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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】検知装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/06 20060101AFI20240712BHJP
   G01N 27/00 20060101ALI20240712BHJP
【FI】
G01N27/06 A
G01N27/00 L
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020060152
(22)【出願日】2020-03-30
(65)【公開番号】P2021156841
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-12-14
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002107
【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】村井 尚樹
(72)【発明者】
【氏名】阿部 瞬
【審査官】村田 顕一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-014518(JP,A)
【文献】特開2019-095282(JP,A)
【文献】実開昭62-034355(JP,U)
【文献】特開2018-163133(JP,A)
【文献】特開2002-286697(JP,A)
【文献】実開平05-040860(JP,U)
【文献】実開昭54-003988(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2016/0187277(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/00-27/10
G01N 27/14-27/24
G01N 27/72-27/9093
G01N 15/00-15/1492
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と、
前記第1電極から離間して設けられた第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極の間の隙間に集積した導電物質による電極間の電気抵抗の変化を検知する検知部と、を備えた検知装置であって、
前記第1電極と前記第2電極の間の前記隙間と対向する位置に磁石を配置し、
前記磁石は、複数が間欠的に配置され、隣接する前記第1電極および前記第2電極の少なくとも一方に対して離間して配置されている検知装置。
【請求項2】
前記磁石から前記隙間に向かう方向に見たときに、前記磁石は、前記第1電極および前記第2電極に重ならない配置である請求項1に記載の検知装置。
【請求項3】
前記第1電極と前記第2電極の間の前記隙間は、充填剤が充填される充填部分と、充填剤が充填されない集積部と、を有する請求項1又は請求項2に記載の検知装置。
【請求項4】
前記磁石の一部は、前記第1電極から前記充填部分を通り前記第2電極側の方向を見たときに、前記第1電極及び前記第2電極と重なる位置に配置される請求項3に記載の検知装置。
【請求項5】
第1電極と、
前記第1電極から離間して設けられた第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極の間の隙間に集積した導電物質による電極間の電気抵抗の変化を検知する検知部と、を備えた検知装置であって、
前記第1電極と前記第2電極の間の前記隙間と対向する位置に磁石を配置し、
前記第1電極はリング状に構成され、前記第2電極は前記第1電極の径方向内側に配置され、前記第1電極と前記第2電極の間にリング状の前記隙間が設けられ、前記磁石は周方向に間欠的に配置される検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
減速装置などのように、内部の部材間での噛合や摺動が行われる装置は、一般に、作動時に内部で摩耗粉等からなる導電物質が発生する。そして、部材間での導電物質の発生量が増加すると、摩耗故障期に入り、いずれ寿命を迎える。
【0003】
従来は、箱型の第1電極と樹脂材を介してその内側に配置された第2電極及び磁石を備え、第1電極と第2電極との間に電圧を印加し、第1電極と第2電極の隙間に溜まる導電物質によって変動する電極間の抵抗値を検知するセンサを装置内に設けていた。
そして、電極間の抵抗値の変化から装置内の部材間の摩耗量を検知し、装置の寿命を判断していた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-95282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のセンサは、導電物質を引きつけるための磁石を内蔵しているが、当該磁石が、第2電極の裏側に配置されていることから、電極間の隙間ではなく、第2電極に偏って導電物質が集まってしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、導電物質を電極間の隙間に効果的に集めることが可能な検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1電極と、
前記第1電極から離間して設けられた第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極の間の隙間に集積した導電物質による電極間の電気抵抗の変化を検知する検知部と、を備えた検知装置であって、
前記第1電極と前記第2電極の間の前記隙間と対向する位置に磁石を配置し、
前記磁石は、複数が間欠的に配置され、隣接する前記第1電極および前記第2電極の少なくとも一方に対して離間して配置されている。
また、他の発明は、
第1電極と、
前記第1電極から離間して設けられた第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極の間の隙間に集積した導電物質による電極間の電気抵抗の変化を検知する検知部と、を備えた検知装置であって、
前記第1電極と前記第2電極の間の前記隙間と対向する位置に磁石を配置し、
前記第1電極はリング状に構成され、前記第2電極は前記第1電極の径方向内側に配置され、前記第1電極と前記第2電極の間にリング状の前記隙間が設けられ、前記磁石は周方向に間欠的に配置されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電極間の隙間に導電物質を効果的に集積させることが可能となるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る検知装置を適用した歯車装置の断面図である。
図2】検知装置を示す構成図である。
図3図3(A)は検知装置のセンサ部の図3(B)のB-B線に沿った断面図、図3(B)は図3(A)のA-A線に沿った断面図である。
図4図3(B)における永久磁石の周辺の拡大断面図である。
図5図5(A)は検知装置のセンサ部の他の形態の図5(B)のB-B線に沿った断面図、図5(B)は図5(A)のA-A線に沿った断面図である。
図6図6(A)は検知装置のセンサ部の他の形態の図6(B)のB-B線に沿った断面図、図6(B)は図6(A)のA-A線に沿った断面図である。
図7図7(A)は検知装置のセンサ部の他の形態の図7(B)のB-B線に沿った断面図、図7(B)は図7(A)のA-A線に沿った断面図である。
図8図8(A)は検知装置のセンサ部の他の形態の図8(B)のB-B線に沿った断面図、図8(B)は図8(A)のA-A線に沿った断面図である。
図9図9(A)は検知装置のセンサ部の他の形態の図9(B)のB-B線に沿った断面図、図9(B)は図9(A)のA-A線に沿った断面図である。
図10図10(A)は検知装置のセンサ部の他の形態の図10(B)のB-B線に沿った断面図、図10(B)は図10(A)のA-A線に沿った断面図である。
図11】検知装置の設置位置の第1の変形例を示す減速機の断面図である。
図12】検知装置の設置位置の第2の変形例を示す減速機の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
[歯車装置の全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係る検知装置を適用した駆動装置としての歯車装置1の断面図である。
この図に示すように、歯車装置1は、2つのアーム部材A1、A2を連結する関節部に設けられる減速装置である。つまり、歯車装置1は、被駆動装置として、2つのアーム部材A1、A2を有するロボットに取り付けられている。なお、歯車装置1が取り付けられる被駆動装置は特に限定されるものではなく、種々の被駆動装置の駆動に使用することができ、例えば工作機械や搬送台車の車輪に取り付けられてもよい。具体的に、歯車装置1は、モータ10と、モータアダプタ15と、減速機20と、検知装置40とを備える。
【0012】
モータ10は、減速機20の駆動源であり、例えば、サーボモータからなる。モータ10は、上下方向(鉛直方向)に沿った出力軸11を上方に露出させている。つまり、歯車装置1は、モータ10の出力軸11(減速機20の出力軸)の軸方向を鉛直方向に向けて被駆動装置に取り付けられている。
【0013】
モータアダプタ15は、減速機20とモータ10との間に配置され、これら減速機20及びモータ10を支持する。このモータアダプタ15は、上下両端が開口した略筒状に形成されている。モータアダプタ15の上端には、開口を閉塞するように減速機20がボルト締結される。一方、モータアダプタ15の下端には、開口を閉塞するようにモータ10がボルト締結される。こうして、モータアダプタ15の内部空間の上下両端がモータ10及び減速機20で閉塞され、密閉された空間Sが画成される。この空間S内には潤滑油が封入され、モータアダプタ15はこの潤滑油のオイルバスとしても機能する。
また、モータアダプタ15の上端外周にはフランジが張り出しており、このフランジがアーム部材A1に固定される。
【0014】
減速機20は、モータ10の出力軸11に接続された入力軸21と、アーム部材A2に固定された出力軸22と、モータアダプタ15に取り付けられたハウジング25とを備える。入力軸21及び出力軸22は、ハウジング25に対し、上下方向に沿った回転軸Ax回りに回転可能に支持されている。モータ10の出力は、入力軸21から減速機20に入力され、当該減速機20により減速された後、出力軸22を介してアーム部材A2に伝達される。これにより、モータ10を駆動すると、アーム部材A2がアーム部材A1に対して回転軸Ax回りに回転駆動される。
なお、以下の説明では、回転軸Axに沿った方向を「軸方向」、回転軸Axに垂直な方向を「径方向」、回転軸Axを中心とする回転方向を「周方向」という。
【0015】
[検知装置]
検知装置40は、潤滑油中に浮遊する導体物質の増加を検知する。当該検知装置40は、磁石によって導体物質を電極間の隙間(ギャップ部)に集積させて、電極間の電気抵抗の変化によって潤滑油中の摩耗粉等からなる導電物質の量を検知するセンサである。減速機20が作動すると、ハウジング25内の空間とモータアダプタ15内の空間Sとの間で潤滑剤の循環が生じる。この潤滑剤の循環により、減速機20内で発生した鉄粉などの摩耗粉からなる導電物質がモータアダプタ15内の空間Sに排出される。検知装置40はこの導電物質を検出する。
【0016】
図2は、検知装置40を示す構成図である。
この図に示すように、検知装置40は、導電物質を検出するセンサ部50と、導電物質が検出された場合に検出信号を出力する検知部45と、センサ部50と検知部45とに動作電圧を供給する電源47とを備える。
【0017】
上記センサ部50は、第1電極51及び第2電極52を備え、電極間に導電物質が集積されると、各電極51,52に接続された導電線42、43を介して微弱な電流が流れるように、電源47から電圧が加えられる。
検知部45は、第1電極51と第2電極52との間の電流抵抗の変化によって第1電極51及び第2電極52に接続される導電線42、43に流れる微弱な電流を検知し、閾値以上の電流が流れたら、導電物質の検出を示す検出信号を歯車装置1の外部へ出力する。
【0018】
図3(A)は検知装置40のセンサ部50の図3(B)のB-B線に沿った断面図、図3(B)は図3(A)のA-A線に沿った断面図である。なお、歯車装置1にセンサ部50が設置される場合の向きに拘わらず、以下のセンサ部50の各構成の説明については、図3(B)における上下左右方向を基準として説明する。
【0019】
図示のように、検知装置40のセンサ部50は、第1電極51(箱状電極)、第2電極52(中心電極)、永久磁石53、ネジ部材54、樹脂材(充填剤)55及び被覆樹脂材56を備えている。
そして、第2電極52は、ネジ部材54により第1電極51に固定されている。なお、図2に示す導電線42が第1電極51に接続され、導電線43が第2電極52に接続されている。
【0020】
第1電極51及び第2電極52は、非磁性の金属材料からなる。第1電極51及び第2電極52は、磁性材料により構成してもよいが、第1電極51と第2電極52の間の隙間に均一に摩耗粉などの導電物質を集める観点から、弱磁性材料が好ましく、非磁性材料がより好ましい。
第1電極51は、略円筒状に構成されるが、その軸方向における一端側(図3(B)における下側)は底部で塞がれ、上面に開口部を有する、円筒箱状に構成される。なお、第1電極51の底部の中心には、ネジ部材54を挿通させる貫通孔が形成されている。
【0021】
第1電極51の中空部には、非磁性体(絶縁体)である樹脂材55が配置されており、当該樹脂材55の上面に埋設された状態で第2電極52が配置されている。
第2電極52は、樹脂材55から上面が露出した状態で埋設されている。第2電極52は、その外径が第1電極51の内径よりも小さい円板状又は円柱状に構成されており、第1電極51の内側で当該第1電極51と同心となるように配置されている。なお、第2電極52の中心には、ネジ部材54を挿通させる貫通孔が形成されている。
【0022】
第1電極51及び第2電極52は、その上面の高さがほぼ等しく、樹脂材55は、その上面の高さが第1電極51及び第2電極52の上面よりも幾分低くなっている。第1電極51と第2電極52とは、樹脂材55によって離隔して配置され、互いの絶縁性が保たれている。
また、樹脂材55には、永久磁石53が埋設されており、永久磁石53と第1電極51及び第2電極52とが互いに直接的に接触しないように樹脂材55が介在されている。
【0023】
第1電極51は、前述したように上部が開口した円筒状であり、当該第1電極51の上部は、上方から見てリング状を呈している。
また、第2電極52は、上方から見て円形且つ第1電極51と同心で配置されているため、これらの電極間には上方から見てリング状となる隙間Gが形成されている。
【0024】
図4図3(B)における永久磁石53の周辺の拡大断面図である。
図3に示すように、永久磁石53は、リング状であって、樹脂材55に完全に埋設された状態で、第1電極51の内側に同心で配置されている。
この永久磁石53は、上下方向について、隙間Gと対向する位置に配置されている。例えば、永久磁石53の上面は、隙間G内における樹脂材55の上面と対向するように配置されている。
【0025】
さらに、永久磁石53の外径は、第1電極51の内径よりも幾分小さく、永久磁石53の内径は、第2電極52の外径よりも幾分大きく設定されている。従って、図3(A)に示すように、永久磁石53から隙間Gに向かう方向に(下方から上方に向かって)見たときに、永久磁石53は、第1電極51および第2電極52に重ならない配置となっている。
仮に上方から見た場合、永久磁石53は、第1電極51の底部と重なる配置となっている。上記永久磁石53と第1及び第2電極51、52の配置の関係を、図4を参照して言い換えると、隙間Gを構成する第1電極51の対向部分(第2電極52と同じ高さ範囲となる第1電極51の一部分)と第2電極52の対向部分(第2電極52の全体)のいずれにも永久磁石53は上下方向から見て重ならない配置となっている。
【0026】
また、図4に示すように、永久磁石53の上部の一部が、第1電極51と第2電極52が対向する隙間Gに位置するように配置されている。つまり、第1電極51と第2電極52とが対向して形成された隙間Gの範囲内に、永久磁石53の上部が一部入り込むように配置されている。
【0027】
また、前述したように、第1電極51及び第2電極52の上面に対して樹脂材55の上面が低くなっている。このため、隙間G内は、図4に示すように、上下方向について、樹脂材55が充填されている充填部分Gaと樹脂材55が充填されていない空隙となる集積部Gbとを有する構成となっている。
集積部Gbは、両側の第1電極51及び第2電極52に対して上下方向に凹んでおり、上方から見てリング状の凹溝の構造を呈している。
永久磁石53は、上下方向から見て隙間Gと重複する配置であることから、集積部Gb内に効果的に導電物質を吸引する。
【0028】
被覆樹脂材56は、第1電極51の外周及び底面を被覆している。
ネジ部材54は、第2電極52、樹脂材55及び第1電極51の中心を貫通し、第1電極51の底面側に設けられたナット541によってこれらを一体的に締結保持する。被覆樹脂材56は、ナット541を避けるように、第1電極51の底面中央部の周囲は除去されている。
【0029】
図1に示すように、検知装置40のセンサ部50は、潤滑剤が流動するモータアダプタ15内の空間Sに配置される。
モータアダプタ15は、検知装置40を取り付けるための装着部151を空間S内に有している。装着部151には、支持部材44を介して検知装置40が取付けられる。なお、装着部151の配置は、図示例に限られず、より下方に配置しても良い。
【0030】
[検出動作]
図1に示すように、歯車装置1では、減速機20の作動に伴う潤滑剤の流動により、減速機20内で発生した導電物質(例えば、鉄粉)が潤滑剤とともにモータアダプタ15内の空間Sに排出される。空間S内の導電物質は、検知装置40によって検出される。
【0031】
検知装置40では、潤滑剤の流動により導電物質がセンサ部50の第1電極51と第2電極52の隙間Gに進入する。そして、導電物質は、永久磁石53の磁力により第1電極51と第2電極52の隙間Gに引き付けられ、当該隙間Gに堆積していく。この堆積量が所定量を超えると、堆積した導電物質を介して第1電極51と第2電極52との電気抵抗が低下し、一定量に達すると導通する。すると、第1電極51と第2電極52の間に流れる微小な電流が増加する。検知部45は、予め定められた電流の規定値を超えると検出信号を出力する。検出信号は、例えば、外部の制御装置に出力され、歯車装置1(減速機20)の劣化を表わすランプを点灯させるなどの警告制御に使用される。
【0032】
[発明の実施形態の技術的効果]
上述した歯車装置1の検知装置40は、センサ部50において、第1電極51と第2電極52の間の隙間Gと対向する位置に永久磁石53を配置している。このため、永久磁石53による導電物質の吸引力が隙間Gに作用し、導電物質を電極間の隙間Gに効果的に集めることが可能となる。また、これにより、導電物質の検知をより良好に行うことが可能となる。
【0033】
また、センサ部50では、永久磁石53から隙間Gに向かう方向に見たときに、永久磁石53は、第1電極51および第2電極52に重ならないように配置されている。このため、第1電極51や第2電極52側への導電物質の分散を抑制し、より効果的に隙間Gに導電物質を集めることが可能となる。
【0034】
また、センサ部50では、永久磁石53の一部が、第1電極51と第2電極52が対向する隙間Gに位置するように配置されている。
上記配置により、永久磁石53を隙間Gにおける導電物質の集積部Gbの底面(図3(B)における上面)側により近接して配置することができ、導電物質を電極間の隙間Gにさらに効果的に集めることが可能となる。
【0035】
また、センサ部50では、第1電極51と第2電極52の間の隙間Gに樹脂材55が充填されている充填部分Gaと樹脂材55が充填されていない空隙となる集積部Gbとを有している。このため、隙間Gに導電物質の集積に適した空隙を形成することができ、導電物質の検知をより良好に行うことが可能となる。
また、隙間Gの充填部分Gaと集積部Gbとの比率調節を行うことにより、検知感度の調整を容易に行うことが可能となる。
【0036】
[検知装置のセンサ部の他の形態]
検知装置40のセンサ部50は、図3の例に限らず、種々の形態を取ることが可能である。センサ部50の他の形態例を図5図10に基づいて説明する。各図の(A)は各図の(B)のB-B線に沿ったセンサ部50の断面図、各図の(B)は各図の(A)のA-A線に沿った断面図である。なお、これらのセンサ部50の場合も、設置される場合の向きに拘わらず、各図の(B)における上下左右方向を基準として説明する。
各図のセンサ部50については、図3のセンサ部50と異なる点を主に説明する。
【0037】
図5及び図6に示すセンサ部50は、永久磁石53をリング状とせず、柱状又はブロック状の複数の永久磁石53を第1電極51と同心となる円周の周方向に沿って均一間隔で配置している。図5の各永久磁石53は上方から見て円形となる円柱状、図6の各永久磁石53は上方から見て正方形となる四角柱状である。上方から見た永久磁石53の形状は、これらに限らず、例えば、楕円状、多角形状であっても良い。また、柱状又はブロック状でなくともよく、集積部Gbの底面に平行な板状であっても良い。また、周方向に均一間隔でなくとも良い。
【0038】
図5及び図6に示す各永久磁石53は、図3の永久磁石53と同様に、第1電極51と第2電極52の間の隙間Gと対向する位置に配置され、永久磁石53から上方に向かって見たときに、第1電極51および第2電極52に重ならないように配置されている。さらに、各永久磁石53の一部は、第1電極51と第2電極52が対向する隙間Gに位置している。従って、これらのセンサ部50を備える検知装置40は、図3のセンサ部50を備える検知装置40と同一の技術的効果を得ることが可能である。
【0039】
さらに、図5及び図6に示すように、周方向に間欠的に配置された永久磁石53を用いる場合には、隙間Gにおいて、永久磁石53の配置に対応する集積部Gbの各位置に集中的に導電物質を集積させることができ、導電物質の検知をより良好に行うことが可能となる。
【0040】
また、歯車装置1のような内部の部材間での噛合や摺動が行われる装置について、部材の摩耗による故障や寿命の時期、部材の交換時期等を判断する場合、導電物質の発生量は装置のサイズや部品点数、装置内の構造によって異なる。このような場合に、図3図5図6のそれぞれのセンサ部50を有する検知装置40や、これらのセンサ部50の永久磁石のサイズや個数を変えたセンサ部50を有する検知装置40等、複数種類の検知装置40を用意する。そして、導電物質の発生量が異なる装置に対して、適正な感度を有するセンサ部50を備えた検知装置40を選択することで、部材の摩耗による故障や寿命の時期、部材の交換時期等の判断をより適正に行うことが可能となる。
【0041】
図7に示すセンサ部50は、図3に示すセンサ部50に、樹脂材55よりも応力緩和が生じにくい絶縁性材料(例えば、セラミック等)からなる介挿部材57を付加した構成である。
図7に示すセンサ部50は、第1電極51と第2電極52との間に介挿部材57を配置してネジ部材54により締結して一体化させている。この介挿部材57は、円筒状であり、中心をネジ部材54が貫通するように貫通孔が形成されている。
そして、ネジ部材54が、第2電極52、介挿部材57及び第1電極51を締結することにより、これらと樹脂材55とを一体的に保持する。
なお、介挿部材57を第2電極52よりも小径とすることにより、介挿部材57の周囲の樹脂材55も第2電極52を介して、ネジ部材54によって、第1電極51と第2電極52との間に保持される構造となっている。
【0042】
図3のセンサ部50は、第1電極51と第2電極52との間に樹脂材55のみが存在する状態で、ネジ部材54により締結されている。このため、締結による保持圧が樹脂材55に常に付与された状態となる。この場合、締結当初は十分な保持圧で締結されていた場合でも、時間の経過により樹脂材55に応力緩和が生じると、保持圧が低下して、第1電極51と第2電極52、樹脂材55、さらには、樹脂材55を介して保持された永久磁石53の位置ズレが生じるおそれがある。
【0043】
これに対して、図7のセンサ部50では、樹脂材55に替わって介挿部材57に締結による保持圧が付与されるため、応力緩和の発生が抑制されて、長期にわたって良好な導電物質の検知を行うことが可能となる。
なお、この介挿部材57は、図5及び図6のセンサ部50にも適用可能である。
【0044】
また、図3図5及び図6に示すセンサ部50は、ネジ部材54により、第1電極51、第2電極52及び樹脂材55を一体的に保持する構造だが、図8図10に示すように、ネジ部材54に替えて、スナップフィット構造のピン部材58により、第1電極51、第2電極52及び樹脂材55を一体的に保持してもよい。
【0045】
図8に示すように、スナップフィット構造のピン部材58は、先割れ構造によって、先端部側に並んで延出された一対の板バネ部581を備え、各板バネ部581には、互いに逆方向に突出した返しとなる突起部582を備えている。
このピン部材58は貫通孔に挿入されると、並んで延出された一対の板バネ部581が互いに接近する方向に撓みを生じながら弾性力を蓄え、突起部582が貫通孔を通過すると、それぞれの板バネ部581の弾性力が解放されて互いに離隔し、各突起部582がピン部材58の貫通孔からの抜脱を規制する。
【0046】
ピン部材58は、頭部583底面から突起部582の上端部までの長さを、第2電極52の上面から第1電極51の底面までの距離と等しくして、第1電極51、第2電極52及び樹脂材55(永久磁石53を含む)を一体的に保持する構成としても良い。
但し、図8図10の例では、前述した歯車装置1に検知装置40を取り付けるための支持部材44の上部壁面にピン部材58の先端部を挿入する貫通孔を設けられている。そして、ピン部材58の頭部583底面から突起部582の上端部までの長さを、第2電極52の上面から支持部材44の上部壁面の下面までの長さと等しくなるように設定している。これにより、ピン部材58は、第1電極51、第2電極52及び樹脂材55を一体的に保持すると共に、センサ部50を支持部材44に固定可能としている。
【0047】
図8図10のセンサ部50は、上記ピン部材58により第1電極51、第2電極52及び樹脂材55(永久磁石53を含む)を一体的に保持する構成としている。このため、ネジ部材54のように、常に締結による保持圧が樹脂材55に付与される構成と異なり、樹脂材55に常態的に保持圧が付与されないので、樹脂材55の応力緩和の発生が抑制されて、長期にわたって良好な導電物質の検知を行うことが可能となる。
【0048】
[変形例1]
検知装置40の設置位置は図1の例に限定されず、より適正な位置に変更しても良い。
例えば、検知装置40は、モータアダプタ15内の空間Sと連通する減速機20の内部空間に配置されてもよい。ここでは、所謂振り分け型の偏心揺動型の減速機20内に配置した例について説明する。
【0049】
まず、減速機20について説明する。図11は、減速機20の断面図である。
この図に示すように、減速機20は、入力軸21と、偏心体31a、31bを有する偏心体軸31と、軸心からオフセットされた貫通孔に偏心体31aが通される第1の外歯歯車32Aと、軸心からオフセットされた貫通孔に偏心体31bが通される第2の外歯歯車32Bとを有する。偏心体軸31は、入力軸21と噛合する偏心体軸歯車33を有し、当該偏心体軸歯車33を介して入力軸21から回転が入力される。外歯歯車32A、32Bの貫通孔は、周方向の複数箇所(例えば3箇所)に設けられており、複数の偏心体軸31が通される。偏心体31a、31bは、偏心体軸受37Aを介して回転自在に外歯歯車32A、32Bの貫通孔に配置される。
【0050】
さらに、減速機20は、出力軸(キャリア体)22と、出力軸22の入力側に固定される支持板34と、外歯歯車32A、32Bと噛合う内歯歯車25gを有するハウジング25とを備える。内歯歯車25gは、内歯として機能する複数の外ピンp1と複数の外ピンp1を保持するピン溝を有する内歯歯車本体とを有する。偏心体軸31と出力軸22との間及び偏心体軸31と支持板34との間には、偏心体軸用軸受37Bがそれぞれ配置される。ハウジング25は、主軸受38a、38bを介して出力軸22と支持板34とを回転自在に支持する。ハウジング25はモータアダプタ15に固定され、出力軸22はアーム部材A2に固定される(図1参照)。
【0051】
さらに、減速機20は、出力側において潤滑剤を当該減速機20の内部に封入するオイルシールo1及びキャップ部材c1、c2を備える。オイルシールo1は、出力軸22とハウジング25との間を封止する。キャップ部材c1は、出力軸22のうち、中央の貫通孔22aの出力側端を閉塞する。キャップ部材c2は、出力軸22のうち、偏心体軸31が挿通される貫通孔22bの出力側端を閉塞する。
【0052】
このような構成により、減速機20では、モータ10の駆動により入力軸21が回転すると、偏心体軸歯車33を介して偏心体軸31に回転運動が伝達される。そして、偏心体31a、31bが回転して外歯歯車32A、32Bを偏心揺動させる。この偏心揺動により、外歯歯車32A、32Bと内歯歯車25gとの噛み合う位置が周方向に変化し、両者の歯数が異なることで、外歯歯車32A、32Bが回転(自転)する。そして、外歯歯車32A、32Bの自転成分が出力軸22を介してアーム部材A2に出力される。
【0053】
このような構成の減速機20においては、偏心体31a、31bに比較的に大きな面圧が加わって摩耗が生じる。そのため、偏心体31a、31bと偏心体軸受37Aにおいて導電物質が発生しやすい。また、偏心体軸歯車33の噛み合い部でも導電物質が発生しやすい。
そこで、本変形例では、検知装置40がモータアダプタ15内の空間S(具体的には、モータアダプタ15)や出力軸22の貫通孔22b内の出力側端(具体的には、出力軸22)に設けられている。なお、図11では、検知装置40を簡易的に示している。検知装置40は、設置位置以外は上記実施形態における検知装置40と同様に構成されている。
なお、検知装置40は、例えば出力軸22中央の貫通孔22a内の出力側端などに設けられていてもよい。
【0054】
[変形例2]
続いて、検知装置40を、センタークランク式の偏心揺動型の減速機60内に配置した例について説明する。
【0055】
まず、減速機60について説明する。図12は、減速機60の断面図である。
この図に示すように、減速機60は、出力軸62、減速部63、並びに、これらの周囲を覆うハウジング(ケーシング)65を備える。出力軸62とハウジング65との間には、潤滑剤を減速機60の内部に封入するオイルシールo2が設けられている。ハウジング65は上記変形例1のハウジング25に代えてモータアダプタ15に固定され、出力軸62は上記変形例1の出力軸22に代えてアーム部材A2に固定される(図1参照)。
【0056】
減速部63は、偏心体軸71と、偏心体軸71に設けられた複数の偏心体71a、71b、71cと、偏心体71a、71b、71cの回転により揺動する複数の外歯歯車72A、72B、72Cとを備える。外歯歯車72A、72B、72Cは、中心からオフセットされた位置に周方向に離間して設けられた複数の内ピン孔と、偏心体軸71を通す中央の貫通孔とを有する。偏心体軸71には、モータ10の出力軸11に接続された図示しない入力軸が連結される(図1参照)。
【0057】
さらに、減速部63は、ハウジング65の内周部に設けられた内歯歯車65gと、外歯歯車72A、72B、72Cの内ピン孔に通される内ピン62cと、内ピン62cの入力側の一端を保持するキャリア体74とを備える。内歯歯車65gは、内歯となる複数の外ピンp2と複数の外ピンp2を保持する複数のピン溝を有する内歯歯車本体とを有し、外歯歯車72A、72B、72Cと内接噛合する。内ピン62cは、出力軸62からピン状に膨出するように設けられている。
【0058】
さらに、減速部63は、偏心体軸用軸受76a、76bと、偏心体軸受77a、77b、77cと、主軸受78a、78bとを備える。偏心体軸用軸受76a、76bは、偏心体軸71と出力軸62との間及び偏心体軸71とキャリア体74との間にそれぞれ配置されて、互いを相対回転可能にする。偏心体軸受77a、77b、77cは、偏心体71a、71b、71cと外歯歯車72A、72B、72Cとの間にそれぞれ配置されて、互いを相対回転可能にする。ハウジング65は、主軸受78a、78bを介してキャリア体74と出力軸62とを回転自在に支持する。
【0059】
このような構成により、減速機60では、入力軸からトルクが入力されて偏心体軸71が回転すると、偏心体71a、71b、71cが外歯歯車72A、72B、72Cの中央の貫通孔の内側で回転し、これにより外歯歯車72A、72B、72Cが互いに異なる位相で揺動する。外歯歯車72A、72B、72Cは、揺動により偏心体軸71の軸心から最も離れた外歯が内歯歯車65gと噛合し、この噛合位置は揺動に伴って周方向に変化する。具体的には、偏心体軸71が一回転するごとに、内歯歯車65gと外歯歯車72A、72B、72Cとの噛合位置が周方向に一周する。外歯歯車72A、72B、72Cと内歯歯車65gとには歯数差があり、内歯歯車65gとの噛合位置が一周するごとに外歯歯車72A、72B、72Cは上記の歯数差分だけ自転する。この自転が、内ピン62cを介して出力軸62に伝達される。これにより、入力軸の回転運動が減速されて出力軸62から取り出される。
【0060】
このような構成の減速機60においては、偏心体71a、71b、71cに比較的に大きな面圧が加わって摩耗が生じる。
そこで、検知装置40は、偏心体71a、71b、71c(偏心体軸受77a、77b、77c)から近い位置に配置されるのが好ましい。ここで「近い」とは、減速機60内の連通路における距離の短さをいう。本変形例では、検知装置40が出力軸62の出力側の凹部62a内の外周側に設けられている。
また、他の検知装置40は、偏心体軸71の出力側のキリ穴71d内に設けられている。なお、図12では、各検知装置40を簡易的に示している。検知装置40は、設置位置以外は上記実施形態における検知装置40と同様に構成されている。
また、検知装置40を減速機60の内部空間やモータアダプタ15内の空間Sに配置してもよい。
【0061】
[その他]
以上、本発明の実施形態及びその変形例について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態及び変形例に限られない。
例えば、図1では、歯車装置1は、モータ10の出力軸11を上方に向けた状態で配置した例を示したが、歯車装置1の向きは、上記に限定されない。例えば、歯車装置1は、回転軸Axが上下方向に沿った状態に限らず、あらゆる方向に向けられて使用され得る。また、歯車装置1の回転軸Axは、一定の方向を維持する場合に限らず、可動する他の部材に連結され、回転軸Axの向きが変動する環境下で使用される場合もあり得る。
【0062】
また、検知装置40は、歯車装置に適用した場合を例示しているが、これに限定せず、検知装置40は、内部で部材同士が摺動や噛み合いを行って導電物質を生じ得る装置全般に適用可能である。
【0063】
また、検知装置40は、第1電極51、第2電極52、永久磁石53を一定方向から見た形状がリング状となる場合を例示したが、これに限定されない。例えば、これらは、正方形などの多角形状等でも良い。但し、第1電極51と第2電極52の間に隙間Gを形成するため、また、永久磁石53を上方から見て隙間Gに重なるように配置するため、第1電極51、第2電極52、永久磁石53の一定方向から見た形状は、同形状(寸法は異なる)とすることが好ましい。
また、第1電極51は、上方が開口している例を示したが、底部も開口した構造としても良い。但し、センサ部50の各構成をネジ部材54で締結して一体化する場合には、第1電極51の底部を閉塞し、挿通孔を形成した構造であることが好ましい。
【0064】
また、第1電極51が第2電極52を囲繞する構成に限定されない。例えば、第1電極51も第2電極52も互いに対向配置された平板状とし、その隙間Gに対して永久磁石53を対向させる配置としても良い。
【0065】
また、永久磁石53は、上方(集積部Gbの深さ方向)から見て、一部が隙間Gと重なる配置であってもよい。この場合、永久磁石53は、残る一部が上方から見て第2電極52と重複する配置でも良い。また、第1電極51が底部を閉塞する形状ではない場合には、永久磁石53は、残る一部が上方から見て第1電極51と重複する配置でも良い。
また、永久磁石53は、必ずしも、その一部(上部)が第1電極51と第2電極52が対向する隙間G内に配置されていなくともよい。また、逆に、永久磁石53の全体が隙間G内に配置されていてもよい。
【0066】
また、検知装置40では、永久磁石53を備える例を示したが、磁石は電磁石を利用しても良い。電磁石の配置や個数、形状等は、永久磁石53と同じ構成とすることができる。
また、永久磁石53又は電磁石は、隙間Gの集積部Gbの底面から上側に露出するように配置しても良い。
【0067】
また、上記実施形態では、センサ部、出力部及び電源の電気的な接続形態の一例を示したが、これは概念的な一例に過ぎず、一般的な種々の接続形態が適用されてもよい。
【0068】
また、上記変形例1、2では、検知装置40を設ける減速機の例として偏心揺動型減速装置を示したが、当該減速機は、単純遊星歯車装置、撓み噛合い式歯車装置、種々の直交軸歯車装置、種々の平行軸歯車装置、歯車を有しないトラクションドライブ式減速機構などが適用されてもよい。
その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 歯車装置
10 モータ
15 モータアダプタ
20 減速機
40 検知装置
42、43 導電線
44 支持部材
45 検知部
47 電源
50 センサ部
51 第1電極
52 第2電極
53 永久磁石(磁石)
54 ネジ部材
55 樹脂材(充填剤)
56 被覆樹脂材
57 介挿部材
58 ピン部材
60 減速機
A1、A2 アーム部材
Ax 回転軸
G 隙間
Ga 充填部分
Gb 集積部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12