(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】継手用カバー
(51)【国際特許分類】
F16L 57/00 20060101AFI20240712BHJP
【FI】
F16L57/00 C
F16L57/00 A
(21)【出願番号】P 2020079542
(22)【出願日】2020-04-28
【審査請求日】2022-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】船瀬 忠明
【審査官】岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05853200(US,A)
【文献】登録実用新案第3121398(JP,U)
【文献】特開2016-023790(JP,A)
【文献】実開平06-032890(JP,U)
【文献】特開平05-018491(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 57/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管同士を接続する継手を内部に挿入して前記継手を覆う筒状の継手用カバーであって、
弾性を有する合成樹脂で形成され、
長手方向の端側には、内径が先端側に向かって段階的に小径となるように内径の異なる複数の内周部が長手方向に並んで設けられ、
複数の前記内周部の各々の径方向外側に形成された外周部の外周面には、縮径部材を挿入する環状溝が形成されており、
前記配管を挿通させたカバー長手方向両端部分を
前記縮径部材で縮径して内周面を前記配管の外周面に密着させることで内部を密閉
する、
継手用カバー。
【請求項2】
前記配管と接する内周面には、前記合成樹脂よりも耐久性に優れた材料からなる補強層が設けられている、
請求項1に記載の継手用カバー。
【請求項3】
外周面が防食テープで覆われている、
請求項1または請求項2に記載の継手用カバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管同士を接続する継手を覆う継手用カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
水道等の配管同士を接続した継手を土中に埋設することがある。近年では、合成樹脂で形成された継手が市販されている。
しかしながら、合成樹脂製の継手を土中に埋設すると、長期レンジで見た際に、継手が腐食してしまう可能性がある。
また、配管同士を接続した継手を覆うカバーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示のカバーは、継手を筒状の保護管に挿入し、管体の両側にゴムから形成された止水部材を装着して継手を保護している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、継手が、保護管、及びその両側に装着される2つのゴム製の止水部材によって覆われており、継手を覆うための部品の種類が多く、カバーの構造が複雑となっている。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、構造が簡単な継手用カバーの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、配管同士を接続する継手を内部に挿入して前記継手を覆う筒状の継手用カバーであって、弾性を有する合成樹脂で形成され、長手方向の端側には、内径が先端側に向かって段階的に小径となるように内径の異なる複数の内周部が長手方向に並んで設けられ、複数の前記内周部の各々の径方向外側に形成された外周部の外周面には、縮径部材を挿入する環状溝が形成されており、前記配管を挿通させたカバー長手方向両端部分を前記縮径部材で縮径して内周面を前記配管の外周面に密着させることで内部を密閉する。
【0007】
請求項1に記載の継手用カバーは、配管同士を接続する継手が筒状の継手用カバーの内部に挿入され、カバー長手方向両端部分が縮径部材で縮径されて内周面が配管の外周面に密着して内部が密閉されている。言い換えれば、継手用カバーと配管との間が、継手用カバーが縮径されてシールされている。
このため、一例として、樹脂製の継手を土中に埋設する場合、水分、その他土中の成分の影響による継手の腐食を抑制することができる。
また、継手用カバーは、縮径部材でカバー長手方向両端部分を縮径するだけで内部を密閉することができ、別部品としてのシール部材を用いる必要がなく、構造が簡単になる。
【0009】
請求項1に記載の継手用カバーは、径の異なる複数の内周部が設けられているため、継手用カバーに挿入される配管の外径に対応した内周部、一例として、配管の外径よりも大径で、かつ配管の外径に最も近い内径を有する部分を縮径することで、継手用カバーの縮径量を最小限にして配管の外周部に継手用カバーの内周面を密着させることができる。なお、この場合、継手用カバーにおいて、配管の外径よりも小径の内周部が形成されている部分は、配管の挿入が困難となる部分であるため、配管を挿入する前に予め除去しておく。
【0010】
したがって、請求項1の継手用カバーによれば、配管の口径に対応した内周部が形成されている部分を縮径することで、縮径量を最小限にしてカバー内部を密閉することができる。なお、継手用カバーにおいて、配管に対して必要以上に大径な内周部の形成されている部分を縮径すると、縮径量が大きくなって縮径作業が煩雑になる上に、継手用カバーの内周部を配管の外周面に密着させることが困難になる場合がある。
請求項1に記載の継手用カバーでは、外周面に設けた環状溝が縮径部材を取り付けて縮径させる部位の目安となる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の継手用カバーにおいて、前記配管と接する内周面には、前記合成樹脂よりも耐久性に優れた材料からなる補強層が設けられている。
【0012】
請求項2に記載の継手用カバーは、配管と接する内周面に、継手用カバーを構成する合成樹脂よりも耐久性に優れた材料からなる補強層が設けられているため、長期に渡ってシール性を維持することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の継手用カバーにおいて、外周面が防食テープで覆われている。
【0016】
請求項3に記載の継手用カバーは、外周面が防食テープで追われているため、継手用カバー自身の耐久性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明によれば、構造が簡単な継手用カバーを提供することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る継手用カバーが適用された配管構造を示す断面図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る継手用カバーが適用された配管構造を示す斜視図である。
【
図3】(A)は結束バンドを示す斜視図であり、(B)は結束バンドで端部を締め付けた継手用カバーを示す断面図である。
【
図4】変形例に係る継手用カバーを示す断面図である。
【
図5】本発明の第2実施形態に係る継手用カバーが適用された配管構造を示す断面図である。
【
図6】本発明の第3実施形態に係る継手用カバーが適用された配管構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1の実施形態]
図1を用いて、本発明の一実施形態に係る継手用カバー10が適用された配管構造を説明する。
【0020】
(配管構造の全体構成)
本実施形態の配管構造は、一例として、上水設備等から上水が供給されるHIVP管(耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管)12Sと、供給された上水を住宅などの建物に供給する樹脂管14Sと、HIVP管12Sと樹脂管14Sとを接続する継手16Sと、継手16Sを保護する継手用カバー10とを含んで構成されており、これらが地面(土中18)に埋設される。
【0021】
本実施形態の樹脂管14Sは、一例としてポリブテン(PB)で形成されているが、他の合成樹脂で形成されていてもよい。
【0022】
本実施形態では、一例として、HIVP管12Sの口径が「13A」であり、樹脂管14Sの口径が「13J」である。
【0023】
継手16Sには、一方側(図面右側)にソケット18Sを介してHIVP管12Sが接続され、他方側(図面左側)に樹脂管14Sが接続されている。
【0024】
本実施形態の配管構造では、樹脂管14Sが波付きのさや管20で覆われているが、さや管20は必要に応じて設ければよく、無くてもよい。
【0025】
本実施形態の配管構造で用いる継手16S、及びソケット18Sは、合成樹脂で形成されている公知のものが用いられており、継手16S、及びソケット18Sの構造について説明は省略する。
【0026】
(継手用カバー)
継手用カバー10は、弾性を有する軟質の合成樹脂を用いて円筒状に形成されている。継手16S、継手16Sから突出している樹脂管14Sの一部、及び継手16Sから突出しているHIVP管12Sのソケット18Sを覆う長さに形成されている。
【0027】
本実施形態の継手用カバー10は、
図2に示すように、軸線に沿って2分割された分割片10Sを互いに向い合せて接着したものであるが、分割せずに円筒状に形成されたものであってもよい。
【0028】
この継手用カバー10は、継手16Sを形成している材料、HIVP管12Sを形成している材料、及び樹脂管14Sを形成している材料よりも軟質の材料で形成されている。ここでいう「軟質」とは、後述する結束バンド22で継手用カバー10を締め付けた際に、継手用カバー10を縮径できる程度の硬さ(言い換えれば、圧縮剛性)であることを意味する。
【0029】
本実施形態の継手用カバー10は、一例として架橋ポリエチレン発泡材で形成されている。架橋ポリエチレン発泡材の発泡倍率としては、一例として、10~40倍が好ましいが、発泡倍率は必要に応じて適宜変更される。架橋ポリエチレン発泡材の発泡倍率は、発泡倍率は10倍未満であってもよく、40倍を超えてもよい。
【0030】
継手用カバー10は、土中に埋設した際に腐食し難く、また、継手16Sを形成している材料、HIVP管12S、及び樹脂管14Sを形成している材料に悪影響を及ぼし難い材料であれば、架橋ポリエチレン以外の他の種類の合成樹脂材料で形成されていてもよい。なお、本実施形態の継手用カバー10を形成する架橋ポリエチレンは発泡しているものであったが、継手用カバー10を形成する合成樹脂材料は、必要に応じて発泡させればよく、発泡させなくてもよい。
【0031】
継手用カバー10を形成する材料としては、一例として、ポリスチレンフォーム(軟質なフォームが好ましい)等を用いることができる。また、継手16Sの材料に影響が及ぶことが懸念される材料を用いる場合には、継手16Sと接触する箇所に、継手16Sの材料に影響が及ばない他素材を設けることが好ましい。継手16Sと接触する箇所に他素材を設ける前提とすれば、継手用カバー10を形成する材料としてエラストマーフォームを用いることもできる。
継手用カバー10を構成する材料としては、継手16Sを構成する樹脂材料に悪影響を及ぼさないものが好ましい。
【0032】
図1に示すように、本実施形態の継手用カバー10の内周側には、図面右側から、第1内周部24、第1内周部24よりも大径とされた第2内周部26、第2内周部26よりも大径とされた第3内周部28、第3内周部28よりも大径とされた第4内周部30が形成されている。
【0033】
第1内周部24は、小径(一例として口径が13A)のHIVP管12Sに接続したソケット18Sが挿入可能な内径に形成されている。
第1内周部24は、小径(一例として口径が13A)のHIVP管12Sに接続したソケット18Sが挿入可能な内径に形成されている。
【0034】
第2内周部26は、後述する大径(一例として口径が20A)のHIVP管12Lに接続したソケット18Lが挿入可能な内径に形成されている。
【0035】
第3内周部28は、サイズの異なる継手16S、後述する継手16M、及び後述する継手16Lが挿入可能な内径に形成されている。
【0036】
また、第4内周部30は、さや管20が挿入される内径に形成されている。
【0037】
本実施形態の継手用カバー10は、長手方向に沿って略一定の厚みを有している。このため、継手用カバー10の外周側には、第1内周部24の径方向外側に第1外周部32が形成され、第2内周部26の径方向外側に第1外周部32よりも大径とされた第2外周部34が形成され、第3内周部28の径方向外側に第2外周部34よりも大径とされた第3外周部36が形成され、第4内周部30の径方向外側に第3外周部36よりも大径とされた第4外周部38が形成されている。
【0038】
なお、継手用カバー10の厚さは、特に制限はないが、5~20mmの範囲内が好ましい。
【0039】
第1外周部32には、後述する結束バンド22を取り付ける環状溝40が形成されており、第2外周部34には結束バンド22を取り付ける環状溝42が形成されており、第4外周部38には結束バンド22を取り付ける環状溝44が形成されている。結束バンド22は、ケーブルタイとも呼ばれ、一例としてインシュロック(へマランタイト株式会社の商品名)、タイラップ(ABB社(アーベーベー・アセア・ブラウン・ボベェリ・リミテッド)の登録商標)などを用いることができる。なお、結束バンド22の代わりとして、耐蝕に優れた金属の針金、例えば、ステンレススチール製の針金などを用いてもよい。
【0040】
(作用、効果)
次に、本実施形態の継手用カバー10の作用、効果を説明する。
先ず、継手用カバー10の取付手順の一例を以下に説明する。
【0041】
(1)継手用カバー10の第1内周部24側からHIVP管12Sを挿入し、継手用カバー10の反対側からHIVP管12Sの先端側の一部分を露出させる。
【0042】
(2) HIVP管12Sの先端にソケット18Sを接着する。
【0043】
(3) HIVP管12Sの先端に取り付けたソケット18Sを継手16Sの一方側に接続し、樹脂管14Sの先端を継手16Sの他方側に接続する。
【0044】
(4) 継手用カバー10をずらして継手16Sを第3内周部28の奥へ配置すると共に、さや管20を第4内周部30に挿入する(
図1参照)。
【0045】
(5)
図3(A),(B)に示すように、第4外周部38の環状溝44に結束バンド22を入り込ませて結束バンド22を環状にして縮径させる。これにより、第4外周部38が縮径され、第4内周部30の内周面がさや管20の外周面に押し付けられて密着し、さや管20と継手用カバー10との間からカバー内に水分等が浸入しないように止水が行われる。
【0046】
(6) また、第1外周部32の環状溝40に結束バンド22を入り込ませて結束バンド22を環状にして縮径させる。これにより、第1外周部32が縮径され、第1内周部24の内周面がHIVP管12Sの先端に取り付けたソケット18Sの外周面に押し付けられて密着し、HIVP管12Sの先端に取り付けたソケット18Sと継手用カバー10との間からカバー内に水分等が浸入しないように止水が行われる。
【0047】
(7) 以上により、継手16Sが継手用カバー10の内部に密閉状態で配置される。このため、継手用カバー10で接続した継手部分を土中に埋設しても、水分、土中の成分、その他から継手16Sを保護することができる。
【0048】
なお、必要に応じて、
図3において点線で示すように、合成樹脂などで形成された防食テープ46を継手用カバー10の外周に隙間なく巻回し、継手用カバー10が土に接触しないように防食テープ46で継手用カバー10を保護してもよい。これにより、継手用カバー10自身の耐久性を向上することができる。
【0049】
本実施形態の継手用カバー10は、単一の合成樹脂材料で形成されていたが、種類の異なる複数の合成樹脂材料で形成されていてもよい。
例えば、
図4に示すように、継手用カバー10の内周(特に、結束バンド22の締め付け力が作用する部分。少なくとも環状溝40、42、44の内周側の部分、及びその周辺(例えば、
図4に示すように、第1内周部24の内周部分などの同じ内周部分。また、
図4では図示が省略されているが、止水を行う第2内周部26の内周部分、第4内周部30の内周部分も同様。)に、架橋ポリエチレン発泡材よりも耐久性に優れた軟質材料からなる補強層48を設けてもよい。
ここでの耐久性とは、一例として、弾性を失い難く(言い換えれば、塑性変形し難い)、耐候性に優れている性質のことである。補強層48を構成する材料としては、一例としてモラン(株式会社ブリヂストンの登録商標)を用いることができるが、他の材料を用いてもよい。
【0050】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る配管構造を
図5にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0051】
図5には、口径が16Jの樹脂管14Mと口径が20AのHIVP管12Lとを接続した配管構造が示されている。本実施形態の継手16Mは、口径が16Jの樹脂管14Mと、口径が20AのHIVP管12Lに取り付けられたソケット18Lとを接続できるものである。
【0052】
本実施形態では、継手用カバー10の一部分、具体的には、第1内周部24の形成されている部分が除去されている。第1内周部24の形成されている部分は、
図1に示すカットラインCL(2点鎖線部分)、即ち、第1内周部24と第2内周部26との境界部分をカッター等でカットして除去することができる。なお、切断箇所が分かりやすいように、継手用カバー10の外周面に、切断箇所を示す環状の溝、環状のリブ、または印刷などによる環状の線などを付与することが好ましい。
【0053】
本実施形態では、第2外周部34の環状溝42に入れた結束バンド22で第2外周部36を縮径させる。これにより、ソケット18Lの外周面に第2内周部26の内周面が押圧されて密着し、継手16Mが継手用カバー10の内部に密閉状態で配置され、第1の実施形態と同様に継手16Mが保護される。
【0054】
このように、本実施形態の継手用カバー10は、内径の異なる第1内周部24と、第2内周部26とを備えているので、口径の異なるHIVP管12SとHIVP管12Lとに対応させることができる。
【0055】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る配管構造を
図6にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0056】
図6には、口径が20Jの樹脂管14Lと、口径が20AのHIVP管12Lとを接続した配管構造が示されている。本実施形態の継手16Lは、口径が20Jの樹脂管14Lと、口径が20AのHIVP管12Lに取り付けられたソケット18Lとを接続できるものである。
【0057】
本実施形態の継手用カバー10も第2の実施形態と同様に、第2外周部34の環状溝42に入れた結束バンド22で第2内周部26を縮径し、ソケット18Lの外周面に第2内周部26の内周面を押圧して密着させる。これにより、継手16Lが継手用カバー10の内部に密閉状態で配置され、前述した実施形態と同様に継手16Lを保護することができる。
【0058】
[その他の実施形態]
以上、本発明の継手用カバー10の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【0059】
上記実施形態の継手用カバー10では、HIVP管の挿入側に、内径の異なる2つの内周部(第1内周部24、及び第2内周部26)が設けられていたが、本発明はこれに限らず、第1内周部24、及び第2内周部26の何れか一方のみが設けられていてもよく、内径の異なる3つ以上の内周部が設けられていてもよい。
【0060】
上記実施形態では、土中に埋設する継手16S,16M,16Lに継手用カバー10を取り付けた例を示したが、土中に埋設しない継手16S,16M,16Lに継手用カバー10を取り付けてもよいことは勿論である。
【0061】
上記実施形態では、継手16S,M,Lで接続する配管が樹脂製の配管であったが、継手16S,M,Lで接続する配管は金属製の配管であってもよい。
【0062】
なお、上記実施形態の継手用カバー10において、第1内周部24、第2内周部26、及び第4内周部30は、配管の外周面に密着して止水(外部から内部へ水が侵入することを抑制)を行う箇所であるため、止水部と言い換えることもできる。
【0063】
上記実施形態の継手用カバー10では、結束バンド22で締め付ける箇所に環状溝40,42,44が形成されていたが、環状溝40,42,44は必要に応じて設ければよく、無くてもよい。
【符号の説明】
【0064】
10…継手用カバー、12S…HIVP管、12L…HIVP管、14S…樹脂管、14M…樹脂管、14L…樹脂管、16S…継手、16M…継手、16L…継手、22…結束バンド(縮径部材)、24…第1内周部、26…第2内周部、40…環状溝、42…環状溝、44…環状溝、46…防食テープ、48…補強層