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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】遮蔽装置
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/36 20060101AFI20240716BHJP
   E06B 9/266 20060101ALI20240716BHJP
【FI】
E06B9/36 B
E06B9/36 A
E06B9/266
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020209693
(22)【出願日】2020-12-17
(65)【公開番号】P2022096536
(43)【公開日】2022-06-29
【審査請求日】2023-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000134958
【氏名又は名称】株式会社ニチベイ
(74)【代理人】
【識別番号】100182349
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 誠治
(72)【発明者】
【氏名】小川 貴
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-200737(JP,A)
【文献】特開昭57-015791(JP,A)
【文献】特開2013-234490(JP,A)
【文献】米国特許第02802523(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/24-9/388
E06B 9/00,9/02,9/06-9/18,
9/40-9/50,9/56-9/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を開閉可能な遮蔽材と、
前記遮蔽材を開閉可能に吊下げ支持するヘッドボックスと、
前記開口部の前後方向に向けて設けられ、前記ヘッドボックスを移動可能に吊下げ支持する支持レールと、
前記遮蔽材の開閉動作と連動して前記ヘッドボックスを前記支持レールに沿って移動可能となるように駆動する駆動部と、
を備えることを特徴とする、遮蔽装置。
【請求項2】
前記駆動部は、
前記遮蔽材の開動作と連動して前記ヘッドボックスを前記開口部から離間する方向に移動させ、
前記遮蔽材の閉動作と連動して前記ヘッドボックスを前記開口部に接近する方向に移動させるように駆動することを特徴とする、請求項1に記載の遮蔽装置。
【請求項3】
前記駆動部は、前記遮蔽材を開閉操作するための操作部の操作方向にかかわらず前記遮蔽材の開閉動作と連動して前記ヘッドボックスを前記支持レールに沿って移動可能となるように駆動することを特徴とする、請求項1又は2に記載の遮蔽装置。
【請求項4】
前記駆動部は、前記開口部の前後方向に向けて延びるループ状のラックギヤと、
前記遮蔽材の開閉動作と連動して前記ラックギヤを周方向に移動するピニオンギヤと、
を備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の遮蔽装置。
【請求項5】
前記駆動部は、少なくとも一部が屈曲可能なアーム部を有しており、
前記アーム部は、前記遮蔽材の開閉動作と連動して屈曲又は伸長することにより、当該屈曲又は伸長と連動して前記ヘッドボックスが前記支持レールを移動可能となるように駆動することを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の遮蔽装置。
【請求項6】
前記遮蔽材を開閉操作するための操作部は、操作方向と前記遮蔽材の開閉方向とが一対一に対応しており、
前記駆動部は、前記開口部の前後方向に向けて設けられる直線状のラックギヤと、
前記遮蔽材の開閉動作と連動して前記ラックギヤを直線方向に移動するピニオンギヤと、
を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の遮蔽装置。
【請求項7】
前記遮蔽材の開閉量と前記ヘッドボックスが前記支持レールを移動する移動量とが比例することを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載の遮蔽装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮蔽装置に関する。
【背景技術】
【0002】
窓等の開口部に取り付けられた遮蔽装置では、全閉状態とした際に生じる遮蔽材と開口部との間の隙間が、遮光性や断熱性等に対して問題となることが知られている。また、このような隙間は遮蔽装置の仕様上、解消することができないものであった。例えば、遮蔽装置が縦型ブラインドの場合、ルーバーが回転可能な隙間を確保する必要があるため、全閉状態とした際にはルーバーと開口部との間に隙間が生じ、その隙間はルーバーの幅が大きいほど顕著になる。また、遮蔽装置がローマンシェードの場合、生地を畳み上げた際のたたみ代を考慮する必要があるため、開口部から離間した位置に設置される。このため、全閉状態とした際には生地と開口部との間に隙間が生じ、その隙間は生地に厚みがある場合や製品高さが大きいほど顕著になる。
【0003】
上記のように生じる隙間が遮光性や断熱性等に対して影響を及ぼすことを踏まえると、遮蔽装置の開閉状態に応じて遮蔽材と開口部との間の隙間を調整可能とする技術が望まれる。特許3230660号公報(特許文献1)には、出窓の天井面の前後方向にスライドレールを設け、ヘッドボックスがスライドレールに対して移動可能となるように支持した出窓用横型ブラインドが開示されている。この技術によれば、出窓の前後方向に対してブラインドを移動させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許3230660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、ユーザがスライドレールに沿ってブラインドを適宜移動させる必要があるため、利便性について課題がある。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、開閉操作により生じる遮蔽材と開口部との間の隙間を、ユーザの手間なく調整することができ利便性を向上させることの可能な遮蔽装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明によれば、開口部を開閉可能な遮蔽材と、前記遮蔽材を開閉可能に吊下げ支持するヘッドボックスと、前記開口部の前後方向に向けて設けられ、前記ヘッドボックスを移動可能に吊下げ支持する支持レールと、前記遮蔽材の開閉動作と連動して前記ヘッドボックスを前記支持レールに沿って移動可能となるように駆動する駆動部と、を備えることを特徴とする、遮蔽装置が提供される。
【0008】
かかる構成によれば、遮蔽材と開口部との間の隙間を遮蔽材の開閉動作と連動させて調整することができるため、当該隙間をユーザの手間なく調整することができる。よって利便性が向上する。なお、連動させる遮蔽材の開閉動作は、操作部の操作による手動式であってもモータの駆動による電動式であってもよい。
【0009】
本発明の応用例として様々なものが考えられる。例えば、前記駆動部は、前記遮蔽材の開動作と連動して前記ヘッドボックスを前記開口部から離間する方向に移動させ、前記遮蔽材の閉動作と連動して前記ヘッドボックスを前記開口部に接近する方向に移動させるように駆動するようにしてもよい。かかる構成によれば、遮蔽材と開口部との間の隙間を遮蔽材の開閉状態に応じて調整することができる。そのため、全閉状態を含む閉状態となるように遮蔽材を操作した場合に、遮蔽材と開口部との間の隙間が大きくなることを抑止することができ、当該隙間により生じる遮光性や断熱性等に対する問題を解消することができる。
【0010】
また、前記駆動部は、前記遮蔽材を開閉操作するための操作部の操作方向にかかわらず前記遮蔽材の開閉動作と連動して前記ヘッドボックスを前記支持レールに沿って移動可能となるように駆動するようにしてもよい。かかる構成によれば、操作部の操作方向にかかわらず、遮蔽材の開閉動作とヘッドボックスの移動とを連動させることができる。例えば遮蔽装置が縦型ブラインドのような場合に、ルーバーを順方向に回転させて全閉状態とした場合、又は逆方向に回転させて反全閉状態とした場合であっても、ルーバーと開口部との間の隙間が最小となる位置にブラインドを移動させることができる。
【0011】
また、前記駆動部は、前記開口部の前後方向に向けて延びるループ状のラックギヤと、前記遮蔽材の開閉動作と連動して前記ラックギヤを周方向に移動するピニオンギヤと、を備えるようにしてもよい。かかる構成によれば、操作部の操作方向と遮蔽材の開閉動作との関係によらず、遮蔽材と開口部との間の隙間を遮蔽材の開閉動作と連動させて調整することができるため、利便性を向上させることができる。
【0012】
また、前記駆動部は、少なくとも一部が屈曲可能なアーム部を有しており、前記アーム部は、前記遮蔽材の開閉動作と連動して屈曲又は伸長することにより、当該屈曲又は伸長と連動して前記ヘッドボックスが前記支持レールを移動可能となるように駆動するようにしてもよい。かかる構成によれば、操作部の操作方向と遮蔽材の開閉動作との関係によらず、遮蔽材と開口部との間の隙間を遮蔽材の開閉動作と連動させて調整することができるため、利便性を向上させることができる。
【0013】
また、前記駆動部は、前記開口部の前後方向に向けて設けられる直線状のラックギヤと、前記遮蔽材の開閉動作と連動して前記ラックギヤを直線方向に移動するピニオンギヤと、を備えるようにしてもよい。かかる構成によれば、簡単な構成で利便性を向上させることができる。
【0014】
また、前記遮蔽材の開閉量と前記ヘッドボックスが前記支持レールを移動する移動量とが比例するようにしてもよい。かかる構成によれば、ヘッドボックスの位置を遮蔽材の開閉量に合った位置にすることができ、遮蔽材の開閉量に応じた遮光性や断熱性を得ることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、開閉操作により生じる遮蔽材と開口部との間の隙間を、ユーザの手間なく調整することができ利便性を向上させることの可能な遮蔽装置が提供される。本発明のその他の効果については、後述する発明を実施するための形態においても説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1の実施形態の縦型ブラインド100の全体構成を示す正面図である。
図2】駆動部140を説明するためのA-A部分断面図であり、(a)は窓面WSから離間した状態を示す図であり、(b)は窓面WSに接近した状態を示す図である。
図3】縦型ブラインド100のスライド動作を説明するための概略平面図であり、(a)は窓面WSから離間した状態を示す図であり、(b)は窓面WSに接近した状態を示す図である。
図4】第2の実施形態の縦型ブラインド200の全体構成を示す正面図である。
図5】駆動部240を説明するためのB-B部分断面図であり、(a)は窓面WSから離間した状態を示す図であり、(b)は窓面WSに接近した状態を示す図である。
図6】ピニオンギヤ243とラックギヤ244の構成を説明するための図であり、(a)は内部の状態および蓋を示す斜視図であり、(b)は(a)のC-C断面図である。
図7】縦型ブラインド200のスライド動作を説明するための概略平面図であり、(a)は窓面WSから離間した状態を示す図であり、(b)は窓面WSに接近した状態を示す図である。
図8】第3の実施形態の縦型ブラインド300の全体構成を示す正面図である。
図9】駆動部340を説明するためのD-D部分断面図であり、(a)は窓面WSから離間した状態を示す図であり、(b)は窓面WSに接近した状態を示す図である。
図10】アーム343を説明するための拡大平面図であり、(a)はアーム343が伸びた状態を示す図であり、(b)はアーム343が屈曲した状態を示す図である。
図11】ルーバー110を順回転させたときのスライド動作を説明するための概略平面図であり、(a)は窓面WSから離間した状態を示す図であり、(b)は窓面WSに接近した状態を示す図である。
図12】ルーバー110を逆回転させたときのスライド動作を説明するための図であり、(a)はアーム343を逆方向に回動させた状態を示すD-D部分断面図であり、(b)はスライド動作を説明するための概略平面図である。
図13】第4の実施形態のローマンシェード400の全体構成を示す側面図であり、(a)はシェード410を畳んだ状態を示す図であり、(b)はシェード410を下した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0018】
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る縦型ブラインド(遮蔽装置)100の全体の構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の縦型ブラインド100の全体構成を示す正面図である。図2は、駆動部140を説明するためのA-A部分断面図である。縦型ブラインド100は、開口部を開閉可能なルーバー(遮蔽材)110と、ルーバー110を開閉可能に吊下げ支持するヘッドレール(ヘッドボックス)120と、開口部の前後方向に向けて設けられ、ヘッドレール120を移動可能に吊下げ支持する支持レール130と、ヘッドレール120を支持レール130に沿って移動可能となるように駆動する駆動部140と、を備えて構成される。駆動部140は、ルーバー110の開閉動作と連動して駆動するように構成される。以下、各構成要素について詳細に説明する。
【0019】
(ルーバー110)
ルーバー110は、窓などの開口部を開放又は閉鎖するものである。ルーバー110は、一般的な縦型ブラインドのルーバーと同様の構成とすることができる。ルーバー110は、図1に示したように、上端が後述する回転吊下げ部材152を介してキャリア150に係止されて、下端にバランスウエイト112が設けられている。
【0020】
(ヘッドレール120)
ヘッドレール120は、ルーバー110を長手方向に移動可能に吊下げ支持するものである。ヘッドレール120内には、図1に示したように、長手方向に移動可能に複数のキャリア150が配列されている。複数のキャリア150には、ヘッドレール120の長手方向に延びる回転軸122が貫通している。ヘッドレール120の一端には、ルーバー110を回転操作する回転操作棒124と、ルーバー110を展開及び畳み込み可能な開閉コード126が設けられている。
【0021】
回転操作棒124は、回転軸122の一端に動力を伝達可能に連結され、回転軸122を回転操作可能である。回転操作棒124の回転操作によって回転軸122が回転することにより、図2(a)に示したようにルーバー110が開いた状態と、図2(b)に示したようにルーバー110が閉じた状態との間でルーバー110が回転する。
【0022】
開閉コード126は、回転操作棒124と隣接して2つの操作部を形成するようにヘッドレール120から吊り下げられている。開閉コード126は、ループ状に構成されており、ヘッドレール120の長手方向ほぼ全長にわたって、各キャリア150の後述する貫通孔154を挿通しながら配回されている。
【0023】
開閉コード126は、ヘッドレール120の長手方向に移動することによって、各キャリア150が開閉コード126の移動に応じてヘッドレール120の長手方向に移動する。これによって、ルーバー110が展開及び畳み込みされて開閉する。開閉コード126の下端には、2つの操作部にまたがってコードウエイト128が吊り下げられている。開閉コード126は、コードウエイト128によって緊張状態が保持されている。
【0024】
キャリア150は、ルーバー110を吊り下げるものである。キャリア150には、図2に示したように、回転吊下げ部材152を介してルーバー110が回転可能に支持されている。回転吊下げ部材152は、回転軸122の回転と連動して回転し、ルーバー110を回転する。回転吊下げ部材152と回転軸122の構成は、一般的な縦型ブラインドと同様とすることができるため、説明を省略する。
【0025】
キャリア150は、その幅方向の左右に貫通孔154がそれぞれ形成され、貫通孔154を開閉コード126が貫通している。キャリア150と開閉コード126との組付けは、一般的な縦型ブラインドと同様とすることができるため、説明を省略する。
【0026】
(支持レール130)
支持レール130は、ヘッドレール120を移動可能に吊下げ支持するものである。支持レール130は、図1に示したように、ヘッドレール120の両端近傍と、中央において、開口部の上部や天井などの固定面FSに前後方向に向けて固定される。支持レール130には、図2に示したように、ランナ132が走行可能に配置されており、ランナ132の下端はヘッドレール120に連結されている。よって、ヘッドレール120は支持レール130に沿って移動可能となる。
【0027】
(駆動部140)
駆動部140は、ルーバー110の開閉動作と連動して駆動するものである。駆動部140は、図1に示したように、ヘッドレール120の両端に配置される支持レール130の下部に設けられる。駆動部140をヘッドレール120の両端に配置される支持レール130に設けるようにしたのは、キャリア150が駆動部140と接触してルーバー110の展開および畳み込みが阻害されるのを抑止するためである。したがって、ヘッドレールの両端以外に配置される支持レール130´はヘッドレール120を円滑に移動させるためにヘッドレール120の撓みを抑制しながら支持する役割を果たしており、駆動部140は設けられていない。駆動部140には、図2に示したように、回転軸122が一体に回転するように挿通する駆動ギヤ142と、駆動ギヤ142に噛み合うピニオンギヤ144と、ピニオンギヤ144と噛み合うラックギヤ146と、駆動ギヤ142、ピニオンギヤ144を収容するギヤボックス148と、を備えて構成される。
【0028】
駆動ギヤ142は、図2に示したように、回転軸122が一体に回転するように挿通している。駆動ギヤ142の斜め上方には、駆動ギヤ142と噛み合うようにピニオンギヤ144が配置されている。ピニオンギヤ144は、ギヤボックス148に回転可能に支持されている。ピニオンギヤ144の上方には、ラックギヤ146が配置されており、ピニオンギヤ144の上部と噛み合っている。
【0029】
ラックギヤ146は、支持レール130に沿って開口部の前後方向に向けて設けられている。ピニオンギヤ144が回転すると、ピニオンギヤ144はラックギヤ146に沿って開口部の前後方向に移動する。ギヤボックス148は、ヘッドレール120に固定されているため、ピニオンギヤ144がラックギヤ146に沿って移動すると、駆動部140とともにヘッドレール120も移動することになる。なお、ラックギヤ146は、必ずしも支持レール130に設けられる必要はなく、天井面等に設けられるようにしてもよい。
【0030】
以上、本実施形態の縦型ブラインド100の構成について説明した。次に、縦型ブラインド100の作用について、図2に加えて図3を参照しながら説明する。図3は、縦型ブラインド100のスライド動作を説明するための概略平面図である。
【0031】
ルーバー110が開いた状態(全開状態)では、図2(a)、図3(a)に示したように、ヘッドボックス120が窓面WSから最も離間した位置にある。そして、ルーバー110を閉じるために回転操作棒124を回転操作すると、回転軸122が回転する。回転軸122の回転によって、図2(a)の矢印aに示したように、回転吊下げ部材152が回転してルーバー110が閉じる方向に回転していく。
【0032】
同時に、回転軸122と一体に駆動ギヤ142が、図2(a)の矢印bに示したように回転する。よって、駆動ギヤ142と噛み合っているピニオンギヤ144が、図2(a)の矢印cに示したように回転する。すると、図2(a)の矢印dに示したように、ピニオンギヤ144がラックギヤ146に沿って窓面WS方向に移動する。このため、ルーバー110を閉じる方向に回転させながら駆動部140と一体にヘッドレール120も移動する。ルーバー110が全閉状態になるときには、図2(b)及び図3(b)に示したように、ヘッドレール120が窓面WSに最も接近した状態になる。
【0033】
(第1の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、ルーバー110と窓面WSとの間の隙間をルーバー110の開閉動作と連動させて調整することができるため、当該隙間をユーザの手間なく調整することができる。よって、利便性が向上する。
【0034】
また、ルーバー110と窓面WSとの間の隙間をルーバー110の開閉状態に応じて調整することができる。そのため、全閉状態を含む閉状態となるようにルーバー110を操作した場合に、ルーバー110と窓面WSとの間の隙間が大きくなることを抑止することができ、当該隙間により生じる遮光性や断熱性等に対する問題を解消することができる。
【0035】
また、ルーバー110の開閉量とヘッドレール120が支持レール130を移動する移動量とが比例するため、ヘッドレール120の位置をルーバー110の開閉量に合った位置にすることができる。よって、ルーバー110の開閉量に応じた遮光性や断熱性を得ることができる。
【0036】
また、駆動部140は、窓面WSの前後方向に向けて設けられる直線状のラックギヤ146と、ルーバー110の開閉動作と連動してピニオンギヤ144がラックギヤ146を直線方向に移動する構成としたため、簡単な構成で利便性を向上させることができる。
【0037】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る縦型ブラインド200の構成について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、本実施形態の縦型ブラインド200の全体構成を示す正面図である。図5は、駆動部240を説明するための図である。本実施形態は、上記第1の実施形態とは主に駆動部240の構成が異なるものであり、本実施形態では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0038】
縦型ブラインド200は、図4に示したように、駆動部240が第1の実施形態の駆動部140と同様の位置に設けられている。駆動部240は、左右の幅が第1の実施形態の駆動部140よりも広いため、支持レール230の幅が第1の実施形態の支持レール130よりも広く構成されている。また、駆動部240はヘッドレール120を前後及び左右に移動させるものであるため、ランナ232が支持レール230を前後及び左右に移動可能に構成されている。以下、本実施形態の特徴的な構成である駆動部240について詳細に説明する。
【0039】
(駆動部240)
駆動部240は、ルーバー110を開閉操作するための回転操作棒(操作部)124の操作方向にかかわらず、ルーバー110が全閉状態となるときにはヘッドレール120が窓面WSに最も接近した状態となるように、ルーバー110の開閉動作と連動してヘッドレール120を支持レール230に沿って移動可能となるように駆動するように構成される。
【0040】
駆動部240は、図5に示したように、回転軸122が一体に回転するように挿通するウォームホイール241と、ウォームホイール241に噛み合うウォームギヤ242と、ウォームギヤ242と一体に回転するピニオンギヤ243と、ピニオンギヤ243と噛み合うラックギヤ244と、ウォームホイール241、ウォームギヤ242を収容するギヤボックス245と、を備えて構成される。
【0041】
ウォームホイール241は、図5に示したように、回転軸122が一体に回転するように挿通している。ウォームホイール241は、隣接して配置されるウォームギヤ242に噛み合っている。ウォームギヤ242のガイド軸242aは上下方向に延びている。ガイド軸242aの上端はピニオンギヤ243に一体に回転するように挿通しており、ガイド軸242aの下端はギヤボックス245に回転可能に支持されている。ピニオンギヤ243は、支持レール230に設けられているラックギヤ244と噛み合っている。
【0042】
ラックギヤ244は、図5に示したように、支持レール230に沿って開口部の前後方向に向けて延びるループ状に構成されている。なお、ラックギヤ244は、必ずしも支持レール230に設けられる必要はなく、天井面等に設けられるようにしてもよい。ピニオンギヤ243は、ルーバー110の開閉動作と連動してラックギヤ244を周方向に移動するように構成されている。ピニオンギヤ243とラックギヤ244の構成について、図6を参照しながら説明する。図6は、ピニオンギヤ243とラックギヤ244の構成を説明するための図である。図6(a)は内部の状態および蓋を示す斜視図であり、図6(b)は図6(a)のC-C断面図である。ラックギヤ244は、図6に示したように、ベース246の内周面に設けられている。
【0043】
ベース246は、直方体の四隅を落とした形状であり、ヘッドレール120の移動量に応じた奥行きと、ピニオンギヤ243とほぼ同じ高さに構成されている。ラックギヤ244は、対向する直線状の部分と、直線状の部分の両端部を結ぶ対向する円弧状の部分と、によって無端状(ループ状)に構成されている。よって、ピニオンギヤ243は、ラックギヤ244に沿って一周することができる。
【0044】
ベース246の上部には蓋247が取り付けられる。蓋247には、ピニオンギヤ243の上方に突出するガイド軸242aが挿入されて、ガイド軸242aの移動を案内するガイド溝247aが形成されている。ガイド溝247aは、ラックギヤ244より内周側にあり、ラックギヤ244の形状に沿った形状である。
【0045】
以上、本実施形態の縦型ブラインド200の構成について説明した。次に、縦型ブラインド200の作用について、図5図6に加えて図7を参照しながら説明する。図7は、縦型ブラインド200のスライド動作を説明するための概略平面図である。
【0046】
ルーバー110が開いた状態(全開状態)では、図5(a)に示したように、ヘッドボックス120が窓面WSから最も離間した位置にある。このとき、ピニオンギヤ243は、図7(a)に示したように、ラックギヤ244の窓面WSから最も遠い位置にある。そして、ルーバー110を閉じるために回転操作棒124を回転操作すると、回転軸122が回転する。回転軸122の回転によって、図5(a)の矢印eに示したように、回転吊下げ部材152が回転してルーバー110が閉じる方向に回転していく。
【0047】
また、回転軸122と一体にウォームホイール241が、図5(a)の矢印fの方向に回転する。よって、ウォームホイール241と噛み合っているウォームギヤ242が、図5(a)の矢印gの方向に回転する。すると、ガイド軸242aを介してピニオンギヤ243がウォームギヤ242と一体に回転する。ピニオンギヤ243はこの回転によって、図6(a)に示したように、ラックギヤ244を矢印h方向に移動していく。よって、ヘッドレール120は、ルーバー110の閉じる方向の回転と連動して、図5(a)の矢印jに示したように、駆動部240と一体に窓面WS方向に移動する。
【0048】
ルーバー110が全閉状態になるときには、図5(b)及び図7(b)に示したように、ヘッドレール120が窓面WSに最も接近した状態になる。このとき、ピニオンギヤ243は、ラックギヤ244の窓面WSに最も近い位置まで移動する。
【0049】
ラックギヤ244は、無端状に構成されているため、回転操作棒124を上記とは逆方向に回転操作し、回転軸122を逆方向に回転させても、ピニオンギヤ243がラックギヤ244に沿って上記とは逆回転する。より具体的には、図6(a)に示される矢印h方向とは逆方向に、ピニオンギヤ243がラックギヤ244を移動していく。よって、例えば図7(a)の状態においてルーバー110を逆方向に回転させて全閉状態にするように操作したとしても、ヘッドレール120はルーバー110の回転と連動して駆動部240と一体に窓面WS方向に移動することができる。このように、駆動部240は、回転操作棒124の回転方向にかかわらず、ルーバー110が全閉状態のときには窓面WSに最も接近した状態にし、ルーバー110が全開状態のときには窓面WSから最も離間した状態にする。
【0050】
(第2の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、回転操作棒124の操作方向にかかわらず、ルーバー110の開閉動作とヘッドレール120の移動とを連動させることができる。すなわち、ルーバー110を順方向に回転させて全閉状態とした場合、又は逆方向に回転させて反全閉状態とした場合であっても、ルーバー110と窓面WSとの間の隙間が最小となる位置にヘッドレール120を移動させることができる。よって、利便性が向上する。
【0051】
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る縦型ブラインド300の構成について、図8及び図9を参照しながら説明する。図8は、本実施形態の縦型ブラインド300の全体構成を示す正面図である。図9は、駆動部340を説明するための図である。本実施形態は、上記第1の実施形態とは主に駆動部340の構成が異なるものであり、本実施形態では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0052】
縦型ブラインド300は、図8に示したように、駆動部340が第1の実施形態の駆動部140と同様の位置に設けられている。駆動部340は、左右の幅が第1の実施形態の駆動部140よりも広いため、支持レール330の幅が第1の実施形態の支持レール130よりも広く構成されている。以下、本実施形態の特徴的な構成である駆動部340について詳細に説明する。
【0053】
(駆動部340)
駆動部340は、少なくとも一部が屈曲可能なアーム343を有しており、アーム343は、ルーバー110の開閉動作と連動して屈曲又は伸長することにより、当該動作と連動してヘッドレール120が支持レール330を移動可能となるように駆動するように構成される。
【0054】
駆動部340は、図9に示したように、回転軸122が一体に回転するように挿通するウォームホイール341と、ウォームホイール341に噛み合うウォームギヤ342と、ウォームギヤ342の回転が伝達されるアーム343と、ウォームホイール341、ウォームギヤ342を収容するギヤボックス345と、を備えて構成される。
【0055】
ウォームホイール341は、図9に示したように、回転軸122が一体に回転するように挿通している。ウォームホイール341は、隣接して配置されたウォームギヤ342に噛み合っている。ウォームギヤ342のガイド軸342aは上下方向に延びている。ガイド軸342aの上端はアーム343に連結されており、ガイド軸342aの下端はギヤボックス345に回転可能に支持されている。
【0056】
アーム343について、さらに図10を参照しながら説明する。図10は、アーム343を説明するための拡大平面図である。アーム343は、図10に示したように、リンク機構であり、略三角形状の第1アーム部343aと直線状の第2アーム部343bとの一端同士が結合部343cにより相対回転自在に結合されて構成されている。第1アーム部343aの他端は、図9に示したように、ガイド軸342aの上端と一体に回転するように連結されている。また、第2アーム部343bの他端は、支持レール330に回転可能に連結されている。
【0057】
図10(a)はアーム343が伸びた状態を示す図であり、図10(b)はアーム343が屈曲した状態を示す図である。アーム343は、第1アーム部343aと第2アーム部343bとが伸びているとき(図10(a))には、図9(a)に示したように、ヘッドレール120が窓面WSから最も離間した状態となる。また、アーム343は、第1アーム部343aと第2アーム部343bとが屈曲しているとき(図10(b))には、図9(b)に示したように、ヘッドレール120が窓面WSに最も接近した状態となる。
【0058】
第1アーム部343aと第2アーム部343bは、図10(b)に示したように、結合部343cが第1アーム部343aの他端と第2アーム部343bの他端とを結ぶ直線zに対して対称に屈曲可能である。第1アーム部343aと第2アーム部343bの屈曲方向は、ガイド軸342aの回転方向によって決まる。ガイド軸342aが順方向(図9(a)の矢印kの方向)に回転するときは、第1アーム部343aと第2アーム部343bは図10(b)の矢印xに示す方向に屈曲する。一方、ガイド軸342aが逆方向(図9(a)の矢印mの方向)に回転するときは、第1アーム部343aと第2アーム部343bは図10(b)の矢印yに示す方向に屈曲する。
【0059】
以上、本実施形態の縦型ブラインド300の構成について説明した。次に、縦型ブラインド300の作用について、図9に加え、図11及び図12を参照しながら説明する。図11は、ルーバー110を順回転させたときのスライド動作を説明するための概略平面図である。図12は、ルーバー110を逆回転させたときのスライド動作を説明するための図である。
【0060】
まず、ルーバー110を順方向に回転させるときの動作を、図9及び図11を参照しながら説明する。ルーバー110が開いた状態では、図9(a)に示したように、ヘッドボックス120が窓面WSから最も離間した位置にある。このとき、アーム343は、図11(a)に示したように、第1アーム部343aと第2アーム部343bとが伸びている。そして、ルーバー110を閉じるために回転操作棒124を順方向に回転操作すると、回転軸122が回転する。回転軸122の回転によって、図9(a)の矢印kに示したように、回転吊下げ部材152が回転してルーバー110が閉じる方向に回転していく。
【0061】
また、回転軸122と一体にウォームホイール341が、図9(a)の矢印nの方向に回転する。よって、ウォームホイール341と噛み合っているウォームギヤ342が、図9(a)の矢印pの方向に回転する。すると、ガイド軸342aと一体に第1アーム部343aが回転する。
【0062】
第1アーム部343aの回転によって、図11(b)に示したように、第1アーム部343aと第2アーム部343bとの結合部343cが窓面WSから離間する方向に屈曲する。このため、第1アーム部343aの他端部とガイド軸342aとが窓面WS方向に移動する。よって、駆動部340と一体にヘッドレール120は、ルーバー110を閉じる方向に回転させながら、図9(a)の矢印qに示したように、窓面WS方向に移動する。
【0063】
ルーバー110が全閉状態になるときには、図9(b)及び図11(b)に示したように、ヘッドレール120が窓面WSに最も接近した状態になる。このとき、アーム343は、第1アーム部343aの他端部が窓面WSに最も近い位置まで移動するように屈曲した状態になる。
【0064】
次に、ルーバー110を逆方向に回転させるときの動作を、図9及び図12を参照しながら説明する。ルーバー110を閉じるために回転操作棒124を逆方向に回転操作すると、回転軸122が回転する。回転軸122の回転によって、図9(a)の矢印mに示したように、回転吊下げ部材152が回転してルーバー110が閉じる方向に回転していく。
【0065】
また、回転軸122と一体にウォームホイール341が、図9(a)の矢印rに示した方向に回転する。よって、ウォームホイール341と噛み合っているウォームギヤ342が、図9(a)の矢印sに示した方向に回転する。すると、ガイド軸342aと一体に第1アーム部343aが回転する。
【0066】
第1アーム部343aの回転によって、図12(b)に示したように、第1アーム部343aと第2アーム部343bとの結合部343cが窓面WSに接近する方向に屈曲する。このため、第1アーム部343aの他端部とガイド軸342aとが窓面WS方向に移動する。よって、駆動部340と一体にヘッドレール120は、ルーバー110を閉じる方向に回転させながら、図9(a)の矢印tに示したように、窓面WS方向に移動する。
【0067】
ルーバー110が全閉状態になるときには、図12に示したように、ヘッドレール120が窓面WSに最も接近した状態になる。このとき、アーム343は、第1アーム部343aの他端部が窓面WSに最も近い位置まで移動するように屈曲した状態になる。
【0068】
このように、アーム343は、結合部343cが第1アーム部343aの他端と第2アーム部343bの他端とを結ぶ直線zに対して対称に屈曲可能である。このため、ルーバー110を正方向及び逆方向のどちらに回転させるように操作しても、ルーバー110が全閉状態のときには窓面WSに最も接近した状態になる。よって、ルーバー110が全開状態のときには窓面WSから最も離間した状態になる。
【0069】
(第3の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、回転操作棒124の操作方向にかかわらず、ルーバー110の開閉動作とヘッドレール120の移動とを連動させることができる。すなわち、ルーバー110を順方向に回転させて全閉状態とした場合、又は逆方向に回転させて反全閉状態とした場合であっても、ルーバー110と窓面WSとの間の隙間が最小となる位置にヘッドレール120を移動させることができる。
【0070】
また、簡単な構成で利便性を向上させることができる。
【0071】
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係るローマンシェード400について、図13を参照しながら説明する。図13は、第4の実施形態のローマンシェード400の全体構成を示す側面図である。本実施形態は、第1の実施形態と同様の駆動部140をローマンシェード400に設けたものである。すなわち、駆動部140の駆動ギヤ(図示せず)とピニオンギヤ144は、図13に示したように、ヘッドレール420に設けられている。また、ラックギヤ146は、支持レール130に設けられて、ピニオンギヤ144と噛み合っている。ヘッドレール420はランナ132によって支持レール130に移動可能に支持されている。
【0072】
ローマンシェード400は、図13(a)に示したように、シェード410(遮蔽材)を畳み上げた状態では、たたみ代により前後方向に厚みが生じる。このため、ヘッドレール420は、窓面WSから離間した位置に配置される。そして、シェード410を下降させる動作を行うと、図13(a)の矢印uに示したように、ピニオンギヤ144が矢印v方向に回転する。すると、シェード410のたたみ代が無くなっていくとともに、ヘッドレール420が、図13(a)の矢印wに示したように、窓面WS方向に移動する。
【0073】
シェード410が最も下まで降りると、図13(b)に示したように、ヘッドレール420が窓面WSに最も接近する。シェード410が最も下まで降りると、たたみ代が無くなり前後方向の厚みが無くなる。このとき、ヘッドレール420が窓面WSに最も接近するため、シェード410と窓面WSとの隙間が小さくなる。
【0074】
(第4の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、シェード410を畳上げた際には、ヘッドレール420を窓面WSから離間させ、シェード410を下降した際には窓面WSに接近させる。このため、全閉状態としたときのシェード410と窓面WSとの隙間が小さくなり、遮光性や断熱性などを向上させることができる。
【0075】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0076】
例えば、上記第1の実施形態では、ルーバー110の開閉動作は、回転操作棒124の操作による手動式で行ったが、本発明はこの例に限定されない。例えば、モータの駆動による電動式であってもよい。第2~第4の実施形態も同様である。
【0077】
また、上記第1の実施形態では、駆動部140は、ルーバー110の開動作と連動してヘッドレール120を窓面WSから離間する方向に移動させ、ルーバー110の閉動作と連動してヘッドレール120を窓面WSに接近する方向に移動させるように駆動するが、本発明はこの例に限定されない。設置環境や設置場所、採光や断熱の調整などによって、駆動部の動作を適宜設計することができる。例えば、駆動部は、遮蔽材の閉動作と連動してヘッドレールを窓面から離間する方向に移動させ、遮蔽材の開動作と連動してヘッドレールを窓面に接近する方向に移動させるように駆動するようにしてもよい。第2~第4の実施形態も同様である。
【0078】
また、上記第1の実施形態では、ルーバー110の開閉量とヘッドボックス120が支持レール130を移動する移動量とが比例するようにしたが、本発明はこの例に限定されない。遮蔽材の開閉動作と連動してヘッドボックスが支持レールに沿って移動する構成であれば適宜設計することができる。例えば、遮蔽材の開閉の終了と連動してヘッドボックスが移動するようにしたり、遮蔽材の開閉途中からヘッドボックスが移動したりするなどとしてもよい。第2~第4の実施形態も同様である。
【符号の説明】
【0079】
100、200、300 縦型ブラインド(遮蔽装置)
110 ルーバー(遮蔽材)
112 バランスウエイト
120、420 ヘッドレール(ヘッドボックス)
122 回転軸
124 回転操作棒
126 開閉コード
128 コードウエイト
130、230、330 支持レール
132、232 ランナ
140、240、340 駆動部
142 駆動ギヤ
144 ピニオンギヤ
146、244 ラックギヤ
148、245、345 ギヤボックス
150 キャリア
152 回転吊下げ部材
154 貫通孔
156 駆動ギヤ
241、341 ウォームホイール
242、342 ウォームギヤ
242a、342a ガイド軸
243 ピニオンギヤ
246 ベース
247 蓋
247a ガイド溝
343 アーム
343a 第1アーム部
343b 第2アーム部
343c 結合部
400 ローマンシェード(遮蔽装置)
410 シェード(遮蔽材)
FS 固定面
WS 窓面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13