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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240716BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20240716BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/02
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023130256
(22)【出願日】2023-08-09
【審査請求日】2023-10-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523304342
【氏名又は名称】株式会社ROKU
(74)【代理人】
【識別番号】100192795
【弁理士】
【氏名又は名称】小牧 哲也
(72)【発明者】
【氏名】沖 拓史
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-85026(JP,A)
【文献】特開2006-268273(JP,A)
【文献】特開2002-304498(JP,A)
【文献】特許第7291979(JP,B1)
【文献】特開2008-192088(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サウナ個室を顧客に貸し出す役務を支援する情報処理装置であって
前記サウナ個室を顧客に貸し出す貸出時間枠と、前記貸出時間枠に連続するインターバル時間枠と、前記貸出時間枠および前記インターバル時間枠を組み合わせてなる単位時間枠と、を設定する要求を受け付けたことに基づいて、これら受け付けた前記貸出時間枠、前記インターバル時間枠および前記単位時間枠を設定する設定部を備え、
前記設定部は、
複数種類の前記貸出時間枠と複数種類の前記インターバル時間枠とを設定する場合、設定する前記複数種類の貸出時間枠と前記複数種類のインターバル時間枠とによって導出される1種類の前記単位時間枠を設定する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記サウナ個室の貸出開始時間を生成する生成部を備え、
前記生成部は、
複数の前記サウナ個室を備える施設の1日の営業時間内で、前記複数のサウナ個室のそれぞれの貸出開始時間が互いに異なる時間となり、かつ、前後の前記貸出開始時間の間隔が、前記設定部が設定している前記インターバル時間枠に相当する時間となるように、前記複数のサウナ個室のそれぞれの貸出開始時間を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
複数のサウナ個室を備える施設を管理する管理者が使用する管理者端末と、
前記サウナ個室を利用する顧客が使用する顧客端末と、
前記管理者端末および前記顧客端末とネットワークを介して接続され、前記管理者および前記顧客からの要求を受け付ける情報処理装置と、
を含み、
前記サウナ個室を前記顧客に貸し出す役務を支援する支援システムであって、
前記情報処理装置は、
前記管理者からの要求に基づいて、前記サウナ個室を貸し出す貸出時間枠と、前記貸出時間枠に連続するインターバル時間枠と、前記貸出時間枠および前記インターバル時間枠を組み合わせてなる単位時間枠と、を設定する設定部と、
前記顧客から、前記サウナ個室の予約に関する要求を受け付けたことに基づいて、前記設定部が設定している前記貸出時間枠を前記顧客に提供する提供部と、
を備え、
前記設定部は、
前記管理者が策定した複数種類の前記貸出時間枠と複数種類の前記インターバル時間枠とを設定することが可能であり、
前記複数種類の貸出時間枠と前記複数種類のインターバル時間枠とを設定する場合、これら設定する前記貸出時間枠と前記インターバル時間枠とによって導出される1種類の前記単位時間枠を設定する
ことを特徴とする支援システム。
【請求項4】
複数のサウナ個室を備える施設を管理する管理者が使用する管理者端末と、
前記サウナ個室を利用する顧客が使用する顧客端末と、
前記管理者端末および前記顧客端末とネットワークを介して接続され、前記管理者および前記顧客からの要求を受け付ける情報処理装置と、
を含み、
前記サウナ個室を前記顧客に貸し出す役務を支援する支援システムであって、
前記情報処理装置は、
前記管理者から、前記サウナ個室を貸し出す貸出時間枠と、前記貸出時間枠に連続するインターバル時間枠と、前記貸出時間枠および前記インターバル時間枠を組み合わせてなる単位時間枠と、を設定する要求を受け付けたことに基づいて、これら受け付けた前記貸出時間枠、前記インターバル時間枠および前記単位時間枠を設定する設定部と、
前記施設の1日の営業時間内で、前記複数のサウナ個室のそれぞれの貸出開始時間が互いに異なる時間となるように、前記複数のサウナ個室のそれぞれの貸出開始時間を生成する生成部と、
前記顧客から、前記サウナ個室の予約に関する要求を受け付けたことに基づいて、前記設定部が設定している前記貸出時間枠と、前記生成部が生成した前記貸出開始時間とを前記顧客に提供する提供部と、
を備えることを特徴とする支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サウナ個室を顧客に貸し出す役務を支援するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、サウナに関する情報をシェアするためのシステムに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022―134055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来から、サウナ個室を顧客に貸し出す役務を円滑に行えるものが望まれていた。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、サウナ個室を顧客に貸し出す役務を円滑に行える情報処理装置および支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための解決手段として、
本発明の情報処理装置は、
サウナ個室を顧客に貸し出す役務を支援する情報処理装置であって、
複数の前記サウナ個室を備える施設を管理する管理者から、前記サウナ個室を顧客に貸し出す貸出時間枠と、前記貸出時間枠に連続するインターバル時間枠と、前記貸出時間枠および前記インターバル時間枠を組み合わせてなる単位時間枠と、を設定する要求を受け付けたことに基づいて、これら受け付けた前記貸出時間枠、前記インターバル時間枠および前記単位時間枠を設定する設定部を備え、
前記管理者は、
前記情報処理装置に対し、複数種類の前記貸出時間枠と複数種類の前記インターバル時間枠とを設定する要求を行うことが可能である一方、前記単位時間枠を1種類に限り設定する要求を行うことが可能である
ことを特徴とする。
【0007】
また、上記構成において、
前記サウナ個室の貸出開始時間を生成する生成部を備え、
前記生成部は、
前記施設の1日の営業時間内で、前記複数のサウナ個室のそれぞれの貸出開始時間が互いに異なる時間となり、かつ、前後の前記貸出開始時間の間隔が、前記設定部が設定している前記インターバル時間枠に相当する時間となるように、前記複数のサウナ個室のそれぞれの貸出開始時間を生成する
ことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するための解決手段として、
本発明の支援システムは、
複数のサウナ個室を備える施設を管理する管理者が使用する管理者端末と、
前記サウナ個室を利用する顧客が使用する顧客端末と、
前記管理者端末および前記顧客端末とネットワークを介して接続され、前記管理者および前記顧客からの要求を受け付ける情報処理装置と、
を含み、
前記サウナ個室を前記顧客に貸し出す役務を支援する支援システムであって、
前記情報処理装置は、
前記管理者から、前記サウナ個室を貸し出す貸出時間枠と、前記貸出時間枠に連続するインターバル時間枠と、前記貸出時間枠および前記インターバル時間枠を組み合わせてなる単位時間枠と、を設定する要求を受け付けたことに基づいて、これら受け付けた前記貸出時間枠、前記インターバル時間枠および前記単位時間枠を設定する設定部と、
前記顧客から、前記サウナ個室の予約に関する要求を受け付けたことに基づいて、前記設定部が設定している前記貸出時間枠を前記顧客に提供する提供部と、
を備え、
前記管理者は、
前記情報処理装置に対し、複数種類の前記貸出時間枠と複数種類の前記インターバル時間枠とを設定する要求を行うことが可能である一方、前記単位時間枠を1種類に限り設定する要求を行うことが可能である
ことを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するための解決手段として、
本発明の支援システムは、
複数のサウナ個室を備える施設を管理する管理者が使用する管理者端末と、
前記サウナ個室を利用する顧客が使用する顧客端末と、
前記管理者端末および前記顧客端末とネットワークを介して接続され、前記管理者および前記顧客からの要求を受け付ける情報処理装置と、
を含み、
前記サウナ個室を前記顧客に貸し出す役務を支援するシステムであって、
前記情報処理装置は、
前記管理者から、前記サウナ個室を貸し出す貸出時間枠と、前記貸出時間枠に連続するインターバル時間枠と、前記貸出時間枠および前記インターバル時間枠を組み合わせてなる単位時間枠と、を設定する要求を受け付けたことに基づいて、これら受け付けた前記貸出時間枠、前記インターバル時間枠および前記単位時間枠を設定する設定部と、
前記施設の1日の営業時間内で、前記複数のサウナ個室のそれぞれの貸出開始時間が互いに異なる時間となるように、前記複数のサウナ個室のそれぞれの貸出開始時間を生成する生成部と、
前記顧客から、前記サウナ個室の予約に関する要求を受け付けたことに基づいて、前記設定部が設定している前記貸出時間枠と、前記生成部が生成した前記貸出開始時間とを前記顧客に提供する提供部と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、サウナ個室を顧客に貸し出す役務を円滑に行える情報処理装置および支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態のサウナ施設の平面図を模式的に示した図である。
図2】本実施形態のサウナ個室の平面図を模式的に示した図である。
図3】本実施形態のサウナ領域の平面図を模式的に示した図である。
図4図3のA-A線に沿う断面図である。
図5図3のB-B線に沿う断面図である。
図6】本実施形態の個室用端末を模式的に示した図である。
図7】本実施形態の業務用携帯端末を模式的に示した図である。
図8】本実施形態の音響装置を模式的に示した図である。
図9】本実施形態の支援システムを模式的に示した図である。
図10】本実施形態のサーバを模式的に示した図である。
図11】本実施形態の予約画像を模式的に示す図である。
図12】本実施形態の予約画像を模式的に示す図である。
図13】本実施形態の予約画像を模式的に示す図である。
図14】本実施形態のサウナ個室の特定方法を説明する図である。
図15】本実施形態のサウナ個室の特定方法を説明する図である。
図16】本実施形態のデータベースが記憶している予約確定情報を示す図である。
図17】本実施形態の注意事項設定要求の例である。
図18】本実施形態の施設設定要求の例である。
図19】本実施形態の利用人数設定要求の例である。
図20】本実施形態の施設営業時間設定要求の例である。
図21】本実施形態の貸出時間枠、インターバル時間枠、単位時間枠を説明するための説明図である。
図22】本実施形態の時間枠設定要求の例である。
図23】本実施形態の時間枠設定要求の例である。
図24】本実施形態の料金プラン設定要求の例である。
図25】本実施形態の料金プラン設定要求の例である。
図26】本実施形態の料金切替条件設定要求の例である。
図27】本実施形態の初期温度設定要求の例である。
図28】本実施形態の予約条件設定要求の例である。
図29】本実施形態の使用履歴設定要求の例である。
図30】本実施形態の権限設定要求の例である。
図31】本実施形態のデータベースが記憶している本件役務事項を示す図である。
図32】本実施形態の貸出開始時間生成処理を示すフローチャートである。
図33】本実施形態の予約状況画像生成処理を示すフローチャートである。
図34】本実施形態の予約確認画像の一例である。
図35】本実施形態の予約確認画像の一例である。
図36】本実施形態の予約確認画像を説明するための説明図である。
図37】本実施形態の予約確認画像を説明するための説明図である。
図38】本実施形態の予約確認画像とは異なる画像を説明するための図である。
図39】本実施形態の変形例1を説明するための説明図である。
図40】変形例1を説明するための説明図である。
図41】変形例1に係るシステムを模式的に示した図である。
図42】変形例1に係るサーバを模式的に示した図である。
図43】変形例1に係る業務結果閲覧要求の例である。
図44】変形例1に係るシステム内における処理の一部を示したフローチャートである。
図45】変形例1に係るデータベースに格納されているテーブルを示した図である。
図46】変形例1に係る報告画像を模式的に示した図である。
図47】本発明の変形例2に係るサーバを模式的に示した図である。
図48】変形例2に係る所有権移転要求の例である。
図49】変形例2に係るデータベースに格納されているテーブルを示した図である。
図50】変形例2に係るデータベースに格納されているテーブルを示した図である。
図51】変形例2に係るシステム内における処理の一部を示したフローチャートである。
図52】変形例2に係る移転登録処理を示したフローチャートである。
図53】変形例2に係る特典付与処理を示したフローチャートである。
図54】変形例2に係る予約画像を模式的に示す図である。
図55】変形例2に係る予約画像を模式的に示す図である。
図56】変形例2に係る予約画像を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態(本実施形態)について図面を参照しながら説明する。本明細書および図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。図1乃至図5において、Z方向は、鉛直方向を示しており、X方向とY方向とZ方向とは互いに直交している。
【0013】
図1は、サウナ施設Xの全体を示した模式図である。以下、適宜、サウナ施設Xのことを「施設X」という。
【0014】
施設Xは、サウナ個室1乃至6、パウダールーム、スタッフルーム、エントランス、トイレ、廊下、機械室を含む。なお、サウナ個室1乃至6は同様の構成であるため、以下では、サウナ個室1についてのみ説明し、他のサウナ個室2乃至5の説明を省略する。
【0015】
図2は、サウナ個室1を模式的に示した図である。サウナ個室1は、1人乃至3人の顧客が同時に利用可能な広さに設計されている。サウナ個室1の大きさは、内部寸法で、図2のX方向に約2500mm、図2のY方向に約4500mm、図2のZ方向に約2100mmである。
【0016】
サウナ個室1には、顧客が使用可能な個室用端末20(図6参照)が設けられている。個室用端末20は、施設Xに設置された無線LAN(図示省略)を介して、業務用携帯端末21(図7参照)と、通信可能に接続する。個室用端末20は、サウナ個室1の貸出終了時間が近づいていることを顧客に報知する。業務用携帯端末21は、施設X内で業務に従事するスタッフ(以下、「スタッフX」という。)が所持する端末である。
【0017】
パウダールームは、女性用の化粧室である。パウダールームは、3人の女性顧客が同時に利用可能な広さに設計されている。パウダールームの大きさは、内部寸法で、図1のX方向に約1500mm、図1のY方向に約1800mm、図1のZ方向に約2500mmである。
【0018】
パウダールームには、例えば、洗面台、鏡、椅子、ドライヤー、ヘアアイロン、化粧品、その他、女性が身支度に必要なものが設けられている(図示省略)。パウダールームは、顧客がサウナ個室の利用を終了した後であっても、顧客に無料で提供される。
【0019】
スタッフルームは、スタッフX用の部屋である。スタッフルームは、顧客が入室できないように設計されている。スタッフXは、サウナ個室1乃至6やパウダールームの清掃、サウナ個室1乃至6やパウダールームに設けられた備品の補充、その他の業務に従事している。
【0020】
スタッフルームには、施設X端末T2(図9参照)が設けられている。スタッフXは、施設X端末T2を使用して、サウナ個室1乃至6を利用している顧客の情報、その他の情報を得ることができる。
【0021】
スタッフXの業務には、顧客によるサウナ個室1乃至6の貸出開始および貸出終了を受け付けるための業務(以下、「受付業務」という。)は含まれていない。スタッフXは、各自、携帯可能な業務用携帯端末21(図7参照)を所持している。業務用携帯端末21は、施設Xに設置された無線LAN(図示省略)を介して、先述した個室用端末20と通信可能に接続する。
【0022】
本実施形態では、施設X内で業務に従事する全てのスタッフXが業務用携帯端末21を所持する構成であるが、これに限られなくてもよい。
【0023】
従来、サウナの提供にあたり、その施設には、顧客の用件を聞いて取り計らう場所(以下、「受付部」という。)が設けられ、スタッフは、例えば、顧客がサウナの利用を開始する前に、受付部で顧客と対面して、貸出開始の受付業務を行い、その後、顧客はサウナの利用を開始する。これと同様に、スタッフは、例えば、顧客がサウナの利用を終了した後に、受付部で顧客と対面して、貸出終了の受付業務を行う。
【0024】
これに対し、本実施形態では、施設Xには受付部が設けられておらず、上述のように、スタッフXの業務には、受付業務が含まれていない。また、本実施形態では、サウナ個室の予約時に、後述するシステムSYを介して、サウナ個室の貸出料金を事前に支払う決済方法を採用している。したがって、顧客は、サウナ個室の利用を開始するにあたり、エントランスから施設Xに入り、廊下を経由して、直接、予約したサウナ個室に向かい、そのサウナ個室に入室する(図1)。これと同様に、顧客は、サウナ個室の利用を終了するにあたり、サウナ個室を退室した後に、直接、エントランスに向かい、エントランスから施設Xを出る(図1)。つまり、顧客は、施設Xに入ってから出るまでの間に、スタッフXと対面することなく、サウナ個室やパウダールームを利用することができる
【0025】
施設Xには、施設Xの入出者を監視するための監視カメラ(図示省略)が、エントランスおよび廊下の所定位置に複数設置されている。スタッフXは、監視カメラを介して、入出者を確認することができる。
【0026】
次に、図2を用いて、サウナ個室1の構造について説明する。
【0027】
サウナ個室1は箱状に形成されている。サウナ個室1は、個室床部1a、個室壁部1b、個室天井部(図示省略)、個室扉1c、換気設備(図示省略)を備えている。
【0028】
個室床部1aは廊下と隣接している。個室床部1aは廊下と同一の床レベルに設定されている。すなわち、個室床部1aと廊下との床レベル(Floor Level)の差は、0mmである。なお、床レベルとは床面の高さを意味する。
【0029】
個室壁部1bは檜材料および吸音材料で形成されている。個室天井部は檜材料および吸音材料で形成されている。個室天井部の表面から個室扉1cの上部までの高さ寸法は300mmである。換気設備は室内の空気を入れ替える。
【0030】
個室扉1cはリモートロック装置(図示省略)を有している。リモートロック装置は市場に流通する汎用品である。リモートロック装置は、その分野に属する専門作業者によって、個室扉1cに取り付けられる。リモートロック装置は個室扉1cの状態(解錠状態、施錠状態)を制御する。
【0031】
リモートロック装置は入力装置(図示省略)と記憶領域(図示省略)を含む。リモートロック装置は、入力装置に暗証番号が入力されると、この入力された暗証番号が記憶領域に記憶されている暗証番号と一致するか否かを判断し、一致する場合、個室扉1cの状態を施錠状態から解錠状態とする。なお、暗証番号は、後述するネットワークNW(図9参照)を介して、そのサウナ個室1を予約した顧客にのみ提供される(詳細は後述)。
【0032】
サウナ個室1は、サウナ領域10、冷却領域11、休憩領域12に区画されている。サウナ領域10は、顧客が蒸気浴や熱気浴で身体を温めるための領域である。冷却領域11は、顧客が水で身体を冷やすための領域である。休憩領域12は、顧客が内気浴で身体を休めるための領域である。
【0033】
次に、図3乃至図5を用いて、サウナ領域10を説明する。
【0034】
図3は、サウナ領域10を平面視した模式図である。図4は、図3に示すA-A線に沿った断面を模式的に示した図である。図5は、図3に示すB-B線に沿った断面を模式的に示した図である。
【0035】
サウナ領域10は箱状に形成されている。サウナ領域10は、サウナ扉10a、サウナ床部10b、サウナ壁部10c、サウナ天井部10dに包囲されている。サウナ領域10は、内部寸法で、図3のX方向に約2000mm、図3のY方向に約1300mm、図3のZ方向に約2100mmである。
【0036】
サウナ扉10aは図3のX方向に移動可能に形成されている。サウナ扉10aの底部は、図4に示すように、個室床部1aとZ方向に対向している。
【0037】
サウナ床部10bは、第1床部10b1、第2床部10b2、第3床部10b3、第4床部10b4を含む。
【0038】
第1床部10b1は、平面視、横長方形状に形成されている。第1床部10b1は、個室床部1aに隣接している。第1床部10b1と個室床部1aとの床レベルの差L0-1は、0mmである。個室床部1aは、サウナ床部10bのうち第1床部10b1にのみ隣接している。第1床部10b1の床面からサウナ扉10a上端までの高さ寸法は約1800mmである。
【0039】
第2床部10b2は、平面視、横長方形状に形成されている。第2床部10b2は、第1床部10b1に隣接している。第2床部10b2は、第1床部10b1よりも床レベルが高く設定されている。第2床部10b2と第1床部10b1との床レベルの差L1-2は、約275mmである。
【0040】
第3床部10b3は、平面視、横長方形状に形成されている。第3床部10b3は、第2床部10b2に隣接している。第3床部10b3は、第2床部10b2よりも床レベルが高く設定されている。第3床部10b3と第2床部10b2との床レベルの差L2-3は、約275mmである。
【0041】
第3床部10b3は第1床部10b1に隣接している。第3床部10b3は、第1床部10b1よりも床レベルが高く設定されている。第3床部10b3と第1床部10b1との床レベルの差L1-3は、約550mmである。
【0042】
第4床部10b4は、平面視、横長方形状に形成されている。第4床部10b4は、図3に示すX方向に約2500mm、図3に示すY方向に約550mmに形成されている。
【0043】
第4床部10b4は、顧客が腰掛ける腰掛部として機能する。第4床部10b4は、顧客が身体を横たえる平臥部として機能する。第4床部10b4の床面からサウナ天井部10dまでの高さ寸法は約1100mmである。
【0044】
第4床部10b4は、サウナ床部10bのうち第3床部10b3にのみ隣接している。第4床部10b4は、第3床部10b3よりも床レベルが高く設定されている。第4床部10b4と第3床部10b3との床レベルの差L3-4は、約500mmである。
【0045】
このように、第1床部10b1乃至第4床部10b4は、床レベルが互いに異なるように形成され、差L0-1は0mm、差L1-2は約275mm、差L2-3は約275mm、差L3-4は、約500mmに設定されている。なお、第4床部10b4と第1床部10b1との床レベルの差L1-4は、約1000mmである。第1床部10b1と第3床部10b3との床レベルの差L1-3は、約500mmである。第2床部10b2と第4床部10b4との床レベルの差L2-4は、約725mmである。
【0046】
サウナ壁部10cは、第1壁部10c1、第2壁部10c2、第3壁部10c3、第4壁部10c4を含む。
【0047】
第1壁部10c1は、サウナ床部10bのうち第1床部10b1および第2床部10b2に隣接している。第2壁部10c2は、サウナ床部10bのうち第1床部10b1、第3床部10b3および第4床部10b4に隣接している。第3壁部10c3は、サウナ床部10bのうち第3床部10b3および第4床部10b4に隣接している。
【0048】
第2壁部10c2の内壁面に手摺部10gが形成されている。手摺部10gは、図3に示すように、サウナ領域10を平面視したとき、第1床部10b1および第2床部10b2とオーバーラップしている。
【0049】
手摺部10gは、第1床部10b1の床面からZ1方向に約1000mmの高さ、すなわち、第3床部10b3の床面からZ1方向に約450mmの高さに形成されている(図4参照)。手摺部10gは、第2床部10b2の床面からZ1方向に約725mmの高さに形成されている(図5参照)。
【0050】
サウナ領域10には、ストーブ10e、防煙部10h、排気部10j、温度調整装置(図示省略)、サウナ領域温度計(図示省略)、サウナ領域湿度計(図示省略)が設けられている。
【0051】
ストーブ10eは、図2に示すように、ガードフェンス10f、第1壁部10c1および第3壁部10c3で包囲されている。ガードフェンス10fは、第1床部10b1の床面からZ1方向に約500mmの高さに設定されている。
【0052】
ストーブ10eは、熱放出部(図示省略)、蒸気放出部(図示省略)を備えている。熱放出部は、所定の熱源による熱をサウナ領域10に放出する。熱放出部は、後述するサーバT5によって制御される。蒸気放出部は、水と所定の熱源とを利用して、高温の蒸気をサウナ領域10に放出する。
【0053】
防煙部10hは、サウナ領域10で火災が発生した際に、煙がサウナ領域10から外部に拡散することを防止するためのものである。防煙部10hは、サウナ扉10aの上方に設けられている。防煙部10hは、サウナ天井部10dの表面からZ2方向に突出している。防煙部10hは、Z2方向の高さ寸法が約300mmに形成されている。
【0054】
排気部10jは、サウナ領域10内の臭気等を室外へ排出するためのものである。排気部10jは、第4床部10b4の床面からZ1方向に約200mmの高さに設定されている(図4図5)。
【0055】
排気部10jは開閉部(図示省略)を備えている。開閉部は保持部を含む。保持部は上下(図4のZ方向)に移動可能である。開閉部は、保持部の上への移動により開放され、下への移動により閉鎖される。スタッフXは、サウナ領域10を清掃する際に、保持部を上に移動させることで、サウナ領域10内の臭気等を室外へ排出する。
【0056】
温度調整装置は、サウナ壁部10cの内壁面に設置されている。温度調整装置は、ストーブ10eの熱放出部から放出される熱の温度を調整するための装置である。顧客は、温度調整装置を操作して、サウナ領域10内の温度を調整することができる。サウナ領域温度計は、サウナ領域10の温度を表示する。サウナ領域湿度計は、サウナ領域10の温度を表示する。
【0057】
サウナ領域10は、ストーブ10eにより加熱され、その温度は、天井方向(図4のZ1方向)に進むに連れて高くなる。顧客が、より発汗を望む場合、第4床部10b4に腰を掛け、あるいは、第4床部10b4に横たわる。
【0058】
本実施形態では、第1床部10b1から第4床部10b4への移行ルートは2つある。1つ目は、最初に第1床部10b1、次に第2床部10b2、次に第3床部10b3、最後に第4床部10b4といった順番で移動するルート(以下、「第1ルート」という。)である。2つ目は、最初に第1床部10b1、次に第3床部10b3、最後に第4床部10b4といった順番で移動するルート(以下、「第2ルート」という。)である。
【0059】
次に、図2を用いて冷却領域11、休憩領域12を説明する。
【0060】
冷却領域11には、第1シャワー装置11a、第2シャワー装置11bが設けられている。
【0061】
第1シャワー装置11aは、第1水栓(図示省略)、第1噴水口(図示省略)を有している。第1シャワー装置11aは、第1水栓が開放されることで、第1噴水口から水のみを吐出する。
【0062】
第2シャワー装置11bは、第2水栓(図示省略)、第2噴水口(図示省略)を有している。第2シャワー装置11bは、第2水栓が開放されることで、第2噴水口から湯のみを吐出する。
【0063】
休憩領域12には、テーブル12a、ソファ12b、空調装置(図示省略)、空調コントローラ(図示省略)、照明装置(図示省略)、照明コントローラ(図示省略)、休憩領域温度計(図示省略)、休憩領域湿度計(図示省略)、冷蔵冷凍庫(図示省略)が設けられている。
【0064】
空調コントローラは、空調装置を遠隔操作するためのものである。顧客は、空調コントローラを使用して、休憩領域12の温度(内気浴の温度)を調整する。テーブル12aには、空調コントローラを置くための設置スペース(図示省略)が設けられている。
【0065】
照明装置は、主として休憩領域12を照らす。照明コントローラは、照明装置を遠隔操作するためのものである。テーブル12aには、照明コントローラを置くための設置スペース(図示省略)が設けられている。
【0066】
スタッフXは、サウナ個室1を清掃する際、空調コントローラおよび照明コントローラを設置スペースに置くことで、次の顧客にサウナ個室1を貸し出すサービスの準備を行う。
【0067】
休憩領域温度計は、休憩領域12(内気浴)の温度を示す。休憩領域湿度計は、休憩領域12の湿度を示す。冷蔵冷凍庫は、顧客用の飲料、顧客用の冷凍食品を収容する。
【0068】
次に、図6を用いて個室用端末20を説明する。
【0069】
個室用端末20は表示領域20aを有している。表示領域20aには、「スタッフへの連絡はこちらから」という文章、チャットボタン20b、通話ボタン20cが表示されている。
【0070】
チャットボタン20bは、業務用携帯端末21にメッセージを送信するためのものである。個室用端末20は、顧客がチャットボタン20bを選択する操作に基づいて、業務用携帯端末21に送信するためのメッセージを入力する入力欄(図示省略)を表示領域20aに表示する。顧客が入力欄にメッセージを入力した後に送信ボタン(図示省略)を選択する操作を行うと、個室用端末20は、施設Xに設置された無線LAN(図示省略)を介して、入力欄に入力されたメッセージを業務用携帯端末21に送信する。
【0071】
通話ボタン20cは、施設Xに設置された無線LAN(図示省略)を介して、業務用携帯端末21を使用するスタッフXと通話をするためのものである。個室用端末20は、顧客が通話ボタン20cを選択する操作に基づいて、業務用携帯端末21に個室用端末20からの着信を知らせるための通話信号を送信する。
【0072】
本実施形態では、個室用端末20は、サウナ個室1内にいる顧客に対し、サウナ個室1の貸出終了時間が経過する前に、その時間が近づいていることを報知する(詳細は後述)。
【0073】
次に、図7を用いて業務用携帯端末21を説明する。
【0074】
業務用携帯端末21は、スタッフが携帯している端末である。業務用携帯端末21は、表示領域21aを有している。表示領域21aには、個室1ボタン21b、個室2ボタン21c、個室3ボタン21d、個室4ボタン21e、個室5ボタン21f、個室6ボタン21g、が表示されている。以下では、個室1ボタン21bについてのみ説明し、他のボタン21c乃至21gの説明を省略する。
【0075】
個室1ボタン21bは、サウナ個室1に設けられた個室用端末20から送信されたメッセージの受信を報知するためのものである。業務用携帯端末21は、個室用端末20から送信されたメッセージを受信すると、個室1ボタン21bを明転させる。業務用携帯端末21は、スタッフが明転している個室1ボタン21bを選択する操作に基づいて、個室用端末20から送信されたメッセージを表示領域21aに表示する。
【0076】
個室1ボタン21bは、個室1に設けられた個室用端末20から送信された通話信号の受信を報知するためのものである。業務用携帯端末21は、個室用端末20から送信された通話信号を受信すると、個室1ボタン21bを明転させる。業務用携帯端末21は、明転している個室1ボタン21bが選択操作されると、施設Xに設置された無線LAN(図示省略)を介して、個室用端末20と通話可能に接続する。
【0077】
個室用端末20は、顧客が図示せぬマイクに入力した音声を業務用携帯端末21に送信し、業務用携帯端末21は、個室用端末20から送信された音声を図示せぬスピーカから出力する。これと同様に、業務用携帯端末21は、スタッフが図示せぬマイクに入力した音声を個室用端末20に送信し、個室用端末20は、業務用携帯端末21から送信された音声を図示せぬスピーカから出力する。
【0078】
次に、図8を用いて音響装置22を説明する。
【0079】
音響装置22は、サウナ個室1に設けられている。音響装置22は、複数のスピーカ22a、アンプ22b(増幅器)、レシーバ22c、コントローラ22d、ケーブル22gを備えている。
【0080】
複数のスピーカ22aは、第1スピーカ22a1、第2スピーカ22a2を含む。第1スピーカ22a1は、休憩領域12の所定位置に設けられている。第2スピーカ22a2は、サウナ領域10の所定位置に設けられている。
【0081】
レシーバ22cは、近距離無線通信を受信する機器である。レシーバ22cは、例えば顧客が所有する顧客端末T4(図9参照)と近距離で接続する。
【0082】
コントローラ22dは、音量調整ツマミ22e、切替ツマミ22fを有している。
【0083】
切替ツマミ22fは、第1チャンネルと第2チャンネルとを切り替える。第1チャンネルは、スタッフルームの所定位置に設けられたプレイヤ(図示省略)から送信される音信号を振動に変換して複数のスピーカ22aで音を出力する。第2チャンネルは、レシーバ22cと接続された顧客端末T4から送信される音信号を振動に変換して複数のスピーカ22aで音を出力する。なお、図8に示す例では、切替ツマミ22fが第1チャンネルに切り替えられている。
【0084】
サウナの利用方法について説明する。
【0085】
従来、サウナの利用方法について、まず、サウナで身体を温める工程(「サウナ工程」という。)、次に、水で身体を冷やす工程(「冷却工程」という。)、最後に、身体を休めるとともに外気浴をする工程(「休憩工程」という。)の全ての工程(以下、「サウナ全行程」という。)を1セットとし、この1セットを繰り返すことにより、身体の調子を整えることが知られている。
【0086】
本実施形態では、図2に示すように、サウナ個室1には、経路1d、経路1e、および経路1fが設けられている。経路1eは、サウナ扉10a(サウナ領域10)からシャワー扉11c(冷却領域11)まで直線状に延びている。経路1fは、シャワー扉11c(冷却領域11)からソファ12b(休憩領域12)まで直線状に延びている。経路1dは、ソファ12b(休憩領域12)からサウナ扉10a(サウナ領域10)まで直線状に延びている。
【0087】
顧客は、まず、サウナ領域10で身体を温めた後に、経路1eに沿って冷却領域11に向かい、冷却領域11でシャワー装置11a、11bを使用して身体を冷やす。かかる後に、顧客は、経路1fに沿って休憩領域12まで向かう。顧客は、休憩領域12でソファ12bに座り、身体を休めるとともに内気浴を行った後に、次の1セットを行うために、経路1dに沿ってサウナ領域10まで向かい、再び、サウナ領域10で身体を温める。
【0088】
本実施形態では、施設Xを管理している管理者は、顧客に対し、顧客がサウナ全行程を3セットまたは4セット行い得る時間を、サウナ個室を貸し出す時間枠(貸出時間枠)として設定しているが、これについては後述する。
【0089】
次に、図2を用いてフック16を説明する。
【0090】
フック16は、タオルを掛けるためのものである。フック16は、経路1eの近傍に設けられている。シャワー扉11cには、タオルをかけるためのタオル掛け部(図示省略)が設けられている。
【0091】
顧客は、サウナ工程の後に、経路1eに沿ってサウナ領域10から冷却領域11に向かう際、フック16に掛けてあるタオルを手に取り、そのタオルをタオル掛け部に掛けた後に、冷却工程を行い、その後、タオル掛け部に掛けてあるタオルで身体を拭き、そのタオルをタオル掛け部に掛け戻す。
【0092】
以上のように、本実施形態では、スタッフXの業務に顧客によるサウナ個室の貸出開始および貸出終了を受け付けるための受付業務が含まれておらず、スタッフXは受付業務を行う必要がない。これにより、スタッフXに対する業務負担や業務責任を軽減することができる。
【0093】
本実施形態では、サウナ個室の利用料金を事前に支払う決済方法を採用しており、顧客と金銭の授受を行う必要がないため、スタッフXに対する業務負担や業務責任を軽減することができる。
【0094】
本実施形態では、サウナ施設に受付業務を行うための受付部が設けられていないため、同施設に対する開発費を低減することができる。
【0095】
本実施形態では、顧客は、サウナ個室の利用開始および利用終了の受付を行う必要がなく、サウナ個室に設けられた個室用端末20を使用することで、スタッフXと連絡することができるため、スタッフXと接触することなく、サウナ個室を利用することができる。これにより、顧客に対しプライベートな空間を提供することができる。
【0096】
本実施形態では、施設Xの入出者を監視するための監視カメラがエントランスおよび廊下の所定位置に複数設置されているため、顧客と顧客以外の者とを判別することができ、犯罪等を防止することができる。
【0097】
本実施形態では、サウナ施設に女性専用のパウダールームが設けられており、パウダールームは、サウナ個室の利用を終了した後であっても、顧客に無料で提供されるものであるため、質の高いサービスを顧客に提供することができる。
【0098】
本実施形態では、サウナ個室1の個室床部1aと個室天井部(図示省略)が、檜材料で形成されているため、サウナ個室内の美観、抗菌効果および耐久性を高めることができる。
【0099】
本実施形態では、サウナ個室1の個室床部1aと個室天井部が、吸音材料で形成されているため、顧客の声や、サウナ個室に設置された音響装置から出力される音を吸収して、防音効果を高めることができる。
【0100】
本実施形態では、第1床部10b1からサウナ扉10a上端までの高さ寸法を1800mmに設定しているため、サウナ領域10への出入りの際に顧客が頭部をぶつけて怪我をすることを防止することができる。
【0101】
本実施形態では、サウナ領域10に防煙部10hが設けられているため、サウナ領域10内に滞留する煙を外部に排出する排煙装置を別途設ける必要がない。このため、サウナ個室の開発費用を低減することができる。
【0102】
本実施形態では、サウナ天井部10dから第4床部10b4の床面までの高さ寸法を約1100mmに設定しているため、顧客が第4床部10b4の床面に座したとき顧客の頭部がサウナ天井部10dに触れないようにすることができる。
【0103】
本実施形態では、第1床部10b1の床面からサウナ天井部10dまでの高さ寸法を約2100mmに設定しているため、天井による圧迫感を軽減しつつも、ストーブ10eによる加熱効果を高めることができる。
【0104】
本実施形態では、サウナ扉10aからシャワー扉11cまで直線状に延びる経路1eと、シャワー扉11cからソファ12bまで直線状に延びる経路1fと、ソファ12bからシャワー扉11cまで直線状に延びる経路1dと、がいずれも交差しないように、サウナ領域10、冷却領域11および休憩領域12をサウナ個室1に配置するように構成されている。このため、2人または3人の顧客でサウナ個室を利用する場合に、一方の顧客が経路1dを歩き、他方の顧客が経路1eを歩くようなときに、その一方と他方の顧客が接触することなく、それぞれ往来することができるため、サウナ個室1内での顧客同士の接触や衝突を防止することができる。
【0105】
本実施形態では、経路1d、経路1e、経路1f上には、顧客の往来を妨げる障害物がないため、顧客は、サウナ工程、冷却工程、休憩工程の各工程を円滑に行うことができる。
【0106】
本実施形態では、フック16が経路1eの近傍に設けられ、フック16にタオルが掛けられているため、サウナ領域10から冷却領域11に向かう途中で、タオルを手に取ることができるため、利便性を向上させることができる。
【0107】
本実施形態では、シャワー扉11cには、タオルをかけるためのタオル掛け部が設けられているため、使用後のタオルをタオル掛け部に掛けることで、タオルを清潔に保つことができる。
【0108】
本実施形態では、冷却領域11に、水のみを吐出する第1シャワー装置11aと、湯のみを吐出する第2シャワー装置11bとが設けられているため、顧客が第1シャワー装置11aのみでは身体を冷却しすぎると感じた場合に、第1シャワー装置11aと第2シャワー装置11bを併用することで、速やかに温度を調整することができる。
【0109】
本実施形態において、第2シャワー装置11bから吐出する湯の温度を調整可能な温度調整部を設ける構成であってもよい。このようにすると、第1シャワー装置11aと第2シャワー装置11bの双方から水を吐出させて急激に身体を冷やすといった顧客の要望に対応することができる。
【0110】
なお、本実施形態では、サウナ個室は、身体を冷やすための冷却領域を含み、冷却領域には、シャワー装置11a、11bが設けられているが、この構成に限られず、シャワー装置11a、11bの替わりに浴槽を設け、浴槽で身体を冷やす構成であってもよいし、シャワー装置11a、11bに加えて浴槽を設け、双方で身体を冷やす構成であってもよい。
【0111】
本実施形態では、空調装置は、休憩領域12の近傍に設けられているため、休憩領域12の温度(内気浴の温度)を顧客の所望する温度に速やかに調整することができる。
【0112】
本実施形態では、休憩領域12に空調コントローラを置くための設置スペースが設けられているため、顧客は、ソファ12bに座ったままで、設置スペースに置かれている空調コントローラを手に取り、休憩領域12の温度(内気浴の温度)を調整することができる。
【0113】
本実施形態では、休憩領域12に照明コントローラを置くための設置スペースが設けられているため、顧客は、ソファ12bに座ったままで、設置スペースに置かれている照明コントローラを手に取り、休憩領域12の光量を調整することができる。
【0114】
本実施形態では、音響装置22は切替ツマミ22fを備え、切替ツマミ22fを第1チャンネルまたは第2チャンネルに切り替えることにより、スタッフルームの所定位置に設けられたプレイヤ(図示省略)から送信される音信号に対応する音と、顧客端末T4から送信される音信号に対応する音との両方を楽しむことができるため、顧客の趣向に応じたサウナ個室を提供することができる。
【0115】
本実施形態では、スピーカ22aが休憩領域12のみならず、サウナ領域10にも設けられているため、好みの音を楽しみながらサウナ工程を行うことができる。
【0116】
本実施形態では、サウナ領域10の温度を調整するための温度調整装置が設けられているため、顧客は、好みの温度でサウナ工程を楽しむことができる。
【0117】
本実施形態では、サウナ個室1の第1床部10b1は、サウナ領域10の個室床部1aと同一の床レベルに設定されているため、サウナ領域10の出入りの際に顧客が躓きまたは転倒することを防止することができる。
【0118】
本実施形態では、サウナ個室1のサウナ床部10bは、第1床部10b1、第2床部10b2、第3床部10b3、第4床部10b4を含み、第4床部10b4と第3床部10b3の床レベルの差は約450mmであるため、顧客は、第4床部10b4に腰掛けたとき、第3床部10b3に足を着けることができる。これにより、快適なサウナ領域10を顧客に提供することができる。
【0119】
本実施形態では、第4床部10b4は、X方向に約2500mm、Y方向に約550mmに形成されているため、サウナ領域10を1人で利用する場合には、第4床部10b4に1人で平臥し、サウナ領域10を2乃至3人で利用する場合には、第4床部10b4に2乃至3人で腰掛けるといったようにサウナ工程を楽しむことができる。
【0120】
サウナ領域10内の温度は、少なくとも、サウナ領域10の大きさと、ストーブ10eの位置と、Z方向の高さ位置とに影響されるが、本実施形態では、第2床部10b2と、第3床部10b3と、第4床部10b4とは互いに床レベル(Z方向の高さ位置)が異なるため、サウナ領域10の内部寸法が、X方向に約2000mm、Y方向に約1300mm、Z方向に約2100mmと比較的に狭小な領域であるにもかかわらず、顧客は各床部10b1、10b2、10b3、10b4を移動することにより、好みの温度でサウナ工程を楽しむことができる。
【0121】
本実施形態では、サウナ領域10に排気部10jが設けられ、排気部10jは第4床部10b4の床面からZ1方向に約200mmの高さに設置されているため、サウナ領域10内の臭気等の排出が容易である。
【0122】
本実施形態では、サウナ領域10内で最も加熱効果の高い第4床部10b4への移動ルートとして、第1ルートが設けられ、第1ルートは、最初に第1床部10b1、次に第2床部10b2、次に第3床部10b3、最後に第4床部10b4といった順番で第4床部10b4に到達するルートであり、Z1方向の高さが段階的に高くなるルートであるため、女性や子供であっても、容易に第4床部10b4に到達することができる。
【0123】
本実施形態では、第4床部10b4への移動ルートとして、第2ルートが設けられ、第2ルートは、第2床部10b2を経由することなく、最初に第1床部10b1、次に第3床部10b3、最後に第4床部10b4といった順番で第4床部10b4に到達するルートであるため、第1ルートよりも第2ルートの方が第4床部10b4に早く到達することができる。
【0124】
本実施形態では、第1床部10b1と第3床部10b3との床レベルの差L1-3は約550mmであるため、第2ルートの場合、約550mmの段差を昇降する必要がある。この点について、本実施形態では、第2壁部10c2の内壁面に、平面視、第1床部10b1および第2床部10b2とオーバーラップするように手摺部10gが形成され、手摺部10gは、第1床部10b1の床面からZ1方向に1000mmの高さに形成されているとともに、第3床部10b3の床面からZ1方向に450mmの高さに形成されているため、顧客は、手摺部10gを利用することで、第1床部10b1と第3床部10b3との往来を容易に行うことができる。
【0125】
サウナ領域10の温度は、先述したように、少なくとも、ストーブ10eの位置と、Z方向の高さ位置とに影響されるため、その温度をサウナ領域10のどの場所で計測するかに応じて、その計測値にばらつきが生じる。そこで、本実施形態において、サウナ領域10内で最も温度が高い場所と、最も温度が低い場所とを特定し、これら特定した二つの場所に、サウナ領域温度計をそれぞれ設置し、これら両温度計で計測した計測値を顧客に提供すると好適である。
【0126】
本実施形態において、ストーブ10eは、蒸気を発生するための石を備える構成であってもよく、顧客がサウナ個室1に設けられた桶の水(アロマオイル混合水を含む)を柄杓ですくい、この水をストーブ10eによって熱された石にかける所謂ロウリュによって、蒸気を発生させる構成であってもよい。
【0127】
次に、図9を用いて、本実施形態に係るシステムSYを説明する。
【0128】
システムSYは、サウナ個室を顧客に貸し出す役務(以下、「本件役務」という。)を支援するためのものである。図9に示すように、システムSYは、管理者端末T1、施設X端末T2、施設Y端末T3、顧客端末T4、サーバ(情報処理装置)T5を含む。
【0129】
管理者端末T1は、管理者が使用する通信端末である。管理者は、施設X(図1)と施設Y(図示省略)の開発者である。管理者は、両施設X、Yに係るサウナ個室のすべてを所有し、これらサウナ個室の経営および運営を担う者である。言い換えると、管理者は、両施設X、Yに係るサウナ個室のすべてについて、所有権、経営権および運営権を有している。
【0130】
管理者端末T1は、ネットワークNWに接続する。管理者端末T1は、管理者を識別するID(アカウント)を介して、サーバT5に接続する。管理者は、本件役務に係る業務を遂行するためにシステムSYを利用する。
【0131】
施設X端末T2は、スタッフXが使用する通信端末である。スタッフXは、施設Xの業務に従事する者である。施設X端末T2は、スタッフルームに常設された通信端末である。施設X端末T2は、ネットワークNWに接続する。施設X端末T2は、スタッフXを識別するID(アカウント)を介して、サーバT5に接続する。スタッフXは、本件役務に係る業務を遂行するためにシステムSYを利用する。
【0132】
施設Y端末T3は、スタッフYが使用する通信端末である。スタッフYは、施設Yの業務に従事する者である。施設Y端末T3は、施設Yのスタッフルームに常設された通信端末である。施設Y端末T3は、ネットワークNWに接続する。施設Y端末T3は、スタッフYを識別するID(アカウント)を介して、サーバT5に接続する。スタッフYは、本件役務に係る業務を遂行するためにシステムSYを利用する。
【0133】
顧客端末T4は、顧客が使用する通信端末である。顧客端末T4は、ネットワークNWに接続する。顧客端末T4は、顧客を識別するID(アカウント)を介して、サーバT5に接続する。顧客は、サウナ個室を予約するためにシステムSYを利用する。
【0134】
以下の説明において、システムSYを利用する者のことを、適宜、「システム利用者」という。
【0135】
サーバT5は、各端末T1乃至T4から送信された情報等を処理する情報処理装置である。サーバT5は、システムSYを運営するために必要なプラットフォームとして機能する。サーバT5には、各種処理を行うためのプログラムがインストールされている。サーバT5は、管理者によって管理・運用されている。
【0136】
サーバT5は、ネットワークNWに接続する。サーバT5は、クラウドに構築されている。クラウドは、各端末T1乃至T4がソフトウェアやデータおよびファイルを保持することなくネットワークNW上で自由に使えるようにするためのサービスである。
【0137】
施設Y、スタッフYおよび施設Y端末T3は、施設X、スタッフXおよび施設X端末T2とそれぞれ同様の構成であるため、以下の説明において、適宜、施設Y、スタッフY、施設Y端末T3の説明を省略する。
【0138】
次に、図10を用いて、サーバT5のハードウェア構成を説明する。
【0139】
サーバT5は、記憶部40、制御部50を含む。記憶部40および制御部50は、図示せぬ通信バスを介して、電気的に接続している。
【0140】
記憶部40は、ROM、RAM、ハードディスクを含む(図示省略)。記憶部40は、制御部50によって実行されるプログラムを記憶している。記憶部40はDB41を含む。DB41は、本件役務に関する種々の情報を記憶する。
【0141】
制御部50は、CPU、ROM、RAMを含む(図示省略)。制御部50は、記憶部40に記憶されているプログラムを読み出して前記RAM上にそれを展開することにより、種々の処理を実行する。
【0142】
制御部50は、提供部51、生成部52、予約部53、設定部54を含む。
【0143】
提供部51は、システム利用者からの要求に基づいて、種々の情報および画像をシステム利用者に提供する(端末T1乃至T4に送信する)。生成部52は、本件役務に関する種々の情報および画像を生成する。予約部53は、顧客からの要求に基づいて、サウナ個室の予約に関する種々の処理を実行する。設定部54は、管理者からの要求に基づいて、本件役務に関連する事項を設定する。
【0144】
まず、提供部51を説明する。
【0145】
提供部51は、顧客からサウナ個室の予約に関する要求を受け付けたことに基づいて、予約画像60を顧客に提供する。予約画像60は、サウナ個室の予約に供する画像である。
【0146】
予約画像60は、予約選択画像61、料金提示画像62、予約状況画像63を含む。
【0147】
図11図12は予約選択画像61の例を示した図である。予約選択画像61は、注意事項画像61a、施設選択画像61b、貸出時間枠選択画像61c、人数選択画像61d、初期温度選択画像61e、予約条件画像61fを含む。
【0148】
注意事項画像61aは注意事項を含む。注意事項は、顧客がサウナ個室の利用に関し注意する事項である。図11、12では、サウナ個室内での飲酒の禁止、複数人数でサウナ個室を利用する場合における男女での利用の禁止、体調不良時のサウナ個室の利用の禁止を含む。
【0149】
施設選択画像61bはサウナ施設(の情報)を含む。図11図12に示す例では、施設Xと施設Yとを含む。顧客は、施設選択画像61b上で、利用したいサウナ施設を選択する。図11は顧客がサウナ施設を選択する前の画像である。図12は顧客が施設Xを選択した場合の画像の例である。
【0150】
貸出時間枠選択画像61cは貸出時間枠(の情報)を含む。貸出時間枠は、サウナ個室を顧客に貸し出す時間枠である。貸出時間枠の始期はサウナ個室の貸出開始時間に相当する。貸出時間枠の終期はサウナ個室の貸出終了時間に相当する。図11図12に示す例では、貸出時間枠80分と100分を含む。顧客は、貸出時間枠選択画像61c上で、利用したい貸出時間枠を選択する。図11は、顧客が貸出時間枠を選択する前の画像である。図12は、顧客が貸出時間枠80分を選択した場合の画像の例である。
【0151】
人数選択画像61dは利用人数(の情報)を含む。利用人数は、サウナ個室を利用する人数である。図11図12に示す例では、利用人数1人、2人、3人を含む。顧客は、人数選択画像61d上で、利用人数を選択する。図11は、顧客が利用人数を選択する前の画像である。図12は、顧客が利用人数1人を選択した場合の画像の例である。
【0152】
初期温度選択画像61eは初期温度(の情報)を含む。初期温度は、貸出開始時間(貸出時間枠の始期)におけるサウナ領域の温度である。図11図12に示す例では、初期温度80度と100度を含む。顧客は、初期温度選択画像61e上で、利用するサウナ個室に係るサウナ領域の初期温度を選択する。図11は、顧客が初期温度を選択する前の画像である。図12は、初期温度80度を顧客が選択した場合の画像の例である。
【0153】
予約条件画像61fは予約条件を含む。予約条件は、サウナ個室の予約に関する条件である。図11、12では、予約日の前日までキャンセル可能、利用日の30日前の10時に予約受付開始、利用時間の1時間前に予約受付終了を含む。
【0154】
次に、生成部52および予約部53を説明する。
【0155】
生成部52は、予約選択画像61上で、施設、貸出時間枠、利用人数、初期温度の全てが顧客によって選択操作されると、料金提示画像62と予約状況画像63を生成する。提供部51は、生成部52が生成した料金提示画像62と予約状況画像63を顧客に提供する。顧客端末T4は、提供された料金提示画像62と予約状況画像63を、顧客端末T4の表示領域に表示する。
【0156】
以下の説明で、予約選択画像61上で、顧客が、施設、貸出時間枠、利用人数、初期温度を全て選択することを、適宜、「第1の予約要求」という。
【0157】
図13(a)は、料金提示画像62の例を示した図である。
【0158】
料金提示画像62は、貸出料金を表示する領域62aを含む。顧客は、料金提示画像62を介して、第1の予約要求に対応するサウナ個室の利用料金を確認する。図13(a)の例では、領域62aに3,000円が表示されている。
【0159】
図13(b)は、予約状況画像63の例を示した図である。
【0160】
予約状況画像63は、カレンダー形式でサウナ個室の予約状況を表しており、その行(横列)に日と曜日が配置され、その列(縦列)に貸出開始時間(貸出時間枠の始期)が配置されている。顧客は、予約状況画像63を介して、第1の予約要求に対応するサウナ個室を利用開始可能な時間(貸出開始時間)を確認する。
【0161】
図13(b)に示す例では、7月3日(西暦は省略。以下同じ。)から7月9日までの1週間の予約状況を含む。同図の例では、貸出開始時間が「7時20分(7:20)」、「7時40分(7:40)」、「8時00分(8:00)」、「8時20分(8:20)」・・・(省略)・・・「20時40分(20:40)」、「21時00分(21:00)」といったように、20分の等間隔で順番に並んでいる。つまり、前後の貸出開始時間の間隔は20分である。
【0162】
予約状況画像63は複数の矩形画像を含む。1つの矩形画像は、行に配置された或る一の日(各曜日)と、列に配置された或る一の貸出開始時間とに対応している。図13(b)に示すように、例えば、矩形画像63aは、行に配置された7月9日(土曜日)と、列に配置された午前7時20分とに対応している。
【0163】
複数の矩形画像は「〇」および「×」の一方を含む。「〇」は、対応する貸出開始時間からサウナ個室を利用(予約)できることを示している。「×」は、対応する貸出開始時間からサウナ個室を利用(予約)できないことを示している。例えば、矩形画像63aは「〇」を含むため、対応する7月9日午前7時20分(貸出開始時間)からサウナ個室を利用(予約)できることを示している。
【0164】
以下の説明において、予約状況画像63上で「〇」を含む矩形画像を顧客が選択する操作のことを、適宜、「第2の予約要求」という。
【0165】
予約部53は、顧客から第2の予約要求を受け付けると、貸出料金(料金提示画像62の領域62aに表示している貸出料金)のオンライン決済を顧客に要求する(図示省略)。
【0166】
予約部53は、オンライン決済が行われると、第2の予約要求に対応する貸出開始時間(顧客が選択した矩形画像に対応する貸出開始時間)を特定し、特定した貸出開始時間に対応する貸出時間枠の予約を確定する。
【0167】
予約部53は、顧客からの第2の予約要求に応じて貸出時間枠の予約を確定すると、その予約を確定した貸出時間枠(貸出開始時間)に対応するサウナ個室を特定する。この特定方法(以下、「サウナ個室の特定方法」という。)を以下に説明する。
【0168】
図14図15は、サウナ個室の特定方法を説明するための説明図である。
【0169】
図14に示すように、サウナ個室1における1番目(最初)の貸出開始時間は、午前7時20分である。図15に示すように、サウナ個室1における2番目の貸出開始時間は、午前9時20分である。図示を省略するが、サウナ個室1における貸出開始時間は、120分(後述する単位時間枠に相当する時間)の間隔で等間隔に設定されており、貸出開始時間は、午前7時20分、午前9時20分、午前11時20分、午後1時20分、午後3時20分、午後5時20分、午後7時20分の合計で7つ設けられている。
【0170】
図14に示すように、サウナ個室2における1番目(最初)の貸出開始時間は、午前7時40分である。図15に示すように、サウナ個室2の2番目の貸出開始時間は、午前9時40分である。図示を省略するが、サウナ個室2における貸出開始時間は、120分(単位時間枠に相当する時間)の間隔で等間隔に設定されており、貸出開始時間は、午前7時40分、午前9時40分、午前11時40分、午後1時40分、午後3時40分、午後5時40分、午後7時40分の合計で7つ設けられている。
【0171】
サウナ個室3乃至6におけるそれぞれの貸出開始時間は、サウナ個室1、2と同様に、120分(単位時間枠に相当する時間)の等間隔でそれぞれ7つ設定されている。
【0172】
サウナ個室3では、午前8時00分、午前10時00分、午後12時00分、午後2時00分、午後4時00分、午後6時00分、午後8時00分の合計で7つ設けられている。
【0173】
サウナ個室4では、午前8時20分、午前10時20分、午後12時20分、午後2時20分、午後4時20分、午後6時20分、午後8時20分の合計で7つ設けられている。
【0174】
サウナ個室5では、午前8時40分、午前10時40分、午後12時40分、午後2時40分、午後4時40分、午後6時40分、午後8時40分の合計で7つ設けられている。
【0175】
サウナ個室6では、午前9時00分、午前11時00分、午後1時00分、午後3時00分、午後5時00分、午後7時00分、午後9時00分の合計で7つ設けられている。
【0176】
このように、サウナ個室1乃至6のそれぞれの1番目(最初)の貸出開始時間は、サウナ個室1が午前7時20分、サウナ個室2が午前7時40分、サウナ個室3が午前8時00分、サウナ個室4が午前8時20分、サウナ個室5が午前8時40分、サウナ個室6が午前9時00分といったように、それぞれ20分間隔で設定されている。すなわち、サウナ個室2の1番目の貸出開始時間は、サウナ個室1のそれに対し20分遅い時間に設定され、サウナ個室3の1番目の貸出開始時間は、サウナ個室2のそれに対し20分遅い時間に設定され、サウナ個室4の1番目の貸出開始時間は、サウナ個室3のそれに対し20分遅い時間に設定され、サウナ個室5の1番目の貸出開始時間は、サウナ個室4のそれに対し20分遅い時間に設定され、サウナ個室6の1番目の貸出開始時間は、サウナ個室5のそれに対し20分遅い時間に設定されている。また、サウナ個室1乃至6におけるそれぞれの貸出開始時間は、いずれもサウナ個室ごとに貸出開始時間が120分の間隔で設定されている。つまり、サウナ個室1乃至6のそれぞれの貸出開始時間は、互いに異なる時間に設定されている。このため、予約部53は、予約を確定した貸出時間枠(貸出開始時間)の情報から、これに対応するサウナ個室を特定することができる。
【0177】
図13乃至図15を用いて、サウナ個室の特定方法の例を説明する。例えば、顧客が、顧客端末T4を使用して、貸出開始時間7月9日午前7時20分に対応する矩形画像63aを選択する操作を行ったことにより、その貸出開始時間に対応する貸出時間枠の予約を予約部53が確定したとする。この場合、図14に示すように、貸出開始時間が午前7時20分に設定されているサウナ個室は、サウナ個室1のみである。これにより、予約部53は、第2の要求により予約を確定した7月9日午前7時20分からの貸出時間枠に対応するサウナ個室がサウナ個室1であると特定する。
【0178】
生成部52は、予約部53が貸出時間枠に対応するサウナ個室を特定すると、その貸出時間枠に対応する暗証番号を生成する。暗証番号は、サウナ個室に顧客が入室するためのものである。
【0179】
生成部52は、暗証番号を生成すると、この生成した暗証番号に対応する貸出時間枠に基づいて、暗証番号が有効となる時間と、暗証番号が無効となる時間とを生成する。
【0180】
以下の説明において、暗証番号が有効となる時間のことを「有効時間」という。暗証番号が無効となる時間のことを「無効時間」という。
【0181】
生成部52は、有効時間を生成するにあたり、予約部53が予約を確定させた貸出時間枠に対応する貸出開始時間を特定し、この特定した貸出開始時間から5分を除算して得られた時間を有効時間として生成する。
【0182】
生成部52は、無効時間を生成するにあたり、予約部53が予約を確定させた貸出時間枠に対応する貸出終了時間を特定し、この特定した貸出終了時間に5分を加算して得られた時間を無効時間として生成する。
【0183】
図12乃至図14を用いて、有効時間と無効時間の生成の例を説明する。顧客が、顧客端末T4を使用して、予約選択画像61上で貸出時間枠80分を選択する操作を行った後に、予約状況画像63上で7月9日午前7時20分からの貸出時間枠に対応する矩形画像63aを選択する操作を行ったことにより、その貸出時間枠の予約を確保したとする。この場合、予約部53が予約を確定させた貸出時間枠は、午前7時20分から午前8時40分までの80分であるため(図14参照)、生成部52は、貸出開始時間「午前7時20分」から5分を除算して得られた「午前7時15分」を有効時間として生成し、貸出終了時間「午前8時40分」から5分を加算して得られた「午前8時45分」を無効時間として生成する。
【0184】
予約部53は、貸出時間枠の予約を確定したことに基づいて、この貸出時間枠に関する種々の情報(以下、「予約確定情報」という。)をDB41に記憶する。
【0185】
図16は、DB41が記憶している予約確定情報を示す図である。DB41は、予約部53が予約を確定させた貸出時間枠ごとに予約確定情報を記憶する。同図に示すように、1つの予約確定情報には、顧客情報、施設情報、利用人数情報、初期温度情報、貸出時間枠情報、予約日情報、サウナ個室情報、貸出開始時間情報、貸出終了時間情報、暗証番号情報、有効時間情報、無効時間情報が含まれる。
【0186】
図12図13を用いて、予約確定情報の例を説明する。例えば、「顧客○○」が、顧客○○の使用する顧客端末T4を使用して、予約選択画像61上で、施設X、貸出時間枠80分、利用人数1人、初期温度80度をそれぞれ選択した後に(図12)、予約状況画像63上で、貸出開始時間7月9日午前7時20分に対応する矩形画像63aを選択する操作を行ったことにより(図13)、その貸出開始時間に対応する貸出時間枠の予約を確定させたとする。
【0187】
上記の例の場合、予約部53は、「顧客〇〇」の情報(顧客情報)、施設Xの情報(施設情報)、利用人数1人の情報(利用人数情報)、初期温度80度の情報(初期温度情報)、貸出時間枠80分の情報(貸出時間枠情報)、予約日7月9日の情報(予約日情報)、7月9日午前7時20分からの貸出時間枠に対応するサウナ個室1の情報(サウナ個室情報)、貸出開始時間7月9日午前7時20分の情報(貸出開始時間情報)、貸出終了時間7月9日午前8時40分の情報(貸出終了時間情報)、サウナ個室1に出入りするための暗証番号の情報(暗証番号情報)、有効時間7月9日午前7時15分の情報(有効時間情報)、無効時間7月9日午前8時45分の情報(無効時間情報)を1つの予約確定情報としてDB41に記憶する。
【0188】
提供部51は、予約部53がDB41に予約確定情報を記憶した直後と、その予約確定情報に含まれる予約日情報に対応する日の前日と、その予約確定情報に含まれる貸出開始時間情報に対応する時間の前(例えば予約日当日の午前7時)と、の3回にわたり、予約部53がDB41に記憶した予約確定情報を、この予約確定情報に対応する顧客情報に係る顧客に提供する(顧客端末T4に送信する)。
【0189】
予約部53は、サウナ領域の初期温度を制御する。予約部53は、DB41が記憶している1つの予約確定情報の中から、施設情報、サウナ個室情報、貸出開始時間情報、初期温度情報を特定し、これら特定した各情報に基づいてサウナ領域の初期温度を制御する。
【0190】
より具体的には、予約部53は、特定した施設情報およびサウナ個室情報に対応するサウナ領域の温度が、特定した貸出開始時間情報に対応する時間に、特定した初期温度情報に対応する温度になるように、特定した施設情報およびサウナ個室情報に対応するサウナ領域に設置されたストーブ10eを制御する。要するに、予約部53は、貸出開始時間におけるサウナ領域の温度が、第1の予約要求によって選択された初期温度になるように、ストーブ10eを制御する。
【0191】
図12を用いて、サウナ領域の初期温度を制御する例を説明する。例えば、予約部53が、施設情報「施設X」と、サウナ個室情報「サウナ個室1」と、貸出開始時間情報「7月9日午前7時20分」と、初期温度情報「80度」と、を含む1つの予約確定情報に対しサウナ領域の初期温度を制御する場合、予約部53は、7月9日午前7時20分に、サウナ個室1に対応するサウナ領域10の温度が80度になるようストーブ10eを制御する。
【0192】
予約部53は、個室用端末20を制御する。予約部53は、貸出終了時間前10分(以下、「貸出終了報知時間」という。)に所定音を出力するよう個室用端末20を制御する。
【0193】
生成部52は、DB41が記憶している1つの予約確定情報の中から、施設情報、サウナ個室情報、貸出終了時間情報を特定し、この特定した貸出終了時間情報に対応する時間から10分を除算して得られた時間を貸出終了報知時間として生成する。
【0194】
予約部53は、生成部52が生成した貸出終了報知時間の情報を、特定した施設情報およびサウナ個室情報に対応する個室用端末20に送信する。個室用端末20は、予約部53から送信された貸出終了報知時間の情報に対応する時間に所定音を出力するとともに、表示領域20aに「残り10分です」という文章を表示する(図6
【0195】
図6図16を用いて、個室用端末20を制御する例を説明する。例えば、生成部52が、DB41が記憶している1つの予約確定情報の中から、貸出終了時間情報「7月9日午前8時40分」、施設情報「施設X」、サウナ個室情報「サウナ個室1」を抽出したとする。この場合、生成部52は、7月9日午前8時40分から10分を除算して得られた7月9日午前8時30分を貸出終了報知時間として生成し、予約部53は、生成部52が生成した7月9日午前8時30分の情報を、サウナ個室1に対応する個室用端末20に送信する。これにより、サウナ個室1に設けられた個室用端末20は、7月9日午前8時30分の貸出終了報知時間に所定音を出力する。
【0196】
予約部53は、リモートロック装置(図示省略)を制御する。予約部53は、DB41が記憶している有効時間情報と無効時間情報に基づいて、リモートロック装置を制御する。
【0197】
より具体的には、予約部53は、DB41が記憶している1つの予約確定情報の中から、サウナ個室情報と、暗証番号情報と、有効時間情報と、無効時間情報とを特定し、特定したサウナ個室情報に対応するリモートロック装置に、特定した暗証番号情報と、特定した有効時間情報と、特定した無効時間情報を送信する。
【0198】
リモートロック装置は、予約部53から送信された暗証番号情報と、有効時間情報と、無効時間情報とを受信すると、これら受信した各情報を、リモートロック装置の記憶領域(図示省略)に記憶し、この記憶した有効時間の情報に対応する時間から無効時間の情報に対応する時間までの間に、この記憶した暗証番号が入力装置(図示省略)に入力されたことに基づいて、対応する個室扉の状態を施錠状態から解錠状態にする。
【0199】
次に、設定部54を説明する。
【0200】
設定部54は、管理者(権限を有する者)からの要求(設定要求)に基づいて、本件役務に関連する事項(以下、「本件役務事項」という。)を設定する。
【0201】
本件役務事項は、例えば、サウナ施設の営業時間や、サウナ個室の貸出時間枠、サウナ個室の貸出料金など、サウナ個室を貸し出す役務を顧客に提供するにあたり必要な事項であり、原則、権限を有する管理者のみが、設定部54(サーバT5)に対し、本件役務事項の設定を要求することができる。
【0202】
設定部54は、管理者からの設定要求に基づいて、注意事項を設定する。設定部54は、設定した注意事項の情報をDB41に記憶する。
【0203】
以下、注意事項を設定する要求のことを、「注意事項設定要求」という。DB41に記憶されている注意事項の情報のことを「設定注意事項情報」という(図31)。
【0204】
図17は、管理者による注意事項設定要求の一例である。入力欄70aは、注意事項設定要求に対応する注意事項を入力するための欄である。設定ボタン70bは、設定部54に注意事項設定要求を行うためのボタンである。
【0205】
図17に示す例では、管理者は、サウナ個室内での飲酒の禁止、複数人数でサウナ個室を利用する場合における男女での利用の禁止、体調不良時のサウナ個室の利用禁止を策定し、これら策定した注意事項の設定を設定部54に対し要求している。
【0206】
設定部54は、管理者からの設定要求に基づいて、サウナ施設を設定する。設定部54は、設定したサウナ施設の情報をDB41に記憶する。
【0207】
以下、サウナ施設を設定する要求のことを、「施設設定要求」という。DB41に記憶されているサウナ施設の情報のことを「設定施設情報」という(図31)。
【0208】
図18は、施設設定要求の一例である。入力欄71aは、施設設定要求に対応するサウナ施設を入力するための欄である。設定ボタン71bは、設定部54に施設設定要求を行うためのボタンである。
【0209】
図18に示す例では、管理者は、管理者が開発した施設Xと施設Yの設定を設定部54に対し要求している。
【0210】
設定部54は、管理者からの設定要求に基づいて、サウナ施設ごとにサウナ個室の利用人数を設定する。設定部54は、設定した利用人数の情報をDB41に記憶する。利用人数とは、サウナ個室を利用可能な人数のことである。
【0211】
以下、利用人数を設定する要求のことを、「利用人数設定要求」という。DB41に記憶されている利用人数の情報のことを「設定利用人数情報」という(図31)。
【0212】
図19は、利用人数設定要求の一例である。入力欄72aは、利用人数設定要求に対応するサウナ施設を入力するための欄である。入力欄72bは、入力欄72aに入力されたサウナ施設の利用人数を入力するための欄である。設定ボタン72cは、設定部54に利用人数設定要求を行うためのボタンである。
【0213】
図19に示す例では、管理者は、施設Xにおけるサウナ個室の利用可能な人数の最小を1人、その最大を3人に策定し、これら策定した利用人数の設定を設定部54に対し要求している。
【0214】
設定部54は、管理者からの設定要求に基づいて、サウナ施設ごとに施設営業時間を設定する。設定部54は、設定した施設営業時間の情報をDB41に記憶する。施設営業時間は、施設営業開始時間、施設営業終了時間を含む。
【0215】
以下、施設営業時間を設定する要求のことを、「施設営業時間設定要求」という。DB41に記憶されている施設営業時間の情報のことを「設定施設営業時間情報」という(図31)。
【0216】
図20は、施設営業時間設定要求の一例である。入力欄73aは、施設営業時間設定要求に対応するサウナ施設を入力するための欄である。入力欄73bは、入力欄73aに入力されたサウナ施設に係る通常の施設営業時間を入力するための欄である。入力欄73cは、入力欄73aに入力されたサウナ施設に係る例外の施設営業時間を入力するための欄である。設定ボタン73dは、設定部54に施設営業時間設定要求を行うためのボタンである。
【0217】
図20に示す例では、管理者は、施設Xの営業時間として、通常の施設営業時間と、例外の施設営業時間とを策定し、これら策定した施設営業時間の設定を設定部54に対し要求している。
【0218】
より具体的には、管理者は、7月1日(西暦2023年を省略する。以下同じ。)からの施設Xの営業時間(図20に示す通常の施設営業時間)を、曜日および祝祭日に拘わらず、7時00分から営業を開始して23時00分に営業を終了することにし、その例外として、7月10日の営業時間(図20に示す例外の施設営業時間)に限り、7時00分から営業を開始して24時00分に営業を終了することにした例である。
【0219】
設定部54は、管理者からの設定要求に基づいて、サウナ施設ごとに時間枠を設定する。設定部54は、設定した時間枠の情報をDB41に記憶する。時間枠は、貸出時間枠、インターバル時間枠、単位時間枠を含む。
【0220】
以下、時間枠を設定する要求のことを、「時間枠設定要求」という。DB41に記憶されている時間枠の情報のことを「設定時間枠情報」という(図31)。
【0221】
図21は、貸出時間枠、インターバル時間枠、単位時間枠を説明するための説明図である。
【0222】
貸出時間枠は、先述のとおり、サウナ個室を顧客に貸し出す時間枠である。貸出時間枠の始期は、サウナ個室の貸出開始時間である。貸出時間枠の終期は、サウナ個室の貸出終了時間である。なお、管理者は、複数種類の貸出時間枠を設定する要求を設定部54に対し行い得る。
【0223】
インターバル時間枠は、貸出時間枠に連続する時間枠であって、サウナ施設のスタッフがサウナ個室を清掃したり、サウナ個室に設置する備品(例えばタオル等)を補充したりするための時間枠である。インターバル時間枠の始期は、貸出時間枠の終期と一致する。インターバル時間枠の終期は、貸出時間枠の始期と一致する(図36参照)。なお、管理者は、複数種類のインターバル時間枠を設定する要求を設定部54に対し行い得る。
【0224】
単位時間枠は、貸出時間枠およびインターバル時間枠を組み合わせた時間枠である。管理者は、複数種類の貸出時間枠と複数種類のインターバル時間枠とを組み合わせた単位時間枠を1種類に限り設定する要求を設定部54に対し行い得る。つまり、管理者は、複数種類の単位時間枠を設定する要求を設定部54に対し行うことはできない。
【0225】
図22は、時間枠設定要求の一例である。入力欄74aは、時間枠設定要求に対応するサウナ施設を入力するための欄である。入力欄74bは、入力欄74aに入力されたサウナ施設に係るサウナ個室の単位時間枠を入力するための欄である。入力欄74cは、入力欄74bに入力された単位時間枠を構成する貸出時間枠を入力するための欄である。入力欄74dは、入力欄74bに入力された単位時間枠を構成するインターバル時間枠を入力するための欄である。設定ボタン74eは、設定部54に時間枠設定要求を行うためのボタンである。
【0226】
図22に示す一例では、管理者は、施設Xに係るサウナ個室の各時間枠について、1種類の貸出時間枠(80分)と、1種類のインターバル時間枠(40分)と、1種類の単位時間枠(120分)とをそれぞれ策定し、これら策定した各時間枠の設定を設定部54に対し要求している。
【0227】
図23は、時間枠設定要求の一例である。入力欄75aは、時間枠設定要求に対応するサウナ施設を入力するための欄である。入力欄75bは、入力欄75aに入力されたサウナ施設に係るサウナ個室の単位時間枠を入力するための欄である。入力欄75cは、入力欄75bに入力された単位時間枠を構成する貸出時間枠を入力するための欄である。入力欄75dは、入力欄75bに入力された単位時間枠を構成するインターバル時間枠を入力するための欄である。入力欄75eは、入力欄75bに入力された単位時間枠を構成する貸出時間枠を入力するための欄である。入力欄75fは、入力欄75bに入力された単位時間枠を構成するインターバル時間枠を入力するための欄である。設定ボタン75gは、設定部54に時間枠設定要求を行うためのボタンである。
【0228】
図23に示す一例では、管理者は、施設Xの各時間枠について、貸出時間枠80分とインターバル時間枠40分とを組み合わせた単位時間枠120分と、貸出時間枠100分とインターバル時間枠20分とを組み合わせた単位時間枠120分と、をそれぞれ策定し、これら策定した各時間枠の設定を設定部54に対し要求している。つまり、図23に示す一例は、複数種類の貸出時間枠、複数種類のインターバル時間枠、1種類の単位時間枠の設定を設定部54に対し要求している例である。
【0229】
ここで、図23に係る時間枠設定要求について説明する。
【0230】
管理者は、サウナ工程に約10分、冷却工程に約2分、休憩工程に約8分、これら3つの工程を順次行うための移動時間等に約2分、をそれぞれ要することを想定し、1セットのサウナ全行程に要する時間を約22分(約10分+約2分+約8分+約2分)と算出した。また、サウナ個室の入室後に顧客が脱衣などの準備に要する時間と、サウナ個室の退出前に顧客が着衣などの準備に要する時間とを合わせて、これら準備時間に要する時間を約10分と想定した。管理者は、顧客に対し3セットを行い得る貸出時間枠として80分(1セット約22分×3セット+準備時間約10分で求められる時間に近似する時間)と、顧客に対し4セットを行い得る貸出時間枠として100分(1セット約22分×4セット+準備時間約10分で求められる時間に近似する時間)と、を策定し、これら策定した各時間枠の設定を設定部54に対し要求している例が図23に示す例である。
【0231】
設定部54は、管理者からの設定要求に基づいて、サウナ施設ごとに料金プランを設定する。設定部54は、設定した料金プランの情報をDB41に記憶する。料金プランとは、貸出時間枠に対する貸出料金(利用料金)のプランを意味する。
【0232】
以下、料金プランを設定する要求のことを、「料金プラン設定要求」という。DB41に記憶されている料金プランの情報のことを「設定料金プラン情報」という(図31)。
【0233】
図24は、料金プラン設定要求の一例である。入力欄76aは、料金プラン設定要求に対応するサウナ施設を入力するための欄である。表示欄76bは、入力欄76aに入力されたサウナ施設に係るサウナ個室に対し設定された単位時間枠を表示するための欄である。入力欄76cは、表示欄76bに表示された単位時間枠に対応する料金プランの名称を入力するための欄である。表示欄76dは、表示欄76bに表示された単位時間枠を構成する貸出時間枠を表示するための欄である。入力欄76eは、表示欄76dに表示された貸出時間枠に対応するサウナ個室を1人で利用する貸出料金を入力するための欄である。入力欄76fは、表示欄76dに表示された貸出時間枠に対応するサウナ個室を2人で利用する貸出料金を入力するための欄である。入力欄76gは、表示欄76dに表示された貸出時間枠に対応するサウナ個室を3人で利用する貸出料金を入力するための欄である。表示欄76hは、表示欄76bに表示された単位時間枠を構成する貸出時間枠を表示するための欄である。入力欄76jは、表示欄76hに表示された貸出時間枠に対応するサウナ個室を1人で利用する貸出料金を入力するための欄である。入力欄76kは、表示欄76hに表示された貸出時間枠に対応するサウナ個室を2人で利用する貸出料金を入力するための欄である。入力欄76mは、表示欄76hに表示された貸出時間枠に対応するサウナ個室を3人で利用する貸出料金を入力するための欄である。設定ボタン76nは、料金プラン設定要求を設定部54に行うためのボタンである。
【0234】
図24に示す一例では、管理者は、施設Xに係るサウナ個室の料金プランとして、DB41に記憶されている(設定部54が設定した)貸出時間枠80分および100分に対し第1料金プランという名称を付し、この第1料金プランの設定を設定部54に対し要求している。より具体的には、管理者は、貸出時間枠80分に対し、サウナ個室を利用する顧客の人数が1人の場合を3,000円、2人の場合を6,000円、3人の場合を9,000円とし、貸出時間枠100分に対し、サウナ個室を利用する顧客の人数が1人の場合の料金を4,000円、2人の場合を8,000円、3人の場合を12,000円とした。
【0235】
図25は、料金プラン設定要求の一例である。図24に示す料金プラン設定要求と図25に示す料金プラン設定要求とは、料金プランの名称と、貸出時間枠に対する貸出料金とが異なるが、その他の点で同じであるため、図25の説明を省略する。
【0236】
図25に示す一例では、管理者は、施設Xに係るサウナ個室の料金プランとして、DB41に記憶されている(設定部54が設定した)貸出時間枠80分および100分に対し第2料金プランという名称を付し、この第2料金プランの設定を設定部54に対し要求している。より具体的には、管理者は、貸出時間枠80分に対し、サウナ個室を利用する顧客の人数が1人の場合を2,500円、2人の場合を5,000円、3人の場合を7,500円とし、貸出時間枠100分に対し、サウナ個室を利用する顧客の人数が1人の場合の料金を3,000円、2人の場合を6,000円、3人の場合を9,000円とした。
【0237】
設定部54は、管理者からの設定要求に基づいて、サウナ施設ごとに料金切替条件を設定する。設定部54は、設定した料金切替条件の情報をDB41に記憶する。料金切替条件とは、料金プランを切り替える条件のことを意味する。
【0238】
以下、料金切替条件を設定する要求のことを、「料金切替条件設定要求」という。DB41に記憶されている料金切替条件の情報のことを「設定料金切替条件情報」という(図31)。
【0239】
図26は、料金切替条件設定要求の一例である。入力欄78aは、料金切替条件設定要求に対応するサウナ施設を入力するための欄である。入力欄78bは、入力欄78aに入力されたサウナ施設に対応する料金プランの名称と、その名称に対応する料金プランを適用する日とを入力するための欄である。設定ボタン78cは、設定部54に料金切替条件設定要求を行うためのボタンである。
【0240】
図26に示す一例では、管理者は、施設Xに係るサウナ個室に対する料金プランの切り替え条件として、2023年7月1日からの料金プランを第1料金プラン(図24参照)に策定し、2023年12月1日からの料金プランを第2料金プラン(図25参照)に策定し、これら策定した料金切替条件の設定を設定部54に対し要求している。
【0241】
設定部54は、管理者からの設定要求に基づいて、サウナ施設ごとに初期温度を設定する。設定部54は、設定した初期温度の情報をDB41に記憶する。
【0242】
以下、初期温度を設定する要求のことを、「初期温度設定要求」という。DB41に記憶されている初期温度の情報のことを「設定初期温度情報」という(図31)。
【0243】
図27は、初期温度設定要求の一例である。入力欄79aは、初期温度設定要求に対応するサウナ施設を入力するための欄である。入力欄79bは、入力欄78aに入力されたサウナ施設に係るサウナ領域の初期温度の種類を入力するための欄である。設定ボタン79cは、設定部54に初期温度設定要求を行うためのボタンである。
【0244】
図27に示す一例では、管理者は、施設Xに係るサウナ領域の初期温度として80度と100度の2種類を策定し、これら策定した初期温度の設定を設定部54に対し要求している。
【0245】
設定部54は、管理者からの設定要求に基づいて、予約条件を設定する。設定部54は、設定した予約条件の情報をDB41に記憶する。予約条件は、サウナ個室の予約に関する条件であり、キャンセル可能条件、予約受付開始条件、予約受付終了条件を含む。
【0246】
キャンセル可能条件は、顧客がキャンセル料金を支払うことなく、予約をキャンセルすることが可能な条件である。キャンセル料とは、予約の取り消しに伴う違約料である。予約受付開始条件は、予約の受け付けを開始する条件である。予約受付終了条件は、予約の受け付けを終了する条件である。
【0247】
以下、予約条件を設定する要求のことを、「予約条件設定要求」という。DB41に記憶されている予約条件の情報のことを「設定予約条件情報」という(図31)。
【0248】
図28は、予約条件設定要求の一例である。入力欄80aは、予約条件を入力するための欄である。設定ボタン80bは、設定部54に予約条件設定要求を行うためのボタンである。
【0249】
図28に示す一例では、管理者は、キャンセル可能条件を「予約日の前日」、予約受付開始条件を「利用日の30日前の10時」、予約受付終了条件を「利用時間の1時間前」にそれぞれ策定し、これら策定したキャンセル可能条件、予約受付開始条件、予約受付終了条件の設定を設定部54に対し要求している。
【0250】
設定部54は、管理者からの設定要求に基づいて、顧客ごとに使用履歴を設定する。設定部54は、設定した使用履歴の情報をDB41に記憶する。使用履歴は、サウナ個室に対する顧客の使用履歴である。
【0251】
以下、使用履歴を設定する要求のことを、「使用履歴設定要求」という。DB41に記憶されている使用履歴の情報のことを「設定使用履歴情報」という(図31)。
【0252】
図29は、使用履歴設定要求の一例である。入力欄81aは、顧客名を入力するための欄である。選択欄81bおよび選択欄81cは、入力欄81aに入力された顧客の属性を普通顧客および要注意顧客の2者から選択するための欄である。入力欄81dは、入力欄81aに入力された顧客に対し、管理者やスタッフが注意を要する内容を入力するための欄である。設定ボタン81eは、設定部54に使用履歴設定要求を行うためのボタンである。
【0253】
図29に示す一例では、管理者は、或る顧客「△△」の使用履歴に鑑み、顧客属性を「要注意顧客」、要注意内容を「サウナ個室内における喫煙行為」とし、これら或る顧客「△△」の使用履歴の設定を設定部54に要求している。
【0254】
設定部54は、管理者からの設定要求に基づいて、システム利用者ごとに権限を設定する。設定部54は、設定した権限の情報をDB41に記憶する。
【0255】
以下、権限を設定する要求のことを「権限設定要求」という。DB41に記憶されている権限の情報のことを「設定権限情報」という(図31)。
【0256】
図30は、権限設定要求の一例である。入力欄82aは、権限設定要求に対応するシステム利用者を入力するための欄である。入力欄82bは、入力欄82aに入力されたシステム利用者が有する権限の種類を入力するための欄である。設定ボタン82cは、設定部54に権限設定要求を行うためのボタンである。
【0257】
図30に示す一例では、管理者は、スタッフXが、注意事項設定要求、施設設定要求、利用人数設定要求、施設営業時間設定要求、時間枠設定要求、料金プラン設定要求、料金切替条件設定要求、初期温度設定要求、予約条件設定要求、使用履歴設定要求、権限設定要求の全ての設定要求を設定部54(サーバT5)に対し実行することができないように、権限の設定を設定部54に要求している。
【0258】
次に、予約選択画像61(図11)の生成について説明する。
【0259】
生成部52は、顧客から、サウナ個室の予約に関する要求(予約選択画像61を閲覧する要求)を受け付けると、DB41が記憶している本件役務事項(図31参照)に基づいて予約選択画像61を生成する。提供部51は、生成52が生成した予約選択画像61を顧客に提供する。顧客は、予約選択画像61を介して、第1の予約要求(予約選択画像61上における施設、貸出時間枠、利用人数、初期温度の全ての選択)を行う。
【0260】
次に、料金提示画像62(図13(a)参照)の生成について説明する。
【0261】
生成部52は、顧客から第1の予約要求を受け付けると、第1の予約要求に対応する情報(顧客が選択した施設、顧客が選択した貸出時間枠、顧客が選択した利用人数、顧客が選択した初期温度)と、DB41が記憶している本件役務事項とに基づいて、料金提示画像62を生成する。提供部51は、生成部52が生成した料金提示画像62を顧客に提供する。顧客は、料金提示画像62を介して、第1の予約要求に対応する料金を認識する。
【0262】
ここで、料金提示画像62の生成の例を説明する。
【0263】
顧客が、2023年7月3日8時00分に、予約選択画像61上で、施設X、貸出時間枠80分、利用人数1人を選択したことにより、第1の予約要求を行ったとする(図12)。この場合、生成部52は、まず、DB41に記憶されている設定料金切替条件情報を参照し、第1の予約要求が行われた日時(2023年7月3日8時00分)に対応する料金プランを特定する(料金プラン特定ステップ)。図26に示すように、2023年7月3日8時00分に対応する料金プランは第1料金プランであるから、この場合、第1料金プラン(図24参照)を特定する。次に、生成部52は、DB41に記憶されている設定料金プラン情報の中から、料金プラン特定ステップで特定した料金プランを参照して、第1の予約要求に対応する貸出料金を特定し、特定した貸出料金を含む料金提示画像62を生成する。図24に示すように、施設X、貸出時間枠80分および利用人数1人に対応する貸出料金は3,000円であるから、第1の予約要求に対応する貸出料金を3,000円であると特定し、3,000円を含む料金提示画像62(図13(a))を生成する。
【0264】
生成部52は、第1の予約要求を受け付けると、DB41が記憶している本件役務事項と予約確定情報とに基づいて予約状況画像63を生成する。提供部51は、生成部52が生成した予約状況画像63を顧客に提供する。顧客は、予約状況画像63を介して、貸出時間枠の予約状況を認識する。
【0265】
次に、予約状況画像63を生成する処理を説明する前に、予約状況画像63に含まれる貸出開始時間を生成する処理を説明する。
【0266】
生成部52は、施設Xの1日の営業時間内で、複数のサウナ個室1乃至6のそれぞれの貸出開始時間が互いに異なる時間となるように、貸出開始時間を生成し、生成した貸出開始時間をDB41に記憶する。
【0267】
図32は、貸出開始時間生成処理を示すフローチャートである。
【0268】
(S1)
生成部52は、DB41に記憶されている設定時間枠情報のうち、単位時間枠の情報と、インターバル時間枠の情報とを特定する。
【0269】
S1の例として、DB41に、図22に示す設定要求に対応する単位時間枠120分とインターバル時間枠20分とが記憶されているとすると、S1では、単位時間枠120分と、インターバル時間枠20分とを特定する。
【0270】
S1の例として、DB41に、図23に示す設定要求に対応する単位時間枠120分とインターバル時間枠20分および40分とが記憶されているとすると、S1では、単位時間枠120分と、インターバル時間枠20分および40分のうち短い20分を特定する。
【0271】
(S3)
生成部52は、DB41に記憶されている設定施設営業時間情報を特定する。つまり、S3では、施設Xに係る1日の営業時間を特定する。
【0272】
S3の例として、DB41に、図20に示す設定要求に対応する施設営業時間情報が記憶されているとすると、S3では、通常の施設営業時間(施設営業開始時間7時00分、施設営業開終了時間23時00分)と、例外の施設営業時間(施設営業開始時間7時00分、施設営業開終了時間24時00分)と、を特定する。
【0273】
(S5)
生成部52は、貸出開始時間の閾値を生成する。
【0274】
S5の例として、通常の施設営業時間に対応する貸出開始時間の閾値と、例外の施設営業時間に対応する貸出開始時間の閾値と、をそれぞれ生成する。
【0275】
例えば、通常の施設営業時間に対応する閾値の生成について説明すると、生成部52は、S3で特定した施設営業終了時間23時00分から、S1で特定した単位時間枠に相当する時間120分を除算して得られる時間21時00分を閾値として生成する。
【0276】
例えば、例外の施設営業時間に対応する閾値の生成について説明すると、生成部52は、S3で特定した施設営業終了時間24時00分から、S1で特定した単位時間枠に相当する時間120分を除算して得られる時間22時00分を閾値として生成する。
【0277】
(S7)
生成部52は、サウナ個室1乃至6のそれぞれのN番目(Nは自然数)に対応する貸出開始時間を生成し、S9に処理を移す。なお、N(自然数)の初期値は「1」であり、生成部52は、まず、1番目(N=1)に対応する貸出開始時間、次に、2番目(N=2)に対応する貸出開始時間、次に、3番目(N=3)に対応する貸出開始時間、といった順番で貸出開始時間を生成し、生成した貸出開始時間が、S5で生成した閾値を超えるまで、S7、S9,S13の処理を繰り返し実行する。
【0278】
(S9、S11)
生成部52は、S7で生成した貸出開始時間がS5で生成した閾値を超えているか否かを判断する(S9)。このとき、閾値を超えている場合(S9でYES)、S7で生成した貸出開始時間のうち閾値を超えていない貸出開始時間のみをDB41に記憶して(S11)貸出開始時間生成処理を終了させる。
【0279】
(S13)
生成部52は、S7で生成した貸出開始時間がS5で生成した閾値を超えていない場合(S9でNO)、S13に処理を移し、S13でNに1を加算して、S7の手前に戻る。
【0280】
以下に、S7の具体例を説明する。この具体例では、通常の施設営業時間に対応する貸出開始時間の生成を説明し、例外の施設営業時間に対応する貸出開始時間の生成の説明を省略する。
【0281】
(N=1の場合)
生成部52は、サウナ個室1乃至6のそれぞれの1番目に対応する貸出開始時間を生成する。
具体的には、生成部52は、サウナ個室1における1番目(N=1)の貸出開始時間として、S3で特定した通常の施設営業開始時間7時00分に、S1で特定したインターバル時間枠20分に相当する時間(以下、「インターバル時間」という。)を加算して得られる時間7時20分を生成する。
生成部52は、サウナ個室2における1番目(N=1)の貸出開始時間として、サウナ個室1における1番目の貸出開始時間7時20分にインターバル時間20分を加算して得られる時間7時40分を生成する。
生成部52は、サウナ個室3における1番目(N=1)の貸出開始時間として、サウナ個室2における1番目の貸出開始時間7時40分にインターバル時間20分を加算して得られる時間8時00分を生成する。
生成部52は、サウナ個室4における1番目(N=1)の貸出開始時間として、サウナ個室3における1番目の貸出開始時間8時00分にインターバル時間20分を加算して得られる時間8時20分を生成する。
生成部52は、サウナ個室5における1番目(N=1)の貸出開始時間として、サウナ個室4における1番目の貸出開始時間8時20分にインターバル時間20分を加算して得られる時間8時40分を生成する。
生成部52は、サウナ個室6における1番目(N=1)の貸出開始時間として、サウナ個室5における1番目の貸出開始時間8時40分にインターバル時間20分を加算して得られる時間9時00分を生成する。
【0282】
(N=2)
生成部52は、サウナ個室1乃至6のそれぞれの2番目に対応する貸出開始時間を生成する。
具体的には、生成部52は、サウナ個室1における2番目(N=2)の貸出開始時間として、サウナ個室1における1番目の貸出開始時間7時20分に、S1で特定した単位時間枠120分に相当する時間(以下、「単位時間」という。)を加算して得られる時間9時20分を生成する。
生成部52は、サウナ個室2における2番目(N=2)の貸出開始時間として、サウナ個室2における1番目の貸出開始時間7時40分に、単位時間120分を加算して得られる時間9時40分を生成する。
生成部52は、サウナ個室3における2番目(N=2)の貸出開始時間として、サウナ個室3における1番目の貸出開始時間8時00分に、単位時間120分を加算して得られる時間10時00分を生成する。
生成部52は、サウナ個室4における2番目(N=2)の貸出開始時間として、サウナ個室4における1番目の貸出開始時間8時20分に、単位時間120分を加算して得られる時間10時20分を生成する。
生成部52は、サウナ個室5における2番目(N=2)の貸出開始時間として、サウナ個室5における1番目の貸出開始時間8時40分に、単位時間120分を加算して得られる時間10時40分を生成する。
生成部52は、サウナ個室6における2番目(N=2)の貸出開始時間として、サウナ個室6における1番目の貸出開始時間9時00分に、単位時間120分を加算して得られる時間11時00分を生成する。
【0283】
(N=3)
生成部52は、サウナ個室1乃至6のそれぞれの3番目に対応する貸出開始時間を生成する。
詳細な説明を省略するが、N=2の場合と同様に、生成部52は、サウナ個室1乃至6における3番目(N=3)の貸出開始時間として、サウナ個室1乃至6における2番目のそれぞれの貸出開始時間に単位時間を加算して得られる時間を生成する。
なお、N=4、5、6・・・の場合、N=2やN=3と同じ処理のため、それらの説明を省略する。
【0284】
貸出開始時間生成処理で生成された複数の貸出開始時間は、予約状況画像63を介して、顧客に提供される。図13(b)の予約状況画像63に示すように、複数の貸出開始時間(7:20、7:40、・・・(省略)・・・、20:40、21:00)は、施設Xの1日の営業時間内(7時00分から23時00分の間)で、互いに異なる時間となり、また、前後の貸出開始時間の間隔はインターバル時間枠に相当する時間(20分)の間隔となる。
【0285】
次に、予約状況画像63の生成処理を説明する。
【0286】
図33は、予約状況画像生成処理を示すフローチャートである。
【0287】
(S21)
生成部52は、貸出時間枠(貸出開始時間)の予約状況を顧客に示す範囲(以下、「対象範囲」という。)を特定する。
【0288】
S21の例として、第1の予約要求が行われた日時が2023年7月3日8時00分であったとする。この場合、対象範囲は、第1の予約要求が行われた日を含めた1週間、すなわち、2023年7月3日(月曜日)から7月9日(日曜日)までとなる。
【0289】
(S23)
生成部52は、DB41に記憶されている複数の貸出開始時間を特定する。
【0290】
(S25)
生成部52は、DB41に記憶されている予約確定情報の中から、S21で特定した対象範囲に含まれる貸出開始時間情報を特定する。
【0291】
S25の例として、S21で特定した対象範囲が2023年7月3日(月曜日)から7月9日(日曜日)であった場合、DB41に記憶されている予約確定情報の中から2023年7月3日から7月9日までの間の貸出開始時間情報を特定する。つまり、2023年7月3日から7月9日までの間に顧客によって予約された貸出開始時間情報を特定する。
【0292】
(S27)
生成部52は、S21で特定した対象範囲と、S23で特定した複数の貸出開始時間と、S25で特定した貸出開始時間情報とに基づいて予約状況画像63を生成し、予約状況画像生成処理を終了させる。
【0293】
図13(b)に示す予約状況画像63は、S21で特定した対象範囲が2023年7月3日から7月9日までの例である。同画像63には、S23で特定した複数の貸出開始時間「7:20、7:40、・・・(省略)・・・、20:40、21:00」と、S21で特定した対象範囲「2023年7月3日から7月9日」とが含まれる。そして、対象範囲の或る一の日と貸出開始時間とで特定される1つの矩形画像には、S25で特定した貸出開始時間情報に基づいて「〇」および「×」の一方が表示される。例えば、DB41に、7月9日の貸出開始時間7時20分の情報が記憶されていない場合、図13(b)に示すように、矩形画像63aには「〇」が配置される。
【0294】
次に、図34乃至図37を用いて予約確認画像90を説明する。
【0295】
予約確認画像90は、管理者およびスタッフXがサウナ施設ごとにサウナ個室の予約状況を確認するための画像である。
【0296】
生成部52は、管理者またはスタッフXからの要求に応じて、予約確認画像90を生成し、生成した予約確認画像90を管理者またはスタッフXに提供する。より具体的には、生成部52は、管理者またはスタッフXの指定した営業日に係る予約確認画像90の閲覧要求を受けたことに基づいて、その指定した営業日に係る予約確認画像90を生成する。
【0297】
図34図35は、施設Xに係るサウナ個室1乃至6の予約確認画像90の例を示した図である。同図に示すように、予約確認画像90は、第1画像90a、第2画像90b、第3画像90c、第4画像90d、第5画像90e、第6画像90f、指定した営業日の情報を表示する欄90gと、を含む。
【0298】
第1画像90aは、サウナ個室1の予約状況を確認するための画像である。第2画像90bは、サウナ個室2の予約状況を確認するための画像である。第3画像90cは、サウナ個室3の予約状況を確認するための画像である。第4画像90dは、サウナ個室4の予約状況を確認するための画像である。第5画像90eは、サウナ個室5の予約状況を確認するための画像である。第6画像90fは、サウナ個室6の予約状況を確認するための画像である。
【0299】
次に、予約確認画像90を生成する処理を説明する。図示を省略するが、生成部52は、まず、DB41が記憶している貸出開始時間と、管理者またはスタッフXによって指定された営業日に対応する予約日情報を含む予約確定情報とを特定し、これら特定した情報に基づいて、画像90a乃至90gを生成する(ステップS31)。次に、生成部52は、DB41に、管理者またはスタッフXによって指定された営業日に対応する予約日情報を含む予約確定情報が記憶されているか否かを判断し、この予約確定情報がDB41に記憶されていると判断した場合、その予約確定情報に含まれている顧客情報を特定する(ステップS33)。次に、生成部52は、S33で特定した顧客情報に対応する顧客に対し、使用履歴情報が設定されているかを判断する(ステップS35)。すなわち、DB41が記憶している本件役務事項に、S33で特定した顧客情報に対応する顧客の設定使用履歴情報が含まれるか否かを判断する。次に、生成部52は、S35で設定使用履歴情報が含まれていると判断した場合、この設定使用履歴情報に要注意顧客の情報が含まれているか否かを判断し、要注意顧客の情報が含まれている場合には、S31で生成した画像90a乃至90gのうち、要注意顧客に対応する画像に要注意顧客を示す標識画像を配置し予約確認画像90を生成する処理を終了させる。要するに、サウナ個室の予約者が要注意顧客である場合、その旨を予約確認画像90に表示するよう構成されている。
【0300】
図34乃至図36を用いて、予約確認画像90の例を説明する。なお、同図では、午前11時20分以降の図示を省略している。また、同図において、格子柄で示した時間枠は、サウナ個室を顧客に貸出していない時間を示している。
【0301】
図34は、DB41に施設営業開始時間7時00分、インターバル時間枠20分(インターバル時間)が記憶され、管理者またはスタッフXによって指定された営業日が2023年7月10日であり、DB41に2023年7月10日の予約日情報を含む予約確定情報が未だ記憶されていない場合に生成される予約確認画像90の一例である。
【0302】
図35は、DB41に施設営業開始時間7時00分、インターバル時間枠20分(インターバル時間)が記憶され、管理者またはスタッフXによって指定された営業日が2023年7月10日であり、DB41に2023年7月10日の予約日情報を含む予約確定情報が記憶されている場合に生成される予約確認画像90の一例である。
【0303】
図36は、図35の第1画像90aを説明するための説明図である。同図に示すように、サウナ個室1の午前7時20分から午前8時40分までの貸出時間枠80分が「顧客○○」によって予約され、サウナ個室1の午前9時20分から午前11時00分までの貸出時間枠100分が「顧客△△」によって予約されている。ここで、DB41に、貸出時間枠80分に対応するインターバル時間枠40分の設定時間枠情報が記憶されているとすると(図23参照)、図36に示すように、「顧客〇〇」によって予約された貸出時間枠80分に連続するインターバル時間枠は午前8時40分から午前9時20分までの40分となる。同様に、DB41には、貸出時間枠100分に対応するインターバル時間枠20分の設定時間枠情報が記憶されているとすると(図23参照)、図36に示すように、「顧客△△」によって予約された貸出時間枠100分に連続するインターバル時間枠は午前11時00分から午前11時20分までの20分となる。
【0304】
図36に示すように、第1画像90aは星印(★)を含む。星印は、要注意顧客を示す標識画像の例である。DB41に、「顧客△△」に顧客属性「要注意顧客」が設定された設定顧客情報が記憶されている場合(図29参照)、第1画像90aには、「顧客△△」が要注意顧客であることを示す星印が表示される。なお、図示を省略するが、星印を選択操作すると、予約確認画像90に重なるように、その星印に対応する設定顧客情報が表示されるように構成されている。
【0305】
図36に示すように、「顧客〇〇」によって予約された貸出時間枠80分に対する暗証番号の有効時間は、午前7時15分から午前8時45分までの90分となる。また、「顧客△△」によって予約された貸出時間枠100分に対する暗証番号の有効時間は、午前9時15分から午前11時05分までの110分となる。
【0306】
以上のように、本実施形態では、顧客は予約画像60(予約選択画像61、料金提示画像62、予約状況画像63)を介してサウナ個室を予約するように構成され、予約選択画像61には、サウナ個室の利用に関する注意事項が含まれるため、サウナ個室の利用前に、顧客に注意事項を促して、サウナ個室の利用による事故や揉め事等の発生を防止することができる。
【0307】
本実施形態では、サウナ個室の貸出開始時間が何れも異なる時間に設定されているため、予約部53は、顧客から予約したい貸出開始時間の情報を受け付けるのみで、予約を確定するサウナ個室を特定することができる。これにより、顧客端末T4からサーバT5に送信する情報量を低減させることができる。
【0308】
本実施形態では、サウナ個室の貸出開始時間が何れも異なる時間に設定されているため、予約状況画像63に、顧客が利用可能なサウナ個室の情報を表示する必要がなく、顧客が利用可能な貸出開始時間のみを表示するだけでよい。これより、簡素な予約状況画像63を顧客に提供することができ、視認性を高めることができる。
【0309】
本実施形態では、貸出時間枠を予約する顧客からの第2の予約要求に基づいて、その貸出時間枠の予約を確定し、この確定した貸出時間枠に関する種々の情報(暗証番号等を含む予約確定情報)を、3回にわたり(予約直後、予約日の前日、予約日当日)、顧客に提供するため、顧客がサウナ個室を予約したことや予約した日時(貸出時間枠)、予約したサウナ個室に入室するための暗証番号を顧客が失念しないようにすることができる。
【0310】
本実施形態において、顧客ごとに、その顧客のみが閲覧可能な顧客専用画像(顧客専用のウェブページ)を設け、貸出時間枠の予約を確定させたことに基づいて、その貸出時間枠を予約した顧客に対応する顧客専用画像に、予約が確定している貸出時間枠に関する種々の情報(暗証番号等を含む予約確定情報)を表示する構成であってもよい。
【0311】
本実施形態では、貸出時間枠の予約を確定したことに基づいて、その貸出時間枠に対応するサウナ個室に入室するための暗証番号を生成し、生成した暗証番号は、貸出開始時間5分前から有効となる。これにより、顧客は、貸出開始時間前にサウナ個室に入室して着替えなどの準備を終えて、貸出開始時間からサウナを楽しむことが可能となる。
【0312】
本実施形態では、暗証番号は、貸出終了時間5分後まで有効であるため、顧客は、サウナ個室の利用を終えて同室を退出した後であっても、貸出開始時間後に例えば忘れ物をサウナ個室に取りに帰ることが可能となる。
【0313】
本実施形態では、予約状況画像63は、1週間の予約状況をカレンダー形式で表す構成になっているため、複数週間の予約状況を表す構成と比較して、簡素な予約状況画像63を顧客に提供することができ、視認性を高めることができる。
【0314】
本実施形態では、顧客は、サウナ個室の予約時(第1の予約要求時)に、サウナ領域10の初期温度を選択することができ、予約部53は、貸出開始時間におけるサウナ領域10の温度が、顧客が選択した温度となるようにストーブ10eを制御するため、顧客の好みに応じた役務を提供することができる。
【0315】
本実施形態では、サウナ個室ごとに個室用端末20が設けられ、予約部53は、貸出終了時間前10分(貸出終了報知時間)に所定音を出力するよう個室用端末20を制御するため、顧客に対し、貸出終了時間が近づいていることを報知することができる。
【0316】
本実施形態において、予約部53は、サウナ個室の貸出終了時間前10分(貸出終了報知時間)と、貸出終了時間との双方で所定音を出力するよう個室用端末20を制御する構成であってもよい。
【0317】
本実施形態において、管理者からの要求に基づいて、個室扉ごとに、個室扉の状態を施錠状態から解錠状態に変更するようリモートロック装置を制御する構成であってもよい。より具体的には、制御部50は、個室扉の状態を施錠状態から解錠状態に変更する変更要求を管理者から受け付けたことに基づいて、扉状態変更信号を個室扉に対応するリモートロック装置に送信する。リモートロック装置は、制御部50から扉状態変更信号を受信したことに基づいて、個室扉の状態を施錠状態から解錠状態にする。このようにすると、管理者は、遠隔操作により、個室扉を解錠状態にすることができるため、例えば、サウナ個室内で顧客に対し発生した不測の事態に対処することができる。
【0318】
本実施形態では、設定部54は、権限を有する管理者の要求に応じて、予約画像60に表示される注意事項を設定することができるため、顧客によるサウナ個室やサウナ施設の使用状況の悪化等に応じて、適宜、注意事項を変更することができる。
【0319】
本実施形態では、設定部54は、権限を有する管理者の要求に応じて、サウナ施設ごとに、サウナ個室の利用人数を設定することができるため、例えば、ウイルスによる感染症対策として、利用人数を1人に変更したり、例えば、サウナ個室の広さを変更した場合など、利用人数の最大人数を4人に変更したりすることができる。
【0320】
本実施形態では、設定部54は、権限を有する管理者の要求に応じて、サウナ施設ごとに、サウナ施設の営業時間を設定することができるため、管理者は、例えば、季節や、サウナ施設の立地や、競業他社の営業時間等に応じて、弾力的に、サウナ施設の営業時間を変更・調整することができる。
【0321】
本実施形態では、設定部54は、権限を有する管理者の要求に応じて、複数種類の貸出時間枠を設定することができるため、例えば、サウナ工程、冷却工程、休憩工程で1セットのサウナ全行程を例えば4セット行い得る貸出時間枠を設定する等することにより、顧客が選択可能な貸出時間枠の種類を増やして、顧客の要望に柔軟に対応することができる。
【0322】
本実施形態では、管理者はインターバル時間枠を設定することができ、予約部53は、インターバル時間枠に基づいて複数の貸出開始時間を生成する構成になっているため、貸出開始時間を生成する労力を軽減することができる。
【0323】
本実施形態では、施設の1日の営業時間内で、複数のサウナ個室のそれぞれの貸出開始時間が互いに異なる時間となるように貸出開始時間を生成する構成になっているため、図37に示すように、極力、各インターバル時間枠(黒地の枠)が重複しないようにすることができる。これにより、サウナ個室に対する清掃時間等を十分に確保できるとともに、サウナ個室を清掃等するスタッフに対する負荷を軽減することができる、その結果、役務の質を向上させることができる。
【0324】
本実施形態では、前後の貸出開始時間の間隔がインターバル時間枠に相当する時間となるように貸出開始時間を生成する構成になっているため、図37に示すように、極力、各インターバル時間枠(黒地の枠)が重複しないようにすることができる。これにより、サウナ個室に対する清掃時間等を十分に確保できるとともに、サウナ個室を清掃等するスタッフに対する負荷を軽減することができる。
【0325】
仮に、サウナ個室の貸出開始時間が同じ時間となると、例えば図38(a)に示すように、インターバル時間枠(黒地の枠)が重なり、サウナ個室を清掃等するスタッフも対し負荷が増大するとともに、役務の質が低下する。
【0326】
本実施形態では、管理者は単位時間枠を1種類に限り設定することができる構成になっているため、図37に示すように、極力、各インターバル時間枠(黒地の枠)が重複しないようにすることができる。
【0327】
仮に、複数種類の単位時間枠を設定することができるとすると、例えば図38(b)に示すように、インターバル時間枠(黒地の枠)が重なり、サウナ個室を清掃等するスタッフも対し負荷が増大するとともに、役務の質が低下する。
【0328】
本実施形態では、生成部52は、施設営業開始時間(例えば7時00分)にインターバル時間(20分)を加算して得られる時間を、サウナ個室1の1番目(最初)の貸出開始時間(7時20分)とし、その施設営業開始時間からその1番目の貸出開始時間までの時間に、サウナ個室を顧客に貸し出さないようにしているため(暗唱番号による5分前の入室を除く)、その時間をサウナ施設およびサウナ個室の清掃時間等として活用することができる。
【0329】
本実施形態では、権限を有する管理者の要求に応じて、複数種類の料金プランを設定することができるとともに、その料金プランを切り替える条件を設定することができるため、管理者は、例えば、サウナ施設の立地や、競業他社の料金等に応じて、弾力的に、貸出時間枠の料金を変更・調整することができる。
【0330】
本実施形態では、権限を有する管理者の要求に応じて、複数種類の初期温度を設定することができるため、顧客の要望に柔軟に対応することができる。
【0331】
本実施形態では、権限を有する管理者の要求に応じて、顧客の使用履歴を設定することができるとともに、予約確認画像90を介して、設定した使用履歴をスタッフおよび管理者で共有することができる。
【0332】
なお、本実施形態では、事前に複数の貸出開始時間を生成し、これをDB41に記憶しておき(図32)、顧客からサウナ個室の予約要求を受け付けると、DB41に記憶されている複数の貸出開始時間を特定し、この特定した複数の貸出開始時間を含む予約状況画像63を生成する構成になっているが、この構成に限られず、顧客からサウナ個室の予約要求を受け付けてから、複数の貸出開始時間を生成し、この生成した複数の貸出開始時間を含む予約状況画像63を生成する構成であってもよい。
【0333】
次に、図39乃至図46を用いて、本実施形態の変形例1について説明する。
【0334】
本実施形態と変形例1とを比較すると、本実施形態では、管理者がすべてのサウナ個室を所有しているのに対し、変形例1では、管理者がサウナ個室の一部を他人に譲渡している点で相違する。以下では、本実施形態と異なる点を主として説明する。
【0335】
図39は、管理者、他事業者を説明するための説明図である。管理者は、本実施形態と同様に、施設Xおよび施設Yの開発者である。管理者は、両施設X、Yに係るサウナ個室のすべての経営および運営を担う。同図に示すように、管理者は、サウナ個室1を他事業者に譲渡した。すなわち、管理者は、サウナ個室1に係る所有権、経営権、運営権のうち所有権のみを他事業者に移転させた。管理者は、サウナ個室1の運営により得られた収益の一部を他事業者に分配する。
【0336】
図40は、変形例1の概要を説明するための説明図である。他事業者は、他事業者端末T6を介して、サウナ個室1に関する業務遂行の結果(以下、「個室1業務結果」という。)を示した報告画像100を閲覧することができる。
【0337】
図41は、変形例1に係るシステムSYの構成を示す概略図である。システムSYは、他事業者端末T6を含む。
【0338】
他事業者端末T6は、他事業者が使用する通信端末である。他事業者端末T6は、他事業者を識別するID(アカウント)を介して、サーバT5に接続する。
【0339】
図42は、変形例1に係るサーバT5の構成を示すブロック図である。制御部50は、報告部55を含む。報告部55は、他事業者から個室1業務結果の閲覧要求を受け付けたことに基づいて、報告画像100を他事業者に提供する。
【0340】
図43は、個室1業務結果の閲覧要求をサーバT5に行うための画像110の例である。画像110は、入力欄110a、入力欄110b、入力欄110c、入力欄110d、実行ボタン110eを含む。
【0341】
入力欄110aは、個室1業務結果の閲覧要求に対応するサウナ施設を入力する欄である。入力欄110bは、個室1業務結果の閲覧要求に対応するサウナ個室を入力する欄である。入力欄110cは、始期を入力する欄である。入力欄110dは、終期を入力する欄である。実行ボタン110eは、サーバT5に個室1業務結果の閲覧要求を行うためのボタンである。
【0342】
以下の説明において、入力欄110cに入力された始期から入力欄110dに入力された終期までの期間のことを「対象期間」という。
【0343】
図43に示す例では、他事業者は、入力欄110aに「施設X」、入力欄110bに「サウナ個室1」、入力欄110cに「2023年6月1日」、入力欄110dに「2023年6月30日」を入力している。
【0344】
図44は、実行ボタン110eの選択操作(個室1業務結果の閲覧要求)によりシステムSY内で実行される処理を示したフローチャートである。
【0345】
図44に示すように、他事業者は、入力欄110a乃至110dに各情報を入力した後に、実行ボタン110eを選択操作すると、他事業者端末T6は、入力欄110a乃至110dに入力された各情報をサーバT5に送信する(S41)。報告部55は、入力欄110a乃至110dに入力された各情報を受信すると(S43)、DB41に記憶されている予約確定情報(図16)の中から、S43で受信した各情報のすべてを含む予約確定情報を特定し(S45)、S45で特定した予約確定情報に基づいて報告画像100を生成し(S47)、生成した報告画像100を他事業者に提供する(S49)。他事業者端末T6は、S49で提供された報告画像100を受け取ると、他事業者端末T6の表示領域に報告画像100を表示する(S51)。
【0346】
図43乃至図46を用いて、報告画像100を生成する処理の具体例を説明する
【0347】
図43に示すように、他事業者が、入力欄110aに「施設X」、入力欄110bに「サウナ個室1」、入力欄110cに「2023年6月1日」、入力欄110dに「2023年6月30日」をそれぞれ入力した後に、実行ボタン110eを選択操作したとする(S41)。
【0348】
そうすると、サーバT5は、「施設X、サウナ個室1、2023年6月1日、2023年6月30日」の各情報を受け付け(S43)、報告部55は、DB41に記憶されている予約確定情報の中から、サーバT5が受け付けたすべての情報を含む予約確定情報を特定する(S45)。具体的には、施設Xの情報、サウナ個室1の情報、2023年6月1日から2023年6月30日(対象期間)までの情報の全てを含む予約確定情報を特定する。
【0349】
図45は、施設Xの情報、サウナ個室1の情報、2023年6月1日から2023年6月30日までの対象期間の情報の全てを含む予約確定情報をテーブル形式で示した模式図である。なお、図45に示すテーブルでは、代表的な情報(例えば顧客の名前等)のみを示しており、その他の情報の図示を省略している。
【0350】
図45(a)は、報告部55がS45で特定した予約確定情報のうち、予約者(顧客)によって、予約が取り消されることなく維持されている予約確定情報を示したテーブル(以下、「個室1予約TB」という。)である。
【0351】
例えば、図45(a)に示すように、2023年6月1日9時05分にサウナ個室1の予約を確定させており、その予約内容は、顧客の名前の情報が「〇〇」、顧客の性別の情報が「男」、顧客の年齢の情報が「25歳」、サウナ個室1を利用する人数が「1人」、サウナ個室1の貸出時間枠が「80分」、サウナ個室1に係るサウナ領域10の初期温度が「100度」である。
【0352】
図45(b)は、報告部55がS45で特定した予約確定情報のうち、予約者(顧客)によって、予約が取り消された予約確定情報を示したテーブル(以下、「個室1キャンセルTB」という。)である。
【0353】
例えば、図45(b)に示すように、2023年6月25日18時20分にサウナ個室1の予約を確定させているが、後日、この予約を予約者が取り消しており、その取り消された予約内容は、顧客の名前の情報が「〇△」、顧客の性別の情報が「男」、顧客の年齢の情報が「40歳」、サウナ個室1を利用する人数が「1人」、サウナ個室1の貸し出し時間枠が「80分」、サウナ個室1の初期温度が「100度」である。
【0354】
図45は、S47で報告部55が「施設X、サウナ個室1、2023年6月1日、2023年6月30日」の各情報を含む予約確定情報を特定した場合に生成される報告画像100の例である。
【0355】
図46に示すように、報告画像100には、対象期間におけるサウナ個室1の売上目標と、対象期間におけるサウナ個室1の売上実績と、対象期間におけるサウナ個室1の売上達成率(売上目標に対する売上実績)と、対象期間におけるサウナ個室1の収益と、対象期間にサウナ個室1を利用した顧客が選択した貸出時間枠の数の統計と、対象期間にサウナ個室1を利用した顧客の年齢の統計と、対象期間にサウナ個室1を利用した顧客のリピート率と、を含む。なお、図46では、サウナ個室1の売上実績やサウナ個室1の収益などの詳細な図示を省略している。
【0356】
以上のように、変形例1では、管理者から他事業者に対し、サウナ個室1の所有権のみが移転され、管理者にサウナ個室1の経営権と運営権とが留保される構成になっている。このため、管理者は、サウナ個室1の経営(例えばサウナ個室1の料金プランの設定やサウナ個室1の利用率を上げるための施策等)と、サウナ個室1の運営(例えばサウナ個室1の清掃やスタッフの管理等)とを、引き続き行うことができる。
【0357】
また、変形例1では、管理者は、サウナ個室1の所有権を他事業者に移転させたことによる対価を得ることができるため、その得られた対価をサウナ施設の開発費に充当することができるため、費用負担を軽減することができるとともに、新たなサウナ施設の開発に資源を投資することができる。
【0358】
また、変形例1では、他事業者は、サウナ施設の経営および運営のノウハウを持たずに、サウナ個室の所有者となり、所有するサウナ個室に対する収益の一部を管理者から得ることができる。
【0359】
仮に、サウナ個室の所有権のみならず、経営権または運営権もしくはその双方を管理者から他事業者に移転する構成にしたとすると、移転させたサウナ個室と、その他のサウナ個室との経営または運営もしくはその双方が異なる者に分属することになる。そうすると、例えば、サウナ個室ごとに専用のスタッフを配してサウナ個室の清掃等を行う必要が生じ、あるいは、サウナ個室ごとにサウナ個室の予約方法を設ける必要が生じ、あるいは、サウナ個室ごとにサウナ個室の広告・宣伝を行う必要が生じる。その結果、サウナ個室(サウナ施設)の経営および運営が極めて非効率となり、サウナ個室を顧客に貸し出す役務の品質が低下するという問題が生じる。この点について、変形例1では、サウナ個室1の所有権のみを他者に移転させ、サウナ個室1の経営権と運営権を管理者に留保させるため、サウナ施設の経営および運営を一括して管理者が行うことができ、上記のような問題を解消することができる。
【0360】
変形例1では、他事業者から個室1業務結果の閲覧要求を受け付けたことに基づいて、DB41に記憶されている予約確定情報を特定し、特定した予約確定情報に基づいて、報告画像100を他事業者に提供する構成になっているため、管理者が報告画像100を作成する労力等を排除することができる。
【0361】
変形例1では、画像110上で始期と終期とを日ごとに特定可能に構成されているため、始期と終期とで特定される対象期間におけるサウナ個室の売上実績等を日ごとに事業者に提供することができる。
【0362】
次に、図47乃至図56を用いて、本実施形態の変形例2について説明する。
【0363】
変形例2は、変形例1と比較すると、サウナ個室の経営権、運営権および所有権のうち所有権のみを分離して移転することができる点で共通し、変形例2では、サウナ個室の所有権を譲り受けた者(以下、「譲受人」という。)に特典を付与する点で相違する。以下では、本実施形態および変形例1と異なる点を主として説明する。
【0364】
図47は、変形例2に係るサーバT5の構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御部50は、移転登録部56、特典付与部57を含む。
【0365】
移転登録部56は、管理者から、サウナ個室の所有権を移転する要求(以下、「所有権移転要求」という。)を受け付けると、所有権移転要求に対応する情報(例えば、譲受人の情報)をDB41に記憶する。
【0366】
図48は、管理者による所有権移転要求の一例を示した画像120である。画像120は、入力欄120a、入力欄120b、入力欄120c、設定ボタン120dを含む。
【0367】
入力欄120aは、所有権移転要求に対応するサウナ施設を入力する欄である。入力欄120bは、所有権移転要求に対応するサウナ個室を入力する欄である。入力欄120cは、入力欄120aおよび入力欄120aで特定されるサウナ個室の所有権を譲りうける者の氏名または名称を入力する欄である。設定ボタン120dは、サーバT5に所有権移転要求を行うためのボタンである。
【0368】
図48は、管理者が施設Xに配置されたサウナ個室1乃至6のうちサウナ個室1の所有権を他事業者に移転することを要求している例である。
【0369】
図49は、サウナ個室の所有権に係る情報を登録(記憶)するためのテーブル(以下、「所有権テーブル」という。)の例を模式的に示したものである。同図に示すように、所有権テーブルは、サウナ施設の情報と、サウナ個室の情報と、所有権を有する者の情報とで構成されている。なお、所有権テーブルは、DB41に格納されている。
【0370】
図49(a)では、例えば、施設Xと、サウナ個室1と、管理者とが対応している。同図は、サウナ個室1乃至6の所有権がすべて管理者に帰属している場合の例である。
【0371】
図49(b)では、例えば、施設Xと、サウナ個室1と、他事業者とが対応している。同図は、サウナ個室1の所有権が他事業者に帰属し、サウナ個室2乃至6の所有権が管理者に帰属している場合の例である。
【0372】
特典付与部57は、移転登録部56が所有権移転要求に対応する情報を所有権テーブルに登録すると、この所有権移転要求に対応する譲受人(例えば図46に示す他事業者)に特典を付与する。
【0373】
本実施形態では、サウナ個室の所有権を転得した者(譲受人)に対し、このサウナ個室を所定回数に限り無料で利用することができる特典を付与する構成になっている。
【0374】
図50は、譲受人に付与した特典の情報を登録(記憶)するためのテーブル(以下、「特典テーブル」という。)の例を模式的に示したものである。なお、特典テーブルは、DB41に格納されている。
【0375】
図50に示すように、特典テーブルは、所有権者の情報と、サウナ施設の情報と、サウナ個室の情報と、特典コードの情報(詳細は後述)と、特典回数の情報とで構成されている。
【0376】
図50は、施設Xに係るサウナ個室1の所有権を転得した他事業者に付与された特典の情報を記憶したテーブルの例である。
【0377】
図50(a)の例では、他事業者と、施設Xと、サウナ個室1と、特典コード「1234abc」と、特典回数「2」とが対応している。同図は、他事業者(譲受人)がサウナ個室1を2回に限り無料で利用することができる特典の情報を記憶したテーブルの例である。
【0378】
図50(b)の例では、他事業者と、施設Xと、サウナ個室1と、特典コード「1234abc」と、特典回数「1」とが対応している。同図は、他事業者(譲受人)がサウナ個室1を1回に限り無料で利用することができる特典の情報を記憶したテーブルの例である。
【0379】
図51は、サーバT5が所有権移転要求を受け付けたことによりシステムSY内で実行される処理を示したフローチャートである。
【0380】
図51に示すように、サーバT5は、管理者から、所有権移転要求を受け付けると(S70)、移転登録処理(S80)を実行した後に、特典付与処理(S90)を実行する。
【0381】
図52は、移転登録処理(S80)を示すフローチャートである。
【0382】
(S81)
移転登録部56は、所有権テーブルを参照して、S70で受け付けた所有権移転要求に対応するサウナ個室の情報を特定する。
【0383】
(S83)
移転登録部56は、S81で特定したサウナ個室の情報に対応する所有権の情報をクリアし、S85に処理を移す。
【0384】
(S85)
移転登録部56は、S81で特定したサウナ個室の情報と、S70で受け付けた所有権移転要求に対応する譲受人の情報とを紐付けて所有権テーブルに登録し、移転登録処理を終了させる。
【0385】
図53は、特典付与処理を示すフローチャートである。
【0386】
特典付与部57は、まず、特典コードを生成し(S91)、次に、S91で生成した特典コードの情報と、S70で受け付けた所有権移転要求に対応するサウナ施設の情報と、S70で受け付けた所有権移転要求に対応するサウナ個室の情報と、S70で受け付けた所有権移転要求に対応する譲受人の情報と、特典回数の情報とを紐付けて特典テーブルに記憶し(S93)、生成した特典コードをS70で受け付けた所有権移転要求に対応する譲受人のメールアドレスに送信し(S95)、特典付与処理を終了させる。
【0387】
図48乃至図50を用いて、譲受人に特典を付与する処理の具体例を説明する。
【0388】
図49(a)に示す所有権テーブルがDB41に格納されている状態で、図48に示す所有権移転要求が管理者からあった。この所有権移転要求では、管理者が施設Xに係るサウナ個室1の所有権を他事業者に移転することを要求している。このため、移転登録部56は、移転登録処理(S80)において、S81では、図49(a)に示す所有権テーブルを参照して、サウナ個室1の情報を特定し、S83では、S81で特定したサウナ個室1に対応する所有権の情報(管理者)をクリアし、S85では、図49(b)に示すように、S81で特定したサウナ個室1と、S70で特定した他事業者とを紐付けて所有権テーブルに登録し、移転登録処理を終了させる。その後、特典付与部57は、特典付与処理において、S91では、特典コード「1234abc」を生成し、S93では、図50(a)に示すように、特典コード「1234abc」の情報と、施設Xの情報と、サウナ個室1の情報と、他事業者(譲受人)の情報と、特典回数「2」の情報とを紐付けて特典テーブルに登録し、S95では、生成した特典コードを他事業者のメールアドレスに送信し、特典付与処理を終了させる。
【0389】
図50図54図55を用いて、特典コードを使用してサウナ個室を予約する具体例を説明する。
【0390】
図54は、変形例2に係る予約選択画像61の例を示した図である。同図の予約選択画像61は、本実施形態に係る図11の予約選択画像61と比較して、特典コードを入力する入力欄61gを含む点で相違する。
【0391】
生成部52は、図54に示す予約選択画像61上で、施設、貸出時間枠、利用人数、初期温度の全てが選択されるとともに、入力欄61gに特典コードが入力されたことに基づいて、図56に示す料金提示画像62と予約状況画像63を生成する。
【0392】
図55は、変形例2に係る予約選択画像61の例を示した図である。同図に示すように、この具体例では、施設X、貸出時間枠80分、利用人数1人、初期温度80度が選択され、入力欄61gに1234abcが入力されたとする。
【0393】
図56(a)は、変形例2に係る料金提示画像62の例を示した図である。同図に示すように、料金提示画像62は、サウナ個室を利用する料金(貸出料金)が0円である旨の情報を含む。
【0394】
生成部52は、図56(a)に示す料金提示画像62を生成するにあたり、DB41に格納されている特典テーブルを参照して、入力欄61gに入力されている特典コードと一致する特典コードを特定し、この特定した特典コードに対応する特典回数が1以上の場合に、サウナ個室を利用する料金が0円である旨の情報を含む料金提示画像62を生成する。
【0395】
この具体例では、図50(a)の特典テーブルを参照して、入力欄61gに入力されている1234abcと一致する特典コードを特定したとする。この場合、同図に示すように、特定した特典コードに対応する特典回数が2であるため、サウナ個室を利用する料金が0円である旨の情報を含む料金提示画像62(図56(a))を生成する。
【0396】
図56(b)の予約状況画像63は、本実施形態に係る図13の予約状況画像63と比較すると、特典コードに対応するサウナ個室の予約状況のみを含み、特典コードに対応するサウナ個室以外のサウナ個室の予約状況を含まない点で相違する。
【0397】
生成部52は、図56(b)に示す予約状況画像63を生成するにあたり、DB41に格納されている特典テーブルを参照して、入力欄61gに入力されている特典コードに対応するサウナ個室を特定し、特定したサウナ個室の予約状況のみを含む予約状況画像63を生成する。
【0398】
この具体例では、図50(a)の特典テーブルを参照して、入力欄61gに入力されている1234abcに対応するサウナ個室1を特定し、この特定したサウナ個室1の予約状況のみを含む予約状況画像63(図56(b))を生成する。
【0399】
特典付与部57は、予約部53が特典コードを使用してサウナ個室の予約を確定させた場合、特典テーブルを参照して、予約したサウナ個室に対応する特典回数の情報を特定し、この特定した特典回数の情報から1を減算する。
【0400】
この具体例では、1234abcを使用してサウナ個室1の予約を確保したことにより、図50(a)の特典テーブルを参照して、予約したサウナ個室1に対応する特典回数「2」の情報を特定し、この「2」から「1」を減算する。図50(b)は、特典回数を「2」から「1」に減算した後の特典テーブルである。
【0401】
以上のように、変形例2では、サウナ個室の所有権を転得した者(譲受人)に特典を付与する構成になっているため、サウナ個室の販売を促進することができる。
【0402】
変形例2では、サウナ個室の所有権を転得した者(譲受人)に、このサウナ個室を2回に限定して無料で利用できる特典を付与する構成になっているが、この構成に限られなくともよい。例えば、管理者からの要求により、特定回数を設定する構成であってもよい。具体的には、特典回数を2回から3回に変更する要求や、特典回数を2回から1回に変更する要求など、特典回数を変更または設定する要求を設定部54に対し要求できるようにして、設定部54が、この要求に対応する特定回数を設定する構成であってもよい。このようにすると、サウナ個室1の経営および運営を担う管理者が、サウナ個室1の収益状況を勘案して、特典回数を変更することができる。
【0403】
変形例2では、譲受人は、譲受人の所有するサウナ個室を自ら利用するために特典コードを使用することができるが、サウナ個室を他人が利用するために特典コードを他人に譲渡してもよい。このようにすると、特典コードを介して、サウナ個室の機能や効能を他人に理解させることができ、より多くの人にサウナ個室を知ってもらうことができる。
【0404】
本実施形態では、施設Xに6つのサウナ個室1乃至6を配置し、例えば貸出開始時間が7時20分からの貸出時間枠をサウナ個室1に対応させ、例えば貸出開始時間が7時40分からの貸出時間枠をサウナ個室2に対応させるといったように、1つの貸出時間枠が1つの個室に対応するように構成されているが、この構成に限られず、変形例3として、施設Xに例えば7つのサウナ個室を配置し、例えば貸出開始時間が7時20分からの貸出時間枠を2つ設け、一方の貸出時間枠をサウナ個室1に対応させ、他方の貸出時間枠をサウナ個室2に対応させるといった構成であってもよい。このように構成することで、同時刻(例えば7時20分)に顧客への貸し出しを開始可能なサウナ個室を複数設けることができるため、例えば、大勢の知人や友人で構成された顧客のグループ(例えば6人の顧客)が、複数の異なるサウナ個室(例えば第1のサウナ個室と、第2サウナ個室)に分かれて、同時刻にそれらサウナ個室の利用を開始するといった顧客のニーズに対応することができる。また、例えば、サウナ個室の利用率が高い時間帯に、貸出時間枠を複数設けることにより、収益を増加させることができる。いずれも、本実施形態では、権限を有する管理者の要求に応じて、貸出時間枠等を変更することができるため、顧客の要望やサウナ個室の利用率等に柔軟に対応することができるシステムSYを提供することができる。なお、変形例3のように、1つの貸出時間枠が2つの個室に対応するように構成したとしても、予約部53は、1つの貸出開始時間(貸出時間枠)を指定する顧客からの第2の予約要求の際に、この指定された1つの貸出開始時間の情報から、これに対応する2つのサウナ個室を特定することが可能であり、これら特定した2つのサウナ個室のうち両サウナ個室が未だ予約されていない場合には、何れか一方の任意のサウナ個室の予約を確定させ、これら特定した2つのサウナ個室のうち一のサウナ個室が未だ予約されていない場合には、この一のサウナ個室の予約を確定させることで、本実施形態と同様に、顧客が予約の際(第2の予約要求の際)に指定した貸出開始時間の情報のみで、サウナ個室の予約を確定させることができる。このため、変形例3においても、本実施形態と同様に、予約状況画像63に、顧客が利用可能なサウナ個室の情報を表示する必要がなく、顧客が利用可能な貸出開始時間のみを表示するだけでよく、簡素な予約状況画像63を顧客に提供することができる。
【符号の説明】
【0405】
X 施設
1 サウナ個室
2 サウナ個室
3 サウナ個室
4 サウナ個室
5 サウナ個室
6 サウナ個室
T1 管理者端末
T2 顧客端末
T5 サーバ
SY システム
NW ネットワーク
40 記憶部
51 提供部
52 生成部
54 設定部
【要約】
【課題】 サウナ個室を顧客に貸し出す役務を円滑に行える情報処理装置を提供する。
【解決手段】 本発明の情報処理装置は、複数のサウナ個室を備える施設を管理する管理者から、サウナ個室を顧客に貸し出す貸出時間枠と、貸出時間枠に連続するインターバル時間枠と、貸出時間枠およびインターバル時間枠を組み合わせてなる単位時間枠と、を設定する要求を受け付けたことに基づいて、これら受け付けた貸出時間枠、インターバル時間枠および単位時間枠を設定する設定部を備える。管理者は、情報処理装置に対し、複数種類の貸出時間枠(80分、100分)と複数種類のインターバル時間枠(40分、20分)とを設定する要求を行うことが可能である一方、単位時間枠(120分)を1種類に限り設定する要求を行うことが可能である。
【選択図】 図23
図1
図2
図3
図4
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