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特許7520895コンピューティングデバイスでの位相ロックループ設定の技術
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】コンピューティングデバイスでの位相ロックループ設定の技術
(51)【国際特許分類】
   H03L 7/18 20060101AFI20240716BHJP
   G06F 1/08 20060101ALI20240716BHJP
【FI】
H03L7/18
G06F1/08 520
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2021574820
(86)(22)【出願日】2020-03-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-29
(86)【国際出願番号】 US2020023414
(87)【国際公開番号】W WO2021021250
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2023-03-15
(31)【優先権主張番号】16/528,435
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】グール,アリエル
(72)【発明者】
【氏名】ラグランド,ダニエル ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ベン-ラファエル,ヨアフ
(72)【発明者】
【氏名】ノール,エルネスト
【審査官】福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-265140(JP,A)
【文献】特開平09-116432(JP,A)
【文献】特開2011-188114(JP,A)
【文献】特開2018-093488(JP,A)
【文献】特開平09-191247(JP,A)
【文献】特開2010-135956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03L 7/18
G06F 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位相ロックループ(PLL)を制御する装置であって、
前記PLLにおいて結合されている、デジタル制御される発振器(DCO)及びDCO後の分割器(PDIV)と、
前記PDIVへ結合されており、ターゲットPLL基準周波数に対応するPDIV閾値を決定するPLL設定ユニットであり、前記PDIV閾値に基づき前記PDIVの動作を制御する前記PLL設定ユニットと、
前記PLL設定ユニット及び前記PDIVへ結合されており、前記決定されたPDIV閾値によりレジスタの組を設定するPDIV制御回路と
を有し、
前記ターゲットPLL基準周波数に基づき前記PDIV閾値を決定するために、前記PLL設定ユニットは、前記PDIVがDCO周波数を分割しないように構成されるときに、前記DCOが最低DCO発振周波数以上で作動することを確かにする最小整数値を決定し、
前記最小整数値は、前記最低DCO発振周波数を前記ターゲットPLL基準周波数で除算して、最も近い整数に切り上げたものである、
装置。
【請求項2】
前記PDIV制御回路は、前記レジスタの組を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記PLL設定ユニットは更に、基本入力/出力システム(BIOS)から、前記ターゲットPLL基準周波数を示す指示を受け取る、
請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記PDIV制御回路は更に、前記決定されたPDIV閾値を受け取る、
請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記PDIV閾値に基づき前記PDIVの動作を制御するために、前記PLL設定ユニットは更に、
前記決定されたPDIV閾値に対応するPDIV値を決定し、
DCO動作周波数を分割してターゲットPLL出力周波数を生成するように前記決定されたPDIV閾値により前記PDIV制御回路を設定する、
請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記PLL設定ユニットは更に、前記PDIV閾値の設定完了を示す信号を生成する、
請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記PDIV制御回路は、前記決定されたPDIV閾値を、各々のPLLに対応する複数組のレジスタに設定する、
請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記ターゲットPLL基準周波数に基づき前記PDIV閾値を決定するために、前記PLL設定ユニットは、各々のターゲット基準周波数とそれらの対応するPDIV閾値とをリストアップする変換表に基づき前記PDIV閾値を決定する、
請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記PLLは、1つ以上のコンピューティングコアのためのPLL出力周波数を供給するよう構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記PLL設定ユニットは、前記PDIV閾値を指示するメッセージを受け取ることによって前記PDIV閾値を決定し、前記PDIV閾値は、前記最低DCO発振周波数に関連した1のPDIV値に対応する最小PLLレートNを示す、
請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記ターゲットPLL基準周波数、PLL基準クロックリセットによって要求される基準クロック周波数を有する
請求項又は10に記載の装置
【請求項12】
記PDIV閾値は、各々の基準クロック周波数及び対応するPDIV閾値を相関させる変換表又は関数に従って、前記要求される基準クロック周波数に基づき決定される、
請求項11に記載の装置
【請求項13】
前記各々の基準クロック周波数及び前記対応するPDIV閾値を相関させる前記関数は、前記最低DCO発振周波数に対応し、該最低DCO発振周波数は、DCO動作のための周波数範囲の下端に対応する、
請求項12に記載の装置
【請求項14】
前記PLL設定ユニットは更に、前記要求される基準クロック周波数及びターゲットPLL出力周波数に基づき、前記PLLのフィードバック分割器のためのPLL比率値を決定し、
前記PLL設定ユニットは、前記決定されたPLL比率値により前記フィードバック分割器を設定する、
請求項13に記載の装置
【請求項15】
前記PLL設定ユニットは更に、基本入力/出力システム(BIOS)に対して前記PDIV閾値の設定完了を示す信号を生成する、
請求項乃至14のうちいずれか一項に記載の装置
【請求項16】
前記PLL設定ユニットは更に、前記PDIV閾値の設定完了を示す指示を受け取る、
請求項15に記載の装置
【請求項17】
命令を有する1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶体であって、
装置の1つ以上のプロセッサによる前記命令の実行時に、前記命令は、前記装置に、
ターゲットPLL基準周波数に基づき、デジタル制御される発振器(DCO)及びDCO後の分割器(PDIV)を含む位相ロックループ(PLL)の再設定を決定することと、
前記ターゲットPLL基準周波数に基づき前記PDIVのための閾値を決定し、前記PDIVの動作が前記閾値に基づき制御されることと、
前記決定された閾値により、前記PDIVへ結合されているPDIV制御回路のレジスタの組を設定することと
を実行させ
前記ターゲットPLL基準周波数に基づき前記閾値を決定することは、前記PDIVがDCO周波数を分割しないように構成されるときに、前記DCOが最低DCO発振周波数以上で作動することを確かにする最小整数値を決定することを有し、
前記最小整数値は、前記最低DCO発振周波数を前記ターゲットPLL基準周波数で除算して、最も近い整数に切り上げたものである、
1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体
【請求項18】
前記閾値を決定することは、1つ以上の基準クロック周波数及び1つ以上のPDIV閾値を相関させる変換表又は関数に従って前記閾値を決定することである、
請求項17に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体
【請求項19】
前記変換表又は前記関数は、前記最低DCO発振周波数に基づき決定される、
請求項18に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体
【請求項20】
実行時に、前記命令は、前記装置に、
前記PDIVのための前記閾値に対応するPDIV値と、前記PLLのフィードバック分割器のためのPLL比率とを決定することであり、前記PDIV値は、ターゲットPLL出力周波数を供給するようDCO動作周波数を分割するために使用される、ことと、
前記PDIV値により前記PDIVを制御することと
を実行させる、
請求項17乃至19のうちいずれか一項に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体
【請求項21】
実行時に、前記命令は、前記装置に、
前記PLLの再設定のための新しい基準周波数を示す指示を受け取ること
を実行させる、
請求項20に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体
【請求項22】
前記PDIVのための前記閾値は、前記PLLの再設定より前に決定される、
請求項17乃至19のうちいずれか一項に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本願は、2019年7月31日付けで「TECHNIQUES IN PHASE-LOCK LOOP CONFIGURATION IN A COMPUTING DEIVE」との発明の名称で出願された米国特許出願第16/528435号の優先権を主張するものである。
【0002】
[分野]
本発明の実施形態は、コンピューティングコアのオーバークロッキング及び他のコア動作に対する位相ロックループ(phase-lock loop,PLL)の設定及び実現の技術分野に概して関係がある。
【背景技術】
【0003】
ここで与えられている背景の説明は、本開示の前後関係を一般的に提示することを目的とする。現在指名されている発明者の研究は、この背景の項目に記載されている範囲で、出願時に先行技術として適格ではない可能性のある説明の側面と同様に、本開示に対する先行技術として明示的も暗黙的にも認められない。本明細書で別段示されない限りは、この項目で記載されているアプローチは、本開示の特許請求の範囲に対する先行技術ではなく、本項目に含まれることによって先行技術であるとは認められない。
【0004】
高性能のコンピューティングデバイスは、しばしば、それらの基本クロックを増大させて対応する計算出力を高める能力を必要とする。例えば、基準クロックとも呼ばれる、コンピューティングデバイスのための基本クロックは、デバイスの計算出力を高めるために、より高い周波数で作動するようオーバークロックされることがある。これは、コンピューティングデバイスの特定の性能テストを実行する時に特に要求される。しかし、基準クロックのオーバークロッキングは、位相ロックループ(PLL)及び/又は他の関連するコンポーネントをPLLの動作周波数範囲外で作動させたり、及び/又は他の不利な条件に遭遇させたりする可能性がある。よって、信頼できるクロック周波数が、オーバークロッキング時には生成されないことがある。
【0005】
実施形態は、添付の図面とともに、以下の詳細な説明によって容易に理解されるだろう。この記載を簡単にするために、同じ参照符号は同じ構造的要素を示す。実施形態は、添付の図面の図において、限定としてではなく、例として表されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】様々な実施形態に従って、コンピューティングデバイス内の簡略化されたクロックシステムの例示的なブロック図を表す。
図2】様々な実施形態に従って、簡略化された完全デジタルPLL(ADPLL)の概略トポロジの例を表す。
図3】様々な実施形態に従って、コンピューティングデバイスでのPLL設定のプロセスを容易にする動作フロー/アルゴリズム構造を表す。
図4】様々な実施形態に従って、本明細書で記載される装置及び/又は方法を用いることができるコンピューティングシステムの例を表す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明では、本明細書の部分を形成する添付の図面が参照される。全体を通して、同じ参照符号は同じ部分を表す。また、図面は、実施され得る実施形態を実例として示す。理解されるべきは、他の実施形態が利用されてもよく、構造的又は論理的な変更が、本開示の範囲から逸脱せずに行われてもよい、ことである。従って、以下の詳細な説明は、限定の意味で理解されるべきではない。
【0008】
様々な動作が、複数の別個の動作又は操作として、つまり、請求されている対象を理解するのに最も役立つ様態で、記載され得る。しかし、記載の順序は、これらの動作が必ず順序に依存することを暗示するものとして解釈されるべきではない。特に、これらの動作は、提示の順序で実行されなくてもよい。記載されている動作は、記載されている実施形態とは異なる順序で実行されてもよい。様々な追加の動作が実行されてもよく、及び/又は記載されている動作は、更なる実施形態では省略されてもよい。
【0009】
本開示のために、「A又はB」及び「A及び/又はB」との語句は、(A)、(B)又は(AとB)を意味する。本開示のために、「A、B、又はC」及び「A、B、及び/又はC」との語句は、(A)、(B)、(C)、(AとB)、(AとC)、(BとC)、又は(AとBとC)を意味する。
【0010】
本明細書は、「実施形態において」又は「(複数の)実施形態において」との表現を使用することがあるが、これらの各表現は、同じ又は異なる実施形態の1つ以上を参照する。更に、本開示の実施形態に関連して使用される「有する」、「含む」、「備える」などの語句は、同義である。
【0011】
本明細書で使用されるように、「回路」との語句は、記載されている機能を提供する集積回路(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、など)、ディスクリート回路、計算ロジック回路、パワーマネージメント、SOC、プロセッサ、中央演算処理装置(CPU)、グラフィクス処理ユニット(GPU)、プロセッサ・オン・チップ(POC)、メモリ、又は入力/出力(IO)ポートを指しても、その部分であっても、あるいは、それらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態において、回路は、記載されている機能を提供するよう1つ以上のソフトウェア又はファームウェアモジュール又はプログラムを実行してもよい。いくつかの実施形態において、回路は、少なくとも部分的にハードウェアで動作可能なロジックを含んでもよい。「回路」、「コンポーネント」、及び「デバイス」は、本明細書で同義的に使用され得る。
【0012】
本明細書で使用される「コンピュータシステム」との用語は、あらゆるタイプの相互接続された電子デバイス、コンピュータデバイス、又はそれらのコンポーネントを指す。更に、「コンピュータシステム」及び/又は「システム」との用語は、互いに通信可能に結合されているコンピュータの様々なコンポーネントを指すことがある。更に、「コンピュータシステム」及び/又は「システム」は、互いに通信可能に結合されておりかつ計算及び/又はネットワーク資源を共有するよう構成されている複数のコンピュータデバイス及び/又は複数のコンピューティングシステムを指すことがある。
【0013】
「結合される」、「電子的に結合される」、「通信可能に結合される」、「接続される」、「電子的に接続される」、「通信可能に接続される」との用語は、それらの派生語ともに、本明細書で使用されている。「結合される」及び/又は「接続される」との用語は、2つ以上の要素が互いに直接的に物理的又は電気的に接していることを意味することができ、2つ以上の要素が互いに間接的に接しているが、依然として互いに協働又は相互作用することを意味することができ、かつ/あるいは、1つ以上の他の要素が、互いに結合されていると言われる要素の間に結合又は接続されることを意味することができる。「直接的に結合される」及び/又は「直接的に接続される」との用語は、2つ以上の要素が互いに直接的に接していることを意味することができる。「電子的に結合される」及び/又は「電子的に接続される」との用語は、2つ以上の要素が、1つ以上のビア、トレース、ワイヤ、ワイヤボンド、若しくは他のインターコネクト接続を通じて、無線通信チャネル若しくはリンクを通じて、及び/又は同様の方法で回路によって互いに接し得ることを意味することができる。
【0014】
反動回路設計及びプロセッシングの進歩により、集積回路(IC)デバイスに存在し得るパワーマネージメントユニットに対する要望が高まっている。PLLは、パワーマネージメントユニット又はそのサブユニットによって設定され得る。本明細書で使用されるように、「IC」との用語は、システム内のパワーマネージメントを行うパワーマネージメントユニット、SOC、又は他の回路を指しても、その部分であっても、あるいは、それらの任意の組み合わせを含んでもよい。更なる詳細は、後ろの段落で説明されることになっている。
【0015】
本明細書の実施形態に対応する様々な図面において、信号は線により表されている、ことに留意されたい。いくつかの線は、制御信号による情報フロー方向を示すために、1つ以上の端部で矢印を有している。そのような指示は、限定であるよう意図されない。むしろ、線は、回路又は論理ユニットのより容易な理解を促すために、1つ以上の例示的な実施形態に関連して使用されている。設計ニーズ又は好みによって示されるように、提示されている信号は、いずれかの方向で伝わり、何らかの適切な他のタイプの信号スキームにより実装され得る1つ以上の信号を含むことができる。
【0016】
明細書の全体を通して、及び特許請求の範囲において、「接続される」との用語は、如何なる中間コンポーネント又はデバイスもなしで、コンポーネント及び/又はデバイスの間の電気的、機械的、又は磁気的な接続などの直接接続を意味する。「結合される」との用語は、1つ以上の受動的及び/又は能動的な中間コンポーネント又はデバイスを介した、コンポーネント及び/又はデバイスの間の電気的、機械的、又は磁気的な接続などの直接又は間接接続を意味する。「1つの」(a若しくはan)又は「前記」(the)は、複数参照を含むことがある。「~において」(in)の意味は、「~の中」(in)及び「~の上」(on)を含む。
【0017】
実施形態のために、本明細書の様々な回路及びロジックブロック内のトランジスタは、金属酸化膜半導体(MOS)トランジスタ又はそれらの派生物であり、MOSトランジスタは、ドレイン、ソース、ゲート、及びバルク端子を含む。トランジスタ及び/又はMOSトランジスタの派生物は、Tri-Gateトランジスタ及び薄膜電界効果トランジスタ(FinFET)、ゲート・オール・アラウンド(gate-all-around)円筒型トランジスタ、トンネルFET(TFET)、平方(square)ワイヤ、若しくは矩形リボン(rectangular ribbon)トランジスタ、強誘電トランジスタ(FeFET)、又はカーボンナノチューブ若しくはスピントロニクスデバイスのようなトランジスタ機能を実装する他のデバイスを含んでもよい。MOSFETの対称なソース及びドレイン端子は、同一の端子であり、本願では交換可能に使用される。TFETは、他方で、非対称なソース及びドレイン端子を有する。他のトランジスタ、例えば、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)PNP/NPN、相補型MOS(CMOS)、Bi-CMOS(BiCMOS)、などは、本開示の範囲から逸脱せずに使用されてもよい。本開示を簡単にするために、MOS、CMOS制御チップ、p型MOS(PMOS)、及びn型MOS(NMOS)のみが明細書で記載される。
【0018】
高性能のコンピューティングデバイスは、しばしば、それらの基本クロックを増大させて対応する計算出力を高める能力を必要とする。しかし、基準クロックのオーバークロッキングは、位相ロックループ(PLL)をその動作周波数範囲外で作動させたり、及び/又は他の不利な条件に遭遇させたりする可能性がある。その結果、信頼できない及び/又はロックされていない基準クロック周波数が生じることがある。本明細書の様々な実施形態は、コンピューティングコア及びプロセッサへ広い範囲にわたって複数の又は連続した基準クロック周波数を供給するためのPLLの設定及び実現と、他の関連する利点とのための方法、装置、及びシステムについて記載する。PLLのデジタル制御される発振器(digitally-controlled oscillator,DCO)後の分割器は、専用のターゲット基準クロックに対応する専用のポスト分割器閾値により設定され得る。
【0019】
図1は、様々な実施形態に従って、コンピューティングデバイス(以下、「コンピューティングデバイス100」)における簡略化されたクロックシステムの例示的なブロック図を表す。コンピューティングデバイス100は、例えば、携帯電話機、ラップトップコンピュータ、ウルトラブック、タブレット、デスクトップコンピュータ、サーバ、マルチアクセスエッジコンピューティング(multi-access edge computing,MEC)システム、などであってよい。コンピューティングデバイス100は、1つ以上のプロセッサ、1つ以上の中央プロセッサコア(central processor cores,CPU)、1つ以上のアプリケーションプロセッサ、1つ以上のグラフィクス処理ユニット(graphics processing units,GPU)、1つ以上の縮小命令セットコンピューティング(reduced instruction set computing,RISC)プロセッサ、1つ以上のエイコーン(Acorn)RISCマシン(ARM)プロセッサ、1つ以上の複数命令セットコンピューティング(complex instruction set computing,CISC)プロセッサ、1つ以上のDSP、1つ以上のFPGA、1つ以上のASIC、1つ以上のマイクロプロセッサ若しくはコントローラ、又はそれらの任意の適切な組み合わせを含んでもよい。図1は、実例としてプロセッサ102を示す。
【0020】
プロセッサ102は、コア領域で1つ以上のコア104を有してもよい。各コアは、クロック分配回路106によりコアへのクロック信号を受信し得る。クロック分配回路106は、PLL108から入来するクロック信号を受信する。PLL108の動作周波数は、直接接続又はインターコネクト112を介してPLL設定ユニット110によって設定され得る。PLL設定に関する更なる詳細は、図2に関連して後述される。いくつかの実施形態において、プロセッサ102は、1つ以上のコア領域114及び非コア領域116を含んでもよい。コア領域は、1つ以上のコア104及び/又は1つ以上のグラフィクスエンジン(図示せず。)を含んでもよい。各コア104及び/又は1つ以上のグラフィクスエンジンは、インターコネクト112へ結合され得る。PLL設定ユニット110は、PLL108とともに非コア領域116に置かれ得る。PLL設定ユニット110及びPLL108もインターコネクト112へ結合され得る。
【0021】
いくつかの実施形態において、各コア104は、その対応するPLL108によって生成されたその専用のクロック信号を有することができ、各クロック信号は異なってよい。いくつかの他の実施形態においては、全てのコア104は、同じクロック周波数の同じクロック信号を有してもよい。
【0022】
いくつかの実施形態において、クロック分配回路106は、PLL108~クロック信号を受信し、それをコア104の様々な機能ブロックにわたって分配するよう構成され得る。クロック分配回路106が更なる1つ以上の分周器を含む場合には、クロック分配回路106は、特定の機能ユニットブロックへの分配のために実行動作周波数を低減したり、かつ/あるいは、入来するクロック信号を機能ブロックに分配したりすることができる。
【0023】
非コア領域は、メモリ(図示せず。)を制御するメモリコントローラ118などの非コアコンポーネントを含んでもよい。メモリは、オフプロセッサ若しくはオフチップコンポーネントであるシステムメモリ、又はプロセッサ102のメモリであってよい。メモリは、様々なランダムアクセスメモリ(RAM)、例えば、静的RAM、動的RAM(DRAM)、ゼロキャパシタRAM、SONOS、埋め込みDRAM(eDRAM)、拡張データ出力(EDO)RAM、ダブルデータレート(DDR)RAM、抵抗性RAM(RRAM)、などを含んでもよい。メモリはまた、リードオンリーメモリ(ROM)(例えば、マスクROM、プログラマブルROM、EPROM、EEPROM、など)、フラッシュメモリ、及び任意の他の適切なメモリを含んでもよい。メモリは、少なくとも部分的に、プロセッサ102、PLL設定ユニット110、又はコンピューティングデバイス100の他のエンティティ(例えば、基本入力/出力システム(BIOS))によって実行されるときに、プロセッサ102、PLL設定ユニット110、コンピューティングデバイス100の他のエンティティに、本明細書で記載される実施形態に従って様々な動作を実行するよう命令する、又はそのような動作を実行させるデータ及びコンピュータ可読命令を記憶するために使用されてもよい。コンピューティングデバイス100はまた、ディスクドライブ、ネットワークインターフェースコントローラ、1つ以上のインターフェースユニット120を介してオフチップ及び/又は外部デバイスを結合する入力/出力(I/O)デバイスインターフェース、又は他の同様のインターフェースを含むが、これらに限られない様々なオフチップデバイスを含んでもよい。インターフェースユニット120は、プロセッサ102のコンポーネントがオフチップコンポーネント又はデバイスと通信すること又はそれと電気的に結合されることを可能にし得る。
【0024】
図2は、様々な実施形態に従って、簡略化された完全デジタルPLL(all-digital PLL,ADPLL)200(以下、「ADPLL200」)の例示的な概略トポロジを表す。ADPLL200は、図1のPLL108と同じか又は実質的に同様である。「ADPLL200」及び「PLL200」は、本開示を通じて同義的に使用される。ADPLL200はICなどであってよい。ADPLL200は、後述されるデジタルデバイスの組を含んでもよい。ADPLL200は、離散的な周波数バンドの範囲で発振する能力を備えているデジタル制御型発振器(digitally-controlled oscillator,DCO)202を含んでよい。一例で、周波数バンドの範囲は、最新のCPUクロッキングについては1600MHzから3000MHz超であり得る。よって、DCO202は、最低動作周波数を有することがある、DCO202は、それが最低動作周波数を下回るDCO周波数で作動するようセットされる場合には、適切に機能しない可能性がある。同様に、DCO202は、最大動作周波数を有することができ、DCO202は、それが最大動作周波数を上回るDCO周波数で作動するようセットされる場合には、適切に機能しない可能性がある。ADPLL200はまた、DCO後の(ポストDCO)分割器(post DCO divider,PDIV)204を含んでもよい。PDIVは、PDIV出力周波数がターゲット周波数で、又はターゲット周波数範囲内で作動することができるように、DCO出力周波数を分割するために使用され得る。PDIVは、DCO周波数をより低いPLL出力周波数に分割するように1(分割なし)、2、4、8、及び他の整数の設定を有してもよい。ロックされたPLL出力周波数は、図1の1つ以上のコア104のためのクロック周波数として使用され得る。
【0025】
PDIV設定は、通常は、PDIVによって実行されるDCO動作周波数の分割を示すPDIV値と関連付けられる。PDIV値は、ターゲットPLL出力周波数を生成するためにどのようにDCO周波数を分割すべきかを示すよう設定され得る。例えば、PDIV値は、ADPLL200で1、2、4又は8であってよい。PDIV204は、PDIV制御回路を含んでも、又はそれによって制御されてもよく、PDIV制御回路は、PDIV204のための適切な設定を構成するように、バス制御220によって指示される。いくつかの実施形態において、PDIV制御回路は、PDIV204の部分であっても、PDIV204とは別個の回路であっても、又はPLL設定ユニット218の部分であってもよい。実施形態において、特定の条件下で(例えば、決定されたPLL基準周波数により)、PDIVは、DCO周波数がDCOの最低動作又は発振周波数より下がらないような値で設定されてもよい。PDIV閾値に関する更なる詳細は、後述される。
【0026】
一例で、DCO周波数が2000MHzにセットされ、ターゲットPLL出力周波数が2000MHzである場合には、PDIV設定は1であることができる。ターゲットPLL出力周波数が1000MHzであるとき、DCO周波数は2000MHzに依然としてセットされ得、PDIV値は、1000MHzのターゲットPLL出力周波数を供給するために2であるようセットされる。いくつかの実施形態において、ターゲットPLL出力周波数が1800MHzであり、現在のDCO周波数が2000MHzである場合に、PDIV値は1にセットされ得、ADPLL200は、更に詳細に後述される粗同調206及び/又は微同調プロセスにより、DCO周波数を1800MHzに調整し得る。正確なPLL出力周波数の取得は、少なくとも部分的に、DCO202のための適切な周波数バンドを選択ことに依存する。DCO202の周波数バンドの選択は、粗同調(coarse tuning)206と呼ばれる。周波数バンドを選択するためのDCO202への入力値は、粗同調値と呼ばれる。例えば、DCO202は、7ビット粗同調制御によって選択され得る1280個の可能な周波数バンドを有してよい。微同調(fine-tuning)プロセスは、後述されるべきいくつかのコンポーネントブロックを含むPLLフィードバックループによるチューニングプロセスを指し得る。
【0027】
PLLフィードバックループ内のこれらのコンポーネントのブロックのうちの2つは、デジタルループフィルタ208及び時間-デジタル変換器(time-to-digital converter,TDC)210である。これらは、ADPLL200のフィードバック及び制御ループの部分である。TDCは、適切な処理後のフィードバックループからのPLLフィードバッククロック212と基準信号との間の時間差を決定するために使用され得る。TDC210は、DCO周波数を微調整してターゲットPLL出力周波数を供給するために、2つの入力信号間の位相差を測定し得る。基準信号214は、ターゲットPLL周波数を供給するようADPLL200を助ける基本周波数又は基本クロックと呼ばれる。PLLは、様々な周波数でクロック信号をコア104へ供給し得る。コア104は、通常のクロック周波数では通常モードで作動し、高クロック周波数ではターボモードで作動し、あるいは、低クロック周波数では電力節約/スロットリングモードで作動し得る。動作周波数/クロックは、基準クロックと比較した比率を保持することができ、この比率は、周波数比又はクロック周波数比と呼ばれ得る。TDC210及びデジタルループフィルタ208は一緒に、基準信号214とフィードバッククロック212との間の時間差を決定し、その差を制御信号に変換して、DCO202を微調整してターゲットPLL出力周波数を供給し得る。
【0028】
フィードバッククロック212は、フィードバック分割器216の出力クロック周波数である。フィードバック分割器216は、フィードバック分割比に基づきPLL出力周波数を分割することができ、それにより、出力されたフィードバッククロック212は、基準信号214と比較され得る。フィードバック分割比は、フィードバック分割器216によって実行されるPLL出力周波数の分割を指示するようPLL比Nと呼ばれ得る。Nは:

N=ターゲットPLL出力周波数÷基準周波数 (式1)

に基づき決定され得る。次いで、フィードバッククロック212の周波数は:

フィードバッククロック周波数=PLL出力周波数÷N (式2)

に基づき決定され得る。フィードバッククロック212は、ADPLL200がターゲットPLL出力周波数でロックされる場合に、基準周波数214と等しくなる、ことに留意されたい。また、ADPLL200がターゲットPLL出力周波数でロックされる場合に、式2のPLL出力周波数は、式1のターゲットPLL出力周波数に等しい。いくつかの実施形態において、PDIV204からの及び/又はクロック分配回路106からの出力周波数は、フィードバック分割器216にフィードするために使用されてもよい。このPLLフィードバックループは、正確なターゲットPLL出力周波数をコア104へ供給するようにPLL出力周波数の微調整を実行し得る。この微調整プロセスはまた、ジッタ、温度ドリフト、及び他の因子を考慮するようPLL出力周波数を安定化させるために実行されてもよい。
【0029】
実施形態において、PLL比Nは、設定ユニット218によって設定され得る。PLL比Nは、DCO202がその適切な周波数範囲内で、特に、その発振周波数範囲の下端で作動することを確かにするために、特定の基準周波数及び選択されたPDIV値に基づき決定され得る。PLL比率閾値は、最小PLL比率値と呼ばれてもよく、これにより、PDIVは、特定の基準周波数に対応する1にセットされ得、一方、DCO202は、その最低発振周波数で又はそれより高い周波数で作動することができる。そのような閾値は、PDIV閾値と呼ばれ得る。これは、PDIV204のPDIV値を導出するために使用され得る。更に、PDIV閾値は:

PDIV閾値=DCO_min_freq÷基準周波数 (式3)

に基づき決定され得る。ここで、DCO_min_freqは、所与のDCOの最低発振周波数である。PDIV値は、PDIV閾値及びPLL比Nに基づき決定され得る。いくつかの実施形態において、PDIV値は、表1に基づき決定されてもよく、式1に基づいたPLL比Nは、PDIV閾値と比較されるべきである。
【表1】
【0030】
第1の例としての、図2に基づいたPLL実装では、100MHzの基準信号がADPLL200に給電するために使用され、DCO202は、1600MHzの最低発振周波数を有している。設定ユニット218は、DCO202が式3に基づいて1600MHz以上で作動することができることを確かにするために、16のPDIV閾値を決定し得る。1700MHzのターゲットPLL出力周波数のために、フィードバック分割器216のためのPLL比Nは、式1に基づいて17であるよう決定され得る。つまり、1700MHz÷100MHz=17である。次いで、決定されたPLL比N=17を16のPDIV閾値と比較する。N=17は16のPDIV閾値よりも大きいので、PDIVは1であるよう設定され、DCO動作周波数は、1700MHzであるよう設定され得る。ロックされたPLL出力周波数は1700MHzであるべきである。
【0031】
第2の例としての、図2に基づいたPLL実装では、160MHzの基準信号がADPLL200に給電するために使用され、DCO202は、1600MHzの最低発振周波数を有している。設定ユニット218は、DCO202が式3に基づいて1600MHz以上で作動することができることを確かにするために、10のPDIV閾値を決定し得る(1600MHz÷160MHz=10)。800MHzのターゲットPLL出力周波数のために、フィードバック分割器216のためのPLL比Nは、式1に基づいて5であるよう決定され得る。つまり、800MHz÷160MHz=5である。次いで、決定されたPLL比N=5を10のPDIV閾値と比較する。N=5はPDIV閾値10よりも小さく、(PDIV閾値/2)に等しいので、PDIVは2であるよう設定され、DCO動作周波数は、1600MHzであるよう設定され得る。ロックされたPLL出力周波数は800MHzであるべきである。
【0032】
第3の例としての、図2に基づいたPLL実装では、80MHzの基準信号がADPLL200に給電するために使用され、DCO202は、1600MHzの最低発振周波数を有している。設定ユニット218は、DCO202が式3に基づいて1600MHz以上で作動することができることを確かにするために、20のPDIV閾値を決定し得る(1600MHz÷80MHz=20)。400MHzのターゲットPLL出力周波数のために、フィードバック分割器216のためのPLL比Nは、式1に基づいて5であるよう決定され得る。つまり、400MHz÷80MHz=5である。次いで、決定されたPLL比N=5を20のPDIV閾値と比較する。N=5は(PDIV閾値/4)に等しいので、PDIVは4であるよう設定され、DCO動作周波数は、1600MHzであるよう設定され得る。ロックされたPLL出力周波数は400MHzであるべきである。
【0033】
実施形態において、PDIV閾値が決定されると、対応するPDIV値は、PLL基準周波数、PLL比N、などの他の因子を考慮して、上述されたようにPDIV閾値に基づき導出され得る。PDIVの決定は、PDIV制御回路とともに、PLL設定ユニット218によって実行され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも部分的にPDIV閾値に基づき対応するPDIVを選択するためのモジュール又は回路は、PLL設定ユニット218内で、又はPLL設定ユニット218とともに実装され得る。
【0034】
上記の例を更に詳しく述べると、表2は、1600MHzの最低DCO発振周波数で、各々のターゲットPLL基準周波数範囲に対応するPDIV閾値の例を表す。
【表2】
【0035】
基準クロックのオーバークロッキングのテーマの例において、通常の基準周波数214が100MHzであり、DCO202が1600MHzの最低動作周波数を有しているとの上記の想定を続ける。PDIV閾値は、式3に基づいて、16である。1500MHzのターゲットPLL出力周波数について、フィードバック分割器のためのPLL比Nは15であり、PDIV値は2である。DCO202は、1500MHzのPLL出力周波数を供給するよう3000MHzで作動する。次いで、基準周波数がオーバークロッキングのために400MHzを目標とする場合には、フィードバック分割比が15であるから、出力されるPLL周波数は400MH×15=6000MHzになり得る。PDIVはオーバークロッキングの前に2であるということで、DCO周波数は6000MHz×2=12,000MHzである必要がある。これは、DCO動作範囲から大きく外れることになる。よって、PDIV閾値は、400MHzのターゲット基準周波数に適応するよう再設定される必要がある。例えば、PDIV閾値は、式1に従って、400MHzのターゲット基準周波数に基づいて、4に再設定される。PLL比Nが15のままであり、このとき、N=15>4のPDIV閾値である一方で、PDIV値は1にセットされ得、DCO動作周波数は、12,000MHzのDCO周波数を必要とする代わりに、6000MHzのPLL出力周波数を供給するよう6000MHzであることができる。従って、新しいPLL基準周波数を適用するときにPDIV閾値を再設定することは有益である。
【0036】
いくつかの実施形態において、PLL設定ユニット218は、ターゲット基準周波数に基づいてPDIV閾値を設定するために使用され得る。PLL設定ユニット218は、図1のPLL設定ユニット110と同じであるか又はそれと実質的に類似し得る。PLL設定ユニット218は、ADPLL200の部分であってもなくてもよい。例えば、PLL設定ユニット218は、ターゲットPLL出力周波数を供給するようにターゲット基準周波数に適応するようPDIV値及びフィードバック分割器216でPDIVを更に設定してもよい。制御信号及び/又はバスは、図2では太線矢印で表されており、非バス接続/結合は、通常の線で表されいる、ことに留意されたい。これに関する更なる詳細は、図3に関連して後述される。
【0037】
図3は、様々な実施形態に従って、コンピューティングデバイスのPLL設定ユニット110/218によるPLL設定のプロセスを容易にする動作フロー/アルゴリズム構造300を表す。動作フロー/アルゴリズム構造300は、PLL設定ユニット110/218又はその回路によって実行され得る。
【0038】
動作フロー/アルゴリズム構造300は、310で、ターゲット基準クロック又は周波数に対応する指示を受け取ることを含んでよい。ターゲット基準クロックは、1つ以上のコア104をクロック制御するためのPLL出力周波数を生成することに対応し得る。指示は、本明細書の様々な実施形態に従って、ターゲット基準周波数又はターゲット基準周波数に基づき導出されたPDIV閾値を示し得る。PDIV閾値の導出は、表2に類似したルックアップテーブル(LUT)に基づいてもよい。指示は、コンピューティングデバイス100のBIOSによって伝送されてもよい。指示は、PLLの基準クロックを変更する要求によってトリガされてもよい。
【0039】
動作フロー/アルゴリズム構造300は、320で、ターゲットPLL基準クロック/周波数に対応する指示に基づいてPDIV閾値を決定することを更に含んでもよい。PDIV閾値の決定は、少なくとも、最低DCO発振周波数及びターゲット基準周波数に基づいても、又はそれらに対応していてもよい。指示が既にPDIV閾値を含む場合に、その値は動作320で直接使用されてもよい。この実施形態では、BIOSは、ターゲット基準クロックを、対応するPDIV閾値に変換してもよい。指示が単にターゲット基準クロックを示すだけである場合には、ターゲット基準クロックは、図2に関連して、表2に類似したLUT及び/又は図3に類似している特定の関数若しくは式に基づいて、PDIV閾値を決定するために使用され得る。ターゲット基準周波数からPDIV閾値へのそのような変換は、PLL設定ユニット110/218によって実行され得る。PLL設定ユニット110/218は、LUT及び/又は適切な関数/式を記憶し得る。代替的に、コンフィグレーション情報が、コンピューティングデバイス100内の異なるメモリに記憶されてもよい。そのような決定は、少なくとも部分的に最低DCO周波数及び基準クロックに基づいてもよい。
【0040】
動作フロー/アルゴリズム構造300は、330で、決定されたPDIV閾値によりPDIV制御回路を設定することを更に含んでもよい。いくつかの実施形態において、PDIV制御回路は、PDIV204の部分であっても又はそれに接続されてもよく、あるいは、PDIV制御回路は、PLL設定ユニット218の部分であっても又はそれに接続されてもよい。更に、PDIV制御回路は、PDIV閾値を設定するために使用されるべきレジスタの組を含んでもよい。よって、PDIV制御回路は、決定されたPDIV閾値によりレジスタの組を設定及び/又は上書きし得る。基準クロックを変更するイベントより前に、レジスタの組は既に、1つ以上のコアの現在の基準クロックに対応する現在のPDIV閾値により設定されてもよい。そのような状況で、レジスタの組は再設定され得る。
【0041】
実施形態において、PLL設定ユニット218は、式1に基づいてフィードバック分割器216のためのPLL比Nを決定し得る。PLL設定ユニット218は、DCO202がその最低動作周波数以上で作動することを確かにするために、決定されたPLL比率値によりフィードバック分割器216を更に設定し得る。
【0042】
いくつかの実施形態において、PLL設定ユニット218は、決定されたPLL比N及びPDIV閾値に基づきPDIV値を決定し得る。PLL設定ユニット218は、ターゲットPLL出力周波数を供給するためにPDIV値によりPDIV制御回路を更に設定し得る。
【0043】
実施形態において、1つ以上のADPLLのためにPDIV閾値を設定するひと組以上のレジスタが存在してもよい。よって、各々のADPLLに対応する各PDIV制御回路は、決定されたPDIVにより夫々設定され得る。いくつかの他の実施形態においては、コンピューティングデバイス100のPLLの一部又は全ては、共有されたPDIV制御回路によりPDIV閾値を設定するひと組のレジスタを共有してもよい。
【0044】
いくつかの実施形態において、PDIV回路による新たに決定されたPDIV閾値の設定の完了時に、PLL設定ユニット110/218は、PDIV閾値設定の完了する示すようメッセージ/信号を生成して、BIOSへ送ってもよい。
【0045】
実施形態において、新たに決定されたPDIV閾値がPDIV回路に設定されると、ADPLL200は、ターゲット基準クロック周波数をセットし、フィードバック分割器、PDIV、基準周波数、DCO動作周波数、などのようなPLLの残りを設定するよう処理を行ってもよい。このアプローチでは、PDIV閾値は設定可能であるが、PLLリセットプロセス中にオン・ザ・フライで設定されない。これにより、PLLロックを失う潜在的なリストは回避され得る。そのようなPLLリセットプロセスにおいて、粗同調、微同調、又はそれらの組み合わせは、ターゲットPLL出力周波数、又はターゲットPLL出力周波数に近いPLL出力周波数でPLLをロックするために使用されてもよい。本明細書で開示されている様々な実施形態によれば、PLLは、例えば、50MMHzから600MHzまでといった、広い範囲において、事実上如何なる基準クロック周波数も供給することができる。
【0046】
PLL設定のための上記の実施形態の全ては、ADPLLに限られない、ことに留意されたい。本明細書の実施形態の全て又は一部は、アナログPLL、又は他の同様のタイプのデジタルPLLに実装可能である。
【0047】
図4は、様々な実施形態に従って、本明細書で記載されている装置及び/又は方法(例えば、コンピューティングデバイス100、ADPLL200、PLL設定ユニット110/218、など)を用い得る例示的なコンピューティングシステム400を表す。いくつかの実施形態において、コンピューティングシステム400は、SOCの部分であっても又はそれによって実装されてもよい。示されるように、コンピューティングシステム400は、コンピューティングユニット402、システム制御ユニット404、及びシステム400と提携しているいくつかの他のデバイスを含み得る。コンピューティングユニット402は、1つ以上のプロセッサ406(1つのみ図示。)を含んでよい。様々な実施形態において、1つ以上のパワーマネージメントユニット418は、PLL設定ユニット110/218と同じであっても若しくはそれと実質的に類似していても、又はそれを含んでもよい。各プロセッサは、コア104と同じであっても又はそれと実質的に類似していてもよい1つ以上のプロセッサコアを含んでもよい。コンピューティングユニット402は、フラッシュメモリ408を含んでもよい。PLL設定方法は、フラッシュメモリ408に記憶され得る。様々な実施形態において、少なくとも1つの通信チップ410は、1つ以上のプロセッサ406へ物理的にかつ電気的に結合されてもよい。更なる実施においては、通信チップ410は、1つ以上のプロセッサ406の部分であってもよい。グラフィクスプロセッサ412は、1つ以上のプロセッサ406へ物理的にかつ電気的に結合されてもよい。更なる実施においては、グラフィクスプロセッサ412は、1つ以上のプロセッサ406の部分であってもよい。
【0048】
様々な実施形態において、システム制御ユニット404は、システム400内の個々のコンポーネントをモニタ及び制御し得る。これらのコンポーネントは、コンピューティングユニット402、スクリーンディスプレイ414(例えば、非タッチスクリーンディスプレイ又はタッチスクリーンディスプレイ)、スピーカ416、パワーマネージメントユニット418、ストレージデバイス420(例えば、ハードディスクドライブ(HDD))、1つ以上のアンテナ422、デジタル信号プロセッサ(図示せず。)、暗号プロセッサ(図示せず。)、ディスプレイ(図示せず。)、バッテリ(図示せず。)、オーディオコーデック(図示せず。)、ビデオコーデック(図示せず。)、グローバルポジショニングシステム(GDP)デバイス(図示せず。)、コンパス(図示せず。)、加速度計(図示せず。)、ジャイロスコープ(図示せず。)、カメラ(図示せず。)、及び大容量記憶デバイス(例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD))(図示せず。)、自動車システムのエンジン(図示せず。)、などを含むが、これらに限られない。様々な実施形態において、プロセッサ406は、SOCを形成するよう他のコンポーネントと同じダイに集積されてもよい。
【0049】
様々な実施形態において、システム400は、印刷回路基板(PCB)を含んでもよい。これらの実施形態については、システム制御ユニット404、フラッシュメモリ408、通信チップ410、グラフィクスプロセッサ412、及びパワーマネージメントユニット418がそれに配置されてもよい。代替の実施形態においては、様々なコンポーネントは、PCBの利用なしで結合されてもよい。
【0050】
様々な実施形態において、システム400は、医療診断、手術、又は他の関連する器具の部分として又はそれによって実装されてもよい。
【0051】
いくつかの非限定的な例は、次の通りである。次の例は、更なる実施形態に関係があり、それらの例の詳細は、上記の1つ以上の実施形態においてどこでも使用されてもよい。次の例のいずれかは、本明細書で説明されているいずれかの他の例又はいずれかの実施形態と組み合わされてもよい。
【0052】
例1は、位相ロックループ(phase lock loop,PLL)を制御する装置であって、
前記PLLにおいて結合されている、デジタル制御される発振器(digitally-controlled oscillator,DCO)及びDCO後の分割器(post-DCO divider,PDIV)と、
前記PDIVへ結合されており、ターゲットPLL基準周波数に対応するPDIV閾値を決定するPLL設定ユニットであり、前記PDIV閾値は、前記PDIVを設定することに対応する、前記PLL設定ユニットと、
前記PLL設定ユニット及び前記PDIVへ結合されており、前記決定されたPDIV閾値によりレジスタの組を設定するPDIV制御回路と
を有する装置である。
【0053】
例2は、例1及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記PDIV制御回路が前記レジスタの組を含む、装置である。
【0054】
例3は、例1及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記PLL設定ユニットが前記レジスタの組を含む、装置である。
【0055】
例4は、例1及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記PDIV制御回路が更に、前記決定されたPDIV閾値を前記PLL設定ユニットから受け取る、装置である。
【0056】
例5は、例1及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記PLL設定ユニットが更に、基本入力/出力システム(basic input/output system,BIOS)から、前記ターゲットPLL基準周波数を示す指示を受け取る、装置である。
【0057】
例6は、例1及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記PLL設定ユニットが更に、基本入力/出力システム(BIOS)から、前記PDIV閾値を示す指示を受け取る、装置である。
【0058】
例7は、例1及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記ターゲットPLL基準周波数に基づき前記PDIV閾値を決定するために、前記PLL設定ユニットが、各々のターゲット基準周波数及びそれらの対応するPDIV閾値をリストアップする変換表に基づき前記PDIV閾値を決定する、装置である。
【0059】
例8は、例1及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記ターゲットPLL基準周波数に基づき前記PDIV閾値を決定するために、前記PLL設定ユニットが、前記PDIVがDCO周波数を分割するよう構成されないとき、DCOが最低DCO発振周波数以上で作動することを確かにする最小整数を決定し、該最小整数が、前記最低DCO発振周波数を前記ターゲットPLL基準周波数で割った商、又は除算のあまりがある場合には、前記商に1をプラスしたものである、装置である。
【0060】
例9は、例1及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記決定されたPDIV閾値が、最低DCO発振周波数を前記ターゲットPLL基準周波数で割った商、又は除算のあまりがある場合には、前記商に1をプラスしたものである、装置である。
【0061】
例10は、例1及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記PLL設定ユニットが更に、PDIV閾値設定の完了を示す信号を生成する、装置である。
【0062】
例11は、例1及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、PDIV閾値設定の完了を示す信号がBIOS用である、装置である。
【0063】
例12は、例11及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記PLL設定ユニットが更に、前記PLLの残りのリセットの指示を受け取る、装置である。
【0064】
例13は、例11及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記PLL設定ユニットが更に、前記決定されたPDIV閾値に対応するPDIV値を決定し、DCO発振周波数を分割してターゲットPLL出力周波数を生成するように前記決定されたPDIV値により前記PDIV制御回路を設定する、装置である。
【0065】
例14は、例13及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記PLL設定ユニットが更に、前記ターゲット基準周波数及び前記ターゲットPLL出力周波数に基づきポスト分割器のためにPLL比率値を決定し、該決定されたPLL比率値により前記ポスト分割器を設定する、装置である。
【0066】
例15は、例1及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記決定されたPDIV閾値は、各々のPLLに対応する複数組のレジスタに設定される、装置である。
【0067】
例16は、例15及び/又は本明細書のその他の例の装置であって、前記複数組のレジスタの各組が1つ以上のPLLに対応する、装置である。
【0068】
例1Mは、位相ロックループ(phase lock loop,PLL)を制御する方法であって、
ターゲットPLL基準周波数に対応するPDIV閾値を決定することであり、該PDIV閾値は前記PDIVを設定することに対応する、前記決定することと、
前記PLLの基準周波数をリセットすること、及び/又は前記PLLを設定するあらゆる他の態様より前に、前記決定されたPDIV閾値によりレジスタの組を設定することと
を有する方法を含む。
【0069】
例2Mは、例1M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、前記レジスタの組は、PLL設定ユニット又はPDIV制御回路の部分である、方法を含む。
【0070】
例3Mは、例1M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、前記レジスタの組が、前に決定されたPDIV閾値により設定されている、方法を含む。
【0071】
例4Mは、例1M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、前記決定されたPDIV閾値を前記PLL設定ユニットから受け取ること更に有する方法を含む。
【0072】
例5Mは、例1M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、基本入力/出力システム(basic input/output system,BIOS)から前記ターゲットPLL基準周波数を示す指示を受け取ることを更に有する方法を含む。
【0073】
例6Mは、例1M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、基本入力/出力システム(BIOS)から前記PDIV閾値を示す指示を受け取ることを更に有する方法を含む。
【0074】
例7Mは、例1M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、前記ターゲットPLL基準周波数に基づき前記PDIV閾値を決定すること、各々のターゲット基準周波数及びそれらの対応するPDIV閾値をリストアップする変換表に基づき前記PDIV閾値を決定することである、方法を含む。
【0075】
例8Mは、例1M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、前記ターゲットPLL基準周波数に基づき前記PDIV閾値を決定することは、前記PDIVがDCO周波数を分割するよう構成されないとき、DCOが最低DCO発振周波数以上で作動することを確かにする最小整数を決定することであり、該最小整数は、前記最低DCO発振周波数を前記ターゲットPLL基準周波数で割った商、又は除算のあまりがある場合には、前記商に1をプラスしたものである、方法を含む。
【0076】
例9Mは、例1M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、前記決定されたPDIV閾値が、最低DCO発振周波数を前記ターゲットPLL基準周波数で割った商、又は除算のあまりがある場合には、前記商に1をプラスしたものである、方法を含む。
【0077】
例10Mは、例1M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、PDIV閾値設定の完了を示す信号を生成することを更に有する方法を含む。
【0078】
例11Mは、例1M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、PDIV閾値設定の完了を示す信号がBIOS用である、方法を含む。
【0079】
例12Mは、例11M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、前記PLLの残りのリセットの指示を受け取ることを更に有する方法を含む。
【0080】
例13Mは、例11M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、前記決定されたPDIV閾値に対応するPDIV値を決定することと、DCO発振周波数を分割してターゲットPLL出力周波数を生成するように前記決定されたPDIV値により前記PDIV制御回路を設定することを更に有する方法を含む。
【0081】
例14Mは、例13M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、前記ターゲット基準周波数及び前記ターゲットPLL出力周波数に基づきポスト分割器のためにPLL比率値を決定することと、該決定されたPLL比率値により前記ポスト分割器を設定することを更に有する方法を含む。
【0082】
例15Mは、例1M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、前記決定されたPDIV閾値は、各々のPLLに対応する複数組のレジスタに設定される、方法を含む。
【0083】
例16Mは、例15M及び/又は本明細書のその他の例の方法であって、前記複数組のレジスタの各組が1つ以上のPLLに対応する、方法を含む。
【0084】
例17は、例1M乃至16Mのいずれかに記載されるか若しくはそれに関係がある方法の1つ以上の要素、又は本開示で記載されるいずれかの他の方法若しくはプロセスを実行する手段を有する装置を含んでもよい。
【0085】
例18は、命令を有し、電子デバイスに、該電子デバイスの1つ以上のプロセッサによる前記命令の実行時に、例1M乃至16Mのいずれかに記載されるか若しくはそれに関係がある方法の1つ以上の要素、又は本開示で記載されるいずれかの他の方法若しくはプロセスを実行させる1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体を含んでもよい。
【0086】
例19は、例1M乃至16Mのいずれかに記載されるか若しくはそれに関係がある方法の1つ以上の要素、又は本開示で記載されるいずれかの他の方法若しくはプロセスを実行するロジック、モジュール、又は回路を有する装置を含んでもよい。
【0087】
例20は、例1M乃至16Mのいずれかに記載されるか又はそれに関係があり、あるいは、本開示で別なふうに記載される方法、技術、若しくはプロセス、又はその部分若しくは部位を含む。
【0088】
例21は、命令を有し、装置に、電子デバイスの1つ以上のプロセッサによる前記命令の実行時に、例1乃至16のいずれかに記載されるか若しくはそれに関係がある装置の1つ以上の要素、又は本開示で記載されるいずれかの他の装置を実行させる1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体を含んでもよい。
【0089】
本開示は、「1つの」又は「第1の」要素又はその同等物を列挙する場合に、そのような開示は、1つ又は複数のそのような要素を含み、2つ以上のそのような要素を要求も除外もしない。更に、識別された要素の序数標識(例えば、第1、第2、又は第3)は、要素を区別するために使用され、そのような要素の必要な数又は限られた数を示したり暗示したりすることも、特に明記されていない限り、そのような要素の特定の位置又は順序を示すこともない。
【0090】
本開示は、本開示の実施形態に従う方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図又はブロック図を参照して記載される。フローチャート図又はブロック図の各ブロック、及びフローチャート図又はブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装され得る、ことが理解されるだろう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータのプロセッサ若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置により実行される命令がフローチャート若しくはブロック図の1つ以上のブロックで特定されている機能/動作を実装する手段をもたらすように、汎用のコンピュータ、特別目的のコンピュータ、又はマシンを生成する他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって供給されてもよい。
【0091】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置に、特定の様態で機能するように指示することができるコンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読媒体に記憶されている命令は、フローチャート又はブロック図の1つ以上のブロックで特定されている機能/動作を実装する命令手段を含む製品をもたらす。
【0092】
コンピュータプログラム命令はまた、一連の動作ステップがコンピュータ又は他のプログラム可能な装置で実行されてコンピュータ実装プロセスをもたらすようにコンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置にロードされてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置で実行される命令は、フローチャート又はブロック図の1つ以上のブロックで特定されている機能/動作を実装するプロセスを提供する。
【0093】
要約で記載されているものを含め、説明されている実施の本明細書の記載は、網羅的であること、又は本開示を開示された厳密な形式に限定することを意図するものではない。特定の実装及び例は、例示の目的で本明細書に記載されているが、同じ目的を達成するために計算された様々な代替又は同等の実施形態又は実施は、関連技術の当業者は認識するであろうように、本開示の範囲から逸脱することなく、上記の詳細な説明に照らして行うことができる。
図1
図2
図3
図4