(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】IoTデバイス統合制御システム及びIoTデバイス統合制御方法
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20240716BHJP
【FI】
H04Q9/00 301D
(21)【出願番号】P 2023072265
(22)【出願日】2023-04-26
【審査請求日】2023-04-26
(32)【優先日】2022-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】522502026
【氏名又は名称】犀動智能科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】マー シー イン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ ツー ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ション シャオ カイ
(72)【発明者】
【氏名】ホアン シン チァオ
(72)【発明者】
【氏名】フー ユー シュン
(72)【発明者】
【氏名】リン ション ユイ
(72)【発明者】
【氏名】チャン リー
(72)【発明者】
【氏名】ホー チョン フェイ
【審査官】山中 実
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/158504(WO,A1)
【文献】特表2017-531357(JP,A)
【文献】特表2016-513434(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のIoTデバイスを制御する制御ユニットと通信するIoTデバイス統合制御システムであって、
サービス装置と、
前記サービス装置に接続するサービス装置管理サーバーと、を含み、
前記サービス装置管理サーバーには、前記IoTデバイスにそれぞれ対応する複数の動作命令対応表と、前記IoTデバイスにそれぞれ対応する複数のデバイスデータと、複数の事件対処データと、が格納されており、
前記動作命令対応表のそれぞれは、該動作命令対応表を示す対応表識別データと、対応の前記IoTデバイスにより実行される複数の動作をそれぞれ示す複数の動作タグと、前記動作タグにそれぞれ対応し、対応の前記IoTデバイスに対応の前記動作を実行させるように、前記制御ユニットにより処理される複数の制御命令と、を含み、
前記デバイスデータのそれぞれは、対応の前記IoTデバイスを示すデバイス名称と、対応の前記IoTデバイスに対応する前記動作命令対応表を示す前記対応表識別データと、を含み、
前記事件対処データのそれぞれは、前記デバイス名称と、該事件対処データの前記デバイス名称に対応する前記動作タグと、を含み、
前記サービス装置は、
第1のユーザにより事件発生入力が前記サービス装置に入力されると、前記事件発生入力に基づいて、対応の前記事件対処データを選択し、
選択された前記事件対処データに含まれる前記デバイス名称に基づいて、対応の前記デバイスデータを選択し、
選択された前記デバイスデータに含まれる前記対応表識別データに基づいて、対応の前記動作命令対応表を選択し、
選択された前記動作命令対応表に含まれる複数の前記制御命令における、選択された前記事件対処データに含まれる前記動作タグに対応する前記制御命令を、前記サービス装置管理サーバーから得て、前記制御ユニットに送信するように構成される、
IoTデバイス統合制御システム。
【請求項2】
前記サービス装置管理サーバーに接続する管理側電子装置をさらに含み、前記管理側電子装置は、第2のユーザにより操作されて前記サービス装置管理サーバーに前記動作命令対応表と前記デバイスデータと前記事件対処データとを格納するように用いられる、請求項1に記載のIoTデバイス統合制御システム。
【請求項3】
自然言語処理を実行し、前記サービス装置及び前記サービス装置管理サーバーに接続する意味解析サーバーをさらに含み、
前記サービス装置は、前記意味解析サーバーを介して、前記事件発生入力に前記自然言語処理を実行して処理し、処理された前記事件発生入力に基づいて、前記対応の前記事件対処データを選択することによって、前記対応の前記
事件対処データを選択するように構成させる、請求項1または請求項2に記載のIoTデバイス統合制御システム。
【請求項4】
前記サービス装置は、音声データをテキストデータに変換する音声認識サーバーにさらに接続し、
前記サービス装置は、前記対応の前記事件対処データを選択する前に、自然言語で表現される音声データである前記事件発生入力を、前記音声認識サーバーを介して、テキストデータに変換するようにさらに構成される、請求項3に記載のIoTデバイス統合制御システム。
【請求項5】
前記サービス装置と通信し且つゲートウェイを介して前記制御ユニットと通信するルーターをさらに含み、
前記サービス装置は、前記ルーター及び前記ゲートウェイを介して、前記制御ユニットに前記制御命令を送信するように構成される、請求項1に記載のIoTデバイス統合制御システム。
【請求項6】
無線LAN通信プロトコルに従って前記サービス装置と通信し、且つ、インターネットを介して前記制御ユニットに対応する制御ユニット管理サーバーと通信するルーターをさらに含み、
前記サービス装置は、前記ルーター及び前記制御ユニット管理サーバーを介して、前記制御ユニットに前記制御命令を送信するように構成される、請求項1に記載のIoTデバイス統合制御システム。
【請求項7】
IoTデバイス統合制御システムにより実行されるIoTデバイス統合制御方法であって、
前記IoTデバイス統合制御システムは、複数のIoTデバイスを制御する制御ユニットと通信し、サービス装置と、前記サービス装置に接続するサービス装置管理サーバーと、を含み、
前記サービス装置管理サーバーには、前記IoTデバイスにそれぞれ対応する複数の動作命令対応表と、前記IoTデバイスにそれぞれ対応する複数のデバイスデータと、複数の事件対処データと、が格納されており、
前記動作命令対応表のそれぞれは、該動作命令対応表を示す対応表識別データと、対応の前記IoTデバイスにより実行される複数の動作をそれぞれ示す複数の動作タグと、前記動作タグにそれぞれ対応し、対応の前記IoTデバイスに対応の前記動作を実行させるように、前記制御ユニットにより処理される複数の制御命令と、を含み、
前記デバイスデータのそれぞれは、対応の前記IoTデバイスを示すデバイス名称と、対応の前記IoTデバイスに対応する前記動作命令対応表を示す前記対応表識別データと、を含み、
前記事件対処データのそれぞれは、前記デバイス名称と、該事件対処データの前記デバイス名称に対応する前記動作タグと、を含み、
前記IoTデバイス統合制御方法は
前記サービス装置が、第1のユーザにより事件発生入力が前記サービス装置に入力されると、前記事件発生入力に基づいて、対応の前記事件対処データを選択するステップと、
前記サービス装置が、選択された前記事件対処データに含まれる前記デバイス名称に基づいて、対応の前記デバイスデータを選択するステップと、
前記サービス装置が、選択された前記デバイスデータに含まれる前記対応表識別データに基づいて、対応の前記動作命令対応表を選択するステップと、
前記サービス装置が、選択された前記動作命令対応表に含まれる複数の前記制御命令における、選択された前記事件対処データに含まれる前記動作タグに対応する前記制御命令を、前記サービス装置管理サーバーから得て、前記制御ユニットに送信するステップと、を含む、
IoTデバイス統合制御方法。
【請求項8】
前記IoTデバイス統合制御システムは、自然言語処理を実行し、前記サービス装置及び前記サービス装置管理サーバーに接続する意味解析サーバーをさらに含み、
対応の前記事件対処データを選択するステップは、前記サービス装置が、前記意味解析サーバーを介して、前記事件発生入力に前記自然言語処理を実行して処理し、処理された前記事件発生入力に基づいて、前記対応の前記事件対処データを選択することを含む、請求項7に記載のIoTデバイス統合制御方法。
【請求項9】
前記IoTデバイス統合制御システムは、音声データをテキストデータに変換する音声認識サーバーにさらに接続し、
前記IoTデバイス統合制御方法は、対応の前記事件対処データを選択するステップの前に、前記サービス装置が、自然言語で表現される音声データである前記事件発生入力を前記音声認識サーバーを介して、テキストデータに変換するステップをさらに含む、請求項8に記載のIoTデバイス統合制御方法。
【請求項10】
前記IoTデバイス統合制御システムは、前記サービス装置と通信し且つゲートウェイを介して前記制御ユニットと通信するルーターをさらに含み、
前記制御命令を送信するステップにおいて、前記サービス装置は、前記ルーター及び前記ゲートウェイを介して、前記制御ユニットに前記制御命令を送信する、請求項7に記載のIoTデバイス統合制御方法。
【請求項11】
前記IoTデバイス統合制御システムは、無線LAN通信プロトコルに従って前記サービス装置と通信し、且つ、インターネットを介して前記制御ユニットに対応する制御ユニット管理サーバーと通信するルーターをさらに含み、
前記制御命令を送信するステップにおいて、前記サービス装置は、前記ルーター及び前記制御ユニット管理サーバーを介して、前記制御ユニットに前記制御命令を送信する、請求項7に記載のIoTデバイス統合制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、統合制御システムに関し、特にIoTデバイス統合制御システムに関する。本発明は、IoTデバイス統合制御方法にさらに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IoT(Internet of Things、もののインターネット)はかなり発達している。例えば、特許文献1に開示されているIoTに用いられる無線Wi-Fi伝送装置は、使用者が携帯電話やスマートスピーカーにコマンドを下すことによって、IoTデバイスを制御することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、1つの場所(例えば、家やホテル)におけるすべてのIoTデバイスが同一のメーカーにより製造されたものとは限らないため、ユーザはこれらのIoTデバイスに応じて、異なるメーカーにより提供される制御システムをインストールしなければならない。従って、使用上の利便性はまだ改善する余地がある。
【0005】
従って、本発明の目的は、異なるメーカーのIoTデバイスを統合し制御することができるIoTデバイス統合制御システム及びIoTデバイス統合制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のIoTデバイス統合制御システムは、複数のIoTデバイスを制御する制御ユニットと通信し、サービス装置と、サービス装置に接続するサービス装置管理サーバーと、を含む。
【0007】
サービス装置管理サーバーには、IoTデバイスにそれぞれ対応する複数の動作命令対応表と、IoTデバイスにそれぞれ対応する複数のデバイスデータと、複数の事件対処データと、が格納されている。
【0008】
動作命令対応表のそれぞれは、該動作命令対応表を示す対応表識別データと、対応のIoTデバイスにより実行される複数の動作をそれぞれ示す複数の動作タグと、動作タグにそれぞれ対応し、対応のIoTデバイスに対応の動作を実行させるように、制御ユニットにより処理される複数の制御命令と、を含む。
【0009】
デバイスデータのそれぞれは、対応のIoTデバイスを示すデバイス名称と、対応のIoTデバイスに対応する動作命令対応表を示す対応表識別データと、を含む。
【0010】
事件対処データのそれぞれは、デバイス名称と、該事件対処データのデバイス名称に対応する動作タグと、を含む。
【0011】
サービス装置は、ユーザにより事件発生入力がサービス装置に入力されると、事件発生入力に基づいて、対応の事件対処データを選択し、選択された事件対処データに含まれるデバイス名称に基づいて、対応のデバイスデータを選択し、選択されたデバイスデータに含まれる対応表識別データに基づいて、対応の動作命令対応表を選択し、選択された動作命令対応表に含まれる複数の制御命令における、選択された事件対処データに含まれる動作タグに対応する制御命令を、サービス装置管理サーバーから得て、制御ユニットに送信するように構成される。
【0012】
本発明のIoTデバイス統合制御方法は、前述したIoTデバイス統合制御システムにより実行される。
【0013】
IoTデバイス統合制御方法は、サービス装置が、ユーザにより事件発生入力がサービス装置に入力されると、事件発生入力に基づいて、対応の事件対処データを選択するステップと、サービス装置が、選択された事件対処データに含まれるデバイス名称に基づいて、対応のデバイスデータを選択するステップと、サービス装置が、選択されたデバイスデータに含まれる対応表識別データに基づいて、対応の動作命令対応表を選択するステップと、サービス装置が、選択された動作命令対応表に含まれる複数の制御命令における選択された事件対処データに含まれる動作タグに対応する制御命令を、サービス装置管理サーバーから得て、制御ユニットに送信するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0014】
サービス装置管理サーバーには、IoTデバイスにそれぞれ対応する動作命令対応表と、IoTデバイスにそれぞれ対応するデバイスデータと、事件対処データと、が格納されているため、サービス装置は、入力された事件発生入力に基づいて、サービス装置管理サーバーから対応の制御命令を得て制御ユニットに送信することができる。これによって、対応の制御システムをインストールしなくても、異なるメーカーのIoTデバイスを制御することができる。
【0015】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照する以下の実施形態の詳細な説明において明白になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係るIoTデバイス統合制御システムのブロック図及びその適用状況が例示的に示されている。
【
図2】本発明の一実施形態に係るIoTデバイス統合制御方法のフローチャートが例示的に示されている。
【
図3】該実施形態のIoTデバイス統合制御システムが適用される他の適用状況が示されている。
【
図4】他の実施形態のIoTデバイス統合制御システムの適用状況が示されている。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明をより詳細に説明する前に、適切と考えられる場合において、参照符号または参照符号の末端部は、同様の特性を有し得る対応のまたは類似の要素を示すために各図面間で繰り返し用いられることに留意されたい。
【0018】
図1を参照すると、本実施形態の一実施形態に係るIoTデバイス統合制御システム100が示されている。
【0019】
IoTデバイス統合制御システム100は、複数のIoTデバイス210(例えば、スマート家電)を制御する制御ユニット200と通信し、サービス装置1と、サービス装置管理サーバー2と、管理側電子装置3と、意味解析サーバー4と、ルーター6と、を含む。制御ユニット200は、例えば、ルーム制御ユニット(Room Control Unit、RCU)であるが、これに限定されない。
【0020】
サービス装置1は、制御ユニット200と複数のIoTデバイス210と同一の場所(例えば、ホテルの客室の1つ)に設置され、第1のユーザ(例えば、該客室に宿泊する宿泊者)により操作される。本実施形態において、サービス装置1はスマートスピーカーであるが、これに限定されない。
【0021】
サービス装置管理サーバー2は、サービス装置1に接続する。サービス装置管理サーバー2には、IoTデバイス210にそれぞれ対応する複数の動作命令対応表と、IoTデバイス210にそれぞれ対応する複数のデバイスデータと、複数の事件対処データと、が格納されている。
【0022】
動作命令対応表のそれぞれは、該動作命令対応表を示す対応表識別データと、対応のIoTデバイス210により実行される複数の動作をそれぞれ示す複数の動作タグと、動作タグにそれぞれ対応し、対応のIoTデバイス210に対応の動作タグに対応する動作を実行させるように制御ユニット200により処理される制御命令と、を含む。例えば、IoTデバイス210であるテレビに対応する動作命令対応表において、対応表識別データは「A」であり、動作タグはそれぞれ「オン」、「オフ」、「音量を上げる」であり、制御命令はそれぞれ、テレビに、電源を入れる、電源を切る、及び音量を上げるように動作させる命令である。
【0023】
デバイスデータのそれぞれは、対応のIoTデバイス210を示すデバイス名称と、対応のIoTデバイス210に対応する動作命令対応表を示す対応表識別データと、を含む。例えば、IoTデバイス210であるテレビに対応するデバイスデータにおいて、デバイス名称は「テレビ」であり、対応表識別データは「A」である。
【0024】
事件対処データのそれぞれは、少なくとも1つのデバイス名称と、該事件対処データに格納されている少なくとも1つのデバイス名称にそれぞれ対応する少なくとも1つの動作タグと、を含む。例えば、テレビの電源を切ることに対応する事件対処データにおいて、デバイス名称は「テレビ」であり、動作タグは「オフ」である。さらに、睡眠モードに対応する事件対処データにおいて、デバイス名称は「テレビ」、「電灯」及び「カーテン」であり、対応の動作タグはそれぞれ「オフ」、「オフ」及び「閉める」である。
【0025】
管理側電子装置3は、サービス装置管理サーバー2に接続し、第2のユーザ(例えば、サービス提供者側の従業員)により操作されて、サービス装置管理サーバー2に動作命令対応表とデバイスデータと事件対処データとを格納するように用いられる。管理側電子装置3は、例えば、タブレットコンピューター、デスクトップコンピューター、ラップトップコンピューター、またはスマートフォンである。
【0026】
意味解析サーバー4は、サービス装置1及びサービス装置管理サーバー2に接続し、自然言語処理(Natural Language Processing、NLP)を実行する。
【0027】
ルーター6は、サービス装置1と制御ユニット200と通信する。
【0028】
本実施形態において、ルーター6は、無線LAN通信プロトコルに従うルーターであり、例えば、Wi-Fiルーターである。本実施形態において、ルーター6は、無線LAN通信プロトコルに従ってゲートウェイ5に通信し、ゲートウェイ5を介して制御ユニット200と通信する。
図1に示される本実施形態のIoTデバイス統合制御システム100の適用状況において、ゲートウェイ5及び制御ユニット200は、2つの独立した機器であり、ゲートウェイ5は、ケーブル(例えば、RS-422またはRS-485の通信規格に従うLANケーブル)を介して、制御ユニット200に接続する。また、
図3に示される本実施形態のIoTデバイス統合制御システム100の他の適用状況において、ゲートウェイ5は、制御ユニット200に内蔵されている。
【0029】
図4を参照し、他の実施形態のIoTデバイス統合制御システム100において、ルーター6は、インターネットを介して、制御ユニット200に通信する制御ユニット管理サーバー400と通信し(例えば、API連携を介して)、制御ユニット管理サーバー400を介して制御ユニット200と通信する。
【0030】
また、本実施形態において、サービス装置1がスマートスピーカーであることに応じて、IoTデバイス統合制御システム100は、音声データをテキストデータに変換する音声認識サーバー300にさらに接続する。
【0031】
図2を参照すると、IoTデバイス統合制御システム100により実行されるIoTデバイス統合制御方法が示されている。IoTデバイス統合制御方法は、ステップS01からステップS05を含む。
【0032】
なお、サービス装置管理サーバー2には、第2のユーザによる管理側電子装置3を介した操作により、上述の動作命令対応表とデバイスデータと事件対処データとが予め格納されている。ステップS01において、第1のユーザにより操作されて事件発生入力がサービス装置1に入力されると、サービス装置1は、事件発生入力に基づいて、対応の事件対処データを選択する。
【0033】
具体的には、例えば、事件発生入力がスマートスピーカーであるサービス装置1に入力され自然言語で表現される音声データである場合において、サービス装置1は、まず音声認識サーバー300を介して、事件発生入力をテキストデータに変換し、そして、意味解析サーバー4を介して、変換された事件発生入力に自然言語処理を実行して処理し、処理された事件発生入力に基づいて、対応の事件対処データを選択する。
【0034】
ステップS02において、サービス装置1は、選択された事件対処データに含まれるデバイス名称に基づいて、対応のデバイスデータを選択する。
【0035】
ステップS03において、サービス装置1は、選択されたデバイスデータに含まれる対応表識別データに基づいて、対応の動作命令対応表を選択する。
【0036】
ステップS04において、サービス装置1は、選択された動作命令対応表に含まれる複数の制御命令におけるステップS01で選択された事件対処データに含まれる動作タグに対応する制御命令を、サービス装置管理サーバー2から得る。
【0037】
ステップS05において、サービス装置1は、サービス装置管理サーバー2から得られた制御命令を、制御ユニット200に送信する。
【0038】
要約すると、サービス装置管理サーバー2には、IoTデバイス210にそれぞれ対応する動作命令対応表と、IoTデバイス210にそれぞれ対応するデバイスデータと、事件対処データと、が格納されているため、サービス装置1は、入力された事件発生入力に基づいて、サービス装置管理サーバー2から対応の制御命令を得て制御ユニット200に送信することができる。これによって、異なるメーカーのIoTデバイスに対応する制御システムをインストールしなくても、これらのIoTデバイスを制御することができる。従って、本発明の目的は確実に達成される。
【0039】
上記の説明では、説明の目的のために、実施形態の完全な理解を提供するために多数の特定の詳細が述べられた。しかしながら、当業者であれば、一又はそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。また、本明細書における「一実施形態」「一つの実施形態」を示す説明において、序数などの表示を伴う説明は全て、特定の態様、構造、特徴を有する本発明の具体的な実施に含まれ得るものであることと理解されたい。更に、本明細書において、時には複数の変化例が一つの実施形態、図面、又はこれらの説明に組み込まれているが、これは本明細書を合理化させるためのもので、本発明の多面性が理解されることを目的としたものであり、また、一実施形態における一又はそれ以上の特徴あるいは特定の具体例は、適切な場合には、本発明の実施において、他の実施形態における一またはそれ以上の特徴あるいは特定の具体例と共に実施され得る。
【0040】
以上、本発明の実施形態および変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
本明細書に開示される発明は以下を含む。
[態様1]
複数のIoTデバイスを制御する制御ユニットと通信するIoTデバイス統合制御システムであって、
サービス装置と、
前記サービス装置に接続するサービス装置管理サーバーと、を含み、
前記サービス装置管理サーバーには、前記IoTデバイスにそれぞれ対応する複数の動作命令対応表と、前記IoTデバイスにそれぞれ対応する複数のデバイスデータと、複数の事件対処データと、が格納されており、
前記動作命令対応表のそれぞれは、該動作命令対応表を示す対応表識別データと、対応の前記IoTデバイスにより実行される複数の動作をそれぞれ示す複数の動作タグと、前記動作タグにそれぞれ対応し、対応の前記IoTデバイスに対応の前記動作を実行させるように、前記制御ユニットにより処理される複数の制御命令と、を含み、
前記デバイスデータのそれぞれは、対応の前記IoTデバイスを示すデバイス名称と、対応の前記IoTデバイスに対応する前記動作命令対応表を示す前記対応表識別データと、を含み、
前記事件対処データのそれぞれは、前記デバイス名称と、該事件対処データの前記デバイス名称に対応する前記動作タグと、を含み、
前記サービス装置は、
第1のユーザにより事件発生入力が前記サービス装置に入力されると、前記事件発生入力に基づいて、対応の前記事件対処データを選択し、
選択された前記事件対処データに含まれる前記デバイス名称に基づいて、対応の前記デバイスデータを選択し、
選択された前記デバイスデータに含まれる前記対応表識別データに基づいて、対応の前記動作命令対応表を選択し、
選択された前記動作命令対応表に含まれる複数の前記制御命令における、選択された前記事件対処データに含まれる前記動作タグに対応する前記制御命令を、前記サービス装置管理サーバーから得て、前記制御ユニットに送信するように構成される、
IoTデバイス統合制御システム。
[態様2]
前記サービス装置管理サーバーに接続する管理側電子装置をさらに含み、前記管理側電子装置は、第2のユーザにより操作されて前記サービス装置管理サーバーに前記動作命令対応表と前記デバイスデータと前記事件対処データとを格納するように用いられる、態様1に記載のIoTデバイス統合制御システム。
[態様3]
自然言語処理を実行し、前記サービス装置及び前記サービス装置管理サーバーに接続する意味解析サーバーをさらに含み、
前記サービス装置は、前記意味解析サーバーを介して、前記事件発生入力に前記自然言語処理を実行して処理し、処理された前記事件発生入力に基づいて、前記対応の前記事件対処データを選択することによって、前記対応の前記事件対処データを選択するように構成させる、態様1または態様2に記載のIoTデバイス統合制御システム。
[態様4]
前記サービス装置は、音声データをテキストデータに変換する音声認識サーバーにさらに接続し、
前記サービス装置は、前記対応の前記事件対処データを選択する前に、自然言語で表現される音声データである前記事件発生入力を、前記音声認識サーバーを介して、テキストデータに変換するようにさらに構成される、態様3に記載のIoTデバイス統合制御システム。
[態様5]
前記サービス装置と通信し且つゲートウェイを介して前記制御ユニットと通信するルーターをさらに含み、
前記サービス装置は、前記ルーター及び前記ゲートウェイを介して、前記制御ユニットに前記制御命令を送信するように構成される、態様1に記載のIoTデバイス統合制御システム。
[態様6]
無線LAN通信プロトコルに従って前記サービス装置と通信し、且つ、インターネットを介して前記制御ユニットに対応する制御ユニット管理サーバーと通信するルーターをさらに含み、
前記サービス装置は、前記ルーター及び前記制御ユニット管理サーバーを介して、前記制御ユニットに前記制御命令を送信するように構成される、態様1に記載のIoTデバイス統合制御システム。
[態様7]
IoTデバイス統合制御システムにより実行されるIoTデバイス統合制御方法であって、
前記IoTデバイス統合制御システムは、複数のIoTデバイスを制御する制御ユニットと通信し、サービス装置と、前記サービス装置に接続するサービス装置管理サーバーと、を含み、
前記サービス装置管理サーバーには、前記IoTデバイスにそれぞれ対応する複数の動作命令対応表と、前記IoTデバイスにそれぞれ対応する複数のデバイスデータと、複数の事件対処データと、が格納されており、
前記動作命令対応表のそれぞれは、該動作命令対応表を示す対応表識別データと、対応の前記IoTデバイスにより実行される複数の動作をそれぞれ示す複数の動作タグと、前記動作タグにそれぞれ対応し、対応の前記IoTデバイスに対応の前記動作を実行させるように、前記制御ユニットにより処理される複数の制御命令と、を含み、
前記デバイスデータのそれぞれは、対応の前記IoTデバイスを示すデバイス名称と、対応の前記IoTデバイスに対応する前記動作命令対応表を示す前記対応表識別データと、を含み、
前記事件対処データのそれぞれは、前記デバイス名称と、該事件対処データの前記デバイス名称に対応する前記動作タグと、を含み、
前記IoTデバイス統合制御方法は
前記サービス装置が、第1のユーザにより事件発生入力が前記サービス装置に入力されると、前記事件発生入力に基づいて、対応の前記事件対処データを選択するステップと、
前記サービス装置が、選択された前記事件対処データに含まれる前記デバイス名称に基づいて、対応の前記デバイスデータを選択するステップと、
前記サービス装置が、選択された前記デバイスデータに含まれる前記対応表識別データに基づいて、対応の前記動作命令対応表を選択するステップと、
前記サービス装置が、選択された前記動作命令対応表に含まれる複数の前記制御命令における、選択された前記事件対処データに含まれる前記動作タグに対応する前記制御命令を、前記サービス装置管理サーバーから得て、前記制御ユニットに送信するステップと、を含む、
IoTデバイス統合制御方法。
[態様8]
前記IoTデバイス統合制御システムは、自然言語処理を実行し、前記サービス装置及び前記サービス装置管理サーバーに接続する意味解析サーバーをさらに含み、
対応の前記事件対処データを選択するステップは、前記サービス装置が、前記意味解析サーバーを介して、前記事件発生入力に前記自然言語処理を実行して処理し、処理された前記事件発生入力に基づいて、前記対応の前記事件対処データを選択することを含む、態様7に記載のIoTデバイス統合制御方法。
[態様9]
前記IoTデバイス統合制御システムは、音声データをテキストデータに変換する音声認識サーバーにさらに接続し、
前記IoTデバイス統合制御方法は、対応の前記事件対処データを選択するステップの前に、前記サービス装置が、自然言語で表現される音声データである前記事件発生入力を前記音声認識サーバーを介して、テキストデータに変換するステップをさらに含む、態様8に記載のIoTデバイス統合制御方法。
[態様10]
前記IoTデバイス統合制御システムは、前記サービス装置と通信し且つゲートウェイを介して前記制御ユニットと通信するルーターをさらに含み、
前記制御命令を送信するステップにおいて、前記サービス装置は、前記ルーター及び前記ゲートウェイを介して、前記制御ユニットに前記制御命令を送信する、態様7に記載のIoTデバイス統合制御方法。
[態様11]
前記IoTデバイス統合制御システムは、無線LAN通信プロトコルに従って前記サービス装置と通信し、且つ、インターネットを介して前記制御ユニットに対応する制御ユニット管理サーバーと通信するルーターをさらに含み、
前記制御命令を送信するステップにおいて、前記サービス装置は、前記ルーター及び前記制御ユニット管理サーバーを介して、前記制御ユニットに前記制御命令を送信する、態様7に記載のIoTデバイス統合制御方法。
【符号の説明】
【0041】
100 IoTデバイス統合制御システム
200 制御ユニット
210 IoTデバイス
300 音声認識サーバー
400 制御ユニット管理サーバー
1 サービス装置
2 サービス装置管理サーバー
3 管理側電子装置
4 意味解析サーバー
5 ゲートウェイ
6 ルーター
S01~S05 ステップ