(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-12
(45)【発行日】2024-07-23
(54)【発明の名称】リモート無線デバイスについてのページングを中継無線デバイスに提供すること
(51)【国際特許分類】
H04W 68/00 20090101AFI20240716BHJP
H04W 88/04 20090101ALI20240716BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20240716BHJP
【FI】
H04W68/00
H04W88/04
H04W92/18
(21)【出願番号】P 2023503215
(86)(22)【出願日】2020-07-21
(86)【国際出願番号】 CN2020103327
(87)【国際公開番号】W WO2022016388
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】シュ ファンリ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】フ ハイジン
(72)【発明者】
【氏名】チェン ユチン
(72)【発明者】
【氏名】シン ロンダ
(72)【発明者】
【氏名】ニンマラ スリニヴァサン
(72)【発明者】
【氏名】ロブレカール スリラン エイ
(72)【発明者】
【氏名】グルムーシー セチュラマン
(72)【発明者】
【氏名】シカリ ムルタザ エイ
(72)【発明者】
【氏名】コダリ スリー ラム
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-519069(JP,A)
【文献】特表2020-511839(JP,A)
【文献】国際公開第2016/163206(WO,A1)
【文献】LG Electronics Inc.,Further consideration on paging solutions,3GPP TSG RAN WG2 #98 R2-1705769,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_98/Docs/R2-1705769.zip>,2017年05月06日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラ基地局に、
第1の無線デバイスから、前記第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションを受信させ、
前記第1の無線デバイスと前記第2の無線デバイスとの間の前記中継リンクの前記インジケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の無線デバイスについてのページング情報を前記第1の無線デバイスに提供させ、前記第1の無線デバイスについてのページング機会情報が前記第1の無線デバイスから前記第2の無線デバイスに提供されたとき、前記ページング情報が前記第2の無線デバイスに直接送信される、
ように構成された回路を備える、
ベースバンドプロセッサ。
【請求項2】
前記第1の無線デバイスと前記セルラ基地局との間に無線リソース制御(RRC)接続が確立されている間に、前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報が専用シグナリングを介して提供される、
請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項3】
前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報は、前記第2の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される、
請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項4】
前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報は、前記第1の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される、
請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記セルラ基地局に、
リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報を前記第1の無線デバイスに提供させるように更に構成されており、
前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報は、リモート無線デバイスについての前記ページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される、請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記セルラ基地局に、
前記第1の無線デバイスと第3の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションを前記第1の無線デバイスから受信させ、
前記第1の無線デバイスと前記第3の無線デバイスとの間の前記中継リンクの前記インジケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記第3の無線デバイスについてのページング情報を前記第1の無線デバイスに提供させる、ように更に構成されており、
前記第3の無線デバイスについての前記ページング情報は、リモート無線デバイスについての前記ページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される、請求項5に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記セルラ基地局に、
前記第1の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に、前記第1の無線デバイスについてのページング情報を前記第1の無線デバイスに提供させるように更に構成されている、請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記セルラ基地局に、
前記第1の無線デバイスと前記第2の無線デバイスとの間の前記中継リンクが解放されているというインジケーションを前記第1の無線デバイスから受信させ、
前記第1の無線デバイスと前記第2の無線デバイスとの間の前記中継リンクが解放されているという前記インジケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の無線デバイスについてのページング情報を前記第1の無線デバイスに提供することを中止させる、ように更に構成されている、請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項9】
回路を含むベースバンドプロセッサであって、前記回路は、第1の無線デバイスに、
前記第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションをセルラ基地局に送信させ、
前記第1の無線デバイスと前記第2の無線デバイスとの間の前記中継リンクの前記インジケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の無線デバイスについてのページング情報を前記第1の無線デバイスに受信させ、前記第1の無線デバイスについてのページング機会情報が前記第1の無線デバイスから前記第2の無線デバイスに提供されたとき、前記ページング情報が前記セルラ基地局
から直接
受信される、
ように構成されている、
ベースバンドプロセッサ。
【請求項10】
前記第1の無線デバイスと前記セルラ基地局との間に無線リソース制御(RRC)接続が確立されている間に、前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報は、専用シグナリングを介して提供される、
請求項9に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項11】
前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報は、前記第2の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される、
請求項9に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項12】
前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報は、前記第1の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される、
請求項9に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項13】
前記セルラ基地局は、リモート無線デバイスに関するページング機会構成情報を前記第1の無線デバイスに提供するように更に構成されており、
前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報は、リモート無線デバイスについての前記ページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される、
請求項9に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項14】
前記セルラ基地局は、
前記第1の無線デバイスと第3の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションを前記第1の無線デバイスから受信し、
前記第1の無線デバイスと前記第3の無線デバイスとの間の前記中継リンクの前記インジケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記第3の無線デバイスについてのページング情報を前記第1の無線デバイスに提供する、ように更に構成されており、
前記第3の無線デバイスについての前記ページング情報は、リモート無線デバイスについての前記ページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される、
請求項13に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項15】
セルラ基地局で、
第1の無線デバイスから、前記第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションを受信することと、
前記第1の無線デバイスと前記第2の無線デバイスとの間の前記中継リンクの前記インジケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の無線デバイスについてのページング情報を前記第1の無線デバイスに提供することと、 を含み、前記第1の無線デバイスについてのページング機会情報が前記第1の無線デバイスから前記第2の無線デバイスに提供されたとき、前記ページング情報が前記第2の無線デバイスに直接送信される、方法。
【請求項16】
前記第1の無線デバイスと前記セルラ基地局との間に無線リソース制御(RRC)接続が確立されている間に、前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報は、専用シグナリングを介して提供される、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報は、前記第2の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される、
請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報は、前記第1の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される、
請求項15に記載の方法。
【請求項19】
リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報を前記第1の無線デバイスに提供することを更に含み、
前記第2の無線デバイスについての前記ページング情報は、リモート無線デバイスについての前記ページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の無線デバイスと第3の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションを前記第1の無線デバイスから受信することと、
前記第1の無線デバイスと前記第3の無線デバイスとの間の前記中継リンクの前記インジケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記第3の無線デバイスについてのページング情報を前記第1の無線デバイスに提供することと、
を更に含み、
前記第3の無線デバイスについての前記ページング情報は、リモート無線デバイスについての前記ページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線通信システムにおいてリモート無線デバイスについてのページングを中継無線デバイスに提供することを含む、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムの使用が急速に増大している。更に、無線通信技術は、音声専用通信からインターネット及びマルチメディアコンテンツなどのデータの伝送も含むように進化してきている。
【0003】
モバイル電子デバイスは、一般的にユーザが持ち運ぶスマートフォン又はタブレットの形態をとることがある。ウェアラブルデバイス(アクセサリデバイスとも呼ばれる)は、モバイル電子デバイスのより新たな形態であり、1つの例がスマートウォッチである。加えて、定置又は移動性の配備のために意図された低コストで複雑性の低い無線デバイスはまた、「モノのインターネット」の配備の一部として急増している。換言すれば、ますます広範囲な所望のデバイスの複雑性、能力、トラフィックパターン、及び他の特性が存在している。一般に、広範囲の所望の無線通信特性に対する改善されたサポートを認識及び提供することが望ましいであろう。それゆえ、この分野における改善が望まれる。
【発明の概要】
【0004】
無線通信システムにおいてリモート無線デバイスについてのページングを中継無線デバイスに提供するための、特に、システム、装置、及び方法の実施形態が本明細書で提示される。
【0005】
上述したように、広範に変動できる能力及び利用予想を持つ様々なクラスの無線デバイスのユースケース数が増大している。無線通信技法によってサポートされる可能性のあるユースケースの拡張の1つの方向は、低コスト及び/又は低電力消費無線デバイス志向を含み得る。無線リソース制御接続を確立し、中間中継無線デバイスによってセルラネットワークへのアクセスを取得するように、かかる無線デバイスの能力をサポートすることにより、かかる低コスト及び/又は低電力消費無線デバイスの有用性が増加し得る。
【0006】
したがって、本明細書で説明する技法は、他の技法の中でもとりわけ、セルラ基地局がリモート無線デバイスについてのページング情報を中継無線デバイスに提供するための技法を含む。セルラ基地局は、中継リンクが中継無線デバイスとリモート無線デバイスとの間で確立されているという中継無線デバイスからのインジケーションに少なくとも部分的に基づいて、そのような情報を中継無線デバイスに提供することができる。ページング情報は、(例えば、中継無線デバイスとセルラ基地局との間の無線リソース制御接続が確立されている間に)専用シグナリングを使用して、又は様々な可能なタイミング構成のいずれかに従って構成されたページング機会(paging occasion)中に提供され得る。例えば、ページング機会タイミングは、様々な可能性の中でもとりわけ、中継無線デバイスの識別情報に基づいて、又はリモート無線デバイスの識別情報に基づいて、中継無線デバイスとセルラ基地局の両方に既知の方法で計算され得る。更なる可能性として、セルラ基地局は、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報を中継無線デバイスに提供することができ、リモート無線デバイスについてのページング情報が中継無線デバイスに提供されるページング機会についてのページング機会タイミングは、リモート無線デバイスのページング機会構成情報に基づいて決定され得る。いくつかの事例では、セルラ基地局は、複数のリモート無線デバイスのページング情報を中継無線デバイスに提供することが可能であり得る。
【0007】
リモート無線デバイスが、セルラ基地局との通信を容易にするために中継無線デバイスとの中継リンクを確立するための技法、及び中継無線デバイスが、当該ページング情報を、中継リンクを介してリモート無線デバイスに転送するための技法も、本明細書で説明する。
【0008】
本明細書で説明された技法は、セルラ電話、タブレットコンピュータ、アクセサリコンピューティングデバイス及び/又はウェアラブルコンピューティングデバイス、ポータブルメディアプレーヤ、無人航空機、無人航空コントローラ、自動車及び/又は電動車両、セルラ基地局及び他のセルラネットワークのインフラ機器、サーバ、並びに様々な他のコンピューティングデバイスのいずれかを含むが、これらに限定されない、多数の異なるタイプのデバイスに実装する、かつ/又はそれらと共に使用することができる。
【0009】
この発明の概要は、この文書に記載された主題のいくつかの簡単な概要を提供することを意図している。よって、上記の特徴は単なる一例に過ぎず、本明細書に記載の主題の範囲又は精神を狭めるものとして解釈されるべきでないことを理解されたい。本明細書に記載の主題の他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになる。
【0010】
実施形態の以下の詳細な説明について以下図面と併せて考察すると、本発明の主題をより良く理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】いくつかの実施形態に係る、アクセサリデバイスを含む例示的な無線通信システムを示す。
【
図2】いくつかの実施形態に係る、2つの無線デバイスが直接的なデバイス間通信を実行することができる例示的な無線通信システムを示す。
【
図3】いくつかの実施形態に係る、例示的な無線デバイスを示すブロック図である。
【
図4】いくつかの実施形態に係る、例示的な基地局を示すブロック図である。
【
図5】いくつかの実施形態に係る、無線通信システムにおけるリモート無線デバイスのページング転送についての例示的な方法を示す通信フロー図である。
【
図6】いくつかの実施形態に係る、リモートUEと、中継UEと、gNBとの間の可能な無線通信中継の態様を示す。
【
図7】いくつかの実施形態に係る、3GPPベースのUE-ネットワーク中継フレームワークにおけるユーザプレーン通信及びコントロールプレーン通信のための可能なプロトコルスタックアーキテクチャの例示的側面を示す。
【
図8】いくつかの実施形態に係る、3GPPベースのUE-ネットワーク中継フレームワークにおけるユーザプレーン通信及びコントロールプレーン通信のための可能なプロトコルスタックアーキテクチャの例示的側面を示す。
【
図9】いくつかの実施形態に係る、無線通信システムにおける可能なページングメカニズムの例示的な態様を示す。
【
図10】いくつかの実施形態に係る、無線通信システムにおける可能なページングメカニズムの例示的な態様を示す。
【
図11】いくつかの実施形態に係る、無線通信システムにおけるリモート無線デバイスについてのページング転送を実行する様々な可能な例示的なシナリオの態様を示す信号フロー図である。
【
図12】いくつかの実施形態に係る、無線通信システムにおけるリモート無線デバイスについてのページング転送を実行する様々な可能な例示的なシナリオの態様を示す信号フロー図である。
【
図13】いくつかの実施形態に係る、無線通信システムにおけるリモート無線デバイスについてのページング転送を実行する様々な可能な例示的なシナリオの態様を示す信号フロー図である。
【
図14】いくつかの実施形態に係る、無線通信システムにおけるリモート無線デバイスについてのページング転送を実行する様々な可能な例示的なシナリオの態様を示す信号フロー図である。
【
図15】いくつかの実施形態に係る、無線通信システムにおけるリモート無線デバイスについてのページング転送を実行する様々な可能な例示的なシナリオの態様を示す信号フロー図である。
【0012】
本明細書で説明される特徴は、様々な修正及び代替形態の余地があると同時に、その特定の実施形態を例として図面に示し、本明細書で詳細に説明する。しかしながら、図面及びその詳細な説明は、開示されている特定の形態に限定することを意図しておらず、むしろ、添付の特許請求の範囲によって定義されている本主題の趣旨及び範囲内の全ての修正、等価物、及び代替案を包含することが意図されていることを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0013】
頭字語
【0014】
以下の頭字語が、本開示において使用される。
【0015】
3GPP:第3世代パートナーシッププロジェクト
【0016】
3GPP2:第3世代パートナーシッププロジェクト2
【0017】
GSM:移動体通信用のグローバルシステム
【0018】
UMTS:ユニバーサル移動体通信システム
【0019】
LTE:ロングタームエボリューション
【0020】
NR:新無線
【0021】
IoT:モノのインターネット
専門用語
【0022】
以下は、本開示で使用される用語の定義である。
【0023】
メモリ媒体-様々なタイプの非一時的メモリデバイス又は記憶デバイスのうちの任意のもの。用語「メモリ媒体」は、例えば、CD-ROM、フロッピーディスク、又はテープデバイスなどのインストール媒体;DRAM、DDR RAM、SRAM、EDO RAM、Rambus RAMなどのコンピュータシステムメモリ又はランダムアクセスメモリ;フラッシュ、ハードドライブなどの磁気媒体、又は光学ストレージなどの不揮発性メモリ;レジスタ、又は他の類似のタイプのメモリ要素などを含むことが意図されている。メモリ媒体は、他のタイプの非一時的メモリも含んでもよく、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。加えて、メモリ媒体は、プログラムが実行される第1のコンピュータシステムに配置されてもよく、又はインターネット等のネットワークを介して第1のコンピュータシステムに接続する第2の異なるコンピュータシステムに配置されてもよい。後者の事例では、第2のコンピュータシステムは、実行するために、プログラム命令を第1のコンピュータに提供することができる。用語「メモリ媒体」は、異なる場所において、例えば、ネットワークを介して接続された異なるコンピュータシステムにおいて存在することができる2つ以上のメモリ媒体を含んでもよい。メモリ媒体は、1つ以上のプロセッサによって実行され得る(例えば、コンピュータプログラムとして具現化された)プログラム命令を記憶してもよい。
【0024】
キャリア媒体-上記のようなメモリ媒体、並びにバス、ネットワーク等の物理的伝送媒体、及び/又は電気信号、電磁信号、若しくはデジタル信号等の信号を伝達する他の物理的伝送媒体。
【0025】
プログラム可能ハードウェア要素-プログラム可能相互接続子を介して接続された複数のプログラム可能機能ブロックを備える、様々なハードウェアデバイスを含む。例として、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、プログラム可能論理デバイス(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラム可能オブジェクトアレイ(Field Programmable Object Array、FPOA)、及び複合PLD(Complex PLD、CPLD)が挙げられる。プログラム可能機能ブロックは、細かい粒度のもの(組み合わせ論理又はルックアップテーブル)から粗い粒度のもの(演算論理装置又はプロセッサコア)にまで及ぶことができる。プログラム可能ハードウェア要素はまた、「再構成可能な論理」と称されることがある。
【0026】
コンピュータシステム-パーソナルコンピュータシステム(personal computer system、PC)、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、ネットワーク装置、インターネット装置、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、テレビシステム、グリッドコンピューティングシステム、又は他のデバイス若しくはデバイスの組み合わせを含む、様々なタイプのコンピューティング又は処理システムのうちのいずれか。一般に、用語「コンピュータシステム」は、メモリ媒体からの命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを有する任意のデバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように広義に定義され得る。
【0027】
ユーザ機器(UE)(又は、「UEデバイス」)-モバイル又はポータブルであり、無線通信を実行する、様々なタイプのコンピュータシステム又はデバイスのうちの任意のもの。UEデバイスの例としては、携帯電話又はスマートフォン(例えば、iPhone(商標)、Android(商標)ベースの電話)、タブレットコンピュータ(例えば、iPad(商標)、Samsung Galaxy(商標))、ポータブルゲームデバイス(例えば、Nintendo DS(商標)、PlayStation Portable(商標)、Gameboy Advance(商標)、iPhone(商標))、ラップトップ、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、PDA、ポータブルインターネットデバイス、音楽プレーヤ、データ記憶デバイス、他のハンドヘルドデバイス、自動車及び/又は動力車、無人飛行機(unmanned aerial vehicle、UAV)(例えば、ドローン)、UAVコントローラ(unmanned aerial controller、UAC)などが挙げられる。一般に、用語「UE」又は「UEデバイス」は、ユーザによって容易に持ち運ばれ、無線通信が可能な、あらゆる電子デバイス、コンピューティングデバイス、及び/又は遠隔通信デバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように幅広く定義され得る。
【0028】
無線デバイス-無線通信を実行する様々なタイプのコンピュータシステム又はデバイスのうちの任意のもの。無線デバイスは、ポータブル(若しくはモバイル)であることができ、又はある場所に定置若しくは固定されてもよい。UEは、無線デバイスの一例である。
【0029】
通信デバイス-通信を実行する様々なタイプのコンピュータシステム又はデバイスのうちの任意のものであり、通信は、有線又は無線であり得る。通信デバイスは、ポータブル(若しくはモバイル)であってもよく、又は特定の場所に定置若しくは固定されてもよい。無線デバイスは、通信デバイスの一例である。UEは、通信デバイスの別の例である。
【0030】
基地局-用語「基地局」は、基地局の通常の意味の全範囲を有し、少なくとも、固定の場所に設置されており、無線電話システムの一部分として通信するために使用される無線通信局を含む。
【0031】
リンクバジェットが制限された-その通常の意味の全範囲を含み、少なくとも、リンクバジェットが制限されていないデバイスに対して又は無線アクセス技術(radio access technology、RAT)規格が開発されたデバイスに対して、制限された通信機能、又は制限された電力を呈する無線デバイス(例えば、UE)の特性を含む。リンクバジェットが制限された無線デバイスは、比較的制限された受信機能及び/又は送信機能を経験することがあり、それは、デバイスの設計、デバイスのサイズ、バッテリのサイズ、アンテナのサイズ若しくは設計、送信電力、受信電力、現在の伝送媒体状態、及び/又は他の要因などの、1つ以上の要因に起因する場合がある。そのようなデバイスは、本明細書で「リンクバジェットが制限された」(又は「リンクバジェットが制約された」)デバイスと呼ばれる場合がある。デバイスは、そのサイズ、バッテリ電力、及び/又は送信/受信電力により、本質的にリンクバジェットが制限される場合がある。例えば、LTE又はLTE-Aを介して基地局と通信しているスマートウォッチは、その縮小された送信/受信電力及び/又は縮小されたアンテナにより、本質的にリンクバジェットが制限される場合がある。スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスは、一般的にリンクバジェットが制限されたデバイスである。あるいは、デバイスは、本質的にリンクバジェットが制限されない場合があり、例えば、LTE又はLTE-Aを介した通常の通信のために充分なサイズ、バッテリ電力、及び/又は送信/受信電力を有する場合があるが、例えば、セルの縁部にあるスマートフォンなどの、現在の通信条件により一時的にリンクバジェットが制限される場合がある。用語「リンクバジェットが制限された」は、電力制限を含む又は包含し、したがって、電力が制限されたデバイスは、リンクバジェットが制限されたデバイスと考え得ることを留意されたい。
【0032】
処理要素(又はプロセッサ)-デバイス内で、例えば、ユーザ機器デバイス内で、又はセルラネットワークデバイス内で機能を実行することが可能な、様々な要素若しくは要素の組み合わせを指す。処理要素は、例えば、プロセッサ及び関連付けられたメモリ、個々のプロセッサコアの部分又は回路、プロセッサコア全体、個々のプロセッサ、プロセッサアレイ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)などの回路、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素、及び上記のものの様々な組み合わせのうちのいずれかを含んでもよい。
【0033】
自動的に-ユーザ入力が、アクション又は動作を直接指定若しくは実行することなく、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムによって実行されるソフトウェア)又はデバイス(例えば、回路メカニズム、プログラム可能なハードウェア要素、ASIC等)によって、それらのアクション又は動作が実行されることを指す。したがって、用語「自動的に」は、ユーザが入力を提供して操作を直接実行するような、ユーザによって手動で実行される又は指定される操作とは対照的である。自動手順は、ユーザによって提供された入力によって開始され得るが、「自動的に」実行される後続のアクションは、ユーザによって指定されない。すなわち、実行される各アクションをユーザが指定する「手動」で実行されない。例えば、ユーザが、各フィールドを選択し、情報を指定する入力を提供することによって(例えば、情報をタイピングすること、チェックボックスを選択すること、ラジオボタン(radio selections)を選択すること等によって)電子フォームを記入することは、コンピュータシステムがユーザアクションに応じてフォームを更新しなければならないが、フォームを手動で記入することと見なされる。フォームは、コンピュータシステムによって自動的に記入されてもよく、ここで、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムで実行されるソフトウェア)は、フォームのフィールドを分析し、フィールドへの回答を指定するユーザ入力なしにフォームに記入する。上記のように、ユーザは、フォームの自動記入を呼び出すことができるが、フォームの実際の記入には関与しない(例えば、ユーザは、フィールドへ回答を手動で指定するのではなく、むしろ、回答は自動的に完了されている)。本明細書は、ユーザが取ったアクションに応じて自動的に実行される動作の様々な例を提供する。
【0034】
ように構成されている-様々な構成要素が、タスクを実行する「ように構成されている」と説明され得る。このようなコンテキストにおいて、「ように構成されている」は、動作中にタスク又は複数のタスクを実行する「構造を有していること」を一般に意味する広範な記述である。したがって、構成要素は、構成要素がタスクを現在実行していないときでも、このタスクを実行するように構成されていてもよい(例えば、導電体のセットは、2つのモジュールが接続されていないときでも、モジュールを別のモジュールに電気的に接続するように構成されていてもよい)。いくつかのコンテキストにおいて、「ように構成されている」は、動作中にタスク又は複数のタスクを実行する「回路を有していること」を一般に意味する構造の広範な記述であってもよい。したがって、構成要素は、構成要素が現在オンでないときでも、タスクを実行するように構成されていてもよい。一般に、「ように構成されている」に対応する構造を形成する回路は、ハードウェア回路を含み得る。
【0035】
本明細書の記載では、便宜上、タスク又は複数のタスクを実行するとして様々な構成要素を説明することができる。そのような説明は、語句「ように構成されている」を含むように解釈されるべきである。1つ以上のタスクを実行するように構成されている構成要素の説明は、米国特許法112条第6パラグラフのその構成要素についての解釈が適用されないことが明確に意図されている。
図1~
図2:無線通信システム
【0036】
図1は、無線セルラ通信システムの一例を示す。
図1は、多くの中で1つの可能性を表しており、必要に応じて、本開示の特徴が様々なシステムのいずれかで実装されてもよいことに留意されたい。例えば、本明細書で説明された実施形態は、任意のタイプの無線デバイスにおいて実装され得る。
【0037】
図に示すように、例示的な無線通信システムは、1つ以上の無線デバイス106A、106Bなど並びにアクセサリデバイス107と、送信媒体を介して通信するセルラ基地局102を含む。無線デバイス106A、106B及び107は、本明細書で「ユーザ機器」(UE)又はUEデバイスと称されることがあるユーザデバイスであってもよい。
【0038】
基地局102は、基地送受信局(BTS)又はセルサイトとすることができ、UEデバイス106A、106B及び107との無線通信を可能とするハードウェア及び/又はソフトウェアを含んでもよい。基地局102がLTEのコンテキストにおいて実装される場合、それを、代わりに「eNodeB」又は「eNB」と称してもよい。基地局102が5G NRのコンテキストにおいて実装される場合、それを、代わりに「gNodeB」又は「gNB」と称してもよい。また、基地局102は、ネットワーク100(例えば、様々な可能性のうち、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)などの電気通信ネットワーク、及び/又はインターネット)と通信するために装備されていてもよい。それゆえ、基地局102は、UEデバイス106と107との間の通信、及び/又はUEデバイス106/107とネットワーク100との間の通信を容易とすることができる。また、本明細書に使用するように、UEの視点から、基地局は、UEのアップリンク通信及びダウンリンク通信に関する限り、ネットワークを代表すると見なせることがある。したがって、ネットワーク内の1つ以上の基地局と通信するUEは、ネットワークと通信するUEと解釈されてもよい。
【0039】
他の実装形態では、基地局102は、802.11a、b、g、n、ac、ad及び/若しくはaxなどの1つ以上のWLANプロトコル、又はライセンス不要帯域(LAA)におけるLTEをサポートするアクセスポイントなどの1つ以上の他の無線技術を通じて通信を提供するように構成されてもよい。
【0040】
基地局102の通信エリア(又はカバレッジエリア)は、「セル」と呼ばれることもある。基地局102及びUE106/107は、GSM、UMTS(WCDMA、TDS-CDMA)、LTE、LTE-Advanced(LTE-A)、NR、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)、Wi-Fi(商標)などの、様々な無線アクセス技術(RAT)又は無線通信技術のいずれかを使用して、伝送媒体を介して通信するように構成されていてもよい。
【0041】
1つ以上のセルラ通信技術に従って動作する基地局102及び他の類似の基地局(図示せず)は、それゆえ、1つ以上のセルラ通信技術を介して地理的領域にわたってUEデバイス106A~N及び107並びに類似のデバイスに連続性のある又はほぼ連続性のある重なり合うサービスを提供することができる、セルのネットワークとして提供されてもよい。
【0042】
少なくとも一部の例では、UEデバイス106/107は、複数の無線通信技術のいずれかを使用して通信できることに留意されたい。例えば、UEデバイス106/107は、GSM、UMTS、CDMA2000、LTE、LTE-A、NR、WLAN、Bluetooth(商標)、1つ以上の全地球的衛星航法システム(GNSS、例えばGPS又はGLONASS)、1つ及び/又は2つ以上のモバイルテレビ放送規格(例えば、ATSC-M/H)などのうちの1つ以上を使用して通信するように構成されていてもよい。無線通信技術の他の組み合わせ(3つ以上の無線通信技術を含む)も可能である。同様に、一部の例では、UEデバイス106/107は、単一の無線通信技術のみを使用して通信するように構成されていてもよい。
【0043】
UE106A及び106Bは、スマートフォン又はタブレットなどのハンドヘルドデバイスを含んでもよく、かつ/又は、セルラ通信機能を有する様々なタイプのデバイスを含んでもよい。例えば、UE106A及び106Bのうちの1つ以上は、電気器具、測定デバイス、制御デバイスなど、定置又は移動性(nomadic)の配備を意図した無線デバイスであり得る。UE106Bは、アクセサリデバイス107と呼ばれ得る、UEデバイス107と通信するように構成され得る。アクセサリデバイス107は、様々なタイプの無線デバイスのうちのいずれか、典型的には、フォームファクタがより小さいウェアラブルデバイスであってもよく、UE106と比べてバッテリ、出力電力及び/又は通信能力が制限されていてもよい。1つの共通する例として、UE106Bは、ユーザによって持ち運ばれるスマートフォンであってもよく、アクセサリデバイス107は、同一のユーザによって着用されるスマートウォッチであってもよい。UE106Bとアクセサリデバイス107は、Bluetooth又はWi-Fiなどの様々な短距離通信プロトコルのいずれかを使用して通信してもよい。いくつかの事例では、UE106B及びアクセサリデバイス107は、例えば、セルラ基地局によってサポートされる方式で、近接サービス(ProSe)技法を使用して直接ピアツーピア通信を実行することができる。例えば、そのようなProSe通信は、本明細書で説明する様々な実施形態などに従って、アクセサリデバイス107とBS102との間の無線リソース制御接続をサポートするための中継リンクの一部として実行され得る。
【0044】
UE106Bはまた、UE106Aと通信するように構成され得る。例えば、UE106A及びUE106Bは、直接デバイスツーデバイス(D2D)通信を実行することが可能であり得る。D2D通信は、セルラ基地局102によってサポートされてもよいし(例えば、BS102は、アシスタントの様々な可能な形態の中でも、ディスカバリを容易にし得る)、又はBS102によってサポートされない方法で実行されてもよい。例えば、UE106A及びUE106Bが、BS102及び他のセルラ基地局のカバレージ外であるときでも、互いにD2D通信(例えば、ディスカバリ通信(discovery communication)を含む)を構成及び実行することが可能である場合であり得る。
【0045】
図2は、UEデバイス106と通信する例示的なBS102を示し、UEデバイス106はアクセサリデバイス107と通信する。UEデバイス106及びアクセサリデバイス107は、モバイルフォン、タブレット、若しくは任意の他のタイプのハンドヘルドデバイス、スマートウォッチ若しくは他のウェアラブルデバイス、メディアプレーヤ、コンピュータ、ラップトップ、無人航空機(UAV)、無人航空コントローラ(UAC)、自動車、又は実質的に任意のタイプの無線デバイスのいずれかであり得る。いくつかの実施形態では、アクセサリデバイスは、低コスト及び/又は低電力消費を有するように設計され、BS102との通信をサポートするためにUEデバイス106(及び/又は別のコンパニオンデバイス)との中継リンクの使用から利益を得ることができる無線デバイスであり得る。
図2に示すシナリオのように、セルラ基地局と通信するために別の無線デバイスとの中継リンクを利用するデバイスは、本明細書では、リモート無線デバイス、リモートデバイス、又はリモートUEデバイスと呼ばれることもあり、そのような中継リンクを提供する無線デバイスは、本明細書では、中継無線デバイス、中継デバイス、又は中継UEデバイスと呼ばれることもある。いくつかの実施形態によれば、そのようなBS102、UE106、及びアクセサリデバイス107は、本明細書で説明する様々な技法に従ってリモート無線デバイスについてのページング転送を実行するように構成され得る。
【0046】
UE106及び/又はアクセサリデバイス107は、セルラモデムと呼ばれる、セルラ通信を容易にするためのデバイス又は集積回路を含み得る。セルラモデムは、メモリに記憶されたプログラム命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサ(処理要素)、及び/又は本明細書で説明する様々なハードウェア構成要素を含み得る。UE106及び/又はアクセサリデバイス107は、それぞれ、そのような記憶された命令を実行することによって、本明細書で説明する方法の実施形態のうちのいずれかを実行することができる。代替として又はそれに加えて、UE106及び/又はアクセサリデバイス107は、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、集積回路、及び/又は本明細書に記載の方法の実施形態のいずれか、若しくは本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかの任意の部分を(例えば、個々に又は組み合わせて)実行するように構成されている様々な他の可能なハードウェア構成要素のうちのいずれかなどのプログラム可能ハードウェア要素を含んでもよい。本明細書で説明されたセルラモデムは、本明細書で定義されるようなUEデバイス、本明細書で定義されるような無線デバイス、又は本明細書で定義されるような通信デバイスにおいて使用することができる。本明細書で説明されたセルラモデムはまた、基地局又は他の類似のネットワーク側デバイスでも使用できる。
【0047】
UE106及び/又はアクセサリデバイス107は、1つ以上のRAT標準に従った無線通信プロトコルの1つ以上を使用して通信するための1つ以上のアンテナを含んでもよい。いくつかの実施形態では、UE106又はアクセサリデバイス107の一方又は両方は、単一の共有無線機を使用して通信するように構成されてもよい。共用無線機は、無線通信を実行するために、単一のアンテナに結合してもよく、又は(例えば、MIMOについて)複数のアンテナに結合してもよい。一般に、無線機は、ベースバンドプロセッサ、(例えば、フィルタ、ミキサ、発振器、増幅器などを含む)アナログRF信号処理回路、又は(例えば、デジタル変調及び他のデジタル処理のための)デジタル処理回路の任意の組み合わせを含み得る。類似して、無線機は、上記のハードウェアを使用して1つ以上の受信及び送信チェーンを実装してもよい。
【0048】
あるいは、UE106及び/又はアクセサリデバイス107は、2つ以上の無線機を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、UE106及び/又はアクセサリデバイス107は、UE106がそれを使用して通信するように構成されているそれぞれの無線通信プロトコルについて(例えば、別個のアンテナ及び他の無線機成要素を含む)別個の送信及び/又は受信チェーンを含んでもよい。更なる可能性として、UE106及び/又はアクセサリデバイス107は、複数の無線通信プロトコルの間で共有される1つ以上の無線機、及び単一の無線通信プロトコルによって排他的に使用される1つ以上の無線機を含み得る。例えば、UE106及び/又はアクセサリデバイス107は、LTE又はCDMA2000 1xRTT(又はLTE若しくはNR若しくはLTE若しくはGSM)のいずれかを用いて通信するための共用無線機と、Wi-Fi及びBLUETOOTH(商標)の各々を使用して通信するための個別の無線機とを含んでもよい。他の構成も可能である。
図3-UEデバイスのブロック図
【0049】
図3は、UEデバイス106又は107などのUEデバイスの1つの可能なブロック図を示す。図に示すように、UEデバイス106/107は、様々な目的のための諸部分を含み得る、システムオンチップ(system on chip、SOC)300を含み得る。例えば、図に示すように、SOC300は、UEデバイス106/107に対するプログラム命令を実行することができるプロセッサ(単数又は複数)302と、グラフィック処理を実行し、ディスプレイ360に表示信号を提供することができる表示回路304とを含んでもよい。SOC300はまた、例えば、ジャイロスコープ、加速度計、及び/又は様々な他の動き感知構成要素のうちのいずれかを使用して、UE106の動きを検出できる動き感知回路370も含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)302はまた、プロセッサ(単数又は複数)302からアドレスを受信して、それらのアドレスをメモリ(例えば、メモリ306、読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)350、フラッシュメモリ310)内のロケーションに変換するように構成することが可能な、メモリ管理ユニット(memory management unit、MMU)340にも結合することができ、かつ/又は、表示回路304、無線機330、I/F320、及び/若しくはディスプレイ360などの、他の回路若しくは他のデバイスにも結合することができる。MMU340は、メモリ保護及びページテーブル変換又はセットアップを実行するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302の一部分として含まれていてもよい。
【0050】
図に示すように、SOC300は、UE106/107の様々な他の回路に結合されてもよい。例えば、UE106/107は、(例えば、NANDフラッシュ310を含む)様々なタイプのメモリ、(例えば、コンピュータシステム、ドック、充電ステーションなどに結合するための)コネクタインタフェース320、ディスプレイ360、及び(例えば、LTE、LTE-A、NR、CDMA2000、Bluetooth、Wi-Fi、NFC、GPSなどのための)無線通信回路330を含んでもよい。
【0051】
UEデバイス106/107は、基地局及び/又は他のデバイスとの無線通信を実行するための、少なくとも1つのアンテナ、いくつかの実施形態では、複数のアンテナ335a及び335bを含んでもよい。例えば、UEデバイス106/107は、アンテナ335a及び335bを使用して、無線通信を実行することができる。上述したように、UEデバイス106/107は、いくつかの実施形態では、複数の無線通信規格又は無線アクセス技術(RAT)を使用して無線で通信するように構成されていてもよい。
【0052】
無線通信回路330は、Wi-Fiロジック332、セルラモデム334、及びBluetoothロジック336を含んでもよい。Wi-Fiロジック332は、UEデバイス106/107が802.11ネットワーク上でWi-Fi通信を実行できるようにするためのものである。Bluetoothロジック336は、UEデバイス106/107がBluetooth通信を実行できるようにするためのものである。セルラモデム334は、1つ以上のセルラ通信技術に従って、セルラ通信を実行することができる低電力セルラモデムであり得る。
【0053】
本明細書で説明されるように、UE106/107は、本開示の実施形態を実装するためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含んでもよい。UEデバイス106/107のプロセッサ(単数又は複数)302は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することにより、本明細書に記載の方法の一部分又は全部を実行するように構成されていてもよい。他の実施形態では、プロセッサ(単数又は複数)302は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等のプログラム可能なハードウェア要素として、又は特定用途向け集積回路(ASIC)として構成されていてもよい。更に、プロセッサ(単数又は複数)302は、本明細書に開示される様々な実施形態によるリモート無線デバイスについてのページング転送を実行するために、
図3に示す他の構成要素と結合されてもよく、かつ/又は他の構成要素と相互運用されてもよい。プロセッサ(単数又は複数)302はまた、UE106上で動作する様々な他のアプリケーション及び/又はエンドユーザアプリケーションを実装してもよい。代替として、又は追加として、UEデバイス106/107の無線通信回路330(例えば、セルラモデム334)のうちの1つ以上の構成要素は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行するプロセッサ、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)として構成されたプロセッサによって、及び/又はASIC(特定用途向け集積回路)を含み得る専用ハードウェア構成要素を使用して、本明細書で説明された方法の一部又は全てを実行するように構成されていてもよい。
図4-基地局のブロック図
【0054】
図4は、いくつかの実施形態に係る、基地局102の例示的なブロック図を示す。
図4の基地局は、あり得る基地局の単なる一例に過ぎないことに留意されたい。図に示すように、基地局102は、基地局102のためのプログラム命令を実行することができるプロセッサ(単数又は複数)404を含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)404はまた、メモリ管理ユニット(MMU)440に結合されてもよく、メモリ管理ユニット440は、プロセッサ(単数又は複数)404からアドレスを受信して、それらのアドレスをメモリ(例えば、メモリ460及び読み出し専用メモリ(ROM)450)内の場所又は他の回路若しくはデバイスに変換するように構成されてもよい。
【0055】
基地局102は、少なくとも1つのネットワークポート470を含んでもよい。ネットワークポート470は、電話網に連結するように構成されており、
図1及び
図2において上述したように、UEデバイス106/107などの複数のデバイスに、その電話網へのアクセスを提供してもよい。
【0056】
ネットワークポート470(又は追加のネットワークポート)はまた、又は代替として、例えば、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク等のセルラネットワークに結合するように構成されていてもよい。このコアネットワークは、UEデバイス106/107などの複数のデバイスに、モビリティに関連するサービス及び/又は他のサービスを提供することができる。例えば、コアネットワークは、例えば、モビリティ管理サービスを提供するためのモビリティ管理エンティティ(MME)、例えば、インターネット等への外部データ接続を提供するためのサービングゲートウェイ(SGW)及び/又はパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)を含んでもよい。場合によっては、ネットワークポート470は、コアネットワークを介して電話ネットワークに結合してもよく、かつ/又はコアネットワークは、(例えば、セルラサービスプロバイダによってサービスされる他のUEデバイスの中で)電話ネットワークを提供してもよい。
【0057】
基地局102は、少なくとも1つのアンテナ434、可能な場合、複数のアンテナを含んでもよい。アンテナ(単数又は複数)434は、無線送受信器として動作するように構成されていてもよく、無線機430を介して、UEデバイス106/107と通信するように更に構成されていてもよい。アンテナ(単数又は複数)434は、通信チェーン432を介して、無線機430と通信する。通信チェーン432は、受信チェーン、送信チェーン、又はその両方であってもよい。無線機430は、LTE、LTE-A、NR、GSM、UMTS、CDMA2000、Wi-Fiなどを含むがこれらには限定されない種々の無線通信規格によって、通信するように構成することができる。
【0058】
基地局102は、複数の無線通信規格を使用して無線通信するように構成することができる。場合によっては、基地局102は、複数の無線機を含むことができ、複数の無線機は、基地局102が複数の無線通信技術に従って通信することを可能にすることができる。例えば、ひとつの可能性として、基地局102は、LTEに従って通信を実行するためのLTE無線機、並びに、Wi-Fiに従って通信を実行するためのWi-Fi無線機を備えてもよい。このような場合、基地局102は、LTE基地局及びWi-Fiアクセスポイントの両方として動作することができる。別の可能性として、基地局102は、マルチモード無線機を含むことができ、マルチモード無線機は、複数の無線通信技術(例えば、LTE及びNR、LTE及びWi-Fi、LTE及びUMTS、LTE及びCDMA2000、UMTS及びGSMなど)のうちのいずれかに従って、通信を実行することが可能である。
【0059】
本明細書に以下に更に説明するように、BS102は、本明細書に記載の特徴を実装する、又はそれらの実装をサポートするためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、基地局102のプロセッサ404は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書で説明される方法の一部又は全てを実施するように構成されてもよい。代替として、プロセッサ404は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素として、又は特定用途向け集積回路(ASIC)として、又はこれらの組み合わせとして構成されてもよい。代替として(又はそれに加えて)、BS102のプロセッサ404は、他の構成要素430、432、434、440、450、460、470のうちの1つ以上と共に、本明細書に開示する様々な実施形態によるリモート無線デバイスについてのページング転送の、及び/又は本明細書に記載の特徴のうちの様々な他のいずれかを実装する、又はこれらの実装をサポートするように構成され得る。
図5-通信フロー図
【0060】
図5は、いくつかの実施形態に係る、無線通信システムにおけるリモート無線デバイスのページング転送の方法を示す通信フロー図である。各種実施形態では、図に示す方法の要素のうちのいくつかは、同時に実行されてもよく、図に示す順序とは異なる順序で実行されてもよく、他の方法要素によって置換されてもよく、又は省略されてもよい。必要に応じて、追加の方法要素が実行されてもよい。
【0061】
図5の方法の態様は、他のデバイスの中で、
図1~
図4を参照して例示及び説明されたUE106A-B若しくは107及び/又はBS102などの、無線デバイス及び/又はセルラ基地局によって、又は、より一般には、必要に応じて、上記図面に示すコンピュータ回路、システム、デバイス、要素若しくは構成要素のうちいずれかと併せて実行することができる。例えば、このようなデバイスのプロセッサ(及び/又は他のハードウェア)は、デバイスに、図に示す方法要素及び/又は他の方法要素の任意の組み合わせを実行させるように構成され得る。
【0062】
図5の方法の少なくともいくつかの要素は、LTE規格文書、NR規格文書及び/又は3GPP仕様書と関連する通信の技法及び/又は特徴の使用に関係するように記載されているが、このような説明は、本開示を限定することを意図するものではなく、
図5の方法の態様は、必要に応じて、任意の好適な無線通信システムにおいて使用され得ることに留意されたい。図に示すように、方法は以下のように動作してもよい。
【0063】
502では、無線デバイス(「第1の無線デバイス」又は「中継無線デバイス」)106は、別の無線デバイス(「第2の無線デバイス」又は「リモート無線デバイス」)107との中継リンクを確立し得る。中継リンクは、セルラ近接サービス(ProSe)ベースの無線リンク、又は様々な他のそのようなタイプの無線リンクのいずれかなど、デバイスツーデバイス(D2D)又はピアツーピア(P2P)リンクを含み得る。いくつかの実施形態によれば、中継リンクは、例えば、リモート無線デバイスが中継無線デバイスの通信能力の使用から利益を得ることができるように、リモート無線デバイスが中継無線デバイスよりも制限された無線通信能力(例えば、バッテリ電力制約、送信電力制約など)を有し得るシナリオにおいて、中継無線デバイスを介してリモート無線デバイスとセルラ基地局102との間のセルラ通信を中継するために使用するために構成され得る。
【0064】
リモート無線デバイスは、中間中継無線デバイスを介して間接的にセルラ基地局と無線通信を実行することが可能な様々なタイプの無線デバイスのいずれかであり得る。1つの可能性として、リモート無線デバイスは、低コスト及び/又は低電力消費無線デバイスであるように構成されたスマートウォッチ又は他のウェアラブルデバイスなどのアクセサリデバイスであり得る。中継無線デバイスは、中間中継無線デバイスとして動作することによってリモート無線デバイスとセルラ基地局との間の無線通信をサポートすることが可能である様々なタイプの無線デバイスのいずれかであり得る。1つの可能性として、中継無線デバイスは、リモート無線デバイスに対するコンパニオンデバイスとして動作することが可能なスマートフォンであり得る。多数の他のタイプの無線デバイスも、リモート無線デバイス及び/又は中継無線デバイスとして可能である。セルラ基地局は、中間中継無線デバイスを介して間接的にリモート無線デバイスとの無線通信を実行することが可能であり、また、セルラネットワークへのアクセスを提供することが可能である様々なタイプの基地局のいずれかであり得る。1つの可能性として、セルラ基地局は3GPP 5G NR gNBであってもよい。代替として(又はそれに加えて)、セルラ基地局は、様々な他の可能なセルラ通信規格のいずれかに従って動作することが可能であり得る。
【0065】
中継リンクの確立は、様々な可能な方法のいずれかで実行され得る。少なくともいくつかの実施形態によれば、中継無線デバイスは、中継無線デバイスがリモート無線デバイスのためにセルラ基地局との中継リンクを提供することが可能であることを示すディスカバリブロードキャストメッセージを(例えば、イベント駆動又は周期的トリガに基づいて)送信し得る。リモート無線デバイスは、中継無線デバイスからディスカバリブロードキャストメッセージを受信し得る(また、潜在的に、セルラ基地局との中継リンクをサポートすることが可能な1つ以上の他の無線デバイスからディスカバリブロードキャストメッセージを受信し得る)。リモート無線デバイスは、リモート無線デバイスとセルラ基地局との間のセルラ通信を中継するための中継リンクを確立することを試みる無線デバイスを決定するためにリンク選択を実行することができ、また、中継無線デバイスから受信したディスカバリブロードキャストメッセージに少なくとも部分的に基づいて中継無線デバイスを選択することができる。
【0066】
中継無線デバイスの選択に基づいて、リモート無線デバイスは、アクセス要求を中継無線デバイスに提供することができ、これは、様々な可能なタイプの情報(例えば、無線デバイス識別情報、要求された中継リンク構成パラメータなど)のいずれかを含み得る。中継無線デバイスがアクセス要求を受け入れる場合、中継無線デバイスは、アクセス要求が受け入れられたというインジケーションを提供することができ、それは、同様に、様々な可能なタイプの情報(例えば、中継リンク識別情報、中継リンク構成パラメータなど)のいずれかを含み得る。中継リンクを確立するためのこの例示的な手順に対する多数の代替形態及び/又は変形形態も可能であることに留意されたい。
【0067】
504では、中継無線デバイスは、中継リンクのインジケーションをセルラ基地局に提供することができる。これは、様々な可能な方法のいずれかで、中継リンク及び/又はリモート無線デバイスに関する様々な可能なタイプの情報のいずれかを提供することを含み得る。少なくともいくつかの事例では、これは、セルラ基地局を介してアクセス可能なセルラネットワークへのリモート無線デバイスによるアクセスを容易にするために、リモート無線デバイスに対してアクセス情報を提供することを含み得る。インジケーションは、例えば、中継無線デバイスとリモート無線デバイスとの間に確立された中継リンクを介してリモート無線デバイスに転送されるように、リモート無線デバイス向けのページング情報の中継無線デバイスへの提供を容易にするように、少なくとも部分的に、構成され得る。言い換えれば、少なくともいくつかの実施形態によれば、リモート無線デバイス、中継無線デバイス、及びセルラ基地局は、セルラ基地局が中継無線デバイスにより、間接的に、ページング情報をリモート無線デバイスに提供する構成を構成することができる。そのような構成は、少なくともいくつかの実施形態によれば、リモート無線デバイスが、(例えば、無線通信能力制約のために)本来であれば受信することができない可能性があるセルラページング情報を受信することを可能にする場合があり、リモート無線デバイスとセルラ基地局とが互いに直接通信することができないときであっても、リモート無線デバイスとセルラ基地局との間のセルラ通信の性能をサポートするそのような他の無線通信中継技法と共に使用され得る。
【0068】
506では、セルラ基地局は、例えば、リモート無線デバイスと、中継無線デバイスと、セルラ基地局との間で構成されたページング情報中継構成に従って、リモート無線デバイスについてのページング情報を中継無線デバイスに提供することができる。少なくともいくつかの実施形態によれば、ページング情報は、リモート無線デバイスが無線リソース制御(RRC)アイドルモード又はRRC非アクティブモードで動作している間にリモート無線デバイスに配信するように構成された1つ以上のページングメッセージ及び/又は他の情報を含み得る。例えば、ページング情報は、1つ以上のダウンリンク許可及び/若しくはアップリンク許可、並びに/又は、様々な可能性の中でもとりわけ、セルラネットワークとのデータ通信を実行するためにRRC接続を(再)確立することを示す他の情報を含むことができる。
【0069】
リモート無線デバイスについてのページング情報は、様々な可能な方法及び/又は時間のいずれかで中継無線デバイスに提供され得る。1つの可能性として、リモート無線デバイスについてのページング情報は、中継無線デバイスとセルラ基地局との間にRRC接続が確立されている間に、専用シグナリングを介してセルラ基地局から中継無線デバイスに提供され得る。別の可能性として、リモート無線デバイスについてのページング情報は、リモート無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中にセルラ基地局から中継無線デバイスに提供され得る。例えば、そのようなシナリオでは、中継無線デバイスは、中継無線デバイスがそれ自体についてのページング情報を受信するのとは異なるページング機会においてリモート無線デバイスについてのページング情報を受信し得る。更なる可能性として、リモート無線デバイスについてのページング情報は、中継無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中にセルラ基地局から中継無線デバイスに提供され得る。そのようなシナリオでは、中継無線デバイスがそれ自体についてのページング情報を受信するのと同じページング機会において、中継無線デバイスがリモート無線デバイスについてのページング情報を受信する場合があり得る。更なる可能性として、セルラ基地局は、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報を中継無線デバイスに提供してもよく、リモート無線デバイスについてのページング情報は、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中にセルラ基地局から中継無線デバイスに提供されてもよい。中継無線デバイスが複数のリモート無線デバイスにセルラ通信中継サービスを提供する場合にも、これらの手法のいずれかが使用され得ることに留意されたい。例えば、中継無線デバイスはまた、別のリモート無線デバイスとの別の中継リンクを確立し、その中継リンクのインジケーションをセルラ基地局に提供し、そのリモート無線デバイスの識別情報、中継無線デバイスの識別情報、又はリモート無線デバイスのページング機会構成情報のいずれかに従って構成されたページング機会中に、そのリモート無線デバイスのページング情報をセルラ基地局から受信することができる。
【0070】
508では、中継無線デバイスは、ページング情報をリモート無線デバイスに提供することができる。ページング情報は、様々な可能な方法のいずれかで提供され得る。1つの可能性として、ページング情報は、中継無線デバイスとリモート無線デバイスとの間の中継リンクについてのページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に中継無線デバイスからリモート無線デバイスに提供され得る。中継無線デバイスとリモート無線デバイスとの間の中継リンクについてのそのようなページング機会構成情報は、例えば、中継リンクを確立するとき、中継無線デバイスによってリモート無線デバイスに提供され得る。ページング機会構成情報は、1つ以上のページング機会のうち明示的なインジケーション、及び/又は1つ以上のページング機会のうち暗黙的なインジケーションを含むことができ、それは、例えば、それに基づいて、リモート無線デバイスは、中継リンクについてのページング機会がスケジュールされるときを決定することが可能であり得る情報を含む。例えば、いくつかの事例では、ページング機会は、中継リンク識別情報に基づいてスケジュールされ得る。中継リンク識別情報は、リモート無線デバイスと中継無線デバイスの両方に知られている(例えば、3GPPに従って指定された、又はそうでなければ相互に合意された)様式で、中継リンク確立中に提供され得る。
【0071】
ページング情報に基づいて、リモート無線デバイスが、セルラ基地局からダウンリンク通信を受信し、セルラ基地局にアップリンク通信を送信し、かつ/又は、さもなければ、任意のダウンリンク許可、アップリンク許可、及び/又はページング情報において提供される他の情報に従って、セルラ基地局とのセルラ通信を実行することが可能であり得る。そのような後続の通信は、様々な実施形態によれば、リモート無線デバイスとセルラ基地局との間で直接的に、又は中継無線デバイスを介して間接的に実行され得る。
【0072】
したがって、本明細書で説明する技法を使用して、リモート無線デバイスが、中継無線デバイスを介してセルラネットワークからページングメッセージを受信することが可能であり得る。そのような技法は、(場合によっては、中継無線デバイスを介してリモート無線デバイスとセルラ基地局との間の無線通信を中継するための他の技法と共に)、より広い範囲のタイプの無線デバイスのためのセルラ通信をサポートするのに有用であり得、例えば、少なくともいくつかの実施形態によれば、他の可能な利益の中でもとりわけ、セルラ通信を利用可能な可能性のある無線デバイスの範囲を、より低コスト及び/又はより低電力消費無線デバイスに向かって更に拡張するのを潜在的に助けるのに有用であり得る。
図6~
図15及び追加情報
【0073】
図6~
図15及び以下の追加情報は、
図5の方法に関する更なる考察及び可能な実装形態の詳細を例示するものとして提供され、本開示全体を限定することを意図していない。以下の本明細書で提供される詳細に対して多数の変形形態及び代替形態が、可能であり、本開示の範囲内と考えられるべきである。
【0074】
3GPP 5G NRセルラ通信技法は、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼性低レイテンシ通信(URLLC)、及び大規模マシンタイプ通信(mMTC)を含む、様々なユースケースのために開発されている。mMTCユースケースは、比較的低コスト及び/又は低電力消費を有するように設計された無線デバイスの広範な配備を含み得る。そのようなデバイスは、ウェアラブルデバイス、電気器具、プロセス制御デバイス、測定デバイス、及び/又は様々な他のタイプのデバイスのうちのいずれかを含み得る。少なくともいくつかの実施形態(例えば、いくつかの事例では、ウェアラブルデバイス)では、そのようなデバイスが、一般に、セルラネットワークとの通信のための中継器として作用することができる別の無線デバイス(例えば、いくつかの事例では、スマートフォン)に比較的近接し得る場合があり得る。したがって、少なくともいくつかの実施形態では、UE-NW通信中継フレームワークをサポートすること、例えば、そのようなフレームワークから利益を得ることが可能であり得る低コスト及び/又は低電力消費無線デバイスの動作サポートを助けることが有益であり得る。例えば、
図6は、リモートUE602と、中継UE604と、セルラ基地局606との間の1つの可能な例示的な無線通信中継の態様を示す。図示のように、例示されたシナリオでは、リモートUE602は、リモートUE602と中継UE604との間の中継リンク並びに中継UE604とセルラ基地局606との間のUuリンクにより、セルラ基地局606と通信することが可能であり得る。
【0075】
様々な実施形態によれば、複数の可能なタイプのUE-NW中継フレームワークが存在し得る。1つの可能性として、レイヤ3中継が使用されてもよく、これは、少なくともいくつかの事例では、アクセス層通信レイヤへの影響なしに実装され得る。別の可能性として、例えば、リモートUEとセルラ基地局との間で終端される無線リソース制御接続を確立及び維持することによって、レイヤ2中継が使用されてもよい。
図7~
図8は、いくつかの実施形態に係る、通信中継がレイヤ2において実装される3GPPベースのUE-ネットワーク中継フレームワークにおけるユーザプレーン及びコントロールプレーン通信のための可能なプロトコルスタックアーキテクチャの例示的な態様を示す。
【0076】
より詳細には、
図7は、リモートUE702とeNB706との間の通信リンクを提供するためにリモートUE702と中継UE704との間のPC5インターフェースを利用するネットワーク中継に対する、及びeNB706がアクセスを提供するコアネットワーク708に対するレイヤ2UE用のユーザプレーン無線プロトコルスタックを示す。同様に、
図8は、リモートUE802とeNB806との間の通信リンクを提供するためにリモートUE802と中継UE804との間のPC5インターフェースを利用するネットワーク中継に対する、及びeNB806がアクセスを提供するコアネットワーク808に対する、レイヤ2UE用のコントロールプレーン無線プロトコルスタックを示す。図示するように、中継は、RLCサブレイヤの上で実行され得る。Uu PDCP及びRRCリンクは、リモートUEとeNBとの間で終端され得るが、RLC、MAC、及びPHY、並びに非3GPPトランスポートレイヤは、各リンク(例えば、リモートUEと中継UEとの間のリンク、及び中継UEとeNBとの間のリンク)において終端される。
【0077】
いくつかの実施形態によれば、セルラ通信システムは、セルラ通信システムがRRCアイドル又は非アクティブモードにある間に、通知をUEデバイスに提供するためにページングメカニズムを利用し得る。そのようなページングメカニズムによれば、少なくとも1つの可能性として、UEデバイスは、RRCアイドル又は非アクティブで動作中に、ある特定のページング機会中にページングチャネルを監視するように構成され得、UEにサービングするセルラ基地局は、それらのページング機会中にUEデバイスに対して任意のページング情報を提供し得る。ページング機会は、1つ以上の式に従って、UEとセルラ基地局との両方によって導出され得る。式は、UEの識別情報に少なくとも部分的に基づき得る。例えば、1つの可能性として、UEに対して1つ以上のページング機会(PO)が発生するページングフレーム(PF)は、例えば3GPP TS 36.304に従う、以下の式を使用して導出することができる場合があり得る。
【数1】
【0078】
更に、そのようなページングフレーム内のページング機会(単数又は複数)(例えば、各々が複数のタイムスロットを含み得る、ページングダウンリンク制御情報が送られ得るPDCCH監視機会のセット(単数又は複数))は、例えば、3GPP TS 36.304に従う、以下の式を使用して導出され得ることが可能であり得る。
【数2】
【0079】
少なくともいくつかの実施形態によれば、マルチビーム動作において、1つのページング機会の長さは、ビーム走査(beam sweeping)の1つの期間を含み得、また、UEは、同じページングメッセージが走査パターンの全てのビームにおいて繰り返されると想定することが可能であり得ることに留意されたい。そのようなページングメカニズムは、少なくともいくつかの事例では、例えば、構成柔軟性のために、構成されるべきページングフレーム中の各ページング機会の第1のPDCCH監視機会をサポートし得る。
【0080】
少なくともいくつかのページングパラメータは、異なる動作モードに対して異なり得ることに留意されたい。例えば、いくつかの事例では、コアネットワーク(CN)開始ページングは、ページングのためのUE IDとして5G-S-TMSIを使用して、RRCアイドルでサポートされ得る。そのような事例では、ページング間欠受信(DRX)サイクルは、少なくとも1つの可能性として、非アクセス層(NAS)シグナリングを介して構成されたデフォルトサイクル又はUE固有サイクルのショート(short)であり得る。別の例として、いくつかの事例では、無線アクセスネットワーク(RAN)開始ページングが、ページングのためのUE IDとしてI-RNTIを使用して、RRC非アクティブでサポートされ得る。そのような事例では、ページングDRXサイクルは、少なくとも1つの可能性として、デフォルトサイクル、NASシグナリングを介して構成されたUE固有サイクル、又はRRCシグナリングを介して構成されたRAN固有サイクルのショートであり得る。
【0081】
図9~
図10は、いくつかの実施形態に係る、無線通信システムにおけるそのような可能なページングメカニズムの例示的な態様を示す。図示するように、
図9に示す例示的シナリオでは、UEは、ページングフレーム内に2つのページング機会を伴って構成されることができ、その各々は、4つのPDCCH監視機会を含み得る。そのようなページング構成は、少なくともいくつかの実施形態によれば、ページング-探索空間(paging-SearchSpace)構成を使用して構成され得る(周期性:5スロット;オフセット:0;持続時間:2スロット;monitoringSymbolsWithinSlot:00100000100000;CORESET期間:4OFDMシンボル);nB-2T;UEによって決定される基準フレーム:SFN「F1」;SSBの数=4;i_s=0は、1番目のPOのためのPDCCH監視機会0,1,2,3を示し、i_s=1は、2番目のPOのためのPDCCH監視機会4,5,6,7を示す。
図10は、ページングフレーム内のページング機会を形成するPDCCH監視機会のグループ/バーストの可能な構成の更なる例を示し、例えば、ページング機会の第1のPDCCH監視機会に関連付けられたインデックス値は、ページングフレーム内の構成されたページング機会を決定及び/又は示すために使用され得る。
【0082】
無線デバイスとセルラ基地局との間の直接的セルラリンクの場合、ページングは、Uuリンクを介してネットワークによって配信され得る。無線デバイスは、
図9~
図10の例示的なシナリオに示され、それに関して説明されるように、例えば、そのアイドルDRXサイクル中のその5G-S-TMSIに基づいて計算されるように、無線デバイスについてのページング機会中にページングの監視を実行することができる。L2 UE-NW中継の場合、中継UEが、リモートUEのためにネットワークから受信されたページングを、中継リンクを介してリモートUEに転送又は中継することが可能であり得る。しかし、中継UEによるそのようなページング転送メカニズムは、現在、3GPP規格において規定されていない。したがって、リモート無線デバイスについてのそのようなページング転送メカニズムを提供することが有益であり得る。
【0083】
ページング転送メカニズムは、アイドル又は非アクティブなリモートUEが、そのリンクされた中継UEからページングメッセージを受信することを可能にし得る。特に、少なくともいくつかの実施形態によれば、リモートUEが中継UEにリンクされている場合、リモートUEは、中継UEから中継リンクを介してページングを受信することができる。リモートUEは、例えば、中継UEによって割り振られ得るか、又はリモートUEの中継リンクID若しくはそのS-TMSIに基づいて計算され得る、中継リンクページング機会において中継リンクを介してページングを監視することができる。中継UEは、ネットワークからリモートUEのページングを受信し、それを、中継リンクを介してリモートUEに転送することができる。中継UEは、UuリンクにおいてリンクされたリモートUEについてのページングを監視及び転送だけすることができる。中継UEは、リンクされたアイドル/非アクティブなリモートUEを認識し得る。
【0084】
中継UEがネットワーク側からUuリンクにおいてリンクされたリモートUEについてのページングをいつ、どのように受信するかについて、いくつかのオプションがあり得る。1つの可能性として、ネットワークは、例えば、中継UEがRRC接続で動作している場合、リモートUEのページングを、専用シグナリングを介してリンクされた中継UEに送信することができる。別の可能性として、ネットワークは、ページング機会中にリモートUEのページングを送信することができ、ページング機会は、リモートUE IDに基づいて計算される。更なる可能性として、ネットワークは、ページング機会中にリモートUEのページングを送信することができ、ページング機会は、中継UE IDに基づいて計算される。更なる可能性として、ネットワークは、中継UEが、リンクされたリモートUEについてのページング受信を実行するように構成された特別なページング機会中にリモートUEのページングを送信することができる。他の技法も可能である。
【0085】
図11~
図15は、そのような様々な可能なページング転送技法の更なる詳細を示す信号フロー図である。
図11は、いくつかの実施形態に係る、中継UE1104がUuリンクを介してgNB1106からリモートUE1102についてのページングを受信し、当該ページングを、中継リンクを介してリモートUE1102に転送する例示的なシナリオの態様を示す。図示するように、例示されたシナリオでは、1108では、リモートUEは、RRC非アクティブ又はRRCアイドルで動作していることがある。1110では、リモートUEは、例えば、gNBと通信するための中継リンクを確立するために、アクセス要求を中継UEに提供することができる。1112では、中継UEは、例えば、中継リンクについてのページング機会がいつスケジュールされるかを決定するために使用され得る、中継リンク識別情報など、様々な中継リンク構成情報を提供することを含めて、アクセス要求を受け入れることができる。Uuリンク及び中継リンクでのページング機会分布は、例えば、
図12~
図15に関して本明細書で更に説明するように、異なり得ることに留意されたい。中継リンクを確立すると、1114では、中継UEはリモートUEを認識することができ、1116では、リモートUEのアクセス情報をgNBに提供することができる。リモートUEに関して提供された情報に基づいて、1118では、gNBがリモートUEについてのページング情報を有するとき、gNBは、ページング情報を中継UEに提供することができる。1120、1122、及び1124では、中継リンクページング機会中に、リモートUEは、ページング情報について中継リンクを監視し得る。1122では、中継UEは、gNBから受信したページング情報をリモートUEに転送することができ、したがって、リモートUEは、その中継リンクページング機会中にページング情報を受信することができる。1126では、リモートUEは、離脱インジケーション(leave indication)を中継UEに提供し得る。1128では、gNBは、リモートUEについての更なるページング情報を中継UEに提供しようと試み得るが、リモートUEはもはや中継UEにリンクされ得ないので、中継UEがリモートUEにページングの転送を中止し、Uuリンクにおいてそれ自体のページングのみを監視する場合があり得る。
【0086】
図12は、いくつかの実施形態に係る、中継UE1204が、RRC専用シグナリングを介してUuリンクを介してgNB1206からリモートUE1202についてのページングを受信し、当該ページングを、中継リンクを介してリモートUE1202に転送する例示的なシナリオの態様を示す。図示するように、例示されたシナリオでは、リモートUEは、RRC非アクティブ又はRRCアイドルで動作していることがあり(1208)、中継UEは、RRC接続で動作していることがある(1210)。1212では、リモートUEは、例えば、gNBと通信するための中継リンクを確立するために、アクセス要求を中継UEに提供することができる。1214では、中継UEは、中継リンク識別情報など、様々な中継リンク構成情報を提供することを含めて、アクセス要求を受け入れることができる。中継リンクを確立すると、1216では、中継UEは、リモートUEを認識することができ、(例えば、RRC専用シグナリングを介して)リモートUEのアクセス情報をgNBに提供することができる。リモートUEに関して提供された情報に基づいて、1218では、gNBがリモートUEについてのページング情報を有するとき、gNBは、RRC専用シグナリングを介してページング情報を中継UEに提供することができる。1220では、中継リンクページング機会中に、中継UEは、gNBから受信したページング情報をリモートUEに転送し得る。リモートUEは、中継リンクページング機会中にページング情報についての中継リンクを監視することができ、したがって、リモートUEはページング情報を受信し得る。
【0087】
図13は、いくつかの実施形態に係る、中継UE1304が、リモートUE1302のUE IDに基づいて計算されたページング機会中にUuリンクを介してgNB1306からリモートUE1302についてのページングを受信し、当該ページングを、中継リンクを介してリモートUE1302に転送する例示的なシナリオの態様を示す。図示するように、例示されたシナリオでは、1308では、リモートUEは、RRC非アクティブ又はRRCアイドルで動作していることがある。1310では、リモートUEは、例えば、gNBと通信するための中継リンクを確立するために、アクセス要求を中継UEに提供することができる。1312では、中継UEは、中継リンク識別情報など、様々な中継リンク構成情報を提供することを含めて、アクセス要求を受け入れることができる。中継UEは、リモートUEのアクセス情報をgNBに提供することができ、したがって、1314では、gNBがリモートUEについてのページング情報を有するとき、gNBは、リモートUEのUE IDに基づいて計算されたページング機会中に、ページング情報を中継UEに提供することができる。例えば、リモートUEのS-TMSIは、gNBがリモートUEについてのページング情報を中継UEに提供するページング機会を計算するために使用され得る。少なくともいくつかの実施形態によれば、代替的に、例えば、リモートUEのページング情報を提供するためのページング機会がリモートUE IDに基づいて既に計算されている場合があるので、
図13に示すシナリオでは、中継UEがリモートUEのアクセス情報をgNBに提供する必要がない場合があり得ることに留意されたい。1316では、リモートUEが、例えば、ベストエフォートベースで、ページング情報をgNBから直接受信しようと試みることができる場合もあり得る。1318では、中継リンクページング機会中に、中継UEは、gNBから受信したページング情報をリモートUEに転送し得る。リモートUEは、中継リンクページング機会中にページング情報について中継リンクを監視することができ、したがって、リモートUEは、(例えば、UuリンクでのリモートUEページング機会中にページング情報を既に受信することができなかった場合には)ページング情報を受信し得る。1320では、gNBが中継UEについてのページング情報を有するとき、gNBは、例えば、リモートUEのUE IDに基づいて計算されたページング機会とは異なるページング機会であり得る、中継UEのUE IDに基づいて計算されたページング機会中に、ページング情報を中継UEに提供し得る。
【0088】
図14は、いくつかの実施形態に係る、中継UE1404が、中継UE1404のUE IDに基づいて計算されたページング機会中にUuリンクを介してgNB1406からリモートUE1402についてのページングを受信し、当該ページングを、中継リンクを介してリモートUE1402に転送する例示的なシナリオの態様を示す。図示するように、例示されたシナリオでは、1408では、リモートUEは、RRC非アクティブ又はRRCアイドルで動作していることがある。1410では、リモートUEは、例えば、gNBと通信するための中継リンクを確立するために、アクセス要求を中継UEに提供することができる。1412では、中継UEは、中継リンク識別情報など、様々な中継リンク構成情報、及び場合によっては中継UEについてのページング機会情報を提供することを含め、アクセス要求を受け入れることができる。1414では、中継UEは、リモートUEのアクセス情報をgNBに提供することができ、したがって、1416では、gNBがリモートUEについてのページング情報を有するとき、gNBは、中継UEのUE IDに基づいて計算されたページング機会中に、当該ページング情報を中継UEに提供することができる。例えば、中継UEのS-TMSIは、gNBがリモートUEについてのページング情報を中継UEに提供するページング機会を計算するために使用され得る。中継UEについての任意のページング情報もまた、中継UEのUE IDに基づいて計算されるページング機会中に提供され得ることに留意されたい。1418では、中継UEが中継UEについてのページング機会情報をリモートUEに提供した場合、リモートUEは、例えば、ベストエフォートベースで、ページング情報をgNBから直接受信しようと試みることができる場合もあり得る。1420では、中継リンクページング機会中に、中継UEは、gNBから受信したページング情報をリモートUEに転送し得る。リモートUEは、中継リンクページング機会中にページング情報について中継リンクを監視することができ、したがって、リモートUEは、(例えば、Uuリンクでの中継UEページング機会中に既にページング情報を受信することができなかった場合)ページング情報を受信し得る。
【0089】
図15は、いくつかの実施形態に係る、中継UE1506が、リモートUEについてのページング情報を受信するために構成されたページング機会中に複数のリモートUE1502、1504についてのページングを、Uuリンクを介してgNB1508から受信し、当該ページングを、それぞれの個別のリモートUEとの中継リンクを介してリモートUE1502、1504に転送する例示的なシナリオの態様を示す。図示するように、例示されたシナリオでは、第1のリモートUE1502は、RRC非アクティブ又はRRCアイドルで動作していることがあり(1510)、第2のリモートUE1504も、RRC非アクティブ又はRRCアイドルで動作していることがある(1512)。1514では、gNBは、リモートUEページング機会構成情報を中継UEに提供することができ、中継UEは、gNBがリモートUEについてのページング情報を中継UEに(及び潜在的にリモートUEにも)提供するページング機会場所(単数又は複数)を構成することができる。1516では、第1のリモートUEは、例えば、gNBと通信するための中継リンクを確立するために、アクセス要求を中継UEに提供することができる。1518では、中継UEは、中継リンク識別情報など、様々な中継リンク構成情報、及び場合によっては構成されたリモートUEページング機会情報を提供することを含めて、アクセス要求を受け入れることができる。1520では、中継UEは、第1のリモートUEのアクセス情報をgNBに提供することができる。同様に、1522では、第2のリモートUEは、アクセス要求を中継UEに提供することができ、1524では、中継UEは、アクセス要求を受け入れることができ、1526では、中継UEは、第2のリモートUEのアクセス情報をgNBに提供することができる。1528では、gNBが第1及び/又は第2のリモートUEについてのページング情報を有するとき、gNBは、リモートUEについてのページング情報を提供するように構成されたページング機会中に、ページング情報を中継UEに提供することができる。構成されたリモートUEページング機会情報が第1及び/又は第2のリモートUEに提供された場合、第1及び/又は第2のリモートUEはまた、例えば、ベストエフォートベースで、ページング情報をgNBから直接受信することを試み得ることに留意されたい。1530では、第1のリモートUEについての中継リンクページング機会中に、中継UEは、第1のリモートUEのためにgNBから受信した任意のページング情報を第1のリモートUEに転送し得る。第1のリモートUEは、この中継リンクページング機会中にページング情報について中継リンクを監視することができ、したがって、第1のリモートUEは、(例えば、ページング情報をすでに受信することができなかった場合に)ページング情報を受信し得る。同様に、1532では、第2のリモートUEについての中継リンクページング機会中に、中継UEは、第2のリモートUEについてのgNBから受信された任意のページング情報を第2のリモートUEに転送し得る。第2のリモートUEは、この中継リンクページング機会中にページング情報について中継リンクを監視することができ、したがって、第2のリモートUEは、(例えば、ページング情報を既に受信することができなかった場合に)ページング情報を受信し得る。それぞれの中継リンクでのリモートUEページング機会が異なる時間に発生するものとして例示されているが、中継UEにリンクされたリモートUEについての中継リンクページング機会が同じ時間に発生し得ることも可能であり得ることに留意されたい。また、
図15に示す手法によれば、
図13に示す手法と同様に、中継UEが、リモートUEについてのページング情報を受信するように構成されたページング機会とは異なるページング機会において中継UEについてのページングメッセージを受信する場合があり得ることに留意されたい。例えば、
図15には例示されていないが、
図15のシナリオでは、中継UEが、中継UEのUE IDに基づいて計算されたページング機会において中継UEについてのページングメッセージを受信する場合があり得る。
【0090】
したがって、本明細書で説明する技法を使用して、少なくともいくつかの実施形態によれば、例えば、中継UEがその中継リンクにおいてページングの転送をいつ開始及び中止するか、どのページングメッセージをその中継リンクにおいて転送するか、中継UEがネットワークから転送されるべきページングメッセージをどのように取得するか、リモートUEが中継リンクを介して転送されたページングメッセージをどのように受信するかを決定するための技法を提供することを含めて、中継UEがリモートUEについてのページングを、中継リンクを介して転送することが可能であり得る。
【0091】
更なる例示的な実施形態が以下に提供される。
【0092】
実施形態の1つのセットは、セルラ基地局に、第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションを第1の無線デバイスから受信させ、第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションに少なくとも部分的に基づいて、第2の無線デバイスについてのページング情報を第1の無線デバイスに提供させるように構成されたプロセッサを備える装置を含み得る。
【0093】
いくつかの実施形態によれば、無線リソース制御(RRC)接続が第1の無線デバイスとセルラ基地局との間で確立されている間、第2の無線デバイスについてのページング情報は、専用シグナリングを介して提供される。
【0094】
いくつかの実施形態によれば、第2の無線デバイスについてのページング情報は、第2の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される。
【0095】
いくつかの実施形態によれば、第2の無線デバイスについてのページング情報は、第1の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される。
【0096】
いくつかの実施形態によれば、プロセッサは、セルラ基地局に、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報を第1の無線デバイスに提供させるように更に構成されており、第2の無線デバイスについてのページング情報は、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される。
【0097】
いくつかの実施形態によれば、プロセッサは、セルラ基地局に、第1の無線デバイスと第3の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションを第1の無線デバイスから受信させ、第1の無線デバイスと第3の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションに少なくとも部分的に基づいて、第3の無線デバイスについてのページング情報を前記第1の無線デバイスに提供させるように更に構成されており、第3の無線デバイスについてのページング情報は、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される。
【0098】
いくつかの実施形態によれば、プロセッサは、セルラ基地局に、第1の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に、第1の無線デバイスについてのページング情報を第1の無線デバイスに提供させるように更に構成されている。
【0099】
いくつかの実施形態によれば、プロセッサは、セルラ基地局に、第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間の中継リンクが解放されているというインジケーションを第1の無線デバイスから受信させ、第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間の中継リンクが解放されているというインジケーションに少なくとも部分的に基づいて、第2の無線デバイスについてのページング情報を第1の無線デバイスに提供することを中止させるように更に構成されている。
【0100】
別のセットの実施形態は、アンテナと、アンテナに動作可能に結合された無線機と、無線機に動作可能に結合されたプロセッサと、を備えたセルラ基地局であって、第1の無線デバイスから、第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションを受信し、第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションに少なくとも部分的に基づいて、第2の無線デバイスについてのページング情報を第1の無線デバイスに提供するように構成されている、セルラ基地局を含み得る。
【0101】
いくつかの実施形態によれば、無線リソース制御(RRC)接続が第1の無線デバイスとセルラ基地局との間で確立されている間、第2の無線デバイスについてのページング情報は、専用シグナリングを介して提供される。
【0102】
いくつかの実施形態によれば、第2の無線デバイスについてのページング情報は、第2の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される。
【0103】
いくつかの実施形態によれば、第2の無線デバイスについてのページング情報は、第1の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される。
【0104】
いくつかの実施形態によれば、セルラ基地局は、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報を第1の無線デバイスに提供するように更に構成されており、第2の無線デバイスについてのページング情報は、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される。
【0105】
いくつかの実施形態によれば、セルラ基地局は、第1の無線デバイスと第3の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションを第1の無線デバイスから受信し、第1の無線デバイスと第3の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションに少なくとも部分的に基づいて、第3の無線デバイスについてのページング情報を第1の無線デバイスに提供するように更に構成されており、第3の無線デバイスについてのページング情報は、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される。
【0106】
実施形態の更なるセットは、セルラ基地局によって、第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションを第1の無線デバイスから受信することと、第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションに少なくとも部分的に基づいて、第2の無線デバイスについてのページング情報を第1の無線デバイスに提供することとを含む方法を含み得る。
【0107】
いくつかの実施形態によれば、無線リソース制御(RRC)接続が第1の無線デバイスとセルラ基地局との間で確立されている間、第2の無線デバイスについてのページング情報は専用シグナリングを介して提供される。
【0108】
いくつかの実施形態によれば、第2の無線デバイスについてのページング情報は、第2の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される。
【0109】
いくつかの実施形態によれば、第2の無線デバイスについてのページング情報は、第1の無線デバイスについての識別情報に基づいて構成されたページング機会中に提供される。
【0110】
いくつかの実施形態によれば、方法は、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報を第1の無線デバイスに提供することを更に含み、第2の無線デバイスについてのページング情報は、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される。
【0111】
いくつかの実施形態によれば、方法は、第1の無線デバイスと第3の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションを第1の無線デバイスから受信することと、第1の無線デバイスと第3の無線デバイスとの間の中継リンクのインジケーションに少なくとも部分的に基づいて、第3の無線デバイスについてのページング情報を第1の無線デバイスに提供することと、を更に含み、第3の無線デバイスについてのページング情報は、リモート無線デバイスについてのページング機会構成情報に従って構成されたページング機会中に提供される。
【0112】
更に別の例示的な実施形態は、無線デバイスによって、前述の実施例のいずれか又は全ての部分を実行することを含む方法を含むことができる。
【0113】
別の例示的な実施形態は、アンテナと、アンテナに結合された無線機と、無線機に動作可能に結合された処理要素と、を備える無線デバイスを含むことができ、このデバイスは、前述の実施例のいずれか又は全ての部分を実装するように構成されている。
【0114】
更に別の例示的な実施形態は、無線デバイスに、前述の実施例のいずれか又は全ての部分を実行させるように構成された処理要素を備える、装置を含むことができる。
【0115】
実施形態の更なる例示的なセットは、デバイスにおいて実行されると、デバイスに、前述の実施例のいずれかの任意の又は全ての部分を実施させるプログラム命令を含む、非一時的コンピュータアクセス可能メモリ媒体を含むことができる。
【0116】
実施形態のまた更なる例示的なセットは、前述の実施例のいずれかの任意の又は全ての部分を実行する命令を含む、コンピュータプログラムを含むことができる。
【0117】
実施形態のまた別の例示的なセットは、前述の実施例のいずれかの要素のいずれか又は全てを実行する手段を備える、装置を含むことができる。
【0118】
個人情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されている。特に、個人情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小にするように管理され取り扱われるべきであり、許可された使用の性質は、ユーザに明確に示されるべきである。
【0119】
上述の例示的な実施形態に加えて、本開示の更なる実施形態は、様々な形態のいずれかで実現することができる。例えば、いくつかの実施形態は、コンピュータにより実施される方法、コンピュータ可読メモリ媒体、又はコンピュータシステムとして実現することができる。他の実施形態は、ASICなどの1つ以上のカスタム設計されたハードウェアデバイスを使用して実現されてもよい。更なる他の実施形態は、FPGAなどの1つ以上のプログラム可能ハードウェア要素を使用して実現されてもよい。
【0120】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体は、プログラム命令及び/又はデータを記憶するように構成されてもよく、このプログラム命令は、コンピュータシステムによって実行されると、コンピュータシステムに、本方法を、例えば、本明細書に記載された方法の実施形態、又は、本明細書に記載された方法の実施形態の組み合わせ、又は、本明細書に記載された方法の実施形態のサブセット、又は、そのようなサブセットの組み合わせを実行させる。
【0121】
いくつかの実施形態では、デバイス(例えば、UE106又は107)は、プロセッサ(又はプロセッサの組)及び記憶媒体を含むように構成してもよい。ここで、メモリ媒体は、プログラム命令を記憶し、プロセッサは、メモリ媒体からプログラム命令を読み込み、実行するように構成されている。プログラム命令は、本明細書に記載された種々の方法の実施形態の任意のもの(又は、本明細書に記載された方法の実施形態の任意の組み合わせ、又は、本明細書に記載された方法の実施形態のいずれかの任意のサブセット、又は、このようなサブセットの任意の組み合わせ)を実行するために実行可能である。デバイスは、様々な形態において実現されてもよい。
【0122】
上記の実施形態は、かなり詳細に記載されているが、上記の開示が完全に理解されれば、多数の変形形態及び修正形態が当業者には明らかになる。以下の特許請求の範囲は、全てのそのような変形形態及び修正形態を包含すると解釈されることが意図されている。