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  • 特許-気体溶解装置および気体溶解方法 図1
  • 特許-気体溶解装置および気体溶解方法 図2
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  • 特許-気体溶解装置および気体溶解方法 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】気体溶解装置および気体溶解方法
(51)【国際特許分類】
   B01F 21/20 20220101AFI20240716BHJP
   B01F 23/20 20220101ALI20240716BHJP
   B01F 25/25 20220101ALI20240716BHJP
【FI】
B01F21/20
B01F23/20
B01F25/25
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022519895
(86)(22)【出願日】2020-08-20
(86)【国際出願番号】 JP2020031529
(87)【国際公開番号】W WO2021225009
(87)【国際公開日】2021-11-11
【審査請求日】2022-11-02
(31)【優先権主張番号】P 2020082338
(32)【優先日】2020-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000176383
【氏名又は名称】三相電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】曹 銀春
(72)【発明者】
【氏名】内海 伸昭
【審査官】隅川 佳星
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-190750(JP,A)
【文献】特開2006-180829(JP,A)
【文献】特開2006-314857(JP,A)
【文献】特開2007-075749(JP,A)
【文献】特開2009-066500(JP,A)
【文献】特開2009-112909(JP,A)
【文献】特開2014-104373(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0036605(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1088145(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 21/00 - 25/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部で液体に気体を溶解させる気体溶解タンクと、
前記気体溶解タンクの内部を上室および下室に仕切る仕切板と、
気液混合体を外部から前記気体溶解タンク内に導入する導入管と、
前記気体溶解タンクの前記下室から気体溶解液を排出する吐出管路と、
を備える気体溶解装置であって、
前記気体溶解タンクの内部は、略円柱状空間からなる第1部と、前記第1部より小径の略円柱状空間からなり前記第1部より上方に形成された第2部と、前記第1部と前記第2部との間に連続的に形成された略円錐台状空間からなる第3部とを含み、
前記仕切板は、前記第1部を上下に仕切っており、
前記導入管は、下流端の開口が前記上室に配置されるとともに、前記気体溶解タンクの天井部の中心に向かっており、
前記上室と前記下室とを連通する連通路が前記仕切板の中心からずれた位置であって前記第1部の外周面および前記導入管から離れた位置に形成され、
前記天井部に凹凸部を形成するように衝突部が形成され、
前記導入管は、その下流端部の流路を下流側に延長した延長線が前記衝突部を通るように設置されている、
気体溶解装置。
【請求項2】
請求項1に記載の気体溶解装置において、
前記凹凸部は、凸部の下端位置が外側の凸部ほど下方に突出している、気体溶解装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の気体溶解装置において、
前記上室において前記導入管の下流端より低い位置にある部分を前記上室の有効容積とした場合に、前記下室の容積が前記上室の有効容積よりも小さい、
気体溶解装置。
【請求項4】
請求項1~の何れか1項に記載の気体溶解装置において、
前記吐出管路は、前記気体溶解タンクの底面に形成された排出口に接続されており、
前記排出口は、上から視て、前記連通路からずれた位置に形成されている、
気体溶解装置。
【請求項5】
内部で液体に気体を溶解させる気体溶解タンクと、
前記気体溶解タンクの内部を上室および下室に仕切る仕切板と、
気液混合体を外部から前記気体溶解タンク内に導入する導入管と、
前記気体溶解タンクの前記下室から気体溶解液を排出する吐出管路と、
を備え、
前記気体溶解タンクの内部は、略円柱状空間からなる第1部と、前記第1部より小径の略円柱状空間からなり前記第1部より上方に形成された第2部と、前記第1部と前記第2部との間に連続的に形成された略円錐台状空間からなる第3部とを含み、
前記仕切板は、前記第1部を上下に仕切っており、
前記導入管は、下流端の開口が前記上室に配置されるとともに、前記気体溶解タンクの天井部の中心に向かっており、
前記上室と前記下室とを連通する連通路が前記仕切板の中心からずれた位置であって前記第1部の外周面および前記導入管から離れた位置に形成され、
前記天井部に凹凸部を形成するように衝突部が形成された、
気体溶解装置を用いて液体に気体を溶解させる気体溶解方法であって、
前記上室に、気体領域と液体領域の境界となる液面を形成し、
前記導入管から気液混合体を吐出させ、前記衝突部に衝突させる、
気体溶解方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体に気体を加圧溶解させる気体溶解装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されている気体溶解装置は、浴槽内で微細気泡を発生させる微細気泡発生装置に含まれる。同文献の気体溶解装置は、液体に気体を溶解させる気体溶解タンク(特許文献1では「気液溶解タンク」と称している。)と、浴槽から気体溶解タンクのポンプまで設けられた吸込管路と、ポンプから気体溶解タンク内まで設けられた導入管(特許文献1では「流入管路」と称している。)と、気体溶解タンクの出口から浴槽まで設けられた吐出管路を備えている。吸込管路の途中には、気体を導入する気体導入部(特許文献1では「気体導入管」と称している。)が設けられている。気液溶解タンクには、液体が所定の高さまで充填され、液体領域と気体領域が形成される。
【0003】
ポンプを駆動させると、気液溶解タンク内で、導入管から気液混合体が吐出される。吐出された気液混合体は、気液溶解タンクの天井部に設けられた衝突部に衝突する。このとき、局所的に高圧部が形成され、当該高圧部において気体の液体に対する溶解が促進される。衝突部に衝突した気液混合体は、気体領域から液体領域に落下し、気液混合体に含まれる気泡が液体領域に入り込む。液体領域に入り込んだ気泡は、液体領域内の流れによって撹拌されながら、液体に溶解し、次第に小さくなる。液体領域内の流れによって撹拌される気泡の一部は液体とともに、気体溶解タンクの排出口から排出される。排出口から排出される気泡の一部および液体は、吐出管路に流れ出る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4759553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の気体溶解タンクでは、比較的大きな気泡が気体溶解タンクの排出口から多量に流れ出るため、気体溶解濃度が上がり難く、気体溶解効率も上がり難いという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みて創案されたものであり、従来よりも気体溶解濃度が上がり易く、気体溶解効率も上がり易い気体溶解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る気体溶解装置は、内部で液体に気体を溶解させる気体溶解タンクと、前記気体溶解タンクの内部を上室および下室に仕切る仕切板と、気液混合体を外部から前記気体溶解タンク内に導入する導入管と、前記気体溶解タンクの下室から気体溶解液を排出する吐出管路と、を備える。前記導入管は、下流端の開口が前記気体溶解タンクの天井部の中心に向かっている。前記上室と前記下室とを連通する連通路が前記仕切板の中心からずれた位置に形成されている。
【0008】
本発明の第2の態様に係る気体溶解装置は、第1の態様に係る気体溶解装置において、前記天井部に凹凸部を形成するように衝突部が形成され、前記導入管は、吐出する気液混合体が前記衝突部に衝突するように設置されている、ことが望ましい。
【0009】
本発明の第3の態様に係る気体溶解装置は、第2の態様に係る気体溶解装置において、前記凹凸部は、凸部の下端位置が外側の凸部ほど下方に突出している、ことが望ましい。
【0010】
本発明の第4の態様に係る気体溶解装置は、第1乃至第3の態様に係る気体溶解装置において、前記上室において前記導入管の下流端より低い位置にある部分を前記上室の有効容積とした場合に、前記下室の容積が前記上室の有効容積よりも小さい、ことが望ましい。
【0011】
本発明の第5の態様に係る気体溶解装置は、第1乃至第3の態様に係る気体溶解装置において、前記吐出管路は、前記気体溶解タンクの底面に形成された排出口に接続されており、前記排出口は、上から視て、前記連通路からずれた位置に形成されている、ことが望ましい。
【0012】
本発明の第6の態様に係る気体溶解装置は、第1乃至第4の態様に係る気体溶解装置において、前記導入管は、下流端の開口面積が上流端の開口面積よりも小さい、ことが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、気体溶解濃度が上がり易く、気体溶解効率も上がり易い気体溶解装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る気体溶解タンクの断面図である。
図2図1のA-A断面図である。
図3】本実施形態に係る気体溶解装置を示す図である。
図4】本実施形態に係る気体溶解装置における液体の流れを示す図である。
図5】衝突部の変形例を示す図であって、図1のA-A断面図に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態に係る気体溶解装置について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係る気体溶解装置100は、気体を液体に溶解させるための装置である。気体溶解装置100は、気体溶解タンク1、吸込管路2、吐出管路3、ポンプ4、気体導入部5、導入管6等で構成されている。本実施形態では、気体として酸素を用い、液体として水を用いる。もちろん、気体として酸素と異なる気体(例えば空気、二酸化炭素、窒素)を用い、液体として水と異なる液体を用いることも可能である。
【0016】
気体溶解タンク1は、内部で気体を液体に加圧溶解させる。図1に例示する気体溶解タンク1の内部は、比較的大径の略円柱状空間の第1部7と、比較的小径の略円柱状空間の第2部8と、第1部7と第2部8との間に連続的に形成された略円錐台状空間の第3部9で構成されている。第1部7は、底板部11の上方かつ大径円筒部12の内側に形成されている。第2部8は、天井部13の下方かつ小径円筒部14の内側に形成されている。第3部9は、大径円筒部12から縮径しつつ小径円筒部14に接続された錐状筒部16の内側に形成されている。
【0017】
気体溶解タンク1の内部には、図1に示すように、導入管6、仕切板17、衝突部19等が設けられている。
【0018】
仕切板17は、気体溶解タンク1の内部を上室22および下室23に仕切っている。本実施形態では、仕切板17は、第1部7を上下に仕切っている。この仕切板17には、上室22と下室23とを連通する連通路17aが形成されている。連通路17aは、仕切板17の中心からずれた位置に1又は複数形成される。
【0019】
下室23の容積は、上室22の容積よりも小さい。また、上室22において導入管6の下流端6aより低い位置にある部分を上室22の有効容積とした場合、下室23の容積が上室22の有効容積よりも小さい。また、仕切板17によって上下に仕切られた第1部7は、仕切板17より下の部分の容積の方が、仕切板17より上の部分の容積よりも小さい。また、図1に示すように、下室23の液体領域は、上室22の液体領域よりも小さい。
【0020】
導入管6は、気液混合体を外部から気体溶解タンク1内に導入するために設けられている。導入管6は、吸込管路2の下流端部にポンプ4を介して接続されている。本実施形態では、導入管6は、気体溶解タンク1の中心線に沿って設けられ、その下流端6aの開口が気体溶解タンク1の天井部13の中心に向かっている。また、導入管6は、気体溶解タンク1の底部(底板部11)の中心と、仕切板17の中心とを貫通している。なお、導入管6からの気液混合体の吐出流速を高めるために、図1に示すように、導入管6は、下流端6aの開口面積が上流端6b(図4参照)の開口面積よりも小さくなっていることが望ましい。
【0021】
衝突部19は、天井部13に凹凸部を形成するように形成されている。衝突部19が天井部13に形成する凹凸部は、凸部の下端位置が外側の凸部ほど下方に突出するように形成されている。本実施形態では、衝突部19は、同心円状に配置された複数の第1円筒部材19a~第3円筒部材19cで構成されている。図1に示す例では、第1円筒部材19a~第3円筒部材19cの下端位置は、外側の円筒部材ほど下方にある。なお、天井部13において衝突部19が形成されている範囲の面積(図2に示す例では、第3円筒部材19cの外径Dの内側の面積)は、気体溶解タンク1内の液面20の面積よりも小さい。このようにすることで、衝突部19に衝突した液体は、気体溶解タンク1の径方向に拡散しながら落下し、液体と気体との接触面積が増加することで気体溶解効率が向上する。
【0022】
吸込管路2は、上流端部が液体の吸込口となる。本実施形態では、吸込管路2の上流端部は、図4に示すように、容器26内に貯留された液体27内に没入されている。
【0023】
ポンプ4は、吸込管路2の下流端部と導入管6の上流端部との間に設けられている。よって、ポンプ4が駆動すると、容器26内に貯留された液体が吸込管路2に吸い込まれ、導入管6を通じて気体溶解タンク1内に圧送される。なお、気体溶解タンク1内は、ポンプ4が駆動すると、加圧されるようになっている。
【0024】
気体導入部5は、導入管6の途中に設けられている。この気体導入部5は、圧縮気体供給源28から供給される圧縮気体を導入管6内を流れる液体に混入させる。なお、圧縮気体供給源28から供給される圧縮気体は、当然に、吸込管路2の圧力よりも高い圧力で供給される。
【0025】
吐出管路3は、その上流端部が、気体溶解タンク1の底面1aに形成された排出口29に接続されている。他方、吐出管路3の下流端部は、容器26内に配置されており、その下流端部から容器26に溶存気体濃度が高まった液体が吐出される。
【0026】
本実施形態では、図3に示すように、気体溶解タンク1は、気体溶解タンク支持体31に支持される。同図に例示する気体溶解タンク支持体31は、気体溶解タンク1を支持するとともに気体溶解タンク1を覆う筐体部33を備えている。詳細には、気体溶解タンク支持体31は、筐体部33と筐体部33内に固設された支持台部34とを備え、支持台部34に気体溶解タンク1の底板部11がボルト等にて固定されている。また、筐体部33の天板33aに気体溶解タンク1の天井部13がボルト等にて固定されている。導入管6および吐出管路3を形成する配管は、支持台部34から下方に所定寸法だけ延出した後、互いに異なる側方に延出し、筐体部33を貫通して外部に出ている。図3に示す例では、気体溶解タンク支持体31は、底部に設けられたキャスタ32によって移動可能になっている。
【0027】
以上の如く構成された気体溶解装置100において、ポンプ4を駆動させると、容器26から吸込管路2に液体が吸い込まれ、気体導入部5において導入管6を流れる液体に気体が混入され気液混合体となる。そして、気液混合体は、導入管6の下流端6aから気体溶解タンク1内で吐出される。
【0028】
気体溶解タンク1内では、液体と気体の接触面積や気体溶解タンク1内の圧力に応じて液体に対する気体の溶解が進行する。気体溶解タンク1の上室22内では、気体領域と液体領域が形成されており、導入管6の下流端6aから吐出した気液混合体は、先ず、衝突部19に衝突することで、局部的な高圧部を形成して当該部において効率的に気体(気泡)が液体に溶解される。その後、衝突部19に衝突した気液混合体は、気体領域を通過して液体領域に到達する。気液混合体が気体領域を落下する際、液体と気体との接触面積が大きくなるため、ここでも液体に対する気体の溶解が促進される。
【0029】
その後、気液混合体が液体領域に到達した後は、気液混合体に含まれる気泡が、液体領域内の流れ(図1において矢印に沿った方向の流れ)に乗って撹拌され、次第に小さくなりながら、液体に溶解される。上室22の液体は、仕切板17に形成された連通路17aを通じて下室23に移動する。連通路17aは、仕切板17の中心からずれた位置に形成されているため、連通路17aが仕切板17の中心や仕切板17の外周部に設けられている場合と比較して、上室22にある気泡は、下室23に移動し難くなっている。このため、気泡の多くは上室22に留まり易くなっており、気泡の多くは上室22において消滅するまで液体に溶解するか、又はナノサイズの気泡になるまで液体に溶解する。
【0030】
また、気泡の一部が連通路17aを通過して上室22から下室23に移動しても、上から視て、排出口29が連通路17aからずれた位置に形成されていることから、移動した気泡の殆どは、直ちに排出口29から排出されずに、下室23内で液体の流れに乗って撹拌されながら液体に溶解する機会が再び与えられる。
【0031】
このようにして、液体に溶解せずに排出口29から排出される気泡は、極めて少なくなり、吐出管路3から容器26に供給される気体溶解液は、気体溶解濃度が高いものとなる。また、吐出管路3から外に排出される気体の量を少なくすることができるので、気体溶解効率も高いものとなる。
【0032】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る気体溶解装置100によれば、気体溶解タンク1内に連通路17aが形成された仕切板17が設けられているため、液体領域内の気泡が排出口29から排出され難くく、その分、気体溶解タンク1内に留まって液体に溶解する気体の量が多くなる。このことから、本実施形態に係る気体溶解装置100は、従来例に係る気体溶解装置よりも気体溶解濃度が上がり易く、気体溶解効率も上がり易い。
【0033】
また、本実施形態に係る気体溶解装置100によれば、下室23の容積が上室22の有効容積より小さくなっている。このため、上室22の液体領域を下室23の液体領域よりも容量を大きく確保することができる。気体溶解タンク1内にできるだけ気泡を滞留させ、排出口29から排出されないようにするには、比較的気泡の多い上室22の液体領域を比較的気泡の少ない下室23よりも大きくすることが望ましい。本実施形態では、上室22の液体領域を下室23の液体領域よりも容量を大きく確保しているため、更に、気体溶解濃度が上がり易く、気体溶解効率も上がり易いものとなっている。
【0034】
<他の実施形態>
既述した実施形態では、衝突部19は、同心円状に配置された複数の円筒部材19a~19cで構成されたものであったが、変形例として、図5に示すように、同心円上に形成配置された各2枚の半径の異なる湾曲板19Aa~19Acで構成されていてもよい。この湾曲板19Aa~19Acの下端も、外側の湾曲板ほど下方に延出している。また、衝突部19は、上記2つの例に限定されず、天井部13の下面に凹凸部を形成するものであれば様々な形態を採用することが可能である。
【0035】
既述した実施形態では、導入管6は気体溶解タンク1の底板部11の中心と、仕切板17の中心とを貫通し、気体溶解タンク1の中心線に沿って設けられているが、導入管6の設置形態はこれに限定されない。例えば、特許文献1の第5図のように、外部から気体溶解タンクの側部を横方向に貫通して内部に挿入され、気体溶解タンクの中心で上方に屈曲して中心線に沿う形態の導入管であってもよい。
【0036】
なお、本発明は、その精神や主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、例えば、液体に気体を加圧溶解させる気体溶解装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 気体溶解タンク
3 吐出管路
6 導入管
6a 導入管の下流端
13 天井部
17 仕切板
17a 連通路
22 上室
23 下室
27 液体
29 排出口
100 気体溶解装置

図1
図2
図3
図4
図5