(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21V 19/00 20060101AFI20240716BHJP
F21S 8/04 20060101ALI20240716BHJP
【FI】
F21V19/00 414
F21S8/04 110
(21)【出願番号】P 2020143344
(22)【出願日】2020-08-27
【審査請求日】2023-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】藤本 佳史
(72)【発明者】
【氏名】木村 弘典
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-135233(JP,A)
【文献】特開2014-167892(JP,A)
【文献】特開2015-141760(JP,A)
【文献】特開平06-309912(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0356632(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 19/00
F21S 8/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物に固定される照明器具であって、
前記構造物に固定される本体ユニットと、
前記本体ユニットに着脱自在に装着される枠体ユニットと、
前記枠体ユニットに着脱自在に装着される光源ユニットと
を備え、
前記枠体ユニットは、前記光源ユニットが前記枠体ユニットに装着されている状態で、前記本体ユニットに着脱自在であり、
前記光源ユニットは、前記枠体ユニットが前記本体ユニットに装着されていない状態で、前記枠体ユニットに着脱自在であ
り、
前記光源ユニットは、第1バネ部材を備え、
前記枠体ユニットは、
前記第1バネ部材に係合する係合部材と、
前記係合部材をスライド自在に支持する支持部と
を備え、
前記係合部材は、前記第1バネ部材から離れている第1位置と、前記第1バネ部材に係合する第2位置との間でスライドする、照明器具。
【請求項2】
前記枠体ユニットは、枠部を更に備え、
前記係合部材は、前記第1バネ部材に係合する第1係合部を有し、
前記第1係合部は、前記枠部の内側に配置され、
前記第1係合部に係合した前記第1バネ部材は、前記枠部の内側に収納される、請求項
1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記係合部材は、前記係合部材のスライド動作を規制する突起部を有し、
前記係合部材が前記第1バネ部材に係合することにより、前記第1バネ部材が前記突起部に係合して、前記係合部材のスライド動作が規制される、請求項
1又は請求項
2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記突起部は、傾斜部を有し、
前記係合部材が前記第1位置から前記第2位置にスライドすることにより、前記第1バネ部材が前記傾斜部上をスライドして前記突起部を乗り越える、請求項
3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記係合部材は、前記第1バネ部材を覆うカバー部を有し、
前記枠体ユニットは、前記カバー部を貫通する締結部材を更に備え、
前記締結部材は、前記カバー部を貫通して前記第1バネ部材に係合する、請求項
1から請求項
4のいずれか1項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
天井や壁のような構造物に固定される照明器具が知られている。例えば、特許文献1の照明装置は、器具本体と、光源ユニットとを備える。器具本体は、構造物に支持されているボルトのような固定具に固定される。光源ユニットは、器具本体に着脱自在に装着される。特許文献1の照明装置は、構造物に固定する際に、まず、器具本体を構造物に固定する。その後、器具本体に光源ユニットを取り付ける。光源ユニットを取り外す際には、構造物に固定されている器具本体から、光源ユニットを取り外す。
【0003】
より具体的には、特許文献1の照明装置は、器具本体の下面部の内側にバネ部材が配置されており、光源ユニットの上面部の内側に穴開き部材が配置されている。光源ユニットを器具本体に装着する際には、まず、器具本体に光源ユニットを仮保持させる。詳しくは、バネ部材の円弧部を穴開き部材の穴に差し込み、バネ部材の先端部を穴開き部材の穴に引っ掛ける。この結果、光源ユニットが仮保持状態となる。その後、穴開き部材の穴に対してバネ部材の円弧部が摺動するように光源ユニットを移動させて、光源ユニットを仮保持状態から装着状態へ移行させる。
【0004】
器具本体から光源ユニットを取り外す際には、光源ユニットを引っ張って、器具本体に光源ユニットを仮保持させる。詳しくは、器具本体に光源ユニットを装着するときと逆方向に、穴開き部材の穴に対してバネ部材の円弧部を摺動させて、バネ部材の先端部を穴開き部材の穴に引っ掛ける。その後、バネ部材の先端部を穴開き部材の穴から外して、器具本体から光源ユニットを取り外す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の照明装置(照明器具)は、器具本体と、光源ユニットとからなる。したがって、光源ユニットを器具本体から取り外す作業や、光源ユニットを器具本体に取り付ける作業を、構造物に固定されている器具本体に対して行う必要がある。そのため、器具本体が天井に固定されている場合、光源ユニットの着脱作業は高所での作業となり、容易に行うことができない。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光源ユニットの着脱作業が容易な照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願に開示する照明器具は、構造物に固定される。当該照明器具は、本体ユニットと、枠体ユニットと、光源ユニットとを備える。前記本体ユニットは、前記構造物に固定される。前記枠体ユニットは、前記本体ユニットに着脱自在に装着される。前記光源ユニットは、前記枠体ユニットに着脱自在に装着される。前記枠体ユニットは、前記光源ユニットが前記枠体ユニットに装着されている状態で、前記本体ユニットに着脱自在である。前記光源ユニットは、前記枠体ユニットが前記本体ユニットに装着されていない状態で、前記枠体ユニットに着脱自在である。また、前記光源ユニットは、第1バネ部材を備える。前記枠体ユニットは、係合部材と、支持部とを備える。前記係合部材は、前記第1バネ部材に係合する。前記支持部は、前記係合部材をスライド自在に支持する。前記係合部材は、前記第1バネ部材から離れている第1位置と、前記第1バネ部材に係合する第2位置との間でスライドする。
【0010】
本願に開示する照明器具において、前記枠体ユニットは、枠部を更に備えてもよい。前記係合部材は、前記第1バネ部材に係合する第1係合部を有してもよい。前記第1係合部は、前記枠部の内側に配置される。前記第1係合部に係合した前記第1バネ部材は、前記枠部の内側に収納される。
【0011】
本願に開示する照明器具において、前記係合部材は、前記係合部材のスライド動作を規制する突起部を有してもよい。前記係合部材が前記第1バネ部材に係合することにより、前記第1バネ部材が前記突起部に係合して、前記係合部材のスライド動作が規制される。
【0012】
本願に開示する照明器具において、前記突起部は、傾斜部を有してもよい。前記係合部材が前記第1位置から前記第2位置にスライドすることにより、前記第1バネ部材が前記傾斜部上をスライドして前記突起部を乗り越える。
【0013】
本願に開示する照明器具において、前記係合部材は、前記第1バネ部材を覆うカバー部を有してもよい。前記枠体ユニットは、前記カバー部を貫通する締結部材を更に備えてもよい。前記締結部材は、前記カバー部を貫通して前記第1バネ部材に係合する。
【発明の効果】
【0014】
本発明に開示する照明器具によれば、光源ユニットの着脱作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態に係る照明器具を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る照明器具を示す正面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る照明器具を示す分解斜視図である。
【
図8】枠体ユニットの一部を拡大して示す平面図である。
【
図9】光源ユニット及び枠体ユニットを示す平面図である。
【
図10】光源ユニット及び枠体ユニットを示す平面図である。
【
図11】係合部材に係合している第1固定バネを示す斜視図である。
【
図12】係合部材に係合している第2固定バネを示す斜視図である。
【
図13】光源ユニット及び枠体ユニットの一部を拡大して示す斜視図である。
【
図16】バネ受けに係合している取付バネを示す図である。
【
図17】結合ユニットを本体ユニットに装着する作業を示す背面図である。
【
図18】結合ユニットを本体ユニットに装着する作業を示す背面図である。
【
図19】結合ユニットを本体ユニットに装着する作業を示す背面図である。
【
図20】結合ユニットを本体ユニットに装着する作業を示す背面図である。
【
図21】本発明の実施形態に係る照明器具を示す平面図である。
【
図23】本発明の実施形態に係る照明器具の一部を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面(
図1~
図23)を参照して本発明の照明器具に係る実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0017】
まず、
図1~
図3を参照して本実施形態の照明器具100を説明する。照明器具100は、天井や壁のような構造物に固定される。照明器具100は、例えば、ベースライトである。本実施形態の照明器具100は、埋め込み型のベースライトである。埋め込み型のベースライトは、天井や壁のような構造物に埋め込まれる。本実施形態では、天井C(
図2)に埋め込んで使用する場合を例に、照明器具100を説明する。
【0018】
以下では、説明の便宜のために、天井C(
図2)に埋め込まれたときの照明器具100の下側を「下側」と規定し、下側の反対側を「上側」と規定して、本実施形態の照明器具100を説明する。更に、固定バネ2(
図4)に対して電源ユニット303(
図4)が配置される側を「後側」と規定し、後側の反対側を「前側」と規定して、本実施形態の照明器具100を説明する。また、照明器具100を後側から視て右側を「右側」と規定し、照明器具100を後側から視て左側を「左側」と規定して、本実施形態の照明器具100を説明する。したがって、本実施形態において、「上方」、「下方」、「側方」、「前方」、「後方」、「斜め上方」、「斜め下方」といった方向は、照明器具100が天井に取り付けられたときの方向を示している。
【0019】
図1は、本実施形態の照明器具100を示す斜視図である。詳しくは、
図1は、斜め下方から視た照明器具100を示す。
図2は、本実施形態の照明器具100を示す正面図である。詳しくは、
図2は、天井Cに埋め込まれた照明器具100を示す。
図3は、本実施形態の照明器具100を示す分解斜視図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態の照明器具100は、直方体形状を有する。照明器具100は、光源ユニット300と、枠体ユニット500と、本体ユニット700とを備える。
【0021】
光源ユニット300は、光を出射する。枠体ユニット500は、光源ユニット300を支持する。本体ユニット700は、枠体ユニット500を支持する。具体的には、枠体ユニット500は光源ユニット300を囲う。本体ユニット700は、枠体ユニット500を囲う。
【0022】
光源ユニット300はカバー部材301を有する。カバー部材301は、光を透過する。カバー部材301は、透明又は半透明である。カバー部材301は、例えば、樹脂を箱状に成型することによって形成される。樹脂は、例えば、ポリカーボネートである。カバー部材301は、乳白色のような色彩を有していてもよい。カバー部材301は、例えば、セード、又は拡散カバーである。
【0023】
カバー部材301の下面は、枠体ユニット500に覆われていない。つまり、カバー部材301は、枠体ユニット500の下側開口から露出している。光は、枠体ユニット500の下側開口から出射される。
【0024】
図2に示すように、照明器具100は、天井Cに埋め込まれる。具体的には、照明器具100は、天井パネルに設けられた埋込穴に埋め込まれる。照明器具100は、天井裏のスラブ又は梁に設けられた吊り下げボルト(図示せず)に固定されて、吊り下げられる。詳しくは、本体ユニット700が吊り下げボルトに固定される。つまり、本体ユニット700が構造物に固定される。
【0025】
図3に示すように、枠体ユニット500は、収容空間S1を形成する。収容空間S1は、枠体ユニット500によって囲まれた空間である。光源ユニット300は、枠体ユニット500の収容空間S1に収容される。光源ユニット300は、枠体ユニット500に着脱自在に装着される。
【0026】
本体ユニット700は、収容空間S2を形成する。収容空間S2は、本体ユニット700によって囲まれた空間である。枠体ユニット500は、本体ユニット700の収容空間S2に収容される。枠体ユニット500は、本体ユニット700に着脱自在に装着される。具体的には、光源ユニット300が装着された枠体ユニット500が、本体ユニット700に装着される。したがって、本体ユニット700の収容空間S2には、光源ユニット300が装着された枠体ユニット500が収容される。
【0027】
枠体ユニット500は、光源ユニット300が枠体ユニット500に装着された状態で、本体ユニット700に着脱自在である。光源ユニット300は、枠体ユニット500が本体ユニット700に装着されていない状態で、枠体ユニット500に着脱自在である。
【0028】
続いて、
図4を参照して光源ユニット300を更に説明する。
図4は、光源ユニット300を示す斜視図である。詳しくは、
図4は、斜め上方から視た光源ユニット300を示す。
【0029】
図4に示すように、光源ユニット300は、第1固定バネ2aと、第2固定バネ2bと、第1固定部材3aと、第2固定部材3bと、基体部302と、電源ユニット303とを有する。光源ユニット300は、平面視矩形状である。
【0030】
電源ユニット303は、光源306(
図22)に電力を供給する。電源ユニット303が光源306(
図22)に電力を供給することにより、光源ユニット300から光が出射される。具体的には、電源ユニット303は電源回路を含む。電源回路が、光源306(
図22)に電力を供給する。本実施形態では、電源回路は、直流電圧を光源306(
図22)に供給する。
【0031】
基体部302は、例えば板状である。基体部302は、カバー部材301を支持する。具体的には、基体部302の下方がカバー部材301によって覆われる。
【0032】
基体部302は、取付面302aを有する。取付面302aは、基体部302の上面を構成する。取付面302aには、第1固定部材3a、第2固定部材3b、及び電源ユニット303が固定される。本実施形態では、第1固定部材3a及び第2固定部材3bは電源ユニット303の前側に配置される。より具体的には、第1固定部材3a及び第2固定部材3bは、前後方向における取付面302aの中央部近傍に配置される。詳しくは、第1固定部材3a及び第2固定部材3bは、前後方向における取付面302aの中心よりも電源ユニット303寄りに配置される。
【0033】
第1固定バネ2aは、第1固定部材3aに取り付けられる。したがって、第1固定バネ2aは、第1固定部材3aによって取付面302aに取り付けられる。
【0034】
第1固定部材3aは、取付面302aの右端部に配置される。第1固定バネ2aは、取付面302aの右端部(第1固定部材3a)から左方に延びる。つまり、第1固定バネ2aは、取付面302aの右端部(第1固定部材3a)から取付面302aの内側(中心側)に向かって延びる。
【0035】
第2固定バネ2bは、第2固定部材3bに取り付けられる。したがって、第2固定バネ2bは、第2固定部材3bによって取付面302aに取り付けられる。
【0036】
第2固定部材3bは、取付面302aの左端部に配置される。第2固定バネ2bは、取付面302aの左端部(第2固定部材3b)から右方に延びる。つまり、第2固定バネ2bは、取付面302aの左端部(第2固定部材3b)から取付面302aの内側(中心側)に向かって延びる。
【0037】
なお、以下の説明において、第1固定バネ2aと第2固定バネ2bとを区別して説明する必要のないときは、第1固定バネ2a及び第2固定バネ2bを「固定バネ2」と記載する場合がある。同様に、第1固定部材3aと第2固定部材3bとを区別して説明する必要のないときは、第1固定部材3a及び第2固定部材3bを「固定部材3」と記載する場合がある。
【0038】
続いて、
図5を参照して固定バネ2について更に説明する。
図5は、固定バネ2及び固定部材3を示す斜視図である。
図5に示すように、固定バネ2は、第1巻部21と、第2巻部22と、第1円弧部23と、第2円弧部24と、先端部25とを有する。
【0039】
第1巻部21及び第2巻部22は、固定部材3に固定される。第1円弧部23は、第1巻部21から円弧状に延びる。第2円弧部24は、第2巻部22から円弧状に延びる。先端部25は、第1円弧部23の先端と第2円弧部24の先端とを連結する。
【0040】
固定バネ2は、線状のバネ部材を加工することによって形成される。第1巻部21は、線状のバネ部材の一端側をコイル状に巻き加工することによって形成される。第2巻部22は、線状のバネ部材の他端側をコイル状に巻き加工することによって形成される。
【0041】
第1巻部21は、第1円弧部23が上方へ引っ張れると、第1円弧部23を下方へ戻す復元力(弾性力)を発生させる。同様に、第2巻部22は、第2円弧部24が上方へ引っ張られると、第2円弧部24を下方へ戻す復元力(弾性力)を発生させる。つまり、固定バネ2は、ねじりコイルバネである。
【0042】
続いて、
図6を参照して枠体ユニット500を更に説明する。
図6は、枠体ユニット500を示す斜視図である。詳しくは、
図6は、斜め上方から視た枠体ユニット500を示す。
【0043】
図6に示すように、枠体ユニット500は、第1取付バネ4aと、第2取付バネ4bと、係合部材5と、締結部材501と、枠部510とを備える。枠体ユニット500は、平面視矩形状である。
【0044】
枠部510は、
図3を参照して説明した収容空間S1を形成する。枠部510は平面視矩形状であり、第1壁部511~第4壁部514を有する。本実施形態において、第1壁部511は、枠体ユニット500の前側の壁を構成する。第2壁部512は、前後方向において第1壁部511と対向する。つまり、第2壁部512は、枠体ユニット500の後側の壁を構成する。第3壁部513は、枠体ユニット500の右側の壁を構成する。第4壁部514は、左右方向において第3壁部513と対向する。つまり、第4壁部514は、枠体ユニット500の左側の壁を構成する。
【0045】
第1取付バネ4aは、第1壁部511の外面に固定される。第2取付バネ4bは、第2壁部512の外面に固定される。第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bについては、
図14~
図20を参照して後述する。
【0046】
係合部材5は、
図4及び
図5を参照して説明した固定バネ2(第1固定バネ2a及び第2固定バネ2b)に係合する。固定バネ2(第1固定バネ2a及び第2固定バネ2b)は、第1バネ部材の一例である。
【0047】
係合部材5は、第3壁部513及び第4壁部514によって支持される。換言すると、係合部材5は、第3壁部513から第4壁部514まで左右方向に延びて、第3壁部513と第4壁部514とに掛け渡される。係合部材5は、例えば金属製である。
【0048】
第3壁部513及び第4壁部514は、係合部材5をスライド自在に支持する。本実施形態において、第3壁部513及び第4壁部514は、支持部の一例である。具体的には、係合部材5は、第1スライド方向D1及び第2スライド方向D2にスライド自在である。本実施形態において、第1スライド方向D1は、前方から後方へ向かう方向である。第2スライド方向D2は、後方から前方へ向かう方向である。つまり、係合部材5は、前後方向にスライド自在である。
【0049】
続いて、
図6を参照して係合部材5を更に説明する。
図6に示すように、係合部材5は、第1カバー部51と、右係合部52と、連結部53と、左係合部54と、第2カバー部55とを有する。
【0050】
第1カバー部51は、枠体ユニット500の右端部に配置されて、第3壁部513の上面に支持される。より具体的には、第1カバー部51の右端部が第3壁部513によって支持される。第1カバー部51は、例えば板状である。
【0051】
右係合部52は、枠部510の内側に配置される。より具体的には、右係合部52は、第1カバー部51に接続して、第1カバー部51から下方へ延びる。詳しくは、右係合部52は、第1カバー部51の左端部に接続する。右係合部52は、例えば板状である。右係合部52は、
図4及び
図5を参照して説明した第1固定バネ2aに係合する。本実施形態において、右係合部52は、第1係合部の一例である。
【0052】
第2カバー部55は、枠体ユニット500の左端部に配置されて、第4壁部514の上面に支持される。より具体的には、第2カバー部55の左端部が第4壁部514によって支持される。第2カバー部55は、例えば板状である。
【0053】
左係合部54は、枠部510の内側に配置される。より具体的には、左係合部54は、第2カバー部55に接続して、第2カバー部55から下方へ延びる。詳しくは、左係合部54は、第2カバー部55の右端部に接続する。左係合部54は、例えば板状である。左係合部54は、
図4及び
図5を参照して説明した第2固定バネ2bに係合する。本実施形態において、左係合部54は、第1係合部の一例である。なお、締結部材501は、第2カバー部55を貫通して第2固定バネ2bに係合する。締結部材501については、
図12を参照して後述する。
【0054】
連結部53は、左右方向に延びて右係合部52と左係合部54とに接続する。より具体的には、連結部53は、右係合部52の下端部と、左係合部54の下端部とに接続する。連結部53は、例えば板状である。
【0055】
続いて、
図7を参照して係合部材5を更に説明する。
図7は、係合部材5を示す斜視図である。
図7に示すように、右係合部52は、第1切欠き部52aを有する。同様に、左係合部54は、第2切欠き部54aを有する。
【0056】
第1切欠き部52aは、右係合部52の後端部から前方へ延びる。つまり、第1切欠き部52aは、右係合部52の後端部において開口している。
図4及び
図5を参照して説明した第1固定バネ2aは、第1切欠き部52aに係合する。
【0057】
第2切欠き部54aは、左係合部54の後端部から前方へ延びる。つまり、第2切欠き部54aは、左係合部54の後端部において開口している。
図4及び
図5を参照して説明した第2固定バネ2bは、第2切欠き部54aに係合する。
【0058】
図7に示すように、係合部材5は、取っ手部56と、複数のスライド方向規制部57とを更に有する。本実施形態では、係合部材5は、4つのスライド方向規制部57を有する。
【0059】
取っ手部56は、連結部53に設けられて、連結部53から上方に突出する。本実施形態において、取っ手部56は、連結部53の後端部に接続して、連結部53に沿って延びる。つまり、取っ手部56は、左右方向に延びる。係合部材5が取っ手部56を有することにより、作業者は、取っ手部56を把持して係合部材5をスライドさせることができる。したがって、作業者は、係合部材5を容易にスライドさせることができる。更に、連結部53に取っ手部56を設けることにより、連結部53の曲げ剛性を高めることができる。
【0060】
複数のスライド方向規制部57の一部は、第1カバー部51に設けられ、複数のスライド方向規制部57の残りは、第2カバー部55に設けられる。本実施形態では、第1カバー部51及び第2カバー部55にそれぞれ2つのスライド方向規制部57が設けられる。
【0061】
第1カバー部51のスライド方向規制部57は、第1カバー部51から下方へ延びて、
図6を参照して説明した第3壁部513の外面に対向する。本実施形態において、第1カバー部51のスライド方向規制部57は、第1カバー部51の右端部に接続する。
【0062】
第2カバー部55のスライド方向規制部57は、第2カバー部55から下方へ延びて、
図6を参照して説明した第4壁部514の外面に対向する。本実施形態において、第2カバー部55のスライド方向規制部57は、第2カバー部55の左端部に接続する。
【0063】
係合部材5がスライド方向規制部57を有することにより、係合部材5がスライドする方向を第1スライド方向D1及び第2スライド方向D2(前後方向)に規制することができる。具体的には、スライド方向規制部57により、係合部材5の左回りの回転及び右回りの回転を抑制することができる。
【0064】
例えば、作業者が取っ手部56を把持して係合部材5をスライドさせる際に、左右方向における取っ手部56の中心よりも左寄りの部位又は右寄りの部位を把持して係合部材5をスライドさせることにより、係合部材5に対して右回り又は左回りへ回転させる力が作用する。係合部材5に対して右回りへ回転させる力が作用すると、4つのスライド方向規制部57のいずれかが、枠部510の外面に当接する。この結果、係合部材5の右回りの回転が抑制される。同様に、係合部材5に対して左回りへ回転させる力が作用すると、4つのスライド方向規制部57のいずれかが、枠部510の外面に当接する。この結果、係合部材5の左回りの回転が抑制される。
【0065】
続いて
図8を参照して、係合部材5をスライド自在に支持する構成の一例を説明する。
図8は、枠体ユニット500の一部を拡大して示す平面図である。詳しくは、
図8は、係合部材5の第1カバー部51及びその近傍を拡大して示す。
【0066】
図8に示すように、枠体ユニット500は、締結部材502を更に有する。第1カバー部51は、前後方向に延びる長穴503を有する。長穴503は、第1カバー部51を貫通する。締結部材502は、長穴503に挿入されて、長穴503を貫通する。
【0067】
第3壁部513は、前後方向に延びる溝部510aを有する。溝部510aは、第3壁部513の上面に開口を有する。長穴503を貫通した締結部材502の先端部は、溝部510aに締結される。したがって、締結部材502は第3壁部513に固定される。この結果、第1カバー部51が、長穴503に沿ってスライド自在に支持される。
【0068】
第2カバー部55も、第1カバー部51と同様にスライド自在に支持される。つまり、第2カバー部55は長穴503を有しており、第4壁部514は、その上面に溝部510aを有している。そして、枠体ユニット500は、第2カバー部55の長穴503を介して、第4壁部514の溝部510aに締結される締結部材502を更に有している。第1カバー部51及び第2カバー部55が長穴503に沿ってスライド自在に支持されることにより、係合部材5が前後方向に沿ってスライド自在に支持される。
【0069】
なお、締結部材502は、例えば、ネジ、ビス、又はボルトである。長穴503の左右方向の幅の寸法は、締結部材502の軸部の直径よりも大きく、締結部材502の頭部の直径よりも小さい。締結部材502は、例えばタッピングネジであってもよい。締結部材502としてタッピングネジを使用することにより、溝部510aにネジ溝を形成せずに済むため、枠体ユニット500の製造が容易になる。但し、溝部510aにネジ溝を形成して、締結部材502をネジ溝に螺合させてもよい。
【0070】
続いて
図1~
図10を参照して、光源ユニット300を枠体ユニット500に装着させる作業について説明する。
図9及び
図10は、光源ユニット300及び枠体ユニット500を示す平面図である。詳しくは、
図9は、係合部材5が固定バネ2に係合していない状態の光源ユニット300及び枠体ユニット500を示す。
図10は、係合部材5が固定バネ2に係合した状態の光源ユニット300及び枠体ユニット500を示す。
【0071】
図9に示すように、作業者は、光源ユニット300を枠体ユニット500に装着させる際に、まず、枠体ユニット500の収容空間S1(
図3)に光源ユニット300を収容する。例えば、作業台に載置した光源ユニット300に向けて、枠体ユニット500を光源ユニット300の上方から下すことにより、光源ユニット300を枠体ユニット500の収容空間S1に収容することができる。
【0072】
係合部材5を固定バネ2に係合させる前の段階において、係合部材5は第1位置P1に位置する。第1位置P1は、係合部材5が固定バネ2から離れている位置を示す。本実施形態において、第1位置P1は、固定バネ2の前方の位置である。
【0073】
次に、作業者は、第1スライド方向D1へ係合部材5をスライドさせる。つまり、係合部材5を後方へスライドさせる。具体的には、
図10に示すように、第2位置P2まで係合部材5をスライドさせる。この結果、係合部材5が固定バネ2に係合する。詳しくは、第1切欠き部52a(
図7)に第1固定バネ2aが係合し、第2切欠き部54a(
図7)に第2固定バネ2bが係合する。第2位置P2は、係合部材5が固定バネ2に係合する位置を示す。
【0074】
長穴503の前後方向の長さは、係合部材5が第1位置P1と第2位置P2との間でスライド可能となる長さであればよい。つまり、長穴503の前後方向の長さは、係合部材5が固定バネ2と係合する位置と、係合部材5が固定バネ2から外れる位置との間で係合部材5がスライド可能となる長さであればよい。本実施形態では、
図9に示すように、係合部材5が第1位置P1に位置するとき、締結部材502は長穴503の後側の縁の付近に位置する。このとき、締結部材502は長穴503の後側の縁に当接してもよい。一方、係合部材5が第2位置P2に位置するときには、
図10に示すように、締結部材502は長穴503の前側の縁の付近に位置する。このとき、締結部材502は長穴503の前側の縁に当接してもよい。
【0075】
なお、係合部材5を固定バネ2に係合させると、第1固定バネ2aの一部が第1カバー部51によって覆われ、第2固定バネ2bの一部が第2カバー部55によって覆われる。具体的には、第1固定バネ2aの第1巻部21、第2巻部22、第1円弧部23一部、及び第2円弧部24の一部が、第1カバー部51によって覆われる。同様に、第2固定バネ2bの第1巻部21、第2巻部22、第1円弧部23の一部、及び第2円弧部24の一部が、第2カバー部55によって覆われる。
【0076】
また、係合部材5を固定バネ2に係合させると、固定バネ2は、枠部510の内側に収納される。したがって、天井や壁のような構造物に照明器具100に固定しても、天井ボードや、天井裏の梁、壁等に固定バネ2が干渉しない。
【0077】
次に、作業者は、締結部材501を第2固定バネ2bに係合させる。なお、締結部材501と第2固定バネ2bとの係合については、
図12を参照して説明する。
【0078】
続いて、
図1~
図11を参照して係合部材5と固定バネ2との係合について説明する。
図11は、係合部材5に係合している第1固定バネ2aを示す斜視図である。
図11に示すように、第1切欠き部52aは、開口61と、下端部62と、突起部63と、奥壁64とを有する。
【0079】
第1切欠き部52aの開口61は、右係合部52の後端部に形成されている。突起部63は、下端部62に形成されている。より具体的には、突起部63は、開口61と奥壁64との間に設けられる。突起部63は、第1カバー部51のスライド動作を規制する。
【0080】
本実施形態において、突起部63は、傾斜部63aを有する。傾斜部63aは、突起部63の頂点に対して開口61側に形成される。つまり、傾斜部63aは、突起部63の頂点の後方に形成される。傾斜部63aは、突起部63の頂点に向けて斜め上方に延びる。つまり、傾斜部63aは、前斜め上方へ延びる。したがって、傾斜部63aは、前側であるほど高くなる。なお、突起部63の頂点と第1切欠き部52aの上端部との隙間の寸法は、第1固定バネ2aの第1円弧部23の太さ(直径)よりも大きい。
【0081】
奥壁64は、開口61に対向する。奥壁64は、第1切欠き部52aにおいて開口61から最も遠い部分である。つまり、奥壁64は、第1切欠き部52aの底部を形成している。なお、前後方向における奥壁64と突起部63との隙間の寸法は、第1固定バネ2aの第1円弧部23の太さ(直径)よりも大きい。また、突起部63の高さ(上下方向における突起部63の寸法)は、第1固定バネ2aの第1円弧部23の太さ(直径)よりも大きい。
【0082】
係合部材5を第1位置P1(
図9)から第2位置P2(
図10)へスライドさせると、まず、第1固定バネ2aの第1円弧部23が、第1切欠き部52aの開口61から、第1切欠き部52a内に進入する。第1切欠き部52a内に進入した第1円弧部23は、傾斜部63a上をスライドして突起部63の頂点まで上昇する。このとき、第1円弧部23は弾性変形する。その後、第1円弧部23は突起部63を乗り越える。その結果、第1巻部21(
図5)の復元力により、第1円弧部23が下端部62まで落ちて、突起部63と奥壁64との間に嵌る。なお、第1円弧部23は、傾斜部63a上をスライドして突起部63の頂点まで上昇する際に、弾性変形しなくてもよい。この場合、第1円弧部23は、突起部63を乗り越えた後、光源ユニット300の自重により下端部62まで落ちる。
【0083】
一方、第1固定バネ2aの第2円弧部24は、係合部材5を第1位置P1(
図9)から第2位置P2(
図10)へスライドさせると、第1切欠き部52aの開口61から第1切欠き部52a内に進入して、突起部63(傾斜部63a)の手前に配置される。つまり、第2円弧部24は、突起部63(傾斜部63a)の後方に位置する。その結果、第1円弧部23と第2円弧部24とによって突起部63が挟まれる。
【0084】
したがって、係合部材5が第1固定バネ2aに係合すると、第1固定バネ2aが突起部63に係合する。その結果、第1カバー部51のスライド動作が突起部63によって規制される。具体的には、第1カバー部51を第2スライド方向D2(
図10)へ移動させる力を第1カバー部51に作用させても、第1円弧部23が突起部63に引っ掛かるため、第1カバー部51の第2スライド方向D2(
図10)へのスライド動作が規制される。
【0085】
第2切欠き部54aも、第1切欠き部52aと同様に、開口61と、下端部62と、突起部63と、奥壁64とを有する(
図12参照)。したがって、係合部材5が第2固定バネ2bに係合すると、第1カバー部51と同様に、第2カバー部55のスライド動作が規制される。
【0086】
以上、
図1~
図11を参照して説明したように、係合部材5が固定バネ2に係合すると、第1カバー部51及び第2カバー部55のスライド動作が規制される。したがって、係合部材5のスライド動作が規制される。よって、固定バネ2は係合部材5から容易に外れず、光源ユニット300が枠体ユニット500から不意に外れることを防止できる。
【0087】
また、本実施形態によれば、突起部63が傾斜部63aを有するため、係合部材5をスライドさせるだけで、固定バネ2の第1円弧部23が突起部63を乗り越える。したがって、係合部材5を固定バネ2に係合させる作業が容易になる。
【0088】
続いて
図9及び
図12を参照して、締結部材501と第2固定バネ2bとの係合について説明する。
図9に示すように、第2カバー部55は、貫通孔58を有する。貫通孔58は、第2カバー部55を貫通する。
【0089】
図12は、係合部材5に係合している第2固定バネ2bを示す斜視図である。
図12に示すように、締結部材501は、貫通孔58(
図9)に挿入されて、第2カバー部55を貫通する。貫通孔58(
図9)に挿入された締結部材501は、第2固定バネ2bに係合する。
【0090】
詳しくは、係合部材5が固定バネ2に係合すると、貫通孔58(
図9)は、第2固定バネ2bの第1円弧部23と第2円弧部24との間の空間に重なる。したがって、貫通孔58(
図9)に締結部材501を挿入すると、締結部材501のうち、第2カバー部55から下方に突出する部分が、第2固定バネ2bの第1円弧部23と第2円弧部24とによって挟まれる。
【0091】
したがって、締結部材501を貫通孔58(
図9)に挿入することにより、第2カバー部55のスライド動作を締結部材501によって規制することができる。具体的には、第2カバー部55を前後方向へ移動させる力を第2カバー部55に作用させても、締結部材501が第1円弧部23又は第2円弧部24に引っ掛かるため、第2カバー部55の前後方向へのスライド動作が規制される。よって、第2固定バネ2bが係合部材5から外れないため、光源ユニット300が枠体ユニット500から不意に外れることを防止できる。
【0092】
なお、締結部材501は、例えば、ネジ、ビス、又はボルトである。本実施形態において、締結部材501は化粧ネジである。締結部材501に化粧ネジを使用することにより、ドライバ等の治具を用いることなく締結部材501を締結させることができる。締結部材501は、例えば、第2カバー部55に締結される。あるいは、締結部材501に螺合するナットが設けられてもよい。
【0093】
続いて
図1~
図12を参照して、光源ユニット300を枠体ユニット500から取り外す作業について説明する。光源ユニット300を枠体ユニット500から取り外す作業は、光源ユニット300を枠体ユニット500に装着させる作業と同様に、作業台のような低所で行うことができる。
【0094】
光源ユニット300を枠体ユニット500から取り外す際には、作業者は、まず第2カバー部55から締結部材501を取り外す。次に、作業者は、第1固定バネ2a又は第2固定バネ2bの第1円弧部23を上方へ引っ張った状態で、第1カバー部51又は第2カバー部55を前方へ引っ張り、第1固定バネ2a又は第2固定バネ2bの第1円弧部23と突起部63との係合を解除する。次に、作業者は、残りの固定バネ2の第1円弧部23と突起部63との係合を同様に解除する。この結果、係合部材5の第2スライド方向D2(前方)へのスライドが自在となる。
【0095】
その後、作業者は、係合部材5を第2スライド方向D2(前方)へスライドさせる。詳しくは、作業者は、係合部材5を第1位置P1(
図9)までスライドさせる。この結果、係合部材5が固定バネ2から外れる。
【0096】
係合部材5が固定バネ2から外れると、光源ユニット300を枠体ユニット500から取り外すことが可能となる。したがって、作業者は、係合部材5を第2スライド方向D2(前方)へスライドさせた後、光源ユニット300を枠体ユニット500から取り外す。例えば、作業者は、枠体ユニット500を上方へ持ち上げることにより、光源ユニット300を枠体ユニット500から取り外すことができる。
【0097】
以上、
図1~
図12を参照して説明したように、本実施形態によれば、枠体ユニット500を本体ユニット700から取り外した状態で、枠体ユニット500に対する光源ユニット300の着脱作業を行うことができる。したがって、枠体ユニット500に対する光源ユニット300の着脱作業を容易に行うことができる。
【0098】
また、本実施形態によれば、枠体ユニット500と光源ユニット300との間に、作業者の指を入れる隙間を設ける必要がない。
【0099】
詳しくは、天井に固定した枠体ユニットから光源ユニットを取り外す構成では、光源ユニットを枠体ユニットから引き出す作業が必要となる。そのため、枠体ユニットと光源ユニットとの間に、作業者の指を入れる隙間を設けて、作業者が光源ユニットを枠体ユニットから引き出せるようにする必要がある。これに対し、本実施形態によれば、枠体ユニット500を本体ユニット700から取り外した状態で、枠体ユニット500に対する光源ユニット300の着脱作業を行うことができるので、枠体ユニット500と光源ユニット300との間に、作業者の指を入れる隙間を設ける必要がない。
【0100】
また、本実施形態によれば、枠体ユニット500と光源ユニット300との間に、作業者の指を入れる隙間を設ける必要がないので、光源ユニット300の発光面の面積(カバー部材301の下面の面積)を小さくする必要がない。あるいは、照明器具100(枠体ユニット500)を平面視したときの寸法を大きくすることなく、光源ユニット300の発光面の面積を確保することができる。
【0101】
また、枠体ユニット500を本体ユニット700から取り外した状態で、枠体ユニット500に対する光源ユニット300の着脱作業を行うことができるので、枠体ユニット500に対する光源ユニット300の着脱作業を低所で行うことができる。したがって、天井のような高所で作業する場合と比べて、枠体ユニット500に対する光源ユニット300の着脱作業を容易に行うことができる。
【0102】
また、本実施形態によれば、作業者は、係合部材5をスライドさせる作業によって、枠体ユニット500に対する光源ユニット300の着脱を行うことができる。したがって、枠体ユニット500に対する光源ユニット300の着脱作業を容易に行うことができる。
【0103】
続いて、
図9、
図10、及び
図13を参照して枠体ユニット500について更に説明する。
図9及び
図10に示すように、枠体ユニット500は、複数の規制部材520を更に有する。規制部材520は、光源ユニット300の上方向への移動を規制する。換言すると、規制部材520は、光源ユニット300の上方向の位置を規制する。
【0104】
本実施形態では、枠体ユニット500は、4つの規制部材520を有する。4つの規制部材520は、枠部510の四隅に設けられる。具体的には、第1壁部511が2つの規制部材520を支持する。また、第2壁部512が、残りの2つの規制部材520を支持する。
【0105】
続いて
図13を参照して、第1壁部511と第3壁部513とが交わる隅部に設けられた規制部材520を例に、規制部材520を説明する。
図13は、光源ユニット300及び枠体ユニット500の一部を拡大して示す斜視図である。詳しくは、
図13は、第1壁部511と第3壁部513とが交わる隅部及びその近傍を拡大して示す。
【0106】
図13に示すように、規制部材520は、取付部521と、規制部522と、連結部523とを有する。取付部521、規制部522、及び連結部523は、例えば板状である。枠体ユニット500は、締結部材504を更に有する。第1壁部511は、左右方向に延びる溝部510aを有する。溝部510aは、第1壁部511の上面に開口を有する。
【0107】
取付部521は、締結部材504によって、第1壁部511の上面に取り付けられる。つまり、取付部521は、枠部510の上面に支持される。規制部522は、第1壁部511の内側に配置される。つまり、規制部522は、枠部510の内側に配置される。なお、締結部材504は、取付部521を貫通して、溝部510aに締結される。したがって、締結部材504は枠部510に固定される。締結部材504は、例えば、ネジ、ビス、又はボルトである。締結部材504は、例えばタッピングネジであってもよい。
【0108】
連結部523は、取付部521及び規制部522に接続して、取付部521と規制部522とを連結する。具体的には、連結部523は、取付部521から下方に延びる。取付部521は、連結部523の上端部に接続する。規制部522は、連結部523の下端部に接続する。
【0109】
本実施形態によれば、光源ユニット300を上方向へ移動させる力が光源ユニット300に作用しても、規制部材520の規制部522が取付面302aに当たって、光源ユニット300の上方向への移動が規制される。
【0110】
また、枠体ユニット500が複数の規制部材520を有することにより、光源ユニット300を枠体ユニット500に装着する際の作業性が向上する。詳しくは、作業者は、作業台を用いることなく、光源ユニット300を枠体ユニット500に装着することができる。
【0111】
具体的には、作業者は、光源ユニット300を枠体ユニット500に装着する際に、カバー部材301の下面を一方の手(片手)で保持した状態で、もう一方の手で枠体ユニット500を光源ユニット300に被せる。このとき、規制部材520が光源ユニット300の取付面302aに当接して、枠体ユニット500が光源ユニット300に対して位置決めされる。規制部材520によって枠体ユニット500が光源ユニット300に対して位置決めされると、第1固定バネ2aの第1円弧部23及び第2円弧部24が第1切欠き部52aの開口61に対向し、第2固定バネ2bの第1円弧部23及び第2円弧部24が第2切欠き部54aの開口61に対向する。次に、作業者は、もう一方の手で係合部材5をスライドさせて、係合部材5を固定バネ2に係合させる。
【0112】
以上説明したように、枠体ユニット500が複数の規制部材520を有することにより、作業者は、作業台を用いることなく、光源ユニット300を枠体ユニット500に装着することができる。なお、枠体ユニット500が複数の規制部材520を有することにより、光源ユニット300を枠体ユニット500から取り外す際の作業性も向上する。
【0113】
続いて、
図14及び
図15を参照して本体ユニット700を説明する。
図14は、本体ユニット700を示す斜視図であり、
図15は、本体ユニット700を示す別の斜視図である。詳しくは、
図14は、斜め下方から視た本体ユニット700を示す。
図15は、
図14とは異なる斜め下方から視た本体ユニット700を示す。
図14及び
図15に示すように、本体ユニット700は、本体部710と、第1補強部材741と、第2補強部材742とを有する。
【0114】
本体部710は、収容空間S2を形成する。具体的には、本体部710は、主面部711と、第1側面部712と、第2側面部713とを有する。本実施形態において、主面部711は、本体ユニット700の上壁を構成する。第1側面部712は、本体ユニット700の右側壁を構成する。第2側面部713は、本体ユニット700の左側壁を構成する。主面部711、第1側面部712、及び第2側面部713は板状である。
【0115】
詳しくは、第1側面部712及び第2側面部713は、収容空間S2を挟んで互いに対向する。具体的には、第1側面部712及び第2側面部713は、主面部711に接続して、主面部711から下方向に突出する。下方向は、第1方向の一例である。本実施形態において、第1側面部712は、主面部711の右端部に接続する。第2側面部713は、主面部711の左端部に接続する。したがって、第1側面部712及び第2側面部713は、左右方向において互いに対向する。左右方向は、第1方向に直交する第2方向の一例である。
【0116】
図14に示すように、第1補強部材741は、第1側面部712及び第2側面部713に接続して、第1側面部712と第2側面部713とを連結する。本実施形態において、第1補強部材741は、本体ユニット700の前面に設けられる。つまり、第1補強部材741は、第1側面部712の前端部、及び第2側面部713の前端部に接続する。
【0117】
図15に示すように、第2補強部材742は、第1側面部712及び第2側面部713に接続して、第1側面部712と第2側面部713とを連結する。本実施形態において、第2補強部材742は、本体ユニット700の後面に設けられる。つまり、第2補強部材742は、第1側面部712の後端部、及び第2側面部713の後端部に接続する。
【0118】
本実施形態によれば、本体部710は、主面部711と、第1側面部712と、第2側面部713とを有し、第1側面部712及び第2側面部713は、収容空間S2を挟んで互いに対向する。したがって、平面視矩形状の板状部材をプレス成型することにより、本体部710を製造することができるため、例えば平面視十字形状の板状部材から本体部710を製造する場合と比べて、本体部710の製造が容易になる。また、平面視矩形状の板状部材から本体部710を製造できるため、例えば平面視十字形状の板状部材から本体部710を製造する場合と比べて、部品取りの効率が向上する。
【0119】
また、本実施形態によれば、本体ユニット700は、第1補強部材741及び第2補強部材742を有する。したがって、本体ユニット700の剛性を高めることができる。
【0120】
続いて、
図14及び
図15を参照して本体ユニット700について更に説明する。
図14及び
図15に示すように、第1補強部材741及び第2補強部材742の高さ寸法(上下方向の寸法)は、第1側面部712及び第2側面部713の高さ寸法(上下方向の寸法)と比べて小さい。したがって、本実施形態によれば、本体ユニット700の製造に使用する材料を減らすことができる。その結果、本体ユニット700の軽量化を図ることができる。
【0121】
また、
図14及び
図15に示すように、主面部711は、第1補強リブ721及び第2補強リブ722を有する。第1補強リブ721及び第2補強リブ722は、主面部711から下方に突出する。
【0122】
本実施形態において、第1補強リブ721は、本体ユニット700の前面に設けられる。具体的には、第1補強リブ721は主面部711の前端部に接続する。第2補強リブ722は、本体ユニット700の後面に設けられる。具体的には、第2補強リブ722は主面部711の後端部に接続する。
【0123】
本実施形態によれば、主面部711に第1補強リブ721及び第2補強リブ722を設けることにより、主面部711の剛性を高めることができる。
【0124】
図14及び
図15を参照して本体ユニット700を更に説明する。
図14及び
図15に示すように、第1補強部材741は第1バネ受け741aを有し、第2補強部材742は第2バネ受け742aを有する。
【0125】
第1バネ受け741aには、
図6を参照して説明した第1取付バネ4aが係合する。第2バネ受け742aには、
図6を参照して説明した第2取付バネ4bが係合する。第1取付バネ4aを第1バネ受け741aに係合させ、第2取付バネ4bを第2バネ受け742aに係合させることにより、枠体ユニット500が本体ユニット700に取り付けられる。第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bは第2バネ部材の一例であり、第1バネ受け741a及び第2バネ受け742aは第2係合部の一例である。
【0126】
本実施形態では、第1バネ受け741aは、第1補強部材741の内側(収容空間S2側)に設けられる。同様に、第2バネ受け742aは第2補強部材742の内側(収容空間S2側)に設けられる。したがって、第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bは収容空間S2に収容される。その結果、第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bが本体ユニット700の外側に突出しないため、天井や壁のような構造物に照明器具100に固定しても、天井ボードや、天井裏の梁、壁等に第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bが干渉しない。
【0127】
また、
図6を参照して説明したように、第1取付バネ4aは第1壁部511の外面に固定されており、第2取付バネ4bは第2壁部512の外面に固定されている。換言すると、第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bは、枠部510の外面(外側)に配置されている。したがって、枠部510の内側に第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bが配置されている場合と比べて、第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bを第1バネ受け741a及び第2バネ受け742aに係合させる作業が容易になる。
【0128】
なお、以下の説明において、第1取付バネ4aと第2取付バネ4bとを区別して説明する必要のないときは、第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bを「取付バネ4」と記載する場合がある。同様に、第1バネ受け741aと第2バネ受け742aとを区別して説明する必要のないときは、第1バネ受け741a及び第2バネ受け742aを「バネ受け74」と記載する場合がある。
【0129】
続いて
図16を参照して、取付バネ4とバネ受け74との係合について説明する。
図16は、バネ受け74に係合している取付バネ4を示す図である。詳しくは、
図16は、光源ユニット300が装着されている枠体ユニット500を本体ユニット700に取り付けたときの第2取付バネ4bを示している。なお、以下の説明において、光源ユニット300が装着されている枠体ユニット500を、「結合ユニット600」と記載する場合がある。
【0130】
図16に示すように、取付バネ4は、キックバネ又はねじりコイルバネである。取付バネ4は、巻部41と、第1突出部42と、第2突出部43とを有する。また、バネ受け74は、第1バネ受け部74aと、第2バネ受け部74bとを有する。
【0131】
第1突出部42は、巻部41から斜め上方に突出する。第2突出部43は、巻部41から、第1突出部42とは異なる斜め上方に突出する。具体的には、第1突出部42は右斜め上方に突出し、第2突出部43は左斜め上方に突出している。つまり、第1突出部42及び第2突出部43は、巻部41から左右方向に開いている。
【0132】
巻部41は、線状のバネ部材をコイル状に巻き加工して形成される。巻部41は、第1突出部42が所定の姿勢から変化すると、第1突出部42を所定の姿勢に戻す復元力(弾性力)を発生させる。ここで、所定の姿勢は、第1突出部42が巻部41から所定の方向に突出する姿勢であり、所定の方向は、所定の角度で右斜め上方へ向かう方向を示す。同様に、巻部41は、第2突出部43が所定の姿勢から変化すると、第2突出部43を所定の姿勢に戻す復元力(弾性力)を発生させる。ここで、所定の姿勢は、第2突出部43が巻部41から所定の方向に突出する姿勢であり、所定の方向は、所定の角度で左斜め上方へ向かう方向を示す。
【0133】
第1バネ受け部74aと第2バネ受け部74bとは、隙間を空けて左右方向に対向する。具体的には、第1バネ受け部74aは、第2バネ受け部74bの右方に設けられる。
【0134】
第1バネ受け部74aと第2バネ受け部74bとの間には、巻部41が配置される。第1バネ受け部74aの左端部には第1突出部42が当接し、第2バネ受け部74bの右端部には第2突出部43が当接する。以下、第1突出部42及び第2突出部43においてバネ受け74と当接する位置を、「当接位置BP」と記載する場合がある。
【0135】
結合ユニット600(光源ユニット300が装着されている枠体ユニット500)を取付バネ4によって本体ユニット700に取り付けると、光源ユニット300及び枠体ユニット500の重量により、巻部41に下方向へ向かう力が作用して、第1突出部42及び第2突出部43の姿勢を上方向へ突出する姿勢に変化させる力が第1突出部42及び第2突出部43に作用する。巻部41は、この力に抗する復元力(弾性力)を発生させる。この結果、取付バネ4の姿勢を保持する力が、第1突出部42及び第2突出部43から第1バネ受け部74a及び第2バネ受け部74bに作用して、枠体ユニット500が本体ユニット700に装着される。
【0136】
図16を参照して取付バネ4を更に説明する。
図16に示すように、第1突出部42の先端部には、第1引っ掛け部42aが設けられる。同様に、第2突出部43の先端部には、第2引っ掛け部43aが設けられる。
【0137】
第1引っ掛け部42a及び第2引っ掛け部43aは、結合ユニット600を本体ユニット700に仮吊り状態にする際に使用される。以下、
図16~
図20を参照して、結合ユニット600を本体ユニット700に装着する作業について説明する。
図17~
図20は、結合ユニット600を本体ユニット700に装着する作業を示す背面図である。結合ユニット600は、天井C(
図2)に配設されている本体ユニット700に装着される。したがって、結合ユニット600を本体ユニット700に装着する作業は、高所での作業となる。なお、理解の容易のために、
図17~
図19では、第1補強リブ721及び第2補強リブ722を省略している。
【0138】
作業者は、結合ユニット600を本体ユニット700に装着する際に、第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bのうちの一方の第1引っ掛け部42a及び第2引っ掛け部43aを、対応するバネ受け74の第1バネ受け部74a及び第2バネ受け部74bにそれぞれ引っ掛ける。この結果、第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bのうちの一方によって、結合ユニット600が本体ユニット700に仮吊りされる。このとき、第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bのうちの一方の第1突出部42及び第2突出部43は、巻部41から上方向へ突出する姿勢を取る。
【0139】
次に、作業者は、第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bのうちの他方の第1引っ掛け部42a及び第2引っ掛け部43aを、対応するバネ受け74の第1バネ受け部74a及び第2バネ受け部74bにそれぞれ引っ掛ける。この結果、
図17に示すように、第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bによって、結合ユニット600が本体ユニット700に仮吊りされる。このとき、第1取付バネ4a及び第2取付バネ4bのそれぞれの第1突出部42及び第2突出部43は、巻部41から上方向へ突出する姿勢を取る。
【0140】
その後、
図18及び
図19に示すように、作業者は、結合ユニット600を持ち上げる。その結果、第1突出部42及び第2突出部43の当接位置BPが巻部41に近づき、巻部41から当接位置BPまでの距離L1が所定の距離以下になると、巻部41の復元力(弾性力)によって結合ユニット600が持ち上げられ、
図20に示すように、第1突出部42及び第2突出部43が所定の姿勢で保持される。この結果、結合ユニット600が本体ユニット700に装着される。
【0141】
ここで、
図17~
図20を参照して本体ユニット700の高さ寸法(上下方向の寸法)について説明する。
図17~
図20に示すように、結合ユニット600を本体ユニット700に装着する過程において、取付バネ4の先端部(第1引っ掛け部42a及び第2引っ掛け部43a)は、主面部711に近づいた後、第1突出部42及び第2突出部43が左右方向に大きく開くことにより、主面部711から遠ざかる方向へ移動する。
【0142】
本体ユニット700は、バネ受け74から第1引っ掛け部42a及び第2引っ掛け部43aまでの上下方向の距離L2が最大となったときに主面部711に第1引っ掛け部42a及び第2引っ掛け部43aが接触しない高さ寸法を有する。その結果、結合ユニット600を本体ユニット700に装着する際に、取付バネ4の先端部(第1引っ掛け部42a及び第2引っ掛け部43a)が主面部711に干渉することを防ぐことができる。
【0143】
続いて、
図21~
図23を参照して本実施形態の照明器具100を更に説明する。
図21は、本実施形態の照明器具100を示す平面図である。
図22は、
図21のA-A線に沿った照明器具100の断面図である。
図23は、本実施形態の照明器具100の一部を拡大して示す断面図である。詳しくは、
図23は、
図22の断面の一部を拡大して示している。
【0144】
図22に示すように、光源ユニット300は、発光部304を更に有する。発光部304は、基体部302の下面に取り付けられる。カバー部材301は発光部304を覆う。
【0145】
発光部304は、配線基板305と、少なくとも1つの光源306とを有する。光源306は、配線基板305に実装される。配線基板305には、配線が形成されている。配線基板305は、
図4を参照して説明した電源ユニット303によって生成された電力を光源306に供給する。この結果、光源306が点灯して、光源306から光が発生する。具体的には、配線基板305は、光源306に直流電圧を印加する。
【0146】
光源306は、発光素子として、LED(Light Emitting Diode)素子を有する。光源306は、例えば、SMD(surface mount device)、又はCOB(chip on board)である。
【0147】
図23に示すように、カバー部材301の下面301aは、枠体ユニット500の下面よりも上方に位置する。つまり、カバー部材301の下面301aは、枠体ユニット500の下面よりも奥に位置する。したがって、カバー部材301から出射される光の一部は、枠部510(第1壁部511~第4壁部514の下端部の内側面)に当たる。
【0148】
本実施形態において、枠部510は、第1壁部511~第4壁部514の各々に設けられた複数枚の細長い羽板515を有する。複数枚の羽板515は、上下方向に平行に並置されて、バッフル(ルーバー)を構成する。
【0149】
詳しくは、複数枚の羽板515は、第1壁部511~第4壁部514の下端部の内側面に設けられる。例えば、第4壁部514に設けられた各羽板515は、左右方向に延びる。枠部510が複数枚の羽板515(バッフル)を有することにより、枠部510における下方向への光の反射を抑えることができる。したがって、使用者は、照明器具100を下から見上げたときに第1壁部511~第4壁部514の下端部の内側面を見ても、眩しさを感じ難い。
【0150】
また、本実施形態では、枠部510の下端部(第1壁部511~第4壁部514の下端部)が、カバー部材301の下端部との間に隙間Hを形成する。したがって、カバー部材301の下端部の側面301bから光を出射させることができる。よって、発光部304が発光する光を効率よく照明に利用することができる。
【0151】
以上、図面(
図1~
図23)を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0152】
図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0153】
例えば、
図1~
図23を参照して説明した実施形態において、照明器具100は埋め込み型のベースライトであったが、照明器具100は、直付け型のベースライトであってもよい。直付け型のベースライトは、天井面又は壁面に取り付けられる。
【0154】
また、
図1~
図23を参照して説明した実施形態では、枠体ユニット500は締結部材501を備えたが、締結部材501は省略され得る。
【0155】
また、
図1~
図23を参照して説明した実施形態では、第2カバー部55側に締結部材501を設けたが、第1カバー部51側に締結部材501を設けてもよい。あるいは、第1カバー部51側及び第2カバー部55側の両側に締結部材501を設けてもよい。
【0156】
また、
図1~
図23を参照して説明した実施形態において、突起部63は傾斜部63aを有したが、傾斜部63aは省略され得る。
【0157】
また、
図1~
図23を参照して説明した実施形態において、第1切欠き部52a及び第2切欠き部54aは突起部63を有したが、突起部63は省略され得る。なお、突起部63を省略する場合、第1カバー部51側にも締結部材501を設けることが好ましい。
【0158】
また、
図1~
図23を参照して説明した実施形態において、枠体ユニット500は規制部材520を有したが、規制部材520は省略され得る。
【0159】
また、
図1~
図23を参照して説明した実施形態において、本体部710は第1側面部712及び第2側面部713を有したが、本体部710は第3側面部及び第4側面部を更に有してもよい。ここで、第3側面部は本体ユニット700の前側壁を構成し、第4側面部は本体ユニット700の後側壁を構成する。あるいは、本体部710は、第3側面部及び第4側面部のうちの一方を更に有してもよい。なお、本体部710が第3側面部を有する場合、第1補強部材741は省略されてもよい。同様に、本体部710が第4側面部を有する場合、第2補強部材742は省略されてもよい。
【0160】
また、
図1~
図23を参照して説明した実施形態において、主面部711は第1補強リブ721及び第2補強リブ722を有したが、第1補強リブ721及び第2補強リブ722は省略されてもよい。あるいは、第1補強リブ721及び第2補強リブ722のうちの一方が省略されてもよい。
【0161】
本願は、更に以下の付記を開示する。なお、以下の付記は、本発明を限定するものではない。
【0162】
[付記1]
構造物に固定される照明器具であって、
前記構造物に固定される本体ユニットと、
前記本体ユニットに着脱自在に装着される枠体ユニットと、
前記枠体ユニットに着脱自在に装着される光源ユニットと
を備え、
前記枠体ユニットは、前記光源ユニットが前記枠体ユニットに装着されている状態で、前記本体ユニットに着脱自在であり、
前記光源ユニットは、前記枠体ユニットが前記本体ユニットに装着されていない状態で、前記枠体ユニットに着脱自在である、照明器具。
【0163】
[付記2]
前記光源ユニットは、第1バネ部材を備え、
前記枠体ユニットは、
前記第1バネ部材に係合する係合部材と、
前記係合部材をスライド自在に支持する支持部と
を備え、
前記係合部材は、前記第1バネ部材から離れている第1位置と、前記第1バネ部材に係合する第2位置との間でスライドする、付記1に記載の照明器具。
【0164】
[付記3]
前記枠体ユニットは、枠部を更に備え、
前記係合部材は、前記第1バネ部材に係合する第1係合部を有し、
前記第1係合部は、前記枠部の内側に配置され、
前記第1係合部に係合した前記第1バネ部材は、前記枠部の内側に収納される、付記2に記載の照明器具。
【0165】
[付記4]
前記係合部材は、前記係合部材のスライド動作を規制する突起部を有し、
前記係合部材が前記第1バネ部材に係合することにより、前記第1バネ部材が前記突起部に係合して、前記係合部材のスライド動作が規制される、付記2又は付記3に記載の照明器具。
【0166】
[付記5]
前記突起部は、傾斜部を有し、
前記係合部材が前記第1位置から前記第2位置にスライドすることにより、前記第1バネ部材が前記傾斜部上をスライドして前記突起部を乗り越える、付記4に記載の照明器具。
【0167】
[付記6]
前記係合部材は、前記第1バネ部材を覆うカバー部を有し、
前記枠体ユニットは、前記カバー部を貫通する締結部材を更に備え、
前記締結部材は、前記カバー部を貫通して前記第1バネ部材に係合する、付記2から付記5のいずれか1項に記載の照明器具。
【0168】
[付記7]
前記本体ユニットは、
前記枠体ユニット及び前記光源ユニットを収容する収容空間を形成する本体部と、
補強部材と
を備え、
前記本体部は、前記収容空間を挟んで互いに対向する第1側面部及び第2側面部を有し、
前記補強部材は、前記第1側面部と前記第2側面部とを連結する、付記1から付記6のいずれか1項に記載の照明器具。
【0169】
[付記8]
前記補強部材の高さ寸法は、前記第1側面部及び前記第2側面部の高さ寸法よりも小さい、付記7に記載の照明器具。
【0170】
[付記9]
前記本体部は、前記第1側面部及び前記第2側面部が接続する主面部を更に有し、
前記第1側面部及び前記第2側面部は、前記主面部から第1方向に突出して、前記第1方向に直交する第2方向において互いに対向し、
前記主面部は、前記第1方向に突出する補強リブを有する、付記7又は付記8に記載の照明器具。
【0171】
[付記10]
前記枠体ユニットは、第2バネ部材を更に備え、
前記補強部材は、前記第2バネ部材が係合する第2係合部を有する、付記7から付記9のいずれか1項に記載の照明器具。
【産業上の利用可能性】
【0172】
本発明は、ベースライトのような照明器具に有用である。
【符号の説明】
【0173】
2 :固定バネ(第1バネ部材)
2a :第1固定バネ(第1バネ部材)
2b :第2固定バネ(第1バネ部材)
5 :係合部材
52 :右係合部(第1係合部)
54 :左係合部(第1係合部)
55 :第2カバー部(カバー部)
63 :突起部
63a :傾斜部
100 :照明器具
300 :光源ユニット
500 :枠体ユニット
501 :締結部材
510 :枠部
513 :第3壁部(支持部)
514 :第4壁部(支持部)
700 :本体ユニット
C :天井(構造物)
P1 :第1位置
P2 :第2位置