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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】着脱型内視鏡
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20240716BHJP
【FI】
A61B1/00 714
A61B1/00 716
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023003888
(22)【出願日】2023-01-13
(65)【公開番号】P2023103987
(43)【公開日】2023-07-27
【審査請求日】2023-01-13
(31)【優先権主張番号】10-2022-0006189
(32)【優先日】2022-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513280027
【氏名又は名称】テウン メディカル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジ、ヒュン・スー
【審査官】佐々木 創太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-041159(JP,A)
【文献】特開2007-000427(JP,A)
【文献】特開平07-184848(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111493795(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00- 1/32
G02B 23/24-23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が身体内部に挿入されるように構成された挿入ユニットと、
前記挿入ユニットの他端に結合され、前記挿入ユニットの前記一端屈曲運動するように作動させるように構成された操作ユニットと、
前記操作ユニットと前記挿入ユニットとを着脱可能に結合させる着脱ユニットと、を含む着脱型内視鏡であって
前記挿入ユニットは、
両端を貫通しかつ外部から隔離されるように形成された中空部を有するハウジングであって、前記中空部が少なくとも1つの第1挿入端中空部と第2挿入端中空部とを有し、前記第2挿入端中空部が前記少なくとも1つの第1挿入端中空部と隔離されるように、前記ハウジングにおいて前記第2挿入端中空部が前記少なくとも1つの第1挿入端中空部から離れており、前記第2挿入端中空部が前記第2挿入端中空部の長手方向に対する半径方向に段付きに形成された段差部を含むハウジングと、
前記第2挿入端中空部を貫通するように前記ハウジングに挿入可能に構成された中間連結バーと、
前記段差部と前記中間連結バーの一端との間に配置され、前記中間連結バーに弾性力を提供する弾性部材と、
前記中間連結バーの一端に連結され、少なくとも部分的に前記中間連結バーの長手方向に対して湾曲した湾曲状連結部と、
を含み、
前記中間連結バーは、前記湾曲状連結部に隣接し前記第2挿入端中空部の最大の内径と実質的に同じ直径を有する第1端部を含み、
前記中間連結バーが前記弾性部材を貫通するように配置され、前記弾性部材の両端がそれぞれ前記中間連結バーの前記第1端部および前記段差部と接触するように配置されることにより、前記中間連結バーが前記操作ユニットにより後方に引っ張られるときに前記弾性部材が圧縮され、前記中間連結バーに加えられた力が除去されると前記中間連結バーを元の位置に戻す弾性復元力を前記弾性部材が提供することが可能となり、内視鏡施術時に当該着脱型内視鏡に流入する汚染物質が前記第2挿入端中空部の内部のみを通じて移動し、前記第2挿入端中空部の後端開口部を通じて外部に排出される、着脱型内視鏡。
【請求項2】
前記挿入ユニットと前記操作ユニットとの結合時、互いに対向して配置される前記操作ユニットの第1結合端部と、前記挿入ユニットの第2結合端部との間に排出通路部が形成され、内視鏡施術時に当該着脱型内視鏡に流入する汚染物質が前記排出通路部を通じて外部に排出される、請求項に記載の着脱型内視鏡。
【請求項3】
前記中間連結バーの両端には、前記中間連結バーと前記第2挿入端中空部との間の空間を密封するシーリング部材が備えられた、請求項1に記載の着脱型内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置に関し、さらに詳しくは、挿入ユニットを含む着脱型内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、内視鏡を用いる手術は、人体を大きく切開せず、小さい孔を通してカメラの設けられた内視鏡と手術道具を挿入した後、体内で内視鏡によって撮影された映像により患者の患部を見ながら手術を進行させる。特に、腹腔鏡手術に始まった内視鏡手術は開腹手術に比べて切開部位が小さいため、傷痕部位も小さくなり、出血も少なくて手術後の患者の回復時間が早いというメリットがある。
【0003】
従来の通常の内視鏡は、人体に挿入される挿入部と、これを制御する操作部とが一体型で構成されており、各部の内部を貫通して複数の管路およびガイドが内蔵されており、特に、体内に挿入される挿入部の先端に高価なCCDのような撮像素子などが備えられているため、挿入部のみを操作部から分離して取替えにくい問題点があった。これによって、医療用内視鏡の衛生機能をより強化する傾向に合わせて、体内に挿入される挿入部と、挿入部を操作する操作部とを互いに結合して連結使用するか、互いに分離して保管することができる多様な形態の着脱型内視鏡が用いられている。
【0004】
しかし、従来の着脱型内視鏡は、内視鏡施術の過程で挿入部を通して流入した汚染物質が、中間連結部を介在させて結合された操作部の内部に進入する問題点が存在する。この場合、複雑な内部構造を有する操作部の特性上、内部洗浄が難しく、これによって操作部の内部が汚染して、後に挿入部を取替えても施術過程で前記汚染物質が取替えられた挿入部の内部に再流入し、結果として、内視鏡施術を受ける患者の感染症を誘発する問題点も存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、挿入部と操作部とを構造的に分離することで、操作部の内部汚染を防止できる着脱型内視鏡を提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、以上に言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は以下の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的課題を達成するために、本発明の一実施例による着脱型内視鏡用挿入ユニットは、両端を貫通しかつ、外部から隔離されるように形成された中空部を有するハウジングと、前記ハウジングの両端を貫通するように前記ハウジングの内部に挿入される第1中間連結部と、前記第1中間連結部と離隔配置され、前記中空部内に貫通挿入される第2中間連結部とを含むことができる。
【0008】
本発明の一実施例において、前記第1中間連結部は、複数個備えられ、複数の前記第1中間連結部は、前記中空部を取り囲むように前記ハウジングの内側周方向に沿って離隔配置される。
【0009】
本発明の一実施例において、前記中空部は、段差部を含み、前記中空部の内部で、前記段差部と前記第2中間連結部の一端との間に配置されて、前記第2中間連結部に弾性力を提供する弾性部材をさらに含むことができる。
【0010】
本発明の一実施例において、前記第2中間連結部の一端に連結され、少なくとも部分的に前記第2中間連結部の長手方向に対して湾曲した湾曲状連結部をさらに含むことができる。
【0011】
本発明の一実施例において、前記第2中間連結部の両端には、前記第2中間連結部と前記中空部との間の空間を密封するシーリング部材が備えられる。
【0012】
上記の技術的課題を達成するために、本発明の他の実施例による着脱型内視鏡は、一端が身体内部に挿入される、請求項1~5のいずれか1項に記載の挿入ユニットと、前記挿入ユニットの他端に結合され、前記挿入ユニットの前記一端が屈曲運動するように作動させる操作ユニットと、前記操作ユニットと前記挿入ユニットとを着脱可能に結合させる着脱ユニットとを含むことができる。
【0013】
本発明の他の実施例において、前記挿入ユニットと前記操作ユニットとの結合時、互いに対向して配置される前記操作ユニットの第1結合端部と、前記挿入ユニットの第2結合端部との間に排出通路部が形成される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の実施例による挿入ユニットおよびこれを含む着脱型内視鏡は、挿入ユニットの内部に密閉された中空部が形成されることにより、内視鏡施術時、装置の内部に流入する血などの汚染物質が前記中空部の内部にのみ流れるように誘導することができる。また、挿入ユニットと操作ユニットとの結合時、2つのユニットの間に形成される排出通路部を介して、挿入ユニットの中空部を通過した汚染物質が排出されることにより、操作ユニットの内部が汚染するのを防止して、操作ユニットの洗浄問題を解決し、再使用を可能にする。
【0015】
本発明の効果は上記の効果に限定されるものではなく、本発明の説明または特許請求の範囲に記載された発明の構成から推論可能なすべての効果を含むことが理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施例による着脱型内視鏡を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施例による着脱型内視鏡に備えられた操作ユニットの一端部を示す正面図である。
図3】本発明の一実施例による着脱ユニットに備えられた第1着脱モジュールと第2着脱モジュールとが結合される前の状態を示す斜視図である。
図4】本発明の一実施例による着脱ユニットに備えられた第1着脱モジュールと第2着脱モジュールとが結合された状態を示す斜視図である。
図5図3の結合される前の状態の第1着脱モジュールと第2着脱モジュールの内部を示す斜視図である。
図6図4の結合された状態の第1着脱モジュールと第2着脱モジュールの内部を示す斜視図である。
図7A】本発明の一実施例による着脱型内視鏡に備えられた中間連結部と挿入端連結部とが結合される前の状態を示す斜視図である。
図7B】中間連結部と挿入端連結部との結合が完了する前の状態を示す斜視図である。
図7C】中間連結部と挿入端連結部との結合が完了する前の状態を示す斜視図である。
図7D】中間連結部と挿入端連結部とが結合された状態を示す斜視図である。
図8】本発明の一実施例による挿入ユニットを示す平面図および挿入ユニットの挿入端部を拡大して示す斜視図である。
図9】本発明の一実施例による着脱型内視鏡に備えられた挿入ユニットの内部の一部を示す斜視図である。
図10】本発明の一実施例による着脱型内視鏡の挿入ユニットの一部分の横断面図である。
図11】本発明の一実施例による挿入ユニットと操作ユニットとが結合された状態の着脱型内視鏡の一部分を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付した図面を参照して本発明を説明する。しかし、本発明は種々の異なる形態で実現可能であり、したがって、ここで説明する実施例に限定されるものではない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略し、明細書全体にわたって類似の部分については類似の図面符号を付した。
【0018】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結(接続、接触、結合)」されているとする時、これは「直接的に連結」されている場合のみならず、その中間に他の部材を挟んで「間接的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに備えることができることを意味する。
【0019】
本明細書で使った用語は単に特定の実施例を説明するために使われたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上、明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないことが理解されなければならない。
【0020】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施例による着脱型内視鏡を示す斜視図である。図2は、本発明の一実施例による着脱型内視鏡に備えられた操作ユニットの一端部を示す正面図である。図3は、本発明の一実施例による着脱ユニットに備えられた第1着脱モジュールと第2着脱モジュールとが結合される前の状態を示す斜視図であり、図4は、本発明の一実施例による着脱ユニットに備えられた第1着脱モジュールと第2着脱モジュールとが結合された状態を示す斜視図である。図5は、図3の結合される前の状態の第1着脱モジュールと第2着脱モジュールの内部を示す斜視図であり、図6は、図4の結合された状態の第1着脱モジュールと第2着脱モジュールの内部を示す斜視図である。そして、図7Aは、本発明の一実施例による着脱型内視鏡に備えられた中間連結部と挿入端連結部とが結合される前の状態を示す斜視図であり、図7Bおよび図7Cは、中間連結部と挿入端連結部との結合が完了する前の状態を示す斜視図であり、図7Dは、中間連結部と挿入端連結部とが結合された状態を示す斜視図である。
【0022】
図1図6および図7A図7Dを参照すれば、着脱型内視鏡10は、身体内部の臓器を検査および施術するための装置であってもよい。ここで、検査および施術対象部は、例えば、十二指腸(duodenum)であってもよい。
【0023】
着脱型内視鏡10は、操作ユニット100と、挿入ユニット200と、着脱ユニット300とを含むことができる。また、着脱型内視鏡10は、内視鏡制御管理システム(図示せず)と電気的に連結されるジョイントユニット(図示せず)をさらに含むことができる。
【0024】
操作ユニット100は、使用者が挿入ユニット200の作動を制御するために操作する部分であり、操作モジュールHを備えることができる。この時、操作モジュールHは、第1操作部H10と、第2操作部H20と、第3操作部H30とを含むことができる。
【0025】
操作ユニット100の一端(以下、第1結合端部)には、脱着可能な挿入ユニット200が選択的に連結可能である。挿入ユニット200が操作ユニット100に結合された状態で、使用者は第1操作部H10を左右方向に回転させて挿入ユニット200の先端(以下、挿入端部)を上下方向に屈曲運動させるか、第2操作部H20を左右方向に回転させて前記挿入端部を左右方向に屈曲運動させることができる。また、使用者は第3操作部H30を一方向に回転させて、後述する加力モジュール400の回動を制御することができる。
【0026】
第1操作部H10は、下部スプロケット(図示せず)と、これに噛み合い結合された下部チェーン(図示せず)とを備え、第2操作部H20は、上部スプロケット(図示せず)と、これに噛み合い結合された上部チェーン(図示せず)とを備えることができる。この場合、使用者の操作によって第1操作部H10および/または第2操作部H20が回転すると、下部スプロケットおよび/または上部スプロケットが回転運動し、このような回転運動は、下部チェーンおよび/または上部チェーンによって往復直線運動に転換される。
【0027】
下部チェーンおよび上部チェーンは、後述する第1、第2、第3および第4連結ワイヤ101、102、103、104および第1、第2、第3および第4作動ワイヤ201、202、203、204を介在させて、挿入ユニット200の内側に連結可能である。この時、上部チェーンおよび/または下部チェーンの往復直線運動によって第1、第2、第3および第4連結ワイヤ101、102、103、104および第1、第2、第3および第4作動ワイヤ201、202、203、204が選択的に線形運動することにより、第1、第2、第3および第4作動ワイヤ201、202、203、204に連結された挿入ユニット200の挿入端部が上下方向または左右方向に屈曲できる。この時、使用者は第1操作部H10および/または第2操作部H20の回転角を適切に変更することにより、挿入端部の屈曲量を調整することができる。
【0028】
この時、下部スプロケットおよび上部スプロケットの回転は、操作モジュールHに備えられた第1操作部H10および第2操作部H20を把持する使用者の手動回転操作によって行われる。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、下部スプロケットおよび上部スプロケットは、それに連結された回転軸をモータのような駆動手段と連結し、この駆動手段を制御する別の遠隔操作手段を用いて行われてもよいことは言うまでもない。
【0029】
第3操作部H30は、操作ユニット100の内部に配置されたリフティングユニット(lifting unit)(図示せず)と連結可能である。この時、リフティングユニットは、一実施例として、油圧方式で作動できる。この場合、リフティングユニットは、油圧供給部(図示せず)と線形移動軸(図示せず)とを含むことができる。この時、油圧供給部は、第3操作部H30の操作に基づいて、中間連結部材105と連結される線形移動軸に油圧を供給することができる。
【0030】
この時、挿入ユニット200が操作ユニット100に結合された状態で使用者によって第3操作部H30が左右方向のいずれか一方向(以下、操作方向)に回転すると、油圧供給部によって供給された油圧によって、線形移動軸が後方(-Y軸方向)に移動できる。
【0031】
これによって、中間連結部材105と第2中間連結本体315、そしてこれと結合された第2挿入端連結本体345と第5作動ワイヤ205が操作ユニット100に向かって引っ張られる方向(以下、加力方向)(例えば、-Y軸方向)に移動することにより、第5作動ワイヤ205と連結された加力モジュール400に加力方向(-Y軸方向)に力が加えられる。これによって、加力モジュール400は、回動軸Cを中心に操作ユニット100に向かう第1回転方向R1に回動できる(図8参照)。
【0032】
一方、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、リフティングユニットは、油圧方式以外の他の方式で作動することにより、加力モジュール400を回動させてもよいことは言うまでもない。ただし、説明の便宜のために、以下、リフティングユニットが油圧方式で作動する実施例を中心に説明する。
【0033】
第3操作部H30は、弾性部(図示せず)を備えることができる。このような弾性部は、使用者によって第3操作部H30が操作方向に回転することにより圧縮変形できる。以後、第3操作部H30に加えた力が除去されると、操作方向の反対方向への弾性復元力を発生させて、第3操作部H30を原位置に復帰させることにより、線形移動軸に加えられた油圧が除去されて、中間連結部材105と、第2挿入端連結部340’、そして第5作動ワイヤ205が加力方向の反対方向(Y軸方向)に再移動できる。これによって、加力モジュール400は、第1回転方向R1の反対方向である第2回転方向R2に回転して原位置に復帰することができる。
【0034】
挿入ユニット200は、内視鏡施術時、一部(すなわち、挿入端部)が身体内部に挿入される。この時、挿入端部は、挿入ユニット200の両端のうち操作ユニット100と結合される端部(以下、第2結合端部)の反対側端部であってもよい。挿入端部には、体内を照明する光源および体内を撮影するイメージセンサを有する照明撮影部が備えられる。
【0035】
挿入ユニット200の挿入端部には、前述した加力モジュール400が配置される。具体的には、加力モジュール400は、前記挿入端部に備えられた開口部に配置される。この時、加力モジュール400は、挿入ユニット200の長手方向(Y軸方向)に垂直な回動軸Cを中心に回動可能に設けられる。
【0036】
内視鏡施術時、別の施術装置が着脱型内視鏡10に備えられた連結用挿入構造を介して挿入ユニット200内に挿入される。このような施術装置は、挿入ユニット200の内部通路部(図示せず)を通って、前記開口部を介して挿入端部の外部に移動して十二指腸などに対する施術を行うことができる。
【0037】
この場合、加力モジュール400は、開口部を介して挿入端部の外部に移動した施術装置に力を加えて施術が必要な位置に向かって前記施術装置をベンディングさせることができる。例えば、内視鏡施術時、第3操作部H30を用いて加力モジュール400を第1回転方向R1に回転させることにより、施術装置を第1回転方向R1に対応する方向にベンディングさせることができる。内視鏡施術が完了したか、施術装置の取替が必要な場合、第3操作部H30に加えた力を除去して、加力モジュール400を原位置に復帰させることにより、施術装置に加えた力を除去し、ベンディング前の状態に復帰させることができる。
【0038】
一実施例として、挿入ユニット200は、内部に中空が形成された細長い円筒形状であってもよい。このような挿入ユニット200の少なくとも一部分は、上述のように、操作ユニット100によって屈曲方向が調整できるように柔軟な素材からなる。例えば、挿入ユニット200の外側表面を形成するカバーが、樹脂組成物のような柔軟なチューブ素材からなる。
【0039】
一方、操作ユニット100は、内視鏡施術時に用いられる液体と気体を投入または排出するための操作スイッチと操作ボタンとを備えることができる。操作ユニット100の第1結合端部と着脱ユニット300を介して着脱可能に結合される挿入ユニット200の一部(例えば、第2結合端部またはその周辺部)には、クリップを有する内視鏡処置具のような施術道具を挿入ユニット200の内部に進出入させるための出入口と、これを開閉するキャップとが備えられる。
【0040】
図2図4に例示的に示されるように、操作ユニット100の第1結合端部には、支持カバーK10が備えられる。この時、エアを供給する給気チャネルC30と、水を供給する給水チャネルC20と、前記挿入端部に備えられた照明撮影部と電気的に連結されるターミナル端子C40とが支持カバーK10を通過するように形成される。
【0041】
着脱ユニット300は、操作ユニット100と挿入ユニット200とを着脱式で連結することができる。この時、着脱ユニット300は、互いに脱着可能に結合される第1着脱モジュール300aと、第2着脱モジュール300bとを含むことができる。操作ユニット100と挿入ユニット200とは、第1着脱モジュール300aと第2着脱モジュール300bとの結合または結合解除によって、連結または分離可能である。
【0042】
第1着脱モジュール300aは、操作ユニット100のハウジングの内部に挿入されるように配置され、第1モジュール本体310と、第1中間連結部と、第2中間連結部とを含むことができる。そして、第2着脱モジュール300bは、挿入ユニット200のハウジングの内部に挿入されるように配置され、第2モジュール本体330と、第1挿入端連結部と、第2挿入端連結部とを備えることができる。
【0043】
この時、図面に図面番号を表していないが、説明の便宜のために、以下、第1中間連結部を図面番号320とし、第2中間連結部を図面番号320’とする。また、第1挿入端連結部を図面番号340とし、第2挿入端連結部を図面番号340’とする。
【0044】
第1モジュール本体310は、長手方向(Y軸方向)に沿って両端を貫通する第1中間中空部と、第2中間中空部とが形成されたハウジングであってもよい。このような第1および第2中間中空部は、支持カバーK10に備えられた連結用貫通孔(図2の111、112、113、114、115)と、長手方向(Y軸方向)に沿って同一線上に配置されて連通可能である。
【0045】
第1中間連結部320は、第1、第2、第3および第4連結ワイヤ101、102、103、104を介在させて、操作モジュールHと後述する挿入端連結部340とを連結することができる。この時、第1中間連結部320は、二対の第1中間連結本体311、312、313、314と、これにそれぞれ備えられた第1連結端部E1、E2、E3、E4とを備えることができる。
【0046】
第1中間連結本体311、312、313、314は、一実施例として、細長状の円柱形状を有するバー(bar)であってもよい。第1中間連結本体311、312、313、314は、第1モジュール本体310の第1中間中空部内に貫通挿入可能である。この時、第1中間連結本体311、312、313、314の両端は、少なくとも部分的に、第1モジュール本体310の外部に配置される。
【0047】
第1連結端部E1、E2、E3、E4は、後述する第1係止部材331、332、333、334と分離可能に連結される。第1連結端部E1、E2、E3、E4は、第1中間連結本体311、312、313、314の一端に配置され、このような第1中間連結本体311、312、313、314の一端は、挿入ユニット200に対向する端部であってもよい。第1中間連結本体311、312、313、314の他端は、第1、第2、第3および第4連結ワイヤ101、102、103、104の一端に連結され、この時、第1、第2、第3および第4連結ワイヤ101、102、103、104の他端は、第1操作部H10または第2操作部H20に備えられた下部チェーンまたは上部チェーンに連結される。
【0048】
この場合、使用者が第1操作部H10または第2操作部H20を操作することにより、下部スプロケットまたは上部スプロケットの回転運動が下部チェーンまたは上部チェーンによって往復直線運動に転換され、次いで、下部チェーンまたは上部チェーンに連結された第1、第2、第3および第4連結ワイヤ101、102、103、104が往復直線運動することができる。これによって、第1、第2、第3および第4連結ワイヤ101、102、103、104に連結された第1中間連結本体311、312、313、314および第1連結端部E1、E2、E3、E4が長手方向(Y軸方向)と平行な方向に沿って往復直線運動することができる。
【0049】
第1連結端部E1、E2、E3、E4は、第1中間連結本体311、312、313、314の外径より大きい外径に形成される。この時、第1連結端部E1、E2、E3、E4と第1、第2、第3および第4連結ワイヤ101、102、103、104との間には、第1中間連結本体311、312、313、314が貫通挿入される弾性部材Sが配置される。このような弾性部材Sは、結合過程で挿入端連結部340によって第1中間連結本体311、312、313、314が加圧されることにより圧縮変形されながら、第1中間連結本体311、312、313、314を原位置に復帰させる弾性復元力を発生させることができる。弾性部材Sは、一例として、コイルスプリングで構成される。
【0050】
第1連結端部E1、E2、E3、E4は、挿入ユニット200と操作ユニット100とが結合される時、第1係止部材331、332、333、334が挿入される第1挿入溝321、322、323、324と、第1中間連結本体311、312、313、314の回転をガイドする第1ガイド突起T1、T2、T3、T4とが備えられる。
【0051】
第1挿入溝321、322、323、324は、第1連結端部E1、E2、E3、E4から、長手方向内側(例えば、-Y軸方向)に凹んで形成される。第1挿入溝321、322、323、324は、第1連結端部E1、E2、E3、E4を長手方向(Y軸方向)に垂直な方向(X軸方向)に貫通して形成された貫通部Nを備えることができる。このような貫通部Nを介して、第1挿入溝321、322、323、324は部分的に外部と連通可能である。また、貫通部Nを介して、第1係止部材331、332、333、334が第1挿入溝321、322、323、324に係止状態になって固定される。
【0052】
第1ガイド突起T1、T2、T3、T4は、第1中間連結本体311、312、313、314の回転運動をガイドすることができる。第1ガイド突起T1、T2、T3、T4は、第1中間連結本体311、312、313、314の第1連結端部E1、E2、E3、E4から、半径方向外側に向かって突出形成される。
【0053】
第1ガイド突起T1、T2、T3、T4は、第1係止部材331、332、333、334が第1挿入溝321、322、323、324内に挿入された後、操作モジュールHの操作によって第2挿入端連結部340’が後方(-Y軸方向)に移動することにより引っ張られる場合、第1モジュール本体310に形成された第1ガイドスリットG1、G2、G3、G4に沿って移動できる。
【0054】
第1ガイドスリットG1、G2、G3、G4は、第1モジュール本体310の一側面から、他の側面まで湾曲して延びる曲線部と、このような曲線部に連結され、第1中間連結本体311、312、313、314の長手方向と平行に後方(-Y軸方向)に延びる直線部とを含むことができる。
【0055】
第1挿入端連結部340が後方(-Y軸方向)に引っ張られて移動する場合、第1ガイド突起T1、T2、T3、T4が先に、曲線部に沿って回転することにより、第1ガイド突起T1、T2、T3、T4によって第1中間連結本体311、312、313、314が回転しながら後方(-Y軸方向)に移動するように案内される。以後、第1挿入端連結部340が後方(-Y軸方向)にさらに移動することにより、湾曲部を通過したガイド突起T1、T2、T3、T4は、直線部に沿って線形移動し、これによって第1係止部材331、332、333、334が第1挿入溝321、322、323、324の内側に係止されることにより、第1中間連結部320と第2挿入端連結部340’とが結合されて、内視鏡施術中に分離されず、操作モジュールHの操作によって一体に動作できる。
【0056】
第2中間連結部320’は、中間連結部材105を介在させて、操作モジュールHと挿入端部に配置された加力モジュール400とを連結することができる。この時、第2中間連結部320’は、1つの第2中間連結本体315と、第2連結端部E5とを備えることができる。
【0057】
第2中間連結本体315は、第1中間中空部と離隔した第2中間中空部内に貫通挿入可能である。この時、第2中間連結本体315の両端は、少なくとも部分的に、第1モジュール本体310の外部に配置される。
【0058】
第2連結端部E5は、後述する第2係止部材335と分離可能に連結される。第2連結端部E5は、第2中間連結本体315の一端に配置され、第2中間連結本体315の他端には中間連結部材105が備えられる。この時、中間連結部材105は、リフティングユニットを介在させて第3操作部H30に連結可能である。
【0059】
中間連結部材105は、図面に例示的に示されるように、第2中間連結本体315から、長手方向(Y軸方向)と平行に後方(-Y軸方向)に向かって突出して形成される。この時、中間連結部材105の後端にはリフティングユニットの線形移動軸と係止結合されるための、係止用突出部が備えられる。この場合、中間連結部材105が線形移動軸の先端に備えられた係止溝(図示せず)内に挿入された後、係止用突出部が係止溝内で係止固定される。これによって、中間連結部材105および第2中間連結本体315がリフティングユニットに結合される。一方、本発明はこれに限定されるものではなく、他の実施例として、中間連結部材105は、連結ワイヤ(図示せず)を介在させて線形移動軸と連結されてもよい。
【0060】
この場合、使用者が第3操作部H30を操作方向に操作することにより、油圧供給部から供給した油圧によって線形移動軸およびこれに連結された中間連結部材105が加力方向(-Y軸方向)に直線運動することができる。これと同時に、第2中間連結本体315および第2連結端部E5が加力方向(-Y軸方向)に直線運動することができる。
【0061】
第2連結端部E5には第2挿入溝325および第2ガイド突起T5が形成され、第2ガイド突起T5は、第1モジュール本体310に備えられた第2ガイドスリットG5に沿って移動し、第2中間連結本体315の移動をガイドすることができる。それ以外の第2中間連結部320’の具体的な特徴および第2挿入端連結部340’との結合方式は、前述した第1中間連結部320と同一または類似するので、これについて重複する説明は省略する。
【0062】
第1中間連結部320は、前述のように、二対の第1中間連結本体311、312、313、314を含むことができる。この時、説明の便宜のために、二対の第1中間連結本体311、312、313、314を第1-1中間連結本体311、第1-2中間連結本体312、第1-3中間連結本体313および第1-4中間連結本体314と称することとする。
【0063】
この場合、第1モジュール本体310には第1中間中空部が二対形成され、このような第1中間中空部内に第1-1、第1-2、第1-3および第1-4中間連結本体311、312、313、314がそれぞれ貫通挿入可能である。
【0064】
第1-1、第1-2、第1-3および第1-4中間連結本体311、312、313、314は、第1モジュール本体310内で、幅方向(X軸方向)および/または高さ方向(Z軸方向)に互いに対称配置される。具体的には、第1-1中間連結本体311は、第1-2中間連結本体312と幅方向(X軸方向)に対称配置される。この時、第1-1中間連結本体311は、第1-3中間連結本体313と高さ方向(Z軸方向)に対称配置され、第1-3中間連結本体313は、第1-4中間連結本体314と幅方向(X軸方向)に対称配置される。これによって、第1-1中間連結本体311と第1-2中間連結本体312は、第1モジュール本体310の内部の上側に一対で並んで配置され、第1-3中間連結本体313と第1-4中間連結本体314は、第1モジュール本体310の内部の下側に一対で並んで配置される。
【0065】
この時、第2中間中空部は、第1-1、第1-2、第1-3および第1-4中間連結本体311、312、313、314によって画定された、第1モジュール本体310の内部領域を通って延び、これによって、第2中間連結部320’は、第1-1、第1-2、第1-3および第1-4中間連結本体311、312、313、314によって取り囲まれて、真ん中に位置することができる。
【0066】
第1および第2中間連結本体311、312、313、314、315の連結端部、すなわち第1-1連結端部E1、第1-2連結端部E2、第1-3連結端部E3、第1-4連結端部E4および第2連結端部E5は、第1モジュール本体310から挿入ユニット200に向かって外側に突出して配置される。
【0067】
また、第1連結端部E1、E2、E3、E4に対向する、第1中間連結本体311、312、313、314の他端には、第1連結ワイヤ101、第2連結ワイヤ102、第3連結ワイヤ103、第4連結ワイヤ104がそれぞれ連結される。そして、第2連結端部E5に対向する第2中間連結本体315の他端には、前述した中間連結部材105が備えられて、リフティングユニットに連結される。この時、第1中間連結本体311、312、313、314はそれぞれ、コイルスプリング形状の弾性部材S内に貫通挿入された状態で第1モジュール本体310内に配置される。
【0068】
第2着脱モジュール300bは、前述のように、第2モジュール本体330と、第1挿入端連結部340と、第2挿入端連結部340’とを備えることができる。
【0069】
第2モジュール本体330は、長手方向(Y軸方向)に沿って両端を貫通する第1挿入端中空部と、第2挿入端中空部HLとが形成されたハウジングであってもよい。
【0070】
第1挿入端連結部340は、挿入ユニット200の挿入端部が屈曲運動するように、第1、第2、第3および第4作動ワイヤ201、202、203、204を介在させて、使用者の操作モジュールHの操作によって加えられた力を挿入端部に伝達することができる。この時、第1挿入端連結部340は、二対の第1挿入端連結本体341、342、343、344と、これらそれぞれに備えられた第1係止部材331、332、333、334とを含むことができる。
【0071】
第1挿入端連結本体341、342、343、344は、一実施例として、細長状の円柱形状を有するバー(bar)であってもよい。第1挿入端連結本体341、342、343、344は、第2モジュール本体330の第1挿入端中空部内に貫通挿入可能である。この時、第1挿入端連結本体341、342、343、344の両端は、少なくとも部分的に第2モジュール本体330の外部に突出して配置される。
【0072】
第1挿入端連結本体341、342、343、344は、一表面にラックギヤ(rack gear)部Lを備えることができる。ラックギヤ部Lは、第1挿入端連結本体341、342、343、344の表面のうち第2モジュール本体330の中心を向く表面に配置される。そして、ラックギヤ部Lは、第1挿入端連結本体341、342、343、344の長手方向(Y軸方向)に沿って延びることができる。
【0073】
第1係止部材331、332、333、334は、前述した第1連結端部E1、E2、E3、E4の第1挿入溝321、322、323、324内に挿入されて、分離可能に結合される。
【0074】
第1係止部材331、332、333、334は、第1挿入端連結本体341、342、343、344の一端に配置され、このような第1挿入端連結本体341、342、343、344の一端は、操作ユニット100に対向する端部であってもよい。この時、第1挿入端連結本体341、342、343、344の他端には、第1、第2、第3および第4作動ワイヤ201、202、203、204の一端が連結され、このような第1、第2、第3および第4作動ワイヤ201、202、203、204の他端は、挿入端部の内側に連結される。
【0075】
この時、第1係止部材331、332、333、334は、第1挿入溝321、322、323、324の長手方向内側に凹み深さと類似の突出長さ、好ましくは、より短い突出長さに形成される。これによって、第1係止部材331、332、333、334が第1挿入溝321、322、323、324内に挿入時、第1係止部材331、332、333、334と第1挿入溝321、322、323、324との間に所定の遊びが存在できる。
【0076】
第2挿入端連結部340’は、加力モジュール400が回動するように、第5作動ワイヤ205を介在させて、使用者が第3操作部H30を操作することによって加えられた力を加力モジュール400に伝達することができる。この時、第2挿入端連結部340’は、1つの第2挿入端連結本体345と、湾曲状連結部346と、第2係止部材335とを含むことができる。
【0077】
第2挿入端連結本体345は、第1挿入端中空部と離隔した第2挿入端中空部HL内に貫通挿入可能である。この時、第2挿入端連結本体345の両端は、少なくとも部分的に、第2モジュール本体330の外部に配置される。
【0078】
湾曲状連結部346は、第2挿入端連結本体345と加力モジュール400との間に配置され、内部に作動ワイヤ205が収容されるための中空部が形成される。作動ワイヤ205は、湾曲状連結部346の内部中空部に配置されて、第2挿入端連結本体345から加力モジュール400に向かって延びることができる。この時、作動ワイヤ205の一端は、第2挿入端連結本体345に連結され、作動ワイヤ205の他端は、加力モジュール400に連結される。
【0079】
湾曲状連結部346は、第2挿入端連結部340’の長手方向(Y軸方向)に対して湾曲した湾曲部を備えることができる。このような湾曲部を介して、湾曲状連結部346の内部中空部の内部に配置された作動ワイヤ205のベンディング(bending)方向、曲げ程度などの配置状態を調整することができる。
【0080】
具体的には、第2作動ワイヤ205は、その一端が第2挿入端連結本体345に連結された状態で、他端が挿入端部に向かって延びることができる。この時、第2作動ワイヤ205の前記一端と他端との間の一部が、湾曲状連結部346に沿って湾曲して延びることができる。これによって、第2作動ワイヤ205の全体長さの中で、湾曲状連結部346を通って延びる長さ部が挿入ユニット200の内部で、長手方向(Y軸方向)に挿入ユニット200の中心を通過するように、挿入端部に向かって延びるように配置される。
【0081】
また、湾曲状連結部346を介して第2モジュール本体330の内部の限られた空間内で、直線状に配置される第2挿入端連結部340’に影響を与えないように第2挿入端連結部340’を配置可能で、空間活用性を向上させることができる。
【0082】
第2係止部材335は、第2連結端部E5の第2挿入溝325内に挿入されて分離可能に結合される。第2係止部材335は、第2挿入端連結本体345の両端部のうち湾曲状連結部346の反対側端部で、長手方向外側(-Y軸方向)に向かって突出形成される。この時、第2挿入端連結本体345の他端には作動ワイヤ205の一端が連結され、第5作動ワイヤ205の他端は、加力モジュール400に連結される。
【0083】
この場合、使用者が第3操作部H30を操作方向に操作することにより、油圧供給部によって供給された油圧によって線形移動軸およびこれに連結された中間連結部材105および第2中間連結本体315が加力方向(-Y軸方向)に直線運動することができる。
【0084】
この時、第2連結端部E5には第2挿入溝325および第2ガイド突起T5が形成され、第2ガイド突起T5は、第2モジュール本体330に備えられた第2ガイドスリットG5に沿って移動し、第2中間連結本体315の移動をガイドすることができる。それ以外の第2中間連結部320’の具体的な特徴および第2挿入端連結部340’との結合方式および結合後の作動方式は、前述した第1中間連結部320と同一または類似するので、これについて重複する説明は省略する。
【0085】
第1挿入端連結部340は、前述のように、二対の第1挿入端連結本体341、342、343、344を含むことができる。この時、説明の便宜のために、二対の第1挿入端連結本体を第1-1挿入端連結本体341、第1-2挿入端連結本体342、第1-3挿入端連結本体343および第1-4挿入端連結本体344と称することとする。
【0086】
この場合、第2モジュール本体330には第1挿入端中空部が二対形成され、このような二対の第1挿入端中空部内に、第1-1、第1-2、第1-3および第1-4挿入端連結本体341、342、343、344がそれぞれ貫通挿入可能である。
【0087】
第1-1、第1-2、第1-3および第1-4挿入端連結本体341、342、343、344は、第2モジュール本体330内で、幅方向(X軸方向)および/または高さ方向(Z軸方向)に互いに対称配列される。
【0088】
具体的には、第1-1挿入端連結本体341は、第1-2挿入端連結本体342と幅方向(X軸方向)に対称配置される。これによって、第1-1挿入端連結本体341のラックギヤ部Lと、第1-2挿入端連結本体342のラックギヤ部Lとは、互いに対向して配置される。
【0089】
また、第1-1挿入端連結本体341は、第1-3挿入端連結本体343と高さ方向(Z軸方向)に対称配置され、第1-3挿入端連結本体343は、第1-4挿入端連結本体344と幅方向(X軸方向)に対称配置される。これによって、第1-3挿入端連結本体343の第3ラックギヤ部Lは、第1-4挿入端連結本体344の第4ラックギヤ部Lと互いに対向して配置される。
【0090】
これによって、第1-1挿入端連結本体341と第1-2挿入端連結本体342は、第2モジュール本体330の内部の上側に一対で並んで配置され、第1-3挿入端連結本体343と第1-4挿入端連結本体344は、第2モジュール本体330の内部の下側に一対で並んで配置される。
【0091】
この時、第2挿入端連結部340’は、上述のように、第2モジュール本体330内で、第1-1、第1-2、第1-3および第1-4挿入端連結本体341、342、343、344によって取り囲まれて画定された領域に配置される。この場合、第2挿入端連結本体345は、一実施例として、第1-1、第1-2、第1-3および第1-4挿入端連結本体341、342、343、344の真ん中を通過して延びることができる。
【0092】
上述した場合、第2モジュール本体330は、ピニオンギヤユニット(pinion gear unit)Pを備えることができる。この時、ピニオンギヤユニットPは、第1ピニオンギヤP10と、第2ピニオンギヤP20とを含むことができる(図5および図6参照)。
【0093】
第1ピニオンギヤP10は、第1-1挿入端連結本体341と第1-2挿入端連結本体342との間に配置されて、第1-1挿入端連結本体341の第1ラックギヤ部Lおよび第1-2挿入端連結本体342の第2ラックギヤ部Lと同時に噛み合い結合される。このような噛み合い結合状態で、第1ピニオンギヤP10は、使用者の操作モジュールHの操作によって、長手方向(Y軸方向)に垂直な第1中心軸部を中心に回転することができる。
【0094】
第2ピニオンギヤP20は、第1-3挿入端連結本体343と第1-4挿入端連結本体344との間に配置されて、第1-3挿入端連結本体343の第3ラックギヤ部Lおよび第1-4挿入端連結本体344の第4ラックギヤ部Lと同時に噛み合い結合される。このような噛み合い結合状態で、第2ピニオンギヤP20は、使用者の操作モジュールHの操作によって、長手方向(Y軸方向)に垂直な第2中心軸部を中心に回転することができる。
【0095】
第2中心軸部は、第1中心軸部と同一線上に配置されるが、互いに分離されて独立して回転可能に構成される。これによって、第1ピニオンギヤP10と、第2ピニオンギヤP20は、第1中心軸部または第2中心軸部を中心に回転する間、互いの回転運動を干渉(または妨害)しない。第2モジュール本体330は、第1-1、第1-2、第1-3および第1-4挿入端連結本体341、342、343、344によって取り囲まれた領域の真ん中を通って長手方向(Y軸方向)に貫通形成されたガイドホール(図示せず)を備えることができる。この時、ガイドホールは、ピニオンギヤの回転を妨害しないように、第1ピニオンギヤと第2ピニオンギヤとの間に配置される。この場合、第2挿入端連結本体345は、前記ガイドホールの内部に配置されて、ガイドホールの内部で長手方向(Y軸)と平行に往復直線運動することができる。
【0096】
第2モジュール本体330は、その上面および下面に、長手方向(Y軸方向)に沿って延びる直線状ガイドスリットGを備えることができる。直線状ガイドスリットGは、第2モジュール本体330の上面に第1-1挿入端連結本体341および第1-2挿入端連結本体342とそれぞれ対向するように一対備えられた「上面直線状ガイドスリット」と、第2モジュール本体330の下面に第1-3挿入端連結本体343および第1-4挿入端連結本体344とそれぞれ対向するように一対備えられた「下面直線状ガイドスリット」とを含むことができる。
【0097】
この時、第1-1挿入端連結本体341および第1-2挿入端連結本体342は、それぞれ上側に向かって延びて、上面直線状ガイドスリットGに挿入される「上面ガイド突出部材I」を備えることができる。そして、第1-3挿入端連結本体343および第1-4挿入端連結本体344は、それぞれ下側に向かって延びて、下面直線状ガイドスリットGに挿入される「下面ガイド突出部材I」を備えることができる。この場合、各ガイド突出部材Iは、対応する直線状ガイドスリットGに沿って移動することにより、第1挿入端連結本体341、342、343、344の往復直線運動をガイドすることができる。
【0098】
第1-1、第1-2、第1-3および第1-4挿入端連結本体341、342、343、344それぞれの一端には、第1-1係止部材331、第1-2係止部材332、第1-3係止部材333および第1-4係止部材334が備えられる。そして、第1-1、第1-2、第1-3および第1-4挿入端連結本体341、342、343、344それぞれの他端には、第1作動ワイヤ201、第2作動ワイヤ202、第3作動ワイヤ203または第4作動ワイヤ204が連結される。
【0099】
挿入ユニット200は、内視鏡施術時に用いられる施術器具が挿入されるための補助連結ユニットを備えることができる。
【0100】
一実施例として、補助連結ユニットは、一対の補助挿入部510、520が形成される。この時、補助挿入部510、520は、内部に中空部が形成されて、挿入ユニット200の内側と連通可能である。この場合、補助挿入部510、520を介して外部から、施術機器または吸入機器などが挿入されて、挿入ユニット200の内側を通して移動した後、挿入端部が身体内部に挿入された状態で挿入端部の開口部を介して患者の身体内部に進入することができる。
【0101】
図8は、本発明の一実施例による挿入ユニットを示す平面図および挿入ユニットの挿入端部を拡大して示す斜視図である。図9は、本発明の一実施例による着脱型内視鏡に備えられた挿入ユニットの内部の一部を示す斜視図である。
【0102】
図8および図9を参照すれば、前述のように、加力モジュール400は、挿入ユニット200の挿入端部に配置される。具体的には、挿入端部は、外部と連通する開口部が形成され、このような開口部内に加力モジュール400が挿入されるように配置される。この時、加力モジュール400は、部分的に開口部を介して外部に突出形成される。
【0103】
第5作動ワイヤ205は、湾曲状連結部346を通って、挿入端通路部PWを介して延びることができる。この場合、挿入端通路部PWは、挿入ユニット200の内部で、湾曲状連結部346の一端と連通するように結合されて、挿入端部に向かって延びることができる。このような挿入端通路部PWを貫通して延びた第5作動ワイヤ205は、加力モジュール400に連結されて、油圧供給部から供給された油圧を加力モジュール400に伝達することができる。
【0104】
この時、挿入端部の開口部は、挿入端通路部PWおよびこれに連結された湾曲状連結部346を介して第2挿入端中空部HLと連通可能である。これによって、内視鏡施術時、患者の血のような汚染物質が挿入端部の開口部を通して挿入ユニット200の内部に流入しうる。また、流入した汚染物質は、挿入ユニット200に連結された操作ユニット100の内部まで進入しうることから、これを防止するために、本発明による着脱型内視鏡10は、汚染物質の流入防止構造を備え、これに関する詳しい説明は後述する。
【0105】
図10は、本発明の一実施例による着脱型内視鏡の挿入ユニットの一部分の横断面図である。そして、図11は、本発明の一実施例による挿入ユニットと操作ユニットとが結合された状態の着脱型内視鏡の一部分を示す横断面図である。
【0106】
図10を参照すれば、挿入ユニット200は、そのハウジングの両端を貫通する中空部が形成される。中空部は、第1挿入端中空部および/または第2挿入端中空部HLであってもよい。この時、第1挿入端中空部は、二対備えられて、第2モジュール本体330または挿入ユニット200のハウジングの内側周方向に沿って離隔配置され、第2挿入端中空部HLは、二対の第1挿入端中空部に取り囲まれてその真ん中を通って長手方向(Y軸方向)に延びることができる。また、第2挿入端中空部HLは、ハウジングの内部で、第1挿入端中空部と離隔して配置されることにより、二対の第1挿入端中空部から完全に隔離されて連通しない。
【0107】
第2挿入端中空部HLは、段差部HL10を含むことができる。段差部HL10は、第2挿入端中空部HLの長手方向(Y軸方向)に対して、半径方向外側に向かって段付きに形成される。このような段差部HL10によって、第2挿入端中空部HLは、相対的により大きい直径を有する大直径部を含むことができる。この時、大直径部は、第2挿入端中空部HLの両端部のうち、湾曲状連結部346と隣接した端部(以下、第1端部)側に配置される。
【0108】
この場合、前述のように、第2挿入端中空部HL内に第2中間連結部320’が貫通挿入可能である。この時、第2中間連結部320’は、第2挿入端中空部HLの内径とほぼ同じ大きさの直径を有するように形成される。また、第2中間連結部320’の両端部のうち、湾曲状連結部346と隣接した端部(以下、第1端部)は、第2挿入端中空部HLの大直径部の内径とほぼ同じ大きさの直径を有するように形成される。これによって、第2中間連結部320’の第1端部は、第2中間連結部320’の他の部分よりも大きい直径に形成される。
【0109】
この場合、第2中間連結部320’の第1端部と、前記段差部との間に弾性部材Sが配置される。弾性部材Sは、前述のように、スプリング形状に形成されて、第2中間連結部320’が貫通挿入され、この時、弾性部材Sの両端はそれぞれ、第2中間連結部320’の第1端部と、段差部HL10に当接して係止されるように配置される。これによって、第3操作部H30によって第2中間連結部320’が後方(-Y軸方向)に引っ張られる時、弾性部材Sが圧縮され、第2中間連結部320’に加えられた力が除去されると、弾性復元力を提供して、第2中間連結部320’を再度前方(Y軸方向)に移動させることができる。
【0110】
第2挿入端中空部HLは、第2挿入端中空部HLを取り囲む第1挿入端中空部および他の構成と完全に分離された状態で、挿入ユニット200のハウジングの両端を貫通して形成されて密閉空間が形成される。これによって、湾曲状連結部346を通して流入した汚染物質が、第2挿入端中空部HLの内部を通してのみ移動できる。
【0111】
また、第2中間連結部320’は、その両端にシーリング部材Oが備えられる。シーリング部材Oは、第2中間連結部320’の両端と、第2挿入端中空部HLとの間の微細な空間を密封させて、湾曲状連結部346を通して流れる汚染物質が外部に排出されるのを防止することができる。シーリング部材Oは、例えば、合成ゴム、合成樹脂などで製造されたOリング(O-ring)であってもよい。
【0112】
このように、第2挿入端中空部HLは、湾曲状連結部346に連結される部分A1と第2モジュール本体330の後端部A2との間の空間を密閉するように形成されて、挿入端部の開口部を通して流入した汚染物質が、外部に流れ出るのを防止し、第2挿入端中空部HLを通してのみ流れるように案内することができる。
【0113】
図11を参照すれば、挿入ユニット200が操作ユニット100に結合された場合、操作ユニット100の第1結合端部と、挿入ユニット200の第2結合端部との間には、汚染物質が排出される排出通路部が形成される。
【0114】
具体的には、挿入ユニット200が操作ユニット100に結合された場合、第1結合端部と第2結合端部との間には、所定の遊び部として構成された排出通路部が存在できる。このような排出通路部は、第2結合端部の後端A2と、第1結合端部の先端A3との間に配置される。
【0115】
この場合、第2中間連結部320’が第3操作部H30の操作によって、第2挿入端中空部HL内で長手方向(Y軸方向)に沿って往復直線運動することにより、第2挿入端中空部HLの内部を通して第1移動方向A’に流れる汚染物質が移動し、このような汚染物質は、第2挿入端中空部HLの後端開口部を通して外部に排出される。そして、第2挿入端中空部HLの外部に排出された汚染物質は、重力の作用によって、第2移動方向A’’に沿って下側に流れたり落ちながら、排出通路部を通して着脱型内視鏡10の外部に排出される。
【0116】
このように、排出通路部を通して汚染物質が外部に排出されることにより、内視鏡施術時、内視鏡10の内部に流入した汚染物質が操作ユニット100の内部に流入しない。これによって、内視鏡施術を行っても挿入ユニット200のみ汚染し、操作ユニット100の内部が汚染するのを防止することができる。結果として、内視鏡施術が完了した後、次の施術を進行させる時、挿入ユニット200のみ新しいユニットに取替えた後に施術を進行可能で、患者間の伝染病の発生を防止することができる。また、操作モジュールHを含むなど、相対的に複雑な構造を有し、製造価格が高い操作ユニット100を再使用可能で、洗浄の必要性が減少し、経済的な面においても大きな利点が存在できる。
【0117】
前述のような本発明の実施例による挿入ユニット200およびこれを含む着脱型内視鏡10は、挿入ユニット200の内部に密閉された中空部が形成されることにより、内視鏡施術時、装置の内部に流入する血などの汚染物質が前記中空部の内部にのみ流れるように誘導することができる。また、挿入ユニット200と操作ユニット100との結合時、2つのユニットの間に形成される排出通路部を通して、挿入ユニット200の中空部を通過した汚染物質が排出されることにより、操作ユニット100の内部が汚染するのを防止して、操作ユニット100の洗浄問題を解決し、再使用可能にする。
【0118】
前述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態に容易に変形可能であることを理解するであろう。そのため、以上に述べた実施例はすべての面で例示的であり、限定されないと理解しなければならない。例えば、単一形で説明されている各構成要素は分散して実施されてもよいし、同じく、分散したものとして説明されている構成要素も結合された形態で実施可能である。
【0119】
本発明の範囲は後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲、そしてその均等概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を以下に付記する。
[1]
両端を貫通しかつ、外部から隔離されるように形成された中空部を有するハウジングと、
前記ハウジングの両端を貫通するように前記ハウジングの内部に挿入される第1中間連結部と、
前記第1中間連結部と離隔配置され、前記中空部内に貫通挿入される第2中間連結部と、を含む、着脱型内視鏡用挿入ユニット。
[2]
前記第1中間連結部は、複数個備えられ、
複数の前記第1中間連結部は、前記中空部を取り囲むように前記ハウジングの内側周方向に沿って離隔配置される、前記[1]に記載の着脱型内視鏡用挿入ユニット。
[3]
前記中空部は、段差部を含み、
前記中空部の内部で、前記段差部と前記第2中間連結部の一端との間に配置されて、前記第2中間連結部に弾性力を提供する弾性部材、をさらに含む、前記[1]に記載の着脱型内視鏡用挿入ユニット。
[4]
前記第2中間連結部の一端に連結され、少なくとも部分的に前記第2中間連結部の長手方向に対して湾曲した湾曲状連結部、をさらに含む、前記[1]に記載の着脱型内視鏡用挿入ユニット。
[5]
前記第2中間連結部の両端には、前記第2中間連結部と前記中空部との間の空間を密封するシーリング部材が備えられた、前記[1]に記載の着脱型内視鏡用挿入ユニット。
[6]
一端が身体内部に挿入される、請求項1~5のいずれか1項に記載の挿入ユニットと、
前記挿入ユニットの他端に結合され、前記挿入ユニットの前記一端が屈曲運動するように作動させる操作ユニットと、
前記操作ユニットと前記挿入ユニットとを着脱可能に結合させる着脱ユニットと、を含む、着脱型内視鏡。
[7]
前記挿入ユニットと前記操作ユニットとの結合時、互いに対向して配置される前記操作ユニットの第1結合端部と、前記挿入ユニットの第2結合端部との間に排出通路部が形成される、前記[6]に記載の着脱型内視鏡。
【符号の説明】
【0120】
10:着脱型内視鏡
100:操作ユニット
200:挿入ユニット
300:着脱ユニット
400:加力モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
図9
図10
図11