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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/00 20060101AFI20240716BHJP
   A63H 3/50 20060101ALI20240716BHJP
【FI】
A63H33/00 301Z
A63H3/50 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023077653
(22)【出願日】2023-05-10
(62)【分割の表示】P 2020053411の分割
【原出願日】2020-03-24
(65)【公開番号】P2023090915
(43)【公開日】2023-06-29
【審査請求日】2023-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】木村 覚志
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-017465(JP,A)
【文献】特開2003-275476(JP,A)
【文献】実開昭62-152775(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1形態と、第2形態と、に変化可能な玩具であって、
第1外殻部品と、第2外殻部品と、第3外殻部品と、立体物を支持可能な支持部品と、を備え、
前記第1外殻部品、及び前記第3外殻部品は、球欠形状を成し、前記第2外殻部品は、平板形状を成し、
前記第1形態において、前記第1外殻部品と前記第2外殻部品とにより第1内部空間が形成され、前記第2外殻部品と前記第3外殻部品とにより第2内部空間が形成され、前記支持部品は、前記第1内部空間、及び前記第2内部空間の少なくとも何れかに収容可能に構成され、
前記第2形態において、前記第2外殻部品は、前記立体物をその上面に直接、展示可能な展示部を構成前記支持部品は、前記第1外殻部品、前記第2外殻部品、及び前記第3外殻部品の少なくとも何れかに形成された第1装着部に装着可能である、
玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の玩具であって、
前記第1形態において、前記第1外殻部品、及び前記第3外殻部品は、直接連結されないように構成され、前記第2外殻部品は、前記第1外殻部品、及び前記第3外殻部品と直接連結されるように構成されている、
玩具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の玩具であって、
前記第1外殻部品、及び前記第3外殻部品は、同一形状を成し、前記第2外殻部品は、前記第1外殻部品及び前記第3外殻部品とは異なる形状を成している、
玩具。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1形態において、前記第2外殻部品は、前記第1外殻部品、及び前記第外殻部品により挟まれるように配置されている、
玩具。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1外殻部品、前記第2外殻部品、及び前記第3外殻部品は、前記第2形態において、載置面に載置可能に構成される、
玩具。
【請求項6】
請求項1~の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第2外殻部品は、表裏両面の縁に連結部を含んでいる、
玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1においては、可揺動装飾置物として、所望の形状に成形した基体(立体物)を、風或いは軽い接触によって揺動、伸縮できるようにつる巻ばね等に吊すように連結し、物置台に基体を吊しておき、この基体に小物を引っ掛けることができるようにしたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開昭48-80896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1においては、日用品等を引っ掛けておく可揺動装飾置物であり、立体物を展示したりする玩具としての興趣性はない。
【0005】
本発明は、興趣性の高い玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、第1形態と、第2形態と、に変化可能な玩具であって、第1外殻部品と、第2外殻部品と、第3外殻部品と、を備え、第1形態において、第1外殻部品と第3外殻部品との間に第2外殻部品が配置されて内部空間を構成し、第2形態において、第1外殻部品、第2外殻部品及び第3外殻部品のうち少なくとも1つが、立体物を展示可能な展示部を構成する、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、興趣性の高い玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態の玩具において、玩具の第1形態を示す斜視図である。
図2図1に示す玩具の分解図である。
図3】第1外殻部品及び第3外殻部品の載置状態を示す斜視図である。
図4】第2外殻部品の拡大斜視図である。
図5】第2外殻部品の分解状態を示す図である。
図6】玩具の第1形態における断面図である。
図7】組立部品のうち支持部品の一例を示す斜視図である。
図8】組立部品のうち係止部品の一例を示す斜視図である。
図9】第1外殻部品或いは第3外殻部品と組立部品を組み立てた第2形態の斜視図である。
図10】第2外殻部品と組立部品を組み立てた第2形態の斜視図である。
図11】第2外殻部品と組立部品を組み立てた第2形態の他の例を示す斜視図である。
図12】第2外殻部品を用いた玩具の第2形態において、立体物を支持する斜視図である。
図13】第2外殻部品を用いた玩具の第2形態において、立体物を支持する斜視図である。
図14】第1外殻部品或いは第3外殻部品を用いた玩具の第2形態において、立体物を支持する斜視図である。
図15】本発明の第2実施形態の玩具において、玩具の第1形態を示す斜視図である。
図16図15に示す玩具の第1形態における断面図である。
図17図15に示す玩具の分解図である。
図18図17に示す玩具における第2外殻部品の一部の斜視図である。
図19図15に示す玩具の第2形態の斜視図である。
図20図15に示す玩具の第2形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態である玩具1について、図1図14を参照して説明する。
図1は、玩具1の第1形態1Aにおける斜視図であり、図2は、玩具1の分解斜視図である。
【0010】
玩具1は、図1及び図2に示すように、外殻10にて内部空間SPを形成する形態の第1形態1Aと、第1形態1Aから組立て直した形態の第2形態1B(図9図11参照)と、に変化可能な玩具1である。外殻10は、略半球形の球欠形状の第1外殻部品11と、略円盤形状の第2外殻部品12と、第1外殻部品11と同じ球欠形状の第3外殻部品13と、を備えている。
【0011】
第1外殻部品11の連結縁部11eには、凸状の凸嵌合部11vが円周方向に等間隔に3個形成されている。第3外殻部品13の連結縁部13eにおいても、第1外殻部品11と同様に凸状の凸嵌合部13vが3個設けられている。一方、第2外殻部品12は、略円盤状の形状であるが、外周に外殻壁12sが形成されている。この外殻壁12sの連結縁部12eには、凹嵌合部12cが円周方向に等間隔で表裏両側に3個ずつ同じ位置に形成されている(図4参照)。この凹嵌合部12cは、凸嵌合部11v,13vを受容して嵌合可能になっている。
【0012】
第1形態1Aにおいては、凹嵌合部12cと凸嵌合部11v,13vが嵌合(図1の嵌合状態)することで、第1外殻部品11,第2外殻部品12及び第3外殻部品13が位置ずれすることなく略球形状に組み上げられている。
【0013】
なお、連結縁部11e,12e,13eには、図示しないが、第1外殻部品11、第2外殻部品12及び第3外殻部品13が組み上げられた状態(第1形態1A)におて、第2外殻部品12の径方向のずれを防止するように引っ掛かる段差構造を備えていてもよい。
【0014】
第1外殻部品11及び第3外殻部品13は、第1形態1Aにおいて、互いに向き合う側に仮想平面が形成される球欠形状を成している。すなわち、図2に示すように、一端側(球欠側)の凸嵌合部11v,13vの最外縁(先端部分)に仮想の点P1,P2,P3を決め、この3点(P1,P2,P3)を結ぶ仮想線ILを含む仮想平面ISが形成される。
【0015】
図3は、第1外殻部品11及び第3外殻部品13の球欠側を下にした状態を示す斜視図である。
第1外殻部品11及び第3外殻部品13は、前掲のように球欠形状側に仮想平面ISが形成されることで、図3に示すように、凸嵌合部11v,13vを下にしたお椀を伏せたような状態にて載置面上に置くことができる。すなわち、第1外殻部品11及び第3外殻部品13は、湾曲した半球面を上にした載置部品として使用することが可能になる。
【0016】
図4は、第2外殻部品12の拡大斜視図であり、図5は、第2外殻部品12の分解状態を示す斜視図である。
図4に示すように、第2外殻部品12は、前掲のごとく外殻壁12sを有する円盤形状であって、その表裏両面側の連結縁部12eには、凹嵌合部12c以外の箇所が凸部12vとして構成されている。したがって、凸部12vの先端により仮想平面が形成され、表裏何れの向きも載置面上に置くことができる。
【0017】
第2外殻部品12は、その略中央を貫通する貫通孔12hを有する環状部品12aと、この貫通孔12hを閉じる着脱可能な円盤状の閉塞部品12bと、から構成されている。すなわち、第2外殻部品12は、環状の環状部品12aと閉塞部品12bとに分離できる。環状部品12aには、立体物100を支持する支持部品21(図7参照)を装着可能な第1装着部81が設けられている。一方、閉塞部品12bには、同じく支持部品21を装着可能な第2装着部82が設けられている。
【0018】
また、閉塞部品12bと環状部品12aとの間には、閉塞部品12bを、貫通孔12hに対してその装着位置を決める凹凸嵌合部が設けられている。この凹凸嵌合部は、貫通孔12hに、その孔径内方に向き合うように突出する一対の孔側凸部12hvと、閉塞部品12bの外縁において孔側凸部12hvに対応する円盤側凹部12bcとで構成されている。この凹凸嵌合部は、貫通孔12hの左右対称な位置に形成されている。よって、閉塞部品12bは、環状部品12aに対して180度向きの変更した取付けが可能である。
【0019】
図6は、第1形態1Aにおける玩具1の断面図である。
玩具1の第1形態1Aにおいては、玩具内部に内部空間SPが形成されている。これは、図6に示すように、第1外殻部品11と第2外殻部品12により第1空間SP1が形成され、第2外殻部品12と第3外殻部品13によって第2空間SP2が形成される。この内部空間SPには、例えば、組立部品20が収納されている。組立部品20は、第2形態1Bにおいて、第1外殻部品11、第2外殻部品12及び第3外殻部品13に対して組み立てることで、キャラクターなどの立体物100(図12図14参照)を支持可能な後述する支持部品21、係止部品22を有している。
【0020】
図7は、組立部品20のうち支持部品21の一例を示す斜視図であり、図8は、組立部品20のうち係止部品22の一例を示す斜視図である。
図7に示すように、組立部品20は、立体物100を支持するときに、第1外殻部品11、第2外殻部品12及び第3外殻部品13に設けられた第1装着部81或いは第2装着部82に装着可能な支持部品21を有している。支持部品21の長さや、形状は、種々のものがあるが、例えば、図7に示すように、支持部品21A,21B,21C,21D,21Eを一組の部品として用意しておく。この支持部品21A,21B,21C,21D,21Eは、互いに着脱が可能に連結突部21t及び連結凹部21hを備えている。また、必要に応じて、立体物100の係止に必要なフック部21fを備える。
【0021】
また、図8に示すように、組立部品20は、立体物100を支持するときに、立体物100を係止する係止部品22を有する。この係止部品22は、例えば複数種類の係止部品22A,22B,22C,22Dが一組として用意されている。そして、この係止部品22A,22B,22C,22Dは、立体物100の保持形態を変更可能に、種々の形状のアーム部22mを有している。また、係止部品22は、連結凹部22hを有しており、図7に示す支持部品21の連結突部21tに連結することができる。このように構成されていることで、立体物100の色々な保持形態を採用することが可能になる。
【0022】
図9は、第1外殻部品11或いは第3外殻部品13と組立部品20を組み立てた状態の斜視図である。
図9に示すように、第1外殻部品11或いは第3外殻部品13に対して組立部品20を組み立てた状態では、第1外殻部品11或いは第3外殻部品13を被せた状態で、第1装着部81に、係止部品22を取付けた支持部品21を差し込んで組み立てられている。
【0023】
図10は、第2外殻部品12と組立部品20を組み立てた一例を示す斜視図である。
図10に示すように、第2外殻部品12の環状部品12aに設けられた第1装着部81に、係止部品22を取付けた支持部品21を差し込んで組み立てられている。この場合、閉塞部品12bは、取外した状態でもよく、さらに閉塞部品12bの厚み分、より高さのある立体物100を展示することが可能である。
【0024】
図11は、第2外殻部品12と組立部品20を組み立てた他の例を示す斜視図である。
図11に示すように、第2外殻部品12の閉塞部品12bの第2装着部82に、支持部品21を差し込んで組み立てられている。この場合、環状部品12aは、取外した状態でもよい。
【0025】
図12は、第2外殻部品12を用いた玩具1の第2形態において、立体物100を支持する斜視図である。
図12に示すように、立体物100を、その後側から支えることで支持した場合には、立体物100の後側を係止部品22のアーム部22mによって、立体物100背中側を支えるようにして置くことができる。
【0026】
図13は、第2外殻部品12を用いた玩具1の第2形態において、立体物100を支持する斜視図である。
立体物100が例えば紐102を有する場合には、支持部品21に設けられたフック部21fに紐102を引っ掛けるようにする。このとき、例えば、支持部品21の上端部の凹部並びにアーム部22m内に紐102を通すようにする。これにより、立体物100は、確実に保持される。この場合、立体物100は、第2外殻部品12の表面に接していなくても良い。また、支持部品21は、図13に示すように、関節部を有して、適宜屈曲できるような構造でも良い。
【0027】
図14は、第1外殻部品11或いは第3外殻部品13を用いた玩具1の第2形態において、立体物100を支持する斜視図である。
図13に示すように、立体物100が、比較的小さく、その一部に引っ掛け部101を有する場合には、係止部品22のアーム部22mの先端に引っ掛け部101を引っ掛けて吊すようにする。この場合、立体物100は、第1外殻部品11或いは第3外殻部品13の外面から離間した状態で支持されていても良い。また、支持部品21は、図14に示すように、関節部を有して、適宜屈曲できる場合、立体物100の大きさに合わせて適宜屈曲することで、立体物100の設置形態を選択できる。
【0028】
以上述べたように、本実施形態の玩具1によれば、第1形態1Aにおいて、内部空間SPが形成されていることで、外殻10内に組立部品20の収納が可能であり、玩具1のコンパクト化を可能にする。また、第2形態1Bにおいて、各外殻部品11,12,13を、他の組立部品20と組立が可能であるので、各外殻部品11,12,13を単なる収納部品として扱うのではなく、玩具1に必要な部品として利用でき、興趣性の高い玩具1を提供できる。
【0029】
また、本実施形態の玩具1では、第1外殻部品11及び第3外殻部品13の両連結縁部11e,13eには、凸嵌合部11v,13vが設けられ、第2外殻部品12の連結縁部12eには、凸嵌合部11v,13vを受容する凹嵌合部12cが設けられているので、第1外殻部品11、第2外殻部品12及び第3外殻部品13は、第1形態1Aにおいて、位置ずれすることなく組み上げが可能で、内部空間SPを確実に形成できる。
【0030】
また、本実施形態の玩具1では、第1外殻部品11、第2外殻部品12及び第3外殻部品13は、一端側の最外縁を結ぶ仮想平面ISを形成することで、載置面に載置可能となるので、第2形態1Bにおいて載置部品として利用可能となる。
【0031】
また、本実施形態の玩具1では、第1外殻部品11及び第3外殻部品13は、凸嵌合部11v,13vの先端により仮想平面ISが形成されているので、両部品は共に凸嵌合部11v,13vを下にした載置部品として利用可能である。
【0032】
また、本実施形態の玩具1では、第1外殻部品11及び第3外殻部品13は、第1形態1Aにおいて、互いに向き合う側に仮想平面ISが形成される球欠形状を成しているので、第1外殻部品11及び第3外殻部品13は、球欠形状の膨らみ側を上にする載置部品として利用することができる。また、第2外殻部品12は、平板形状を成しているので、その表裏両面を載置面として利用することができる。
また、第2外殻部品12は、円盤状に形成されていることで、載置部品の形状が平板型の円形となり、外観上スマートで興趣性を高めることができる。また、第2外殻部品12は、外周縁に外殻壁12sが厚み方向に突出する構成であるので、立体物100を置いたとき、載置面から落ちないように係止できる。
【0033】
また、本実施形態の玩具1では、第2外殻部品12が環状部品12aと閉塞部品12bとに分離できるので、載置部品を増やすことができ、さらに閉塞部品12bの厚み分、より高さのある立体物100を環状部品12aに展示することが可能である。また、第2外殻部品12には、第1装着部81と第2装着部82とを有するので、2つの支持部品21を装着可能である。更に、環状部品12aに対して閉塞部品12bを、その向きを変えて取付けることができるので、立体物100の支持位置の変化を楽しむことができる。
【0034】
また、本実施形態の玩具1では、第1形態1Aにおいて、第1空間SP1と第2空間SP2が形成されるので、収納空間を二つ形成することができる。この結果、組立部品20を空間ごとに種類別或いは組み物別に入れ分ける等収納空間の利用勝手が良い。
【0035】
また、本実施形態の玩具1では、組立部品20は、第2形態1Bにおいて、第1外殻部品11、第2外殻部品12、及び第3外殻部品13の第1装着部81に装着可能であり、また、係止部品22が立体物100を色々な状態で係止できるので、組立部品20は、形状や大きさが異なる多様な立体物100の支持が可能であり、立体物100の載置・展示形態として汎用性があり、興趣性を高めることができる。
【0036】
また、本実施形態の玩具1では、支持部品21或いは係止部品22は、第1形態1Aにおいて、第1空間SP1、第2空間SP2の両方或いは一方に収容可能であるので、組立前の玩具1のコンパクト化が可能である。また、玩具1は、第1形態において、略球形であることから、自動販売機において排出が容易で、自動販売機による販売が可能である。
【0037】
また、本実施形態の玩具1では、第2形態1Bにおいて、組立部品20により立体物100を、設置上面から離間した、例えば、図13及び図14に示したように、吊り下げる等の状態で支持できるので、自立できない立体物100も展示することができる。
【0038】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態である玩具1について、図15図20を参照して説明する。
本実施形態においては、図15図20に示す図中符号については、第1実施形態と同じ構成要素には同符号付して説明を省略する。
【0039】
図15は、第2実施形態の第1形態を示す斜視図であり、図16は、第1形態における断面図である。
本実施形態の玩具1は、外殻10が、図15及び図16に示すように、第1実施形態と同様に、略半球状の球欠形状の第1外殻部品11と、略円盤形状の第2外殻部品12と、第1外殻部品11と同じく略半球状の球欠形状の第3外殻部品13と、を備えており、第1形態1Aと第2形態1Bと変化可能である。しかし、本実施形態では、第2外殻部品12は、その厚み方向で重なる複数の略平板状の重ね板部材にて構成されている点が相違する。
【0040】
第2外殻部品12は、第1板状部品121と第2板状部品122と第3板状部品123の三枚の重ね板部材として構成されている。第2外殻部品12は、第1形態1Aにおいて、第1板状部品121と第3板状部品123の間に第2板状部品122が挟まれるように配置されている。また、第1板状部品121と第3板状部品123とは、同一の厚みに構成されている(図16参照)。
【0041】
図17は、本実施形態の玩具1の分解図である。
図17に示すように、第1板状部品121、第2板状部品122及び第3板状部品123は、共に円盤状の部材である。そして、第1板状部品121と第3板状部品123は、第1実施形態の場合と同じ構成で、環状部品12aと閉塞部品12bにて構成されている(図5参照)。
【0042】
図18は、第2板状部品122を拡大した分解斜視図である。
図18に示すように、第2板状部品122は、一枚板の円盤状に構成され、その連結縁部122eには、凸嵌合部122vが厚み方向に突出した構成を備えている。したがって、第2板状部品122は、その表裏両面側において、第1板状部品121及び第3板状部品123と連結することができる。また、第2板状部品122は、第1板状部品121及び第3板状部品123よりも薄い厚み(図16参照)に構成されている。第2板状部品122は、組立部品20の連結はできないものの、立体物100を置く載置台として使用することができる。
【0043】
図19及び図20は、本実施形態の玩具1の第2形態の斜視図である。
玩具1は、図19及び図20に示すように、球欠形状の第1外殻部品11及び第3外殻部品13、第1板状部品121及び第3板状部品123、二組の組立部品20からなる第2形態として使用可能である。また、第1板状部品121及び第3板状部品123は、前掲のように、環状部品12aと閉塞部品12bとに分離することができる。すなわち、本実施形態の玩具1は、最大で7つの載置台部分に分離することができ、さらに閉塞部品12bの厚み分、より高さのある立体物100を環状部品12aに展示することが可能である。
【0044】
以上述べたように、本実施形態の玩具1によれば、第2外殻部品12が、その厚み方向で重なる複数の略平板状の重ね部材にて構成されることで、第2形態1Bにおける載置部品を増やすことができる。
【0045】
また、本実施形態の玩具1では、第1板状部品121と第3板状部品123とは、同一の厚みに構成され、第1、第3板状部品121,123間に配置される第2板状部品122は、第1、第3板状部品121,123よりも薄い厚みに構成されている。これにより、第2板状部品122は、第2外殻部品12の幅(厚み方向の幅)が大きくなるのを抑制し、コンパクト化を図ることができる。
【0046】
また、本実施形態の玩具1では、第1板状部品121及び第3板状部品123は、それぞれ二つの載置部品を構成するので、載置部品の増大に寄与することができ、使用状態の多様性を増すことができる。
【0047】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその技術思想の範囲で適宜変更することができる。例えば、上記実施形態においては、第1外殻部品11及び第3外殻部品13は、球欠形状としては略半球形状として説明したが、この形状に限らず、楕円形の球欠形状であってもよい。また、組立部品20についても、図示のものに何ら制限されるものではない。
【符号の説明】
【0048】
1 玩具
1A 第1形態
1B 第2形態
10 外殻
11 第1外殻部品
11e,12e,13e 連結縁部
11v,13v 凸嵌合部
12 第2外殻部品
12a 環状部品
12b 閉塞部品
12bc 円盤側凹部
12c 凹嵌合部
12h 貫通孔
12hv 孔側凸部
12s 外殻壁
13 第3外殻部品
20 組立部品
21 支持部品
22 係止部品
81 第1装着部
82 第2装着部
100 立体物
121 第1板状部品
122 第2板状部品
123 第3板状部品
IL 仮想線
IS 仮想平面
SP 内部空間
SP1 第1空間
SP2 第2空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
図19
図20