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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】集じん機
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/00 20060101AFI20240712BHJP
   A47L 9/12 20060101ALI20240712BHJP
   H02K 7/14 20060101ALI20240712BHJP
   H02K 9/06 20060101ALI20240712BHJP
【FI】
A47L9/00 A
A47L9/12 Z
H02K7/14 A
H02K9/06 C
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021008966
(22)【出願日】2021-01-22
(65)【公開番号】P2022112929
(43)【公開日】2022-08-03
【審査請求日】2023-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田原 隆如
(72)【発明者】
【氏名】西口 紘登
【審査官】葛谷 光平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06003200(US,A)
【文献】特開2011-125675(JP,A)
【文献】特開2014-097117(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0156504(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/00-11/00
H02K 7/14-9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ハウジングと、
前記本体ハウジングの内側に配置されるモータと、
前記モータの周囲に気体が供給され前記モータの周囲から気体が排出されるように前記モータにより回転する冷却ファンと、
前記冷却ファンにより流動する気体が通過する流路を有し前記モータを支持する支持部材と、
前記本体ハウジングの内側において前記モータ及び前記冷却ファンを収容するモータハウジングと、を備え
前記支持部材は、前記モータハウジングを支持し、
前記モータハウジングは、前記モータの周囲に供給される気体が通過するモータ吸気口を有し、
前記流路は、前記モータ吸気口に接続される吸気流路を含むことを特徴とする、
集じん機。
【請求項2】
本体ハウジングと、
前記本体ハウジングの内側に配置されるモータと、
前記モータの周囲に気体が供給され前記モータの周囲から気体が排出されるように前記モータにより回転する冷却ファンと、
前記冷却ファンにより流動する気体が通過する流路を有し前記モータを支持する支持部材と、
前記本体ハウジングの内側において前記モータ及び前記冷却ファンを収容するモータハウジングと、を備え
前記支持部材は、前記モータハウジングを支持し、
前記モータハウジングは、前記モータの周囲から排出される気体が通過するモータ排気口を有し、
前記流路は、前記モータ排気口に接続される排気流路を含むことを特徴とする、
集じん機。
【請求項3】
前記支持部材は、前記本体ハウジングに支持されることを特徴とする、
請求項1又は請求項2に記載の集じん機。
【請求項4】
前記本体ハウジングは、吸込口を有し、
前記吸込口に吸引力が発生するように前記モータにより回転する送風ファンを備えることを特徴とする、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項5】
前記本体ハウジングは、本体吸気口を有し、
前記冷却ファンは、前記本体吸気口に吸引力が発生するように回転することを特徴とする、
請求項に記載の集じん機。
【請求項6】
前記流路は、前記支持部材の内部に設けられることを特徴とする、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項7】
前記流路は、前記モータの周囲に供給される気体が通過する吸気流路を含むことを特徴とする、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項8】
前記流路は、前記モータの周囲から排出される気体が通過する排気流路を含むことを特徴とする、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項9】
前記流路は、前記モータの周囲に供給される気体が通過する吸気流路と、前記モータの周囲から排出される気体が通過する排気流路と、を含み、
前記吸気流路及び前記排気流路の両方が前記支持部材の内部に設けられることを特徴とする、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項10】
前記支持部材は、前記吸気流路と前記排気流路とを区画する区画部を有することを特徴とする、
請求項に記載の集じん機。
【請求項11】
前記支持部材は、前記モータハウジングの側部を支持することを特徴とする、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項12】
前記支持部材は、前記モータハウジングの下部を支持することを特徴とする、
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項13】
前記支持部材は、弾性体であることを特徴とする、
請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の集じん機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、集じん機に関する。
【背景技術】
【0002】
集じん機に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、電動機(モータ)を備える電気掃除機が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開昭52-006573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
モータは、発熱する。そのため、モータを冷却する必要がある。
【0005】
本開示は、モータを冷却することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、本体ハウジングと、本体ハウジングの内側に配置されるモータと、モータの周囲に気体が供給されモータの周囲から気体が排出されるようにモータにより回転する冷却ファンと、冷却ファンにより流動する気体が通過する流路を有しモータを支持する支持部材と、を備えることを特徴とする、集じん機が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、モータが冷却される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る集じん機を示す斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る集じん機を後方から見た図である。
図3図3は、実施形態に係る集じん機を左方から見た図である。
図4図4は、実施形態に係る集じん機を右方から見た図である。
図5図5は、実施形態に係る後ハウジング及びダストボックスカバーが除かれた状態の集じん機を後方から見た図である。
図6図6は、実施形態に係る後ハウジング及びダストボックスカバーが除かれた状態の集じん機を示す左後方からの斜視図である。
図7図7は、実施形態に係る後ハウジング及びダストボックスカバーが除かれた状態の集じん機を示す右後方からの斜視図である。
図8図8は、実施形態に係る集じん機を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
実施形態においては、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、及び「右」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、集じん機1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0011】
[集じん機]
図1は、実施形態に係る集じん機1を示す斜視図である。実施形態において、集じん機1は、集じん機1の使用者に背負われた状態で使用される背負い式集じん機である。集じん機1は、本体ハウジング2と、バッテリ装着部3とを備える。
【0012】
集じん機1は、使用者に背負われる。集じん機1にハーネスベルト4が連結される。ハーネスベルト4は、本体ハウジング2に連結される。集じん機1は、ハーネスベルト4により使用者の背中に装着される。ハーネスベルト4は、肩ベルト4A及び腰ベルト4Bを含む。肩ベルト4Aは、使用者の肩に取り付けられる。腰ベルト4Bは、使用者の腰に取り付けられる。
【0013】
バッテリ装着部3は、本体ハウジング2の下部に配置される。バッテリ装着部3にバッテリパック5が着脱される。バッテリパック5は、集じん機1の電源として機能する。バッテリパック5は、バッテリ装着部3に装着された状態で、集じん機1に搭載されている電子機器に電力を供給する。バッテリパック5は、種々の電気機器の電源として使用可能な汎用バッテリである。バッテリパック5は、電動工具の電源として使用可能である。バッテリパック5は、電動工具以外の電気機器の電源として使用可能である。バッテリパック5は、実施形態に係る集じん機1とは別の集じん機の電源として使用可能である。バッテリパック5は、リチウムイオンバッテリを含む。バッテリパック5は、充電可能な充電式バッテリを含む。バッテリ装着部3は、電動工具のバッテリ装着部と同等の構造を有する。
【0014】
図2は、実施形態に係る集じん機1を後方から見た図である。図3は、実施形態に係る集じん機1を左方から見た図である。図4は、実施形態に係る集じん機1を右方から見た図である。
【0015】
本体ハウジング2は、前方を向く前面2Aと、後方を向く後面2Bと、上方を向く上面2Cと、下方を向く下面2Dと、左方を向く左側面2Eと、右方を向く右側面2Fとを有する。使用者は、本体ハウジング2の前面2Aと使用者の背中とが対向するように集じん機1を背負う。
【0016】
本体ハウジング2は、内部空間を有する。本体ハウジング2の内部空間に、モータ31を含む駆動ユニット30が配置される。実施形態において、本体ハウジング2は、所謂、半割れ構造である。本体ハウジング2は、前ハウジング21と、後ハウジング22と、ダストボックスカバー23とを含む。前ハウジング21は、後ハウジング22よりも前方に配置される。前ハウジング21は、前面2A、上面2Cの一部、下面2Dの一部、左側面2Eの一部、及び右側面2Fの一部を含む。後ハウジング22は、後面2B、上面2Cの一部、下面2Dの一部、左側面2Eの一部、及び右側面2Fの一部を含む。前ハウジング21の後端部と後ハウジング22の前端部とが接続されることによって、本体ハウジング2の内部空間が規定される。前ハウジング21と後ハウジング22とは、複数のねじにより固定される。
【0017】
後ハウジング22の上部に本体開口24が設けられる。本体開口24は、本体ハウジング2の内部空間に通じる。ダストボックスカバー23は、本体開口24を覆うように配置される。ダストボックスカバー23の下端部は、後ハウジング22に回動可能に連結される。ダストボックスカバー23の下端部は、ヒンジを介して後ハウジング22に連結される。ヒンジの回動軸は、左右方向に延伸する。ダストボックスカバー23の上端部は、上下方向に回動する。ダストボックスカバー23が回動することにより、本体開口24が開閉される。後ハウジング22の上端部にラッチ25が設けられる。ラッチ25は、ダストボックスカバー23の上端部に連結可能である。ラッチ25により、ダストボックスカバー23が後ハウジング22に固定される。前ハウジング21と後ハウジング22とが接続され、ダストボックスカバー23が後ハウジング22に装着されることにより、本体ハウジング2が形成される。
【0018】
バッテリ装着部3は、本体ハウジング2の下部に設けられたバッテリ収容部26に配置される。バッテリ収容部26は、本体ハウジング2の下部に設けられた凹部を含む。バッテリ収容部26は、本体ハウジング2の下面2Dから上方に凹むように形成される。バッテリ装着部3は、バッテリ収容部26の内側に設けられる。バッテリパック5は、バッテリ装着部3に装着された状態で、バッテリ収容部26の内側に配置される。
【0019】
本体ハウジング2は、吸込口6と、流出口7と、本体吸気口8と、本体排気口9とを有する。
【0020】
吸込口6は、気体(空気)とともに塵埃を吸い込む。吸込口6は、本体ハウジング2の上面2Cに設けられる。吸込口6は、1つ設けられる。吸込口6は、本体ハウジング2の内部空間と外部空間とを繋ぐ。吸込口6は、集じんホース(不図示)に接続される。
【0021】
流出口7は、吸込口6から吸い込まれた気体の少なくとも一部を排出する。流出口7は、本体ハウジング2の左側面2Eの下部及び右側面2Fの下部のそれぞれに設けられる。流出口7は、本体ハウジング2の内部空間と外部空間とを繋ぐ。
【0022】
本体吸気口8は、モータ31を冷却するための気体(空気)を吸い込む。本体吸気口8は、本体ハウジング2の前面2Aに設けられる。本体吸気口8は、2つ設けられる。2つの本体吸気口8は、左右方向に配置される。本体吸気口8は、本体ハウジング2の内部空間と外部空間とを繋ぐ。
【0023】
本体排気口9は、本体吸気口8から吸い込まれた気体の少なくとも一部を排出する。本体排気口9は、本体ハウジング2の下面2Dに設けられる。本体排気口9は、本体ハウジング2の内部空間と外部空間とを繋ぐ。
【0024】
図5は、実施形態に係る後ハウジング22及びダストボックスカバー23が除かれた状態の集じん機1を後方から見た図である。図6は、実施形態に係る後ハウジング22及びダストボックスカバー23が除かれた状態の集じん機1を示す左後方からの斜視図である。図7は、実施形態に係る後ハウジング22及びダストボックスカバー23が除かれた状態の集じん機1を示す右後方からの斜視図である。図8は、実施形態に係る集じん機1を示す断面図である。
【0025】
本体ハウジング2の内部空間は、集じん室10と、モータ室11と、排気流路12とを含む。集じん室10は、本体ハウジング2の内部空間の上部に設けられる。モータ室11は、本体ハウジング2の内部空間において集じん室10よりも下方に配置される。排気流路12は、本体ハウジング2の内部空間においてモータ室11よりも左側及び右側のそれぞれに配置される。
【0026】
吸込口6は、集じん室10に接続される。吸込口6は、集じん室10の上部に配置される。本体開口24は、集じん室10に接続される。本体開口24は、集じん室10の後部に配置される。ダストボックスカバー23は、集じん室10を開閉する。
【0027】
流出口7は、排気流路12に接続される。流出口7は、排気流路12の下部に配置される。流出口7に吸音部材13が配置される。吸音部材13として、合成樹脂製の多孔部材が例示される。
【0028】
本体吸気口8は、モータ室11に接続される。本体吸気口8は、モータ室11の前部に配置される。本体吸気口8は、モータ室11の上部において左右方向に2つ配置される。
【0029】
本体排気口9は、モータ室11に接続される。本体排気口9は、モータ室11の下部に配置される。本体排気口9は、バッテリ収容部26の下部に隣接するように配置される。
【0030】
本体ハウジング2は、区画壁27を有する。区画壁27は、本体ハウジング2の内面に設けられる。集じん室10の少なくとも一部は、本体ハウジング2の内部に設けられた区画壁27により規定される。図5に示すように、集じん室10は、集じんパック14を収容する。集じんパック14は、吸込口6に接続される。集じんパック14は、例えば紙パックである。集じんパック14は、吸込口6から吸い込まれた塵埃を捕集する。使用者は、ダストボックスカバー23を開けることにより、本体開口24を介して集じんパック14を交換することができる。
【0031】
本体ハウジング2は、区画壁28を有する。区画壁28は、本体ハウジング2の内面に設けられる。モータ室11の少なくとも一部は、本体ハウジング2の内部に設けられた区画壁28により規定される。区画壁28は、モータ室11と排気流路12とを区画する。モータ室11は、モータ31を含む駆動ユニット30、支持部材50、及びコントローラ15を収容する。
【0032】
本体ハウジング2は、区画壁29を有する。区画壁29は、本体ハウジング2の内面に設けられる。集じん室10とモータ室11とは、区画壁29及びフィルタ16により区画される。フィルタ16は、例えばHEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)である。フィルタ16は、区画壁29の上部に配置される。フィルタ16は、区画壁29に支持される。フィルタ16は、集じん室10に面するように配置される。
【0033】
区画壁29の一部に開口29Mが設けられる。開口29Mは、集じん室10とモータ室11とを繋ぐように設けられる。フィルタ16は、開口29Mを覆うように配置される。集じん室10の気体は、開口29Mを介してモータ室11に流入することができる。
【0034】
駆動ユニット30は、モータ31と、送風ファン32と、冷却ファン33と、モータハウジング34と、ファンベース35と、ファンカバー36と、メッシュカバー37と、サポートリング38とを有する。
【0035】
モータ31は、本体ハウジング2の内側に配置される。モータ31は、モータ室11の内側においてモータハウジング34に収容される。モータ31は、インナロータ型のブラシレスモータである。モータは、送風ファン32及び冷却ファン33を回転させるための動力を発生する。モータ31は、ステータ39と、ステータ39の内側に配置されるロータ40と、ロータ40に固定されるロータシャフト41とを有する。ロータシャフト41は、上下方向に延伸する。ロータシャフト41は、ベアリング42及びベアリング43により回転可能に支持される。ベアリング42は、ロータシャフト41の上部を回転可能に支持する。ベアリング43は、ロータシャフト41の下部を回転可能に支持する。ロータシャフト41の回転軸は、上下方向に延伸する。
【0036】
送風ファン32は、モータ31により回転する。送風ファン32は、ロータシャフト41の上部に固定される。送風ファン32は、開口29Mに面するように配置される。送風ファン32は、ベアリング42よりも上方に配置される。モータ31のロータシャフト41が回転すると、送風ファン32が回転する。送風ファン32は、吸込口6に吸引力を発生させる。送風ファン32は、吸込口6に吸引力が発生するようにモータ31により回転する。
【0037】
冷却ファン33は、モータ31により回転する。冷却ファン33は、ロータシャフト41の下部に固定される。冷却ファン33は、ベアリング43よりも上方に配置される。冷却ファン33は、ステータ39よりも下方に配置される。モータ31のロータシャフト41が回転すると、冷却ファン33が回転する。冷却ファン33は、モータ31を冷却するための気体の流れを生成する。冷却ファン33は、モータ31の周囲において気体が流動するように回転する。冷却ファン33は、モータ31の周囲に気体が供給されモータ31の周囲から気体が排出されるようにモータ31により回転する。
【0038】
冷却ファン33は、本体吸気口8に吸引力を発生させる。送風ファン32は、本体吸気口8に吸引力が発生するようにモータ31により回転する。
【0039】
送風ファン32は、遠心ファンである。冷却ファン33は、遠心ファンである。送風ファン32の外径は、冷却ファン33の外径よりも大きい。送風ファン32は、モータハウジング34の外側に配置される。送風ファン32は、モータハウジング34よりも上方に配置される。冷却ファン33は、モータ室11の内側においてモータハウジング34に収容される。
【0040】
モータハウジング34は、本体ハウジング2の内側においてモータ31及び冷却ファン33を収容する。モータ31及び冷却ファン33は、モータハウジング34の内部空間に配置される。モータハウジング34は、モータ31を支持する。モータハウジング34は、ベアリング42及びベアリング43のそれぞれを支持する。モータハウジング34の少なくとも一部は、筒状である。
【0041】
モータハウジング34は、モータ吸気口44と、モータ排気口45とを有する。モータ吸気口44は、モータハウジング34の内部空間と外部空間とを繋ぐ。モータ排気口45
は、モータハウジング34の内部空間と外部空間とを繋ぐ。モータ吸気口44は、モータ排気口45よりも上方に配置される。モータ吸気口44は、モータハウジング34の側面の上部に設けられる。モータ排気口45は、モータハウジング34の側面の下部に設けられる。モータ吸気口44は、モータハウジング34の左側面及び右側面のそれぞれに設けられる。モータ排気口45は、モータハウジング34の左側面及び右側面のそれぞれに設けられる。
【0042】
モータハウジング34の外部空間の気体は、モータ吸気口44を介してモータハウジング34の内部空間に流入することができる。モータ31の周囲に供給される気体は、モータ吸気口44を通過する。
【0043】
モータハウジング34の内部空間の気体は、モータ排気口45を介してモータハウジング34の外部空間に流出することができる。モータ31の周囲から排出された気体は、モータ排気口45を通過する。
【0044】
ファンベース35は、モータハウジング34を支持する。ファンベース35の少なくとも一部は、モータハウジング34の側面の周囲に配置される。ファンベース35の少なくとも一部は、モータハウジング34の上面に対向するように配置される。ファンベース35とモータハウジング34とは、ねじ46により固定される。ファンベース35の左側面及び右側面のそれぞれに開口47が設けられる。モータ吸気口44及びモータ排気口45は、開口47の内側に配置される。
【0045】
ファンカバー36は、送風ファン32の少なくとも一部を覆うように配置される。ファンカバー36の少なくとも一部は、ファンベース35の側面の周囲に配置される。ファンカバー36の少なくとも一部は、ファンベース35よりも上方に配置される。ファンカバー36は、ファンベース35に支持される。ファンカバー36の少なくとも一部は、送風ファン32の周囲に配置される。ファンカバー36の少なくとも一部は、送風ファン32よりも上方に配置される。ファンカバー36は、ファン吸気口48を有する。ファン吸気口48は、ファンカバー36の上部に設けられる。ファン吸気口48は、上方を向く。ファン吸気口48は、区画壁29の開口29Mの内側に配置される。ファン吸気口48は、フィルタ16に面するように配置される。ファンカバー36の上端部は、フィルタ16に対向する。
【0046】
メッシュカバー37は、ファン吸気口48に配置される。
【0047】
サポートリング38は、ファンカバー36の上面に支持される。サポートリング38は、環状である。サポートリング38は、ニトリルゴム(NBR)又はシリコンゴムのような合成ゴム製である。サポートリング38の少なくとも一部は、ファンカバー36の上面と区画壁29の下面との間に配置される。サポートリング38の少なくとも一部は、区画壁29の開口29Mの内側に配置される。サポートリング38は、ファンカバー36及び区画壁29のそれぞれに密着する。サポートリング38は、ファンカバー36と区画壁29との境界をシールする。
【0048】
支持部材50は、モータ31を支持する。実施形態において、支持部材50は、モータハウジング34を支持する。支持部材50は、モータハウジング34を介してモータ31を支持する。
【0049】
支持部材50は、モータハウジング34の側部を支持する。また、支持部材50は、モータハウジング34の下部を支持する。実施形態において、支持部材50は、モータハウジング34の左側に配置される支持部材51と、モータハウジング34の右側に配置される支持部材52とを含む。支持部材51の少なくとも一部は、モータハウジング34の左側部を支持する。支持部材51の少なくとも一部は、モータハウジング34の下部を支持する。支持部材52の少なくとも一部は、モータハウジング34の右側部を支持する。支持部材52の少なくとも一部は、モータハウジング34の下部を支持する。
【0050】
支持部材50は、本体ハウジング2に支持される。区画壁28にリブ20が設けられる。リブ20は、区画壁28から突出するように設けられる。支持部材50は、リブ20に支持される。
【0051】
支持部材50は、冷却ファン33により流動する気体が通過する流路を有する。流路は、支持部材50の内部に設けられる。
【0052】
流路は、モータ31の周囲に供給される気体が通過する吸気流路53と、モータ31の周囲から排出される気体が通過する排気流路54とを含む。吸気流路53及び排気流路54の両方が支持部材50の内部に設けられる。
【0053】
吸気流路53は、排気流路54よりも上方に配置される。吸気流路53の流入口は、本体吸気口8に隣接するように配置される。支持部材50は、吸気流路53と排気流路54とを区画する区画部55を有する。区画部55は、吸気流路53と排気流路54との間に配置される。
【0054】
支持部材50の少なくとも一部は、ファンベース35の開口47の内側に配置される。支持部材50は、モータハウジング34の少なくとも一部に接触する。
【0055】
吸気流路53は、モータ吸気口44に接続される。モータ31の周囲に供給される気体は、吸気流路53及びモータ吸気口44を通過して、モータハウジング34の内部空間に流入する。
【0056】
排気流路54は、モータ排気口45に接続される。モータ31の周囲から排出される気体は、モータ排気口45及び排気流路54を通過して、モータハウジング34の外部空間に流出する。
【0057】
支持部材50は、弾性体である。弾性体として、合成ゴムが例示される。合成ゴムとして、ニトリルゴム(NBR)又はシリコンゴムが例示される。支持部材50は、防振部材(振動減衰部材)として機能する。支持部材50により、モータ31で発生した振動が本体ハウジング2に伝達されることが抑制される。
【0058】
コントローラ15は、コンピュータシステムを含む。コントローラ15は、集じん機1に搭載されている電子機器を制御するための制御信号を出力する。電子機器は、モータ31を含む。コントローラ15は、モータ31を制御するための制御信号を出力する。コントローラ15は、複数の電子部品が実装された制御基板を含む。制御基板に実装される電子部品として、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ、ROM(Read Only Memory)又はストレージのような不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリ、トランジスタ、コンデンサ、及び抵抗が例示される。
【0059】
モータ31は、バッテリパック5から供給される電力により駆動する。コントローラ15は、バッテリパック5から供給される電力により作動する。
【0060】
[動作]
モータ31の駆動により、送風ファン32及び冷却ファン33のそれぞれが回転する。
【0061】
送風ファン32が回転することにより、吸込口6に吸引力が発生する。吸込口6に吸引力が発生することにより、吸込口6から集じん室10に気体が吸い込まれる。吸込口6には集じんパック14が接続される。気体に含まれる塵埃は、集じんパック14に捕集される。気体は、集じんパック14を通過する。集じんパック14を通過した気体は、フィルタ16を通過する。フィルタ16は、集じんパック14で捕集しきれなかった微小な塵埃を捕集する。フィルタ16を通過した空気は、開口29M及びサポートリング38の内側を通過した後、ファン吸気口48を介して送風ファン32に流入する。ファン吸気口48にメッシュカバー37が配置されているので、異物がファンカバー36の内側に入り込むことが抑制される。送風ファン32を通過した気体は、排気流路12を流れた後、流出口7から本体ハウジング2の外部空間に排出される。
【0062】
冷却ファン33が回転することにより、本体吸気口8に吸引力が発生する。図8の矢印Fbで示すように、本体吸気口8に吸引力が発生することにより、本体吸気口8からモータ室11に気体が吸い込まれる。モータ室11に吸い込まれた気体は、吸気流路53及びモータ吸気口44を通過して、モータハウジング34の内部空間に流入する。モータハウジング34の内部空間に流入した気体は、モータ31を冷却する。モータ31を冷却した後の気体は、モータ排気口45及び排気流路54を通過して、モータハウジング34の外部空間に流出する。排気流路54から流出した気体は、本体排気口9から本体ハウジング2の外部空間に排出される。
【0063】
[効果]
以上説明したように、実施形態によれば、実施形態によれば、モータ31を支持する支持部材50に流路が設けられる。これにより、集じん機1の大型化が抑制される。流路は、モータ31の周囲に供給される気体が通過する吸気流路53及びモータ31の周囲から排出される気体が通過する排気流路54を含む。冷却ファン33が回転することにより、吸気流路53を介してモータ31の周囲に気体が供給される。これにより、モータ31が効果的に冷却される。モータ31を冷却した後の気体は、排気流路54を介してモータ31の周囲から排出される。
【0064】
支持部材50は、本体ハウジング2に支持される。これにより、モータ31は、支持部材50を介して本体ハウジング2に支持される。
【0065】
実施形態において、吸込口6に吸引力を発生させる送風ファン32と、モータ31を冷却するための気流を生成する冷却ファン33とが別々に設けられる。送風ファン32と冷却ファン33との両方が設けられるので、吸込口6においては、送風ファン32により高い吸引力が発生する。モータ31は、冷却ファン33により効果的に冷却される。また、送風ファン32と冷却ファン33とが別々に設けられるので、例えば吸込口6に接続される集じんホース(不図示)が目詰まりしたりフィルタ16が目詰まりしたりして、送風ファン32により気体の流れが生成されなくなっても、冷却ファン33の回転により、モータ31は冷却される。
【0066】
本体ハウジング2は、本体吸気口8を有する。冷却ファン33は、本体吸気口8に吸引力を発生させる。これにより、モータ31は、本体ハウジング2の外部空間から取り入れられた気体で効果的に冷却される。
【0067】
支持部材50は、吸気流路53と排気流路54とを区画する区画部55を有する。これにより、モータ31の周囲に供給される気体とモータ31の周囲から排出された気体とが混ざることが抑制される。
【0068】
実施形態において、モータ31は、モータハウジング34に支持される。支持部材50は、モータハウジング34を支持する。これにより、支持部材50は、モータハウジング34を介してモータ31を支持することができる。
【0069】
支持部材50は、モータハウジング34の側部を支持する。モータ31の駆動により、モータハウジング34が振動する可能性がある。モータハウジング34が振動した場合、モータハウジング34の中央部よりも側部の方が大きく振動する可能性がある。モータハウジング34の側部が支持部材50により支持されることにより、モータハウジング34の振動が抑制される。
【0070】
実施形態において、支持部材50は、モータハウジング34の左側部を支持する支持部材51と、モータハウジング34の右側部を支持する支持部材52とを含む。これにより、モータハウジング34の振動は効果的に抑制される。
【0071】
支持部材50は、モータハウジング34の下部を支持する。これにより、モータハウジング34は、支持部材50に安定して支持される。
【0072】
モータハウジング34は、吸気流路53に接続されるモータ吸気口44を有する。これにより、モータ31を冷却するための気体は、吸気流路53及びモータ吸気口44を通過して、モータ31の周囲に供給される。
【0073】
モータハウジング34は、排気流路54に接続されるモータ排気口45を有する。これにより、モータ31を冷却した後の気体は、モータ排気口45及び吸気流路53を通過して、モータ31の周囲から排出される。
【0074】
支持部材50は、弾性体である。支持部材50は、防振部材(振動減衰部材)として機能することができる。支持部材50により、モータ31で発生した振動が本体ハウジング2に伝達されることが抑制される。本体ハウジング2が使用者の背中に接触する場合、支持部材50により、モータ31で発生した振動が使用者の背中に伝達されることが抑制される。
【0075】
[その他の実施形態]
上述の実施形態においては、支持部材50の内部に吸気流路53及び排気流路54の両方が設けられることとした。支持部材50の内部に吸気流路53が設けられ、排気流路54が設けられなくてもよい。支持部材50の内部に排気流路54が設けられ、吸気流路53が設けられなくてもよい。
【0076】
上述の実施形態において、吸気流路53は、支持部材50の内部に設けられることとした。吸気流路53は、例えば支持部材50と本体ハウジング2の少なくとも一部との間に形成されてもよい。同様に、排気流路54は、例えば支持部材50と本体ハウジング2の少なくとも一部との間に形成されてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1…集じん機、2…本体ハウジング、2A…前面、2B…後面、2C…上面、2D…下面、2E…左側面、2F…右側面、3…バッテリ装着部、4…ハーネスベルト、4A…肩ベルト、4B…腰ベルト、5…バッテリパック、6…吸込口、7…流出口、8…本体吸気口、9…本体排気口、10…集じん室、11…モータ室、12…排気流路、13…吸音部材、14…集じんパック、15…コントローラ、16…フィルタ、20…リブ、21…前ハウジング、22…後ハウジング、23…ダストボックスカバー、24…本体開口、25…ラッチ、26…バッテリ収容部、27…区画壁、28…区画壁、29…区画壁、29M…開口、30…駆動ユニット、31…モータ、32…送風ファン、33…冷却ファン、34…モータハウジング、35…ファンベース、36…ファンカバー、37…メッシュカバー、38…サポートリング、39…ステータ、40…ロータ、41…ロータシャフト、42…ベアリング、43…ベアリング、44…モータ吸気口、45…モータ排気口、46…ねじ、47…開口、48…ファン吸気口、50…支持部材、51…支持部材、52…支持部材、53…吸気流路、54…排気流路、55…区画部。
図1
図2
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図6
図7
図8