IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィリップス ルミレッズ ライティング カンパニー リミテッド ライアビリティ カンパニーの特許一覧

<>
  • 特許-LED照明モジュール 図1
  • 特許-LED照明モジュール 図2
  • 特許-LED照明モジュール 図3
  • 特許-LED照明モジュール 図4
  • 特許-LED照明モジュール 図5
  • 特許-LED照明モジュール 図6
  • 特許-LED照明モジュール 図7
  • 特許-LED照明モジュール 図8
  • 特許-LED照明モジュール 図9
  • 特許-LED照明モジュール 図10
  • 特許-LED照明モジュール 図11
  • 特許-LED照明モジュール 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-11
(45)【発行日】2024-07-22
(54)【発明の名称】LED照明モジュール
(51)【国際特許分類】
   F21L 4/00 20060101AFI20240712BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20240712BHJP
   F21S 4/22 20160101ALI20240712BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240712BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20240712BHJP
   H04M 1/02 20060101ALN20240712BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20240712BHJP
   F21Y 107/70 20160101ALN20240712BHJP
   F21Y 113/13 20160101ALN20240712BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240712BHJP
【FI】
F21L4/00 625
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21S4/22
F21S2/00 100
H01L33/00 L
H04M1/02 C
F21Y103:10
F21Y107:70
F21Y113:13
F21Y115:10 500
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022571872
(86)(22)【出願日】2021-05-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-24
(86)【国際出願番号】 US2021033469
(87)【国際公開番号】W WO2021236966
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2023-01-17
(31)【優先権主張番号】63/028,922
(32)【優先日】2020-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】20187919.4
(32)【優先日】2020-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500507009
【氏名又は名称】ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】プフェッファー,ニコラ,ベッティーナ
(72)【発明者】
【氏名】ダイアナ,フレデリック ステファン
(72)【発明者】
【氏名】ジアオ,ケビン-ジーエックス
(72)【発明者】
【氏名】シュラマ,チャールズ,アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】ファン デル シジェ,アリエン ゲルベン
(72)【発明者】
【氏名】マクレイノルズ,アラン アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】キュウ,イフェン
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0069027(US,A1)
【文献】特開2020-057015(JP,A)
【文献】特開2005-316410(JP,A)
【文献】国際公開第2019/159985(WO,A1)
【文献】特開2019-184741(JP,A)
【文献】特開2015-118981(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21L 4/00
F21V 19/00
F21S 4/22
F21S 2/00
H01L 33/00
H04M 1/02
F21Y 103/10
F21Y 107/70
F21Y 113/13
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル電子デバイスであって、
少なくとも1つのレンズを有するカメラユニットのための開口を有する第1のハウジング部と、
第2のハウジング部と、
前記第1のハウジング部と前記第2のハウジング部との間の接合部に配置される少なくとも1つの発光ダイオード(LED)照明モジュールであって、少なくとも1つのLED照明モジュールの各々は、
誘電性材料のストリップと、該誘電性材料にプリントされる導電性回路トラックとを含む、キャリアと、
前記キャリアに直線ダイ形成において取り付けられる複数の裸のLEDダイと
前記キャリアに取り付けられ、前記LEDダイを駆動させるように接続される、複数のドライバと、を含む、
少なくとも1つのLED照明モジュールと、
前記LED照明モジュールと当該モバイル電子デバイスのコントローラとの間のインターフェースモジュールと、を含み、
前記第1のハウジング部および前記第2のハウジング部は、当該モバイル電子デバイスの前面を形成するように組み合わされ、或いは当該モバイル電子デバイスの背面を形成するように組み合わされる
モバイル電子デバイス。
【請求項2】
前記接合部は、直線状であり、当該モバイル電子デバイスの幅に亘って延在する、請求項1に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つのLED照明モジュールは、前記第1のハウジング部を完全に囲むように構成される、請求項1に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つのLED照明モジュールは、円形または楕円形の形態を有する、請求項3に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項5】
前記第1のハウジング部は、タッチスクリーンを含み、前記第1のハウジング部と前記第2のハウジング部との間の前記接合部は、本質的に当該モバイル電子デバイスの周囲の周りに延在する、請求項1に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つのLED照明モジュールは、前記タッチスクリーンのディスプレイの延長として現れるように前記ディスプレイにおける平均色に同調される色調を発するように構成される、請求項5に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つのLED照明モジュールは、前記カメラユニットによる画像キャプチャ中にフラッシュとして作用するように構成される、請求項1~6のうちのいずれか1項に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つのLED照明モジュールは、当該モバイル電子デバイスの前記第1及び第2のハウジング部の表面の形態に従うように構成される、請求項1~6のうちのいずれか1項に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項9】
前記少なくとも1つのLED照明モジュールは、
バッテリ寿命の光学的インジケータ、
当該モバイル電子デバイスで演奏される音楽に付随するムード照明、
当該モバイル電子デバイスのロックまたはロック解除のうちの少なくとも1つに応答する視覚的応答、または
当該モバイル電子デバイスが充電器に接続されることに応答する脈動
のうちの少なくとも1つを提供するように構成される、
請求項1~6のうちのいずれか1項に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項10】
前記少なくとも1つのLED照明モジュールは、顔認識用途または再照明用途のうちの少なくとも1つによって使用される赤外光を発するように構成される、請求項1~6のうちのいずれか1項に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項11】
前記LEDダイは、グループに組織化され、
各グループは、赤色発光LEDダイと、緑色発光LEDダイと、青色発光LEDダイとを含み、
各ドライバは、隣接するグループの間の前記LEDダイと同じ前記キャリアの側に配置され、前記隣接するグループのうちの1つを駆動させるように構成される、
請求項1~6のうちのいずれか1項に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項12】
各グループは、前記キャリアの長いエッジに対して垂直な線内に配置され、
各グループの隣接するLEDダイの間の中心間ピッチは、0.3mmである、
請求項11に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項13】
前記赤色発光LEDダイは、第1の列にあり、前記緑色発光LEDダイは、第2の列にあり、前記青色発光LEDダイは、第3の列にある、請求項11に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項14】
前記LEDダイは、グループに組織化され、
各グループは、赤色発光LEDダイと、緑色発光LEDダイと、青色発光LEDダイとを含み、
各ドライバは、前記LEDダイとは反対の前記キャリアの側に配置され、前記グループのうちの1つを駆動させるように構成される、
請求項1~6のうちのいずれか1項に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項15】
モバイル電子デバイスであって、
カメラユニットと、
前記カメラユニットのための開口を有する第1のハウジング部と、
第2のハウジング部と、
前記第1のハウジング部と前記第2のハウジング部との間の接合部に配置される少なくとも1つの発光ダイオード(LED)照明モジュールと、を含み、
前記少なくとも1つのLED照明モジュールは、前記第1のハウジング部を少なくとも部分的に囲み、前記第1のハウジング部および前記第2のハウジング部は、当該モバイル電子デバイスの前面を形成するように組み合わされ、或いは当該モバイル電子デバイスの背面を形成するように組み合わされ、前記少なくとも1つのLED照明モジュールの各々は、
フレキシブルなキャリアと、
前記キャリアに取り付けられる複数のLEDと、
前記キャリアに取り付けられ、前記LEDを駆動させるように接続される、複数のドライバと、を含む、
モバイル電子デバイス。
【請求項16】
前記少なくとも1つのLED照明モジュールは、当該モバイル電子デバイスの前記背面に配置され、前記第1のハウジング部を完全に囲むように構成される、請求項15に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項17】
前記第1のハウジング部は、タッチスクリーンを含み、
前記少なくとも1つのLED照明モジュールは、当該モバイル電子デバイスの前記前面に配置され、本質的に当該モバイル電子デバイスの周囲の周りに延在する、請求項15に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項18】
前記第1のハウジング部は、タッチスクリーンを含み、
前記少なくとも1つのLED照明モジュールは、
前記タッチスクリーンのディスプレイの延長として現れるように前記ディスプレイにおける平均色に同調される色調、
バッテリ寿命の光学的インジケータ、
当該モバイル電子デバイスで演奏される音楽に付随するムード照明、
当該モバイル電子デバイスのロックまたはロック解除のうちの少なくとも1つに応答する視覚的応答、または
当該モバイル電子デバイスが充電器に接続されることに応答する脈動
のうちの少なくとも1つを提供するように構成される、
請求項15に記載のモバイル電子デバイス。
【請求項19】
モバイル電子デバイスを製造する方法であって、
発光ダイオード(LED)ダイをプリント回路キャリアに直線ダイ形成において取り付けることと
前記プリント回路キャリアにドライバを取り付けることと、
前記ドライバと前記LEDダイとの間に電気的接続部を形成してLED照明モジュールを形成することと、
前記LED照明モジュールが第1及び第2のハウジング部のうちの1つを少なくとも部分的に囲むように、前記LED照明モジュールを前記第1及び第2のハウジング部の間に取り付けることと、を含み、
前記第1のハウジング部および前記第2のハウジング部は、前記モバイル電子デバイスの前面を形成するように組み合わされ、或いは前記モバイル電子デバイスの背面を形成するように組み合わされる
方法。
【請求項20】
前記LED照明モジュールが前記モバイル電子デバイスによる画像キャプチャ中にフラッシュとして作用することを可能にするように、或いは顔認識または再照明のために赤外光を発するように、前記LED照明モジュールをコントローラに接続することを更に含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
この出願は、2020年5月22日に出願された米国仮特許出願第63/028,922号および2020年7月27日に出願された欧州特許出願第20187919.4号の優先権の利益を主張するものであり、それらの各々の全体が参照により本明細書に援用されている。
【背景技術】
【0002】
パッケージ化されたLED、ICなどのような電子部品が、フレキシブルプリント回路(FPC)キャリアに取り付けられて、フレキシブルプリント回路アセンブリ(FPCAs)として販売されることができる。例えば、個々に制御可能なLEDモジュールを支持するフレキシブルストリップ(flexible strips)が、従来技術から知られており、「モジュール式ライトストリップ(modular light strips)」と呼ばれる。何故ならば、それらは、サイズに切断されて、コントローラに接続されることができるからである。ライトストリップは、数メートルの長さであり、WS2812sのような個別にアドレス指定可能なLEDモジュールで占められる、ロールで販売される。各LEDモジュールは、モジュールによって任意の色の光を発光することができるように通常はRGBグループとして、ドライバIC(例えば、WS2811IC)および幾つかのLEDダイを含むようにパッケージ化される。透明なエポキシドームが、ドライバおよびLEDを覆い、それらを損傷から保護しながら、レンズとしても機能する。各LEDモジュールは、フレキシブルキャリア上の所定の場所に半田付けされる。LEDモジュールは、1つのモジュールのデータ出力信号が次のモジュールのデータ入力信号となるなどであるように直列接続される。各モジュールによって発光される光の色は、コントローラによって生成されるパルス列(pulse string)によって決定される。
【0003】
そのようなライトストリップを装飾内部照明のような様々な照明用途に使用することができる。しかしながら、それらをスマートフォン、タブレットなどのような小さなデバイスに使用できない。そのようなモバイルデバイスは、一般に、例えば、カメラユニットのフラッシュモジュールに、非常に特定の目的のためにのみLEDを組み込む。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】モバイル電子デバイスに組み込まれたライトバーのインスタンスを示している。
図2】ライトバーの第1の実施形態を示している。
図3図2のライトバーの拡大部分を示している。
図4】ライトバーの第2の実施形態を示している。
図5図4のライトバーの断面図を示している。
図6】ライトバーの構成を示している。
図7】ライトバーの別の構成を示している。
図8】ライトバーの別の構成を示している。
図9】ライトバーの別の構成を示している。
図10】ライトバーの様々な実施形態の効果を示している。
図11】ライトバーの様々な実施形態の更なる効果を示している。
図12】ライトバーのインスタンスを組み込んだモバイルデバイスの簡略化されたブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図面において、同様の数字は、全体を通して同様のオブジェクトを指している。図中のオブジェクトは、必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【0006】
上述のLED照明モジュールは、プリント回路アセンブリとして実現されることがあり、導電性回路トラックがプリントされる誘電性材料のストリップ(strip)で作られたキャリアと、キャリア上に直線形成(linear formation)において取り付けられた複数の裸のLEDダイとを含む。幾つかの実施形態において、LEDダイ形成の幅は、0.75mmを超えず、LEDダイの発光面の面積は、0.0625mmを超えない。幾つかの実施形態では、多数のドライバがキャリア上に取り付けられ、LEDダイを駆動するように接続される。
【0007】
LED照明モジュールは、LEDダイをドライバICと一緒にパッケージ化する代わりに、LEDダイを「裸」のままにすることによって達成される、狭くてコンパクトなライトバー(lightbar)を使用することがある。
【0008】
LEDダイ形成の幅は、狭くすることができ、例えば、1.0mm未満である。これは空間的に制約のある用途に組み込むためにLED照明モジュールを容易に適合させ得ることを意味する。
【0009】
LEDダイは、0.25mmのオーダの側面長さを持つLEDを含むと理解されるべきである。そのようなLEDは、(所望の高解像度を達成するために小さな画素サイズを使用する)LEDディスプレイに使用されるマイクロLED(micro-LED)よりも大きく、通常はモバイルデバイスのカメラフラッシュに実装される高出力LEDよりも小さい(そのような高出力LEDは、一般に、1mm2のオーダの表面積を有する)。以下では、LED照明モジュールのLEDを「ミニLED(mini-LED)」と呼ぶことがある。
【0010】
幾つかの実施形態においてミニLEDによって発光される光の絶対量は、比較対象の1mmの高出力LEDの絶対量よりも少ないが、面積当たりのミニLEDによって発光される光の相対量は、1mmの高出力LEDの相対量に匹敵する。従って、LED照明モジュール内の十分に多数のミニLEDは、類似の量の光を集合的に給送することができる。例えば、20個以上のミニLEDは、1mmの高出力LEDに匹敵する光束(luminous flux)を一緒に達成することがある。
【0011】
LED照明モジュールは、多種多様な形態のいずれかを想定するように作られることができ、従って、各デバイスの特徴的な「外観(look)」を補完または増強するような方法において、異なるデバイスに組み込まれることができる。誘電性キャリアの幅は、集合的に狭いストリップ状の光を生成するよう任意の数のLEDダイを収容するのに十分なほど狭く且つ長くすることができるので、以下ではLED照明モジュールを「ライトバー」と呼ぶことがある。
【0012】
ライトバーの各ドライバは、任意の数の直列接続されたLED、例えば、3つの直列接続されたRGBミニLEDを制御することがある。単一のドライバによってアドレス指定されるLEDは、チャネル内に組織化されることができる。1つのそのようなドライバは、アドレス指定可能なRGB照明用途において使用されることがある、WS2811のような既製のドライバICであることができる。このタイプのドライバICでは、単一のデータ入力ラインだけが使用されることがある(しかしながら、他の実施形態では、追加のデータ入力ラインが使用されることがある)。ドライバおよびそれらのLEDダイは、デイジーチェーン構成において接続されることができ、コントローラを使用して、チェーンを伝搬する適切なパルス列を生成し、LEDダイを所望にオン/オフし、それらの強度を調節してよい。
【0013】
LED照明アセンブリは、LED照明モジュールの少なくとも1つのインスタンスと、デバイスコントローラからの入力信号をLED照明モジュールのためのデータ入力信号に変換するように構成されるインターフェースモジュールとを含むことができる。
【0014】
モバイル電子デバイスは、第1のハウジング部と、第2のハウジング部と、第1のハウジング部と第2のハウジング部との間の接合部に配置されるLED照明モジュールの少なくとも1つのインスタンスと、LED照明モジュールとモバイル電子デバイスのコントローラとの間のインターフェースモジュールとを有することがある。
【0015】
LED照明モジュールを製造する方法は、プリント回路キャリアを提供することと、LEDダイの発光面の面積が0.0625mmを超えない複数の裸のLEDダイを提供することと、LEDダイをキャリア上に直線形成(線形形成)において取り付けることと、複数のドライバをキャリア上に取り付けることと、ドライバとLEDダイとの間に電気的接続部を形成することと、を含むことがある。
【0016】
幾つかの実施形態では、LEDダイが、フリップチップダイとして製造されることがある。ドライバは、WS2811のようなパッケージ化されたICであることがある。ドライバICは、コンパクトなボールグリッドアレイ(BGA)パッケージとして提供されることがある。プリント回路キャリアは、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレートなどのような任意の適切な材料で作られてよい。プリント回路キャリアは、プリントされた導電性トラック(通常は銅)をその上面に持ち、場合によっては、プリントされた導電性トラックをその下面にも持つ、単一の層を有することがある。ダイおよびドライバは、適切な半田付けプロセスにおいてキャリア上に設けられた接触パッドに半田付けされることができる。キャリアは、フレキシブルプリント回路キャリアであってよく、ライトバーは、FPCアセンブリ(FPCA)として実現される。
【0017】
幾つかの実施形態において、ミニLEDダイの発光面の面積は、0.0625mmを超えない。例えば、ミニLEDは、0.24mm×0.13mmの寸法を持つ、すなわち、わずか0.0312mmの面積を持つ、本質的に矩形の発光面を有することがある。そのような小さなLEDの高さは低く、0.1mmのオーダにあるので、そのようなミニLEDは、小さなフォームファクタ(form factors)を使用するモバイルデバイスのような用途に良く適している。LEDの小さな寸法およびFPCの狭い幅の故に、ライトバーの光出射エリアは、ライトバーがそのオフ状態にあるときに本質的に見えないほど十分に狭くすることができる。
【0018】
ミニLEDからドライバICおよびFPCへの電気的接続は、LED製造方法に依存する。(電気接点が通常は両方ともダイの上面にある)横方向LEDは、ワイヤボンドを使用して電気的に接続されることができる。フリップチップSMD LEDは、半田を使用して接続されることができる。(上面に1つの接点を持ち且つ下面に1つの接点を持つ)垂直LEDは、必要に応じてワイヤボンドおよび半田接続を使用して接続されることができる。フリップチップSMD LEDは、それらが透明なシリコーンまたはポリマ封止材(encapsulant)を用いた追加のパッケージングを一般に使用しないので使用されることがあるのに対し、ワイヤボンドダイは、保護封止材から利益を得る。
【0019】
上述のように、ライトバーは、任意の数のLEDダイと、各ドライバが多数のLEDダイを駆動するように構成される適切な数のドライバとを含むことができる。例えば、LEDダイは、グループとして組織化されてよく、各グループは、赤色発光LEDダイ、緑色発光LEDダイおよび青色発光LEDダイを含んでよく、各ドライバは、そのようなグループを駆動するように構成されることができる。
【0020】
1つの実施形態において、LEDダイおよびドライバは、すべて、FPCの上側に取り付けられてよい。例えば、LEDグループおよびドライバは、FPCに沿って交互に配置されてよい。導電性トラックへの並びにコンポーネント(構成要素)間の電気的接続は、必要に応じて半田および/またはワイヤボンドを用いて行われてよい。グループのLEDは、FPCの長いエッジに対して垂直な線内に配置されることができる。グループの隣接するLEDダイの間の中心間ピッチは、0.3mmのオーダであることができる。FPCキャリアの幅は、ドライバICパッケージのサイズおよびLEDダイに対するその向きによって支配されることがある。パッケージ側の長さは、0.75mmのオーダであってよい。そのような実施形態において、フレキシブルキャリアの幅は、1.5mmのオーダであってよい。この実施形態において、LEDグループは、間隔によって分離されることがある。何故ならば、ドライバは、LEDグループの間に配置されるからである。
【0021】
上述の実施形態において、LEDダイは、二次元アレイである直線形成において効果的に配置されてよい。例えば、50個のグループのRGBダイは、50×3アレイに配置されてよく、全ての赤色発光ミニLEDが第1の列に、全ての緑色発光ミニLEDが中央の列に、全ての青色発光ミニLEDが最終の列ある。
【0022】
1つの実施形態において、LEDダイは、フレキシブルキャリアの上面に取り付けられてよく、ドライバは、フレキシブルキャリアの下面に取り付けられてよい。ドライバとLEDとの間の電気的接続は、メッキされた貫通穴ビア(PTHVs)を用いて行われることができる。必要に応じて半田および/またはワイヤボンドを用いて、他の電気的接続を行うことができる。これは製品に対する様々な改良を可能にする。例えば、LEDが上述のように3つのRGBグループに配置されるならば、隣接するグループのLEDダイの間(すなわち、同じ色のLEDの間)の中心間ピッチは、最大1.0mmまたは最大0.5mmであることができる。何故ならば、ドライバは、FPCの下にあるからである。よって、ライトバーのLEDは、その「オン」状態で点灯すると、単一の光源として集合的に現れることがある。
【0023】
ドライバは、それらの「長い側面(long sides)」がFPCのエッジに対して平行な状態で、FPCの他の側面に取り付けられることができる。これはFPCの幅の更なる削減を可能にし、FPCの幅は0.75mm程度の狭さまたは一層少ない狭さであることができる。この狭い製品の幅は、ライトバーを空間的に制約のある用途に使用するのに適したものとし、ライトバーが様々な電子デバイスに新規な方法で組み込まれることを可能にする。
【0024】
二次元アレイ構成は、幾つかの実施形態では使用されないことがあり、その代わりに、LEDダイは、上方FPC表面上の単一の列に取り付けられることができる。
【0025】
上述の実施形態におけるRGB LEDに対する1つの代替として、LEDダイは、白色発光であってよい。
【0026】
幾つかの実施形態では、ライトバーが、少なくとも20個の白色発光LEDダイを有してよく、各ダイは、約0.0625mmの発光面積および80Mcd/mの輝度を持つので、全体的に、LEDは、それらの駆動電流に依存して、約300lmの光束を達成することができる。そのような実施形態は、携帯電話の背面カメラ用途に適する。同様に、20lmのオーダの集合的な光束を持ち白色発光LEDのグループは、携帯電話の正面カメラ用途に適することがある。
【0027】
白色発光LEDは、並列および/または直列に配置されることができ、それによって、直列のLEDの数は、当業者に知られている理由により、総順方向電圧が42Vを超えないように制限されることがある。
【0028】
ライトバーは、様々な異なる種類の白色発光LEDで占められることができる。例えば、カメラフラッシュ用途におけるデュアルカラー(二色)構成は、フラッシュ照明の色を周囲照明に調節し得るように、暖かい白色LEDおよび寒い白色LEDを配備することがある。トリプルカラー(三色)用途では、赤みがかった白色、緑がかった白色から、青がかった白色まで、3種類の不飽和RGB LEDが配備されて、広いスペクトルと組み合わせにおける完全に自由な白色選択を可能にして、人間の視覚のために良好な色のレンダリングを可能にする。
【0029】
1つの実施形態において、ライトバーのLEDは、別々にアドレス可能な一連のもの(ストリング)またはグループに編成されることがあるので、グループは、様々な信号伝達機能を達成するように独立してアクティブ化されることができる。
【0030】
ライトバーを製造するために、上述のようにミニLEDおよびドライバをFPCに半田付けすることができる。1つの実施形態では、少なくともドライバICを保護層で覆うために、オーバーモールド処理が行われることがある。オーバーモールド材料は、シリコーンのような任意の適切な材料、または任意の適切な光学的に透明なポリマ封入材であってよい。オーバーモールド処理は、ドライバがFPCの導電性トラックにワイヤボンディングされる実施形態において使用されることがある。フリップチップミニLEDおよびBGAパッケージ化されたドライバが使用されるならば、オーバーモールド処理は回避されることがある。代替的にまたは追加的に、第2のフレキシブルストリップを使用して、ドライバICがFPCストリップの間に「挟装」される実現を得ることができる。
【0031】
ライトバーは、スマートフォンのようなモバイル電子デバイスに様々な方法で組み込まれることができる。FPCの誘電性材料は、任意の所望の形状をとることができ、基礎を成す表面の形態に適合することができるので、ライトバーは、本質的に、三次元空間における任意の輪郭に従うことができる。例えば、ライトバーは、隣接するハウジング部の2つの対向するエッジの間の接合部またはギャップ内に配置されることができる。ライトバーの「光学窓(optical window)」の幅は、ハウジング部の間のギャップの幅によって決定されることがある。ライトバーの小さなLEDは、そのような小さなギャップを通じて光を効率的に通過させることがある。効率は、適切な光ガイドおよび/または光学系によって改良されることができる。
【0032】
ハウジング部は、モバイル電子デバイスの背面、その前面、その側面などにあってよい。例えば、ハウジング部の間の接合部は、直線状であってよく、モバイル電子デバイスの幅にわたって延在してよい。ライトバーは、この接合部に配置されることができる。ライトバーは、モバイルデバイスのハウジング設計における基礎を成す「丘(hill)」または「谷(valley)」の輪郭に追うこともできる。別の実施形態において、隣接するハウジング部の間の接合部は、例えば、モバイル電子デバイスのカメラユニットのレンズの周囲の円形または楕円形の形態に従って、本質的に円形であってよい。そのような「囲む」フラッシュは、写真撮影のための非常に好ましい照明を提供することができる。別の実施形態では、1つ以上のライトバーをガラス製のタッチスクリーンとハウジングとの間の接合部に配置することができる。そのような実施形態を用いて、モバイルデバイス上で動作するアプリと共に興味深い照明効果を達成することができる。上述の制御インターフェースは、所望の照明効果を達成するために、ライトバーに入力データ文字列を「給送」することができる。例えば、モバイルデバイスのディスプレイに並んで配置される、RGB LEDを含むライトバーは、ディスプレイの平均色(average color)に同調された色調(color tone)を発するように駆動されることがあるので、ライトバーは、ディスプレイの延長として現れる。
【0033】
図1は、ミニLEDライトバーの1つ以上のインスタンスを組み込むことができるモバイル電子デバイス4の様々な実施形態を示している。左側で、図は、モバイル電子デバイス4の背面43Rを示している。このデバイス4は、ここでは、3つのカメラレンズによって示される、カメラユニット40を有する。カメラフラッシュ(camera flash)が、デバイス4の背面43Rに亘って水平方向に延在する、ミニLEDライトバー1のインスタンスの形態で提供される。ライトバー1は、2つのハウジング部41、42の間の接合部(junction)に配置されることができ、それによって、デバイス設計構成を補完することができる。コネクタ/コントローラ2の内部位置は、点線によって示されている。コネクタ/コントローラ2は、例えば、カメラユニット40を使用して写真を撮影するときにライトバー1がフラッシュとして使用されることを可能にしたり、バッテリ寿命の光学的インジケータを提供したりするなどのために、ライトバー1をモバイルデバイス4の他の機能と統合するように使用される。中央で、図は、別のモバイル電子デバイス4の背面を示している。このデバイス4は、ここでは、2つのカメラレンズによって示される、カメラアセンブリ40を有する。ミニLEDライトバー1のインスタンスが、カメラユニット40を囲むように楕円として配置される。やはり、ライトバー1は、2つのハウジング部41、42の間の接合部に嵌入することができる。この実現は、背面カメラを使用して撮られる画像のために最適なフラッシュ照明を提供するために使用されることができる。上述のように、コネクタ/コントローラ2の内部位置は、点線で示されている。右側で、図は、モバイル電子デバイス4の前面を示している。このデバイス4は、小さなフロントカメラユニット40を有する。ミニLEDライトバー1の幾つかのインスタンスが、デバイス4の前面43Fに配置され、例えば、(接触感知ディスプレイ44の)ガラスカバー42とハウジング41との接合部に配置されることができる。ここでもまた、コネクタ/コントローラ2の内部位置は、点線によって示されている。この実施形態では、ライトバー1のうちの1つ以上を、カメラに照明を提供することに加えて、モバイルデバイス4の様々な他の機能と共に使用することができる。例えば、ライトバー1は、ソーシャルメディアメッセージングを強化すること、モバイルデバイス上で演奏される音楽に付随する「ムード照明」を提供すること、モバイルデバイスのロック/ロック解除するときに視覚的応答を提供すること、デバイス4が充電器に接続されるときに軽く拍動する(「呼吸する」)ことなどのために使用されることができる。ライトバー1は、赤外線LED(「IR-LEDs」)を配備してもよく、それは(例えば、携帯電話をロック解除する)顔認識用途、(例えば、テレビ会議中にデバイスを使用するときに顔をより好ましく照らす)再照明要素などにおいて使用されることができる。図2は、ライトバー1の実施形態の一部分の簡略化された図を示している。この実施形態において、ダイ10は、本質的に直線状のダイ形成1Fにおいて3つのRGBグループに配置される。ダイ10は、FPC12の上面に配置される。ドライバIC11は、RGB LEDグループの間に配置される。
【0034】
各ミニLED10は、0.24mmのオーダの長さ10Lおよび0.13mmのオーダの幅10Wを持つ矩形の発光面を有する。この例示的な実施形態において、中心間ピッチPは、グループのダイの間で0.2mmである。従って、直線ダイ形成1Fの幅1FWは、0.53mmにすぎない。グループの間で、中心間ピッチPは、0.6mmである。WS2811のようなドライバは、例えば、BGAまたは銅ピラーを備える、フリップチップSMDとして提供されることができる。パッケージは、0.75mmのオーダの側面長さ11Lを有することがある。LEDダイグループの間の空間は、少なくともドライバ幅11Wと同程度に広い。何故ならば、各ドライバIC11は、FPCの経路指定(ルーティング)を単純化し且つ完全なアドレス指定可能性を可能にするために、そのダイグループに隣接して配置されるからである。この基本的なLED/ドライバ構成は、屋内照明のためのモジュール式ライトストリップのようなアドレス可能なLED用途から知られている。記載されるように、大きなパッケージ寸法は、モバイルデバイスのようなサイズに制限のある用途におい他のライトストリップを使用できないことを意味する。
【0035】
ライトバー1のこの実施形態において、「裸の」ダイLEDおよびドライバICパッケージは、FPC上に直接的にSMDまたはフリップチップコンポーネントとして実装されるので、好ましく狭い幅12Wを持つ製品が可能である。LEDおよびドライバICは、本明細書および図3に示されるようにFPC12の同じ側に取り付けられることができ、LED10と、ドライバ11と、導電性トラックVDD、VSS、Din、Doutとの間の接続部は、ワイヤボンドWを用いて行われることができる。FPC12の幅12Wは、1.0mm程度の狭さであることができ、この実施形態では、ドライバ側の長さ11Lによってのみ制約される。上述されたように、FPCの同じ側でのドライバおよびLEDの配置は、ライトバーがその「オン」状態にあるときに、ダイグループの間の「空の空間」をもたらす。FPCの幅12Wは、以下の図に示されるように、LEDダイおよびドライバのための別個の取り付け可能性を利用することによって低減されることができる。ここに示される実施形態の「光学窓(optical window)」は、ドライバ側の長さ11Lによって決定されることがある。すなわち、ライトバーのこの実施形態は、2つのハウジング部の間のギャップ内に配置されることができ、このギャップは、ドライバ側の長さ11Lよりもわずかに大きくてよい。図4および図5は、LED10およびドライバIC11がFPC12の反対側に配置される実施形態を示している。電気的接続が、図5に示されるように、メッキされた貫通穴ビアVによって行われる。ここで、ドライバIC11は、上方FPC12とアセンブリを支持する別のFPC12Sとの間に「挟装される(sandwiched)」。図は、上方FPC12と下方FPC12Sとの間の垂直VSS/VDD接続を示しており、それらは、本実施形態において、上方FCP12上のトラックを下方FPC12S上のVSS/VDDバスに接続するために使用される。ドライバIC11の向きおよびダイの位置は、図2および図3の構成のように制約されないので、この実現は、裸のダイLED10の狭い幅10Wを最大限に利用して、0.75mmのオーダの狭い製品幅12Wを達成することができる。この場合の直線ダイ形成1Fの幅1FWは、LEDダイの幅10Wと同じである。この場合も、全体的な製品幅は、本質的にドライバIC幅11Wによってのみ制限されるので、より小さなICパッケージを使用することによって、より一層狭い製品を得ることができる。この実施形態において、「光学窓」は、直線ダイ形成1Fの幅1FWによって、すなわち、LEDダイ10の幅10Wによって決定されるので、このライトバーは、2つのハウジング部の間の非常に狭いギャップに配置されることができる。すなわち、このギャップ(図1の4G)は、LED幅10Wよりもわずかに広いだけでよい。図6図9は、様々な例示的な製造方法の結果を示している。各図は、ライトバー1の一部分を示しており、ライトバー1は、左右に無限に延在することができることが理解さるべきである。図6において、LEDダイ10およびそれらの駆動IC11は、FPC12の両側に配置される。LEDダイ10は、前述の実施形態で説明されたように、RGBグループであることができる。FPC12の導電性トラックへの電気的接続は、半田ボンドS、メッキされた貫通穴ビアVおよびワイヤボンドWによって行われる。ドライバIC11およびワイヤボンドWは、保護オーバーモールド16によって覆われる。LEDダイ10は、オーバーモールドされないので、デバイス製造業者は、ライトバー1を、拡散器、レンズなどのような所望の光学素子と組み合わせることができる。この実施形態を製造するために、FPC12は、PTHVおよび導電性トラックで調製される。次に、SMDドライバIC11は、FPC12の「下側」の所定の位置に半田付けされる。後続のステップでは、ワイヤボンドが、導電性トラックとドライバIC11との間に形成される。次に、この部分的なアセンブリは、オーバーモールドされる。次に、SMDダイ10は、FPC12の「上」側の接触パッド上に半田付けされる。本明細書に記載される実施形態のいずれにおいても、銀エポキシのような導電性接着剤が半田の代替として使用されてよい。図7において、LEDダイ10およびそれらの駆動IC11は、再び、FPC12の両側に配置される。LEDダイ10は、前述の実施形態において説明されたように、RGBグループであることができる。FPC12の導電性トラックへの電気的接続は、半田ボンドSとメッキされた貫通穴ビアVとによって行われる。ここで、ドライバIC11は、上方FPC12とアセンブリを支持する別のFPC12Sとの間に「挟装される」。やはり、LEDダイ10は、オーバーモールドされないので、デバイス製造業者は、ライトバー1を、拡散器、レンズなどのような所望の光学素子と組み合わせることができる。この実施形態の製造は、オーバーモールド処理の代わりに第2のフレキシブルストリップ12Sを使用して、上述の図6で記載した方法と同様である。図8に示される実施形態も同様であり、ドライバIC11を保護するためにオーバーモールド16を備える。ここで、FPCトラックと、ドライバIC11と、ダイ10との間の全ての電気的接続は、必要に応じてビア、半田ボンドおよび/または導電性接着剤をして行われる。図9は、上述の図2および図3に基づく実施形態を示しており、保護オーバーモールド16に封入されたワイヤボンディングされたドライバICおよびダイ10を示している。図10および図11は、発明的なライトバー1が(図1で説明された)スマートフォンのような電子デバイスに組み込まれるときに達成され得る効果を示している。図は、それぞれ、ライトバー1およびスマートフォンの2つのハウジング部41、42の間の対応する実装の実施形態を示している。ハウジング部41、42は、ギャップ4Gによって分離され、ライトバー1の「光学窓」、すなわち、放射される光を見ることができる空間の幅を決定する。例示の目的のために、ハウジング部41、42は、黒色のような暗色を有すると仮定される。図は、直線のライトバー1を示しているが、如何なる湾曲した実現も等しく可能であることが理解されなければならない。図10の上方部分において、ライトバー1は、ダイの直線構成を含み、この場合、ドライバICを備えるRGBダイ10は、(例えば、図4および図5で説明されるように)FPCの下にある。そのような実現は、スマートフォン上で動作する様々なアプリと同期することがある照明効果を達成するために、例えば、スマートフォンの前面で使用されることができる。白色LEDを用いた実現は、上述のフラッシュ用途において使用されることができる。1つの実施形態において、赤色、緑色および青色のLEDの波長ピークは、それぞれ、460nm、530nm、620nmであり得る。もちろん、カメラ用途と共に使用するとき、波長ピークは、カメラのイメージセンサの感度を補完するように選択されてよい。デュアルトーン白色LEDを有する実施形態では、温かい白色が、せいぜい2800Kの相関色温度(CCT)を有することがある一方で、寒い白色は、少なくとも5500KのCCTを有することがある。単色の白色LEDは、4500KのオーダのCCTを有することがある。図11において、ライトバー1は、1つの色のダイがすべて同じ列にあるように配置された3列のRGBダイグループを含む。FPCは、第4の列の白色発光LEDで占められることもできる。そのような実現は、カメラフラッシュ用途、信号伝達用途などのためにモバイルデバイスの前面および/または背面で使用されることができる。同じ色のLEDを列に配置することは、異なる色の密接なパッキング(packing)を可能にする。追加の光学素子、例えば、光学系、光ガイド、拡散器などが、ライトバー上に配置されてよい。所望であれば、個々の色が光学素子を通じて見えるままにすることによって、「虹」印象を達成することができる。図12は、電子デバイス4の機能を強化するためにライトバー11がどのように使用されることがあるかを示す簡略化されたブロック図を示している。スマートフォンのようなデバイスは、一般に、ここでは制御構成46として集合的に示される、様々なコントローラを有する。デバイス4の様々な機能は、ライトバー1の1つ以上のインスタンスを利用することができる。制御構成46は、例えば、(白色LEDを持つ)1つのライトバー1がカメラフラッシュとして使用されるべきであり、(RGB LEDを持つ)別のライトバー1が装飾的な光効果を提供するために使用されるべきであるときなどに、必要に応じて、制御信号のセットを発することができる。制御信号のセットは、適切なパルス列をそのライトバー1に発する、対応するインターフェースモジュール2によって変換される。制御信号は、適切なLED電流を設定するか、或いは。LEDがパルス幅変調(PWM)を使用して駆動されるならば、デューティサイクル(duty cycles)を定義する。例えば、ライトバーの白色LEDは、それがフラッシュ用途において使用されるべきときに、最大電流で駆動されることができる。ライトバーがデュアルカラー(二色)またはトリプルカラー(三色)の白色LEDを配置するならば、所望のフラッシュカラーを達成するように、白色のニュアンスを調整することができる。RGB LEDを持つライトバーを駆動させて、単一の色(例えば、緑色)のみがその明るさをゆっくりと増減させることを可能にして、モバイルデバイスが充電器に接続されているときに「呼吸している(breathing)」印象を与えてよい。様々な実施形態が開示されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの追加の修正および変形を行い得ることが理解されるであろう。例えば、LEDダイは、頂部エミッタまたは側部エミッタとして製造されることができる。ライトバー上に(並びにデバイスの2つのハウジング部の間に)配置される光学素子は、拡散器、光ガイド、撮像光学素子、非撮像光学素子、ライトバーコンポーネントをカプセル化するためだけに働く単純な透明窓などのうちのいずれかを含むことができる。ドライバICおよびLEDダイがFPCの同じ側に取り付けられる実施形態では、適切な光ガイドを使用することによって、コンポーネントの間の「空の空間」の影響を回避することができる。ドライバは、ダイの単一のRGBまたはRGBWグループをアドレス指定するために使用されてよい。同様に、ドライバは、幾つかのそのようなグループをアドレス指定するために或いは幾つかのチャネルをアドレス指定するために使用されてよい。ドライバは、LEDダイに対するバイアス電流を制御することができ、且つ/或いはPWM同調を適用することがある。上述のRGBおよび白色ダイを配置する可能性に加えて、ライトバーは、(顔認識用途での使用のための)赤外線LEDおよび/または(偽造通貨を検出する用途での使用のための)紫外線LEDを配置することがある。上述の実施形態は、キャリアとしてのFPCの有利な特性を利用する。何故ならば、フレキシブルで薄い誘電性材料は、多種多様な用途に適合するように成形されることができるからである。もちろん、上述のような寸法を持つライトバーのミニLEDは、低いまたは最小限の柔軟性でキャリア上に配置されることができる。
【0036】
本明細書に記載される実施形態の構成は、任意の適切な方法で組み合わされてよい。ライトバーのLEDダイは、1つ以上の列でキャリア上に配置されることができる。ライトバーは、赤色発光ダイおよび/または緑色発光ダイおよび/または青色発光ダイおよび/または白色発光ダイの任意の組み合わせを含むことができる。LEDダイおよびドライバは、キャリアの一方の側に配置されることができ、或いは上側および下側の両方に分配されることができる。
【0037】
明確性のために、この出願を通じての単数形の表現の使用は複数を除外せず、「含む」は他のステップまたは要素を除外しないことが理解されるべきである。「ユニット」または「モジュール」の言及は、1つよりも多くのユニットまたはモジュールの使用を妨げない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12