(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】カレンダー
(51)【国際特許分類】
B42D 5/04 20060101AFI20240716BHJP
【FI】
B42D5/04 H
(21)【出願番号】P 2024041788
(22)【出願日】2024-03-17
【審査請求日】2024-03-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】396006860
【氏名又は名称】柿見 富雄
(74)【代理人】
【識別番号】100191189
【氏名又は名称】浅野 哲平
(72)【発明者】
【氏名】柿見 富雄
【審査官】山下 清隆
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-108748(JP,U)
【文献】実開平02-041281(JP,U)
【文献】実開昭50-066760(JP,U)
【文献】実開昭59-029267(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 5/04-5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
月の日付を示す数字が週ごとに改行されて順に配列され、
週の最終日を示す数字と翌週の初日を示す数字が連続して表示され、
月始から月末までのすべての日付が
各週の変り目で途切れることなく一連表示されている、カレンダー。
【請求項2】
前記日付を示す数字の配列が前記週と前記翌週とで逆向きになる、請求項1に記載のカレンダー。
【請求項3】
前記月の第1週の最終日を示す数字が第2週の初日を示す数字と連続し、
前記第2週の最終日を示す数字が第3週の初日を示す数字と連続し、
前記第3週の最終日を示す数字が第4週の初日を示す数字と連続し、
前記第4週の最終日を示す数字が第5週の初日を示す数字と連続し、
前記第5週の最終日を示す数字が第6週の初日を示す数字と連続して表示されている、請求項1に記載のカレンダー。
【請求項4】
前記日付を示す数字の配列が奇数週と偶数週とで逆向きになる、請求項1に記載のカレンダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カレンダーに関し、特に、月間カレンダーに関する。
【背景技術】
【0002】
カレンダーは、主として曜日と日付の確認に用いられ、年間、月間、週間といった期間単位別に、日付を示す数字が曜日に対応して表示されている。例えば、月間カレンダーでは、曜日に対応して、月の日付を示す数字が週ごとに改行されて順に配列されているのが一般的である。
【0003】
また、特許文献1には、日付を示す数字を帯状に配列し、全体として連続性を持たせた年間カレンダーが開示されている。特許文献1のカレンダーは、月の日付を示す数字を一直線状に配列して月列を構成し、連続する月同士の月末から月始までの日付を示す数字を曲線状に配列することで、表示される数字を連続的に蛇行する模様状に表示するものである。これにより、日付の連続性が確保され期間の長さの判読や日程管理がしやすくなり、また、数字が蛇行するデザインが従来のカレンダーのような単調なものではなく意匠的にも優れるといった利点が得られる旨が特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1のカレンダーの利点は、連続する月列間を曲線状にしたからこそ得られるカレンダー全体の視覚的な効果であり、年間カレンダー特有の利点であるといえる。他方、特許文献1のカレンダーは、従来と比較して意匠性に優れるかもしれないが、従来の単調な表示方式のカレンダーを使い慣れていると違和感が先行するおそれがある。また、予定の書き込みなど日常的なスケジュール管理の面において、従来のカレンダーの利便性が損なわれているといった難点も見受けられる。
【0006】
上記した課題に鑑み、本発明は、従来のカレンダーの利便性を維持しつつ、日付表示に連続性を持たせたカレンダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係るカレンダーは、月の日付を示す数字が週ごとに改行されて順に配列され、週の最終日を示す数字と翌週の初日を示す数字が連続して表示されていることを特徴とする。
【0008】
また、上記構成を有するカレンダーにおいて、前記日付を示す数字の配列が前記週と前記翌週とで逆向きになることを特徴とする。
【0009】
さらに具体的には、前記月の第1週の最終日を示す数字が第2週の初日を示す数字と連続し、前記第2週の最終日を示す数字が第3週の初日を示す数字と連続し、前記第3週の最終日を示す数字が第4週の初日を示す数字と連続し、前記第4週の最終日を示す数字が第5週の初日を示す数字と連続し、前記第5週の最終日を示す数字が第6週の初日を示す数字と連続して表示されていることを特徴とする。
【0010】
この場合、前記日付を示す数字の配列が奇数週と偶数週とで逆向きになることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、週の最終日を示す数字と翌週の初日を示す数字を連続して表示することにより月始から月末までのすべての日付を一連表示することが可能となり、日付表示に連続性を持たせることができる。また、日付を示す各数字の基本的な配列構成自体は従来から使用されるカレンダーと同じであるため、違和感なく用いることができる。したがって、予定の書き込みなど日常的なスケジュール管理の面においては従来のカレンダーの利便性をそのまま維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1実施形態に係るカレンダーを示す図である。
【
図2】第2実施形態に係るカレンダーを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る、カレンダーの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
<第1実施形態>
第1実施形態に係るカレンダー10は、1か月間の日付を示す数字と曜日が表示された月間カレンダーである。カレンダー10は、例えば、卓上カレンダー、壁掛けカレンダー、ポスターカレンダーといった紙面に印刷される形式のほか、コンピュータのディスプレイに表示する形式、あるいは、手帳や日記などの冊子の一部として表示する形式など、種々の形式のカレンダーに適用できる。
【0015】
図1に示すように、カレンダー10は、月の日付を示す数字を表示するための日付表示部Fを有する。日付表示部Fは、同じ面積の方形領域が6行7列のマス目状に区画された複数の枠で構成される輪郭線である。日付表示部Fの1行目の各枠は、その月の第1週を表す。これと同様に、日付表示部Fの2行目の各枠はその月の第2週を、日付表示部Fの3行目の各枠はその月の第3週を、日付表示部Fの4行目の各枠はその月の第4週を、日付表示部Fの5行目の各枠はその月の第5週を、日付表示部Fの6行目の各枠はその月の第6週を、それぞれ表している。なお、第6週がない月の場合、日付表示部Fの6行目の各枠は空欄にしておいてもよいし、枠自体を予め無くしておいてもよい。
【0016】
上記構成を有する日付表示部Fの各列(1~7列)の枠上側には、各曜日を表す文字である「日」「月」「火」「水」「木」「金」「土」が左から順に表示されている。また、日付表示部Fの各列の枠下側には、同じく各曜日を表す文字である「日」「月」「火」「水」「木」「金」「土」が右から順に表示されている。これらの文字のうち、日曜日を表す「日」の文字は赤色に、土曜日を表す「土」の文字は青色に、それぞれ色彩が付されている。
【0017】
日付表示部Fを構成する各枠内には、その月の日付を示す数字が表示されている。本実施形態では、その月の日付を示す数字の配列が奇数週と偶数週とで逆向きになるような構成となっている。詳しくは、奇数週(すなわち、第1週、第3週および第5週)は左から右へ向けて日付の数値が大きくなるように各数字が配列され、偶数週(すなわち、第2週、第4週および第6週)は右から左へ向けて日付の数値が大きくなるように各数字が配列される。このような数字の配列構成を採用することにより、月の日付を示す数字が週ごとに改行されて順に配列され、週の最終日を示す数字と翌週の初日を示す数字が連続して表示されることとなるのである。
【0018】
図1に示すカレンダー10は、「2024年3月」のケースを例示している。このカレンダー10を参照しながら、以下、日付を示す数字の配列構成について具体的に説明する。
【0019】
カレンダー10では、月始の日、すなわち、第1週の初日を示す数字である「1」が1行6列目の枠内に表示されている。そして、この数字「1」の右側の位置である1行7列目の枠内に数字「2」が表示されている。この1行7列目の枠は第1週の最終日となるため、第1週の最終日を示す数字は「2」となる。続いて、第1週の翌週となる第2週の初日を示す数字「3」が2行7列目の枠内(数字「2」のすぐ下側)に表示されている。そして、第2週では、この数字「3」から順に右から左へ向けて日付の数値が大きくなるように各数字が表示され、第2週の最終日となる2行1列目の枠内に第2週の最終日を示す数字「9」が表示されている。そして、第3週は、初日を示す数字「10」が3行1列目の枠内(数字「9」のすぐ下側)に表示され、この数字「10」から順に左から右へ向けて日付の数値が大きくなるように各数字が表示され、第3週の最終日となる3行7列目の枠内に第3週の最終日を示す数字「16」が表示されている。このような規則のもと、第4週、第5週、そして月末の日となる第6週最終日を示す数字「31」が6行7列目の枠内に表示されている。こうして、2024年3月の日付を示す数字が週ごとに改行されて順に配列されている。なお、本実施形態では、日曜日・祝祭日に相当する日付を示す数字は赤色に、土曜日に相当する日付を示す数字は青色に、それぞれ色彩が付されている。
【0020】
上記構成を有するカレンダー10によれば、週の最終日を示す数字と翌週の初日を示す数字が上下に連続して表示されているので、日付表示に連続性を持たせることが可能となっている。すなわち、日付表示部Fの左右両端の列(1列目と7列目)の各枠内に配置される数字が必ず日曜日または土曜日の日付となり、一月の間を通じて各週の変り目が上下に連続しながら、月始から月末までのすべての日付を一連表示することができるのである。加えて、土曜日と日曜日に相当する日付を示す各数字は色分けされているので、週の変り目も明確に判別することができる。
【0021】
また、カレンダー10では、日付表示部Fの構成(日付を示す各数字の基本的な配列構成)自体は従来から使用されるカレンダーと基本的に同じであるため、特に違和感なく用いることができる。したがって、予定の書き込みなど日常的なスケジュール管理の面において従来のカレンダーの利便性をそのまま維持することができる。
【0022】
<第2実施形態>
月始から月末までの日付を示す数字の配列は、上記した第1実施形態のカレンダー10と逆であっても構わない。例えば、
図2に示すカレンダー20のように、奇数週(すなわち、第1週、第3週および第5週)は右から左へ向けて日付の数値が大きくなるように各数字が配列され、偶数週(すなわち、第2週、第4週および第6週)は左から右へ向けて日付の数値が大きくなるように各数字が配列されるような構成であってもよい。このような構成であっても、上記した第1実施形態のカレンダー10と同様の効果が得られる。
【0023】
以上、本発明に係るカレンダーを実施形態に基づいて説明したが、本発明は、上記した形態に限らないことは勿論であり、例えば、以下のように変形した形態で実施しても構わない。
【0024】
<変形例1>
上記実施形態に係るカレンダー10,20は、日付表示部Fを有するものであったが、日付表示部Fは必須の構成ではない。例えば、
図3に示すカレンダー30のように、曜日と日付を示す数字のみをカレンダー10と同じ配列で表示した形式で実施しても構わない。図示を省略するが、カレンダー20と同じ配列で表示しても勿論構わない。
【0025】
<変形例2>
上記実施形態に係るカレンダー10,20は、週の初日が日曜日であり、週の最終日が土曜日である表示形式のものを例示したが、週の初日が月曜日であり、週の最終日が日曜日である表示形式を採用しても構わない。
【0026】
<変形例3>
上記実施形態および変形例では、週の日付が左右方向に進む表示形式のカレンダーを例示したが、週の日付が上下方向に進む表示形式のカレンダーに適用することとしても構わない。この場合、週の最終日を示す数字と翌週の初日を示す数字が左右に連続して表示されることとなる。
【0027】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
【符号の説明】
【0028】
10、20、30: カレンダー
F: 日付表示部
【要約】
【課題】従来のカレンダー利便性を維持しつつ日付表示に連続性を持たせたカレンダーを提供すること。
【解決手段】月の日付を示す数字が週ごとに改行されて順に配列されたカレンダー10において、週の最終日を示す数字と翌週の初日を示す数字が連続して表示する。これにより月始から月末までのすべての日付を一連表示することが可能となり、日付表示に連続性を持たせることができる。また、日付を示す各数字の基本的な配列構成自体は従来から使用されるカレンダーと同じであるため、違和感なく用いることができ、予定の書き込みなど日常的なスケジュール管理の面においては従来のカレンダーの利便性をそのまま維持することが可能となる。
【選択図】
図1