(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】光学装置
(51)【国際特許分類】
G01S 7/481 20060101AFI20240716BHJP
【FI】
G01S7/481 A
(21)【出願番号】P 2022131744
(22)【出願日】2022-08-22
【審査請求日】2022-08-22
(32)【優先日】2022-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507296388
【氏名又は名称】采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】VisEra Technologies Company Limited
【住所又は居所原語表記】No.12,Dusing Rd.1, Hsinchu Science Park,Hsin-Chu City,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100105946
【氏名又は名称】磯野 富彦
(72)【発明者】
【氏名】▲頼▼ 來宏
(72)【発明者】
【氏名】謝 錦全
(72)【発明者】
【氏名】余 建和
【審査官】佐藤 宙子
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-182147(JP,A)
【文献】特開2018-66729(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0233521(US,A1)
【文献】YAKUNIN,S. et al.,High-resolution remote thermography using luminescent low-dimensional tin-halide perovskites,arXiv:1905.08727[physics.app-ph],2019年05月21日,pp.1-52,https://doi.org/10.48550/arXiv.1905.08727
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48- 7/51
G01S 17/00-17/95
G01C 3/00- 3/32
G01J 5/00- 5/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛行時間(TOF)センサアレイ、
前記飛行時間センサアレイの上方に配置され、短波長光子を吸収し、長波長光子を放出し、温度依存性のフォトルミネッセンス寿命を有する光子変換薄膜、
前記飛行時間センサアレイによって受光される第1の波長より長い第2の波長の光に変換される前記第1の波長の光を前記光子変換薄膜に向けて放出する光源、および
前記飛行時間センサアレイ上に配置された光学部品グループを統合して含み、
前記光学部品グループは、ピンホール型コリメータおよびフィルタを含み、前記フィルタは、ロングパス(LP)フィルタまたはナローバンドパス(NBP)フィルタを含む光学装置。
【請求項2】
前記飛行時間センサアレイは、シリコン飛行時間センサ、ゲルマニウム(Ge)飛行時間センサ、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)飛行時間センサ、 有機フォトダイオード(OPD)飛行時間センサ、またはペロブスカイト飛行時間センサを含む請求項1に記載の光学装置。
【請求項3】
複数のマイクロレンズおよび拡散板をさらに含み、前記マイクロレンズは前記光学部品グループ上に配置され、前記拡散板は前記光源上に配置され、前記光源は前記飛行時間センサアレイに配置される請求項1に記載の光学装置。
【請求項4】
前記光子変換薄膜は、ゼロ次元、1次元、2次元、またはバルク構造を形成する有機材料、無機材料、または有機無機ハイブリッド材料を含む請求項1に記載の光学装置。
【請求項5】
前記光子変換薄膜は、異なる色変換材料または同じ色変換材料で画素化され、前記光子変換薄膜が前記同じ色変換材料で画素化されたとき、隣接する
前記画素化された光子変換薄膜の間にエアギャップがある請求項1に記載の光学装置。
【請求項6】
前記光源に接続された導波路、または
前記光源に接続された導光板(LGP)をさらに含み、
前記光源は、前記飛行時間センサアレイと前記光子変換薄膜との間に配置され、前記光源は、発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードを含み、前記発光ダイオード(LED)および前記レーザーダイオードは、周期的なパルス光または変調された正弦波光を出射する請求項1に記載の光学装置。
【請求項7】
ロングパスフィルタとモジュールレンズをさらに含み、前記ロングパスフィルタは、前記光子変換薄膜上に配置され、前記モジュールレンズは前記光子変換薄膜の上方に配置され、前記ロングパスフィルタは、7,000nmより長い波長の光を通過させ、周囲光を遮光し、前記モジュールレンズは、7,000nmより長い波長の光を通過させ、前記光子変換薄膜に熱を集熱させる請求項1に記載の光学装置。
【請求項8】
前記光源と前記光子変換薄膜との間に配置された熱絶縁体をさらに含み、前記光源は、半透明有機発光ダイオード(OLED)、または半透明ペロフスカイト発光ダイオードを含む請求項1に記載の光学装置。
【請求項9】
前記光源と前記光子変換
薄膜との間に配置される長波長赤外線(LWIR)反射ミラーと、前記長波長赤外線(LWIR)反射ミラーと前記光子変換薄膜の間に挿入され、IR光の光電界が前記光子変換薄膜上に位置するようにするλ/4n±0.2μmの光路を有する光学スペーサーとをさらに含み、ここでのλはIR光の波長であり、nは光学スペーサーの屈折率であり、LWIR反射ミラーは、第1の誘電体層、金属層、および第2の誘電体層のスタックを含み、前記金属層は、前記第1の誘電体層と前記第2の誘電体層との間に挟まれ、前記第1の誘電体層および前記第2の誘電体層は、1.3より大きい屈折率および5nm~200nmの範囲の厚さを有し、前記金属層は、可視領域で1より小さいの屈折率および1nm~50nmの範囲の厚さを有する請求項1に記載の光学装置。
【請求項10】
前記光子変換薄膜上に配置され、IR吸収を向上させる5nm~500nmの範囲の厚さを有するLWIR吸収層をさらに含み、前記LWIR吸収層は、TiO
2、SiO
2、またはAl
2O
3を含む請求項1に記載の光学装置。
【請求項11】
前記周期的なパルス光の信号の放出は、読み出し回路の動作と同期され、前記周期的なパルス光の信号は前記読み出し回路によってさまざまな時間で読み出され、A/Dコンバータを介してデジタル信号に変換され、前記光子変換薄膜のフォトルミネッセンス寿命は、式(I)を用いて計算され、温度マップに変換され、
【数1】
式(I)では、tは時間を表し、I(0)は初期信号強度を表し、I(t)は時間tでの信号強度を表し、τはフォトルミネッセンス寿命を表す請求項6に記載の光学装置。
【請求項12】
前記変調された正弦波光の信号の放出は、読み出し回路の動作と同期され、前記変調された正弦波光の信号は、前記読み出し回路によってさまざまな位相遅延で読み出され、A/Dコンバータを介してデジタル信号に変換され、前記光子変換薄膜のフォトルミネッセンス寿命は、式(II)および(III)を用いて計算され、温度マップに変換され、
【数2】
式(II)では、I
0は0°の位相遅延での信号強度を表し、I
1は90°の位相遅延での信号強度を表し、I
2は180°の位相遅延での信号強度を表し、I
3は270°の位相遅延での信号強度を表し、Δφは前記光源と前記光子変換薄膜から放出された光子との位相差を表し、且つ
【数3】
式(III)では、Δφは、前記光源と前記光子変換薄膜から放出された光子との位相差を表し、νは光源の変調周波数を表し、τはフォトルミネッセンス寿命を表す請求項6に記載の光学装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学装置に関するものであり、特に、少なくとも飛行時間(time-of-flight; TOF)センサ、光子変換薄膜、および光源によって統合された光学装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
熱画像センサは、医療検出、人体温度検出、産業用非破壊検査、プロセス監視などに広く用いられている。熱画像センサは、7~14μmの範囲の長波長赤外線(LWIR)を検出する機能を備えている。
【0003】
現在、熱画像の市場には2つの主要な技術がある。1つ目は、マイクロボロメータの2Dアレイであり、IRリフレクターの上方に約2μmのエアギャップを有する2つの電極間にブリッジされたVOXまたはアモルファスSi層からなる温感抵抗体に接続するIR吸収層を用いている。このブリッジの構造は、マイクロボロメータを縮小させることを難しくし、画素サイズと解像度を制限する。一方では、マイクロボロメータは、精度が低い(±3℃)の問題もある。2つ目の技術は、CMOS読み出し回路アレイに接続するHgCdTeなどのLWIR光電変換層を用いている。画像センサをより高い精度にさせるために、これらのLWIR光電変換層は、熱雑音を低減するための冷却システムが常に必要である。さらに、HgCdTeなどの電流検出材料は8インチおよび12インチのシリコン技術に統合されることができないため、大量生産が困難である。HgCdTeイメージセンサはサイズが大きく、高コスト、高消費電力になるため、軍事用途にのみ用いられる。
【0004】
従って、超薄型、高解像度、高精度、および低コストのサーモグラフィ装置の開発が望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
少なくとも飛行時間センサ、光子変換薄膜、および光源によって統合された光学装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によれば、光学装置が提供される。光学装置は、飛行時間(TOF)センサアレイ、光子変換薄膜、および光源を含む。光子変換薄膜は、飛行時間センサアレイの上方に配置される。光源は、飛行時間センサアレイによって受光される第2の波長の光に変換される第1の波長の光を光子変換薄膜に向けて放出する。第2の波長は第1の波長より長い。
【0007】
いくつかの実施形態では、飛行時間センサアレイは、シリコン飛行時間センサ、ゲルマニウム(Ge)飛行時間センサ、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)飛行時間センサ、 有機フォトダイオード(OPD)飛行時間センサ、またはペロブスカイト飛行時間センサである。
【0008】
いくつかの実施形態では、光学装置は、飛行時間センサアレイ上に配置された光学部品グループをさらに含む。光学部品グループは、ピンホール型コリメータおよびピンホール型コリメータ上に配置されたフィルタを含む。いくつかの実施形態では、ピンホール型コリメータはフィルタ上に配置される。いくつかの実施形態では、フィルタは、ロングパス(LP)フィルタまたはナローバンドパス(NBP)フィルタを含む。いくつかの実施形態では、光学装置は、光学部品グループ上に配置された複数のマイクロレンズをさらに含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、光子変換薄膜は、ゼロ次元、1次元、2次元、またはバルク構造を形成する有機材料、無機材料、または有機無機ハイブリッド材料を含む。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜は、短波長光子を吸収し、長波長光子を放出する。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜は、温度依存性のフォトルミネッセンス寿命を有する。
【0010】
いくつかの実施形態では、光子変換薄膜は、異なる色変換材料または同じ色変換材料で画素化される。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜が同じ色変換材料で画素化されたとき、隣接する画素化された光子変換薄膜の間にエアギャップがある。
【0011】
いくつかの実施形態では、光源は、飛行時間センサアレイに隣接して配置される。
【0012】
いくつかの実施形態では、光源は、飛行時間センサアレイと光子変換薄膜との間に配置される。いくつかの実施形態では、光学装置は、光源に接続された導波路をさらに含む。いくつかの実施形態では、光学装置は、光源に接続された導光板(LGP)をさらに含む。いくつかの実施形態では、光源は、半透明有機発光ダイオード(OLED)、または半透明ペロフスカイト発光ダイオードを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、光源は、飛行時間センサアレイに配置される。いくつかの実施形態では、光学装置は、光源上に配置された拡散板をさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、光学装置は、光子変換薄膜上に配置されたロングパスフィルタをさらに含む。いくつかの実施形態では、ロングパスフィルタは、7,000nmより長い波長の光を通過させ、周囲光を遮光する。
【0015】
いくつかの実施形態では、光学装置は、光子変換薄膜の上方に配置されたモジュールレンズをさらに含む。いくつかの実施形態では、モジュールレンズは、7,000nmより長い波長の光を通過させ、光子変換薄膜に熱を集熱させる。
【0016】
いくつかの実施形態では、光学装置は、光源と光子変換薄膜との間に配置された熱絶縁体をさらに含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、光源は、導波路に接続された発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードを含む。いくつかの実施形態では、光源は、導光板に接続された発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードを含む。いくつかの実施形態では、発光ダイオード(LED)およびレーザーダイオードは、周期的なパルス光または変調された正弦波光を出射する。
【0018】
いくつかの実施形態では、周期的なパルス光の信号の放出は、読み出し回路の動作と同期され、信号は読み出し回路によってさまざまな時間で読み出され、A/Dコンバータを介してデジタル信号に変換され、光子変換薄膜のフォトルミネッセンス寿命は、式(I)を用いて計算され、温度マップに変換される。
【0019】
【0020】
式(I)では、tは時間を表し、I(0)は初期信号強度を表し、I(t)は時間tでの信号強度を表し、τはフォトルミネッセンス寿命を表している。
【0021】
いくつかの実施形態では、変調された正弦波光の信号の放出は、読み出し回路の動作と同期され、信号は、読み出し回路によってさまざまな位相遅延で読み出され、A/Dコンバータを介してデジタル信号に変換され、光子変換薄膜のフォトルミネッセンス寿命は、式(II)および(III)を用いて計算され、温度マップに変換される。
【0022】
【0023】
式(II)では、I0は0°の位相遅延での信号強度を表し、I1は90°の位相遅延での信号強度を表し、I2は180°の位相遅延での信号強度を表し、I3は270°の位相遅延での信号強度を表し、Δφは光源と光子変換薄膜から放出された光子との位相差を表している。
【0024】
【0025】
式(III)では、Δφは、光源と光子変換薄膜から放出された光子との位相差を表し、νは光源の変調周波数を表し、τはフォトルミネッセンス寿命を表している。
【0026】
本発明では、光学装置(即ち、熱画像センサ)は、少なくとも飛行時間型(TOF)センサ、光子変換薄膜(特定の材料および組成を有する)、および光源によって統合される。光子変換薄膜は、物体の熱を吸収し、異なるヒートゾーン(heat zone)の分布を形成する。光源は、短波長光(例えば、青色光)を放出して、飛行時間センサで受光される長波長光(例えば、赤色光)に変換される光子変換薄膜を励起する。光子変換薄膜では、より高い温度を有するゾーンは、より低い温度を有するゾーンより速い光を放出する。飛行時間センサは、光の到達時間を測定し、転送関係(transfer relation)に従ってヒートマップを計算する。現在の半導体技術の恩恵を受けて現在の光学設計は、装置のサイズを縮小し、温度分解能を向上させることができる。
【0027】
以下、添付の図面と併せて本開示の実施形態を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明から、より完全に理解することができる。
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態による光学装置の概略図を示している。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態による光学装置の概略図を示している。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態による光学装置の断面図を示している。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態による光学装置の断面図を示している。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態による光学装置の断面図を示している。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態による光学装置の断面図を示している。
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態による光学装置の断面図を示している。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態による光学装置の断面図を示している。
【
図9】
図9は、本発明の一実施形態による光学装置の断面図を示している。
【
図10】
図10は、本発明の一実施形態による光学装置の断面図を示している。
【
図11】
図11は、本発明の一実施形態による光学装置の断面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の光学装置は、以下の説明で詳述される。以下の詳細な説明では、説明のために、多数の特定の詳細および実施形態が本開示の完全な理解を提供するために明記されている。以下の発明を実施するための形態で説明された特定の構成要素および構造は、本開示を明瞭に説明するために記述されている。しかしながら、本明細書で記述される例示的な実施形態は、単に説明のために用いられることは明らかであり、発明の概念は、これらの例示的な実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。また、異なる実施形態の図面では、本開示を明瞭に説明するために、類似の番号および/または対応の番号を用いて、類似の構成要素および/または対応の構成要素を示すことができる。しかしながら、異なる実施形態の図面では、類似の番号および/または対応の番号の使用は、異なる実施形態間の相関関係を示唆するものではない。また、この明細書では、例えば、「第2の材料層上/第2の材料層の上方に配置された第1の材料層」などの表現は、第1の材料層および第2の材料層の直接接触、または第1の材料層と第2の材料層との間に1つ以上の中間層がある非接触状態を指している。上述の状況では、第1の材料層は、第2の材料層に直接接触しなくてもよい。
【0030】
また、この明細書では、関連する表現が用いられる。例えば、「より低い」、「底部」、「より高い」、または「上部」は、もう1つに対する1つの構成要素の位置を説明するのに用いられる。仮に装置が上下反転された場合、「より低い」側の構成要素は、「より高い」側の構成要素となる、ということが了解されるべきである。
【0031】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、いずれの場合も、一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、本開示の関連技術および本開示の背景または文脈における意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想化された、または過度に形式的な意味で解釈されるべきではない。
【0032】
説明において、相対的な用語、例えば“下方”“上方”“水平”“垂直”“上の”“下の”“上”“下”“上部”“底部”などと、その派生語(例えば“水平に”“下方に”“上方に”など)は、記述されるように、または、議論において図面に示されるように、方向を示すものとして解釈されるべきである。これらの関連用語は、説明の便宜上のためのものであり、装置が特定の方向で構成される、または動作されることを必要とするものではない。「接合された」または「相互接続された」などの接合、結合などに関連する用語は、特に記述されない限り、構造が直接または間接的に中間構造によって、互いに固定または接合された関係を示し、2つの構造が可動、または強固に接合された関係を示してもよい。
【0033】
第1、第2、第3などの用語は、ここでは各種の素子、構成要素、領域、層、および/または部分を説明するのに用いられることができ、これらの素子、構成要素、領域、層、および/または部分は、これらの用語によって制限されてはならない。これらの用語は単に一素子、構成要素、領域、層、および/または部分を識別するのに用いられることは理解される。従って、第1の素子、構成要素、領域、層、および/または部分は、例示的な実施形態の技術から逸脱しない限りにおいては、第2の素子、構成要素、領域、層、および/または部分と呼ばれてもよい。
【0034】
ここでは、「約」、「およそ」、および「実質的に」という用語は、一般的に、記載されている値または範囲の+/-20%を意味し、一般的に、記載されている値または範囲の+/-10%を意味し、一般的に、記載されている値または範囲の+/-5%を意味し、一般的に、記載されている値または範囲の+/-3%を意味し、一般的に、記載されている値または範囲の+/-2%を意味し、一般的に、記載されている値または範囲の+/-1%を意味し、一般的に、記載されている値または範囲の+/-0.5%を意味する。本開示に記載されている値は概算値である。即ち、「約」、「およそ」、「実質的に」の具体的な説明がない場合、「約」、「およそ」、「実質的に」の意味が暗示され得る。
【0035】
以下の説明では、本発明を実施するベストモードを開示している。この説明は、本発明の一般的な原理を例示する目的のものであり、本発明を限定するものではない。本発明の範囲は、添付特許の請求の範囲を参考にして決定される。
【0036】
図1に示すように、本発明の一実施形態による光学装置10が提供される。
図1は、光学装置10の概略図を示している。
【0037】
図1に示されるように、光学装置10は、飛行時間(TOF)センサアレイ12、光源14、光子変換薄膜16、およびモジュールレンズ18を含む。光源14は、飛行時間センサレイ12に隣接して配置される。例えば、飛行時間センサアレイ12および光源14は、同じ基板15上に配置される。光子変換薄膜16は、飛行時間センサアレイ12および光源14の上に配置される。モジュールレンズ18は、光子変換薄膜16の上に配置される。具体的には、光源14は、第1の波長を有する第1の光14a(例えば、青色光)を、飛行時間センサアレイ12で受光される第2の波長を有する第2の光14b(例えば、長波長赤外線(LWIR))に変換される光子変換薄膜16に向けて出射する。第2の波長は第1の波長より長い。
【0038】
いくつかの実施形態では、飛行時間センサアレイ12は、シリコン飛行時間センサ、ゲルマニウム(Ge)飛行時間センサ、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)飛行時間センサ、 有機フォトダイオード(OPD)飛行時間センサ、またはペロブスカイト飛行時間センサであるが、本発明はこれらに限定されない。
【0039】
いくつかの実施形態では、光源14は、発光ダイオード(LED)、レーザーダイオード、半透明有機発光ダイオード(OLED)、または半透明ペロフスカイト発光ダイオードを含むが、本発明は、これらに限定されない。
【0040】
いくつかの実施形態では、光子変換薄膜16は、有機材料、無機材料、または有機無機ハイブリッド材料を含むが、本発明はそれに限定されない。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜16の材料は、ゼロ次元、1次元、2次元、またはバルク構造として形成されるが、本発明はこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜16は、ペロブスカイト、炭素量子ドット(QD)、CdTe QD、またはMnドープZnS QDを含むが、本発明はこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜16は、短波長光子(例えば、第1の光14a)を吸収し、長波長光子(例えば、第2の光14b)を出射する。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜16は、温度依存性のフォトルミネッセンス寿命を有する。
【0041】
いくつかの実施形態では、モジュールレンズ18は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、光子変換薄膜16に熱を集熱させる。
【0042】
図2に示すように、本発明の一実施形態による光学装置10が提供される。
図2は、光学装置10の概略図を示している。
【0043】
図2に示されるように、光学装置10は、飛行時間(TOF)センサアレイ12、光源14、光子変換薄膜16、およびモジュールレンズ18を含む。光源14は、飛行時間センサレイ12と光子変換薄膜16の間に配置される。例えば、飛行時間センサアレイ12および光源14は、異なる基板上に配置される。例えば、飛行時間センサアレイ12は、基板15上に配置され、光源14は、もう1つの基板(図示せず)上に配置される。光子変換薄膜16は、飛行時間センサアレイ12および光源14の上に配置される。モジュールレンズ18は、光子変換薄膜16の上に配置される。具体的には、光源14は、第1の波長を有する第1の光14a(例えば、青色光)を、飛行時間センサアレイ12で受光される第2の波長を有する第2の光14b(例えば、長波長赤外線(LWIR))に変換される光子変換薄膜16に向けて出射する。第2の波長は第1の波長より長い。
【0044】
いくつかの実施形態では、飛行時間センサアレイ12は、シリコン飛行時間センサ、ゲルマニウム(Ge)飛行時間センサ、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)飛行時間センサ、 有機フォトダイオード(OPD)飛行時間センサ、またはペロブスカイト飛行時間センサであるが、本発明はこれらに限定されない。
【0045】
いくつかの実施形態では、光源14は、発光ダイオード(LED)、レーザーダイオード、半透明有機発光ダイオード(OLED)、または半透明ペロフスカイト発光ダイオードを含むが、本発明は、これらに限定されない。
【0046】
いくつかの実施形態では、光子変換薄膜16は、有機材料、無機材料、または有機無機ハイブリッド材料を含むが、本発明はそれに限定されない。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜16の材料は、ゼロ次元、1次元、2次元、またはバルク構造として形成されるが、本発明はこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜16は、ペロブスカイト、炭素量子ドット(QD)、CdTe QD、またはMnドープZnS QDを含むが、本発明はこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜16は、短波長光子(例えば、第1の光14a)を吸収し、長波長光子(例えば、第2の光14b)を出射する。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜16は、温度依存性のフォトルミネッセンス寿命を有する。
【0047】
いくつかの実施形態では、モジュールレンズ18は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、光子変換薄膜16に熱を集熱させる。
【0048】
図3に示すように、本発明の一実施形態による光学装置10が提供される。
図3は、光学装置10の概略図を示している。
【0049】
図3に示されるように、光学装置100は、第1の基板120、飛行時間(TOF)センサアレイ140、光学部品グループ170、第2の基板180、回折格子カプラ200、導波路220、光子変換薄膜240、およびロングパスフィルタ260を含む。飛行時間センサアレイ140は、第1の基板120上に配置される。光学部品グループ170は、飛行時間センサアレイ140上に配置される。第2の基板180は、光学部品グループ170上に配置される。回折格子カプラ200および導波路220は、第2の基板180上に配置される。導波路220は、回折格子カプラ200に接続される。光子変換薄膜240は、回折格子カプラ200および導波路220の上方に配置される。ロングパスフィルタ260は、光子変換薄膜240上に配置される。具体的には、回折格子カプラ200は、飛行時間センサレイ140と光子変換薄膜240との間に配置される(
図2と同様)。回折格子カプラ200は、飛行時間センサアレイ140で受光される第2の波長を有する第2の光200b(例えば、長波長赤外線(LWIR))に変換される第1の波長を有する第1の光200a(例えば、青色光)を、導波路220を介して光子変換薄膜240に向けて出射する。第2の波長は第1の波長より長い。
【0050】
いくつかの実施形態では、第1の基板120はシリコン基板を含むが、本発明はこれに限定されない。第1の基板120は、読み出し回路130を含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、飛行時間センサアレイ140は、シリコン飛行時間センサ、ゲルマニウム(Ge)飛行時間センサ、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)飛行時間センサ、 有機フォトダイオード(OPD)飛行時間センサ、またはペロブスカイト飛行時間センサであるが、本発明はこれらに限定されない。
【0052】
図3では、光学部品グループ170は、ピンホール型コリメータ172およびフィルタ162を含む。フィルタ162は、ピンホール型コリメータ172上に配置される。いくつかの実施形態では、フィルタ162は、ロングパス(LP)フィルタまたはナローバンドパス(NBP)フィルタを含む。ピンホール型コリメータ172は、入射円錐角θを制御し、局所場のイメージング(local field imaging)を可能にする。円錐角θは0~5°の範囲である。局所場の寸法(local field dimension)は2t*tan(θ/2)である。光子変換薄膜240と飛行時間(TOF)センサアレイ140間の距離(t)は、100から2000μmの間である。円錐角θ=1°の場合、局所場の寸法は2.74~34.9μmの間であり、円錐角θ=5°の場合、局所場の寸法は8.7~174μmの間であり、円錐角θ=0°の場合、局所場の寸法はピンホールのサイズと同じである。ピンホールのサイズは1~100μmの範囲である。
【0053】
いくつかの実施形態では、第2の基板180はガラス基板を含むが、本発明はこれに限定されない。
【0054】
いくつかの実施形態では、光源は、発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードを結合する回折格子カプラ200によって導波路220に結合されるが、本発明はこれらに限定されない。
【0055】
いくつかの実施形態では、光子変換薄膜240は、有機材料、無機材料、または有機無機ハイブリッド材料を含むが、本発明はこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜240の材料は、ゼロ次元、一次元、二次元、またはバルク構造として形成されるが、本発明はこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜240は、ペロブスカイトを含むが、本発明はこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜240は、短波長光子(例えば、第1の光200a)を吸収し、長波長光子(例えば、第2の光200b)を出射する。いくつかの実施形態では、光子変換薄膜240は、温度依存性のフォトルミネッセンス寿命を有する。
【0056】
いくつかの実施形態では、ロングパスフィルタ260は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、周囲光を遮光する。
【0057】
図3では、光学装置100は、第1の熱絶縁体280および第2の熱絶縁体300をさらに含む。第1の熱絶縁体280は、光学部品グループ170と第2の基板180の間に配置される。第2の熱絶縁体300は、回折格子カプラ200と光子変換薄膜240の間に配置される。いくつかの実施形態では、第1の熱絶縁体280および第2の熱絶縁体300は、空気、真空、または任意の適切な熱絶縁材料を含む。
【0058】
図3では、光学装置100は、ロングパスフィルタ260の上方に配置されたモジュールレンズ340をさらに含む。いくつかの実施形態では、モジュールレンズ340は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、光子変換薄膜240に熱を集熱させる。
【0059】
図4に示すように、本発明の一実施形態による光学装置100が提供される。
図4は、光学装置100の概略図を示している。
【0060】
図4に示されるように、光学装置100は、第1の基板120、飛行時間(TOF)センサアレイ140、光学部品グループ170、第2の基板180、回折格子カプラ200、導波路220、光子変換薄膜240、およびロングパスフィルタ260を含む。飛行時間センサアレイ140は、第1の基板120上に配置される。光学部品グループ170は、飛行時間センサアレイ140上に配置される。第2の基板180は、光学部品グループ170上に配置される。回折格子カプラ200および導波路220は、第2の基板180上に配置される。導波路220は、回折格子カプラ200に接続される。光子変換薄膜240は、回折格子カプラ200および導波路220の上方に配置される。ロングパスフィルタ260は、光子変換薄膜240上に配置される。具体的には、回折格子カプラ200は、飛行時間センサアレイ140と光子変換薄膜240との間に配置される(
図2と同様)。回折格子カプラ200は、飛行時間センサアレイ140で受光される第2の波長を有する第2の光200b(例えば、長波長赤外線(LWIR))に変換される第1の波長を有する第1の光200a(例えば、青色光)を、導波路220を介して光子変換薄膜240に向けて出射する。第2の波長は第1の波長より長い。
【0061】
いくつかの実施形態では、第1の基板120はシリコン基板を含むが、本発明はこれに限定されない。第1の基板120は、読み出し回路130を含む。
【0062】
飛行時間センサアレイ140の組成は、
図3に示された実施形態における飛行時間センサアレイ140の組成と同様であり、ここでは繰り返されない。
【0063】
図4では、光学部品グループ170は、フィルタ162およびピンホール型コリメータ172を含む。ピンホール型コリメータ172は、フィルタ162上に配置される。いくつかの実施形態では、フィルタ162は、ロングパス(LP)フィルタまたはナローバンドパス(NBP)フィルタを含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、第2の基板180はガラス基板を含むが、本発明はこれに限定されない。
【0065】
いくつかの実施形態では、光源は、発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードを結合する回折格子カプラ200によって導波路220に結合されるが、本発明はこれらに限定されない。
【0066】
光子変換薄膜240の組成、構造、および特性は、
図3に示された実施形態における光子変換薄膜240のものと同様であり、ここでは繰り返されない。
【0067】
いくつかの実施形態では、ロングパスフィルタ260は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、周囲光を遮光する。
【0068】
図4では、光学装置100は、第1の熱絶縁体280および第2の熱絶縁体300をさらに含む。第1の熱絶縁体280は、光学部品グループ170と第2の基板180の間に配置される。第2の熱絶縁体300は、回折格子カプラ200と光子変換薄膜240の間に配置される。いくつかの実施形態では、第1の熱絶縁体280および第2の熱絶縁体300は、空気または任意の適切な絶縁材料を含む。
【0069】
図4では、光学装置100は、ロングパスフィルタ260の上方に配置されたモジュールレンズ340をさらに含む。いくつかの実施形態では、モジュールレンズ340は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、光子変換薄膜240に熱を集熱させる。
【0070】
図5に示すように、本発明の一実施形態による光学装置100が提供される。
図5は、光学装置100の概略図を示している。
【0071】
図5に示されるように、光学装置100は、第1の基板120、飛行時間(TOF)センサアレイ140、光学部品グループ170、第2の基板180、回折格子カプラ200、導波路220、光子変換薄膜240、およびロングパスフィルタ260を含む。飛行時間センサアレイ140は、第1の基板120上に配置される。光学部品グループ170は、飛行時間センサアレイ140上に配置される。第2の基板180は、光学部品グループ170上に配置される。回折格子カプラ200および導波路220は、第2の基板180上に配置される。導波路220は、回折格子カプラ200に接続される。光子変換薄膜240は、回折格子カプラ200および導波路220の上方に配置される。ロングパスフィルタ260は、光子変換薄膜240上に配置される。具体的には、回折格子カプラ200は、飛行時間センサアレイ140と光子変換薄膜240との間に配置される(
図2と同様)。回折格子カプラ200は、飛行時間センサアレイ140で受光される第2の波長を有する第2の光200b(例えば、長波長赤外線(LWIR))に変換される第1の波長を有する第1の光200a(例えば、青色光)を、導波路220を介して光子変換薄膜240に向けて出射する。第2の波長は第1の波長より長い。
【0072】
いくつかの実施形態では、第1の基板120はシリコン基板を含むが、本発明はこれに限定されない。第1の基板120は、読み出し回路130を含む。
【0073】
飛行時間センサアレイ140の組成は、
図3に示された実施形態における飛行時間センサアレイ140の組成と同様であり、ここでは繰り返されない。
【0074】
図5では、光学部品グループ170は、ピンホール型コリメータ172およびフィルタ162を含む。フィルタ162はピンホール型コリメータ172上に配置される。いくつかの実施形態では、フィルタ162は、ロングパス(LP)フィルタまたはナローバンドパス(NBP)フィルタを含む。
図5では、光学装置100は、光学部品グループ170上に配置された複数のマイクロレンズ320をさらに含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、第2の基板180はガラス基板を含むが、本発明はこれに限定されない。
【0076】
いくつかの実施形態では、光源は、発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードを結合する回折格子カプラ200によって導波路220に結合されるが、本発明はこれらに限定されない。
【0077】
光子変換薄膜240の組成、構造、および特性は、
図3に示された実施形態における光子変換薄膜240のものと同様であり、ここでは繰り返されない。
【0078】
いくつかの実施形態では、ロングパスフィルタ260は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、周囲光を遮光する。
【0079】
図5では、光学装置100は、第1の熱絶縁体280および第2の熱絶縁体300をさらに含む。第1の熱絶縁体280は、光学部品グループ170と第2の基板180の間に配置される。第2の熱絶縁体300は、回折格子カプラ200と光子変換薄膜240の間に配置される。いくつかの実施形態では、第1の熱絶縁体280および第2の熱絶縁体300は、空気または任意の適切な絶縁材料を含む。
【0080】
図5では、光学装置100は、ロングパスフィルタ260の上方に配置されたモジュールレンズ340をさらに含む。いくつかの実施形態では、モジュールレンズ340は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、光子変換薄膜240に熱を集熱させる。
【0081】
図6に示すように、本発明の一実施形態による光学装置100が提供される。
図6は、光学装置100の概略図を示している。
【0082】
図6に示されるように、光学装置100は、基板120、飛行時間(TOF)センサアレイ140、光学部品グループ170、光源200、LWIR透明導光板(LGP)230、光子変換薄膜240、およびロングパスフィルタ260を含む。飛行時間センサアレイ140は、基板120上に配置される。光学部品グループ170は、飛行時間センサアレイ140上に配置される。光源200およびLWIR透明導光板230は、光学部品グループ170の上方に配置される。LWIR透明導光板230は、光源200に接続される。光子変換薄膜240は、光源200およびLWIR透明導光板230上に配置される。ロングパスフィルタ260は、光源200および導光板230上に配置される。光源200は、飛行時間センサアレイ140で受光される第2の波長を有する第2の光200b(例えば、長波長赤外線(LWIR))に変換される第1の波長を有する第1の光200a(例えば、青色光)を、LWIR透明導光板230を介して光子変換薄膜240に向けて出射する。第2の波長は第1の波長より長い。
【0083】
いくつかの実施形態では、基板120はシリコン基板を含むが、本発明はこれに限定されない。基板120は、読み出し回路130を含む。
【0084】
飛行時間センサアレイ140の組成は、
図3に示された実施形態における飛行時間センサアレイ140の組成と同様であり、ここでは繰り返されない。
【0085】
図6では、光学部品グループ170は、ピンホール型コリメータ172およびフィルタ162を含む。フィルタ162はピンホール型コリメータ172上に配置される。いくつかの実施形態では、フィルタ162は、ロングパス(LP)フィルタまたはナローバンドパス(NBP)フィルタを含む。いくつかの実施形態では、光学部品グループ170において、フィルタ162とピンホール型コリメータ172の位置は交換可能である。例えば、ピンホール型コリメータ172は、フィルタ162上に配置される(
図4と同様)。いくつかの実施形態では、光学装置100は、光学部品グループ170上に配置された複数のマイクロレンズ320をさらに含むことができる(
図5と同様)。
【0086】
いくつかの実施形態では、光源200は、発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードを含むが、本発明はこれらに限定されない。
【0087】
光子変換薄膜240の組成、構造、および特性は、
図3に示された実施形態における光子変換薄膜240のものと同様であり、ここでは繰り返されない。
【0088】
いくつかの実施形態では、ロングパスフィルタ260は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、周囲光を遮光する。
【0089】
図6では、光学装置100は、熱絶縁体280をさらに含む。熱絶縁体280は、光学部品グループ170と光源200の間に配置される。いくつかの実施形態では、熱絶縁体280は、空気、真空、または任意の適切な絶縁材料を含む。
【0090】
図6では、光学装置100は、ロングパスフィルタ260の上方に配置されたモジュールレンズ340をさらに含む。いくつかの実施形態では、モジュールレンズ340は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、光子変換薄膜240に熱を集熱させる。
【0091】
図7に示すように、本発明の一実施形態による光学装置100が提供される。
図7は、光学装置100の概略図を示している。
【0092】
図7に示されるように、光学装置100は、基板120、飛行時間(TOF)センサアレイ140、光学部品グループ170、光源200、光子変換薄膜240、ロングパスフィルタ260、および拡散板360を含む。飛行時間センサアレイ140は、基板120上に配置される。光学部品グループ170は、飛行時間センサアレイ140上に配置される。光源200は、飛行時間センサアレイ140に配置される。光子変換薄膜240は、光学部品グループ170の上方に配置される。ロングパスフィルタ260は、光子変換薄膜240上に配置される。拡散板360は、光源200の上方に配置され、光学部品グループ170に配置される。具体的には、光源200は、拡散板360によって、第1の波長を有する第1の光200a(例えば、青色光)を、飛行時間センサアレイ140で受光される第2の波長を有する第2の光200b(例えば、長波長赤外線(LWIR))に変換される光子変換薄膜240に向けて出射する。第2の波長は第1の波長より長い。
【0093】
いくつかの実施形態では、基板120はシリコン基板を含むが、本発明はこれに限定されない。基板120は、読み出し回路130を含む。
【0094】
飛行時間センサアレイ140の組成は、
図3に示された実施形態における飛行時間センサアレイ140の組成と同様であり、ここでは繰り返されない。
【0095】
図7では、光学部品グループ170は、ピンホール型コリメータ172およびフィルタ162を含む。フィルタ162はピンホール型コリメータ172上に配置される。いくつかの実施形態では、フィルタ162は、ロングパス(LP)フィルタまたはナローバンドパス(NBP)フィルタを含む。
【0096】
いくつかの実施形態では、光源200は、発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードを含むが、本発明はこれらに限定されない。
【0097】
図7では、拡散板360は、光源200の上方に配置され、光学部品グループ170のフィルタ162に配置される。
【0098】
光子変換薄膜240の組成、構造、および特性は、
図3に示された実施形態における光子変換薄膜240のものと同様であり、ここでは繰り返されない。
【0099】
いくつかの実施形態では、ロングパスフィルタ260は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、周囲光を遮光する。
【0100】
図7では、光学装置100は、熱絶縁体280をさらに含む。熱絶縁体280は、光学部品グループ170と光子変換薄膜240の間に配置される。いくつかの実施形態では、熱絶縁体280は、空気または任意の適切な絶縁材料を含む。
【0101】
図7では、光学装置100は、ロングパスフィルタ260の上方に配置されたモジュールレンズ340をさらに含む。いくつかの実施形態では、モジュールレンズ340は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、光子変換薄膜240に熱を集熱させる。
【0102】
図8に示すように、本発明の一実施形態による光学装置100が提供される。
図8は、光学装置100の概略図を示している。
【0103】
図8に示されるように、光学装置100は、基板120、飛行時間(TOF)センサアレイ140、光学部品グループ170、光源200、光子変換薄膜240、およびロングパスフィルタ260を含む。飛行時間センサアレイ140は、基板120上に配置される。光学部品グループ170は、飛行時間センサアレイ140上に配置される。光源200は、光学部品グループ170上に配置される。光子変換薄膜240は、光源200の上方に配置される。ロングパスフィルタ260は、光子変換薄膜240上に配置される。具体的には、光源200は、飛行時間センサアレイ140と光子変換薄膜240との間に配置される(
図2と同様)。光源200は、第1の波長を有する第1の光200a(例えば、青色光)を、飛行時間センサアレイ12で受光される第2の波長を有する第2の光200b(例えば、長波長赤外線(LWIR))に変換される光子変換薄膜240に向けて出射する。第2の波長は第1の波長より長い。
【0104】
いくつかの実施形態では、基板120はシリコン基板を含むが、本発明はこれに限定されない。基板120は、読み出し回路130を含む。
【0105】
飛行時間センサアレイ140の組成は、
図3に示された実施形態における飛行時間センサアレイ140の組成と同様であり、ここでは繰り返されない。
【0106】
図8では、光学部品グループ170は、ピンホール型コリメータ172およびフィルタ162を含む。フィルタ162はピンホール型コリメータ172上に配置される。いくつかの実施形態では、フィルタ162は、ロングパス(LP)フィルタまたはナローバンドパス(NBP)フィルタを含む。いくつかの実施形態では、光学部品グループ170において、フィルタ162とピンホール型コリメータ172の位置は交換可能である。例えば、ピンホール型コリメータ172は、フィルタ162上に配置される(
図4と同様)。
【0107】
いくつかの実施形態では、光源200は、半透明有機発光ダイオード(OLED)または半透明ペロフスカイト発光ダイオードを含むが、本発明は、これらに限定されない。
【0108】
光子変換薄膜240の組成、構造、および特性は、
図3に示された実施形態における光子変換薄膜240のものと同様であり、ここでは繰り返されない。
【0109】
いくつかの実施形態では、ロングパスフィルタ260は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、周囲光を遮光する。
【0110】
図8では、光学装置100は、熱絶縁体280をさらに含む。熱絶縁体280は、光源200と光子変換薄膜240の間に配置される。いくつかの実施形態では、熱絶縁体280は、空気または任意の適切な絶縁材料を含む。
【0111】
図8では、光学装置100は、ロングパスフィルタ260の上方に配置されたモジュールレンズ340をさらに含む。いくつかの実施形態では、モジュールレンズ340は、7,000nmより長い波長の光を通過させ、光子変換薄膜240に熱を集熱させる。
【0112】
図9に示すように、本発明の一実施形態による光学装置100が提供される。
図9は、光学装置100の断面図を示している。
【0113】
図9に示された光学装置100の実施形態は、
図8に示された光学装置100の実施形態と同様である。ここでの違いは、
図9では、光子変換薄膜240が異なる色変換材料で画素化されていることである。例えば、光子変換薄膜240は、異なる色変換材料(240a、240b、240c、240d、240e、および240f)で画素化されている。各色変換材料は、異なる温度範囲で異なるフォトルミネッセンス感度を有するため、装置が広い温度検出範囲を有するようにする。
【0114】
図10に示すように、本発明の一実施形態による光学装置100が提供される。
図10は、光学装置100の断面図を示している。
【0115】
図10に示された光学装置100の実施形態は、
図8に示された光学装置100の実施形態と同様である。ここでの違いは、
図10では、光子変換薄膜240が同じ色変換材料240aで画素化されていることである。具体的には、隣接する画素化された光子変換薄膜の間にエアギャップ「G」があり、両者間の熱伝導を低減することにより、温度分解能を高める。
【0116】
図11に示すように、本発明の一実施形態による光学装置100が提供される。
図11は、光学装置100の断面図を示している。
【0117】
図11に示された光学装置100の実施形態は、
図8に示された光学装置100の実施形態と同様である。ここでの違いは、
図11では、LWIR反射ミラー400および光学スペーサー420は、光源200と光子変換薄膜240との間に挿入されていることである。
【0118】
図11に示すように、次の設計は、ToF型サーモグラフィ(thermography)での光管理の方法に焦点を当てている。ガラス基板380上では、長波長赤外線(LWIR)反射ミラー400が、光学装置100(即ち、TOF型サーモグラフィ)に組み込まれ、光子変換薄膜240の熱吸収効率を向上させるが、可視光を依然として通過させることができる。λ/4nの光路を有する光学スペーサー420が、LWIR反射ミラー400と光子変換薄膜240の間に挿入され、大きな光電界が光子変換薄膜240上に位置するようにし、ここでのλはLWIRの波長(~10μm)であり、nは光学スペーサーの屈折率である。光学スペーサー420は、可視領域およびLWIR領域の両方でlow-k材料を必要とするため、PEIまたはPMMAなどのポリマー、およびZnSなどのいくつかの無機材料が好ましい候補となる。光学スペーサー420の最適な厚さ「t」は、材料の屈折率t=λ/4n、によって決まり、ここでのλはLWIRの波長(~10μm)であり、nは光学スペーサーの屈折率である。例えば、10μmの波長を有する光子では、1.67μmのPMMAスペーサーは、最も強いLWIR電界を光子変換薄膜240に集中させることができる。
【0119】
LWIR反射ミラー400では、可視光(400~600nm)を透過するがLWIR(7μm~14μm)を高反射する誘電体/金属/誘電体(DMD)スタックが設計されている。LWIR反射ミラー400は、第1の誘電体層440、金属層460、および第2の誘電体層480のスタックを含み、金属層460は、第1の誘電体層440と第2の誘電体層480との間に挟まれている。金属層に吸収される光子エネルギーはnkd/λに比例し、ここでのnは屈折率、kは吸光係数、且つdは金属層の厚さである。金属の屈折率nがゼロに近づくと、金属でも透明性が得られる。全ての金属の中で、Agは可視範囲でゼロに最も近いn(n~0、k~3)を有するが、LWIRではより大きいnとk(n>7、k>40)を有する。従って、可視光(400~600nm)には透過するがLWIR(7μm~14μm)には高反射する好ましい候補であるが、本発明は、Agに限定されず、CuおよびAuも透明層を設計することができる。可視範囲でのAg薄膜の透過率をさらに向上させるために、高誘電率および高屈折率の金属酸化物(MO)薄膜(即ち、第1の誘電体層440と第2の誘電体層480)の間に挟まれる。高誘電率のMO層は表面プラズモンを抑制し、増加された光透過率(>70%)を示すことができる。一方、数十ナノメートルの厚さの高屈折率のMO層は、スタックのネットアドミタンス(net admittance)を入射光媒体のネットアドミタンスと厳密に一致させることにより、光学的透明性を向上させる。しかしながら、LWIR領域では、これがなくなり、LWIRで高い反射特性を生じる。
【0120】
フレネルの式は、垂直入射光で
【0121】
【数4】
として簡略化されることができる。隣接する層間の屈折率の差が大きいほど、薄膜の反射率は高くなる。従って、可視領域で薄膜が透明でも、金属と隣接する層の屈折率の差が大きいため、LWIR領域では高い反射率となる。
【0122】
いくつかの実施形態では、TiO2層の間に挟まれた15nmのAgを有するLWIR反射ミラー400が設計される。上部のTiO2層と下部のTiO2層のさまざまな厚さでの、400nm、500nm、および600nmの波長で透過率が推定される。この推定は、30nmの上部のTiO2層と25nmの下部のTiO2層が最適解を得ることを示している。
【0123】
このスタックでは、可視光の透過率は90%であるが、LWIRの反射率はほぼ100%であり、TOF型のサーモグラフィに適している。
【0124】
図11では、SiO
2およびTiO
2などのLWIR吸収層500は、デュアル機能IR吸収体(dual function IR absorber)および保護層として、光子変換薄膜240の上方に挿入される。推定の結果は、λ/4nのキャビティと組み合わせた50nmのSiO
2キャッピング層が、光子の60%が吸収されることができることを示している。
【0125】
以下は、アルゴリズムを用いて、光子変換薄膜のフォトルミネッセンス(PL)寿命を計算する。光源は発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードを用いる。発光ダイオード(LED)とレーザーダイオードは、周期的なパルス光または変調された正弦波光を出射する。
【0126】
周期的に変調された正弦波光が出射されたとき、光源からの周期的な光の信号の放出は、読み出し回路の動作と同期される。アナログ信号は、読み出し回路によってさまざまな時間で読み出され、A/Dコンバータを介してデジタル信号に変換される。次いで、光子変換薄膜のフォトルミネッセンス寿命は、式(I)を用いて計算され、温度マップに変換される。
【0127】
【0128】
式(I)では、tは時間を表し、I(0)は初期信号強度を表し、I(t)は時間tでの信号強度を表し、τはフォトルミネッセンス寿命を表している。
【0129】
変調された正弦波光が放出されたとき、光源からの変調された正弦波光の信号の放出は、読み出し回路の動作と同期される。アナログ信号は、読み出し回路によってさまざまな位相遅延(0°、90°、180°、270°)で読み出され、A/Dコンバータを介してデジタル信号に変換される。次いで、光子変換薄膜のフォトルミネッセンス寿命は、式(II)および(III)を用いて計算され、温度マップに変換される。
【0130】
【0131】
式(II)では、I0は0°の位相遅延での信号強度を表し、I1は90°の位相遅延での信号強度を表し、I2は180°の位相遅延での信号強度を表し、I3は270°の位相遅延での信号強度を表し、Δφは光源と光子変換薄膜から放出された光子との位相差を表している。
【0132】
【0133】
式(III)では、νは光源の変調周波数を表し、τはフォトルミネッセンス寿命を表している。
【0134】
実施例1
【0135】
熱画像センサに適用された有機フォトダイオード(OPD)飛行時間センサの検証
【0136】
アルゴリズムで使用される式は以下を含む。
【0137】
【0138】
この式では、ttrは伝送時間を表し、RCはRC遅延を表し、f-3dBは帯域幅を表している。
【0139】
【0140】
式では、Lは層の厚さを表し、Vは印加電圧を表し、μはキャリア移動度を表し、ttrは伝送時間を表している。
【0141】
【0142】
式では、Aはフォトダイオードの面積、ε0は真空誘電率、εrは比誘電率、Lは層の厚さ、Cは静電容量を表している。
【0143】
(1)表1は、有機フォトダイオード層の厚さ(L)が1,000nmで、画素サイズが異なる条件における有機フォトダイオード(OPD)飛行時間センサの温度分解能(℃)を示している。
【0144】
【0145】
(2)表2は、有機フォトダイオード層の厚さ(L)が500nmで、画素サイズが異なる条件における有機フォトダイオード(OPD)飛行時間センサの温度分解能(℃)を示している。
【0146】
【0147】
(3)表3は、有機フォトダイオード層の厚さ(L)が250nmで、画素サイズが異なる条件における有機フォトダイオード(OPD)飛行時間センサの温度分解能(℃)を示している。
【0148】
【0149】
結果は、画素サイズが小さく、OPD層が薄いほど、得られる応答時間が速くなることを示している。例えば、有機フォトダイオード層の厚さ(L)が250nm、画素サイズが5μmの条件における有機フォトダイオード(OPD)飛行時間センサの温度分解能(℃)は0.155に達し、熱画像センサの要件を満たす。
【0150】
実施例2
【0151】
熱画像センサに適用されたペロブスカイト飛行時間センサの検証
【0152】
(1)表4は、ペロブスカイト層の厚さ(L)が1,000nmで、画素サイズが異なる条件におけるペロブスカイト飛行時間センサの温度分解能(℃)を示している。
【0153】
【0154】
(2)表5は、ペロブスカイト層の厚さ(L)が500nmで、画素サイズが異なる条件におけるペロブスカイト飛行時間センサの温度分解能(℃)を示している。
【0155】
【0156】
(3)表6は、ペロブスカイト層の厚さ(L)が250nmで、画素サイズが異なる条件におけるペロブスカイト飛行時間センサの温度分解能(℃)を示している。
【0157】
【0158】
結果は、画素サイズが小さく、ペロブスカイト層が薄いほど、得られる応答時間が速くなることを示している。例えば、ペロブスカイト層の厚さ(L)が250nm、画素サイズが5μmの条件におけるペロブスカイト飛行時間センサの温度分解能(℃)は0.04に達し、熱画像センサの要件を満たす。
【0159】
実施例3
【0160】
熱画像に適用されたSi飛行時間センサの検証
【0161】
最新のSi ToFセンサの分解能は約20psで、0.001℃の温度解像度に対応する。
【0162】
本発明では、光学装置(即ち、熱画像センサ)は、少なくとも飛行時間型(TOF)センサ、光子変換薄膜(特定の材料および組成を有する)、および光源によって統合される。光子変換薄膜は、物体の熱を吸収し、異なるヒートゾーン(heat zone)の分布を形成する。光源は、短波長光(例えば、青色光)を放出して、飛行時間センサで受光される長波長光(例えば、長波長赤外線(LWIR))に変換される光子変換薄膜を励起する。光子変換薄膜では、より高い温度を有するゾーンは、より低い温度を有するゾーンより速い光を放出する。飛行時間センサは、光の到達時間を測定し、ヒートマップを計算する。現在の光学設計は、装置のサイズを縮小し、温度分解能を向上させることができる。
【0163】
本発明のいくつかの実施形態およびそれらの利点が詳細に記載されているが、添付の請求の範囲によって定義されるように、本発明の精神および範囲を逸脱せずに、本明細書において種々の変更、置換、および代替をすることができることを理解すべきである。例えば、本明細書で述べられる特徴、機能、プロセス、および材料の多くが本開示の範囲を逸脱することなく変更できることが当業者にとっては容易に理解されるだろう。また、本出願の範囲は、本明細書中に述べられたプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、および動作の特定の実施形態に限定されることを意図するものではない。当業者が本開示の開示から容易に理解するように、本明細書で述べられた対応する実施形態と、実質的に同様の機能を実行するか、または実質的に同様の結果を達成する、現存の、または後に開発される、開示、プロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、またはステップが本開示に従って利用され得る。よって、添付の特許請求の範囲は、上述のプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、または動作を含むように意図される。
【符号の説明】
【0164】
10、100 光学装置
12、140 飛行時間(TOF)センサアレイ
14、200 光源
14a、200a 第1の光
14b、200b 第2の光
15、120 基板
16、240 光子変換薄膜
18、340 モジュールレンズ
120 第1の基板
130 読み出し回路
162 フィルタ
170 光学部品グループ
172 ピンホール型コリメータ
180 第2の基板
200 回折格子カプラ
220 導波路
230 LWIR透明導光板
240a、240b、240c、240d、240e、240f 色変換材料
260 ロングパスフィルタ
280 第1の熱絶縁体
300 第2の熱絶縁体
320 マイクロレンズ
360 拡散板
380 ガラス基板
400 長波長赤外線(LWIR)反射ミラー
420 光学スペーサー
440 第1の誘電体層
460 金属層
480 第2の誘電体層
500 LWIR吸収層
G エアギャップ
t 光子変換薄膜と飛行時間(TOF)センサアレイ間の距離
θ 円錐角
t 光学スペーサーの最適な厚さ