(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】ランダムアクセス方法、装置及び通信システム
(51)【国際特許分類】
H04W 74/08 20240101AFI20240716BHJP
【FI】
H04W74/08
(21)【出願番号】P 2021564407
(86)(22)【出願日】2019-04-30
(86)【国際出願番号】 CN2019085332
(87)【国際公開番号】W WO2020220323
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-11-10
【審判番号】
【審判請求日】2023-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ルゥ・ヤン
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】圓道 浩史
【審判官】本郷 彰
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/151230(WO,A1)
【文献】特表2015-506629(JP,A)
【文献】国際公開第2019/022572(WO,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon, RACH type switching between 2-steps, 4-steps RACH and CFRA [online], 3GPP TSG RAN WG2 #105bis R2-1904112, 2019年04月12日, Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_105bis/Docs/R2-1904112.zip>
【文献】3GPP, 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Medium Access Control (MAC) protocol specification (Release 15), 3GPP TS 38.321 V15.4.0, 2019年01月11日, pp.1-22, Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/38_series/38.321/38321-f40.zip>
【文献】ZTE, Sanechips, On 2-Step RACH Procedures [online], 3GPP TSG RAN WG1 #96b R1-1903879, 2019年04月12日, Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1903879.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に適用されるランダムアクセス装置であって、
端末装置が2ステップランダムアクセス手順を開始するように制御する第1の制御部と、
前記2ステップランダムアクセス手順の第1のメッセージ(MsgA)を送信した後にランダムアクセス応答受信ウィンドウ内でランダムアクセス応答が受信されておらず、且つ2ステップランダムアクセスプリアンブル(preamble)を送信する回数が最大閾値に達した場合、前記端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始するように制御する第2の制御部と、を含み、
4ステップランダムアクセス手順を開始することは、4ステップランダムアクセス手順に固有の変数の初期化を行うことを含
み、前記4ステップランダムアクセス手順に固有の変数は、プリアンブルのパワーランピングステップ因子及び最大送信回数を含む、装置。
【請求項2】
前記4ステップランダムアクセス手順を開始することは、
2ステップランダムアクセスが完了していない場合、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定することを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記2ステップランダムアクセスが完了していない場合、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定することは、
ネットワーク装置により送信された同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)の同期参照信号(SS-RS)の受信電力を測定し、4ステップランダムアクセスに使用される同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)を選択することと、
前記選択されたSSBに基づいて、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定することと、を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記選択されたSSBに基づいて、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定することは、
4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループを決定することと、
前記選択されたSSBに対応する前記決定されたプリアンブルグループのプリアンブルセットからプリアンブルを、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルとしてランダムに選択することと、を含み、
前記プリアンブルグループのプリアンブルセットにおける各プリアンブルを選択する確率は、同一である、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループを決定することは、
前記完了していない2ステップランダムアクセス手順に選択されるプリアンブルグループ
を、前記4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループとして決定することを含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記4ステップランダムアクセス手順を開始することは、
2ステップランダムアクセスが完了していない場合、前記4ステップランダムアクセスプリアンブルを送信するアップリンク送信リソースを選択することをさらに含む、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記2ステップランダムアクセスが完了していない場合、前記4ステップランダムアクセスプリアンブルを送信するアップリンク送信リソースを選択することは、
前記4ステップランダムアクセスの構成情報におけるプリアンブル送信オケージョン構成パラメータにより識別される許可されたプリアンブル送信オケージョンセットから、次に利用可能な物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョンを、2ステップランダムアクセスが完了していない場合に前記4ステップランダムアクセスプリアンブルを送信する物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョンとして選択すること、を含む、請求項6に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ランダムアクセス手順は、移動通信技術における非常に重要なステップである。
【0003】
図1(a)は、従来の4ステップ(4-step)の競合ベースランダムアクセス(CBRA:Contention Based Random Access)手順の1つのフローチャートである。
図1(a)に示すように、ステップ101において、端末装置は、CBRAプリアンブル(preamble)を選択し、システムにより事前設定された競合ベースランダムアクセスオケージョン(RO:Random access Occasion)でMsg1を介してpreambleを送信する。ステップ102において、ネットワーク装置は、プリアンブルを受信した後にmsg2を送信する。これによって、ランダムアクセス応答(RAR:Random Access Response)は、該preambleを送信した端末装置に専用のアップリンクPUSCHリソースを承認(グラント)し、一時的なCRNTIを割り当て、PUSCHのアップリンクアドバンスを指示する。ステップ103において、端末装置は、該PUSCHリソースでシグナリング又はデータを搬送するためのMsg3を送信する。ステップ104において、ネットワーク装置は、Msg3についての競合解決シグナリングMsg4を端末装置に送信する。
【0004】
図1(b)は、従来の2ステップ(2-step)の競合ベースランダムアクセス(CBRA:Contention Based Random Access)手順の1つのフローチャートである。
図1(b)に示すように、ステップ105において、端末装置は、MsgAを送信し、MsgAは、CBRAプリアンブル(preamble)及びデータ部分(payload)を含む。端末装置は、競合のROでMsgAのプリアンブルを送信し、競合の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースでMsgAのシグナリング又はサービスデータを送信する。ステップ106において、ネットワーク装置は、MsgAを受信した後にMsgBを送信して、ランダムアクセス応答及び競合解決メッセージを端末装置に送信する。
【0005】
なお、背景技術に関する上記の説明は、単なる本発明の構成をより明確、完全に説明するためのものであり、当業者を理解させるために説明するものである。これらの構成が本発明の背景技術の部分に説明されているから当業者にとって周知の技術であると解釈してはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ネットワーク装置は、MsgAデータの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースで送信される復調参照信号(DMRS:Demodulation Reference Signal)を介してMsgAを復調し、DMRSシーケンスは、端末装置により送信されるMsgAのプリアンブル(preamble)のインデックス(Index)に関連する。ネットワーク装置は、ランダムアクセスオケージョン(RO)リソースで復調されたpreambleに基づいて該preambleのIndexに対応するDMRSを取得する。
【0007】
複数の端末装置が2-step CBRAの際に異なるpreamble Indexを選択して同一のPUSCHでMsgAデータを送信する場合、ネットワーク装置は、preamble Indexに対応するDMRSに基づいてMsgAデータを復調することができる。
【0008】
本発明の発明者の発見により、チャネル状態が悪い場合、又は複数の端末装置が同一のMsgA PUSCHリソースを使用する場合、ネットワーク装置側でPUSCHを正常に復調する確率が低下し、2-stepランダムアクセスが失敗しやすい。この場合、2-stepランダムアクセスを採用する端末装置の伝送遅延及び伝送効率は、4-stepランダムアクセスを採用する端末装置よりも悪くなる。また、2-stepランダムアクセスが失敗した場合、端末装置は、2-stepランダムアクセス方式を用いてネットワークへアクセスすると、再び失敗し、送信遅延が増加する可能性がある。
【0009】
上記の技術的問題を解決するために、本発明の実施例は、ランダムアクセス方法、装置、及び通信システムを提供する。本実施例のランダムアクセス方法では、端末装置は、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始する。これによって、2ステップランダムアクセスが失敗した場合、伝送遅延の増加の問題を回避することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施例の第1の態様では、端末装置に適用されるランダムアクセス装置であって、端末装置が2ステップランダムアクセス手順を開始するように制御する第1の制御部と、前記2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、前記端末装置が非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始するように制御する第2の制御部と、を含む、装置を提供する。
【0011】
本発明の実施例の第2の態様では、ネットワーク装置に適用されるランダムアクセス装置であって、ネットワーク装置が端末装置に、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に前記端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始するための非競合ランダムアクセス構成情報、及び/若しくは、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に前記端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始するように指示するための第1の指示を送信するように制御する第3の制御部、又は、ネットワーク装置が端末装置に、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に前記端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始するための4ステップランダムアクセス構成情報、及び/若しくは、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に前記端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始するように指示するための第2の指示を送信するように制御する第4の制御部を含む、装置を提供する。
【0012】
本発明の実施例の第3の態様では、端末装置と、ネットワーク装置と、を含む通信システムであって、前記端末装置は、上記の実施例の第1の態様に記載のランダムアクセス装置を含み、前記ネットワーク装置は、上記の実施例の第2の態様に記載のランダムアクセス装置を含む、通信システムを提供する。
【0013】
本発明の実施例の有利な効果としては、端末装置は、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始する。これによって、2ステップランダムアクセスが失敗した場合、伝送遅延の増加の問題を回避することができる。
【0014】
下記の説明及び図面に示すように、本発明の特定の実施形態が詳細に開示され、本発明の原理を採用できる方式が示される。なお、本発明の実施形態の範囲はこれらに限定されない。本発明の実施形態は、添付される特許請求の範囲の要旨及び項目の範囲内において、変更されたもの、修正されたもの及び均等的なものを含む。
【0015】
1つの実施形態に記載された特徴及び/又は示された特徴は、同一又は類似の方式で1つ又はさらに多くの他の実施形態で用いられてもよいし、他の実施形態における特徴と組み合わせてもよいし、他の実施形態における特徴に代わってもよい。
【0016】
なお、本文では、用語「含む/有する」は、特徴、部材、ステップ又は構成要件が存在することを意味し、一つ又は複数の他の特徴、部材、ステップ又は構成要件の存在又は付加を排除しない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の実施例の1つの図面及び1つの実施形態に記載された要素及び特徴は、1つ又はさらに多くの図面又は実施形態に示された要素及び特徴と組み合わせてもよい。また、図面において、類似の符号は複数の図面における対応する素子を示し、1つ以上の実施形態に用いられる対応素子を示してもよい。
【0018】
含まれる図面は、本発明の実施例をさらに理解するために用いられ、明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を例示するために用いられ、文言の記載と共に本発明の原理を説明する。なお、以下に説明される図面は、単なる本発明の一部の実施例であり、当業者にとっては、これらの図面に基づいて他の図面を容易に想到できる。
【
図1(a)】従来の4ステップの競合ベースランダムアクセス手順の1つのフローチャートである。
【
図1(b)】従来の2ステップの競合ベースランダムアクセス手順の1つのフローチャートである。
【
図2】本発明に係る通信システムの1つの概略図である。
【
図3】本発明実施例1に係るランダムアクセス方法の1つの概略図である。
【
図4】本発明の実施例1に係る端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始する方法の1つの概略図である。
【
図5】本発明の実施例1に係るSSBに基づいて非競合ランダムアクセスのプリアンブルを決定する方法の1つの概略図である。
【
図6】本発明の実施例1に係るCSI-RSに基づいて非競合ランダムアクセスのプリアンブルを決定する方法の1つの概略図である。
【
図7】本発明の実施例1に係る次に利用可能な物理ランダムアクセスチャネル送信オケージョンの1つの概略図である。
【
図8】本発明の実施例1に係る端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始する方法の1つの概略図である。
【
図9】本発明の実施例1に係るSSBに基づいて4ステップランダムアクセスのプリアンブルを決定する方法の1つの概略図である。
【
図10】本発明の実施例1に係るステップ902における選択されたSSBに基づいて送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定する方法の1つの概略図である。
【
図11】本発明の実施例2に係るランダムアクセス方法の1つの概略図である。
【
図12】本発明の実施例3に係るランダムアクセス装置の1つの概略図である。
【
図13】本発明の実施例4に係るランダムアクセス装置の1つの概略図である。
【
図14】本発明の実施例5に係る端末装置の構成の概略図である。
【
図15】本発明の実施例6に係るネットワーク装置の構成の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の上記及び他の特徴は以下の説明により明らかになる。明細書及び図面において、本発明の特定の実施形態が詳細に開示され、本発明の原理を採用できる実施形態の一部が示される。なお、本発明は説明される実施形態に限定されない。本発明は、添付される特許請求の範囲内の全ての変更されたもの、変形されたもの及び均等的なものを含む。以下は、図面を参照しながら本発明の各実施形態を説明する。これらの実施形態は単なる例示的なものであり、本発明を制限するものではない。
【0020】
本発明の実施例では、用語「第1」、「第2」などは、タイトルで異なる要素を区別するために用いられるが、これらの要素の空間的配列又は時間的順序などを表すものではなく、これらの要素はこれらの用語に制限されない。用語「及び/又は」は、関連するリストに列挙された用語の1つ又は複数のうち何れか1つ及び全ての組み合わせを含む。用語「含む」、「包括する」、「有する」などは、列挙された特徴、要素、素子又は構成部材の存在を意味するが、1つ又は複数の他の特徴、要素、素子又は構成部材の存在又は追加を排除するものではない。
【0021】
本発明の実施例では、単数形の「1つ」、「該」などは複数形を含み、「1種類」又は「1類」と広義的に理解されるべきであり、「1個」に限定されない。また、用語「前記」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、単数形及び複数形両方を含むと理解されるべきである。また、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、用語「に記載の」は「少なくとも一部に記載の」と理解されるべきであり、用語「に基づいて」は「少なくとも一部に基づいて」と理解されるべきである。
【0022】
本発明の実施例では、用語「通信ネットワーク」又は「無線通信ネットワーク」は、例えばロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)、進化したロングタームエボリューション(LTE-A、LTE-Advanced)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標):Wideband Code Division Multiple Access)、高速パケットアクセス(HSPA:High-Speed Packet Access)などの任意の通信規格に適合するネットワークを意味してもよい。
【0023】
また、通信システムにおける装置間の通信は、任意の段階の通信プロトコルに従って行われてもよく、該通信プロトコルは、例えば1G(generation)、2G、2.5G、2.75G、3G、4G、4.5G、及び将来の5G、新しい無線(NR:New Radio)等、及び/又は現在の既知の他の通信プロトコル若しくは将来開発される他の通信プロトコルを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0024】
本発明の実施例では、用語「ネットワーク装置」は、例えば通信システムに端末装置をアクセスさせて該端末装置にサービスを提供する通信システム内の装置を意味する。ネットワーク装置は、基地局(BS:Base Station)、アクセスポイント(AP:Access Point)、送受信ポイント(TRP:Transmission Reception Point)、ブロードキャスト送信機、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobile Management Entity)、ゲートウェイ、サーバ、無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)、基地局コントローラ(BSC:Base Station Controller)などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0025】
そのうち、基地局は、ノードB(NodeB又はNB)、進化ノードB(eNodeB又はeNB)、及び5G基地局(gNB)など、並びにリモート無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、リモート無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)、中継装置(relay)又は低電力ノード(例えばfemto、picoなど)を含んでもよいが、これらに限定されない。また、用語「基地局」はそれらの機能の一部又は全てを含んでもよく、各基地局は特定の地理的エリアに対して通信カバレッジを提供してもよい。用語「セル」は、該用語が使用されるコンテキストに応じて、基地局及び/又はそのカバレッジエリアを意味してもよい。
【0026】
本発明の実施例では、用語「ユーザ装置」(UE:User Equipment)又は用語「端末装置」(TE:Terminal Equipment)は、例えばネットワーク装置を介して通信ネットワークにアクセスし、ネットワークサービスを受ける装置を意味する。端末装置は、固定的なもの又は移動的なものであってもよく、移動局(MS:Mobile Station)、端末、加入者ステーション(SS:Subscriber Station)、アクセス端末(AT:Access Terminal)、ステーションなどと称されてもよい。
【0027】
そのうち、端末装置は、携帯電話(Cellular Phone)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistant)、無線変復調装置、無線通信装置、ハンドヘルドデバイス、マシンタイプ通信装置、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルカメラなどを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0028】
例えば、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)などのシナリオでは、ユーザ装置は、監視又は測定を行う機器又は装置であってもよく、例えばマシンタイプ通信(MTC:Machine Type Communication)端末、車載通信端末、デバイスツーデバイス(D2D:Device to Device)端末、マシンツーマシン(M2M:Machine to Machine)端末などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0029】
以下は、一例を参照しながら本発明の実施例のシナリオを説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0030】
図2は、本発明の実施例の通信システムの概略図であり、ユーザ装置及びネットワーク装置の例を概略的に示している。
図2に示すように、通信システム200は、ネットワーク装置201及び端末装置202を含んでもよい(説明の便宜上、
図2は、1つの端末装置のみを一例にして説明する)。
【0031】
本発明の実施例では、ネットワーク装置201と端末装置202との間では、既存のサービス又は将来に実装可能なサービスを行うことができる。例えば、これらのサービスは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB:enhanced Mobile Broadband)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:massive Machine Type Communication)及び高信頼性低遅延通信(URLLC:Ultra-Reliable and Low-Latency Communication)などを含むが、これらに限定されない。
【0032】
ここで、端末装置202は、例えばグラント又はグラントフリー(grant-free)の伝送方式を用いてネットワーク装置201にデータを送信してもよい。ネットワーク装置201は、1つ又は複数の端末装置202により送信されたデータを受信し、端末装置202に例えば肯定応答(ACK)/非肯定応答(NACK)などの情報をフィードバックしてもよく、端末装置202は、フィードバック情報に基づいて伝送プロセスの終了を確認してもよいし、新しいデータ伝送又はデータ再送を行ってもよい。
【0033】
また、端末装置202がネットワーク装置201にアクセスする前に、ネットワーク装置201は、システム情報に関する情報を端末装置202に送信してもよい。端末装置202は、受信した情報を検出し、ダウンリンク同期を実現し、ネットワーク装置201との接続を確立する。
【0034】
以下は、通信システムにおけるネットワーク装置を送信端又は受信端とし、端末装置を受信端又は送信端とすることを一例にして説明するが、本発明はこれに限定されず、送信端及び/又は受信端は他の装置であってもよい。例えば、本発明は、ネットワーク装置と端末装置と間の信号伝送だけでなく、2つの端末装置間の信号伝送にも適用されてもよい。
【0035】
本発明の以下の実施例では、4ステップランダムアクセス手順は、4ステップ(4-step)の競合ベースランダムアクセス(CBRA:Contention Based Random Access)手順を意味し、4-stepランダムアクセス手順又は4-step CBRAと称されてもよい。
【0036】
本発明の以下の実施例では、2ステップランダムアクセス手順は、2ステップ(2-step)の競合ベースランダムアクセス(CBRA:Contention Based Random Access)手順を意味し、2-stepランダムアクセス手順又は2-step CBRAと称されてもよい。
【0037】
<実施例1>
本発明の実施例1はランダムアクセス方法を提供し、該方法は端末装置により実行されてもよい。
【0038】
図3は、本発明実施例に係るランダムアクセス方法の1つの概略図である。
図3に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0039】
ステップ301:端末装置は2ステップランダムアクセス手順を開始する。
【0040】
ステップ302:2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、該端末装置は非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始する。
【0041】
本実施例によれば、端末装置は、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始する。これによって、2ステップランダムアクセスが失敗した場合、伝送遅延の増加を回避することができる。
【0042】
本実施例では、2ステップランダムアクセス手順が完了していないことは、以下のシナリオのうちの少なくとも1つを意味する。
【0043】
シナリオ1:端末装置が2ステップランダムアクセス手順の第1のメッセージを送信した後にランダムアクセス応答受信ウィンドウ内でランダムアクセス応答を受信していない。ここで、該第1のメッセージは、MsgAであってもよい。
【0044】
例えば、端末装置は、ランダムアクセス応答受信ウィンドウ内で2-stepランダムアクセスの競合解決のためのランダムアクセス応答MsgBを受信しておらず、且つランダムアクセス応答受信ウィンドウ内で該端末装置が4-stepランダムアクセスを送信するように指示するためのMsg3のランダムアクセス応答を受信していない。ここで、MsgBは、競合解決情報を搬送してもよく、端末装置が4-stepランダムアクセスを送信するように指示するためのMsg3のランダムアクセス応答は、該msg3を送信するためのアップリンクリソースグラントを搬送してもよい。
【0045】
シナリオ2:2ステップランダムアクセス手順におけるランダムアクセス競合解決が成功していない。
【0046】
例えば、端末装置がネットワーク装置により送信されたランダムアクセス応答MsgBを受信しているが、該MsgBに含まれる競合解決情報がMsgAで送信された情報と一致していない。このため、該2ステップランダムアクセスにおけるランダムアクセス競合を正常に解決することができない。
【0047】
シナリオ3:2ステップランダムアクセスプリアンブル(preamble)を送信する回数が最大閾値に達した。ここで、2ステップランダムアクセスプリアンブル(preamble)を送信する回数は、パラメータPREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTERで表されてもよい。
【0048】
シナリオ4:2ステップランダムアクセスプリアンブル(preamble)を送信する電力及び/又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の電力が最大閾値に達した。電力の最大閾値は、例えばパラメータPcmaxで表されてもよい。
【0049】
例えば、2-stepランダムアクセスのMsgAのpreambleを送信する電力が最大送信閾値に達し、或いは、2-stepランダムアクセスのMsgAのPUSCHを送信する電力が最大送信閾値に達し、或いは、2-stepランダムアクセスのMsgAのpreambleを送信する電力と2-stepランダムアクセスのMsgAのPUSCHを送信する電力との合計が最大送信閾値に達した。
【0050】
本実施例のステップ302において、ステップ301の2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、端末装置は、非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始してもよい。
【0051】
以下は、異なる態様で、ステップ302における非競合ランダムアクセス手順の開始及び4ステップランダムアクセス手順の開始をそれぞれ説明する。
【0052】
(態様1)
態様1では、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、端末装置は、非競合ランダムアクセス手順を開始する。
【0053】
図4は、端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始する方法の1つの概略図である。
図4に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0054】
ステップ401:非競合ランダムアクセスの構成情報が保存された場合に、端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始すると決定し、或いは、非競合ランダムアクセスの構成情報が保存された場合に、ネットワーク装置の第1の指示に従って非競合ランダムアクセス手順を開始する。
【0055】
本実施例では、端末装置は、ネットワーク装置により送信された非競合ランダムアクセスの構成情報を受信し、該非競合ランダムアクセスの構成情報を保存してもよい。
【0056】
本実施例では、端末装置により保存された非競合ランダムアクセスの構成情報は、少なくとも、非競合ランダムアクセスの候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)の構成情報、及び該候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロックに対応するプリアンブルの構成情報、又は非競合ランダムアクセスの候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の構成情報、並びに該チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に対応するプリアンブルの構成情報及び該プリアンブルの送信オケージョンの構成情報を含んでもよい。
【0057】
本実施例では、端末装置は、無線リソース制御(RRC)メッセージ、及び/又は物理層の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)命令、及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して非競合ランダムアクセスの構成情報を受信してもよい。
【0058】
本実施例では、非競合ランダムアクセスの構成情報を搬送するRRCメッセージは、該端末装置専用のRRCメッセージであってもよい。該RRCメッセージにおける非競合ランダムアクセスの構成情報は、非競合ランダムアクセスの候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)、及び候補SSBに対応するプリアンブルの構成情報、又は、非競合ランダムアクセスの候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の構成情報、並びに該チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に対応するプリアンブルの構成情報及びプリアンブル構成情報の送信オケージョンの構成情報を含んでもよい。
【0059】
さらに、RRCメッセージにおける非競合ランダムアクセス構成情報は、利用可能な競合及び非競合のランダムアクセスpreambleの総数、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)ルートシーケンスインデックス、preambleのサブキャリア間隔、端末装置が所定の非競合ランダムアクセス候補SSBを選択する時に必要な同期参照信号(SS-RS)の測定参照信号受信電力(RSRP)閾値、端末装置が所定の非競合ランダムアクセス候補CSI-RS選択する時に必要なCSI-RSの測定RSRP閾値、非競合ランダムアクセスpreambleの送信オケージョンセット、周波数領域に分散したpreamble送信オケージョンの数、preamble送信オケージョンの周波数領域における開始位置、preambleの電力ランピングステップ、非競合ランダムアクセスpreambleの最大送信回数、ランダムアクセス応答受信ウィンドウの長さ、及びpreambleの目標受信電力のうちの少なくとも1つの情報を含んでもよい。
【0060】
本実施例では、PDCCH命令又はMAC層ランダムアクセス応答メッセージにおける非競合ランダムアクセス構成情報は、非競合ランダムアクセスの候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)の構成情報、及び該候補SSBに対応するプリアンブルの構成情報、又は非競合ランダムアクセスの候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の構成情報、並びに該チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に対応するプリアンブルの構成情報及びプリアンブルの送信オケージョンの構成情報を含んでもよい。
【0061】
ステップ401において、端末装置は、非競合ランダムアクセスの構成情報を保存している場合、上記の2ステップランダムアクセス手順が完了していないとき(例えば、上記のシナリオ1~4の少なくとも1つが発生しているとき)、非競合ランダムアクセス手順を開始すると自ら決定してもよい。言い換えれば、端末装置により保存された非競合ランダムアクセスの構成情報は、非競合ランダムアクセス手順を開始するように該端末装置に暗黙的に指示することと同等である。
【0062】
例えば、端末装置がネットワーク装置により送信された非競合ランダムアクセスの構成情報を含むRRCメッセージを受信した場合、且つ/或いは2-stepランダムアクセス手順が完了していない際に端末装置が非競合ランダムアクセスの構成情報を含むMAC層制御情報又は物理層PDCCH命令を受信した場合、端末装置は、非競合ランダムアクセス手順を開始することを自ら決定してもよい。ここで、2-stepランダムアクセス手順が完了していない際に端末装置が非競合ランダムアクセス構成情報を含むMAC層制御情報を受信したことは、例えば、端末装置が2-step RACHのMsgAを送信した後、ランダムアクセス応答受信ウィンドウで非競合ランダムアクセス構成情報を含むランダムアクセス応答を受信したことであってもよい。
【0063】
ステップ401において、端末装置は、非競合ランダムアクセスの構成情報を保存している場合、ネットワーク装置の第1の指示に従って非競合ランダムアクセス手順を開始してもよい。
【0064】
端末装置は、RRCメッセージ、及び/又は物理層の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)命令、及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して該第1の指示を受信してもよい。ここで、RRCメッセージは、システムブロードキャストメッセージ又は端末装置専用のRRCメッセージである。ここで、該MAC層のランダムアクセス応答メッセージは、特定のタイプのランダムアクセス応答メッセージであってもよい。言い換えれば、ネットワーク装置は、該特定のタイプのランダムアクセス応答メッセージを第1の指示として端末装置に送信する。該特定のタイプのランダムアクセス応答メッセージは、例えば、競合解決情報を搬送せず、且つ/或いはアップリンク伝送グラントを搬送しないランダムアクセス応答メッセージであってもよい。
【0065】
1つの具体的な例では、ネットワーク装置は、端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始するように指示するために、競合解決情報を搬送せず、且つ/或いは、アップリンク伝送グラントを搬送しないランダムアクセス応答メッセージを端末装置に送信してもよい。端末装置は、アクセス応答受信ウィンドウで該ランダムアクセス応答を受信し、非競合ランダムアクセス手順を開始する。
【0066】
図4に示すように、端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始する方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0067】
ステップ402:2ステップランダムアクセスが完了していない場合、非競合ランダムアクセス手順の初期化を行う。
【0068】
ステップ402において、該初期化は、非競合ランダムアクセスパラメータを構成することであってもよい。例えば、RRCメッセージ、及び/又はPDCCH命令、及び/又はMAC層のランダムアクセス応答メッセージから非競合ランダムアクセスのパラメータを取得する。これらのパラメータは、非競合ランダムアクセスのpreambleの選択、及びpreamble送信リソース及び送信電力の構成のために使用することができる。
【0069】
この態様のステップ402において、構成された非競合ランダムアクセスパラメータは、共通パラメータ及び専用パラメータを含む。
【0070】
この態様では、共通パラメータは、以下のパラメータのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0071】
非競合ランダムアクセスpreambleの送信オケージョンセット。例えば、該パラメータは、prach-ConfigurationIndexとして表されてもよい。
【0072】
非競合ランダムアクセスpreambleの初期目標受信電力。例えば、該パラメータは、preambleReceivedTargetPowerとして表されてもよい。
【0073】
端末装置は、指定された非競合ランダムアクセス候補SSBを選択する際に必要なSS-RS測定RSRP閾値。例えば、該パラメータはrsrp-ThresholdSSBとして表されてもよい。
【0074】
端末装置が通常アップリンク(NUL:Normal Uplink)及び補助アップリンク(SUL:Supplementary Uplink)キャリアからアップリンクキャリアを選択する際に必要な測定RSRP閾値。例えば、該パラメータは、rsrp-ThresholdSSB-SULとして表されてもよい。
【0075】
非競合ランダムアクセスpreambleの電力ランピングステップ。例えば、該パラメータは、powerRampingStepとして表されてもよい。
【0076】
非競合ランダムアクセスpreambleの最大送信回数。例えば、該パラメータは、preambleTransMaxとして表されてもよい。
【0077】
非競合ランダムアクセス応答受信ウィンドウの長さ。例えば、該パラメータは、ra-ResponseWindowとして表されてもよい。
【0078】
この態様では、専用パラメータは、以下のパラメータのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0079】
端末装置が指定された非競合ランダムアクセス候補CSI-RSを選択する際に必要なCSI-RSの測定RSRP閾値。例えば、該パラメータは、rsrp-ThresholdCSI-RSとして表されてもよい。
【0080】
指定された非競合ランダムアクセス候補SSBに関連するpreamble送信オケージョンセット。例えば、該パラメータは、ra-ssb-OccasionMaskIndexとして表されてもよい。
【0081】
指定された非競合ランダムアクセス候補CSI-RSに関連するpreamble送信オケージョンセット。例えば、該パラメータは、ra-OccasionListとして表されてもよい。
【0082】
この態様のステップ402において、上記の共通パラメータは、ステップ401の保存された非競合ランダムアクセスの構成情報から取得されてもよいし、元の非競合ランダムアクセスパラメータで再利用されたパラメータから取得されてもよい。例えば、共通パラメータの一部は、非競合ランダムアクセスの構成情報から取得され、共通パラメータの他部は、元の非競合ランダムアクセスパラメータで再利用されたパラメータから取得されてもよい。或いは、共通パラメータの全ては、非競合ランダムアクセスの構成情報から取得されてもよい。或いは、共通パラメータの全ては、元の非競合ランダムアクセスパラメータで再利用されたパラメータから取得されてもよい。
【0083】
この態様のステップ402において、上記の専用のパラメータは、ステップ401の保存された非競合ランダムアクセスの構成情報から取得されてもよい。
【0084】
図4に示すように、端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始する方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0085】
ステップ403:2ステップランダムアクセスが完了していない場合、送信される非競合ランダムアクセスのプリアンブルを決定する。
【0086】
この態様では、非競合ランダムアクセスのプリアンブルは、同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SSB)に基づいて決定されてもよい。或いは、非競合ランダムアクセスのプリアンブルは、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に基づいて決定されてもよい。
【0087】
図5は、SSBに基づいて非競合ランダムアクセスのプリアンブルを決定する方法の1つの概略図である。
図5に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0088】
ステップ501:候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)から、使用される同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)を選択する。
【0089】
ステップ502:選択された同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)に対応するプリアンブルを、送信される非競合ランダムアクセスプリアンブルとして決定する。
【0090】
この態様では、候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)及び該候補SSBに対応するプリアンブルの構成情報は、ステップ401の非競合ランダムアクセスの構成情報に含まれてもよい。該非競合ランダムアクセスの構成情報は、RRCメッセージ、及び/又はPDCCH命令、及び/又はMAC層ランダムアクセス応答メッセージから取得されてもよい。
【0091】
ステップ501において、端末装置は、非競合ランダムアクセスの構成情報における候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)の同期参照信号(SS-RS)受信電力を測定し、該測定された同期参照信号(SS-RS)の受信電力に基づいて候補SSBから使用されるSSBを選択してもよい。例えば、端末装置は、候補SSBから、同期参照信号(SS-RS)受信電力が第1の所定閾値(例えば、rsrp-ThresholdSSBとして表される)よりも高いSSBを、使用されるSSBとして選択する。
【0092】
ステップ502において、ステップ501において選択された使用されるSSB、及び候補SSBに対応するプリアンブルの構成情報に基づいて、該選択された使用されるSSBに対応するプリアンブルを決定する。
【0093】
図6は、CSI-RSに基づいて非競合ランダムアクセスのプリアンブルを決定する方法の1つの概略図である。
図6に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0094】
ステップ601:候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)から、使用されるチャネル状態情報参照信号を選択する。
【0095】
ステップ602:選択されたチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に対応するプリアンブルを、送信される非競合ランダムアクセスプリアンブルとして決定する。
【0096】
この態様では、候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)及び該チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に対応するプリアンブルの構成情報は、ステップ401の非競合ランダムアクセスの構成情報に含まれてもよい。該非競合ランダムアクセスの構成情報は、RRCメッセージ、及び/又はPDCCH命令、及び/又はMAC層ランダムアクセス応答メッセージから取得されてもよい。
【0097】
ステップ601において、端末装置は、非競合ランダムアクセスの構成情報における候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の受信電力を測定し、該測定されたチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の受信電力に基づいて候補CSI-RSから使用されるCSI-RSを選択してもよい。例えば、端末装置は、候補CSI-RSから、CSI-RS受信電力が第2の所定閾値(例えば、rsrp-ThresholdCSI-RSとして表される)よりも高いCSI-RSを、使用されるCSI-RSとして選択する。
【0098】
ステップ602において、ステップ601において選択された使用されるCSI-RS、及び候補CSI-RSに対応するプリアンブルの構成情報に基づいて、該選択された使用されるCSI-RSに対応するプリアンブルを決定する。
【0099】
図4に示すように、端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始する方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0100】
ステップ404:2ステップランダムアクセスが完了していない場合、該非競合ランダムアクセスプリアンブルを送信するためのアップリンク送信リソースを選択する。
【0101】
この態様のステップ404において、端末装置は、ステップ501において非競合ランダムアクセスの候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)から選択された同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)又はステップ601において非競合ランダムアクセスの候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)から選択されたチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に基づいて、非競合ランダムアクセスのプリアンブルを送信するための物理ランダムアクセスチャネルオケージョン(PRACH occasion)を選択してもよい。
【0102】
例えば、SSBが選択された場合(例えば、ステップ501)、端末装置は、非競合ランダムアクセスの構成情報における該SSBに対応する物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョン構成パラメータ(例えば、パラメータra-ssb-OccasionMaskIndex)により識別される許可されたプリアンブル送信オケージョンセットから、次に利用可能な物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョンを選択してもよい。
【0103】
また、例えば、CSI-RSが選択された場合(例えば、ステップ601)、端末装置は、非競合ランダムアクセスの構成情報における該CSI-RSに対応する物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョン構成パラメータ(例えば、パラメータra-OccasionList)により識別される許可されたプリアンブル送信オケージョンから、次に利用可能な物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョンを選択してもよい。
【0104】
図7は、次に利用可能な物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョンの1つの概略図である。
図7に示すように、現在の時点はt0であり、次の許可されたPRACH送信オケージョンはP1であり、さらに次の許可されたPRACH送信オケージョンはP2であり、PRACH送信オケージョンP1に対応する時点はt1であり、PRACH送信オケージョンP2に対応する時点はt2である。時点t0と時点t1との間の期間はT1であり、時点t0と時点t2との間の期間はT2である。
【0105】
端末装置が非競合ランダムアクセスのプリアンブルを送信するための期間がT0であると仮定すると、T0≦T1の場合、PRACH送信オケージョンP1は次に利用可能なPRACH送信オケージョンであり、T0>T1の場合、PRACH送信オケージョンP1は利用不可能なPRACH送信オケージョンであり、T0≦T2の場合、PRACH送信オケージョンP2は次に利用可能なPRACH送信オケージョンである。
【0106】
図4に示すように、端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始する方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0107】
ステップ405:該ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算する。
【0108】
ステップ406:該ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力及びパス損失に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルの送信電力を計算する。
【0109】
この態様のステップ405において、様々な方法を使用してランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0110】
1つの方法では、ランダムアクセスプリアンブルの初期目標受信電力パラメータpreambleReceivedTargetPower、第1の目標受信電力オフセット値DELTA_PREAMBLE、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER、及びランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングステップPREAMBLE_POWER_RAMPING_STEPに基づいて、ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0111】
該方法では、例えば、以下の式(1)に従ってランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0112】
ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力=preambleReceivedTargetPower+DELTA_PREAMBLE+(PREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER-1)×PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP (1)
ここで、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングステップPREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP、ランダムアクセスプリアンブルの初期目標受信電力パラメータpreambleReceivedTargetPowerは、非競合ランダムアクセスの構成情報から取得されたパラメータであり、第1の目標受信電力オフセット値DELTA_PREAMBLEは、プリアンブルフォーマット及びプリアンブルを送信するためのサブキャリア間隔に関連する事前設定されたパラメータである。
【0113】
もう1つの方法では、ランダムアクセスプリアンブルの初期目標受信電力パラメータpreambleReceivedTargetPower、第1の目標受信電力オフセット値DELTA_PREAMBLE、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングステップPREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP、及び第2の目標受信電力オフセット値delta_fallback_TargetPowerに基づいて、ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0114】
該方法では、例えば、以下の式(2)に従ってランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0115】
ランダムアクセスの目標受信電力=preambleReceivedTargetPower+DELTA_PREAMBLE+(PREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER-1)×PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP+delta_fallback_TargetPower (2)
該方法では、第2の目標受信電力オフセット値delta_fallback_TargetPowerがゼロより大きい値であるため、目標受信電力は通常のランダムアクセスよりも高く、非競合ランダムアクセス手順の優先度は通常のランダムアクセス手順の優先度よりも高くすることができる。
【0116】
該方法では、第2の目標受信電力オフセット値delta_fallback_TargetPowerは、所定の固定値であり、或いは、完了していない2ステップランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力のランピング振幅に関連する。
【0117】
例えば、第2の目標受信電力オフセット値delta_fallback_TargetPowerは、完了していない2ステップランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力のランピング振幅に線形に関連する。
【0118】
1つの具体的な例では、以下の式(3)に従ってdelta_fallback_TargetPowerを計算してもよい。
【0119】
delta_fallback_TargetPower=β×(PREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER’-1)×PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP’ (3)
ここで、βは、線形相関因子であり、PREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER’は、完了していない2-stepランダムアクセスの電力ランピングカウンタであり、PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP’は、2-stepランダムアクセスの目標受信電力ランピングステップ長である。
【0120】
もう1つの方法では、ランダムアクセスプリアンブルの初期目標受信電力パラメータpreambleReceivedTargetPower、第1の目標受信電力オフセット値DELTA_PREAMBLE、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングステップPREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP、及び目標受信電力ランピングステップオフセット値delta_fallback_stepに基づいて、ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0121】
該方法では、例えば、以下の式(4)に従ってランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0122】
ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力=preambleReceivedTargetPower+DELTA_PREAMBLE+(PREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER-1)×(PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP+delta_fallback_step) (4)
該方法では、目標受信電力ランピングステップオフセット値delta_fallback_stepがゼロより大きい値であるため、目標受信電力のランピングは通常のランダムアクセスよりも速く、非競合ランダムアクセス手順の優先度は通常のランダムアクセス手順の優先度よりも高くすることができる。
【0123】
上記の式(1)、(2)、(4)では、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTERを使用して、preamble送信電力のランピング回数を記録し、非競合ランダムアクセスプリアンブルを送信する度に1を加算する。これによって、端末装置がランダムアクセスを完了していない場合にプリアンブルを送信する度に、プリアンブルの目標受信電力が1つのステップ長だけ増加する。
【0124】
本実施例では、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタ(PREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER)の初期値は、以下の値に等しくてもよい。
【0125】
該初期値は、所定の初期値に等しくてもよい。即ち、端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始する際に、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTERの初期値は、該所定の初期値である。該所定の初期値は、例えば1である。或いは、該初期値は、完成していない2ステップランダムアクセスのプリアンブル電力ランピングカウンタであってもよい。即ち、端末装置が非競合ランダム手順を開始する際に、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTERの初期値は、完了していない2ステップランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタの現在値に等しい。
【0126】
この態様のステップ406において、ランダムアクセスプリアンブルの送信電力の具体的な計算方法は従来技術を参照してもよく、本実施例ではその説明を省略する。
【0127】
図4に示すように、端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始する方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0128】
ステップ407:選択されたランダムアクセスプリアンブル、ランダムアクセスプリアンブルのアップリンク送信リソース、及び計算されたランダムアクセスプリアンブルの送信電力に基づいて、2ステップランダムアクセスが完了していない場合に非競合ランダムアクセスプリアンブルを送信する。
【0129】
上記のステップ401~407によれば、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、端末装置は非競合ランダムアクセス手順を開始する。
【0130】
(態様2)
態様2では、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、端末装置は、4ステップランダムアクセス手順を開始する。
【0131】
図8は、端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始する方法の1つの概略図である。
図8に示すように、該方法は、以下のステップを含む。
【0132】
ステップ801:端末装置は、4ステップランダムアクセス手順を開始すると決定し、或いは、ネットワーク装置の第2の指示に従って4ステップランダムアクセス手順を開始する。
【0133】
ステップ801において、端末装置は、上記の2ステップランダムアクセス手順が完了していないとき(例えば、上記のシナリオ1~4の少なくとも1つが発生しているとき)、4ステップランダムアクセス手順を開始すると自ら決定してもよい。
【0134】
ステップ801において、端末装置は、ネットワーク装置の第2の指示に従って4ステップランダムアクセス手順を開始してもよい。
【0135】
端末装置は、RRCメッセージ、及び/又は物理層の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)命令、及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して該第2の指示を受信してもよい。ここで、該MAC層のランダムアクセス応答メッセージは、特定のタイプのランダムアクセス応答メッセージであってもよい。言い換えれば、ネットワーク装置は、該特定のタイプのランダムアクセス応答メッセージを第2の指示として端末装置に送信する。該特定のタイプのランダムアクセス応答メッセージは、例えば、競合解決情報を搬送せず、且つ/或いはアップリンク伝送グラントを搬送しないランダムアクセス応答メッセージであってもよい。ここで、RRCメッセージは、システムブロードキャストメッセージ又は端末装置専用のRRCメッセージであってもよい。
【0136】
例えば、第2の指示情報は、ネットワーク装置により送信されたランダムアクセスチャネルの負荷指示情報であってもよく、端末装置は、ランダムアクセスチャネルの負荷指示情報に基づいて4ステップランダムアクセス手順を開始すると決定してもよい。言い換えれば、ネットワーク装置は、2ステップランダムアクセスのpreamble送信オケージョン及び/又はPUSCH送信オケージョンにおける衝突率又は負荷状況を検出してもよく、或いは、4-step競合ランダムアクセスのpreamble送信オケージョンにおける衝突率又は負荷状況をさらに検出し、ランダムアクセスチャネルの負荷指示情報を第2の指示情報として端末装置に送信してもよい。
【0137】
上記の第2の表示情報がランダムアクセスチャネルの負荷指示情報である場合、該負荷指示情報は、0~1の負荷因子であってもよい。
【0138】
1つの方法では、該負荷因子が小さいほど、2ステップランダムアクセスチャネルがよりアイドルであることを示す。端末は、該第2の指示情報を受信した後、均一の分布の確率で0~1の乱数を生成する。該乱数が該負荷因子よりも大きい場合、端末装置は、4ステップランダムアクセス手順を開始し、そうでない場合、2ステップランダムアクセス手順を開始し続ける。
【0139】
もう1つの方法では、負荷因子が小さいほど、2ステップランダムアクセスチャネルの衝突率及び負荷が高いことを示す。端末は、該第2の表示情報を受信した後、均一の分布の確率で0~1の乱数を生成する。該乱数が該負荷因子よりも小さい場合、端末装置は、4ステップランダムアクセス手順を開始し、そうでない場合、2ステップランダムアクセス手順を開始し続ける。
【0140】
1つの具体的な例では、端末装置がネットワーク装置により送信された端末装置が4-stepランダムアクセス手順を開始するように指示するためのRRCメッセージを受信した場合(例えば、該RRCメッセージは、上記のランダムアクセスチャネルの負荷指示情報を含んでもよい)、或いは/且つ、端末装置が、2-stepランダムアクセス手順が完了していない際に端末装置が4-stepランダムアクセス手順を開始するように指示するためのMAC層制御情報を受信した場合、端末装置は、競合の4-stepランダムアクセス手順を開始すると決定してもよい。ここで、端末装置が、2-stepランダムアクセス手順が完了していない際に端末装置が4-stepランダムアクセス手順を開始するように指示するためのMAC層制御情報を受信したことは、例えば、端末装置が2-step RACHのMsgAを送信した後にランダムアクセス応答受信ウィンドウで競合解決情報を搬送せず、且つ/或いはアップリンク伝送グラントを搬送しないランダムアクセス応答メッセージを受信したことであってもよい。ここで、端末装置により受信された、端末装置が4-stepランダムアクセス手順を開始するように指示するためのRRCメッセージは、システムブロードキャスト情報又は専用のRRCシグナリングであってもよい。
【0141】
図8に示すように、端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始する方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0142】
ステップ802:2ステップランダムアクセスが完了していない場合、4ステップランダムアクセス手順の初期化を行う。
【0143】
ステップ802において、該初期化は、4ステップランダムアクセスパラメータを構成することを含んでもよい。例えば、4ステップランダムアクセスの構成情報から4ステップランダムアクセスのパラメータを取得し、これらのパラメータは、4ステップランダムアクセスpreambleの選択、及びpreamble送信リソース及び送信電力の構成に使用されてもよい。
【0144】
ステップ802において、構成された4ステップランダムアクセスパラメータは、以下のパラメータのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0145】
4-stepランダムアクセスpreambleの送信オケージョンセット。例えば、該パラメータは、prach-ConfigurationIndexとして表されてもよい。
【0146】
4-stepランダムアクセスpreambleの初期目標受信電力。例えば、該パラメータは、preambleReceivedTargetPowerとして表されてもよい。
【0147】
端末装置が通常アップリンク(NUL:Normal Uplink)及び補助アップリンク(SUL:Supplementary Uplink)キャリアからアップリンクキャリアを選択する際に必要な測定RSRP閾値。例えば、該パラメータは、rsrp-ThresholdSSB-SULとして表されてもよい。
【0148】
4-stepランダムアクセスpreambleの電力ランピングステップ。例えば、該パラメータは、powerRampingStepとして表されてもよい。
【0149】
preambleの最大送信回数。例えば、該パラメータは、preambleTransMaxとして表されてもよい。
【0150】
4-stepランダムアクセスがSSBを選択するために必要なSS-RS測定RSRP閾値。例えば、パラメータrsrp-ThresholdSSBとして表されてもよい。
【0151】
同一のPRACH occasionを共有するSSBの数及び同一のPRACH occasionにおける各SSBにより使用される競合ランダムアクセスpreamble数。例えば、パラメータssb-perRACH-OccasionAndCB-PreamblesPerSSBとして表されてもよい。
【0152】
各SSBにより使用されるpreambleグループAのpreamble数。例えば、パラメータnumberOfRA-PreamblesGroupAとして表されてもよい。
【0153】
端末装置により選択されるpreambleグループAのmsg3 PDUサイズ閾値。例えば、パラメータra-Msg3SizeGroupA(per cell)として表されてもよい。
【0154】
4-stepランダムアクセス競合ランダムアクセス応答受信ウィンドウの長さ。例えば、パラメータra-ResponseWindowとして表されてもよい。
【0155】
4-stepランダムアクセス競合解決情報受信ウィンドウの長さ。例えば、パラメータra-ContentionResolutionTimerとして表されてもよい。
【0156】
端末装置により選択されるpreambleグループBの目標受信電力オフセット。例えば、パラメータmessagePowerOffsetGroupBとして表されてもよい。
【0157】
msg3の目標受信電力オフセット。例えば、パラメータmsg3-DeltaPreambleとして表されてもよい。
【0158】
この態様のステップ802において、上記の構成された4ステップランダムアクセスパラメータは、受信された4ステップランダムアクセスの構成情報から取得され、且つ/或いは、元の競合ランダムアクセスパラメータで再利用されたパラメータから取得されてもよい。ここで、端末装置は、システムブロードキャスト情報を介して4ステップランダムアクセスの構成情報を受信してもよい。該元の競合ランダムアクセスは、例えば元の4ステップランダムアクセスである。
【0159】
図8に示すように、端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始する方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0160】
ステップ803:2ステップランダムアクセスが完了していない場合、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定する。
【0161】
本実施例では、同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SSB)に基づいて4ステップランダムアクセスのプリアンブルを決定してもよい。
【0162】
図9は、SSBに基づいて4ステップランダムアクセスのプリアンブルを決定する方法の1つの概略図である。
図9に示すように、該方法は、以下のステップを含む。
【0163】
ステップ901:4ステップランダムアクセスに使用される同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)を選択する。
【0164】
ステップ902:該選択されたSSBに基づいて、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定する。
【0165】
ステップ901において、端末装置は、ネットワーク装置により送信された同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)の同期参照信号(SS-RS)の受信電力を測定し、測定されたSSBから、SS-RSRPが所定閾値(例えば、rsrp-ThresholdSSBとして表される)よりも高いSSBを、4ステップランダムアクセスにより使用されるSSBとして選択してもよい。また、測定されたSSBにSS-RSRPが所定閾値(rsrp-ThresholdSSB)よりも高いSSBがない場合、端末装置は、任意のSSBを選択してもよい。
【0166】
また、ステップ901において、端末装置は、SSBの受信電力を測定せず、完了していない2-stepランダムアクセス手順により選択されたSSBを、4ステップランダムアクセスに使用されるSSBとして選択してもよい。
【0167】
図10は、ステップ902における選択されたSSBに基づいて送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定する方法の1つの概略図である。
図10に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0168】
ステップ1001:4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループを決定する。
【0169】
ステップ1002:選択されたSSBに対応する決定されたプリアンブルグループのプリアンブルセットからプリアンブルを、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルとしてランダムに選択する。ここで、該プリアンブルグループのプリアンブルセットにおける各プリアンブルを選択する確率は、同一である。
【0170】
ステップ1001において、完了していない2ステップランダムアクセス手順において選択されたプリアンブルグループを、4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループとして決定してもよい。
【0171】
ステップ1001において、プリアンブルグループを再選択してもよい。この態様では、様々な方法を使用してプリアンブルグループを再選択してもよい。
【0172】
1つの方法では、完了していない2ステップランダムアクセス手順が共通制御論理チャネル(CCCH)によりトリガされる場合、端末装置は、2ステップランダムアクセス手順における第1のメッセージ(msgA)のサイズ又は4ステップランダムアクセス手順の第2のメッセージ(msg3)のサイズに基づいて、4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループ(A又はB)を決定してもよい。
【0173】
例えば、第1のメッセージ(msgA)のサイズ又は第2のメッセージ(msg3)のサイズが4ステップランダムアクセスの構成情報におけるpreambleグループAのmsg3 PDUサイズ閾値(例えば、パラメータra-Msg3SizeGroupA)により設定された値よりも大きい場合、プリアンブルグループBを使用すると決定し、そうでない場合、プリアンブルグループAを使用すると決定する。
【0174】
ここで、第1のメッセージ(msgA)のサイズは、例えば、MsgAの媒体アクセス制御層プロトコルデータユニット(MAC PDU)のサイズである。第2のメッセージmsg3のサイズは、例えば、MsgAのMAC PDUを4-step RACHのmsg3バッファにコピーして得られたmsg3のMAC PDUのサイズである。
【0175】
もう1つの方法では、完成していない2ステップランダムアクセス手順がアップリンクデータチャネルによりトリガされる場合、端末装置は、潜在的な4ステップランダムアクセス手順の第2のメッセージ(msg3)の媒体アクセス制御層プロトコルデータユニット(MAC PDU)のサイズに基づいて、4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループを決定する。
【0176】
例えば、該第2のメッセージ(msg3)の媒体アクセス制御層プロトコルデータユニット(MAC PDU)のサイズが該4ステップランダムアクセスの構成情報のパラメータ(ra-Msg3SizeGroupA)により設定された値よりも大きい場合、プリアンブルグループBを使用すると決定し、そうでない場合、プリアンブルグループAを使用すると決定する。
【0177】
ここで、第2のメッセージ(msg3)の媒体アクセス制御層プロトコルデータユニット(MAC PDU)のサイズは、アップリンクデータを送信するために必要なサイズとMAC PDUヘッダーと送信する必要なMAC制御ユニットのサイズにより構成されたMAC PDUのサイズである。
【0178】
さらにもう1つの方法では、完了していない2ステップランダムアクセス手順がアップリンクデータチャネルによりトリガされる場合、端末装置は、現在のパス損失に基づいて、4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループを決定してもよい。
【0179】
例えば、現在のパス損失が所定のパス損失閾値よりも小さい場合、プリアンブルグループBを使用すると決定し、そうでない場合、プリアンブルグループAを使用すると決定する。
【0180】
ここで、所定のパス損失閾値=PCMAX-preambleReceivedTargetPower-msg3-DeltaPreamble-messagePowerOffsetGroupBとなる。
【0181】
preambleReceivedTargetPowerは、プリアンブルの初期目標受信電力を表し、msg3-DeltaPreambleは、msg3の目標受信電力オフセットを表し、messagePowerOffsetGroupBは、端末装置により選択されたpreambleグループBの目標受信電力オフセットを表し、PCMACは、容認された端末装置の最大送信電力である。
【0182】
ステップ1002において、ステップ1001により決定されたSSBに対応するプリアンブルグループA又はグループBのプリアンブルセットからプリアンブルを、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルとして選択する。ここで、選択されたプリアンブルグループのプリアンブルセットにおける各プリアンブルの確率は同一である。例えば、ステップ1001においてSSBに対応するプリアンブルグループがグループAであるとし、ステップ1002において、均一の分布の確率で、プリアンブルグループAのプリアンブルセットから1つのプリアンブルを、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルとして選択する。
【0183】
図8に示すように、端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始する方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0184】
ステップ804:2ステップランダムアクセスが完了していない場合、4ステップランダムアクセスプリアンブルを送信するアップリンク送信リソースを選択する。
【0185】
ステップ804において、端末装置は、4ステップランダムアクセスの構成情報におけるプリアンブル送信オケージョン構成パラメータにより識別される許可されたプリアンブル送信オケージョンセットから、次に利用可能な物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョンを、2ステップランダムアクセスが完了していない場合に4ステップランダムアクセスプリアンブルを送信するための物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョンとして選択してもよい。
【0186】
ここで、「次に利用可能な物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョン」の説明については、
図7及び関連説明を参照してもよい。
【0187】
図8に示すように、端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始する方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0188】
ステップ805:該ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算する。
【0189】
ステップ806:該ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力及びパス損失に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルの送信電力を計算する。
【0190】
この態様のステップ805において、様々な方法を使用してランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0191】
1つの方法では、ランダムアクセスプリアンブルの初期目標受信電力パラメータpreambleReceivedTargetPower、第1の目標受信電力オフセット値DELTA_PREAMBLE、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER、及びランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングステップPREAMBLE_POWER_RAMPING_STEPに基づいて、ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0192】
該方法では、例えば、以下の式(1)に従ってランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0193】
ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力=preambleReceivedTargetPower+DELTA_PREAMBLE+(PREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER-1)×PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP (1)
ここで、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングステップPREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP、ランダムアクセスプリアンブルの初期目標受信電力パラメータpreambleReceivedTargetPowerは、4ステップランダムアクセスの構成情報から取得されたパラメータであり、第1の目標受信電力オフセット値DELTA_PREAMBLEは、プリアンブルフォーマット及びプリアンブルを送信するためのサブキャリア間隔に関連する事前設定されたパラメータである。
【0194】
もう1つの方法では、ランダムアクセスプリアンブルの初期目標受信電力パラメータpreambleReceivedTargetPower、第1の目標受信電力オフセット値DELTA_PREAMBLE、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングステップPREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP、及び第2の目標受信電力オフセット値delta_fallback_TargetPowerに基づいて、ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0195】
該方法では、例えば、以下の式(6)に従ってランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0196】
ランダムアクセスの目標受信電力=preambleReceivedTargetPower+DELTA_PREAMBLE+(PREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER-1)×PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP+delta_fallback_TargetPower (6)
該方法では、第2の目標受信電力オフセット値delta_fallback_TargetPowerがゼロより大きい値であるため、目標受信電力は通常のランダムアクセスよりも高く、4ステップランダムアクセス手順の優先度は通常のランダムアクセス手順の優先度よりも高くすることができる。
【0197】
該方法では、第2の目標受信電力オフセット値delta_fallback_TargetPowerは、所定の固定値であり、或いは、完了していない2ステップランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力のランピング振幅に関連する。
【0198】
例えば、第2の目標受信電力オフセット値delta_fallback_TargetPowerは、完了していない2ステップランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力のランピング振幅に線形に関連する。
【0199】
1つの具体的な例では、上記の式(3)に従ってdelta_fallback_TargetPowerを計算してもよい。
【0200】
もう1つの方法では、ランダムアクセスプリアンブルの初期目標受信電力パラメータpreambleReceivedTargetPower、第1の目標受信電力オフセット値DELTA_PREAMBLE、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングステップPREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP、及び目標受信電力ランピングステップオフセット値delta_fallback_stepに基づいて、ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0201】
該方法では、例えば、以下の式(7)に従ってランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算してもよい。
【0202】
ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力=preambleReceivedTargetPower+DELTA_PREAMBLE+(PREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER-1)×(PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP+delta_fallback_step) (7)
該方法では、目標受信電力ランピングステップオフセット値delta_fallback_stepがゼロより大きい値であるため、目標受信電力のランピングは通常のランダムアクセスよりも速く、4ステップランダムアクセス手順の優先度は通常のランダムアクセス手順の優先度よりも高くすることができる。
【0203】
上記の式(5)、(6)、(7)では、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTERの初期値は、以下の値に等しくてもよい。
【0204】
該初期値は、所定の初期値に等しくてもよい。即ち、端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始する際に、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTERの初期値は、該所定の初期値である。該所定の初期値は、例えば1である。或いは、該初期値は、完成していない2ステップランダムアクセスのプリアンブル電力ランピングカウンタであってもよい。即ち、端末装置が4ステップランダム手順を開始する際に、ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタPREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTERの初期値は、完了していない2ステップランダムアクセスのプリアンブル電力ランピングカウンタの現在値に等しい。
【0205】
この態様のステップ806において、ランダムアクセスプリアンブルの送信電力の具体的な計算方法は従来技術を参照してもよく、本実施例ではその説明を省略する。
【0206】
図8に示すように、端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始する方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0207】
ステップ807:選択されたランダムアクセスプリアンブル、選択されたランダムアクセスプリアンブルのアップリンク送信リソース、及び計算されたランダムアクセスプリアンブルの送信電力に基づいて、2ステップランダムアクセスが完了していない場合に4ステップランダムアクセスプリアンブルを送信する。
【0208】
本実施例によれば、端末装置は、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始する。これによって、2ステップランダムアクセスが失敗した場合、伝送遅延の増加を回避することができる。
【0209】
<実施例2>
本実施例2は、ランダムアクセス方法を提供し、該方法はネットワーク装置に適用される。
【0210】
図11は、本発明の実施例2に係るランダムアクセス方法の1つの概略図である。
【0211】
図11に示すように、該方法は以下のステップ1101又はステップ1102を含む。
【0212】
ステップ1101:端末装置に、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に該端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始するための非競合ランダムアクセス構成情報、及び/又は、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に該端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始するように指示するための第1の指示を送信する。
【0213】
ステップ1102:端末装置に、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に該端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始するための4ステップランダムアクセス構成情報、及び/又は、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に該端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始するように指示するための第2の指示を送信する。
【0214】
本実施例のステップ1101において、RRCメッセージ、及び/又は物理層の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)命令、及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して該第1の指示を送信してもよい。ここで、該RRCメッセージは、システムブロードキャストメッセージ又は専用のRRCメッセージであってもよい。
【0215】
本実施例のステップ1102において、RRCメッセージ及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して該第2の指示を送信してもよい。ここで、該RRCメッセージは、システムブロードキャストメッセージ又は専用のRRCメッセージであってもよい。
【0216】
本実施例では、ステップ1101又はステップ1102のMAC層のランダムアクセス応答メッセージは、競合解決情報を搬送せず、且つ/或いは、アップリンク伝送グラントを搬送しない。本実施例では、非競合ランダムアクセスの構成情報は、少なくとも、非競合ランダムアクセスの候補SSBの構成情報、及び該候補SSBに対応するプリアンブルの構成情報、又は、非競合ランダムアクセスの候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の構成情報、並びに該チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に対応するプリアンブルの構成情報及び該プリアンブルの送信オケージョンの構成情報を含む。
【0217】
本実施例のステップ1101において、RRCメッセージ、及び/又は物理層の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)命令、及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して非競合ランダムアクセスの構成情報を送信してもよい。
【0218】
この態様では、ステップ1101において非競合ランダムアクセスの構成情報を送信するためのRRCメッセージは、該端末装置の専用RRCメッセージであってもよい。
【0219】
本実施例のステップ1102において、ネットワーク装置は、システムブロードキャスト情報を介して4ステップランダムアクセスの構成情報を送信してもよい。
【0220】
例えば、第2の指示情報は、ネットワーク装置により送信されたランダムアクセスチャネルの負荷指示情報であってもよく、端末装置は、ランダムアクセスチャネルの負荷指示情報に基づいて4ステップランダムアクセス手順を開始すると決定してもよい。言い換えれば、ネットワーク装置は、2ステップランダムアクセスのpreamble送信オケージョン及び/又はPUSCH送信オケージョンにおける衝突率又は負荷状況を検出してもよく、或いは、4-step競合ランダムアクセスのpreamble送信オケージョンにおける衝突率又は負荷状況をさらに検出し、ランダムアクセスチャネルの負荷指示情報を第2の指示情報として端末装置に送信してもよい。
【0221】
上記の第2の表示情報がランダムアクセスチャネルの負荷指示情報である場合、該負荷指示情報は、0~1の負荷因子であってもよい。
【0222】
1つの方法では、該負荷因子が小さいほど、2ステップランダムアクセスチャネルがよりアイドルであることを示す。端末は、該第2の指示情報を受信した後、均一の分布の確率で0~1の乱数を生成する。該乱数が該負荷因子よりも大きい場合、端末装置は、4ステップランダムアクセス手順を開始し、そうでない場合、2ステップランダムアクセス手順を開始し続ける。
【0223】
もう1つの方法では、負荷因子が小さいほど、2ステップランダムアクセスチャネルの衝突率及び負荷が高いことを示す。端末は、該第2の表示情報を受信した後、均一の分布の確率で0~1の乱数を生成する。該乱数が該負荷因子よりも小さい場合、端末装置は、4ステップランダムアクセス手順を開始し、そうでない場合、2ステップランダムアクセス手順を開始し続ける。
【0224】
本実施例では、2ステップランダムアクセス手順が完了していないことは、以下のシナリオのうちの少なくとも1つを意味する。
【0225】
端末装置が該2ステップランダムアクセス手順の第1のメッセージ(MsgA)を送信した後にランダムアクセス応答受信ウィンドウ内でランダムアクセス応答が受信されていない。
【0226】
2ステップランダムアクセス手順におけるランダムアクセス競合解決が成功していない。
【0227】
端末装置が2ステップランダムアクセスプリアンブル(preamble)を送信する回数(PREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTER)が最大閾値に達した。
【0228】
端末装置が2ステップランダムアクセスプリアンブル(preamble)を送信する電力及び/又はPUSCHの電力が最大閾値(Pcmax)に達した。
【0229】
本実施例によれば、ネットワーク装置は、端末装置に、非競合ランダムアクセス構成情報、及び/又は第1の指示を送信し、或いは、端末装置に4ステップランダムアクセス構成情報及び/又は第2の指示を送信する。これによって、端末装置は、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始することができるため、伝送遅延の増加を回避し、ランダムアクセス効率を向上させることができる。
【0230】
<実施例3>
本実施例3は、ランダムアクセス装置を提供し、該装置は実施例1のランダムアクセス方法に対応する。該装置の問題解決の原理は実施例1の方法と類似するため、その具体的な実施は実施例1の方法の実施を参考してもよく、同様な内容について説明を省略する。
【0231】
図12は、本発明の実施例3に係るランダムアクセス装置の1つの概略図である。
【0232】
図12に示すように、ランダムアクセス装置1200は、第1の制御部1201及び第2の制御部1202を含む。
【0233】
第1の制御部1201は、端末装置が2ステップランダムアクセス手順を開始するように制御する。第2の制御部1202は、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、端末装置が非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始するように制御する。
【0234】
本実施例では、ランダムアクセス装置1200は端末装置に配置され、ランダムアクセス装置1200は、端末装置が実施例1に記載のランダムアクセス方法を実行するように端末装置を制御してもよい。ランダムアクセス装置1200の制御動作の説明について、実施例1の端末装置の動作の説明を参照してもよい。
【0235】
<実施例4>
本実施例4は、ランダムアクセス装置を提供し、該装置は実施例2のランダムアクセス方法に対応する。該装置の問題解決の原理は実施例2の方法と類似するため、その具体的な実施は実施例2の方法の実施を参考してもよく、同様な内容について説明を省略する。
【0236】
図13は、本発明の実施例4に係るランダムアクセス装置の1つの概略図である。
【0237】
図13に示すように、ランダムアクセス装置1300は、第3の制御部1301又は第4の制御部1302を含む。
【0238】
第3の制御部1301は、ネットワーク装置が端末装置に、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に該端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始するための非競合ランダムアクセス構成情報、及び/又は、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に該端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始するように指示するための第1の指示を送信するように制御する。第4の制御部1302は、ネットワーク装置が端末装置に、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に該端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始するための4ステップランダムアクセス構成情報、及び/又は、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に該端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始するように指示するための第2の指示を送信するように制御する。
【0239】
本実施例では、ランダムアクセス装置1300はネットワーク装置に配置され、ランダムアクセス装置1300は、ネットワーク装置が実施例2に記載のランダムアクセス方法を実行するようにネットワーク装置を制御してもよい。ランダムアクセス装置1300の制御動作の説明について、実施例2のネットワーク装置の動作の説明を参照してもよい。
【0240】
<実施例5>
本実施例5は、端末装置を提供する。該装置の問題解決の原理は実施例3の装置と類似するため、その具体的な実施は実施例3の実施を参考してもよく、同様な内容について説明を省略する。
【0241】
図14は、本発明の実施例5に係る端末装置の構成の概略図である。
図14に示すように、端末装置1400は、中央処理装置(CPU、プロセッサ)1401及びメモリ1402を含んでもよく、メモリ1402は中央処理装置1401に接続される。メモリ1402には、各種のデータ及びデータ処理のプログラムが記憶されてもよい。中央処理装置1401の制御で該プログラムを実行することで、受信されたシグナリングに基づいて端末装置に指示する。
【0242】
1つの態様では、実施例3の装置1200の機能は中央処理装置1401に統合され、中央処理装置1401により実施例3の装置1200の機能を実現してもよい。ここで、中央処理装置1401は、実施例1に記載の方法を実現するように構成されてもよい。
【0243】
例えば、中央処理装置1401は、端末装置1400が実施例1の方法を実行するように構成されてもよい。
【0244】
また、該中央処理装置1401の他の構成方法は実施例1を参照してもよく、ここでその説明を省略する。
【0245】
もう1つの態様では、実施例3の装置1200は中央処理装置1401とそれぞれ配置されてもよく、例えば装置1200は中央処理装置1401に接続されたチップであり、中央処理装置1401の制御により装置1200の機能を実現してもよい。
【0246】
また、
図14に示すように、端末装置1400は、通信モジュール1403、入力部1404、音声処理部1405、ディスプレイ1406、アンテナ1407及び電源1408をさらに含んでもよい。
【0247】
本実施例によれば、端末装置は、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始することで、伝送遅延の増加を回避し、ランダムアクセス効率を向上させることができる。
【0248】
<実施例6>
本実施例は、ネットワーク装置を提供する。ここで、該ネットワーク装置は、実施例2の方法と類似するため、その具体的な実施は実施例2の方法の実施を参考してもよく、同様な内容について説明を省略する。
【0249】
図15は、本発明の実施例6に係るネットワーク装置の構成の概略図である。
図15に示すように、ネットワーク装置1500は、中央処理装置(CPU、プロセッサ)1501及びメモリ1502を含んでもよく、メモリ1502は中央処理装置1501に接続される。メモリ1602は、各種のデータを記憶してもよいし、データ処理のプログラムをさらに記憶し、中央処理装置1501の制御で該プログラムを実行する。
【0250】
1つの態様では、実施例4の装置1300の機能は中央処理装置1501に統合され、ここで、中央処理装置1501は、実施例2に記載の方法を実現するように構成されてもよい。
【0251】
例えば、中央処理装置1501は、ネットワーク装置1500が実施例2の方法を実行するように構成されてもよい。
【0252】
また、該中央処理装置1501の他の構成方法は実施例2を参照してもよく、ここでその説明を省略する。
【0253】
もう1つの態様では、装置1300は中央処理装置1501とそれぞれ配置されてもよく、例えば装置1300は中央処理装置1501に接続されたチップであり、中央処理装置1501の制御により装置1300の機能を実現してもよい。
【0254】
また、
図15に示すように、ネットワーク装置1500は、送受信機1503及びアンテナ1504、ディスプレイ、音声処理部及び電源などをさらに含んでもよい。上記部材の機能は従来技術と類似し、ここでその説明を省略する。なお、ネットワーク装置1500は
図15に示す全てのユニットを含む必要がない。また、ネットワーク装置1500は、
図15に示されていないユニットをさらに含んでもよく、従来技術を参照してもよい。
【0255】
<実施例7>
本実施例7は、実施例6のネットワーク装置1500と実施例5の端末装置1400とを含む通信システムを提供する。実施例5及び実施例5の内容はここで援用され、その説明を省略する。
【0256】
本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、該プログラムを実行する際に、ランダムアクセス装置又は端末装置に実施例1に記載のランダムアクセス方法を実行させる、記憶媒体をさらに提供する。
【0257】
本発明の実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、ランダムアクセス装置又は端末装置において該プログラムを実行する際に、前記ランダムアクセス装置又は端末装置に上記の実施例1に記載のランダムアクセス方法を実行させる、プログラムをさらに提供する。
【0258】
本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、該プログラムを実行する際に、ランダムアクセス装置又はネットワーク装置に実施例2に記載のランダムアクセス方法を実行させる、記憶媒体をさらに提供する。
【0259】
本発明の実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、ランダムアクセス装置又はネットワーク装置において該プログラムを実行する際に、前記ランダムアクセス装置又はネットワーク装置に上記の実施例2に記載のランダムアクセス方法を実行させる、プログラムをさらに提供する。
【0260】
本発明の以上の装置及び方法は、ハードウェアにより実現されてもよく、ハードウェアとソフトウェアを結合して実現されてもよい。本発明はコンピュータが読み取り可能なプログラムに関し、該プログラムはロジック部により実行される際に、該ロジック部に上述した装置又は構成要件を実現させる、或いは該ロジック部に上述した各種の方法又はステップを実現させることができる。本発明は上記のプログラムを記憶するための記憶媒体、例えばハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、DVD、フラッシュメモリ等に関する。
【0261】
本発明の実施例を参照しながら説明した各装置における各処理方法は、ハードウェア、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュール、又は両者の組み合わせで実施されてもよい。例えば、
図12、
図13に示す機能的ブロック図における1つ若しくは複数、又は機能的ブロック図の1つ若しくは複数の組み合わせは、コンピュータプログラムフローの各ソフトウェアモジュールに対応してもよいし、各ハードウェアモジュールに対応してもよい。これらのソフトウェアモジュールは、図面に示す各ステップにそれぞれ対応してもよい。これらのハードウェアモジュールは、例えばフィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)を用いてこれらのソフトウェアモジュールをハードウェア化して実現されてもよい。
【0262】
ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、モバイルハードディスク、CD-ROM又は当業者にとって既知の任意の他の形の記憶媒体に位置してもよい。プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ったり、記憶媒体に情報を書き込むように該記憶媒体をプロセッサに接続してもよいし、記憶媒体がプロセッサの構成部であってもよい。プロセッサ及び記憶媒体はASICに位置してもよい。該ソフトウェアモジュールは移動端末のメモリに記憶されてもよいし、移動端末に挿入されたメモリカードに記憶されてもよい。例えば、機器(例えば移動端末)が比較的に大きい容量のMEGA-SIMカード又は大容量のフラッシュメモリ装置を用いる場合、該ソフトウェアモジュールは該MEGA-SIMカード又は大容量のフラッシュメモリ装置に記憶されてもよい。
【0263】
図12、
図13に記載されている機能的ブロック図における一つ以上の機能ブロック及び/又は機能ブロックの一つ以上の組合せは、本願に記載されている機能を実行するための汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理装置、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の適切な組み合わせで実現されてもよい。
図12、
図13に記載されている機能的ブロック図における一つ以上の機能ブロック及び/又は機能ブロックの一つ以上の組合せは、例えば、コンピューティング機器の組み合わせ、例えばDSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、DSP通信と組み合わせた1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は他の任意の構成で実現されてもよい。
【0264】
以上、具体的な実施形態を参照しながら本発明を説明しているが、上記の説明は、例示的なものに過ぎず、本発明の保護の範囲を限定するものではない。本発明の趣旨及び原理を離脱しない限り、本発明に対して各種の変形及び変更を行ってもよく、これらの変形及び変更も本発明の範囲内のものである。
【0265】
また、上述の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
端末装置に適用されるランダムアクセス方法であって、
前記端末装置が2ステップランダムアクセス手順を開始するステップと、
前記2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合、前記端末装置が非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始するステップと、を含む、方法。
(付記2)
前記2ステップランダムアクセス手順が完了していないことは、
前記2ステップランダムアクセス手順の第1のメッセージ(MsgA)を送信した後にランダムアクセス応答受信ウィンドウ内でランダムアクセス応答が受信されていないこと、
前記2ステップランダムアクセス手順におけるランダムアクセス競合解決が成功していないこと、
2ステップランダムアクセスプリアンブル(preamble)を送信する回数が最大閾値に達したこと、並びに
2ステップランダムアクセスプリアンブルを送信する電力及び/又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の電力が最大閾値に達したことのうちの少なくとも1つである、付記1に記載の方法。
(付記3)
前記非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始するステップは、
非競合ランダムアクセスの構成情報が保存された場合に非競合ランダムアクセス手順を開始すると決定し、或いは、前記端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始すると決定するステップ、又は、
非競合ランダムアクセスの構成情報が保存された場合にネットワーク装置の第1の指示に従って非競合ランダムアクセス手順を開始し、或いは、前記端末装置がネットワーク装置の第2の指示に従って4ステップランダムアクセス手順を開始するステップを含む、付記1又は2に記載の方法。
(付記4)
前記非競合ランダムアクセスの構成情報は、少なくとも
非競合ランダムアクセスの候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)の構成情報、及び該候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロックに対応するプリアンブルの構成情報、又は
非競合ランダムアクセスの候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の構成情報、並びに該チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に対応するプリアンブルの構成情報及び前記プリアンブルの送信オケージョンの構成情報を含む、付記3に記載の方法。
(付記5)
無線リソース制御(RRC)メッセージ、及び/又は物理層の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)命令、及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して前記非競合ランダムアクセスの構成情報を受信する、付記3又は4に記載の方法。
(付記6)
RRCメッセージ、及び/又は物理層の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)命令、及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して前記第1の指示を受信する、付記3~5の何れかに記載の方法。
(付記7)
無線リソース制御(RRC)メッセージ及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して第2の指示を受信する、付記3~5の何れかに記載の方法。
(付記8)
前記MAC層のランダムアクセス応答メッセージは、競合解決情報を搬送せず、且つ/或いは、アップリンク伝送グラントを搬送しない、付記6又は7に記載の方法。
(付記9)
前記非競合ランダムアクセス手順を開始するステップは、
2ステップランダムアクセスが完了していない場合、非競合ランダムアクセス手順の初期化を行うステップを含み、
前記4ステップランダムアクセス手順を開始するステップは、
2ステップランダムアクセスが完了していない場合、4ステップランダムアクセス手順の初期化を行うステップを含む、付記1~7の何れかに記載の方法。
(付記10)
前記2ステップランダムアクセスが完了していない場合、非競合ランダムアクセス手順の初期化を行う際に、
構成された非競合ランダムアクセスパラメータは、共通パラメータ及び専用パラメータを含み、
前記共通パラメータは、前記非競合ランダムアクセスの構成情報から取得され、且つ/或いは、元の非競合ランダムアクセスパラメータで再利用されたパラメータから取得され、
前記専用のパラメータは、前記非競合ランダムアクセスの構成情報から取得される、付記9に記載の方法。
(付記11)
前記2ステップランダムアクセスが完了していない場合に4ステップランダムアクセス手順の初期化を行う際に、
構成される4ステップランダムアクセスパラメータは、受信された4ステップランダムアクセスの構成情報から取得され、且つ/或いは、元の競合ランダムアクセスパラメータで再利用されたパラメータから取得される、付記9に記載の方法。
(付記12)
前記非競合ランダムアクセス手順を開始するステップは、
2ステップランダムアクセスが完了していない場合、送信される非競合ランダムアクセスプリアンブルを決定するステップ、をさらに含み、
前記4ステップランダムアクセス手順を開始するステップは、
2ステップランダムアクセスが完了していない場合、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定するステップ、をさらに含む、付記9~11の何れかに記載の方法。
(付記13)
前記2ステップランダムアクセスが完了していない場合、送信される非競合ランダムアクセスプリアンブルを決定するステップは、
前記非競合ランダムアクセスの構成情報における候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)の同期参照信号(SS-RS)の受信電力を測定し、前記候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)から使用される同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)を選択するステップと、
前記選択された同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)に対応するプリアンブルを送信される非競合ランダムアクセスプリアンブルとして決定するステップと、を含む、付記12に記載の方法。
(付記14)
前記2ステップランダムアクセスが完了していない場合、送信される非競合ランダムアクセスプリアンブルを決定するステップは、
前記非競合ランダムアクセスの構成情報における候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の受信電力を測定し、前記候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)から使用されるチャネル状態情報参照信号を選択するステップと、
前記選択されたチャネル状態情報参照信号に対応するプリアンブルを送信される非競合ランダムアクセスプリアンブルとして決定するステップと、を含む、付記12に記載の方法。
(付記15)
前記2ステップランダムアクセスが完了していない場合、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定するステップは、
ネットワーク装置により送信された同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)の同期参照信号(SS-RS)の受信電力を測定し、4ステップランダムアクセスに使用される同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)を選択するステップと、
前記選択されたSSBに基づいて、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定するステップと、を含む、付記12に記載の方法。
(付記16)
前記選択されたSSBに基づいて、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルを決定するステップは、
4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループを決定するステップと、
前記選択されたSSBに対応する前記決定されたプリアンブルグループのプリアンブルセットからプリアンブルを、送信される4ステップランダムアクセスプリアンブルとしてランダムに選択するステップと、を含み、
前記プリアンブルグループのプリアンブルセットにおける各プリアンブルを選択する確率は、同一である、付記15に記載の方法。
(付記17)
前記4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループを決定するステップは、
4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループを、前記完了していない2ステップランダムアクセス手順に選択されるプリアンブルグループとして決定するステップ、を含む、付記16に記載の方法。
(付記18)
前記4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループを決定するステップは、
前記2ステップランダムアクセス手順が共通制御論理チャネル(CCCH)によりトリガされる場合、
2ステップランダムアクセス手順における前記第1のメッセージ(msgA)のサイズ又は前記4ステップランダムアクセス手順の第2のメッセージ(msg3)のサイズに基づいて、前記4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループ(A又はB)を決定するステップ、を含む、付記16に記載の方法。
(付記19)
前記第1のメッセージ(msgA)のサイズ又は前記第2のメッセージ(msg3)のサイズが前記4ステップランダムアクセスの構成情報におけるグループAのサイズ閾値パラメータ(ra-Msg3SizeGroupA)により設定された値よりも大きい場合、プリアンブルグループBを使用すると決定し、そうでない場合、プリアンブルグループAを使用すると決定する、付記18に記載の方法。
(付記20)
前記4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループを決定するステップは、
前記2ステップランダムアクセス手順がアップリンクデータチャネルによりトリガされる場合、
潜在的な前記4ステップランダムアクセス手順の第2のメッセージ(msg3)の媒体アクセス制御層プロトコルデータユニット(MAC PDU)のサイズに基づいて、前記4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループ(A又はB)を決定するステップ、を含む、付記16に記載の方法。
(付記21)
前記第2のメッセージ(msg3)の媒体アクセス制御層プロトコルデータユニット(MAC PDU)のサイズが前記4ステップランダムアクセスの構成情報におけるグループAのサイズ閾値パラメータ(ra-Msg3SizeGroupA)により設定された値よりも大きい場合、プリアンブルグループBを使用すると決定し、そうでない場合、プリアンブルグループAを使用すると決定する、付記20に記載の方法。
(付記22)
前記4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループを決定するステップは、
前記2ステップランダムアクセス手順がアップリンクデータチャネルによりトリガされる場合、
現在のパス損失に基づいて、前記4ステップランダムアクセス手順に使用されるプリアンブルグループ(A又はB)を決定するステップ、を含む、付記16に記載の方法。
(付記23)
現在のパス損失が所定のパス損失閾値よりも小さい場合、プリアンブルグループBを使用すると決定し、そうでない場合、プリアンブルグループAを使用すると決定する、付記22に記載の方法。
(付記24)
前記非競合ランダムアクセス手順を開始するステップは、
2ステップランダムアクセスが完了していない場合、前記非競合ランダムアクセスプリアンブルを送信するアップリンク送信リソースを選択するステップ、をさらに含み、
前記4ステップランダムアクセス手順を開始するステップは、
2ステップランダムアクセスが完了していない場合、前記4ステップランダムアクセスプリアンブルを送信するアップリンク送信リソースを選択するステップ、をさらに含む、付記12に記載の方法。
(付記25)
前記2ステップランダムアクセスが完了していない場合、前記非競合ランダムアクセスプリアンブルを送信するアップリンク送信リソースを選択するステップは、
非競合ランダムアクセスの候補同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)から選択された同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH Block:SSB)又は非競合ランダムアクセスの候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)から選択されたチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に基づいて、2ステップランダムアクセスが完了していない場合、前記非競合ランダムアクセスプリアンブルを送信する物理ランダムアクセスチャネルオケージョン(PRACH occasion)を選択するステップ、を含む、付記24に記載の方法。
(付記26)
SSBが選択された場合、前記非競合ランダムアクセスの構成情報における前記SSBに対応する物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョン構成パラメータ(ra-ssb-OccasionMaskIndex)により識別される許可されたプリアンブル送信オケージョンセットから、次に利用可能な物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョンを選択し、
CSI-RSが選択された場合、前記非競合ランダムアクセスの構成情報における前記CSI-RSに対応する物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョン構成パラメータ(ra-OccasionList)により識別される許可されたプリアンブル送信オケージョンから、次に利用可能な物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョンを選択する、付記25に記載の方法。
(付記27)
前記2ステップランダムアクセスが完了していない場合、前記4ステップランダムアクセスプリアンブルを送信するアップリンク送信リソースを選択するステップは、
前記4ステップランダムアクセスの構成情報におけるプリアンブル送信オケージョン構成パラメータにより識別される許可されたプリアンブル送信オケージョンセットから、次に利用可能な物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョンを、2ステップランダムアクセスが完了していない場合に前記4ステップランダムアクセスプリアンブルを送信する物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信オケージョンとして選択するステップ、を含む、付記24に記載の方法。
(付記28)
前記非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始するステップは、
前記ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算するステップと、
前記ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力及びパス損失に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルの送信電力を計算するステップと、をさらに含む、付記24に記載の方法。
(付記29)
前記ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算するステップは、
前記ランダムアクセスプリアンブルの初期目標受信電力パラメータ(preambleReceivedTargetPower)、第1の目標受信電力オフセット値(DELTA_PREAMBLE)、前記ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタ(PREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER)、及び前記ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングステップ(PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP)に基づいて、前記ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算するステップ、を含む、付記28に記載の方法。
(付記30)
第2の目標受信電力オフセット値(delta_fallback_TargetPower)に基づいて前記ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算し、或いは、
目標受信電力ランピングステップオフセット値(delta_fallback_step)に基づいて前記ランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力を計算する、付記29に記載の方法。
(付記31)
前記第2の目標受信電力オフセット値(delta_fallback_TargetPower)は、所定の固定値であり、或いは、前記完了していない2ステップランダムアクセスプリアンブルの目標受信電力のランピング振幅に関連する、付記30に記載の方法。
(付記32)
前記ランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタ(PREAMBLE_POWER_RAMPING_COUNTER)の初期値は、
所定の初期値、又は
前記完了していない2ステップランダムアクセスプリアンブルの電力ランピングカウンタである、付記29~31の何れかに記載の方法。
(付記33)
前記非競合ランダムアクセス手順又は4ステップランダムアクセス手順を開始するステップは、
前記選択されたランダムアクセスプリアンブル、前記ランダムアクセスプリアンブルのアップリンク送信リソース、及び前記計算されたランダムアクセスプリアンブルの送信電力に基づいて、2ステップランダムアクセスが完了していない場合に非競合ランダムアクセスプリアンブル又は4ステップランダムアクセスプリアンブルを送信するステップ、をさらに含む、付記28に記載の方法。
(付記34)
ネットワーク装置に適用されるランダムアクセス方法であって、
端末装置に、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に前記端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始するための非競合ランダムアクセス構成情報、及び/若しくは、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に前記端末装置が非競合ランダムアクセス手順を開始するように指示するための第1の指示を送信するステップ、又は、
端末装置に、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に前記端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始するための4ステップランダムアクセス構成情報、及び/若しくは、2ステップランダムアクセス手順が完了していない場合に前記端末装置が4ステップランダムアクセス手順を開始するように指示するための第2の指示を送信するステップを含む、方法。
(付記35)
RRCメッセージ、及び/又は物理層の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)命令、及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して前記第1の指示を送信する、付記34に記載の方法。
(付記36)
RRCメッセージ及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して前記第2の指示を送信する、付記34に記載の方法。
(付記37)
前記MAC層のランダムアクセス応答メッセージは、競合解決情報を搬送せず、且つ/或いは、アップリンク伝送グラントを搬送しない、付記35又は36に記載の方法。
(付記38)
前記非競合ランダムアクセスの構成情報は、少なくとも
非競合ランダムアクセスの候補SSBの構成情報、及び該候補SSBに対応するプリアンブルの構成情報、又は
非競合ランダムアクセスの候補チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の構成情報、並びに該チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に対応するプリアンブルの構成情報及び前記プリアンブルの送信オケージョンの構成情報を含む、付記34~37の何れかに記載の方法。
(付記39)
RRCメッセージ、及び/又は物理層の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)命令、及び/又は媒体アクセス制御(MAC)層のランダムアクセス応答メッセージを介して前記非競合ランダムアクセスの構成情報を送信する、付記34に記載の方法。
(付記40)
システムブロードキャスト情報を介して前記4ステップランダムアクセスの構成情報を送信する、付記34~37の何れかに記載の方法。
(付記41)
前記2ステップランダムアクセス手順が完了していないことは、
前記端末装置が前記2ステップランダムアクセス手順の第1のメッセージ(MsgA)を送信した後にランダムアクセス応答受信ウィンドウ内でランダムアクセス応答が受信されていないこと、
前記2ステップランダムアクセス手順におけるランダムアクセス競合解決が成功していないこと、
前記端末装置が2ステップランダムアクセスプリアンブル(preamble)を送信する回数(PREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTER)が最大閾値に達したこと、並びに
前記端末装置が2ステップランダムアクセスプリアンブル(preamble)を送信する電力及び/又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の電力が最大閾値(Pcmax)に達したことのうちの少なくとも1つである、付記34に記載の方法。