(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】導管用の内部ダクトを作製する方法
(51)【国際特許分類】
H02G 3/04 20060101AFI20240712BHJP
H02G 1/06 20060101ALI20240712BHJP
H02G 9/06 20060101ALI20240712BHJP
F16L 11/24 20060101ALI20240712BHJP
【FI】
H02G3/04 062
H02G1/06
H02G9/06
H02G3/04
F16L11/24
(21)【出願番号】P 2020565849
(86)(22)【出願日】2019-06-11
(86)【国際出願番号】 US2019036450
(87)【国際公開番号】W WO2019241179
(87)【国際公開日】2019-12-19
【審査請求日】2022-05-31
(32)【優先日】2018-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512044862
【氏名又は名称】ウエスコ、エクイティ、コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】WESCO EQUITY CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【氏名又は名称】加島 広基
(74)【代理人】
【識別番号】100215267
【氏名又は名称】古屋 秀人
(72)【発明者】
【氏名】ジェリー・エル・アレン
【審査官】木村 励
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0145603(US,A1)
【文献】特表2014-503699(JP,A)
【文献】特表2003-503000(JP,A)
【文献】特表2003-510632(JP,A)
【文献】特表2004-514244(JP,A)
【文献】特表2004-504794(JP,A)
【文献】特表2005-528869(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/04
H02G 1/06
H02G 9/06
F16L 11/24
G02B 6/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部ダクトを製造する方法であって、複数の長手方向に延びて横方向に離間された接着剤のストリップを、長手方向に延びる布材料のシート上にまず配置するステップと、次に隣接する接着剤のストリップを接続して少なくとも1つの区画を形成するように前記布材料のシートを折り畳むステップとを備える、方法。
【請求項2】
前記配置するステップが、接着剤の第1のストリップを前記布材料のシートの一方の側縁に配置するステップと、接着剤の第2のストリップを前記布材料のシートの他方の側縁に配置するステップとを含み、前記布材料のシートを折り畳むステップによって、前記接着剤の第1のストリップおよび前記接着剤の第2のストリップが互いに隣接し、その後に接続されて1つの区画を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記配置するステップが、接着剤の第1のストリップを前記布材料のシートの一方の側縁に配置するステップと、前記接着剤の第1のストリップに隣接して接着剤の第2のストリップを前記布材料のシート上に配置するステップと、前記接着剤の第2のストリップに隣接して接着剤の第3のストリップを前記布材料のシート上に配置するステップと、前記接着剤の第3のストリップに隣接して且つ前記布材料のシート上で前記布材料のシートの他方の側縁に接着剤の第4のストリップを配置するステップとを含み、
前記折り畳むステップが、前記接着剤の第1のストリップおよび前記接着剤の第2のストリップが互いに隣接し、その後に接続されて第1の区画を形成するように、且つ、前記接着剤の第3のストリップおよび前記接着剤の第4のストリップが互いに隣接し、その後に接続されて第2の区画を形成するように、前記布材料のシートを折り畳むステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記折り畳むステップとして、前記接着剤の第1のストリップ、前記接着剤の第2のストリップ、前記接着剤の第3のストリップおよび前記接着剤の第4のストリップを一体に取り付けて、それによって前記第1の区画および前記第2の区画を取り付けるステップを備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記配置するステップが、接着剤の第1のストリップを前記布材料のシートの一方の側縁に配置するステップと、前記接着剤の第1のストリップに隣接して接着剤の第2のストリップを前記布材料のシート上に配置するステップと、記接着剤の第2のストリップに隣接して接着剤の第3のストリップを前記布材料のシート上に配置するステップと、前記接着剤の第3のストリップに隣接して接着剤の第4のストリップを前記布材料のシート上に配置するステップと、前記接着剤の第4のストリップに隣接して接着剤の第5のストリップを前記布材料のシート上に配置するステップと、前記接着剤の第5のストリップに隣接して且つ前記布材料のシート上で前記布材料のシートの他方の側縁に接着剤の第6のストリップを配置するステップとを含み、
前記折り畳むステップが、前記接着剤の第1のストリップおよび前記接着剤の第2のストリップが互いに隣接し、その後に接続されて第1の区画を形成するように、且つ、前記接着剤の第3のストリップおよび前記接着剤の第4のストリップが互いに隣接し、その後に接続されて第2の区画を形成するように、且つ、前記接着剤の第5のストリップおよび前記接着剤の第6のストリップが互いに隣接し、その後に接続されて第3の区画を形成するように、前記布材料のシートを折り畳むステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記折り畳むステップとして、前記接着剤の第1のストリップ、前記接着剤の第2のストリップ、前記接着剤の第3のストリップ、前記接着剤の第4のストリップ、前記接着剤の第5のストリップ、および前記接着剤の第6のストリップを一体に取り付けて、それによって前記第1の区画、前記第2の区画、および前記第3の区画を一体に取り付けるステップを備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記配置するステップが
、横方向に離間されたストリップ
からなる接着剤の第1の対と、前記接着剤の第1の対に対して前記布材料のシートの一方の側縁方向に隣接して
、横方向に離間されたストリップ
からなる接着剤の第2の対を配置するステップを含み、
前記折り畳むステップとして、前記接着剤の第1の対の横方向に離間されたストリップを互いに取り付けるステップと、前記接着剤の第2の対の横方向に離間されたストリップを互いに取り付けるステップと、前記接着剤の第1の対
のストリップを前記接着剤の第2の対
のストリップに取り付けるステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記配置するステップが、前
記接着剤
の第2の対
に対して前記布材料のシートの一方の側縁方向に隣接して
、横方向に離間されたストリップ
からなる接着剤の第3の対を配置するステップを含み、
前記取り付けるステップは、前記接着剤の第3の対
のストリップを前記接着剤の第1の対および第2の対
のストリップに取り付けるステップを含む、請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2018年6月12日に出願された米国仮特許出願第62/683,755号からの優先権を主張する。
【0002】
本発明は、通信導管用の内部ダクトを作製する方法に関する。より具体的には、本発明は、接着剤を使用して布ダクトを一体に取り付けて、複数セルの内部ダクトを形成することに関する。
【背景技術】
【0003】
数千フィートに及ぶ地下通信導管にケーブルを配置することは、長い間問題であった。そのようなことは、既にケーブルが入っている導管に追加のケーブルを配置する必要がある場合に特に当てはまる。そのケーブルは、特にそのプラスチックジャケットのために、新たなケーブルが導管に挿入されるときに大きな摩擦をもたらす。その結果、その摩擦により、新たなまたは既存のケーブルが損傷する可能性がある。そのようなことは、導管内のケーブルが波打っていて、導入されるケーブルが曲がりくねった部分を含んだ経路をたどる場合に特に当てはまる。
【0004】
この問題に対する非常に成功した解決策は、TVC Communications,LLCによって商標MAXCELL(登録商標)で販売され、米国特許第6,262,371号に示されているファブリック内部ダクトであり、これは、本発明を理解するために必要な詳細について参照により本明細書に組み込まれる。この内部ダクトは、最初に導管内に配置され、導管を長手方向に延びる区画に分割する。ケーブルは、区画の1つに配置されることができ、プルテープまたはロープが別の区画に配置されて、後に第2のケーブルをその区画に引き込むために利用されることができる。ケーブル間に布地があるため、摩擦は、ケーブルジャケットではなく布地にあり、設置を容易にする。
【0005】
これらの内部ダクトの区画は、通常、互いに接続されて、それらをステッチすることによって複数区画内部ダクトを提供する。通常、そのような接続で十分であるが、ステッチが緩んで、内部ダクトの区画の完全性が失われる可能性がある。
【0006】
したがって、内部ダクトの区画を接続して形成するための代替方法が必要である。
【発明の概要】
【0007】
したがって、本発明の一態様の目的は、ステッチを使用せずに導管内部ダクトを製造することである。
【0008】
本発明の別の態様の目的は、接着剤を使用することによって、上記のように内部ダクトを製造することである。
【0009】
本発明のこれらおよび他の目的、ならびに以下の説明から明らかになる既存の従来技術の形態に対するそれらの利点は、以下に説明および特許請求される改善によって達成される。
【0010】
一般に、内部ダクトを製造する方法は、複数の長手方向に延びて横方向に離間された接着剤のストリップを、長手方向に延びる布材料のシート上に配置するステップと、少なくとも2つのストリップを一体に接続して少なくとも1つの区画を形成するステップとを含む。
【0011】
内部ダクトを製造する好ましい方法は、本発明が具体化されることができる全ての様々な形態および変更を示すことを試みることなく添付の図面に例として示され、本発明は、明細書の詳細な説明ではなく添付の特許請求の範囲によって評価される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、内部ダクトを作製するために使用される布材料の断片化された平面図である。
【
図2】
図2は、実質的に
図1の線2-2に沿って取られた幾分概略的な断面図である。
【
図3】
図3は、複数区画内部ダクトの形成に備えて折り畳まれた
図2の布材料の幾分概略的な図である。
【
図4】
図4は、完成した内部ダクトの幾分概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
しなやかな材料、好ましくは低摩擦布材料のシートは、一般に数字10で示されている。布地10のシートは、典型的には、例えば2500フィート長手方向に延在し、それから作製された内部ダクト11(
図4)は、それが通常地下に見られる導管に設置される建設現場で使用するためにリールに保管されることができる。
【0014】
3つの内部ダクト区画が提供される場合、布シート10は、複数の横方向に離間されて長手方向に延びる接着ストリップ12A、12B、12C、12D、12Eおよび12Fを備える。これらのストリップ12は、任意の適切な布接着剤から作製されることができ、
図3に概略的に示されるように、シートが折り畳まれたときに、ストリップ12が潜在的な内部ダクト区画13、14、および15の上部にあるように、シート10上に横方向に配置される。したがって、ストリップ12Aおよび12Bは、潜在的な区画13の上部にあり、ストリップ12Cおよび12Dは、潜在的な区画14の上部にあり、ストリップ12Eおよび12Fは、潜在的な区画15の上部にある。もちろん、接着剤のストリップを多かれ少なかれ提供することによって、3つよりも多いまたは少ない区画を形成することができる。
【0015】
図4に示される複数区画内部ダクト11を構築するために、ストリップ12Aおよび12Bの対は、区画13を形成するために互いに取り付けられ、ストリップ12Cおよび12Dの対は、区画14を形成するために互いに取り付けられ、ストリップ12Eおよび12Fの対は、区画15を形成するために互いに取り付けられる。全ての接着ストリップはまた、
図4の12において互いに取り付けられて、内部ダクト11を形成することもできる。
【0016】
接着ストリップ12B、12Dおよび12Eは、ストリップ12A、12Cおよび12Fが区画13、14、および15、したがって内部ダクト11を形成するように互いに取り付けられた状態で排除されることができる。
【0017】
したがって、本明細書に記載されるように構築された内部ダクトが当該技術分野を実質的に改善することは明らかであるはずである。