(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】撮像装置、撮像システムおよび故障検出方法
(51)【国際特許分類】
H04N 25/69 20230101AFI20240716BHJP
H04N 25/78 20230101ALI20240716BHJP
【FI】
H04N25/69
H04N25/78
(21)【出願番号】P 2020566166
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(86)【国際出願番号】 JP2019049817
(87)【国際公開番号】W WO2020149094
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2022-12-12
(31)【優先権主張番号】P 2019006177
(32)【優先日】2019-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 慶太
(72)【発明者】
【氏名】河津 直樹
(72)【発明者】
【氏名】室塚 真毅
(72)【発明者】
【氏名】本橋 裕一
【審査官】鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/150778(WO,A1)
【文献】特開2018-093326(JP,A)
【文献】国際公開第2017/209221(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 25/00-25/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素を含む画素アレイと、
前記複数の画素の走査を制御する走査制御部と、
前記複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部と、
前記走査制御部および前記読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号を生成する第1波形生成部と、
複数の参照信号を生成する第2波形生成部と、
前記複数の制御信号と前記複数の参照信号との比較に基づいて、前記第1波形生成部または前記第2波形生成部の故障を検出する故障検出部と
を備えた
撮像装置。
【請求項2】
前記第1波形生成部は、複数の設定値を出力する第1レジスタ部と、前記複数の設定値に基づいて前記複数の制御信号を出力する第1タイミング生成部とを有し、
前記第2波形生成部は、前記複数の設定値に基づいて前記複数の参照信号を出力する第2タイミング生成部を有する
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第1タイミング生成部は、前記複数の制御信号をパラレルに出力し、
前記第2タイミング生成部は、前記複数の参照信号をシリアルもしくはパラレルに出力し、
前記故障検出部は、前記設定値が互いに共通する前記制御信号および前記参照信号ごとに、前記制御信号と前記参照信号との比較を行う
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記故障検出部は、所定の周期ごとに、前記制御信号と前記参照信号との比較を順次行う
請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第1波形生成部は、第1設定値を出力する第1レジスタ部と、前記第1設定値に基づいて前記制御信号を出力する第1タイミング生成部とを有し、
前記第2波形生成部は、前記第1レジスタ部と同一の制御に基づいて第2設定値を出力する第2レジスタ部と、前記第2設定値に基づいて前記参照信号を出力する第2タイミング生成部とを有する
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記第1タイミング生成部は、前記複数の制御信号をパラレルに出力し、
前記第2タイミング生成部は、前記複数の参照信号をシリアルもしくはパラレルに出力し、
前記故障検出部は、前記
第1設定値および前記第2設定値が互いに共通する前記制御信号および前記参照信号ごとに、前記制御信号と前記参照信号との比較を行う
請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記故障検出部は、所定の周期ごとに、前記制御信号と前記参照信号との比較を順次行う
請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
被写体を撮像して撮像信号を生成する撮像部と、
前記撮像部で生成された前記撮像信号を映像信号に変換する演算部と、
前記演算部で生成された前記映像信号に応じた画像を表示する表示部と
を備え、
前記撮像部は、
複数の画素を含む画素アレイと、
前記複数の画素の走査を制御する走査制御部と、
前記複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部と、
前記走査制御部および前記読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号を生成する第1波形生成部と、
複数の参照信号を生成する第2波形生成部と、
前記複数の制御信号と前記複数の参照信号との比較に基づいて、前記第1波形生成部または前記第2波形生成部の故障を検出する故障検出部と
を有する
撮像システム。
【請求項9】
被写体を撮像して撮像信号を生成する撮像部と、
前記撮像部の故障を検出する故障検出部と、
前記撮像部で生成された前記撮像信号を映像信号に変換する演算部と、
前記演算部で生成された前記映像信号に応じた画像を表示する表示部と
を備え、
前記撮像部は、
複数の画素を含む画素アレイと、
前記複数の画素の走査を制御する走査制御部と、
前記複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部と、
前記走査制御部および前記読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号を生成する第1波形生成部と、
複数の参照信号を生成する第2波形生成部と
を有し、
前記故障検出部は、前記複数の制御信号と前記複数の参照信号との比較に基づいて、前記第1波形生成部または前記第2波形生成部の故障を検出する
撮像システム。
【請求項10】
複数の画素を含む画素アレイと、前記複数の画素の走査を制御する走査制御部と、前記複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部と
、前記走査制御部および前記読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号を生成する第1波形生成部と、複数の参照信号を生成する第2波形生成部とを備えた撮像装置におい
て、
前記複数の制御信号と前記複数の参照信号との比較に基づいて、前記第1波形生成部または前記第2波形生成部の故障を検出するこ
とを含む
故障検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、撮像装置、撮像システムおよび故障検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
故障が許容されない用途にイメージセンサを用いる場合、イメージセンサの故障を自動で検出することが求められる。イメージセンサには、例えば、撮像画像を得るセンサ部や、センサ部を制御する制御回路、センサ部で得られた撮像画像を処理する信号処理回路などが含まれる。この場合、例えば、制御回路や信号処理回路の故障を検出することが考えられる。なお、信号処理回路に含まれるADC(Analog Digital Converter)の故障検出
については、例えば、以下の特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
ところで、イメージセンサに搭載される制御回路では、信号処理回路とは異なり一意に決まる期待値が生成されにくい。そのため、制御回路の故障検出は容易ではないという問題があった。従って、制御回路の故障検出を行うことの可能な撮像装置、撮像システムおよび故障検出方法を提供することが望ましい。
【0005】
本開示の一実施の形態に係る撮像装置は、複数の画素を含む画素アレイと、複数の画素の走査を制御する走査制御部と、複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部とを備えている。この撮像装置は、さらに、走査制御部および読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号を生成する第1波形生成部と、複数の参照信号を生成する第2波形生成部と、複数の制御信号と複数の参照信号との比較に基づいて、第1波形生成部または第2波形生成部の故障を検出する故障検出部とを備えている。
【0006】
本開示の一実施の形態に係る第1の撮像システムは、被写体を撮像して撮像信号を生成する撮像部と、撮像部で生成された撮像信号を映像信号に変換する演算部と、演算部で生成された映像信号に応じた画像を表示する表示部とを備えている。撮像部は、複数の画素を含む画素アレイと、複数の画素の走査を制御する走査制御部と、複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部とを有している。この撮像部は、さらに、走査制御部および読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号を生成する第1波形生成部と、複数の参照信号を生成する第2波形生成部と、複数の制御信号と複数の参照信号との比較に基づいて、第1波形生成部または第2波形生成部の故障を検出する故障検出部とを有している。
【0007】
本開示の一実施の形態に係る第2の撮像システムは、被写体を撮像して撮像信号を生成する撮像部と、撮像部の故障を検出する故障検出部と、撮像部で生成された撮像信号を映像信号に変換する演算部と、演算部で生成された映像信号に応じた画像を表示する表示部とを備えている。撮像部は、複数の画素を含む画素アレイと、複数の画素の走査を制御する走査制御部と、複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部と、走査制御部および読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号を生成する第1波形生成部と、複数の参照信号を生成する第2波形生成部とを有している。故障検出部は、複数の制御信号と複数の参照信号との比較に基づいて、第1波形生成部または第2波形生成部の故障を検出する。
【0008】
本開示の一実施の形態に係る故障検出方法は、以下のステップを含む。
複数の画素を含む画素アレイと、複数の画素の走査を制御する走査制御部と、複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部と、走査制御部および読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号を生成する第1波形生成部と、複数の参照信号を生成する第2波形生成部とを備えた撮像装置において、複数の制御信号と複数の参照信号との比較に基づいて、第1波形生成部または第2波形生成部の故障を検出すること
【0009】
本開示の一実施の形態に係る撮像装置、第1および第2の撮像システムならびに故障検出方法では、複数の制御信号と複数の参照信号との比較に基づいて、第1波形生成部または第2波形生成部の故障が検出される。これにより、例えば、参照信号を制御信号に対応する信号とすることにより、制御信号がどのような信号であったとしても、第1波形生成部および第2波形生成部のいずれかに生じた故障を検出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態に係る撮像システムの概略構成例を表す図である。
【
図2】
図1の撮像部および演算部の機能ブロック例を表す図である。
【
図3】
図2の撮像部内の一部の回路構成例を表す図である。
【
図4】
図3の故障検出部に入力される波形の一例を表す図である。
【
図5】
図1の撮像システムにおける撮像手順例を表す図である。
【
図6】
図1の画素アレイ部の概略構成例を表す図である。
【
図7】
図6の画素アレイ部を備えた撮像システムにおいて
図3の故障検出部に入力される波形の一例を表す図である。
【
図8】
図2の撮像部内の一部の回路構成の一変形例を表す図である。
【
図9】
図8の回路構成を有する撮像システムにおいて
図8の故障検出部に入力される波形の一例を表す図である。
【
図10】
図2の撮像部内の一部の回路構成の一変形例を表す図である。
【
図11】
図10の回路構成を有する撮像システムにおいて
図10の故障検出部に入力される波形の一例を表す図である。
【
図12】
図1の撮像部および演算部の機能ブロックの一変形例を表す図である。
【
図13】
図12の制御レジスタ部およびタイミング生成部の回路構成の一例を表す図である。
【
図14】
図12の制御レジスタ部およびタイミング生成部の回路構成の一例を表す図である。
【
図15】
図2の故障検出部を
図2の撮像部とは別体で備えた撮像システムの機能ブロック例を表す図である。
【
図16】
図2の故障検出部を
図2の撮像部とは別体で備えた撮像システムの機能ブロック例を表す図である。
【
図17】
図2の撮像部および演算部の機能ブロックの一変形例を表す図である。
【
図18】
図17の撮像部内の一部の回路構成の一変形例を表す図である。
【
図19】
図17の撮像部内の一部の回路構成の一変形例を表す図である。
【
図20】
図17の撮像部内の一部の回路構成の一変形例を表す図である。
【
図21】
図1の撮像部および演算部の機能ブロックの一変形例を表す図である。
【
図22】
図21の制御レジスタ部およびタイミング生成部の回路構成の一例を表す図である。
【
図23】
図21の制御レジスタ部およびタイミング生成部の回路構成の一例を表す図である。
【
図24】
図2の故障検出部を
図2の撮像部とは別体で備えた撮像システムの機能ブロックの一変形例を表す図である。
【
図25】
図2の故障検出部を
図2の撮像部とは別体で備えた撮像システムの機能ブロックの一変形例を表す図である。
【
図26】車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図27】車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明は本開示の一具体例であって、本開示は以下の態様に限定されるものではない。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(撮像システム)…
図1~
図5
2.変形例(撮像システム)…
図6~
図25
3.応用例(移動体)…
図26、
図27
【0012】
<1.実施の形態>
[構成]
本開示の一実施形態に係る撮像システム1について説明する。
図1は、撮像システム1の概略構成例を表したものである。撮像システム1は、例えば、撮像部10、表示部20および演算部30を備えている。撮像部10は、被写体を撮像して撮像信号を生成して演算部30に出力する。演算部30は、撮像部10で生成された撮像信号を映像信号に変換して表示部20に出力する。表示部20は、演算部30で生成された映像信号に応じた画像を表示する。なお、表示部20は、必須の構成要素ではない。例えば、車両のウィンドウシールドに搭載されるフロントセンシングカメラは、撮像部10と、演算部30とによって構成されていてもよい。
【0013】
図2は、撮像部10および演算部30の機能ブロック例を表したものである。撮像部10は、例えば、制御信号インターフェース部11、制御レジスタ部12、タイミング生成部13、走査制御部14、画素アレイ部15、読み出し制御部16、出力処理部17、タイミング生成部18および故障検出部19を有している。演算部30は、例えば、信号処理部31および制御部32を有している。制御レジスタ部12およびタイミング生成部13は、本開示の「第1波形生成部」の一具体例に相当する。制御レジスタ部12は、本開示の「第1レジスタ部」の一具体例に相当する。タイミング生成部13は、本開示の「第1タイミング生成部」の一具体例に相当する。タイミング生成部18は、本開示の「第2波形生成部」「第2タイミング生成部」の一具体例に相当する。
【0014】
制御信号インターフェース部11は、例えば、演算部30の制御部32から、設定値を受け付ける。設定値には、例えば、撮像部10を駆動するための駆動パルスなどのデータが含まれる。制御レジスタ部12は、制御信号インターフェース部11から入力された複数の設定値を保持するとともに、保持した複数の設定値をタイミング生成部13,18に出力する。タイミング生成部13は、画素アレイ部15内の各受光画素の走査を制御する。タイミング生成部13は、制御レジスタ部12からの複数の設定値に基づいて、走査制御部14を制御するための種々の制御信号13Aを生成し、走査制御部14および故障検出部19に出力する。タイミング生成部13は、複数の制御信号13Aを走査制御部14および故障検出部19にパラレルに出力する。制御信号13Aは、本開示の「制御信号」の一具体例に相当する。タイミング生成部13は、さらに、制御レジスタ部12からの複数の設定値に基づいて、読み出し制御部16を制御する種々の制御信号13Bを生成し、読み出し制御部16に出力する。タイミング生成部13は、複数の制御信号13Bを読み出し制御部16にパラレルに出力する。
【0015】
走査制御部14は、タイミング生成部13からの種々の制御信号13Aに基づいて、画素アレイ部15の複数の受光画素の走査を制御する。画素アレイ部15は、走査制御部14による走査に基づいて、被写体の光学像を光電変換して撮像信号を生成する。画素アレイ部15は、生成した撮像信号を、読み出し制御部16による制御に基づいて読み出し制御部16に出力する。画素アレイ部15は、例えば、行列状に配置された複数の受光画素を有しており、各受光画素で得られる画素信号を画素行ごとに時系列に出力することにより、上述の撮像信号を生成する。読み出し制御部16は、画素アレイ部15内の複数の受光画素の読み出しを制御する。読み出し制御部16は、タイミング生成部13からの種々の制御信号13Bに基づいて、画素アレイ部15から撮像信号を読み出し、出力処理部17に出力する。出力処理部17は、読み出し制御部16から入力された信号を所定の伝送方式で、演算部30の信号処理部31に出力する。信号処理部31は、出力処理部17からの信号を映像信号に変換し、表示部20に出力する。
【0016】
タイミング生成部18は、制御レジスタ部12からの複数の設定値に基づいて、参照信号18Aを生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18は、複数の参照信号18Aを故障検出部19にシリアルに出力する。参照信号18Aは、本開示の「参照信号」の一具体例に相当する。本実施の形態では、タイミング生成部18は、参照信号18Aとして、走査制御部14を制御する種々の制御信号13Aをシリアル化した信号を生成する。故障検出部19は、走査制御部14を制御する種々の制御信号13Aを監視することにより、種々の制御信号13Aを生成するタイミング生成部13の故障を検出する。具体的には、故障検出部19は、タイミング生成部13から入力された種々の制御信号13Aと、タイミング生成部18から入力された参照信号18Aとの比較に基づいて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障を検出する。故障検出部19は、検出結果を制御部32に出力する。
【0017】
図3は、撮像部10内の一部の回路構成例を表したものである。制御レジスタ部12は、複数の制御レジスタ(12a,12b,12c,12d,…)を有している。タイミング生成部13は、複数のタイミング生成部(13a,13b,13c,13d,…)を有している。制御レジスタ部12は、少なくとも、タイミング生成部13から走査制御部14に入力される制御信号13Aの数と等しい数の制御レジスタ(12a,12b,12c,12d,…)を有している。また、タイミング生成部13は、少なくとも、タイミング生成部13から走査制御部14に入力される制御信号13Aの数(M個)と等しい数のタイミング生成部(13a,13b,13c,13d,…)を有している。なお、
図3には、タイミング生成部13から走査制御部14に入力される種々の制御信号13Aが信号A,B,C,Dからなり、タイミング生成部13から走査制御部14に入力される制御信号13Aの数(M個)が4つとなっている場合が例示されている。
【0018】
制御レジスタ部12に含まれる各制御レジスタ(12a,12b,12c,12d,…)は、制御信号インターフェース部11から入力された設定値を保持するとともに、保持した設定値をタイミング生成部13,18に出力する。制御レジスタ12aは、制御信号インターフェース部11から入力された設定値を保持するとともに、保持した設定値をタイミング生成部13aに出力する。制御レジスタ12bは、制御信号インターフェース部11から入力された設定値を保持するとともに、保持した設定値をタイミング生成部13bに出力する。制御レジスタ12cは、制御信号インターフェース部11から入力された設定値を保持するとともに、保持した設定値をタイミング生成部13cに出力する。制御レジスタ12dは、制御信号インターフェース部11から入力された設定値を保持するとともに、保持した設定値をタイミング生成部13dに出力する。
【0019】
タイミング生成部13に含まれる各タイミング生成部(13a,13b,13c,13d,…)は、対応する制御レジスタ(12a,12b,12c,12d,…)からの設定値に基づいて制御信号13Aを生成し、走査制御部14および故障検出部19に出力する。タイミング生成部13aは、対応する制御レジスタ12aからの設定値に基づいて信号Aを制御信号13Aとして生成し、走査制御部14および故障検出部19に出力する。タイミング生成部13bは、対応する制御レジスタ12bからの設定値に基づいて信号Bを制御信号13Aとして生成し、走査制御部14および故障検出部19に出力する。タイミング生成部13cは、対応する制御レジスタ12cからの設定値に基づいて信号Cを制御信号13Aとして生成し、走査制御部14および故障検出部19に出力する。タイミング生成部13dは、対応する制御レジスタ12dからの設定値に基づいて信号Dを制御信号13Aとして生成し、走査制御部14および故障検出部19に出力する。
【0020】
タイミング生成部18は、例えば、セレクタ18-1およびタイミング生成部18-2を有している。セレクタ18-1は、制御レジスタ部12に含まれる各制御レジスタ(12a,12b,12c,12d,…)から入力される複数の設定値を時系列に順次、タイミング生成部18-2に出力する。タイミング生成部18-2は、セレクタ18-1から入力される時系列の複数の設定値に基づいて参照信号18Aを生成し、故障検出部19に出力する。
【0021】
タイミング生成部18-2は、例えば、タイミング生成部13aに入力される設定値が入力されたときには、タイミング生成部13aから出力される信号Aに対応する信号A’を生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18-2は、例えば、タイミング生成部13bに入力される設定値が入力されたときには、タイミング生成部13bから出力される信号Bに対応する信号B’を生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18-2は、例えば、タイミング生成部13cに入力される設定値が入力されたときには、タイミング生成部13cから出力される信号Cに対応する信号C’を生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18-2は、例えば、タイミング生成部13dに入力される設定値が入力されたときには、タイミング生成部13dから出力される信号Dに対応する信号D’を生成し、故障検出部19に出力する。
【0022】
ここで、タイミング生成部13aおよびタイミング生成部18に不具合が生じていない場合には、信号Aの波形と信号A’の波形とは、互いに等しくなっている。タイミング生成部13bおよびタイミング生成部18に不具合が生じていない場合には、信号Bの波形と信号B’の波形とは、互いに等しくなっている。タイミング生成部13cおよびタイミング生成部18に不具合が生じていない場合には、信号Cの波形と信号C’の波形とは、互いに等しくなっている。タイミング生成部13dおよびタイミング生成部18に不具合が生じていない場合には、信号Dの波形と信号D’ の波形とは、互いに等しくなっている。
【0023】
信号Aの波形と信号A’の波形とが互いに等しくない場合には、タイミング生成部13aおよびタイミング生成部18の少なくとも一方に不具合が生じていると考えられる。信号Bの波形と信号B’の波形とが互いに等しくない場合には、タイミング生成部13bおよびタイミング生成部18の少なくとも一方に不具合が生じていると考えられる。信号Cの波形と信号C’の波形とが互いに等しくない場合には、タイミング生成部13cおよびタイミング生成部18の少なくとも一方に不具合が生じていると考えられる。信号Dの波形と信号D’の波形とが互いに等しくない場合には、タイミング生成部13dおよびタイミング生成部18の少なくとも一方に不具合が生じていると考えられる。
【0024】
故障検出部19は、例えば、セレクタ19aおよび比較部19bを有している。セレクタ19aは、タイミング生成部13に含まれる各タイミング生成部(13a,13b,13c,13d,…)からパラレルに入力される複数の制御信号13A(信号A,B,C,D,…)を時系列に順次、選択し、それにより、複数の制御信号13A(信号A,B,C,D,…)をシリアル化した制御信号19Aを比較部19bに出力する。比較部19bは、セレクタ19aから入力される制御信号19Aと、タイミング生成部18-2から入力される参照信号18Aとの比較に基づいて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障を検出する。比較部19bは、検出結果を制御部32に出力する。
【0025】
図4は、故障検出部19に入力される波形の一例を表したものである。
図4(A)には、タイミング生成部13の出力である複数の制御信号13Aが例示されている。
図4(B)には、タイミング生成部18の出力である参照信号18Aが例示されている。比較部19bは、例えば、画素アレイ部15が画素行(ライン)ごとに制御されるたびに(つまり、水平同期信号XHSが出力されるたびに)、セレクタ19aから入力される制御信号19Aと、タイミング生成部18-2から入力される参照信号18Aとの比較を行う。つまり、比較部19bは、所定の周期ごとに、制御信号19Aと参照信号18Aとの比較を順次行う。
【0026】
例えば、水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間(第1の期間)において、信号Aがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号A’がタイミング生成部18-2から比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第1の期間において、信号Aおよび信号A’の波形(例えば立ち上がりのタイミング)が一致するか否かを判定する。信号Aおよび信号A’の波形が一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Aおよび信号A’の波形が不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0027】
例えば、第1の期間に続く第2の期間(水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間)において、信号Bがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号B’がタイミング生成部18-2から比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第2の期間において、信号Bおよび信号B’の波形(例えば立ち上がりのタイミング)が一致するか否かを判定する。信号Bおよび信号B’の波形が一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Bおよび信号B’の波形が不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0028】
例えば、第2の期間に続く第3の期間(水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間)において、信号Cがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号C’がタイミング生成部18-2から比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第3の期間において、信号Cおよび信号C’の波形(例えば立ち下がりのタイミング)が一致するか否かを判定する。信号Cおよび信号C’の波形が一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Cおよび信号C’の波形が不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0029】
例えば、第3の期間に続く第4の期間(水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間)において、信号Dがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号D’がタイミング生成部18-2から比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第4の期間において、信号Dおよび信号D’の波形(波高値)が一致するか否かを判定する。信信号Dおよび信号D’の波形が一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Dおよび信号D’の波形が不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0030】
比較部19bは、例えば、画素アレイ部15のM画素行(Mライン)分が走査されるたびに、タイミング生成部13から入力される全ての(M個の)制御信号13A(信号A,B,C,D,…)と、タイミング生成部18から入力される参照信号18Aに含まれる全ての(M個の)信号(信号A’,B’,C’,D’,…)との対比を行う。
【0031】
次に、撮像システム1における撮像手順の一例について説明する。
【0032】
図5は、撮像システム1における撮像動作のフローチャートの一例を表す。ユーザは、図示しない操作部を操作することにより演算部30に撮像開始を指示する(ステップS101)。すると、演算部30は、撮像指令を撮像部10に送信する(ステップS102)。撮像部10は、撮像指令を受けると、故障検出部19がタイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障判定を行う(ステップS103)。タイミング生成部13およびタイミング生成部18に故障がない場合には、故障検出部19は、故障無しの通知を制御部32に行うとともに、撮像部10は、所定の撮像方式での撮像を実行する(ステップS104)。
【0033】
撮像部10は、撮像により得られた画像データを信号処理部31に出力する。信号処理部31は、撮像部10から入力された画像データに基づいて所定の信号処理(例えばノイズ低減処理など)を行う(ステップS105)。信号処理部31は、所定の信号処理がなされた画像データを、図示しないフレームメモリに記憶させる(ステップS106)。このようにして、撮像システム1における撮像が行われる。なお、故障検出は、撮像部10が撮像指令を受けてから終了するまで継続的に行われてもよいし、撮像システム1の工場出荷時だけに行われてもよい。
【0034】
[効果]
次に、本実施形態に係る撮像システム1の効果について説明する。
【0035】
故障が許容されない用途にイメージセンサを用いる場合、イメージセンサの故障を検知することが求められる。イメージセンサには、例えば、撮像画像を得るセンサ部や、センサ部を制御する制御回路、センサ部で得られた撮像画像を処理する信号処理回路などが含まれる。この場合、例えば、制御回路や信号処理回路の故障を検知することが考えられる。ところで、イメージセンサに搭載される制御回路では、信号処理回路とは異なり一意に決まる期待値が生成されにくい。そのため、制御回路の故障検出は容易ではないという問題があった。
【0036】
一方、本実施の形態では、複数の制御信号13Aと複数の参照信号18Aとの比較に基づいて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障が検出される。これにより、例えば、参照信号18Aを制御信号13Aに対応する信号とすることにより、制御信号13Aがどのような信号であったとしても、タイミング生成部13およびタイミング生成部18のいずれかに生じた故障を検出することが可能である。従って、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障検出を行うことが可能である。
【0037】
また、本実施の形態では、複数の設定値に基づいて複数の参照信号18Aを出力するタイミング生成部18が設けられている。これにより、制御レジスタ部12と同様の構成を有する制御レジスタをタイミング生成部18の前段に設けた場合と比べて、撮像部10の回路規模や消費電力を小さくすることができる。
【0038】
また、本実施の形態では、タイミング生成部13が複数の制御信号13Aをパラレルに出力し、タイミング生成部18が複数の参照信号18Aをシリアルに出力し、設定値が互いに共通する制御信号13Aおよび参照信号18Aごとに、制御信号13Aと参照信号18Aとの比較が行われる。これにより、複数の参照信号18Aがパラレルに出力される場合と比べて、タイミング生成部18の回路規模を小さくすることができる。
【0039】
また、本実施の形態では、所定の周期ごとに、制御信号13Aと参照信号18Aとの比較が順次行われる。これにより、所定の周期が画素アレイ部15の走査における1水平期間となっており、かつ、タイミング生成部13から出力される制御信号13Aの数が画素アレイ部15における画素行の数以下となっている場合には、画素アレイ部15の走査における1フレーム期間内に、全ての制御信号13Aと全ての参照信号18Aとの比較が行われ得る。
【0040】
<2.変形例>
[変形例A]
上記実施の形態において、画素アレイ部15が特殊な領域を持つ場合、故障検出部19は、その特殊な領域で特殊な制御となる信号を優先して監視してもよい。画素アレイ部15が、例えば、
図6に示したように、特殊な領域としての遮光画素領域15aと、有効画素領域15bとを有する場合、故障検出部19は、例えば、
図7に示したように、遮光画素領域15aで特殊な制御となる信号(例えば、信号B,D)を優先して監視してもよい。
【0041】
例えば、遮光画素領域15aに含まれる複数の遮光画素pxaが走査される間であって、かつ水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間(第1の期間)において、信号Bがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号B’がタイミング生成部18-2から比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第1の期間において、信号Bおよび信号B’の波形(例えば立ち上がりのタイミング)が一致するか否かを判定する。信号Bおよび信号B’の波形が一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Bおよび信号B’の波形が不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0042】
例えば、遮光画素領域15aに含まれる複数の遮光画素pxaが走査される間であって、かつ第1の期間に続く第2の期間(水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間)において、信号Dがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号D’がタイミング生成部18-2から比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第2の期間において、信号Dおよび信号D’の波形(例えば波高値)が一致するか否かを判定する。信信号Dおよび信号D’の波形が一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Dおよび信号D’の波形が不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0043】
例えば、遮光画素領域15aに含まれる複数の遮光画素pxaが走査される間であって、かつ第2の期間に続く第3の期間(水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間)において、信号Aがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号A’がタイミング生成部18-2から比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第3の期間において、信号Aおよび信号A’の波形(例えば立ち上がりのタイミング)が一致するか否かを判定する。信号Aおよび信号A’の波形が一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Aおよび信号A’の波形が不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0044】
例えば、遮光画素領域15aに含まれる複数の遮光画素pxaの走査が終わり、有効画素領域15bに含まれる複数の有効画素pxbの走査が始まる第4の期間(水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間)において、信号Cがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号C’がタイミング生成部18-2から比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第4の期間において、信号Cおよび信号C’ の波形(例えば立ち上がりのタイミング)が一致するか否かを判定する。信号Cおよび信号C’の波形が一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Cおよび信号C’の波形が不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0045】
比較部19bは、例えば、画素アレイ部15のM画素行(Mライン)分が走査されるたびに、タイミング生成部13から入力される全ての(M個の)制御信号13A(信号A,B,C,D,…)と、タイミング生成部18から入力される参照信号18Aに含まれる全ての(M個の)信号(信号A’,B’,C’,D’,…)との対比を行う。
【0046】
本変形例では、画素アレイ部15が遮光画素領域15aのような特殊な領域を持つ場合、その特殊な領域で特殊な制御となる信号が優先して監視される。これにより、特殊な制御に起因する不具合も確実に検出することが可能となる。
【0047】
[変形例B]
上記実施の形態およびその変形例において、タイミング生成部18は、例えば、
図8に示したように、タイミング生成部13と共通の構成となっていてもよい。本変形例において、タイミング生成部18は、複数のタイミング生成部(18a,18b,18c,18d,…)を有している。タイミング生成部18は、少なくとも、タイミング生成部13から走査制御部14に入力される制御信号13Aの数(M個)と等しい数のタイミング生成部を有している。なお、
図8には、タイミング生成部18から故障検出部19に入力される種々の参照信号18Aが信号A’,B’,C’,D’からなり、タイミング生成部18から比較部19bに入力される参照信号18Aの数(M個)が4つとなっている場合が例示されている。タイミング生成部18に含まれる各タイミング生成部(13a,13b,13c,13d,…)は、対応する制御レジスタからの設定値に基づいて参照信号18Aを生成し、比較部19bに出力する。タイミング生成部18は、複数の参照信号18Aを比較部19bにパラレルに出力する。
【0048】
タイミング生成部18に含まれる各タイミング生成部(18a,18b,18c,18d,…)は、対応する制御レジスタ(12a,12b,12c,12d,…)からの設定値に基づいて参照信号18Aを生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18aは、対応する制御レジスタ12aからの設定値に基づいて信号A’を参照信号18Aとして生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18bは、対応する制御レジスタ12bからの設定値に基づいて信号B’を参照信号18Aとして生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18cは、対応する制御レジスタ12cからの設定値に基づいて信号C’を参照信号18Aとして生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18dは、対応する制御レジスタ12dからの設定値に基づいて信号D’を参照信号18Aとして生成し、故障検出部19に出力する。
【0049】
本変形例では、故障検出部19は、例えば、セレクタ19a,19cおよび比較部19bを有している。セレクタ19cは、タイミング生成部18に含まれる各タイミング生成部(18a,18b,18c,18d,…)からパラレルに入力される複数の参照信号18A(信号A’,B’,C’,D’,…)を時系列に順次、選択し、それにより、複数の参照信号18A(信号A’,B’,C’,D’,…)をシリアル化した参照信号19Bを比較部19bに出力する。比較部19bは、セレクタ19aから入力される制御信号19Aと、セレクタ19cから入力される参照信号19Bとの比較に基づいて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障を検出する。比較部19bは、検出結果を制御部32に出力する。
【0050】
図9は、故障検出部19に入力される波形の一例を表したものである。
図9(A)には、タイミング生成部13の出力である複数の制御信号13Aが例示されている。
図9(B)には、タイミング生成部18の出力である参照信号18Aが例示されている。比較部19bは、例えば、画素アレイ部15が画素行(ライン)ごとに制御されるたびに(つまり、水平同期信号XHSが出力されるたびに)、セレクタ19aから入力される制御信号19Aと、セレクタ19cから入力される参照信号19Bとの比較を行う。
【0051】
例えば、水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間(第1の期間)において、信号Aがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号A’がセレクタ19cから比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第1の期間において、信号Aおよび信号A’の立ち上がりのタイミングが一致するか否かを判定する。信号Aおよび信号A’の立ち上がりのタイミングが一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Aおよび信号A’の立ち上がりのタイミングが不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0052】
例えば、第1の期間に続く第2の期間(水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間)において、信号Bがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号B’がセレクタ19cから比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第2の期間において、信号Bおよび信号B’の立ち上がりのタイミングが一致するか否かを判定する。信号Bおよび信号B’の立ち上がりのタイミングが一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Bおよび信号B’の立ち上がりのタイミングが不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0053】
例えば、第2の期間に続く第3の期間(水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間)において、信号Cがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号C’がセレクタ19cから比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第3の期間において、信号Cおよび信号C’の立ち上がりのタイミングが一致するか否かを判定する。信号Cおよび信号C’の立ち上がりのタイミングが一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Cおよび信号C’の立ち上がりのタイミングが不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0054】
例えば、第3の期間に続く第4の期間(水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間)において、信号Dがセレクタ19aから比較部19bに入力され、信号D’がセレクタ19cから比較部19bに入力されるとする。このとき、比較部19bは、第4の期間において、信号Dおよび信号D’の立ち上がりのタイミングが一致するか否かを判定する。信信号Dおよび信号D’の立ち上がりのタイミングが一致する場合には、比較部19bは、一致に対応する信号を出力する。信号Dおよび信号D’の立ち上がりのタイミングが不一致の場合には、比較部19bは、不一致に対応する信号を出力する。
【0055】
比較部19bは、例えば、画素アレイ部15のM画素行(Mライン)分が走査されるたびに、タイミング生成部13から入力される全ての(M個の)制御信号13A(信号A,B,C,D,…)と、タイミング生成部18から入力される参照信号18Aに含まれる全ての(M個の)信号(信号A’,B’,C’,D’,…)との対比を行う。
【0056】
また、本変形例では、タイミング生成部13が複数の制御信号13Aをパラレルに出力し、タイミング生成部18が複数の参照信号18Aをパラレルに出力し、設定値が互いに共通する制御信号13Aおよび参照信号18Aごとに、制御信号13Aと参照信号18Aとの比較が行われる。これにより、タイミング生成部13の制御と同様の制御でタイミング生成部18を制御することができ、制御信号19Aと参照信号19Bとの比較を共通の条件で行うことができる。
【0057】
[変形例C]
上記変形例Bにおいて、故障検出部19は、例えば、
図10に示したように、セレクタ19a,19cおよび比較部19bの代わりに、比較部19dを有していてもよい。比較部19dは、タイミング生成部13に含まれる各タイミング生成部(13a,13b,13c,13d,…)からパラレルに入力される複数の制御信号13A(信号A,B,C,D,…)と、タイミング生成部18に含まれる各タイミング生成部(18a,18b,18c,18d,…)からパラレルに入力される複数の参照信号18A(信号A,B,C,D,…)との比較に基づいて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障を検出する。比較部19dは、検出結果を制御部32に出力する。
【0058】
図11は、故障検出部19に入力される波形の一例を表したものである。
図11(A)には、タイミング生成部13の出力である複数の制御信号13Aが例示されている。
図11(B)には、タイミング生成部18の出力である複数の参照信号18Aが例示されている。比較部19dは、例えば、画素アレイ部15が画素行(ライン)ごとに制御されるたびに(つまり、水平同期信号XHSが出力されるたびに)、タイミング生成部13から入力される制御信号13Aと、タイミング生成部18から入力される参照信号18Aとの比較を行う。
【0059】
例えば、水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間(第1の期間)において、信号A,B,C,Dがタイミング生成部13a,13b,13c,13dから比較部19dに入力され、信号A’,B’,C’,D’がタイミング生成部18a,18b,18c,18dから比較部19dに入力されるとする。このとき、比較部19dは、第1の期間において、信号Aおよび信号A’の波形が一致するか否か、信号Bおよび信号B’の波形が一致するか否か、信号Cおよび信号C’の波形が一致するか否か、信号Dおよび信号D’の波形が一致するか否かを同時に判定する。
【0060】
信号Aおよび信号A’の波形が一致する場合には、比較部19dは、一致に対応する信号を出力する。信号Aおよび信号A’の波形が不一致の場合には、比較部19dは、不一致に対応する信号を出力する。信号Bおよび信号B’の波形が一致する場合には、比較部19dは、一致に対応する信号を出力する。信号Bおよび信号B’の波形が不一致の場合には、比較部19dは、不一致に対応する信号を出力する。信号Cおよび信号C’の波形が一致する場合には、比較部19dは、一致に対応する信号を出力する。信号Cおよび信号C’の波形が不一致の場合には、比較部19dは、不一致に対応する信号を出力する。信号Dおよび信号D’の波形が一致する場合には、比較部19dは、一致に対応する信号を出力する。信号Dおよび信号D’の波形が不一致の場合には、比較部19dは、不一致に対応する信号を出力する。
【0061】
例えば、第1の期間に続く第2の期間(水平同期信号XHSが出力されてから次の水平同期信号XHSが出力されるまでの期間)においても、比較部19dは、信号A,B,C,Dと信号A’,B’,C’,D’との比較を行う。つまり、比較部19dは、平同期信号XHSが出力される周期と等しい周期で、比較部19dは、信号A,B,C,Dと信号A’,B’,C’,D’との比較を行う。
【0062】
比較部19dは、例えば、画素アレイ部15の1画素行(1ライン)分が走査されるたびに、タイミング生成部13から入力される全ての(M個の)制御信号13A(信号A,B,C,D,…)と、タイミング生成部18から入力される全ての(M個の)参照信号18A(信号A’,B’,C’,D’,…)との対比を行う。
【0063】
本変形例では、平同期信号XHSが出力される周期と等しい周期で、信号A,B,C,Dと信号A’,B’,C’,D’との比較が行われる。これにより、上記実施の形態と比べて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障を早期に検出することができる。
【0064】
[変形例D]
上記変形例B,Cにおいて、撮像部10は、例えば、
図12に示したように、制御レジスタ部21を更に有していてもよい。本変形例において、制御レジスタ部21およびタイミング生成部18は、本開示の「第2波形生成部」の一具体例に相当する。制御レジスタ部21は、本開示の「第2レジスタ部」の一具体例に相当する。タイミング生成部18は、本開示の「第2タイミング生成部」の一具体例に相当する。
【0065】
制御レジスタ部21は、制御信号インターフェース部11から入力された複数の設定値(第2設定値)を保持するとともに、保持した複数の設定値をタイミング生成部18に出力する。制御レジスタ部21は、制御レジスタ部12と同一の制御に基づいて複数の設定値をタイミング生成部18に出力する。タイミング生成部18は、制御レジスタ部21から入力された複数の設定値に基づいて複数の参照信号18Aを出力する。制御レジスタ部12は、制御信号インターフェース部11から入力された複数の設定値(第1設定値)を保持するとともに、保持した複数の設定値をタイミング生成部13に出力する。つまり、本変形例では、制御レジスタ部12は、保持した複数の設定値をタイミング生成部18には出力しない。タイミング生成部13は、制御レジスタ部12から入力された複数の設定値に基づいて複数の制御信号13Aを出力する。
【0066】
図13、
図14は、撮像部10内の一部の回路構成例を表したものである。制御レジスタ部21は、制御レジスタ部12と共通の構成となっている。制御レジスタ部21は、複数の制御レジスタ(21a,21b,21c,21d,…)を有している。制御レジスタ部21は、少なくとも、タイミング生成部13から走査制御部14に入力される制御信号13Aの数と等しい数の制御レジスタを有している。制御レジスタ部21に含まれる各制御レジスタ(21a,21b,21c,21d,…)は、制御信号インターフェース部11から入力された設定値を保持するとともに、保持した設定値をタイミング生成部18に出力する。
【0067】
本変形例において、タイミング生成部18がセレクタ18-1およびタイミング生成部18-2を有している場合には、セレクタ18-1は、
図13に示したように、制御レジスタ部21に含まれる各制御レジスタ(21a,21b,21c,21d,…)から入力される複数の設定値を時系列に順次、タイミング生成部18-2に出力する。
【0068】
本変形例において、タイミング生成部18が複数のタイミング生成部(18a,18b,18c,18d,…)を有している場合には、タイミング生成部18に含まれる各タイミング生成部(18a,18b,18c,18d,…)は、
図14に示したように、対応する制御レジスタ(21a,21b,21c,21d,…)からの設定値に基づいて参照信号18Aを生成し、故障検出部19に出力する。
【0069】
本変形例では、制御レジスタ部12と同一の制御に基づいて設定値を出力する制御レジスタ部21と、制御レジスタ部21から入力された設定値に基づいて参照信号18Aを出力するタイミング生成部18とが設けられている。このように、本変形例では、冗長な回路(制御レジスタ部21およびタイミング生成部18)が設けられているものの、このような冗長な回路が設けられていることによって、制御レジスタ部12およびタイミング生成部13の故障検出を行うことが可能である。
【0070】
また、本変形例において、タイミング生成部13が複数の制御信号13Aをパラレルに出力し、タイミング生成部18が複数の参照信号18Aをシリアルに出力し、設定値が互いに共通する制御信号13Aおよび参照信号18Aごとに、制御信号13Aと参照信号18Aとの比較が行われる場合には、複数の参照信号18Aがパラレルに出力される場合と比べて、タイミング生成部18の回路規模を小さくすることができる。
【0071】
また、本変形例において、タイミング生成部13が複数の制御信号13Aをパラレルに出力し、タイミング生成部18が複数の参照信号18Aをパラレルに出力し、設定値が互いに共通する制御信号13Aおよび参照信号18Aごとに、制御信号13Aと参照信号18Aとの比較が行われる場合には、タイミング生成部13の制御と同様の制御でタイミング生成部18を制御することができる。
【0072】
[変形例E]
上記実施の形態および上記変形例A~Cにおいて、故障検出部19と同様の機能を有する故障検出部40が、例えば、
図15に示したように、撮像部10とは別個に設けられていてもよい。このようにした場合であっても、上記実施の形態および上記変形例A~Cと同様の効果を有する。
【0073】
[変形例F]
上記変形例Dにおいて、故障検出部19と同様の機能を有する故障検出部40が、例えば、
図16に示したように、撮像部10とは別個に設けられていてもよい。このようにした場合であっても、上記変形例Dと同様の効果を有する。
【0074】
[変形例G]
上記実施の形態および上記変形例A~Cでは、故障検出部19は、走査制御部14を制御する種々の制御信号13Aを監視することにより、種々の制御信号13Aを生成するタイミング生成部13の故障を検出していた。しかし、上記実施の形態および上記変形例A~Cにおいて、故障検出部19は、例えば、
図17に示したように、読み出し制御部16を制御する種々の制御信号13Bを監視することにより、種々の制御信号13Bを生成するタイミング生成部13の故障を検出してもよい。制御信号13Bは、本開示の「制御信号」の一具体例に相当する。
【0075】
このとき、タイミング生成部18は、制御レジスタ部12からの設定値に基づいて、参照信号18Bを生成し、故障検出部19に出力する。参照信号18Bは、本開示の「参照信号」の一具体例に相当する。タイミング生成部18は、参照信号18Bとして、読み出し制御部16を制御する種々の制御信号をシリアル化した制御信号を生成する。故障検出部19は、タイミング生成部13から入力された種々の制御信号13Bと、タイミング生成部18から入力された参照信号18Aとの比較に基づいて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障を検出する。故障検出部19は、検出結果を制御部32に出力する。
【0076】
図18は、撮像部10内の一部の回路構成例を表したものである。制御レジスタ部12は、複数の制御レジスタ(12e,12f,12g,12h,…)を有している。タイミング生成部13は、複数のタイミング生成部(13e,13f,13g,13h,…)を有している。制御レジスタ部12は、少なくとも、タイミング生成部13から読み出し制御部16に入力される制御信号13Bの数と等しい数の制御レジスタを有している。また、タイミング生成部13は、少なくとも、タイミング生成部13から読み出し制御部16に入力される制御信号13Bの数(L個)と等しい数のタイミング生成部を有している。なお、
図18には、タイミング生成部13から読み出し制御部16に入力される種々の制御信号13Bが信号E,F,G,Hからなり、タイミング生成部13から読み出し制御部16に入力される制御信号13Bの数(L個)が4つとなっている場合が例示されている。
【0077】
制御レジスタ部12に含まれる各制御レジスタ(12e,12f,12g,12h,…)は、制御信号インターフェース部11から入力された設定値を保持するとともに、保持した設定値をタイミング生成部13,18に出力する。タイミング生成部13に含まれる各タイミング生成部(13e,13f,13g,13h,…)は、対応する制御レジスタからの設定値に基づいて制御信号13Bを生成し、読み出し制御部16に出力する。
【0078】
タイミング生成部18は、例えば、セレクタ18-3およびタイミング生成部18-4を有している。セレクタ18-3は、制御レジスタ部12に含まれる各制御レジスタ(12e,12f,12g,12h,…)から入力される複数の設定値を時系列に順次、タイミング生成部18-4に出力する。タイミング生成部18-4は、セレクタ18-3から入力される時系列の設定値に基づいて参照信号18Bを生成し、故障検出部19に出力する。
【0079】
タイミング生成部18-4は、例えば、タイミング生成部13eに入力される設定値が入力されたときには、タイミング生成部13eから出力される信号Eに対応する信号E’を生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18-4は、例えば、タイミング生成部13fに入力される設定値が入力されたときには、タイミング生成部13fから出力される信号Fに対応する信号F’を生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18-4は、例えば、タイミング生成部13gに入力される設定値が入力されたときには、タイミング生成部13gから出力される信号Gに対応する信号G’を生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18-4は、例えば、タイミング生成部13hに入力される設定値が入力されたときには、タイミング生成部13hから出力される信号Hに対応する信号H’を生成し、故障検出部19に出力する。
【0080】
ここで、タイミング生成部13eおよびタイミング生成部18に不具合が生じていない場合には、信号Eの波形と信号E’の波形とは、互いに等しくなっている。タイミング生成部13fおよびタイミング生成部18に不具合が生じていない場合には、信号Fの波形と信号F’の波形とは、互いに等しくなっている。タイミング生成部13gおよびタイミング生成部18に不具合が生じていない場合には、信号Gの波形と信号G’の波形とは、互いに等しくなっている。タイミング生成部13hおよびタイミング生成部18に不具合が生じていない場合には、信号Hの波形と信号H’ の波形とは、互いに等しくなっている。
【0081】
信号Eの波形と信号E’の波形とが互いに等しくない場合には、タイミング生成部13eおよびタイミング生成部18の少なくとも一方に不具合が生じていると考えられる。信号Fの波形と信号F’の波形とが互いに等しくない場合には、タイミング生成部13fおよびタイミング生成部18の少なくとも一方に不具合が生じていると考えられる。信号Gの波形と信号G’の波形とが互いに等しくない場合には、タイミング生成部13gおよびタイミング生成部18の少なくとも一方に不具合が生じていると考えられる。信号Hの波形と信号H’の波形とが互いに等しくない場合には、タイミング生成部13hおよびタイミング生成部18の少なくとも一方に不具合が生じていると考えられる。
【0082】
故障検出部19は、例えば、セレクタ19eおよび比較部19fを有している。セレクタ19eは、タイミング生成部13に含まれる各タイミング生成部(13e,13f,13g,13h,…)からパラレルに入力される複数の制御信号13B(信号A,B,C,D,…)を時系列に順次、選択し、それにより、複数の制御信号13B(信号A,B,C,D,…)をシリアル化した制御信号19Cを比較部19fに出力する。比較部19fは、セレクタ19eから入力される制御信号19Cと、タイミング生成部18-4から入力される参照信号18Bとの比較に基づいて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障を検出する。比較部19bは、検出結果を制御部32に出力する。故障検出部19における故障検出方法は、上記実施の形態における故障検出方法と同様である。
【0083】
本変形例では、複数の制御信号13Bと複数の参照信号18Bとの比較に基づいて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障が検出される。これにより、例えば、参照信号18Bを制御信号13Bに対応する信号とすることにより、制御信号13Bがどのような信号であったとしても、タイミング生成部13およびタイミング生成部18のいずれかに生じた故障を検出することが可能である。従って、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障検出を行うことが可能である。
【0084】
また、本変形例では、複数の設定値に基づいて複数の参照信号18Bを出力するタイミング生成部18が設けられている。これにより、制御レジスタ部12と同様の構成を有する制御レジスタをタイミング生成部18の前段に設けた場合と比べて、撮像部10の回路規模や消費電力を小さくすることができる。
【0085】
また、本変形例では、タイミング生成部13が複数の制御信号13Bをパラレルに出力し、タイミング生成部18が複数の参照信号18Bをシリアルに出力し、設定値が互いに共通する制御信号13Bおよび参照信号18Bごとに、制御信号13Bと参照信号18Bとの比較が行われる。これにより、複数の参照信号18Bがパラレルに出力される場合と比べて、タイミング生成部18の回路規模を小さくすることができる。
【0086】
また、本変形例では、所定の周期ごとに、制御信号13Bと参照信号18Bとの比較が順次行われる。これにより、所定の周期が画素アレイ部15の走査における1水平期間となっており、かつ、タイミング生成部13から出力される制御信号13Bの数が画素アレイ部15における画素行の数以下となっている場合には、画素アレイ部15の走査における1フレーム期間内に、全ての制御信号13Bと全ての参照信号18Bとの比較が行われ得る。
【0087】
[変形例H]
上記変形例Gにおいて、タイミング生成部18は、例えば、
図19に示したように、タイミング生成部13と共通の構成となっていてもよい。本変形例において、タイミング生成部18は、複数のタイミング生成部(18e,18f,18g,18h,…)を有している。タイミング生成部18は、少なくとも、タイミング生成部13から読み出し制御部16に入力される制御信号13Bの数(L個)と等しい数のタイミング生成部を有している。なお、
図19には、タイミング生成部18から比較部19bに入力される種々の参照信号18Aが信号E,F,G,Hからなり、タイミング生成部18から比較部19bに入力される参照信号18Bの数(L個)が4つとなっている場合が例示されている。タイミング生成部18に含まれる各タイミング生成部(13e,13f,13g,13h,…)は、対応する制御レジスタからの設定値に基づいて参照信号18Bを生成し、比較部19bに出力する。
【0088】
タイミング生成部18に含まれる各タイミング生成部(18e,18f,18g,18h,…)は、対応する制御レジスタ(12e,12f,12g,12h,…)からの設定値に基づいて参照信号18Bを生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18eは、対応する制御レジスタ12eからの設定値に基づいて信号E’を参照信号18Bとして生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18fは、対応する制御レジスタ12fからの設定値に基づいて信号F’を参照信号18Bとして生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18gは、対応する制御レジスタ12gからの設定値に基づいて信号G’を参照信号18Bとして生成し、故障検出部19に出力する。タイミング生成部18hは、対応する制御レジスタ12hからの設定値に基づいて信号H’を参照信号18Bとして生成し、故障検出部19に出力する。
【0089】
本変形例では、故障検出部19は、例えば、セレクタ19e,19gおよび比較部19fを有している。セレクタ19gは、タイミング生成部18に含まれる各タイミング生成部(18e,18f,18g,18h,…)からパラレルに入力される複数の参照信号18B(信号E,F,G,H,…)を時系列に順次、選択し、それにより、複数の参照信号18B(信号E,F,G,H,…)をシリアル化した制御信号19Dを比較部19fに出力する。比較部19fは、セレクタ19eから入力される制御信号19Cと、セレクタ19gから入力される制御信号19Dとの比較に基づいて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障を検出する。比較部19fは、検出結果を制御部32に出力する。故障検出部19における故障検出方法は、上記変形例Bにおける故障検出方法と同様である。
【0090】
本変形例では、タイミング生成部13が複数の制御信号13Bをパラレルに出力し、タイミング生成部18が複数の参照信号18Bをパラレルに出力し、設定値が互いに共通する制御信号13Bおよび参照信号18Bごとに、制御信号13Bと参照信号18Bとの比較が行われる。これにより、タイミング生成部13の制御と同様の制御でタイミング生成部18を制御することができる。
【0091】
[変形例I]
上記変形例Hにおいて、故障検出部19は、例えば、
図20に示したように、セレクタ19e,19gおよび比較部19fの代わりに、比較部19hを有していてもよい。比較部19hは、タイミング生成部13に含まれる各タイミング生成部(13e,13f,13g,13h,…)からパラレルに入力される複数の制御信号13B(信号E,F,G,H,…)と、タイミング生成部18に含まれる各タイミング生成部(18e,18f,18g,18h,…)からパラレルに入力される複数の参照信号18B(信号E,F,G,H,…)との比較に基づいて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障を検出する。比較部19hは、検出結果を制御部32に出力する。故障検出部19における故障検出方法は、上記変形例Cにおける故障検出方法と同様である。
【0092】
本変形例では、平同期信号XHSが出力される周期と等しい周期で、信号A,B,C,Dと信号A’,B’,C’,D’との比較が行われる。これにより、上記実施の形態と比べて、タイミング生成部13またはタイミング生成部18の故障を早期に検出することができる。
【0093】
[変形例J]
上記変形例H,Iにおいて、撮像部10は、例えば、
図21に示したように、制御レジスタ部21を更に有していてもよい。制御レジスタ部21は、制御信号インターフェース部11から入力された設定値を保持するとともに、保持した設定値をタイミング生成部18に出力する。本変形例では、制御レジスタ部12は、制御信号インターフェース部11から入力された設定値を保持するとともに、保持した設定値をタイミング生成部13に出力する。つまり、本変形例では、制御レジスタ部12は、保持した設定値をタイミング生成部18には出力しない。
【0094】
図22、
図23は、撮像部10内の一部の回路構成例を表したものである。制御レジスタ部21は、制御レジスタ部12と共通の構成となっている。制御レジスタ部21は、複数の制御レジスタ(21e,21f,21g,21h,…)を有している。制御レジスタ部21は、少なくとも、タイミング生成部13から走査制御部14に入力される制御信号13Aの数と等しい数の制御レジスタを有している。制御レジスタ部21に含まれる各制御レジスタ(21e,21f,21g,21h,…)は、制御信号インターフェース部11から入力された設定値を保持するとともに、保持した設定値をタイミング生成部18に出力する。
【0095】
本変形例において、タイミング生成部18がセレクタ18-3およびタイミング生成部18-4を有している場合には、セレクタ18-3は、
図22に示したように、制御レジスタ部21に含まれる各制御レジスタ(21e,21f,21g,21h,…)から入力される複数の設定値を時系列に順次、タイミング生成部18-2に出力する。
【0096】
本変形例において、タイミング生成部18が複数のタイミング生成部(18e,18f,18g,18h,…)を有している場合には、タイミング生成部18に含まれる各タイミング生成部(18e,18f,18g,18h,…)は、
図23に示したように、対応する制御レジスタ(21e,21f,21g,21h,…)からの設定値に基づいて参照信号18Aを生成し、故障検出部19に出力する。
【0097】
本変形例では、制御レジスタ部12と同一の制御に基づいて設定値を出力する制御レジスタ部21と、制御レジスタ部21から入力された設定値に基づいて参照信号18Bを出力するタイミング生成部18とが設けられている。このように、本変形例では、冗長な回路(制御レジスタ部21およびタイミング生成部18)が設けられているものの、このような冗長な回路が設けられていることによって、制御レジスタ部12およびタイミング生成部13の故障検出を行うことが可能である。
【0098】
また、本変形例において、タイミング生成部13が複数の制御信号13Bをパラレルに出力し、タイミング生成部18が複数の参照信号18Bをシリアルに出力し、設定値が互いに共通する制御信号13Bおよび参照信号18Bごとに、制御信号13Bと参照信号18Bとの比較が行われる場合には、複数の参照信号18Bがパラレルに出力される場合と比べて、タイミング生成部18の回路規模を小さくすることができる。
【0099】
また、本変形例において、タイミング生成部13が複数の制御信号13Bをパラレルに出力し、タイミング生成部18が複数の参照信号18Bをパラレルに出力し、設定値が互いに共通する制御信号13Bおよび参照信号18Bごとに、制御信号13Bと参照信号18Bとの比較が行われる場合には、タイミング生成部13の制御と同様の制御でタイミング生成部18を制御することができる。
【0100】
[変形例K]
上記変形例H,Iにおいて、故障検出部19と同様の機能を有する故障検出部40が、例えば、
図24に示したように、撮像部10とは別個に設けられていてもよい。このようにした場合であっても、上記変形例H,Iと同様の効果を有する。
【0101】
[変形例L]
上記変形例Jにおいて、故障検出部19と同様の機能を有する故障検出部40が、例えば、
図25に示したように、撮像部10とは別個に設けられていてもよい。このようにした場合であっても、上記変形例Jと同様の効果を有する。
【0102】
<3.応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
【0103】
図26は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
【0104】
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。
図26に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
【0105】
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
【0106】
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
【0107】
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
【0108】
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
【0109】
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
【0110】
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
【0111】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0112】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
【0113】
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。
図26の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0114】
図27は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
【0115】
図27では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
【0116】
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
【0117】
なお、
図27には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
【0118】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
【0119】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0120】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
【0121】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
【0122】
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、撮像部12031、撮像部12101ないし12104に適用され得る。撮像部12031、撮像部12101ないし12104に本開示に係る技術を適用することにより、撮像部12031、撮像部12101ないし12104に対する故障の心配の少ない車両制御システムを実現することができる。
【0123】
以上、実施の形態およびその変形例ならびに応用例を挙げて本開示を説明したが、本開示は実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本開示の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本開示が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
【0124】
また、例えば、本開示は以下のような構成を取ることができる。
(1)
複数の画素を含む画素アレイと、
前記複数の画素の走査を制御する走査制御部と、
前記複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部と、
前記走査制御部および前記読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号を生成する第1波形生成部と、
複数の参照信号を生成する第2波形生成部と、
前記複数の制御信号と前記複数の参照信号との比較に基づいて、前記第1波形生成部または前記第2波形生成部の故障を検出する故障検出部と
を備えた
撮像装置。
(2)
前記第1波形生成部は、複数の設定値を出力する第1レジスタ部と、前記複数の設定値に基づいて前記複数の制御信号を出力する第1タイミング生成部とを有し、
前記第2波形生成部は、前記複数の設定値に基づいて前記複数の参照信号を出力する第2タイミング生成部を有する
(1)に記載の撮像装置。
(3)
前記第1タイミング生成部は、前記複数の制御信号をパラレルに出力し、
前記第2タイミング生成部は、前記複数の参照信号をシリアルもしくはパラレルに出力し、
前記故障検出部は、前記設定値が互いに共通する前記制御信号および前記参照信号ごとに、前記制御信号と前記参照信号との比較を行う
(2)に記載の撮像装置。
(4)
前記故障検出部は、所定の周期ごとに、前記制御信号と前記参照信号との比較を順次行う
(3)に記載の撮像装置。
(5)
前記第1波形生成部は、第1設定値を出力する第1レジスタ部と、前記第1設定値に基づいて前記制御信号を出力する第1タイミング生成部とを有し、
前記第2波形生成部は、前記第1レジスタ部と同一の制御に基づいて第2設定値を出力する第2レジスタ部と、前記第2設定値に基づいて前記参照信号を出力する第2タイミング生成部とを有する
(1)に記載の撮像装置。
(6)
前記第1タイミング生成部は、前記複数の制御信号をパラレルに出力し、
前記第2タイミング生成部は、前記複数の参照信号をシリアルもしくはパラレルに出力し、
前記故障検出部は、前記設定値が互いに共通する前記制御信号および前記参照信号ごとに、前記制御信号と前記参照信号との比較を行う
(5)に記載の撮像装置。
(7)
前記故障検出部は、所定の周期ごとに、前記制御信号と前記参照信号との比較を順次行う
(6)に記載の撮像装置。
(8)
被写体を撮像して撮像信号を生成する撮像部と、
前記撮像部で生成された前記撮像信号を映像信号に変換する演算部と、
前記演算部で生成された前記映像信号に応じた画像を表示する表示部と
を備え、
前記撮像部は、
複数の画素を含む画素アレイと、
前記複数の画素の走査を制御する走査制御部と、
前記複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部と、
前記走査制御部および前記読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号を生成する第1波形生成部と、
複数の参照信号を生成する第2波形生成部と、
前記複数の制御信号と前記複数の参照信号との比較に基づいて、前記第1波形生成部または前記第2波形生成部の故障を検出する故障検出部と
を有する
撮像システム。
(9)
被写体を撮像して撮像信号を生成する撮像部と、
前記撮像部の故障を検出する故障検出部と、
前記撮像部で生成された前記撮像信号を映像信号に変換する演算部と、
前記演算部で生成された前記映像信号に応じた画像を表示する表示部と
を備え、
前記撮像部は、
複数の画素を含む画素アレイと、
前記複数の画素の走査を制御する走査制御部と、
前記複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部と、
前記走査制御部および前記読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号を生成する第1波形生成部と、
複数の参照信号を生成する第2波形生成部と
を有し、
前記故障検出部は、前記複数の制御信号と前記複数の参照信号との比較に基づいて、前記第1波形生成部または前記第2波形生成部の故障を検出する
撮像システム。
(10)
複数の画素を含む画素アレイと、前記複数の画素の走査を制御する走査制御部と、前記複数の画素の読み出しを制御する読み出し制御部とを備えた撮像装置において、前記走査制御部および前記読み出し制御部の少なくとも一方を制御するための複数の制御信号と、複数の参照信号とを生成することと、
前記複数の制御信号と前記複数の参照信号との比較に基づいて、前記第1波形生成部または前記第2波形生成部の故障を検出することと
を含む
故障検出方法。
【0125】
本開示の一実施の形態に係る撮像装置、第1および第2の撮像システムならびに故障検出方法によれば、複数の制御信号と複数の参照信号との比較に基づいて、第1波形生成部または第2波形生成部の故障を検出するようにしたので、第1波形生成部または第2波形生成部の故障検出を行うことが可能である。なお、本開示の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されず、本明細書中に記載されたいずれの効果であってもよい。
【0126】
本出願は、日本国特許庁において2019年1月17日に出願された日本特許出願番号第2019-006177号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
【0127】
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。