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特許7521049アプリケーションプログラム、サービス提供システム、サーバ装置、および情報提供方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】アプリケーションプログラム、サービス提供システム、サーバ装置、および情報提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240716BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240716BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0601 340
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023063679
(22)【出願日】2023-04-10
(62)【分割の表示】P 2022210093の分割
【原出願日】2022-09-30
(65)【公開番号】P2024052495
(43)【公開日】2024-04-11
【審査請求日】2023-04-10
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】リグビー ジェーソン
(72)【発明者】
【氏名】エラヒ ラザ
(72)【発明者】
【氏名】ゴ クアン
(72)【発明者】
【氏名】ハサン メヒディ
(72)【発明者】
【氏名】カイ ケイティー
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-091764(JP,A)
【文献】特開2015-141521(JP,A)
【文献】特開2020-173625(JP,A)
【文献】特開2020-086845(JP,A)
【文献】特開2019-197448(JP,A)
【文献】特開2022-104560(JP,A)
【文献】特開2021-111215(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置のコンピュータに、
撮像部が撮像した画像を取得させ、
取得した画像または前記画像に含まれる特徴情報をサーバ装置に送信させると共に、サーバ装置が特徴情報と電子決済サービスに関連するサービス情報とが対応付けられた対応情報を参照して特定する前記画像に含まれる特徴情報に対応する前記サービス情報の送信を前記サーバ装置に依頼させ、
前記依頼に応じて、前記サーバ装置が送信した前記サービス情報を取得させ、
取得したサービス情報を前記撮像部が撮像した画像に重畳させて前記端末装置の表示部に表示させ、
前記端末装置の表示部に表示される前記サービス情報は、前記電子決済サービスを利用可能な店で提供されている特定の商品または特定のサービスを前記電子決済サービスの電子決済を利用して購入または予約するための受付部を含み、
前記受付部が操作された場合、
前記端末装置のコンピュータに、
前記操作に応じた前記特定の商品または前記特定のサービスの前記電子決済および注文をサーバ装置に依頼し、
前記依頼に応じて前記サーバ装置から提供された前記電子決済サービスを利用して前記注文を確定させることを問い合わせるコンテンツを表示部に表示させる、
アプリケーションプログラム。
【請求項2】
前記対応情報には、前記電子決済サービスのロゴの特徴情報と、前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報とが対応付けられ、
前記撮像部が撮像した画像に前記電子決済サービスのロゴの特徴が含まれ、
前記端末装置のコンピュータに、
前記依頼に応じて、前記サーバ装置が送信した前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報を取得させる、
請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項3】
前記対応情報には、前記電子決済サービスのロゴの特徴情報と、前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報と、位置情報とが対応付けられ、
前記撮像部が撮像した画像に前記電子決済サービスのロゴの特徴が含まれ、
前記端末装置のコンピュータに、
前記特徴情報に加え、前記端末装置の位置情報を送信させると共に、前記サーバ装置が前記対応情報を参照して特定する前記画像に含まれる特徴情報および前記位置情報に対応するサービス情報の送信を前記サーバ装置に依頼させ、
前記依頼に応じて、前記サーバ装置が送信した前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報を取得させる、
請求項2に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項4】
前記対応情報には、前記電子決済サービスが利用可能な店のロゴの特徴情報と、前記店の情報であるサービス情報とが対応付けられ、
前記撮像部が撮像した画像に前記店のロゴの特徴が含まれ、
前記端末装置のコンピュータに、
前記依頼に応じて、前記サーバ装置が送信した前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報を取得させる、
請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項5】
前記対応情報には、前記電子決済サービスが利用可能な店のロゴの特徴情報と、前記店の情報であるサービス情報と、位置情報とが対応付けられ、
前記撮像部が撮像した画像に前記店のロゴの特徴が含まれ、
前記端末装置のコンピュータに、
前記特徴情報に加え、前記端末装置の位置情報を送信させると共に、前記サーバ装置が前記対応情報を参照して特定する前記画像に含まれる特徴情報および前記位置情報に対応するサービス情報の送信を前記サーバ装置に依頼させ、
前記依頼に応じて、前記サーバ装置が送信した前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報を取得させる、
請求項4に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項6】
端末装置のコンピュータに、
撮像部が撮像した画像を取得させ、
記憶部に記憶された前記画像に含まれる特徴情報と電子決済サービスに関連するサービス情報とが対応付けられた対応情報を参照して前記画像に含まれる特徴情報に対応するサービス情報を特定させ、
特定したサービス情報を前記撮像部が撮像した画像に重畳させて前記端末装置の表示部に表示させ、
前記端末装置の表示部に表示される前記サービス情報は、前記電子決済サービスを利用可能な店で提供されている特定の商品または特定のサービスを前記電子決済サービスの電子決済を利用して購入または予約するための受付部を含み、
前記受付部が操作された場合、
前記端末装置のコンピュータに、
前記操作に応じた前記特定の商品または前記特定のサービスの前記電子決済および注文をサーバ装置に依頼し、
前記依頼に応じて前記サーバ装置から提供された前記電子決済サービスを利用して前記注文を確定させることを問い合わせるコンテンツを表示部に表示させる、
アプリケーションプログラム。
【請求項7】
前記端末装置の表示部に表示される前記サービス情報は、前記電子決済サービスを利用した利用者の決済履歴に基づいて決定された情報である、
請求項1または6に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項8】
前記対応情報には、前記電子決済サービスのロゴの特徴情報と、前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報とが対応付けられ、
前記撮像部が撮像した画像に前記電子決済サービスのロゴの特徴が含まれ、
前記端末装置のコンピュータに、
前記対応情報を参照させて前記画像に含まれる特徴情報に対応する前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報を特定させる、
請求項6に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項9】
前記対応情報には、前記電子決済サービスのロゴの特徴情報と、前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報と、位置情報とが対応付けられ、
前記撮像部が撮像した画像に前記電子決済サービスのロゴの特徴が含まれ、
前記端末装置のコンピュータに、
前記対応情報を参照させて前記画像に含まれる特徴情報および前記位置情報に対応する前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報を特定させる、
請求項8に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項10】
前記対応情報には、前記電子決済サービスが利用可能な店のロゴの特徴情報と、前記店の情報であるサービス情報とが対応付けられ、
前記撮像部が撮像した画像に前記店のロゴの特徴が含まれ、
前記端末装置のコンピュータに、
前記対応情報を参照させて前記画像に含まれる特徴情報に対応する前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報を特定させる、
請求項6に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項11】
前記対応情報には、前記電子決済サービスが利用可能な店のロゴの特徴情報と、前記店の情報であるサービス情報と、位置情報とが対応付けられ、
前記撮像部が撮像した画像に前記店のロゴの特徴が含まれ、
前記端末装置のコンピュータに、
前記特徴情報を参照させて前記画像に含まれる特徴情報および前記位置情報に対応する前記電子決済サービスが利用可能な店の情報であるサービス情報を特定させる、
請求項10に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項12】
請求項1に記載のアプリケーションプログラムと、
前記アプリケーションプログラムから前記画像または画像に含まれる特徴情報を取得し、
特徴情報と電子決済サービスに関連するサービス情報とが対応付けられた対応情報を参照して前記画像に含まれる特徴情報に対応する前記サービス情報を特定し、
特定した前記サービス情報を前記アプリケーションプログラムに送信する、
前記サーバ装置と、
を備えるサービス提供システム。
【請求項13】
アプリケーションプログラムから前記アプリケーションプログラムがインストールされた利用者の端末装置の撮像部により撮像された画像または前記画像に含まれる特徴情報を取得し、
特徴情報と電子決済サービスに関連するサービス情報とが対応付けられた対応情報を参照して前記画像に含まれる特徴情報に対応する電子決済サービスに関連するサービス情報を特定し、
特定したサービス情報を前記アプリケーションプログラムに送信して前記端末装置の表示部に前記撮像部が撮像した画像に重畳させて表示させ、
前記端末装置の表示部に表示される前記サービス情報は、前記電子決済サービスを利用可能な店で提供されている特定の商品または特定のサービスを前記電子決済サービスの電子決済を利用して購入または予約するための受付部を含み、
前記受付部が操作された場合、
前記操作に応じた前記特定の商品または前記特定のサービスの前記電子決済および注文を受け付け、
前記操作に応じた前記特定の商品または前記特定のサービスの前記電子決済および注文を確定させることを問い合わせるコンテンツを前記表示部に表示させる、
サーバ装置。
【請求項14】
前記端末装置の表示部に表示される前記サービス情報は、前記電子決済サービスを利用した利用者の決済履歴に基づいて決定された情報である、
請求項13に記載のサーバ装置。
【請求項15】
端末装置のコンピュータが、
撮像部が撮像した画像を取得し、
取得した画像または前記画像に含まれる特徴情報をサーバ装置に送信すると共に、サーバ装置が特徴情報と電子決済サービスに関連するサービス情報とが対応付けられた対応情報を参照して特定する前記画像に含まれる特徴情報に対応する前記サービス情報の送信を前記サーバ装置に依頼し、
前記依頼に応じて、前記サーバ装置が送信した前記サービス情報を取得し、
取得したサービス情報を前記撮像部が撮像した画像に重畳させて前記端末装置の表示部に表示させ、
前記端末装置の表示部に表示される前記サービス情報は、前記電子決済サービスを利用可能な店で提供されている特定の商品または特定のサービスを前記電子決済サービスの電子決済を利用して購入または予約するための受付部を含み、
前記受付部が操作された場合、
前記端末装置のコンピュータが、
前記操作に応じた前記特定の商品または前記特定のサービスの前記電子決済および注文をサーバ装置に依頼し、
前記依頼に応じて前記サーバ装置から提供された前記電子決済サービスを利用して前記注文を確定させることを問い合わせるコンテンツを表示部に表示させる、
情報提供方法。
【請求項16】
前記端末装置の表示部に表示される前記サービス情報は、前記電子決済サービスを利用した利用者の決済履歴に基づいて決定された情報である、
請求項15に記載の情報提供方法。
【請求項17】
端末装置のコンピュータが、
撮像部が撮像した画像を取得し、
記憶部に記憶された前記画像に含まれる特徴情報と電子決済サービスに関連するサービス情報とが対応付けられた対応情報を参照して前記画像に含まれる特徴情報に対応するサービス情報を特定し、
特定したサービス情報を前記撮像部が撮像した画像に重畳させて前記端末装置の表示部に表示させ、
前記端末装置の表示部に表示される前記サービス情報は、前記電子決済サービスを利用可能な店で提供されている特定の商品または特定のサービスを前記電子決済サービスの電子決済を利用して購入または予約するための受付部を含み、
前記受付部が操作された場合、
前記端末装置のコンピュータが、
前記操作に応じた前記特定の商品または前記特定のサービスの前記電子決済および注文をサーバ装置に依頼し、
前記依頼に応じて前記サーバ装置から提供された前記電子決済サービスを利用して前記注文を確定させることを問い合わせるコンテンツを表示部に表示させる、
情報提供方法。
【請求項18】
前記端末装置の表示部に表示される前記サービス情報は、前記電子決済サービスを利用した利用者の決済履歴に基づいて決定された情報である、
請求項17に記載の情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションプログラム、サービス提供システム、サーバ装置、および情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、実画像に他の情報を合成して画像を端末装置に表示する支援装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6704578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、画像に含まれる特徴に関する情報を取得することができないことがあり、利用者に有益な情報を提供することができない場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、利用者に有益な情報を提供することができるアプリケーションプログラム、サービス提供システム、サーバ装置、および情報提供方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、端末装置のコンピュータに、撮像部が撮像した画像を取得させ、記憶部に記憶された前記画像に含まれる特徴情報と電子決済サービスに関連するサービス情報とが対応付けられた対応情報を参照して前記画像に含まれる特徴情報に対応するサービス情報を特定させ、特定したサービス情報を前記撮像部が撮像した画像に重畳させて前記端末装置の表示部に表示させ、前記端末装置の表示部に表示される前記サービス情報は、前記電子決済サービスを利用可能な店で提供されている商品またはサービスを前記電子決済サービスの電子決済を利用して購入または予約するための受付部を含むアプリケーションプログラムである。
【0007】
本発明の他の一態様は、端末装置のコンピュータが、撮像部が撮像した画像を取得し、記憶部に記憶された前記画像に含まれる特徴情報と電子決済サービスに関連するサービス情報とが対応付けられた対応情報を参照して前記画像に含まれる特徴情報に対応するサービス情報を特定し、特定したサービス情報を前記撮像部が撮像した画像に重畳させて前記端末装置の表示部に表示させ、前記端末装置の表示部に表示される前記サービス情報は、前記電子決済サービスを利用可能な店で提供されている商品またはサービスを前記電子決済サービスの電子決済を利用して購入または予約するための受付部を含む情報提供方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、利用者に有益な情報を提供することができるアプリケーションプログラム、サービス提供システム、サーバ装置、および情報提供方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。
図2】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その1)である。
図3】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その2)である。
図4】第1実施形態に係る決済サーバ100の構成図である。
図5】利用者情報172の内容の一例を示す図である。
図6】加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。
図7】第1対応情報178Aの内容の一例を示す図である。
図8】第2対応情報178Bの内容の一例を示す図である。
図9】利用者端末装置10が電子決済サービスのロゴ(所定のブランドのロゴ)を含む画像を撮像する様子の一例を示す図である。
図10】利用者端末装置10の表示部に表示されるコンテンツの一例を示す図である。
図11】利用者端末装置10の表示部に表示されるコンテンツの他の一例を示す図である。
図12】利用者端末装置10が電子決済サービスを利用可能な店のロゴを含む画像を撮像する様子の一例を示す図である。
図13】利用者端末装置10の表示部に表示されるコンテンツの他の一例を示す図である。
図14】利用者端末装置10の表示部に表示されるコンテンツの他の一例を示す図である。
図15】決済アプリ20(情報提供アプリ30)と決済サーバ100とにより実行される情報提供サービスに係る処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図16】決済アプリ20(情報提供アプリ30)と決済サーバ100とにより実行される情報提供サービスに係る処理の流れの他の一例を示すフローチャートである。
図17】利用者端末装置10の表示部に表示されるサービス情報の一例を示す図である。
図18】利用者端末装置10の表示部に表示されるサービス情報の一例を示す図である。
図19】利用者が電子決済サービスを利用した決済を行うためのコンテンツの一例を示す図である。
図20】決済アプリ20と決済サーバ100とにより実行される商品の注文に関する処理の一例を示すフローチャートである。
図21】対応情報Aの他の一例を示す図である。
図22】表示部に表示されるコンテンツの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照し、本発明のアプリケーションプログラム、サービス提供システム、サーバ装置、および情報提供方法の実施形態について説明する。アプリケーションプログラムと決済サーバは、協働して電子決済サービスを提供する。以下の説明ではアプリケーションプログラムを決済アプリと称する。電子決済サービスは、店舗における商品やサービスの購買に係る決済をサポートするサービスである。店舗とは、例えば、現実空間に存在する物理的な店舗(実店舗)であるが、電子商取引の仮想店舗を含んでもよい。仮想店舗は、電子決済サービスの運営者とは異なる主体によって提供されるものを含んでもよい。その場合、仮想店舗における買い物の決済の際に、電子決済サービスのインターフェース画面に遷移するように制御される。電子決済サービスにおいて、店舗は、例えば加盟店(ブランド)に属するものとして扱われ、店舗において購買行動が行われた際の決済などの処理は、主として利用者と加盟店の間で行われる。これに代えて、決済などの処理が利用者と店舗との間で行われてもよい。
【0011】
[電子決済サービス]
図1は、電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。電子決済サービスは、決済サーバ100を中心として実現される。決済サーバ100は、例えば、一以上の利用者端末装置10、一以上の第1店舗端末装置50、及び一以上の第2店舗端末装置70のそれぞれとネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。
【0012】
利用者端末装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置10は、少なくとも、光学読取機能(例えばカメラ)、通信機能、表示機能、入力受付機能、位置特定機能(例えば位置特定部)、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、自己位置特定部、CPU(Central Processing Unit)等と称する。利用者端末装置10では、CPU等のプロセッサにより決済アプリ20が実行されることで、決済サーバ100と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ20は、例えば、アプリケーションストアから利用者端末装置10にインストールされ、カメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。位置特定部は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を利用して利用者端末装置10の位置(位置座標)を特定する。
【0013】
利用者端末装置10は、CPU等のプロセッサにより情報提供アプリ30が実行されることで、決済サーバ100と連携して情報提供サービス(後述)を利用者に提供するように動作する。情報提供アプリ30は、例えば、決済アプリ20に含まれるアプリケーションプログラムであってもよいし、別のアプリケーションプログラムであってアプリケーションストアから利用者端末装置10にインストールされてもよい。情報提供アプリ30は、カメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。
【0014】
第1店舗端末装置50は、例えば、店舗に設置される。第1店舗端末装置50は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置である。第1店舗端末装置50は、いわゆるPOS(Point of Sale)装置を含み、POS装置によって商品価格取得機能や光学読取機能を実現してもよい。店舗コード画像60は、店舗に置かれ、QRコード(登録商標)等のコード画像が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像60は、店舗に置かれたディスプレイ(スマートフォンなどの端末装置のディスプレイでもよい)によって表示されてもよい。
【0015】
第2店舗端末装置70は、加盟店の運営者によって使用される。第2店舗端末装置70は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第2店舗端末装置70では、加盟店向けインターフェース72が動作する。加盟店向けインターフェース72は、加盟店向けアプリであってもよいし、ブラウザであってもよい。加盟店向けインターフェース72は、加盟店の運営者によるクーポンの設定等を受け付け、決済サーバ100に送信する。スマートフォンである第2店舗端末装置70は、加盟店向けアプリを実行することで、店舗コード画像に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置10が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有する。
【0016】
決済サーバ100は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50から受信した決済情報に基づいて電子決済を実現する。第1店舗端末装置50は、POS装置と加盟店サーバを含む場合があり、その場合、POS装置から加盟店サーバを介して決済情報が決済サーバ100に送信される。以下の説明では、これを特に区別せず、第1店舗端末装置50から決済情報が送信されるものとする。
【0017】
図2および図3は、電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。電子決済には、パターン1とパターン2の二つが存在してよい。
【0018】
図2に示すパターン1(以下、ユーザスキャンと称する)の場合、決済アプリ20が起動した状態の利用者端末装置10が、光学読取機能によって店舗コード画像60をデコードする(S1)。店舗コード画像60には、店舗URL(Uniform Resource Locator)の情報が含まれている。この店舗URLは、電子決済サービスのドメインに対して店舗を識別可能な情報が付加されたものであり、決済サーバ100において加盟店IDや店舗ID等との対応付けがなされている(後述)。決済アプリ20は、店舗URLとアカウントIDを含む第1決済情報を決済サーバ100に送信する(S2)。決済サーバ100は、店舗URLに対応する加盟店ID、店舗IDから、店舗情報(後述)を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得し(S3)、決済アプリ20に送信する(S4)。利用者は、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を利用者端末装置10に入力する(S5)。そして、利用者端末装置10は、少なくとも決済金額を含む第2決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S6)。決済サーバ100は、受信した第2決済情報に基づいて電子決済を行う(S7)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知(決済完了画面を表示するための情報)を決済アプリ20に送信し(S8)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S9)。なお、店舗コード画像60が店舗に置かれたディスプレイによって表示される場合、店舗コード画像60には、店舗URLだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、利用者が決済金額を入力する手順が省略され、第1決済情報に決済金額の情報が含められて決済サーバ100に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。
【0019】
図3に示すパターン2(以下、ストアスキャンと称する)の場合、決済アプリ20の起動時、決済アプリ20において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング(例えば1分おき)になったとき、およびその他のタイミングで、決済アプリ20はワンタイムコードの発行要求を決済サーバ100に送信する(S11)。決済サーバ100はワンタイムコードを生成し(S12)、決済アプリ20に送信する(S13)。決済アプリ20は、ワンタイムコードに基づいて生成した、QRコードやバーコード等のコード画像を表示する(S14)。利用者は利用者端末装置10の表示面を第1店舗端末装置50に翳し(提示し)、第1店舗端末装置50は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコード等を取得する(S15)。そして、第1店舗端末装置50は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ID、店舗ID等を含む決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S16)。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。決済サーバ100は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応する利用者を特定し、電子決済を行う(S17)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知を決済アプリ20に送信し(S18)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S19)。
【0020】
なお、上記のいずれか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、図2で説明した「アカウントID」は、利用者の識別情報として用いられ得る他の情報(例えば電話番号)であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ20は、利用者のアカウントIDに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ100は、ワンタイムコードに対応する利用者を特定するのに代えて、アカウントIDに対応する利用者を特定する。
【0021】
[決済サーバ]
図4は、第1実施形態に係る決済サーバ100の構成図である。決済サーバ100は、例えば、通信部110と、決済コンテンツ提供部120と、決済処理部130と、情報管理部140と、特定部142と、情報提供部144と、記憶部170とを備える。通信部110および記憶部170以外の構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプリセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。なお、決済サーバ100に含まれる機能構成の一部は、他の装置に分散されてもよい。
【0022】
記憶部170は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などである。記憶部170は、決済サーバ100がネットワークを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)装置であってもよい。記憶部170には、利用者情報172、決済コンテンツ情報174、加盟店/店舗情報176、対応情報178などの情報が格納される。対応情報178は、第1対応情報178Aと、第2対応情報178Bとを含む。
【0023】
通信部110は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。通信部110は、例えばネットワークインターフェースカードである。
【0024】
決済コンテンツ提供部120は、例えば、Webサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報(コンテンツ)を利用者端末装置10に提供する。決済コンテンツ提供部120は、決済コンテンツ情報174から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置10に提供する。利用者端末装置10は、決済アプリ20によってコンテンツが再生された状態で利用者による各種入力を受け付け、前述した決済情報などを決済サーバ100に送信する。
【0025】
決済処理部130は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50により送信された決済情報に基づいて、決済処理を行う。決済処理部130は、利用者情報172を参照しながら決済処理を行う。
【0026】
図5は、利用者情報172の内容の一例を示す図である。利用者情報172は、利用者の登録情報の一例である。利用者情報172は、例えば、利用者URL、アカウントID、電話番号、パスワードの他、メールアドレス、利用者ID、氏名・住所・生年月日、登録日、チャージ残高、後払い設定、後払い枠、後払い利用額、後払い利用可能額、決済方法設定、銀行口座、クレジットカード番号、チャージ履歴情報、決済履歴情報などの情報が対応付けられたものである。利用者URLは、利用者間の送金処理に使用される。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントIDは、決済サーバ100によって利用者に発行されるものであり、利用者IDは、利用者が任意に設定できる(設定しなくてもよい)IDである。メールアドレス、および氏名・住所・生年月日も同様に、利用者が任意に設定できる(設定しなくてもよい)情報である。登録日とは利用者が電子決済サービスに登録した日(アカウントを作成した日)である。以下、これらの情報が対応付けられた利用者のインスタンス(電子決済口座)のことをアカウントと称する。
【0027】
チャージ残高は、利用者が予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者(銀行)のATM(Automatic Teller Machine)からの送金、登録された銀行口座からの送金などがある。後払い設定は、後払いによる電子決済を可能とするための設定が済んでいるか否かを示す情報であり、「済」と「未」のいずれかに設定される。後払い枠は月ごとに利用可能な後払いの限度額であり、後払い利用額は、当月に既に利用された後払いの金額であり、後払い利用可能額は、後払い枠から後払い利用額を差し引いて求められる、当月に利用可能な後払いの金額である。図では後払い枠を一つだけ示しているが、実際には更に日ごとの上限額などが存在し、それらの低い方が後払い枠に設定されてよい。後払いの更なる詳細については後述する。決済方法設定は、その時点において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか、後払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。銀行口座とクレジットカード番号のそれぞれは、電子決済サービスに入金可能な銀行口座またはクレジットカード番号の情報(口座番号、カード番号)である。チャージ履歴情報は、利用者が予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴である。決済履歴情報は、利用者が行った決済の内訳(日時、購買行動が行われた店舗の店舗ID、決済金額、決済方法など)を、決済ごとに示す情報である。
【0028】
図6は、加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。加盟店/店舗情報176は、例えば、店舗URLに対して加盟店IDと店舗IDが対応付けられた第1テーブル176Aと、加盟店IDに対して加盟店名と売上金(前述)が対応付けられた第2テーブル176Bと、店舗IDに対して店舗IDが対応付けられた第3テーブル176Cとを含む。加盟店/店舗情報176には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ、店舗の所在地、決済パターン等の情報が含まれてもよい。
【0029】
情報管理部140は、利用者端末装置10や第2店舗端末装置70から取得した情報に基づいて、利用者情報172および加盟店/店舗情報176を管理する。情報管理部140は、利用者情報172および加盟店/店舗情報176について新規レコードの追加、編集、削除などを行う。
【0030】
特定部142は、決済アプリ20から取得した画像または画像に含まれる特徴情報に対応するサービス情報を特定する。例えば、特定部142は、対応情報178を参照してサービス情報を特定する(詳細は後述する)。
【0031】
情報提供部144は、特定部142が特定したサービス情報を決済アプリ20に提供する。
【0032】
[電子決済]
決済処理部130は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50から決済情報が取得されると、利用者情報172を参照して当該利用者の「決済方法設定」を取得する。決済処理部130は、「決済方法設定」が「チャージ残高」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。決済処理部130は、例えば、利用者IDに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。
【0033】
決済処理部130は、「設定情報」が「後払い」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。後払いとは、電子決済サービスの運営者とは別主体であるクレジットカード会社との連携による「クレジット払い」とは別枠で設定されるものであり、電子決済サービスの運営者が与信者となって、後払い枠の範囲内でチャージ残高に依存しない電子決済を許容するものである。なお後払いサービスを受けるために、電子決済サービスの運営者が提供するクレジットカードの取得が要求されてよい。後払いで利用された金額は、一か月分まとめて翌月の支払日に、例えば銀行口座からの引き落としによって決済される。この場合、決済処理部130は、後払い利用額に決済金額を加算し、後払い利用可能額から同額を差し引くことで暫定決済を行い、締め日になると上記のように当月分の決済を翌月の支払い日に引き落とすための処理を行う。なお暫定決済の時点で決済金額が後払い利用可能額を超える場合は、エラー通知が決済アプリ20に返信される。
【0034】
[情報提供サービス]
情報提供アプリ30(情報提供アプリ30)と、決済サーバ100とが協働して情報提供サービスを提供する。この際、決済サーバ100は、第1対応情報178Aおよび/または第2対応情報178Bを参照して、情報提供サービスから取得した画像または画像に含まれる特徴情報に対応するサービス情報を情報提供アプリ30に提供する。情報提供アプリ30は、提供されたサービス情報を利用者端末装置10の表示部に表示させる。例えば、サービス情報は、風景画像に重畳されて表示される。
【0035】
風景画像とは、利用者端末装置10のカメラが撮像した風景の画像である。画像に含まれる特徴情報とは、電子決済サービスのブランドを示すロゴの特徴を示す情報や、当該電子決済サービスで利用可能な加盟店や店舗などの店のロゴの特徴を示す情報である。ロゴとは、例えば、文字や図形、模様、これらの組み合わせなどである。ロゴは、いわゆるAR(Augmented Reality)マーカである。
【0036】
サービス情報は、電子決済サービスに関連する情報である。電子決済サービスに関連する情報は、電子決済サービスが利用可能な店(加盟店や店舗)に関連する情報を含む。サービス情報は、例えば、電子決済サービス(または所定の加盟店や店舗)において利用可能なクーポンの情報、電子決済サービスにおけるキャンペーン(後述するくじ引きの情報もキャンペーンの情報に含まれてもよい)、または電子決済サービスにおいて利用可能な電子的なスタンプカードの情報のうち一以上の情報である。スタンプカードとは、対象の店における電子決済に応じてスタンプがされ付与され、貯まるとインセンティブが利用者に付与されるサービスを提供するためのツールである。
【0037】
(第1対応情報)
第1対応情報178Aは、画像に含まれる特徴情報である電子決済サービスのロゴに対応するサービス情報を特定するための情報である。図7は、第1対応情報178Aの内容の一例を示す図である。第1対応情報178Aは、例えば、識別情報と、電子決済サービスのロゴの特徴情報と、位置情報と、サービス情報とが対応付けられた情報である。第1対応情報178Aでは、特徴情報のロゴが存在する位置の周辺に存在する店の情報がサービス情報とされている。これらの店は、当該電子決済サービスを利用可能な店である。
【0038】
(第2対応情報)
第2対応情報178Bは、画像に含まれる特徴情報である電子決済サービスの店のロゴに対応するサービス情報を特定するための情報である。図8は、第2対応情報178Bの内容の一例を示す図である。第2対応情報178Bは、例えば、識別情報と、電子決済サービスの店などのロゴの特徴情報と、位置情報と、サービス情報とが対応付けられた情報である。第2対応情報178Bでは、特徴情報のロゴが存在する位置の店に関連する情報がサービス情報とされている。図8の例では、クーポンやスタンプカード、キャンペーンなどの情報がサービス情報である。
【0039】
[第1対応情報を利用した情報提供サービス]
図9は、利用者端末装置10が電子決済サービスのロゴ(所定のブランドのロゴ)を含む画像を撮像する様子の一例を示す図である。図10に示すように、ロゴが撮像されると、利用者端末装置10の表示部には、複数の(一以上の)電子決済サービスを利用可能な周辺の店の情報(サービス情報)を表示される。例えば、店の名称や店のロゴ、店で扱っている商品など任意の情報が表示される。これらのサービス情報は、撮像された風景画像に重畳されて表示される。
【0040】
利用者が、店の情報に対応する領域に対してタップ操作など所定の操作を行うと、図11に示すように店に関する他の情報を含むコンテンツが表示される。例えば、図11に示すように、店の営業時間や店のメニューなどを含むコンテンツが表示されてもよいし、店のクーポンやキャンペーンなどの利用者にとってお得な情報が表示されてもよい。また、地図情報において利用者端末装置10の位置から店までの道順の情報や、地図情報において利用者端末装置10の位置と店の位置とを示す情報などが利用者端末装置10の表示部に表示されてもよい。
【0041】
[第2対応情報を利用した情報提供サービス]
図12は、利用者端末装置10が電子決済サービスを利用可能な店のロゴを含む画像を撮像する様子の一例を示す図である。図12に示すように、ロゴが撮像されると、利用者端末装置10の表示部には、複数の(一以上の)店に関する情報を表示される。例えば、店で実施されているキャンペーンの情報や店で利用可能なクーポンの情報、店で扱っている商品など任意の情報が表示される。
【0042】
利用者が、所定の情報に対応する領域に対してタップ操作など所定の操作を行うと、図13に示すように情報に応じたコンテンツが表示される。これらのサービス情報は、撮像された風景画像に重畳されて表示される。
【0043】
例えば、クーポンに対応する領域が操作されると、図14に示すように、クーポンの詳細な情報を含むコンテンツが表示される。また、操作に応じて、利用者はクーポンを獲得することができる。獲得とは、決済アプリ20でクーポンが利用可能となるように、決済アプリ20の利用者の識別情報に対してクーポンの情報が対応付けられることである。これにより、利用者が、決済アプリ20を利用した電子決済において所定の操作を行うことでクーポンを利用することができる。
【0044】
なお、第1対応情報178Aまたは第2対応情報178Bにおいて位置情報は省略されてもよい。この場合、位置情報が加味されずに、特徴情報に対応するサービス情報が提供される。
【0045】
[フローチャート(その1)]
図15は、決済アプリ20(情報提供アプリ30)と決済サーバ100とにより実行される情報提供サービスに係る処理の流れの一例を示すフローチャートである。本処理では、決済アプリ20(情報提供アプリ30)が、カメラが撮像した画像を取得し、取得した画像または画像に含まれる特徴情報を決済サーバ100(サーバ装置)に送信すると共に、決済サーバ100が、特徴情報と電子決済サービスに関連するサービス情報とが対応付けられた対応情報178を参照して特定する画像に含まれる特徴情報に対応するサービス情報の送信を決済サーバ100に依頼する。決済アプリ20は、依頼に応じて、決済サーバ100が送信したサービス情報を取得し、取得したサービス情報をカメラが撮像した画像に重畳させて利用者端末装置10の表示部に表示させる。
【0046】
まず、決済アプリ20は、利用者の操作に基づいてカメラを起動させて画像を取得する(S100)。次に、決済アプリ20は、取得した画像、利用者の識別情報および利用者端末装置10の位置情報を決済サーバ100に送信する(S102)。
【0047】
次に、決済サーバ100は、画像に含まれるロゴと、利用者端末装置10の位置情報と、対応情報178とに基づいて、ロゴおよび位置情報に対応するサービス情報を取得する(S104)。次に、決済サーバ100は、サービス情報を決済アプリ20に送信する(S106)。次に、決済アプリ20は、サービス情報を風景が撮像された画像に重畳したコンテンツを表示部に表示させる(S108)。
【0048】
利用者がサービス情報に対する操作を行うと、決済アプリ20は、サービス情報に対する操作を受け付け(S110)、操作に応じた情報の提供を決済サーバ100にリクエストする(S112)。次に、決済サーバ100は、リクエストに応じた情報を取得し(S114)、取得したリクエストに応じた情報を決済アプリ20に提供する(S116)。次に、決済アプリ20は、決済サーバ100により提供された情報を表示部に表示させる(S118)。この際、提供された情報を、前述した図10図13のように風景画像に重畳してもよい。例えば、上記の決済アプリ20が実行する処理は、決済アプリ20に含まれる情報提供アプリ30が実行する機能である。
【0049】
これにより、利用者がロゴを含む画像を撮像すると、利用者端末装置10の表示部にロゴに対応するサービス情報が表示される。例えば、利用者は、街を歩いているときなどにおいてロゴを撮像することで有益な情報を得ることができる。このように、エンターテインメント性を向上させつつ、利用者にとって有益な情報を利用者に提供できる。更に、情報提供サービスは、店や電子決済サービスのプロモーションとなるため、店や電子決済サービスの運営者にとっても好適である。
【0050】
なお、例えば、S104の処理において、画像にロゴが含まれていない場合、決済サーバ100は、ロゴが含まれていないことを示す情報を決済アプリ20に送信してもよいし、利用者の位置から近い電子決済サービスを利用可能な店の情報や電子決済サービスのキャンペーンなどの所定の情報を提供してもよい。また、画像にロゴが含まれていない場合、決済サーバ100は、利用者端末装置10の位置情報に応じたサービス情報を決済アプリ20に提供してもよい。この場合、例えば、対応情報178には、位置情報とサービス情報とが対応付けられた情報が用意されている。
【0051】
また、S102において、決済アプリ20は、画像を決済サーバ100に送信するものとしたが、これに代えて(または加えて)、ロゴの特徴または画像からロゴを含む領域を抽出した画像を決済サーバ100に送信してもよい。例えば、決済アプリ20は、所定の画像処理のアルゴリズムや利用者端末装置10の記憶部に記憶されたロゴの特徴を示す情報を利用して、ロゴの特徴を抽出したりして、画像からロゴを含む領域を抽出したり、ロゴの特徴または抽出したロゴを含む領域を決済サーバ100に送信する。このように、撮像された画像の全てではなく一部または画像を処理した結果(ロゴの特徴)が決済サーバ100に送信されれば、通信負荷が軽減する。
【0052】
また、S112において、決済アプリ20は、決済サーバ100に情報の提供のリクエストを送信したが、これに代えて(または加えて)、他のサーバにリクエストを送信してもよい。他のサーバとは、例えば、操作に応じたサービス情報の店に応じたサーバ装置など所定のサーバ装置である。例えば、「○○コーヒー」のサービス情報が操作された場合、決済サーバ100は、「○○コーヒー」に対応するサーバ装置に情報の提供を依頼する。例えば、利用者に提供されるサービス情報には、例えば、予め情報の提供を依頼するサーバ装置の情報(例えばアクセス先の情報)が対応付けられている。決済アプリ20は、この情報を参照して、他のサーバ装置に情報の提供を依頼する。
【0053】
[フローチャート(その2)]
図16は、決済アプリ20(情報提供アプリ30)と決済サーバ100とにより実行される情報提供サービスに係る処理の流れの他の一例を示すフローチャートである。本処理では、決済アプリ20が対応情報178を取得し、対応情報178を利用してロゴからサービス情報を特定する。決済アプリ20(情報提供アプリ30)が、カメラが撮像した画像を取得し、利用者端末装置10の記憶部に記憶された画像に含まれる特徴情報と電子決済サービスに関連するサービス情報とが対応付けられた対応情報を参照して画像に含まれる特徴情報に対応するサービス情報を特定し、特定したサービス情報をカメラが撮像した画像に重畳させて利用者端末装置10の表示部に表示させる。
【0054】
まず、決済アプリ20は、決済サーバ100または他のサーバ装置から対応情報178を取得する(S200)。次に、決済アプリ20は、利用者の操作に基づいてカメラを起動させて画像を取得する(S202)。
【0055】
次に、決済サーバ100は、画像に含まれるロゴと、利用者端末装置10の位置情報と、対応情報178とに基づいて、ロゴおよび位置情報に対応するサービス情報を取得する(S204)。次に、決済サーバ100は、サービス情報を風景が撮像された画像に重畳したコンテンツを表示部に表示させる(S206)。
【0056】
利用者がサービス情報に対する操作を行うと、決済アプリ20は、サービス情報に対する操作を受け付け(S208)、操作に応じた情報の提供を決済サーバ100にリクエストする(S210)。次に、決済サーバ100は、リクエストに応じた情報を取得し(S212)、取得したリクエストに応じた情報を決済アプリ20に提供する(S214)。次に、決済アプリ20は、決済サーバ100により提供された情報を表示部に表示させる(S216)。この際、提供された情報を、前述した図10図13のように風景画像に重畳してもよい。例えば、上記の決済アプリ20が実行する処理は、決済アプリ20に含まれる情報提供アプリ30が実行する機能である。
【0057】
これにより、利用者がロゴを含む画像を撮像すると、利用者端末装置10の表示部にロゴに対応するサービス情報が表示される。また、本処理では、決済アプリ20がサービス情報を特定するため、通信負荷を軽減しつつ、利用者にとって有益な情報を利用者に提供することができる。
【0058】
[サービス情報の他の例(その1)]
サービス情報は、くじ引きなどエンターテインメント性を有する情報であってもよい。図17は、利用者端末装置10の表示部に表示されるサービス情報の一例を示す図である。例えば、サービス情報がくじ引きである場合、くじ引きの情報に対応する領域をタップするとくじ引きがアニメーションで行われて、当選結果が表示される。例えば、電子決済サービスのロゴである場合、くじ引きは電子決済サービスのポイントや電子決済サービスが利用できる店で割引を受けられる特典などが当たるくじ引きである。例えば、電子決済サービスの店のロゴである場合、くじ引きは店のポイントや店で割引を受けられる特典などが当たるくじ引きである。
【0059】
[サービス情報の他の例(その2)]
サービス情報は、電子決済サービスを利用した決済を行うための情報であってもよい。決済を行うための情報とは、例えば、電子決済サービスを利用した決済に利用者を誘導するための情報である。例えば、決済に利用者を誘導するための情報とは、商品やサービスなどを注文や予約するための情報である。例えば、モバイルオーダを行うための情報である。
【0060】
図18は、利用者端末装置10の表示部に表示されるサービス情報の一例を示す図である。例えば、表示部には、サービス情報として、ロゴの店で商品をモバイルオーダ(または予約)するための情報(「受付部」の一例)が表示される。利用者がモバイルオーダするための情報の領域を操作すると、図19に示すコンテンツが表示される。
【0061】
図19は、利用者が電子決済サービスを利用した決済を行うためのコンテンツの一例を示す図である。例えば、このコンテンツは、購入する商品の情報、商品の価格、商品を購入する店の情報、商品提供までの時間、電子決済サービスにおける支払方法、および決済を確定するためのボタンを含む。なお、商品提供までの時間は、店の第2店舗端末装置70や店の情報を管理するサーバ装置から取得される。決済を確定するためのボタンが操作されると、決済が行われ、商品が注文される。図19に示すコンテンツは、「前記商品またはサービスの前記電子決済および注文をサーバ装置に依頼し、前記依頼に応じて前記サーバ装置から提供された前記電子決済に関するコンテンツ」の一例である。
【0062】
[商品の注文に関するフローチャート]
図20は、決済アプリ20と決済サーバ100とにより実行される商品の注文に関する処理の一例を示すフローチャートである。本処理では、例えば、前述した図18に示したようにモバイルオーダするための情報が表示部に表示されているものとする。
【0063】
利用者がモバイルオーダするための情報の領域を操作した場合、決済アプリ20は、操作が行われたことを示す情報を決済サーバ100に送信する(S300)。決済サーバ100は、操作に応じた決済コンテンツ(例えば図19参照)を特定し(S302)、特定した決済コンテンツを決済アプリ20に送信する(S304)。
【0064】
次に、決済アプリ20は、送信された決済コンテンツを表示部に表示させる(S306)。決済コンテンツにおいて、利用者が決済を確定するためのボタンを操作した場合、決済アプリ20が、決済を確定することを指示する決済指示情報を決済サーバ100に送信する(S308)。次に、決済サーバ100は、決済指示情報を取得すると決済を行い(S310)、決済に応じて商品を店にオーダする(S312)。例えば、決済サーバ100は、店の第2店舗端末装置70に商品のオーダの情報を送信する。これにより、店でオーダした商品が用意される。
【0065】
次に、決済サーバ100は、決済およびオーダが完了したことを示すコンテンツを決済アプリ20に提供する(S314)。決済アプリ20は、提供されたコンテンツを表示部に表示させる(S316)。
【0066】
上記のように、利用者は、サービス情報を操作して簡易に商品を注文することができる。
【0067】
[変形例1]
決済アプリ20または決済サーバ100は、利用者ごとに提供するサービス情報を決定してもよい。例えば、決済アプリ20または決済サーバ100は、利用者の電子決済サービスの決済履歴に基づいてサービス情報を決定する。例えば、電子決済サービスのロゴに対応するサービス情報を提供する場合、利用者が電子決済する頻度が高い加盟店や店舗が優先的に表示部に表示されてもよいし、利用者の決済回数が多い加盟店や店舗または利用者の決済金額が多い加盟店や店舗が優先的に表示部に表示されてもよい。
【0068】
例えば、対応情報178が利用者ごとに用意され、利用者に応じた対応情報178が参照されてサービス情報が提供されてもよい。図21は、第1対応情報178Aの他の一例を示す図である。例えば、上述したように利用者の決済履歴に基づいて特徴情報に対してサービス情報が対応付けられている。
【0069】
[変形例2]
決済アプリ20または決済サーバ100は、利用者ごとに提供するサービス情報を決定してもよい。例えば、店のロゴに対応するサービス情報を提供する場合、利用者が電子決済サービスを利用して決済を行った商品またはサービスの情報が優先的に表示部に表示されてもよいし、利用者の決済回数が多い商品またはサービスまたは利用者の決済金額が多い商品またはサービスが優先的に表示部に表示されてもよい。変形例2では、決済サーバ100は、決済を行った商品の情報を決済履歴として管理しているものとする。例えば、決済サーバ100は、モバイルオーダや、オンラインショッピングにおいて電子決済サービスを利用した電子決済の情報(購入された商品またはサービスの情報を含む)を管理しているものとする。
【0070】
例えば、店のロゴを含む画像が撮像された場合、決済アプリ20は、利用者の決済履歴において、その店で購入回数が多い商品の情報をサービス情報として表示部に表示させる。図22は、表示部に表示されるコンテンツの一例を示す図である。例えば、利用者が、当該店でランチセットA、ランチセットBを電子決済でモバイルオーダしている頻度が高い場合、決済アプリ20は、ランチセットAおよびランチセットBをモバイルオーダするためのサービス情報を表示部に表示させる。
【0071】
これにより、利用者が加盟店や店舗のロゴを撮像すれば、モバイルオーダするための情報が表示部に表示され、利用者が、モバイルオーダするための情報の領域を操作すれば、容易に商品をオーダすることができる。なお、変形例2では、加盟店や店舗のロゴが撮像された際の処理として説明したが、これに代えて(または加えて)、電子決済サービスのロゴが撮像された場合にも実行されてもよい。例えば、利用者端末装置10の位置の周辺且つ利用者が頻繁に購入する商品を注文するための情報が表示部に表示される。
【0072】
なお、上記のように利用者ごとに表示されるサービス情報が決定されることに代えて(加えて)、利用者が存在する環境に応じて提供されるサービス情報が決定されてもよい。例えば、暑い日である場合、冷たいドリンクがサービス情報と提供され、お昼の時間帯であればランチを提供している店舗の情報がサービス情報として提供されてもよい。
【0073】
なお、上記の各態様では、情報提供アプリ30が決済アプリ20に含まれ、決済アプリ20と共に情報提供アプリ30が処理を実行するものとしたが、これに代えて(または加えて)、情報提供アプリ30は決済アプリ20に含まれない別のアプリケーションプログラムであってもよい。この場合も、同様に情報提供アプリ30と決済アプリ20と決済サーバ100とが協働して各種サービスを提供する。また、情報提供アプリ30のみが利用者端末装置10に提供され、情報提供アプリ30が利用者端末装置10で稼働してもよい。
【0074】
また、情報提供アプリ30は、スマートフォンなどの利用者端末装置10にインストールされるものとして説明したが、これに代えて(または加えて)、情報提供アプリ30の処理を実行するための専用の端末装置において情報提供サービスが実行されてもよい。
【0075】
また、上記の例では、画像に含まれるロゴからサービス情報が特定されるものとして説明したが、これに代えて(加えて)、ロゴ以外の特徴がある物体や表示などからサービス情報が特定されてもよい。特徴が物体や表示とは、例えば、特徴を有する建物や、街にある広告、広告の人物など任意に定められてもよい。
【0076】
以上説明した実施形態によれば、決済アプリ20は、画像に含まれるロゴに応じたサービス情報を利用者に提供することにより、利用者に有益な情報を提供することができる。
【0077】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0078】
10 利用者端末装置
20 決済アプリ
30 情報提供アプリ
100 決済サーバ
120 決済コンテンツ提供部
142 特定部
144 情報提供部
178 対応情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22