(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/372 20210101AFI20240716BHJP
A61B 5/16 20060101ALI20240716BHJP
A61M 21/02 20060101ALI20240716BHJP
【FI】
A61B5/372
A61B5/16 110
A61B5/16 120
A61M21/02 J
(21)【出願番号】P 2023144693
(22)【出願日】2023-09-06
【審査請求日】2024-01-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】300014554
【氏名又は名称】株式会社メディアシーク
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西尾 直紀
(72)【発明者】
【氏名】加山 達之
(72)【発明者】
【氏名】平井 祐希
【審査官】▲高▼木 尚哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-245682(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0010714(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第113317804(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/05-5/0538
A61B 5/06-5/22
A61B 5/24-5/398
A61M 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脳波に関する訓練を実施するユーザが目標とする脳波の状態を示す目標脳波データを取得する目標データ取得部と、
前記ユーザが前記訓練を実施したときの前記ユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す訓練時脳波データを取得する訓練時データ取得部と、
前記ユーザが前記訓練を実施した後に、前記ユーザが抱く一以上の心理状態のスコアである状態スコアを特定するための特定用情報を取得し、取得した特定用情報に基づいて前記状態スコアを特定するスコア特定部と、
前記ユーザの複数の訓練それぞれの前記状態スコアと前記訓練時脳波データとを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、
前記目標脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧と、前記訓練時脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧との差分に基づいて、前記目標脳波データに対応する脳波と、前記訓練時脳波データに対応する脳波との距離を算出し、算出した距離を出力する出力部と、
を有
し、
前記目標データ取得部は、前記記憶部に関連付けて記憶されている前記ユーザの複数の前記訓練それぞれに対応する前記状態スコアと、前記訓練時脳波データが示す訓練時の脳波状態との関係に基づいて、前記ユーザの、前記訓練により高められる所定の状態スコアが目標とされる目標スコアとなったときの前記ユーザの脳波の状態を推測し、推測した脳波の状態を示す脳波データを前記目標脳波データとして取得する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記スコア特定部は、前記ユーザが前記訓練を実施する前の前記状態スコアを特定するための特定用情報を取得し、取得した特定用情報に基づいて前記ユーザが前記訓練を実施する前の前記状態スコアを特定し、
前記訓練時データ取得部は、前記ユーザが前記訓練を実施する前の前記ユーザの前記脳波の状態を示す訓練前脳波データを取得し、
前記記憶制御部は、前記ユーザが複数の訓練それぞれを実施する前の前記状態スコアと前記訓練前脳波データとを関連付けて前記記憶部に記憶させ、
前記目標データ取得部は、前記ユーザが複数の前記訓練それぞれを実施した後の前記状態スコアと、前記訓練時脳波データが示す訓練時の脳波状態との関係と、前記ユーザが複数の前記訓練それぞれを実施する前の前記状態スコアと、前記訓練前脳波データが示す訓練前の脳波状態との関係とに基づいて、前記ユーザの、前記訓練により高められる所定の感情スコアが目標とされる目標スコアとなったときの前記ユーザの脳波の状態を推測し、推測した脳波の状態を示す脳波データを前記目標脳波データとして取得する、
請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記スコア特定部は、前記ユーザに提示された心理状態に関するアンケートに対する前記ユーザの前記アンケートの回答情報を前記特定用情報として取得し、取得した前記回答情報に基づいて前記状態スコアを特定する、
請求項
1又は
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記目標データ取得部は、前記ユーザから、前記ユーザが目標とする心理状態の選択を受け付け、受け付けた心理状態に対応する前記目標スコアを特定する、
請求項
1又は
2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
脳波に関する訓練を実施するユーザが目標とする脳波の状態を示す目標脳波データを取得する目標データ取得部と、
前記ユーザが前記訓練を
複数回実施したときの
複数の前記訓練それぞれに対応する前記ユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す
複数の訓練時脳波データを取得する訓練時データ取得部と、
前記目標脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧と、
複数の前記訓練時脳波データ
それぞれが示す時刻ごとの脳波の電圧との差分に基づいて、前記目標脳波データに対応する脳波と、
複数の前記訓練時脳波データ
それぞれに対応する脳波との距離を算出し、
算出した複数の距離に基づいて、前記ユーザの脳波の状態が前記目標とする脳波の状態に近づく速さを特定し、算出した
複数の距離
と、特定した速さを示す情報とを出力する出力部と、
を有する情報処理装置。
【請求項6】
複数の活動状態それぞれに対応する前記ユーザの目標脳波データを記憶する記憶部を有し、
前記目標データ取得部は、前記ユーザから、複数の活動状態のうちのいずれかの活動状態の選択を受け付け、受け付けた活動状態に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記目標脳波データを取得する、
請求項1
又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
目標とされる一以上の目標ユーザが、前記訓練により高められる所定の心理状態である場合における脳波状態を示す、前記目標ユーザの脳波データを記憶する記憶部を有し、
前記目標データ取得部は、前記ユーザから一以上の前記目標ユーザのうちのいずれかの選択を受け付け、前記記憶部に記憶されている、選択された前記目標ユーザの脳波データを、前記目標脳波データとして取得する、
請求項1
又は5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する、
脳波に関する訓練を実施するユーザが目標とする脳波の状態を示す目標脳波データを取得するステップと、
前記ユーザが前記訓練を実施したときの前記ユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す訓練時脳波データを取得するステップと、
前記ユーザが前記訓練を実施した後に、前記ユーザが抱く一以上の心理状態のスコアである状態スコアを特定するための特定用情報を取得し、取得した特定用情報に基づいて前記状態スコアを特定するステップと、
前記ユーザの複数の訓練それぞれの前記状態スコアと前記訓練時脳波データとを関連付けて記憶部に記憶させるステップと、
前記目標脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧と、前記訓練時脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧との差分に基づいて、前記目標脳波データに対応する脳波と、前記訓練時脳波データに対応する脳波との距離を算出し、算出した距離を出力するステップと、
を有
し、
前記目標脳波データを取得するステップにおいて、前記コンピュータは、前記記憶部に関連付けて記憶されている前記ユーザの複数の前記訓練それぞれに対応する前記状態スコアと、前記訓練時脳波データが示す訓練時の脳波状態との関係に基づいて、前記ユーザの、前記訓練により高められる所定の状態スコアが目標とされる目標スコアとなったときの前記ユーザの脳波の状態を推測し、推測した脳波の状態を示す脳波データを前記目標脳波データとして取得する、
情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータが実行する、
脳波に関する訓練を実施するユーザが目標とする脳波の状態を示す目標脳波データを取得するステップと、
前記ユーザが前記訓練を
複数回実施したときの
複数の前記訓練それぞれに対応する前記ユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す
複数の訓練時脳波データを取得するステップと、
前記目標脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧と、
複数の前記訓練時脳波データ
それぞれが示す時刻ごとの脳波の電圧との差分に基づいて、前記目標脳波データに対応する脳波と、
複数の前記訓練時脳波データ
それぞれに対応する脳波との距離を算出し、
算出した複数の距離に基づいて、前記ユーザの脳波の状態が前記目標とする脳波の状態に近づく速さを特定し、算出した
複数の距離
と、特定した速さを示す情報とを出力するステップと、
を有する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
脳波を測定する被験者に対して脳波の測定状態を認識させ、被験者が意図したように脳波を調整させる訓練を行うことにより脳機能を高めるニューロフィードバックが知られている。例えば、特許文献1には、被験者がリラックスするときの脳波が検出されるように、被験者に自身の脳活動を修正させる訓練であるニューロフィードバックを行う装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の訓練では、被験者が安静にしている状態における脳波を測定した結果に基づいて被験者の脳波の基準を特定し、特定した脳波の基準からの変化量に基づいて訓練の効果を評価していた。このため、訓練時の脳波の状態と、被験者にとって理想的な脳波の状態等の他の脳波の状態との差があるのかを把握することができないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、訓練時の脳波の状態と、他の脳波の状態との差を把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、脳波に関する訓練を実施するユーザが目標とする脳波の状態を示す目標脳波データを取得する目標データ取得部と、前記ユーザが前記訓練を実施したときの前記ユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す訓練時脳波データを取得する訓練時データ取得部と、前記目標脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧と、前記訓練時脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧との差分に基づいて、前記目標脳波データに対応する脳波と、前記訓練時脳波データに対応する脳波との距離を算出し、算出した距離を出力する出力部と、を有する。
【0007】
前記情報処理装置は、前記ユーザが前記訓練を実施した後に、前記ユーザが抱く一以上の心理状態のスコアである状態スコアを特定するための特定用情報を取得し、取得した特定用情報に基づいて前記状態スコアを特定するスコア特定部と、前記ユーザの複数の訓練それぞれの前記状態スコアと前記訓練時脳波データとを関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、を有し、前記目標データ取得部は、前記記憶部に関連付けて記憶されている前記ユーザの複数の前記訓練それぞれに対応する前記状態スコアと、前記訓練時脳波データが示す訓練時の脳波状態との関係に基づいて、前記ユーザの、前記訓練により高められる所定の状態スコアが目標とされる目標スコアとなったときの前記ユーザの脳波の状態を推測し、推測した脳波の状態を示す脳波データを前記目標脳波データとして取得する。
【0008】
前記スコア特定部は、前記ユーザが前記訓練を実施する前の前記状態スコアを特定するための特定用情報を取得し、取得した特定用情報に基づいて前記ユーザが前記訓練を実施する前の前記状態スコアを特定し、前記訓練時データ取得部は、前記ユーザが前記訓練を実施する前の前記ユーザの前記脳波の状態を示す訓練前脳波データを取得し、前記記憶制御部は、前記ユーザが複数の訓練それぞれを実施する前の前記状態スコアと前記訓練前脳波データとを関連付けて前記記憶部に記憶させ、前記目標データ取得部は、前記ユーザが複数の前記訓練それぞれを実施した後の前記状態スコアと、前記訓練時脳波データが示す訓練時の脳波状態との関係と、前記ユーザが複数の前記訓練それぞれを実施する前の前記状態スコアと、前記訓練前脳波データが示す訓練前の脳波状態との関係とに基づいて、前記ユーザの、前記訓練により高められる所定の感情スコアが目標とされる目標スコアとなったときの前記ユーザの脳波の状態を推測し、推測した脳波の状態を示す脳波データを前記目標脳波データとして取得してもよい。
【0009】
前記スコア特定部は、前記ユーザに提示された心理状態に関するアンケートに対する前記ユーザの前記アンケートの回答情報を前記特定用情報として取得し、取得した前記回答情報に基づいて前記状態スコアを特定してもよい。
前記目標データ取得部は、前記ユーザから、前記ユーザが目標とする心理状態の選択を受け付け、受け付けた心理状態に対応する前記目標スコアを特定してもよい。
【0010】
前記訓練時データ取得部は、前記ユーザが前記訓練を複数回実施したときの複数の前記訓練それぞれに対応する複数の前記訓練時脳波データを取得し、前記出力部は、前記目標脳波データに対応する脳波と、複数の前記訓練時脳波データそれぞれに対応する脳波との距離を算出し、算出した複数の距離に基づいて、前記ユーザの脳波の状態が前記目標とする脳波の状態に近づく速さを特定し、特定した速さを示す情報を出力してもよい。
【0011】
前記情報処理装置は、複数の活動状態それぞれに対応する前記ユーザの目標脳波データを記憶する記憶部を有し、前記目標データ取得部は、前記ユーザから、複数の活動状態のうちのいずれかの活動状態の選択を受け付け、受け付けた活動状態に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記目標脳波データを取得してもよい。
【0012】
前記情報処理装置は、目標とされる一以上の目標ユーザが、前記訓練により高められる所定の心理状態である場合における脳波状態を示す、前記目標ユーザの脳波データを記憶する記憶部を有し、前記目標データ取得部は、前記ユーザから一以上の前記目標ユーザのうちのいずれかの選択を受け付け、前記記憶部に記憶されている、選択された前記目標ユーザの脳波データを、前記目標脳波データとして取得してもよい。
【0013】
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、脳波に関する訓練を実施するユーザが目標とする脳波の状態を示す目標脳波データを取得するステップと、前記ユーザが前記訓練を実施したときの前記ユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す訓練時脳波データを取得するステップと、前記目標脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧と、前記訓練時脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧との差分に基づいて、前記目標脳波データに対応する脳波と、前記訓練時脳波データに対応する脳波との距離を算出し、算出した距離を出力するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、訓練時の脳波の状態と、他の脳波の状態との差を把握可能とすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【発明を実施するための形態】
【0016】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの概要を示す図である。情報処理システムSは、ユーザの脳機能を高める訓練を実施するためのシステムである。
図1に示すように、情報処理システムSは、情報処理装置1と、端末2と、脳波測定装置3とを有する。情報処理装置1は、インターネット回線や携帯電話網等の通信ネットワークを介して端末2と通信可能に接続されており、脳波を検出する対象のユーザの脳波の状態に基づく脳波の評価結果を端末2に通知するコンピュータである。
【0017】
端末2は、例えばタブレット、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の端末である。端末2は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信、無線LAN等の無線通信、又は、USB(登録商標)等の有線通信を介して、対象ユーザの脳波を測定する脳波測定装置3と通信可能に接続されている。なお、脳波測定装置3は、インターネット回線や携帯電話網等の通信ネットワークを介して情報処理装置1と通信可能に接続されていてもよい。
【0018】
本実施形態において、情報処理装置1は、脳波に関する訓練を実施するユーザが目標とする脳波の状態を示す目標脳波データを取得する(
図1における(1))。ユーザが目標とする脳波の状態は、例えば、ユーザにとって理想的な脳波の状態である。目標脳波データを取得する処理については後述する。
【0019】
情報処理装置1は、例えば端末2に訓練に係る画面を表示させることにより脳波に関する訓練を実施し(
図1における(2))、当該訓練を実施したときに脳波測定装置3が測定したユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す訓練時脳波データを取得する(
図1における(3))。
【0020】
情報処理装置1は、目標脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧と、訓練時脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧との差分に基づいて、目標脳波データに対応する脳波と、訓練時脳波データに対応する脳波との距離を算出する(
図1における(4))。距離は、例えば、2つの脳波データそれぞれが示す所定の期間内の複数の時点における複数の脳波の電圧差の統計値に基づいて算出され、脳波の距離が大きいほど、2つの脳波の形状の差が大きくなる。そして、情報処理装置1は、算出した距離を示す距離情報を端末2に出力する(
図1における(5))。このようにすることで、情報処理装置1は、訓練時の脳波の状態と、他の脳波の状態としての目標とする脳波の状態との差をユーザに把握させることができる。
【0021】
[情報処理装置1の構成]
続いて、情報処理装置1の構成について説明する。
図2は、情報処理装置1の構成を示す図である。
図2に示すように、情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。
通信部11は、インターネット回線や携帯電話網等の通信ネットワークに接続するためのインターフェースである。
【0022】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む記憶媒体である。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶している。例えば、記憶部12は、制御部13を、訓練時データ取得部131、スコア特定部132、記憶制御部133、目標データ取得部134及び出力部135として機能させるプログラムを記憶している。
【0023】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、訓練時データ取得部131、スコア特定部132、記憶制御部133、目標データ取得部134及び出力部135として機能する。
【0024】
[脳波データの蓄積]
情報処理装置1は、ユーザが目標とする脳波の状態を示す目標脳波データを取得可能とするために、ユーザに対して脳波に関する訓練を複数回実施し、複数の訓練それぞれで取得した、ユーザの脳波の状態を示す脳波データと、当該脳波の状態に対応するユーザの心理状態のスコアである状態スコアとを関連付けて記憶部12に蓄積させる。まず、脳波データと、当該脳波の状態に対応する状態スコアとを蓄積させる例について説明する。
【0025】
訓練時データ取得部131は、ユーザが脳波に関する訓練を実施する前のユーザの脳波の状態である訓練前脳波状態を示す訓練前脳波データと、ユーザが当該訓練を実施したときのユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す訓練時脳波データとを取得する。ここで、脳波データは、各時刻における脳波の電圧を示す時系列データである。
【0026】
例えば、まず、訓練時データ取得部131は、端末2に、ユーザを識別するためのユーザIDを受け付ける受付画面を表示させ、ユーザIDを取得する。訓練時データ取得部131は、ユーザIDを取得すると、記憶部12に記憶されている当該ユーザIDに関連付けられている脳波データの数が所定数以上であるか否かを判定する。
【0027】
訓練時データ取得部131は、ユーザIDに関連付けられている脳波データの数が所定数未満である場合、データ蓄積モードで動作し、複数の心理状態のいずれかの選択を受け付ける受付画面を表示させる。心理状態は、例えば、集中状態やリラックス状態といったユーザの精神状態、及び、喜びを感じる状態や幸福感を感じる状態といったユーザが抱く感情を示す状態である。訓練時データ取得部131は、受付画面を介して、ユーザのユーザIDを取得するとともに、ユーザから心理状態の選択を受け付ける。
【0028】
訓練時データ取得部131は、ユーザから心理状態の選択を受け付けると、「訓練を開始する前の脳波の状態を測定します。」といったメッセージを端末2に所定期間表示させ、脳波測定装置3が測定した、訓練前の所定期間におけるユーザの脳波の状態を示す訓練前脳波データを、端末2を介して取得する。
【0029】
その後、訓練時データ取得部131は、脳波に関する訓練を実施し、脳波測定装置3が測定した、訓練の実施時のユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す訓練時脳波データを、端末2を介して取得する。例えば、選択された心理状態が「集中状態」である場合、訓練時データ取得部131は、「訓練を開始します。集中してください」といったメッセージを端末2に所定期間表示させ、所定期間における訓練時脳波データを取得する。
【0030】
なお、訓練時データ取得部131は、訓練時に、選択された心理状態に対応する刺激をユーザに与える刺激情報を出力してもよい。例えば、記憶部12に、心理状態と、当該心理状態に対して効果があるとされる刺激情報として、音を示す音情報及び映像を示す映像情報の少なくともいずれかを記憶させておく。訓練時データ取得部131は、選択された心理状態に関連付けられている刺激情報としての音情報及び映像情報に基づいて、音及び映像の少なくともいずれかを端末2に出力させ、脳波に関する訓練を実施する。
【0031】
スコア特定部132は、ユーザが抱く一以上の心理状態のスコアである状態スコアを特定する。例えば、スコア特定部132は、ユーザが訓練を実施する前にユーザが抱く一以上の心理状態の状態スコアを特定するための特定用情報を取得し、取得した特定用情報に基づいて状態スコアを特定する。特定用情報は、例えば、ユーザに提示されたアンケートに対するユーザのアンケートの回答情報である。
【0032】
例えば、スコア特定部132は、ユーザが訓練を実施する前に、心理状態に関するアンケートを端末2に表示させることにより、ユーザにアンケートを提示する。スコア特定部132は、端末2から、ユーザに訓練前に提示された心理状態に関するアンケートに対するユーザのアンケートの回答情報を、訓練前の特定用情報として取得する。スコア特定部132は、取得した訓練前の特定用情報に基づいて訓練を実施する前の状態スコアを特定する。
【0033】
スコア特定部132は、例えば、アンケートの回答情報に基づいて、ユーザが抱く感情を2つのパラメータを用いてスコアリングするとともに、集中、リラックスといった複数の精神状態それぞれに対し、それぞれ1つのパラメータを用いてスコアリングする。例えば、記憶部12には、複数のアンケート項目それぞれの回答に対して、どのパラメータをどの程度加点又は減点するかを関連付けた採点用情報が記憶されている。スコア特定部132は、採点用情報を参照し、複数のアンケート項目それぞれのユーザの回答結果に基づいて、複数のパラメータそれぞれの数値を算出する。そして、スコア特定部132は、感情に対応する2つのパラメータの値、及び複数の精神状態それぞれのパラメータの値を、状態スコアとする。
【0034】
同様に、スコア特定部132は、ユーザが訓練を実施した後に、端末2を介してユーザに心理状態に関するアンケートを提示する。そして、スコア特定部132は、ユーザが訓練を実施した後にユーザが抱く一以上の心理状態の状態スコアを特定するための特定用情報として、当該アンケートに対するユーザのアンケートの回答情報を取得する。スコア特定部132は、取得した訓練後の特定用情報に基づいて訓練を実施した後の状態スコアを特定する。
【0035】
記憶制御部133は、スコア特定部132により特定された、ユーザが訓練を実施する前の状態スコアと、訓練時データ取得部131が取得した訓練前脳波データとを関連付けて記憶部12に記憶させる。例えば、記憶制御部133は、訓練時データ取得部131が受付画面において取得したユーザのユーザIDと、訓練内容と、脳波の測定日時と、測定条件と、状態スコアと、脳波データとを関連付けて記憶部12に測定履歴情報として記憶させる。測定条件は、脳波の測定が訓練前であるか訓練時であるかを示す情報である。
図3は、測定履歴情報の一例を示す図である。
図3に示すように、ユーザIDと、訓練内容と、脳波の測定日時と、測定条件と、状態スコアと、脳波データとが関連付けられていることが確認できる。
【0036】
同様に、記憶制御部133は、スコア特定部132により特定された、ユーザが訓練を実施した後に対応する状態スコアと、訓練時データ取得部131が取得した訓練時脳波データとを関連付けて記憶部12に記憶させる。
【0037】
記憶制御部133は、ユーザが複数の訓練を実施した場合、
図3に示す測定履歴情報のように、複数の訓練のそれぞれに対応して、ユーザが訓練を実施する前の状態スコアと、訓練前脳波データとを関連付けて記憶部12に記憶させるとともに、ユーザが訓練を実施した後の状態スコアと、訓練時脳波データとを関連付けて記憶部12に記憶させる。これにより、記憶部12には、ユーザの様々な心理状態に対応する複数の脳波データが蓄積される。
【0038】
[目標の脳波状態と訓練時の脳波状態との距離の出力]
続いて、目標の脳波状態と訓練時の脳波状態との距離を出力する例について説明する。
例えば、まず、訓練時データ取得部131は、端末2に、ユーザを識別するためのユーザIDを受け付ける受付画面を表示させ、ユーザIDを取得する。訓練時データ取得部131は、ユーザIDを取得すると、記憶部12に記憶されている当該ユーザIDに関連付けられている脳波データの数が所定数以上であるか否かを判定する。
【0039】
訓練時データ取得部131は、ユーザIDに関連付けられている脳波データの数が所定数未満である場合、距離算出モードで動作し、目標データ取得部134に目標脳波データを取得させる。
【0040】
目標データ取得部134は、脳波に関する訓練を実施するユーザが目標とする脳波の状態を示す目標脳波データを取得する。具体的には、まず、目標データ取得部134は、訓練により高められる所定の状態スコアに対する、ユーザが目標とするスコアである目標スコアを特定する。例えば、目標データ取得部134は、端末2に、ユーザが目標とする心理状態の選択を受け付ける受付画面を表示させ、ユーザから、ユーザが目標とする心理状態の選択を受け付ける。
【0041】
図4は、受付画面の一例を示す図である。例えば、目標データ取得部134は、
図4(a)に示す、受付画面に対し、感情に対応する2つのパラメータを選択するための感情の円環図、又は
図4(b)に示す、複数の精神状態のいずれかに対応するパラメータを選択するための選択図を表示させ、当該円環図又は選択図を介して、ユーザから、心理状態の選択を受け付ける。なお、
図4(a)に示す画面と、
図4(b)に示す画面とは切り替え可能なものとする。目標データ取得部134は、受付画面において受け付けた心理状態に対応する状態スコアを、目標スコアと特定する。
【0042】
例えば、目標データ取得部134は、
図4(a)に示す画面において、心理状態として、プロットPに対応する心理状態を受け付けたとする。この場合、目標データ取得部134は、プロットPに対応する感情の2つのパラメータである、横軸方向のパラメータの値と、縦軸方向のパラメータの値とを特定する。また、目標データ取得部134は、
図4(b)に示す画面において心理状態を受け付けていないことから、
図4(b)において選択可能な心理状態のパラメータ値を、予め定められた基準値と特定する。目標データ取得部134は、特定した複数のパラメータの値の組み合わせを目標スコアと特定する。
【0043】
続いて、目標データ取得部134は、記憶部12に関連付けて記憶されている、ユーザが複数の訓練それぞれを実施する前の状態スコアと、訓練前脳波データが示す訓練前の脳波状態との関係と、ユーザが複数の訓練それぞれを実施した後の状態スコアと、訓練時脳波データが示す訓練時の脳波状態との関係とに基づいて、ユーザの、訓練により高められる所定の状態スコアが目標とされる目標スコアとなったときのユーザの脳波の状態を推測する。
【0044】
例えば、状態スコアに基づいて脳波データを推定するプログラムである脳波推定モデルが記憶部12に記憶されている。脳波推定モデルは、記憶部12に記憶されているユーザの状態スコアと、当該状態スコアに対応する脳波データが示す脳波状態とを教師データに基づいて予め学習を行った、状態スコアの入力に対して、当該状態スコアに対応する脳波データを出力するプログラムである。脳波推定モデルは、複数のユーザそれぞれに対して個別に設けられている。目標データ取得部134は、ユーザに対応する目標スコアを、ユーザに対して生成された脳波推定モデルに入力し、脳波推定モデルから出力された脳波データを、目標脳波データとして取得する。
【0045】
なお、目標データ取得部134は、ユーザが目標とする心理状態の選択を受け付け、選択された心理状態に対応する目標脳波データを取得したが、これに限らない。例えば、ユーザから、複数の活動状態のうちのいずれかの活動状態の選択を受け付け、選択された活動状態に対応する目標脳波データを取得してもよい。
【0046】
この場合、記憶部12は、複数の活動状態それぞれに対応するユーザの目標脳波データを記憶する。例えば、勉強、スポーツ又は睡眠といった複数の活動状態のそれぞれに対して、活動状態に適した状態スコアが予め関連付けられている。そして、記憶制御部133は、複数の活動状態それぞれに対し、活動状態に関連付けられている状態スコアを脳波推定モデルに入力して得られる目標脳波データを関連付けて記憶部12に記憶させておく。
【0047】
目標データ取得部134は、ユーザから、複数の活動状態のうちのいずれかの活動状態の選択を受け付け、受け付けた活動状態に関連付けて記憶部12に記憶されている目標脳波データを取得する。このようにすることで、ユーザは、選択した活動状態に適した脳波の状態に近づける訓練を実施することができる。
【0048】
また、目標データ取得部134は、ユーザが理想とする人である目標ユーザの目標脳波データを取得してもよい。この場合、目標とされる一以上の目標ユーザに脳波測定装置3を装着させて、訓練により高められる所定の心理状態となった場合における脳波状態を示す、目標ユーザの脳波データを取得しておく。所定の心理状態は、例えば、集中状態やリラックス状態である。そして、記憶部12は、目標とされる一以上の目標ユーザそれぞれに対応する目標ユーザの脳波データを、所定の心理状態と関連付けて記憶する。
【0049】
目標データ取得部134は、ユーザから一以上の目標ユーザのうちのいずれかの選択を受け付ける。例えば、目標データ取得部134は、一以上の目標ユーザの脳波データの中から、ユーザが近づけたい脳波データの選択を受け付ける受付画面を端末2に表示させる。例えば、受付画面には、「野球選手Aが集中しているときの脳波状態」や、「棋士Bが集中しているときの脳波状態」といったように、目標ユーザが所定の心理状態であるときの脳波状態を選択可能に表示されている。目標データ取得部134は、記憶部12に記憶されている、受付画面において選択された目標ユーザの脳波データを、目標脳波データとして取得する。このようにすることで、ユーザは、自身が注目している目標ユーザの脳波の状態に自身の脳波の状態を近づける訓練を実施することができる。
【0050】
訓練時データ取得部131は、ユーザが訓練を実施したときのユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す訓練時脳波データを取得する。例えば、訓練時データ取得部131は、選択された心理状態を思い浮かべるメッセージを所定期間にわたって表示させ、所定期間におけるユーザの脳波の状態である訓練時脳波データを取得する。
【0051】
なお、情報処理装置1は、脳波の距離を出力する場合においても、脳波データを記憶部12に蓄積するものとする。例えば、訓練時データ取得部131は、脳波データを蓄積する場合と同様に、訓練前脳波データを取得する。また、スコア特定部132が、取得された脳波データに基づいて状態スコアを特定し、記憶制御部133が、取得された脳波データと、当該脳波データに対して特定された状態スコアとを関連付けて記憶部12に記憶させる。
【0052】
出力部135は、目標脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧と、訓練時脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧との差分に基づいて、目標脳波データに対応する脳波と、訓練時脳波データに対応する脳波との距離を算出し、算出した距離を出力する。
【0053】
例えば、出力部135は、DTW(Dynamic Time Warping)を用いて、目標脳波データに対応する脳波と、訓練時脳波データに対応する脳波との距離を算出する。DTWは、第1時系列データに含まれる各時刻に付き合わせる第2時系列データに含まれる各時刻を変化させながら、第1の時系列データに含まれる各時刻に対応する値と、第2の時系列データに含まれる各時刻に対応する値との差分の和である距離が最小となるときの突合せに対応する距離を、2つの時系列データの距離として算出する方法である。
【0054】
なお、出力部135は、DTWを用いて目標脳波データに対応する脳波と、訓練時脳波データに対応する脳波との距離を算出することとしたが、これに限らない。出力部135は、2つの時系列データの開始時刻から順に、同じ時刻の値の二乗平均平方根を算出するユークリッド距離等の他の方法を用いて、目標脳波データに対応する脳波と、訓練時脳波データに対応する脳波との距離を算出してもよい。
【0055】
そして、出力部135は、算出した距離を示す情報を端末2に出力する。なお、出力部135は、距離と、当該距離が短い、長いといった尺度とを関連付けておき、算出した距離の尺度を示す情報を端末2に出力するようにしてもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、目標脳波データに対応する脳波と、訓練時脳波データに対応する脳波との距離をユーザが把握しやすくすることができる。
【0056】
また、出力部135は、同一の目標脳波データに近づける訓練を複数回行った場合には、目標脳波データに対応する脳波と、複数の訓練時脳波データそれぞれに対応する脳波との距離を算出してもよい。この場合、記憶制御部133は、記憶部12に記憶されている測定履歴情報において、訓練時脳波データと、目標脳波データとを関連付けて記憶させておく。
【0057】
そして、出力部135は、測定履歴情報を参照し、同一の目標脳波データに対してユーザが直近に行った複数の訓練それぞれに対応する複数の訓練後脳波データを特定する。出力部135は、目標脳波データに対応する脳波と、複数の訓練時脳波データそれぞれに対応する脳波との距離を算出し、算出した複数の距離に基づいて、ユーザの脳波の状態が目標とする脳波の状態に近づく速さを特定する。
【0058】
例えば、出力部135は、1回の訓練あたりに目標とする脳波の状態に近づく距離を、ユーザの脳波の状態が目標とする脳波の状態に近づく速さとして算出し、ユーザの脳波の状態と、目標の脳波の状態との距離が所定距離以内になるまでの訓練の回数を算出する。そして、出力部135は、複数の訓練後脳波データそれぞれに対して算出した距離と、ユーザの脳波の状態が目標とする脳波の状態に近づく速さを示す情報と、算出した訓練の回数を示す情報と比較結果画面を端末2に出力する。
【0059】
図5は、比較結果画面の一例を示す図である。
図5に示す画面では、複数の訓練後脳波データそれぞれに対して算出した距離を示すグラフと、ユーザの脳波の状態が目標とする脳波の状態に近づく速さを示すメッセージと、算出した訓練の回数を示すメッセージとが表示されていることが確認できる。例えば、このようにすることで、ユーザは、どの程度訓練を行うことで目標とする脳波の状態に近づくのかを把握することができる。
【0060】
[変形例]
上述の実施形態では、ユーザが訓練を実施する前に訓練前脳波データを取得し、当該脳波データと、状態スコアとを関連付けて記憶部12に記憶させたが、これに限らない。例えば、訓練前に脳波データを取得しないようにしてもよい。
【0061】
[本実施形態における効果]
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置1は、脳波に関する訓練を実施するユーザが目標とする脳波の状態を示す目標脳波データを取得し、ユーザが訓練を実施したときのユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す訓練時脳波データを取得する。そして、情報処理装置1は、目標脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧と、訓練時脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧との差分に基づいて、目標脳波データに対応する脳波と、訓練時脳波データに対応する脳波との距離を算出し、算出した距離を出力する。このようにすることで、情報処理装置1は、ユーザが訓練時の脳波の状態と、他の脳波の状態との差を把握可能にすることができる。
【0062】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0063】
1 情報処理装置
2 端末
3 脳波測定装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 訓練時データ取得部
132 スコア特定部
133 記憶制御部
134 目標データ取得部
135 出力部
S 情報処理システム
【要約】
【課題】訓練時の脳波の状態と、他の脳波の状態との差を把握できるようにする。
【解決手段】情報処理装置1は、脳波に関する訓練を実施するユーザが目標とする脳波の状態を示す目標脳波データを取得する目標データ取得部134と、ユーザが訓練を実施したときのユーザの脳波の状態である訓練時脳波状態を示す訓練時脳波データを取得する訓練時データ取得部131と、目標脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧と、訓練時脳波データが示す時刻ごとの脳波の電圧との差分に基づいて、目標脳波データに対応する脳波と、訓練時脳波データに対応する脳波との距離を算出し、算出した距離を出力する出力部135と、を有する。
【選択図】
図2