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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】肘掛け及び椅子
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/54 20060101AFI20240716BHJP
【FI】
A47C7/54 E
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020085522
(22)【出願日】2020-05-14
(65)【公開番号】P2021178065
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(72)【発明者】
【氏名】石丸 俊介
(72)【発明者】
【氏名】益永 浩
【審査官】瀧本 絢奈
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-014711(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0309140(US,A1)
【文献】米国特許第06585322(US,B1)
【文献】米国特許第05435626(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 7/54
A47C 1/03
B60N 2/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に交差する交差方向で椅子本体に向かい合う第1部材、及び前記第1部材に対して前記椅子本体とは反対側から前記第1部材に組み付けられ、前記第1部材との間に収容空間を形成する第2部材を備え、前記椅子本体に上下動可能に設けられた肘掛け本体と、
前記椅子本体に対する前記肘掛け本体の上下方向の位置決めを行う高さ調整機構と、を備え、
前記高さ調整機構は、
前記肘掛け本体に移動可能に設けられた作動部材と、
上下方向に間隔をあけて前記椅子本体に設けられた複数の被係合部のうち、何れかの被係合部に係合するロック位置、及び前記何れかの被係合部との係合が解除されたロック解除位置の間を、前記作動部材の移動に伴い前記交差方向に移動可能に前記肘掛け本体に設けられた係合部材と、を備え、
前記第1部材には、前記交差方向に開口する連通溝が形成されるとともに、上下方向から見て前記交差方向に交差する他の方向で向かい合う面には係止片が形成され、
前記作動部材は、
前記収容空間に配置された作動ベースと、
前記作動ベースから前記交差方向に延びて、前記連通溝を通じて前記第1部材の外側に突出する押付部と、
前記押付部のうち、前記第1部材の外側に位置する部分から前記他の方向に張り出し、前記係止片に対して前記第1部材の外側から係止される張出部と、を備え、
前記作動部材は、前記張出部が前記係止片に前記第1部材の外側から前記交差方向に係止されることで、前記作動ベースが前記収容空間内に配置された状態で前記第1部に組み付けられている肘掛け。
【請求項2】
前記第2部材は、前記収容空間内で前記第1部材に対向する対向面を有するとともに、前記交差方向で前記作動部材が前記対向面に当接することで、前記交差方向において前記第1部材とは反対側への前記作動部材の移動を規制する規制部を備えている請求項1に記載の肘掛け。
【請求項3】
前記高さ調整機構は、前記第2部材に前記収容空間内で移動可能に組み付けられた連係部材を備え、
前記連係部材は、
前記肘掛け本体の外部に露出する操作部と、
前記収容空間内で前記作動部材に接続され、前記操作部の操作に伴い前記作動部材を移動させる接続部と、を備えている請求項1又は請求項2に記載の肘掛け。
【請求項4】
前記第2部材には、前記交差方向とは異なる向きに開口するとともに、前記連係部材が挿入される開口部が形成されている請求項3記載の肘掛け。
【請求項5】
記係合部材は、前記交差方向において前記第1部材に対して前記第2部材とは反対側から前記第1部材に組み付けられている請求項1から請求項4の何れか1項に記載の肘掛け。
【請求項6】
前記第1部材は、第1位置決め部を備え、
前記第2部材は、前記第1位置決め部に係合して、前記第1部材に対する前記第2部材の上下方向の位置決めを行う第2位置決め部を備えている請求項1から請求項5の何れか1項に記載の肘掛け。
【請求項7】
前記第2位置決め部は、前記肘掛け本体の頂壁部を構成する上縁部を含み、
前記第1位置決め部は、前記上縁部に下方から当接する当接縁を含んでいる請求項6に記載の肘掛け。
【請求項8】
椅子本体と、
前記椅子本体における幅方向の側方に設けられた請求項1から請求項7の何れか1項に記載の肘掛けと、を備えている椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肘掛け及び椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、肘掛けが上下動可能に構成された椅子が知られている。この種の肘掛けは、肘掛け本体と、肘掛け本体内に収容された高さ調整機構と、を備えている。例えば下記特許文献1において、肘掛け本体は、左右方向に組み付けられたシェル及びガイドバーと、シェル及びガイドバーにより形成された収容空間を上方から閉塞するカバープレートと、を備えている。下記特許文献1において、高さ調整機構は、カバープレートに吊り下げられた状態で収容空間内に収容されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】独国特許出願公開第102015219546号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術にあっては、高さ調整機構がカバープレートに吊り下げられた状態で、かつシェル及びガイドバーとの間に隙間を設けて支持されている。そのため、肘掛け本体に対する高さ調整機構の左右方向(シェル及びガイドバーの組み付け方向)での位置決め精度や、肘掛けの組付性を向上させる点で未だ改善の余地があった。
【0005】
本発明は、位置決め精度や組付性の向上を図ることができる肘掛け及び椅子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を採用した。
本発明の一態様に係る肘掛けは、上下方向に交差する交差方向で椅子本体に向かい合う第1部材、及び前記第1部材に対して前記椅子本体とは反対側から前記第1部材に組み付けられ、前記第1部材との間に収容空間を形成する第2部材を備え、前記椅子本体に上下動可能に設けられた肘掛け本体と、前記椅子本体に対する前記肘掛け本体の上下方向の位置決めを行う高さ調整機構と、を備え、前記高さ調整機構は、前記肘掛け本体に移動可能に設けられた作動部材と、上下方向に間隔をあけて前記椅子本体に設けられた複数の被係合部のうち、何れかの被係合部に係合するロック位置、及び前記何れかの被係合部との係合が解除されたロック解除位置の間を、前記作動部材の移動に伴い前記交差方向に移動可能に前記肘掛け本体に設けられた係合部材と、を備え、前記作動部材は、前記収容空間内で前記第1部材及び前記第2部材の何れかの一方の部材に組み付けられている。
【0007】
本態様によれば、一方の部材に作動部材を予め組み付けた状態で、一方の部材及び作動部材を一体として他方の部材に組み付けることができる。そのため、作動部材との位置合わせを行いながら、第1部材と第2部材とを組み付ける場合に比べ、組付性の向上や、肘掛け本体に対する作動部材の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0008】
上記態様の肘掛けにおいて、前記第1部材及び前記第2部材のうち他方の部材は、前記収容空間内で前記一方の部材に対向する対向面を有するとともに、前記交差方向で前記作動部材が前記対向面に当接することで、前記交差方向において前記一方の部材とは反対側への前記作動部材の移動を規制する規制部を備えていることが好ましい。
本態様によれば、交差方向において他方の部材側への作動部材の移動を規制できる。これにより、作動部材が一方の部材から外れるのを抑制でき、肘掛け本体に対する作動部材の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0009】
上記態様の肘掛けにおいて、前記高さ調整機構は、前記第1部材及び前記第2部材のうち他方の部材に前記収容空間内で移動可能に組み付けられた連係部材を備え、前記連係部材は、前記肘掛け本体の外部に露出する操作部と、前記収容空間内で前記作動部材に接続され、前記操作部の操作に伴い前記作動部材を移動させる接続部と、を備えていることが好ましい。
本態様によれば、連係部材を介して作動部材を動作させるので、作動部材自体を他方の部材から露出させる場合に比べ、作動部材のレイアウト性を向上させることができる。
【0010】
上記態様の肘掛けにおいて、前記他方の部材には、前記交差方向とは異なる向きに開口するとともに、前記連係部材が挿入される開口部が形成されていることが好ましい。
本態様によれば、第1部材及び第2部材の組み付け方向(交差方向)とは異なる方向から連係部材を組み付けることができる。これにより、第1部材及び第2部材の組付後に連係部材を他方の部材に組み付け、連係部材と作動部材との接続を行うことができる。これにより、組付性の更なる向上を図ることができる。
【0011】
上記態様の肘掛けにおいて、前記一方の部材は、前記第1部材であり、前記係合部材は、前記交差方向において前記第1部材に対して前記第2部材とは反対側から前記第1部材に組み付けられていることが好ましい。
本態様によれば、第1部材及び第2部材の組付後であっても、係合部材を組み付けることができる。その結果、組付性の更なる向上を図ることができる。
【0012】
上記態様の肘掛けにおいて、前記第1部材は、第1位置決め部を備え、前記第2部材は、前記第1位置決め部に係合して、前記第1部材に対する前記第2部材の上下方向の位置決めを行う第2位置決め部を備えていることが好ましい。
本態様によれば、第1部材及び第2部材を固定する前に、第1部材及び第2部材の上下方向の位置決めを行うことができる。その結果、組付性の更なる向上を図ることができる。
【0013】
上記態様の肘掛けにおいて、前記第2位置決め部は、前記肘掛け本体の頂壁部を構成する上縁部を含み、前記第1位置決め部は、前記上縁部に下方から当接する当接縁を含んでいることが好ましい。
本態様によれば、上縁部と当接縁とを上下方向で突き当てることで、第1部材及び第2部材の上下方向の位置決めを行い易くなる。
【0014】
本発明の一態様に係る椅子は、椅子本体と、前記椅子本体における幅方向の側方に設けられた上記態様に係る肘掛けと、を備えている。
本態様によれば、組付性に優れ、製造効率の高い椅子を提供できる。
【発明の効果】
【0015】
上記各態様によれば、位置決め精度や組付性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1実施形態に係る椅子を左前方から見た斜視図である。
図2】第1実施形態に係る背凭れ及び背凭れ支持部の斜視図である。
図3】第1実施形態に係る支持体の斜視図である。
図4図10のIV部拡大図である。
図5図10のV-V線に沿う断面図である。
図6】第1実施形態に係る昇降ユニットの斜視図である。
図7】第1実施形態に係る昇降ユニットの分解斜視図である。
図8図6のVIII-VIII線に沿う断面図である。
図9図7のIX矢視図である。
図10図6のX-X線に沿う断面図である。
図11図10のXI-XI線に沿う断面図である。
図12】第1実施形態に係る作動部材が規制解除位置にある場合の図10に対応する断面図である。
図13】第1実施形態に係る肘掛けの動作説明図である。
図14】第1実施形態に係る肘掛けの動作説明図である。
図15】第1実施形態に係る肘掛けの動作説明図である。
図16】第1実施形態に係る肘掛けの動作説明図である。
図17】第1実施形態に係る肘掛けの動作説明図である。
図18】第1実施形態に係る肘掛けの動作説明図である。
図19】第1実施形態に係る肘掛けの動作説明図である。
図20】第1実施形態に係る肘掛けの動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下で説明する実施形態や変形例において、対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。なお、以下の説明において、例えば「平行」や「直交」、「中心」、「同軸」等の相対的又は絶対的な配置を示す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差や同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。また、本実施形態において、「向かい合う」とは、2つの面それぞれの直交方向(法線方向)が互いに一致している場合に限らず、直交方向同士が交差している場合も含んでいる。
【0018】
[椅子1]
図1は、椅子1を左前方から見た斜視図である。
図1に示すように、椅子1は、支持構造体2と、座3と、背凭れ4と、を有している。以下の説明において、前後上下左右等の向きは、椅子1に正規姿勢で着座した人(着座者)の向きと同一とする。この場合、図中における矢印UPは上方を示し、矢印FRは前方を示し、LHは左方を示している。また、以下の説明では、各構成部材において、前後方向及び左右方向(幅方向)で中心から離間する側を外側といい、中心に向かう側を内側という場合がある。
【0019】
<支持構造体2>
支持構造体2は、脚部11と、支基12と、背凭れ支持部13と、を備えている。
脚部11は、多岐脚14と、脚柱15と、を備えている。
多岐脚14の各脚部には、床面上を走行可能なキャスタ16が取り付けられている。
【0020】
脚柱15は、多岐脚14の中央部から上方に立設されている。脚柱15には、椅子1の昇降機構であるガススプリング17が内蔵されている。ガススプリング17は、例えば脚柱15内に設けられた外筒(不図示)に対して内筒17aが昇降かつ相対回転可能に支持された構成である。
【0021】
支基12は、脚柱15(内筒17a)の上端部に接続されている。支基12は、座3を下方から支持する。支基12は、背凭れ支持部13を介して背凭れ4を傾動可能に支持するとともに、背凭れ支持部13に連動して座3を傾動可能に支持する。なお、支基12には、ガススプリング17を操作する操作部等が搭載されている。
【0022】
図2は、背凭れ4及び背凭れ支持部13の斜視図である。図2では、後述する面材66が取り外された状態を示している。
図2に示すように、背凭れ支持部13は、左右方向から見た側面視でL字状に形成されている。具体的に、背凭れ支持部13は、下部フレーム21と、上部フレーム22と、を備えている。なお、背凭れ支持部13には、適宜リブや肉抜き部が形成されている。
【0023】
下部フレーム21は、平面視で前方に開口するC字状に形成されている。下部フレーム21は、支基連結部23と、支基カバー24と、を備えている。
支基連結部23は、左右方向に延在している。支基連結部23は、支基12の後端部に連結されている。
支基カバー24は、支基連結部23から前方に延在している。支基カバー24は、支基12の外周部及び支基12の周囲を下方から覆っている。
【0024】
上部フレーム22は、支基連結部23と協働して正面視で枠状に形成されている。具体的に、上部フレーム22は、左右一対の上方延在部31と、上方延在部31の上端部同士を架け渡す上方連結部32と、を備えている。
上方連結部32は、後方に向けて凸の円弧状に形成されている。
【0025】
上方延在部31は、支基連結部23における左右方向の両端部から上方に延在している。各上方延在部31の上端部同士は、上方連結部32により架け渡されている。本実施形態において、上方延在部31は、上方に向かうに従い漸次前方、かつ左右方向の外側に向けて傾斜して延在している。
【0026】
<背凭れ4>
図1に示すように、背凭れ4は、支基12の後端部に傾動可能に連結されている。背凭れ4は、背凭れ本体61と、肘掛け62と、を備えている。なお、背凭れ4は、支基12に対して傾動不能に構成されていてもよい。本実施形態では、肘掛け62が背凭れ支持部13に取り付けられる構成のため、肘掛け62を背凭れ4の一部として説明するが、この構成に限られない。肘掛け62は、支持構造体2や座3の一部としてもよい。また、肘掛け62は、背凭れ本体61に取り付けられていてもよい。すなわち、支持構造体2、座3及び背凭れ本体61の少なくとも何れかが本実施形態の椅子本体を構成している。
【0027】
<背凭れ本体61>
背凭れ本体61は、椅子1に着座した着座者の腰部や背部等を後方から支持する。背凭れ本体61は、背凭れフレーム65と、面材66と、を備えている。なお、背凭れ本体61は、背凭れ支持部13と一体に形成されていてもよい。
【0028】
図2に示すように、背凭れフレーム65は、正面視で四角枠状に形成されている。背凭れフレーム65の下枠部68は、後方に向けて凸の円弧状に形成されている。背凭れフレーム65の縦枠部69は、下枠部68における左右方向の両端部から上方に延在している。本実施形態の縦枠部69は、下部に位置する屈曲部69aを起点に、上方及び下方それぞれに向かうに従い後方に延在している。
背凭れフレーム65の上枠部70は、縦枠部69の上端部同士を接続している。上枠部70は、後方に向けて凸の円弧状に形成されている。
【0029】
背凭れフレーム65のうち、各縦枠部69の屈曲部69aよりも下方に位置する部分には、背凭れ連結部72が形成されている。背凭れ連結部72は、各縦枠部69から左右方向の内側に張り出している。背凭れ連結部72の下端縁は、下枠部68に連なっている。背凭れ連結部72は、上述した上方延在部31の前面に倣って形成されている。各背凭れ連結部72は、ボルト及びナット等によって対応する上方延在部31に締結されている。
【0030】
図1に示すように、面材66は、が背凭れフレーム65の外周縁に係止された状態で、背凭れフレーム65を前方から覆っている。面材66は、例えばメッシュや布等の膜状の部材により弾性変形可能に構成されている。
【0031】
<肘掛け62>
肘掛け62は、支持体100と、昇降ユニット102と、を備えている。肘掛け62は、左右対称の構成である。そのため、以下の説明では、右側の肘掛け62を例にして説明する。
【0032】
<支持体100>
図3は、支持体100の斜視図である。
図3に示すように、支持体100は、上下方向を長手方向とするブロック状に形成されている。支持体100は、例えば樹脂材料等によって一体形成されている。支持体100は、背凭れ支持部13の上方延在部31に固定されて、昇降ユニット102を上下動可能に支持する。支持体100は、支持ベース110と、昇降支持部111と、を備えている。
【0033】
支持ベース110は、平面視において左右方向の外側に向かうに従い前方に延在している。支持ベース110における左右方向の内側端部は、ボルト等によって上述した上方延在部31に左右方向の外側から取り付けられている。
【0034】
支持ベース110における左右方向の外側を向く面には、被係合部120が形成されている。被係合部120は、左右方向の外側に向けて開口する凹部である。被係合部120は、左右方向の内側に向かうに従い側面視での面積(開口面積)が漸次縮小する錘台状に形成されている。
【0035】
図4は、図10のIV部拡大図である。
図4に示すように、被係合部120の内面のうち上面120a及び下面120bは、左右方向の内側に向かうに従い互いに接近する向きに延在する傾斜面に形成されている。
【0036】
図5は、図10のV-V線に相当する断面図である。
図5に示すように、被係合部120の内面のうち前面120c及び後面120dは、左右方向の内側に向かうに従い互いに接近する向きに延在する傾斜面に形成されている。被係合部120は、上下方向に間隔をあけて複数形成されている。なお、被係合部120は、凹部に限らず、凸部等であってもよい。
【0037】
昇降支持部111は、ガイド壁部121と、第1ストッパ壁部122と、を備えている。
ガイド壁部121は、支持ベース110における前後両端部に一対で形成されている。
【0038】
第1ストッパ壁部122は、ガイド壁部121の先端部(左右方向の外側端部)から前後方向の内側(互いに対向するガイド壁部121)に向けて張り出している。したがって、支持ベース110と昇降支持部111とで囲まれた部分は、蟻溝状のガイド溝129を形成している。すなわち、ガイド溝129は、左右方向の外側に開口するとともに、上下方向に延在している。ガイド溝129の底面(支持ベース110の外側面)には、上述した被係合部120が開口している。本実施形態において、第1ストッパ壁部122は、前後方向の内側に向かうに従い漸次左右方向の外側に向けて延在している。したがって、ガイド溝129の内側面には、左右方向の外側に向かうに従い互いに接近する向きに延びる傾斜面(前側傾斜面129a及び後側傾斜面129b)が形成されている。
【0039】
本実施形態において、前側傾斜面129a及び被係合部120の後面120d同士、並びに後側傾斜面129b及び被係合部120の前面120c同士は、前後方向で向かい合った状態で、それぞれ非平行に延在している。図示の例において、前側傾斜面129a及び被係合部120の後面120d同士、並びに後側傾斜面129b及び被係合部120の前面120c同士は、左右方向の内側に向かうに従い互いに離間する向きに延在している。但し、前側傾斜面129a及び被係合部120の後面120d同士、並びに後側傾斜面129b及び被係合部120の前面120c同士は、それぞれ平行に延在していてもよい。
【0040】
<昇降ユニット102>
図6は、昇降ユニット102の斜視図である。
図6に示すように、昇降ユニット102は、支持体100に上下動可能に支持されている。昇降ユニット102は、肘掛け本体130と、位置決め機構131と、肘乗せ部132と、を備えている。
【0041】
<肘掛け本体130>
肘掛け本体130は、側面視でL字状に形成された中空の部材である。具体的に、肘掛け本体130は、外装本体部135と、側方カバー136と、上方カバー137と、エンドキャップ138と、を備えている。
外装本体部135は、肘掛け本体130の外観を構成している。具体的に、外装本体部135は、第1外装部140と、第2外装部141と、が一体に形成された構成である。
【0042】
図7は、昇降ユニット102の分解斜視図である。
図7に示すように、第1外装部140は、上下方向に直交する横断面視で左右方向に扁平した形状で、上下方向に延びる筒状に形成されている。具体的に、第1外装部140は、支持体100に沿って上下方向に延在している。図示の例において、第1外装部140は、上方に向かうに従い前方、かつ左右方向の外側に向けて傾斜している。
【0043】
第1外装部140には、左右方向の内側に開口する側方開口145が形成されている。側方開口145は、第1外装部140の延在方向に沿って上下方向に延びている。側方開口145は、第1外装部140の下端縁上で開口している。
【0044】
図5図7に示すように、第1外装部140の内面には、左右方向の内側(側方開口145側)に向けて突出するリブ(第1リブ147及び第2リブ148)が形成されている。第1リブ147は、第1外装部140の前後方向の中央部において、上下方向及び前後方向に亘って延在している。第2リブ148は、第1外装部140において第1リブ147に対して前後両側に設けられている。第2リブ148は、第1リブ147よりも左右方向の内側に突出している。第1リブ147の先端面147a及び第2リブ148の先端面148aは、側方カバー136(カバー本体150)に左右方向で対向している。
【0045】
図8は、図6のVIII-VIII線に沿う断面図である。
図7図8に示すように、第2外装部141は、第1外装部140の上端部から前方に片持ちで延在している。図示の例において、第2外装部141は、上方に開口している。第2外装部141は、後端部において第1外装部140内に連通している。第2外装部141における底壁には、レバー露出孔144(図8参照)が形成されている。レバー露出孔144は、前後方向に延びるスリット状に形成されている。
【0046】
図7に示すように、側方カバー136は、肘掛け本体130の外表面のうち左右方向の内側を向く面を構成する。側方カバー136は、側方開口145を閉塞した状態で外装本体部135に組み付けられることで、外装本体部135との間に肘掛け本体130の収容空間S(図5参照)を形成する。具体的に、側方カバー136は、カバー本体150と、爪部151と、レール152と、を備えている。
【0047】
カバー本体150は、左右方向を厚さ方向とし、上下方向に延びる板状に形成されている。カバー本体150は、外周縁を側方開口145の開口縁に突き当てた状態で、第1外装部140(外装本体部135)に、ボルト156によって締結されている。これにより、カバー本体150は、側方開口145を閉塞している。具体的に、カバー本体150の外周縁のうち前端縁150a及び後端縁150bは、側方開口145の開口縁のうち前端開口縁145a及び後端開口縁145bにそれぞれ左右方向で突き当てられている。
【0048】
一方、カバー本体150の上端縁には、第1突当部150cと、第2突当部150dと、が形成されている。第1突当部150cは、カバー本体150の上端縁において、前後方向に直線状に延在する部分である。第1突当部150cは、側方開口145の上端開口縁のうち後突当部145cに下方から突き当てられている。第2突当部150dは、カバー本体150の上端縁において、第1突当部150cの前端から下方に向かうに従い前方に傾斜している。第2突当部150dは、側方開口145の上端開口縁のうち前突当部145dに後方から突き当てられている。これにより、カバー本体150は、肘掛け本体130に対して前後上下左右の何れの方向においても突き当てられた状態で組み付けられる。
【0049】
爪部151は、カバー本体150の前端縁150a及び上端縁(第1突当部150c、第2突当部150d)から、それぞれ張り出している。各爪部151は、カバー本体150及び第1外装部140が組み付けられた状態において、第1外装部140内に左右方向で係止されている。
【0050】
図5に示すように、カバー本体150のうち、外装本体部135における第1リブ147及び第2リブ148の間に位置する部分には、カバーリブ153が設けられている。カバーリブ153は、カバー本体150から左右方向の外側に突出している。カバー本体150及び第1外装部140は、第2リブ148がカバー本体150に近接又は当接し、カバーリブ153が第1外装部140に近接又は当接した状態で組み付けられている。なお、カバー本体150及び第1外装部140が組み付けられた状態において、第1リブ147とカバー本体150との間には、隙間が設けられている。
【0051】
カバー本体150には、左右方向の内側に向けて開口する収容溝155が形成されている。収容溝155は、前後方向で向かい合う側面(前側面155a及び後側面155b)同士が左右方向の内側に向かうに従い互いに離間する向きに延在していることで、左右方向の内側に向かうに従い開口幅(前後方向の幅)が漸次拡大している。
【0052】
図5に示すように、レール152は、カバー本体150のうち収容溝155の底面から左右方向の内側に突出している。レール152は、ガイド溝129内に収容されて、支持体100に上下動可能に支持されている。レール152は、突条部165と、第2ストッパ壁部166と、を備えている。
【0053】
図5に示すように、突条部165は、カバー本体150から左右方向の内側に突出するとともに、上下方向に延在している。突条部165は、ガイド溝129内に収容されている。突条部165における前後方向の中央部には、上下方向に延びる突条溝部167が形成されている。突条溝部167は、左右方向の内側に向けて開口している。
【0054】
第2ストッパ壁部166は、突条部165の先端部(左右方向の内側端部)から前後両側に張り出している。各第2ストッパ壁部166は、ガイド溝129内において対応する第1ストッパ壁部122に左右方向で係止される。本実施形態において、第2ストッパ壁部166のうち第1ストッパ壁部122と向かい合う係止面(前側係止面166a及び後側係止面166b)は、左右方向の内側に向かうに従い互いに離間する向きに延びる傾斜面とされている。
【0055】
図7に示すように、側方カバー136には、側方カバー136を左右方向に貫通する中央挿通孔171及び補助挿通孔172が形成されている。各挿通孔171,172は、突条溝部167の底面上で開口している。
【0056】
図9は、図7のIX矢視図である。
図9に示すように、中央挿通孔171は、側方カバー136において上下方向の中央部に形成されている。中央挿通孔171は、左右方向から見た側面視において、上下方向を長手方向とする矩形状に形成されている。
【0057】
中央挿通孔171の内面において前方に位置する面(前側内面171a)には、中央ガイド174が形成されている。中央ガイド174は、前側内面171aにおいて上下方向に間隔をあけて形成されている。各中央ガイド174は、前側内面171aから後方に向けて突出している。中央ガイド174は、上方に向かうに従い前側内面171aからの突出量が漸次大きくなる傾斜面に形成されている。中央ガイド174は、中央挿通孔171の横断面視における前側内面171aからの突出量が左右方向の全体に亘って一様になっている。なお、突条溝部167の底面上において、中央挿通孔171に対して上下両側に位置する部分には、ボルト156の挿通開口169が開口している。
【0058】
補助挿通孔172は、突条溝部167の底面上において、挿通開口169に対して上下方向の外側に位置する部分で開口している。補助挿通孔172は、側面視で矩形状に形成されている。補助挿通孔172の前側内面172aには、補助ガイド175が形成されている。補助ガイド175は、上方に向かうに従い前側内面172aからの突出量が漸次大きくなる傾斜面に形成されている。補助ガイド175は、補助挿通孔172の横断面視における前側内面172aからの突出量が左右方向の全体に亘って一様になっている。なお、補助ガイド175は、中央ガイド174と平行であっても、非平行であってもよい。
【0059】
図5に示すように、カバー本体150において、側面視で各挿通孔171,172と重なり合う部分には、左右方向の外側に向けて開口する連通溝177が形成されている。連通溝177は、上下方向に沿って延在している。連通溝177の底面上には、各挿通孔171,172が開口している。連通溝177の内面のうち前後方向で対向する部分には、係止片179が形成されている。係止片179は、上下方向の同じ位置に形成されたもの同士が対になって、上下方向に間隔をあけて複数形成されている。
【0060】
図6図7に示すように、上方カバー137は、外装本体部135の上端開口を上方から閉塞している。上方カバー137は、外装本体部135の上端開口縁とともに肘掛け本体130の頂壁部を構成する。
エンドキャップ138は、側方カバー136の下端部を間に挟んで外装本体部135に組み付けられている。エンドキャップ138の上端部には、カバー本体150との間に隙間をあけて配置された引掛け部180が形成されている
【0061】
<位置決め機構131>
図7に示すように、位置決め機構131は、操作レバー200と、係合部材201と、作動部材202と、を備えている。なお、位置決め機構131に加え、上述した支持体100の被係合部120及びガイド溝129や、肘掛け本体130のレール152等により、本実施形態の高さ調整機構が構成されている。
【0062】
<操作レバー200>
図8に示すように、操作レバー200は、外装本体部135内で前後方向に延在している。操作レバー200は、アーム部205と、回動支持部206と、操作部207と、連係部208と、を備えている。
【0063】
アーム部205は、第2外装部141内を前後方向に延在している。
回動支持部206は、アーム部205の前端部に位置している。回動支持部206は、第2外装部141内においてレバー露出孔144よりも前方に位置する部分に、左右方向に沿う軸線回りに回動可能に支持されている。
【0064】
操作部207は、アーム部205における前後方向の中央部から下方に膨出している。操作部207は、レバー露出孔144を通じて第2外装部141から下方に突出している。
連係部208は、アーム部205の後端部から後方に突出している。連係部208は、第1外装部140内の上端部を臨んでいる。
【0065】
<係合部材201>
図7に示すように、係合部材201は、支持体100に対して肘掛け本体130の上下方向の位置決めを行う。係合部材201は、側方カバー136を間に挟んで作動部材202とは反対側に配置されている。
【0066】
図10は、図6のX-X線に沿う断面図である。
図10に示すように、係合部材201は、係合ベース230と、係止部231と、係脱部232と、被押圧部233と、補助被押圧部234と、を備えている。
係合ベース230は、上述した突条溝部167内を上下方向に延在している。したがって、係合ベース230は、上述した各挿通孔171,172及び挿通開口169を左右方向の内側から覆っている。なお、係合ベース230の幅(前後方向の寸法)は、突条溝部167の溝幅よりも狭くなっている。
係止部231は、係合ベース230の下端部から下方に突出している。係止部231は、側方カバー136とエンドキャップ138との間に挿入され、上述した引掛け部180に左右方向の外側から係止されている。したがって、係合部材201は、引掛け部180に左右方向の内側への移動が規制された状態で、突条溝部167内を前後上下左右方向に移動可能に収容されている。
【0067】
図4に示すように、係脱部232は、支持体100に対する昇降ユニット102の高さ位置に応じて、上述した被係合部120のうち何れかの被係合部120に対して係脱する。すなわち、係合部材201は、係脱部232が何れかの被係合部120内で係合したロック位置(図4参照)と、被係合部120との係合が解除されたロック解除位置(図13参照)と、の間を左右方向に移動する。
【0068】
係脱部232は、係合ベース230のうち中央挿通孔171と同等の高さにおいて、上下方向に間隔をあけて複数(例えば、2つ)設けられている。係脱部232は、正面視において、左右方向の内側に向けて凸の半円状に形成されている。したがって、係脱部232の上面232a及び下面232bは、左右方向の内側に向かうに従い互いに接近する向きに延びる湾曲面とされている。但し、係脱部232の上面232a及び下面232bは、傾斜面等であってもよい。なお、係脱部232は、被係合部120に係合可能な形状であれば、正面視で矩形状等であってもよい。
【0069】
図5に示すように、係脱部232は、平面視において左右方向の内側に向かうに従い前後方向の幅が先細る台形状に形成されている。したがって、係脱部232の前面232c及び後面232dは、左右方向の内側に互いに接近する向きに延在する傾斜面とされている。本実施形態において、前面232c及び後側係止面166b同士、並びに後面232d及び前側係止面166a同士は、非平行であることが好ましい。図示の例において、前面232c及び後側係止面166b同士、並びに後面232d及び前側係止面166a同士は、左右方向の内側に向かうに従い互いに離間する向きに延在している。
【0070】
図4に示すように、被押圧部233は、係合ベース230のうち係脱部232と同じ高さから左右方向の外側に膨出している。被押圧部233は、中央挿通孔171を通じて肘掛け本体130内に臨んでいる。被押圧部233は、係合部材201の左右方向の移動に伴い、中央挿通孔171内を左右方向に移動する。
図9に示すように、本実施形態において、被押圧部233の上下方向の最大寸法H1は、中央挿通孔171の上下方向の最小寸法H2よりも大きい。被押圧部233の前後方向の最大寸法D1は、中央挿通孔171の前後方向の最小寸法D2よりも小さい。したがって、被押圧部233は、肘掛け本体130に対する係合部材201の上下方向及び前後方向の移動に伴い、中央挿通孔171内を上下方向及び前後方向にも移動可能に構成されている。
【0071】
図4に示すように、被押圧部233は、下方に位置するものほど係合ベース230からの突出量が大きい階段状に形成されている。具体的に、被押圧部233の上部を構成する上段部240には、上段カム従節面240a及び上段規制面240bが形成されている。
上段カム従節面240aは、下方に向かうに従い左右方向の外側に向けて延びる傾斜面である。
上段規制面240bは、上段カム従節面240aから下方に直線状に延びる平坦面である。
【0072】
被押圧部233の下部を構成する下段部241は、上段部240(規制面240b)の下端に連なるとともに、上段部240に対して左右方向の外側に突出している。下段部241には、下段カム従節面241a及び下段規制面241bが形成されている。
下段カム従節面241aは、下方に向かうに従い左右方向の外側に向けて延びる傾斜面である。
下段規制面241bは、下段カム従節面241aから下方に直線状に延びる平坦面である。
【0073】
図10に示すように、補助被押圧部234は、係合ベース230のうち補助挿通孔172と同じ高さから左右方向の外側に突出している。補助被押圧部234は、各補助挿通孔172を通じて肘掛け本体130内に臨んでいる。補助被押圧部234は、係合部材201の左右方向の移動に伴い、補助挿通孔172内を左右方向に移動する。
図9に示すように、補助被押圧部234は、肘掛け本体130に対する係合部材201の上下方向及び前後方向の移動に伴い、補助挿通孔172内を上下方向及び前後方向にも移動可能に構成されている。
【0074】
図10に示すように、補助被押圧部234には、補助従節面234a及び補助規制面234bが形成されている。補助従節面234aは、下方に向かうに従い左右方向の外側に向けて延びる傾斜面に形成されている。補助規制面234bは、補助従節面234aから下方に直線状に延びる平坦面である。なお、本実施形態では、被押圧部233及び補助被押圧部234の双方が係合ベース230を介して連なっている構成について説明するが、この構成に限られない。係合部材201は、少なくとも係脱部232及び被押圧部233を備えていればよい。
【0075】
<作動部材202>
図7に示すように、作動部材202は、操作レバー200の操作に伴い、係合部材201をロック位置に向けて押し付ける。作動部材202は、作動ベース250と、レバー接続部251と、押付部252と、を備えている。
【0076】
図5図10に示すように、作動ベース250は、左右方向を厚さ方向として上下方向に延在している。作動ベース250には、上述した第1リブ147の先端面147aが左右方向の外側から近接又は当接している。これにより、作動部材202は、肘掛け本体130に対する左右方向の外側への移動が規制されている。作動ベース250には、作動ベース250を左右方向に貫通する通過孔253が形成されている。通過孔253は、上下方向を長手方向とする長円形状に形成されている。通過孔253には、外装本体部135と側方カバー136とを締結するボルト等が貫通している。
レバー接続部251は、作動ベース250の上端部に形成されている。レバー接続部251には、上述した連係部208が係合している。すなわち、作動部材202は、操作レバー200の軸線回りの回動に伴い、肘掛け本体130に対して上下動する。
【0077】
押付部252は、連通溝177内でカバー本体150に上下動可能に配置されている。押付部252は、中央挿通孔171と同じ高さに配置された中央押付部252Aと、補助挿通孔172と同じ高さに配置された補助押付部252Bと、を備えている。
【0078】
図4に示すように、中央押付部252Aは、作動ベース250から左右方向の内側に膨出している。中央押付部252Aは、上方に位置するものほど作動ベース250からの突出量が大きい階段状に形成されている。具体的に、中央押付部252Aの上部を構成する上段部254には、上段押付面254a及び上段カム面254bが形成されている。
上段押付面254aは、上下方向に直線状に延びる平坦面に形成されている。
上段カム面254bは、上段押付面254aから下方に向かうに従い左右方向の外側に向けて延びる傾斜面に形成されている。
【0079】
中央押付部252Aの下部を構成する下段部255には、下段押付面255a及び下段カム面255bが形成されている。
下段押付面255aは、上下方向に直線状に延びる平坦面に形成されている。
下段カム面255bは、下段押付面255aから下方に向かうに従い左右方向の外側に向けて延びる傾斜面に形成されている。
【0080】
図5に示すように、上段部254のうち左右方向の内側端部には、中央張出部256が形成されている。中央張出部256は、上段部254から左右方向の外側に張り出している。中央張出部256は、上述した係止片179のうち、中央挿通孔171と対向する係止片179に左右方向の内側から係止されている。
【0081】
図10に示すように、補助押付部252Bは、作動ベース250から左右方向の内側に膨出している。補助押付部252Bには、補助押付面257a及び補助カム面257bが形成されている。
補助押付面257aは、上下方向に直線状に延びる平坦面に形成されている。
補助カム面257bは、補助押付面257aから下方に向かうに従い左右方向の外側に向けて延びる傾斜面に形成されている。
【0082】
図11は、図10のXI-XI線に沿う断面図である。
図11に示すように、補助押付部252Bのうち左右方向の内側端部には、補助張出部259が形成されている。補助張出部259は、補助押付部252Bから左右方向の外側に張り出している。補助張出部259は、上述した係止片179のうち、補助挿通孔172と対向する係止片179に左右方向の内側から係止されている。
【0083】
本実施形態の作動部材202は、ロック位置からロック解除位置への係合部材201の移動を規制する規制位置(図10参照)と、ロック位置からロック解除位置への係合部材201の移動を許容する規制解除位置(図12)と、の間を上下動可能に構成されている。図10に示す規制位置において、作動部材202は、中央押付部252A(押付面254a,255a)が被押圧部233(規制面240b,241b)に左右方向の外側から近接又は当接し、補助押付部252B(補助押付面257a)が補助被押圧部234(補助規制面234b)に左右方向の外側から近接又は当接することで、係合部材201の左右方向の外側(ロック解除位置)への移動を規制する。これにより、係脱部232と被係合部120との係合状態が維持される。なお、図11に示すように、係合部材201がロック位置にあるとき、係合ベース230は、ガイド溝129の底面(支持ベース110の外側面)のうち隣り合う被係合部120間に位置する部分に左右方向の外側から当接している。
【0084】
図4に示す縦断面視において、係合部材201がロック位置にあるとき、係脱部232の下面232bは被係合部120の下面120bに下方から支持されている。
図9に示す側面視において、係合部材201がロック位置にあるとき、被押圧部233,234は、対応する挿通孔171,172の上端開口縁に下方から近接又は当接している。この場合、被押圧部233,234は、ガイド174,175によって後方に押さえ付けられている。その結果、図5に示す横断面視において、係脱部232の後面232dが被係合部120の後面120dに当接している。
【0085】
ここで、ガイド溝129の前側傾斜面129a及び被係合部120の後面120d同士、並びにガイド溝129の後側傾斜面129b及び被係合部120の前面120c同士は、昇降ユニット102の少なくとも一部を間に挟んで向かい合っている。具体的に、前側傾斜面129a及び後面120d同士、並びに後側傾斜面129b及び前面120c同士は、係脱部232及びレール152の一部を間に挟んで配置されている。
【0086】
したがって、係脱部232の後面232dが被係合部120の後面120dに当接することで、後面120d,232d間に作用する反力によって昇降ユニット102が前方(本実施形態では、前方かつ左右方向の外側)に押さえ付けられている。この場合、昇降ユニット102は、係脱部232の周辺を起点としてレール152が前方に傾いた状態で、ガイド溝129内に配置される。すなわち、係脱部232周辺及び係脱部232よりも上方に位置する部分では、レール152が前方に傾くことで、前側係止面166aがガイド溝129の前側傾斜面129aに当接している。一方、図11に示すように、係脱部232よりも下方に位置する部分では、レール152が後方に傾くことで、後側係止面166bがガイド溝129の後側傾斜面129bに当接している。
【0087】
図12は、作動部材202が規制解除位置にある場合の図10に対応する断面図である。
図12に示すように、作動部材202は、規制解除位置において、中央押付部252A(押付面254a,255a)が被押圧部234(規制面240b,241b)に対して上方に退避し、補助押付部252B(補助押付面257a)が補助被押圧部234(補助規制面234b)に対して上方に退避する。これにより、係合部材201は、被押圧部234,245と作動ベース50との間の隙間分、左右方向の移動が許容される。なお、作動部材202は、側方カバー136との間に介在する付勢部材260によって規制位置(下方)に向けて常時付勢されている。
【0088】
[肘掛けの動作方法]
図13図20は、肘掛け62の動作説明図である。次に、上述した肘掛け62の動作方法として、肘掛け62の昇降動作について説明する。肘掛け62は、初期状態において、支持体100に対して最上端で位置決めされている。すなわち、図10に示すように、係脱部232は、最上端の被係合部120を含む2つの被係合部120にそれぞれ係合されている。
【0089】
初期状態の昇降ユニット102を下降させるには、例えば肘乗せ部132とともに操作部207を把持して、操作部207を引き上げる。すると、操作レバー200が軸線回りに回動することで、連係部208を介して作動部材202が上方に向けて引き上げられる。これにより、図12に示すように、作動部材202の各押付部252が対応する被押圧部233,234から上方に退避し、作動部材202が規制解除位置に移動する。その結果、係合部材201の左右方向の外側(ロック解除位置)への移動が許容される。なお、本実施形態のように、支点となる回動支持部206が、作用点となる操作部207を間に挟んで力点となる連係部208の反対側に配置されていることで、操作部207の操作量に対する連係部208の移動量を確保し易い。そのため、肘掛け本体130の大型化を抑制した上で、作動部材202の移動量を確保できる。
【0090】
図4図13に示すように、作動部材202が規制解除位置に移動すると、例えば係合部材201の自重等によって係脱部232の下面232bが被係合部120の下面120b上を摺動する。これにより、係合部材201は、支持体100及び肘掛け本体130に対して下方に移動しながら、左右方向の外側に向けて移動する。なお、係合部材201をロック解除位置へ移行させるにあたっては、係合部材201の自重に加え、昇降ユニット102全体の自重が付与されてもよい。また、肘掛け本体130を介して係合部材201に押し下げ力を付与してもよい。すなわち、肘乗せ132等を介して昇降ユニット102に下方への押し下げ力を付与することで、中央挿通孔171の上端開口縁を介して係合部材201(被押圧部233)に対して押し下げ力が付与される。これにより、被係合部120の下面120b上に、係脱部232の下面232bをスムーズに摺動させることができる。
【0091】
図13図15に示すように、係脱部232が被係合部120から離脱すると、係合部材201は自重によって支持体100及び肘掛け本体130に対して下方に移動することで、被押圧部233,234が対応する挿通孔171,172の上端開口縁から離間する。これにより、ガイド174,175による被押圧部233,234の移動規制が解除される。その結果、係脱部232の後面232dが被係合部120の後面120dから離間することで、ガイド溝129の前側傾斜面129aへの前側係止面166aの押し付けが解除される。
以上により、係脱部232と被係合部120との係合が解除され、ロック解除位置となる。
【0092】
図16に示すように、ロック解除状態において、操作部207を把持したまま昇降ユニット102を押し下げる。すると、係脱部232が被係合部120を下方に乗り越えながら、レール152がガイド溝129内を下方に移動する。これにより、支持体100に対して昇降ユニット102が下方に移動する。
【0093】
図4図17に示すように、昇降ユニット102が所定の高さになった時点で、操作部207から手を離す。すると、作動部材202が付勢部材260の付勢力によって下方に移動することで、操作レバー200が軸線回りの下方に回動する。そして、作動部材202が下方に移動するのに伴い、作動部材202のカム面254b,255b,257bが対応する被押圧部233,234の従節面240a,241a,234a上を摺動する。これにより、係合部材201は、作動部材202の下方移動に伴い被係合部120内に向けて移動する。すなわち、係脱部232は、初期状態で係合していた被係合部120に対して下方の被係合部120内に進入する。なお、図18に示すように、作動部材202が規制位置に移行することで、係合部材201の左右方向の外側への移動が規制される。
【0094】
その後、図19に示すように、例えば利用者が肘乗せ部132から手を離す等すると、係合部材201に対して肘掛け本体130が下方に移動する。すると、各被押圧部233,234は、挿通孔171,172内でガイド174,175上を摺動することで、後方に向けて案内される。その結果、図20に示すように、係脱部232の後面232dが被係合部120の後面120dに向けて押し込まれる。よって、肘掛け本体130が前方に向けて押圧されることで、第2ストッパ壁部166のうち、上部では前側係止面166aがガイド溝129の前側傾斜面129aに当接し、下部では後側係止面166bがガイド溝129の後側傾斜面129bに当接した状態で保持される。
以上により、係脱部232が再度ロック位置となり、昇降ユニット102の昇降動作が完了する。
【0095】
ここで、本実施形態では、前側傾斜面129a及び被係合部120の後面120d同士は、左右方向の内側に向かうに従い互いに離間する向きに延在している。そのため、係脱部232の後面232dが被係合部120の後面120dに押し付けられるのに伴い、レール152前側係止面166aがガイド溝129の前側傾斜面129a上を摺動することで、昇降ユニット102が左右方向の内側に引き付けられる。その結果、ロック位置では、図5に示すように、レール152がガイド溝129の底面上に近接又は当接し、第1ストッパ壁部122が収容溝155の底面に近接又は当接した状態となる。
【0096】
なお、昇降ユニット102を上昇させる際には、作動部材202が規制解除位置にある状態で、肘乗せ132等を介して昇降ユニット102に上方への押し上げ力を付与する。すると、図4に示すように、係合部材201に対して肘掛け本体130が上方に移動することで、中央挿通孔171の下端開口縁が被押圧部233に下方から当接する。その後、さらに昇降ユニット102を引き上げることで、中央挿通孔171の下端開口縁を介して係合部材201が肘掛け本体130とともに押し上げられる。これにより、係脱部232が未だロック解除位置に到達していない場合であっても、係脱部232の上面232aが被係合部120の上面120a上を摺動する。その結果、ロック解除位置に向けて係合部材201をスムーズに誘導できる。
【0097】
<肘掛け62の組付方法>
次に、図7図10に基づき、肘掛け62の組付方法について説明する。まず、側方カバー136に作動部材202を組み付ける。具体的には、押付部252A,252Bを連通溝177内に上方から進入させ、張出部256,259を対応する係止片179に係止する。続いて、通過孔253を通じて作動部材202と側方カバー136との間に付勢部材260を差し入れる。
【0098】
次に、作動部材202が組み付けられた状態で、側方カバー136を外装本体部135に、ボルト156を用いて組み付ける。その後、外装本体部135の上端開口を通じて、操作レバー200を組み付ける。この際、外装本体部135内において、操作レバー200の連係部208をレバー接続部251に引っ掛ける。
【0099】
次に、側方カバー136に対して係合部材201を組み付ける。具体的には、対応する挿通孔171,172内に被押圧部233,234を挿通させた状態で、突条溝部167内に係合ベース230を配置する。これにより、各挿通孔171,172及び挿通開口169が係合ベース230によって覆われる。その後、レール152をガイド溝129内に上方から挿入させ、昇降ユニット102を支持体100に組み付けた後、肘掛け本体130にエンドキャップ138を装着する。
以上により、肘掛け62が組み付けられる。
【0100】
このように、本実施形態の肘掛け本体130は、側方カバー(第1部材)136と、側方カバー136に左右方向(交差方向)で組み付けられ、側方カバー136との間に収容空間Sを形成する外装本体部(第2部材)135と、を備える構成とした。そして、本実施形態では、作動部材202が収容空間S内で側方カバー136に組み付けられている構成とした。
この構成によれば、側方カバー136に作動部材202を予め組み付けた状態で、側方カバー136及び作動部材202を一体として外装本体部135に組み付けることができる。そのため、作動部材202との位置合わせを行いながら、外装本体部135と側方カバー136とを組み付ける場合に比べ、組付性の向上や、肘掛け本体130(特に、側方カバー136)に対する作動部材202の位置決め精度の向上を図ることができる。なお、本実施形態において、「組み付けられる」とは、例えば側方カバー136に対して作動部材202が支持又は固定されている状態であり、少なくとも作動部材202が側方カバー136に対して脱落しない程度に構成されていればよく、単に当接しているだけの構成等は含まない。
【0101】
本実施形態の外装本体部135は、収容空間S内で側方カバー136に対向する先端面(対向面)147aを有するとともに、作動部材202が先端面147aに左右方向で当接することで、作動部材202を左右方向の外側から支持する第1リブ(規制部)147を備えている構成とした。
この構成によれば、肘掛け本体130に対する左右方向の外側への作動部材202の移動を規制できる。これにより、作動部材202が側方カバー136から外れるのを抑制でき、肘掛け本体130に対する作動部材202の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0102】
本実施形態では、外装本体部135に操作レバー(連係部材)200が組み付けられている構成とした。操作レバー200は、操作部207が外装本体部135から外部に露出し、連係部(接続部)208が収容空間S内で作動部材202に接続される。
この構成によれば、操作レバー200を介して作動部材202を動作させるので、作動部材202自体を外装本体部135から露出させる場合に比べ、作動部材202のレイアウト性を向上させることができる。
【0103】
本実施形態では、外装本体部135の上端開口を通じて操作レバー200が外装本体部135に組み付けられる構成とした。
この構成によれば、外装本体部135と側方カバー136との組み付け方向とは異なる方向から操作レバー200を組み付けることができる。これにより、外装本体部135と側方カバー136との組付後に操作レバー200を外装本体部135に組み付け、操作レバー200と作動部材202との接続を行うことができる。これにより、組付性の更なる向上を図ることができる。
【0104】
本実施形態では、側方カバー136に左右方向の外側から係合部材201が組み付けられている構成とした。
この構成によれば、外装本体部135と側方カバー136との組付後であっても、係合部材201を組み付けることができる。その結果、組付性の更なる向上を図ることができる。
【0105】
本実施形態では、外装本体部135と側方カバー136との上下方向の位置決めを行う位置決め部(突当部145c,145d,150c,150d)を備える構成とした。
この構成によれば、外装本体部135と側方カバー136とを固定する前に、外装本体部135と側方カバー136との上下方向の位置決めを行うことができる。その結果、組付性の更なる向上を図ることができる。
【0106】
本実施形態では、位置決め部が肘掛け本体130の頂壁部を構成する後突当部(上縁部)145cと、後突当部145cに下方から当接する第1突当部(当接縁)150cと、を備える構成とした。
この構成によれば、突当部145c,150c同士を上下方向で突き当てることで、外装本体部135と側方カバー136との上下方向の位置決めを行い易くなる。
【0107】
本実施形態の椅子1では、上述した肘掛け62を備えているので、組付性に優れ、製造効率の高い椅子1を提供できる。
【0108】
(その他の変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、上述した実施形態では、背凭れ支持部13に対して左右両側に肘掛けが配設された構成について説明したが、この構成のみに限られない。肘掛けは、背凭れ支持部13に対して左右方向における少なくとも第1側に配設されていればよい。
上述した実施形態では、昇降ユニットが上方に向かうに従い前方や左右方向の外側に延在することで、昇降ユニットが支持体に対して上方に向かうに従い前方及び左右方向の外側に移動する構成とした。但し、昇降ユニットは、支持体に対して上下方向に直線状に移動してもよい。すなわち、昇降ユニットは、少なくとも上下方向の成分をもって移動する構成であれば、左右方向や前後方向の成分をもっていてもよい。
【0109】
上述した実施形態では、係合部材201がロック位置及びロック解除位置間を左右方向に移動する際に、肘掛け本体130に対して前後上下に移動する構成について説明したが、この構成に限られない。係合部材201は、ロック位置及びロック解除位置間の第1方向に少なくとも移動すればよい。また、第1方向は左右方向に限らず、前後方向であってもよい。
上述した第1実施形態では、係脱部232が中央挿通孔171を通じて被係合部120に係脱される構成について説明したが、この構成に限られない。例えば係脱部232は、肘掛け本体130の外部に設けられていてもよい。
上述した実施形態では、作動部材の上下動に伴い、係合部材がロック位置及びロック解除位置間を前後方向又は左右方向に移動する構成について説明したが、この構成に限られない。係合部材は、例えばリンク機構等によってロック位置及びロック解除位置間を移動してもよい。また、作動部材の移動方向(例えば、左右方向)や移動態様(例えば、回動)は適宜変更が可能である。
【0110】
上述した実施形態では、肘掛け62が支持体100及び昇降ユニット102を備える構成について説明したが、この構成に限られない。支持体は、背凭れ支持部13や背凭れフレーム65等に一体又は別体で取り付けられていてもよい。すなわち、支持体は、椅子本体が備えていてもよい。この構成によれば、肘掛け62の部品点数を削減できる。
【0111】
上述した実施形態では、外装本体部135としての第1部材と、側方カバー136としての第2部材と、が左右方向に組み付けられる構成について説明したが、この構成に限られない。第1部材と第2部材とは、前後方向(交差方向)に組み付けられる構成であってもよい。この場合、第1部材と第2部材との組み付け方向は、椅子本体に対する昇降ユニット102の組み付け方向と一致させることが好ましい。
【0112】
上述した実施形態では、操作レバー200が外装本体部135に組み付けられる構成について説明したが、この構成に限られない。操作レバー200が側方カバー136に組み付けられる構成であってもよい。
上述した実施形態では、係脱部232が被係合部120の内面上をロック解除位置に向けて摺動する構成について説明したが、この構成に限られない。すなわち、作動部材202に連動して係脱部232がロック解除位置に移動する構成であってもよい。
上述した実施形態では、係合部材201が側方カバー136の外側から取り付けられる構成について説明したが、この構成に限られない。すなわち、係合部材201は、収容空間S内に収容される構成であってもよい。
上述した実施形態では、側方カバー136を一方の部材とし、外装本体部135を他方の部材とした場合について説明したが、この構成に限られない。外装本体部135を一方の部材とし、側方カバー136を他方の部材としてもよい。
上述した実施形態では、第2位置決め部としての後突当部145c、及び第1位置決め部としての第1突当部150cが互いに当接することで、外装本体部135に対する側方カバー136の上下方向の位置決めを行う構成としたが、この構成に限られない。第1位置決め部及び第2位置決め部は、互いに係合しあって外装本体部135に対する側方カバー136の上下方向の位置決めを行う構成であればよい。
【0113】
上述した実施形態では、作動部材202の移動を規制する規制部として、左右方向に突出する第1リブ147を例として説明したが、この構成に限られない。規制部は、例えば第1外装部140の内面から前後方向の内側(側方カバー136に対向する方向に対して交差する方向)に向けて突出していてもよい。この場合には、規制部のうち左右方向の内側を向く面が作動部材202に当接する対向面として機能する。さらに、規制部としては、リブ等の連続的に延在している構成に限らず、ボス等、単一又は間欠的に突出する構成でもよい。
【0114】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0115】
1…椅子
2…支持構造体(椅子本体)
3…座(椅子本体)
61…背凭れ本体(椅子本体)
62…肘掛け
120…被係合部
135…外装本体部(第2部材、他方の部材、一方の部材)
136…側方カバー(第1部材、一方の部材、他方の部材)
130…肘掛け本体(高さ調整機構)
131…位置決め機構(高さ調整機構)
145c…後突当部(上縁部、第2位置決め部)
147…第1リブ(規制部)
147a…先端面(対向面)
150c…第1突当部(当接縁、第1位置決め部)
200…操作レバー(連係部材、高さ調整機構)
201…係合部材
202…作動部材
S…収容空間
図1
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