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特許7519744情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20240712BHJP
   G08B 21/00 20060101ALI20240712BHJP
   G08B 25/08 20060101ALI20240712BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20240712BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20240712BHJP
   G08G 1/13 20060101ALI20240712BHJP
【FI】
H04M11/00 301
G08B21/00 U
G08B25/08 E
G08B25/10 D
G08G1/09 F
G08G1/13
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020085460
(22)【出願日】2020-05-14
(65)【公開番号】P2021180431
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2022-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】322003857
【氏名又は名称】パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 貴佳
(72)【発明者】
【氏名】鳥崎 唯之
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 崇光
【審査官】田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-185426(JP,A)
【文献】国際公開第2020/012635(WO,A1)
【文献】特開2004-222155(JP,A)
【文献】特開平10-162284(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 11/00-11/10
H04W 4/00-99/00
G08B 19/00-31/00
H03J 9/00- 9/06
H04Q 9/00- 9/16
G08G 1/00-99/00
B60R 21/00-21/13
B60R 21/34-21/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1移動体および複数の第2移動体と通信する通信部と、
前記通信部によって受信された前記第1移動体の過去の監視データと、前記通信部によって受信された前記複数の第2移動体のそれぞれの過去の監視データとが格納されている監視データ記憶部と、
前記監視データ記憶部に格納されている前記過去の監視データに基づいて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する死活監視部と、
移動体の数の閾値に関する判定情報が格納されている判定情報記憶部とを備え
前記第1移動体の前記過去の監視データは、前記第1移動体の過去の位置を示す第1位置情報であり、前記複数の第2移動体のそれぞれの前記過去の監視データは、前記複数の第2移動体のそれぞれの過去の位置を示す第2位置情報であり、
前記死活監視部は、
前記第1位置情報によって示される位置を含む所定範囲内に存在する1以上の前記第2移動体のうち、前記閾値以上の数の前記第2移動体のそれぞれから、第2位置情報が前記通信部によって受信されているか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記第1移動体の前記監視データは、前記監視データが生成された時点における(a)前記第1移動体の位置を示す前記第1位置情報、(b)前記第1移動体と前記通信部との間で用いられる電波通信の電波強度を示す電波強度情報、および(c)前記第1移動体の動作または機能が異常か正常かを示す動作情報、のうちの少なくとも1つと、を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記死活監視部は、
前記第1移動体から最新の監視データおよびハートビート信号の少なくとも1つが前記通信部によって受信されないときに、前記監視データ記憶部に格納されている前記過去の監視データを用いて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記死活監視部は、さらに、
前記第1位置情報が前記通信部によって受信される前に、前記第1位置情報によって示される位置を含む所定範囲内の位置を示す他の第1位置情報が、前記第1移動体から前記通信部によって受信されているか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する、
請求項1~3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
第1移動体と通信する通信部と、
前記通信部によって受信された前記第1移動体の過去の監視データが格納されている監視データ記憶部と、
前記監視データ記憶部に格納されている前記過去の監視データに基づいて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する死活監視部と、
電波強度の閾値に関する判定情報が格納されている判定情報記憶部を備え、
前記第1移動体の前記過去の監視データは、前記第1移動体と前記通信部との間で用いられる電波通信の過去の電波強度を示し、
前記死活監視部は、
前記過去の電波強度が前記閾値以上であるか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する、
報処理装置。
【請求項6】
第1移動体と通信する通信部と、
前記通信部によって受信された前記第1移動体の過去の監視データが格納されている監視データ記憶部と、
前記第1移動体から最新の監視データおよびハートビート信号の少なくとも1つが前記通信部によって受信されないときに、前記監視データ記憶部に格納されている前記過去の監視データを用いて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する死活監視部と、
前記第1移動体の状態を判定するための判定情報が格納されている判定情報記憶部を備え、
前記第1移動体の前記過去の監視データは、前記第1移動体の過去の位置、または、前記第1移動体と前記通信部との間で用いられる電波通信の過去の電波強度とを示し、
前記死活監視部は、
前記過去の監視データによって示される前記過去の位置または前記過去の電波強度と、前記判定情報とに基づいて、通信待機時間を算出し、
前記最新の監視データが前記通信部によって受信される予定であったタイミングから、前記通信待機時間が経過する前に、前記最新の監視データが前記通信部によって受信されるか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する、
報処理装置。
【請求項7】
前記第1移動体の前記過去の監視データは、前記第1移動体の過去の動作または機能が異常か正常かを示す動作情報を含み
前記死活監視部は、さらに、
前記動作情報に応じて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する、
請求項1~3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
第1移動体と通信する通信部と、
前記通信部によって受信された前記第1移動体の過去の監視データが格納されている監視データ記憶部と、
前記監視データ記憶部に格納されている前記過去の監視データに基づいて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する死活監視部とを備え、
前記第1移動体の前記過去の監視データは、前記第1移動体の過去の位置と、前記第1移動体と前記通信部との間で用いられる電波通信の過去の電波強度とを示し、
前記死活監視部は、
前記過去の監視データによって示される前記過去の電波強度と、前記過去の位置における電波強度の基準値との差異が、閾値よりも大きいか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する、
報処理装置。
【請求項9】
第1移動体と通信する通信部と、
前記通信部によって受信された前記第1移動体の過去の監視データが格納されている監視データ記憶部と、
前記監視データ記憶部に格納されている前記過去の監視データに基づいて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する死活監視部とを備え、
前記第1移動体の前記監視データは、前記監視データが生成された時点における、前記第1移動体の位置と、前記第1移動体と前記通信部との間で用いられる電波通信の電波強度とを示し、
前記死活監視部は、
前記通信部によって前記第1移動体から受信された最新の監視データによって示される前記第1移動体の位置を含む所定範囲内の位置を示す他の第1位置情報を含む過去の監視データによって示される過去の電波強度あるいは過去の位置における電波強度の基準値と、前記最新の監視データによって示される電波通信の電波強度との差異が、閾値よりも大きいか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する、
報処理装置。
【請求項10】
コンピュータによって実行される情報処理方法であって、
第1移動体および複数の第2移動体と通信し、
前記第1移動体との通信によって受信された前記第1移動体の監視データと、前記複数の第2移動体のそれぞれとの通信によって受信された前記複数の第2移動体の監視データとを監視データ記憶部に格納し、
前記監視データ記憶部に格納されている過去の前記監視データに基づいて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定
前記監視データ記憶部に格納されている前記第1移動体の前記監視データは、前記第1移動体の過去の位置を示す第1位置情報であり、前記監視データ記憶部に格納されている前記複数の第2移動体のそれぞれの前記監視データは、前記複数の第2移動体のそれぞれの過去の位置を示す第2位置情報であり、
前記第1移動体の現在の状態の判定では、
前記第1位置情報によって示される位置を含む所定範囲内に存在する1以上の前記第2移動体のうち、閾値以上の数の前記第2移動体のそれぞれから、第2位置情報を受信しているか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定し、
前記閾値は、判定情報格納部に格納されている判定情報に基づいて導出される閾値である、
情報処理方法。
【請求項11】
第1移動体および複数の第2移動体と通信し、
前記第1移動体との通信によって受信された前記第1移動体の監視データと、前記複数の第2移動体のそれぞれとの通信によって受信された前記複数の第2移動体の監視データとを監視データ記憶部に格納し、
前記監視データ記憶部に格納されている過去の前記監視データに基づいて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する、
ことをコンピュータに実行させ、
前記監視データ記憶部に格納されている前記第1移動体の前記監視データは、前記第1移動体の過去の位置を示す第1位置情報であり、前記監視データ記憶部に格納されている前記複数の第2移動体のそれぞれの前記監視データは、前記複数の第2移動体のそれぞれの過去の位置を示す第2位置情報であり、
前記第1移動体の現在の状態の判定では、
前記第1位置情報によって示される位置を含む所定範囲内に存在する1以上の前記第2移動体のうち、閾値以上の数の前記第2移動体のそれぞれから、第2位置情報を受信しているか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定し、
前記閾値は、判定情報格納部に格納されている判定情報に基づいて導出される閾値である、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動体を監視するための情報処理装置などに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動体である移動端末に対して死活監視を行う移動体通信システムおよび死活監視方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1の移動体通信システムでは、アクセスゲートウェイ装置が、その移動端末に対して死活監視パケットを送信し、その死活監視パケットに対する移動体からの応答の有無によって、その移動端末に対して死活監視を行う。また、この移動体通信システムは、移動端末の接続状態に最適な死活監視方法を選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-312091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の移動体通信システムに含まれるアクセスゲートウェイ装置などの情報処理装置では、移動端末の状態をより適切に判定することができないとう課題がある。
【0006】
そこで、本開示は、移動体の状態をより適切に判定することができる情報処理装置などを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る情報処理装置は、第1移動体と通信する通信部と、前記通信部によって受信された前記第1移動体の過去の監視データが格納されている監視データ記憶部と、前記監視データ記憶部に格納されている前記過去の監視データに基づいて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する死活監視部と、を備える。
【0008】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本開示の情報処理装置は、移動体の状態をより適切に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態における通信システムの構成例を示す図である。
図2図2は、実施の形態におけるサーバの全体的な処理動作の一例を示すフローチャートである。
図3図3は、実施の形態におけるサーバによる位置情報を用いた異常判定処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、実施の形態におけるサーバによる位置情報を用いた異常判定処理の他の例を示すフローチャートである。
図5図5は、実施の形態におけるサーバによる電波強度情報を用いた異常判定処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、実施の形態におけるサーバによる位置情報または電波強度情報を用いた異常判定処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、実施の形態における通信成功率を導出する処理を説明するための図である。
図8図8は、実施の形態における通信成功率から十分に通信が成功すると考えられる連続通信試行回数を導出する処理を説明するための図である。
図9図9は、実施の形態におけるサーバによる動作情報を用いた異常判定処理の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、実施の形態におけるサーバによる動作情報を用いた異常判定処理を説明するための図である。
図11図11は、実施の形態におけるサーバによる位置情報および電波強度情報を用いた異常判定処理の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、実施の形態の変形例1におけるサーバの全体的な処理動作の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、実施の形態の変形例2における通信システムの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
上述の課題を解決するために、本開示の一態様に係る情報処理装置は、第1移動体と通信する通信部と、前記通信部によって受信された前記第1移動体の過去の監視データが格納されている監視データ記憶部と、前記監視データ記憶部に格納されている前記過去の監視データに基づいて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定する死活監視部と、を備える。なお、この情報処理装置は、例えば、サーバとして構成される。
【0012】
これにより、監視対象の第1移動体から最新の監視データを受信することができなくても、過去の監視データから、第1移動体の現在の状態が判定される。したがって、例えば、第1移動体との間の通信が安定せず、第1移動体と現在通信ができなくても、その第1移動体が現在、通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。さらに、第1移動体が異常であると判定した場合には、その異常の発生を報知することができる。
【0013】
また、前記第1移動体の前記監視データは、前記監視データが生成された時点における(a)前記第1移動体の位置を示す第1位置情報、(b)前記第1移動体と前記通信部との間で用いられる電波通信の電波強度を示す電波強度情報、および(c)前記第1移動体の動作または機能が異常か正常かを示す動作情報、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0014】
これにより、第1の移動体の現在の状態が異常であるかをより適切に判定することができる。
【0015】
また、前記死活監視部は、前記第1移動体から最新の監視データおよびハートビート信号の少なくとも1つが前記通信部によって受信されないときに、前記監視データ記憶部に格納されている前記過去の監視データを用いて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定してもよい。
【0016】
これにより、最新の監視データが受信されるときには、その最新の監視データを用いて第1の移動体の現在の状態が判定され、最新の監視データおよびハートビート信号の少なくとも1つが受信されないときには、過去の監視データを用いて第1の移動体の現在の状態が判定される。したがって、最新の監視データの受信が行われているか否かに関わらず、第1の移動体の現在の状態を適切に判定することができる。
【0017】
また、前記情報処理装置は、さらに、移動体の数の閾値に関する判定情報が格納されている判定情報記憶部を備え、前記監視データ記憶部には、前記第1移動体の前記過去の監視データと、前記通信部によって受信された複数の第2移動体のそれぞれの過去の監視データとが格納され、前記第1移動体の前記過去の監視データは、前記第1移動体の過去の位置を示す第1位置情報であり、前記複数の第2移動体のそれぞれの前記過去の監視データは、前記複数の第2移動体のそれぞれの過去の位置を示す第2位置情報であり、前記死活監視部は、前記第1位置情報によって示される位置を含む所定範囲内に存在する1以上の前記第2移動体のうち、前記閾値以上の数の前記第2移動体のそれぞれから、第2位置情報が前記通信部によって受信されているか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定してもよい。
【0018】
これにより、例えば、監視対象の第1移動体の周囲に存在していた閾値以上の数の第2移動体のそれぞれからは、第2位置情報が受信されているにも関わらず、第1移動体から最新の第1位置情報が受信されていない場合には、その第1移動体の現在の状態が異常であると判定される。一方、閾値以上の数の第2移動体のそれぞれからも第2位置情報が受信されていない場合には、その第1移動体の現在の状態が正常であって、第1移動体が通信の圏外にあると判定される。したがって、第1移動体と現在通信ができなくても、その第1移動体が現在、通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。
【0019】
また、前記第1移動体の前記過去の監視データは、前記第1移動体の過去の位置を示す第1位置情報であり、前記死活監視部は、前記第1位置情報が前記通信部によって受信される前に、前記第1位置情報によって示される位置を含む所定範囲内の位置を示す他の第1位置情報が、前記第1移動体から前記通信部によって受信されているか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定してもよい。
【0020】
これにより、例えば、第1位置情報よりも前に、その第1位置情報によって示される位置の周辺を示す他の第1位置情報が受信されている場合には、その第1移動体の現在の状態が異常であると判定される。一方、他の第1位置情報が受信されていない場合には、その第1移動体の現在の状態が正常であって、第1移動体が通信の圏外にあると判定される。したがって、第1移動体と現在通信ができなくても、その第1移動体が現在、通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。
【0021】
また、前記情報処理装置は、さらに、電波強度の閾値に関する判定情報が格納されている判定情報記憶部を備え、前記第1移動体の前記過去の監視データは、前記第1移動体と前記通信部との間で用いられる電波通信の過去の電波強度を示し、前記死活監視部は、前記過去の電波強度が前記閾値以上であるか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定してもよい。
【0022】
これにより、例えば直近に監視データ記憶部に格納された過去の監視データに示される電波強度が閾値以上である場合には、その第1移動体の現在の状態が異常であると判定される。一方、電波強度が閾値未満である場合には、その第1移動体の現在の状態が正常であって、第1移動体が通信の圏外にあると判定される。したがって、第1移動体と現在通信ができなくても、その第1移動体が現在、通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。
【0023】
また、前記情報処理装置は、さらに、前記第1移動体の状態を判定するための判定情報が格納されている判定情報記憶部を備え、前記第1移動体の前記過去の監視データは、前記第1移動体の過去の位置、または、前記第1移動体と前記通信部との間で用いられる電波通信の過去の電波強度とを示し、前記死活監視部は、前記過去の監視データによって示される前記過去の位置または前記過去の電波強度と、前記判定情報とに基づいて、通信待機時間を算出し、前記最新の監視データが前記通信部によって受信される予定であったタイミングから、前記通信待機時間が経過する前に、前記最新の監視データが前記通信部によって受信されるか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定してもよい。
【0024】
例えば、過去の位置または過去の電波強度から、第1移動体と通信部との間の通信成功率を導出し、その通信成功率から十分に通信が成功すると考えられる連続通信試行回数を導出し、その連続通信試行回数だけ通信が試される時間である通信待機時間が算出される。このような通信待機時間以上経過しても第1移動体から最新の監視データが受信されない場合には、その第1移動体の現在の状態が異常であると判定される。一方、通信待機時間の経過前に第1移動体から最新の監視データが受信される場合には、その第1移動体の現在の状態が正常であって、第1移動体が通信の圏外に近いと判定される。したがって、第1移動体と現在通信ができなくても、その第1移動体が現在、通信の圏外に近いのか、異常であるのかを適切に判定することができる。
【0025】
また、前記第1移動体の前記過去の監視データは、前記第1移動体の過去の動作または機能が異常か正常かを示す動作情報であって、前記死活監視部は、前記動作情報に応じて、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定してもよい。
【0026】
これにより、例えば直近に監視データ記憶部に格納された過去の動作情報によって、第1移動体の過去の動作または機能が異常であると示されている場合には、その第1移動体の現在の状態も異常であると判定される。一方、その過去の動作情報によって、第1移動体の過去の動作または機能が正常であると示されている場合には、その第1移動体の現在の状態が正常であって、第1移動体が通信の圏外にあると判定される。したがって、第1移動体と現在通信ができなくても、その第1移動体が現在、通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。
【0027】
また、前記第1移動体の前記過去の監視データは、前記第1移動体の過去の位置と、前記第1移動体と前記通信部との間で用いられる電波通信の過去の電波強度とを示し、前記死活監視部は、前記過去の監視データによって示される前記過去の電波強度と、前記過去の位置における電波強度の基準値との差異が、閾値よりも大きいか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定してもよい。
【0028】
これにより、例えば直近に監視データ記憶部に格納された過去の監視データに示される電波強度と、その監視データに示される位置における電波強度の基準値との差異が大きい場合には、その第1移動体の現在の状態が異常であると判定される。一方、電波強度と基準値との差異が小さい場合には、その第1移動体の現在の状態が正常であって、第1移動体が通信の圏外にあると判定される。したがって、第1移動体と現在通信ができなくても、その第1移動体が現在、通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。
【0029】
また、前記第1移動体の前記監視データは、前記監視データが生成された時点における、前記第1移動体の位置と、前記第1移動体と前記通信部との間で用いられる電波通信の電波強度とを示し、前記死活監視部は、前記通信部によって前記第1移動体から受信された最新の監視データによって示される前記第1移動体の位置を含む所定範囲内の位置を示す他の第1位置情報を含む過去の監視データによって示される過去の電波強度あるいは過去の位置における電波強度の基準値と、前記最新の監視データによって示される電波通信の電波強度との差異が、閾値よりも大きいか否かによって、前記第1移動体の現在の状態が異常であるかを判定してもよい。
【0030】
これにより、例えば最新の監視データに示される電波強度と、その監視データに示される位置における過去の電波強度あるいはその位置における電波強度の基準値との差異が大きい場合には、その第1移動体の現在の状態が異常であると判定される。一方、電波強度と基準値との差異が小さい場合には、その第1移動体の現在の状態が正常であると判定される。したがって、第1移動体と現在通信ができており監視データが直接的に異常を示していない場合でも、第1移動体が異常であるのかを適切に判定することができる。
【0031】
また、本開示の一態様に係る情報処理装置は、移動体に搭載される情報処理装置であって、前記移動体の状態を示す監視データを周期的に取得する取得部と、前記取得部によって前記監視データが取得されるごとに、取得された前記監視データを前記移動体の外にある外部装置に送信する通信部とを備え、前記監視データは、前記移動体の位置を示す位置情報、前記通信部と前記外部装置との間に用いられる電波通信の電波強度を示す電波強度情報、および、前記移動体の動作または機能が正常か異常かを示す動作情報、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。なお、このような情報処理装置は、例えば、車両などの移動体に搭載される端末装置として構成される。
【0032】
これにより、外部装置は、その情報処理装置から送信される最新の監視データを受信することができなくても、過去の監視データを用いて、その移動体の現在の状態が異常であるか否かを適切に判定することができる。
【0033】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0034】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0035】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0036】
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における通信システムの構成例を示す図である。
【0037】
本実施の形態における通信システム100は、端末装置10と、通信ネットワークNと、サーバ20とを備える。
【0038】
端末装置10は、例えば車両などの移動体Mに搭載された情報処理装置である。本実施の形態における端末装置10は、電波強度取得部11と、通信部12と、機能動作監視部13と、位置取得部14とを備える。なお、本実施の形態では、端末装置10は、電波強度取得部11、機能動作監視部13および位置取得部14を備えるが、これら全てを備えることなく、これらのうちの少なくとも1つを備えていてもよい。また、移動体Mは、車両に限らず、船舶または航空機あるいはウェアラブル機器、ポータブル機器などであってもよい。なお、本実施の形態における移動体Mは、サーバ20によって監視される監視対象の移動体であって、第1移動体とも呼ばれる。
【0039】
電波強度取得部11は、通信部12において行われる電波通信の電波強度を取得し、その電波強度を示す電波強度情報を通信部12に出力する。このような電波強度の取得と、その電波強度を示す電波強度情報の出力とは、周期的に行われる。なお、電波強度情報は、電波の強度が強いほど大きな値を示す。
【0040】
機能動作監視部13は、移動体Mの動作または機能を監視し、その監視結果を示す情報を動作情報として通信部12に出力する。このような監視と、その監視結果を示す動作情報の出力とは、周期的に行われる。
【0041】
位置取得部14は、移動体Mの測位を行い、その測位によって得られた情報、すなわち移動体Mの位置を示す情報を位置情報として通信部12に出力する。このような測位と、その測位された位置を示す位置情報の出力とは、周期的に行われる。例えば、位置取得部14は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を用いた測位を行う。なお、監視対象の移動体Mの位置を示す位置情報は、以下、第1位置情報とも呼ばれる。
【0042】
通信部12は、通信ネットワークNを介してサーバ20と通信する。この通信部12による通信には、上述の電波通信が用いられる。電波通信は、例えば、通信ネットワークNに含まれる、移動体Mの周辺に存在する基地局と、通信部12との間で行われる。そして、通信部12は、その通信ネットワークNおよび電波通信を介して、上述の電波強度情報、動作情報および位置情報のうちの少なくとも1つの情報を、サーバ20に送信する。
【0043】
ここで、電波強度情報、動作情報および位置情報のそれぞれは、移動体Mの監視結果を示す情報またはデータであって、以下、監視データとも呼ばれる。つまり、監視データが通信部12に出力されるたびに、通信部12は、その監視データをサーバ20に送信する。あるいは通信部12は、監視データを一時的に保存し、設定された周期に従ってその監視データをサーバ20に送信する。
【0044】
また、通信部12は、ハートビート(ハートビート信号)をサーバ20に周期的に繰り返し送信してもよい。このハートビートは、例えば、移動体Mまたは端末装置10の識別情報を含むデータである。この場合、通信部12は、そのハートビートに監視データを付加し、その監視データが付加されたハートビートをサーバ20に送信してもよい。なお、ハートビートの送信周期は例えば10~30秒である。また、通信部12は、監視データをハートビートに付加することなく周期的に繰り返し送信してもよい。この場合でも、その監視データの送信周期は10~30秒であってもよい。
【0045】
また、端末装置10に含まれる位置取得部14などの各構成要素は、例えばECU(Electronic Control Unit)であってもよく、車載ネットワークに含まれていてもよい。車載ネットワークは、バス(すなわち、ネットワークバス)を介して互いに接続された複数のECUを含むネットワークシステムである。複数のECUは、ISO11898で規定されているCAN(Controller Area Network)プロトコルにしたがって互い通信してもよい。この場合、複数のECUのそれぞれは、CANのフレームを送受信する。フレームには、データフレーム、リモートフレーム、オーバーロードフレーム、およびエラーフレームなどの種類がある。また、複数のECUは、イーサネットによって接続されていてもよい。
【0046】
このように、本実施の形態における端末装置10は、移動体Mに搭載される情報処理装置であって、移動体Mの状態を示す監視データを周期的に取得する取得部と、その取得部によって取得された監視データを移動体Mの外にある外部装置に周期的に送信する通信部12とを備える。取得部は、電波強度取得部11、機能動作監視部13、位置取得部14のうちの少なくとも1つを含んで構成される。また、外部装置は、例えば、サーバ20である。そして、その監視データは、移動体Mの位置を示す位置情報、通信部12と外部装置との間に用いられる電波通信の電波強度を示す電波強度情報、および、移動体Mの動作または機能が正常か異常かを示す動作情報、のうちの少なくとも1つを含む。
【0047】
これにより、サーバ20などの外部装置は、その端末装置10から送信される最新の監視データを受信することができなくても、過去の監視データを用いて、その移動体Mの現在の状態が異常であるか否かを適切に判定することができる。
【0048】
サーバ20は、移動体Mを遠隔から監視する情報処理装置であって、死活監視部21と、通信部23と、判定情報記憶部24と、監視データ記憶部25とを備える。なお、サーバ20は例えば車両監視センターやセキュリティオペレーションセンター(SOC)などに備えられたサーバである。
【0049】
通信部23は、端末装置10の通信部12から周期的に送信される監視データを受信する。つまり、通信部23は、移動体Mから監視データを周期的に受信する。そして、通信部23は、監視データを受信するたびに、その監視データを死活監視部21に出力する。
【0050】
監視データ記憶部25は、監視データを格納するための記録媒体である。この監視データ記憶部25に格納されている監視データは、過去の監視データである。
【0051】
判定情報記憶部24は、判定情報が格納されている記録媒体である。判定情報は、移動体Mが異常であるかの判定に用いられる情報である。
【0052】
なお、監視データ記憶部25および判定情報記憶部24などの記録媒体は、例えば、ハードディスク、RAM(Read Only Memory)、ROM(Random Access Memory)、または半導体メモリなどである。なお、このような記録媒体は、揮発性であっても不揮発性であってもよい。
【0053】
死活監視部21は、通信部23による通信結果に基づいて、移動体Mに対して死活監視を行う。例えば、死活監視部21は、通信部23によって最新の監視データが受信されると、その最新の監視データを用いて、移動体Mの現在の状態が異常であるか否かを判定する。そして、死活監視部21は、その判定に用いられた最新の監視データを監視データ記憶部25に格納する。さらに、死活監視部21は、通信部23によって最新の監視データが受信されなければ、監視データ記憶部25に格納されている過去の監視データに基づいて、移動体Mの現在の状態が異常であるかを判定する。例えば、複数の過去の監視データが監視データ記憶部25に格納されている場合、直近に監視データ記憶部25に格納された過去の監視データに基づいて、移動体Mの現在の状態が判定される。
【0054】
このように、本実施の形態におけるサーバ20は、第1移動体である移動体Mと通信する通信部23と、通信部23によって受信された移動体Mの過去の監視データが格納されている監視データ記憶部25と、監視データ記憶部25に格納されている過去の監視データに基づいて、移動体Mの現在の状態が異常であるかを判定する死活監視部21とを備える。
【0055】
これにより、監視対象の移動体Mから最新の監視データを受信することができなくても、過去の監視データから、移動体Mの現在の状態が判定される。したがって、例えば、移動体Mとの間の電波通信が安定せず、移動体Mと現在通信ができなくても、その移動体Mが現在、通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。さらに、移動体Mが異常であると判定した場合には、その異常の発生を報知することができる。
【0056】
また、移動体Mの監視データは、当該監視データが生成された時点における(a)移動体Mの位置を示す第1位置情報、(b)移動体Mと通信部23との間で用いられる電波通信の電波強度を示す電波強度情報、および(c)移動体Mの動作または機能が異常か正常かを示す動作情報、のうちの少なくとも1つを含む。これにより、移動体Mの現在の状態が異常であるかをより適切に判定することができる。
【0057】
図2は、サーバ20の全体的な処理動作の一例を示すフローチャートである。
【0058】
サーバ20の死活監視部21は、通信部23によって最新の監視データが受信されたか否かを判定する(ステップS1)。例えば、死活監視部21は、最後に監視データが受信されたタイミングから、監視データの送信周期の時間が経過したときに、ステップS1の処理を行う。なお、死活監視部21は、ステップS1において、通信部23によって最新のハートビート信号が受信されたか否かを判定してもよい。
【0059】
ここで、死活監視部21は、最新の監視データを受信したと判定すると(ステップS1のYes)、その最新の監視データを解析する(ステップS2)。そして、死活監視部21は、その解析された監視データを監視データ記憶部25に保存する(ステップS3)。
【0060】
ステップS2およびS3の処理の後、死活監視部21は、ステップS2における解析結果に基づいて、移動体Mの現在の状態が正常であるか否かを判定する(ステップS6)。ここで、死活監視部21は、正常ではないと判定すると(ステップS6のNo)、異常状態処理を行う(ステップS7)。例えば、死活監視部21は、移動体Mが異常であることを報知する。一方、死活監視部21は、正常であると判定すると(ステップS6のYes)、移動体Mに対する死活監視を終了するか否かを判定する(ステップS8)。ここで、死活監視部21は、死活監視を終了しないと判定すると(ステップS8のNo)、ステップS1からの処理を繰り返し実行する。一方、死活監視部21は、死活監視を終了すると判定すると(ステップS8のYes)、死活監視を終了する。
【0061】
また、死活監視部21は、ステップS1において最新の監視データ(あるいは、最新の監視データおよびハートビート信号の少なくとも1つ)を受信していないと判定すると(ステップS1のNo)、受信済みの少なくとも1つの監視データを監視データ記憶部25から読み出す(ステップS4)。この少なくとも1つの監視データには、上述の直近に監視データ記憶部25に格納された監視データが含まれている。そして、死活監視部21は、その読み出した少なくとも1つの監視データを用いて後述の異常判定処理を行う(ステップS5)。
【0062】
ステップS4およびS5の処理の後、死活監視部21は、ステップS5における異常判定処理の結果に基づいて、移動体Mの現在の状態が正常であるか否かを判定する(ステップS6)。
【0063】
このように、本実施の形態では、死活監視部21は、移動体Mから最新の監視データおよびハートビート信号の少なくとも1つが通信部23によって受信されないときに、監視データ記憶部25に格納されている過去の監視データを用いて、移動体Mの現在の状態が異常であるかを判定する。
【0064】
これにより、最新の監視データが受信されるときには、その最新の監視データを用いて移動体Mの現在の状態が判定され、最新の監視データやハートビート信号が受信されないときには、過去の監視データを用いて移動体Mの現在の状態が判定される。したがって、最新の監視データやハートビート信号の受信が行われているか否かに関わらず、移動体Mの現在の状態を適切に判定することができる。
【0065】
図3は、サーバ20による位置情報を用いた異常判定処理の一例を示すフローチャートである。なお、その異常判定処理は、図2のステップS5の処理である。
【0066】
図3に示す例では、サーバ20の通信部23は、監視対象の移動体Mから送信される監視データだけでなく、その移動体Mとは異なる他の複数の移動体から送信される監視データも受信する。以下、他の複数の移動体のそれぞれは、他移動体または第2移動体とも呼ばれる。死活監視部21は、その他移動体から送信された監視データが通信部23に受信されると、移動体Mの監視データと同様に、その他移動体の監視データも監視データ記憶部25に保存する。つまり、図3の例では、監視データ記憶部25には、移動体Mの過去の監視データと、通信部23によって受信された複数の他移動体のそれぞれの過去の監視データとが格納されている。なお、サーバ20は移動体Mに加えて第2移動体も監視対象とし、死活監視部21はその他移動体から送信された監視データについても死活監視の対象としてその他移動体の現在の状態が異常であるかを判定してもよい。
【0067】
また、図3の例では、移動体Mの過去の監視データは、移動体Mの過去の位置を示す第1位置情報であり、複数の他移動体のそれぞれの過去の監視データは、複数の他移動体のそれぞれの過去の位置を示す第2位置情報である。さらに、判定情報記憶部24に格納されている判定情報は、移動体の数の閾値Tに関する情報である。
【0068】
このような場合、死活監視部21は、図3に示すように、監視対象の移動体Mの周辺にあるN台(Nは1以上の整数)の他移動体の監視データを、監視データ記憶部25から読み出す(ステップS501)。具体的には、死活監視部21は、監視データ記憶部25に格納されている移動体Mの過去の複数の監視データのうち、直近に格納された監視データを読み出す。そして、死活監視部21は、その直近に格納された監視データである第1位置情報によって示される位置を含む所定範囲を特定する。所定範囲は、例えば、第1位置情報によって示される位置から半径R[m]以内の範囲である。次に、死活監視部21は、その所定範囲内の位置を示す1以上の第2位置情報を監視データ記憶部25から読み出す。この読み出された1以上の第2位置情報のそれぞれが、監視対象の移動体Mの周辺にあるN台の他移動体の監視データである。
【0069】
次に、死活監視部21は、閾値Tを導出する(ステップS502)。例えば、死活監視部21は、判定情報記憶部24に格納されている判定情報を用いてその閾値Tを導出する。例えば、判定情報は1以下の割合を示していてもよい。この場合、死活監視部21は、N台にその判定情報によって示される割合を乗算することによって、閾値Tを導出する。また、判定情報は、マップ上の領域ごとに、その割合を示していてもよい。この場合、死活監視部21は、直近に格納された監視データである第1位置情報によって示される位置を含む領域の割合を、その判定情報に基づいて特定する。そして、死活監視部21は、N台にその特定された割合を乗算することによって、閾値Tを導出する。
【0070】
そして、死活監視部21は、移動体Mの周辺にあるN台の他移動体のうち、閾値T以上の数の他移動体において通信が成功しているか否かを判定する(ステップS503)。すなわち、死活監視部21は、閾値T以上の数の他移動体のそれぞれから送信される第2位置情報が通信部23によって受信されているか否かを判定する。ここで、死活監視部21は、通信が成功している、すなわち第2位置情報が受信されていると判定すると(ステップS503のYes)、移動体Mの現在の状態が異常であると判定する(ステップS504)。つまり、その移動体Mは、現在、故障中か、サイバー攻撃を受けていると判定される。一方、死活監視部21は、通信が成功していない、すなわち第2位置情報が受信されていないと判定すると(ステップS503のNo)、移動体Mの現在の状態が正常であると判定する(ステップS505)。すなわち、その移動体Mは、現在、正常であるが、電波通信の圏外にあると判定される。
【0071】
このように、図3に示す例では、死活監視部21は、第1位置情報によって示される位置を含む所定範囲内に存在する1以上の他移動体のうち、閾値T以上の数の他移動体のそれぞれから、第2位置情報が通信部23によって受信されているか否かによって、移動体Mの現在の状態が異常であるかを判定する。
【0072】
これにより、監視対象の移動体Mの周囲に存在していた閾値T以上の数の他移動体のそれぞれからは、第2位置情報が受信されているにも関わらず、移動体Mから最新の第1位置情報が受信されていない場合には、その移動体Mの現在の状態が異常であると判定される。一方、閾値T以上の数の他移動体のそれぞれからも第2位置情報が受信されていない場合には、その移動体Mの現在の状態が正常であって、移動体Mが電波通信の圏外にあると判定される。つまり、監視対象の移動体Mだけでなく、その周囲の他移動体との間でも通信ができていない場合には、その移動体Mは現在正常と判定され、周囲の他移動体との間では通信ができている場合には、その移動体Mは現在異常と判定される。したがって、移動体Mと現在通信ができなくても、その移動体Mが現在、電波通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。なお、第2位置情報は監視データ記憶部25に保管されている監視データのうち、最新のものであってもよい。なお、判定(ステップS503)によって異常と判定された場合(ステップS504)に、判定結果を推定情報とし、異常状態処理(図2のステップS7)を行う際には、最新の監視データを受信した場合の解析(図2のステップS2)に基づく判定結果とは区別した処理を行っても良いし、同様の処理を行っても良い。
【0073】
図4は、サーバ20による位置情報を用いた異常判定処理の他の例を示すフローチャートである。なお、その異常判定処理は、図2のステップS5の処理である。
【0074】
図4に示す例では、移動体Mの過去の監視データは、移動体Mの過去の位置を示す第1位置情報である。
【0075】
このような場合、死活監視部21は、図4に示すように、監視対象の移動体Mの過去の監視データである第1位置情報を監視データ記憶部25から読み出す(ステップS511)。例えば、死活監視部21は、監視データ記憶部25に格納されている移動体Mの過去の複数の監視データのうち、直近に格納された監視データを読み出す。
【0076】
そして、死活監視部21は、その直近に格納された監視データである第1位置情報によって示される位置を含む所定範囲を特定する。所定範囲は、例えば、第1位置情報によって示される位置から半径R[m]以内の範囲である。
【0077】
次に、死活監視部21は、その特定された所定範囲内の位置である周辺位置で、移動体Mによる通信が過去に成功しているか否かを判定する(ステップS512)。つまり、死活監視部21は、監視データ記憶部25に直近に格納された監視データである第1位置情報よりも前に、その周辺位置を示す他の第1位置情報が、通信部23によって受信され、監視データ記憶部25に格納されているか否かを判定する。
【0078】
ここで、死活監視部21は、通信が過去に成功していると判定すると(ステップS512のYes)、移動体Mの現在の状態が異常であると判定する(ステップS513)。言い換えれば、死活監視部21は、直近に格納された第1位置情報よりも前に、周辺位置を示す他の第1位置情報が通信部23によって受信され、監視データ記憶部25に格納されていると判定すると、移動体Mの現在の状態が異常であると判定する。つまり、その移動体Mは、現在、故障中か、サイバー攻撃を受けていると判定される。一方、死活監視部21は、通信が過去に成功していないと判定すると(ステップS512のNo)、移動体Mの現在の状態が正常であると判定する(ステップS514)。言い換えれば、死活監視部21は、直近に格納された第1位置情報よりも前に、周辺位置を示す他の第1位置情報が通信部23によって受信されていないと判定すると、移動体Mの現在の状態が正常であると判定する。すなわち、その移動体Mは、現在、正常であるが、電波通信の圏外にあると判定される。
【0079】
このように、図4に示す例では、死活監視部21は、第1位置情報が通信部23によって受信される前に、周辺位置を示す他の第1位置情報が、移動体Mから通信部23によって受信されているか否かによって、移動体Mの現在の状態が異常であるかを判定する。なお、周辺位置は、その第1位置情報によって示される位置を含む所定範囲内の位置である。
【0080】
これにより、第1位置情報よりも前に、その第1位置情報によって示される位置の周辺を示す他の第1位置情報が受信されている場合には、その移動体Mの現在の状態が異常であると判定される。一方、他の第1位置情報が受信されていない場合には、その移動体Mの現在の状態が正常であって、移動体Mが電波通信の圏外にあると判定される。つまり、過去にも、直近に格納された第1位置情報と同様の位置を示す第1位置情報が受信された後に、移動体Mとの通信が途絶えていた場合には、その移動体Mは現在正常と判定される。一方、過去、直近に格納された第1位置情報と同様の位置を示す第1位置情報が受信された後にも、移動体Mとの通信が途絶えていなかった場合には、その移動体Mは現在異常と判定される。したがって、移動体Mと現在通信ができなくても、その移動体Mが現在、電波通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。なお、判定(ステップS512)によって異常と判定された場合(ステップS513)に、判定結果を推定情報とし、異常状態処理(図2のステップS7)を行う際には、最新の監視データを受信した場合の解析(図2のステップS2)に基づく判定結果とは区別した処理を行っても良いし、同様の処理を行っても良い。
【0081】
図5は、サーバ20による電波強度情報を用いた異常判定処理の一例を示すフローチャートである。なお、その異常判定処理は、図2のステップS5の処理である。
【0082】
図5に示す例では、判定情報記憶部24には、電波強度の閾値に関する判定情報が格納されている。そして、移動体Mの過去の監視データは、移動体Mと通信部23との間で用いられる電波通信の過去の電波強度を示す。つまり、その過去の監視データは、過去の電波強度を示す電波強度情報である。
【0083】
このような場合、死活監視部21は、図5に示すように、移動体Mの過去の監視データである電波強度情報を監視データ記憶部25から読み出す(ステップS521)。例えば、死活監視部21は、監視データ記憶部25に格納されている移動体Mの過去の複数の電波強度情報のうち、直近に格納された電波強度情報を読み出す。
【0084】
次に、死活監視部21は、その読み出した電波強度情報によって示される電波強度、すなわち直前の電波強度が強かったか否かを判定する(ステップS522)。具体的には、死活監視部21は、判定情報記憶部24に格納されている判定情報から電波強度の閾値を導出し、その閾値よりも、上述の電波強度情報によって示される電波強度が大きいか否かを判定する。判定情報は、その閾値を示していてもよい。
【0085】
ここで、死活監視部21は、電波強度が強かったと判定すると(ステップS522のYes)、移動体Mの現在の状態が異常であると判定する(ステップS523)。つまり、その移動体Mは、現在、故障中か、サイバー攻撃を受けていると判定される。一方、死活監視部21は、電波強度が強くなかったと判定すると(ステップS522のNo)、移動体Mの現在の状態が正常であると判定する(ステップS524)。すなわち、その移動体Mは、現在、正常であるが、電波通信の圏外にあると判定される。
【0086】
このように、図5に示す例では、死活監視部21は、過去の電波強度が閾値以上であるか否かによって、移動体Mの現在の状態が異常であるかを判定する。
【0087】
これにより、例えば直近に監視データ記憶部25に格納された過去の監視データに示される電波強度が閾値以上である場合には、その移動体Mの現在の状態が異常であると判定される。一方、電波強度が閾値未満である場合には、その移動体Mの現在の状態が正常であって、移動体Mが電波通信の圏外にあると判定される。したがって、移動体Mと現在通信ができなくても、その移動体Mが現在、電波通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。なお、判定(ステップS522)によって異常と判定された場合(ステップS523)に、判定結果を推定情報とし、異常状態処理(図2のステップS7)を行う際には、最新の監視データを受信した場合の解析(図2のステップS2)に基づく判定結果とは区別した処理を行っても良いし、同様の処理を行っても良い。
【0088】
図6は、サーバ20による位置情報または電波強度情報を用いた異常判定処理の一例を示すフローチャートである。なお、その異常判定処理は、図2のステップS5の処理である。
【0089】
図6に示す例では、判定情報記憶部24には、移動体Mの状態を判定するための判定情報が格納されている。そして、移動体Mの過去の監視データは、移動体Mの過去の位置、または、移動体Mと通信部23との間で用いられる電波通信の過去の電波強度とを示す。つまり、その過去の監視データは、移動体Mの過去の位置を示す位置情報、または過去の電波強度を示す電波強度情報である。
【0090】
このような場合、死活監視部21は、図6に示すように、移動体Mの過去の監視データである位置情報または電波強度情報を監視データ記憶部25から読み出す(ステップS531)。例えば、死活監視部21は、監視データ記憶部25に格納されている移動体Mの過去の複数の位置情報または電波強度情報のうち、直近に格納された位置情報または電波強度情報を読み出す。
【0091】
次に、死活監視部21は、その読み出された位置情報または電波強度情報と、判定情報記憶部24に格納されている判定情報とを用いて、移動体Mと通信部23との間の通信成功率「xa(%)」を導出する(ステップS532)。
【0092】
次に、死活監視部21は、その導出された通信成功率「xa(%)」を用いて、移動体Mと通信部23との間で十分に通信が成功すると考えられる連続通信試行回数「ya回」を導出する(ステップS533)。
【0093】
次に、死活監視部21は、その連続通信試行回数「ya回」に、通信間隔「z秒」を乗算することによって、通信待機時間「α秒」を算出する(ステップS534)。通信間隔は、例えば監視データまたはハートビートの送信周期である。
【0094】
そして、死活監視部21は、最新の監視データが通信部23によって受信される予定であったタイミングから、上述の通信待機時間「α秒」が経過する前に、移動体Mと通信部23との間で通信が行われたか否かを判定する(ステップS535)。つまり、死活監視部21は、図2のステップS1で最新の監視データを受信しなかったと判定したタイミングから、通信待機時間「α秒」経過前に、最新の監視データを受信したか否かを判定する。
【0095】
ここで、死活監視部21は、通信が行われなかったと判定すると(ステップS535のNo)、移動体Mの現在の状態が異常であると判定する(ステップS536)。つまり、その移動体Mは、現在、故障中か、サイバー攻撃を受けていると判定される。一方、死活監視部21は、通信が行われたと判定すると(ステップS535のYes)、移動体Mの現在の状態が正常であると判定する(ステップS537)。すなわち、その移動体Mは、現在、正常であるが、電波通信の圏外に近い位置にあると判定される。
【0096】
図7は、通信成功率を導出する処理を説明するための図である。なお、図7の(a)は、通信成功率Xと通信距離との関係を示すグラフであり、図7の(b)は、通信成功率Xと電波強度との関係を示すグラフである。例えば、判定情報記憶部24に格納されている判定情報は、これらのグラフを示す。
【0097】
死活監視部21は、図6のステップS532では、例えば、図7の(a)または(b)に示すグラフを用いて通信成功率「xa(%)」を導出する。
【0098】
具体的には、図6のステップS531で読み出された監視データが位置情報である場合、死活監視部21は、図7の(a)のグラフを用いる。この場合、死活監視部21は、読み出された位置情報によって示される移動体Mの位置と、通信ネットワークNに含まれ、その移動体Mと電波通信を行う基地局の位置との間の通信距離を算出する。なお、基地局の位置は、判定情報に示されていてもよい。そして、死活監視部21は、図7の(a)のグラフにおいて、その通信距離に対応付けられている通信成功率を、移動体Mと通信部23との間の通信成功率「xa(%)」として導出する。
【0099】
また、図6のステップS531で読み出された監視データが電波強度情報である場合、死活監視部21は、図7の(b)のグラフを用いる。この場合、死活監視部21は、図7の(b)のグラフにおいて、その電波強度情報によって示される電波強度に対応付けられている通信成功率を、移動体Mと通信部23との間の通信成功率「xa(%)」として導出する。
【0100】
図8は、通信成功率から十分に通信が成功すると考えられる連続通信試行回数を導出する処理を説明するための図である。具体的には、図8は、連続通信失敗回数と、その回数だけ通信が連続して失敗する事象の発生頻度との関係を示すグラフである。なお、このグラフにおいて横軸は、連続通信失敗回数を示し、縦軸は、発生頻度を示す。
【0101】
連続通信失敗回数と発生頻度とは、図8に示すグラフのように正規分布の関係を有する。死活監視部21は、図6のステップS533では、通信成功率Xに応じて、その正規分布を横軸方向に移動させる。例えば、横軸の左側ほど、連続通信失敗回数が少なく、横軸の右側ほど、連続通信失敗回数が多い場合、死活監視部21は、通信成功率Xが高いほど、正規分布を左側に移動させる。
【0102】
そして、死活監視部21は、その正規分布から片側検定によって、十分に通信が成功すると考えられる連続通信試行回数「ya回」を導出する。例えば、死活監視部21は、正規分布を連続通信試行回数「ya回」で2つの領域に分けた場合、正規分布の全面積に対する右側の領域の面積の割合が5%になるように、その「ya回」を導出する。
【0103】
このように、図6図8に示す例では、死活監視部21は、過去の監視データによって示される過去の位置または過去の電波強度と、判定情報とに基づいて、通信待機時間を算出する。そして、死活監視部21は、最新の監視データが通信部23によって受信される予定であったタイミングから、通信待機時間「α秒」が経過する前に、その最新の監視データが通信部23によって受信されるか否かによって、移動体Mの現在の状態が異常であるかを判定する。
【0104】
これにより、通信待機時間以上経過しても移動体Mから最新の監視データが受信されない場合には、その移動体Mの現在の状態が異常であると判定される。一方、通信待機時間の経過前に移動体Mから最新の監視データが受信される場合には、その移動体Mの現在の状態が正常であって、移動体Mが電波通信の圏外に近いと判定される。したがって、移動体Mと現在通信ができなくても、その移動体Mが現在、電波通信の圏外に近いのか、異常であるのかを適切に判定することができる。なお、判定(ステップS535)によって異常と判定された場合(ステップS536)に、判定結果を推定情報とし、異常状態処理(図2のステップS7)を行う際には、最新の監視データを受信した場合の解析(図2のステップS2)に基づく判定結果とは区別した処理を行っても良いし、同様の処理を行っても良い。
【0105】
図9は、サーバ20による動作情報を用いた異常判定処理の一例を示すフローチャートである。なお、その異常判定処理は、図2のステップS5の処理である。
【0106】
図9に示す例では、移動体Mの過去の監視データは、移動体Mの過去の動作または機能が異常か正常かを示す動作情報である。
【0107】
このような場合、死活監視部21は、図9に示すように、移動体Mの過去の監視データである動作情報を監視データ記憶部25から読み出す(ステップS541)。例えば、死活監視部21は、監視データ記憶部25に格納されている移動体Mの過去の複数の動作情報のうち、直近に格納された動作情報を読み出す。
【0108】
次に、死活監視部21は、その読み出した動作情報が異常を示しているか否かを判定する(ステップS542)。ここで、死活監視部21は、異常を示していると判定すると(ステップS542のYes)、移動体Mの現在の状態が異常であると判定する(ステップS543)。一方、死活監視部21は、動作情報が異常を示していないと判定すると(ステップS542のNo)、移動体Mの現在の状態が正常であると判定する(ステップS544)。すなわち、その移動体Mは、現在、正常であるが、電波通信の圏外にあると判定される。
【0109】
図10は、サーバ20による動作情報を用いた異常判定処理を説明するための図である。なお、図10の(a)および(b)は、周期的に送信される各動作情報によって示される内容と、時刻との関係を示す。
【0110】
例えば、図10の(a)に示すように、時刻t1まで、通信部23に周期的に受信される各動作情報は正常を示す。ここで、時刻t2において最新の動作情報が通信部23に受信されない場合、死活監視部23は、監視データ記憶部25に格納されている移動体Mの過去の複数の動作情報のうち、直近に格納された動作情報を読み出す。つまり、死活監視部23は、時刻t1において通信部23に受信されて監視データ記憶部25に格納されている動作情報を読み出す。図10の(a)の例では、その動作情報が正常を示すため、死活監視部23は、時刻t2における移動体Mの状態、すなわち移動体Mの現在の状態が正常であると判定する。
【0111】
また、図10の(b)に示すように、時刻t1の直前まで、通信部23に周期的に受信される各動作情報は正常を示し、時刻t1において、通信部23に受信された動作情報は異常を示す。ここで、時刻t2において最新の動作情報が通信部23に受信されない場合、死活監視部23は、監視データ記憶部25に格納されている移動体Mの過去の複数の動作情報のうち、直近に格納された動作情報を読み出す。つまり、死活監視部23は、時刻t1において通信部23に受信されて監視データ記憶部25に格納されている動作情報を読み出す。図10の(b)の例では、その動作情報が異常を示すため、死活監視部23は、時刻t2における移動体Mの状態、すなわち移動体Mの現在の状態が異常であると判定する。
【0112】
このように、図9および図10に示す例では、死活監視部21は、動作情報に応じて、移動体Mの現在の状態が異常であるかを判定する。
【0113】
これにより、例えば直近に監視データ記憶部25に格納された過去の動作情報によって、移動体Mの過去の動作または機能が異常であると示されている場合には、その移動体Mの現在の状態も異常であると判定される。一方、その過去の動作情報によって、移動体Mの過去の動作または機能が正常であると示されている場合には、その移動体Mの現在の状態が正常であって、移動体Mが電波通信の圏外にあると判定される。言い換えれば、直前の動作情報で正常が示され、その後、移動体Mとの通信が途絶えている場合には、移動体Mは現在正常であると判定される。逆に、直前の動作情報で異常が示され、その後、移動体Mとの通信が途絶えている場合には、移動体Mは現在異常であると判定される。したがって、移動体Mと現在通信ができなくても、その移動体Mが現在、通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。なお、判定(ステップS542)によって異常と判定された場合(ステップS543)に、判定結果を推定情報とし、異常状態処理(図2のステップS7)を行う際には、最新の監視データを受信した場合の解析(図2のステップS2)に基づく判定結果とは区別した処理を行っても良いし、同様の処理を行っても良い。
【0114】
図11は、サーバ20による位置情報および電波強度情報を用いた異常判定処理の一例を示すフローチャートである。なお、その異常判定処理は、図2のステップS5の処理である。
【0115】
図11に示す例では、移動体Mの過去の監視データは、移動体Mの過去の位置と、移動体Mと通信部23との間で用いられる電波通信の過去の電波強度とを示す。
【0116】
このような場合、死活監視部21は、図11に示すように、移動体Mの過去の監視データを監視データ記憶部25から読み出す(ステップS551)。例えば、死活監視部21は、監視データ記憶部25に格納されている移動体Mの過去の複数の監視データのうち、直近に格納された監視データを読み出す。
【0117】
次に、死活監視部21は、電波強度の基準値Kを導出する(ステップS552)。例えば、死活監視部21は、監視データ記憶部25に格納されている全ての監視データから、1以上の監視データを選択する。この1以上の監視データは、ステップS551で読み出された直近の監視データによって示される位置を含む所定範囲内の位置を示す。そして、死活監視部21は、その選択された1以上の監視データに示される電波強度の平均を上述の基準値Kとして導出する。なお、基準値Kは、判定情報記憶部24に判定情報として格納されていてもよい。
【0118】
死活監視部21は、ステップS551で読み出された直近の監視データによって示される電波強度と、ステップS552で導出された基準値Kとの差異が、閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS553)。ここで、死活監視部21は、差異が大きいと判定すると(ステップS553のYes)、移動体Mの現在の状態が異常であると判定する(ステップS554)。つまり、その移動体Mは、現在、故障中か、サイバー攻撃を受けていると判定される。例えば、基準値Kが小さいにも関わらず、電波強度が大きい場合には、移動体Mが中間攻撃者によるサイバー攻撃を受けていると判定される。一方、死活監視部21は、差異が大きくないと判定すると(ステップS553のNo)、移動体Mの現在の状態が正常であると判定する(ステップS555)。すなわち、その移動体Mは、現在、正常であるが、電波通信の圏外にあると判定される。
【0119】
このように、図11に示す例では、死活監視部21は、過去の監視データによって示される過去の電波強度と、その監視データによって示される過去の位置における電波強度の基準値との差異が、閾値よりも大きいか否かによって、移動体Mの現在の状態が異常であるかを判定する。
【0120】
これにより、例えば直近に監視データ記憶部25に格納された過去の監視データに示される電波強度と、その監視データに示される位置における電波強度の基準値との差異が大きい場合には、その移動体Mの現在の状態が異常であると判定される。一方、電波強度と基準値との差異が小さい場合には、その移動体Mの現在の状態が正常であって、移動体Mが通信の圏外にあると判定される。したがって、移動体Mと現在通信ができなくても、その移動体Mが現在、通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。なお、判定(ステップS553)によって異常と判定された場合(ステップS5554)に、判定結果を推定情報とし、異常状態処理(図2のステップS7)を行う際には、最新の監視データを受信した場合の解析(図2のステップS2)に基づく判定結果とは区別した処理を行っても良いし、同様の処理を行っても良い。
【0121】
以上、本実施の形態におけるサーバ20では、監視対象の移動体Mから最新の監視データを受信することができなくても、過去の監視データから、移動体Mの現在の状態が判定される。したがって、例えば、移動体Mとの間の通信が安定せず、移動体Mと現在通信ができなくても、その移動体Mが現在、電波通信の圏外にあるのか、異常であるのかを適切に判定することができる。さらに、移動体Mが異常であると判定した場合には、その異常の発生を報知することができる。
【0122】
(変形例1)
図12は、実施の形態の変形例1におけるサーバ20の全体的な処理動作の一例を示すフローチャートである。
【0123】
サーバ20の死活監視部21は、通信部23によって最新の監視データが受信されたか否かを判定する(ステップS11)。
【0124】
ここで、死活監視部21は、最新の監視データが受信されたと判定すると(ステップS11のYes)、その最新の監視データによって示される電波強度が整合しているか否かを判定する(ステップS12)。例えば、図11に示す例のように、死活監視部21は、その電波強度と基準値との差異が閾値より大きくない場合に、その電波強度が整合していると判定する。ここで、死活監視部21は、その電波強度が整合していないと判定すると(ステップS12のNo)、不整合フラグ=1を設定する(ステップS13)。一方、死活監視部21は、その電波強度が整合していると判定すると(ステップS12のYes)、監視フラグが異常を示すか否かを判定する(ステップS14)。例えば、死活監視部21は、最新の監視データを解析することによって、その監視データが異常である場合には、監視フラグを1に設定し、その監視データが正常である場合には、監視フラグを0に設定する。また、ステップS13において不整合フラグが1に設定されていれば、死活監視部21は、最新の監視データが異常であるため、その監視データに対する監視フラグを1に設定する。ステップS14では、このような監視フラグが異常を示すか否か、すなわち監視フラグが1に設定されているか否かが判定される。
【0125】
ステップS14において監視フラグが正常を示すと判定されると(ステップS14のNo)、死活監視部23は、その最新の監視データを監視データ記憶部25に格納する(ステップS15)。そして、サーバ20は、その監視データを用いた処理を正常処理として実行する(ステップS16)。一方、ステップS14において監視フラグが異常を示すと判定されると(ステップS14のYes)、死活監視部23は、その最新の監視データを監視データ記憶部25に格納する(ステップS17)。そして、サーバ20は、その監視データを用いた処理を異常処理として実行する(ステップS16)。
【0126】
また、ステップS11において、死活監視部21は、最新の監視データを受信していないと判定すると(ステップS11のNo)、移動体Mが電波通信の圏内にあるか否かを判定する(ステップS21)。例えば、死活監視部21は、直近に監視データ記憶部25に格納された監視データによって示される位置と、判定情報記憶部24に判定情報として格納されているマップとに基づいて、移動体Mの現在の位置が圏内にあるか否かを判定する。例えば、マップには、複数の領域のそれぞれについて、その領域が圏内であるか圏外であるかが示されている。ここで、死活監視部21は、移動体Mが圏内にあると判定すると(ステップS21のYes)、移動体異常推定処理を行う(ステップS24)。例えば、死活監視部21は、監視対象の移動体Mか、通信部23に異常が生じていると推定し、その推定結果を報知する。
【0127】
一方、死活監視部21は、移動体Mが圏外にあると判定すると(ステップS21のNo)、さらに、直近に監視データ記憶部25に格納された監視データに対する監視結果が正常を示すか否かを判定する(ステップS22)。つまり、死活監視部21は、直近に監視データ記憶部25に格納された監視データに対する監視フラグが正常を示すか否かを判定する。ここで、正常を示さないと判定されると(ステップS22のNo)、サーバ20は、上述の移動体異常推定処理を行う。一方、正常を示すと判定されると(ステップS22のYes)、移動体Mの現在の状態が異常であるかの判断を保留する判断保留処理を行う(ステップS26)。
【0128】
そして、サーバ20は、ステップS16、S18、S24、およびS26のそれぞれの後に、移動体Mに対する死活監視を終了するか否かを判定する(ステップS30)。終了しないと判定すると(ステップS30のNo)、サーバ20は、ステップS11からの処理を繰り返し実行する。一方、終了すると判定すると(ステップS30のYes)、サーバ20は、その移動体Mに対する死活監視を終了する。
【0129】
(変形例2)
上記実施の形態および変形例1では、端末装置10は、監視データを記憶していないが、その監視データを記憶していてもよい。
【0130】
図13は、実施の形態の変形例2における通信システムの構成例を示す図である。
【0131】
変形例2における通信システム100aは、端末装置10aと、通信ネットワークNと、サーバ20とを備える。
【0132】
端末装置10aは、例えば車両などの移動体Mに搭載された情報処理装置である。本変形例における端末装置10aは、上記実施の形態と同様、電波強度取得部11と、通信部12と、機能動作監視部13と、位置取得部14とを備え、さらに、監視データ記憶部15を備える。
【0133】
監視データ記憶部15には、サーバ20に送信されなかった監視データが格納される。例えば、電波強度取得部11、機能動作監視部13および位置取得部14は、監視データを取得すると、その監視データを通信部12に出力するとともに、その監視データを監視データ記憶部15に格納する。通信部12は、その監視データをサーバ20に送信する。このとき、通信部12は、監視データをサーバ20に送信できたときには、監視データ記憶部15からその監視データを削除してもよい。これにより、監視データ記憶部15には、サーバ20に送信されなかった監視データが残される。そして、通信部12は、サーバ20と通信可能な状態になったときに、その監視データ記憶部15に格納されている監視データをサーバ20に送信してもよい。
【0134】
これにより、サーバ20は、移動体M、すなわち端末装置10aと通信できない期間があっても、通信可能な状態になったときに、その期間に端末装置10aにおいて取得された監視データを端末装置10aから受信することができる。つまり、サーバ20による監視データの未受信の発生を抑制することができる。
【0135】
以上、本開示の1つまたは複数の態様に係るサーバおよび端末装置などの情報処理装置について、少なくとも1つの実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、その実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記少なくとも1つの実施の形態に施したものも本開示に含まれてもよい。また、複数の互いに異なる実施の形態があればそれらの実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も本開示に含まれてもよい。また、少なくとも1つの変形例があれば、少なくとも1つの実施の形態と少なくとも1つの変形例のそれぞれの構成要素を組み合わせて構築される形態も本開示に含まれてもよい。さらに、複数の互いに異なる変形例があればそれらの変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も本開示に含まれてもよい。
【0136】
例えば、端末装置10または10aの通信部12は、状況に応じて、監視データの送信周期に制限されることなく、監視データをサーバ20に送信してもよい。例えば、通信部12は、監視データをサーバ20に送信することができなかったときには、その後、サーバ20と通信可能になったことを検知すると、監視データの送信周期に応じたタイミングを待つことなく、その監視データを送信してもよい。また、通信部12は、電波強度取得部11によって取得される電波強度が閾値以下に低下した場合、監視データの送信周期に応じたタイミングを待つことなく、その監視データをサーバ20に送信してもよい。または、このような場合、通信部12は、そのタイミングを待つことなく、サーバ20からの送信要求に応じて、その監視データをサーバ20に送信してもよい。
【0137】
また、端末装置10または10aからサーバ20への監視データまたはハートビートの送信は、端末装置10または10aによって自主的に行われるプッシュ型であってもよく、サーバ20からの要求に応じて行われるプル型であってもよい。
【0138】
また、移動体Mの監視データは、その監視データが生成された時点における、その移動体Mの位置と、その移動体Mと通信部23との間で用いられる電波通信の電波強度とを示してもよい。この場合、死活監視部21は、通信部23によって移動体Mから受信された最新の監視データによって示される移動体Mの位置を含む所定範囲内の位置を示す他の第1位置情報を含む過去の監視データによって示される過去の電波強度あるいは過去の位置における電波強度の基準値と、最新の監視データによって示される電波通信の電波強度との差異が、閾値よりも大きいか否かによって、移動体Mの現在の状態が異常であるかを判定してもよい。
【0139】
なお、上記少なくとも1つの実施の形態において、サーバ20に備えられた機能は、複数のサーバに分散して搭載されてもよく、それら複数のサーバで構成されるシステムとして実施の形態において示されたサーバ20の機能を実現してもよい。
【0140】
また、上記少なくとも1つの実施の形態において、機能動作監視部13の監視する機能は、例えば移動体Mにおける異常を検知する異常検知機能であり、サーバ20は移動体Mの故障などを監視する異常監視システムの一部であってもよい。この場合、監視データやハートビートをサーバ20で受信できない際に、それが端末装置の異常によるものであるのか、移動体Mが電波通信の圏外に所在するためなのかを推定することが重要となり、本発明が有用である。
【0141】
また、上記少なくとも1つの実施の形態において、機能動作監視部13の監視する機能は、例えば移動体Mへのセキュリティ攻撃を検知するセキュリティ検知機能であり、サーバ20は移動体Mのセキュリティを監視するセキュリティ監視システムの一部であってもよい。この場合、監視データやハートビートをサーバ20で受信できない際に、それが端末装置10へのセキュリティ攻撃によるものなのか、移動体Mが電波通信の圏外に所在するためなのかを推定することが重要となり、本発明が有用である。
【0142】
また、上記少なくとも1つの実施の形態において、死活監視部21において異常と判定された場合、異常が報知される対象は移動体Mあるいは端末装置10の使用者あるいは所有者あるいは移動体Mの監視センターであってもよく、監視センターにおける異常判断の判断材料の一つとしてもよい。
【0143】
なお、上記少なくとも1つの実施の形態において、監視データ記憶部25に保管される過去の監視データは、保管してから一定の期間、例えば1カ月などを経過したデータから削除されるものとしてもよいし、あるいは、各監視対象の移動体ごとに監視データ数あるいは監視データサイズの上限が設定されており、上限に達した際には、古い監視データから順次消去されていくものとしてもよい。この際、各監視対象の移動体ごとに異なる上限が設定されていてもよいし、各監視対象移動体で共通の上限が設定されていてもよい。上限は過去の異常判定履歴や平均移動範囲などから決定してもよい。
【0144】
なお、上記少なくとも1つの実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)またはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の画像復号化装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
【0145】
すなわち、このプログラムは、コンピュータに、図2図6図9図11および図12のそれぞれに示すフローチャートの各ステップを実行させる。
【0146】
なお、以下のような場合も本開示に含まれる。
【0147】
(1)上記の少なくとも1つの装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。そのRAMまたはハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、上記の少なくとも1つの装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
【0148】
(2)上記の少なくとも1つの装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0149】
(3)上記の少なくとも1つの装置を構成する構成要素の一部または全部は、その装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。ICカードまたはモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカードまたはモジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、ICカードまたはモジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
【0150】
(4)本開示は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
【0151】
また、本開示は、コンピュータプログラムまたはデジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD(Compact Disc)-ROM、DVD、DVD-ROM、DVD-RAM、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されているデジタル信号であるとしてもよい。
【0152】
また、本開示は、コンピュータプログラムまたはデジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
【0153】
また、プログラムまたはデジタル信号を記録媒体に記録して移送することにより、またはプログラムまたはデジタル信号をネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0154】
本開示の情報処理装置は、移動体の状態をより適切に判定することができ、例えば、移動体と通信するサーバなどに適用することができる。
【符号の説明】
【0155】
10 端末装置(情報処理装置)
11 電波強度取得部
12 通信部
13 機能動作監視部
14 位置取得部
20 サーバ(情報処理装置)
21 死活監視部
23 通信部
24 判定情報記憶部
25 監視データ記憶部
100 通信システム
M 移動体
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13