(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】発光素子を有するユニットピクセル、ピクセルモジュール及びディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/33 20060101AFI20240712BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240712BHJP
H01L 33/54 20100101ALI20240712BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/30 310
G09F9/30 337
G09F9/30 349C
H01L33/54
(21)【出願番号】P 2021552961
(86)(22)【出願日】2020-03-30
(86)【国際出願番号】 KR2020004284
(87)【国際公開番号】W WO2020204512
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2023-03-30
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507194969
【氏名又は名称】ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL SEMICONDUCTOR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】97-11, Sandan-ro 163 beon-gil, Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ホン,スン シク
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0351764(US,A1)
【文献】特開2015-197544(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0026617(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0003198(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/00-9/46
H01L25/00-25/07
25/10-25/11
25/16-25/18
33/00
33/48-33/64
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板;
前記基板上に整列した複数の発光素子;
前記各発光素子を前記基板に接着させる接着層;
前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された樹脂層;及び
前記樹脂層上に配置され、前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;を含み、
前記樹脂層は、
前記各接続層が形成される位置の高さを均一化するための層であり、当該樹脂層の縁部に沿って凹凸を有する、ユニットピクセル。
【請求項2】
前記複数の発光素子は、互いに異なる色の光を放出する少なくとも3個の発光素子を含み、
前記少なくとも3個の発光素子は一列に配列された、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項3】
前記複数の発光素子は、赤色、緑色及び青色を放出する発光素子を含む、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項4】
前記各発光素子のそれぞれは、
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、及び前記第1導電型半導体層と第2導電型半導体層との間に介在した活性層を含む発光構造体;及び
前記発光構造体上に配置された第1及び第2電極パッド;を含み、
前記樹脂層は、前記第1及び第2電極パッドを露出させる各開口部を有し、
前記各接続層は、前記樹脂層の各開口部を介して前記第1及び第2電極パッドに電気的に接続された、請求項3に記載のユニットピクセル。
【請求項5】
前記接着層と前記基板との間に配置された光遮断層をさらに含み、
前記光遮断層は、前記発光素子で生成された光を透過する窓を有する、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項6】
前記窓の幅は前記発光素子の幅より狭い、請求項
5に記載のユニットピクセル。
【請求項7】
前記樹脂層及び各接続層を覆う保護層をさらに含み、
前記保護層は、前記各接続層上に位置する各開口部を有する、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項8】
前記保護層の各開口部内に配置された各バンプをさらに含み、
前記各バンプは、それぞれ前記各接続層に電気的に接続された、請求項
7に記載のユニットピクセル。
【請求項9】
基板;
前記基板上に整列し、互いに異なる色の光を放出する少なくとも3個の発光素子;
前記各発光素子を前記基板に接着させる接着層;
前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された樹脂層;
前記樹脂層上に配置され、前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;及び
前記接続層上に配置され、前記各接続層に電気的に接続された各バンプ;を含み、
前記樹脂層は、前記各接続層が形成される位置の高さを均一化するための層であり、
前記少なくとも3個の発光素子は一列に配列された、ユニットピクセル。
【請求項10】
回路基板;
前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル;及び
前記複数の各ユニットピクセルを覆うカバー層;を含み、
前記ユニットピクセルのそれぞれは、
基板;
前記基板上に配置された発光素子;
前記発光素子を前記基板に接着させる接着層;
前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された樹脂層;及び
前記樹脂層上に配置され、前記発光素子に電気的に接続された各接続層;を含み、
前記樹脂層は、
前記各接続層が形成される位置の高さを均一化するための層であり、当該樹脂層の縁部に沿って凹凸を有する、ピクセルモジュール。
【請求項11】
前記ユニットピクセルは、
前記樹脂層及び接続層を覆う保護層をさらに含み、
前記保護層は、前記接続層上に位置する開口部を有する、請求項
10に記載のピクセルモジュール。
【請求項12】
前記発光素子と前記回路基板とをボンディングするボンディング材をさらに含み、
前記ボンディング材は、前記保護層の開口部の少なくとも一部を充填する、請求項
11に記載のピクセルモジュール。
【請求項13】
前記発光素子と前記回路基板とをボンディングするボンディング材をさらに含み、
前記ユニットピクセルは、前記保護層の開口部内に配置されたバンプをさらに含み、
前記回路基板は、上面に露出したパッドを含み、
前記ボンディング材は、前記バンプと前記パッドとをボンディングする、請求項
11に記載のピクセルモジュール。
【請求項14】
前記回路基板は、底に配置されたボトムパッドをさらに含み、
前記ボトムパッドの個数は、前記パッドの個数より少ない、請求項
13に記載のピクセルモジュール。
【請求項15】
前記発光素子は、互いに異なる色の光を放出する少なくとも3個の発光素子を含み、前記少なくとも3個の発光素子は一列に配列された、請求項
11に記載のピクセルモジュール。
【請求項16】
パネル基板;及び
前記パネル基板上に配列された複数のピクセルモジュール;を含み、
前記各ピクセルモジュールは、それぞれ回路基板、前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル、及び前記複数のユニットピクセルを覆うカバー層を含み、
前記ユニットピクセルのそれぞれは、
基板;
前記基板上に整列した複数の発光素子;
前記各発光素子を前記基板に接着させる接着層;
前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された樹脂層;及び
前記樹脂層上に配置され、前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;を含み、
前記樹脂層は、
前記各接続層が形成される位置の高さを均一化するための層であり、縁部に沿って凹凸を有する、ディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ装置に関し、特に、発光素子を有するユニットピクセル、それを有するピクセルモジュール及びそれを有するディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子は、無機光源である発光ダイオードを用いた半導体素子であって、ディスプレイ装置、車両用ランプ、一般照明などの多くの分野に多様に用いられている。発光ダイオードは、寿命が長く、消費電力が低く、且つ応答速度が速いという長所を有するので、既存の光源に迅速に取って代わっている。
【0003】
一方、従来の発光ダイオードは、ディスプレイ装置で主にバックライト光源として使用されていたが、近年、発光ダイオードを用いてイメージを直接具現するディスプレイ装置が開発されている。このようなディスプレイは、マイクロLEDディスプレイと称されることもある。
【0004】
ディスプレイ装置は、一般に、青色、緑色及び赤色の混合色を用いて多様な色を具現する。ディスプレイ装置は、多様なイメージを具現するために複数のピクセルを含み、各ピクセルは、青色、緑色及び赤色のサブピクセルを備える。これらのサブピクセルの色を通じて特定ピクセルの色が定められ、これらのピクセルの組み合わせによってイメージが具現される。
【0005】
マイクロLEDディスプレイの場合、各サブピクセルに対応してマイクロLEDが2次元平面上に配列され、これによって、一つの基板上に数多くのマイクロLEDが配置される必要がある。ところが、マイクロLEDの大きさは、例えば、200マイクロ以下、さらには100マイクロ以下と非常に小さく、このような小さいサイズによって多様な問題が発生する。特に、小さい発光ダイオードをハンドリングすることは難しいので、ディスプレイ用パネル上に発光ダイオードを直接実装することが容易でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の各実施例は、回路基板への実装に適したユニットピクセル及びそれを有するディスプレイ装置を提供する。
【0007】
本開示の各実施例は、信頼性に優れたユニットピクセル及びそれを有するディスプレイ装置を提供する。
【0008】
また、本開示は、不良の発光素子が実装されることを防止するためのユニットピクセル及びそれを有するディスプレイ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一実施例に係るユニットピクセルは、透明基板;前記透明基板上に整列した複数の発光素子;前記各発光素子を前記透明基板に接着させる接着層;前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された段差調節層;及び前記段差調節層上に配置され、前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;を含み、前記段差調節層は、縁部に沿って凹凸パターンを有する。
【0010】
本開示の他の実施例に係るユニットピクセルは、透明基板;前記透明基板上に整列し、互いに異なる色の光を放出する少なくとも3個の発光素子;前記各発光素子を前記透明基板に接着させる接着層;前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された段差調節層;及び前記段差調節層上に配置され、前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;を含み、前記少なくとも3個の発光素子は一列に配列される。
【0011】
本開示の他の実施例に係るピクセルモジュールは、回路基板;前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル;及び前記複数のユニットピクセルを覆うカバー層;を含み、前記各ユニットピクセルのそれぞれは、透明基板;前記透明基板上に整列した複数の発光素子;前記各発光素子を前記透明基板に接着させる接着層;前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された段差調節層;及び前記段差調節層上に配置され、前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;を含み、前記段差調節層は、縁部に沿って凹凸パターンを有する。
【0012】
本開示の他の実施例に係るディスプレイ装置は、パネル基板;及び前記パネル基板上に配列された複数のピクセルモジュール;を含み、前記各ピクセルモジュールは、それぞれ回路基板、前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル、及び前記複数のユニットピクセルを覆うカバー層を含み、前記各ユニットピクセルのそれぞれは、透明基板;前記透明基板上に整列した複数の発光素子;前記各発光素子を前記透明基板に接着させる接着層;前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された段差調節層;及び前記段差調節層上に配置され、前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;を含み、前記段差調節層は、縁部に沿って凹凸パターンを有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の一実施形態に係るディスプレイ装置を説明するための概略的な平面図である。
【
図2a】本開示の一実施形態に係る発光素子を説明するための概略的な平面図である。
【
図2b】
図2aの切取線A-Aに沿った概略的な断面図である。
【
図3a】本開示の一実施形態に係るユニットピクセルを説明するための概略的な平面図である。
【
図3b】
図3aの切取線B-Bに沿った概略的な断面図である。
【
図4a】本開示の一実施形態に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な平面図である。
【
図4b】、
図4aの切取線C-Cに沿った概略的な断面図である。
【
図4c】本開示の一実施形態に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な背面図である。
【
図4d】本開示の一実施形態に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な回路図である。
【
図4e】本開示の他の実施形態に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な回路図である。
【
図5a】ユニットピクセルの多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図5b】ユニットピクセルの多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図5c】ユニットピクセルの多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図6a】本開示の一実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図6b】本開示の一実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図6c】本開示の一実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図6d】本開示の一実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図6e】本開示の一実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図6f】本開示の一実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図6g】本開示の一実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図6h】本開示の一実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図6i】本開示の一実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図6j】本開示の一実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図6k】本開示の一実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7a】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7b】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7c】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7d】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7e】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7f】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7g】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7h】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7i】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7j】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7k】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図7l】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8a】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8b】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8c】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8d】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8e】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8f】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8g】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8h】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8i】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8j】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8k】本開示の他の実施形態に係る各発光素子を転写する方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図9a】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9b】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9c】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9d】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9e】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9f】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9g】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9h】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9i】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9j】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9k】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9l】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9m】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9n】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図9o】発光素子の多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。
【
図10】本開示の他の実施形態に係るユニットピクセルを説明するための概略的な断面図である。
【
図11】本開示の他の実施形態に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の各図面を参照して本開示の各実施例を詳細に説明する。次に紹介する各実施例は、本開示の属する技術分野の通常の技術者に本開示の思想を十分に伝達するために例として提供されるものである。したがって、本開示は、以下で説明する各実施例に限定されず、他の形態に具体化することもできる。そして、各図面において、構成要素の幅、長さ、厚さなどは、便宜のために誇張して表現する場合がある。また、一つの構成要素が他の構成要素の「上部に」又は「上に」あると記載した場合、各部分において他の部分の「直上部に」又は「直上に」ある場合のみならず、各構成要素と他の構成要素との間に更に他の構成要素が介在した場合も含む。明細書全体にわたって同一の参照番号は、同一の構成要素を示す。
【0015】
本開示の一実施例に係るユニットピクセルは、透明基板;前記透明基板上に整列した複数の発光素子;前記各発光素子を前記透明基板に接着させる接着層;前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された段差調節層;及び前記段差調節層上に配置され、前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;を含み、前記段差調節層は、縁部に沿って凹凸パターンを有する。
【0016】
前記複数の発光素子は、互いに異なる色の光を放出する少なくとも3個の発光素子を含んでもよく、前記少なくとも3個の発光素子は一列に配列されてもよい。
【0017】
さらに、前記複数の発光素子は、赤色、緑色及び青色を放出する発光素子を含んでもよい。
【0018】
一方、前記各発光素子のそれぞれは、第1導電型半導体層、第2導電型半導体層及び前記第1導電型半導体層と第2導電型半導体層との間に介在した活性層を含む発光構造体;及び前記発光構造体上に配置された第1及び第2電極パッド;を含んでもよく、前記段差調節層は、前記第1及び第2電極パッドを露出させる各開口部を有し、前記各接続層は、前記段差調節層の各開口部を介して前記第1及び第2電極パッドに電気的に接続されてもよい。
【0019】
また、前記各発光素子は、それぞれ複数個の連結チップを含んでもよい。
【0020】
また、前記各発光素子のうちいずれか一つの各連結チップは、他の発光素子の各連結チップと異なる位置に整列されてもよい。
【0021】
さらに、前記各発光素子上に整列された複数個の連結チップは、少なくとも一つの整列方向に対して非対称に配置されてもよい。
【0022】
前記ユニットピクセルは、前記接着層と前記透明基板との間に配置された光遮断層をさらに含んでもよく、前記光遮断層は、前記発光素子で生成された光を透過する窓を有してもよい。
【0023】
一実施例において、前記窓の幅は、前記発光素子の幅より狭くてもよい。他の実施例において、前記窓の幅は、前記発光素子の幅より広くてもよい。
【0024】
前記ユニットピクセルは、前記段差調節層及び各接触層を覆う保護層をさらに含んでもよく、前記保護層は、前記各接触層上に位置する各開口部を有してもよい。
【0025】
前記ユニットピクセルは、前記保護層の各開口部内に配置された各バンプをさらに含んでもよく、前記各バンプは、それぞれ前記各接触層に電気的に接続されてもよい。
【0026】
本開示の他の実施例に係るユニットピクセルは、透明基板;前記透明基板上に整列し、互いに異なる色の光を放出する少なくとも3個の発光素子;前記各発光素子を前記透明基板に接着させる接着層;前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された段差調節層;及び前記段差調節層上に配置され、前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;を含み、前記段差調節層は、縁部に沿って凹凸パターンを有する。
【0027】
前記透明基板は、サファイア基板であってもよい。
【0028】
本開示の一実施例に係るピクセルモジュールは、回路基板;前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル;及び前記複数のユニットピクセルを覆うカバー層;を含み、前記ユニットピクセルのそれぞれは、透明基板;前記透明基板上に整列した複数の発光素子;前記各発光素子を前記透明基板に接着させる接着層;前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された段差調節層;及び前記段差調節層上に配置され、前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;を含み、前記段差調節層は、縁部に沿って凹凸パターンを有する。
【0029】
前記ユニットピクセルは、前記段差調節層及び各接触層を覆う保護層をさらに含んでもよく、前記保護層は、前記各接触層上に位置する各開口部を有してもよい。
【0030】
一実施例において、前記ピクセルモジュールは、前記各発光素子と前記回路基板とをボンディングするボンディング材をさらに含んでもよく、前記ボンディング材は、前記保護層の各開口部の少なくとも一部を充填することができる。
【0031】
他の実施例において、前記ピクセルモジュールは、前記各発光素子と前記回路基板とをボンディングするボンディング材をさらに含んでもよく、前記ユニットピクセルは、前記保護層の各開口部内に配置された各バンプをさらに含み、前記回路基板は、上面に露出した各パッドを含み、前記ボンディング材は、前記各バンプと前記各パッドとをボンディングすることができる。
【0032】
一方、前記回路基板は、底に配置された各ボトムパッドをさらに含んでもよく、前記各ボトムパッドの個数は、前記各パッドの個数より少なくてもよい。一例として、前記各ボトムパッドの個数は、前記各パッドの個数の1/2であってもよい。
【0033】
一方、前記複数の発光素子は、互いに異なる色の光を放出する少なくとも3個の発光素子を含んでもよく、前記少なくとも3個の発光素子は一列に配列されてもよい。
【0034】
本開示の一実施例に係るディスプレイ装置は、パネル基板;及び前記パネル基板上に配列された複数のピクセルモジュール;を含み、前記各ピクセルモジュールは、それぞれ回路基板、前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル、及び前記複数のユニットピクセルを覆うカバー層を含み、前記ユニットピクセルのそれぞれは、透明基板;前記透明基板上に整列した複数の発光素子;前記各発光素子を前記透明基板に接着させる接着層;前記発光素子を覆い、前記接着層に接着された段差調節層;及び前記段差調節層上に配置され、前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;を含み、前記段差調節層は、縁部に沿って凹凸パターンを有する。
【0035】
以下、添付の各図面を参照して本開示の実施例をより詳細に説明する。
【0036】
図1は、本開示の一実施例に係るディスプレイ装置を説明するための概略的な平面図である。
【0037】
図1を参照すると、ディスプレイ装置10000は、パネル基板2100及び複数のピクセルモジュール1000を含む。
【0038】
パネル基板2100は、パッシブマトリックスの駆動又はアクティブマトリックスの駆動のための回路を含んでもよい。一実施例において、パネル基板2100は、内部に配線及び抵抗を含んでもよく、他の実施例において、パネル基板2100は、配線、トランジスタ及びキャパシタを含んでもよい。また、パネル基板2100は、配置された回路に電気的に接続できる各パッドを上面に有してもよい。
【0039】
複数のピクセルモジュール1000がパネル基板2100上に整列される。各ピクセルモジュール1000は、回路基板1001(
図4a)、及び回路基板1001上に配置された複数のユニットピクセル100を含んでもよい。
【0040】
また、各ユニットピクセル100は、複数の発光素子10(10a、10b、10c)を含む。各発光素子10は、互いに異なる色の光を放出する発光素子10a、10b、10cを含んでもよい。各ユニットピクセル100内の各発光素子10a、10b、10cは、
図1に示したように一列に配列されてもよい。特に、各発光素子10a、10b、10cは、イメージが具現されるディスプレイ画面に対して垂直方向に配列されてもよい。
【0041】
以下では、ディスプレイ装置10000内に配置された発光素子10、ユニットピクセル100及びピクセルモジュール1000の順にディスプレイ装置10000の各構成要素を詳細に説明する。
【0042】
まず、
図2aは、本開示の一実施例に係る発光素子を説明するための概略的な平面図で、
図2bは、
図2aの切取線A-Aに沿った概略的な断面図である。
【0043】
図2a及び
図2bを参照すると、発光素子10(10a、10b、10c)は、第1導電型半導体層21、活性層23、及び第2導電型半導体層25を含む発光構造体を含む。また、発光素子10は、オーミック接触層27、絶縁層29、第1電極パッド31、及び第2電極パッド33を含んでもよい。一方、各連結チップ55bは、第1電極パッド31及び第2電極パッド33に対向して第1導電型半導体層21側に配置されてもよい。
【0044】
発光構造体、すなわち、第1導電型半導体層21、活性層23及び第2導電型半導体層25は基板上に成長し得る。前記基板は、窒化ガリウム基板、GaAs基板、Si基板、サファイア基板、特にパターニングされたサファイア基板などの半導体成長用として使用可能な多様な基板であり得る。成長基板は、各半導体層から機械的研磨、レーザーリフトオフ、ケミカルリフトオフなどの技術を用いて分離されてもよい。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、基板の一部が残留し、これが第1導電型半導体層21の少なくとも一部を構成することもできる。
【0045】
一実施例において、赤色光を放出する発光素子10aの場合、各半導体層は、ガリウムヒ素(aluminium gallium arsenide、AlGaAs)、ガリウムヒ素リン化物(gallium arsenide phosphide、GaAsP)、アルミニウムガリウムインジウムリン化物(aluminium gallium indium phosphide、AlGaInP)、又はガリウムリン化物(gallium phosphide、GaP)を含んでもよい。
【0046】
緑色光を放出する発光素子10bの場合、各半導体層は、インジウムガリウム窒化物(InGaN)、ガリウム窒化物(GaN)、ガリウムリン化物(GaP)、アルミニウムガリウムインジウムリン化物(AlGaInP)、又はアルミニウムガリウムリン化物(AlGaP)を含んでもよい。
【0047】
一実施例において、青色光を放出する発光素子10cの場合、半導体層は、ガリウム窒化物(GaN)、インジウムガリウム窒化物(InGaN)、又は亜鉛セレン化物(zinc selenide、ZnSe)を含んでもよい。
【0048】
第1導電型と第2導電型は互いに反対の極性であって、第1導電型がn型である場合、第2導電型はp型になり、第1導電型がp型である場合、第2導電型はn型になる。
【0049】
第1導電型半導体層21、活性層23及び第2導電型半導体層25は、金属有機化学気相成長法(MOCVD)などの公知の方法を用いてチャンバー内で基板上に成長し得る。また、第1導電型半導体層21は、n型不純物(例えば、Si、Ge、Sn)を含み、第2導電型半導体層25は、p型不純物(例えば、Mg、Sr、Ba)を含む。一実施例において、第1導電型半導体層21は、ドーパントとしてSiを含むGaN又はAlGaNを含んでもよく、第2導電型半導体層25は、ドーパントとしてMgを含むGaN又はAlGaNを含んでもよい。
【0050】
図面では、第1導電型半導体層21及び第2導電型半導体層25がそれぞれ単一層であることを示すが、これらの層は、多重層であってもよく、又は超格子層を含んでもよい。活性層23は、単一量子井戸構造又は多重量子井戸構造を含んでもよく、所望の波長を放出するように窒化物系半導体の組成比が調節される。例えば、活性層23は、青色光、緑色光、赤色光又は紫外線を放出することができる。
【0051】
第2導電型半導体層25及び活性層23は、メサM構造を有し、第1導電型半導体層21上に配置されてもよい。メサMは、第2導電型半導体層25及び活性層23を含み、
図2bに示したように、第1導電型半導体層21の一部を含んでもよい。メサMは、第1導電型半導体層21の一部領域上に位置し、メサMの周囲に第1導電型半導体層21の上面が露出してもよい。
【0052】
一方、前記第1導電型半導体層21は、表面テクスチャリングによる凹凸を有してもよい。表面テクスチャリングは、例えば、乾式エッチング工程を用いたパターニングによって行われてもよい。例えば、コーン状の各突出部が形成されてもよく、コーンの高さは2.5μm~3μm、コーンの間隔は1.5μm~2μm、コーンの底直径は約3μmであってもよい。第1導電型半導体層21の表面に凹凸を形成することによって色差を減少させることができる。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cのいずれにおいても第1導電型半導体層に表面テクスチャリングが行われ得るが、これに限定されるものではなく、一部の発光素子では表面テクスチャリングが行われなくてもよい。
【0053】
後述するユニットピクセル100において第1乃至第3発光素子が一列に配列される場合、上記のように、表面テクスチャリングされた第1導電型半導体層を採用することによって左右の色差を減少させることができる。
【0054】
また、前記メサMは、第1導電型半導体層21を露出させるビアホール25aを有してもよい。ビアホール25aは、メサMの一側縁部の近くに配置されてもよいが、これに限定されるものではなく、メサMの中央に配置されてもよい。
【0055】
オーミック接触層27は、第2導電型半導体層25上に配置され、第2導電型半導体層25にオーミック接触する。オーミック接触層27は、単一層又は多重層で形成されてもよく、透明導電性酸化膜又は金属膜で形成されてもよい。透明導電性酸化膜としては、例えば、ITO又はZnOなどを例に挙げることができ、金属膜としては、Al、Ti、Cr、Ni、Auなどの金属及びこれらの合金を例に挙げることができる。
【0056】
絶縁層29は、メサM及びオーミック接触層27を覆う。さらに、絶縁層29は、メサMの周囲に露出した第1導電型半導体層21の上面及び側面を覆うことができる。一方、絶縁層29は、オーミック接触層27を露出させる開口部29a、及びビアホール25a内で第1導電型半導体層21を露出させる開口部29bを有してもよい。絶縁層29は、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜の単一層又は多重層で形成されてもよい。また、絶縁層29は、分布ブラッグ反射器などの絶縁反射器を含んでもよい。
【0057】
第1電極パッド31及び第2電極パッド33は絶縁層29上に配置される。第2電極パッド33は、開口部29aを介してオーミック接触層27に電気的に接続されてもよく、第1電極パッド31は、開口部29bを介して第1導電型半導体層21に電気的に接続されてもよい。
【0058】
第1電極パッド31及び/又は第2電極パッド33は、単一層又は多重層の金属で形成されてもよい。第1電極パッド31及び/又は第2電極パッド33の材料としては、Al、Ti、Cr、Ni、Auなどの金属及びこれらの合金などが使用されてもよい。
【0059】
一方、各連結チップ55bが発光素子10上に形成されてもよい。
図2aに示したように、4個の連結チップ55bが発光構造体上に配置されてもよい。
【0060】
例えば、発光素子10の略中心に一つの連結チップ55bが配置され、第2電極パッド33と重なる位置に2個の連結チップ55bが配置され、第1電極パッド31と重なる位置に一つの連結チップ55bが配置される。3個の連結チップ55bが外郭に三角形の形態で配置され、発光素子10の中央に配置された連結チップ55bは、前記3個の連結チップ55bによって形成された三角形内に位置してもよい。
【0061】
第2電極パッド33と重なる位置に配置された2個の連結チップは、第2電極パッド33の一側縁部付近に配置されてもよく、中心を通過する長い直線に対して互いに対向するように配置されてもよい。
【0062】
一方、第1電極パッド31と重なる位置に配置された連結チップは、第1電極パッド31の一側縁部付近に配置されてもよく、中心を通過する長い直線から離れて配置されてもよい。
【0063】
各連結チップ55bは、それぞれ直角三角形の形状を有してもよく、発光素子10の中心に配置された連結チップは、図示したように、他の各連結チップと反対方向に配置されてもよい。
【0064】
各連結チップ55bを用いて各発光素子10を連結部から分離するとき、まず、第1電極パッド31に重畳した連結チップが形成され、続いて、中心付近の連結チップが形成され、最後に、第2電極パッド33に重畳する各連結チップが形成されてもよい。これによって、各発光素子10を連結部から容易に分離することができ、発光素子に発生し得るクラックを防止することができる。
【0065】
さらに、発光素子10をピックアップ又は実装するとき、各連結チップの位置によって発光素子10が不安定にピックアップ又は実装されるおそれがあり、これによってクラックが発生し得る。これに反して、発光素子10の両側縁部及び発光素子10の中心付近にそれぞれ連結チップを配置することによって発光素子10を安定してピックアップ又は実装することができ、発光素子に発生するクラックを防止することができる。
【0066】
このとき、4個の連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して0.8%であってもよい。
【0067】
図2a及び
図2bを参照して、各連結チップ55bの位置に対して簡略に説明するが、本開示はこれに限定されるものではなく、各連結チップ55bは多様な位置に多様な形状で配置され得る。また、各発光素子10a、10b、10cがいずれも同一に配置された各連結チップ55bを含んでもよいが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、第1発光素子10aに配置された各連結チップ55bは、第2及び第3発光素子10b、10cに配置された各連結チップ55bとは異なる位置に配置されてもよい。各連結チップ55bの位置及び生成、各発光素子10の転写方法に対しては後で再度説明する。
【0068】
本開示の一実施例に係る発光素子10を図面と共に簡略に説明したが、発光素子10は、上述した層以外にも、付加的な機能を有する層をさらに含んでもよい。例えば、光を反射する反射層、特定の構成要素を絶縁するための追加絶縁層、ソルダーの拡散を防止するソルダー防止層などの多様な層がさらに含まれ得る。
【0069】
また、フリップチップタイプの発光素子を形成するにおいて、多様な形態でメサを形成することができ、第1及び第2電極パッド31、33の位置や形状も多様に変更され得る。また、オーミック接触層27は省略されてもよく、第2電極パッド33が第2導電型半導体層25に直接接触することもできる。また、第1電極パッド31が第1導電型半導体層21に直接接続することを示すが、まず、ビアホール25aに露出した第1導電型半導体層21上に接触層が形成され、第1電極パッド31が前記接触層に接続することもできる。
【0070】
図3aは、本開示の一実施例に係るユニットピクセル100を説明するための概略的な平面図で、
図3bは、
図3aの切取線B-Bに沿った概略的な断面図である。
【0071】
図3a及び
図3bを参照すると、ユニットピクセル100は、透明基板121、第1乃至第3発光素子10a、10b、10c、光遮断層123、接着層125、段差調節層127、各接続層129a、129b、129c、129d、各バンプ133a、133b、133c、133d、及び保護層131を含んでもよい。
【0072】
ユニットピクセル100は、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cを含み、一つのピクセルを提供する。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、互いに異なる色の光を放出し、これらはそれぞれサブピクセルに対応する。
【0073】
透明基板121は、PET、ガラス基板、石英、サファイア基板などの光透過性基板である。透明基板121は、ディスプレイ装置10000(
図1)の光放出面に配置され、各発光素子10a、10b、10cから放出された光は、透明基板121を介して外部に放出される。透明基板121は、光放出面に凹凸PRを含んでもよい。凹凸PRを通じて光放出効率を向上させることができ、さらに均一な光を放出することができる。また、透明基板121は、反射防止コーティングを含んでもよく、又は、グレア防止層を含んだり、グレア防止処理が施されたものであったりしてもよい。透明基板121は、例えば、50μm~500μmの厚さを有してもよい。
【0074】
透明基板121が光放出面に配置されるので、透明基板121は回路を含まない。しかし、本開示は、これに限定されるものではなく、回路を含んでもよい。
【0075】
一方、一つの透明基板121に一つのユニットピクセル100が形成されたことを示すが、一つの透明基板121に複数のユニットピクセル100が形成されてもよい。
【0076】
光遮断層123は、カーボンブラックのように光を吸収する吸収物質を含んでもよい。光吸収物質は、各発光素子10a、10b、10cで生成された光が透明基板121と各発光素子10a、10b、10cとの間の領域で側面側に漏れることを防止し、ディスプレイ装置のコントラストを向上させる。
【0077】
光遮断層123は、各発光素子10a、10b、10cで生成された光が透明基板121に入射されるように光進行経路のための窓123aを有してもよく、このために、透明基板121上で透明基板121を露出させるようにパターニングされてもよい。窓123aの幅は、発光素子の幅より狭くてもよいが、これに限定されるものではなく、発光素子の幅より大きいかそれと同一であってもよい。
【0078】
また、光遮断層123の窓123aは、各発光素子10a、10b、10cのアライメント位置を定義する。よって、各発光素子10a、10b、10cのアライメント位置を定義するための別途のアライメントマーカーを省略することができる。しかし、本開示は、これに限定されるものではなく、各発光素子10a、10b、10cをアライメントするための位置を提供するために各アライメントマーカーが透明基板121上に又は光遮断層123や接着層125上に提供されてもよい。
【0079】
接着層125は、透明基板121上に設けられる。接着層125は、光遮断層123を覆うことができる。接着層125は、透明基板121の前面に設けられてもよいが、これに限定されるものではなく、透明基板121の縁部付近の領域を露出させるように一部領域に設けられてもよい。接着層125は、各発光素子10a、10b、10cを透明基板121に接着するために使用される。接着層125は、光遮断層123に形成された窓を充填することができる。
【0080】
接着層125は、光透過性層で形成されてもよく、各発光素子10a、10b、10cから放出された光を透過させる。接着層125は、光を拡散させるために、SiO2、TiO2、ZnOなどの拡散物質(diffuser)を含んでもよい。光拡散物質は、各発光素子10a、10b、10cが光放出面から観察されることを防止する。
【0081】
一方、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cが透明基板121上に配置される。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、接着層125によって透明基板121に接着されてもよい。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、光遮断層123の各窓123aに対応して配置されてもよい。光遮断層123が省略された場合、各アライメントマーカーが各発光素子10a、10b、10cのアライメント位置を提供するために追加されてもよい。
【0082】
第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、例えば、緑色発光素子、赤色発光素子、及び青色発光素子であってもよい。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cのそれぞれの具体的な構成は、
図2a及び
図2bを参照して既に説明した通りであるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0083】
第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、
図3aに示したように、一列に配列されてもよい。特に、透明基板121がサファイア基板である場合、サファイア基板は、切断方向に沿って、結晶面によってきれいな各切断面(例えば、m面)と、そうでない各切断面(例えば、a面)とを含んでもよい。例えば、四角形の形状で切断される場合、両側の二つの切断面(例えば、m面)は、結晶面に沿ってきれいに切断可能であり、これらの切断面に対して垂直に配置された他の二つの切断面(例えば、a面)は、そうでない場合もある。この場合、サファイア基板121のきれいな各切断面が各発光素子10a、10b、10cの整列方向に並んでもよい。例えば、
図3aでは、きれいな各切断面(例えば、m面)が上下に配置され、他の二つの切断面(例えば、a面)が左右に配置されてもよい。
図1のディスプレイ上では、ディスプレイを観察する観察者の左右にきれいな各切断面が配置される。
【0084】
第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、
図2a及び
図2bを参照して既に説明したものであってもよいが、これに限定されるものではなく、水平型又はフリップチップ構造の多様な発光素子が使用可能である。
【0085】
段差調節層127は、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cを覆う。段差調節層127は、各発光素子10a、10b、10cの第1及び第2電極パッド31、33を露出させる各開口部127aを有する。段差調節層127は、各接続層129a、129b、129c、129d及び各バンプ133a、133b、133c、133dを形成するために要求される。特に、段差調節層127は、各バンプ133a、133b、133c、133dが形成される位置の高さを均一化するために形成され得る。段差調節層127は、例えば、感光性ポリイミドで形成されてもよい。
【0086】
段差調節層127は、
図3aに示したように、縁部に沿って凹凸パターンを有してもよい。凹凸パターンの形状は多様であり得る。また、凹凸パターンに形成された凹部の深さ及び幅、又は凸部の深さ及び幅が調節され得る。段差調節層127に形成された凹凸パターンは、段差調節層127が接着層125に加える圧縮応力を減少させ、段差調節層127及び接着層125の剥離を防止することができる。
【0087】
段差調節層127は、
図3aに示したように、接着層125の縁部を部分的に露出させるように形成されてもよいが、これに限定されるものではない。特に、段差調節層127は、接着層125の縁部で取り囲まれた領域内に配置されてもよい。
【0088】
各接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127上に形成される。各接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127の各開口部127aを介して第1乃至第3発光素子10a、10b、10cの第1及び第2電極パッド31、33に接続することができる。
【0089】
例えば、接続層129aは、第1発光素子10aの第1導電型半導体層に電気的に接続し、接続層129bは、第2発光素子10bの第1導電型半導体層に電気的に接続し、接続層129cは、第3発光素子10cの第1導電型半導体層に電気的に接続することができ、接続層129dは、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cの第2導電型半導体層に電気的に共通接続することができる。各接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127上に共に形成されてもよく、例えば、Auを含んでもよい。
【0090】
各バンプ133a、133b、133c、133dは、それぞれ前記各接続層129a、129b、129c、129d上に形成される。例えば、第1バンプ133aは、接続層129aを介して第1発光素子10aの第1導電型半導体層に電気的に接続されてもよく、第2バンプ133bは、接続層129bを介して第2発光素子10bの第1導電型半導体層に電気的に接続されてもよく、第3バンプ133cは、接続層129cを介して第3発光素子10cの第1導電型半導体層に電気的に接続されてもよい。一方、第4バンプ133dは、接続層129dを介して第1乃至第3発光素子10a、10b、10cの第2導電型半導体層に電気的に共通接続されてもよい。各バンプ133a、133b、133c、133dは、例えば、AuSn、SnAg、Sn、CuSn、CuN、CuAg、Sb、Ni、Zn、Mo、Co、ソルダーなどの金属及び/又は金属合金で形成されてもよい。
【0091】
一方、保護層131は、各バンプ133a、133b、133c、133dの側面を覆い、段差調節層127を覆うことができる。また、保護層131は、段差調節層127の周囲に露出した接着層125を覆うことができる。保護層131は、例えば、感光性ソルダーレジスト(PSR)で形成されてもよく、その結果、まず、保護層131を写真及び現像を通じてパターニングした後、各バンプ133a、133b、133c、133dを形成することができる。このために、保護層131は、各接続層129a、129b、129c、129dを露出させる各開口部を有するように形成され、各バンプ133a、133b、133c、133dが保護層131の各開口部内に形成されてもよい。各バンプ133a、133b、133c、133dは省略されてもよい。
【0092】
保護層131は、光の漏れを防止するために白色反射物質又は黒色エポキシなどの光吸収物質で形成されてもよい。
【0093】
図4aは、本開示の一実施例に係るピクセルモジュール1000を説明するための概略的な平面図で、
図4bは、
図4aの切取線C-Cに沿った概略的な断面図で、
図4cは、ピクセルモジュール1000の背面図で、
図4dは、ピクセルモジュール1000の回路図である。
【0094】
図4a及び
図4bを参照すると、ピクセルモジュール1000は、回路基板1001、及び回路基板1001上に配列された各ユニットピクセル100を含む。さらに、ピクセルモジュール1000は、各ユニットピクセル100を覆うカバー層1010をさらに含んでもよい。
【0095】
回路基板1001は、パネル基板2100と各発光素子10a、10b、10cとを電気的に連結するための回路を有してもよい。回路基板1001内の回路は、多層構造で形成されてもよい。また、回路基板1001は、各発光素子10a、10b、10cをパッシブマトリックス駆動方式で駆動するためのパッシブ回路、又は各発光素子10a、10b、10cをアクティブマトリックス駆動方式で駆動するためのアクティブ回路を含んでもよい。回路基板1001は、表面に露出した各パッド1003を含んでもよい。各パッド1003は、その上に実装される各ユニットピクセル100内の各バンプに対応して配列されてもよい。
【0096】
各ユニットピクセル100の具体的な構成は、
図3a及び
図3bを参照して説明した通りであるので、重複を避けるために、それについての詳細な説明は省略する。各ユニットピクセル100は、回路基板1001上に整列されてもよい。各ユニットピクセル100は、
図4aに示したように2×2行列に配列されてもよいが、これに限定されるものではなく、2×3、3×3、4×4、5×5などの多様な行列に配列され得る。
【0097】
各ユニットピクセル100は、ボンディング材1005によって回路基板1001にボンディングされる。例えば、ボンディング材1005は、各バンプ133a、133b、133c、133dを各パッド1003にボンディングすることができる。各バンプ133a、133b、133c、133dがソルダーで形成された場合、ボンディング材1005は省略されてもよい。
【0098】
カバー層1010は、複数のユニットピクセル100を覆う。カバー層1010は、各ユニットピクセル100の間の光干渉を防止し、ディスプレイ装置のコントラストを向上させることができる。
【0099】
カバー層1010は、例えば、DFSR(dry-Film type solder resist)、PSR(photoimageable solder resist)、BM(black material)又はエポキシモールディングコンパウンド(EMC)などで形成されてもよい。カバー層1010は、例えば、ラミネーション、スピンコーティング、スリットコーティング、プリンティングなどの技術を用いて形成されてもよい。
【0100】
ディスプレイ装置10000は、
図4a及び
図4bに示した各ピクセルモジュール1000を
図1のパネル基板2100上に実装することによって提供され得る。回路基板1001は、各パッド1003に連結された各ボトムパッドを有する。各ボトムパッドは、各パッド1003に1対1で対応するように配置されてもよいが、共通接続を通じて各ボトムパッドの個数を減少させることができる。これに対して、2×2行列に配列された各ユニットピクセル100を有するピクセルモジュール1000は、例えば、
図4c及び
図4dを参照して説明する。
【0101】
図4cは、ピクセルモジュール1000の背面図を示し、回路基板1001の各ボトムパッドC1、C2、R1、R2、G1、G2、B1及びB2を示している。ピクセルモジュール1000が2×2行列に配列されているので、全体4個のピクセルモジュールが回路基板1001上に配列される。また、各ピクセルモジュール1000上に3個の発光素子10a、10b、10cが配置され、4個のバンプ133a、133b、133c、133dが配置される。よって、回路基板1001上には、4個のユニットピクセル100の各バンプである16個に該当する各パッド1003が提供される。これに反して、各ボトムパッドは、8個のみが配置されてもよく、これらの8個のボトムパッドがパネル基板2100に連結され、それぞれの発光素子10a、10b、10cを個別的に駆動することができる。
【0102】
図4dは、一実施例において、各発光素子10a、10b、10cが各ボトムパッドC1、C2、R1、R2、G1、G2、B1及びB2に連結された概略的な回路図を示す。
【0103】
図4dを参照すると、ボトムパッドC1は、左側の列に配置された各発光素子10a、10b、10cの各カソードに共通接続し、ボトムパッドC2は、右側の列に配置された各発光素子10a、10b、10cの各カソードに共通接続する。
【0104】
一方、上側の行に配置された各ユニットピクセル100において、第1発光素子10aの各アノードにボトムパッドB1が接続され、第2発光素子10bの各アノードにボトムパッドG1が接続され、第3発光素子10cの各アノードにボトムパッドR1が接続されてもよい。
【0105】
また、下側の行に配置された各ユニットピクセル100において、第1発光素子10aの各アノードにボトムパッドB2が接続され、第2発光素子10bの各アノードにボトムパッドG2が接続され、第3発光素子10cの各アノードにボトムパッドR2が接続されてもよい。
【0106】
ここで、各ボトムパッドR1、G1、B1、R2、G2、B2は、それぞれ赤色、緑色及び青色発光素子に連結される各パッドを示すためのものである。但し、赤色、緑色及び青色発光素子の配列は変更されてもよく、これによって、各ボトムパッドR1、G1、B1、R2、G2、B2が連結される位置も変更され得る。例えば、
図4dの回路図は、第1発光素子10aが青色発光素子で、第2発光素子10bが緑色発光素子で、第3発光素子10cが赤色発光素子であることを想定し、各ボトムパッドを示している。これと異なり、第1発光素子10aが
赤色発光素子であってもよく、第3発光素子10cが
青色発光素子であってもよく、この場合、ボトムパッドR1、R2とボトムパッドB1、B2の位置が互いに変わり得る。
【0107】
本実施例によると、各ボトムパッドC1、C2が各列内の各発光素子の各カソードに共通接続され、各ボトムパッドR1、G1、B1、R2、B2、G2のそれぞれが二つの発光素子の各アノードに共通接続されることによって、各ボトムパッドの全体の個数を減少させながらもそれぞれの発光素子10a、10b、10cを独立的に駆動することができる。
【0108】
一方、本実施例では、各ボトムパッドC1、C2が各発光素子の各カソードに連結され、各ボトムパッドR1、G1、B1、R2、B2、G2が各発光素子の各アノードに連結されたことを図示及び説明するが、
図4eに示したように、各ボトムパッドC1、C2が各発光素子の各アノードに連結され、各ボトムパッドR1、G1、B1、R2、B2、G2が各発光素子の各カソードに連結されてもよい。
【0109】
ここでは、各ユニットピクセル100が2×2行列に配列された場合のピクセルモジュール1000に対して説明するが、各ユニットピクセル100が3×3や5×5などの他の行列に配列された場合にも、共通接続回路を用いて各ボトムパッドの個数を減少させることができる。
【0110】
ピクセルモジュール1000内の各発光素子10a、10b、10cは、パネル基板2100上に配置された駆動ICによって個別的に駆動することができ、複数のピクセルモジュール1000によってイメージが具現され得る。
【0111】
図5a、
図5b及び
図5cは、それぞれユニットピクセルの多様な変形例を説明するための概略的な平面図である。特に、
図5a、
図5b及び
図5cは、段差調節層127の凹凸パターンの多様な変形例を示す。
【0112】
すなわち、
図5aに示したように、段差調節層127aは、相対的に広い凹凸パターンを有してもよい。特に、段差調節層127aの各コーナーには、相対的に狭く且つ細い部分が配置され、これによって、段差調節層127aのコーナーにストレスが集中することを防止することができる。
【0113】
また、段差調節層127aの凹部及び凸部は、一定の半径を有する円弧状を有してもよく、凹部と凸部の半径は、互いに同一であってもよく、互いに異なってもよい。
【0114】
一方、
図5bに示したように、段差調節層127bは、凹部の底部分が平らであってもよい。さらに、
図5cに示したように、段差調節層127cの凹凸パターンは鋸歯状であってもよい。
【0115】
段差調節層127の凹凸パターンは、多様に変形可能であり、特に、段差調節層127が収縮する間に各コーナーにストレスが集中することを防止するように形成され得る。
【0116】
一方、
図2a及び
図2bを参照して説明した発光素子10は、第1及び第2電極パッド31、33が配置された発光構造体面の反対側面に連結チップ55bを有するが、連結チップ55bは、第1及び第2電極パッド31、33が配置された面と同一面側に配置されてもよい。連結チップ55bが形成される位置は各発光素子10の転写方法と関連しており、後述する発光素子10の転写方法を通じて理解することができる。
【0117】
図6a乃至
図6kは、本開示の一実施例に係る発光素子の転写方法を説明するための概略的な断面図である。
【0118】
図6aを参照すると、基板51上に発光素子10が形成される。基板51は、発光素子10を成長させるための基板であってもよい。基板51は、例えば、AlInGaN系列の半導体層を成長させるためのサファイア基板やGaN基板、又は、AlInGaP系列の各半導体層を成長させるためのGaAs基板であってもよい。例えば、発光素子10が青色発光素子や緑色発光素子である場合は、サファイア基板又はGaN基板が用いられてもよく、発光素子10が赤色発光素子である場合は、GaAs基板が用いられてもよい。
【0119】
図6bを参照すると、基板51上に複数の発光素子10を覆うように第1マスク層53が形成される。第1マスク層53は、複数の発光素子10を完全に覆うように形成され、各発光素子10の上面に所定の厚さを有するように形成されてもよい。
【0120】
図6cを参照すると、第1マスク層53に複数のホールHを形成する。複数のホールHは、それぞれ複数の発光素子10の上部に形成されてもよく、各発光素子10上に少なくとも一つのホールHが形成されてもよい。本実施例において、各発光素子10上に3個のホールHが形成され、3個のホールHは、各発光素子10が配列された少なくとも一つの方向に対して非対称に配置される。ここで、3個のホールHは、図面において各発光素子10が配列された方向に垂直な方向に対して非対称に配置される。
【0121】
第1マスク層53は、感光性物質で形成されてもよく、フォトリソグラフィ工程を通じて複数のホールHが形成されてもよい。複数のホールHは、露光及び現像工程を通じて形成されてもよいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、エッチング工程を通じて形成されてもよい。複数のホールHは、図示したように、三角形の形状に形成されてもよい。しかし、複数のホールHは必ずしも3個に限定されるものではない。
【0122】
図6dを参照すると、第1マスク層53上に連結層55を形成する。連結層55は、第1マスク層53に形成された複数のホールHを充填しながら第1マスク層53上に形成される。少なくとも一つのホールHが各発光素子10の上部に形成されるので、連結層55は、発光素子10の上部に形成された少なくとも一つのホールHを介して発光素子10に連結されてもよい。連結層55を形成する間、ホールHを充填することによって、発光素子10に連結される連結部55aが共に形成される。
【0123】
連結層55は、PDMS(poly dimethylpolysiloxane)、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrrl)、カラーポリイミド(color polyimide)などの有機物で形成されてもよいが、これに限定されない。ここで、連結層55は、光透過率が90%以上であってもよく、屈折率が1.4~1.7であってもよい。
【0124】
図6eを参照すると、連結層55の上部に第1一時基板57が結合される。第1一時基板57は、PET、PEN、PIシートなどのポリマー基板であってもよく、ガラス、PC、PMMAなどの基板であってもよい。第1一時基板57が連結層55の上部に結合されると、真空状態で連結層55に生成され得る気泡を除去し、第1マスク層53の融点より低い温度で連結層55の硬化過程が行われ得る。この過程で、第1一時基板57が連結層55に結合されてもよい。
【0125】
第1一時基板57が連結層55に結合されると、
図6fのように、基板51を各発光素子10から除去する。基板51は、レーザーリフトオフ工程や湿式エッチング工程を通じて除去することができる。例えば、基板51がサファイア基板である場合は、レーザーリフトオフ工程又はケミカルリフトオフ工程で基板51が除去されてもよく、基板51がGaAs基板である場合は、湿式エッチング工程でGaAs基板が除去されてもよい。
【0126】
図6gを参照すると、基板51が除去された状態で、第1マスク層53を各発光素子10から除去する。第1マスク層53は、アセトン、専用ストリッパー(striper)、エッチングなどの方式を通じて除去することができる。第1マスク層53が除去されることによって、図示したように、各発光素子10は、少なくとも一つの連結部55aによって連結層55に連結されて維持される。
【0127】
このように第1マスク層53が各発光素子10から除去された後、
図6hを参照すると、各発光素子10の下部に第2一時基板59を結合する。第2一時基板59は、ラバー(rubber)やUVシートであってもよく、又は、PET、PEN、PIシートなどのポリマー基板や、ガラス、PC、PMMAなどの基板であってもよい。
【0128】
第2一時基板59と各発光素子10との結合が完了すると、
図6iに示したように、第2一時基板59を用いて各発光素子10を連結層55から分離する。各発光素子10が結合された第2一時基板59に、第1一時基板57の反対方向、すなわち、下側方向に外力を加えることによって、各発光素子10に連結された少なくとも一つの連結部55aが切断され、各発光素子10が連結層55から分離される。
【0129】
第2一時基板59に加えられる外力は、図示したように、第2一時基板59の一側で連結層55に垂直な方向に加えられてもよい。したがって、各発光素子10に連結された少なくとも一つの連結部55aが第2一時基板59の一側から順次切れる方式で各発光素子10が連結層55から分離され得る。
【0130】
図6jを参照すると、連結層55から分離された各発光素子10は、第2一時基板59上に所定の間隔を有して配置される。一方、各発光素子10上には、連結部55aが切れつつ残った残余物である連結チップ55bが形成されてもよい。したがって、連結チップ55bは、連結層55と同一の物質であって、外力によって連結部55aが切れつつ形成されることによって、各連結チップ55bの厚さは、不規則的でありながら互いに異なり得る。
【0131】
そして、
図6j及び
図6kを参照すると、第2一時基板59上に配置された各発光素子10のうち一部を、ピックアップ部70を用いて他の基板に転写する。ピックアップ部70は、例えば、エラストマースタンプを含んでもよい。
【0132】
ピックアップ部70は、複数の発光素子10のうち一部をピックアップして転写するが、透明基板121上に配置される間隔に合わせて各発光素子10を選択的にピックアップする。それによって、図示したように、ピックアップ部70は、隣接した各発光素子10を共にピックアップすることなく、一定距離だけ離れた各発光素子10を一度にピックアップする。ピックアップされる各発光素子10の間隔は、各発光素子10が転写される透明基板121内の各ピクセルの間隔によって変わり得る。
【0133】
透明基板121上には、複数のユニットピクセル100に対応するように各発光素子10が配列された後、各ピクセル単位で透明基板121が切断されることによってユニットピクセル100が形成され得る。よって、各発光素子10は、各ユニットピクセル100に対応するように透明基板121上に転写される。
【0134】
ピックアップ部70は、各ユニットピクセル100の間隔に合わせて各発光素子10をピックアップするが、一つのユニットピクセル100に第1発光素子10a、第2発光素子10b及び第3発光素子10cのうち一つが配置されるようにピックアップすることができる。
【0135】
本開示において、各発光素子10は、第1及び第2電極パッド31、33が上部に配置された状態でピックアップされ、また、この状態で透明基板121上に転写され得る。これによって、発光構造物で生成された光が透明基板121を介して外部に放出され得る。他の実施例において、各発光素子10は回路基板に実装されてもよく、この場合、第1及び第2電極パッド31、33が回路基板に向かって実装されてもよい。このために、ピックアップ部70を用いて各発光素子10を回路基板に実装する過程に追加の一時基板が用いられてもよい。すなわち、まず、ピックアップ部70を通じてピックアップされた各発光素子10を追加の一時基板上に各ユニットピクセル100の間隔で配置することができる。その後、前記追加の一時基板に配置された各発光素子10を回路基板に一度に転写することができる。これによって、各発光素子10は、第1及び第2電極パッド31、33が回路基板に接合されるように転写され得る。
【0136】
図7a乃至
図7lは、他の実施例に係る発光素子の転写方法を説明するための概略的な断面図である。
【0137】
図7aを参照すると、基板51上に発光素子10が成長する。基板51は、発光素子10の各半導体層を成長させるための基板であってもよい。発光素子10が青色発光素子又は緑色発光素子である場合は、サファイア基板又はGaN基板が用いられてもよく、発光素子10が赤色発光素子である場合は、GaAs基板が用いられてもよい。
【0138】
図7bを参照すると、基板51上に複数の発光素子10を覆うように第1マスク層53が形成される。第1マスク層53は、複数の発光素子10を全て覆うように形成され、各発光素子10の上面に所定の厚さを有するように形成されてもよい。
【0139】
次いで、
図7cを参照すると、第1マスク層53に複数のホールHが形成される。各発光素子10上に少なくとも一つのホールHが形成されてもよい。本開示において、各発光素子10上に3個のホールHが形成され、3個のホールHは、各発光素子10が配列された少なくとも一つの方向に対して非対称に配置される。ここで、3個のホールHは、図面において各発光素子10が配列された方向に垂直な方向に対して非対称に配置される。
【0140】
第1マスク層53は、感光性物質で形成されてもよく、フォトリソグラフィ工程を通じて複数のホールHが形成されてもよい。例えば、各ホールHは、写真及び現像工程を通じて形成されてもよいが、これに限定されるものではなく、エッチング工程を通じて形成されてもよい。複数のホールHは、図示したように、三角形の形状に形成されてもよい。
【0141】
図7dを参照すると、第1マスク層53上に連結層55が形成される。連結層55は、第1マスク層53に形成された複数のホールHを充填しながら第1マスク層53上に形成される。複数のホールHがそれぞれ発光素子10の上部に形成されるので、連結層55は、発光素子10の上部に形成された少なくとも一つのホールHを介して各発光素子10に連結され得る。連結層55の一部は、発光素子10の上部に形成された少なくとも一つのホールHを充填することによって連結部55aを形成する。
【0142】
連結層55は、PDMS(poly dimethylpolysiloxane)、エポキシ、アクリル、カラーポリイミドなどの有機物で形成されてもよいが、これに限定されない。ここで、連結層55は、光透過率が90%以上であってもよく、屈折率は1.4~1.7であってもよい。
【0143】
図7eを参照すると、連結層55の上部に第1一時基板57が結合される。第1一時基板57は、PET、PEN、PIシートなどのポリマー基板であってもよく、ガラス、PC、PMMAなどの基板であってもよい。第1一時基板57と連結層55との間には、フィルム部61及びバッファー部63がそれぞれ配置されてもよい。例えば、連結層55の上部にフィルム部61が配置され、フィルム部61の上部にバッファー部63が配置され、バッファー部63の上部に第1一時基板57が配置されてもよい。バッファー部63は、熱やUVの照射によって溶ける物質で形成されてもよい。
【0144】
第1一時基板57が連結層55の上部に結合されると、真空状態で連結層55に生成され得る気泡を除去し、第1マスク層53の融点より低い温度で連結層55の硬化過程が行われ得る。この過程で、第1一時基板57が連結層55に結合されてもよい。
【0145】
そして、
図7fを参照すると、基板51を各発光素子10から除去する。基板51は、レーザーリフトオフ工程や湿式エッチング工程を通じて除去することができる。例えば、基板51がサファイア基板である場合は、レーザーリフトオフ工程又はケミカルリフトオフ工程などで除去されてもよく、基板51がGaAs基板である場合は、湿式エッチング工程で除去されてもよい。
【0146】
図7gを参照すると、基板51が除去された状態で、第1マスク層53を各発光素子10から除去する。第1マスク層53は、アセトン、専用ストリッパー、乾式エッチングなどの方式を通じて除去されてもよい。これによって、図示したように、各発光素子10は、各発光素子10に連結された少なくとも一つの連結部55aによって連結層55に連結されて維持される。
【0147】
図7hを参照すると、上部に結合された第1一時基板57が除去される。第1一時基板57は、熱やUVの照射によって除去されてもよい。バッファー部63が熱やUVの照射によって溶ける物質で形成されることによって、フィルム部61が損傷することなく第1一時基板57を除去することができる。
【0148】
図7iを参照すると、各発光素子10の下部に第2一時基板59が結合される。第2一時基板59は、ラバーやUVシートであってもよく、又は、PET、PEN、PIシートなどのポリマー基板や、ガラス、PC、PMMAなどの基板であってもよい。
【0149】
第2一時基板59が各発光素子10に結合されると、
図7jに示したように、第2一時基板59を用いて各発光素子10を連結層55から分離する。各発光素子10が結合された第2一時基板59に対して下側方向に外力を加えることによって、各発光素子10に連結された少なくとも一つの連結部55aが切断されながら各発光素子10が連結層55から分離される。
【0150】
第2一時基板59に加えられる外力は、図示したように、第2一時基板59の一側に対して連結層55に垂直な方向に加えられてもよい。したがって、各発光素子10に連結された各連結部55aが順次切れる方式で各発光素子10が連結層55から分離され得る。
【0151】
図7kを参照すると、連結層55から分離された各発光素子10は、第2一時基板59上に所定の間隔を有して配置される。各発光素子10上には、連結部55aが切れつつ残った残余物である連結チップ55bが少なくとも一つ形成されてもよい。連結チップ55bは、連結層55と同一の物質であって、外力によって連結部55aが切れつつ形成されることによって、各連結チップ55bの厚さは互いに異なり得る。また、図示したように、各連結チップ55bの厚さは、第1及び第2電極パッド31、33の厚さより小さくてもよい。
【0152】
そして、
図7k及び
図7lを参照すると、第2一時基板59上に配置された各発光素子10のうち一部を、ピックアップ部70を用いて他の基板に転写する。転写される基板は、透明基板121であってもよいが、これに限定されるものではない。透明基板121上にユニットピクセル100の単位で各発光素子10が転写された後、透明基板121がユニットピクセル100の単位で切断されてもよい。
【0153】
図8a乃至
図8kは、他の実施例に係る発光素子の転写方法を説明するための概略的な断面図である。
【0154】
図8aを参照すると、基板51上に発光素子10が形成される。基板51は、発光素子10の各半導体層を成長させるための基板であって、サファイア基板、GaN基板又はGaAs基板であってもよい。例えば、基板51は、発光素子10が青色発光素子又は緑色発光素子である場合、サファイア基板であってもよく、発光素子10が赤色発光素子である場合、GaAs基板であってもよい。
【0155】
図8bを参照すると、基板51上に複数の発光素子10を覆う第1マスク層53が形成される。第1マスク層53は、複数の発光素子10を全て覆うように形成され、各発光素子10の上面に所定の厚さを有するように形成されてもよい。第1マスク層53は、例えば、感光性物質で形成されてもよい。
【0156】
図8cを参照すると、第1マスク層53上に第1一時基板57が結合される。第1一時基板57は、PET、PEN、PIシートなどのポリマー基板であってもよく、ガラス、PC、PMMAなどの基板であってもよい。第1一時基板57と第1マスク層53との間にはバッファー部63が配置されてもよい。したがって、第1マスク層53の上部にバッファー部63が配置され、バッファー部63の上部に第1一時基板57が配置され得る。
【0157】
図8dを参照すると、基板51を各発光素子10から除去する。基板51は、レーザーリフトオフ工程や湿式エッチング工程などを通じて除去されてもよい。基板51がサファイア基板である場合、基板51はレーザーリフトオフ工程又はケミカルリフトオフ工程などで除去され、基板51がGaAs基板である場合、基板51は湿式エッチング工程で除去されてもよい。
【0158】
図8eを参照すると、基板51が除去されることによって、各発光素子10の下面及び第1マスク層53の下面が露出し得る。このように露出した各発光素子10及び第1マスク層53の下部に第2マスク層65が形成される。第2マスク層65は、各発光素子10の下面を覆い、第1マスク層53より薄く形成されてもよい。
【0159】
図8fを参照すると、第2マスク層65に複数のホールHが形成される。各発光素子10の下部に少なくとも一つのホールHが形成されてもよい。本開示において、各発光素子10の下部に3個のホールHが形成され、3個のホールHは、発光素子10が配列された少なくとも一つの方向に対して非対称に配置される。ここで、3個のホールHは、図面に示した各発光素子10の配列方向に垂直な方向に対して非対称に配置される。
【0160】
第2マスク層65は、第1マスク層53と同様に感光性物質で形成されてもよく、フォトリソグラフィ工程を通じて複数のホールHが形成されてもよい。複数のホールHは、図示したように、三角形の形状に形成されてもよい。
【0161】
図8gを参照すると、第2マスク層65の下部に連結層55を形成する。連結層55は、第2マスク層65に形成された複数のホールHを充填しながら第2マスク層65の下部に形成される。複数のホールHがそれぞれ発光素子10の下部に形成されるので、連結層55は、発光素子10の下部に形成された少なくとも一つのホールHを介して各発光素子10と連結され得る。ホールHを充填する各連結部55aが連結層55と共に形成される。各連結部55aは、第1導電型半導体層21に直接接触することができる。
【0162】
連結層55は、PDMS(poly dimethylpolysiloxane)、エポキシ、アクリル、カラーポリイミドなどの有機物を含んでもよいが、これに限定されない。ここで、連結層55は、光透過率が90%以上であってもよく、屈折率が1.4~1.7であってもよい。
【0163】
そして、連結層55の下部に第2一時基板59が結合される。第2一時基板59は、第1一時基板57と同様のPET、PEN、PIシートなどのポリマー基板であってもよく、ガラス、PC、PMMAなどの基板であってもよい。
【0164】
図8hを参照すると、上部に結合された第1一時基板57を除去する。第1一時基板57は、熱やUVの照射によって除去することができる。バッファー部63が熱やUVの照射によって溶ける物質で形成されることによって、第1マスク層53から第1一時基板57を除去することができる。
【0165】
図8iを参照すると、第1マスク層53及び第2マスク層65を各発光素子10から除去する。第1マスク層53及び第2マスク層65は、アセトン、専用ストリッパー、乾式エッチングなどの方式を通じて除去することができる。図示したように、各発光素子10は、各発光素子10に連結された少なくとも一つの連結部55aによって連結層55に連結されて維持される。
【0166】
このように第1及び第2マスク層53、65が除去されると、
図8jに示したように、各発光素子10は、第2一時基板59の上部に連結層55と連結部55aによって連結された状態で配置される。第2一時基板59の上部に配置された各発光素子10のうち一部は、ピックアップ部70を用いて他の基板に転写することができる。
【0167】
図8kを参照すると、ピックアップ部70によってピックアップされた各発光素子10は、それぞれ連結層55から連結部55aが切れつつ連結層55から分離される。ピックアップ部70は、各発光素子10の上部で各発光素子10をピックアップし、連結部55aは発光素子10の下部に配置される。それによって、各発光素子10の下部に少なくとも一つの連結チップ55bが形成され得る。
【0168】
その後、ピックアップ部70によってピックアップされた各発光素子10が透明基板121に転写されてもよく、各ユニットピクセル100は、透明基板121が個別的なユニットピクセル100の単位で切断されることによって提供され得る。
【0169】
上記で説明した発光素子の転写方法によって透明基板121に各発光素子10が転写される。透明基板121上には接着層125が予め形成されてもよく、各発光素子10は、接着層125によって透明基板121上に接着されてもよい。その後、段差調節層127、各接続層129a、129b、129c、129d、保護層131及び各バンプ133a、133b、133c、133dが形成され、次いで、透明基板121を切断することによって、
図3a及び
図3bを参照して説明したユニットピクセル100が製造される。ピクセルモジュール1000は、これらのユニットピクセル100を回路基板1001上に整列させることによって製作され得る。また、ディスプレイ装置10000は、各ピクセルモジュール1000をパネル基板2100上に整列させることによって提供され得る。
【0170】
図9a乃至
図9oは、発光素子10の各変形例を説明するための平面図である。
【0171】
図9a乃至
図9oに示した各変形例に係る各発光素子10は、連結チップ55bが第1及び第2電極パッド31、33に対向して反対面に配置されたことを示す。以下では、説明の便宜のために、連結チップ55bの位置が第1及び第2電極パッド31、33に対する相対的な位置であることを説明する。しかし、連結チップ55bと第1及び第2電極パッド31、33は、互いに発光素子10の各反対面に配置されるものであって、これらは互いに接触しない。
【0172】
図9aを参照すると、第1変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは、3個備えられ、第1及び第2電極パッド31、33の間に配置される。すなわち、3個の連結チップ55bが発光素子10の上面に形成される。第1及び第2電極パッド31、33は、発光素子10の下面に形成される。3個の連結チップ55bは、三角形の形状に形成されてもよい。3個の連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約1.26%であってもよい。
【0173】
図9bを参照すると、第2変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは、3個備えられ、第1及び第2電極パッド31、33の外側に配置される。二つの連結チップ55bは第1電極パッド31付近に配置され、第1電極パッド31の外側の両側コーナー付近に配置される。そして、残りの一つの連結チップ55bは、第2電極パッド33の外側に配置される。このとき、第1電極パッド31側に配置された二つの連結チップ55bは、第1及び第2電極パッド31、33が配置された方向と異なる方向に配置されてもよい。
【0174】
そして、3個の連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約0.65%であってもよい。
【0175】
図9cを参照すると、第3変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは、4個備えられ、発光素子10の平面上に広く分散されて配置される。すなわち、4個の連結チップ55bのうち二つは、第1及び第2電極パッド31、33と重畳する位置に配置され、他の二つは第1及び第2電極パッド31、33の間に配置される。このとき、第1及び第2電極パッド31、33と重畳する位置に配置された二つの連結チップ55bは、それぞれ第1及び第2電極パッド31、33の中央に配置されてもよい。
【0176】
ここで、各連結チップ55bは、菱形の形状に形成されてもよく、4個の連結チップ55bは、菱形の形状の各コーナーに配置されてもよい。このとき、4個の連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約1.22%であってもよい。
【0177】
図9dを参照すると、第4変形例において、発光素子10に形成された各連結チップ55bは4個備えられる。4個の連結チップ55bのうち二つは、第1及び第2電極パッド31、33と一部が重畳するように配置され、他の二つは、第1及び第2電極パッド31、33の間に配置される。第4変形例の各連結チップ55bは、第3変形例の各連結チップ55bに比べて相対的に小さい間隔で配置されてもよい。
【0178】
各連結チップ55bは、それぞれ菱形の形状に形成されてもよく、4個の連結チップ55bは、菱形の形状の各コーナーに配置されてもよい。このとき、4個の連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約1.22%であってもよい。
【0179】
図9eを参照すると、第5変形例において、発光素子10に形成された各連結チップ55bは4個備えられる。第5変形例の各連結チップ55bは、第3変形例の各連結チップ55bと同様に配置されてもよい。このとき、第5変形例の各連結チップ55bの全体面積は、第3変形例の各連結チップ55bより大きく形成され、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約2.71%であってもよい。
【0180】
図9fを参照すると、第6変形例において、発光素子10に形成された各連結チップ55bは4個備えられる。第6変形例の各連結チップ55bは、第4変形例の各連結チップ55bと同様に配置されてもよい。このとき、第6変形例の各連結チップ55bの全体面積は、第4変形例の各連結チップ55bより大きく形成され、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約2.71%であってもよい。
【0181】
図9gを参照すると、第7変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは、3個備えられ、第1及び第2電極パッド31、33と重畳する位置に配置される。すなわち、二つの連結チップ55bは第1電極パッド31と重畳する位置に配置され、残りの一つの連結チップ55bは第2電極パッド33と重畳する位置に配置される。そして、第1電極パッド31側に配置された二つの連結チップ55bは、第1及び第2電極パッドが配置された方向と異なる方向に配置されてもよい。
【0182】
3個の連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約0.58%であってもよい。
【0183】
図9hを参照すると、第8変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは、3個備えられ、第1及び第2電極パッド31、33と一部重なった位置に配置される。3個の連結チップ55bのうち一つは第1電極パッド31と一部重なった位置に配置され、他の二つの連結チップ55bは第2電極パッド33と一部重なった位置に配置される。このとき、3個の連結チップ55bは、三角形の形状に形成されてもよく、3個の連結チップ55bは、三角形の形状の各コーナーに配置されてもよい。そして、第8変形例の各連結チップ55bは、第1変形例の各連結チップ55bに比べて大きく形成され、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約2.76%であってもよい。
【0184】
図9iを参照すると、第9変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは、4個備えられ、第1及び第2電極パッド31、33と重なった位置に配置される。4個の連結チップ55bのうち二つは第1電極パッド31に重畳する位置に配置され、他の二つは第2電極パッド33に重畳する位置に配置される。ここで、第9変形例の各連結チップ55bは、三角形の形状に形成されてもよい。そして、各連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約1.68%であってもよい。
【0185】
図9jを参照すると、第10変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは、3個備えられ、第1及び第2電極パッド31、33と重畳する位置に配置される。3個の連結チップ55bのうち一つは第1電極パッド31に重畳する位置に配置され、他の二つは第2電極パッド33に重畳する位置に配置される。そして、各連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約1.26%であってもよい。
【0186】
図9kを参照すると、第11変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは、3個備えられ、第1及び第2電極パッド31、33と重畳する位置に配置される。3個の連結チップ55bのうち二つは第1電極パッド31に重畳する位置に配置され、他の一つは第2電極パッド33に重畳する位置に配置される。そして、各連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約1.26%であってもよい。
【0187】
図9lを参照すると、第12変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは、第1及び第2電極パッド31、33の間に配置される。連結チップ55bは、第1及び第2電極パッド31、33が配置された方向に垂直方向の長さを有するベース55baと、ベース55baの長さ方向の一側端に配置され、第1電極パッド31の方向に延長された第1延長部55bbと、ベース55baの長さ方向の他側端に配置され、第2電極パッド33の方向に延長された第2延長部55bcとを有するように形成される。このとき、第1及び第2延長部55bb、55bcは、それぞれベース55baから遠ざかるほど幅が狭くなる形状に形成されてもよい。
【0188】
このとき、連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約1.92%であってもよい。
【0189】
図9mを参照すると、第13変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは、第1及び第2電極パッド31、33の間に配置される。連結チップ55bは、第1及び第2電極パッドが配置された方向に垂直方向の長さを有するベース55baと、ベース55baの中央部分から第1電極パッド31の方向に延長された第1延長部55bbと、ベース55baの中央部分から第2電極パッド33の方向に延長された第2延長部55bcとを有するように形成される。このとき、第1及び第2延長部55bb、55bcは、それぞれベース55baから遠ざかるほど幅が狭くなる形状に形成されてもよい。
【0190】
このとき、連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約1.161%であってもよい。
【0191】
図9nを参照すると、第14変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは4個備えられる。4個の連結チップ55bのうち二つは第1及び第2電極パッド31、33と重なった位置に配置され、他の二つは第1及び第2電極パッド31、33の間に配置される。このとき、第1及び第2電極パッド31、33に配置された各連結チップ55bは、それぞれ第1及び第2電極パッド31、33の縁部に配置されてもよい。このとき、第1電極パッド31に重なるように配置された連結チップ55bは、第1電極パッド31から第2電極パッド33に近い位置に配置されてもよく、第2電極パッド33に重なるように配置された連結チップ55bは、第2電極パッド33から第1電極パッド31に近い位置に配置されてもよい。このとき、4個の連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約0.49%であってもよい。
【0192】
図9oを参照すると、第15変形例において、発光素子10に形成された連結チップ55bは4個形成される。発光素子10の略中心に一つの連結チップが配置され、第2電極パッド33と重なる位置に2個の連結チップが配置され、第1電極パッド31と重なる位置に一つの連結チップが配置される。3個の連結チップ55bが外郭に三角形の形態で配置され、発光素子10の中央に配置された連結チップ55bは、前記3個の連結チップ55bによって形成された三角形内に位置し得る。
【0193】
第2電極パッド33と重なる位置に配置された2個の連結チップ55bは、第2電極パッド33の一側縁部付近に配置され、中心を通過する長い直線に対して互いに対向するように配置されてもよい。
【0194】
一方、第1電極パッド31と重なる位置に配置された連結チップは、第1電極パッド31の一側縁部付近に配置され、中心を通過する長い直線から離れて配置されてもよい。
【0195】
各連結チップは、直角三角形の形状を有してもよく、発光素子10の中心に配置された連結チップは、図示したように、他の各連結チップと反対方向に配置されてもよい。
【0196】
各連結チップを用いて各発光素子を連結部から分離するとき、まず、第1電極パッド31に重畳した連結チップが形成され、次いで、中心付近の連結チップが形成され、最後に、第2電極パッド33に重畳する各連結チップが形成され得る。これによって、各発光素子を連結部から容易に分離することができ、発光素子に発生し得るクラックを防止することができる。
【0197】
さらに、発光素子10をピックアップ又は実装するとき、各連結チップの位置によって発光素子10が不安定にピックアップ又は実装されるおそれがあり、これによってクラックが発生し得る。これに反して、発光素子10の両側縁部及び発光素子10の中心付近にそれぞれ連結チップを配置することによって発光素子10を安定してピックアップ又は実装することができ、発光素子に発生するクラックを防止することができる。
【0198】
このとき、4個の連結チップ55bの全体面積は、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、約0.8%であってもよい。
【0199】
前記のように、発光素子10に形成された各連結チップ55bをそれぞれ異なる面積で形成し、各連結チップ55bの面積比率と発光素子10のピックアップ時の成功確率を比較すると、表1の通りになる。
【0200】
【0201】
第1乃至第15変形例を通じて、発光素子10の平面上の面積に対して、例えば、各連結チップ55bの面積比が約1.2%以下であるとき、発光素子10のピックアップ成功率が良好に示されることを確認することができる。
【0202】
図10は、本開示の他の実施例に係るユニットピクセル100aを説明するための概略的な断面図である。
【0203】
図10を参照すると、本実施例に係るユニットピクセル100aは、
図3a及び
図3bを参照して説明したユニットピクセル100とほぼ類似するが、各バンプ133a、133b、133c、133dが省略された点で相違している。
【0204】
保護層131は、各接続層129a、129b、129c、129dを露出させる各開口部131aを有する。各開口部131aは、
図3a及び
図3bを参照して説明したユニットピクセル100の各バンプ133a、133b、133c、133dの位置に対応して配置される。
【0205】
一方、各バンプが省略されることによって、本実施例において、保護層131の厚さは、ユニットピクセル100における保護層131の厚さの約1/2以下、さらに、約1/3以下であってもよい。例えば、ユニットピクセル100における保護層131の厚さは約45μmであってもよく、本実施例において、保護層131の厚さは15μmであってもよい。
【0206】
図11は、本開示の他の実施例に係るピクセルモジュール1000aを説明するための概略的な断面図である。ここでは、
図10の各ユニットピクセル100aを実装したピクセルモジュール1000aを説明する。
【0207】
図11を参照すると、本実施例に係るピクセルモジュール1000aは、
図4a及び
図4bを参照して説明したピクセルモジュール1000とほぼ類似するが、ユニットピクセル100aが各バンプを有していないので、ボンディング材1005
aが保護層131の各開口部131aを充填する点で相違している。ボンディング材1005
aは、保護層131の各開口部131aを完全に又は部分的に充填することができる。ボンディング材1005
aが保護層131の各開口部131aを部分的に充填する場合、各開口部131a内に空洞が形成され得る。
【0208】
ディスプレイ装置10000は、複数のピクセルモジュール1000aがパネル基板2100上に整列されることによって提供され得る。
【0209】
以上では、本開示の多様な実施例に対して説明したが、本開示は、これらの実施例に限定されるものではない。また、一つの実施例に対して説明した事項や構成要素は、本開示の技術的思想を逸脱しない限り、他の実施例にも適用可能である。