(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】歯の表面洗浄のための粉末
(51)【国際特許分類】
A61C 3/025 20060101AFI20240716BHJP
A61Q 11/00 20060101ALI20240716BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20240716BHJP
【FI】
A61C3/025
A61Q11/00
A61K8/60
(21)【出願番号】P 2022530310
(86)(22)【出願日】2020-11-25
(86)【国際出願番号】 EP2020083377
(87)【国際公開番号】W WO2021105217
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-06-23
(32)【優先日】2019-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500000485
【氏名又は名称】フェルトン ホールディング ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Ferton Holding SA
【住所又は居所原語表記】rue Saint Maurice 34 CH-2800 Delemont,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ドネ、マルセル
(72)【発明者】
【氏名】ガッティ、シモーネ
【審査官】胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0099345(US,A1)
【文献】特表2017-531690(JP,A)
【文献】特開平11-244303(JP,A)
【文献】登録実用新案第3073535(JP,U)
【文献】特開平11-192244(JP,A)
【文献】特開2010-215621(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113693959(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 1/00-5/00;5/40-5/68;5/90-7/36;19/00-19/10;A61G15/14-15/18
A61K 8/00-8/99;A61Q1/00-90/00
A61K 6/00-6/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末の噴霧による歯の表面の洗浄に使用するための粉末ジェット装置にて使用される粉末において、粉末がラムノースを含むことを特徴とする粉末。
【請求項2】
前記粉末は粉末の合計重量に基づいて50重量%以上のラムノースを含むことを特徴とする請求項1に記載の粉末。
【請求項3】
前記粉末は粉末の合計重量に基づいて60重量%から99.5重量%のラムノースを含むことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の粉末。
【請求項4】
前記粉末はさらに0.5重量%から2重量%の非晶質二酸化ケイ素を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の粉末。
【請求項5】
前記粉末の最大粒子サイズ(d
100)は200μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の粉末。
【請求項6】
前記粉末の最大粒子サイズ(d
100)は120μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の粉末。
【請求項7】
前記粉末の平均粒子サイズ(d
50)は5μmから40μmであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の粉末。
【請求項8】
前記粉末はさらにグリシン、炭酸水素ナトリウムおよび/あるいはエリトリトールを含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の粉末。
【請求項9】
前記粉末はさらに殺菌剤、漂白物質および/あるいは鎮痛剤を含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の粉末
。
【請求項10】
前記粉末あるいは粉末混合物は粉末の合計重量に基づいて60重量%から99.5重量%のラムノースと、粉末の合計重量に基づいて0.5重量%から2重量%の非晶質二酸化ケイ素とを含み、前記粉末の最大粒子サイズ(d
100)は120μm以下であり、前記粉末の平均粒子サイズ(d
50)は5μmから40μmであることを特徴とする請求項1から請求項
9のいずれか一項に記載の粉末あるいは粉末混合物
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は歯の表面洗浄のための粉末に関する。
【背景技術】
【0002】
専門的な歯の予防は粉末ジェットクリーニングあるいはエア研磨を含むメンテナンス処置であり、かつ患者が日々のホームケアの間に取り除くことができない歯のプラークおよび歯石を取り除くことを意図するものである。全ての歯の表面および歯と、インプラントと、ブラケットと、歯科矯正器具との間の隙間に到達して洗浄することを可能にするため、その方法は特に効果的である。
【0003】
粉末ジェットクリーニングの間、粉末は歯の表面上に通常は空気であるガスの搬送媒体と共に噴霧され、それにより効率的な洗浄を達成する。ガスの搬送媒体に加えてあるいは代わりに、液体の搬送媒体、例えば水が用いられてもよい。粉末ジェットクリーニングは粉末ジェット装置を用いて実行され、繰り返しの動作あるいは異なる段階を必要としないため、特に効果的である。さらに、他の洗浄方法より早く、正確に習得するために、比較的短時間の訓練で済む。粉末が十分柔らかく粒子が十分小さい限り、エナメル象牙質および柔らかい組織への損傷無しで洗浄ができる。
【0004】
特許文献1は重炭酸ナトリウム(炭酸水素ナトリウム)または、炭酸カルシウムあるいはグリシンおよび抗菌性化合物あるいは歯の再石灰化に貢献する原料のような追加の活性原料の基本的な粉末を含む歯の洗浄粉末を開示している。
【0005】
アルジトール、具体的にはマンニトールおよび/あるいはエリトリトールを基にした粉末ジェット装置において使用するための粉末は特許文献2に説明される。
【0006】
特許文献3は、低刺激にもかかわらず効率的な歯の洗浄のために、粒子はおおよそ10μm-100μmの平均粒子サイズを有するべきであることを開示している。歯肉縁下の歯の表面の洗浄のために小さい粒子サイズは望ましく、歯肉縁上の歯の表面の洗浄のために大きい粒子サイズは望ましい。大きい粒子サイズは通常、歯肉縁下の歯の表面あるいは歯茎のような柔らかい組織に当たる時に、不快感あるいは痛みをもたらす。
【0007】
歯の洗浄において使用するための粉末の重要な特徴は粉末の硬さおよび摩耗性である。あまりに硬くかつ摩耗性のある粉末はエナメル質および歯の修復のために用いられる複合物に損傷を与える。それにより、重炭酸ナトリウムのような柔らかい物質はしばしば粉末ジェット装置に用いられる。しかし、この物質によってでさえ、患者はしばしば不快感を有し、象牙質および歯肉のような柔らかい組織を損傷するリスクがあり、それによりこの技術は通常エナメル質および一般的に歯肉縁上のみで使用されていた。
【0008】
歯肉縁下の処置のために開発された粉末は、例えば、グリシンを基にしたEMS(Electro Medical Systems GmbH)の商品PERIOである。そのようなグリシン粉末はほとんど摩耗性がなく、結果として、歯肉および露出した象牙質のような柔らかい組織に使用する時でさえ、患者にとってより安全およびより快適である。しかし、より摩耗性のある重炭酸粉末と比較すると、洗浄効率の大幅な減少がしばしば経験され、それにより多くの時間および粉末の消費が同じ処置の結果のために必要である。
【0009】
その結果、開発されてきているさらなる粉末は、グリシンより硬いが重炭酸塩より柔らかい物質であるエリトリトールを基にしたEMSの商品PLUSである。エリトリトール粉末PLUSは粉末ジェットクリーニングにおいてグリシンより効率的であり、結果として、処置を行うためにより少ない時間および少量の粉末で済む。しかし、摩耗性は再びわずかに高められた。
【0010】
上記の例を考慮すると、より低い摩耗性およびそれでも高い洗浄効率を有する歯の洗浄粉末がまだ必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】独国実用新案第20009665号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2228175号明細書
【文献】欧州特許出願公開第3253359号明細書
【0012】
本発明の目的は歯の表面を洗浄するための粉末ジェット装置において使用するための粉末を提供することであり、前述の従来粉末の欠点を克服した、具体的には既知の粉末より低い摩耗性およびさらに高くあるいは同等の改善された洗浄効率を有する粉末である。
【0013】
この目的は粉末がラムノースおよび/あるいはアラビノースを含み、その粉末の噴霧による歯の表面の洗浄のための粉末ジェット装置における粉末の使用による発明に従って達成される。目的はさらにラムノースおよび/あるいはアラビノースを含む粉末がガスおよび/あるいは液体の搬送媒体と共に歯の表面上で粉末ジェット装置を用いて噴霧される歯の表面を洗浄するための処置によって達成される。目的はまた粉末がラムノースおよび/あるいはアラビノースを含み、その粉末の噴霧による歯の表面を洗浄するための粉末ジェット装置において使用するための粉末によって達成される。
【0014】
発明の望ましい実施形態は以下の記載と同様に従属請求項の対象とされる。
【0015】
驚いたことに、ラムノースおよびアラビノース粉末が重炭酸ナトリウムおよびエリトリトールを基にした商業的に利用できる従来の歯の洗浄粉末よりも低い摩耗性および同時に高い洗浄効率を提供することが見いだされている。
【0016】
本発明の意図の範囲内で、歯の表面を洗浄することは、部分的あるいは完全に歯のプラークおよび/あるいは歯石を歯の表面から取り除くことである。洗浄は上述の粉末の噴霧による歯の洗浄のための従来の粉末ジェット装置を用いて実行される。
【0017】
効率的な歯の洗浄のために、発明に従った粉末の最大粒子サイズ(d100)は200μm以下であることが望ましく、より望ましくは150μm以下であり、さらに望ましくは120μm以下であり、最も望ましくは100μm以下である。平均粒子サイズ(d50)は5μmから75μmであることが望ましく、特に10μmから70μmが望ましい。粒子サイズは提供される歯の洗浄の適用分野に適してもよい。例えば、粒子のより小さい平均粒子サイズが歯肉縁下の歯の表面を洗浄するために望ましく、具体的には約5μmから約40μmが望ましく、より望ましくは10μmから30μmである。歯肉縁上の歯の表面の洗浄のために、より大きい平均粒子サイズが望ましく、具体的には約20μmから約75μmが望ましく、より望ましくは30μmから60μmである。
【0018】
この発明の文脈では、d50の値は体積に関して粒子の50%がd50の値より小さく、体積に関して粒子の50%がd50の値より大きい粒子の大きさである。これはまたd10、d90、およびd100の値にも適用する。与えられたd90の値にとって、体積に関して粒子の90%はこの値より小さい。最大粒子サイズはd100の値であり、体積に関して粒子の100%がこの値より小さい。特定の最大粒子サイズを有する粉末は適した網の目の大きさを有するふるいを用いた粉末のふるい分けによって整えられ、d100の値は後にレーザー回折測定によって決定される。発明に従ってdの値は乾燥分散ユニット(1.5bar(1500hPa)で操作されたSciroccoの乾燥分散ユニットを備えるMalvern Mastersizer 2000)を用いるレーザー回折によって決定される。測定方法はさらに実施例のセクションにおいて説明される。
【0019】
本発明の望ましい実施形態では、ラムノースおよび/あるいはアラビノースを含む粉末はさらにフローエイド、漂白物質、殺菌剤、鎮痛剤、および/あるいは香料の物質を含む。これらの追加物質の合計の量は粉末の合計の重量に基づいて0.3重量%から5重量%が望ましく、より望ましくは0.5重量%から2重量%である。
【0020】
本発明の望ましい実施形態では、粉末はフローエイドを含み、具体的にフローエイドは二酸化ケイ素(シリカ)、ケイ酸アルミニウムおよび/あるいは水酸化アルミニウムからなるグループから選ばれる。二酸化ケイ素は最も望ましく、具体的には粉末の合計量に基づいて0.5重量%から2重量%の量が望ましい。
【0021】
本発明のさらに望ましい実施形態では、粉末は少なくとも50重量%のラムノースおよび/あるいはアラビノースを含み、より望ましくは少なくとも60重量%であり、さらに望ましくは60重量%から99.5重量%であり、最も望ましくは90重量%から99.5重量%のラムノースおよび/あるいはアラビノースである。
【0022】
本発明の意義の範囲内で、粉末の成分の量はwt.-%(weight-%)で与えられ、合計すると100であることは理解されるべきである。例として、2重量%の非晶質二酸化ケイ素を含む粉末は、合計で98重量%の他の成分を含む。
【0023】
ラムノースおよびアラビノースにとって有利な摩耗性および効率は他のもの、および、しばしばグリシン、炭酸水素ナトリウムおよび/あるいはエリトリトール粉末が望ましいアルジトール粉末のような安価な洗浄粉末成分と組み合わされることはまた望ましい。本発明の望ましい粉末は40重量%から80重量%のラムノースおよび/あるいはアラビノースを含み、20重量%から60重量%のグリシン、炭酸水素ナトリウムおよび/あるいはエリトリトールが望ましいアルジトールを含む。粉末の組成はさらに本特許明細書で説明されたような他の成分を含み、例えば、フローエイド、殺菌剤、漂白物質および/あるいは鎮痛剤である。
【0024】
本発明に従ったアルジトールはエリトリトール、ソルビトール、キシリト(キシリトール)、マンニト(マンニトール)、ラクチトール、トレイト(トレイトール)、アラビトールおよびイソマルトからなるグループから選ばれることが望ましい。望ましい漂白物質は過酸化マグネシウム、過酸化カルシウムあるいは過酸化亜鉛のような過酸化物、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムあるいは過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩あるいは過ホウ酸塩である。
【0025】
望ましい殺菌剤はクロルヘキシジン、クロルヘキシジンジグルコン酸塩、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、ヘキセチジン、スズ(II)塩および亜鉛塩である。望ましい鎮痛剤はリドカインおよびアーティカインである。
【0026】
本発明に従った粉末ジェット装置において使用するための粉末は、説明された成分からなることがまた望ましい。例として、望ましい粉末は98重量%から99.5重量%のラムノースおよび0.5重量%から2重量%のフローエイドからなり、具体的には0.5重量%から2重量%の非晶質二酸化ケイ素および任意に殺菌剤、漂白物質および/あるいは鎮痛剤である。別の望ましい粉末は98重量%から99.5重量%のアラビノースおよび0.5重量%から2重量%のフローエイドからなり、具体的には0.5重量%から2重量%の非晶質二酸化ケイ素および任意に殺菌剤、漂白物質および/あるいは鎮痛剤である。
【0027】
本発明はまた粉末の噴霧による歯の表面の洗浄のための粉末ジェット装置において使用するための粉末あるいは粉末混合物に関する。本特許明細書で説明された望ましい、より望ましい、および最も望ましいそれぞれの使用方法の実施形態は、アラビノースではなくラムノースを含む粉末(a)、ラムノースではなくアラビノースを含む粉末(b)およびラムノースおよびアラビノースの両方を含む粉末(c)に適用できる。
【0028】
本発明はさらに本発明に従った粉末が歯の表面上に粉末ジェット装置を用いてガスの搬送媒体および/あるいは液体の搬送媒体、具体的には空気および任意に水のような流体と共に噴霧される、歯の表面の洗浄のための処置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】商業的に利用できる洗浄粉末であるEMSのPLUS(エリトリトールを基にした)、EMSのCOMFORT(重炭酸ナトリウムを基にした)およびEMSのPERIO(グリシンを基にした)と比較したアラビノースおよびラムノースの洗浄効率[mm
2/g]を示す。
【
図2】商業的に利用できる洗浄粉末であるEMSのPLUS(エリトリトールを基にした)およびEMSのCOMFORT(重炭酸ナトリウムを基にした)と比較した実施例1および実施例2に従うアラビノースおよびラムノース粉末の摩耗性[μm/g]を示す。
【
図3】実施例3に従ったPLUS粉末、タガトースおよびトレハロース粉末と比較したラムノースの摩耗性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の実施例は本発明に従った望ましい実施形態を提供する。
【実施例1】
【0031】
ラムノースの歯の洗浄粉末
ラムノースはすりつぶされかつ120μmでふるいにかけられ、それによりd100は120μm以下であった。粉末は約1重量%の非晶質二酸化ケイ素(シリカ)と混合された。この粉末の平均粒子サイズは23μmであった。
【実施例2】
【0032】
アラビノースの歯の洗浄粉末
アラビノースはすりつぶされかつ120μmでふるいにかけられ、それによりd100は120μm以下であった。粉末は約1重量%の非晶質二酸化ケイ素(シリカ)と混合された。この粉末の平均粒子サイズd50は40μmであった。
【0033】
実施例1および実施例2に従った2つの粉末は洗浄効率および摩耗性に関して測定された。既知の洗浄粉末と比較した結果は
図1および
図2に示される。
【0034】
効率あるいは洗浄効率は粉末1グラム当たりに洗浄された表面である。摩耗性は以下のように測定される。
【0035】
摩耗性はEMS Airflow(登録商標)予防マスター装置を使用して45°および投射距離2mmで粉末ジェット装置を用いて、表面に直接粉末を投射することで測定される。この表面は純アルミニウム(99.5%)で作られる。適用時間は30秒である。2mmの距離に到達するためにプレートはエレベーター上に置かれる。ノズルはノズルの位置をしっかり固定するために樹脂モールドに固定される。量は測定の前後に粉末チャンバーを計量することで明らかになる。全ての測定は少なくとも3回繰り返され、平均が摩耗性として見なされる。穴の深さはレーザー表面形状測定装置によって測定された。
【0036】
本発明に従った粉末の平均粒子サイズは、1.5bar(1500hPa)の分圧でscirocco分散ユニットを備えたMalvern Mastersizer 2000(Malvern Instruments Ltd.,Malvern,United Kingdom)において決定された。
【実施例3】
【0037】
タガトースおよびトレハロースとの摩耗性の対比
実施例1に従ったラムノース粉末は、タガトースおよびトレハロース粉末と比較して摩耗性を測定された。タガトースおよびトレハロースの平均粒子サイズ(d50)はそれぞれ14μmおよび24μmであり、タガトースおよびトレハロースの最大粒子サイズ(d100)はそれぞれ80μmおよび600μmであった。
【0038】
本発明はさらに
図1から
図3を参照して以下に説明される。
【0039】
図1は商業的に利用できる洗浄粉末であるEMSのPLUS(エリトリトールを基にした)、EMSのCOMFORT(重炭酸ナトリウムを基にした)およびEMSのPERIO(グリシンを基にした)と比較したアラビノースおよびラムノースの洗浄効率[mm
2/g]を示す。
【0040】
図2は商業的に利用できる洗浄粉末であるEMSのPLUS(エリトリトールを基にした)およびEMSのCOMFORT(重炭酸ナトリウムを基にした)と比較した実施例1および実施例2に従うアラビノースおよびラムノース粉末の摩耗性[μm/g]を示す。
【0041】
図3は実施例3に従ったPLUS粉末、タガトースおよびトレハロース粉末と比較したラムノースの摩耗性を示す。
【0042】
本発明に従ったラムノースおよびアラビノースを含む粉末は商業的に利用できる歯の洗浄粉末との比較およびタガトースおよびトレハロースとの比較により、改善された洗浄効率と同様に改善された摩耗性を有することが明示されている。