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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】発想支援方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/00 20190101AFI20240716BHJP
   G06F 40/40 20200101ALI20240716BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20240716BHJP
【FI】
G06F16/00
G06F40/40
G06Q10/10
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2024061813
(22)【出願日】2024-04-06
【審査請求日】2024-04-06
(31)【優先権主張番号】P 2023108887
(32)【優先日】2023-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023175616
(32)【優先日】2023-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年7月2日のMPUF R&Dイノベーション研究会年次総会にて発表 [刊行物等] 令和5年9月13日に、公益社団法人 日本マーケティング協会のウェブサイトにて公開 [刊行物等]令和5年11月18日の日本知財学会第21回年次学術研究発表会にて発表 [刊行物等] 令和5年10月25日に、公益社団法人 日本マーケティング協会のウェブサイトにて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510255004
【氏名又は名称】川上 成年
(72)【発明者】
【氏名】川上 成年
【審査官】甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-049430(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0229500(US,A1)
【文献】国際公開第2022/211730(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06F 40/00-40/58
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大規模言語モデルを使用し自然言語処理を実行する生成AIサーバーと、当該生成AIサーバーにネットワークを介して接続した端末と、を含むシステムで実行される発想支援方法であって、
前記端末が、前記生成AIサーバーへ、所定の商品について2種類以上のカテゴリーの要素群を生成する指示を送信する工程と、
前記生成AIサーバーが、前記所定の商品について2種類以上のカテゴリーの要素群を生成し、当該2種類以上のカテゴリーの要素群を前記端末へ送信する工程と、
前記端末が、前記生成AIサーバーへ、前記2種類以上のカテゴリーの要素群を組み合わせた商品のコンセプトを生成する指示を送信する工程と、
前記生成AIサーバーが、前記2種類以上のカテゴリーの要素群を組み合わせた商品のコンセプトを生成し、当該商品のコンセプトを前記端末へ送信する工程と、
を含む、発想支援方法。
【請求項2】
大規模言語モデルによる自然言語処理を提供する生成AIサーバーと、端末とが、ネットワークを介して接続した発想支援システムであって、
前記端末が、特定製品に関する複数の自然言語からなる文字列情報と、前記複数の自然言語からなる文字列情報に基づいて自然言語による第1カテゴリー要素群と自然言語による第2カテゴリー要素群とを生成する指示と、を前記生成AIサーバーへ送信し、
前記生成AIサーバーが、前記複数の自然言語からなる文字列情報と、前記複数の自然言語からなる文字列情報に基づいて自然言語による第1カテゴリー要素群と自然言語による第2カテゴリー要素群とを生成する指示と、に基づいて、自然言語による第1カテゴリー要素群と自然言語による第2カテゴリー要素群とを生成し、
前記端末が、前記生成AIサーバーへ、前記自然言語による第1カテゴリー要素群と前記自然言語による第2カテゴリー要素群を組み合わせたコンセプトを生成する指示を送信し、
前記生成AIサーバーが、前記自然言語による第1カテゴリー要素群と前記自然言語による第2カテゴリー要素群を組み合わせたコンセプト情報を生成し、前記端末へ送信する、発想支援システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発想支援方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、発想支援方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第7117044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、自然言語文の形態素解析を行って発想支援を行っている。しかしながら、形態素解析を行った場合には、単語は文脈から切り離されてしまうため、その後の、文脈の再構築を人間が行う必要がある。
【0005】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、発想支援を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、大規模言語モデルを使用し自然言語処理を実行する生成AIサーバーと、当該生成AIサーバーにネットワークを介して接続した端末と、を含むシステムで実行される発想支援方法であって、前記端末が、前記生成AIサーバーへ、所定の商品について2種類以上のカテゴリーの要素を生成する指示を送信する工程と、前記生成AIサーバーが、前記所定の商品について2種類以上のカテゴリーの要素を生成し、当該2種類以上のカテゴリーの要素を前記端末へ送信する工程と、前記端末が、前記生成AIサーバーへ、前記2種類以上のカテゴリーの要素を組み合わせた商品のコンセプトを生成する指示を送信する工程と、前記生成AIサーバーが、前記2種類以上の要素を組み合わせた商品のコンセプトを生成し、当該2種類以上の要素を組み合わせた商品のコンセプトを前記端末へ送信する工程と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の発想支援方法及びプログラムによれば、発想を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】発想支援方法を実行するシステムの概略図
図2】端末のブロック図
図3】発想支援方法のフローチャート
図4】発想支援プログラムのフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態である発想支援方法について、図を参照して詳細に説明をする。
【0010】
図1は、発想支援方法を実行するシステムの概略図である。発想支援を実行するために、端末1は、ネットワークを介して生成AIサーバー2と接続する。
【0011】
生成AIサーバー2は、入力された自然言語からなる文字列の処理(実施形態では、要素生成処理、コンセプト生成処理、及び、内容生成処理)を実行するコンピュータである。実施形態の生成AIサーバー2は、例えばOpenAI社のChatGPT(以上、会話型サービス)、GPT-4 Turbo、GPT-4、GPT-3.5 Turbo、GPT-3.5、GPT-3(以上、APIサービス)という大規模言語モデルを組み込んだクラウドベースのサービスを提供する生成AIサーバーである。なお、生成AIサーバー2はこれに限られず、同様の機能を提供する大規模言語モデルを組み込んだ自然言語処理を実行する生成AIサーバー(例えば、Google社が開発したBard(以上、会話型サービス)やGemini(以上、APIサービス)など)やClaude3であればよい。
【0012】
実施形態の生成AIサーバー2は、CPU、メモリ、入出力装置、外部インターフェースを有し、外部装置からの入力に対し、大規模言語モデルを組み込んだ自然言語処理(実施形態では要素生成処理、コンセプト生成処理、及び、内容生成処理)を実行し出力するものである。
【0013】
図2は、実施形態の発想支援方法を実行するためのシステム内の端末1のブロック図である。端末は、例えば、ユーザーが所有するパソコンやタブレット、スマートフォン等である。
【0014】
システムバス108を介して、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)105、外部I/F(Interface)106、及び、入力部107が接続される。CPU101とROM102とRAM103とで制御部104を構成する。
【0015】
ROM102は、CPU101により実行されるプログラムや閾値を予め記憶する。RAM103は、CPU101が実行するプログラムを展開するエリアと、プログラムによるデータ処理の作業領域となるワークエリアなどの様々なメモリエリア等を有する。
【0016】
HDD105は、入力部107から入力された特許データ(自然言語文データ)等を記憶する。外部I/F106は、例えば、外部サーバー(PC)などの外部装置と通信するためのインターフェースである。
【0017】
外部I/F106は、外部装置とデータ通信を行うインターフェースであれば良く、たとえば、外部装置にローカルに接続する機器(USBメモリ等)であってもよいし、有線又は無線ネットワークを介して通信するためのネットワークインターフェースであってもよい。
【0018】
制御部104は、外部I/F106を介して、外部装置(生成AIサーバー)とデータをやり取りすることにより、指示情報の送信や、要素生成、コンセプト生成、及び、内容生成結果の受信を行ったりする。
【0019】
外部I/F106は、液晶ディスプレイ等の表示装置(不図示)と接続する。入力部107は、キーボード、マウス、スキャナ(読取装置)等の入力装置である。
【0020】
(第1実施形態)
次に、第1実施形態の発想支援方法の処理手順を説明する。なお、実施形態では、掃除機の発想支援を行うが、対象商品はこれに限られない。
【0021】
発想支援方法の実施には、ChatGPTを使用した。ChatGPTは、ウィンドウに、プロンプトを入力すると、生成AIサーバーが大規模言語モデルを組み込んだ自然言語処理を実行した回答を生成して、ウィンドウに表示する処理を行うシステムである。以下の説明では、ウィンドウに入力する内容を(プロンプト)、生成AIサーバーからのウィンドウへの出力を(生成AIの出力)とする。なお、同様のシステムであれば、ChatGPT以外でも、例えば、BardやBing AIチャットを使用することでもよい。
【0022】
図3は、実施形態の発想支援方法のフローチャートである。STEP1で、要素群を生成し、STEP2で商品コンセプトを生成し、STEP3で、要素内容を生成し、STEP4で、構造内容を生成する。
【0023】
(STEP1:要素生成ステップ)
まず、端末1は、生成AIサーバー2へ、要素生成指示情報(以下、プロンプトともいう)を送信する。実施形態では、便益、品質、及び、技術の3種類のカテゴリーの要素群を生成する。生成する要素群のカテゴリー数はこれに限られず、2以上であればよい。また、実施形態では各カテゴリーごとに要素群として10個の要素を生成するが、要素の数はこれに限られず、これより少なくても、多くてもよい。
【0024】
(便益要素群生成)
(プロンプト)
掃除機の便益の要素を10個作成してください。
【0025】
(生成AIの出力)
掃除機の便益の要素は以下となります。
1.心地よい清潔感:掃除機の性能を利用して部屋を掃除することで、ユーザーは新鮮な空気と清潔な空間を感じることができる。
2.労力の軽減感:伝統的な掃除方法と比較して、これらの掃除機を使用することで、物理的なストレスや手間が大幅に削減される。
3.家事の効率向上:高性能な掃除機を使用することで、掃除の時間が短縮され、その結果として家事全体の効率が向上する。
4.安心の衛生管理:これらの掃除機は微細なダストやアレルゲンを効果的に除去するため、ユーザーは家の中での健康を維持できる。
5.ストレスフリー操作:無駄なコードや手間を省いた操作性は、ユーザーがストレスなく掃除を楽しむことができる。
6.自宅への誇り感:家を常に清潔に保つことで、自宅を訪れるゲストに自信を持って接することができる。
7.使い心地の満足度:掃除機の使いやすさや機能性により、ユーザーは日常的な掃除活動に満足感を覚える。
8.快適な居住環境:定期的な掃除により、居住空間の質が向上し、心地よい生活空間を維持できる。
9.時間節約の充実感:掃除機の効率的な機能により、掃除にかかる時間が短縮され、他の有意義な活動に時間を費やすことができる。
10.賢い選択の自信:これらの掃除機を選択することで、最新技術を活用して賢明な選択をしたという自信を感じることができる。
【0026】
(品質要素群生成)
(プロンプト)
掃除機の品質の要素を10個作成してください。
【0027】
(生成AIの出力)
掃除機の品質の要素は以下となります。
1.吸引性:強力な吸引力を持ち、埃やごみを効率的に吸い取ることができる。
2.操作性:使いやすく、様々な場面での掃除をスムーズに行える。
3.耐久性:長時間の使用や長期間にわたる使用でも壊れにくく、長持ちする。
4.維持性:定期的なメンテナンスやフィルターの交換などが簡単にできる。
5.省エネ性:低い電力消費で高い性能を発揮し、エネルギー効率が良い。
6.静音性:動作音が静かで、家族や隣人に迷惑をかけない。
7.軽量性:軽くて持ち運びやすく、階段などの移動も容易である。
8.コンパクト性:保存時に場所を取らないようにコンパクトなデザインである。
9.安全性:使用中の事故や故障を防ぐ安全設計が施されている。
10.環境性:リサイクル可能な材料の使用や、排出物の環境負荷が低い。
【0028】
(技術要素群生成)
(プロンプト)
掃除機の技術の要素を10個作成してください。
【0029】
(生成AIの出力)
掃除機の技術の要素は、以下となります。
1.モーター:吸引力を生み出す中心的な部分。
2.バッテリー:電源としての再充電可能なバッテリー。
3.ダストバッグ・紙パック:吸引した埃やゴミを収納するバッグ。
4.フィルターシステム:空気中の微細な粒子やアレルゲンをキャッチする部分。
5.吸引口・ブラシユニット:ゴミや埃を効果的に吸引するための部分。
6.センサー:障害物を検出したり、部屋の形状を認識するセンサー。
7.操作パネル & スイッチ:ユーザーが掃除機の機能を操作するインターフェイス。
8.制御部:掃除機の動作を制御する電子回路やプログラム。
9.ダストボックス:吸引したゴミや埃を収納する部分。
10.外装 & 本体フレーム:全体的な形状を保持し、部品を保護するケーシング。
【0030】
このように、生成AIサーバー2は、掃除機に関し、便益と品質と技術のカテゴリーに関し、漏れの少ない要素群を生成することが可能となる。生成AIサーバー2は、便益のカテゴリーについて、10個の要素を生成し、品質のカテゴリーについて、10個の要素を生成し、技術のカテゴリーについて、10個の要素を生成する。そして、これら要素を端末1へ送信する。
【0031】
(STEP2:コンセプト生成ステップ)
次に、端末1は、生成AIサーバー2へ、コンセプト生成指示情報を送信する。実施形態では、便益、品質、及び、技術の3種類のカテゴリーの要素群を組みあわせて掃除機のコンセプトを生成する。
【0032】
(プロンプト)
あなたはコンサルタントです。今度、新たな掃除機のコンセプトを考えてほしい、との依頼がありました。
以下は、掃除機の便益と品質と技術を分析した結果です。
便益は、ユーザーが望む本質的な掃除機に対する要求となります。
品質は、その便益を実現するために、掃除機に必要な品質となります。
技術は、その品質を実現するために、掃除機に必要なメカニズム等の技術となります。
便益の要素とその説明は以下となります。
心地よい清潔感:掃除機の性能を利用して部屋を掃除することで、ユーザーは新鮮な空気と清潔な空間を感じることができる。
労力の軽減感:伝統的な掃除方法と比較して、これらの掃除機を使用することで、物理的なストレスや手間が大幅に削減される。
家事の効率向上:高性能な掃除機を使用することで、掃除の時間が短縮され、その結果として家事全体の効率が向上する。
安心の衛生管理:これらの掃除機は微細なダストやアレルゲンを効果的に除去するため、ユーザーは家の中での健康を維持できる。
ストレスフリー操作:無駄なコードや手間を省いた操作性は、ユーザーがストレスなく掃除を楽しむことができる。
自宅への誇り感:家を常に清潔に保つことで、自宅を訪れるゲストに自信を持って接することができる。
使い心地の満足度:掃除機の使いやすさや機能性により、ユーザーは日常的な掃除活動に満足感を覚える。
快適な居住環境:定期的な掃除により、居住空間の質が向上し、心地よい生活空間を維持できる。
時間節約の充実感:掃除機の効率的な機能により、掃除にかかる時間が短縮され、他の有意義な活動に時間を費やすことができる。
賢い選択の自信:これらの掃除機を選択することで、最新技術を活用して賢明な選択をしたという自信を感じることができる。
品質の要素とその説明は以下となります。
吸引性:強力な吸引力を持ち、埃やごみを効率的に吸い取ることができる。
操作性:使いやすく、様々な場面での掃除をスムーズに行える。
耐久性:長時間の使用や長期間にわたる使用でも壊れにくく、長持ちする。
維持性:定期的なメンテナンスやフィルターの交換などが簡単にできる。
省エネ性:低い電力消費で高い性能を発揮し、エネルギー効率が良い。
静音性:動作音が静かで、家族や隣人に迷惑をかけない。
軽量性:軽くて持ち運びやすく、階段などの移動も容易である。
コンパクト性:保存時に場所を取らないようにコンパクトなデザインである。
安全性:使用中の事故や故障を防ぐ安全設計が施されている。
環境性:リサイクル可能な材料の使用や、排出物の環境負荷が低い。
技術の要素とその内容の説明は、以下となります。
モーター:吸引力を生み出す中心的な部分。
バッテリー:電源としての再充電可能なバッテリー。
ダストバッグ・紙パック:吸引した埃やゴミを収納するバッグ。
フィルターシステム:空気中の微細な粒子やアレルゲンをキャッチする部分。
吸引口・ブラシユニット:ゴミや埃を効果的に吸引するための部分。
センサー:障害物を検出したり、部屋の形状を認識するセンサー。
操作パネル & スイッチ:ユーザーが掃除機の機能を操作するインターフェイス。
制御部:掃除機の動作を制御する電子回路やプログラム。
ダストボックス:吸引したゴミや埃を収納する部分。
外装 & 本体フレーム:全体的な形状を保持し、部品を保護するケーシング。
以上の、便益と品質と技術を組み合わせて、新たな掃除機のコンセプトを提案してください。
【0033】
(生成AIの出力)
以下、便益、品質、技術を組み合わせた新たな掃除機のコンセプトを5つ提案させていただきます。
1.スマートエコ掃除機
- 便益: 快適な居住環境、賢い選択の自信
- 品質: 省エネ性、環境性
- 技術: センサー、制御部
- コンセプトの内容: センサー技術を活用し、部屋の汚れ具合や使われている時間に応じて、最適なエネルギーを使用。環境に優しく、エネルギーを節約。
2. 超静音デザイン掃除機
- 便益: ストレスフリー操作、家事の効率向上
- 品質: 静音性、コンパクト性
- 技術: モーター、外装 & 本体フレーム
- コンセプトの内容: 高性能モーターを用いつつ、特別な外装設計で騒音を大幅に抑える。
3. ヘルスケア掃除機
- 便益: 心地よい清潔感、安心の衛生管理
- 品質: 吸引性、維持性
- 技術: フィルターシステム、ダストボックス
- コンセプトの内容: 最先端のフィルターシステムを採用し、微細なダストやアレルゲンを99.9%除去。ダストボックスは手を汚さずに簡単に取り外し可能。
4. ユーザビリティ重視掃除機
- 便益: 労力の軽減感、使い心地の満足度
- 品質: 操作性、軽量性
- 技術: 吸引口・ブラシユニット、操作パネル & スイッチ
- コンセプトの内容: 軽量で直感的な操作パネルを持ち、吸引口やブラシの交換も簡単。初心者でも直感的に使用可能。
5. 長寿命トータルケア掃除機
- 便益: 家事の効率向上、自宅への誇り感
- 品質: 耐久性、安全性
- 技術: バッテリー、ダストバッグ・紙パック
- コンセプトの内容: 長寿命バッテリーと頑丈な設計を採用。安全性を高めた設計で、家族全員が安心して使用できる。
これらのコンセプトは、上記の要素を元に独自に考案したものです。具体的な製品設計や開発に際しては、更なる詳細な調査や検討が必要となります。
【0034】
このように生成AIサーバー2は、便益、品質、及び、技術の各要素群を組み合わせて、新たな掃除機のコンセプト案を生成する。そして、これらコンセプトを端末1へ送信する。何ら要素を与えずにコンセプト案を生成するのと比較して、便益、品質、及び、技術を考慮した妥当性の高いコンセプトを生成することが可能となる。そして、生成AIサーバー2は、具体的なコンセプトを提案することができ、製品の発想を得ることができる。
【0035】
実施形態では、便益、品質、及び、技術の各要素群を組み合わせて、新たな掃除機のコンセプト案を生成することから、ユーザのニーズに叶う製品コンセプトを発想できるとともに、技術的にも具体性のある製品コンセプトを発想することが可能となる。
【0036】
(STEP3:内容生成ステップ)
上記出力により、商品のコンセプトは明らかになるが、そのコンセプトを実現する技術内容も明らかにすることが製品開発上重要となる。そこで、特定のコンセプトを実現する場合に、必要な技術の内容について、上記生成された技術要素を使用して内容を生成する。
【0037】
端末1は、生成AIサーバー2へ、内容生成指示情報(以下、プロンプトともいう)を送信する。実施形態では、上記5つの掃除のコンセプトの内、特定のコンセプト(ここでは、超静音デザイン掃除機)について、技術内容を確認する。
【0038】
(プロンプト)
2.超静音デザイン掃除機について、その構造を以下の項目ごとに説明してください。
・モーター
・バッテリー
・ダストバッグ・紙パック
・フィルターシステム
・吸引口・ブラシユニット
・センサー
・操作パネル & スイッチ
・制御部
・ダストボックス
・外装 & 本体フレーム
【0039】
(生成AIの出力)
了解しました。「超静音デザイン掃除機」の各部分についての構造を説明させていただきます。
1. モーター: 高効率なモーターを採用し、低騒音でありながら強力な吸引力を持つ。特別な音響設計により、動作時の振動と騒音を最小限に抑える。
2. バッテリー: 長寿命かつ高容量のリチウムイオンバッテリーを採用。持続的な使用に適しており、急速充電機能も備える。
3. ダストバッグ・紙パック: 高密度の素材を使用して、微細な埃やダストの逃げ道をなくす。静音設計にも寄与する。
4. フィルターシステム: 複数層のフィルタリング機構を持ち、アレルゲンや微細なダストを高効率で捕捉。清潔な排気を確保する。
5. 吸引口・ブラシユニット: 柔軟性のあるブラシデザインで、床の各種テクスチャに適応。摩擦音を減少させる特殊素材を使用。
6. センサー: 部屋の障害物や汚れの程度を検知し、モーターの出力を自動調整。これにより無駄なエネルギー消費を防ぎ、静音性を保つ。
7. 操作パネル & スイッチ: シンプルで直感的なデザイン。必要最低限のボタン配置で、音の少ないスイッチを採用。
8. 制御部: 高度な電子制御技術を使用して、各部品の動作を最適化。特に騒音の原因となる部分の動作を細かく制御。
9. ダストボックス: シームレスな設計で、開閉時の音を最小限に。また、密閉性を高めて内部の騒音を封じ込める。
10. 外装 & 本体フレーム: 吸音材を内蔵した堅牢な外装を採用。細部までの精密な組み立てで、不要な隙間や振動を排除。
「超静音デザイン掃除機」は、その名の通り、静音性を最優先に設計されています。各部分が騒音の最小化を目指して最適化されている点が特徴です。
【0040】
このように生成AIサーバー2は、技術要素に含まれる各要素に対応した構造を生成することができる。そして、生成した構成を端末1へ送信する。技術要素は網羅性が高いことから、掃除機全般に構成にわたり、漏れの少ない構造生成が可能となる。そして、技術開発の発想(どの構成について開発を進めるか等)を得ることができる。
【0041】
(STEP4:詳細技術検討)
次に、上記構造の1つ(例えば、モーター)に絞り、より詳細な構造を生成AIに提案させる。なお、複数の詳細構造を生成AIに提案させることでもよい。
【0042】
(プロンプト)
モーター: 高効率なモーターを採用し、低騒音でありながら強力な吸引力を持つ。特別な音響設計により、動作時の振動と騒音を最小限に抑える。とありますが、特別な音響設計の内容を教えてください。
【0043】
(生成AIの出力)
「特別な音響設計」という言葉に基づく、モーターの騒音を低減するための具体的な音響設計案を以下に示します:
吸音材の取り付け: モーターの周囲やケーシング内部に高性能の吸音材を取り付けることで、発生する騒音を吸収し、外部への音の放出を抑制します。
アンチバイブレーションマウント: モーターを取り付ける際に、振動軽減のための特殊なマウントを使用することで、構造に伝わる振動や騒音を低減します。
最適な回転数の制御: モーターの回転数を最適化することで、特定の周波数帯の騒音を減少させます。これは、人の耳にとって最も不快な周波数帯を避けることができます。
空気流の最適化: モーターの吸入口や排出口の設計を工夫することで、空気の流れが滑らかになり、風切り音を抑えることができます。
静音ベアリングの採用: モーターのベアリングに、騒音発生を最小限に抑える特殊な材料や構造を持つ静音ベアリングを使用します。
モーターの分離設計: モーターを本体から物理的に分離し、特定の部材で接続することで、モーターからの騒音や振動の伝播を遮断します。
共振低減: 金属部品やケーシングの共振を減少させるための特殊な加工や材料を採用することで、共振による騒音を低減します。
これらの音響設計案を採用することで、「超静音デザイン掃除機」のモーターは、他の一般的な掃除機と比較して、大幅に騒音が低減され、快適な使用感を提供することができます。
【0044】
このように、より詳細な分析を行うことにより、生成AIサーバー2は、より具体的な構成を提案することができ、端末1へ送信する。これにより、技術開発の発想(例えば、吸音材の取付、アンチバイブレーションマウント、モーター回転数の制御、材料の改善等)を得ることができ、技術開発方針の決定に役立つ。さらに、同様のプロンプトを繰り返せば、より詳細な内容を得ることができる。
【0045】
実施形態では、STEP3、4で、技術要素について内容生成、詳細検討をしたが、便益要素や品質要素についてSTEP3、4の内容生成、詳細検討をしてもよい。
【0046】
実施形態では、要素のカテゴリーを、便益、品質、技術の3つとしたが、これに限られず、用途、効果、課題、解決手段、ニーズ、機能、構成、機構、部品等のカテゴリーを2以上使用し組み合わせて、コンセプトを生成してもよい。
【0047】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の発想支援方法のプログラムの処理手順を説明する。なお、実施形態では、ビールの発想支援を行うが、対象商品はこれに限られない。下記コードブロック1から13を繋げた一連のものが、実施形態のプログラム及び方法である。ただし、説明しやすさを考慮して、コードブロック1から13に分割して説明する。
【0048】
図4は、実施形態の発想支援処理プログラムの処理のフローチャートである。STEP1で、所定商品に関する特許の複数の要約(自然言語による文字列情報)から複数の課題(自然言語による第1カテゴリ)要約と複数の解決手段(自然言語による第2カテゴリ)要約を生成し、STEP2で、複数の課題要約から課題要素群(第1カテゴリ要素群)を生成し、複数の解決手段要約から解決手段要素群(第2カテゴリ要素群)を生成し、STEP3で、課題要素群と解決手段要素群を組み合わせて、新たなビールのコンセプトを生成する。
【0049】
なお、実施形態では、処理対象の自然言語からなる文字列として、ビールに関する特許データの要約を用いているが、文字列の対象はこれに限られず、明細書本文や請求項内の文字列であってもよい。また、特許データ以外のアンケートやユーザーレビューや論文等の自然言語からなる文字列を処理対象としてもよい。
【0050】
(STEP1:課題と解決手段の要約ステップ)
まず、制御部104は、複数の特許データの要約書からの課題の文字列と解決手段の文字列を抽出する。プログラムは以下の通りである。なお、下記プログラムは端末1の制御部に格納されたPythonによるプログラムである。ただし、他のプログラミングツールやプログラミング言語(VBAやGAS等)を使用することでもよい。また、下記プログラムはあくまでも一例であり、処理順序や使用するライブラリや関数や変数名は変更してよい。
【0051】
(コードブロック1)
import pandas as pd
# データ読み込み
# googleドライブの利用
from google.colab import drive
drive.mount('/content/drive')
# データの読み込み(google ドライブから)
df = pd.read_excel('/content/drive/MyDrive/beer_patent.xlsx')
# 課題と解決手段の分離
# [課題]と[解決手段]の間、[解決手段]と[選択図]の間の文字列を抽出して、新しい列(problem,solution)として追加する
df['problem'] = df['要約'].str.extract('[課題](.+?)[解決手段]', expand=False)
# 'solution'カラムを生成
df['solution'] = df['要約'].str.extract('[解決手段](.+?)(?:[選択図]|$)', expand=False)
【0052】
このプログラムの説明をすると、以下のようになる。まず、制御部104は、pandasというモジュールをインポートする。pandasはPythonでデータ分析を行うためのツールである。次に、google.colabというモジュールからdriveという関数をインポートする。driveはGoogleドライブにアクセスするための関数である。なお、Googleは登録商標である。
【0053】
制御部104は、drive関数を実行して、Googleドライブを'/content/drive'というパスにマウントする。マウントとは、GoogleドライブのファイルやフォルダをGoogle Colab上で操作できるようにすることである。
【0054】
制御部104は、pd.read_excel関数を使って、'/content/drive/MyDrive/ beer_patent.xlsx'というパスにあるbeer_patent.xlsxというExcelファイルを読み込む(なお、ファイル形式はExcelに限られず、他の関数を使用すればCSV形式も可能である)。このExcelファイルには複数件の要約書データ(自然言語による文字列データ)を格納した特許データが格納されている。この特許データは、ビールに関する特許データである。ビールの新しいコンセプト生成を行う場合には、ビールに関する特許データを用いる。特許データをデータフレーム化したもののsummary列(要約の列)の一部を以下に示す。
【0055】
(summary列のデータ)
0 [要約][課題]プリン体濃度が低減されつつも、ビールらしさや味の厚みが実現され...
1 [要約][課題]プリン体濃度が低減されつつも、ビールらしさや味の厚みが実現され...
2 [要約][課題]雑味の残存感が低減されたビールテイスト飲料の提供。...
3 [要約][課題]原料中の麦芽の比率が50質量%以上でありながら、麦由来の雑味の...
4 [要約][課題]麦芽の使用比率が50%以上であり、糖質含有量が0.5g/100...
.. ... ... ...
91 [要約][課題]コクとキレのバランスに優れたビールテイスト飲料を提供すること。...
92 [要約][課題]非発酵ビールテイスト飲料の製造方法であって、DMTSの濃度を確...
93 [要約][課題]本発明は、ビールテイスト飲料の渋味を低減することができる手段、...
94 [要約][課題]味の締まりが付与されたノンアルコールのビールテイスト飲料の提供...
95 [要約][課題]炭酸ガス抜けが抑制されたビール様発泡性飲料を提供する。...
【0056】
データフレームのsummary列には特許の要約書の内容が格納されている。なお、上記ではスペースの関係上、最初の5件と最後の5件の一部のみの例示となっているが、実施形態では96件(96行)のデータフレームを使用している。もちろんこれ以上の件数もこれ以下の件数も可能である。また、上記では、スペースの関係上、summary列には要約書の全文が表示されていないが、実際には要約書全文がExcelの1つのセルに格納されている。なお、Excelは登録商標である。なお、以下のステップの処理によりsummary列以外の他の列がデータフレームに追加されることになる。
【0057】
制御部104は、読み込んだファイルをdfという変数に代入する。dfはデータフレームと呼ばれる表形式のデータ構造である。df['summary']とすることで、dfの中からsummaryという列だけを取り出す。summary列には自然言語からなる特許の要約書の内容が格納されている。
【0058】
制御部104は、str.extract関数を使って、summary列から「課題」から「解決手段」までの部分の文字列を抽出する。この部分の文字列は特許の課題を表す(課題文字列情報とする)。抽出した部分文字列をproblemという新しい列に追加する。df['problem'] = ...とすることで、dfに新しい列problemが作成される。
【0059】
同様に制御部104は、str.extract関数を使って、summary列から「解決手段」から「選択図」までの部分の文字列を抽出する。この部分の文字列は特許の解決手段を表す(解決手段文字列情報とする)。抽出した部分の文字列をsolutionという新しい列に追加する。df['solution'] = ...とすることで、dfに新しい列solutionが作成される。problem列とsolution列をデータフレーム化したものの一部を以下に示す。なお、下記ではスペースの関係上、最初の5件と最後の5件の一部のみの例示となっているが、実施形態では96件(96行)のデータフレームを使用している。また、上記では、スペースの関係上、problem列とsolution列には全文が表示されていないが、実際には課題と解決手段の全文が各々Excelの1つのセルに格納されている。
【0060】
(problem列のデータ)
0 プリン体濃度が低減されつつも、ビールらしさや味の厚みが実現されたビールテイスト発酵アルコール...
1 プリン体濃度が低減されつつも、ビールらしさや味の厚みが実現されたビールテイスト発酵アルコール...
2 雑味の残存感が低減されたビールテイスト飲料の提供。_
3 原料中の麦芽の比率が50質量%以上でありながら、麦由来の雑味のキレが改善された糖質オフビール...
4 麦芽の使用比率が50%以上であり、糖質含有量が0.5g/100ml以下でありながら、甘味のキ...
.. ...
91 コクとキレのバランスに優れたビールテイスト飲料を提供すること。
92 非発酵ビールテイスト飲料の製造方法であって、DMTSの濃度を確実に低減可能な製造方法、及び当...
93 本発明は、ビールテイスト飲料の渋味を低減することができる手段、及びマイルドさを向上させること...
94 味の締まりが付与されたノンアルコールのビールテイスト飲料の提供。
95 炭酸ガス抜けが抑制されたビール様発泡性飲料を提供する。
【0061】
(solution列のデータ)
0 プリン体濃度が低減されたビールテイスト発酵アルコール飲料であって、飲料中のオリジナルエキス濃...
1 プリン体濃度が低減されたビールテイスト発酵アルコール飲料であって、飲料中の分子量20~100...
2 原料中の麦芽の比率が45質量%以上であり、ビールテイスト飲料の酢酸イソアミル濃度が2mg/l...
3 原料中の麦芽の比率が50質量%以上であり、原料として糖類を含み、ビールテイスト飲料の糖質含有...
4 原料中の麦芽の比率が50質量%以上であり、ビールテイスト飲料のアルコール度数が3.7v/v%...
.. ...
91 ビールテイスト飲料は、穀物由来成分を含有し、外観最終発酵度が89%以上であり、アミノ酸濃度が...
92 非発酵ビールテイスト飲料の製造方法であって、加熱部に銅を含む容器中、pH4.0以上の糖溶液を...
93 本発明は、リポキシゲナーゼ-1欠失大麦原料を有効成分とする、ビールテイスト飲料の渋味改善剤及...
94 エキス分の総量に対するポリフェノールの重量比(ポリフェノールの重量%/エキス分の総量の重量%...
95 ポリグリセリン脂肪酸エステル及びリナロールを含有することを特徴とするビール様発泡性飲料、ポリ...
【0062】
なお、この要約からの「課題」及び「解決手段」の文字列の抽出工程は必須のものではない。つまり、要約全体をそのまま文字列情報として生成AIサーバーへ送信し、課題と解決手段(第1カテゴリ及び第2カテゴリ)の要素抽出処理することでもよい。ただし、「課題」、「解決手段」の文字列を個別に抽出して処理することにより、生成AIの使用料を低減できたり、生成AIサーバー2による分類精度の向上を図ることができたりするので、「課題」及び「解決手段」の文字列の抽出工程を設けることが好ましい。
【0063】
(課題要約)
次に、制御部104は、課題文字列情報(第1カテゴリ文字列情報)と課題要約指示情報(第1カテゴリ文字列要約指示情報)とを生成AIサーバー2へ送信し、生成AIサーバー2から課題要約情報を受信する。プログラムは以下の通りである。
【0064】
(コードブロック2)
# パッケージのインストール
! pip install openai
import openai
【0065】
このコマンドは、OpenAIのPythonライブラリをインストールするためのものである。!は、コマンドをシェルコマンドとして解釈することを示す。pipは、Pythonのパッケージマネージャーで、installはライブラリをインストールするために使用されるコマンドである。
【0066】
制御部104は、openaiというPythonライブラリをインポートする。openaiライブラリは、OpenAIのAPIを使用して様々な自然言語処理タスクを実行するためのものである。なお、openaiライブラリの使用には、実際にはAPIキーの入力が必要であるが、公開には支障があるため、プログラムの記載からは割愛している。
【0067】
次に、制御部104は、課題文字列情報と課題要約指示情報とを生成AIサーバー2へ送信し、生成AIサーバー2から課題要約情報(第1カテゴリ文字列要約結果情報)を受信する。プログラムは以下の通りである。
【0068】
(コードブロック3)
# 課題の要約
def generate_p_summary(text):
response = openai.ChatCompletion.create(
model="gpt-4 ",
messages=[
{"role": "system", "content": "Please answer in English within 20 words what are the main issues to be improved in the beer's technological development and design indicated by the following text."},
{"role": "user", "content": text}],
temperature=0,
max_tokens=100,
frequency_penalty=0,
presence_penalty=0,
)
p_summary = response["choices"][0]["message"]["content"]
return p_summary
【0069】
このプログラムは、OpenAIの言語モデル「GPT-4」を使用して、与えられた文章を要約する機能を提供する。なお、言語モデルは「GPT-4」に限られず、「GPT-4 Turbo」や「GPT-3.5 Turbo」であってもよいし、次バージョンのGPTシリーズであってもよい。これらは、自然言語処理タスクにおいて高い精度を発揮することが知られている。
【0070】
generate_p_summary(text)関数は、1つのテキスト(text)を引数として受け取り、制御部104は、そのテキストを要約するためにOpenAIのChat Completion APIを呼び出す。APIは、システムとユーザーの2つの役割で構成されるメッセージを送信し、システム側から「Please answer in English within 20 words what are the main issues to be improved in the beer's technological development and design indicated by the following text.」という指示情報(プロンプト)を送信する。この指示情報を課題要約指示情報とする。なお、要約する文字数は20ワードに限られず、これより多くとも少なくともよい。生成AIサーバーによる処理のtoken数の上限に応じて文字数を調整するのがよい。なお、実施形態では、token数削減のため、プロンプトを英語としている。しかしながら、当然、日本語でもよい(以下、同じ)。
【0071】
生成AIサーバー2は、与えられたテキスト(課題文字列情報)を課題要約指示情報に基づいて要約して課題要約情報として返信する。生成AIサーバー2からのレスポンスには、要約されたテキスト(課題要約情報)が含まれている。課題要約情報はp_summary変数に格納され、関数の出力として返される。
【0072】
(コードブロック4)
# 課題要約処理の結果を新しい列(p_summary)に追加
df['p_summary'] = df['problem'].apply(lambda x: generate_p_summary(x))
【0073】
この部分のプログラムは、Pandasのデータフレームdfの'problem'列に格納されている各行の文章を、generate_p_summary関数を用いて要約した結果(課題要約情報)をdfの新しい列'p_summary'に追加するためのものである。
【0074】
generate_p_summary関数は整形されたテキストを受け取り、GPT-4モデルを使ってテキストを要約する。要約された結果はデータフレームdfの新しい列'p_summary'に格納される。p_summary列をデータフレーム化したものの一部を以下に示す。なお、下記ではスペースの関係上、最初の5件と最後の5件の一部のみの例示となっているが、実施形態では96件(96行)のデータフレームを使用している。もちろんこれ以上の件数もこれ以下の件数も可能である。また、上記では、スペースの関係上、p_summary列には全文が表示されていないが、実際には課題要約の全文が各々Excelの1つのセルに格納されている。
【0075】
(p_summary列のデータ)
0 Reducing purine levels while maintaining beer ...
1 Reducing purine levels while maintaining beer ...
2 Reducing off-flavors in beer-style beverages.
3 Improve malt-derived off-flavors in sugar-free...
4 Improve malt ratio, reduce sugar content, enha...
.. ...
91 Balancing richness and sharpness in beer taste...
92 Reducing DMTS concentration in non-fermented b...
93 Reducing astringency and enhancing mildness in...
94 Enhancing flavor and mouthfeel in non-alcoholi...
95 Improve carbonation stability in beer-like car...
【0076】
(解決手段要約)
次に、制御部104は、解決手段文字列情報(第2カテゴリ文字列情報)と解決手段要約指示情報(第2カテゴリ文字列要約指示情報)を生成AIサーバー2へ送信し、生成AIサーバー2から解決手段要約情報(第2カテゴリ文字列要約結果情報)を受信する。プログラムは以下の通りである。なお、上記処理と共通する部分については、一部コードの説明を省略する。
【0077】
(コードブロック5)
# 解決手段の要約
def generate_s_summary(text):
response = openai.ChatCompletion.create(
model="gpt-4",
messages=[
{"role": "system", "content": "Please respond in English, using no more than 20 words, to describe the unique technological features of beer technology as outlined in the following beer technology solutions text."},
{"role": "user", "content": text}],
temperature=0,
max_tokens=100,
frequency_penalty=0,
presence_penalty=0,
)
s_summary = response["choices"][0]["message"]["content"]
return s_summary
【0078】
このプログラムは、OpenAIの言語モデル「GPT-4」を使用して、与えられた文章を要約する機能を提供する。
【0079】
generate_s_summary(text)関数は、1つのテキスト(text)を引数として受け取り、制御部104は、そのテキストを要約するためにOpenAIのChat Completion APIを呼び出す。APIは、システムとユーザーの2つの役割で構成されるメッセージを送信し、システム側から「Please respond in English, using no more than 20 words, to describe the unique technological features of beer technology as outlined in the following beer technology solutions text.」という指示情報(プロンプト)を送信する。この指示情報を解決手段要約指示情報(第2カテゴリ文字列要約指示情報)とする。なお、要約する文字数は20ワードに限られず、これより多くとも少なくともよい。生成AIサーバーによる処理のtoken数の上限に応じて文字数を調整するのがよい。
【0080】
生成AIサーバー2は、与えられたテキスト(解決手段文字列情報)を解決手段要約指示情報に基づいて要約して解決手段要約情報(第2カテゴリ文字列要約結果情報)として返信する。生成AIサーバー2からのレスポンスには、要約されたテキスト(解決手段要約情報)が含まれている。解決手段要約情報はs_summary変数に格納され、関数の出力として返される。
【0081】
(コードブロック6)
# 解決手段要約処理の結果を新しい列(s_summary)に追加
df['s_summary'] = df['solution'].apply(lambda x: generate_s_summary(x))
【0082】
この部分のプログラムは、Pandasのデータフレームdfの'solution'列に格納されている各行の文章を、generate_s_summary関数を用いて要約した結果(解決手段要約情報)をdfの新しい列's_summary'に追加するためのものである。s_summary列をデータフレーム化したものの一部を以下に示す。なお、下記ではスペースの関係上、最初の5件と最後の5件の一部のみの例示となっているが、実施形態では96件(96行)のデータフレームを使用している。もちろんこれ以上の件数もこれ以下の件数も可能である。また、上記では、スペースの関係上、s_summary列には全文が表示されていないが、実際には解決手段要約の全文が各々Excelの1つのセルに格納されている。
【0083】
(s_summary列のデータ)
0 Beer technology offers reduced purine levels, ...
1 Beer technology offers reduced purine levels, ...
2 Beer technology solutions include high malt ra...
3 Beer technology with over 50% malt ratio, cont...
4 Beer technology with over 50% malt ratio, alco...
.. ...
91 Beer-flavored beverages with grain-derived ing...
92 Unique features include boiling sugar solution...
93 This invention offers beer taste beverages wit...
94 Non-alcoholic beer-like beverages with polyphe...
95 Beer technology with polyglycerol fatty acid e...
【0084】
なお、実施形態では、生成AIサーバーによる処理のtoken数の上限の関係上、課題と解決手段の要約を生成するステップを設けているが、token数の上限がない(もしくは、上限値が大きい)場合には、課題と解決手段の要約ステップを省略してもよい。すなわち、課題と解決手段の全文(もしくは、要約書の全文)を生成AIサーバー2へ送信し、以降の要素生成処理を行うことでもよい。ただし、処理速度や生成AIの使用コストの観点からは、要約処理を行うことが好ましい。
【0085】
(STEP2:課題と解決手段の要素生成ステップ)
(課題要素生成)
次に、制御部は、複数の課題要約情報(第1カテゴリ文字列要約結果情報)と課題要素生成指示情報(第1カテゴリ文字列要素生成指示情報)を生成AIサーバー2へ送信し、生成AIサーバー2から課題要素群(第1カテゴリ要素群)を含む課題要素情報を受信する。プログラムは以下の通りである。
【0086】
(コードブロック7)
# 課題の一文化
# DataFrameの'p_summary'列からデータを取り出し、p_summariesという変数に格納します
p_summaries = df['p_summary'].values
# すべての課題要約を1つの文字列に結合
p_summaries_text = ', '.join(p_summaries)
【0087】
この部分のプログラムは、Pandasのデータフレームdfから'p_summary'列の全ての値を取得し、それらをp_summariesという変数に格納する。具体的には、df['p_summary'].valuesがdfデータフレームの'p_summary'列の全ての値を取得する。
【0088】
次に、'p_summaries'変数の各要素(各課題の要約文字列)をカンマとスペース(', ')で連結し、それを一つの大きな課題要約の文字列(p_summaries_text)に変換する。この操作により、課題要約のリストが一つの文字列に結合され、その後の処理で使用できるようになる。すなわち、上記要約された20ワード以内の文字列を統合して1つの文字列とする処理である。(なお、この文字列は長文となるため、ここでの記載は省略する。)
【0089】
(コードブロック8)
# 課題要素群生成
def generate_p_element(text):
response = openai.ChatCompletion.create(
model="gpt-4 ",
messages=[
{"role": "system", "content": "Classify the numerous technical issues of the beers indicated by the following text into five categories, assign a name to each category, and output the five category names and a description of each category within 50 words."},
{"role": "user", "content": text}],
temperature=0,
max_tokens=4000,
frequency_penalty=0,
presence_penalty=0,
)
p_element = response["choices"][0]["message"]["content"]
return p_element
【0090】
このプログラムは、OpenAIの言語モデル「GPT-4」を使用して、与えられた文章から課題要素群を生成する機能を提供する。
【0091】
generate_p_element(text)関数は、1つのテキスト(text)を引数として受け取り、制御部104は、そのテキスト(課題要約文字列)から要素群を生成するためにOpenAIのChat Completion APIを呼び出す。APIは、システムとユーザーの2つの役割で構成されるメッセージを送信し、システム側から「Classify the numerous technical issues of the beers indicated by the following text into five categories, assign a name to each category, and output the five category names and a description of each category within 50 words.」という指示情報(プロンプト)を送信する。この指示情報を課題要素群生成指示情報(第1カテゴリ要素群生成指示情報)とする。なお、課題要素群の要素数は5個に限られず、それ以上でも以下でもよい。また、プロンプトの内容はこれに限られず、より詳細な指示としてもよいし、日本語のプロンプトとしてもよい。
【0092】
生成AIサーバー2は、与えられたテキスト(課題要約文字列)を課題要素群生成指示情報に基づいて要素群を生成して返信する。生成AIサーバー2からのレスポンスには、課題要素群のテキスト(課題要素群情報)が含まれている。課題要素群情報はp_element変数に格納され、関数の出力として返される。
【0093】
(コードブロック9)
p_element = generate_p_element(p_summaries_text)
【0094】
このプログラムは、上記生成したp_summaries_text(全ての課題の要約を一つの文字列に結合したもの)を引数として、generate_p_element関数を呼び出す。
【0095】
generate_p_element関数は、OpenAIのGPT-4モデルを使ってテキスト(この場合は課題の要約)の要素を生成する役割がある。具体的には、指示(プロンプト)に基づいてGPT-4は5個のカテゴリーを生成する。
【0096】
このコードが実行されると、結果的に課題の要約(p_summaries_text)が5個のカテゴリに分類され、その結果(要素名とその説明)がp_element変数に格納される。すなわち、p_classification変数には、以下の5つの課題要素群(1. Flavor and Aroma Enhancement、2. Health and Dietary Adjustments、3. Technological and Production Innovations、4. Ingredient and Recipe Development、5. Quality and Stability Improvements)とその説明が、格納される。
【0097】
(課題要素群とその説明)
1. Flavor and Aroma Enhancement
- Focuses on improving the taste, aroma, and overall sensory experience of beer and beer-like beverages. This includes enhancing fruit flavors, reducing off-flavors, balancing bitterness and sweetness, and incorporating distinctive hop aromas.
2. Health and Dietary Adjustments
- Addresses modifications to beer and beer-like beverages to meet health and dietary preferences, such as reducing sugar, purine, and alcohol content, while maintaining or enhancing taste and mouthfeel. This category also includes the development of low-carb and non-alcoholic options.
3. Technological and Production Innovations
- Encompasses improvements in the manufacturing process, equipment, and materials used in brewing and serving beer. This includes enhancing foam stability, preventing flavor deterioration, improving fermentation processes, and developing methods for better aroma infusion and foam creation.
4. Ingredient and Recipe Development
- Involves discovering new ingredients, adjusting malt ratios, and developing recipes to create beer-like beverages with improved taste, aroma, and health profiles. This includes creating hop-free options, balancing malt-derived flavors, and enhancing the richness and traditional flavor profiles.
5. Quality and Stability Improvements
- Focuses on enhancing the physical and chemical stability of beer and beer-like beverages, including improving foam quality, preventing microbial contamination, and ensuring aroma stability over time. This category also addresses the challenge of maintaining flavor and quality in non-fermented and low-alcohol options.
【0098】
(解決手段要素生成)
次に、制御部は、複数の解決手段要約情報(第2カテゴリ文字列要約結果情報)と解決手段要素生成指示情報(第2カテゴリ要素生成指示情報)を生成AIサーバー2へ送信し、生成AIサーバー2から解決手段要素情報(第2カテゴリ要素結果情報)を受信する。プログラムは以下の通りである。
【0099】
(コードブロック10)
# 解決手段の一文化
# DataFrameの's_summary'列からデータを取り出し、s_summariesという変数に格納します
s_summaries = df['s_summary'].values
# すべての課題要約を1つの文字列に結合
s_summaries_text = ', '.join(s_summaries)
【0100】
この部分のプログラムは、Pandasのデータフレームdfから's_summary'列の全ての値を取得し、それらをs_summariesという変数に格納する。具体的には、df['s_summary'].valuesがdfデータフレームの's_summary'列の全ての値を取得する。
【0101】
次に、's_summaries'変数の各要素(各解決手段の要約)をカンマとスペース(', ')で連結し、それを一つの大きな解決手段要約の文字列(s_summaries_text)に変換する。この操作により、解決手段要約のリストが一つの文字列に結合され、その後の処理で使用できるようになる。すなわち、上記要約された20ワードの文字列を統合して1つの文字列とする処理である。(なお、この文字列は長文となるため、ここでの記載は省略する。)
【0102】
(コードブロック11)
# 解決手段要素群生成
def generate_s_element(text):
response = openai.ChatCompletion.create(
model="gpt-4",
messages=[
{"role": "system", "content": "Classify the numerous unique technological features of beer production indicated by the following text into five categories based on components, materials, or compounds, give each category a name based on components, materials, or compounds, and provide the names and a brief description (within 50 words) for each of the five categories."},
{"role": "user", "content": text}],
temperature=0,
max_tokens=4000,
frequency_penalty=0,
presence_penalty=0,
)
s_element = response["choices"][0]["message"]["content"]
return s_element
【0103】
このプログラムは、OpenAIの言語モデル「GPT-4」を使用して、与えられた文章から要素群を生成する機能を提供する。
【0104】
generate_s_element(text)関数は、1つのテキスト(text)を引数として受け取り、制御部104は、そのテキスト(解決手段要約文字列)から要素群を生成するためにOpenAIのChat Completion APIを呼び出す。APIは、システムとユーザーの2つの役割で構成されるメッセージを送信し、システム側から「Classify the numerous unique technological features of beer production indicated by the following text into five categories based on components, materials, or compounds, give each category a name based on components, materials, or compounds, and provide the names and a brief description (within 50 words) for each of the five categories.」という指示情報(プロンプト)を送信する。この指示情報を解決手段要素群生成指示情報とする。なお、解決手段要素群の要素数は5個に限られず、それ以上でも以下でもよい。また、プロンプトの内容はこれに限られず、より詳細な指示としてもよいし、日本語でもよい。
【0105】
生成AIサーバー2は、与えられたテキスト(解決手段要約文字列)を解決手段要素群生成指示情報に基づいて要素群を生成して、解決手段要素群生成結果情報(第2カテゴリ要素群生成結果情報)として返信する。生成AIサーバー2からのレスポンスには、解決手段要素群のテキスト(解決手段要素群情報)が含まれている。解決手段要素群情報はs_element変数に格納され、関数の出力として返される。
【0106】
(コードブロック12)
# 解決手段要素群を生成
s_element = generate_s_element(s_summaries_text)
【0107】
このプログラムは、上記生成したs_summaries_text(全ての解決手段の要約を一つの文字列に結合したもの)を引数として、generate_s_element関数を呼び出す。
【0108】
generate_s_element関数は、OpenAIのGPT-4モデルを使ってテキスト(この場合は解決手段の要約)の要素群を生成する役割がある。
【0109】
このコードが実行されると、結果的に解決手段の要約(s_summaries_text)が5個のカテゴリに分類され、その結果(要素名)がs_element変数に格納される。すなわち、s_element変数には、以下の5つの解決手段要素群(1. Grain and Malt Composition、2. Flavor and Aroma Enhancement、3. Fermentation and Alcohol Content、4. Health and Dietary Adjustments、5. Process and Quality Control)とその説明が、格納される。
【0110】
(解決手段要素群とその説明)
1. Grain and Malt Composition
- High Malt Ratio: Technologies focusing on a high percentage of malt in the beer, affecting taste and quality.
- Seed-Infused Flavors: Utilizing seeds in raw materials for unique beer flavors through fermentation or extraction processes.
- Barley-Derived Components: Incorporating specific barley traits, like lipoxygenase-1 deficiency, to influence the final beverage profile.
2. Flavor and Aroma Enhancement
- Unique Aroma Compounds: Adjusting specific compounds like 4-vinylguaiacol, ethylpyrazine, and linalool to enhance beer's aroma profile.
- Fruit Peel Infusion: Using fruit peels in the brewing process to introduce unique flavor notes.
- Flavor Stabilizers and Enhancers: Incorporating substances like quinine, α,β-unsaturated aldehydes, and specific acids to improve taste and aroma.
3. Fermentation and Alcohol Content
- Controlled Fermentation: Techniques to manage fermentation processes for unique flavor profiles and alcohol levels.
- Low-Alcohol and Non-Alcoholic Options: Technologies aimed at producing beer-like beverages with minimal or no alcohol content.
- Alcohol and Sugar Content Regulation: Adjusting the balance of alcohol and sugar to meet specific dietary preferences and regulations.
4. Health and Dietary Adjustments
- Reduced Purine Levels: Offering beer options with lower purine content for health-conscious consumers.
- Low-Carb and High-Protein Options: Developing beers with specific nutritional profiles, including low carbohydrates and higher protein content.
- Polyphenol and Acid Adjustments: Modifying polyphenol and acid levels for enhanced flavor and potential health benefits.
5. Process and Quality Control
- Advanced Filtration Techniques: Using innovative filtration methods, like porous membranes, for improved quality control.
- Foam and Carbonation Control: Technologies to stabilize foam and optimize carbonation for a better sensory experience.
- Color and Turbidity Measurement: Implementing color calibration and turbidity measurement for consistent appearance and quality.
【0111】
(STEP3:コンセプト生成ステップ)
次に、制御部は、課題要素群情報(第1カテゴリ要素群情報)と解決手段要素群情報(第2カテゴリ要素群情報)とコンセプト生成指示情報を生成AIサーバー2へ送信し、生成AIサーバー2からコンセプト生成結果情報を受信する。プログラムは以下の通りである。
【0112】
(コードブロック13)
# コンセプトを生成する関数
response = openai.ChatCompletion.create(
model="gpt-4",
messages=[
{"role": "user", "content": f"You are an excellent consultant. We have received a request to come up with a new beer concept. Below are the results of the analysis on the problems and solutions for the beer. The element and description of the beer problems are as follows: '{p_element}'. The element and description of the solutions for the beer are as follows: '{s_element}'. Based on the above, please propose five new beer concepts that combine these problems and solutions."}],
temperature=0,
max_tokens=4000,
frequency_penalty=0,
presence_penalty=0,
)
concept_text = response["choices"][0]["message"]["content"]
print(concept_text)
【0113】
このコードは、OpenAIのAPIを使って、新しいビールのコンセプトを生成するプログラムの一部である。各部分の説明は以下の通りである。openai.ChatCompletion.create()は、OpenAIのGPT-4モデルを使用して、テキストベースの対話を生成するための関数である。model="gpt-4" は、使用するモデルを指定している。ここでは、GPT-4モデルを使うことを指定している。messages 引数では、モデルに渡すメッセージのリストを定義する。このリストには、ユーザーからのメッセージが含まれており、それに対するAIの応答を生成する。{"role": "user", "content": ...} は、実際にAIに送信されるメッセージの内容を指定している。この例では、プロンプト(コンセプト生成指示情報)として「You are an excellent consultant. We have received a request to come up with a new beer concept. Below are the results of the analysis on the problems and solutions for the beer. The element and description of the beer problems are as follows: '{p_element}'(課題要素群情報). The element and description of the solutions for the beer are as follows: '{s_element}'(解決手段要素群情報). Based on the above, please propose five new beer concepts that combine these problems and solutions.」という、ビールに関する課題要素群情報と解決手段要素群情報の分析結果を基にして、5つの新しいビールコンセプトを提案するようにAIに依頼している。temperature=0 は、生成されるテキストの予測可能性を制御する。0に設定すると、モデルは最も確信のある応答を選択する。max_tokens=4000 は、生成される応答の最大トークン数を指定する。ここでは4000トークンが最大値である。frequency_penalty=0 と presence_penalty=0 は、特定の単語の繰り返しを避けたり、多様性を高めたりするためのパラメーターである。ここではどちらも0に設定されている。response["choices"][0]["message"]["content"] で、APIからの応答の中から最初の選択肢のメッセージ内容を取得している。最後に print(concept_text) で、生成されたコンセプトテキストを出力する。以下が、生成されたコンセプトのテキストである。
【0114】
(生成されたコンセプトとその説明)
Given the detailed analysis of both the problems and solutions in beer production and enhancement, I propose the following five innovative beer concepts that address the identified issues while leveraging the suggested technological and ingredient solutions:
1. The Wellness Brew
Concept Overview: A low-alcohol, high-protein beer with reduced purine levels, catering to health-conscious consumers who don't want to compromise on taste. This beer combines the health and dietary adjustments with advanced fermentation and alcohol content regulation.
Key Features:
- Low-Alcohol and Non-Alcoholic Options: Utilizes controlled fermentation techniques to offer a refreshing beer experience with minimal alcohol content.
- Reduced Purine Levels & Low-Carb, High-Protein Options: Crafted for health-conscious drinkers, this beer reduces purine and carb content while boosting protein, using specific grain and malt compositions.
- Polyphenol and Acid Adjustments: Adjusts polyphenol and acid levels to not only enhance flavor but also potentially offer health benefits.
2. The Aromatic Orchard
Concept Overview: A fruit peel-infused beer that emphasizes unique aroma compounds and flavor stabilizers to create a sensory explosion reminiscent of walking through an orchard. This concept focuses on flavor and aroma enhancement through innovative ingredient use.
Key Features:
- Fruit Peel Infusion: Incorporates peels from exotic fruits during the brewing process, introducing unique, refreshing flavor notes.
- Unique Aroma Compounds: Adjusts specific aroma-enhancing compounds to create a distinctive smell that complements the fruit flavors.
- Flavor Stabilizers and Enhancers: Ensures the robustness of the fruit flavors and aromas over time, maintaining quality and enjoyment.
3. The Golden Barley
Concept Overview: A premium beer that highlights the unique characteristics of barley, including barley-derived components and a high malt ratio, to offer a rich, traditional beer taste with a modern twist.
Key Features:
- Barley-Derived Components: Utilizes specific barley traits to influence the beer's flavor profile, focusing on richness and depth.
- High Malt Ratio: Ensures a high percentage of malt in the beer, affecting taste and quality for a more premium experience.
- Advanced Filtration Techniques: Implements innovative filtration methods to enhance the clarity and purity of the beer, showcasing the quality of the ingredients.
4. The Eco Craft
Concept Overview: A sustainable beer option that focuses on technological and production innovations to minimize environmental impact while enhancing the beer's sensory experience. This concept integrates process and quality control with ingredient and recipe development.
Key Features:
- Seed-Infused Flavors: Utilizes sustainable seeds in raw materials for unique beer flavors, promoting biodiversity.
- Foam and Carbonation Control: Employs technologies to stabilize foam and optimize carbonation, enhancing the sensory experience in an eco-friendly manner.
- Advanced Filtration Techniques: Uses less energy-intensive filtration methods, contributing to a lower carbon footprint without compromising on quality.
5. The Heritage Blend
Concept Overview: A beer that revives ancient brewing traditions with modern technology, focusing on ingredient and recipe development to offer a hop-free option that balances malt-derived flavors with richness and traditional profiles.
Key Features:
- Hop-Free Options: Provides an alternative to hop-centric beers by focusing on malt and other ingredients for flavoring, appealing to those looking for something different.
- Balancing Malt-Derived Flavors: Carefully adjusts malt ratios and incorporates traditional brewing ingredients to create a rich, complex flavor profile.
- Color and Turbidity Measurement: Ensures the beer maintains a consistent appearance and quality, honoring traditional recipes with modern quality control techniques.
Each of these concepts addresses specific consumer needs and preferences, leveraging technological advancements and innovative ingredients to create unique beer experiences.
【0115】
このように生成AIサーバー2は、多数の特許情報から抽出した課題、及び、解決手段の各要素群を組み合わせて、新たなビールのコンセプト案を5つ(ここでは、1. The Wellness Brew、2. The Aromatic Orchard、3. The Golden Barley、4. The Eco Craft、5. The Heritage Blend)生成する。何ら情報を与えずにコンセプト案を生成するのと比較して、多数の特許から抽出した課題、及び、解決手段の要素群を考慮した妥当性の高いコンセプトを生成することが可能となる。そして、生成AIサーバー2は、具体的なコンセプトを提案することができ、製品の発想を得ることができる。
【0116】
実施形態では、多数の特許から抽出した課題、及び、解決手段の各要素群を組み合わせて、新たなビールのコンセプト案を生成することから、技術的にも具体性のある製品コンセプトを発想することが可能となる。
【0117】
実施形態では、要素のカテゴリーを、課題と解決手段の2つとしたが、これに限られず、便益、品質、用途、効果、課題、解決手段、ニーズ、機能、構成、機構、部品等のカテゴリーを2以上使用し組み合わせて、コンセプトを生成することでもよい。
【0118】
(プログラム)
大規模言語モデルによる自然言語処理を提供する生成AIサーバーにネットワークを介して接続したコンピュータに、特定製品に関する複数の自然言語からなる文字列情報と、前記複数の自然言語からなる文字列情報に基づいて複数の自然言語による第1カテゴリ要素と複数の自然言語による第2カテゴリ要素とを生成する指示と、を含む要素生成指示情報を前記生成AIサーバーへ送信する処理と、前記生成AIサーバーが、前記要素生成指示情報に基づいて生成した、複数の自然言語による第1カテゴリ要素と複数の自然言語による第2カテゴリ要素とを含む要素生成結果情報を、前記生成AIサーバーから受信する処理と、
前記複数の自然言語による第1カテゴリ要素と前記複数の自然言語による第2カテゴリ要素とを組み合わせたコンセプトを生成する指示を含むコンセプト生成指示情報を前記生成AIサーバーへ、送信する処理と、前記生成AIサーバーが、前記コンセプト生成指示情報に基づいて生成した、前記複数の自然言語による第1カテゴリ要素と前記複数の自然言語による第2カテゴリ要素とを組み合わせたコンセプト情報を、前記生成AIサーバーから受信する処理と、を含む、発想支援プログラム。
【0119】
(システム)
大規模言語モデルによる自然言語処理を提供する生成AIサーバーと、端末とが、ネットワークを介して接続した発想支援システムであって、特定製品に関する複数の自然言語からなる文字列情報と、前記複数の自然言語からなる文字列情報に基づいて複数の自然言語による第1カテゴリ要素と複数の自然言語による第2カテゴリ要素とを生成する指示と、を含む、要素生成指示情報を、前記生成AIサーバーへ送信し、前記生成AIサーバーが、前記要素生成指示情報に基づいて、複数の自然言語による第1カテゴリ要素と複数の自然言語による第2カテゴリ要素とを生成し、前記端末が、前記生成AIサーバーへ、前記複数の自然言語による第1カテゴリ要素と前記複数の自然言語による第2カテゴリ要素を組み合わせたコンセプトを生成する指示を送信し、前記生成AIサーバーが、前記複数の自然言語による第1カテゴリ要素と前記複数の自然言語による第2カテゴリ要素を組み合わせたコンセプト情報を生成し、当該コンセプト情報を前記端末へ送信する、発想支援システム。
【0120】
(方法)
大規模言語モデルによる自然言語処理を提供する生成AIサーバーと、端末とが、ネットワークを介して接続した発想支援方法であって、特定製品に関する複数の自然言語からなる文字列情報と、前記複数の自然言語からなる文字列情報に基づいて複数の自然言語による第1カテゴリ要素と複数の自然言語による第2カテゴリ要素とを生成する指示と、を含む、要素生成指示情報を、前記生成AIサーバーへ送信し、前記生成AIサーバーが、前記要素生成指示情報に基づいて、複数の自然言語による第1カテゴリ要素と複数の自然言語による第2カテゴリ要素とを生成し、前記端末が、前記生成AIサーバーへ、前記複数の自然言語による第1カテゴリ要素と前記複数の自然言語による第2カテゴリ要素を組み合わせたコンセプトを生成する指示を送信し、前記生成AIサーバーが、前記複数の自然言語による第1カテゴリ要素と前記複数の自然言語による第2カテゴリ要素を組み合わせたコンセプト情報を生成し、当該コンセプト情報を前記端末へ送信する、発想支援方法。
【0121】
以上、実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0122】
101 CPU、102 ROM、103 RAM、104 制御部、105 HDD、106 外部I/F、107 入力部、108 システムバス

【要約】
【課題】 発想支援方法を提供する。
【解決手段】 大規模言語モデルを使用し自然言語処理を実行する生成AIサーバーと、当該生成AIサーバーにネットワークを介して接続した端末と、を含むシステムで実行される発想支援方法であって、前記端末が、前記生成AIサーバーへ、所定の商品について2種類以上のカテゴリーの要素を生成する指示を送信する工程と、前記生成AIサーバーが、前記所定の商品について2種類以上のカテゴリーの要素を生成し、当該2種類以上のカテゴリーの要素を前記端末へ送信する工程と、前記端末が、前記生成AIサーバーへ、前記2種類以上のカテゴリーの要素を組み合わせた商品のコンセプトを生成する指示を送信する工程と、前記生成AIサーバーが、前記2種類以上の要素を組み合わせた商品のコンセプトを生成し、当該2種類以上の要素を組み合わせた商品のコンセプトを前記端末へ送信する。
【選択図】 図3

図1
図2
図3
図4