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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】加湿清浄機
(51)【国際特許分類】
   F24F 6/04 20060101AFI20240712BHJP
   F24F 8/80 20210101ALI20240712BHJP
【FI】
F24F6/04
F24F8/80 400
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020572778
(86)(22)【出願日】2020-06-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-31
(86)【国際出願番号】 KR2020007657
(87)【国際公開番号】W WO2020256354
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2023-06-06
(31)【優先権主張番号】10-2019-0071805
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514170813
【氏名又は名称】コーウェイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】COWAY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】キム ドヨプ
(72)【発明者】
【氏名】チョ アンホ
(72)【発明者】
【氏名】ホン ヒョンジン
【審査官】岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2019-0001334(KR,A)
【文献】実開平03-080230(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 6/04
F24F 8/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気が吸入される吸入口及び空気が吐出される吐出口を備えるハウジングと、
前記ハウジングの内部に備えられ、前記吸入口から流入した空気が前記吐出口に流動するように送風力を提供する送風部と、
前記ハウジングの内部に備えられ、前記吸入口から流入する空気を濾過する空気浄化フィルタと、
前記ハウジングの内部に備えられる水桶と、
前記水桶から水の供給を受ける水槽ユニットと、
前記水槽ユニットに供給された水を用いて加湿を行う加湿部材と、
前記吸入口と前記吐出口との間に形成され、前記吸入口から流入した空気が流動する空気流路部と、
前記空気流路部に回転可能に配置される流路調整部材と、
前記流路調整部材に回転力を提供する駆動部と、を含み、
前記水桶は、内部に収容された水の排出が可能となるように開閉する給水弁部材を備え、
前記流路調整部材は、
回転中心をなす回転軸部と、
前記回転軸部と一体に回転し、前記空気流路部を横切って前記空気流路部の少なくとも一部を開閉するよう構成される本体部と、
前記回転軸部と一体に回転し、前記給水弁部材が開放するように加圧力を提供することができる加圧部と、を備え、
前記流路調整部材が回転するとき、前記本体部によって前記空気流路部における空気流動の方向が変化し、前記加圧部によって前記給水弁部材が開閉する、加湿清浄機。
【請求項2】
前記吐出口は、前記吸入口から流入した空気が前記空気浄化フィルタ及び加湿部材を介して吐出される加湿空気吐出口と、前記加湿部材を介さずに吐出される清浄空気吐出口と、を含んで構成される、請求項1に記載の加湿清浄機。
【請求項3】
前記流路調整部材は、前記空気流路部を流動する空気が前記加湿空気吐出口及び清浄空気吐出口のうち少なくとも一つを介して吐出されるよう、流路を切り替えるように構成される、請求項2に記載の加湿清浄機。
【請求項4】
前記流路調整部材は、前記空気流路部を流動する空気が前記清浄空気吐出口を介して吐出されるようにする清浄モード位置、及び前記加湿空気吐出口を介して吐出されるようにする加湿モード位置を有する、請求項3に記載の加湿清浄機。
【請求項5】
前記流路調整部材は、前記加湿モード位置において前記給水弁部材を開放するように構成される、請求項4に記載の加湿清浄機。
【請求項6】
前記流路調整部材は、前記空気流路部を流動する空気が前記清浄空気吐出口及び加湿空気吐出口を介して吐出されるように前記清浄モード位置と加湿モード位置の間に位置する第3位置をさらに有する、請求項4に記載の加湿清浄機。
【請求項7】
前記流路調整部材及び送風部の駆動を制御する制御部をさらに含み、
前記制御部は、加湿が終了した後、前記加湿部材の乾燥が行われるように前記流路調整部材を前記第3位置に移動させる、請求項6に記載の加湿清浄機。
【請求項8】
前記水槽ユニットに設置され、前記給水弁部材の開閉のために作動する給水調整部材をさらに含み、
前記流路調整部材は、前記給水調整部材を加圧して前記給水弁部材を開放する、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の加湿清浄機。
【請求項9】
前記水槽ユニットは、水を収容する水槽本体と、前記水槽本体の上部の少なくとも一部を覆う水槽カバーと、を備え、
前記給水調整部材は水槽カバーに設置される、請求項8に記載の加湿清浄機。
【請求項10】
前記給水調整部材は、
本体部と、前記本体部の一側に形成され、前記流路調整部材によって加圧できるように配置される接触部と、前記本体部の他側に形成され、前記給水弁部材を加圧できるように配置される押さえ部と、前記接触部と押さえ部の間に位置し、前記水槽カバーに形成される設置溝に結合する回転軸部と、を備える、請求項9に記載の加湿清浄機。
【請求項11】
前記給水調整部材は、回転軸部を中心にシーソー運動が可能となるように構成され、
前記流路調整部材が前記接触部を下側に加圧する場合、前記押さえ部が上側に移動し、前記給水弁部材を開放する、請求項10に記載の加湿清浄機。
【請求項12】
前記給水調整部材は、前記給水調整部材が前記水槽カバーに設置された状態で、前記接触部側が前記回転軸部を中心に下側方向に傾くように前記本体部の一側に重量を付加する重量部が配置される、請求項10に記載の加湿清浄機。
【請求項13】
前記設置溝は、前記給水調整部材が前記水槽カバーに設置された状態では前記接触部側が開口され、前記押さえ部側が閉鎖された溝で構成される、請求項10に記載の加湿清浄機。
【請求項14】
前記ハウジングは、前記水桶が設置される開口部と前記空気流路部とを区画する仕切り板を内部に備え、
前記給水調整部材は前記開口部に位置し、
前記流路調整部材の加圧部は、前記接触部を加圧することができるように、前記仕切り板に形成される貫通口を介して前記開口部に露出する、請求項13に記載の加湿清浄機。
【請求項15】
前記水槽ユニット及び前記加湿部材は、前記水桶が前記ハウジングから分離された状態で、前記ハウジングからスライド方法によって分離可能となるように設置される、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の加湿清浄機。
【請求項16】
前記加湿部材は、前記送風部の後段に配置され、前記送風部から排出される空気を加湿するように構成される、請求項に記載の加湿清浄機。
【請求項17】
前記吸入口は前記ハウジングの前面下部に形成され、
前記加湿空気吐出口は前記ハウジングの前面上部に形成され、
前記清浄空気吐出口は前記ハウジングの上面に形成され、
前記加湿部材は前記ハウジングの前面と並んで設置される、請求項16に記載の加湿清浄機。
【請求項18】
前記流路調整部材は、前記清浄空気吐出口を介して空気が排出される際には上下方向に位置し、前記加湿空気吐出口を介して空気が排出される際には上端が前記加湿空気吐出口側に傾斜するように位置する、請求項17に記載の加湿清浄機。
【請求項19】
空気が吸入される吸入口及び空気が吐出される吐出口を備えるハウジングと、
前記ハウジングの内部に備えられ、前記吸入口から流入する空気を濾過する空気浄化フィルタと、
水桶から水槽ユニットに供給された水を用いて加湿を行う加湿部材と、
前記吸入口から流入した空気が前記吸入口と吐出口との間に形成される空気流路部を介して前記吐出口に流動するように送風力を提供する送風部と、
前記空気流路部に回転可能に配置され、前記空気流路部を流動する空気が前記加湿部材を介して吐出されるようにする加湿モード位置と、前記加湿部材を介さずに吐出されるようにする清浄モード位置との間で回転する流路調整部材と、を含み、
前記流路調整部材は、前記加湿モード位置において前記水桶から前記水槽ユニットに水が供給されるように、前記水桶に備えられる給水弁部材が開放するようにし
前記流路調整部材は、前記清浄モード位置と加湿モード位置との間に位置する第3位置に位置可能であり、
前記給水弁部材は、前記清浄モード位置及び第3モード位置で閉鎖された状態を有する、加湿清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄機能及び加湿機能を有する加湿清浄機に関し、より詳細には、空気清浄機能及び加湿機能を行うために流路を調整することができる加湿清浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
空気清浄機は、汚染された空気を浄化して新鮮な空気に変える装置であって、流入した空気を空気浄化フィルタに通過させることで、埃や細菌をなくし、悪臭を除去する機能を果たす。
【0003】
一般に、空気清浄機は、浄化する空気を吸入する送風ファン(送風部)や、空気を浄化させる空気浄化フィルタなどを含む。
【0004】
一方、空気清浄機には、かかる空気浄化フィルタ以外にも、加湿空気を供給することができるように、加湿部材(加湿フィルタ)を含ませることができる。このように、加湿機能を有する加湿清浄機は、湿気を含有する空気を吐出することで室内の湿度を調整する。
【0005】
従来の加湿清浄機は、水槽に加湿部材を浸漬させた後、送風を介して加湿部材に吸収された水を気化させたり、又は複数のディスクの一部を水槽に浸漬させた状態で回転させることで、送風を介してディスクの表面に付着した水を気化させたりする方法のように気化式(送風式)加湿が多く用いられている。
【0006】
かかる従来の加湿清浄機は、水桶が水槽に装着されて用いられるが、加湿モードを行うか否かに関係なく、水桶から水槽に水が供給されて、水槽が一定の水位を維持するように構成される。そのため、水桶に収容された水が完全に空の状態にならない限り、水桶から水槽への水の供給は停止されず、後に水槽に収容された水がすべて蒸発されない限り、水槽の水が完全に除去されることはない。
【0007】
したがって、従来の加湿清浄機には、加湿が終了した後も、水槽に予め設定された水位で水が残るため、水槽及び/又は加湿部材にカビやスケール、水垢、匂いが発生したり、又は細菌が増殖したりする可能性があるという問題があった。
【0008】
一方、従来の加湿清浄機は、空気浄化フィルタの後段に空気浄化フィルタと並んで加湿部材が設置され、加湿部材の後段に空気の吸入のための送風ファンが設置される。このとき、空気浄化フィルタを介した一部の空気は加湿部材を介して送風ファンに流入するが、残りの空気は加湿部材を介さずに直接送風ファンに流入する。そのため、従来の加湿清浄機は、空気浄化フィルタを介した空気がすべて加湿部材を介する構造ではないため、加湿モードの実行時に加湿効率が低下するという問題があった。
【0009】
かかる問題を解決すべく、加湿モードにおいて、空気浄化フィルタを介した空気が加湿部材に供給される流量を増加させるために、空気の流動方向を調整する流路調整部材が用いられる場合がある。しかし、流路調整部材を用いる場合であっても、空気浄化フィルタを介した空気がすべて加湿部材に供給される構造ではないため、加湿効率の向上には制限がある。
【0010】
また、従来の加湿清浄機は、加湿を行わない清浄専用モードにおいても、空気浄化フィルタを介して濾過された空気のうち一部が加湿部材に供給されるため、空気清浄効率が低下するという問題があった。すなわち、清浄専用モードにおいて不要な加湿部材が空気浄化フィルタを介した空気に対する流路抵抗として作用する。そのため、従来の加湿清浄機は、加湿部材を介さない場合と同一の空気吐出量を達成するために、送風ファンの駆動RPMを増加させる必要があるため、消費電力が大きくなり、ノイズが増加するという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記のような従来技術の問題のうち少なくとも一部を解決するために案出されたものであって、水桶から水槽ユニットへの水の供給を効率的に遮断することができる加湿清浄機を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、一側面として、水槽ユニット及び/又は加湿部材(加湿フィルタ)の汚染や細菌の発生などを最小限に抑えることができる加湿清浄機を提供することを目的とする。
【0013】
そして、本発明は、一側面として、加湿モードでのみ水槽ユニットへの水の供給が行われる加湿清浄機を提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は、一側面として、水槽ユニットへの水の供給のために、別の駆動手段を用いなくても、流路の調整に応じて水槽ユニットへの水の供給が可能な加湿清浄機を提供することを目的とする。
【0015】
そして、本発明は、一側面として、加湿モード及び清浄モードを容易に実現することができる加湿清浄機を提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、一側面として、加湿効率及び空気清浄効率を高めることができる加湿清浄機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記のような目的を達成するための一側面として、本発明は、空気が吸入される吸入口及び空気が吐出される吐出口を備えるハウジングと、上記ハウジングの内部に備えられ、上記吸入口から流入した空気が上記吐出口に流動するように送風力を提供する送風部と、上記ハウジングの内部に備えられ、上記吸入口から流入する空気を濾過する空気浄化フィルタと、上記ハウジングの内部に備えられる水桶と、上記水桶から水の供給を受ける水槽ユニットと、上記水槽ユニットに供給された水を用いて加湿を行う加湿部材と、上記吸入口と上記吐出口との間に形成され、上記吸入口から流入した空気が流動する空気流路部と、上記空気流路部に回転可能に配置される流路調整部材と、上記流路調整部材に回転力を提供する駆動部と、を含み、上記水桶は、内部に収容された水の排出が可能となるように開閉する給水弁部材を備え、上記流路調整部材は、回転中心をなす回転軸部と、上記回転軸部と一体に回転し、前記空気流路部を横切って上記空気流路部の少なくとも一部を開閉するように構成される本体部と、上記回転軸部と一体に回転し、上記給水弁部材が開放するように加圧力を提供することができる加圧部と、を備え、上記流路調整部材が回転するとき、上記本体部によって上記空気流路部における空気流動の方向が変化し、上記加圧部によって上記給水弁部材が開閉する加湿清浄機を提供する。
【0018】
このとき、上記吐出口は、上記吸入口から流入した空気が上記空気浄化フィルタ及び加湿部材を介して吐出される加湿空気吐出口と、上記加湿部材を介さずに吐出される清浄空気吐出口と、を含んで構成されることができる。
【0019】
また、上記流路調整部材は、上記空気流路部を流動する空気が上記加湿空気吐出口及び清浄空気吐出口のうち少なくとも一つを介して吐出されるよう、流路を切り替えるように構成されることができる。
【0020】
そして、上記流路調整部材は、上記空気流路部を流動する空気が上記清浄空気吐出口を介して吐出されるようにする清浄モード位置、及び上記加湿空気吐出口を介して吐出されるようにする加湿モード位置を有することができる。このとき、上記流路調整部材は、上記加湿モード位置において上記給水弁部材を開放するように構成されることができる。
【0021】
また、上記流路調整部材は、上記空気流路部を流動する空気が上記清浄空気吐出口及び加湿空気吐出口を介して吐出されるように、上記清浄モード位置と加湿モード位置との間に位置する第3位置をさらに有することができる。
【0022】
一方、本発明の一側面による加湿清浄機は、上記流路調整部材及び送風部の駆動を制御する制御部をさらに含み、上記制御部は、加湿が終了した後、上記加湿部材の乾燥が行われるよう、上記流路調整部材を上記第3位置に移動させるように構成されることができる。
【0023】
そして、本発明の一側面による加湿清浄機は、上記水槽ユニットに設置され、上記給水弁部材の開閉のために作動する給水調整部材をさらに含み、上記流路調整部材は、上記給水調整部材を加圧して上記給水弁部材を開放するように構成されることができる。
【0024】
また、上記水槽ユニットは、水を収容する水槽本体と、上記水槽本体の上部の少なくとも一部を覆う水槽カバーと、を備え、上記給水調整部材は、上記水槽カバーに設置されることができる。
【0025】
そして、上記給水調整部材は、本体部と、上記本体部の一側に形成され、上記流路調整部材によって加圧できるように配置される接触部と、上記本体部の他側に形成され、上記給水弁部材を加圧できるように配置される押さえ部と、上記接触部と押さえ部との間に位置し、上記水槽カバーに形成される設置溝に結合する回転軸部と、を備えることができる。
【0026】
また、上記給水調整部材は、上記回転軸部を中心にシーソー運動が可能となるように構成され、上記流路調整部材が上記接触部を下側に加圧する場合、上記押さえ部が上側に移動して上記給水弁部材を開放するように構成されることができる。
【0027】
そして、上記給水調整部材には、上記給水調整部材が上記水槽カバーに設置された状態で、上記接触部側が上記回転軸部を中心に下側方向に傾くように上記本体部の一側に重量を付加する重量部が配置されることができる。
【0028】
また、上記設置溝は、上記給水調整部材が上記水槽カバーに設置された状態で、上記接触部側が開口され、上記押さえ部側が閉鎖された溝で構成されることができる。
【0029】
また、上記ハウジングは、上記水桶が設置される開口部と上記空気流路部とを区画する仕切り板を内部に備え、上記給水調整部材は上記開口部に位置し、上記流路調整部材の加圧部は、上記接触部を加圧することができるように、上記仕切り板に形成される貫通口を介して上記開口部に露出することができる。
【0030】
そして、上記水槽ユニット及び上記加湿部材は、上記水桶が上記ハウジングから分離された状態で、上記ハウジングからスライド方法によって分離できるように設置されることができる。
【0031】
また、上記加湿部材は、上記送風部の後段に配置され、上記送風部から排出される空気を加湿するように構成されることができる。
【0032】
そして、上記吸入口は上記ハウジングの前面下部に形成され、上記加湿空気吐出口は上記ハウジングの前面上部に形成され、上記清浄空気吐出口は上記ハウジングの上面に形成され、上記加湿部材は上記ハウジングの前面と並んで設置されることができる。このとき、上記流路調整部材は、上記清浄空気吐出口を介して空気が排出される際には上下方向に位置し、上記加湿空気吐出口を介して空気が排出される際には上端が上記加湿空気吐出口側に傾斜するように位置することができる。
【0033】
一方、上記のような目的を達成するための他の側面として、本発明は、空気が吸入される吸入口及び空気が吐出される吐出口を備えるハウジングと、上記ハウジングの内部に備えられ、上記吸入口から流入する空気を濾過する空気浄化フィルタと、水桶から水槽ユニットに供給された水を用いて加湿を行う加湿部材と、上記吸入口から流入した空気が上記吸入口と吐出口との間に形成される空気流路部を介して上記吐出口に流動するように送風力を提供する送風部と、上記空気流路部に回転可能に配置され、上記空気流路部を流動する空気が上記加湿部材を介して吐出されるようにする加湿モード位置と、上記加湿部材を介さずに吐出されるようにする清浄モード位置との間で回転する流路調整部材と、を含み、上記流路調整部材は、上記加湿モード位置において上記水桶から上記水槽ユニットに水が供給されるよう、上記水桶に備えられる給水弁部材が開放するように構成されることができる。
【0034】
また、上記流路調整部材は、上記清浄モード位置と加湿モード位置との間に位置する第3位置に位置可能であり、上記給水弁部材は、上記清浄モード位置及び第3モード位置で閉鎖された状態を有することができる。
【発明の効果】
【0035】
かかる構成を有する本発明の一実施例によると、水桶に備えられる給水弁部材の開閉が流路調整部材の回転によって行われるため、水桶から水槽ユニットへの水の供給を効率的に遮断することができるという効果を奏することができる。
【0036】
また、本発明の一実施例によると、流路調整部材が加湿モード位置にある場合にのみ、水槽ユニットへの水の供給が行われ、乾燥モード位置では、水槽ユニットへの水の供給が遮断されるため、加湿モードの終了時に行われる乾燥モードによって水槽ユニット及び/又は加湿部材に存在する水分を除去することができる。これにより、水槽ユニット及び/又は加湿部材の汚染や細菌の発生などを最小限に抑えることができるという効果を奏することができる。
【0037】
そして、本発明の一実施例によると、清浄モード位置と加湿モード位置との間で回転する流路調整部材の回転だけで水槽ユニットへの水の供給及び遮断が可能となるため、水槽ユニットへの水の供給のための別の駆動手段が必要でないという効果を奏することができる。
【0038】
また、本発明の一実施例によると、ハウジングに水槽ユニットを設置する際に、給水調整部材及び流路調整部材の干渉を避けることができるため、水槽ユニットの設置が安定的になるという効果を奏することができる。
【0039】
そして、本発明の一実施例によると、流路調整部材を回転させる簡単な操作によって加湿モード及び清浄モードが容易に実現されることができるという効果を奏することができる。
【0040】
また、本発明の一実施例によると、送風部の前段に空気浄化フィルタが配置され、送風部の後段に加湿部材が配置されるため、清浄モードの実行時に空気浄化フィルタで濾過された空気が加湿部材に流動することが制限されて、空気清浄効率が増加する。これにより、送風部に備えられる送風ファンを比較的低いRPM、低電力で駆動しても、十分な吐出量の確保が可能となり、騒音の発生も低減することができる。これに加えて、加湿モードの実行時に吐出される空気を加湿部材側に流動させることで加湿効率が増加するという効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の一実施例による加湿清浄機を示す斜視図である。
図2図1に示された加湿清浄機から水桶と水槽ユニットが分離された状態を示す斜視図である。
図3図2に示された水槽ユニット及び加湿部材を示す斜視図である。
図4図3に示された水槽ユニット及び加湿部材を示す分解斜視図である。
図5図1に示された加湿清浄機から水桶本体を除去した後、図1のA-A’線に沿って切断した断面図である。
図6】本発明の一実施例による加湿清浄機に備えられる流路調整部材を示す斜視図である。
図7図4に示された給水調整部材を示す斜視図である。
図8図1に示された加湿清浄機を示す断面図であって、下側部分は中央部の縦断面図、上側部分は水桶を除去した状態における図1のA-A’線に沿って切断した縦断面図である。
図9図8のB部分における清浄モードの状態を示す拡大図である。
図10図8のB部分における加湿モードの状態を示す拡大図である。
図11図8のB部分における乾燥モードの状態を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は、いくつかの他の形態に変形されることができ、本発明の範囲が以下説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野における平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及びサイズなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0043】
また、本明細書における単数の表現は、文脈上明白に異なる意味でない限り、複数の表現を含み、明細書全般にわたって同一の参照符号は、同一の構成要素又は対応する構成要素を指すものとする。
【0044】
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。
【0045】
先ず、図1図8を参照して本発明の一実施例による加湿清浄機100について説明する。
【0046】
図1は本発明の一実施例による加湿清浄機100を示す斜視図である。図2図1に示された加湿清浄機100から水桶130及び水槽ユニット140が分離された状態を示す斜視図である。図3図2に示された水槽ユニット140及び加湿部材160を示す斜視図である。図4図3に示された水槽ユニット140及び加湿部材160を示す分解斜視図である。図4には、説明の便宜のために、給水弁部材135が併せて示されている。また、図5図1に示された加湿清浄機100から水桶本体131を除去した後、図1のA-A’線に沿って切断した断面図である。図6は本発明の一実施例による加湿清浄機100に備えられる流路調整部材180を示す斜視図である。図7図4に示された給水調整部材150を示す斜視図である。図8図1に示された加湿清浄機100を示す断面図であって、下側部分は中央部の縦断面図を示し、上側部分は水桶130を除去した状態における図1のA-A’線に沿って切断した縦断面図を示す。
【0047】
図1図8に示すように、本発明の一実施例による加湿清浄機100は、製品の外観を形成するハウジング110、空気を濾過して浄化する空気浄化フィルタ120、加湿用の水を収容し、給水弁部材135を備える水桶130、水桶130から水の供給を受ける水槽ユニット140、加湿を行う加湿部材160、送風力を提供する送風部170、吸入口115と吐出口116との間に形成される空気流路部F1、F2、F3、空気の流動を調整する流路調整部材180、及び流路調整部材180に回転力を提供する駆動部Mを含んで構成されることができる。また、本発明の一実施例による加湿清浄機100は、加湿清浄機100の駆動を制御する制御部C、及び上記給水弁部材135の開閉のために作動する給水調整部材150をさらに含むことができる。
【0048】
先ず、ハウジング110は、図1及び図2に示すように、本発明の一実施形による加湿清浄機100が、外観を構成するハウジング本体111と、外部の空気がハウジング本体111の内部に吸入される吸入口115と、ハウジング本体111の内部を介した空気がハウジング本体111の外部に吐出される吐出口116と、を備えることができる。
【0049】
また、上記吐出口116は、吸入口115から流入した空気が、後述する空気浄化フィルタ120及び加湿部材160を介して吐出される加湿空気吐出口118と、加湿部材160を介さずに吐出される清浄空気吐出口117とに分離されて構成されることができる。
【0050】
一方、図1に示すように、吸入口115がハウジング110の前面下部に形成され、加湿空気吐出口118がハウジング110の前面上部に形成され、清浄空気吐出口117はハウジング110の上面に形成されることができる。しかし、吸入口115及び吐出口(116;117、118)の設置位置や数は様々な変更が可能である。例えば、上記吸入口115は、複数の方向の空気を吸入することができるように、ハウジング110の前後左右面のうち複数の面に設置されることができ、加湿空気吐出口118及び清浄空気吐出口117の設置位置及び数も変更可能である。
【0051】
図8を参照すると、空気浄化フィルタ120は、ハウジング110の内部に備えられ、吸入口115から流入する空気を濾過(浄化)するように構成されることができ、吸入口115の後段の空気流路に配置されることができる。また、空気浄化フィルタ120は、吸入口115から流入した空気が、空気浄化フィルタ120で濾過された後、送風部170に流入するように送風部170の前段に設置されることができる。
【0052】
かかる空気浄化フィルタ120は、吸入口115の後段の空気流路の形状及び断面積に対応する四角状の形で構成されることができる。したがって、ハウジング110の吸入口115を介して流入した空気はすべて、空気浄化フィルタ120を通過することができる。但し、空気浄化フィルタ120の形状は、上述した四角状の形に限定されるものではなく、公知の多様な形態のフィルタが用いられることができる。例えば、上記空気浄化フィルタ120は、円状や角状の断面を有し、内部に空間(中空)が形成された立体型フィルタからなることができる。
【0053】
また、かかる空気浄化フィルタ120は、様々な形態及び機能を有する公知のフィルタの中から選択されることができ、フィルタの種類や数、形態などは、図8に示された例に限定されず、様々な変更が可能である。
【0054】
そして、水桶130は、その内部に加湿用の水を収容する水桶本体131と、上記水桶本体131に収容された水の排出が可能となるように開閉する給水弁部材135と、を備えることができる。
【0055】
かかる水桶130は、水桶本体131の内部に水を容易に満たすことができるように加湿清浄機100から分離される構造を有することができる。例えば、図1及び図2に示すように、水桶130の水桶本体131は、ハウジング110の一部の外観を形成するように構成され、ハウジング110から分離されてもよいが、これに限定されるものではない。
【0056】
そして、上記給水弁部材135は、水桶本体131の入口(注入口)にネジ結合するキャップ構造で設置されることができる。かかる給水弁部材135は、弾性手段(バネ)によって弾性支持される開閉部136を備え、開閉部136が加圧されない状態では閉鎖された状態を維持し、開閉部136が加圧された状態では開放された状態を維持する機械式弁の構造を有することができる。給水弁部材135は、通常の加湿器の水桶130に一般的に用いられる構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0057】
また、水槽ユニット140は、ハウジング110の内部に設置され、給水弁部材135の開放に応じて、水桶130から供給された水を収容する。
【0058】
図3及び図4を参照すると、水槽ユニット140は、水を収容する水槽本体141と、上記水槽本体141の上部の少なくとも一部を覆う水槽カバー145と、を備えることができる。また、水槽カバー145の上側には、水槽ユニット140がハウジング110の開口部113に装着される際に、貫通口(図2の112b)を塞ぐ開口覆い143が設置されることができる。
【0059】
そして、水槽カバー145には、加湿部材160が装着されるための加湿部材装着開口146と、水桶130が据えられる水桶安着部148と、後述する給水調整部材150が設置される設置溝147と、が形成されることができる。
【0060】
かかる水槽ユニット140は、図2に示すように、水桶130がハウジング110から分離された状態で、ハウジング110からスライド方法によって分離できるように設置されることができる。
【0061】
また、加湿部材(加湿フィルタ)160は、水槽ユニット140の水槽本体141に供給された水を用いて気化式(送風式)を介して加湿を行うようになり、加湿空気吐出口118に隣接してハウジング110の前面と並んで設置されることができる。
【0062】
そして、加湿部材160は、空気流動経路上、送風部170の後段に配置される。これにより、送風部170の作動により流動する空気は、加湿部材160を介して加湿が行われた後、加湿空気吐出口118を介して吐出されることができる。
【0063】
このように、送風部170の前段に空気浄化フィルタ120が配置され、送風部170の後段に加湿部材160が配置されるため、空気清浄機能のみを行う場合、空気浄化フィルタ120で濾過された空気が加湿部材160に流動することを制限することができる。これにより、空気清浄効率を増加させることができる。また、送風部170に備えられる送風ファンを比較的低いRPM、低電力で駆動しても、十分な吐出量の確保が可能であり、騒音の発生も低減することができる。また、後述する流路調整部材180の流路の切り替えを介して送風部170で加湿を行う場合、吐出される空気を全体的に加湿部材160側に流動させることで加湿効率が増加する。
【0064】
かかる加湿部材160は、水槽ユニット140に収容された水を十分に吸収することができるよう、吸湿性に優れた材質や形状を有するように構成されることができる。一例として、加湿部材160は、図2図4に示すように、水槽本体141に収容された水に浸漬される構造を有することができる。しかし、加湿部材160は、上述した構造に限定されるものではなく、気化式加湿が可能であれば、回転駆動するディスク状の加湿部材など公知の多様な形態の気化式加湿構造が用いられてもよい。
【0065】
そして、図3及び図4に示すように、加湿部材160は、水槽カバー145に形成された加湿部材装着開口146を介して水槽ユニット140に装着及び分離されることができる。また、加湿部材160は、水桶130がハウジング110から分離された後、水槽ユニット140に装着された状態でハウジング110からスライド方法によって分離されることができる。
【0066】
次に、送風部170は、吸入口115から流入した空気が吸入口115と吐出口(116;117、118)との間に形成される空気流路部F1、F2、F3を介して吐出口(116;117、118)に流動するように送風力を提供する。
【0067】
図8を参照すると、空気流路部F1、F2、F3は、送風部170の出口側に位置する送風流路F1と、送風流路F1からの空気が清浄空気吐出口117に流動する清浄流路F2と、送風流路F1からの空気が加湿空気吐出口118に流動する加湿流路F3と、を含むことができる。
【0068】
かかる空気流路部F1、F2、F3の具体的な空気流動経路は、吸入口115及び吐出口(116;117、118)の位置、送風部170の吸入/吐出位置及び方向に応じて様々な変更が可能である。
【0069】
また、送風部170は、空気清浄機に用いられる通常の送風装置と同様に、空気を流動させる送風ファンと、送風ファンを駆動させるファンモータと、を備えることができる。図8には、送風部170が空気流動経路を基準に空気浄化フィルタ120の後方に配置され、送風部170の一側から空気が吸入される構造を有するように示されているが、送風部170の設置位置及び吸入構造は図8に示された構造に限定されず、様々な変更が可能である。例えば、送風部170に備えられる送風ファンは、送風部の両側から空気が吸入される両吸入構造を有することもできる。
【0070】
そして、流路調整部材180は、空気流路部F1、F2、F3に回転可能に配置され、吐出口(116;117、118)への空気の流動を調整する。
【0071】
図8を参照すると、上記流路調整部材180は、空気流路部F1、F2、F3を流動する空気が加湿空気吐出口118及び清浄空気吐出口117のうち少なくとも一つを介して吐出されるように流路を切り替えるように構成されることができる。
【0072】
例えば、流路調整部材180は、空気浄化フィルタ120で濾過された後、送風部170から排出された空気が清浄流路F2を介して清浄空気吐出口117に流動するようにする清浄モード位置(図9参照)と、送風部170からの空気が加湿流路F3を介して加湿空気吐出口118に流動するようにする加湿モード位置(図10参照)との間で回転するように構成されることができる。すなわち、空気浄化フィルタ120を介して浄化された空気は、流路調整部材180が図10に示された加湿モード位置にある際には、加湿部材160を通過して加湿空気吐出口118を介して加湿された状態で吐出され、流路調整部材180が図9に示された清浄モードの位置にある際には、加湿部材160を介さずに清浄空気吐出口117を介して吐出される。
【0073】
一方、上記流路調整部材180は、清浄モード位置と加湿モード位置との間に位置する第3位置(乾燥モード位置)に位置することが可能である(図11参照)。この場合、送風部170からの空気は、清浄流路F2と加湿流路F3とに分岐されて清浄空気吐出口117及び加湿空気吐出口118にともに流動することができる。
【0074】
図6及び図8を参照すると、流路調整部材180は、空気流路部F1、F2、F3の少なくとも一部を開閉するよう、空気流路部F1、F2、F3を横切るように構成される本体部181と、上記本体部181の回転中心をなす回転軸部183と、上記本体部181が回転軸部183を中心に回転することにより後述する給水調整部材150を加圧する加圧部185と、を備えることができる。
【0075】
また、流路調整部材180は、モータなどからなる駆動部Mにより回転するように構成されることができる。したがって、制御部Cを介して駆動部Mを制御することにより、流路調整部材180が清浄モード位置と加湿モード位置との間で回転する。
【0076】
そして、水桶130に備えられる給水弁部材135の開閉は、流路調整部材180の回転により行われるように構成される。
【0077】
例えば、加湿部材160を介して加湿が行われる際に、すなわち、流路調整部材180が加湿モード位置にある際に、流路調整部材180は、水桶130から水槽ユニット140に水が供給されるよう、水桶130に備えられる給水弁部材135を開放するように構成されることができる。
【0078】
このように、本発明の一実施例によると、水桶130に備えられる給水弁部材135の開閉が流路調整部材180の回転によって行われるため、水桶130から水槽ユニット140への水の供給を効率的に遮断することができ、水槽ユニット140への水の供給のための別の駆動手段を必要としない。
【0079】
一方、本発明の一実施例による加湿清浄機100は、水槽ユニット140に設置され、水桶130に備えられる給水弁部材135の開閉のために作動する給水調整部材150をさらに含むことができる。
【0080】
この場合、流路調整部材180は、給水調整部材150を加圧して水桶130に備えられる給水弁部材135を開放するように構成されることができる。
【0081】
かかる給水調整部材150は、図3及び図4に示すように、水槽ユニット140の水槽カバー145に設置されることができる。
【0082】
図3図5、及び図7を参照すると、上記給水調整部材150は、本体部151と、本体部151の一側に形成され、流路調整部材180の加圧部185によって加圧できるように配置される接触部155と、本体部151の他側に形成され、水桶130の給水弁部材135を加圧できるように配置される押さえ部157と、上記接触部155と押さえ部157との間に位置し、水槽カバー145に形成される設置溝147に結合する回転軸部153と、を備えることができる。
【0083】
したがって、給水調整部材150は、回転軸部153を中心にシーソー運動が可能となるように構成されることができる(図3の矢印参照)。また、図3図5図8、及び図10を参照すると、流路調整部材180の加圧部185が接触部155を下側に加圧する場合、押さえ部157が回転軸部153を中心に上側に移動するため、給水弁部材135を開放することができる。すなわち、図10に示すように、押さえ部157が上側に移動する場合、給水弁部材135に備えられる開閉部136が上側に移動し、開閉部136の周りに水が流れ出ることができる空間が形成される。これにより、水桶130から水槽ユニット140への水の供給が行われる。
【0084】
図3及び図4を参照すると、給水調整部材150が設置される水槽カバー145の設置溝147は、給水調整部材150が水槽カバー145に設置された状態で、接触部155側(上側)が開口され、押さえ部157側(下側)が閉鎖された弧状の溝で構成されることができる。これにより、給水調整部材150は、流路調整部材180の加圧部185が給水調整部材150の接触部155を加圧しても、設置溝147から離脱することなく安定した位置を維持することができる。
【0085】
一方、図2及び図5を参照すると、ハウジング110は、水桶130が設置される開口部113と空気が流動する空気流路部F1、F2、F3とを区画する仕切り板112を内部に備えることができる。
【0086】
このとき、給水調整部材150は、仕切り板112の外側に該当する開口部113に位置し、流路調整部材180は、仕切り板112の内側に該当する空気流路部F1、F2、F3に位置することができる。但し、流路調整部材180の加圧部185は、開口部113に位置する給水調整部材150の接触部155を加圧することができるよう、仕切り板112に形成される貫通口112aを介して開口部113に露出するように構成されることができる。
【0087】
また、加湿部材160も、仕切り板112の内側の該当する空気流路部F1、F2、F3のうち加湿流路F3に配置されるため、加湿部材160が装着された水槽ユニット140が加湿流路F3に位置できるようにするために、仕切り板112にはさらに他の貫通口112bが形成されることができ、上記貫通口112bを閉鎖するために、水槽ユニット140には開口覆い143が備えられる。
【0088】
一方、図3及び図7を参照すると、水槽ユニット140をハウジング110に設置する場合、給水調整部材150の接触部155が上側に持ち上げられた状態であれば、流路調整部材180の加圧部185の側面と接触して干渉される可能性がある。この場合、水槽ユニット140の完全な装着が行われないため、水桶130からの給水が行われなくなるという問題が発生することがある。
【0089】
かかる問題を解決するために、本発明の一実施例による加湿清浄機100は、給水調整部材150が水槽カバー145に設置された状態で、接触部155側が回転軸部153を中心に下側方向に傾いた状態になるようにすることができる。このために、給水調整部材150は、本体部151の一側、すなわち、接触部155側に重量を付加する重量部159が配置されるように構成されることができる。これにより、水槽ユニット140がハウジング110から分離された場合、重量部159の荷重により、接触部155が下側方向に傾いた状態になる。したがって、水槽ユニット140をハウジング110に装着しても、給水調整部材150の接触部155が流路調整部材180の加圧部185によって干渉されないため、水槽ユニット140の装着が安定的に行われることができる。
【0090】
一方、本発明の一実施例による加湿清浄機100は、流路調整部材180及び送風部170の駆動を制御する制御部(図6のC)をさらに含むことができる。かかる制御部Cは、清浄モード及び加湿モードに応じて、流路調整部材180の回転位置を調整し、送風部170を駆動する。また、制御部Cは、加湿が終了した後、加湿部材160の乾燥が行われるように流路調整部材180を加湿モード位置と清浄モード位置との間に位置する乾燥モード位置(第3位置)に移動させることができ、この状態で送風部170の駆動が行われるようにして加湿部材160に吸湿された水及び/又は水槽ユニット140に収容された水の乾燥を行うことができる。
【0091】
かかる乾燥モードは、時間制御を介して予め設定された加湿部材160及び/又は水槽ユニット140の乾燥に必要な時間に行われることができるが、これに限定されるものではない。
【0092】
次に、図9図11を参照して、清浄モード、加湿モード、及び乾燥モードにおける作用について説明する。
【0093】
先ず、図9に示すように、清浄モードの場合、流路調整部材180は、空気流路部F1、F2、F3の清浄流路F2を開放するように上下方向に位置することができる。このように、流路調整部材180の本体部181が清浄流路F2に平行に設置される場合、送風部170から送風される空気は、加湿流路F3に設置される加湿部材160の流路抵抗によって開放された清浄流路F2を通過して清浄空気吐出口117を介して排出されることができる。
【0094】
この場合、流路調整部材180の加圧部185が給水調整部材150の接触部155と離隔された状態になるため、流路調整部材180の押さえ部157が給水弁部材135を加圧しない。これにより、給水弁部材135に備えられる開閉部136は、弾性手段(バネ)の弾性力によって閉鎖された状態を維持し、水桶130から水槽ユニット140への水の供給が行われなくなる。
【0095】
次に、図10に示すように、加湿モードの場合、流路調整部材180は、空気流路部F1、F2、F3の清浄流路F2を閉鎖するよう、清浄流路F2の横方向の断面を横切る方向、例えば、傾斜方向に位置することができる。すなわち、流路調整部材180は、本体部181の上端が加湿空気吐出口118側に傾斜するように位置することができる。この場合、流路調整部材180の本体部181の上端は隔壁Wと隣接するようになり、下端は隔壁Wの反対側と隣接するため、清浄流路F2への空気の流動が遮断され、空気流路部を流動する空気は、隔壁Wに形成される貫通孔WHを介して加湿流路F3に流入する。これにより、送風部170から送風される空気は、加湿部材160を介して加湿された後、加湿空気吐出口118を介してハウジング110の外部に吐出されることができる。
【0096】
この場合、流路調整部材180の加圧部185が給水調整部材150の接触部155と接触して接触部155を加圧する状態になるため、給水調整部材150の接触部155は、回転軸部153を基準に下側方向に移動するようになり、給水調整部材150の押さえ部157は、回転軸部153を基準に上側方向に移動する。これにより、流路調整部材180の押さえ部157が給水弁部材135の開閉部136を上側に加圧し、開閉部136が上側に移動する。したがって、開閉部136が開放された状態になって水桶130から水槽ユニット140への水の供給が行われる。
【0097】
一方、図11に示すように、流路調整部材180は、清浄モード位置と加湿モード位置との間に位置する第3位置(乾燥モード位置)を有することができる。流路調整部材180が第3位置に位置する場合、加湿部材160及び/又は水槽ユニット140の乾燥が行われることができる。
【0098】
具体的には、流路調整部材180において、図11に示すように、垂直方向を基準にした傾斜角は、図10の加湿モード位置における垂直方向を基準にした傾斜角よりも小さい角度を有する。この場合、流路調整部材180の上端は隔壁Wと若干離隔された状態になり、下端は隔壁Wの反対側の壁面と若干離隔された状態になるため、一部の空気は清浄流路F2に流動し、一部の空気は隔壁Wに形成された貫通孔WHを介して加湿流路F3に流入することができる。このように、一部の空気が加湿部材160を通過することにより、加湿部材160の乾燥が行われることができる。また、加湿部材160は、水槽ユニット140に収容された水の吸湿が可能な構造を有することができる。この場合、加湿部材160の乾燥に応じて水槽ユニット140に収容された水の乾燥も行われることができる。
【0099】
また、流路調整部材180が加湿モード位置から第3位置に回転する場合、流路調整部材180の加圧部185と給水調整部材150の接触部155との間の接触が解除される。これにより、給水弁部材135に備えられる開閉部136は、弾性手段(バネ)の弾性力によって閉鎖された状態になり、水桶130から水槽ユニット140への水の供給が遮断される。
【0100】
このとき、乾燥効率の向上のために、乾燥モードにおける流路調整部材180の位置は、加湿流路F3への送風量を十分に確保するように設定されることができる。例えば、乾燥モードにおける流路調整部材180の位置は、加圧部185と給水調整部材150の接触部155との間の接触が解除されて、開閉部136が閉鎖されることができるよう、加湿モード位置から若干回転した角度を有することができる。
【0101】
かかる乾燥モードの実行のために、制御部Cは、加湿モードが終了した後、加湿部材160の乾燥が行われるように流路調整部材180を加湿モード位置から加湿モード位置と清浄モード位置との間に位置する乾燥モード位置(第3位置)に移動させることができる。この状態で送風部170の駆動が行われるようにして、加湿部材160に吸湿された水及び/又は水槽ユニット140に収容された水の乾燥を行うことができる。
【0102】
但し、乾燥モードの実行は、上述した加湿モードの終了後にのみ可能であるものではなく、ユーザーの選択によって行われてもよく、清浄モードの終了後に行われてもよい。
【0103】
かかる乾燥モードは、時間制御を介して予め設定された加湿部材160及び/又は水槽ユニット140の乾燥に必要な時間に行われることができるが、これに限定されるものではない。
【0104】
このように、本発明の一実施例によると、流路調整部材180を回転させる簡単な操作により、水の供給が行われる加湿モード及び加湿が行われない清浄モードが容易に実現されることができ、加湿部材160などの乾燥のための乾燥モードも簡単に行われることができる。
【0105】
また、本発明の一実施例によると、流路調整部材180が加湿モード位置にある場合にのみ、水槽ユニット140への水の供給が行われ、清浄モード及び乾燥モード位置では水槽ユニット140への水の供給が遮断されるため、乾燥モードを行うことにより、水槽ユニット140及び/又は加湿部材160に存在する水分を除去することができる。これにより、水槽ユニット140及び/又は加湿部材160の汚染や細菌の発生などを最小限に抑えることができる。
【0106】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは、当技術分野における通常の知識を有する者には自明である。
【符号の説明】
【0107】
100 加湿清浄機
110 ハウジング
111 ハウジング本体
112 仕切り板
112a、112b 貫通口
113 開口部
115 流入口
116 吐出口
117 清浄空気吐出口
118 加湿空気吐出口
120 空気浄化フィルタ
130 水桶
131 水桶本体
135 給水弁部材
136 開閉部
140 水槽ユニット
141 水槽本体
143 開口覆い
145 水槽カバー
146 加湿部材装着開口
147 設置溝
148 水桶安着部
150 給水調整部材
151 本体部
153 回転軸部
155 接触部
157 押さえ部
159 重量部
160 加湿部材
170 送風部
180 流路調整部材
181 本体部
183 回転軸部
185 加圧部
C 制御部
F1 送風流路
F2 清浄流路
F3 加湿流路
M 駆動部
W 隔壁
WH 貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11