IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 中興通訊股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特許7520131位置予測方法、位置予測装置、ノード及び可読記憶媒体
<>
  • 特許-位置予測方法、位置予測装置、ノード及び可読記憶媒体 図1
  • 特許-位置予測方法、位置予測装置、ノード及び可読記憶媒体 図2
  • 特許-位置予測方法、位置予測装置、ノード及び可読記憶媒体 図3
  • 特許-位置予測方法、位置予測装置、ノード及び可読記憶媒体 図4
  • 特許-位置予測方法、位置予測装置、ノード及び可読記憶媒体 図5
  • 特許-位置予測方法、位置予測装置、ノード及び可読記憶媒体 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】位置予測方法、位置予測装置、ノード及び可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20240712BHJP
   H04W 88/18 20090101ALI20240712BHJP
   H04W 8/08 20090101ALI20240712BHJP
【FI】
H04W64/00 150
H04W64/00 130
H04W88/18
H04W8/08
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022548157
(86)(22)【出願日】2021-08-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 CN2021111559
(87)【国際公開番号】W WO2022033436
(87)【国際公開日】2022-02-17
【審査請求日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】202010796772.6
(32)【優先日】2020-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】劉壮
(72)【発明者】
【氏名】高音
(72)【発明者】
【氏名】陳嘉君
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0323715(US,A1)
【文献】国際公開第2020/146711(WO,A1)
【文献】特開2001-128222(JP,A)
【文献】特開2001-128217(JP,A)
【文献】特開2010-246014(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0035336(US,A1)
【文献】特表2019-531483(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバが、基地局から送信された測定報告メッセージを取得することと、
前記サーバが、前記測定報告メッセージに基づいて、第1時点又は第1時間帯における少なくとも1つのユーザ端末UEの予測位置情報を決定することと、
前記サーバが、前記予測位置情報に基づいて、通知情報を前記基地局に送信することと、
を含み、
前記測定報告メッセージは、前記少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、前記基地局によって測定された前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報を含み、
前記少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、速度情報、及び/又は、発信角度AOD測定情報を含み、
前記基地局によって測定される前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、信号到達角度AOA測定情報を含み、
前記少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点と、前記少なくとも1つの履歴時点の位置情報とのうち、少なくとも1つをさらに含み、
前記UE識別子は、前記少なくとも1つの履歴時点、前記位置情報、速度情報、及び/又はAOD測定情報に対応し、
前記基地局によって測定される前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点とのうち少なくとも1つをさらに含み、
前記UE識別子は、前記少なくとも1つの履歴時点と、AOA測定情報とに対応する
ことを特徴とする、位置予測方法。
【請求項2】
基地局から送信された測定報告を前記サーバが取得することは、
前記サーバが単独なネットワーク要素である場合、基地局から送信された測定報告を、前記サーバが自身と基地局とのインタフェースを介して取得すること、又は
前記サーバが前記基地局の内部にあるネットワーク要素である場合、基地局から送信された測定報告を、前記サーバが基地局の内部のインタフェースを介して取得すること、
を含むことを特徴とする、
請求項1に記載の位置予測方法。
【請求項3】
前記通知情報において、前記予測位置情報又は最適化操作情報が搬送されることを特徴とする、
請求項1に記載の位置予測方法。
【請求項4】
前記通知情報において最適化操作情報が搬送される場合、前記サーバが前記予測位置情報に基づいて通知情報を前記基地局に送信する前に、
前記サーバが前記予測位置情報に基づいて最適化操作情報を生成することをさらに含むことを特徴とする、
請求項に記載の位置予測方法。
【請求項5】
前記最適化操作情報は、少なくとも1つの操作指示と、少なくとも1つの操作に対応するパラメータとを含むことを特徴とする、
請求項に記載の位置予測方法。
【請求項6】
前記サーバが前記予測位置情報に基づいて通知情報を前記基地局に送信することは、
前記サーバが単独なネットワーク要素である場合、前記サーバが自身と基地局とのインタフェースを介して、前記通知情報を基地局に送信すること、又は、
前記サーバが前記基地局の内部にあるネットワーク要素である場合、前記サーバが基地局の内部のインタフェースを介して、前記通知情報を基地局のコントロールプレーンに送信すること、
を含むことを特徴とする、
請求項のいずれか1項に記載の位置予測方法。
【請求項7】
基地局がサーバに測定報告メッセージを送信することと、
前記サーバによって前記測定報告メッセージに基づき送信された通知情報を前記基地局が取得することと、
前記基地局が前記通知情報に基づいて最適化操作を行うことと、
を含み、
前記測定報告メッセージは、少なくとも1つのユーザ端末UEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、前記基地局によって測定された前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報を含み、
前記少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、速度情報、及び/又は、発信角度AOD測定情報を含み、
前記基地局によって測定される前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、信号到達角度AOA測定情報を含み、
前記少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点と、前記少なくとも1つの履歴時点の位置情報とのうち、少なくとも1つをさらに含み、
前記UE識別子は、前記少なくとも1つの履歴時点、前記位置情報、速度情報、及び/又はAOD測定情報に対応し、
前記基地局によって測定される前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点とのうち少なくとも1つをさらに含み、
前記UE識別子は、前記少なくとも1つの履歴時点と、AOA測定情報とに対応する
ことを特徴とする、位置予測方法。
【請求項8】
前記基地局が測定報告をサーバに送信することは、
前記サーバが単独なネットワーク要素である場合、前記基地局が自身とサーバとのインタフェースを介して、測定報告を送信すること、又は、
前記サーバが前記基地局の内部にあるネットワーク要素である場合、前記基地局がその内部のインタフェースを介して、サーバに測定報告を送信すること、
を含むことを特徴とする、
請求項に記載の位置予測方法。
【請求項9】
前記基地局が測定報告をサーバに送信する前に、
決定された少なくとも1つのUEに履歴位置測定制御情報を前記基地局が送信することと、
前記少なくとも1つのUEによって前記履歴位置測定制御情報に基づき報告された履歴位置測定情報を前記基地局が受信することと、
を含むことを特徴とする、
請求項に記載の位置予測方法。
【請求項10】
前記基地局が少なくとも1つのUEを決定することは、
前記基地局がコアネットワークから送信された、少なくとも1種類の対象識別情報を含むポリシー情報を示すための第1指示情報を搬送する、アクティブ化メッセージを受信することと、
前記基地局が前記少なくとも1種類の対象識別情報に基づいて、少なくとも1つのUEを決定することと、
を含むことを特徴とする、
請求項に記載の位置予測方法。
【請求項11】
前記サーバによって前記測定報告メッセージに基づき送信された通知情報を前記基地局が取得することは、
前記サーバが単独なネットワーク要素である場合、前記基地局が自身とサーバとのインタフェースを介して、通知情報を取得すること、又は
前記サーバが前記基地局の内部にあるネットワーク要素である場合、前記基地局がその内部のインタフェースを介して通知情報を取得すること、
を含むことを特徴とする、
請求項に記載の位置予測方法。
【請求項12】
前記通知情報において、予測位置情報又は最適化操作情報が搬送され、
前記予測位置情報は、前記サーバが測定報告に基づいて決定した、第1時点又は第1時間帯における前記少なくとも1つのUEの予測位置情報であり、
前記最適化操作情報は、前記サーバが前記予測位置情報に基づいて生成した情報であり、前記最適化操作情報は、少なくとも1つの操作指示と、少なくとも1つの操作に対応するパラメータとを含むことを特徴とする、
請求項又は11に記載の位置予測方法。
【請求項13】
前記基地局が前記通知情報に基づいて最適化操作を行うことは、
前記通知情報において搬送された最適化操作情報に基づいて最適化操作を前記基地局が行うこと、又は
前記通知情報において搬送された予測位置情報に基づいて、対応する最適化操作を前記基地局が決定して実行すること、
を含むことを特徴とする、
請求項12に記載の位置予測方法。
【請求項14】
基地局から送信された測定報告メッセージを取得するための取得モジュールと、
前記測定報告メッセージに基づいて、第1時点又は第1時間帯における少なくとも1つのユーザ端末UEの予測位置情報を決定するための決定モジュールと、
前記予測位置情報に基づいて、通知情報を前記基地局に送信するための送信モジュールと、
を備え、
前記測定報告メッセージは、前記少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、前記基地局によって測定された前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報を含み、
前記少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、速度情報、及び/又は、発信角度AOD測定情報を含み、
前記基地局によって測定される前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、信号到達角度AOA測定情報を含み、
前記少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点と、前記少なくとも1つの履歴時点の位置情報とのうち、少なくとも1つをさらに含み、
前記UE識別子は、前記少なくとも1つの履歴時点、前記位置情報、速度情報、及び/又はAOD測定情報に対応し、
前記基地局によって測定される前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点とのうち少なくとも1つをさらに含み、
前記UE識別子は、前記少なくとも1つの履歴時点と、AOA測定情報とに対応する
ことを特徴とする、位置予測装置。
【請求項15】
測定報告メッセージをサーバに送信するための送信モジュールと、
前記サーバによって前記測定報告メッセージに基づき送信された通知情報を取得するための取得モジュールと、
前記通知情報に基づいて最適化操作を行うための実行モジュールと、
を備え、
前記測定報告メッセージは、少なくとも1つのユーザ端末UEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、前記装置によって測定された前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報を含み、
前記少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、速度情報、及び/又は、発信角度AOD測定情報を含み、
前記基地局によって測定される前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、信号到達角度AOA測定情報を含み、
前記少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点と、前記少なくとも1つの履歴時点の位置情報とのうち、少なくとも1つをさらに含み、
前記UE識別子は、前記少なくとも1つの履歴時点、前記位置情報、速度情報、及び/又はAOD測定情報に対応し、
前記基地局によって測定される前記少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点とのうち少なくとも1つをさらに含み、
前記UE識別子は、前記少なくとも1つの履歴時点と、AOA測定情報とに対応する
ことを特徴とする、位置予測装置。
【請求項16】
メモリと、
プロセッサと、
前記メモリに格納され前記プロセッサ上で実行可能なプログラムと、
前記プロセッサと前記メモリとの間の接続通信を実現するためのデータバスと
を備え、
前記プログラムは、前記プロセッサによって実行される場合、請求項1~のいずれか1項に記載の位置予測方法、又は、請求項13のいずれか1項に記載の位置予測方法を実行することを特徴とする、
ノード。
【請求項17】
コンピュータの記憶用の可読記憶媒体であって、
前記可読記憶媒体には、1つ又は複数のプログラムが格納され、
前記1つ又は複数のプログラムは、請求項1~のいずれか1項に記載の位置予測方法、又は、請求項13のいずれか1項に記載の位置予測方法を実行するように、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であることを特徴とする、
可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願への相互参照】
【0001】
本願は、2020年8月10日に中国専利局に出願された中国特許出願、出願番号202010796772.6に対する優先権を主張するものであり、その全ての内容は、参照により本願に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、無線通信技術の分野に関し、特に、位置予測方法、位置予測装置、ノード及び可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
従来の無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access Network)では、端末の現在の位置のみがサポートされており、関連する過去の学習データに基づいて次の時点での端末の存在しうる位置を予測することは不可能である。現在の無線ネットワーク設計では、人工知能(AI:Artificial Intelligence)に基づく次の時点での端末の位置予測をサポートできない。また、端末の過去の位置のみから予測する場合、予測バイアスも大きい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の本実施形態の主な目的は、位置予測方法、位置予測装置、ノード及び可読記憶媒体を提供することであり、UEの位置予測の精度を効果的に高めることを意図している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を実現するために、本発明の実施形態は位置予測方法を提供し、当該方法は以下のステップを含む。
サーバが、基地局から送信された測定報告メッセージを取得する。
ここで、測定報告メッセージには、少なくとも1つのユーザ端末(UE:User Equipment)によって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、基地局によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報が含まれる。
サーバは、測定報告メッセージに基づいて、第1時点又は第1時間帯における少なくとも1つのUEの予測位置情報を決定する。
サーバは、予測位置情報に基づいて、通知情報を基地局に送信する。
【0006】
上述した目的を実現するために、本発明の実施形態は位置予測方法を提供し、当該方法は以下のステップを含む。
基地局が、サーバに測定報告メッセージを送信する。測定報告メッセージには、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、基地局によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報が含まれる。
基地局は、サーバにより測定報告メッセージに基づき送信された通知情報を取得する。
基地局は、通知情報に基づいて最適化操作を行う。
【0007】
上述した目的を実現するために、本発明の実施形態は位置予測装置を提供し、当該装置は、取得モジュールと、決定モジュールと、送信モジュールとを備える。
取得モジュールは、基地局から送信された測定報告メッセージを取得するためのものである。
ここで、測定報告メッセージには、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、基地局によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報が含まれる。
決定モジュールは、測定報告メッセージに基づいて、第1時点又は第1時間帯における少なくとも1つのUEの予測位置情報を決定するためのものである。
送信モジュールは、予測位置情報に基づいて、通知情報を基地局に送信するためのものである。
【0008】
上述した目的を実現するために、本発明の実施形態は位置予測装置を提供し、当該装置は、送信モジュールと、取得モジュールと、実行モジュールとを備える。
送信モジュールは、サーバに測定報告メッセージを送信するためのものである。測定報告メッセージには、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、装置によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報が含まれる。
取得モジュールは、サーバにより測定報告メッセージに基づき送信された通知情報を取得するためのものである。
実行モジュールは、通知情報に基づいて最適化操作を行うためのものである。
【0009】
上述した目的を実現するために、本発明の実施形態はノードを提供する。当該ノードは、メモリ、プロセッサ、メモリに格納されプロセッサ上で実行可能なプログラム、及び、プロセッサとメモリとの間の接続通信を実現するためのデータバスを備え、プログラムは、プロセッサによって実行されると、本願の実施形態で提供する位置予測方法を実施する。
【0010】
上述した目的を実現するために、本発明の実施形態は、コンピュータの記憶用の可読記憶媒体を提供する。記憶媒体には1つ又は複数のプログラムが格納される。当該1つ又は複数のプログラムは、本願の実施形態が提供する位置予測方法を実施するように、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能である。
【発明の効果】
【0011】
本願の実施形態は、位置予測方法、位置予測装置、ノード及び可読記憶媒体を提供する。サーバは、基地局から送信された測定報告メッセージを取得する。測定報告メッセージは、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、基地局によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報を含む。サーバは、測定報告メッセージに基づいて第1時点又は第1時間帯における少なくとも1つのUEの予測位置情報を決定し、予測位置情報に基づいて通知情報を基地局に送信する。多元的な測定情報を導入することにより、UE位置の予測精度を効果的に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態が提供する位置予測方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施形態が提供する位置予測方法のフローチャートである。
図3】本発明の実施形態が提供する位置予測方法のフローチャートである。
図4】本発明の実施形態が提供する位置予測装置の構造模式図である。
図5】本発明の実施形態が提供する位置予測装置の構造模式図である。
図6】本発明の実施形態が提供するノードの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明瞭かつ明白にするために、以下、図面と結びつけて本願の実施形態を詳細に説明する。断っておくべき点として、本願における実施形態と、実施形態における特徴は、矛盾がない限り、互いに任意に組み合わせることができる。
【0014】
また、本願の実施形態において、「任意で」又は「例示的に」等の言葉は、例、例証又は説明を示すために用いられる。本願の実施形態において「任意で」又は「例示的に」と説明された実施形態又は設計手法はいずれも、他の実施形態又は設計手法よりも優れているか又は有利であると解釈されるべきではない。正確に言えば、「任意で」又は「例示的に」といった言葉の使用は、関連する概念を具体的に提示することを意図している。
【0015】
図1は、本願の実施形態が提供する位置予測方法のフローチャートである。当該方法は、AIサーバに適用することができ、図1に示すように以下のステップを含むことができる。
【0016】
S101において、サーバは、基地局から送信された測定報告メッセージを取得する。
【0017】
任意で、当該サーバはAIサーバでありうる。それは、単独のネットワーク要素であってもよいし、基地局内部に設置されるネットワーク要素であってもよい。サーバが取得した測定報告メッセージは、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、基地局によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報を含むことができる。
【0018】
S102において、サーバは、測定報告メッセージに基づいて、第1時点又は第1時間帯における少なくとも1つのUEの予測位置情報を決定する。
【0019】
このステップにおける第1時点又は第1時間帯は、将来のある時点又は将来のある時間帯であると理解することができる。即ち、サーバは、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報及び/又は基地局によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報を取得した後、この取得した情報に基づいて、将来のある時点又は複数の時点(即ちある時間帯)における少なくとも1つのUEの予測位置情報を決定することができる。
【0020】
ここで、予測位置情報は、予測された緯度経度座標、予測された所在セル識別子、予測された海抜高度情報、予測された任意のセルとの接続ビーム識別情報、予測された所在トラッキングエリア(TA:tracking area)情報のうち、1つ又は複数を含むことができる。
【0021】
S103において、サーバは、予測位置情報に基づいて、通知情報を基地局に送信する。
【0022】
本実施形態における通知情報では、1つのUEを示す予測位置情報、又は、予測位置情報に基づいてサーバが生成した最適化操作情報を搬送してもよい。これにより、基地局は、サーバにより送信された最適化操作情報に基づいて最適化操作を行うことができ、あるいは、サーバにより送信された予測位置情報に基づいて、関連する最適化操作を決定し実行することができる。
【0023】
本願の実施形態は、位置予測方法を提供する。サーバは、基地局から送信された測定報告メッセージを取得する。測定報告メッセージは、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、基地局によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報を含む。サーバは、測定報告メッセージに基づいて第1時点又は第1時間帯における少なくとも1つのUEの予測位置情報を決定し、予測位置情報に基づいて通知情報を基地局に送信する。多元的な測定情報を導入することにより、UE位置の予測精度を効果的に高めることができる。
【0024】
ある例示において、測定報告に含まれる、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報は、速度情報、及び/又は、発信角度(AOD:Angle-of-Departure)の測定情報を含んでもよい。測定報告に含まれる、基地局によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、信号到達角度(AOA:Angle of Arrival)の測定情報を含む。速度情報、AODの測定情報といった情報を導入することにより、UE位置の予測精度を効果的に高めることができる。さらに、UEが速度情報及びAODの測定情報を測定する上で、基地局が測定したUEのAOA測定情報を組み合わせることにより、UE位置の予測精度をさらに高めることができる。
【0025】
例示的に、上記の少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点と、少なくとも1つの履歴時点の位置情報(例えば、緯度経度座標)とのうち、少なくとも1つをさらに含む。ここでUE識別子は、少なくとも1つの履歴時点、位置情報、速度情報、及び/又はAOD測定情報に対応する。基地局によって測定される少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点とのうち、少なくとも1つをさらに含む。UE識別子は、少なくとも1つの履歴時点と、AOA測定情報とに対応する。
【0026】
ある例示において、サーバが単独のネットワーク要素である場合、上記ステップS101の実施方式は、基地局から送信された測定報告を、サーバが自身と基地局とのインタフェースを介して取得することであってもよい。
【0027】
サーバが基地局内部のネットワーク要素である場合、上記ステップS101の実施方式は、基地局から送信された測定報告を、サーバが基地局内部のインタフェースを介して取得することであってもよい。
【0028】
これに対応して、サーバが単独のネットワーク要素である場合、上記ステップS103の実施方式は、サーバが自身と基地局とのインタフェースを介して、通知情報を基地局に送信することであってもよい。
【0029】
サーバが基地局内部のネットワーク要素である場合、上記ステップS103の実施方式は、サーバが基地局内部のインタフェースを介して、通知情報を基地局のコントロールプレーンに送信することであってもよい。
【0030】
ある例示において、サーバは、第1時点又は第1時間帯における少なくとも1つのUEの予測位置情報を決定するとき、将来の1つ又は複数の時点における少なくとも1つのUEの位置を予測するように、測定報告における関連データ情報に基づいてMLアルゴリズムを選択してモデル学習及びモデル予測を行ってもよい。
【0031】
さらに、サーバは、決定された予測位置情報に基づいて最適化操作情報を生成し、最適化操作情報を搬送する通知情報をRAN操作要求メッセージによって基地局に送信し、基地局が最適化操作情報に基づいて最適化操作を実行するようにしてもよい。あるいは、サーバが予測位置情報を直接、通知情報において搬送して基地局に送信し、基地局が予測位置情報に基づいて、対応する最適化操作を決定して実行するようにしてもよい。
【0032】
ここで、上記サーバによって生成される最適化操作情報は、少なくとも1つの操作指示と、操作に対応する少なくとも1つのパラメータとを含むことができる。
【0033】
図2は、本願の実施形態が提供する位置予測方法のフローチャートである。当該方法は、基地局に適用することができ、図2に示すように以下のステップを含むことができる。
【0034】
S201において、基地局は、サーバに測定報告メッセージを送信する。
【0035】
例示的に、本ステップにおける測定報告メッセージは、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報及び/又は基地局によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報を含むことができる。
【0036】
上記サーバはAIサーバでありうる。それは、単独のネットワーク要素であってもよいし、基地局内部に設置されたネットワーク要素であってもよい。
【0037】
S202において、基地局は、サーバにより測定報告メッセージに基づき送信された通知情報を取得する。
【0038】
任意で、上記通知情報において、予測位置情報又は最適化操作情報が搬送されてもよい。ここで、予測位置情報は、サーバが基地局から送信された測定報告を受信した後に測定報告に基づいて決定した、第1時点又は第1時間帯における少なくとも1つのUEの予測位置情報である。例えば、この予測位置情報は、予測された緯度経度座標、予測された所在セル識別子、予測された高度情報、予測された任意のセルとの接続ビーム識別情報、予測された所在トラッキングエリア(TA:tracking area)情報のうち、1つ又は複数を含んでもよい。
【0039】
最適化操作情報は、サーバが予測位置情報に基づいて生成した情報であり得る。最適化操作情報は、少なくとも1つの操作指示と、操作に対応する少なくとも1つのパラメータとを含むことができる。
【0040】
上記の第1時点又は第1時間帯は、将来のある時点又は将来のある時間帯であると理解することができる。即ち、サーバは、将来のある時点又は複数の時点(即ちある時間帯)における少なくとも1つのUEの予測位置情報を決定する。
【0041】
S203において、基地局は、通知情報に基づいて最適化操作を行う。
【0042】
任意で、通知情報において最適化操作情報が搬送される場合、基地局は当該通知情報に基づいて最適化操作を直接行ってもよい。通知情報において予測位置情報が搬送される場合、基地局は予測位置情報に基づいて、対応する最適化操作を自身で決定して実行する。
【0043】
例示的に、上記最適化操作指示は、UE切替え指示、セルのオン/オフ指示、無線リソースのアクティブ化/非アクティブ化指示、電力調整指示、無線リソース管理(RRM:Radio Resource Management)パラメータ再設定指示、分流操作指示、プロトコル層パラメータ再設定指示等を含んでもよい。
【0044】
さらに、基地局が最適化操作を実行する過程で、最適化操作が少なくとも1つのUEに関わる場合、例えば、予測位置情報に基づいて、対応するUEを別のターゲット基地局に切り替える場合、基地局は、自身に接続されているUEに無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)再設定メッセージ又はRRC解放メッセージを送信し、関連操作が実行されることを通知してもよい。
【0045】
ある例示において、少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、速度情報、及び/又は、発信角度AODの測定情報を含む。基地局によって測定される少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、信号到達角度AOAの測定情報を含む。
【0046】
ある例示において、サーバが単独のネットワーク要素である場合、上記ステップS201の実施方式は、基地局が自身とサーバとのインタフェースを介して、測定報告を送信することであってもよい。あるいは、サーバが基地局内部のネットワーク要素である場合、上記ステップS201の実施方式は、基地局が、基地局内部のインタフェースを介してサーバに測定報告を送信することであってもよい。
【0047】
これに対応して、サーバが単独のネットワーク要素である場合、上記ステップS202の実施方式は、基地局が自身とサーバとのインタフェースを介して、通知情報を取得することであってもよい。あるいは、サーバが基地局内部のネットワーク要素である場合、上記ステップS202の実施方式は、基地局が、基地局内部のインタフェースを介して通知情報を取得することであってもよい。
【0048】
本願の実施形態では、ある例示において、図3に示すように、上記ステップS201を実行する前に1つの実施方式をさらに提供する。この実施方式では、以下のステップを含むがこれらに限定されない。
【0049】
S301において、基地局は、決定された少なくとも1つのUEに対して、履歴位置測定制御情報を送信する。
【0050】
例示的に、基地局が上記の少なくとも1つのUEを決定する方式は、基地局がコアネットワークから送信されたアクティブ化メッセージを受信することを含む。当該アクティブ化メッセージでは第1指示情報が搬送され、第1指示情報はポリシー情報を示すためのものであり、ポリシー情報は少なくとも1種類の対象識別情報を含む。例えば、少なくとも1つのUEの識別子、少なくとも1つのセルの識別子、少なくとも1つの公衆網のPLMN識別子、少なくとも1つの非公衆網識別子、少なくとも1つの基地局識別子、少なくとも1つのトラッキングエリアコード(TAC:Tracking Area Code)識別子等である。ここで、UEの識別子は、どのUEに対して位置予測が行われるかを示すためのものであり、TAC識別子は、どのエリアでUEの位置が予測追跡されるかを示すためのものである。
【0051】
基地局は、少なくとも1種類の対象識別情報に基づいて、少なくとも1つのUEを決定する。例えば、基地局はUEの識別子、セルの識別子等に基づいて、少なくとも1つのUEを決定する。そして基地局は、決定された少なくとも1つのUEに履歴位置測定制御情報を送信する。
【0052】
S302において、基地局は、少なくとも1つのUEによって履歴位置測定制御情報に基づき報告された履歴位置測定情報を受信する。
【0053】
以下では、上記ステップS301及びS302の実現プロセスについて、具体的な例示でより詳細に説明する。例えば、サーバが単独のネットワーク要素である場合、コアネットワークは自身とサーバとのインタフェースを介して、サーバにアクティブ化メッセージ(ML Activation Message)を送信してもよい。当該アクティブ化メッセージにおいて第1指示メッセージを搬送することができる。さらに、第2指示メッセージ及び第3指示メッセージを搬送してもよい。ここで、第2指示メッセージは、UEの位置を予測する機能がアクティブであるかどうかを示すために用いることができ、第3指示メッセージは、サーバによる機械学習(ML:Machine Learning)の使用をアクティブ化する機能を示すために用いることができる。
【0054】
任意で、上記ポリシー情報は、通信品質指標情報をさらに含んでもよい。この通信品質指標情報は、対象識別子に対応する対象が達成すべき通信品質を示すためのものである。
【0055】
サーバはアクティブ化メッセージを受信した後、基地局にMLセッション確立要求メッセージ(ML session setup request)を送信することができる。このセッション確立要求メッセージは、特定のMLセッションに必要な基地局側の測定データを設定するためのものである。任意で、当該メッセージは、MLセッション識別子、位置予測測定制御情報(例えば、UEの速度情報、アップリンクAOA測定情報、ダウンリンクAOD測定情報)、及びポリシー情報をさらに含んでもよい。
【0056】
任意で、基地局は例えば、UEコンテキスト確立要求(initial context setup request)メッセージ、ハンドオーバー要求メッセージ(handover request)、経路要求メッセージ(Trace start)等、コアネットワークから送信されたメッセージを受信してもよい。任意で、コアネットワークから送信されるメッセージにおいて、UEのサポートの有無、ドライブテストの最小化(MDT:Minimization of Drive-tests)による位置予測測定の開始指示のうち、少なくとも1つを搬送してもよい。これにより、基地局は、ポリシー情報とコアネットワークから送信されるメッセージとを組み合わせて、位置予測を行う必要がある少なくとも1つのUEを決定することができる。
【0057】
さらに、基地局は、サーバにより送信されたMLセッション確立要求メッセージのポリシー情報及び位置予測測定制御情報に基づいて、決定された少なくとも1つのUEに対し履歴位置測定制御情報を設定してもよい。例えば、基地局は、UEが速度情報及び/又はAOD測定情報を測定するかどうかを設定し、RRC確立メッセージ又は再設定メッセージの形式で、履歴位置測定制御情報を当該基地局に接続されている少なくとも1つのUEに送信する。
【0058】
任意で、基地局は、決定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報(例えば、AOA測定情報)を自身が測定する必要があるか否かを設定してもよい。
【0059】
基地局側とUE側の測定について両方とも設定が成功した場合、基地局はMLセッション確立応答メッセージをサーバに送信することができ、当該メッセージにおいて設定成功の指示を搬送することができる。基地局側又はUE側の測定について設定が失敗した場合は、MLセッション確立応答メッセージにおいて設定失敗の指示が搬送される。任意で、基地局からサーバに送信されるMLセッション確立応答メッセージにおいて、MLセッション識別子を搬送してもよい。
【0060】
基地局側とUE側の測定について両方とも設定が成功した場合、基地局及び少なくとも1つのUEは、設定に従い関連情報を測定することができる。例えば、基地局は少なくとも1つのUEのAOA測定情報を測定してもよく、少なくとも1つのUEは速度情報及び/又はAOD測定情報を測定してもよい。
【0061】
任意で、履歴位置測定制御情報に従って少なくとも1つのUEによって測定された履歴位置測定情報が、RRC確立メッセージ又は再設定メッセージのMDT測定設定要素において搬送されて基地局に送信され、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報が、基地局から測定報告の形式でサーバに送信されてもよい。同様に、基地局自身が測定した少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報も、測定報告の形式でサーバに送信されてもよい。任意で、基地局はサーバに測定報告を送信する際に、所属するMLセッション識別子を搬送してもよい。
【0062】
サーバが基地局内部のネットワーク要素である場合、コアネットワークは基地局に直接、アクティブ化メッセージを送信することができ、それに応じて、サーバと基地局の間でMLセッション確立メッセージが不要となり、基地局内部のインタフェースを介して関連情報のやり取りを直接行うことができる点を理解されたい。
【0063】
図4は、本願の実施形態が提供する位置予測装置の構造模式図である。図4に示すように、当該装置は、取得モジュール401と、決定モジュール402と、送信モジュール403とを備えることができる。
【0064】
取得モジュールは、基地局から送信された測定報告メッセージを取得するためのものである。
【0065】
ここで、測定報告メッセージには、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、基地局によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報が含まれる。
【0066】
決定モジュールは、測定報告メッセージに基づいて、第1時点又は第1時間帯における少なくとも1つのUEの予測位置情報を決定するためのものである。
【0067】
送信モジュールは、予測位置情報に基づいて、通知情報を基地局に送信するためのものである。
【0068】
例示的に、上記の少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、速度情報、及び/又は、発信角度AODの測定情報を含んでもよい。基地局によって測定される少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、信号到達角度AOAの測定情報を含んでもよい。
【0069】
ある例示において、サーバが単独のネットワーク要素である場合、取得モジュールは、基地局から送信された測定報告を、自身と基地局とのインタフェースを介して取得してもよい。
【0070】
あるいは、サーバが基地局内部のネットワーク要素である場合、取得モジュールは、基地局から送信された測定報告を、基地局内部のインタフェースを介して取得してもよい。
【0071】
ある例示において、少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点と、少なくとも1つの履歴時点の位置情報とのうち、少なくとも1つをさらに含んでもよい。ここでUE識別子は、少なくとも1つの履歴時点、位置情報、速度情報、及び/又はAOD測定情報に対応する。
【0072】
基地局によって測定される少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、UE識別子と、少なくとも1つの履歴時点とのうち、少なくとも1つをさらに含む。UE識別子は、少なくとも1つの履歴時点と、AOA測定情報とに対応する。
【0073】
任意で、通知情報において、予測位置情報又は最適化操作情報を搬送してもよい。
【0074】
ある例示において、上記装置は生成モジュールをさらに備えてもよい。生成モジュールは、予測位置情報に基づいて最適化操作情報を生成するためのものである。ここで、最適化操作情報は、少なくとも1つの操作指示と、少なくとも1つの操作に対応するパラメータとを含む。
【0075】
ある例示において、サーバが単独のネットワーク要素である場合、送信モジュールは、自身と基地局とのインタフェースを介して通知情報を基地局に送信してもよい。あるいは、サーバが前記基地局内部のネットワーク要素である場合、送信モジュールは、基地局内部のインタフェースを介して通知情報を基地局のコントロールプレーンに送信してもよい。
【0076】
本実施形態で提供される位置予測装置は、図1に示す実施形態の位置予測方法を実施するためのものであり、その実施の原理及び技術的効果は類似しているため、ここでは詳述を繰り返さない。
【0077】
図5は、本願の実施形態が提供する位置予測装置の構造模式図である。図5に示すように、当該装置は、送信モジュール501と、取得モジュール502と、実行モジュール503とを備える。
【0078】
送信モジュールは、サーバに測定報告メッセージを送信するためのものである。当該測定報告メッセージには、少なくとも1つのUEによって報告された履歴位置測定情報、及び/又は、上記装置によって測定された少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報が含まれる。
【0079】
取得モジュールは、サーバにより測定報告メッセージに基づき送信された通知情報を取得するためのものである。
【0080】
実行モジュールは、通知情報に基づいて最適化操作を行うためのものである。
【0081】
任意で、上記の少なくとも1つのUEによって報告される履歴位置測定情報は、速度情報、及び/又は、発信角度AODの測定情報を含んでもよい。基地局によって測定される少なくとも1つのUEの履歴位置測定情報は、信号到達角度AOAの測定情報を含んでもよい。
【0082】
ある例示において、サーバが単独のネットワーク要素である場合、送信モジュールは、自身とサーバとのインタフェースを介して測定報告を送信してもよい。あるいは、サーバが基地局内部のネットワーク要素である場合、送信モジュールは、その内部のインタフェースを介してサーバに測定報告を送信してもよい。
【0083】
ある例示において、上記装置は、受信モジュールをさらに備えてもよい。
【0084】
送信モジュールはさらに、決定された少なくとも1つのUEに対して、履歴位置測定制御情報を送信するためのものである。
【0085】
受信モジュールは、少なくとも1つのUEによって履歴位置測定制御情報に基づき報告された履歴位置測定情報を受信するために用いることができる。
【0086】
ある例示において、上記装置は、決定モジュールをさらに備えてもよい。
【0087】
受信モジュールは、コアネットワークから送信されたアクティブ化メッセージを受信するためのものである。当該アクティブ化メッセージでは第1指示情報が搬送され、第1指示情報はポリシー情報を示すためのものであり、ポリシー情報は少なくとも1種類の対象識別情報を含む。
【0088】
決定モジュールは、少なくとも1種類の対象識別情報に基づいて、少なくとも1つのUEを決定するために用いることができる。
【0089】
ある例示において、サーバが単独のネットワーク要素である場合、取得モジュールは、自身とサーバとのインタフェースを介して通知情報を取得してもよい。あるいは、サーバが基地局内部のネットワーク要素である場合、取得モジュールは、その内部のインタフェースを介して通知情報を取得してもよい。
【0090】
例示的に、通知情報において、予測位置情報又は最適化操作情報が搬送される。
【0091】
ここで、予測位置情報は、サーバが測定報告に基づいて決定した、第1時点又は第1時間帯における少なくとも1つのUEの予測位置情報である。最適化操作情報は、サーバが予測位置情報に基づいて生成した情報である。最適化操作情報は、少なくとも1つの操作指示と、操作に対応する少なくとも1つのパラメータとを含む。
【0092】
ある例示において、実行モジュールは、通知情報において搬送された最適化操作情報に基づいて最適化操作を行うために用いることができる。
【0093】
あるいは、決定モジュールが、通知情報において搬送された予測位置情報に基づいて、対応する最適化操作を決定し、対応する最適化操作が、実行モジュールによって実行される。
【0094】
本実施形態で提供される位置予測装置は、図2図3に示す実施形態の位置予測方法を実施するためのものであり、その実施の原理及び技術的効果は類似しているため、ここでは詳述を繰り返さない。
【0095】
図6は、一実施形態が提供するノードの構造模式図である。図6に示すように、当該ノードは、プロセッサ601とメモリ602とを備える。ノード内のプロセッサ601の数は1つでもよいし複数でもよい。図6では1つのプロセッサ601を例としている。ノード内のプロセッサ601とメモリ602はバス又はその他の方式で接続することができ、図6ではバスを介した接続を例としている。
【0096】
メモリ602はコンピュータ可読記憶媒体として、本願の図1図2図3の実施形態における位置予測方法に対応するプログラム命令/モジュール(例えば、位置予測装置における送信モジュール501、取得モジュール502、実行モジュール503)のような、ソフトウェアプログラム、コンピュータ実行可能プログラム及びモジュールを格納するために用いることができる。プロセッサ601は、メモリ602に格納されているソフトウェアプログラム、命令、及びモジュールを実行することにより、上述した位置予測方法を実施する。
【0097】
メモリ602は主に、プログラム格納領域とデータ格納領域を含むことができ、プログラム格納領域は、オペレーティングシステムと、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションを格納することができ、データ格納領域は、セットトップボックスの使用に応じて作成されたデータ等を格納することができる。また、メモリ602は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、例えば少なくとも1つのディスクメモリ装置、フラッシュメモリ装置、又は他の不揮発性固体メモリ装置のような、不揮発性メモリをさらに含んでもよい。
【0098】
本願の実施形態は、コンピュータの記憶用の可読記憶媒体も提供する。当該記憶媒体には1つ又は複数のプログラムが格納される。1つ又は複数のプログラムは、上記実施形態の位置予測方法を実行するために、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能である。
【0099】
当業者であれば理解できるように、上記で開示した方法のステップの全て又は一部と、通信ノード内の機能モジュール/ユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及びそれらの適切な組合せとして実装されてもよい。
【0100】
ハードウェアの実施形態では、上記で説明した機能モジュール/ユニット間の区分は、必ずしも物理的な構成要素の区分に対応しない。例えば、1つの物理的な構成要素が複数の機能を有してもよい。あるいは、1つの機能又はステップは、複数の物理的な構成要素が協調して実行されてもよい。物理的な構成要素の一部又は全部は、中央処理装置、デジタル信号処理装置若しくはマイクロプロセッサ等のプロセッサによって実行されるソフトウェアとして実装されてもよいし、ハードウェアとして実装されてもよいし、又は特定用途向け集積回路等の集積回路として実装されてもよい。このようなソフトウェアは、コンピュータ記憶媒体(又は非一時的媒体)と通信媒体(又は一時的媒体)を含み得るコンピュータ可読媒体上で配布されてもよい。当業者によく知られているように、コンピュータ記憶媒体という用語は、情報(コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又はその他データ等)を記憶するための任意の方法又は技術で実装された揮発性及び不揮発性の媒体、取り外し可能及び取り外し不能の媒体を含む。コンピュータの記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくはその他のメモリ技術、CD-ROM、DVD若しくはその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ若しくはその他の磁気記憶装置、又は所望の情報を記憶可能で且つコンピュータがアクセス可能なその他の任意の媒体が含まれるが、これらに限定されない。また、当業者によく知られているように、通信媒体には通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は、搬送波若しくは他の送信機構等の変調されたデータ信号におけるその他のデータが含まれ、また、任意の情報配信媒体が含まれてもよい。
【0101】
以上、図面を参照して本願の例示的な実施形態を説明したが、本発明の権利の範囲がそれに限定されない。本発明の範囲及び実質から逸脱しない限り、当業者が行う全ての修正、同等物による置換、及び改善は、いずれも本発明の権利の範囲内である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6