の状況を検出するステップ(ST205,ST206,ST207等)と、制御手段が前記異常を検出すると状況検出手段の検出結果に基づいて、搬送手段の作動を制御するステップ(ST204,ST205,ST206,ST207)とを有する。
すなわち、異常検出や非常停止検出などが発生した場合であっても、搬送中のフィルムを停止させることなく、被包装物の内容物の飛散等の不具合を抑止することができる、包装装置100の制御方法を提供することができる。
【0060】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的、構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0061】
2…エレベータ(搬送手段、又は上昇手段ともいう)
4…案内部
5…フィルムフィード部(搬送手段)
60…記憶部(RAM、ROM等)
61…制御部(CPU、又は制御手段ともいう)
100…包装装置
100B…本体部
110…搬送装置
F…フィルム
SA…異常検出部(異常検出手段)
SB…状況検出部(状況検出手段)
SC…フィルム量検出部(フィルム量検出手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6