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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】表示灯
(51)【国際特許分類】
   F21V 17/16 20060101AFI20240712BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240712BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20240712BHJP
   F21V 31/00 20060101ALI20240712BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240712BHJP
【FI】
F21V17/16 100
F21S2/00 663
F21V17/00 154
F21V31/00 100
F21Y115:10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021112406
(22)【出願日】2021-07-06
(65)【公開番号】P2023008672
(43)【公開日】2023-01-19
【審査請求日】2023-07-04
(73)【特許権者】
【識別番号】597125586
【氏名又は名称】藤倉電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089509
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 清光
(72)【発明者】
【氏名】小林 洋
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】実開平02-039413(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2004/0252520(US,A1)
【文献】特開2015-056205(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 17/16
F21S 2/00
F21V 17/00
F21V 31/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂面(21)とその周囲に設けたグローブ側壁(22)を有するグローブ(20)と、底部(31)とその周囲に設けたホルダー側枠(32)を有する上方へ開放されたホルダー(30)を備え、前記グローブ側壁(22)を前記ホルダー側枠(32)の内側に嵌合し、前記グローブ側壁(22)に設けた外方へ屈曲する雄係合部(23)と、前記ホルダー側枠(32)に設けた内方へ屈曲する雌係合部(33)を上下方向にて係合させ
前記グローブ(20)と前記ホルダー(30)の間に介在された弾性部材からなるシール部材(36)により、前記雄係合部(23)を前記雌係合部(33)へ密接するように下方から押圧するとともに、前記底部(31)上に光源(50)を設け、前記グローブ側壁(22)にて側面発光させる表示灯(10)において、
前記ホルダーの底部(31)は、前記ホルダー側枠(32)の内側に全周で形成されたリング溝(35)を備え、この内部へ、前記シール部材(36)が内周側に片寄せて収容され、かつ前記雄係合部(23)が嵌合され、
前記雄係合部(23)は、前記グローブ側壁(22)の下端部から屈曲し下方に向かって外開き状をなす傾斜部(25)と、その先端から径方向外方へ延出する先端係合部(26)を備え、
前記傾斜部(25)は、下面(25a)の長さ方向中間部で前記シール部材(36)に接触し、この接触部より先端側が前記リング溝(35)内へ嵌合し、前記先端係合部(26)は、前記雌係合部(33)へ下方から係合するとともに、
前記シール部材(36)は、前記傾斜部(25)の内方でかつ前記傾斜部(25)の最下端部よりも高い位置に配置され、前記傾斜部(25)の下面(25a)で内側斜め下方へ押圧され、反力で前記下面(25a)を内側から外側斜め上方へ押圧することを特徴とする表示灯。
【請求項2】
請求項1において、前記傾斜部(25)は、下方へ凸に湾曲する曲面をなすことを特徴とする表示灯。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記シール部材(36)は、前記雄係合部(23)と前記雌係合部(33)との係合部を水平に通る直線(Q)上に位置することを特徴とする表示灯。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項において、前記雄係合部(23)を前記雌係合部(33)へ向かって押し込むことにより、前記雄係合部(23)又は前記雌係合部(33)のいずれか一方が弾性変形して、前記雄係合部(23)と前記雌係合部(33)が上下方向にて係合することを特徴とする表示灯。
【請求項5】
請求項4において、前記雌係合部(33)は前記雄係合部(23)の押圧により、径方向へ進退するスライドフックであり、
このスライドフックは、前記ホルダー側枠(32)の一部に設けられ、一端を前記ホルダー側枠(32)へ連結され、曲がり形状をなす一対の連結アーム(33d)の各他端により両持ち支持されていることを特徴とする表示灯。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項において、前記雄係合部(23)と前記雌係合部(33)は、前記グローブ(20)と前記ホルダー(30)を相対的に回転させることにより、上下方向にて係合することを特徴とする表示灯。
【請求項7】
請求項において、前記グローブ(20)と前記ホルダー(30)の間に介在されるシール部材は第1のシール部材をなすとともに、
前記ホルダー(30)の底部(31)には、被取付部へ取付けるための締結部材(40)を通す締結部材用穴(39b)が貫通し、この締結部材用穴(39b)をシールする第2のシール部材(48)が設けられることを特徴とする表示灯。
【請求項8】
請求項7において、前記締結部材(40)は角根部(42)を有するボルトであり、前記締結部材用穴が前記角根部(42)を嵌合する角穴(39b)であるとともに、
前記グローブ(20)に、前記ボルトの頭部(41)を抜け止めする抜け止め手段を設けたことを特徴とする表示灯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、防災機器の存在を示すための表示灯に関する。
なお本願において、表示灯及びこれを構成するグローブ及びホルダーについて上下方向とは、図6の図示状態を基準とし、図の上部に向かう方向を上方、図の下部に向かう方向を下方という。また、表示灯を被取付部材へ取り付けた状態において、グローブが配置される側を前方、ホルダーが配置される側を後方という。さらに前方側の面が前面、反対側が背面となる。グローブ及びホルダーの前後方向及び前面並びに背面は、表示灯に準じるものとする。
【背景技術】
【0002】
近年の表示灯は光源をLEDにすることにより薄型化されている。このようなものとして、光源のLEDが取り付けられたホルダーに、カバーであるグローブをねじ結合により着脱自在に結合したものがある(一例として特許文献1参照)。
なお、このようにグローブをホルダーに対してねじ込んで固定する形式をねじ込み式ということにする。これに対して本願発明は、グローブをホルダーへ押し込んで係合させることによりワンタッチで固定するものであり、これをワンタッチ押し込み式とする。
【0003】
図23は従来例1として特許文献1の表示灯を模式的断面で示す図であり、かつ丸囲み部E-8にねじ結合部を拡大断面で示し、丸囲み部E-9にホルダー側のねじ部を拡大して示したものである。
表示灯100は、図の下方へ向けて開放された有底円筒状のグローブ120と、図の上方へ開放された有底円筒状のホルダー130を向かい合わせに結合し、両部材で囲まれた内部空間内にLEDからなる光源150を収容したものである。
【0004】
グローブ120は上方へ凸に湾曲するアール状の頂面121と、その周囲に立設された周壁122を備え、この周壁122の内面には雌ねじ123が形成されている。
頂面121のアールは大きく、扁平になっている。
ホルダー130は、円形の底部131の周囲に周壁状の側枠132を立設したものであり、側枠132の外周面に雄ねじ133が形成されている。
周壁122の内径と側枠132の外径はほぼ等しく、周壁122は側枠132の外側に嵌合し、雌ねじ123と雄ねじ133がねじ結合可能になっている。
【0005】
底部131の中央部には、LED150が設けられ、その光は頂面121を透過する。ただし、側部は大部分の範囲で側枠132と周壁122が重なって肉厚になっているため、ここをほとんど透過できない。したがって、表示灯100の側面のうち、側枠132で覆われた部分はほとんど側面発光に寄与しない。
【0006】
なお、底部131の底面から頂面121の最高点までの表示灯100の側面の高さをH、側枠132の上端面134から頂面121の最高点までの高さ、すなわちグローブ120の突出高さをa、側枠132の底面135から上端面134までの高さ、すなわち側枠の高さをbとする。
表示灯100の側面において、aは側面発光する範囲であり、bはほとんど側面発光しない範囲である。
【0007】
また、グローブとホルダーを係合させ、かつ頂面をフラットとしたものもある(特許文献2参照)。
図24は、従来例2として特許文献2の表示灯を模式的側面図で示したものである。なお、図中の丸囲み部E-10には、周壁高さbにおける詳細な寸法構成を説明する模式断面を示してある。また、H(全体の高さ)、a(グローブの突出高さ)及びb(ホルダーの側枠の高さ)は、上記各従来例及び後述の各実施例において共通に使用する。
この表示灯200は、グローブ220とホルダー230を向かい合わせにし、ねじ結合に代えて回転式係合により一体化したものであり、従来例1より薄型にしたものである。
【0008】
グローブ220は側壁222の下端部に外向きに突出する雄フック223が設けられてる。ホルダー230は側枠232の上端部に内向きに突出する雌フック233が設けられている。この雄フック223と雌フック233を上下方向にて係合させるとともに、雄フック223の下面へ第1オーリング236を密着させ、この第1オーリング236で雄フック223を上方へ押し上げて雌フック233へ密接させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2015-56205号公報
【文献】特開2020-140013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、上記図23に示した従来例1は、ねじ式で結合するため、この結合部の高さ寸法が大きくなる。すなわち、丸囲み部E-9に示すホルダー側における側枠132の高さbは、少なくとも2条のねじ133が設けられるねじ部の寸法cと、この上下に設けられる不完全ねじ部等の非ねじ部からなる寸法d及びeで構成される。しかし、この非ねじ部は不可避的に形成されるから、bの値は必要以上に比較的大きなものになってしまう。
なお、グローブ120の突出高さaと側枠132の高さbは、a>bとなる。
【0011】
このため、全体高さHを一定にしようとすれば、グローブ120の突出高さaを十分に大きな値にすることはできず、仮に頂面121をフラットにして、周壁122だけで側面発光させようとすれば、側面発光面積を十分な大きさに確保できず、このままでは側方からの表示灯の視認性が低下する。
そこで、グローブ120の頂面121をアール状にして、頂面121と周壁122の間に肩部124を設け、この肩部124から頂面121の頂点にかける面からの光透過により側面発光面積を形成している。
【0012】
しかし、このように頂面121をアール形状にしても、ねじ結合による側枠132の高さbが大きいため、全体の高さを一定のHとすれば、相対的にグローブの突出高さaが小さくなり、側面発光面積が小さくなって、十分に満足できる側面視認性を得られなかった。
したがって、側枠132の高さbをより小さくし、頂面121をフラットにしても、周壁122だけで十分な側面発光面積を確保することが望まれる。
【0013】
一方、図24の従来例2は、ねじ結合を廃止し、雄フック223と雌フック233の係合構造にしたので、側枠232の高さbをより小さくでき、全体の高さHを一定にしても、グローブ220の突出高さaをより大きくできる。
このため、側壁222に十分な側面発光面積を確保でき、頂面221をフラット化することができる。
【0014】
この例は、雄フック223と雌フック233を平面視で互いに周方向へずらしてグローブ220をホルダー230に重ねてから、グローブ220とホルダー230を相対的に周方向へ回転させて、雄フック223と雌フック233が上下方向に重なって係合するようにしたものであり、この結合形式を回転式ということにする。
【0015】
しかし、この結合形式では第1オーリング236にて雄フック223を下方から上方へ弾性的に押す構造になっている。このため、この第1オーリング236の太さ分だけ、側枠232の高さbを大きくすることになる。そのうえ、第1オーリング236を受ける支持棚231bと底面235が当接される被取付部245(例えば、壁)の表面との間をシールする第2オーリング238も第1オーリング236の下方に設けられ、この第2オーリング238の太さも側枠232の高さbを大きくすることになる。
【0016】
そこで、第1オーリング236や第2オーリング238の分だけ側枠232の高さbの値をより小さくして、さらに側面発光面積を拡大したり、全体のさらなる薄型化をめざすことが求められる。
【0017】
ここで、側枠232の高さbについて実用性のある具体的寸法で説明する。丸囲み部E-10に示すように、雌フック233と雄フック223の各肉厚をt1、t2とし、共通部品である第1オーリング236と第2オーリング238の太さ、すなわち直径をt3、これらオーリングの支持棚231bの肉厚をt4とする。
また、雌フック233の上面を水平に通る直線をL、雌フック233の下面と雄フック223の上面との係合部を水平に通る直線をQ、雄フック223の下面を水平に通る直線をRとする。直線LとQの間隔が肉厚t1であり、直線QとRの間隔が肉厚t2である。
設計の便宜上、t1、t2及びt4を同寸とし、第1オーリング236と第2オーリング238は市販品の共通部品とし、その直径をt3とする。
【0018】
例えば、t1、t2及びt4を各2mm、t3を3mmとすれば、側枠232の高さbは、12mmとなる。このとき、Hを30mmにすると、aは18mmになる。これが実用的な寸法例でかつ最も薄型化したものになる。
しかし、さらに第1オーリング236や第2オーリング238の少なくとも一方の太さ分を削減できれば、高さbをさらに3~6mm低くでき、可及的に薄型化できることになる。本願発明は、このような可及的薄型化の実現を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記課題を解決するため本願の表示灯に係る請求項1の発明は、頂面(21)とその周囲に設けたグローブ側壁(22)を有するグローブ(20)と、底部(31)とその周囲に設けたホルダー側枠(32)を有する上方へ開放されたホルダー(30)を備え、前記グローブ側壁(22)を前記ホルダー側枠(32)の内側に嵌合し、前記グローブ側壁(22)に設けた外方へ屈曲する雄係合部(23)と、前記ホルダー側枠(32)に設けた内方へ屈曲する雌係合部(33)を上下方向にて係合させ
前記グローブ(20)と前記ホルダー(30)の間に介在された弾性部材からなるシール部材(36)により、前記雄係合部(23)を前記雌係合部(33)へ密接するように下方から押圧するとともに、前記底部(31)上に光源(50)を設け、前記グローブ側壁(22)にて側面発光させる表示灯(10)において、
前記ホルダーの底部(31)は、前記ホルダー側枠(32)の内側に全周で形成されたリング溝(35)を備え、この内部へ、前記シール部材(36)が内周側に片寄せて収容され、かつ前記雄係合部(23)が嵌合され、
前記雄係合部(23)は、前記グローブ側壁(22)の下端部から屈曲し下方に向かって外開き状をなす傾斜部(25)と、その先端から径方向外方へ延出する先端係合部(26)を備え、
前記傾斜部(25)は、下面(25a)の長さ方向中間部で前記シール部材(36)に接触し、この接触部より先端側が前記リング溝(35)内へ嵌合し、前記先端係合部(26)は、前記雌係合部(33)へ下方から係合するとともに、
前記シール部材(36)は、前記傾斜部(25)の内方でかつ前記傾斜部(25)の最下端部よりも高い位置に配置され、前記傾斜部(25)の下面(25a)で内側斜め下方へ押圧され、反力で前記下面(25a)を内側から外側斜め上方へ押圧することを特徴とする。
【0020】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記傾斜部(25)は、下方へ凸に湾曲する曲面をなすことを特徴とする。
【0021】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、前記シール部材(36)は、前記雄係合部(23)と前記雌係合部(33)との係合部を水平に通る直線(Q)上に位置することを特徴とする。
【0022】
請求項4に係る発明は、請求項1~3のいずれか1項において、前記雄係合部(23)を前記雌係合部(33)へ向かって押し込むことにより、前記雄係合部(23)又は前記雌係合部(33)のいずれか一方が弾性変形して、前記雄係合部(23)と前記雌係合部(33)が上下方向にて係合することを特徴とする。
【0023】
請求項5に係る発明は、請求項4において、前記雌係合部(33)は前記雄係合部(23)の押圧により、径方向へ進退するスライドフックであり、
このスライドフックは、前記ホルダー側枠(32)の一部に設けられ、一端を前記ホルダー側枠(32)へ連結され、曲がり形状をなす一対の連結アーム(33d)の各他端により両持ち支持されていることを特徴とする。曲がり形状とは略U字状などの弾性変形し易い形状に曲げられていることを意味する。
【0024】
請求項6に係る発明は、請求項1~3のいずれか1項において、前記雄係合部(23)と前記雌係合部(33)は、前記グローブ(20)と前記ホルダー(30)を相対的に回転させることにより、上下方向にて係合することを特徴とする。
【0025】
請求項7に係る発明は、請求項において、前記グローブ(20)と前記ホルダー(30)の間に介在されるシール部材は第1のシール部材をなすとともに、
前記ホルダー(30)の底部(31)には、被取付部へ取付けるための締結部材(40)を通す締結部材用穴(39b)が貫通し、この締結部材用穴(39b)をシールする第2のシール部材(48)が設けられることを特徴とする。
【0026】
請求項8の発明は、請求項7において、前記締結部材(40)は角根部(42)を有するボルトであり、前記締結部材用穴が前記角根部(42)を嵌合する角穴(39b)であるとともに、
前記グローブ(20)に、前記ボルトの頭部(41)を抜け止めする抜け止め手段を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
請求項1の発明によれば、弾性部材(36)を、雄係合部(23)の下方に向かって外開き状をなす傾斜部(25)の内方でかつ傾斜部(25)の最下端部よりも高い位置に配置したので、傾斜部(25)の傾斜面を内側から外側斜め上方へ押圧する。
このため、雄係合部(23)の下方へ配置させないようにするので、弾性部材の分だけ、ホルダー側枠(32)の高さ(b)を可及的に低くすることができる。
しかも、表示灯(10)のグローブ側壁(22)を高さ方向に拡大して側面発光面積を十分に大きく確保できるので、側方からの視認性を高めるとともに、グローブ(20)の頂面(21)をフラット化して、全体を可及的に薄型化できる。
そのうえ、シール部材(36)を傾斜部(25)の下面(25a)で内側斜め下方へ押圧し、その反力で下面(25a)を内側から外側斜め上方へ押圧することにより、雄係合部(23)を斜め上方に押し上げて雌係合部(33)へ密接させる弾力を維持しつつ、同時にグローブ側壁(22)を径方向外方へ弾力付勢するので、グローブ(20)をセンタリングできる。グローブ (20)をセンタリングできるとともに、グローブ全体のシール性を向上できる。
また、弾性部材をグローブ(20)とホルダー(30)の間に介在されるシール部材としたので、本来、グローブ(20)とホルダー(30)との間のシールに用いられる部材を、係合部の密接化とセンタリングに活用して、多機能化による有効活用が可能になる。
【0028】
請求項2の発明によれば、傾斜部(25)を下方へ凸に湾曲する曲面にしたので、雄係合部(23)を押し込んで弾性部材(36)を押圧するとき、傾斜部(25)は弾性部材(36)と曲面にて面接触する。したがって、雄係合部(23)を比較的軽く押し込むことができる。
また、弾性部材(36)の反力を、外方かつ斜め上方へ向け、雄係合部(23)と雌係合部(33)との係合部へ向わせやすくなる
【0029】
請求項3の発明によれば、シール部材(36)が、雄係合部(23)と雌係合部(33)との係合部を水平に通る直線(Q)上に位置するので、雄係合部(23)と雌係合部(33)との係合部を密接にするための力と、グローブ(20)のセンタリングに要する力のバランスを好適にできる。
【0030】
請求項4の発明によれば、雄係合部(23)を雌係合部(33)へ向かって押し込むことにより、雄係合部(23)又は雌係合部(33)のいずれか一方が弾性変形して、雄係合部(23)と雌係合部(33)が上下方向にて係合するようにしたので、ワンタッチ押し込み式による係合が可能になり、簡単迅速に取付可能になる。
【0031】
請求項5の発明によれば、雌係合部(33)を雄係合部(23)の押圧により径方向へ進退するスライドフックとしたので、ワンタッチ押し込み式で容易迅速に取り付けできる。
しかも、スライドフックを、ホルダー側枠(32)の一部に設け、一端をホルダー側枠(32)へ連結され、曲がり形状をなす一対の連結アーム(33d)の各他端により両持ち支持したので、ホルダー(30)が比較的硬質で破損し易い樹脂材料で構成されていても、その一部を弾性変形して十分なストロークで進退させることができるようになる。
【0032】
請求項6の発明によれば、雄係合部(23)と雌係合部(33)が、グローブ(20)とホルダー(30)を相対的に回転させることにより、上下方向にて係合するので、回転式で係合させることができる。このような回転式はワンタッチ押し込み式よりも係合構造を簡単化できるとともに、ホルダー側枠(32)の高さ(b)を可及的に低くすることは、ワンタッチ押し込み式と同様に期待できる。
【0033】
請求項7の発明によれば、グローブ(20)とホルダー(30)の間に介在されるシール部材が第1のシール部材をなすとともに、
ホルダー(30)の底部(31)に、被取付部へ取付けるための締結部材(40)を通す締結部材用穴(39b)が貫通し、この締結部材用穴(39b)をシールする第2のシール部材(48)を設けた。したがって、第1及び第2のシール部材により、完成組立品単独での完全防水が可能になる。しかも、ホルダー(30)の底部(31)と被取付部の間に第1シールと同様な他のシール部材を設け無くても済むので、ホルダー側枠(32)の高さ(b)を可及的に低くすることができる。
【0034】
請求項8の発明によれば、請求項7における締結部材(40)が角根部(42)を有するボルトであり、締結部材用穴が角根部(42)を嵌合する角穴(39b)としたので、ボルト(40)をホルダー(30)の底部(31)へ回り止めして設けることができる。
また、グローブ(20)に、ボルトの頭部(41)を抜け止めする抜け止め手段を設けたので、締結時にボルト(40)が抜け止めされる。
そこで、グローブ(20)をホルダー(30)に取り付けて組立状態にした表示灯を被取付部の前面へ重ね、ボルト(40)を被取付部に通してその背面にてナットで締結することにより、被取付部へ取付けることができる。
このとき、ねじ部先端側へナットを締結することにより、ボルト(40)に回転方向の力を加え、かつ頭部(41)側へ押圧する。しかし、ボルト(40)は頭部(41)が抜け止めされ、かつ角根部(42)が角穴(39b)へ嵌合して回り止めされているので、前面側からホルダーを保持する作業スタッフが必要なく、背面側からナットを締結できる。
このため、被取付部の背面にて作業スタッフ一人だけで取付作業ができることになり、取付作業を省人数化し作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】第1実施例(図1~10)に係る表示灯を斜め上方から示す斜視図
図2】その底面側を斜め下方から示す斜視図
図3】表示灯の側面図
図4】表示灯の上面図(平面図)
図5】表示灯の組み付け斜視図
図6図4の6-6線に沿う断面図
図7】スライド係合部及びその近傍部の拡大斜視図
図8図7において、一部を破断して示す図
図9】係合の説明図
図10】スライド係合部のバリエーションを示す図
図11】第2実施例(図11~12)の側面図(半断面図)
図12】側枠の高さbの寸法構成を示す断面図
図13】第3実施例(図13~18)の平面斜視図
図14】表示灯の側面図
図15】表示灯の組み付け斜視図
図16】表示灯の右半分側断面図
図17】グローブ及びホルダーの平面図
図18】グローブをホルダーへ回転で係合する説明図
図19】第4実施例に係る表示灯の右半分側断面図
図20】第5実施例に係る表示灯の右半分側断面図等を示す図
図21】第6実施例に係る表示灯の右半分側断面図
図22】第7実施例に係る表示灯の右半分側断面図
図23】従来例1の断面図
図24】従来例2の側面図
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面に基づいて、表示灯の一実施の形態を説明する。まず、図1図10により第1実施例を説明する。第1実施例の表示灯は、防災機器用として形成された薄型のものであり、組立完成品自体では防水性を備えない、屋内型のものである。
図1は表示灯10の斜め上方から示す斜視図、図2はその斜め下方から示す斜視図、図3は側面図である。図4は表示灯10の上面図(平面図)をグローブの一部を切り欠いて示す。図5は各構成部品の組み付け斜視図、図6図4の6-6線に沿う断面図である。
【0037】
これらの図により、まず表示灯10の概要について、図5を中心にして説明する。
表示灯10は下方へ開放された扁平の略有底円筒形状をなすグローブ20と、上方へ開放された扁平の略有底円筒形状をなすホルダー30を備え、グローブ20をホルダー30へ重ねて押し込み、ワンタッチ係合により一体化したものである。この結合構造をワンタッチ押し込み式ということにする。
【0038】
グローブ20は赤色半透明で比較的硬質の樹脂(例えば、ポリカーボネート樹脂)からなり、平面視円形のフラット面をなす頂部21と、その周囲に立設されて垂下する周壁をなすグローブ側壁22とを一体に有する。なお、グローブ20を形成する樹脂は公知の物を種々利用可能である。
【0039】
グローブ側壁22は頂部21の周囲から下方へ向かって次第に拡径するよう直線状に傾斜する。この傾斜部分を直線状傾斜部とする。
グローブ側壁22の下端部は径方向外方へ屈曲して緩く傾斜する外フランジ状の雄係止部23をなす。雄係止部23は、本願発明における雄係合部の一例であり、グローブ側壁22の下端部においてほぼ全周に形成されている。
【0040】
図6に示すように、雄係止部23は、グローブ側壁22における直線状傾斜部分の下端から下方へ末広がり状をなして連続する傾斜部25と、その下端から略水平に径方向外方へ延出する先端係合部26を備える。
傾斜部25は、断面が下方へ凸のアール形状に湾曲し、グローブ側壁22における直線状傾斜部分の下端からさらに下方へ向かって外開き状に傾斜する。傾斜部25の下面は湾曲した曲面の傾斜部下面25aをなす。
【0041】
先端係合部26は後述する雌係合部の一例をなすスライドフックに係合する部分である。
先端係合部26の上面26aは略水平の係合面をなす。また先端面は斜め上がりに傾斜するガイド面26bをなす。
【0042】
なお、グローブ側壁22及び雄係止部23における傾斜角は、傾斜面の水平面に対する角度とし、この角度が小さい方が傾斜が緩いと表現する。
また、図示のように傾斜部25の断面が曲線状をなす場合の傾斜角は、曲がり開始点(すなわちグローブ側壁22における直線状傾斜部の下端との接続点)と先端(先端係合部26との接続点)とを結んだ線分と水平線とのなす角とする。
傾斜部25の傾斜角は、グローブ側壁22の傾斜角度より遙かに小さい。
【0043】
ホルダー30は、赤色透明で比較的硬質な樹脂(例えば、ポリカーボネート樹脂)からなり、扁平で有底の略円筒状をなす。なお、ホルダー30を形成する樹脂は公知の物を種々利用可能である。
ホルダー30は、平面視円形の底部31とその周囲に立設された周壁であるホルダー側枠32を備え、ホルダー側枠32の内径は、グローブ側壁22の下端部に設けられている雄係止部23の外径と略等しく、雄係止部23はホルダー側枠32の内側へ嵌合可能になっている。
【0044】
ホルダー側枠32には、径方向へ進退自在のスライドフック33が、周方向等間隔で複数(本例では120°間隔で3個)設けられている。
スライドフック33は、上端に形成された径方向内方へ突出する雌係合爪33bが雄係止部23の上に重なることにより、雄係止部23がスライドフック33と上下方向で係合するようになっている(図6
【0045】
ホルダー側枠32の内周面には、内方へ突出する合わせ突起34が1つ形成されている。合わせ突起34は、グローブ20をホルダー30へ取り付けるとき、雄係止部23の外周部に形成されている合わせ溝24と係合することにより、グローブ20をホルダー30に対して位置決めするようになっている。
【0046】
底部31の外周部で、ホルダー側枠32の内側は、第1リング溝35が上方に向かって開放され、かつ全周のリング状に形成されている。
第1リング溝35は比較的溝幅が広く、ここに第1オーリング36(本願発明の第1シールに相当する)と雄係止部23が嵌合するようになっている。
【0047】
第1オーリング36は、円形断面の弾力に富む公知のシール部材であり、グローブ20とホルダー30の間をシールする。なお、断面形状は円形に限らず、楕円等種々可能である。
また、第1オーリング36は適度な弾力を有するので、グローブ20をホルダー30へ嵌合するとき押圧され、その反力にて、雄係止部23をスライドフック33の雌係合爪33bへ押しつけるように作用する。
【0048】
なお、第1オーリング36は、第1リング溝35内の内周側位置に片寄せされて配置され(図6)、第1リング溝35へ嵌合された雄係止部23に対して、その傾斜部下面25aにおける径方向の一部へ曲面接触で密着する(図6)。
具体的には、雄係止部23と雌係合爪33bが係合している状態において、第1オーリング36は、雌係合爪33bの下面33e(もしくは先端係合部26の上面26a)を通る直線Q上に位置し、雄係止部23の傾斜部下面25aのうち、図6に示すように、径方向中央部もしくはこれより径方向内側の部分へ密着するようになっている。符号Lは雌係合爪33bの上面を水平に通る直線である。
【0049】
すなわち、第1オーリング36は、雄係止部23の先端係合部26と雌係合爪33bとが重なり合っている係合位置よりも、径方向で内側へずれて位置する。また、雄係止部23が湾曲して傾斜し、その最下部は第1オーリング36よりも下方へ延出している。
雄係止部23の最下部を水平方向に通る直線をRとする。本例では第1オーリング36の最下部が雄係止部23の最下部すなわち直線R上に位置している。
なお、第1オーリング36の最下部は直線R上もしくはより上方に位置しており、この状態を、第1オーリング36が直線Rより上方に位置している、と表現する。
【0050】
したがって、第1オーリング36は、雄係止部23と雌係合爪33bとの係合位置とほぼ同じ高さにて、雄係止部23の径方向内側へ並んで配置される(図6)。しかも、雄係止部23の最下部より上方に位置している。
このため、雄係止部23の下に第1オーリング36が上下方向に並ぶ場合(図24の従来例2)と比較して、少なくとも第1オーリング36の太さ分だけホルダー側枠32を低くできる。
【0051】
底部31の底面31a側にも第2リング溝37が形成され、ここに第2オーリング38(本願発明の第2シールに相当する)が嵌合されている。第2オーリング38は第1オーリング36と同寸・同形の共通部品である。
第1オーリング36と第2オーリング38は上下方向にて重なるように配置されている。
ただし、第2リング溝37は第2オーリング38を嵌合するだけのため、第1リング溝35より溝幅は狭い。また、第2リング溝37は下方に向かって開放され、第2オーリング38は一部が底面31aより下方へ突出し、締め代を有し、シール部を形成している。
【0052】
底部31の外周部で、第1リング溝35内側に隣接する部分には、ボルト取付用のボス39が周方向へ90°間隔で計4個設けられている。各ボルト取付用のボス39にはボルト40が設けられている。このボルト40は後述する被取付部45(図6)へ締結される。
ボルト40は、低頭の頭部41を備える。この頭部41は、ボルト取付用のボス39に設けた頭部収容凹部39a内へ収容されとたき、ボルト取付用のボス39の上面39cと頭部が面一になっている(図6)。
【0053】
本例のボルト40は角根丸頭ボルトである。このボルト40は低頭のためボス39の高さを低くし、締結時の回り止めをなすが、その詳細は後述する。ただし、ボルト40は角根丸頭ボルトに限らず各種のボルトも採用できる。
【0054】
グローブ20の内部にはボルト40の頭部41を押さえるリブ27が一体に設けられている(図3及び図6)。リブ27は平面視でグローブ側壁22の内周面から径内方へ張り出すように放射状に設けられ(図4)、LED50の光を遮らないように配慮されている。
リブ27はボルト押さえ部材の一例であり、本願発明における抜け止め手段に相当する。ただし、ボルト押さえ部材はリブ以外の形状でもよく(例えば、グローブ側から突出するボスなど)、放射状以外のランダムな配置でもよい。
【0055】
底部31の中央部には、円筒部31cの上端部が開口している。円筒部31cは、底部31と一体に設けられ、下方へ延出する筒状部である(図2)。
底部31の表面には、光源をなすLED50が取り付けられた基板51が、基板フック52によりワンタッチで取り付けられている(図4)。基板フック52は底部31の表面側に突出して一体に形成されている。
【0056】
基板51は正方形等適宜形状をなし、大きさは第1リング溝35の内側となる範囲で比較的自由である。
また、LED50の数と配置は自由であり、本例では4個が基板51の周辺部へ等間隔で配置されている。
【0057】
次に、図5により表示灯10の組み立てを説明する。
まず、底部31に基板51、第1オーリング36、ボルト40、第2オーリング38(後でもよい)を取り付ける。
続いて、グローブ20をホルダー30の上に重ね、合わせ溝24を合わせ突起34に合わせてグローブ20をホルダー30に位置決めしてから、雄係止部23を第1リング溝35へ入れて、下方へ押し込む。
【0058】
すると雄係止部23がスライドフック33を径方向外方へ後退させて押し開く。そこで雄係止部23の先端を直線Q(図6)より下方へ押し込むと、スライドフック33が復元して径方向内方へ移動して初期位置へ戻り、雌係合爪33bが雄係止部23の先端係合部26上へ重なって上下方向で係合する。
これにより、グローブ20はホルダー30とワンタッチで一体化されて組立体となる。
【0059】
しかも、第1オーリング36は、曲面をなす傾斜部下面25aにて押圧されるので、その反力は斜め上方の雌係合爪33bと先端係合部26との係合部へ向い、先端係合部26を雌係合爪33bへ密接させる。そのうえ同時に、この反力の水平分力によりグローブ20をセンタリングする(詳細後述)。
そのうえ、ワンタッチ押し込み式で取り付けるので、簡単迅速に取付可能になる。
【0060】
図6はグローブ20をホルダー30へワンタッチ押し込み式で係合させた状態を示す。この図に示すように、表示灯10の高さHは、ホルダー側枠32の底面31a(被取付部45上面)からの高さbと、ホルダー側枠32の上端部からグローブ20の頂部21までの寸法であるグローブ20の側面高さaとの合計である。
【0061】
なお、図6において高さbはスライドフック33の高さを示している。しかし、スライドフック33の高さはホルダー側枠32の高さと同じであるため、以下の説明では、スライドフック33の高さも含めてホルダー側枠32の高さということにする。
【0062】
ここで、ホルダー側枠32の高さbは、第1オーリング36が雄係止部23の下端部より径方向内方へずれて最下部の直線Rより上方に位置するから、上述したように、従来例2(図24)と比べて、少なくとも第1オーリング36の太さ分だけ低くなる。
なお、グローブ20の側面高さaとホルダー側枠32の高さbとは、a>bの関係にあり、aの方がbより大きくなっている。
【0063】
このため、表示灯10の高さHを同じとすれば、ホルダー側枠32の高さbの低くなった分だけグローブ20の側面高さaを高くできる。
その結果、グローブ側壁22をフラットとしてもグローブ側壁22の側面発光面積を十分に大きくして、従来に勝る明るさを確保できる。
【0064】
なお、表示灯10の高さHを従来と同じにしなくてもよい場合には、グローブ20の側面高さaを従来と同じにすることにより、低くなったホルダー側枠32の高さbの分だけ表示灯10の高さHをより低くして、表示灯10のさらなる薄型化を実現できる。
【0065】
続いて、各部についてより詳細に説明する。まずスライドフック33の構造を説明する。
図7は一部のスライドフック33を示す斜視図、図8はその一部を破断した図である。図4の丸囲み部E-1にも拡大した平面視形状を示してある。
【0066】
スライドフック33はホルダー30を成形する上下合わせの金型により、ホルダー30と一体に、そのホルダー側枠32の一部として連続一体に形成される。底部31の外周部で第1リング溝35の下方となる部分に設けられた穴33aはこのときの型抜き穴であり、第1リング溝35に連通している。
【0067】
スライドフック33は、断面が略倒立L字形をなし(図6参照)、上端部の径方向内方へ突出する雌爪33bと、ホルダー側枠32と同じ高さで上下方向へ延びる本体部33cとを備える。
図4の丸囲み部E-1にも示すように、本体部33cとホルダー側枠32のボス部32aと連結する連結アーム33dを備える。連結アーム33dは本体部33cを挟んでその左右に設けられ、雌爪33bと本体部33cを左右のボス部32a間にて両持ち支持している。
【0068】
雌係合爪33bの径方向内方に対する突出量は、雄係止部23の先端係合部26上へ重なって確実に係合し、この係合状態を維持できる長さである。
本体部33cの内面は、雄係止部23の先端と所定の間隔を持つよう径方向外方へ後退して位置する。雌係合爪33b及び本体部33cは所定の剛性を有し、雄係止部23との係合で破損せず、確実に係合するよう比較的肉厚になっている。
【0069】
連結アーム33dは、平面視で径方向外方へ開放されたU字状をなし、ホルダー側枠32における他の部分よりも薄肉である。
この薄肉とU字状の湾曲形状により、比較的硬質素材からなり、弾性変形しにくいにもかかわらず、その一部を弾性変形可能にし、かつ破損しにくくすることができる。
【0070】
しかも、連結アーム33dは、U字状の溝を上下方向に延びるように配置し、高さをホルダー側枠32の高さbと一致し、本体部33cの上下方向全長及び雌係合爪33bと連続している。その結果、連結アーム33dはU字状の溝幅を拡縮するよう弾性変形し、この弾性変形により雌係合爪33b及び本体部33cを径方向移動を可能に案内する。
このため、ホルダー側枠32の一部自体が、径方向移動可能なスライドフック33になっている。
【0071】
また、雌係合爪33bが雄係止部23との係脱を可能にする径方向における十分に大きな進退ストロークを実現できる。
さらに、連結アーム33dはホルダー側枠32と同じ高さであるため、弾性変形を可能にする薄肉ではあるがスライドフック33と雄係止部23との係合時に要求される上下方向の剛性を確保している。
【0072】
次に、雄係止部23及び第1オーリング36について、主として図6図8及び図9により説明する。図9のA~Cは、雄係止部23をスライドフック33と係合させるときの時系列的変化を部分拡大断面で説明する図である。
図9のAはスライドフック33の押し広げ開始時を示す。Bは雄係止部23を雌係合爪33bより下方へ押し込んで、押し広げが完了した状態を示す。Cは雌係合爪33bが復元して先端係合部26上へ係合した状態を示す。DはCの係合状態における第1オーリング36の反力を示す図である。また、雄係止部23、第1オーリング36及び雌係合爪33bの好ましい位置関係を関係を模式的に示す。
【0073】
まず図9により、グローブ20をホルダー30へ係合する工程を説明する。図9のAに示すように、雄係止部23を第1リング溝35内へ入れ、下方(f矢示方向)へ押し込むと、雄係止部23の先端係合部26におけるガイド面26bが雌係合爪33bと接触し、これを径方向外方へ押す。
これにより連結アーム33dが弾性変形して雌係合爪33b及び本体部33cを径方向外方(g矢示方向)へ後退させる。
【0074】
このとき、雄係止部23における先端係合部26の先端面は、上方側が径方向外方へ傾くガイド斜面26bをなし、雄係止部23を第1リング溝35へ押し込むとき、雌係合爪33bの先端に当接して径方向外方へ押す。これによりスライドフック33を後退移動させて径方向外方へ押し広げる。
また、雌係合爪33b及び本体部33cの後退により、連結アーム33dに反発弾性が発生する。この反発弾性により連結アーム33dが雌係合爪33b及び本体部33cを初期位置方向へ移動するよう弾性的に付勢する。
【0075】
図9のBに示す段階では、ガイド面26bは雌係合爪33bと非接触になり、雌係合爪33bへ加えられていた力がなくなる。
このため、雌係合爪33b及び本体部33cは連結アーム33dの反発弾性により径方向内方(h矢示方向)へ移動して初期位置へ復帰し、雌係合爪33bが雄係止部23の先端係合部26上へ係合し、Cの状態になる。
【0076】
このように、スライドフック33は、全体が径方向外方へ押し広げられて移動可能であるとともに、弾力付勢されて初期位置へ戻る係合部材である。
また、スライドフック33は、雌係合爪33b及び本体部33cが、略U字型をなす左右の連結アーム33dによって両持ち支持されることにより、径方向へ大きなストロークで弾力的に進退する部材である。
【0077】
また、図9のC及びDに示すように、雄係止部23が雌係合爪33bと係合した状態において、第1オーリング36は直線Q上にあって傾斜部下面25aの下面へ密着し、復元弾力により傾斜部下面25aを斜め上方へ押して、雄係止部23と雌係合爪33bを密接させる。
【0078】
なお、この状態で第1オーリング36は、雄係止部23と雌係合爪33bの係合部より径方向で内側に位置し、雄係止部23の最下部(直線R上の部分)は、第1オーリング36の下部と同程度かそれより低くなっている。本例では、直線Rが第1リング溝35の底面と重なっている。したがって、第1オーリング36は雄係止部23の最下部より上方に位置している。
【0079】
このため、雄係止部23の下に第1オーリング36が上下方向に並ぶ場合と比較して、少なくとも第1オーリング36の太さ分だけホルダー側枠32の高さを低くできる。
その結果、全高Hを同じとすれば、グローブ側壁22の突出高さaを大きくしてグローブ側壁22の面積を拡大し、側方の透過光面積を十分に大きくすることができる。
また、全高Hを小さくできる場合には、グローブ側壁22の突出高さaをこれまで通りとして、必要な側面発光面積を確保するとともに、表示灯10を可及的に薄型化することができる。
【0080】
図9のCに具体的寸法例を示す。雌係合爪33bと雄係止部23の先端係合部26の各肉厚をt1、t2とし、共通部品である第1オーリング36と第2オーリング38の太さ、すなわち直径をt3、これらオーリングの支持棚31bの肉厚をt4とする。
なお、t1~t4及び直線L、Q、Rの符号については図6と共通で用いる(他の実施例も同様)。
【0081】
この例では、t1、t2及びt4をそれぞれ2mmとし、t3を3mmとしてある。
したがって、高さbは9mmである。これは、従来例2(図24)の最も低い高さbが12mmであるのに対して、第1オーリング36の太さ分だけ少なくなっており、可及的に小さな数値を実現している。
【0082】
次に、第1オーリング36の挙動について説明する。第1オーリング36は上端が雌係合爪33bの下面33eの高さを示す直線Qと重なる位置に設けられる(図9のD)。
そこで図9のAに示すように、雄係止部23を第1リング溝35へ押し込み、雌係合爪33bを押し広げて下方へ移動させると、図9のBに示すように、雄係止部23の傾斜部下面25aが第1オーリング36に曲面で接触する。
【0083】
傾斜部下面25aをさらに下方へ押し込むと、第1オーリング36は押圧され、傾斜部下面25aの下方移動を許容し、雄係止部23の先端係合部26が雌係合爪33bを押し広げて第1リング溝35内へ収容される。
【0084】
このとき、図9のDに示すように、第1オーリング36は雄係止部23の押圧による復元弾性の反力Fが発生するが、第1オーリング36に対する傾斜部下面25aの接触面が角度を有し、かつ曲面で接触するため、雄係止部23を比較的軽い力で押し込むことができる。
また、押し込みにより接触角度が変化するが、反力Fの方向は、常時、先端係合部26と雌係合爪33bとの係合位置方向を指向する。
【0085】
図9のDは、第1オーリング36が傾斜部下面25aの最も好ましい位置へ密着する状態の略図である。この図に示すように、雄係止部23がスライドフック33と係合した状態において、雌係合爪33bの下面33e(もしくは先端係合部26の上面26a)の高さを示す直線Qは、雄係止部23の略中央部を通るようになっている。
【0086】
雄係止部23の略中央部とは、図示断面にて雄係止部23はアール状に湾曲し、かつ先端側が下がるように傾斜して延出しており、この延出する長さ方向における中間部である。
また、この例では、雄係止部23の最下部を通る直線Rが、第1オーリング36を受ける支持棚31bの上面と一致しており、第1オーリング36は直線Rより上方に位置することになる。支持棚31bの上面は、第1リング溝35の底部をなしている。
【0087】
傾斜部下面25aの中央部P(図示断面において傾斜部下面25aの長さ方向における中央部)に第1オーリング36が密着している。
なお、中央部Pを通る傾斜部下面25aの接線Tは水平線(もしくは垂直線)となす角が略45°である。また、中央部Pを通る接線Tの法線上に傾斜部下面25aの曲率中心があり、この曲率中心から水平又は垂直方向に対して45°の方向に位置する点でもある。
この状態で第1オーリング36は、雄係止部23により押圧され、その反力Fが発生し、傾斜部下面25aを斜め上方へ押している。
【0088】
この反力Fにより、垂直方向の分力F1が雄係止部23の先端を強く雌係合爪33bの下面33eへ押し付けて係合を確実に維持するとともに、グローブ20とホルダー30の間のシール性を高める。
同時に、水平方向の分力F2がグローブ20を径方向へ押すことによって、グローブ20のセンタリングをしている。
【0089】
しかも、第1オーリング36の傾斜部下面25aに密着する位置Pは、雄係止部23及びスライドフック33との係合部の密接と、グローブ20のセンタリングに要する力F1とF2の配分を最もバランスよく行うことができる位置であり、第1オーリング36が密着する位置として最も好ましい位置である。
かかるバランスのためには、第1オーリング36の傾斜部下面25aに対する接触点を傾斜部下面25aの中央部P近傍とする必要がある。
【0090】
また、第1オーリング36が直線Q上にあることが重要であり、この直線Qより上又は下へずれて外れると、かかるバランスが崩れてしまう。
なお、第1オーリング36は、傾斜部下面25aの最下部を通る直線Rより上方にある。これにより、第1オーリング36による雄係止部23の押し上げ効果を実現しつつも、ホルダー側枠32の高さbに対する第1オーリング36の影響を無くし、高さbを可及的に低くできる。
【0091】
しかも、第1オーリング36による上記係合部の密接とグローブ20のセンタリングという機能を実現しているにもかかわらず、太さの影響を排除できる。
なお、雄係止部23の傾斜部25をアール形状でなく、直線状にすることもできる。これを図6中に仮想線で示す。この場合も、傾斜部下面の最下部よりも上方にて第1オーリング36を密着させることで、上記ホルダー側枠32の高さbを可及的に低くできる。
【0092】
次に、表示灯10の被取付部45に対する取付について説明する。
図5及び6に示すように、ボルト40は角根丸頭ボルトを使用している。すなわち、図5の丸囲み部E-3に拡大して示すように、丸頭で低頭の頭部41と、この下部に続いて形成される四角状の角根部42と、これに続くねじ部43とを有する。
【0093】
頭部41にはドライバー等の工具用を嵌合させる+や-の工具溝が形成されず、ボルト取付用のボス39の頭部収容凹部39aへ収容される。
この頭部41は、ドライバー等の工具で回転される一般的なボルトの頭部に比べて低頭であり、これを収容するボス39を低くでき、かつホルダー30における底部31の表面側に形成される凹凸の程度が小さくなり、グローブ20の側面における発光面積を広くすることができる。
【0094】
図6の丸囲み部E-4に示すように、ボス39の頂面39cを通る水平線Sは、ボルト40の頭部41における頂点を通っており、ボス39の頂面39cとボルト40の頭部41はほぼ面一をなす。また、基板51とボス39の頂面39cともほぼ面一になる。このため、基板51上に設けられたLED50から出た光のうち、ほぼ水平方向の光もボルト40の頭部41やボス39に遮られずにグローブ側壁22を透過できる。その結果、側面発光面積をより拡大することができる。なお、直線Sはほぼ直線Qと同じ高さになっている。
【0095】
角根部42は、ボルト取付用のボス39の頭部収容凹部39a下方に連続して形成される角穴39b(図8参照)へ嵌合される。これにより、ボルト40は回り止めされる。
図6に示すように、頭部収容凹部39a内の頭部41は、リブ27により抜け止めされる。リブ27の下端27aは頭部41の上に所定の微少間隙をもって位置する。
リブ27の下端27aは、頭部41の曲面に対応して、上に凹む湾曲凹部が形成されている。ただし、水平にしても良い。なお、本例では下端27aの一部は頭部収容凹部39a内へ入り込んでいる。
【0096】
このようにすると、ボルト40をボルト取付用のボス39に通し、頭部41を頭部収容凹部39aへ入れた状態で、グローブ20をホルダー30へ取り付け、合わせ溝24と合わせ突起34の位置決めにより、各リブ27は下端27aが確実に頭部収容凹部39a内にある頭部41の上に重なる。
【0097】
これにより、表示灯10は組立状態において、ボルト40がボルト取付用のボス39から抜け出すことがない。
また、頭部41がボルト取付用のボス39から出るなど不正常な取付状態であれば、組立段階でリブ27と頭部41が当接し、グローブ20の取付が阻止されるので、グローブ20の取付前にボルト40を正確にボルト取付用のボス39へ取り付けることができる。
【0098】
これにより、組立後にLED50を点灯させたとき、頭部41が一定の位置にあるため、ボルト取付用のボス39から飛び出す等して光を遮って側面発光を暗くするような不都合を回避できる。
特に、本例ではグローブ20をワンタッチ押し込みでホルダー30へ取り付けるため、リブ27を確実に頭部41の上へ配置できる。
【0099】
このように、ボルト40を取り付けて一体化された表示灯10は、底部31を被取付部45の前面に重ね、円筒部31cを被取付部45の円筒穴47へ入れ、かつねじ部43を被取付部45のねじ穴46へ通す。
続いて、被取付部45の背面へ出たねじ部43にナット44を締結すると、表示灯10は被取付部45の前面へ固定される。
【0100】
このとき、底部31と被取付部45の前面との間は第2オーリング38により確実にシールされる。
しかも、スライドフック33は、表示灯10の被取付部45へ密接されるため、不用意に径方向外方へ移動して雄係止部23との係合が外れるようなこともない。
また、ボルト40は角根部42により回り止めされ、かつ頭部41がリブ27により抜け止めされているので、前面側から表示灯10を押さえることなく、被取付部45の背面におけるナット44の締結だけで取り付けできる。
【0101】
特に、被取付部45が厚壁等からなり、従来では一人の作業スタッフが前面で表示灯10を保持し、他の一人が背面で固定しなければならなかったような状況でも、本例では、背面にて一人だけの作業スタッフで取付作業ができるので、取付作業を効率化できる。
【0102】
なお、この被取付部45に対する取付に先立って、表示灯10の組立は、まず前面から基板51を底部31の位置決めボス58で基板51を位置決めし、基板フック52へ係合で取り付け、同時にボルト40を頭部収容凹部39a及び角穴39bへ通し、その後グローブ20をホルダー30へワンタッチ押し込みにより取り付ければ、組立一体化が完成する。したがって、表示灯10は前面からの作業のみで組立が可能になる。
また、組立状態で出荷すれば、作業スタッフは表示灯10の内部をチェックする必要がなく、背面側におけるナット44での取付作業だけで作業スタッフの作業が完了する。
したがって、取り扱いが容易になり、出荷時の品質を維持できる。
【0103】
なお、本実施例の表示灯10は前面からの取付も可能である。この場合、グローブ20を取り付けない前の状態で、前面側の作業で回転させる通常のボルト40をボルト取付用のボス39に通し、予めナットが装着された被取付部45側へねじ止めし、次いでグローブ20をワンタッチ押し込みで取り付ければよい。
【0104】
次に、基板フック52について詳細に説明する。図4中の拡大した丸囲み部E-2に基板フック52を拡大して示す。この丸囲み部において、Aに基板フック52の平面図、Bに同斜視図を示す。
基板フック52は、基板51の上に重なり、これを係止する係止爪53と、その首部54を一端に設けたアーム55よりなる。
【0105】
このアーム55は首部54を設けた側を自由端とし、他端を固定端とする片持ち状をなす。このアーム55を比較的長い片持ち式として形成したことにより、底部31が硬質樹脂から形成されているにもかかわらず、ワンタッチ式係合フックとして機能させることができる。
基板フック52は成形穴56、57により、アーム55の固定端を除き底部31と分離されている。
【0106】
アーム55は基板51の辺部に沿ってホルダの底部31に配置され、首部54は基板51の板厚程度の高さで立ち上がっている。係止爪53は首部54の上端より基板51の上へ重なるように突出している。
アーム55は弾性変形して撓むことが可能になるように十分に長く形成されているため、係止爪53を基板51に重なる位置と、基板51から外れる位置との間に移動可能となる。
【0107】
図4に示すように、基板フック52は底部31上に複数設けられる。本例では2個設けられ、矩形をなす基板51の4つの角部のうち、1つの対角線上における2個の角部近傍にそれぞれ設けられている。
他の対角線上における2個の角部近傍には、それぞれ一対の位置決めボス58が設けられている。一対の位置決めボス58は、基板51の角部を一定深さで入れることができる程度に所定の間隔を有している。
【0108】
基板51を底部31上へ取り付けるには、図4に示すように、前記他の対角線上における一対の角部をそれぞれ対応する位置決めボス58の間に入れて位置決めし、前記1つの対角線上における一対の角部近傍を押し込む。すると、係止爪53が押し広げられて基板51の辺部上へ係合する。したがって、基板51をワンタッチで底部31上へ係合して固定できる。
【0109】
しかも、基板51を円筒部31cに設けず、ホルダー30の前面側から底部31の表面上へ取り付けるので、円筒部31cに規制されずに基板51を大きくすることができる。
本例では、対角線が円筒部31cの内径よりも大きく、その開口を覆う略正方形状にすることができる。このため、LEDの配置や、より多数の実装が可能になる。
基板51の下面にはコネクタ51aが設けられ、ここに配線59の一端が接続されている(図3)。配線59は、表示灯10を被取付部材45へ取付ける際に、作業スタッフによって円筒部31cを通して接続される。
【0110】
なお、基板フック52の数や構造は上記に限らず種々可能である。
スライドフック33は、連結アーム33dを必ずしもU字型にすることを要しない。例えば、図10はバリエーションのスライドフックについて平面視を示す。図10のAに示すスライドフック33Aは、一つのアールで湾曲するような連結アーム33fになっている。このような形状でも、スライドフック33Aの径方向移動を可能にする。なお、このような連結アームの形状は、バネ性を有するように屈曲等の曲げ形状を有する等、他にも種々な形状が可能である。
【0111】
また、スライドフックをホルダー側枠32と別体にすることもできる。
例えば、図10のBに示すように、スライドフック33Bをホルダー側枠32と別体の板バネもしくは棒バネで形成する。
この場合、雌係合爪33b及び本体部33cに代わる部分は、平面視で中央に形成された略コ字状の屈曲部33gとし、その左右は直線状に延びる連結アーム33hとする。
連結アーム33hの左右方向両端は、ボス部32aに形成された、例えば上方に開放された溝へ嵌合される。
【0112】
このようにしても、屈曲部33g及び連結アーム33hが仮想線で示すように弾性変形することで、屈曲部33gが径方向外方へ移動し、その後初期位置へ弾性復帰することが可能である。
また、図の実線は初期状態を示し、屈曲部33gは初期位置にあって雄係止部23の先端上に重なって係合する。
なお、このようにスライドフック33をホルダー側枠32と別体にする場合は、上記の例に限らず、伸縮ピンを用いる等種々可能である。
【0113】
次に、図11及び図12により第2実施例を説明する。この例は、第1実施例に対して、主として第2オーリングを変更し、組立完成品が単体で完全防水とした屋外用である。
なお、第1実施例と共通する部分は符号を共通で使用し、重複説明を省略し、相違部分を中心に説明する(他の実施例も同様とする)。
図11は第2実施例に係る表示灯10の半断面側面図である。図12はホルダー側枠の高さbにおける寸法構成を示す図である。
【0114】
この表示灯10は、グローブ20の構造並びに雄係合部23とスライドフック33によるワンタッチ押し込み式の係合は同じである。この例では、第2オーリングを廃止し、その代わりに、ボルト40の頭部41と頭部収容凹部39aの底部との間に第3オーリング48(本願発明の第2シールに相当する)が設けられている。第3オーリング48は、頭部41の直径よりも若干小径で、第2オーリングよりもかなり細いものであり、ボルト40と角穴39bとの間をシールしている。
【0115】
一方、ホルダー30の底部中央には、開放されていた円筒部31cに代わり、ボックス31dが一体に設けられている。ボックス31dの底部には配線59の配線穴が設けられ、ここよりボックス31d内へ配線59が通され、その一端が基板51へ直接結合されている。配線59とボックス31dの底部との間はグロメット31eで密閉されている。この密閉されたボックス31dと第3オーリング48及び第1オーリング36により、組立てられた表示灯10は完全防水となる。
【0116】
すなわち、配線59を接続した状態で組立完成品として出荷され、この出荷状態の製品単体は外部から水が侵入しないよう完全に防水される。このため、屋外での使用が可能になる。
なお、表示灯10の内部は防水されているので、基板51は底部に穴を開けて基板フック52(図4)を設けることができないので、ボルト51bによりボックス31dの内壁に設けたボス51dへ取付けている。
ボルト51bは、ボルト40を収容するボス39の頂面39cを通る直線Sより若干上方へ突出している。
【0117】
図12に示すように、ホルダー側枠32の高さ(スライドフック33の高さ)bは、雌係合爪33b及び雄係止部23の先端係合部26の各肉厚をt1、t2と、第1オーリング36の支持棚31bの肉厚t4で構成される。そこで、これらの肉厚をそれぞれ2mmとすれば、ホルダー側枠32の高さbは、6mmとなり、著しく小さな値になる。
したがって、ホルダー側枠32の高さbをより可及的に小さな値にすることができる。
【0118】
次に、図13図18により第3実施例を説明する。この例は、回転式にした例である。図13はこの表示灯10Aの斜視図、図14は側面図、図15は組み付け斜視図、図16図6と同様断面部位の断面図、図17はAにグローブの平面図、Bにホルダーの平面図を示した図、図18は回転係合の説明図である。
【0119】
この表示灯10Aは、第2実施例と同じ完全防水の屋外型であり、ほぼ第2実施例と同様の構成である。ただし、ホルダー30Aは、雌側係合部がスライドフックではなく、スライドなどの可動でない固定された係止ブロック60をなし、さらに第1リング溝35内に回転止めフック70を有すること(図17のB参照)、グローブ20Aの雄側係合部23は、係止ブロック60に係合する係合凹部28と回転止め凹部29を備えること(図17のA参照)が相違している。
【0120】
図16及び図17に示すように、雄側係合部23は前各実施例と同じ、湾曲した外フランジ状をなす。この雄側係合部23の外周部に外側へ開放された略コ字状に切り欠かれた係合凹部28が、周方向へ90°間隔で4個形成される。この係合凹部28は、平面視で係止ブロック60がすっぽり入る程度に比較的大きなものである(図18のA参照)。
【0121】
また、回転止め凹部29は、隣り合う係合凹部28からそれぞれ周方向へずれ、かつ中間となる位置に設けられ、周方向へ90°間隔で4個形成される。回転止め凹部29は外側へ開放された略コ字状に切り欠かれた比較的小さな凹部である。
なお、係合凹部28及び回転止め凹部29の数は、1以上であれば任意である。
係止ブロック60は、図17のBに示すように、第1リング溝35の内へ、ホルダー側枠32の内壁面から突出して形成され、周方向へ90°間隔で4個形成される。
【0122】
丸囲み部E-5は、Cに係止ブロック60の斜視図、DにCの17-17線に沿う断面を示す。Dの断面にて係止ブロック60は、略L字状をなし、ホルダー側枠32の高さ方向へ突出するストッパ壁61と、周方向へ延びる天井壁62を備える。
ストッパ壁61と天井壁62は、係合凹部28の外周部から径方向内方へ向かう切り込み深さと同程度だけ、ホルダー側枠32の内壁面から第1リング溝35の内へ張り出している。
また、天井壁62と第1リング溝35の底部との間は、雄側係合部23の外周部における厚み程度の間隔を有する。
【0123】
天井壁62の周方向端部は、第1リング溝35の周方向にて、時計回り方向先頭側がストッパ壁61で閉じられ、他方側は開放されている。なお、丸囲み部E-5における符号63は係止ブロック60を成形するための抜き穴である。
回転止めフック70は、第1リング溝35の底部に、周方向で1ヶ所だけ設けられ、隣り合う係止ブロック60の中間に位置している。
【0124】
丸囲み部E-6に回転止めフック70の斜視図を示す。この図に示すように、回転止めフック70は第1リング溝35の底部から上方へ突出し、回転止め凹部29へ嵌合する大きさの係合突起71を、弾性アーム72の一端に設けている。弾性アーム72は第1リング溝35に設けた貫通穴73、74により、周方向へ直線状に長く形成され、係合突起71が設けられる一端側を自由端とし、他方を固定端とする片持ち式アームであり、係合突起71を片持ち支持する。
【0125】
弾性アーム72は長く形成することにより、硬質樹脂でも弾性変形可能となる。
係合突起71は雄側係合部23の下に重なる位置に設けられ、雄側係合部23により下方へ押し込まれるが、回転止め凹部29が上に来ると、上方へ突出して回転止め凹部29内へ嵌合する。
【0126】
図18は、Aにグローブ20Aをホルダー30Aへ重ねて、係合凹部28へ係止ブロック60を入れた係合前の状態を示す。Bはグローブ20Aを回転させて、雄側係合部23を係止ブロック60と係合させた状態を示す。
【0127】
まず、Aにおいて、グローブ20Aをホルダー30Aへ重ねて、比較的大きな係合凹部28へ係止ブロック60を入れる。このとき、係合凹部28の径方向縁部のうち、時計回り方向先頭側の縁部28aと後方側の縁部28bは、それぞれ係止ブロック60と重ならず、係止ブロック60から離れている。また、回転止めフック70は雄側係合部23の下に重なり、係合突起71が下方へ押し込まれて非係合になっている。
【0128】
そこで、グローブ20Aを時計回り方向(i矢示方向)へ回転させると、Bに示すように、
係合凹部28が周方向へずれ、後方側の縁部28bが係止ブロック60のストッパ壁61に当接し、先端係合部26が天井壁62の下に重なって、上下方向にて係合状態となり、ホルダー30Aに対してグローブ20Aが抜け止めされる。
同時に、一つの回転止め凹部29が回転止めフック70の係合突起71上に重なる。すると、係合突起71が弾性アーム72の復元弾性部で上方へ突出し、回転止め凹部29に嵌合する。
【0129】
これにより、グローブ20Aとホルダー30Aの周方向における相対的な回転が規制されるので、不用意なグローブ20Aの反時計回り方向回転が阻止され、係合凹部28の後方側の縁部28bが係止ブロック60のストッパ壁61から離れ、やがては天井壁62から外れることにより、雄側係合部23と係止ブロック60との係合が解かれるような事態が阻止される。
なお、回転止めフック70は、第1オーリング36の外側に設けられるから、底部31に貫通する穴(73、74)を設けても防水性に影響はない。
【0130】
この表示灯の組立は図15に示す。まず、ホルダー30Aのボス39に第3オーリング48を介してボルト40を入れ、第1リング溝35に第1オーリング36を入れる。さらに基板51を底部31の中央へ重ね、基板51の通し穴51cにボルト51bを入れ、ボス39の内側に設けられているボス51dの雌ねじ穴へねじ止めする。続いてグローブ20Aを重ね、回転止めする。
【0131】
なお、回転式のためリブ27の下面は湾曲せず水平方向へストレートになっている(図16参照)。
また、ホルダー30Aの下面に形成されるボックス31d(図16)には配線59を入れて一端を基板51へ接続させ、かつグロメット31eでシールする。これにより、屋外用の表示灯10Aが完成組立される。
【0132】
このように回転式とすれば、重ねてから回転するという2アクションとなるが、前実施例のようなスライドフックを必要とせず、構造を簡単化できる。
なお、この例におけるホルダー側枠32の高さbの寸法構成は、前実施例と同じであって、可及的に小さくした最小のものが得られる。また、防水構造も同じである。
なお、第1実施例の屋内型表示灯に対して、この例の回転式を適用することもできる。
【0133】
図19は第4実施例に係る、図6と同様の半断面を示す。この例は第2実施例において、雄側係合部23Bを可動とし、雌側係合部を不動の固定フック33Bとしたものである。すなわち、グローブ20Bに設ける雄側係合部23Bは断面が上方へ開放された略U字状をなし、内側部分80と湾曲中間部81及び外側部分82を有する。
【0134】
内側部分80はグローブ側壁22に連続する傾斜した曲面で第1オーリング36と接触する。外側部分82は内側部分80と対向し、湾曲中間部81の弾性変形により径方向へ曲がることができる。外側部分82の先端83は自由端をなし、固定フック33Bの上端に水平に曲がって径方向内方へ突出する爪84に係脱する。
【0135】
そこで、丸囲み部E-7に示すように、雄側係合部23Bを固定フック33Bの内側へj矢示方向に押し込むと、外側部分82が不動の爪84に押され、湾曲中間部81を弾性変形させて、径方向内側(k矢示方向)へ曲がり、爪84の内側を下方へ通過する。
先端83が爪84を通過すると、外側部分82は湾曲中間部81の復元弾性で外側へ曲がり、先端83が爪84の下面へ当接して係合する。
【0136】
このようにすると、ワンタッチ押し込み式で係合できるとともに、不動の固定フック33Bを外側のホルダー側壁32に設けるので、製品の外形部を固定し、取付状態で周囲の他物品との間に作動空間を確保する必要がない。
【0137】
図20は第5実施例に係り、この例の表示灯20Cは、前実施例において、可動であった雄側係合部23Bを廃して図11等と同様の不動のものとし、逆に、不動の固定フック33Bに代えて、この部分に上下方向に移動する可動フック33Cを設けたものである。
図中のAは、図19と同様の半断面図、Bは可動フック33C部分の斜め上方から示す斜視図、Cはその底面図である。
【0138】
これらの図において、ホルダー30Cは、図11におけるスライドフックを可動フック33Cに代えたものに相当する。
この可動フック33Cは、ホルダー側枠32及び底部31の一部に設けられ、断面が略L字状をなす雌爪90及び立壁部91と、底部31に径方向へ延びて先端が立壁部91へ連続する連結アーム92で構成され、ホルダー30Cと一体に形成されている。
【0139】
雌爪90は立壁部91の上端部にて径方向内方へ張り出し、雄側係合部23の外周部へ重なる。立壁部91はホルダー側枠32の一部をスリット93で分離して形成される。
連結アーム92は、底部31に径方向へ平行して一対で設けられる。一対の連結アーム92の各先端部は、立壁部91の下端部における周方向両端部へ連続する。各連結アーム92の基端部92aは支持棚31bへ連続している。
【0140】
各連結アーム92は、底部31において一対のスリット93とその中間部に形成される抜き穴94によって形成される。なおスリット93は底部31からホルダー側枠32に達して形成され、立壁部91がホルダー側枠32に対して分離されて可動になっている。
雌爪90は立壁部91を介して一対の連結アーム92により両持ち支持される。各連結アーム92は基端部92aを中心に、上下方向(m矢示方向)へ揺動可能である。雌爪90は連結アーム92の揺動に伴って上下方向へ移動し、かつ径方向へも移動する。
【0141】
雄側係合部23を下方へ押し込むと外周部が雌爪90に当接して押し下げる。このため雌爪90は雄側係合部23に押されて下方へ移動し、同時に径方向外方へ押し開かれる。雄側係合部23の先端が押し開かれた雌爪90の径方向内側を下方へ通過すると、雌爪90が径方向内方へ復帰し、雄側係合部23における外周部の上に出てこれを係合し、可動フック33Cと雄側係合部23が係合状態になる。
【0142】
このようにすると、可動フック33Cを上下方向に移動させてワンタッチ押し込み式で係合できる。しかも、ホルダー側枠32の一部を上下方向に移動させるので、可動フック33Cの径方向外方への移動量を少なくできるとともに、ホルダー側枠32はスリット93の形成だけで済むため外形がすっきりしたものになる。
【0143】
図21は第6実施例に係り、底部31に設けたボルト40の穴の下部を拡大して被取付面との間に空間を設け、この空間をボルト40の緩み止め用凹部49とした例である。
緩み止め用凹部49は、ボルト40の締結により被取付部45へ圧接された底部31が、温度変化と振動により変形し、締結部に緩みが生じる現象を阻止するためのものであり、
緩み止め用凹部49の空間によって、かかる変形を吸収するようになっている。
したがって、温度変化と振動により緩みが生じ易い屋外型の表示灯に適用すると耐久性を向上させることができるので、緩み止め用凹部49は屋外型に好適な構造である。
【0144】
なお、緩み止め用凹部49を設けると、それだけ底部31を厚くしなければならないので、この点でも、底部31を薄くできる完全防水タイプの屋外型に適用することが好ましい。本例では便宜的に前実施例を利用しているが、これまで説明した屋外型であればいずれも可能である。
ただし、この緩み止め用凹部49を屋内型に適用することもできる。
【0145】
図22は第7実施例に係る表示灯の右半分側断面図を示す。なお、図22は屋外用の表示灯である第3実施例における図16とほとんどの部分で同じある。図16に対して、グローブからリブを除去した点及びホルダーにおけるボルト取付用のボスをインサート用にした点並びに角根付きボルトの形状を若干変更した点でのみ相違し、他は共通である。
【0146】
この例におけるグローブ20Dは、リブ27(図16)が除去されている。
ホルダー30Dは、ボルト取付け用のボス39Aが角根付きボルト40Aをインサートしたものになっている。また、本例の角根付きボルト40Aは、頭部41A及び角根部42Aが、図中に仮想線で示す図16の角根付きボルト40における頭部41及び角根部42に比べて薄くなっている。
【0147】
頭部41Aは平頭にすることで、丸頭の頭部41より薄くされている。但し、頭部の形状は自由である。
角根部42Aは、頭部41Aの位置を若干低くしたため、図16に示した角根部42よりも上下方向の幅が若干狭くなっている。
【0148】
ボルト取付け用のボス39Aは、断面が山形状をなして中央が盛り上がっており、その頂点39dの高さを示す水平線X1は、基板51を固定するボルト51bの頭部の高さと略同じである。
角根付きボルト40Aは、ボス39Aの中に頭部41A及び角根部42Aが埋設一体化された状態でインサートされている。頭部41Aは、上方を含む周囲をボス39Aの樹脂で覆われている。角根部42Aの周囲も樹脂で覆われている。
【0149】
直線X2は、ボス39Aの肉厚(頂点39dと底面31aとの距離)の上下方向における1/2の点を通る、肉厚の中心を示す線である。頭部41Aはこの直線X2と重なる位置にあり、肉厚のほぼ中央部へインサートされている。
頭部41Aの上面と直線X1との間隔Y1と、頭部41Aの下面と底面31aとの間隔Y2はほぼ等しくなっている。
【0150】
このようにすると、頭部41Aの周囲における樹脂の肉厚がほぼ均一になるため、インサート成形時における樹脂の流れが均一になり、成形されたボス39Aにおける樹脂の歪みが少なくなる。
このように、角根付きボルト40Aは、ボス39Aの樹脂中へインサートされるため、頭部41Aが上方にあるボス39Aの樹脂により押さえられて抜け止めされる。また、角根部42Aが周囲の樹脂と一体化することにより回り止めされる。
【0151】
したがって、グローブにリブを設けたり、ホルダーのボスに角根ボルトの角根部が嵌合する角穴を特別に設けることが不要となる。しかも、第3オーリング48も省略できる。
これによりグローブやホルダーの成形並びにこれらの組立が容易になる。
そのうえ、本例のように頭部41Aを配置すると、インサート成形の品質を向上させることができる。
【0152】
なお、このように、表示灯本体の取付用ボルトをホルダーへインサート成形する構造は、
前記各実施例の表示灯に適用できる。また、これ以外の他の表示灯、例えば、前記従来例1のようにグローブとホルダーをねじ結合するものや、前記従来例2のように、互いに逆方向へ直角に曲がった雄フックと雌フックを係合させるようにしたものにも適用できる。
さらに、取付用ボルトも角根付きボルト以外の種々なものが使用可能である。角根付きボルトを使用する場合は、図16に示した角根付きボルト40も当然使用可能である。
また、角根部の上下方向幅や、頭部の寸法及び形状は自由である。
【0153】
他形式のボルトの例としては、角根部に代えて、ねじが形成されるボルト軸の上部に径方向外方へ突出し樹脂中へ入り込んで回り止めとなる突部や、逆に径方向内方へ凹み、樹脂が入り込むことにより回り止めとなる凹部を設け、これらの突部や凹部を回り止め手段としたものがある。なお、凹部の例としては、側面の一部を切り欠いて横断面をD字状にした構造や径方向の貫通穴等がある。
【0154】
このようにすれば角根部を設けずに同様の回り止め機能を得ることができる。しかも、回り止め手段によって、ボルトは樹脂中から上方へ抜け出さないように抜け止めされる。したがって、回り止め手段は抜け止め手段を兼ねることになり、ボルト上端部に形成されていた頭部を省略できる。
【0155】
なお、本願発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、ボルト40は角根丸頭ボルトに限定されない。
回り止めを有する公知の種々のものが利用可能である。回り止めは実施例の角根部42に限定されず、非円形断面になっていれば足りる。
【0156】
ボルトの頭部41は低頭式のものでなくてもよい。丸頭でなくてもよい。
回り止めのあるボルトと、リブ27等よりなる、グローブをホルダーへ取付けることにより形成されるボルトの抜け止め手段とを設けることにより、本発明における背面側のみでの省力取付が可能になる。しかも、この省力取付構造自体は、前各実施例における傾斜した雄係止部を用いたグローブとホルダーとの取付形式を有するものに適用することを限定されず、他の種々な取付形式、例えば、図23の従来例1及び図24の従来例2に示したようなものにも適用できる。
【0157】
また、省力取付を目的とする場合には、上記省力取付構造において上記ボルトの代わりに締結部材としてナットをホルダー側に設け、背面側からボルトで締結するようにしても良い。この場合は屋内型として使用する。
そのうえ、この背面側のみでの省力取付は、ワンタッチ押し込み式もしくは回転式により取り付ける本実施例の係合構造を有する表示灯に限定されない。例えば、図23に示す従来例1のネジ式回転で取り付けるものにも適用できる。
【0158】
さらに、雄係止部23を雌係合爪33bへ密接させる弾性部材は、第1オーリング36に限定されない。板バネのような非シール性の適宜弾性部材であってもよい。
【符号の説明】
【0159】
10:表示灯、20:グローブ、22:グローブ側壁、23:雄係止部、30:ホルダー、31:底部、32:ホルダー側枠、33:スライドフック、33b:雌係止爪、33d:連結アーム
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