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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】粘着テープ
(51)【国際特許分類】
   C09J 7/40 20180101AFI20240712BHJP
   C09J 7/38 20180101ALI20240712BHJP
【FI】
C09J7/40
C09J7/38
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2023532114
(86)(22)【出願日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 JP2023019076
(87)【国際公開番号】W WO2023136365
(87)【国際公開日】2023-07-20
【審査請求日】2023-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】314000800
【氏名又は名称】株式会社無有
(74)【代理人】
【識別番号】100179327
【弁理士】
【氏名又は名称】大坂 憲正
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 博
【審査官】橋本 栄和
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-238563(JP,A)
【文献】特開平11-323274(JP,A)
【文献】特開2001-81421(JP,A)
【文献】国際公開第2017/191734(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 7/40
C09J 7/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘着面である第1の面を有するテープ本体と、
前記第1の面に貼付された剥離紙と、を備え、
前記剥離紙は、前記第1の面の一部にのみ貼付されていることを特徴とする粘着テープ。
【請求項2】
請求項1に記載の粘着テープにおいて、
前記剥離紙の幅は、前記テープ本体の幅よりも小さい粘着テープ。
【請求項3】
請求項2に記載の粘着テープにおいて、
前記剥離紙は、前記テープ本体の延在方向について、前記第1の面に連続的に貼付されている粘着テープ。
【請求項4】
請求項2に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の面における前記剥離紙が貼付されていない部分は、前記テープ本体の幅方向について、複数の箇所に分断されている粘着テープ。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載の粘着テープにおいて、
前記剥離紙は、互いに離間した第1及び第2の剥離紙片からなり、
前記第1及び第2の剥離紙片は、前記テープ本体の幅方向について、相異なる位置に貼付されている粘着テープ。
【請求項6】
請求項5に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の剥離紙片は、前記テープ本体の中心線と当該テープ本体の第1の側端との間の領域内に設けられており、
前記第2の剥離紙片は、前記中心線と前記テープ本体の第2の側端との間の領域内に設けられている粘着テープ。
【請求項7】
請求項6に記載の粘着テープにおいて、
前記第1及び第2の剥離紙片は、何れも前記中心線から離間している粘着テープ。
【請求項8】
請求項6に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の剥離紙片は、前記第1の側端から離間している粘着テープ。
【請求項9】
請求項8に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の剥離紙片と前記第1の側端との間隔は、当該第1の剥離紙片と前記第2の剥離紙片との間隔よりも小さい粘着テープ。
【請求項10】
請求項8に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の剥離紙片と前記第1の側端との間隔は、当該第1の剥離紙片の幅よりも小さい粘着テープ。
【請求項11】
請求項8に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の剥離紙片と前記第1の側端との間隔は、前記テープ本体の幅の10%以下である粘着テープ。
【請求項12】
請求項6に記載の粘着テープにおいて、
前記第2の剥離紙片は、前記第2の側端から離間している粘着テープ。
【請求項13】
請求項12に記載の粘着テープにおいて、
前記第2の剥離紙片と前記第2の側端との間隔は、当該第2の剥離紙片と前記第1の剥離紙片との間隔よりも小さい粘着テープ。
【請求項14】
請求項12に記載の粘着テープにおいて、
前記第2の剥離紙片と前記第2の側端との間隔は、当該第2の剥離紙片の幅よりも小さい粘着テープ。
【請求項15】
請求項12に記載の粘着テープにおいて、
前記第2の剥離紙片と前記第2の側端との間隔は、前記テープ本体の幅の10%以下である粘着テープ。
【請求項16】
請求項5に記載の粘着テープにおいて、
前記第2の剥離紙片の幅は、前記第1の剥離紙片の幅に等しい粘着テープ。
【請求項17】
請求項5に記載の粘着テープにおいて、
前記第2の剥離紙片の幅は、前記第1の剥離紙片の幅と異なる粘着テープ。
【請求項18】
請求項5に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の剥離紙片の幅及び前記第2の剥離紙片の幅は、何れも当該第1の剥離紙片と当該第2の剥離紙片との間隔よりも小さい粘着テープ。
【請求項19】
請求項5に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の剥離紙片の幅及び前記第2の剥離紙片の幅は、何れも前記テープ本体の幅の25%以下である粘着テープ。
【請求項20】
請求項1乃至4の何れかに記載の粘着テープにおいて、
前記剥離紙は、互いに離間した第1乃至第3の剥離紙片からなり、
前記第1乃至第3の剥離紙片は、前記テープ本体の幅方向について、相異なる位置に貼付されている粘着テープ。
【請求項21】
請求項20に記載の粘着テープにおいて、
前記第3の剥離紙片は、前記幅方向について、前記第1の剥離紙片と前記第2の剥離紙片との間に位置しており、
前記第3の剥離紙片は、前記テープ本体の中心線に重なっている粘着テープ。
【請求項22】
請求項21に記載の粘着テープにおいて、
前記第3の剥離紙片の中心線は、前記テープ本体の前記中心線に一致する粘着テープ。
【請求項23】
請求項21に記載の粘着テープにおいて、
前記第3の剥離紙片の幅は、前記第1の剥離紙片の幅及び前記第2の剥離紙片の幅の何れよりも大きい粘着テープ。
【請求項24】
請求項1乃至4の何れかに記載の粘着テープにおいて、
前記第1の面の全体が前記粘着面である粘着テープ。
【請求項25】
請求項1乃至4の何れかに記載の粘着テープにおいて、
当該粘着テープは、巻回されている粘着テープ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、剥離紙が設けられた粘着テープに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の粘着テープとしては、例えば特許文献1に記載されたものがある。同文献に記載された粘着テープは、円環状の芯に巻回された両面テープである。この粘着テープにおいては、表面及び裏面の双方が粘着面となっている。ただし、粘着テープの表面には、剥離紙が貼付されている。そのため、粘着面は、粘着テープの裏面にのみ露出している。この粘着テープは、テープカッターに回転可能に保持された状態で使用される。テープカッターは、一対の側板部(面板)、底板部、及び切断刃を有している。一対の側板部は、粘着テープを両側方から覆っている。底板部は、側板部どうしを連結するように、各側板部の下端に接続されている。切断刃は、底板部の端部に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-48553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の粘着テープは、一対の側板部間の隙間から繰り出されて、切断刃によって切断される。切断された粘着テープ(切断片)を使用する際は、表面から剥離紙が剥離される。剥離された剥離紙は、ゴミとして排出される。このようにゴミとして排出される紙類は、リサイクルされることが望ましい。しかしながら、剥離紙は、紙とその表面をコーティングしている樹脂とを分離することができないため、リサイクルすることが困難である。そのため、SDGs(持続可能な開発目標)の観点からも、剥離紙の排出量を減らす工夫が求められる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、剥離紙の排出量の削減に資する粘着テープを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による粘着テープは、粘着面である第1の面を有するテープ本体と、上記第1の面に貼付された剥離紙と、を備え、上記剥離紙は、上記第1の面の一部にのみ貼付されていることを特徴とする。
【0007】
この粘着テープにおいては、第1の面が粘着面であるテープ本体が設けられている。テープ本体の第1の面には、剥離紙が貼付されている。剥離紙は、第1の面の一部にのみ貼付されている。この場合、剥離紙が第1の面の全体に貼付されている場合に比して、剥離紙の排出量を減らすことができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、剥離紙の排出量の削減に資する粘着テープが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明による粘着テープの一実施形態を示す側面図である。
図2図1の粘着テープの引出部1bを示す平面図である。
図3図1の粘着テープの引出部1bを示す底面図である。
図4図2のIV-IV線に沿った断面図である。
図5図1の粘着テープの効果を説明するための図である。
図6図1の粘着テープの効果を説明するための図である。
図7図1の粘着テープの効果を説明するための図である。
図8図1の粘着テープの効果を説明するための図である。
図9図1の粘着テープの効果を説明するための図である。
図10】剥離紙20の一変形例を説明するための平面図である。
図11】剥離紙20の他の変形例を説明するための平面図である。
図12】剥離紙20の他の変形例を説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
図1は、本発明による粘着テープの一実施形態を示す側面図である。粘着テープ1は、円環状の芯90に巻回されている。粘着テープ1は、巻回部1a、及び引出部1bからなる。巻回部1aは、粘着テープ1における芯90に巻回された部分であり、全体として円環状をしている。引出部1bは、粘着テープ1における巻回部1aから引き出された部分である。
【0012】
図2及び図3は、それぞれ、引出部1bを示す平面図及び底面図である。また、図4は、図2のIV-IV線に沿った断面図である。粘着テープ1は、テープ本体10、及び剥離紙20を備えている。テープ本体10は、表面12(第1の面)、及び裏面14(第2の面)を有している。表面12及び裏面14は、何れも粘着面である。すなわち、粘着テープ1は、両面粘着テープ(両面テープ)である。本実施形態においては、表面12の全体が粘着面であるとともに、裏面14の全体も粘着面である。
【0013】
剥離紙20は、テープ本体10の表面12に貼付されている。剥離紙20は、表面12の一部にのみ貼付されている。すなわち、剥離紙20は、表面12の粘着面の一部にのみ貼付されている。剥離紙20は、テープ本体10の幅方向(図2及び図3の上下方向)について、表面12の一部にのみ貼付されている。ここで、テープ本体10の幅方向は、テープ本体10の延在方向(図2及び図3の左右方向)に垂直な方向である。これにより、テープ本体10においては、表面12の一部が剥離紙20で覆われる一方、表面12の残部及び裏面14の全体に粘着面が露出している。
【0014】
剥離紙20は、剥離紙片22(第1の剥離紙片)、及び剥離紙片24(第2の剥離紙片)からなっている。剥離紙片22及び剥離紙片24は、テープ本体10の幅方向について、相異なる位置に貼付されている。また、剥離紙片22及び剥離紙片24は、互いに離間している。剥離紙片22は、テープ本体10の中心線C1とテープ本体10の側端10a(第1の側端)との間の領域R1内に設けられている。ここで、中心線C1は、テープ本体10を幅方向に二等分する仮想的な直線である。剥離紙片22の全体が、領域R1内に収まっている。剥離紙片24は、中心線C1とテープ本体10の側端10b(第2の側端)との間の領域R2内に設けられている。剥離紙片24の全体が、領域R2内に収まっている。ただし、剥離紙片22及び剥離紙片24は、何れも中心線C1から離間している。
【0015】
剥離紙片22は、側端10aから離間している。剥離紙片22と側端10aとの間隔d1は、剥離紙片22と剥離紙片24との間隔d0よりも小さい。間隔d1は、剥離紙片22の幅w1よりも小さい。間隔d1は、テープ本体10の幅w0の10%以下であることが好ましい。剥離紙片24は、側端10bから離間している。剥離紙片24と側端10bとの間隔d2は、間隔d0よりも小さい。間隔d2は、剥離紙片24の幅w2よりも小さい。間隔d2は、幅w0の10%以下であることが好ましい。本実施形態において間隔d2は、間隔d1に等しい。なお、間隔d0,d1,d2は、テープ本体10の幅方向についての寸法である。
【0016】
剥離紙片24の幅w2は、剥離紙片22の幅w1に等しい。幅w1及び幅w2は、何れも剥離紙片22と剥離紙片24との間隔d0よりも小さい。幅w1及び幅w2は、何れもテープ本体10の幅w0の25%以下であることが好ましい。なお、剥離紙片22は、テープ本体10の延在方向について、常に一定の幅(w1)を有している。同様に、剥離紙片24は、テープ本体10の延在方向について、常に一定の幅(w2)を有している。
【0017】
剥離紙20の幅は、テープ本体10の幅w0よりも小さい。ここで、剥離紙20の幅は、テープ本体10の幅方向について、表面12における剥離紙20が貼付された部分の寸法の総和として定義される。本実施形態の場合、剥離紙20の幅は、剥離紙片22の幅w1と剥離紙片24の幅w2との和に等しい。表面12における剥離紙20が貼付されていない部分(粘着面が露出した部分)は、テープ本体10の幅方向について、複数の箇所に分断されている。具体的には、上記部分は、3つの箇所(剥離紙片22と剥離紙片24との間の箇所、剥離紙片22と側端10aとの間の箇所、及び剥離紙片24と側端10bとの間の箇所)に分断されている。剥離紙20(各剥離紙片22,24)は、テープ本体10の延在方向について、表面12に連続的に貼付されている。すなわち、剥離紙20は、テープ本体10の延在方向について、表面12の全体に貼付されている。
【0018】
粘着テープ1の効果を説明する。粘着テープ1においては、表面12が粘着面であるテープ本体10が設けられている。テープ本体10の表面12には、剥離紙20が貼付されている。剥離紙20は、表面12の一部にのみ貼付されている。この場合、剥離紙20が表面12の全体に貼付されている場合に比して、剥離紙20の排出量を減らすことができる。したがって、剥離紙20の排出量の削減に資する粘着テープ1が実現されている。
【0019】
また、表面12の一部にのみ剥離紙20を設けることにより、剥離紙20を表面12から剥がす前に、被着体に対する粘着テープ1の位置合わせをすることが可能となる。すなわち、表面12における剥離紙20が貼付されていない部分を被着体の所定の位置に貼ることにより、剥離紙20が表面12に貼付されたままの状態で粘着テープ1の位置合わせをすることができる。
【0020】
このように剥離紙20を設けることは、次の利点をもたらす。まず、テープ本体10の表面12の粘着面に触れずに粘着テープ1を繰り出すことが可能となる。それにより、粘着テープ1を引っ張りやすくなるとともに、表面12に指紋が付着しにくくなる。また、表面12の粘着面への塵埃の付着や、当該粘着面の粘着力の低下を抑制することができる。さらに、テープ本体10の形状が安定するため、テープ本体10が縒れにくくなる。それにより、粘着テープ1を円滑に繰り出すことができる。
【0021】
剥離紙20の幅は、テープ本体10の幅w0よりも小さい。これにより、テープ本体10の幅方向の一部にのみ剥離紙20を設けることができる。この場合、テープ本体10の延在方向の全体に剥離紙20を設けつつ、表面12の一部にのみ剥離紙20が貼付された構成を実現することができる。
【0022】
剥離紙20は、テープ本体10の延在方向について、表面12に連続的に貼付されている。この場合、粘着テープ1の引出部1bが弛みにくくなる。これにより、引出部1bの粘着面どうしが付着してしまう事態を起こりにくくすることができる。
【0023】
表面12における剥離紙20が貼付されていない部分は、テープ本体10の幅方向について、複数の箇所に分断されている。これにより、被着体に対する粘着テープ1の位置合わせの自由度を高めることができる。すなわち、粘着テープ1の位置合わせをする際、上記複数の箇所の中から任意の箇所を選択して被着体の所定の位置に貼ることが可能となる。
【0024】
剥離紙20は、剥離紙片22及び剥離紙片24からなっている。このように剥離紙20を複数の剥離紙片で構成することにより、剥離紙20の排出量を充分に削減しつつ、テープ本体10の両側端10a,10bの近傍に剥離紙20を設けることができる。側端10a,10bの近傍に剥離紙20を設けることにより、当該近傍が丸まってしまう事態(図5参照)を起こりにくくすることができる。同図は、テープ本体10をその延在方向から見た図である。
【0025】
剥離紙片22及び剥離紙片24は、それぞれ領域R1及び領域R2内に設けられている。これにより、テープ本体10の幅方向について、剥離紙20をバランス良く配置することができる。
【0026】
剥離紙片22及び剥離紙片24は、何れも中心線C1から離間している。この場合、テープ本体10の中心線C1上に剥離紙20が存在しないため、剥離紙20を表面12から剥がす前に、中心線C1に沿ってテープ本体10を折り曲げやすくなる。このように中心線C1に沿ってテープ本体10を折り曲げることにより、例えば図6に示すようなV字型の被着体92の内側に粘着テープ1を貼る作業が容易になる。同図は、テープ本体10をその延在方向から見た図である。
【0027】
また、中心線C1上に剥離紙20が存在しない場合、例えば図7に示すような幅の狭い被着体94に対して粘着テープ1の位置合わせをしやすくなる。すなわち、表面12における剥離紙20が貼付されていない部分のうち剥離紙片22と剥離紙片24との間の箇所を被着体94に貼ることにより、粘着テープ1の位置合わせをすることができる。その後、図8に示すように、表面12から剥離紙片22,24が剥がされる。表面12における剥離紙片22,24が剥がされた部分は、図9に示すように、被着体94の側面に貼られてもよい。
【0028】
剥離紙片22は、テープ本体10の側端10aから離間している。この場合、剥離紙片22の側端が側端10aからずれるため、側端10aの側からでも剥離紙片22を剥がしやすくなる。
【0029】
剥離紙片22と側端10aとの間隔d1は、剥離紙片22と剥離紙片24との間隔d0よりも小さい。また、間隔d1は、剥離紙片22の幅w1よりも小さい。このように間隔d1を小さくすることは、テープ本体10の側端10aの近傍が丸まりにくくするのに有利である。他方、間隔d0を大きくすることは、剥離紙20の排出量の削減効果を高めるのに有利である。また、幅w1を大きくすることにより、剥離紙20を設けることによる上述の利点を充分に享受することができる。
【0030】
テープ本体10の側端10aの近傍が丸まりにくいようにする観点から、間隔d1は、テープ本体10の幅w0の10%以下であることが好ましい。他方、間隔d1が小さすぎると、側端10aの側から剥離紙片22を剥がしやすいという利点が損なわれかねない。かかる観点から、間隔d1は、幅w0の5%以上であることが好ましい。
【0031】
剥離紙片24は、テープ本体10の側端10bから離間している。この場合、剥離紙片24の側端が側端10bからずれるため、側端10bの側からでも剥離紙片24を剥がしやすくなる。
【0032】
剥離紙片24と側端10bとの間隔d2は、剥離紙片22と剥離紙片24との間隔d0よりも小さい。また、間隔d2は、剥離紙片24の幅w2よりも小さい。このように間隔d2を小さくすることは、テープ本体10の側端10bの近傍が丸まりにくくするのに有利である。他方、幅w2を大きくすることにより、剥離紙20を設けることによる上述の利点を充分に享受することができる。
【0033】
テープ本体10の側端10bの近傍が丸まりにくいようにする観点から、間隔d2は、テープ本体10の幅w0の10%以下であることが好ましい。他方、間隔d2が小さすぎると、側端10bの側から剥離紙片24を剥がしやすいという利点が損なわれかねない。かかる観点から、間隔d2は、幅w0の5%以上であることが好ましい。
【0034】
剥離紙片24の幅w2は、剥離紙片22の幅w1に等しい。この場合、テープ本体10の中心線C1を挟んで左右対称に剥離紙片22及び剥離紙片24を配置することが可能となる。実際、本実施形態において剥離紙片22及び剥離紙片24は、中心線C1を挟んで左右対称に配置されている。これにより、粘着テープ1の美観を高めることができる。
【0035】
剥離紙片22の幅w1及び剥離紙片24の幅w2は、何れも剥離紙片22と剥離紙片24との間隔d0よりも小さい。このことも、剥離紙20の排出量の削減効果を高めるのに有利である。かかる観点から、幅w1及び幅w2は、テープ本体10の幅w0の25%以下であることが好ましい。他方、幅w1及び幅w2が小さすぎると、剥離紙20を設けることによる上述の利点が損なわれかねない。かかる観点から、幅w1及び幅w2は、幅w0の10%以上であることが好ましい。
【0036】
テープ本体10の表面12の全体が粘着面である。これにより、被着体に対して粘着テープ1を安定的に貼ることができる。
【0037】
粘着テープ1は、巻回されている。この場合、巻回部1aにおいては、最外周に位置する部分を除いて、表面12が露出しない。このため、表面12における剥離紙20が貼付されていない部分に塵埃が付着したり、当該部分が乾燥したりするのを抑制することができる。
【0038】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。上記実施形態においては、剥離紙片24の幅w2が剥離紙片22の幅w1に等しい場合を例示した。しかし、例えば図10に示すように、幅w2は、幅w1と異なっていてもよい。同図において幅w2は、幅w1よりも大きい。
【0039】
上記実施形態においては、剥離紙片22と側端10aとの間隔d1が剥離紙片22と剥離紙片24との間隔d0よりも小さい場合を例示した。しかし、間隔d1は、間隔d0に等しくてもよいし、間隔d0より大きくてもよい。
【0040】
上記実施形態においては、間隔d1が剥離紙片22の幅w1よりも小さい場合を例示した。しかし、間隔d1は、幅w1に等しくてもよいし、幅w1より大きくてもよい。
【0041】
上記実施形態においては、幅w1が間隔d0よりも小さい場合を例示した。しかし、幅w1は、間隔d0に等しくてもよいし、間隔d0より大きくてもよい。
【0042】
上記実施形態においては、剥離紙片22が側端10aから離間している場合を例示した。しかし、剥離紙片22は、側端10aから離間していなくてもよい。すなわち、剥離紙片22の側端は、側端10aに揃っていてもよい。
【0043】
上記実施形態においては、剥離紙片24と側端10bとの間隔d2が剥離紙片22と剥離紙片24との間隔d0よりも小さい場合を例示した。しかし、間隔d2は、間隔d0に等しくてもよいし、間隔d0より大きくてもよい。
【0044】
上記実施形態においては、間隔d2が剥離紙片24の幅w2よりも小さい場合を例示した。しかし、間隔d2は、幅w2に等しくてもよいし、幅w2より大きくてもよい。
【0045】
上記実施形態においては、幅w2が間隔d0よりも小さい場合を例示した。しかし、幅w2は、間隔d0に等しくてもよいし、間隔d0より大きくてもよい。
【0046】
上記実施形態においては、剥離紙片24が側端10bから離間している場合を例示した。しかし、剥離紙片24は、側端10bから離間していなくてもよい。すなわち、剥離紙片24の側端は、側端10bに揃っていてもよい。
【0047】
上記実施形態においては、剥離紙20が2つの剥離紙片(剥離紙片22,24)からなる場合を例示した。しかし、剥離紙20は、例えば図11に示すように、互いに離間した3つ以上の剥離紙片からなっていてもよい。同図において剥離紙20は、剥離紙片22、剥離紙片24及び剥離紙片26(第3の剥離紙片)からなっている。剥離紙片22、剥離紙片24及び剥離紙片26は、テープ本体10の幅方向について、相異なる位置に貼付されている。剥離紙片26は、テープ本体10の幅方向について、剥離紙片22と剥離紙片24との間に位置している。剥離紙片26は、テープ本体10の中心線C1に重なっている。特に本例においては、剥離紙片26の中心線C2が中心線C1に一致している。中心線C2は、剥離紙片26を幅方向に二等分する仮想的な直線である。剥離紙片26の幅w3は、剥離紙片22の幅w1及び剥離紙片24の幅w2の何れよりも大きい。
【0048】
このように剥離紙20を3つの剥離紙片で構成した場合、剥離紙20の排出量を充分に削減しつつ、テープ本体10の両側端10a,10bの近傍に加えて、テープ本体10の中心線C1上にも剥離紙20を設けることができる。中心線C1に重なるように剥離紙20(剥離紙片26)を設けることにより、テープ本体10の中心線C1の部分を摘んだときに、表面12の粘着面に指が触れにくいようにすることができる。中心線C1の部分を摘んで引っ張ることにより、粘着テープ1を円滑に繰り出すことができる。剥離紙片26の中心線C2が中心線C1に一致する場合、中心線C1の部分を摘んだときに、表面12の粘着面に指が一層触れにくくなる。また、剥離紙片26の幅w3を大きくすることも、表面12の粘着面に指が触れにくくするのに有利である。
【0049】
剥離紙20は、例えば図12に示すように、1つの剥離紙片からなっていてもよい。同図において剥離紙20(剥離紙片)は、テープ本体10の中心線C1に重なっている。特に本例においては、剥離紙20の中心線C3が中心線C1に一致している。剥離紙20の幅は、テープ本体10の幅w0よりも小さい。剥離紙20は、テープ本体10の両側端10a,10bから離間している。このように剥離紙20を1つの剥離紙片のみで構成することは、剥離紙20の排出量の削減効果を高めるのに有利である。かかる観点から、剥離紙20の幅は、幅w0の50%以下であることが好ましい。他方、剥離紙20の幅が小さすぎると、剥離紙20を設けることによる上述の利点を充分に享受できなくなりかねない。かかる観点から、剥離紙20の幅は、幅w0の20%以上であることが好ましい。
【0050】
上記実施形態においては、テープ本体10の表面12の全体が粘着面である場合を例示した。しかし、表面12の一部のみが粘着面であってもよい。同様に、裏面14の一部のみが粘着面であってもよい。このように表面12の一部のみが粘着面である場合、剥離紙20は、表面12の粘着面の一部にのみ貼付されることが好ましい。
【0051】
上記実施形態においては、剥離紙20がテープ本体10の表面12に貼付されている場合を例示した。しかし、剥離紙20は、テープ本体10の裏面14に貼付されていてもよい。その場合、裏面14が「第1の面」に相当し、表面12が「第2の面」に相当する。
【0052】
上記実施形態においては、粘着テープ1が両面粘着テープである場合を例示した。しかし、粘着テープ1は、表面12又は裏面14の何れか一方のみが粘着面である片面粘着テープであってもよい。片面粘着テープとしては、例えば、セロハンテープ、隙間テープ、滑り止めテープ、結露防止テープ等が挙げられる。
【符号の説明】
【0053】
1 粘着テープ
1a 巻回部
1b 引出部
10 テープ本体
10a 側端(第1の側端)
10b 側端(第2の側端)
12 表面(第1の面)
14 裏面(第2の面)
20 剥離紙
22 剥離紙片(第1の剥離紙片)
24 剥離紙片(第2の剥離紙片)
26 剥離紙片(第3の剥離紙片)
90 芯
92 被着体
94 被着体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12